JP4554963B2 - 視差センサ及び視差画像の生成方法 - Google Patents

視差センサ及び視差画像の生成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4554963B2
JP4554963B2 JP2004074667A JP2004074667A JP4554963B2 JP 4554963 B2 JP4554963 B2 JP 4554963B2 JP 2004074667 A JP2004074667 A JP 2004074667A JP 2004074667 A JP2004074667 A JP 2004074667A JP 4554963 B2 JP4554963 B2 JP 4554963B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
pulse width
voltage
pulse
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004074667A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005265457A (ja
Inventor
裕 有馬
Original Assignee
裕 有馬
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 裕 有馬 filed Critical 裕 有馬
Priority to JP2004074667A priority Critical patent/JP4554963B2/ja
Publication of JP2005265457A publication Critical patent/JP2005265457A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4554963B2 publication Critical patent/JP4554963B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)

Description

本発明は、ステレオ画像から視差画像を生成する視差画像の生成技術に関し、特に、高速で、回路規模が小さく、かつ低消費電力で実現可能な視差画像の生成技術に関する。
物体との距離や物体の速度を高速で検知する技術としては、アクティブ方式とパッシブ方式との二種類に大別される。アクティブ方式とは、指向性の高いレーザー光や電波等を物体にビーム照射し、その反射信号の時間遅れを観測することにより物体までの距離又は物体の移動速度を測定する方式である。パッシブ方式とは、物体から入射される電磁波情報等の観測値に基づいて物体までの距離又は物体の移動速度を測定する方式である。
アクティブ方式としては、光レーダー法、アクティブ・ステレオ法、照度差ステレオ法、モアレ法、干渉法などが挙げられる。航空機や船舶等には、アクティブ方式の代表例であるレーダーが備えられており、自分と自分の周囲の対象物との距離をモニターすることができる。これにより、安全な航行を可能としている。また、近年では自動車にもミリ波レーダーが搭載されるようになってきている。これにより、車間距離をモニターして、衝突の防止を図っている。このように、現在、高速な距離や速度等の検知においては、アクティブ方式のレーダーが使用されている。
しかしながら、アクティブ方式のレーダーは、検出物体によっては乱反射を生じ、信号干渉により正確な距離や速度等の検知に支障を来すことがある。
これに対して、パッシブ方式は、検出波の照射を行わないため、アクティブ方式における信号干渉の問題が回避できるというメリットがある。パッシブ方式としては、レンズ焦点法、単眼視、ステレオ法、動画像等がある。このうち、代表的な方法であるステレオ法では、三角測量の原理を応用し、撮像素子を用いて、物体を異なる角度で撮像して得られた二つの視差画像から、物体までの距離又は物体の移動速度を測定する。
ステレオ法のおける最も重要な処理は、撮像された二つの画像内において、一方の画像内の各点が他方の画像内のどの点に対応するかを探索する対応点決定処理である。この対応点決定処理においては、撮像された二つの画像の相関を計算し、二つの撮像素子間の視差を抽出する処理が必要とされる。
図16は二眼視差による距離検出の原理を説明する図である。左眼に対応する撮像素子と右眼に対応する撮像素子を一定の距離を離して設置する。ここで、左眼に対応する撮像素子で撮像される画像(以下、「左眼画像」という。)を{a(L) i,j|i=1,2,…,n, j=1,2,…,m}と記す。右眼に対応する撮像素子で撮像される画像(以下、「右眼画像」という。)を{a(R) i,j|i=1,2,…,n, j=1,2,…,m}と記す。
左右の撮像素子により同じ対象物を撮像すると、左右の撮像素子から対象物までの距離に応じて、撮像された画像における物体の位置がずれる。従って、今、撮像された左眼画像と右眼画像の水平方向の相関のみを考える場合、すべての(a(L) i,k, a(R) j,k)の組の間で相関をとれば、もっとも大きな相関がある組により表される座標により、各々の対象物の距離が検知できる。
図16(a)において、A,B,Cの三つの○が対象物を示している。これらの対象物を左右の撮像素子で撮像して左眼画像と右眼画像の相関マトリックスを作った場合、図16(b)のようになる。図16(b)では、左眼画像の画素1〜nの線と右眼画像の画素1〜nの線との交点の位置において相関機能があるとしている。図16(a)の対象物A,B,Cに対して図16(b)に示したA,B,Cの三つの○の位置で大きな相関が検出される。従って、相関マトリックス上で相関の大きい座標を検出し、この座標を図16(a)の斜交座標に座標変換すれば、対象物までの距離を検出することが可能である。なお、図16(a)に示した斜交座標は、左右の撮像素子の位置とそれらの相対角度によって決定することが出きる。従って、相関マトリックスからこの斜交座標への座標変換は、予め換算表を用意しておけば、換算表を参照することによって容易に変換できる。
しかしながら、上述のステレオ法による距離検出において、撮像された左右二つの画像の視差画像演算処理には大規模な計算が必要とされる。従来、この視差画像処理を行う視差画像演算回路としては、特許文献1及び非特許文献1〜3に記載のものが公知である。
特開平9−274133号公報 特開2002−222944号公報 特願2003−20651号明細書 特願2003−93644号明細書 T. Kato, S. Kawahito, K. Kobayashi, H. Sasaki, T. Eki, T. Hisanaga, "A Binocular CMOS Range Image Sensor with Bit-Serial Block-Parallel Interface Using Cyclie Pipelined ADC’s", Symposium on VLSI Circuits, Digest of Technical Papers, pp.270-271, June 2002. Y. Kondo, T. Miyamori, T, Kitazawa, et al, "A 4GOPS 3Way-VLIW Image Recognition Processor Based on a Configurable Media-processor", IEEE, International Solid-State Circuits Conference Digest of Technical Papers, pp.148-149, Feb. 2001. S.Kyo, T.Koga, S.Okazaki, R.Uchida, S.Yoshimoto, I.Kuroda, "A 51.2GOPS Scalable Video Recognition Processor for Intelligent Cruise Control Based on a Linear Array of 128 4-way VLIW Processing Elements", IEEE International Solid-State Circuits Conference Digest of Technical Papers, pp.48-49, Feb. 2003. 田辺淳, 谷口恭弘, 宮森高, 宮本幸昌, 前田賢一, 松井正貴, 「コンフィグラブルプロセッサによる車載用画像認識LSI」, 電子情報通信学会技術研究報告, 信学技報Vol.103, No.509, pp.17-22, 2003年12月. 有馬裕, 浅野種正, 「利得係数可変MOSトランジスター An Adjustable βMOSトランジスタ (A-MOS)」, 第5回システムLSIワークショップ, ポスター発表, 電子情報通信学会集積回路研究専門委員会, pp.271-274, 2001年11月27日. Yutaka ARIMA, Naoki NAKANOSE and Tanemasa ASANO, "A Logic Threshold Voltage Conversion Circuitry with Variable Channel-Size MOSEFT", The Transactions of The IEICE, Vol.J86-C, No.8, pp.894-901, August 2003. N.NAKANOSE, Y.ARIMA, T.ASANO, Y.KOSASAYAMA, M.UENO and M.KIMATA, "A Variable Channel-Size MOSFET with LDD Structure", International Conference on Solid State Device and Materials, pp.424-425, Sep.2003. 有馬裕, アフィザ アブ バカル, 中ノ瀬 直樹, 浅野種正, 「チャネル・サイズ可変調MOSFETによる論理しきい値変換回路」, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol.103, No.510, ICD2003-191, pp.1-6, 2003年12月.
ところで、車間距離モニターのように、高速移動に対応できる画像相関処理を行うためには、極めて高速な処理が必要とされる。しかしながら、上記従来の視差画像演算処理技術においては、高速移動に対応できるような高速な視差画像演算処理は達成されていない。
また、特許文献1記載の視差画像演算回路は、相関処理を1画素ずつシフトさせながらシリアルに実行するため、高速化には限界がある。一方、これを並列化しようとすると、回路規模や消費電力が非常に大きくなり実際的ではない。
そこで、本発明の目的は、小規模な回路により、高速移動に対応できる程度に高速に視差画像演算処理を行うことが可能な視差センサ及び視差画像の生成方法を提供することにある。
本発明の視差センサの第1の構成は、撮像対象を撮像し、アナログ電圧信号である画素信号として第1画像を出力する第1の撮像素子と、前記第1の撮像素子とは異なる角度から前記撮像対象を撮像し、アナログ電圧信号である画素信号として第2画像を出力する第2の撮像素子と、前記第1及び第2の撮像素子から出力される画素信号の各々を、各画素信号の電圧値に比例する長さのパルス幅を有するパルス幅画素信号に変換する複数の電圧・パルス幅変換回路と、すべての前記各電圧・パルス幅変換回路が同時並列的に画素信号をパルス幅画素信号に変換するようにタイミング制御を行う同期制御回路と、前記第1画像の各パルス幅画素信号と前記第2画像の各パルス幅画素信号のそれぞれの組み合わせからなる2つのパルス幅画素信号に対して、両者の排他論理和をとった差分パルスの全パルス長を、その全パルス長に比例する電圧値又は電流値の信号に変換し、この信号を相関信号として出力する複数の相関検知回路と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、第1の撮像素子で撮像された第1画像の各画素信号と、第2の撮像素子で撮像された第2画像の各画素信号は、電圧・パルス幅変換回路において、並列に、同じタイミングで発生するパルス幅画素信号に変換される。このパルス幅画素信号は、電圧軸においては論理レベルを有するとともに、時間軸においてはアナログ値である画素信号の電圧値が写像された信号である。そのため、電圧軸において論理演算が可能である。また、電圧軸において論理演算を行った場合、時間軸において画素値の演算を行うことができる。そこで、第1画像の各パルス幅画素信号と第2画像の各パルス幅画素信号の相関値の演算を行う際に、相関検知回路では、電圧軸においてパルス幅画素信号の排他論理和演算を行う。すなわち、2つのパルス幅画素信号が重複しない(相関のない)部分のみからなるパルスを作り、このパルス幅により2つの画素の相関値を求める。さらに、時間軸上のパルス幅では回路上では扱いにくいので、このパルスの全パルス長に比例する電圧値の信号に写像し、この信号を相関信号として出力する。これにより、相関信号として2つの画素値の差分に比例した電圧信号又は電流信号が出力される。
このように、アナログ電圧信号である画素信号を、一旦パルス幅信号の時間軸に写像し、パルス幅信号の電圧軸上における論理演算で時間軸上の差分演算を行い、これを再びアナログ電圧(又は電流)信号に戻して相関信号とする。これにより、小規模な回路により高速に視差画像の演算処理を行うことが可能となる。
本発明の視差センサの第2の構成は、前記第1の構成において、前記各電圧・パルス幅変換回路は、制御ゲートに印加される利得係数制御電圧により利得係数を変調することが可能な、pチャネル及びnチャネルのチャネル・サイズ可変調MOSトランジスタで構成されたCMOS型インバータと、前記2つのチャネル・サイズ可変調MOSトランジスタの制御ゲートに共通に接続された、ランプ電圧を入力するための利得係数制御端子と、を有する論理閾値可変調インバータ回路により構成されており、前記同期制御回路は、全ての前記電圧・パルス幅変換回路の利得係数制御端子に対して同タイミングで同電圧のランプ電圧を印加するランプ信号生成回路により構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、論理閾値可変調インバータ回路に画素信号を入力する。すなわち、CMOS型インバータの各チャネル・サイズ可変調MOSトランジスタのゲートに画素信号を入力する。そして、ランプ信号生成回路により、電圧・パルス幅変換回路の利得係数制御端子に対して、0レベルから時間とともに電圧が増加するランプ電圧を印加する。ランプ電圧が0レベルでは論理閾値可変調インバータ回路の出力値はLレベルである。ランプ電圧の増加に伴って、論理閾値可変調インバータ回路の論理閾値は低下する。そして、論理閾値が画素信号の電圧値と一致したときに、論理閾値可変調インバータ回路の出力はHレベルに反転し、パルスの出力が開始される。そして、ランプ信号生成回路は、ランプ電圧が最大レベルに達すると、再びランプ電圧を0レベルに戻す。これにより、論理閾値可変調インバータ回路の出力はLレベルに反転し、パルス出力が停止する。
画素信号の電圧が高いほど、論理閾値可変調インバータ回路の出力は早くHレベルに反転する。また、論理閾値可変調インバータ回路の出力がLレベルに反転するタイミングは、画素信号の電圧に関係なく一定である。従って、論理閾値可変調インバータ回路が出力するパルスのパルス幅は、画素信号の電圧に比例したものとなる。
このように、電圧・パルス幅変換回路に論理閾値可変調インバータ回路を使用することによって、2個のチャネル・サイズ可変調MOSトランジスタのみで回路を構成することができる。また、論理閾値可変調インバータ回路はCMOS型インバータの構成をとるため、パルスの切り替わり時以外はリーク電流を除き原理的に電力消費はない。
従って、視差センサの回路面積と消費電力を極めて小さくすることができる。また、1段のゲートで構成されるため、電圧・パルス幅変換処理を最大限に高速に行うことが可能となる。
本発明の視差センサの第3の構成は、前記第1又は2の構成において、前記相関検知回路は、相関信号を発生するための電荷を蓄電するコンデンサと、前記第1画像の各パルス幅画素信号と前記第2画像の各パルス幅画素信号のそれぞれの組み合わせからなる2つのパルス幅画素信号の、排他論理和の真理値に従って、導通/遮断制御がされ、導通状態において前記コンデンサに蓄電された電荷を一定電流で放電させ又は前記コンデンサに一定電流で充電させる電流スイッチ回路と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば、初期状態でコンデンサに最大電圧を発生する電荷を蓄電する。そして、電流スイッチ回路は、例えば、第1画像の一のパルス幅画素信号と第2画像の一のパルス幅画素信号との2つのパルス幅画素信号の排他論理和の真理値が1(Hレベル)のときにコンデンサに蓄電された電荷を一定電流で放電させる。排他論理和の真理値が0(Lレベル)のときには、電流スイッチ回路は遮断状態となる。これにより、コンデンサの両端の電圧を、入力パルスに対応する2つの画素値の差分値に比例(この場合は、逆比例)した電圧値に変換することができる。そして、このコンデンサの両端の電圧(又はこの電圧値をVI変換した電流)が相関信号として出力される。
なお、初期状態でコンデンサの両端電圧を所定の最低電圧レベルとしておき、第1画像の一のパルス幅画素信号と第2画像の一のパルス幅画素信号との2つのパルス幅画素信号の排他論理和の真理値が0(Lレベル)のときにコンデンサに一定電流で充電させ、1(Hレベル)のときに電流スイッチ回路が遮断状態となるように構成してもよい。また、上記2つの場合において、排他論理和の真理値と電流スイッチの導通状態/遮断状態との関係を反対にしてもよい。何れの場合でも、コンデンサの両端の電圧を、入力パルスに対応する2つの画素値の差分値に比例した電圧値に変換することができる。
本発明の視差センサの第4の構成は、前記第1乃至3の何れか一の構成において、前記第1及び第2の撮像素子は、前記第1画像及び前記第2画像の水平線ごとに順次並列に画素信号を出力するものであり、前記第1の撮像素子の各画素信号の出力と一対一に対応して複数の前記電圧・パルス幅変換回路が配列された第1の電圧・パルス幅変換回路アレイと、前記第2の撮像素子の各画素信号の出力と一対一に対応して複数の前記電圧・パルス幅変換回路が配列された第2の電圧・パルス幅変換回路アレイと、第1の電圧・パルス幅変換回路アレイが出力する各画素信号に対応して設けられた複数の行線、及び第2の電圧・パルス幅変換回路アレイが出力する各画素信号に対応して設けられた複数の列線からなる格子の各格子点上に、前記相関検知回路が配列された相関検知回路マトリックスと、を備え、前記相関検知回路マトリックスの各行には前記第1の電圧・パルス幅変換回路アレイから出力されるパルス幅画素信号、各列には前記第2の電圧・パルス幅変換回路アレイから出力されるパルス幅画素信号が入力され、前記相関検知回路マトリックスの各格子点に位置する相関検知回路は、その格子点に接続する行線に入力されるパルス幅画素信号と、その格子点に接続する列線に入力されるパルス幅画素信号との排他論理和をとったパルスの全パルス幅に比例する電圧値又は電流値の相関信号を出力することを特徴とする。
この構成により、撮像された第1画像及び第2画像の2つのステレオ画像から、それぞれの水平線ごとに相関検知回路マトリックスにより2次元の視差画像を並列処理により出力することができる。これにより、高速移動にも対応できる視差画像の演算処理が可能となる。
本発明の視差センサの第5の構成は、前記第1の構成において、前記第1の電圧・パルス幅変換回路アレイから出力されるn個のパルス幅画素信号{A|i=1,2,…,n}について、隣り合う前記パルス幅画素信号A,Ai+1に対し、それぞれA∧cAi+1(「∧」は積論理、「cX」はXの否定論理を表す。)及びcA∧Ai+1の2つの比較パルス信号OUTAi+,OUTAi−を生成して出力する、第1のパルス信号比較回路アレイと、前記第2の電圧・パルス幅変換回路アレイから出力されるn個のパルス幅画素信号{B|i=1,2,…,n}について、隣り合う前記パルス幅画素信号B,Bi+1に対し、それぞれB∧cBi+1及びcB∧Bi+1の2つの比較パルス信号OUTBi+,OUTBi−を生成して出力する、第2のパルス信号比較回路アレイと、を備え、前記相関検知回路マトリックスのi行目の2本一組の行線には前記第1のパルス信号比較回路アレイが出力する比較パルス信号OUTAi+,OUTAi−、j列目の2本一組の列線には前記第2のパルス信号比較回路アレイが出力する比較パルス信号OUTBj+,OUTBj−が入力され、前記相関検知回路マトリックスの各格子点に位置する前記相関検知回路は、その格子点に接続する2本一組の行線に入力される比較パルス信号OUTAi+,OUTAi−と、その格子点に接続する2本一組の列線に入力される比較パルス信号OUTBj+,OUTBj−に対して、(数1)で表される論理値の差分パルスの全パルス長を、その全パルス長に比例する電圧値又は電流値の信号に変換し、この信号を相関信号として出力することを特徴とする。
Figure 0004554963
この構成により、第1及び第2のパルス信号比較回路アレイにおいて、第1画像及び第2画像の水平線上の隣接する画素の差分値が比較パルス信号OUTAi+,OUTAi−及びOUTBi+,OUTBi−のパルス幅として出力される。従って、各画像内の垂直方向のエッジが検出され、比較パルス信号として出力される。そして、相関検知回路マトリックスにおいて、これらの比較パルス信号の相関が演算されて相関信号として出力される。従って、ステレオ画像内に撮像されたオブジェクトを視差画像から検出することが可能となる。
本発明の視差センサの第1の構成は、第1の撮像素子で撮像対象を撮像し、アナログ電圧信号である画素信号として第1画像を出力すると同時に、第2の撮像素子で前記第1の撮像素子とは異なる角度から前記撮像対象を撮像し、アナログ電圧信号である画素信号として第2画像を出力する第1のステップと、前記第1及び第2の撮像素子が出力する各画素信号を、複数の電圧・パルス幅変換回路により、同時並列的に、その画素信号の電圧値に比例する長さのパルス幅を有するパルス幅画素信号に変換する第2のステップと、複数の相関検知回路により、前記第1画像の各パルス幅画素信号と前記第2画像の各パルス幅画素信号のそれぞれの組み合わせからなる2つのパルス幅画素信号に対して、両者の排他論理和をとった差分パルスの全パルス長を、その全パルス長に比例する電圧値又は電流値の信号に変換し、この信号を相関信号として出力する第3のステップと、を有することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、アナログ電圧信号である画素信号を、電圧・パルス幅変換回路によって一旦パルス幅信号の時間軸に写像し、相関検知回路において、電圧軸上の論理演算で時間軸上の差分演算を行うとともに、これを再びアナログ電圧信号又は電流値に戻して相関信号とすることにより、小規模な回路により高速に視差画像の演算処理を行うことが可能となる。従って、ステレオ画像の相関演算処置を高速に実行し視差画像を出力することが可能となる。また、回路面積と消費電力をともに従来よりも小さくすることが可能となる。
また、電圧・パルス幅変換回路に論理閾値可変調インバータ回路を使用することによって、視差センサの回路面積と消費電力を更に小さくすることができる。また、論理閾値可変調インバータ回路はゲート1段で構成されるため、電圧・パルス幅変換処理を最大限に高速に行うことが可能となる。
このように、視差画像の高速な演算処理が実現されることにより、視差センサを用いて高速移動に対応できる高速な測距が可能となる。そして、パッシブ方式であるためアクティブ方式のように信号干渉の問題が生じないというメリットがある。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
〔1〕視差センサの全体構成
図1は本発明の実施例1に係る視差センサの構成を表す図である。視差センサ1は、2つの撮像素子2a,2b、シーケンサ3、2つの電圧・パルス幅変換回路アレイ4a,4b、2つのパルス信号比較回路アレイ5a,5b、相関検知回路マトリックス6、及びシーケンサ7を備えている。
左右の撮像素子2a,2bは、眼の役割を担う。以下では、便宜上、撮像素子2aの側を左眼と呼び、撮像素子2bの側を右眼と呼ぶ。撮像素子2a,2bは、撮像面に入射する光を電圧信号に変換して出力する。ここでは、撮像素子2a,2bとしては、CCD受光素子のようなイメージ・センサが使用されているものとする。シーケンサ3は、撮像素子2a,2bに対してライン選択のための読出信号を出力する。
電圧・パルス幅変換回路アレイ4a,4bは、撮像素子2a,2bからライン並列に出力される各画素のアナログ電圧信号(以下、「画素信号」という。)を、並列的にパルス幅に変換し、パルス幅画素信号として出力する。パルス信号比較回路アレイ5a,5bは、並列的に入力されるパルス幅画素信号を、隣接するもの同士で比較を行い、比較パルス信号として出力する。
相関検知回路マトリックス6は、左眼側のパルス信号比較回路アレイ5aから出力される比較パルス信号と、右眼側のパルス信号比較回路アレイ5bから出力される比較パルス信号とについて、すべての組み合わせに対する相関演算を行い相関信号として出力する。シーケンサ7は、相関検知回路マトリックス6の相関信号の出力タイミングを制御するための出力タイミング制御信号を、相関検知回路マトリックス6に対して出力する。相関検知回路マトリックス6は、出力タイミング制御信号に従って、相関信号を順次出力する。
図2は図1の視差センサについてより詳細な回路構成を示した図である。図2において、図1と同様の部分には同符号が付してある。
撮像素子2a,2bは、垂直方向にm行、水平方向にn行の画素の行列(画素行列)を有する。撮像素子2a,2bは、シーケンサ3によって、同じ行が選択され、その行内のn個の画素の画素信号が電圧・パルス幅変換回路アレイ4a,4bに並列に出力される。
電圧・パルス幅変換回路アレイ4a,4bは、それぞれ、n個の電圧・パルス幅変換回路8が並列に配列された構成を有する。各電圧・パルス幅変換回路8には、それぞれ撮像素子2a,2bから出力される画素信号が入力される。電圧・パルス幅変換回路アレイ4a,4bのすべての電圧・パルス幅変換回路8には、同期制御回路13(図3参照)から、共通のランプ電圧が入力される。これにより、すべての電圧・パルス幅変換回路8は、同タイミングで画素信号をパルス幅画素信号に変換することができる。なお、電圧・パルス幅変換回路8の詳細については、後術する。
パルス信号比較回路アレイ5a,5bは、それぞれ、n−1個のパルス信号比較回路9が並列に配列された構成を有する。各パルス信号比較回路9には、隣接する2つの電圧・パルス幅変換回路8が出力するパルス幅画素信号が入力される。各パルス信号比較回路9は、入力された2つのパルス幅画素信号を比較し、2つのパルスの+方向の差と−方向の差を各々比較パルス信号として出力する。なお、パルス信号比較回路9の詳細については、後述する。
相関検知回路マトリックス6は、(n−1)×(n−1)個の相関検知回路10が、(n−1)行(n−1)列の菱形状に配列された構成からなる。ここでは便宜上、左眼側のパルス信号比較回路アレイ5aから出力される比較パルス信号が入力される斜辺を左斜辺と呼び、右眼側のパルス信号比較回路アレイ5bから出力される比較パルス信号が入力される斜辺を右斜辺と呼ぶ。
左斜辺に沿って上からi番目に属する相関検知回路10には、左眼側のパルス信号比較回路アレイ5a内のi番目のパルス信号比較回路9が出力する比較パルス信号が入力される。右斜辺と平行に配列する相関検知回路10には、左眼側のパルス信号比較回路アレイ5a内のパルス信号比較回路9が出力する比較パルス信号が共通に入力される。
右斜辺に沿って上からj番目に属する相関検知回路10には、右眼側のパルス信号比較回路アレイ5b内のj番目のパルス信号比較回路9が出力する比較パルス信号が入力される。左斜辺と平行に配列する相関検知回路10には、右眼側のパルス信号比較回路アレイ5b内のパルス信号比較回路9が出力する比較パルス信号が共通に入力される。
すべての相関検知回路10には、共通のバイアス電圧Vとリセット信号Resetが与えられている。
縦方向に配列する相関検知回路10には、列ごとに共通の読出線が接続されている。そしてこの読出線を介して、シーケンサ7から共通の読出信号Readが入力される。また、横方向に配列する相関検知回路10には、行ごとに共通の出力線が接続されている。各相関検知回路10は、入力される比較パルス信号のパルス幅を電流値に変換して相関信号として出力線に出力する。各出力線の終端には、カレント・ミラー回路等の電流電圧変換回路11が接続されている。各相関検知回路10が出力する相関信号の電流値を、電圧値に変換して外部回路に出力する。
シーケンサ7は、シフト・レジスタ12により構成されている。左側のシフト・レジスタ12に読出信号が入力されると、1クロックごとに読み出し信号は右側のシフト・レジスタ12に移動していく。従って、左側の列に属する相関検知回路10から順次相関信号が読み出されていく。
〔2〕チャネル・サイズ可変調MOSトランジスタと論理閾値可変調インバータ回路
ここで、電圧・パルス幅変換回路8の説明をする前に、電圧・パルス幅変換回路8を構成する基本素子であるチャネル・サイズ可変調MOSトランジスタと論理閾値可変調インバータ回路について補足説明をする。
(1)チャネル・サイズ可変調MOSトランジスタ
チャネル・サイズ可変調MOSトランジスタ(Variable channel Size MOS : 以下、「VS−MOS」という。)は、制御ゲートに加える制御ゲート電圧Vcgによって、その実効的チャネル・サイズを連続的に変化させることを可能としたMOSトランジスタである。実効的なチャネル・サイズが可変なMOSトランジスタとしては、制御ゲートをメイン・ゲートに対して斜めに設けた構成のものが既に公知である(特許文献2,非特許文献5参照)。また、本発明者は、従来のLSI製造プロセスを一切変更することなく製造することが可能なVS−MOSを以前に考案している(特許文献3,非特許文献6,7参照)。
図3はVS−MOSのレイアウト構成例を示す図である。VS−MOS21は、ソース(Source)22、ドレイン(Drain)23、及びメイン・ゲート(Main Gate)24を備えており、これらは通常のMOSトランジスタと同様である。ソース22,ドレイン23,メイン・ゲート24には、それぞれ、コンタクト・ホール22a,23a,24aが形成されている。
VS−MOS21では、更にメイン・ゲート24の両側に、制御ゲート(Control Gate)25,26を備えていることを特徴とする。制御ゲート25,26にも、それぞれコンタクト・ホール25a,26aが設けられている。
制御ゲート25,26は、ソース22又はドレイン23の領域を、チャネル幅方向に完全に分断するのではなく、一方の端に幅Scの隙間25b,26bが形成されている。この隙間25b,26bは、メイン・ゲート24の中心に対して互いに対極の位置に形成されている。尚、隙間25b,26bの位置については、特に図3のような位置に限定されるものではない。また、制御ゲート25,26の形状についても特に限定されるものではないが、通常は矩形でよい。
以上のようなレイアウト構成により、VS−MOS21は、メイン・ゲート24の実効的チャネル・サイズを、制御ゲート25,26に印加される制御ゲート電圧Vcgにより変調することが可能となる。VS−MOS21の変調特性は、図3に示した、制御ゲート25,26のゲート長Lc,制御ゲートの隙間25b,26bの間隔Sc,制御ゲート25,26とメイン・ゲート24との間隔Sv,メイン・ゲート24のゲート長L,及びメイン・ゲート24のゲート幅W等のレイアウト上の形状パラメータ値により決定される。
次に、VS−MOS21における実効的チャネル・サイズの変調動作の原理について簡単に説明する。図4はデバイス・シミュレーションにより算出されたn型のVS−MOS内のポテンシャルと電流の分布を表す図である。図4(a)はVcg=Vg=Vd=3.0V、図4(b)はVcg=1.0V,Vg=Vd=3.0V、図4(c)はVcg=0.0V,Vg=Vd=3.0Vのバイアス電圧条件等におけるシリコン表面のポテンシャル(0.1V毎の等高線)と電流(矢印の向きと大きさ)を示している。ここで、Vgはメイン・ゲート24に印加される電圧(以下、単に「ゲート電圧」という。)、Vdはドレイン23に印加されるドレイン電圧である。
図4(a)の場合、制御ゲート25,26のチャネル抵抗は比較的低いので、制御ゲート25,26の隙間25b,26bへの電流集中はあまり生じない。そして、ポテンシャルの等高線は、メイン・ゲート24の幅方向にほぼ平行となる。その結果、電流はメイン・ゲート24の長方向に流れ、実効的なチャネル・サイズは通常のMOSトランジスタとほぼ同様である。
図4(b)の場合、制御ゲート25,26のチャネル抵抗が隙間25b,26bの部分の拡散抵抗よりも高くなる。従って、隙間25b,26bの部分への電流の集中が生じる。メイン・ゲート24と制御ゲート25,26間の拡散領域(幅Svの部分。以下同じ。)を流れるゲート幅方向に沿った電流によって、ゲート幅方向に電位差が生じる。その結果、ポテンシャルの等高線はメイン・ゲート24に対してやや斜めとなる。メイン・ゲート24の電流も、やや斜めに流れるようになる。このときの実効的チャネル・サイズは、チャネル幅がやや狭く、チャネル長がやや長く変形される。
図4(c)の場合、制御ゲート25,26はOFF状態であり、隙間25b,26bの部分への電流集中は最大となる。拡散領域部やメイン・ゲート24の部分のゲート幅方向の電位差も最大となる。その結果、ポテンシャルの等高線はメイン・ゲート24に対して更に斜めとなる。そして、メイン・ゲート24の中央部の電流は最も斜めに流れるようになる。従って、実効的チャネル・サイズは、チャネル幅が最も狭く、チャネル長が最も長く変形される。
以上のような原理により、VS−MOS21は制御ゲート電圧Vcgにより、メイン・ゲート24の実効的チャネル・サイズが変調される。従って、制御ゲート電圧Vcgによりドレイン電流Idを変調することができる。ドレイン電流Idの変調の程度は、メイン・ゲート24と制御ゲート25,26に挟まれた幅Svの拡散領域で生じるメイン・ゲート24の幅方向の電位差の変化量により左右される。すなわち、制御ゲート25,26のゲート長Lc、隙間25b,26bの間隔Sc、制御ゲート25,26とメイン・ゲート24との間隔Svなどのレイアウト形状とメイン・ゲート24と制御ゲート25,26とに挟まれた拡散領域の不純物濃度(NSv)を調整することによって、VS−MOSの変調特性を設計することができる。
図5は制御ゲート電圧Vcgに対するVS−MOSの利得係数βの変調特性の一例を示す図である。このVS−MOSの利得係数βの変調特性は、VS−MOSの形状パラメータ等によって決定される。nチャネルのVS−MOSの場合、制御ゲート電圧Vcgが0〔V〕からある一定の閾値までの間は、利得係数βnは略一定値を保つ。これは、制御ゲート25,26の化b下部にチャネルが形成されないため、メイン・ゲート24の下部では、実効的なチャネル長が最も長く、実効的なチャネル幅が最も狭い状態に保たれるためである。
一方、制御ゲート電圧Vcgが閾値を超えると、図5のβn(a),βn(b)に示したような曲線に沿って利得係数βnが増加する。これは、制御ゲート電圧Vcgの増加に伴って実効的なチャネル長が短くなり、実効的なチャネル幅が広くなるためである。
pチャネルのVS−MOSの場合、nチャネルのVS−MOSとは正反対の特性を示し、制御ゲート電圧Vcgの変化に伴って、図5のβp(a),βp(b)に示したような曲線に沿って利得係数βnが変化する。
(2)論理閾値可変調インバータ
次に、上記VS−MOSを使用して構成される、論理閾値可変調インバータ(Variable Threshold Inverter : 以下、「VT−INV」という。)について説明する(非特許文献6,特許文献4参照)。VT−INVは、通常のインバータの入出力端子IN,OUTに加え、閾値制御端子CNTを備えている。そして、閾値制御端子に印加する閾値制御電圧VCNTにより、論理閾値を連続的に制御することができる。
図6(a)は論理閾値可変調インバータの回路構成を表す図であり、図6(b)は論理閾値可変調インバータの回路記号である。VT−INVの基本的な構成は、通常の相補型金属酸化膜半導体(以下、「CMOS」という。)インバータと同様であるが、CMOSインバータを構成するpMOSトランジスタとnMOSトランジスタに、VS−pMOS(p型のVS−MOS)31,VS−nMOS(n型のVS−MOS)32を使用し、各VS−MOS31,32の制御ゲート端子(制御ゲートから引き出された端子)を互いに接続してこれを閾値制御端子CNTとして引き出した点に特徴がある。図6において、矢印は閾値制御端子CNTを表している。このように、VT−INV回路は、VS−MOSで構成することにより、単なるインバータ回路で表現することができる。
VT−INVの論理閾値電圧Vinvは、通常のインバータと同様に、(数2)により表される。
Figure 0004554963
(数2)において、Vtp,Vtnは、それぞれ、VS−pMOS31,VS−nMOS32の閾値電圧を表す。βp,βは、それぞれ、VS−pMOS31,VS−nMOS32の利得係数を表す。尚、各々の添字(n,p)は、チャネルのタイプを表す。(数2)により、VT−INVの論理閾値電圧Vinvは、CMOS論理ゲートを構成するVS−pMOS31及びVS−nMOS32の利得係数βp,βnの比で設定することができることが分かる。
VT−INVの閾値制御端子CNTには、閾値制御電圧VCNTが印加される。図7(a)は閾値制御電圧VCNTを固定したときの論理閾値可変調インバータの入力電圧VINと出力電圧VOUTとの関係を表す図であり、図7(b)は閾値制御電圧VCNTと論理閾値電圧Vinvとの関係を表す図である。図7に示したように、閾値制御電圧VCNTを制御することにより、VS−pMOS31,VS−nMOS32の利得係数の比βn/βpを連続的に制御することができる。その結果、VT−INVの閾値電圧βを連続的に制御することが可能となる。
〔3〕電圧・パルス幅変換回路
次に、図2における電圧・パルス幅変換回路8の詳細について説明する。図8は電圧・パルス幅変換回路8の構成を表す図である。本実施例における電圧・パルス幅変換回路8は、論理閾値可変調インバータ回路(VT−INV)により構成されている。
論理閾値可変調インバータ回路(VT−INV)は、図6で説明したように、制御ゲートに印加される利得係数制御電圧により利得係数を変調することが可能な、pチャネル及びnチャネルのチャネル・サイズ可変調MOSトランジスタ31,32で構成されたCMOS型インバータを備えており、この2つのVS−MOS31,32の制御ゲートが、ともに共通の利得係数制御端子(CNT)に接続された構成からなる。なお、各電圧・パルス幅変換回路8における利得係数制御端子は、共通の同期制御回路13に接続されている。同期制御回路13は、ランプ信号生成回路により構成されている。このランプ信号生成回路が発生するランプ電圧が、すべての電圧・パルス幅変換回路8の利得係数制御端子に対して共通に入力される。従って、すべての電圧・パルス幅変換回路8は、同タイミングで電圧・パルス幅変換を行う。
図9は電圧・パルス幅変換回路8の動作例を示す図である。同期制御回路13が出力するランプ電圧(Ramp Sig.)は、図9の最上段に示したような鋸歯状となる。このランプ電圧が利得係数制御端子(CNT)に入力されると、電圧・パルス幅変換回路8の論理閾値電圧Vinvは、図9の点線で示したように変化する。すなわち、ランプ電圧の増加に伴って、論理閾値電圧Vinvは減少する。そして、論理閾値電圧Vinvが画素信号の電圧(Anakog Vin)よりも小さくなったとき、電圧・パルス幅変換回路8の出力端子に出力されるパルス幅画素信号(OUT)がHレベルとなる。そして、ランプ電圧が再び最低レベルに戻ると、論理閾値電圧Vinvは最大となり、パルス幅画素信号(OUT)がLレベルとなる。
このように、パルス幅画素信号(OUT)がLレベルとなるタイミングはランプ電圧により決められるため一定である。しかし、パルス幅画素信号(OUT)がHレベルとなるタイミングは、画素信号の電圧が高いほど早く、画素信号の電圧が低いほど遅くなる。従って、パルス幅画素信号(OUT)がHレベルとなる時間(パルス幅画素信号のパルス幅)は、画素信号の電圧に比例する。すなわち、画素信号の電圧値はパルス幅画素信号のパルス幅に変換される。
〔4〕パルス信号比較回路
次に、図2におけるパルス信号比較回路9の詳細について説明する。図10はパルス信号比較回路9の構成を表す図である。実施例1におけるパルス信号比較回路9は、4つのインバータ41,42,45,46と2つのANDゲート43,44から構成されている。この回路は、入直端子INa,INbに対して、出力値(比較パルス信号)OUT,OUTとして、(数3)の値を出力する。
Figure 0004554963
図11はパルス信号比較回路9の動作例を表すタイムチャートである。入直端子INa,INbには、隣り合う電圧・パルス幅変換回路の出力(パルス幅画素信号)がそれぞれ入力される。各入力信号のパルスの終端(立ち下がり)は、ランプ電圧の立ち下がりエッジで決められるため一定の時刻に揃っている。一方、各入力信号のパルスの始端(立ち上がり)は、画素信号の大きさに比例して変化する。
入力端子INaの入力信号が入力端子INbの入力信号よりも長い場合、入力端子INaの入力信号の方が入力端子INbの入力信号より先に立ち上がる。INa=1,INb=0のときには、(数3)よりOUT=1,OUT=0である。また、INa=1,INb=1のときには、(数3)よりOUT=0,OUT=0である。従って、比較パルス信号OUTに、INa−INbの差分パルスが出力される。
一方、入力端子INbの入力信号が入力端子INaの入力信号よりも長い場合、入力端子INbの入力信号の方が入力端子INaの入力信号より先に立ち上がる。INa=0,INb=1のときには、(数3)よりOUT=0,OUT=1である。また、INa=1,INb=1のときには、(数3)よりOUT=0,OUT=0である。従って、比較パルス信号OUTに、INb−INaの差分パルスが出力される。
入力端子INbの入力信号と入力端子INaの入力信号の長さが同じであれば、比較パルス信号OUT,OUTには、パルスは出力されない。
このように、アナログ電圧信号である画素信号の電圧値を、パルス幅画素信号のパルス幅に写像することで、簡単な論理回路を用いて画素値の差分演算を行うことが可能となる。
なお、この回路では、入力端子INbの入力信号と入力端子INaの入力信号の相関が大きいほど短いパルスが出力される。
〔5〕相関検知回路
次に、図2における相関検知回路10の詳細について説明する。図12は相関検知回路10の構成を表す図である。相関検知回路10は、コンデンサ50、電流スイッチ回路51,52、電流源53、リセット・スイッチ54、出力回路55、及び読出スイッチ56を備えている。
コンデンサ50は、相関信号を発生するための電荷を蓄電する。電流スイッチ回路51は、入力端子R+,L+から入力される入力信号の排他論理和の真理値に従って、導通/遮断制御がされ、導通状態においてコンデンサ50に蓄電された電荷を一定電流で放電させる。電流スイッチ回路52は、入力端子R−,L−から入力される入力信号の排他論理和の真理値に従って、導通/遮断制御がされ、導通状態においてコンデンサ50に蓄電された電荷を一定電流で放電させる。電流源53は、電流スイッチ回路51,52が導通状態となったときに、一定の放電電流を流すための回路である。リセット・スイッチ54は、リセット信号(Reset)が入力されたときに導通状態となり、電源からコンデンサ50に電荷を供給して、コンデンサ50の両端電圧を電源電圧Vとする。
出力回路55は、コンデンサ50の電圧に比例した電流を流す回路であり、コンデンサ50の電圧を電流に変換して出力するための回路である。出力回路55は、MOSトランジスタによって構成されている。ゲートにコンデンサ50の電圧が入力され、ドレイン電流として出力される。これにより、コンデンサ50の電圧は、漏洩電流が無視できるとすれば、出力中は一定である。従って、安定した相関信号を出力することを可能としている。読出スイッチ56は、出力回路55による電流出力のオン・オフを行うためのものである。
相関検知回路10では、入力信号の相関程度をコンデンサ50の蓄積電荷量で表現する。リセット直後は、蓄積電荷量は最大である。入力信号の相関程度が低いほど、多くの電荷を放電させ、コンデンサ50の蓄積電荷量を減少させる。これにより、相関演算が実現される。放電電流は、電流スイッチ回路51,52の何れかを介してグランド側に流れる。
図13は相関検知回路10の動作を表すタイムチャートである。まず、最初に、リセット信号が0とされ、コンデンサ50の電圧が電源電圧Vとされる。そして、リセット信号を1とした後、L+,L−に左眼側のパルス信号比較回路9が出力する比較パルス信号OUT+,OUT−が入力され、R+,R−に右眼側のパルス信号比較回路9が出力する比較パルス信号OUT+,OUT−が入力される。
R+とL+の何れか一方が1で他方が0のときは、電流スイッチ回路51が導通状態となる。従って、このとき、コンデンサ50の電荷は放電され、コンデンサ50の電圧は減少する。
R−とL−の何れか一方が1で他方が0のときは、電流スイッチ回路52が導通状態となる。従って、このとき、コンデンサ50の電荷は放電され、コンデンサ50の電圧は減少する。
R+,L+がともに0又はともに1、かつ、R−,L−がともに0又はともに1のときは、電流スイッチ回路51,52はともに遮断状態となる。従って、このときはコンデンサ50の電圧は一定である。
ランプ信号の立ち下がり後、コンデンサ50の電圧が確定する。R+とL+の相関が小さい場合、又はR−とL−の相関が小さい場合には、最終的なコンデンサ50の電圧は低くなる。逆に、R+とL+の相関が大きい場合、又はR−とL−の相関が大きい場合には、最終的なコンデンサ50の電圧は高い状態に維持される。
コンデンサ50の電圧の確定後、読出信号(read)が1となり、読出スイッチ56が導通状態となる。これにより、出力回路56は、コンデンサ50の電圧に比例した大きさの電流を出力する。
出力が終了した後、再びリセット信号が0とされ、同様の相関検知演算が繰り返される。
〔6〕視差センサの演算処理動作
以上のように構成された本実施例に係る視差センサについて、以下その全体の動作を説明する。
図14は視差センサ1の動作の一例を表すタイムチャートである。図14では、説明の便宜上、ある2つの画素に着目して表示してあるが、すべての画素において同様な動作が同時並行的に行われる。
まず、撮像素子2a,2bから画素信号a,bが出力される。これにより、電圧・パルス幅変換回路アレイ4a,4b内の各電圧・パルス幅変換回路8において、入力電圧が確定する。図14の例では、画素信号aの方が画素信号bよりも高い値となっている。
次に、相関検知回路10に対してリセット信号(Reset)のパルスが入力され、コンデンサ50の電圧VがVに設定される。
次に、同期制御回路13がランプ信号(Ramp Sig.)の出力を開始し、ランプ信号の電圧が徐々に増加する。これに伴って、各電圧・パルス幅変換回路8において論理閾値電圧Vinvは減少する。そして、図14の例では画素信号aの電圧の方が画素信号bの電圧よりも高いので、まず、左眼側の電圧・パルス幅変換回路8において、論理閾値電圧Vinvが画素信号aの電圧よりも低くなる。これにより、左眼側の電圧・パルス幅変換回路8の出力するパルス幅画素信号(OUT-a)が1となる。このとき、右眼側の電圧・パルス幅変換回路8の出力するパルス幅画素信号(OUT-b)は0である。従って、パルス信号比較回路9の出力(比較パルス信号)OUT+が1となる。
更に時間が経過してランプ信号が増加すると、今度は右眼側の電圧・パルス幅変換回路8において、論理閾値電圧Vinvが画素信号bの電圧よりも低くなる。これにより、右眼側の電圧・パルス幅変換回路8の出力するパルス幅画素信号(OUT-b)が1となる。このとき、左眼側の電圧・パルス幅変換回路8の出力するパルス幅画素信号(OUT-a)は1である。従って、パルス信号比較回路9の出力(比較パルス信号)OUT+が0となる。このパルス信号比較回路9の出力(比較パルス信号)OUT+のパルス幅が画素間の相関を表す。
一方、このパルス信号比較回路9の出力(比較パルス信号)OUT+が1の間、電流スイッチ回路51が導通状態となる。従って、この間はコンデンサ50の電荷はスイッチ回路51を介してグランドに放電される。そして、比較パルス信号OUT+が立ち下がった時点で、コンデンサ50の電圧Vが確定する。その後、ランプ信号が立ち下がり、ここですべての相関演算処理が終了する。
次に、読出期間に移る。読出期間では、シーケンサ7のシフト・レジスタ12に対してクロックCLKが供給される。そして、最左端のシフト・レジスタ12に対して、入力信号SRinとして一定期間1が入力される。
この入力信号SRinのパルス幅Tsは、通常は、クロックCLKに対して数倍の幅とされる。このパルス幅Tsは、検知できる対象物の大きさに影響を与えるので、状況に応じて変更できるようにする。一般に、Tsを大きくするほど、大きな対象物の認識が容易となり、細かいノイズが減少する。一方、Tsを小さくすれば、小さな対象物が認識しやすくなるが、ノイズ量は多くなる。従って、Tsを設定することで、高周波フィルタの周波数特性を設定できる。
入力信号SRinのパルスは、クロックCLKに従って、左側のシフト・レジスタ12から右側のシフト・レジスタ12に向かって移動していく。シフト・レジスタ12の出力は、読出信号(Read)として、各列の相関検知回路10に入力される。従って、相関検知回路マトリックス6の各列の相関検知回路10内のコンデンサ50に保持された相関信号は、左から右に向かって順次読み出される。
図15は本発明の実施例2に係る視差センサのパルス信号比較回路の構成を表す図である。なお、その他の構成については実施例1と同様であり、説明は省略する。
本実施例のパルス信号比較回路9’は、図10のパルス信号比較回路9に対して、インバータ41,42の代わりにANDゲート47,48が用いられている点で相違している。ANDゲート47,48は、一方の側の入力端子には入力信号INa,INbが入力され、他方の側の入力端子には、選択信号Cna,Cnbが入力される。Cnaを0とすると、OUT−には入力信号INbがそのまま出力される。Cnbを0とすると、OUT+には入力信号INaがそのまま出力される。
これにより、パルス信号比較回路アレイ5a,5bにおいて、隣り合う信号の比較を行わず、電圧・パルス幅変換回路アレイ4a,4bの出力をそのまま相関検知回路マトリックス6に入力させることが可能となる。従って、この場合、相関検知回路マトリックス6では、左眼画像と右眼画像の画素をそのまま相関演算処理することができる。
従って、用途に応じて、選択信号Cna,Cnbを操作して、画素信号の直接相関処理を行うか、画像の変化信号の相関処理を行うかを切り替えることが可能となる。
本発明の実施例1に係る視差センサの構成を表す図である。 図1の視差センサについてより詳細な回路構成を示した図である。 VS−MOSのレイアウト構成例を示す図である。 デバイス・シミュレーションにより算出されたn型のVS−MOS内のポテンシャルと電流の分布を表す図である。 制御ゲート電圧Vcgに対するVS−MOSの利得係数βの変調特性の一例を示す図である。 (a)は論理閾値可変調インバータの回路構成を表す図、(b)は論理閾値可変調インバータの回路記号である。 (a)は閾値制御電圧VCNTを固定したときの論理閾値可変調インバータの入力電圧VINと出力電圧VOUTとの関係を表す図、(b)は閾値制御電圧VCNTと論理閾値電圧Vinvとの関係を表す図である。 電圧・パルス幅変換回路の構成を表す図である。 パルス信号比較回路の構成を表す図である。 パルス信号比較回路の動作例を表すタイムチャートである。 パルス信号比較回路の動作例を表すタイムチャートである。 相関検知回路の構成を表す図である。 相関検知回路の動作を表すタイムチャートである。 視差センサ1の動作を表すタイムチャートである。 本発明の実施例2に係る視差センサのパルス信号比較回路の構成を表す図である。 特許文献1記載の画像相関器の構成を表す図である。
符号の説明
1 視差センサ
2a,2b 撮像素子
3 シーケンサ
4a,4b 電圧・パルス幅変換回路アレイ
5a,5b パルス信号比較回路アレイ
6 相関検知回路マトリックス
7 シーケンサ
8 電圧・パルス幅変換回路
9,9’ パルス信号比較回路(DIFC)
10 相関検知回路(MATC)
11 電流変圧変換回路(IVC)
12 シフト・レジスタ
13 同期制御回路
21 チャネル・サイズ可変調MOSトランジスタ(VS−MOS)
22 ソース
22a,23a,24a,25a,26a コンタクト・ホール
23 ドレイン
24 メイン・ゲート
25,26 制御ゲート
25b,26b 隙間
31 VS−pMOS
32 VS−nMOS
41,42,45,46 インバータ
43,44,47,48 ANDゲート
50 コンデンサ
51,52 電流スイッチ回路
53 電流源
54 リセット・スイッチ
55 出力回路
56 読出スイッチ

Claims (4)

  1. 撮像対象を撮像し、アナログ電圧信号である画素信号として第1画像を出力する第1の撮像素子と、
    前記第1の撮像素子とは異なる角度から前記撮像対象を撮像し、アナログ電圧信号である画素信号として第2画像を出力する第2の撮像素子と、
    前記第1及び第2の撮像素子から出力される画素信号の各々を、各画素信号の電圧値に比例する長さのパルス幅を有するパルス幅画素信号に変換する複数の電圧・パルス幅変換回路と、
    すべての前記各電圧・パルス幅変換回路が同時並列的に画素信号をパルス幅画素信号に変換するようにタイミング制御を行う同期制御回路と、
    前記第1画像の各パルス幅画素信号と前記第2画像の各パルス幅画素信号のそれぞれの組み合わせからなる2つのパルス幅画素信号に対して、両者の排他論理和をとった差分パルスの全パルス長を、その全パルス長に比例する電圧値又は電流値の信号に変換し、この信号を相関信号として出力する複数の相関検知回路と、
    を備え
    前記第1及び第2の撮像素子は、前記第1画像及び前記第2画像の水平線ごとに順次並列に画素信号を出力するものであり、
    前記電圧・パルス幅変換回路は、
    前記第1の撮像素子の各画素信号の出力と一対一に対応して複数の前記電圧・パルス幅変換回路が配列された第1の電圧・パルス幅変換回路アレイと、
    前記第2の撮像素子の各画素信号の出力と一対一に対応して複数の前記電圧・パルス幅変換回路が配列された第2の電圧・パルス幅変換回路アレイと、を備え、
    前記第1の電圧・パルス幅変換回路アレイから出力されるn個のパルス幅画素信号{A |i=1,2,…,n}について、隣り合う前記パルス幅画素信号A ,A i+1 に対し、それぞれA ∧cA i+1 (「∧」は積論理、「cX」はXの否定論理を表す。)及びcA ∧A i+1 の2つの比較パルス信号OUT Ai+ ,OUT Ai− を生成して出力する、第1のパルス信号比較回路アレイと、
    前記第2の電圧・パルス幅変換回路アレイから出力されるn個のパルス幅画素信号{B |i=1,2,…,n}について、隣り合う前記パルス幅画素信号B ,B i+1 に対し、それぞれB ∧cB i+1 及びcB ∧B i+1 の2つの比較パルス信号OUT Bi+ ,OUT Bi− を生成して出力する、第2のパルス信号比較回路アレイと、
    第1の電圧・パルス幅変換回路アレイが出力する各画素信号に対応して設けられた複数の行線、及び第2の電圧・パルス幅変換回路アレイが出力する各画素信号に対応して設けられた複数の列線からなる格子の各格子点上に、前記相関検知回路が配列された相関検知回路マトリックスと、を備え、
    前記相関検知回路マトリックスのi行目の2本一組の行線には前記第1のパルス信号比較回路アレイが出力する比較パルス信号OUT Ai+ ,OUT Ai− 、j列目の2本一組の列線には前記第2のパルス信号比較回路アレイが出力する比較パルス信号OUT Bj+ ,OUT Bj− が入力され、
    前記相関検知回路マトリックスの各格子点に位置する前記相関検知回路は、その格子点に接続する2本一組の行線に入力される比較パルス信号OUT Ai+ ,OUT Ai− と、その格子点に接続する2本一組の列線に入力される比較パルス信号OUT Bj+ ,OUT Bj− に対して、(数1)で表される論理値の差分パルスの全パルス長を、その全パルス長に比例する電圧値又は電流値の信号に変換し、この信号を相関信号として出力することを特徴とする視差センサ。
    Figure 0004554963
  2. 前記各電圧・パルス幅変換回路は、
    制御ゲートに印加される利得係数制御電圧により利得係数を変調することが可能な、pチャネル及びnチャネルのチャネル・サイズ可変調MOSトランジスタで構成されたCMOS型インバータと、前記2つのチャネル・サイズ可変調MOSトランジスタの制御ゲートに共通に接続された、ランプ電圧を入力するための利得係数制御端子と、を有する論理閾値可変調インバータ回路により構成されており、
    前記同期制御回路は、全ての前記電圧・パルス幅変換回路の利得係数制御端子に対して同タイミングで同電圧のランプ電圧を印加するランプ信号生成回路により構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の視差センサ。
  3. 前記相関検知回路は、
    相関信号を発生するための電荷を蓄電するコンデンサと、
    前記第1画像の各パルス幅画素信号と前記第2画像の各パルス幅画素信号のそれぞれの組み合わせからなる2つのパルス幅画素信号の、排他論理和の真理値に従って、導通/遮断制御がされ、導通状態において前記コンデンサに蓄電された電荷を一定電流で放電させ又は前記コンデンサに一定電流で充電させる電流スイッチ回路と、
    を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の視差センサ。
  4. 第1の撮像素子で撮像対象を撮像し、アナログ電圧信号である画素信号として第1画像を出力すると同時に、第2の撮像素子で前記第1の撮像素子とは異なる角度から前記撮像対象を撮像し、アナログ電圧信号である画素信号として第2画像を出力する第1のステップと、
    前記第1及び第2の撮像素子が出力する各画素信号を、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子の各画素信号の出力と一対一に対応して配列された複数の電圧・パルス幅変換回路により、同時並列的に、その画素信号の電圧値に比例する長さのパルス幅を有するパルス幅画素信号に変換し、
    複数の相関検知回路により、前記第1画像の各パルス幅画素信号と前記第2画像の各パルス幅画素信号のそれぞれの組み合わせからなる2つのパルス幅画素信号に対して、両者の排他論理和をとった差分パルスの全パルス長を、その全パルス長に比例する電圧値の信号に変換し、この信号を相関信号として出力する第2のステップと、
    を有し、
    前記第1のステップにおいては、前記第1画像及び前記第2画像の水平線ごとに順次並列に画素信号を出力し、
    前記第2のステップにおいては、
    前記電圧・パルス幅変換回路により前記第1の撮像素子の出力する各画素信号から変換されたn個のパルス幅画素信号{A |i=1,2,…,n}について、隣り合う前記パルス幅画素信号A ,A i+1 に対し、それぞれA ∧cA i+1 (「∧」は積論理、「cX」はXの否定論理を表す。)及びcA ∧A i+1 の2つの比較パルス信号OUT Ai+ ,OUT Ai− を生成し、これらの信号を当該各比較パルス信号OUT Ai+ ,OUT Ai− に対応して設けられた複数の行線に出力し、
    前記電圧・パルス幅変換回路により前記第2の撮像素子の出力する各画素信号から変換されたn個のパルス幅画素信号{B |i=1,2,…,n}について、隣り合う前記パルス幅画素信号B ,B i+1 に対し、それぞれB ∧cB i+1 及びcB ∧B i+1 の2つの比較パルス信号OUT Bi+ ,OUT Bi− を生成し、これらの信号を当該各比較パルス信号OUT Bi+ ,OUT Bi− に対応して設けられた複数の列線に出力し、
    前記各行線及び前記各列線からなる格子の各格子点上に配列された複数の前記相関検知回路からなる相関検知回路マトリックスにおいて、
    前記相関検知回路マトリックスの各格子点に位置する前記各相関検知回路が、その格子点に接続する2本一組の行線に入力される比較パルス信号OUT Ai+ ,OUT Ai− と、その格子点に接続する2本一組の列線に入力される比較パルス信号OUT Bj+ ,OUT Bj− に対して、(数2)で表される論理値の差分パルスの全パルス長を、その全パルス長に比例する電圧値又は電流値の信号に変換し、この信号を相関信号として出力することを特徴とする視差画像の生成方法。
    Figure 0004554963
JP2004074667A 2004-03-16 2004-03-16 視差センサ及び視差画像の生成方法 Expired - Fee Related JP4554963B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004074667A JP4554963B2 (ja) 2004-03-16 2004-03-16 視差センサ及び視差画像の生成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004074667A JP4554963B2 (ja) 2004-03-16 2004-03-16 視差センサ及び視差画像の生成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005265457A JP2005265457A (ja) 2005-09-29
JP4554963B2 true JP4554963B2 (ja) 2010-09-29

Family

ID=35090188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004074667A Expired - Fee Related JP4554963B2 (ja) 2004-03-16 2004-03-16 視差センサ及び視差画像の生成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4554963B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5146959B2 (ja) * 2008-03-27 2013-02-20 国立大学法人九州工業大学 視差センサおよび視差画像の生成方法
JP6238229B2 (ja) * 2014-01-07 2017-11-29 国立大学法人九州工業大学 視差センサ及び相関信号の生成方法
US11290671B2 (en) * 2020-09-01 2022-03-29 Pixart Imaging Inc. Pixel circuit outputting pulse width signals and performing analog operation

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000111657A (ja) * 1998-10-02 2000-04-21 Kantou Regional Constr Bureau Ministry Of Constr 色検知機能を利用した対物認証システム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6036906A (ja) * 1983-08-09 1985-02-26 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 光電式距離測定装置
JPS60126778A (ja) * 1983-12-13 1985-07-06 Fuji Electric Corp Res & Dev Ltd 光センサアレイの信号変換回路
JPS62140319U (ja) * 1986-02-26 1987-09-04

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000111657A (ja) * 1998-10-02 2000-04-21 Kantou Regional Constr Bureau Ministry Of Constr 色検知機能を利用した対物認証システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005265457A (ja) 2005-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11543496B2 (en) Apparatus for and method of range sensor based on direct time-of-flight and triangulation
KR102348933B1 (ko) 거리 측정 장치 및 방법
TWI801572B (zh) 影像感測器、成像單元及生成灰階影像的方法
US11294039B2 (en) Time-resolving image sensor for range measurement and 2D greyscale imaging
US8426793B1 (en) Vision sensor
US20200162686A1 (en) Avalanche photodiode image sensors
US7643743B2 (en) Focus detection apparatus, method of driving the same and camera system
US20220021827A1 (en) Photoelectric conversion device and image sensing system
WO2020149173A1 (ja) 受光装置および測距装置
Oike et al. A 375/spl times/365 high-speed 3-d range-finding image sensor using row-parallel search architecture and multisampling technique
US11366226B2 (en) Time-resolving sensor using SPAD + PPD or capacitors in pixel for range measurement
US5917960A (en) Image correlator, an image processing apparatus using the same, and a signal adder used in the image correlator
JP4554963B2 (ja) 視差センサ及び視差画像の生成方法
WO2022085555A1 (ja) 光電変換装置、光電変換システム
EP0820030B1 (en) Semiconductor operational circuit
JP5146959B2 (ja) 視差センサおよび視差画像の生成方法
JP6238229B2 (ja) 視差センサ及び相関信号の生成方法
US12032064B2 (en) Time-resolving sensor using SPAD + PPD or capacitors in pixel for range measurement
JP2023008063A (ja) 可変遅延回路
US20240004037A1 (en) Distance measuring device and solid-state imaging device
Noohi et al. A high-speed low-power multitask digital vision chip
WO2023161006A1 (en) Sensor device and method for operating a sensor device
JPS6210406B2 (ja)
JPH0340322B2 (ja)
Tomibe et al. An Analog-Digital Circuit for Sound Localization Based on the Biological Auditory System

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100113

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100310

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100715

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130723

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees