JP4530198B6 - 冷酸素化学的ガスジェネレータ - Google Patents

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本発明は、化学的酸素ガスジェネレータに関する。
化学的酸素(火工品(pyrotechnic))ガスジェネレータは開発され、そしてすでに長い間使用されている。自己制御、どんな確認試験もなく連続的に長年運転可能な状態にあること、低電力源からの容易な起動、小型、安全、単位体積および単位質量あたりの酸素がある程度高収率、ならびにそのほかの多くの利点から、それらは緊急事態や事故の際かけがえのないものである。たとえば、客室が減圧状態である航空機において、そのほか緊急酸素供給システムが機能しなくなった場合の潜水艦において、基礎酸素供給システムが機能しなくなった場合の緊急事態の宇宙ステーションにおいて、およびそのほか多くの考え得る緊急事態において、その乗客への酸素の緊急供給にそれらは使用および応用されている。搭乗中の航空機での酸素ジェネレータの使用の代表例は、米国特許第4,840,171号明細書に紹介されている。
業務における適用は、消防士に対する酸素の供給である。業務上の要求を満たす酸素を提供するためのほかの場合としては、たとえば、運転手、または搭乗中の宇宙船におけるロケットエンジンの運転に対してである。これらのすべての場合において、酸素は、外気または周辺地域から切り離して提供されなければならない。
一般的に、酸素は、ボトルに保存された酸素または酸素ジェネレータから提供され得る
。多くの場合において後者の方が、同量の酸素について、ボトルよりも軽く、そしてかさ
ばらない。化学的酸素ジェネレータは本発明の対象物である。化学的酸素ジェネレータは
、当業者に周知である。一般的に、熱分解の際に酸素を放出する化合物が、化学的酸素ジ
ェネレータで使用される。以下の化合物が通常使用される:
塩素酸アルカリ金属塩および過塩素酸アルカリ金属塩(以下でアルカリ金属クロレートおよびアルカリ金属パークロレートのように云うことがある)、とくにリチウムパークロレ
ート(LiClO4)、リチウムクロレート(LiClO3)、ナトリウムパークロレート
(NaClO4)、ナトリウムクロレート(NaClO3)、カリウムパークロレート(K
ClO4)またはカリウムクロレート(KClO3);
過酸化物、とくに過酸化ナトリウム(Na22)および過酸化カリウム(K22);
超酸化物(以下でスーパーオキサイドということがある)、とくにカリウムスーパーオキサイド(KO2)およびナトリウムスーパーオキサイド(NaO2)。
特別な添加剤が、酸素放出中、自立的な分解(燃焼(combustion))を保証するために少量使用される。それらの添加剤はまた、反応速度を制御し、そして高融点の耐熱スラグを形成し、副反応によって放出され得る有害ガス(すなわち、不純物(たとえば、塩素、塩素の化合物など))を除去する。
それら添加剤の代表例は、以下である:
金属:アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、モリブデン、コバルト、ニッケル
、およびとくに鉄;
酸化コバルト(Co23およびCo34)、酸化クロム(Cr23)、酸化銅(CuO)
、酸化鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マンガン(MnO)、二酸化マンガン
(MnO2)、酸化マグネシウム(MgO)、ニ酸化ケイ素(SiO2
アルカリ金属過酸化物、とくに過酸化ナトリウム(Na22)、過酸化カリウム(K22)および過酸化バリウム(BaO2
アルカリ金属超酸化物、とくにナトリウムスーパーオキサイド(NaO2)およびカリウムスーパーオキサイド(KO2)。
米国特許第6,126,854号明細書は、多くの組合わせについて言及しており、とくに酸化マグネシウムが分解反応を制御し、塩素の形成を抑制し、レオロジーを改善し、かつ混和を促進することに言及している。レオロジーおよび混和を改善する1つの理由は、米国特許第6,126,854号明細書により酸素キャンドル(oxygen candle)が作製される方法のためである。本発明はそれらの問題のいくつかを回避するものである。米国特許第3,868,225号明細書は、別の酸素ジェネレータ(すなわち、酸素キャンドル)について議論している。アスベストなどの材料は、現在健康上有害なものと考えられているが、この特許では酸素の呼吸特性(breathing quality)を得るために使用される。本発明の対象である冷酸素ガスジェネレータは、アスベストを使用しない。
米国特許第5,336,470号明細書および同第5,322,669号明細書は、酸素の質量流量を制御するための手段について議論している。これは、様々な形状のバリアを導入することによってなされる。これらのバリアは、一方では分解面の特定の経路を生じさせ、とくに分解反応による熱を吸収する役目も果たす。化学的酸素ジェネレータが呼吸目的の酸素を提供しなければならない場合、これは確実に要求されるものである。たとえば、ナトリウムクロレートの分解は、以下の反応による:
2NaClO3→2NaCl+3O2+101kJ
分解反応を維持するために、鉄(Fe)などの燃料が混合物に添加される。該混合物の分解温度は1500Kのオーダーである。古典的な化学的酸素ジェネレータでは、熱は添加剤およびハウジング(housing)によって吸収されるが、ハウジングの外側が熱くなりすぎるのを絶縁材で防いだり、酸素を許容可能な温度まで冷却するためにさらに放熱する必要がある。米国特許第3,868,225号明細書は、ガラス繊維を、冷却空気を通過し得る絶縁材や二重壁として使用している。それでもやはり、370℃(700°F)の酸素温度が報告されている。酸素が直接呼吸用に使用される場合、酸素はさらに冷却されなければならないのは明らかである。その冷却は、通常、熱容量が大きいフィルターによってなされる。フィルターが存在する場合、それらは、粒状材料および汚染化学品から酸素ガスを濾過する目的を果たすものであが、とくに酸素を冷却するものでもある。したがって、それらのフィルターは、酸素を濾過および浄化するだけの目的の場合のものよりも、大きくかつ重量がある。実際、フィルターは、質量および容積の縮小には逆効果である。低質量の重要性は、とくに米国特許第6,007,736号明細書で強調されている。
本発明は、ロシア特許第2108282号明細書および国際特許出願PCT/NL00/00696号パンフレット(すなわち、公開番号WO0123327号)に記載された技術を使用することによって、先行技術の問題を回避するものである。ここで、熱分解ガスは、未反応の材料を通過させるので、処女材料の温度は上昇し、発生したガスは冷却される。しかし、このことを達成するためには、酸素が放出するとき、分解中に完全な状態を維持する多孔性の充填材(charge)を製造する必要がある。そうでない場合は、粒状材料は多孔性充填材を詰まらせ、ガスジェネレータの機能は損なわれるだろう。米国特許第4,981,655号明細書は、熱い酸素も処女材料を通過する化学的酸素ジェネレータを教示している。しかし、この処女材料は軟性ペレットからなり、それらは互いに結合し、かつバネ荷重によって圧縮されている。該ペレット自体は特別に製造され、円筒形のセンターボディと2つの半球形のエンドキャップからなる。円筒形部分は、半球形のエンドキャップに比べ、様々な化合物であり得る。ペレットの大きさは、米国特許第4,981,655号明細書では提供されていないが、巨視的な大きさのものであり、図面から推察され得る。したがって、熱い酸素に接触する比表面積は、本発明の対象である多孔性の処女材料の比表面積よりずっと小さいものである。
本発明の目的は、50℃未満、好ましくは30℃未満などの低温度であり、好ましくは非常に高純度でもある酸素を供給する化学的ガスジェネレータである。本発明の主な目的は、特別な酸素発生材料であり、そして、この材料の、多孔性で、ガス透過性であり、機械的に強い充填材を製造する技術である。規定量の(外部から与えられる)熱を受けた場合、酸素を発生する間、それらの充填材は発熱的に分解(燃焼)できる。それらの充填材はまた、破損または体積燃焼(volumetric burning)することなく、熱い酸素を充填剤本体に通過させることかできる。充填材は、反応により発生した酸素が、圧力差下で反応面と同じ方向で多孔性の処女充填材を通過するように、ガスジェネレータ中に設置される。この過程により、酸素は充填材による熱変換によって、周辺温度まで冷却される。同時に、酸素は、反応面近くの充填材をこの反応を維持するのに必要な温度まで加熱する。
反応後に形成されるスラグは、高融点および高沸点の物質からなり、ガスジェネレータ内に残存する。
効果的な熱の変換および酸素の遮断のない経路を達成するために、充填材は、41%〜61%の範囲の多孔性(ερ)および比較的広い比表面積Sρc=(13±2)・1082/kgを有する(多孔性は、ερ=1・ρch/ρcで定義される(ここで、ρchは電荷密度であり、そしてρcは電荷組成密度(charge composition density)である)。)。
充填材は、酸素源として細粒からなり、主な成分は以下の群からの化合物である:
アルカリ金属の塩素酸塩(クロレート)および過塩素酸塩(パークロレート)、とくにリチウムパークロレート(LiClO4)、リチウムクロレート(LiClO3)、ナトリウムパークロレート(NaClO4)、ナトリウムクロレート(NaClO3)、カリウムパークロレート(KClO4)またはカリウムクロレート(KClO3);
過酸化物、とくに過酸化ナトリウム(Na22)および過酸化カリウム(K22);
超酸化物(スーパーオキサイド)、とくにカリウムスーパーオキサイド(KO2)およびナトリウムスーパーオキサイド(NaO2)。
少量の特別な物質を以下のために充填材組成物に導入する:
酸素を発生する自立的な分解(燃焼)を提供するため、
反応速度を制御するため、
高融点および高沸点を有する耐熱性のスラグを形成するため、ならびに
副反応の結果として少量出現し得る有害な汚染物質(たとえば、塩素および塩素化合物)を除去するため。
それら物質は、以下の群から選択される:
金属:アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)
、モリブデン(Mo)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、とくに鉄(Fe);
酸化物:酸化コバルト(Co23およびCo34)、酸化クロム(Cr23)、酸化銅(
CuO)、酸化鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マンガン(MnO)、二酸化
マンガン(MnO2)、ニ酸化ケイ素(SiO2)、酸化マグネシウム(MgO);
アルカリおよびアルカリ土類金属の過酸化物:とくに過酸化ナトリウム(Na22)、過
酸化カリウム(K22)および過酸化バリウム(BaO2);
超酸化物(スーパーオキサイド):とくにナトリウムスーパーオキサイド(NaO2)およびカリウムスーパーオキサイド(KO2)。
適当な燃焼および冷却特性を達成するために、前記多孔性材料は、非常に高い比表面積を有することが好ましい。充分な多孔性および孔の比較的高い比表面積の点で、充填材のかなり高い強度が保証されることが重要である(最小圧縮強度は少なくとも0.67MPaであり、そして弾性率は50MPa以上である)。それらの機械的特性は、ガスジェネレータの組み立て、運転および移動の際に、充填材が形を崩さず、完全な状態を維持し、そして、ひびが入ったり粉砕しないことを保証するものである。
特別な結合剤物質の選択および量ならびに充填剤製造の工程は、本発明の重要な態様で
ある。結合剤物質の量が充填剤の3.0重量%未満であることによって、充分な多孔性を
保持するのと同時に高純度を保証することは、本発明の態様である。それは、組成物中に
非常に少量の結合剤を含む充填剤の充分な多孔性における充分なレベルの機械的特性を提
供する。結合剤は以下の群から選択される:
無機結合剤:とくに、ナトリウムシリケート(Na2SiO3)またはカリウムシリケート
(K2SiO3)あるいはそれらの混合物
有機ラッカーおよび結合剤:とくに、ナトリウムポリビニルテトラゾール(C334Na)m、または代替的に:
ナトリウムカルボキシセルロース、ポリビニルアセテート、ニトロセルロース、ペンタフタル酸無水物(pentaphtalic anhydride)とペンタエリトリット(pentaerythrite)の混合物、エポキシ樹脂、または水溶性タンパク質。
有機結合剤を使用する場合が好ましく、その量は1.5重量%未満であることが好ましい。
冷ガスを発生するための方法(ロシア特許第2108282号明細書)によると、充填材の設計およびジェネレータにおけるその配置は、分解面を作り、かつ発生した酸素が、点火装置から排出口への方向で充填材を流通することを保証しなければならない。これとの関係において、充填材の設計および形状は、それらが分解面の適当な伝達および充填材を通過する酸素の流れを提供しなければならないという事実によってのみ制限される。
処理金型への粒状集合体の振動充填(vibration-tamping)は、多孔性の充填材を製造するために使用される。この技術は以下の主な工程を含む:
成分を調製する工程、
乾燥粉末成分を混合する工程、
集合体を混合する工程、
集合体を造粒する工程、
粒状集合体を成形し、そして充填材を固化する工程。
固形成分の調製は以下を含む:
乾燥する工程、
研磨する工程、および
規定した大きさの粒子画分に分離するための、篩い分けまたは選別する工程。
結合剤の調製は以下を含む:
中間体処理溶媒中、規定した濃度の結合剤の溶液を混合する工程
均質化集合体が得られるまで、要求される割合の粉末成分を混合する工程。
集合体の混合は以下を含む:結合剤溶液(またはその一部)を充分に撹拌する工程、および要求される割合で乾燥粉末成分を混合する工程。
造粒は、必要とされる多孔性および充填材孔の比表面積を保証するように、得られた集合体から規定した大きさの固形顆粒を製造する工程を含む。顆粒は、中間体処理溶媒中の結合剤溶液で湿らされるか、または中間体処理溶媒で直接湿らされ、そして、必要とされる大きさおよび形状の処理金型へ振動充填することによって成形される。振動充填は、均一な密度、多孔性および強度の完全な充填材を提供するために行われる。充填材(処理金型への鋳造物)は、固化処理に供される。
本発明のある部分は、ガスジェネレータのハウジングが1つ以上のフィルターを有する。それらのフィルターは、充填材とガスジェネレータの排出口との間に設置される。フィルターは、以下の目的を有する:
それらは、酸素の流れで運ばれ得るスラグ粒子を捕獲する;
それらは、酸素を汚染し、かつ充填材中の特定の添加物によっては除去されないその他のガス不純物を除去する;
それらは、少量の有害化合物における汚染化合物を触媒的に変換する(たとえば、CO2中のCOの変換);
最終の少量部分の充填材が熱せられ、そして、この最終の酸素流を要求される温度まで冷却するのには不充分な熱容量を有し得る場合、それらは反応の終わり頃に酸素流を冷却する。
本発明の別の部分は、充填材の燃焼中に酸素ジェネレータの外表面の加熱を防ぐための、酸素ジェネレータハウジングの断熱(thermal protection)である。
この断熱は、ハウジングの内側もしくは外側、または両側に適用され得る。
内側の断熱は、充填材に使用されるのと同じ結合剤を含浸されたガラスまたはシリコン繊維から作製され得る。
あるいは、複合物および低熱伝導材料から作製される場合、ハウジング自体が断熱材料としての役目を果たし得る。
ハウジングに断熱がない場合、充填材の外側には断熱が備えられ得るか、または充填材自体の外表面が断熱材(thermal insulation)としての役目を果たし得る。ハウジングの壁に隣接した、〜1.5mmの厚さを有する充填材の外側は、壁による冷却によって燃焼されず、断熱材としての役目を果たす。
それらのすべての提案はまた、組合わせて使用され得る。
化学的冷酸素ジェネレータ(図1)はハウジング4を含み、ここで、酸素発生材料から製造された多孔性充填材2が設置されている。充填材2の自立的な分解(燃焼)は、点火装置1の手段で始動される。反応は、点火装置に隣接する充填材表面で開始し、そして、反応面は、排出口6への方向に、充填材本体を通過して反対端へ向かう。圧力差下、反応の結果発生した酸素は、処女多孔性充填材本体を通過し、そこで冷却され、そして排出口6を通過して使用者または保存ボトルへ向かう。
好ましい実施態様の1つにおいて、ハウジングは分解充填材の熱から、断熱5、好ましくは充填材2に使用されるのと同じ結合剤が含浸された、シリカまたはガラス繊維から製造された断熱によって保護される。別の好ましい実施態様において、充填材2自体がハウジングの断熱を提供する。この場合、ハウジングの壁に隣接する〜1.5mmの厚さの層は、ハウジング4の壁により充填材の外側が冷却されることにより燃焼されない。
好ましい実施態様において、ハウジング4は、スチール、アルミニウムまたはチタニウムなどの金属から製造される。別の好ましい実施態様において、ハウジング4は、複合材料(可塑性の複合材料)から製造される。
充填材2と排出口6との間には、フィルター3が設置されている。所定のフィルターは以下の役割を果たす:
あらゆる粒子が、酸素11とともに運ばれるのを防ぐ;
充填材組成物による反応中に除去されなかった、あらゆる化学的不純物を除去する;
ガス中に存在するあらゆるCOを、触媒作用によってCO2に変換させる;
燃焼の主な期間中の酸素より少し高温であり得る酸素11の最終部分を冷却する。
フィルター3は、以下の4つの分離したフィルターからなり得る:第1のフィルターは、酸素11とともに粒子が運ばれるのを防ぐためのものであり、第2のフィルターは、有害なガス状の不純物を除去するためのものであり、第3のフィルターは、あらゆるCOをCO2に変換させるためのものであり、第4のフィルターは、さらに酸素を冷却するためのものである。
砂は、最終部分の酸素11を冷却するためのフィルターの材料であり得る。第2の好ましい実施態様において、すべてのフィルターの機能は2つまたは3つに分離したフィルター3で一体化される。別の好ましい実施態様において、様々なフィルターの機能が1つのフィルター3で一体化される。
ほかの好ましい実施態様において、多くの場合、フィルターはないか、または特定のフィルターのみが要求されるので、フィルターの数は減少される。さらなる冷却の必要がない場合、砂のフィルターは省略される。
別の好ましい実施態様において、砂のフィルターは、冷却機能および酸素とともにあらゆる粒状物質が排出されるのを防ぐ機能を兼ね備えている。
好ましい実施態様において、ハウジング4は、移動を容易にするために、取っ手またはつかみ部を有している。別の好ましい実施態様において、ハウジング4は、様々な装置に酸素ジェネレータを容易に設置するための付属の設備を有している。そのような設備は、ねじ込み形、フランジ、ネジ込み式接続方式または当該分野で公知のほかの標準的な接続方式を包含する。
図2は、準定常状態の燃焼中の充填材の概略図である。左方には、充填材7の分解部分(スラグ)がある。分解面8は左から右へ移動する。分解温度は1500Kを超えない。放出された酸素11は、圧力差下で、処女多孔性充填材9を通過することによって、処女充填材の温度10が上昇し、そして酸素の温度が低下する。分解面後方の短い距離で(約5〜10mm)、温度は最初の充填材温度くらいの値にまで低下する。酸素流は、右手側において充填材から放出される。温度プロフィール10は、充填材の長さの距離の関数として概略的に示した。
好ましい実施態様において、酸素放出組成物は、酸素源として以下の一覧から選ばれる化学品を含む:
リチウムパークロレート(LiClO4)、
リチウムクロレート(LiClO3)、
ナトリウムパークロレート(NaClO4)、
ナトリウムクロレート(NaClO3)、
カリウムパークロレート(KClO4)、
カリウムクロレート(KClO3)、
過酸化ナトリウム(Na22)、
過酸化カリウム(K22)、
ナトリウムスーパーオキサイド(NaO2)、
カリウムスーパーオキサイド(KO2)。
以下の一覧の化学品を少量の割合(5%まで)で組成物に添加することにより、酸素放出材料の自立的な分解を維持し、反応速度を制御し、高融点を有するスラグを形成し、そして副反応の結果として形成され得る不純物(すなわち有害ガス)を除去する。
金属
アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、モリ
ブデン(Mo)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびとくに鉄(Fe)
化合物(酸化物)
過酸化バリウム(BaO2)、
酸化コバルト(Co23およびCo34)、
酸化クロム(Cr23)、
酸化銅(CuO)、
酸化鉄(Fe23)、
二酸化ケイ素(SiO2)、
酸化亜鉛(ZnO)、
酸化マンガン(MnO)、
二酸化マンガン(MnO2)、
過酸化ナトリウム(Na22)、
過酸化カリウム(K22)、
ナトリウムスーパーオキサイド(NaO2)、
カリウムスーパーオキサイド(KO2
酸素発生組成物のための結合剤は、以下の群の材料から選択される:
無機結合剤、とくに、ナトリウムシリケート(Na2SiO3)またはカリウムシリケート
(K2SiO3)あるいはそれらの混合物
有機結合剤またはラッカー(lacquer)、とくに、ナトリウム塩ポリビニルテトラゾール
(C334Na)m
ナトリウムカルボキシセルロース、ポリビニルアセテート、ニトロセルロース、ペンタフタル酸無水物(pentaphtalic anhydride)とペンタエリトリット(pentaerythrite)の混合物、エポキシ樹脂、または水溶性タンパク質。
好ましい実施態様において、酸素発生組成物の多孔性充填材は、11・108〜15・1082/kgの比表面積、41%〜61%の範囲内の多孔性、0.67MPa以上の圧縮強度、50MPaより大きい弾性率および1020〜1150kg/m3の密度を有する。
第1の好ましい実施態様において、充填材は以下の組成を有する:
NaClO3 87.5%(重量)
BaO2 3.5%(重量)
Fe 4.0%(重量)
MnO2 3.5%(重量)
(C334Na)m 1.5%(重量)
分解産物(フィルターなし)の測定された性質は、以下のとおりである:
ガスの組成は以下のとおりである:
2 95.4%(容量)
CO2 0.92%(容量)
2 2.10%(容量)
2O 1.58%(容量)
(ガスジェネレータの出口での)ガスの温度は、293℃(566K)である。
第2の好ましい実施態様において、充填材は以下の組成を有する:
NaClO3 87.5%(重量)
BaO2 3.5%(重量)
Fe 4%(重量)
Co34 3.5%(重量)
(C334Na)m 1.5%(重量)
分解産物(フィルターなし)の測定された性質は、以下のとおりである:
ガスの組成は以下のとおりである:
2 95.35%(容量)
CO2 0.93%(容量)
2 2.12%(容量)
2O 1.60%(容量)
(ガスジェネレータの出口での)ガスの温度は、293℃(566K)である。
処理金型中の酸素発生組成物の粒状集合体を振動充填する技術は、多孔性充填材を製造するために使用される。該技術は、以下の主な段階を含む:成分を調製する工程、集合体を混合する工程、集合体を造粒する工程、粒状集合体を成形する工程、および充填材を固化する工程。
固形成分の調製は、乾燥、研磨、および特定の大きさの粒子で画分を分離するための分離を含む。そののち、均質な混合物が得られるまで、粉末成分を要求される割合で撹拌する。
集合体の混合は、結合剤(またはその一部)を、要求される割合の、乾燥粉末成分および中間体溶媒とともに撹拌することによって得られる。
造粒は、明確に規定された大きさの得られた混合物からの固形粒子の製造を含み、かつ充填材において要求される多孔性および孔の比表面積を保証する。粒子は、結合剤の一部および中間体処理溶媒からなる混合物で湿らされるか、または処理溶媒のみで湿らされる。それらは、充填材の要求される大きさおよび形状の処理金型へ振動充填により成形される。振動充填は、完全体の充填材全体にわたって、均質な密度、多孔性および強度を提供するために行われる。こののち、処理金型中の充填材を、強固にするために適切な固化温度で放置した。
固化ののち、充填材を処理金型から取り外し、そして化学的ガスジェネレータのハウジング中に設置した。いくつかの場合、処理金型自体は、該ジェネレータハウジングの一部であり得、そして固化ののち充填材はほかのジェネレータ要素と接続され得る。
ロシア特許第2108282号明細書による、多孔性充填材における分解により冷ガスを発生する方法にしたがい、充填材を設計し、ガスジェネレータにそれを設置することによって、分解面の適当な伝達および多孔性充填材本体を介する酸素流が提供される。
前述の記載が、本発明の好ましい実施態様の記載であること、および添付の特許請求の範囲に明示される本発明の精神と範囲から逸脱することなくそれらにさまざまな変更や修飾がなされ得ることは理解される。
図1は、冷酸素ジェネレータの概略図を示し、該冷酸素ジェネレータは、点火装置1、多孔性酸素発生充填材2、1つ以上のフィルター3(これらのフィルター3は任意である);ハウジング4;(任意の)断熱5(この断熱はまた、充填材自体によって形成され得る);および排出口または出口6からなる。 図2は、燃焼多孔性充填材の概略図を示し、充填材の分解部分7は左手側にあり;分解面8は、充填材の分解部分と処女充填材材料9を分離する。充填材中の温度プロフィール10は概略的に示されており、かつ温度は1500Kの分解温度から周辺温度にまで急速に低下する。酸素11は、分解面8から右へ多孔性充填材を通過して流れ、そして右手側において多孔性充填材から放出される。

Claims (23)

  1. 冷酸素ガスを製造するための化学的酸素ジェネレータであって、
    a.充填材ハウジング、
    b.該ハウジングに収納された固形であるが多孔性の充填材であって、
    該充填材は、分解により酸素を発生し、かつ始動ののち自立的な発熱分解を受ける化学的混合物から製造され、該充填材は、3.0重量%未満の結合剤材料を含んでおり、
    該多孔性の充填材は、未処理材料を破損することなく、かつ体積燃焼を生み出すことなく、発生した酸素を該充填材に通過させることができ、
    該充填材は、発生した酸素が、充填材を通過し、かつ圧力差下で、移動する分解面から排出口へ向かって流れるようにハウジングに設置される、
    前記充填材、
    c.開始剤に隣接した充填材表面で、充填材の自立的な分解を開始できるように、カートリッジの一端に設置された点火装置、
    d.1つ以上の排出口であって、発生した酸素が、多孔性充填材を通過して、該排出口を介して該ガスジェネレータから放出されるように設置された前記排出口、
    からなり、
    前記化学混合物は、少なくとも酸素発生化学品からなり、さらに1または複数の添加剤と1または複数の結合剤材料からなる、前記化学的酸素ジェネレータ。
  2. a.酸素を冷却するための不活性の多孔性集合体(フィルター)、
    b.粒子が前記カートリッジから排出されるのを防ぐためのフィルター、
    c.分解ガス中に存在するCOをCO2に変換させる触媒を含むフィルター、
    d.有害なガス状の不純物が前記カートリッジから排出されるのを防ぐためのフィルター、
    を有し、
    前記各フィルターのうち、2つ以上のフィルターが1つのフィルターに組み合わされてなる請求項1記載の化学的酸素ジェネレータ。
  3. 放出された酸素ガスの温度が、50℃未満である請求項1または2記載の化学的酸素ジェネレータ。
  4. 放出された酸素ガスの温度が、30℃未満である請求項1または2記載の化学的酸素ジェネレータ。
  5. 前記充填材が、結合剤によって互いに結合された粒状材料から製造され、かつ41%〜61%の多孔性を有する請求項1、2、3または4記載の化学的酸素ジェネレータ。
  6. 前記結合剤が、有機結合剤であって、かつ1.5重量%未満の量で存在する請求項1、2、3、4または5記載の化学的酸素ジェネレータ。
  7. 0.67MPaより大きい圧縮強度および50MPaより大きい圧縮弾性率を有する充填材を含む請求項1、2、3、4、5または6記載の化学的酸素ジェネレータ。
  8. 酸素発生化学品が、塩素酸アルカリ金属塩および過塩素酸アルカリ金属塩、アルカリ金属過酸化物およびアルカリ金属超酸化物の群から選ばれ、
    添加剤が、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、バリウムパーオキサイド(BaO2)、酸化コバルト(Co23およびCo34)、酸化クロム(Cr23)、酸化銅(CuO)、酸化鉄(Fe23)、ニ酸化ケイ素(SiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マンガン(MnO)および二酸化マンガン(MnO2)の群、または、アルカリ金属過酸化物およびアルカリ金属超酸化物の群から選択され、そして、
    結合剤が、無機結合剤、有機ラッカーおよび結合剤、ナトリウムカルボキシセルロース、ポリビニルアセテート、ニトロセルロース、ペンタフタル酸無水物とペンタエリトリットの混合物、エポキシ樹脂、および水溶性タンパク質の群から選択される
    請求項1記載の化学的酸素ジェネレータ。
  9. 充填剤組成が、>80重量%のナトリウムクロレート、>2重量%の過酸化バリウム、>3重量%の鉄粉末、<5重量%の酸化コバルト(Co34)、<5重量%の二酸化マンガンおよび<3重量%のナトリウムポリビニルテトラゾールである請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の化学的酸素ジェネレータ。
  10. 前記結合剤が、ナトリウムポリビニルテトラゾールであり、ナトリウムポリビニルテトラゾールの量が≦1.5重量%である請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の化学的酸素ジェネレータ。
  11. 分解反応の速度が、充填材の組成、とくに添加剤の量および種類によって決定される請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の化学的酸素ジェネレータ。
  12. 充填材の密度が1000kg/m3〜1150kg/m3であるように、粒状成分の粒子サイズが選択される請求項5記載の化学的酸素ジェネレータ。
  13. 酸素ガスを冷却するためのフィルターが、砂からなる請求項2記載の化学的酸素ジェネレータ。
  14. 前記ハウジングが、金属製である請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13記載の化学的酸素ジェネレータ。
  15. 前記金属が、アルミニウム、チタニウムまたはスチールである請求項14記載の化学的酸素ジェネレータ。
  16. 前記ハウジングが、可塑性複合材料製である請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13記載の化学的酸素ジェネレータ。
  17. 前記ハウジングが、ハウジングを装置内に設置、またはハウジングを機器または壁に取り付けることを可能にする設備を有する請求項14、15または16記載の化学的酸素ジェネレータ。
  18. 前記ハウジングが、該ハウジングを、持ち運びまたは移動することを可能にする設備を有する請求項14、15、16または17記載の化学的酸素ジェネレータ。
  19. 前記ハウジングが、前記排出口を経て、緩衝器または保存容器に接続されている請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13記載の化学的酸素ジェネレータ。
  20. 前記充填材の外層が、断熱材として作用する請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または19記載の化学的酸素ジェネレータ。
  21. 断熱材料が、前記充填材とハウジングの壁との間に設置されている請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、19または20記載の化学的酸素ジェネレータ。
  22. 前記断熱材料が、前記充填材に使用されるのと同じ結合剤を含浸させたガラス繊維からなる請求項21記載の化学的酸素ジェネレータ。
  23. 前記断熱材料が、前記充填材に使用されるのと同じ結合剤を含浸させたシリカ繊維からなる請求項21記載の化学的酸素ジェネレータ。
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