JP4530512B2 - Foundation - Google Patents

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JP4530512B2
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resin emulsion
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種シート材の基布、ブーツ,シューズ,カバン類,防寒衣料,ベルト類,家具類等の裏打材、あるいは建築材料等として使用できる基布に関し、特に、これらの各種製品に嵩高感や重厚感、あるいは適度な保温効果を付与すると共に、これら各製品(シート材、ブーツ、シューズ、カバン類、防寒衣料、ベルト類、家具類等)の表皮材、その他の素材との固定性が良好な基布に関する。
【0002】
【技術背景】
従来から、上記のシート材の基布、ブーツ,シューズ,カバン類,防寒衣料,ベルト類,家具類等の裏打材等としては、合成繊維や天然繊維等製の織布、不織布、編布、起毛布等が広く使用されている。
【0003】
これらの基布や裏打材は、一般には、ボリューム感(嵩高感・重厚感)に乏しい。
従って、製品に嵩高感・重厚感を付与するためには、これらの基布や裏打材と表皮材との間に発泡層を介在させる等の工夫を施したものが知られている。
【0004】
また、防寒衣料等の裏打材として使用される起毛布にあっては、保温効果を高める目的で、起毛長を長くしたり、起毛密度を高めた、嵩高感に富むものを使用することがあり、この場合には上記のような問題はある程度解消されるものの、起毛部の見かけ密度が低いため、重厚感が不足する。すなわち、起毛布の起毛面に表皮材を接着剤で固定すると、表皮材が起毛によって浮き上がり、所望の重厚感を現出することができない。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、これらの欠点を解消し、嵩高感に富むばかりか、重厚感をも有し、製品の外観を優れたものとすることができる基布を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の概要】
本発明の基布は、上記目的を達成するために、単糸繊度100デニール以下、起毛長1〜10mm、起毛密度400〜25000本/cm2の起毛を有する片面又は両面起毛布の少なくとも起毛面に、
乾燥後の重量が30〜100g/m2、且つ発泡前の粘度がBM型粘度計のNo.4ロータ×6rpmでの測定で10000〜18000mPa・sの範囲である発泡アクリル系樹脂エマルジョンによる層を形成してなり、
前記発泡アクリル系樹脂エマルジョンの発泡度合いが1.5〜6.0倍であって、
発泡アクリル系樹脂エマルジョン層を有する起毛面において、起毛の少なくとも半数が、その根元から先端までを該発泡アクリル系樹脂エルマジョン層で被覆されており、
この被覆された起毛のうちの少なくとも半数が、少なくともその先端部において横臥してなることを特徴とする。
【0007】
本発明における片面又は両面起毛布は、ポリエステル、ナイロン、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール等の合成繊維、綿、麻、絹等の天然繊維、レーヨン、スフ、アセテート等の再生繊維、これらの混合繊維、混紡繊維等からなる織布、不織布、編布(以下、ベース布と記すこともある)に、上記の合成繊維、天然繊維、再生繊維、これらの混合繊維、混紡繊維等からなる起毛が、公知の手法により植毛されたもの、あるいはパイル織りされたもの、その他適宜の公知の手法により起毛されたもの等が使用できる。
【0008】
この片面又は両面起毛布は、起毛の単糸繊度が100デニール以下で、起毛長が1〜10mm、好ましくは2〜8mm、起毛密度が400〜25000本/cm、好ましくは1000〜10000本/cmのものを使用する。
なお、単糸繊度とは、起毛1本毎の繊度をいい、起毛長とは、上記の起毛が上記のベース布に接している部分(根元)から先端までの長さをいい、起毛密度とは、上記のベース布1cm当たりの上記の起毛の本数をいう。
【0009】
起毛長が1mm未満で、起毛密度が400本/cm未満では、所望の嵩高感や重厚感を得ることができなかったり、基布から発泡アクリル系樹脂エマルジョンが脱落し易くなり、起毛長が10mmより長く、起毛密度が25000本/cmより大きいと、嵩高感や重厚感は十分となるものの、発泡アクリル系樹脂エマルジョンによる被覆がし難くなり、起毛の少なくとも半数がその根元から先端までを発泡アクリル系樹脂エルマジョンで被覆されることが極めて困難ないしは不可能となる。
【0010】
本発明の基布は、上記の片面又は両面起毛布の少なくとも起毛面に、乾燥後の重量(両面に形成される場合は片面当たりの重量)が30〜100g/mの、発泡アクリル系樹脂エマルジョンによる層が形成されていることを必要とする。
乾燥後の重量が30g/m未満であると、所望の嵩高感や重厚感を得ることができないばかりか、起毛の少なくとも半数を、その根元から先端までを被覆することができない場合があり、また被覆された起毛のうちの少なくとも半数を、少なくともその先端部において横臥することができない場合があり、しかも本発明の基布を光にかざしたときに、発泡アクリル系樹脂エマルジョン層及び起毛布を通して光が散点状に透過せず、この散点の面積の合計が全面積の5%を超えてしまう。
乾燥後の重量が100g/mより多いと、嵩高感や重厚感を得ることはできるものの、基布の重量増を招く上、取扱性や加工性を低下させる。
【0011】
発泡アクリル系樹脂エマルジョンの発泡度合いは、用途に応じて適宜変更されるが、本発明では、上記の乾燥厚さにおいて、1.5〜6.0倍程度が適している。
発泡度合いが小さすぎれば、発泡アクリル系樹脂エマルジョンが浸透し易くなって、起毛布の織り目や編み目等の組織の中に深く浸透し、得られる基布の風合いが硬くなるおそれがあり、大きすぎると、逆に浸透し難くなって、起毛の先端にのみ発泡アクリル系樹脂エマルジョン層が形成されて、起毛の根元を被覆することができなくなるばかりか、所望の嵩高感や重厚感を得ることができない。
【0012】
また、この発泡アクリル系樹脂エマルジョンは、発泡前のアクリル系樹脂エマルジョンの粘度が、BM型粘度計((株)東京計器製造所)のNo.4ロータ×6rpmでの測定で、10000〜18000mPa・sの範囲内にあることが適している。
10000mPa・s未満では、機械発泡が困難となるばかりか、発泡アクリル系樹脂エマルジョンを調製し得たとしても、起毛布の織り目や編み目等の組織の中に深く浸透してしまい、18000mPa・sより高いと、起毛の先端にのみ発泡アクリル系樹脂エマルジョン層が形成されてしまう。
【0013】
このアクリル系樹脂としては、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリル酸エステル等のホモポリマー;これらのモノマーとスチレン、その他のモノマーとの共重合体が使用できる。
これらのアクリル系樹脂には、必要に応じて、アクリル系樹脂に配合される通常の起泡剤、整泡剤、架橋剤、粘度調整剤、着色剤、充填剤、老化防止剤等の添加剤を、通常の発泡アクリル系樹脂エマルジョンに配合する量の範囲内で配合することができる。
【0014】
本発明における発泡アクリル系樹脂エマルジョンは、オークスミキサー等のメカニカルフォーム用ミキサーを用いて、上記のアクリル系樹脂エマルジョンに細かな空気粒を均一に混入させることによって得られる。
この空気粒が混入した状態のエマルジョンを上記の起毛布に、上記の塗布量で塗布し、加熱して水分を蒸発させることによって、本発明の基布を得ることができる。
【0015】
このときの空気粒の混入量は、発泡アクリル系樹脂エマルジョン層の所望の発泡度合いや、本発明の基布の用途によって異なり一概には決められないが、一般には、アクリル系樹脂エマルジョン1kg当たり、0.5〜5リットル(以下、Lと記す)程度、好ましくは1〜2L程度が適しており、この範囲内から所望の発泡度合いや用途に応じて適宜選定される。
【0016】
上記の発泡アクリル系樹脂エマルジョンの起毛布への塗布は、ドクターナイフコーター、コンマドクターコーター、その他通常の塗布手段で行うことができる。
【0017】
また、起毛布へ塗布した後の発泡アクリル系樹脂エマルジョンの加熱乾燥は、150〜180℃で5〜15分で行うことが好ましい。
150℃未満で5分未満では、十分な乾燥(水分蒸発)ができないばかりか、十分な架橋反応をも生起しない。180℃より高温で15分より長時間であっても、この作用効果は飽和するため、熱経済上好ましくないばかりか、場合によっては変色が発生することもある。
この加熱操作は、加熱炉によって行うことが好ましい。
【0018】
上記のようにして得られる本発明の基布は、光にかざしたときに、発泡アクリル系樹脂エマルジョン層及び起毛布を通して光が散点状に透過することが好ましい。
光の透過が散点状でなければ、発泡アクリル系樹脂エマルジョン層が均一に形成されておらず、本発明の基布を使用した各種製品に所望の嵩高感や重厚感、あるいは適度な保温効果を付与することができなくなる。
そして、この散点の面積の合計は、全面積の5%以下であることが好ましい。この合計の下限値は、0%すなわち光の透過がなくてもよいが、上記した各種製品に所望の嵩高感や重厚感、適度な保温効果を付与する上では、下限値は0.01%程度とすることが適している。
【0019】
また、上記のようにして得られる本発明の基布は、起毛の少なくとも半数が、その根元から先端までを発泡アクリル系樹脂エルマジョン層で被覆されている。なお、本発明において、先端から起毛長の90%以上被覆されているものは、根元まで被覆されているものとする。
その根元から先端までを発泡アクリル系樹脂エルマジョン層で被覆された起毛が、起毛の半数未満では、発泡アクリル系樹脂エマルジョン層で被覆する技術的効果が十分に得られず、本発明の基布を使用した各種製品に所望の嵩高感や重厚感を付与することができなくなる。
【0020】
そして、この被覆された起毛のうちの少なくとも半数が、少なくともその先端部において横臥している。この横臥により、本発明の基布における起毛部の表面が平坦状となって、表皮材を貼着させる際に、浮き上がらせることなく、良好に固定することができる。
【0021】
以上の本発明の基布は、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂等、好ましくは薄手の表皮材が形成できるウレタン系樹脂からなる表皮材が設けられて、自動車内装材、各種シート材、ブーツ,シューズ,カバン類,ベルト類,家具類、あるいは建築材料等として用いられる。
このとき、表皮材は、予めシート状に成形されたものが接着剤を介して、上記基布の発泡アクリル系樹脂エマルジョン層が存在する面、該層が存在しない面(すなわち、ベース布面)、または両面に貼着されたり、あるいは上記樹脂をエマルジョン状、ペースト状、溶液状、溶融状等として、上記の基布の上記の面に、塗布、吹付け、ディップ等の方法で設けられる。
【0022】
なお、上記のようにして表皮材を設けた後に、水中又は加湿雰囲気下で、加温又は加熱しながら揉み加工を施し、乾燥させると、本発明の基布における起毛布の織り目又は編み目の収縮が生じ、これに伴い発泡アクリル系樹脂エマルジョン層ひいては表皮材に美麗なシワが現出する。
このシワが、本発明の基布に表皮材を設けた製品、特に合成皮革等を、一層高級な天然皮革様の外観(風合い)を備えたものとすることができる。
【0023】
また、上記のような合成樹脂に代えて各種の生地からなる表皮材を、上記の面に、接着剤により貼着したり、あるいは縫合したりして設けることもできる。
更には、合板,その他の木製板材、紙,段ボール,その他の紙製板材、各種の金属製板材等からなる表皮材を、上記の面に、接着剤により貼着したり、あるいはホッチキス止め等したりして設けることもできる。
【0024】
【実施例】
実施例1
単糸繊度10デニール、起毛長5mm、起毛密度1200本/cmの片面起毛布を用いた。
一方、アクリル系樹脂エマルジョン(イーテック社製商品名“FX8801J”、固形分60重量%)100重量部と、起泡剤(イーテック社製商品名“FD−8”)3重量部と、水性顔料(住友カラー社製商品名“ポルックスPCカラー”)1.0重量部を混合して粘度14000mPa・sのアクリル系樹脂エマルジョンを調製し、これをオークスミキサーにて微細な空気粒を約1L/kg混入して約2倍の容積に発泡させて発泡アクリル系樹脂エマルジョンとした。
【0025】
上記の発泡アクリル系樹脂エマルジョンを、ナイフコーターを用い、上記起毛布の起毛面に、乾燥厚さで50g/mとなるように塗布し、170℃のオーブンで5分間乾燥して架橋反応を促進させた後、オーブンから取出し、巻き取り、巻き取った状態で、常温で、24時間養生した。
【0026】
上記のようにして得られた本発明の基布は、その模式的な断面図を図1に示すが、片面起毛布1の起毛面11に発泡アクリル系樹脂エマルジョンによる層2が形成されていた。
この基布を光にかざしたときに、発泡アクリル系樹脂エマルジョン層2及び起毛布1を通して光が散点状に透過し、この散点の面積の合計が全面積の約2%であり、また起毛本数の約99%が、その根元から先端までを発泡アクリル系樹脂エルマジョン層2で被覆されており、この被覆された起毛本数のうちの約99%が、図示するように、その先端部において横臥していた。
この約99%の横臥により、上記基布の発泡アクリル系樹脂エマルジョン層2が形成された起毛面11は、図示するように、表面が平坦状となっていた。
【0027】
この平坦状となっている基布の起毛面に、以下の(1)と(2)の2種類の方法で、ウレタン樹脂からなる表皮材を設け、2種類のシート材(合成皮革)を作製した。
【0028】
(1)の方法:
先ず、一液型ウレタン樹脂(大日精化工業社製商品名“レザミンME−44”)100重量部に対し、希釈溶剤DMF(ジメチルホルムアミド)20重量部、MEK(メチルエチルケトン)20重量部、着色剤(大日本インキ化学工業社製商品名“ダイラックTVカラー”)20重量部を混合して表皮材液を調製した。
次いで、この表皮材液を、表面に微細な凹凸を所定のパターンで有する離型性の紙上に、乾燥厚さで20g/mとなるように塗布し、100℃のオーブンで3分間乾燥させ、離型性の紙の上に一液型ウレタン樹脂からなる表皮材を作成した。
この表皮材の上に、ウレタン系二液型接着剤を塗布し、上記の本発明の基布を起毛面で貼着した後、離型紙を剥離し、合成皮革を作製した。
【0029】
(2)の方法:
(1)の方法と同様であるが、最後の表皮材の上に、ウレタン系二液型接着剤を塗布し、上記の本発明の基布を起毛面でない側で貼着した後、離型紙を剥離し、合成皮革を作製した。
【0030】
上記(1)(2)のいずれの方法の場合も、本発明の基布の起毛面が平坦状となっているため、表皮材を美麗かつ強固に設けることができ、しかも嵩高感・重厚感のある合成皮革となっていた。
また、(1)の合成樹脂皮革を、水中にて加温し、揉み加工を施した後、乾燥させたところ、美麗なシワが表面に発生していた。
【0031】
実施例2
起毛布は実施例1で用いた起毛布と同じものを用い、発泡アクリル系樹脂エマルジョンは実施例1で調製したものと同じ組成のものに、オークミキサーにより微細な空気粒を約2L/kgの混入量で混入して、約3倍の容積に発泡させ、粘度15000mPa・sとした。
この発泡アクリル系樹脂エマルジョンを、ナイフコーターを用い、上記起毛布の起毛面に、乾燥厚さで50g/mとなるように塗布し、170℃のオーブンで5分間乾燥して架橋反応を促進させた後、オーブンから取出し、巻き取り、巻き取った状態で、常温で、24時間養生した。
【0032】
上記のようにして得られた本発明の基布は、光にかざしたときに、発泡アクリル系樹脂エマルジョン層及び起毛布を通して光が散点状に透過し、この散点の面積の合計が全面積の約4%であり、また起毛本数の約99%が、その根元から先端までを発泡アクリル系樹脂エルマジョン層で被覆されており、この被覆された起毛本数のうちの約99%が、その先端部において横臥していた。
この約99%の横臥により、上記基布の発泡アクリル系樹脂エマルジョン層が形成された起毛面は、平坦状となっていた。
【0033】
この平坦状となっている基布の起毛面に、以下の要領で塩化ビニル系樹脂からなる表皮材を設け、シート材(塩ビレザー)を作成した。
すなわち、ポリ塩化ビニル100重量部に対し、ジオクチルフタレート(可塑剤)70重量部、安定剤3重量部、顔料4重量部を混合して表皮材コンパウンドを調製した。
次いで、このコンパウンドを、カレンダーで0.2mmの厚さに圧延し、上記の本発明の基布の起毛面に積層した。
【0034】
本発明の基布の起毛面が平坦状となっているため、表皮材を美麗かつ強固に設けることができ、外観美麗な塩ビレザーとなっていた。
また、これら塩ビレザーにおいて、基布が上記のような性状を有しているため、嵩高感や重厚感に富み、かつ適度な保温効果を有するものであった。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の基布では、次のような効果を奏することができる。
(1)表皮材あるいは他の素材を美麗かつ強固に取付けることができる。
(2)表皮材あるいは他の素材との取付け作業を容易にすることができる。
(3)嵩高感、重厚感に富み、かつ適度な保温効果を有する各種製品(自動車内装材、各種シート材、ブーツ、シューズ、カバン類、防寒衣料、ベルト類、家具類等)に好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基布の一実施態様例を説明するための模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 起毛布
11 起毛面
2 発泡アクリル系樹脂エマルジョンによる層
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a base fabric for various sheet materials, boots, shoes, bags, winter clothing, belts, backing materials for furniture, etc., or a base fabric that can be used as a building material. Along with providing a feeling of sensation, profound feeling, or a moderate warming effect, these products (sheet materials, boots, shoes, bags, winter clothing, belts, furniture, etc.) are fixed to the skin material and other materials. Relates to a good base fabric.
[0002]
[Technical background]
Conventionally, as a backing material for the above-mentioned sheet material base fabric, boots, shoes, bags, winter clothing, belts, furniture, etc., woven fabrics such as synthetic fibers and natural fibers, nonwoven fabrics, knitted fabrics, Brushed cloth is widely used.
[0003]
These base fabrics and backing materials are generally poor in volume feeling (bulky feeling and heavy feeling).
Therefore, in order to give a product a sense of bulkiness and profoundness, there are known products that have been devised such as interposing a foam layer between the base fabric, backing material and skin material.
[0004]
In addition, in raised fabrics used as backing materials for cold clothing, etc., for the purpose of enhancing the heat-retaining effect, there are cases in which the raised length is increased or the raised density is increased, and a bulky material is used. In this case, although the above-mentioned problems are solved to some extent, the apparent density of the raised portions is low, so that the profound feeling is insufficient. That is, when the skin material is fixed to the raised surface of the raised fabric with an adhesive, the skin material is lifted by the raised hair, and a desired heavy feeling cannot be produced.
[0005]
OBJECT OF THE INVENTION
An object of the present invention is to provide a base fabric that eliminates these drawbacks and is not only rich in bulk but also has a profound feeling and can have an excellent appearance of the product.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION
In order to achieve the above object, the base fabric of the present invention has at least a raised surface of a single-sided or double-sided raised fabric having a single yarn fineness of 100 denier or less, a raised length of 1 to 10 mm, and a raised density of 400 to 25000 pieces / cm 2. In addition,
The weight after drying is 30 to 100 g / m 2 , and the viscosity before foaming is BM type viscometer No. 4 to form a layer due to foaming acrylic resin emulsion in the range of 10000~18000mPa · s measured at rotor × 6 rpm with Ri Na,
The foaming degree of the foamed acrylic resin emulsion is 1.5 to 6.0 times,
In the raised surface having the foamed acrylic resin emulsion layer, at least half of the raised hair is covered with the foamed acrylic resin elmagion layer from the root to the tip,
At least half of the coated brushed, it characterized Rukoto such by lying at least its distal end.
[0007]
The single-sided or double-sided raised cloth in the present invention includes synthetic fibers such as polyester, nylon, polyacrylonitrile, polyolefin, and polyvinyl alcohol, natural fibers such as cotton, hemp, and silk, regenerated fibers such as rayon, suf, and acetate, and mixed fibers thereof. In addition, woven fabrics, nonwoven fabrics, and knitted fabrics (hereinafter sometimes referred to as base fabrics) composed of blended fibers, etc., and raised fibers composed of the above synthetic fibers, natural fibers, recycled fibers, blended fibers, blended fibers, etc. What was flocked by the well-known method, what was pile-woven, and what was raised by the other well-known method, etc. can be used.
[0008]
The single-sided or double-sided raised fabric has a single fiber fineness of 100 deniers or less, a raised length of 1 to 10 mm, preferably 2 to 8 mm, and a raised density of 400 to 25000 / cm 2 , preferably 1000 to 10,000 / Use cm 2 .
The single yarn fineness refers to the fineness of each raised hair, and the raised length refers to the length from the portion (root) where the raised hair is in contact with the base cloth to the tip, and the raised density Means the number of raised parts per 1 cm 2 of the base cloth.
[0009]
If the brushed length is less than 1 mm and the brushed density is less than 400 / cm 2 , the desired bulky or heavy feeling cannot be obtained, or the foamed acrylic resin emulsion is easily removed from the base fabric, and the raised length is increased. If it is longer than 10 mm and the brushed density is greater than 25,000 / cm 2 , the bulkiness and profound feeling will be sufficient, but it will be difficult to coat with a foamed acrylic resin emulsion, and at least half of the brushed parts will extend from the root to the tip. It becomes extremely difficult or impossible to be coated with foamed acrylic resin Elmagion.
[0010]
The base fabric of the present invention is a foamed acrylic resin having a weight after drying (weight per side when formed on both sides) of 30 to 100 g / m 2 on at least the raised surface of the single-sided or double-sided raised fabric described above. It requires that a layer of emulsion is formed.
If the weight after drying is less than 30 g / m 2 , the desired bulkiness and profound feeling cannot be obtained, and at least half of the raised hair may not be covered from the root to the tip. In addition, at least half of the coated raised hairs may not lie down at least at the tip, and when the base fabric of the present invention is held over light, the foamed acrylic resin emulsion layer and the raised fabric are passed through. Light is not transmitted in the form of scattered dots, and the total area of scattered dots exceeds 5% of the total area.
When the weight after drying is more than 100 g / m 2 , a bulky feeling and a heavy feeling can be obtained, but the weight of the base fabric is increased and the handleability and workability are lowered.
[0011]
The degree of foaming of the foamed acrylic resin emulsion is appropriately changed according to the use, but in the present invention, about 1.5 to 6.0 times is suitable for the dry thickness.
If the degree of foaming is too small, the foamed acrylic resin emulsion is likely to penetrate, deeply penetrates into the texture of the raised cloth, such as the texture or stitches, and the texture of the resulting base fabric may become hard, and is too large. On the contrary, it becomes difficult to permeate, and a foamed acrylic resin emulsion layer is formed only at the tip of the raised hair, so that it becomes impossible to cover the root of the raised hair, and a desired bulkiness and profound feeling can be obtained. Can not.
[0012]
Further, this foamed acrylic resin emulsion has a viscosity of an acrylic resin emulsion before foaming of No. BM type viscometer (Tokyo Keiki Co., Ltd.). It is suitable to be in the range of 10,000 to 18000 mPa · s as measured at 4 rotors × 6 rpm.
If it is less than 10,000 mPa · s, not only mechanical foaming becomes difficult, but even if a foamed acrylic resin emulsion can be prepared, it penetrates deeply into the texture of the raised fabric, such as the weave and stitches, and from 18000 mPa · s If it is high, a foamed acrylic resin emulsion layer is formed only at the tips of the raised hair.
[0013]
As the acrylic resin, homopolymers such as acrylic acid, acrylic acid ester, acrylamide, acrylonitrile, and methacrylic acid ester; copolymers of these monomers with styrene and other monomers can be used.
For these acrylic resins, additives such as ordinary foaming agents, foam stabilizers, crosslinking agents, viscosity modifiers, colorants, fillers, anti-aging agents, etc., which are blended in the acrylic resins, as necessary Can be blended within the range of the amount blended in a normal foamed acrylic resin emulsion.
[0014]
The foamed acrylic resin emulsion in the present invention is obtained by uniformly mixing fine air particles into the above acrylic resin emulsion using a mixer for mechanical foam such as Oaks mixer.
The base fabric of the present invention can be obtained by applying the emulsion in which air particles are mixed to the above raised fabric in the above coating amount and heating to evaporate the moisture.
[0015]
The amount of air particles mixed at this time varies depending on the desired degree of foaming of the foamed acrylic resin emulsion layer and the use of the base fabric of the present invention, but is generally not determined, but in general, per kg of acrylic resin emulsion, About 0.5 to 5 liters (hereinafter referred to as L), preferably about 1 to 2 L is suitable, and is appropriately selected from this range according to the desired degree of foaming and application.
[0016]
Application of the foamed acrylic resin emulsion to the raised cloth can be performed by a doctor knife coater, a comma doctor coater, or other ordinary application means.
[0017]
Moreover, it is preferable to perform heat drying of the foamed acrylic resin emulsion after apply | coating to a raising cloth at 150-180 degreeC for 5 to 15 minutes.
When the temperature is less than 150 ° C. and less than 5 minutes, not only sufficient drying (water evaporation) cannot be performed, but also sufficient crosslinking reaction does not occur. Even if the temperature is higher than 180 ° C. and the time is longer than 15 minutes, this effect is saturated, which is not preferable in terms of thermal economy, and in some cases, discoloration may occur.
This heating operation is preferably performed in a heating furnace.
[0018]
When the base fabric of the present invention obtained as described above is held over light, it is preferable that light is transmitted in a scattered manner through the foamed acrylic resin emulsion layer and the raised fabric.
If the light transmission is not scattered, the foamed acrylic resin emulsion layer is not evenly formed, and the desired bulkiness or profound feeling or moderate heat-retaining effect is achieved for various products using the base fabric of the present invention. Can no longer be granted.
The total area of the scattered points is preferably 5% or less of the total area. The lower limit of the total is 0%, that is, light may not be transmitted. However, the lower limit is 0.01% in order to give the above-mentioned various products a desired bulkiness, profound feeling, and an appropriate heat retaining effect. It is suitable to be about.
[0019]
The base fabric of the present invention obtained as described above, at least half of brushed, that have from its root to tip is coated with a foamed acrylic resin Elma John layer. In the present invention, if 90% or more of the raised length is covered from the tip, it is assumed that the root is covered.
If the raised hair covered from the base to the tip with the foamed acrylic resin elmagion layer is less than half of the raised hair, the technical effect of coating with the foamed acrylic resin emulsion layer cannot be sufficiently obtained, and the base fabric of the present invention The desired bulkiness and profound feeling cannot be imparted to various products using the.
[0020]
At least half of the coated brushed, it is lying at least its distal end. By this recumbent surface, the surface of the raised portion in the base fabric of the present invention becomes flat and can be satisfactorily fixed without being lifted when the skin material is stuck.
[0021]
The above-mentioned base fabric of the present invention is provided with a skin material made of urethane resin, which can form a thin skin material, such as urethane resin, acrylic resin, vinyl chloride resin, etc. Used as sheet material, boots, shoes, bags, belts, furniture, building materials, etc.
At this time, the skin material is formed into a sheet shape in advance through an adhesive, the surface on which the foamed acrylic resin emulsion layer of the base fabric exists, the surface on which the layer does not exist (that is, the base fabric surface) Or it is affixed on both surfaces, or the resin is made into an emulsion, paste, solution, melt or the like on the surface of the base fabric by a method such as coating, spraying or dipping.
[0022]
In addition, after providing the skin material as described above, it is subjected to kneading while being heated or heated in water or a humid atmosphere, and when dried, shrinkage of the texture or stitches of the raised fabric in the base fabric of the present invention Along with this, beautiful wrinkles appear on the foamed acrylic resin emulsion layer and the skin material.
This wrinkle can be a product in which a skin material is provided on the base fabric of the present invention, in particular, synthetic leather, etc., having a higher-grade natural leather-like appearance (texture).
[0023]
Moreover, it can replace with the above synthetic resins, and can provide the skin material which consists of various fabrics by adhering to the said surface with an adhesive agent, or sewing.
Furthermore, a skin material made of plywood, other wooden board materials, paper, cardboard, other paper board materials, various metal board materials, etc. is adhered to the above surface with an adhesive or stapled. It can also be provided.
[0024]
【Example】
Example 1
A single-sided raised cloth having a single yarn fineness of 10 denier, a raised length of 5 mm, and a raised density of 1200 / cm 2 was used.
On the other hand, 100 parts by weight of an acrylic resin emulsion (trade name “FX8801J” manufactured by Etec Co., Ltd., solid content 60% by weight), 3 parts by weight of a foaming agent (trade name “FD-8” manufactured by Etec Co., Ltd.), and an aqueous pigment ( Sumitomo Color Co., Ltd. product name “Polx PC Color”) 1.0 parts by weight was mixed to prepare an acrylic resin emulsion with a viscosity of 14,000 mPa · s, which was mixed with about 1 L / kg of fine air particles using an Oaks mixer. The foamed acrylic resin emulsion was then foamed to about twice the volume.
[0025]
The above foamed acrylic resin emulsion is applied to the raised surface of the raised cloth with a knife coater so as to have a dry thickness of 50 g / m 2, and dried in an oven at 170 ° C. for 5 minutes to cause a crosslinking reaction. After accelerating, it was taken out from the oven, wound up and wound up at room temperature for 24 hours.
[0026]
The schematic cross-sectional view of the base fabric of the present invention obtained as described above is shown in FIG. 1, but the layer 2 of the foamed acrylic resin emulsion was formed on the raised surface 11 of the single-sided raised fabric 1. .
When this base fabric is held over light, light is transmitted in the form of scattered dots through the foamed acrylic resin emulsion layer 2 and the raised fabric 1, and the total area of these scattered dots is about 2% of the total area. About 99% of the number of raised hairs is covered with the foamed acrylic resin elmajon layer 2 from the root to the tip, and about 99% of the number of the raised hairs is as shown in the drawing. I was lying down.
As shown in the figure, the surface of the raised surface 11 on which the foamed acrylic resin emulsion layer 2 of the base fabric was formed was flat due to the approximately 99% recumbent.
[0027]
On the raised surface of the flat base fabric, a skin material made of urethane resin is provided by the following two methods (1) and (2) to produce two types of sheet materials (synthetic leather). did.
[0028]
Method (1):
First, 20 parts by weight of a diluting solvent DMF (dimethylformamide), 20 parts by weight of MEK (methyl ethyl ketone), and a colorant with respect to 100 parts by weight of a one-pack type urethane resin (trade name “Rezamin ME-44” manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd.) (Dai Nippon Ink Chemical Co., Ltd., trade name “Dilack TV Color”) 20 parts by weight were mixed to prepare a skin material solution.
Next, this skin material solution is applied on a releasable paper having fine irregularities in a predetermined pattern on the surface so as to have a dry thickness of 20 g / m 2 and dried in an oven at 100 ° C. for 3 minutes. A skin material made of a one-component urethane resin was prepared on releasable paper.
On this skin material, a urethane two-component adhesive was applied and the above-mentioned base fabric of the present invention was stuck on the raised surface, and then the release paper was peeled off to produce a synthetic leather.
[0029]
Method (2):
Although it is the same as the method of (1), after apply | coating a urethane type two-pack type adhesive agent on the last skin material, and sticking the base fabric of said invention on the side which is not a raising surface, a release paper Was peeled off to produce a synthetic leather.
[0030]
In any of the above methods (1) and (2), since the raised surface of the base fabric of the present invention is flat, the skin material can be provided beautifully and firmly, and also has a bulky and profound feeling. It had become a synthetic leather.
Moreover, when the synthetic resin leather of (1) was heated in water, subjected to scouring and then dried, beautiful wrinkles were generated on the surface.
[0031]
Example 2
The raised cloth is the same as the raised cloth used in Example 1, the foamed acrylic resin emulsion has the same composition as that prepared in Example 1, and fine air particles are about 2 L / kg by an oak mixer. The mixture was mixed in the mixing amount and foamed to about 3 times the volume to obtain a viscosity of 15000 mPa · s.
This foamed acrylic resin emulsion is applied to the raised surface of the raised cloth with a knife coater so that the dry thickness is 50 g / m 2 and dried in an oven at 170 ° C. for 5 minutes to promote the crosslinking reaction. Then, it was taken out from the oven, wound up and wound up at room temperature for 24 hours.
[0032]
When the base fabric of the present invention obtained as described above is held over light, light passes through the foamed acrylic resin emulsion layer and the raised fabric in the form of scattered dots, and the total area of the scattered dots is the total. About 4% of the area, and about 99% of the number of raised hairs is covered with a foamed acrylic resin elmajon layer from the root to the tip, and about 99% of the number of the raised hairs, It was lying on its tip.
The raised surface on which the foamed acrylic resin emulsion layer of the base fabric was formed was flat due to the approximately 99% lying.
[0033]
A skin material made of a vinyl chloride resin was provided on the raised surface of the flat base fabric in the following manner to prepare a sheet material (vinyl chloride leather).
That is, a skin material compound was prepared by mixing 70 parts by weight of dioctyl phthalate (plasticizer), 3 parts by weight of a stabilizer, and 4 parts by weight of a pigment with respect to 100 parts by weight of polyvinyl chloride.
Next, this compound was rolled to a thickness of 0.2 mm with a calender and laminated on the raised surface of the base fabric of the present invention.
[0034]
Since the raised surface of the base fabric of the present invention is flat, the skin material can be provided beautifully and firmly, and the PVC leather has a beautiful appearance.
Moreover, in these vinyl chloride leathers, since the base fabric has the properties as described above, it is rich in bulkiness and heavyness and has an appropriate heat retaining effect.
[0035]
【The invention's effect】
As described above in detail, the base fabric of the present invention can provide the following effects.
(1) A skin material or other material can be attached beautifully and firmly.
(2) The attachment work with the skin material or other materials can be facilitated.
(3) Appropriately applied to various products (automobile interior materials, various sheet materials, boots, shoes, bags, winter clothing, belts, furniture, etc.) that are rich in bulk and profound, and have an appropriate warming effect. can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view for explaining an example of an embodiment of a base fabric of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Raised fabric 11 Raised surface 2 Layer with foamed acrylic resin emulsion

Claims (1)

単糸繊度100デニール以下、起毛長1〜10mm、起毛密度400〜25000本/cm2の起毛を有する片面又は両面起毛布の少なくとも起毛面に、
乾燥後の重量が30〜100g/m2、且つ発泡前の粘度がBM型粘度計のNo.4ロータ×6rpmでの測定で10000〜18000mPa・sの範囲である発泡アクリル系樹脂エマルジョンによる層を形成してなり、
前記発泡アクリル系樹脂エマルジョンの発泡度合いが1.5〜6.0倍であって、
発泡アクリル系樹脂エマルジョン層を有する起毛面において、起毛の少なくとも半数が、その根元から先端までを該発泡アクリル系樹脂エルマジョン層で被覆されており、
この被覆された起毛のうちの少なくとも半数が、少なくともその先端部において横臥してなることを特徴とする基布。
At least the raised surface of a single-sided or double-sided raised fabric having a single yarn fineness of 100 denier or less, a raised length of 1 to 10 mm, and a raised density of 400 to 25000 pieces / cm 2 ,
The weight after drying is 30 to 100 g / m 2 , and the viscosity before foaming is BM type viscometer No. 4 to form a layer due to foaming acrylic resin emulsion in the range of 10000~18000mPa · s measured at rotor × 6 rpm with Ri Na,
The foaming degree of the foamed acrylic resin emulsion is 1.5 to 6.0 times,
In the raised surface having the foamed acrylic resin emulsion layer, at least half of the raised hair is covered with the foamed acrylic resin elmagion layer from the root to the tip,
Base fabric at least half of the coated brushed, characterized in Rukoto such by lying at least its distal end.
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