JP4549907B2 - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4549907B2
JP4549907B2 JP2005080070A JP2005080070A JP4549907B2 JP 4549907 B2 JP4549907 B2 JP 4549907B2 JP 2005080070 A JP2005080070 A JP 2005080070A JP 2005080070 A JP2005080070 A JP 2005080070A JP 4549907 B2 JP4549907 B2 JP 4549907B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication terminal
value
response signal
unit
wireless communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005080070A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006262357A (ja
Inventor
洋一 天田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2005080070A priority Critical patent/JP4549907B2/ja
Publication of JP2006262357A publication Critical patent/JP2006262357A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4549907B2 publication Critical patent/JP4549907B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、データ送信時の送信電力を制御しながら通信を行う無線通信装置に関するものである。
近年、通信技術の発展に伴い、無線通信の分野においても高速かつ確実にデータ通信を行うことが要求されている。また、無線通信においては低電力で効率よくデータ通信を行なうことが望まれている。
例えば、高速な無線通信を行う技術として、第3.5世代移動体通信がある。この第3.5世代移動体通信は、例えば3GPP(third generation partnership project)においてパケットデータの下りリンク無線通信を高速に行うための規格(HSDPA(High Speed Downlink Packet Access))が定められている(例えば、非特許文献1)。
HSDPAにおいては、制御チャネルであるHS―SCCH(High Speed Shared Control Channel)及びパケットデータチャネルであるHS−PDSCH(High Speed Physical Downlink Shared Channel)を用いて、制御データ及びパケットデータを基地局から端末に送信(パケット伝送)する。
端末は、HS−SCCHの受信によって得られた制御パラメータに基づいてHS−PDSCHを受信し、その受信結果に応じて、HS−PDSCH受信の7.5スロット後に上りリンクチャネルであるHS−DPCCH(High Speed Dedicated Physical Control Channel)を用いて基地局側にACK(acknowledgement)/NACK(Negative Acknowledgment)信号(応答信号)を返している。すなわち、端末は、HS−PDSCH復調を正しく行えた場合は基地局にACK信号を送出し、正しく復調できなかった場合は基地局にNACK信号を送出する。
また、端末は下りリンクパイロットチャネルであるCPICH(Common Pilot Channel)を用いて下りリンクの品質測定を行い、回線品質情報としてCQI(Channel Quality Indicator)を基地局に定期的に送出している(例えば、特許文献1)。
このようなHSDPAにおいては、例えば基地局側に端末からのACK/NACK信号が到達しない場合がある。このような場合には、基地局は端末にデータを再送信する必要がある。基地局が端末に所定のデータを再送信する際に、データ送信時の電力制御を行なう技術がある。
特許文献2に記載の通信装置は、受信された信号が、通信相手装置におけるデータの受信結果を表す信号(応答信号)である場合に、その信号の信頼度を求める信頼度算出手段と、前記信頼度算出手段の算出結果に基づいて、前記受信された信号が通信相手装置における受信の成功を表す肯定応答信号であるか、又は受信の失敗を表す否定応答信号であるかを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記データの再送制御を行う再送制御手段と、を具備している。
3GPP規格 TS25.211 V5.5.0(2003−09) 特開2004−64691号公報 第21頁、第12図 特開2003−283474号公報
HSDPA通信では、本来端末からACK/NACKが送出されるタイミングにおいて、基地局にACKもNACKも届かない状態(無信号状態であるDTX(Discontinuous Transmission))が起こり得る。この場合の原因として、例えば以下の2つが考えられる。
(a)下りリンクにおいて、端末側が雑音等によりHS−SCCHを受信できなかった場合。この場合、端末はHS−PDSCHを受信できないため、ACKもNACKも送出しない。
(b)上りリンクにおいて、基地局が端末の送出したACKまたはNACK信号を雑音等により受信できなかった場合。
これら(a)や(b)の場合、基地局では端末がパケットを正しく受信しているか否かを判断できないため、端末側で受信するパケットの欠落を防ぐためにDTXに該当するパケットを基地局から端末に再送信する必要がある。このとき送信電力を高く設定することによって送受信の信頼性を向上させることができる。
しかしながら、上記1つめ〜3つめの従来技術では基地局において上記(a)と(b)のどちらが起こっているかを判断できなかったため、下りリンクと上りリンクどちらの送信電力を上げる設定を行えばよいかが分からないといった問題があった。このため、通信データを再送信する際に原因に応じた効率の良い電力設定によって通信データを送信できず、通信データの再送信の信頼性が低いといった問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、通信データに対する応答信号を受信できなかった場合に、通信データの再送受信の信頼性を向上させることが可能な無線通信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、所定の通信端末に通信データを送信するとともに、前記通信データを受信した前記通信端末から前記通信データの受信誤りの有無に応じて送出される応答信号を受信し、前記応答信号に応じて前記通信端末との無線通信を行う無線通信装置において、前記応答信号を前記通信端末から受信できたか否かを判断する応答信号判断部と、前記応答信号判断部が前記応答信号を前記通信端末から受信できなかったと判断した場合に、前記応答信号を受信できなかった原因を判別する原因判別部と、前記原因判別部が、前記通信データが前記通信端末へ到達せずに前記通信端末から前記応答信号が送信されなかったと判断した場合に、前記通信端末へ前記通信データを送信する際の送信電力を増加させるよう制御する電力制御部と、前記原因判別部が、前記通信データは前記通信端末へ到達して前記通信端末から送信された前記応答信号を受信できなかったと判断した場合に、前記応答信号を送信する際の送信電力を増加させる指示を前記通信端末に電力制御指示情報として送信する指示部と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、応答信号を通信端末から受信できなかったと判断した場合に応答信号を受信できなかった原因を判別するので、判別した原因に応じて通信端末へ通信データを送信する際の送信電力を増加させるか又は応答信号を送信する際の送信電力を増加させる指示を通信端末に送信することが可能となる。
この発明によれば、判別した原因に応じて通信端末へ通信データを送信する際の送信電力を増加させるか又は応答信号を送信する際の送信電力を増加させる指示を通信端末に送信することが可能となるので、通信端末から送信される通信データの受信の信頼性を向上させることが可能にとなるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる無線通信装置と通信端末の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の無線通信装置と通信端末の間で行なう通信を説明するための図である。無線通信装置101は、携帯電話等の通信端末201と無線通信を行なう基地局などの通信装置である。なお、ここでは通信端末201から無線通信装置101へのリンクを上りリンクとし、無線通信装置101から通信端末201へのリンクを下りリンクとして説明する。
無線通信装置101は、例えば第3.5世代移動体通信装置であり3GPP規格(HSDPA)に基づいて動作する。具体的には、無線通信装置101は、制御チャネル(HS−SCCH)やパケットデータチャネル(HS−PDSCH)を用いて、通信端末201に制御データ(HSDPA制御データ)やパケットデータ(HSDPAパケットデータ)を送信(パケット伝送)する。
通信端末201は、HS−SCCHの受信によって得られた制御パラメータに基づいてHS−PDSCHを受信し、その受信結果に応じて、例えばHS−PDSCH受信の7.5スロット後に上りリンクチャネル(HS−DPCCH)を用いて無線通信装置101にACK/NACK信号(応答信号)を返す。すなわち、通信端末201は、HS−PDSCH復調を正しく行えた場合は無線通信装置101にACK信号を送出し、正しく復調できなかった場合は無線通信装置101にNACK信号を送出する。また、通信端末201は下りリンクパイロットチャネル(CPICH)を用いて下りリンクの品質測定を行い、回線品質情報としてCQIを無線通信装置101に定期的に送出する。
無線通信装置101は、通信端末201と通信を行う際に通信端末201から応答信号がない場合に、自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断を行う。これにより、無線通信装置101は、通信端末201との間で行なう通信データの再送信の信頼性を向上させる。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。無線通信装置101は、HS−PDSCH符号化処理部11、HS−PDSCH変調処理部12、HS−SCCH符号化処理部13、HS−SCCH変調処理部14、下りリンクA−DPCH(Associated Dedicated Physical Channel)符号化処理部15、下りリンクA−DPCH変調処理部16、パイロット信号生成部17、上りリンク電力制御ビット生成部(指示部)18、送信電力制御部(電力制御部)19、合成部20、上りリンクA−DPCH復調処理部21、上りリンクA−DPCH復号処理部22、HS−DPCCH復調処理部23、ACK/NACK復号処理部24、ACK/NACK/DTX判定部(応答信号判断部)25、CQI復号処理部26、CQI/DTX判定部(回線品質判定部)27、電力制御切替部(原因判別部)28を備えている。
HS−PDSCH符号化処理部11は、HSDPAパケットデータを符号化処理してHS−PDSCH変調処理部12に入力する。HS−PDSCH変調処理部12は、HS−PDSCH符号化処理部11からの符号化されたHSDPAパケットデータを変調して合成部20に入力する。
HS−SCCH符号化処理部13は、HSDPA制御データを符号化処理してHS−SCCH変調処理部14に入力する。HS−SCCH変調処理部14は、HS−SCCH符号化処理部13からの符号化されたHSDPA制御データを変調して合成部20に入力する。
下りリンクA−DPCH符号化処理部15は、下りA−DPCH上の下りA−DPCHデータを符号化処理して下りリンクA−DPCH変調処理部16に入力する。ここでのA−DPCHは、HSDPA伝送を行う際の付随チャネルとして使用される。
パイロット信号生成部17は、パイロット信号を生成する。上りリンク電力制御ビット生成部18は、電力制御切替部28からの指示に基づいて、上りリンクの電力増加を通信端末201に指示する情報(上りリンク電力増加コマンド)を生成する。
下りリンクA−DPCH変調処理部16は、上りリンク電力制御ビット生成部18からの上りリンク電力増加コマンド、パイロット信号生成部17が生成するパイロット信号、下りリンクA−DPCH符号化処理部15が符号化処理した下りA−DPCHデータを変調して合成部20に入力する。
送信電力制御部19は、予め設定された所定の送信電力または電力制御切替部28からの指示に基づく所定の送信電力によって信号を出力するようHS−PDSCH変調処理部12、HS−SCCH変調処理部14、下りリンクA−DPCH変調処理部16を制御する。
合成部20は、下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調された信号、HS−PDSCH変調処理部12で変調されたHS−PDSCH信号、HS−SCCH変調処理部14で変調されたHS−SCCH信号等を必要に応じて合成し通信端末201に送信する。
上りリンクA−DPCH復調処理部21は、通信端末201からのA−DPCH上の上りA−DPCHデータを復調処理して上りリンクA−DPCH復号処理部22に入力する。上りリンクA−DPCH復号処理部22は、上りリンクA−DPCH復調処理部21からの復調処理された上りA−DPCHデータを復号処理する。
HS−DPCCH復調処理部23は、通信端末201からのHS−DPCCH上のパケットを復調し、復調した信号としてACK/NACKをACK/NACK復号処理部24に入力し、CQIをCQI復号処理部26に入力する。
ACK/NACK復号処理部24は、HS−DPCCH復調処理部23からのACK/NACKを復号処理しACK/NACK/DTX判定部25に入力する。ACK/NACK/DTX判定部25は、ACK/NACK復号処理部24から入力された信号が、ACK、NACK、DTX(無信号状態)のいずれであるかを判定し、この判定結果を電力制御切替部28に入力する。
CQI復号処理部26は、HS−DPCCH復調処理部23からのCQIを復号処理しCQI/DTX判定部27に入力する。CQI/DTX判定部27は、CQI復号処理部26から入力された信号がCQI、DTXのいずれであるかを判定し、この判定結果を電力制御切替部28に入力する。
電力制御切替部28は、ACK/NACK/DTX判定部25、CQI/DTX判定部27からの判定結果に基づいて、通信端末201と通信を行う際に通信端末201からACK/NACKがない場合等に、無線通信装置101の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断を行う。具体的には、電力制御切替部28は下りリンクにおいて、通信端末201側が雑音等によりHS−SCCHを受信できなかったか、または上りリンクにおいて無線通信装置101が通信端末201の送出したACKまたはNACK信号を雑音等により受信できなかったかを判断する。電力制御切替部28は、ACK/NACK/DTX判定部25、CQI/DTX判定部27からの判定結果に基づいて、上りリンク電力制御ビット生成部18、送信電力制御部19に所定の指示を送る。
つぎに、実施の形態1にかかる無線通信装置101の動作処理手順について説明する。通信端末201に送信するHSDPA制御データは、HS−SCCH符号化処理部13で符号化されてHS−SCCH変調処理部14に入力される。HS−SCCH変調処理部14は、HS−SCCH符号化処理部13からの符号化されたHSDPA制御データを変調する。このとき、送信電力制御部19は予め設定された所定の送信電力によってHSDPA制御データを送信するようHS−SCCH変調処理部14を制御する。HS−SCCH変調処理部14からのHSDPA制御データは合成部20を介して通信端末201に送信される。
また、通信端末201に送信するHSDPAパケットデータは、HS−PDSCH符号化処理部11で符号化されHS−PDSCH変調処理部12に入力される。HS−PDSCH変調処理部12は、HS−PDSCH符号化処理部11からの符号化されたHSDPAパケットデータを変調する。このとき、送信電力制御部19は予め設定された所定の送信電力によってHSDPAパケットデータを送信するようHS−PDSCH変調処理部12を制御する。HS−PDSCH変調処理部12からのHSDPAパケットデータは合成部20を介して通信端末201に送信される。
通信端末201は、無線通信装置101からのHS−PDSCHサブフレーム(HSDPAパケットデータ)受信の7.5スロット後に受信結果(通信データの受信誤りの有無)に応じ、リンクチャネル(HS−DPCCH)を用いてACK/NACKのいずれかの応答信号を無線通信装置101に送出する。通信端末201は、無線通信装置101からのHS−PDSCH上のパケットに対してHS−PDSCH復調を正しく行なえた場合に無線通信装置101にACKを送信し、HS−PDSCH復調を正しく行なえなかった場合に無線通信装置101にNACKを送信する。
また、通信端末201は下りリンクパイロットチャネル(CPICH)を用いて下りリンクの品質測定を行い、符号化率等の回線品質情報としてCQIを無線通信装置101に定期的に送出している。
無線通信装置101は、通信端末201からのHS−DPCCH上のパケットを受信すると、HS−DPCCH復調処理部23によって復調する。HS−DPCCH復調処理部23は、復調した信号としてACK/NACKをACK/NACK復号処理部24に入力し、CQIをCQI復号処理部26に入力する。
ACK/NACK復号処理部24は、ACK/NACKを復号処理し、ACK/NACK/DTX判定部25に入力する。ACK/NACK/DTX判定部25は、ACK/NACK復号処理部24から入力された信号が、ACK、NACK、DTX(無信号状態)のいずれであるかを判定する。この判定結果は電力制御切替部28に入力される。
CQI復号処理部26は、CQIを復号処理し、CQI/DTX判定部27に入力する。CQI/DTX判定部27は、CQI復号処理部26から入力された信号がCQI、DTXのいずれであるかを判定する。このACK/NACK/DTX判定部25およびCQI/DTX判定部27による判定結果は電力制御切替部28に入力される。
無線通信装置101が通信端末201にHSDPA制御データやHSDPAパケットデータを送信したにもかかわらず、ACK/NACK/DTX判定部25が通信端末201からACKまたはNACKを受信せずDTXであると判断した場合には、ACK、NACKを受信する予定の前後の所定のタイミングでCQIが受信されているか否かを判断する。すなわち、電力制御切替部28はACK/NACK/DTX判定部25がDTXと判断したか否かとCQI/DTX判定部27がDTXと判断したか否かを判断する。
CQI/DTX判定部27による判定結果がDTXであった場合は、上りリンク伝送時の雑音等によりCQIが無線通信装置101に到達しなかった(不達)と考えられるので、同様にACK/NACK信号についても上りリンク伝送時の雑音等により不達となった可能性が高い。
そこで、このような場合は、電力制御切替部28は上りリンク電力制御ビット生成部18に上りリンク電力増加コマンドを生成するよう指示する。上りリンク電力制御ビット生成部18は、上りリンク電力増加コマンドを生成する。
この上りリンク電力増加コマンドは、パイロット信号生成部17が生成するパイロット信号や下りリンクA−DPCH符号化処理部15が符号化処理した下りA−DPCHデータとともに下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調される。下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調されたこれらの信号は、合成部20でHS−PDSCH信号やHS−SCCH信号と合成された後、通信端末201に向けて送信される。
通信端末201は、下りリンクA−DPCH信号を受信し、A−DPCH信号内の上りリンク電力増加コマンドを検出すると、無線通信装置101へのHS−DPCCH信号の信号送信電力を増加させる。これにより、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
なお実施の形態1では、通信端末201がHS−PDSCHサブフレーム受信の7.5スロット後に受信結果に応じてACK/NACKのいずれかを送出する場合について説明したが、これは本発明において本質的なものではなく、ACK/NACKを送出するタイミングは他のタイミングであってもよい。
このように実施の形態1によれば、無線通信装置101が所定のタイミングでACK、NACKのいずれも受信しない場合に、所定のタイミングでCQIが受信されているかを確認し、CQIを受信していない場合には上りリンク電力増加コマンドを生成して通信端末201に送信するので、通信端末201の当該無線通信装置101への信号送信電力を増加させることが可能となり、通信端末201は適切な電力設定を行なうことが可能となる。したがって、無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信(再受信)の信頼性を向上させることが可能となる。これにより、無線通信装置101と通信端末201との間の通信を効率よく行うことが可能となる。
実施の形態2.
つぎに、図3を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、
無線通信装置101が通信端末201と通信を行う際に通信端末201から応答信号がない場合に、CQIの値に基づいて自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断を行う。すなわち、無線通信装置101は、所定のタイミングでCQIが受信されている場合に、受信したCQI値の変動量に基づいて適切な電力制御方法を判断する。
図3は、本発明の実施の形態2にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図であり、図3の各構成要素のうち図2に示す実施の形態1の無線通信装置101と同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。ここでの無線通信装置101は、実施の形態1の図2で説明した無線通信装置101が備える機能に加えて比較部(品質値比較部)30、メモリ(品質履歴記憶部)31を備えている。
メモリ31は、受信したCQI値の履歴を記憶する記憶手段である。比較部30は、メモリ31に記憶されているCQI値(以下、記憶CQI値という)とCQI/DTX判定部27から出力される新たな(現時点での)CQI値(以下、現CQI値という)を比較する比較器である。
つぎに、実施の形態2にかかる無線通信装置の動作処理手順について説明する。なお、ここでは、自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断処理以外の動作手順は、実施の形態1と同様の処理を行うので実施の形態1と同様の動作手順についてはその説明を省略する。
通信端末201は、無線通信装置101からのHS−PDSCHサブフレーム受信の7.5スロット後に受信結果に応じてACK/NACKのいずれかの応答信号を無線通信装置101に送出する。
CQI/DTX判定部27は、CQI復号処理部26から入力されたCQI値をメモリ31に入力しておく。メモリ31は、CQI/DTX判定部27から入力されるCQI値の履歴を記憶しておく。
無線通信装置101が通信端末201にHSDPA制御データやHSDPAパケットデータを送信したにもかかわらず、ACK/NACK/DTX判定部25が通信端末201からACKまたはNACKを受信せずDTXであると判断した場合には、この判断結果が電力制御切替部28に入力される。電力制御切替部28は、ACK/NACK/DTX判定部25がDTXであると判断すると、ACK、NACKを受信する予定の前後の所定のタイミングで受信したCQI値を、CQI/DTX判定部27から比較部30に入力させる。
比較部30は、CQI/DTX判定部27から入力された現CQI値と、メモリ31がこれまでに記憶していた記憶CQI値とを比較し、この比較結果を電力制御切替部28に通知(入力)する。また、CQI/DTX判定部27から比較部30へ入力したCQI値はメモリ31へ格納しておく。
現CQI値が記憶CQI値よりも所定値以上低い(小さい)場合には、下りリンクの伝送品質が劣化しているために通信端末201側にHS−SCCH信号が到達していないと考えられる。
そこで、このような場合は、HS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とするよう電力制御切替部28は送信電力制御部19を制御する。送信電力制御部19はHS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とさせる。HS−SCCH変調処理部14は、送信電力を増加して通信端末201にHS−SCCH信号を送信する。
これにより、通信端末201側にHS−SCCH信号を到達させることができ、通信端末201はHS−DPCCH信号を送信することが可能となる。したがって、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
一方、現CQI値と記憶CQI値との差が所定値以下の場合、または現CQI値が記憶CQI値よりも所定値以上大きい場合には、下りリンクの伝送品質は変化していないと考えられる。したがって、上りリンク伝送時の雑音等によりACK/NACK信号が無線通信装置101に不達となった可能性が高い。
そこで、このような場合は、電力制御切替部28は上りリンク電力制御ビット生成部18に上りリンク電力増加コマンドを生成するよう指示する。上りリンク電力制御ビット生成部18は、上りリンク電力増加コマンドを生成する。
この上りリンク電力増加コマンドは、パイロット信号生成部17が生成するパイロット信号や下りリンクA−DPCH符号化処理部15が符号化処理した下りA−DPCHデータとともに下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調される。下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調されたこれらの信号は、合成部20でHS−PDSCH信号やHS−SCCH信号と合成された後、通信端末201に向けて送信される。
通信端末201は、下りリンクA−DPCH信号を受信し、A−DPCH信号内の上りリンク電力増加コマンドを検出すると、無線通信装置101へのHS−DPCCH信号の信号送信電力を増加させる。これにより、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態2においては、比較部30が現CQI値と記憶CQI値を比較しているが、記憶CQI値は直前に記憶した1つのCQI値であってもよいし、過去に記憶した所定数の(複数の)CQI値の中の最小値であってもよい。また、記憶CQI値は過去の複数のCQI値の平均値より所定値だけ小さな値としてもよい。また、記憶CQI値はフェージングによるCQI値の時間変動を考慮して過去のCQI値の変動量から予測した値であってもよい。
また、本実施の形態2においては、現CQI値が記憶CQI値より所定値以上小さい場合には、HS−SCCH送信電力を増加させるよう制御し、現CQI値が記憶CQI値の差が所定値以下の場合には、上りリンク電力増加コマンドを生成するよう制御しているが、どちらか片方のみの制御であってもよい。すなわち、現CQI値が記憶CQI値より所定値以上小さい場合には、HS−SCCH送信電力を増加させるよう制御し、それ以外の場合には何も行わないようにしてもよい。あるいは逆に、現CQI値が記憶CQI値の差が所定値以下の場合には、上りリンク電力増加コマンドを生成するよう制御し、それ以外の場合には何も行わないようにしてもよい。
また、本実施の形態2の無線通信装置101の動作と実施の形態1の無線通信装置101の動作を組合せて実施してもよい。例えば、無線通信装置101は所定のタイミングでCQIを受信しているかを確認し、CQIを受信していない場合には上りリンク電力増加コマンドを生成させる。一方、CQIを受信している場合であって現CQI値が記憶CQI値より所定値以上小さい場合に、HS−SCCH送信電力を増加させるようにしてもよい。
このように実施の形態2によれば、無線通信装置101が所定のタイミングでACK、NACKのいずれも受信しない場合に、所定のタイミングで受信されたCQI値の変動量(現CQI値と記憶CQI値の差)に基づいて、適切な電力制御方法(HS−SCCH送信電力の増加または上りリンク電力増加コマンドを生成)を判断するので、無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信の信頼性を向上させることが可能となる。これにより、無線通信装置101と通信端末201との間の通信を効率よく行うことが可能となる。
実施の形態3.
つぎに、図4を用いてこの発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3では、
無線通信装置101が通信端末201と通信を行う際に通信端末201から応答信号がない場合に、ACK信号の受信レベルに基づいて自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断を行う。すなわち、無線通信装置101は、ACK信号が受信されている場合に、受信したACK信号の受信レベルに基づいて適切な電力制御方法を判断する。
図4は、本発明の実施の形態3にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図であり、図4の各構成要素のうち図2に示す実施の形態1の無線通信装置101と同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。ここでの無線通信装置101は、実施の形態1の図2で説明した無線通信装置101が備える機能に加えて閾値判定部(応答信号判定部)41を備えている。閾値判定部41は、受信したACK信号が所定の閾値(基準値)より大きいか否かを判定し、判定結果を電力制御切替部28に入力する。
つぎに、実施の形態3にかかる無線通信装置の動作処理手順について説明する。なお、ここでは、自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断処理以外の動作手順は、実施の形態1と同様の処理を行うので実施の形態1と同様の動作手順についてはその説明を省略する。
通信端末201は、無線通信装置101からのHS−PDSCHサブフレーム受信の7.5スロット後に受信結果に応じてACK/NACKのいずれかの応答信号を無線通信装置101に送出する。
ACK/NACK/DTX判定部25は、ACK/NACK/DTX判定部25に予め設定されているACKの閾値TH_ACK(<0)およびNACKの閾値TH_NACK(>0)と、ACK/NACK復号処理部24が出力する出力レベルuを比較する。
ACK/NACK/DTX判定部25は、出力レベルuがu<TH_ACKの場合に通信端末201からの応答信号がACKであると判定し、出力レベルuがu>TH_NACKの場合に通信端末201からの応答信号がNACKであると判定する。また、ACK/NACK/DTX判定部25は出力レベルuがu<TH_ACKやu>TH_NACKを満たさない場合にDTXであると判定する。
閾値判定部41は、ACK/NACK/DTX判定部25がDTXであると判定した場合に、ACK/NACK/DTX判定部25に設定されている閾値とは異なる別の閾値によってDTXと判定された信号(ACK)をさらに分類する。
具体的には、閾値判定部41は、DTXと判定された信号の出力レベルuと閾値判定部41に予め設定されている閾値TH_DCS1(TH_ACK<TH_DCS1<0)や閾値TH_DCS2(0<TH_DCS2<TH_NACK)とを比較する。
無線通信装置101が通信端末201にHSDPA制御データやHSDPAパケットデータを送信したにもかかわらず、ACK/NACK/DTX判定部25が通信端末201からACKまたはNACKを受信せずDTXであると判断した場合には、この判断結果が電力制御切替部28に入力される。電力制御切替部28は、ACK/NACK/DTX判定部25がDTXであると判断すると、閾値判定部41に出力レベルuの判定を行なわせる。閾値判定部41は、ACK/NACK復号処理部24からの出力レベルuがTH_DCS1<u<TH_DCS2の範囲内であるか否かを判定する。
図5は、ACK/NACK信号の出力レベルの判定を説明するための図である。図5に示すように、TH_DCS1<u<TH_DCS2が成立する場合は、上りリンクHS−DPCCHが送信されていないと考えられるので、通信端末201がHS−SCCHを受信していない可能性が高い。
そこで、このような場合は、HS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とするよう電力制御切替部28は送信電力制御部19を制御する。送信電力制御部19はHS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とさせる。HS−SCCH変調処理部14は、送信電力を増加して通信端末201にHS−SCCH信号を送信する。
これにより、通信端末201側にHS−SCCH信号を到達させることができ、通信端末201はHS−DPCCH信号を送信することが可能となる。したがって、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
一方、図5に示すように、TH_DCS1<u<TH_DCS2が成立しない場合は、
上りリンクHS−DPCCHは通信端末201側から送信されているものの通信端末201側の送信電力が不足していると考えられる。
そこで、このような場合は、電力制御切替部28は上りリンク電力制御ビット生成部18に上りリンク電力増加コマンドを生成するよう指示する。上りリンク電力制御ビット生成部18は、上りリンク電力増加コマンドを生成する。
この上りリンク電力増加コマンドは、パイロット信号生成部17が生成するパイロット信号や下りリンクA−DPCH符号化処理部15が符号化処理した下りA−DPCHデータとともに下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調される。下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調されたこれらの信号は、合成部20でHS−PDSCH信号やHS−SCCH信号と合成された後、通信端末201に向けて送信される。
通信端末201は、下りリンクA−DPCH信号を受信し、A−DPCH信号内の上りリンク電力増加コマンドを検出すると、無線通信装置101へのHS−DPCCH信号の信号送信電力を増加させる。これにより、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態3においては、閾値判定部41に予め所定の閾値(TH_DCS1およびTH_DCS2)を設定しておくこととしたが、この閾値は固定的に設定しておく場合に限られず、SIR(Signal to Interference Ratio)計算値等を考慮した可変値であってもよい。
このように実施の形態3によれば、無線通信装置101が所定のタイミングでACK、NACKのいずれも受信しない場合(DTXの場合)に、無線通信装置101がACK信号の受信レベルに基づいて適切な電力制御方法(HS−SCCH送信電力の増加または上りリンク電力増加コマンドを生成)を判断するので、無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信の信頼性を向上させることが可能となる。これにより、無線通信装置101と通信端末201との間の通信を効率よく行うことが可能となる。
実施の形態4.
つぎに、図6を用いてこの発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4では、
無線通信装置101が通信端末201と通信を行う際に通信端末201から応答信号がない場合に、SIRの値(希望波信号電力と干渉電力の比)に基づいて自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断を行う。すなわち、無線通信装置101は、上りリンク受信SIR計算値の変動に基づいて適切な電力制御方法を判断する。
図6は、本発明の実施の形態4にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図であり、図6の各構成要素のうち図2に示す実施の形態1の無線通信装置101と同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。ここでの無線通信装置101は、実施の形態1の図2で説明した無線通信装置101が備える機能に加えて比較部(SIR比較部)53、メモリ(SIR履歴記憶部)52、SIR値算出部(SIR算出部)51を備えている。
メモリ52は、SIR計算値の履歴を記憶する記憶手段である。SIR値算出部51は、上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調されたパイロット信号に基づいてSIR値を算出する。比較部53は、メモリ52に記憶されているSIR値(以下、記憶SIR値という)と上りリンクA−DPCH復調処理部21からSIR値算出部51が算出した新たな(現時点での)SIR値(以下、現SIR値という)を比較する比較器である。
つぎに、実施の形態4にかかる無線通信装置の動作処理手順について説明する。なお、ここでは、自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断処理以外の動作手順は、実施の形態1と同様の処理を行うので実施の形態1と同様の動作手順についてはその説明を省略する。
無線通信装置101は、通信端末201から上りリンクA−DPCH信号を受信すると、この上りリンクA−DPCH信号を上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調する。上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調されたA−DPCH信号内のパイロット信号は、SIR値算出部51に入力される。SIR値算出部51は、上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調されたパイロット信号に基づいてSIR値の算出を行なう。SIR値算出部51は、算出したSIR値をメモリ52に入力しておく。メモリ52は、SIR値算出部51から入力されるSIR値の履歴を記憶しておく。
通信端末201は、無線通信装置101からのHS−PDSCHサブフレーム受信の7.5スロット後に受信結果に応じてACK/NACKのいずれかの応答信号を無線通信装置101に送出する。
無線通信装置101が通信端末201にHSDPA制御データやHSDPAパケットデータを送信したにもかかわらず、ACK/NACK/DTX判定部25が通信端末201からACKまたはNACKを受信せずDTXであると判断した場合には、この判断結果が電力制御切替部28に入力される。電力制御切替部28は、ACK/NACK/DTX判定部25がDTXであると判断すると、この時点でのSIR値を、SIR値算出部51から比較部53に入力させる。
比較部53は、SIR値算出部51から入力された現SIR値と、メモリ52がこれまでに記憶していた記憶SIR値とを比較し、この比較結果を電力制御切替部28に入力する。また、SIR値算出部51から比較部53へ入力したSIR値はメモリ52へ格納しておく。
現SIR値と記憶SIR値の差が所定値より小さい場合、または現SIR値が記憶SIR値よりも所定値以上大きい場合には、上りリンクの伝送品質は変化していないと考えられるので、下りリンクの伝送品質劣化によって通信端末201側にHS−SCCH信号が到達していないと考えられる。
そこで、このような場合は、HS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とするよう電力制御切替部28は送信電力制御部19を制御する。送信電力制御部19はHS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とさせる。HS−SCCH変調処理部14は、送信電力を増加して通信端末201にHS−SCCH信号を送信する。
これにより、通信端末201側にHS−SCCH信号を到達させることができ、通信端末201はHS−DPCCH信号を送信することが可能となる。したがって、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
一方、現SIR値が記憶SIR値よりも所定値以上小さい場合には、上りリンクの伝送品質が劣化しているので、上りリンク伝送時の雑音等によりACK/NACK信号が不達となった可能性が高い。
そこで、このような場合は、電力制御切替部28は上りリンク電力制御ビット生成部18に上りリンク電力増加コマンドを生成するよう指示する。上りリンク電力制御ビット生成部18は、上りリンク電力増加コマンドを生成する。
この上りリンク電力増加コマンドは、パイロット信号生成部17が生成するパイロット信号や下りリンクA−DPCH符号化処理部15が符号化処理した下りA−DPCHデータとともに下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調される。下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調されたこれらの信号は、合成部20でHS−PDSCH信号やHS−SCCH信号と合成された後、通信端末201に向けて送信される。
通信端末201は、下りリンクA−DPCH信号を受信し、A−DPCH信号内の上りリンク電力増加コマンドを検出すると、無線通信装置101へのHS−DPCCH信号の信号送信電力を増加させる。これにより、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態4においては、比較部53が現SIR値と記憶SIR値を比較しているが、記憶SIR値は直前に記憶した1つのSIR値であってもよいし、過去に記憶した所定数の(複数の)SIR値の中の最小値であってもよい。また、記憶SIR値は過去の複数のSIR値の平均値より所定値だけ小さな値としてもよい。また、記憶SIR値はフェージングによるSIR値の時間変動を考慮して過去のSIR値の変動量から予測した値であってもよい。
また、本実施の形態4においては、電力制御方法の切替え判定に用いるSIR値を上りリンクA−DPCH信号から求めているが、電力制御方法の切替え判定に用いるSIR値は上りリンクA−DPCH信号に限られず、HS−DPCCH信号から算出したSIR値等を電力制御方法の切替え判定に用いることとしてもよい。
このように実施の形態4によれば、無線通信装置101が所定のタイミングでACK、NACKのいずれも受信しない場合に、SIR値の変動量(現SIR値と記憶SIR値の差)に基づいて、適切な電力制御方法(HS−SCCH送信電力の増加または上りリンク電力増加コマンドを生成)を判断するので、無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信の信頼性を向上させることが可能となる。これにより、無線通信装置101と通信端末201との間の通信を効率よく行うことが可能となる。
実施の形態5.
つぎに、図7を用いてこの発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5では、
無線通信装置101が通信端末201と通信を行う際に通信端末201から応答信号がない場合に、上りリンクの受信誤り率の変動に基づいて自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断を行う。すなわち、無線通信装置101は、上りリンクの受信誤り率の変動に基づいて適切な電力制御方法を判断する。
図7は、本発明の実施の形態5にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図であり、図7の各構成要素のうち図2に示す実施の形態1の無線通信装置101と同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。ここでの無線通信装置101は、実施の形態1の図2で説明した無線通信装置101が備える機能に加えて受信誤り率計算部(誤受信算出部)61、メモリ(誤受信履歴記憶部)62、比較部(誤受信値比較部)63を備えている。
受信誤り率計算部61は、上りリンクA−DPCH復号処理部22から出力されるCRC(Cyclic Redundancy Check)等に基づいて、上りリンクの受信誤り率を算出する。メモリ62は、受信誤り率計算部61が算出した受信誤り率の履歴(誤受信値履歴)を記憶する記憶手段である。比較部63は、メモリ62に記憶されている受信誤り率値(以下、記憶受信誤り率という)と受信誤り率計算部61が算出した新たな(現時点での)受信誤り率(以下、現受信誤り率という)を比較する比較器である。
つぎに、実施の形態5にかかる無線通信装置の動作処理手順について説明する。なお、ここでは、自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断処理以外の動作手順は、実施の形態1と同様の処理を行うので実施の形態1と同様の動作手順についてはその説明を省略する。
通信端末201は、無線通信装置101からのHS−PDSCHサブフレーム受信の7.5スロット後に受信結果に応じてACK/NACKのいずれかの応答信号を無線通信装置101に送出する。
無線通信装置101は、通信端末201から上りリンクA−DPCH信号を受信するとこの上りリンクA−DPCH信号を上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調し上りリンクA−DPCH復号処理部22に入力する。上りリンクA−DPCH復号処理部22は、上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調されたA−DPCH信号を復号処理する。受信誤り率計算部61は、上りリンクA−DPCH復号処理部22から出力されるCRC等を用いて上りリンクの受信誤り率を算出する。受信誤り率計算部61は、算出した受信誤り率をメモリ62に入力しておく。メモリ62は、受信誤り率計算部61から入力される受信誤り率の履歴を記憶しておく。
通信端末201は、無線通信装置101からのHS−PDSCHサブフレーム受信の7.5スロット後に受信結果に応じてACK/NACKのいずれかの応答信号を無線通信装置101に送出する。
無線通信装置101が通信端末201にHSDPA制御データやHSDPAパケットデータを送信したにもかかわらず、ACK/NACK/DTX判定部25が通信端末201からACKまたはNACKを受信せずDTXであると判断した場合には、この判断結果が電力制御切替部28に入力される。電力制御切替部28は、ACK/NACK/DTX判定部25がDTXであると判断すると、この時点での受信誤り率を、受信誤り率計算部61から比較部63に入力させる。
比較部63は、受信誤り率計算部61から入力された現受信誤り率と、メモリ62がこれまでに記憶していた記憶受信誤り率とを比較し、この比較結果を電力制御切替部28に入力する。また、受信誤り率計算部61から比較部63へ入力した受信誤り率はメモリ62へ格納しておく。
現受信誤り率と記憶受信誤り率の差が所定値以下の場合、または現受信誤り率が記憶受信誤り率よりも所定値以上小さい場合には、上りリンクの伝送品質は変化していないと考えられるので、下りリンクの伝送品質劣化によって通信端末201側にHS−SCCH信号が到達していないと考えられる。
そこで、このような場合は、HS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とするよう電力制御切替部28は送信電力制御部19を制御する。送信電力制御部19はHS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とさせる。HS−SCCH変調処理部14は、送信電力を増加して通信端末201にHS−SCCH信号を送信する。
これにより、通信端末201側にHS−SCCH信号を到達させることができ、通信端末201はHS−DPCCH信号を送信することが可能となる。したがって、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
一方、現受信誤り率が記憶受信誤り率よりも所定値以上大きい場合には、上りリンクの伝送品質が劣化しているので、上りリンク伝送時の雑音等によりACK/NACK信号が不達となった可能性が高い。
そこで、このような場合は、電力制御切替部28は上りリンク電力制御ビット生成部18に上りリンク電力増加コマンドを生成するよう指示する。上りリンク電力制御ビット生成部18は、上りリンク電力増加コマンドを生成する。
この上りリンク電力増加コマンドは、パイロット信号生成部17が生成するパイロット信号や下りリンクA−DPCH符号化処理部15が符号化処理した下りA−DPCHデータとともに下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調される。下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調されたこれらの信号は、合成部20でHS−PDSCH信号やHS−SCCH信号と合成された後、通信端末201に向けて送信される。
通信端末201は、下りリンクA−DPCH信号を受信し、A−DPCH信号内の上りリンク電力増加コマンドを検出すると、無線通信装置101へのHS−DPCCH信号の信号送信電力を増加させる。これにより、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態5においては、比較部63が現受信誤り率と記憶受信誤り率を比較しているが、記憶受信誤り率は直前に記憶した1つの受信誤り率であってもよいし、過去に記憶した所定数の(複数の)受信誤り率の中の最小値であってもよい。また、記憶受信誤り率は過去の複数の受信誤り率の平均値より所定値だけ小さな値としてもよい。また、記憶受信誤り率値はフェージングによる受信誤り率の時間変動を考慮して過去の受信誤り率の変動量から予測した値であってもよい。
また、本実施の形態5においては、受信誤り率を上りリンク上りリンクA−DPCH復号処理部22が出力するCRC等を用いて計算したが、これは本発明において本質的なものではなく、例えばパイロット信号を用いて受信誤り率を算出してもよい。
また、本実施の形態5においては、受信誤り率の変動に基づいて適切な電力制御方法を判断しているが、受信誤り率の代わりに受信誤り個数を用いて適切な電力制御方法を判断してもよい。
このように実施の形態5によれば、無線通信装置101が所定のタイミングでACK、NACKのいずれも受信しない場合に、無線通信装置101が上りリンク受信誤り率の変動量に基づいて、適切な電力制御方法(HS−SCCH送信電力の増加または上りリンク電力増加コマンドを生成)を判断するので、無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信の信頼性を向上させることが可能となる。これにより、無線通信装置101と通信端末201との間の通信を効率よく行うことが可能となる。
実施の形態6.
つぎに、図8を用いてこの発明の実施の形態6について説明する。実施の形態6では、
無線通信装置101が通信端末201と通信を行う際に通信端末201から応答信号がない場合に、通信端末201から送出される下りリンク送信電力制御コマンドに基づいて自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断を行う。すなわち、無線通信装置101は、通信端末201から受信した下りリンク送信電力制御コマンドに基づいて適切な電力制御方法を判断する。
ここでの下りリンク送信電力制御コマンドは、無線通信装置101から通信端末201へデータを送信する際の送信電力(下りリンクA−DPCH等)を制御するための命令に関する情報であり、送信電力制御部19はこの下りリンク送信電力制御コマンドのコマンド値に基づいて下りリンクA−DPCHの電力制御を行なう。
図8は、本発明の実施の形態6にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図であり、図8の各構成要素のうち図2に示す実施の形態1の無線通信装置101と同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。ここでの無線通信装置101は、実施の形態1の図2で説明した無線通信装置101が備える機能に加えてコマンド抽出部(制御指示抽出部)71を備えている。
コマンド抽出部71は、上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調されたA−DPCH信号に含まれる下りリンク送信電力制御コマンドを抽出し、抽出した下りリンク送信電力制御コマンドを送信電力制御部19に入力する。
つぎに、実施の形態6にかかる無線通信装置の動作処理手順について説明する。なお、ここでは、自らの装置の送信電力の制御行なうか、または通信端末201に送信電力の制御を行なわせるかの判断処理以外の動作手順は、実施の形態1と同様の処理を行うので実施の形態1と同様の動作手順についてはその説明を省略する。
無線通信装置101は、通信端末201から上りリンクA−DPCH信号を受信すると、この上りリンクA−DPCH信号を上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調し、コマンド抽出部71に入力する。
コマンド抽出部71は、上りリンクA−DPCH復調処理部21で復調されたA−DPCH信号に含まれる下りリンク送信電力制御コマンドを抽出し、抽出した下りリンク送信電力制御コマンドを送信電力制御部19に入力する。送信電力制御部19は、この下りリンク送信電力制御コマンドのコマンド値に基づいて下りリンクA−DPCHの電力制御を行なう。
通信端末201は、無線通信装置101からのHS−PDSCHサブフレーム受信の7.5スロット後に受信結果に応じてACK/NACKのいずれかの応答信号を無線通信装置101に送出する。
無線通信装置101が通信端末201にHSDPA制御データやHSDPAパケットデータを送信したにもかかわらず、ACK/NACK/DTX判定部25が通信端末201からACKまたはNACKを受信せずDTXであると判断した場合には、この判断結果が電力制御切替部28に入力される。電力制御切替部28は、ACK/NACK/DTX判定部25がDTXであると判断すると、ACK、NACKを受信する予定の前後の所定のタイミングで受信した、下りリンク送信電力制御コマンドの内容の判定結果をコマンド抽出部71から電力制御切替部28に通知させる。
コマンド抽出部71は、下りリンク送信電力制御コマンドの内容が送信電力の増加または減少のいずれの要求を行っているかを判定し、判定結果を電力制御切替部28に通知する。
下りリンク送信電力制御コマンドの内容が下りリンク送信電力の減少の要求を示す場合、下りリンクの伝送品質は良好であると考えられるので、上りリンク伝送時の雑音等によってACK/NACK信号が不達となった可能性が高い。
そこで、このような場合は、電力制御切替部28は上りリンク電力制御ビット生成部18に上りリンク電力増加コマンドを生成するよう指示する。上りリンク電力制御ビット生成部18は、上りリンク電力増加コマンドを生成する。
この上りリンク電力増加コマンドは、パイロット信号生成部17が生成するパイロット信号や下りリンクA−DPCH符号化処理部15が符号化処理した下りA−DPCHデータとともに下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調される。下りリンクA−DPCH変調処理部16で変調されたこれらの信号は、合成部20でHS−PDSCH信号やHS−SCCH信号と合成された後、通信端末201に向けて送信される。
通信端末201は、下りリンクA−DPCH信号を受信し、A−DPCH信号内の上りリンク電力増加コマンドを検出すると、無線通信装置101へのHS−DPCCH信号の信号送信電力を増加させる。これにより、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
一方、下りリンク送信電力制御コマンドの内容が下りリンク送信電力の増加の要求を示す場合、下りリンクの伝送品質が劣化しているために通信端末201側にHS−SCCH信号が到達していないと考えられる。
そこで、このような場合は、HS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とするよう電力制御切替部28は送信電力制御部19を制御する。送信電力制御部19はHS−SCCH変調処理部14に送信電力を増加させる設定とさせる。HS−SCCH変調処理部14は、送信電力を増加して通信端末201にHS−SCCH信号を送信する。
これにより、通信端末201側にHS−SCCH信号を到達させることができ、通信端末201はHS−DPCCH信号を送信することが可能となる。したがって、以降の通信において無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信に対する信頼性を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態6では、下りリンク送信電力制御コマンドが下りリンク送信電力減少の要求を行っている場合に上りリンク電力増加コマンドを生成するよう制御し、逆に下りリンク送信電力増加の要求を行っている場合にHS−SCCH送信電力を増加させるよう制御しているが、どちらか片方のみの制御であってもよい。すなわち、下りリンク送信電力制御コマンドが下りリンク送信電力減少の要求を行っている場合には上りリンク電力増加コマンドを発生するよう制御し、それ以外の場合には何も行わないようにしてもよい。あるいは逆に、下りリンク送信電力制御コマンドが下りリンク送信電力増加の要求を行っている場合には、HS−SCCH送信電力を増加させるよう制御し、それ以外の場合には何も行わないようにしてもよい。
このように実施の形態6によれば、無線通信装置101が所定のタイミングでACK、NACKのいずれも受信しない場合に、所定のタイミングで受信した通信端末201からの下りリンク送信電力制御コマンドの内容に基づいて、適切な電力制御方法(HS−SCCH送信電力の増加または上りリンク電力増加コマンドを生成)を判断するので、無線通信装置101によるHS−DPCCH信号の受信の信頼性を向上させることが可能となる。これにより、無線通信装置101と通信端末201との間の通信を効率よく行うことが可能となる。
実施の形態7.
つぎに、図9を用いてこの発明の実施の形態7について説明する。これまで説明してきた実施の形態1〜6では、無線通信装置101が適切な電力制御方法を判断するものであったが、本実施の形態7では通信端末201側で適切な電力制御を行う。
図9は、本発明の実施の形態7にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。
通信端末201は、CPICH復調処理部81、SIR計算部82、A−DPCH復調処理部83、A−DPCH復号処理部84、HS−SCCH復調処理部85、HS−SCCH復号処理部86、HS−PDSCH復調処理部87、再送合成処理部88、HS−PDSCH復号処理部89、受信誤り検出部90、ACK/NACK信号生成部91、ACK/NACK符号化処理部92、CQI信号生成部93、CQI符号化処理部94、HS−DPCCH変調処理部95、冗長再送確認部(再送信検出部)96、送信電力制御部(制御部)97を備えている。
CPICH復調処理部81は、下りリンクパイロットチャネルであるCPICH(Common Pilot Channel)を復調処理する。SIR計算部82は、CPICH復調処理部81からのCPICH信号に基づいて下りリンクの品質測定を行い、測定結果をCQI信号生成部93に入力する。
A−DPCH復調処理部83は、無線通信装置101からの下りA−DPCH上の下りA−DPCHデータを復調処理する。A−DPCH復号処理部84は、A−DPCH復調処理部83からの復調されたA−DPCHデータを復号処理する。
HS−SCCH復調処理部85は、無線通信装置101からのHSDPA制御データを復調処理する。HS−SCCH復号処理部86は、HS−SCCH復調処理部85からの復調されたHSDPA制御データを復号処理する。HS−SCCH復号処理部86は、復号処理したHSDPA制御データをHS−PDSCH復調処理部87、再送合成処理部88、HS−PDSCH復号処理部89に入力する。
HS−PDSCH復調処理部87は、無線通信装置101からのHSDPAパケットデータを復調処理する。再送合成処理部88は、利得向上のために初送パケットと再送パケットを合成する。HS−PDSCH復号処理部89は、88において合成された後のパケットを復号処理する。
受信誤り検出部90は、HS−PDSCH復号処理部89が復号処理したパケットの受信誤りを検出して検出結果をCQI信号生成部93に入力するとともに、HS−PDSCH復号処理部89が復号処理したパケットのうち受信誤りのなかったパケットを冗長再送確認部96に入力する。
ACK/NACK信号生成部91は、受信誤り検出部90によるパケットの誤りの検出結果に基づいて、ACK信号またはNACK信号を生成する。ACK/NACK符号化処理部92は、ACK/NACK信号生成部91で生成されたACK/NACK信号を符号化処理する。
CQI信号生成部93は、SIR計算部82によって測定された下りリンク品質に基づいてCQI信号を生成する。CQI符号化処理部94は、CQI信号生成部93で生成されたCQIを符号化処理する。
HS−DPCCH変調処理部95は、ACK/NACK符号化処理部92、CQI信号生成部93で符号化処理されたACK/NACK信号やCQIを変調処理して無線通信装置101に送信する。
冗長再送確認部96は、受信誤り検出部90から送られるパケットに基づいて、不要な再送パケットが送られてきていないかを確認(判断)する。送信電力制御部97は、冗長再送確認部96の判断結果に基づいてHS−DPCCH変調処理部95が無線通信装置101に信号を送信する際の送信電力を制御する。
つぎに、実施の形態7にかかる通信端末201の動作処理手順について説明する。通信端末201は、無線通信装置101からHSDPA制御データを受信すると、HS−SCCH復調処理部85がHSDPA制御データを復調処理する。HS−SCCH復号処理部86は、HS−SCCH復調処理部85からの復調されたHSDPA制御データを復号処理する。HS−SCCH復号処理部86は、復号処理したHSDPA制御データ内のHSDPA制御パラメータをHS−PDSCH復調処理部87、再送合成処理部88、HS−PDSCH復号処理部89に入力する。
HS−PDSCH復調処理部87、再送合成処理部88、HS−PDSCH復号処理部89は、HS−SCCH復号処理部86からのHSDPA制御パラメータに基づいて、HSDPAパケットデータの復調及び復号を行なう。
HS−PDSCH復号処理部89で復号されたHSDPAパケットデータは、受信誤り検出部90によって受信誤りの有無が判断される。受信誤り検出部90は、この判断結果をACK/NACK信号生成部91に入力するとともに、HS−PDSCH復号処理部89が復号処理したパケットのうち受信誤りのなかったパケットを冗長再送確認部96に入力する。ACK/NACK信号生成部91は、受信誤り検出部90からの判断結果に応じてACK信号またはNACK信号を生成する。
また、冗長再送確認部96は受信誤り検出部90から送られる受信誤りなしと判定されたパケットデータに対して、すでに同一のパケットデータを受信済みであるか否かをチェックする。冗長再送確認部96は、このチェック結果を送信電力制御部97に入力する。
冗長再送確認部96がすでに同一のパケットデータを受信済みであると判断した場合、通信端末201か無線通信装置101に向けてACK信号を送出したにもかかわらず、無線通信装置101からデータの再送が行われてしまったと考えられる。換言すると、通信端末201からのACK信号が上りリンク伝送品質劣化によって無線通信装置101に正しく伝達されていないと考えられる。
そこで、このような場合には、送信電力制御部97は上りリンク送信電力を上げるようHS−DPCCH変調処理部95を制御する。HS−DPCCH変調処理部95は、送信電力を増加して無線通信装置101にデータを送信する。
このように実施の形態7によれば、通信端末201が、すでに受信済みのパケットと同一のパケットを無線通信装置101から再受信した場合(無線通信装置101が同一のパケットを再送信してきた場合)に、通信端末201から送信するACK信号の信頼度を高めるよう上りリンク送信電力の制御を行うようにしたので、通信端末201から無線通信装置101に再送信するデータの信頼性を向上させることができ、通信のスループットを向上させることが可能となる。これにより、無線通信装置101と通信端末201との間の通信を効率よく行うことが可能となる。
なお、これまで説明してきた実施の形態1〜7では、HSDPAへの適用を考慮して、下りリンクパケットデータ伝送に対するACK/NACK情報を上りリンクによって伝送する場合について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば上りリンクパケットデータ伝送に対するACK/NACK情報を下りリンクによって伝送する場合に適用してもよい。
また、これまで説明してきた実施の形態1〜7の構成や動作をいくつか組み合わせてもよい。例えば、無線通信装置101が所定のタイミングでACK/NACKのいずれも受信しない場合に、現受信誤り率と記憶受信誤り率を比較して所定値以上の差がなければ、無線通信装置101においてHS−SCCH送信電力を増加させるよう制御し、下りリンク送信電力制御コマンドが下りリンク送信電力減少の要求を行っている場合には上りリンク電力増加コマンドを生成するよう制御する。
以上のように、本発明にかかる無線通信装置は、通信時の送信電力制御に適している。
本発明にかかる無線通信装置と通信端末の間で行なう通信を説明するための図である。 実施の形態1にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。 ACK/NACK信号の出力レベルの判定を説明するための図である。 実施の形態4にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態5にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態6にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態7にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
11 HS−PDSCH符号化処理部
12 HS−PDSCH変調処理部
13 HS−SCCH符号化処理部
14 HS−SCCH変調処理部
15 下りリンクA−DPCH符号化処理部
16 下りリンクA−DPCH変調処理部
17 パイロット信号生成部
18 上りリンク電力制御ビット生成部
19 送信電力制御部
20 合成部
21 上りリンクA−DPCH復調処理部
22 上りリンクA−DPCH復号処理部
23 HS−DPCCH復調処理部
24 ACK/NACK復号処理部
25 ACK/NACK/DTX判定部
26 CQI復号処理部
27 CQI/DTX判定部
28 電力制御切替部
30,53,63 比較部
31,52,62 メモリ
41 閾値判定部
51 SIR値算出部
61 受信誤り率計算部
71 コマンド抽出部
81 CPICH復調処理部
82 SIR計算部
83 A−DPCH復調処理部
84 A−DPCH復号処理部
85 HS−SCCH復調処理部
86 HS−SCCH復号処理部
87 HS−PDSCH復調処理部
88 再送合成処理部
89 HS−PDSCH復号処理部
90 受信誤り検出部
91 ACK/NACK信号生成部
92 ACK/NACK符号化処理部
93 CQI信号生成部
94 CQI符号化処理部
95 HS−DPCCH変調処理部
96 冗長再送確認部
97 送信電力制御部
101 無線通信装置
201 通信端末

Claims (7)

  1. 所定の通信端末に通信データを送信するとともに、前記通信データを受信した前記通信端末から前記通信データの受信誤りの有無に応じて送出される応答信号を受信し、前記応答信号に応じて前記通信端末との無線通信を行う無線通信装置において、
    前記応答信号を前記通信端末から受信できたか否かを判断する応答信号判断部と、
    前記応答信号判断部が前記応答信号を前記通信端末から受信できなかったと判断した場合に、前記応答信号を受信できなかった原因を判別する原因判別部と、
    前記原因判別部が、前記通信データが前記通信端末へ到達せずに前記通信端末から前記応答信号が送信されなかったと判断した場合に、前記通信端末へ前記通信データを送信する際の送信電力を増加させるよう制御する電力制御部と、
    前記原因判別部が、前記通信データは前記通信端末へ到達して前記通信端末から送信された前記応答信号を受信できなかったと判断した場合に、前記応答信号を送信する際の送信電力を増加させる指示を前記通信端末に電力制御指示情報として送信する指示部と、
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記通信端末から送信される、前記通信端末が通信データを受信した際の回線品質に関する回線品質情報内の回線品質値を抽出し、前記回線品質値に基づいて前記回線品質情報を前記通信端末から受信できた否かを判定する回線品質判定部をさらに備え、
    前記回線品質判定部が前記回線品質情報を所定のタイミングで受信できたと判定した場合に、前記原因判別部は前記通信データが前記通信端末へ到達せずに前記通信端末から前記応答信号が送信されなかったと判断し、
    前記回線品質判定部が前記回線品質情報を所定のタイミングで受信できなかったと判定した場合に、前記原因判別部は前記通信データは前記通信端末へ到達して前記通信端末から送信された前記応答信号を受信できなかったと判断することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記回線品質判定部が抽出した回線品質値の履歴を記憶する品質履歴記憶部と、
    前記回線品質値の履歴に基づいて算出される過去の回線品質値と、前記応答信号判断部が前記応答信号を前記通信端末から受信できなかったと判断した際に前記回線品質判定部が所定のタイミングで抽出した現在の回線品質値とを比較する品質値比較部と、
    をさらに備え、
    前記品質値比較部が前記現在の回線品質値は前記過去の回線品質値よりも所定値以上小さいと判断した場合に、前記原因判別部は前記通信データが前記通信端末へ到達せずに前記通信端末から前記応答信号が送信されなかったと判断し、
    前記品質値比較部が前記現在の回線品質値と前記過去の回線品質値の差は所定値より小さいと判断した場合または前記現在の回線品質値は前記過去の回線品質値よりも所定値以上大きいと判断した場合に、前記原因判別部は前記通信データは前記通信端末へ到達して前記通信端末から送信された前記応答信号を受信できなかったと判断することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記応答信号判断部が前記応答信号を前記通信端末から受信できなかったと判断した場合の前記応答信号の値を抽出して、前記応答信号の値が所定の範囲内であるか否かを判定する応答信号判定部をさらに備え、
    前記原因判別部は、前記応答信号判定部の判定結果に基づいて前記応答信号を受信できなかった原因を判別することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の無線通信装置。
  5. 前記通信端末から送信される所定の信号に基づいてSIR値を算出するSIR算出部と、
    前記SIR算出部が算出したSIR値の履歴を記憶するSIR履歴記憶部と、
    前記SIR値の履歴に基づいて算出される過去のSIR値と、前記応答信号判断部が前記応答信号を前記通信端末から受信できなかったと判断した際に前記SIR算出部が所定のタイミングで算出した現在のSIR値とを比較するSIR比較部と、
    をさらに備え、
    前記SIR比較部が前記現在のSIR値と前記過去のSIR値の差は所定値より小さいと判断した場合または前記現在のSIR値は前記過去のSIR値よりも所定値以上大きいと判断した場合に、前記原因判別部は前記通信データが前記通信端末へ到達せずに前記通信端末から前記応答信号が送信されなかったと判断し、
    前記SIR値比較部が前記現在のSIR値は前記過去のSIR値よりも所定値以上小さいと判断した場合に、前記原因判別部は前記通信データは前記通信端末へ到達して前記通信端末から送信された前記応答信号を受信できなかったと判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の無線通信装置。
  6. 前記通信端末から送信される所定の信号の受信誤りに基づいて受信誤り率または受信誤り回数を算出する誤受信算出部と、
    前記誤受信算出部が算出した受信誤り率または受信誤り回数の履歴を誤受信値履歴として記憶する誤受信履歴記憶部と、
    前記誤受信値履歴に基づいて算出された過去の誤受信値と、前記応答信号判断部が前記応答信号を前記通信端末から受信できなかったと判断した際に前記誤受信算出部が所定のタイミングで算出した現在の受信誤り率または受信誤り回数である現在の誤受信値とを比較する誤受信値比較部と、
    をさらに備え、
    前記誤受信値比較部が前記現在の誤受信値と前記過去の誤受信値の差は所定値より小さいと判断した場合または前記現在の誤受信値が前記過去の誤受信値よりも所定値以上小さいと判断した場合に、前記原因判別部は前記通信データが前記通信端末へ到達せずに前記通信端末から前記応答信号が送信されなかったと判断し、
    前記誤受信値比較部が前記現在の誤受信値は前記過去の誤受信値よりも所定値以上大きいと判断した場合に、前記原因判別部は前記通信データは前記通信端末へ到達して前記通信端末から送信された前記応答信号を受信できなかったと判断することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の無線通信装置。
  7. 前記通信端末へ通信データを送信する際の電力制御に関する制御指示を、前記通信端末から受信した通信データから抽出する制御指示抽出部をさらに備え、
    前記原因判別部は、前記制御指示抽出部が抽出した制御指示に基づいて前記応答信号を受信できなかった原因を判別することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の無線通信装置。
JP2005080070A 2005-03-18 2005-03-18 無線通信装置 Expired - Fee Related JP4549907B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005080070A JP4549907B2 (ja) 2005-03-18 2005-03-18 無線通信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005080070A JP4549907B2 (ja) 2005-03-18 2005-03-18 無線通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006262357A JP2006262357A (ja) 2006-09-28
JP4549907B2 true JP4549907B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=37101056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005080070A Expired - Fee Related JP4549907B2 (ja) 2005-03-18 2005-03-18 無線通信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4549907B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2020765B1 (en) * 2006-05-24 2016-07-13 Lenovo Innovations Limited (Hong Kong) Mobile communication system, base station, and transmission power control method used for them
CN101663908A (zh) * 2007-02-28 2010-03-03 株式会社Ntt都科摩 基站装置以及通信控制方法
US8274940B2 (en) * 2007-02-28 2012-09-25 Ntt Docomo, Inc. Base station apparatus and communication control method
CN101971678B (zh) * 2008-03-19 2015-01-28 株式会社Ntt都科摩 基站装置以及通信控制方法
KR20100134064A (ko) 2008-04-14 2010-12-22 가부시키가이샤 엔티티 도코모 유저장치 및 통신제어방법
WO2009138841A2 (en) * 2008-05-15 2009-11-19 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Increasing reliability of hybrid automatic repeat request protocol
JP5262894B2 (ja) * 2009-03-24 2013-08-14 富士通株式会社 無線通信システムにおける復号誤り検出方法および復号装置
CN102263769B (zh) 2010-05-25 2014-04-02 电信科学技术研究院 一种接收信号的方法和设备
US8457002B2 (en) * 2010-07-29 2013-06-04 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and apparatus for grant loss detection and related processing in a wireless communication network
JP5614493B2 (ja) 2011-03-29 2014-10-29 富士通株式会社 複数のノードを含むネットワーク中のノード
JP5910047B2 (ja) * 2011-12-05 2016-04-27 株式会社ソシオネクスト 通信端末および応答制御部
JP6013834B2 (ja) * 2012-08-29 2016-10-25 日本電気通信システム株式会社 制御装置、基地局装置、制御方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10107800A (ja) * 1996-09-26 1998-04-24 Tec Corp 無線データ通信システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006262357A (ja) 2006-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4549907B2 (ja) 無線通信装置
AU2002359018B2 (en) Method and apparatus for transmitting acknowledgement signals
US7433328B2 (en) Packet transmission method
US20090150738A1 (en) Data communication apparatus, data receiving apparatus, data transmitting apparatus, and retransmission control method
US7372831B2 (en) Packet transmission acknowledgement in wireless communication system
JP5341917B2 (ja) 無線通信システムにおける方法と構成
JP5120252B2 (ja) 移動通信システム、基地局及びそれらに用いる送信電力制御方法
US20070025345A1 (en) Method of increasing the capacity of enhanced data channel on uplink in a wireless communications systems
US20020027897A1 (en) Method for the communication of information and apparatus employing the method
JP4734186B2 (ja) 移動端末装置及び同装置における受信制御方法並びに無線伝送システム
US8135017B2 (en) Arrangement and method in a mobile communication network
US20060221885A1 (en) Power de-boosting on the control channel
JP2005045642A (ja) パケット通信装置およびパケット通信方法
JP2002026747A (ja) 無線通信端末装置及び送信電力制御方法
JP2006020156A (ja) 通信装置、無線通信システム
US8125935B2 (en) Methods for reducing power consumption at transmitters and receivers
JP4825300B2 (ja) 無線端末の通信制御方法及び無線端末
EP1698092A1 (en) A method and a device for decreasing a transmission delay in a multi-channel data transmission
WO2006059172A1 (en) Method, device and system for power control in wireless communication systems using cdma-based technologies
KR101122079B1 (ko) 상향링크 패킷 전송에 있어서 수신성공여부신호 전송 방법및 수신성공여부 판단 방법
JP2006333346A (ja) 無線通信装置、基地局、移動通信端末及びデータ再送方法
JP2005295190A (ja) パケット再送判定方法、その装置、無線通信装置及びパケット通信システム
JP2007235817A (ja) 移動通信システム、基地局及び送信電力制御方法
JP2009302864A (ja) 移動端末装置及びデータ送信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100706

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees