JP4558180B2 - Polyamide resin composition and plastic multilayer body - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアミド樹脂組成物、より詳細には、フッ素樹脂に対して優れた接着性を有するポリアミド樹脂組成物に関する。また、本発明は、ポリアミド樹脂層とフッ素樹脂層とが直接接着しているプラスチック多層体、及びポリアミド樹脂からなる外層とフッ素樹脂からなる内層とが直接接着している多層チューブに関する。この多層チューブは自動車等の燃料ホースなどとして利用できる。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド樹脂は、耐熱性、耐磨耗性、成形性等に優れるが、極性物質や燃料成分に対する遮断性が低いという欠点を有している。一方、フッ素樹脂は、成形性が低く、高価ではあるが、極性物質や燃料成分に対する遮断性に優れている。
そこで、この両者の長所を生かし短所を相補うものとして、ポリアミド樹脂とフッ素樹脂とを組み合わせた多層複合体が提案され、自動車産業、電気産業、機械産業等における構造物品(多層チューブ、多層シートなど)として利用されている。
【0003】
一般にポリアミド樹脂とフッ素樹脂とは相溶性がないため、これらの多層複合体を製造するには相関接着力が不足するという問題点がある。この問題点を解決するため、特開平9−194815号公報には、ポリアミド樹脂層とフッ素樹脂層との間に、アミノ末端基を過剰に有するポリアミドと所定量のジアミンとを含む中間層を設けることを提案している。この方法によれば、確かにポリアミド樹脂層とフッ素樹脂層とが強固に接着した多層複合体が得られるが、チューブ等の製造時には余分な接着力が災いし、接着界面でオーバーリアクションを起こし、各層の厚みが不均一になったり、最悪の場合チューブ等の押出しそのものができなくなったりするという問題が生じる。
【0004】
特開平10−311461号公報には、特定の官能基を有するグラフト化合物によりグラフト化されたフッ素樹脂で構成されたフッ素樹脂層と、ポリアミド樹脂層とからなる2層積層構造の燃料ホースが開示されている。また、特開平8−104805号公報には、カルボン酸の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7塩を所定量含むポリアミド樹脂層と、フッ素樹脂層とからなる燃料ホースが開示されている。しかし、これらの燃料ホースは、接着性等の点で必ずしも十分満足できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、フッ素樹脂と強固に接着可能であり、しかもフッ素樹脂とポリアミド樹脂との多層複合体を作製する際、接着界面においてオーバーリアクション等の不具合が発生しない又は発生しにくいポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、フッ素樹脂層とポリアミド樹脂層とが強固に接合し、しかも製造・加工時においてオーバーリアクション等が生じない又は生じにくいプラスチック多層体を提供することにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、フッ素樹脂からなる内層とポリアミド樹脂からなる外層とが強固に接着し、しかも製造・加工時においてオーバーリアクション等の不具合が発生しない又は発生しにくい多層チューブを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、カルボキシル末端基がアミノ末端基よりも過剰に存在するポリアミドと、分子量が特定の範囲にあるアミノカルボン酸と、pKaが特定値以上の塩基又はその塩とを組み合わせると、フッ素樹脂に対して強固に接着すると共に、チューブ等の成形時においてもオーバーリアクション等の不具合を防止又は抑制できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、下記ポリアミド(A)と下記アミノカルボン酸(B)をポリアミド(A)100重量部に対して0.1〜50重量部下記塩基又はその塩(C)をポリアミド(A)100重量部に対して0.1〜20重量部含有するポリアミド樹脂組成物を提供する。
ポリアミド(A):カルボキシル末端基とアミノ末端基との比率が、5>前者/後者(モル比)>1.5であり、相対粘度(0.5重量%m−クレゾール溶液;25℃)が1.9〜2.7であるポリアミド
アミノカルボン酸(B):カルボキシル末端基とアミノ末端基との比率が、0.9〜1.1、数平均分子量が200〜15000であり、相対粘度(0.5重量%m−クレゾール溶液;25℃)が1.15〜1.6であるポリアミド(B1)及び炭素数が6〜15であり、分子量が15000以下である脂肪族アミノカルボン酸(B2)から選択された少なくとも1種のアミノカルボン酸
塩基又はその塩(C):pKa(25℃)10以上の環状アミン又はその塩
【0010】
前記ポリアミド(A)として、例えば、ポリアミド11、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド1212及びポリアミド12から選択された少なくとも1種のポリアミドを使用できる。
【0011】
前記ポリアミド(B1)には、例えば、ポリアミド11、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド1212、ポリアミド12等が含まれる。
【0013】
本発明は、また、フッ素樹脂からなるフッ素樹脂層と、該フッ素樹脂層に直接積層形成されたポリアミド樹脂からなるポリアミド樹脂層とで構成されたプラスチック多層体であって、前記ポリアミド樹脂層が上記のポリアミド樹脂組成物を用いて形成されているプラスチック多層体を提供する。
【0014】
本発明は、さらに、フッ素樹脂からなる内層と、該内層の外周面に直接積層形成されたポリアミド樹脂からなる外層とで構成された多層チューブであって、前記外層が、上記のポリアミド樹脂組成物を用いて形成されている多層チューブを提供する。
【0015】
なお、本明細書において、相対粘度は、DIN53727/ISO307に準じ、0.5重量%m−クレゾール溶液中、25℃の条件で測定した値である。また、本明細書には上記発明の他に、(A)カルボキシル末端基とアミノ末端基との比率が、前者/後者(モル比)>1であるポリアミドと、(B)分子量15000以下のアミノカルボン酸と、(C)pKa(25℃)10以上の塩基又はその塩とを含有するポリアミド樹脂組成物、ポリアミド(A)の相対粘度(0.5重量%m−クレゾール溶液;25℃)が1.9〜2.7である前記ポリアミド樹脂組成物、ポリアミド(A)が、ポリアミド11、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド1212及びポリアミド12から選択された少なくとも1種のポリアミドである前記ポリアミド樹脂組成物、アミノカルボン酸(B)が、(B1)数平均分子量が200〜15000であるポリアミド及び(B2)脂肪族アミノカルボン酸から選択された少なくとも1種のアミノカルボン酸である前記ポリアミド樹脂組成物、ポリアミド(B1)が、ポリアミド11、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド1212及びポリアミド12から選択された少なくとも1種のポリアミドである前記ポリアミド樹脂組成物、ポリアミド(B1)の相対粘度(0.5重量%m−クレゾール溶液;25℃)が1.7以下である前記ポリアミド樹脂組成物、アミノカルボン酸(B)の使用量が、ポリアミド(A)100重量部に対して0.1〜50重量部である前記ポリアミド樹脂組成物、塩基又はその塩(C)が環状アミン又はその塩である前記ポリアミド樹脂組成物、塩基又はその塩(C)の使用量が、ポリアミド(A)100重量部に対して0.1〜20重量部である前記ポリアミド樹脂組成物、フッ素樹脂からなるフッ素樹脂層と、該フッ素樹脂層に直接積層形成されたポリアミド樹脂からなるポリアミド樹脂層とで構成されたプラスチック多層体であって、前記ポリアミド樹脂層が、上記ポリアミド樹脂組成物により形成されているプラスチック多層体、フッ素樹脂からなる内層と、該内層の外周面に直接積層形成されたポリアミド樹脂からなる外層とで構成された多層チューブであって、前記外層が、上記ポリアミド樹脂組成物により形成されている多層チューブについても記載する。
【0016】
【発明の実施の形態】
[ポリアミド(A)]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、(A)カルボキシル末端基とアミノ末端基との比率が、前者/後者(モル比)>1であるポリアミド(以下、「カルボン酸末端ポリアミド」と称する場合がある)をベースレジンとして含有している。
【0017】
カルボン酸末端ポリアミドの種類としては、例えば、脂肪族、脂環式又は芳香族ジアミンと、脂肪族、脂環式又は芳香族ジカルボン酸との重縮合により得られるポリアミド;ε−アミノヘキサン酸、11−アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸の縮合によって得られるポリアミド;ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタムから得られるポリアミド;又は前記成分からなる共重合ポリアミド;これらのポリアミドの混合物等が挙げられる。
【0018】
より具体的には、カルボン酸末端ポリアミドとして、ポリアミド11、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド1212、ポリアミド12などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらの中でも、特に加工特性に優れることから、ポリアミド11、ポリアミド12などが好ましい。
【0019】
カルボン酸末端ポリアミド中の全カルボキシル末端基と全アミノ末端基との比率(モル比)は、前者/後者(モル比)が1より大きい範囲であればよいが、好ましくは前者/後者(モル比)>1.2[例えば、10>前者/後者(モル比)>1.2]、さらに好ましくは前者/後者(モル比)>1.5[例えば、5>前者/後者(モル比)>1.5]である。上記の比率が1以下の場合には、チューブ等の成形時にオーバーリアクションなどが起こり、各層の厚みの均一な成形品が得られにくくなる。
【0020】
なお、カルボキシル末端基の全末端基に対する割合は、例えば50〜100モル%、好ましくは52〜95モル%、さらに好ましくは55〜90モル%程度である。
【0021】
カルボン酸末端ポリアミド中のアミノ末端基の濃度は、例えば0〜30mmol/kg、好ましくは0〜20mmol/kg程度であり、カルボキシル末端基の濃度は、例えば15〜80mmol/kg、好ましくは20〜60mmol/kg程度である。
【0022】
前記カルボキシル末端基とアミノ末端基の比率や、アミノ末端基濃度、カルボキシル末端基濃度は、重合時に添加する末端調整剤(例えば、モノアミン、ジアミン、一塩基酸、二塩基酸など)の量を調節したり、ジアミンとジカルボン酸との重縮合によりポリアミドを製造する場合には、該ジアミンとジカルボン酸のモル比を変化させることによりコントロールできる。例えば、末端調整剤としてモノアミンを使用するとカルボキシル末端基が減少し、ジアミンを用いるとカルボキシル末端基が減少するとともにアミノ末端基が増加する。また、末端調整剤として一塩基酸を用いるとアミノ末端基が減少し、二塩基酸を用いるとアミノ末端基が減少するとともにカルボキシル末端基が増大する。カルボキシル末端基やアミノ末端基の量は慣用の方法、例えば、末端基法(中和滴定法)により定量できる。
【0023】
カルボン酸末端ポリアミドの相対粘度は1.9〜2.7の範囲が好ましい。相対粘度が1.9未満の場合には、溶融粘度が低すぎて、例えば、チューブ等を押出成形する際、ドローダウンして直管が得られ難くなりやすい。カルボン酸末端ポリアミドの数平均分子量は、例えばポリアミド12などの場合、20000〜35000程度である。
【0024】
[アミノカルボン酸(B)]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、また、分子量15000以下のアミノカルボン酸を含んでいる。なお、アミノカルボン酸(B)がポリマーである場合、前記分子量は数平均分子量を意味する。
【0025】
アミノカルボン酸(B)は、フッ素樹脂からなる層と、本発明のポリアミド樹脂組成物により形成されたポリアミド樹脂層とを共押出し等により積層して複合体を製造する際、フッ素樹脂層中のフッ素樹脂と反応して両層の結合を強める働きをするものと推察される。
【0026】
アミノカルボン酸(B)には、例えば、(B1)数平均分子量が200〜15000であるポリアミド、(B2)脂肪族アミノカルボン酸等が含まれる。アミノカルボン酸(B)は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0027】
前記ポリアミド(B1)の種類としては、前記カルボン酸末端ポリアミドと同様のものが挙げられる。より具体的には、ポリアミド(B1)として、ポリアミド11、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド1212、ポリアミド12などが例示される。ポリアミド(B1)としては、前記カルボン酸末端ポリアミドと同種のものを用いるのが相溶性等の点から好ましい。
【0028】
ポリアミド(B1)中の全カルボキシル末端基と全アミノ末端基との比率(モル比)は、特に限定されないが、前者/後者(モル比)が1程度(例えば0.9〜1.1程度)のものが好ましい。
【0029】
ポリアミド(B1)の相対粘度は、例えば1.7以下(1.05〜1.7程度)、好ましくは1.1〜1.65、さらに好ましくは1.15〜1.6の範囲である。相対粘度が1.7を超えるとオーバーリアクションが起きやすくなる。
【0030】
前記脂肪族アミノカルボン酸(B2)としては、例えば、β−アラニン、3−アミノプロピオン酸、4−アミノブタン酸、5−アミノペンタン酸、6−アミノヘキサン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等のω−アミノ脂肪族カルボン酸;グリシン、アラニン、バリン、リジン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、トレオニン、メチオニン等のα−アミノ酸などが挙げられる。これらの中でも、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等の炭素数6〜15程度の脂肪族アミノカルボン酸が好ましい。
【0031】
アミノカルボン酸(B)の使用量は、ポリアミド(A)100重量部に対して、例えば0.1〜50重量部、好ましくは0.3〜45重量部、さらに好ましくは0.5〜40重量部程度である。アミノカルボン酸(B)の量が少なすぎると、フッ素樹脂に対して十分な接着強度が得られにくくなり、多すぎるとチューブ等の成形時に、メルトフラクチャー、オーバーリアクションなどの不具合が起こり、各層の厚みの均一な成形品が得られにくくなる。
【0032】
[塩基又はその塩(C)]
前記塩基又はその塩(C)における塩基としては、pKa(25℃)が10以上の塩基であれば特に制限されないが、その代表的な例として、例えば、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミンなどの脂肪族アミン;シクロヘキシルアミンなどの脂環式アミン;ピロリジン、N−メチルピロリジン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、1,5−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−5(=1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7;DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)などの環状アミン等の有機塩基;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリム等の無機塩基などが例示できる。
【0033】
これらの中でも第3級アミンが好ましい。また、塩基性の強さ等から環状アミンが好適である。特に好ましい塩基には、DBU、DBNなどの架橋環式第3級アミン等が含まれる。
【0034】
前記塩基の塩としては、酢酸、プロピオン酸、ソルビン酸、安息香酸、ナフトエ酸等のカルボン酸の塩、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸の塩、フェノール、クレゾール、ノボラック等のフェノール類の塩などの有機酸の塩;塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸などの無機酸の塩が例示できる。
【0035】
前記塩基又はその塩(C)は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。塩基又はその塩(C)の使用量は、ポリアミド(A)100重量部に対して、例えば0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部程度である。塩基又はその塩(C)の使用量が0.1重量部未満の場合にはポリアミド樹脂層とフッ素樹脂層との接着性が低下しやすくなり、20重量部を超えるとポリアミド樹脂層の機械的強度等が低下しやすくなる。
【0036】
前記塩基又はその塩(C)は、フッ素樹脂からなる層と、本発明のポリアミド樹脂組成物により形成されたポリアミド樹脂層とを共押出し等により積層して複合体を製造する際、フッ素樹脂層中のフッ素樹脂とポリアミド樹脂層中のアミノカルボン酸(B)[又はポリアミド(A)]との反応の触媒として機能するものと推測される。
【0037】
本発明のポリアミド樹脂組成物には、前記の成分(A)、(B)、(C)のほか、必要に応じて、ポリアミド以外のポリマー;耐熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、結晶核剤、滑剤、難燃剤、無機充填剤、導電付与剤などの通常用いられる添加剤、ガラス繊維、ガラス球、炭素繊維、鉱物繊維などの充填剤又は強化材などが添加されていてもよい。
【0038】
本発明のポリアミド樹脂組成物は、例えば、前記成分(A)、(B)、(C)と、必要に応じて適宜の添加剤とを、ポリアミド(A)が溶融する温度下(例えば200〜300℃程度)、二軸混練押出機等を用いて混練することにより得ることができる。
【0039】
本発明のポリアミド樹脂組成物は、フッ素樹脂層とポリアミド樹脂層とが直接接触している多層体(多層チューブ、多層シート等)における該ポリアミド樹脂層の形成材料として有用である。
【0040】
[プラスチック多層体及び多層チューブ]
本発明のプラスチック多層体において、フッ素樹脂層を構成するフッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VDF)、パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)等のパーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、フルオロアルキル(メタ)アクリレートなどのフッ素原子含有モノマーを構成単位として含む樹脂が挙げられる。フッ素樹脂は、フッ素原子含有モノマーと共に、該フッ素原子含有モノマーと共重合可能な単量体を構成単位として含んでいてもよい。このような単量体として、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのオレフィン;アルキルビニルエーテル;アルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0041】
代表的なフッ素樹脂には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体とのグラフト重合体などが含まれる。
【0042】
フッ素樹脂層には、必要に応じて前記と同様の添加剤が添加されていてもよい。
【0043】
本発明のプラスチック多層体は、少なくともフッ素樹脂層とポリアミド樹脂層とを有していればよく、フッ素樹脂層及び/又はポリアミド樹脂層の外側に他の樹脂層等が1層又は2層以上積層されていてもよい。
【0044】
前記樹脂層として、例えば、導電性材料を含む熱可塑性樹脂からなる導電性樹脂層、補強層などが例示される。導電性材料としては、例えば、銅、ニッケル、銀などの金属の粉末;鉄やステンレスなどの金属の繊維;カーボンブラック;表面が金属で被覆された粉末や粒状物などが挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂などのスチレン系樹脂;ポリエステル;ポリアミド;ポリイミド;ポリフェニレンスルフィド;メタクリル樹脂;塩化ビニル樹脂;フッ素樹脂などが挙げられる。
【0045】
本発明のプラスチック多層体は、例えば、フッ素樹脂を含むフッ素樹脂組成物と前記本発明のポリアミド樹脂組成物とを共押出しすることにより製造できる。
また、押出成形と、圧縮成形、射出成形等とを組み合わせることにより製造することもできる。フッ素樹脂層とポリアミド樹脂層との接着性を高めるため、成形後に加熱処理を施してもよい。
【0046】
本発明のプラスチック多層体では、フッ素樹脂層とポリアミド樹脂層とが強固に接合しているため、極性物質や燃料成分に対するバリア性等のフッ素樹脂の有する長所と、耐熱性、耐磨耗性、成形性等のポリアミド樹脂の有する長所とを共に生かすことができる。そのため、自動車産業、電気産業、機械産業等における構造物品(多層チューブ、多層シートなど)として使用できる。
【0047】
本発明の多層チューブは、前記プラスチック多層体の1つの態様である。内層を構成するフッ素樹脂は上記のものを使用できる。また、上記と同様、フッ素樹脂層の内側やポリアミド樹脂層の外側には、必要に応じて導電性樹脂層、補強層(ゴムや軟質樹脂で構成された層)、補強糸層(天然糸、合成糸、金属製糸等による層)、外皮層(ゴムや軟質樹脂で構成された層)などの他の層が形成されていてもよい。この多層チューブは、共押出法等により製造できる。
【0048】
フッ素樹脂からなる内層の厚み、ポリアミド樹脂からなる外層の厚みは、用途によって適宜選択できる。
【0049】
本発明の多層チューブは、外層が耐熱性、耐磨耗性、成形性等に優れるポリアミド樹脂からなり、内層が燃料に対するバリア性に優れるフッ素樹脂からなるため、燃料ホース等として好適に使用できる。
【0050】
【発明の効果】
本発明のポリアミド樹脂組成物によれば、フッ素樹脂と強固に接着可能であり、しかもフッ素樹脂とポリアミド樹脂との多層複合体を作製する際、オーバーリアクション等の不具合の発生を防止又は抑制できる。
【0051】
また、本発明のプラスチック多層体及び多層チューブでは、フッ素樹脂層とポリアミド樹脂層とが強固に接合するとともに、製造・加工時においてオーバーリアクション等が生じない又は生じにくいので、各層の厚みが均一である。
【0052】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0053】
実施例1
相対粘度が2.5、アミノ末端基濃度が10mmol/kg、カルボキシル末端基濃度が20mmol/kgであるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)100重量部に、相対粘度が1.6、アミノ末端基濃度とカルボキシル末端基濃度の比率が1:1であるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)30重量部、及びDBN2重量部を加え、二軸押出機を用いてコンパウンド化を行い、外層形成用のポリアミド樹脂組成物を得た。
このポリアミド樹脂組成物と、内層形成用のテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニルデン共重合体(ターポリマー)(商品名「THV−500」、3M社製)とを用い、多層管成形用押出機により、280℃(ダイの温度)で内層と外層とを同時に押出成形して、2層構造の多層チューブ(外径8mm、内径2mm)を作製した。
【0054】
実施例2
相対粘度が2.5、アミノ末端基濃度が10mmol/kg、カルボキシル末端基濃度が20mmol/kgであるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)100重量部に、12−アミノドデカン酸0.5重量部、及びDBN2重量部を加え、二軸押出機を用いてコンパウンド化を行い、外層形成用のポリアミド樹脂組成物を得た。
このポリアミド樹脂組成物を用いた点以外は実施例1と同様の操作を行い、2層構造の多層チューブ(外径8mm、内径2mm)を作製した。
【0055】
比較例1
相対粘度が2.5、アミノ末端基濃度が10mmol/kg、カルボキシル末端基濃度が20mmol/kgであるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)を外層用のポリアミド樹脂組成物として用いた点以外は実施例1と同様の操作を行い、2層構造の多層チューブ(外径8mm、内径2mm)を作製した。
【0056】
比較例2
相対粘度が2.5、アミノ末端基濃度が10mmol/kg、カルボキシル末端基濃度が20mmol/kgであるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)100重量部に、DBN2重量部を加え、二軸押出機を用いてコンパウンド化を行い、外層形成用のポリアミド樹脂組成物を得た。
このポリアミド樹脂組成物を用いた点以外は実施例1と同様の操作を行い、2層構造の多層チューブ(外径8mm、内径2mm)を作製した。
【0057】
比較例3
相対粘度が2.1、アミノ末端基濃度が20mmol/kg、カルボキシル末端基濃度が10mmol/kgであるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)を外層用のポリアミド樹脂組成物として用いた点以外は実施例1と同様の操作を行い、2層構造の多層チューブ(外径8mm、内径2mm)を作製した。
【0058】
比較例4
相対粘度が2.1、アミノ末端基濃度が20mmol/kg、カルボキシル末端基濃度が10mmol/kgであるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)100重量部に、相対粘度が1.6、末端アミノ基濃度と末端カルボキシル基濃度の比率が1:1であるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)30重量部、及びDBN2重量部を加え、二軸押出機を用いてコンパウンド化を行い、外層形成用のポリアミド樹脂組成物を得た。
このポリアミド樹脂組成物を用いた点以外は実施例1と同様の操作を行い、2層構造の多層チューブ(外径8mm、内径2mm)を作製した。
【0059】
比較例5
相対粘度が2.1、アミノ末端基濃度が10mmol/kg、カルボキシル末端基濃度が20mmol/kgであるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)100重量部に、相対粘度が1.6で、両末端がアミノ基であるポリアミド12(商品名「ダイアミド」、ダイセル・ヒュルス(株)製)30重量部、及びDBN2重量部を加え、二軸押出機を用いてコンパウンド化を行い、外層形成用のポリアミド樹脂組成物を得た。
このポリアミド樹脂組成物を用いた点以外は実施例1と同様の操作を行い、2層構造の多層チューブ(外径8mm、内径2mm)を作製した。
【0060】
評価試験
(接着性)
実施例及び比較例で得られた各多層チューブを螺旋状に切断して10mm幅の試験片を作製した。この試験片を手による剥離試験(180°)に供し、外層と内層との界面で剥離するかどうかを調べ、下記の基準で両層の接着性を評価した。結果を表1に示す。
○:剥離しなかった。
×:剥離した。
【0061】
(オーバーリアクションの有無)
実施例及び比較例で得られた各多層チューブを切り開き、外層と内層の界面及び内層の表面を目視観察し、オーバーリアクションの有無等を調べた。結果を表1に示す。
○:オーバーリアクションは見られず、内層表面は平滑であった。
×:オーバーリアクションが見られ、内層表面に凹凸が観察された。
【表1】

Figure 0004558180
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyamide resin composition, and more particularly to a polyamide resin composition having excellent adhesion to a fluororesin. The present invention also relates to a plastic multilayer body in which a polyamide resin layer and a fluororesin layer are directly bonded, and a multilayer tube in which an outer layer made of a polyamide resin and an inner layer made of a fluororesin are directly bonded. This multilayer tube can be used as a fuel hose for an automobile or the like.
[0002]
[Prior art]
Polyamide resins are excellent in heat resistance, wear resistance, moldability, and the like, but have a drawback of low barrier to polar substances and fuel components. On the other hand, fluororesins have low moldability and are expensive, but have excellent barrier properties against polar substances and fuel components.
Therefore, a multilayer composite combining polyamide resin and fluororesin has been proposed as a complement to the disadvantage by taking advantage of both advantages, and structural articles (multilayer tubes, multilayer sheets, etc.) in the automotive industry, electrical industry, mechanical industry, etc. ).
[0003]
In general, polyamide resins and fluororesins are not compatible with each other, and thus there is a problem that the correlated adhesive strength is insufficient to produce these multilayer composites. In order to solve this problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-194815 provides an intermediate layer including a polyamide having an excessive amino end group and a predetermined amount of diamine between the polyamide resin layer and the fluororesin layer. Propose that. According to this method, it is possible to obtain a multilayer composite in which the polyamide resin layer and the fluororesin layer are firmly bonded. However, when the tube or the like is manufactured, excessive adhesive force is damaged, and overreaction occurs at the bonding interface. The thickness of each layer becomes non-uniform | heterogenous, and the problem that extrusion of a tube etc. cannot be performed in the worst case arises.
[0004]
JP-A-10-31461 discloses a fuel hose having a two-layer structure comprising a fluororesin layer composed of a fluororesin grafted with a graft compound having a specific functional group and a polyamide resin layer. ing. JP-A-8-104805 discloses a fuel hose comprising a polyamide resin layer containing a predetermined amount of 1,8-diazabicyclo [5.4.0] undecene-7 salt of carboxylic acid and a fluororesin layer. Has been. However, these fuel hoses are not always satisfactory in terms of adhesion and the like.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is a polyamide that can be firmly bonded to a fluororesin and that does not cause or hardly causes problems such as overreaction at the bonding interface when a multilayer composite of a fluororesin and a polyamide resin is produced. The object is to provide a resin composition.
[0006]
Another object of the present invention is to provide a plastic multilayer body in which a fluororesin layer and a polyamide resin layer are firmly bonded, and overreaction or the like does not occur or hardly occurs during manufacturing and processing.
[0007]
Still another object of the present invention is to provide a multilayer tube in which an inner layer made of a fluororesin and an outer layer made of a polyamide resin are firmly bonded, and problems such as overreactions do not occur or are unlikely to occur during manufacturing and processing. There is.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the inventors of the present invention have found that a polyamide having a carboxyl end group in excess of an amino end group, an aminocarboxylic acid having a molecular weight in a specific range, and a pKa of a specific value or more. The present inventors completed the present invention by discovering that, when combined with a base or a salt thereof, it is possible to firmly adhere to a fluororesin and to prevent or suppress problems such as overreaction even when a tube or the like is molded.
[0009]
That is, in the present invention, the following polyamide (A ) and the following aminocarboxylic acid (B ) are added in an amount of 0.1 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyamide (A) , and the following base or its salt (C ) is converted into a polyamide ( A) A polyamide resin composition containing 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight is provided.
Polyamide (A): Ratio of carboxyl end group to amino end group is 5> former / latter (molar ratio)> 1.5, and relative viscosity (0.5 wt% m-cresol solution; 25 ° C.) Polyamide which is 1.9 to 2.7
Aminocarboxylic acid (B): The ratio of carboxyl end groups to amino end groups is 0.9 to 1.1, the number average molecular weight is 200 to 15000, and the relative viscosity (0.5 wt% m-cresol solution; 25 ° C.) at least one amino acid selected from polyamide (B1) having 1.15 to 1.6 and aliphatic aminocarboxylic acid (B2) having 6 to 15 carbon atoms and a molecular weight of 15000 or less carboxylic acid
Base or salt thereof (C): pKa (25 ° C.) 10 or more cyclic amine or salt thereof
As the polyamide (A), for example, at least one polyamide selected from polyamide 11, polyamide 1010, polyamide 1012, polyamide 1212 and polyamide 12 can be used.
[0011]
Wherein the polyamide (B1) is, for example, polyamide 11, polyamide 1010, polyamide 1012, polyamide 1212, include polyamide 12 or the like.
[0013]
The present invention is also a plastic multilayer body comprising a fluororesin layer made of a fluororesin and a polyamide resin layer made of a polyamide resin directly laminated on the fluororesin layer, wherein the polyamide resin layer is the above-mentioned The present invention provides a plastic multilayer body formed using the polyamide resin composition.
[0014]
The present invention further relates to a multilayer tube comprising an inner layer made of a fluororesin and an outer layer made of a polyamide resin directly laminated on the outer peripheral surface of the inner layer, wherein the outer layer is the above-mentioned polyamide resin composition The multilayer tube formed using is provided.
[0015]
In this specification, the relative viscosity is a value measured in a 0.5 wt% m-cresol solution at 25 ° C. according to DIN 53727 / ISO307. In addition to the above invention, the present specification includes (A) a polyamide having a ratio of carboxyl end groups to amino end groups of the former / the latter (molar ratio)> 1, and (B) an amino acid having a molecular weight of 15000 or less. Polyamide resin composition containing carboxylic acid and (C) pKa (25 ° C.) of 10 or more or a salt thereof, and the relative viscosity (0.5 wt% m-cresol solution; 25 ° C.) of polyamide (A) The polyamide resin composition, wherein the polyamide resin composition is 1.9 to 2.7, and the polyamide (A) is at least one polyamide selected from polyamide 11, polyamide 1010, polyamide 1012, polyamide 1212 and polyamide 12 Product, aminocarboxylic acid (B), (B1) polyamide having a number average molecular weight of 200 to 15000 and (B2) aliphatic aminocarboxylic acid The polyamide resin composition, polyamide (B1), which is at least one aminocarboxylic acid selected from the above, is at least one polyamide selected from polyamide 11, polyamide 1010, polyamide 1012, polyamide 1212 and polyamide 12 The polyamide resin composition, the polyamide resin (B1) has a relative viscosity (0.5 wt% m-cresol solution; 25 ° C.) of 1.7 or less, the polyamide resin composition, and the amount of aminocarboxylic acid (B) used. The polyamide resin composition in an amount of 0.1 to 50 parts by weight based on 100 parts by weight of the polyamide (A), the polyamide resin composition in which the base or a salt thereof (C) is a cyclic amine or a salt thereof, the base or the salt thereof The amount of the salt (C) used is 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyamide (A). An amide resin composition, a plastic multilayer body comprising a fluororesin layer comprising a fluororesin and a polyamide resin layer comprising a polyamide resin directly laminated on the fluororesin layer, wherein the polyamide resin layer is the above A multilayer tube composed of a plastic multilayer body formed of a polyamide resin composition, an inner layer made of a fluororesin, and an outer layer made of a polyamide resin directly laminated on the outer peripheral surface of the inner layer, wherein the outer layer is A multilayer tube formed of the polyamide resin composition is also described.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Polyamide (A)]
The polyamide resin composition of the present invention may be referred to as (A) a polyamide in which the ratio of carboxyl end groups to amino end groups is the former / the latter (molar ratio)> 1 (hereinafter referred to as “carboxylic acid-terminated polyamide”). ) As a base resin.
[0017]
Examples of the types of carboxylic acid-terminated polyamides include polyamides obtained by polycondensation of aliphatic, alicyclic or aromatic diamines with aliphatic, alicyclic or aromatic dicarboxylic acids; ε-aminohexanoic acid, 11 -Polyamides obtained by condensation of aminocarboxylic acids such as aminoundecanoic acid; polyamides obtained from lactams such as ε-caprolactam and ω-laurolactam; or copolymerized polyamides comprising the above components; mixtures of these polyamides .
[0018]
More specifically, examples of the carboxylic acid-terminated polyamide include polyamide 11, polyamide 1010, polyamide 1012, polyamide 1212, and polyamide 12, but are not limited thereto. Among these, polyamide 11 and polyamide 12 are particularly preferable because of excellent processing characteristics.
[0019]
The ratio (molar ratio) of all carboxyl end groups to all amino end groups in the carboxylic acid-terminated polyamide may be within the range where the former / the latter (molar ratio) is greater than 1, but preferably the former / the latter (molar ratio). )> 1.2 [for example, 10> the former / the latter (molar ratio)> 1.2], more preferably the former / the latter (molar ratio)> 1.5 [for example, 5> the former / the latter (molar ratio)> 1.5]. When the above ratio is 1 or less, overreaction occurs at the time of forming a tube or the like, and it becomes difficult to obtain a molded product having a uniform thickness of each layer.
[0020]
In addition, the ratio with respect to all the terminal groups of a carboxyl terminal group is 50-100 mol%, for example, Preferably it is 52-95 mol%, More preferably, it is about 55-90 mol%.
[0021]
The concentration of amino end groups in the carboxylic acid-terminated polyamide is, for example, 0 to 30 mmol / kg, preferably about 0 to 20 mmol / kg, and the concentration of carboxyl end groups is, for example, 15 to 80 mmol / kg, preferably 20 to 60 mmol. / Kg or so.
[0022]
The ratio of the carboxyl end group to the amino end group, the amino end group concentration, and the carboxyl end group concentration adjust the amount of the end modifier (for example, monoamine, diamine, monobasic acid, dibasic acid, etc.) added during polymerization. In the case of producing a polyamide by polycondensation of diamine and dicarboxylic acid, it can be controlled by changing the molar ratio of the diamine and dicarboxylic acid. For example, when a monoamine is used as a terminal adjuster, the carboxyl end group is decreased, and when a diamine is used, the carboxyl end group is decreased and the amino end group is increased. Further, when a monobasic acid is used as a terminal adjusting agent, the amino terminal group is decreased, and when a dibasic acid is used, the amino terminal group is decreased and the carboxyl terminal group is increased. The amount of the carboxyl end group or amino end group can be determined by a conventional method, for example, the end group method (neutralization titration method).
[0023]
The relative viscosity of the carboxylic acid-terminated polyamide is preferably in the range of 1.9 to 2.7. When the relative viscosity is less than 1.9, the melt viscosity is too low. For example, when extruding a tube or the like, it is difficult to obtain a straight pipe by drawing down. The number average molecular weight of the carboxylic acid-terminated polyamide is, for example, about 20000 to 35000 in the case of polyamide 12 or the like.
[0024]
[Aminocarboxylic acid (B)]
The polyamide resin composition of the present invention also contains an aminocarboxylic acid having a molecular weight of 15000 or less. In addition, when aminocarboxylic acid (B) is a polymer, the said molecular weight means a number average molecular weight.
[0025]
When the aminocarboxylic acid (B) is produced by laminating a layer comprising a fluororesin and a polyamide resin layer formed from the polyamide resin composition of the present invention by coextrusion or the like, It is presumed that it reacts with the fluororesin to strengthen the bond between the two layers.
[0026]
The aminocarboxylic acid (B) includes, for example, (B1) polyamide having a number average molecular weight of 200 to 15000, (B2) aliphatic aminocarboxylic acid, and the like. The aminocarboxylic acid (B) can be used alone or in combination of two or more.
[0027]
Examples of the type of the polyamide (B1) include the same types as the carboxylic acid-terminated polyamide. More specifically, examples of the polyamide (B1) include polyamide 11, polyamide 1010, polyamide 1012, polyamide 1212, and polyamide 12. As the polyamide (B1), the same kind as the above carboxylic acid-terminated polyamide is preferably used from the viewpoint of compatibility.
[0028]
The ratio (molar ratio) of all carboxyl terminal groups and all amino terminal groups in the polyamide (B1) is not particularly limited, but the former / the latter (molar ratio) is about 1 (for example, about 0.9 to 1.1). Are preferred.
[0029]
The relative viscosity of the polyamide (B1) is, for example, 1.7 or less (about 1.05 to 1.7), preferably 1.1 to 1.65, and more preferably 1.15 to 1.6. If the relative viscosity exceeds 1.7, overreaction tends to occur.
[0030]
Examples of the aliphatic aminocarboxylic acid (B2) include β-alanine, 3-aminopropionic acid, 4-aminobutanoic acid, 5-aminopentanoic acid, 6-aminohexanoic acid, 7-aminoheptanoic acid, and 8-amino. Ω-amino aliphatic carboxylic acids such as octanoic acid, 10-aminodecanoic acid, 11-aminoundecanoic acid, 12-aminododecanoic acid; α- such as glycine, alanine, valine, lysine, leucine, isoleucine, proline, threonine, methionine Examples include amino acids. Among these, aliphatic aminocarboxylic acids having about 6 to 15 carbon atoms such as 11-aminoundecanoic acid and 12-aminododecanoic acid are preferable.
[0031]
The amount of the aminocarboxylic acid (B) used is, for example, 0.1 to 50 parts by weight, preferably 0.3 to 45 parts by weight, and more preferably 0.5 to 40 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyamide (A). About a part. If the amount of aminocarboxylic acid (B) is too small, it will be difficult to obtain sufficient adhesive strength to the fluororesin, and if it is too large, problems such as melt fracture and overreaction will occur at the time of molding of the tube, etc. It becomes difficult to obtain a molded product having a uniform thickness.
[0032]
[Base or salt thereof (C)]
The base in the base or a salt thereof (C) is not particularly limited as long as the pKa (25 ° C.) is 10 or more, and typical examples thereof include fats such as ethylamine, diethylamine, triethylamine, and ethylenediamine. Alicyclic amines such as cyclohexylamine; pyrrolidine, N-methylpyrrolidine, piperidine, N-methylpiperidine, 1,5-diazabicyclo [5.4.0] undecene-5 (= 1,8-diazabicyclo [5] 4.0] undecene-7; DBU), 1,5-diazabicyclo [4.3.0] nonene-5 (DBN), diazabicyclo [2.2.2] octane (DABCO), and other cyclic amines Base: sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium hydrogen carbonate, etc. Machine base, and others.
[0033]
Of these, tertiary amines are preferred. In addition, a cyclic amine is preferable because of its basic strength. Particularly preferred bases include bridged cyclic tertiary amines such as DBU and DBN.
[0034]
Examples of the salt of the base include salts of carboxylic acids such as acetic acid, propionic acid, sorbic acid, benzoic acid and naphthoic acid, salts of sulfonic acids such as p-toluenesulfonic acid, and salts of phenols such as phenol, cresol and novolac And salts of organic acids such as hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid, phosphoric acid and boric acid.
[0035]
The said base or its salt (C) can be used individually or in combination of 2 or more types. The usage-amount of a base or its salt (C) is 0.1-20 weight part with respect to 100 weight part of polyamide (A), Preferably it is about 0.5-10 weight part. When the amount of the base or its salt (C) used is less than 0.1 parts by weight, the adhesion between the polyamide resin layer and the fluororesin layer tends to decrease, and when it exceeds 20 parts by weight, the mechanical properties of the polyamide resin layer Strength etc. are likely to decrease.
[0036]
When the base or the salt thereof (C) is produced by laminating a layer comprising a fluororesin and a polyamide resin layer formed from the polyamide resin composition of the present invention by coextrusion or the like, a fluororesin layer is produced. It is estimated that it functions as a catalyst for the reaction between the fluororesin in the polyamide resin and the aminocarboxylic acid (B) [or polyamide (A)] in the polyamide resin layer.
[0037]
In the polyamide resin composition of the present invention, in addition to the components (A), (B) and (C), if necessary, a polymer other than polyamide; a heat-resistant stabilizer, an ultraviolet absorber, a light stabilizer, a plastic Additives, reinforcing materials such as glass fibers, glass spheres, carbon fibers, mineral fibers, etc. that are usually used such as additives, crystal nucleating agents, lubricants, flame retardants, inorganic fillers, conductivity imparting agents, etc. Also good.
[0038]
The polyamide resin composition of the present invention comprises, for example, the components (A), (B), (C) and appropriate additives as necessary at a temperature at which the polyamide (A) melts (for example, 200 to About 300 ° C.) and can be obtained by kneading using a twin-screw kneading extruder or the like.
[0039]
The polyamide resin composition of the present invention is useful as a material for forming the polyamide resin layer in a multilayer body (multilayer tube, multilayer sheet, etc.) in which the fluororesin layer and the polyamide resin layer are in direct contact.
[0040]
[Plastic multilayer body and multilayer tube]
In the plastic multilayer body of the present invention, examples of the fluororesin constituting the fluororesin layer include tetrafluoroethylene (TFE), chlorotrifluoroethylene (CTFE), hexafluoropropylene (HFP), vinylidene fluoride (VDF), Examples thereof include resins containing, as a constituent unit, a fluorine atom-containing monomer such as perfluoroalkyl vinyl ether (PFA) such as perfluoromethyl vinyl ether (PMVE) or fluoroalkyl (meth) acrylate. The fluororesin may contain a monomer copolymerizable with the fluorine atom-containing monomer as a constituent unit together with the fluorine atom-containing monomer. Examples of such monomers include olefins such as ethylene, propylene, and 1-butene; alkyl vinyl ethers; alkyl (meth) acrylates, and the like.
[0041]
Typical fluororesins include, for example, polytetrafluoroethylene (PTFE), tetrafluoroethylene-perfluoroalkyl ether copolymer, tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene copolymer, ethylene-tetrafluoroethylene copolymer, Vinylidene fluoride-tetrafluoroethylene copolymer, vinylidene fluoride-hexafluoropropylene copolymer, vinylidene fluoride-hexafluoropropylene-tetrafluoroethylene copolymer, vinylidene fluoride-perfluoromethyl vinyl ether-tetrafluoroethylene copolymer Polymer, ethylene-chlorotrifluoroethylene copolymer, polychlorotrifluoroethylene, and a graft polymer of polyvinylidene fluoride and vinylidene fluoride-hexafluoropropylene copolymer. It is included.
[0042]
The same additive as described above may be added to the fluororesin layer as necessary.
[0043]
The plastic multilayer body of the present invention only needs to have at least a fluororesin layer and a polyamide resin layer, and one or more other resin layers are laminated outside the fluororesin layer and / or the polyamide resin layer. May be.
[0044]
Examples of the resin layer include a conductive resin layer made of a thermoplastic resin containing a conductive material, a reinforcing layer, and the like. Examples of the conductive material include metal powders such as copper, nickel and silver; metal fibers such as iron and stainless steel; carbon black; powders and granular materials whose surfaces are coated with metal. Examples of the thermoplastic resin include olefin resins such as polyethylene and polypropylene; styrene resins such as polystyrene, ABS resin and AS resin; polyesters; polyamides; polyimides; polyphenylene sulfide; methacrylic resins; Is mentioned.
[0045]
The plastic multilayer body of the present invention can be produced, for example, by coextruding a fluororesin composition containing a fluororesin and the polyamide resin composition of the present invention.
Moreover, it can also manufacture by combining extrusion molding, compression molding, injection molding, etc. In order to improve the adhesion between the fluororesin layer and the polyamide resin layer, heat treatment may be performed after molding.
[0046]
In the plastic multilayer body of the present invention, since the fluororesin layer and the polyamide resin layer are firmly bonded, the advantages possessed by the fluororesin such as barrier properties against polar substances and fuel components, heat resistance, abrasion resistance, Both advantages of the polyamide resin such as moldability can be utilized. Therefore, it can be used as a structural article (multilayer tube, multilayer sheet, etc.) in the automobile industry, electrical industry, machine industry and the like.
[0047]
The multilayer tube of the present invention is one embodiment of the plastic multilayer body. The above-mentioned fluororesin can be used for the inner layer. In the same manner as above, on the inner side of the fluororesin layer and the outer side of the polyamide resin layer, a conductive resin layer, a reinforcing layer (a layer made of rubber or a soft resin), a reinforcing yarn layer (natural thread, Other layers such as a synthetic yarn, a layer made of metal yarn, etc.) and an outer skin layer (a layer made of rubber or soft resin) may be formed. This multilayer tube can be manufactured by a coextrusion method or the like.
[0048]
The thickness of the inner layer made of a fluororesin and the thickness of the outer layer made of a polyamide resin can be appropriately selected depending on the application.
[0049]
The multilayer tube of the present invention can be suitably used as a fuel hose or the like because the outer layer is made of a polyamide resin having excellent heat resistance, wear resistance, moldability, and the like, and the inner layer is made of a fluororesin having excellent barrier properties against fuel.
[0050]
【The invention's effect】
According to the polyamide resin composition of the present invention, it is possible to firmly adhere to a fluororesin, and it is possible to prevent or suppress the occurrence of problems such as overreaction when producing a multilayer composite of a fluororesin and a polyamide resin.
[0051]
Moreover, in the plastic multilayer body and multilayer tube of the present invention, the fluororesin layer and the polyamide resin layer are firmly bonded, and overreactions do not occur or are difficult to occur during manufacturing and processing, so the thickness of each layer is uniform. is there.
[0052]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated in detail based on an Example, this invention is not limited by these Examples.
[0053]
Example 1
To 100 parts by weight of polyamide 12 (trade name “Daiamide”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) having a relative viscosity of 2.5, an amino end group concentration of 10 mmol / kg, and a carboxyl end group concentration of 20 mmol / kg, Is 1.6, 30 parts by weight of polyamide 12 (trade name “Daiamide”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) having a ratio of amino end group concentration to carboxyl end group concentration of 1: 1, and 2 parts by weight of DBN are added, Compounding was performed using a twin-screw extruder to obtain a polyamide resin composition for outer layer formation.
Using this polyamide resin composition and a tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene-vinylidene fluoride copolymer (terpolymer) (trade name “THV-500”, manufactured by 3M Company) for inner layer formation, for multilayer pipe molding The inner layer and the outer layer were simultaneously extruded by an extruder at 280 ° C. (die temperature) to produce a multilayer tube (outer diameter 8 mm, inner diameter 2 mm) having a two-layer structure.
[0054]
Example 2
To 100 parts by weight of polyamide 12 (trade name “Daiamide”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) having a relative viscosity of 2.5, an amino end group concentration of 10 mmol / kg, and a carboxyl end group concentration of 20 mmol / kg, 0.5 parts by weight of aminododecanoic acid and 2 parts by weight of DBN were added and compounded using a twin screw extruder to obtain a polyamide resin composition for forming an outer layer.
Except for using this polyamide resin composition, the same operation as in Example 1 was performed to produce a multilayer tube (outer diameter 8 mm, inner diameter 2 mm) having a two-layer structure.
[0055]
Comparative Example 1
Polyamide resin composition for outer layer made of polyamide 12 (trade name “Daiamide”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) having a relative viscosity of 2.5, an amino end group concentration of 10 mmol / kg, and a carboxyl end group concentration of 20 mmol / kg The same operation as in Example 1 was carried out except that it was used as a product, and a multilayer tube (outer diameter 8 mm, inner diameter 2 mm) having a two-layer structure was produced.
[0056]
Comparative Example 2
100 parts by weight of polyamide 12 having a relative viscosity of 2.5, an amino terminal group concentration of 10 mmol / kg, and a carboxyl terminal group concentration of 20 mmol / kg (trade name “Daiamide”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) Part was added and compounded using a twin screw extruder to obtain a polyamide resin composition for outer layer formation.
Except for using this polyamide resin composition, the same operation as in Example 1 was performed to produce a multilayer tube (outer diameter 8 mm, inner diameter 2 mm) having a two-layer structure.
[0057]
Comparative Example 3
Polyamide resin composition for outer layer of polyamide 12 (trade name “Daiamide”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) having a relative viscosity of 2.1, an amino terminal group concentration of 20 mmol / kg, and a carboxyl terminal group concentration of 10 mmol / kg The same operation as in Example 1 was carried out except that it was used as a product, and a multilayer tube (outer diameter 8 mm, inner diameter 2 mm) having a two-layer structure was produced.
[0058]
Comparative Example 4
To 100 parts by weight of polyamide 12 (trade name “Daiamide”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) having a relative viscosity of 2.1, an amino end group concentration of 20 mmol / kg, and a carboxyl end group concentration of 10 mmol / kg, 1.6, Polyamide 12 having a ratio of terminal amino group concentration to terminal carboxyl group concentration of 1: 1 (trade name “DAIAMID”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.), and 2 parts by weight of DBN are added, Compounding was performed using a twin-screw extruder to obtain a polyamide resin composition for outer layer formation.
Except for using this polyamide resin composition, the same operation as in Example 1 was performed to produce a multilayer tube (outer diameter 8 mm, inner diameter 2 mm) having a two-layer structure.
[0059]
Comparative Example 5
To 100 parts by weight of polyamide 12 (trade name “Daiamide”, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) having a relative viscosity of 2.1, an amino end group concentration of 10 mmol / kg, and a carboxyl end group concentration of 20 mmol / kg, 1.6 and polyamide 12 (product name "Daiamide", manufactured by Daicel Huls Co., Ltd.) 30 parts by weight and DBN 2 parts by weight are added and compounded using a twin screw extruder. The polyamide resin composition for outer layer formation was obtained.
Except for using this polyamide resin composition, the same operation as in Example 1 was performed to produce a multilayer tube (outer diameter 8 mm, inner diameter 2 mm) having a two-layer structure.
[0060]
Evaluation test (adhesiveness)
Each multilayer tube obtained in the examples and comparative examples was cut into a spiral shape to prepare a test piece having a width of 10 mm. This test piece was subjected to a manual peel test (180 °) to examine whether or not it peeled at the interface between the outer layer and the inner layer, and the adhesiveness of both layers was evaluated according to the following criteria. The results are shown in Table 1.
○: not peeled off.
X: It peeled.
[0061]
(With or without over reaction)
Each multilayer tube obtained in Examples and Comparative Examples was cut open, and the interface between the outer layer and the inner layer and the surface of the inner layer were visually observed to examine the presence or absence of overreaction. The results are shown in Table 1.
○: No overreaction was observed, and the inner layer surface was smooth.
X: Overreaction was observed, and unevenness was observed on the inner layer surface.
[Table 1]
Figure 0004558180

Claims (5)

下記ポリアミド(A)と下記アミノカルボン酸(B)をポリアミド(A)100重量部に対して0.1〜50重量部下記塩基又はその塩(C)をポリアミド(A)100重量部に対して0.1〜20重量部含有するポリアミド樹脂組成物。
ポリアミド(A):カルボキシル末端基とアミノ末端基との比率が、5>前者/後者(モル比)>1.5であり、相対粘度(0.5重量%m−クレゾール溶液;25℃)が1.9〜2.7であるポリアミド
アミノカルボン酸(B):カルボキシル末端基とアミノ末端基との比率が、0.9〜1.1、数平均分子量が200〜15000であり、相対粘度(0.5重量%m−クレゾール溶液;25℃)が1.15〜1.6であるポリアミド(B1)及び炭素数が6〜15であり、分子量が15000以下である脂肪族アミノカルボン酸(B2)から選択された少なくとも1種のアミノカルボン酸
塩基又はその塩(C):pKa(25℃)10以上の環状アミン又はその塩
0.1-50 parts by weight of the following polyamide (A ) and the following aminocarboxylic acid (B ) with respect to 100 parts by weight of the polyamide (A), and 100 parts by weight of the following base or salt (C ) thereof. A polyamide resin composition containing 0.1 to 20 parts by weight .
Polyamide (A): Ratio of carboxyl end group to amino end group is 5> former / latter (molar ratio)> 1.5, and relative viscosity (0.5 wt% m-cresol solution; 25 ° C.) Polyamide which is 1.9 to 2.7
Aminocarboxylic acid (B): The ratio of carboxyl end groups to amino end groups is 0.9 to 1.1, the number average molecular weight is 200 to 15000, and the relative viscosity (0.5 wt% m-cresol solution; 25 ° C.) at least one amino acid selected from polyamide (B1) having 1.15 to 1.6 and aliphatic aminocarboxylic acid (B2) having 6 to 15 carbon atoms and a molecular weight of 15000 or less carboxylic acid
Base or salt thereof (C): pKa (25 ° C.) 10 or more cyclic amine or salt thereof
ポリアミド(A)が、ポリアミド11、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド1212及びポリアミド12から選択された少なくとも1種のポリアミドである請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。  The polyamide resin composition according to claim 1, wherein the polyamide (A) is at least one polyamide selected from polyamide 11, polyamide 1010, polyamide 1012, polyamide 1212 and polyamide 12. ポリアミド(B1)が、ポリアミド11、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド1212及びポリアミド12から選択された少なくとも1種のポリアミドである請求項記載のポリアミド樹脂組成物。Polyamide (B1) is polyamide 11, polyamide 1010, a polyamide 1012, polyamide resin composition according to claim 1, wherein at least one polyamide selected from polyamide 1212 and polyamide 12. フッ素樹脂からなるフッ素樹脂層と、該フッ素樹脂層に直接積層形成されたポリアミド樹脂からなるポリアミド樹脂層とで構成されたプラスチック多層体であって、前記ポリアミド樹脂層が、請求項1〜の何れかの項に記載のポリアミド樹脂組成物により形成されているプラスチック多層体。And a fluororesin layer comprising a fluororesin, a plastic multi-layered structure that comprises a polyamide resin layer consisting of directly laminated polyamide resin to the fluorine resin layer, the polyamide resin layer, according to claim 1 to 3 A plastic multilayer body formed of the polyamide resin composition according to any one of the items. フッ素樹脂からなる内層と、該内層の外周面に直接積層形成されたポリアミド樹脂からなる外層とで構成された多層チューブであって、前記外層が、請求項1〜の何れかの項に記載のポリアミド樹脂組成物により形成されている多層チューブ。It is a multilayer tube comprised by the inner layer which consists of a fluororesin, and the outer layer which consists of a polyamide resin directly laminated | stacked on the outer peripheral surface of this inner layer, Comprising: The said outer layer is a statement in any 1 paragraph of Claims 1-3. A multilayer tube formed of the polyamide resin composition.
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