JP4525708B2 - 無線基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、制御情報を報知して通信情報(音声、データ)の通信を行う無線システムに係り、特に複数の基地局間またはセクタ間で同一の通信情報を同タイミングで送信し、無線端末でこれら通信情報の合成を行う技術に関する。
通信の分野ではブロードバンドの普及、ルータ装置等の技術的な進歩、エンドユーザの「通信端末」で大容量のストリーミング映像等を受信したいというニーズとシーズの増加に伴い、大容量のデータ、音声通信だけでなく、ユニキャストに比べて少ない通信リソースで、データや音声を同報する技術つまりマルチキャスト技術に注目が集まっている。マルチキャストとは、一つのパケットまたはデータストリームを複数の相手に同時に送信する技術である。サーバとクライアント間に設置されたルータでパケットまたはデータストリームを必要数分複製し多数の端末に転送する。一方、ユニキャストは複数の相手に1対1の形態で複数個のパケットまたはデータストリームを送信する技術である。
複数のユーザ(端末)、ルータ、サーバなどに同一の音声、データを送信する際にマルチキャストを利用すると、複数のパケットまたはデータストリームを送信しなければならないユニキャストに比べてネットワーク上を流れるトラフィック量の抑制やアプリケーションサーバの負荷を軽減できる。無線通信においても、無線帯域の効率化を図るため、1つの音声、データを複数の端末で受信する通信方式の検討が行われている。従来の無線通信の方式は端末毎に物理チャネルを割り当て、無線上にコネクションを確立して通信する1対1のユニキャスト通信であった。この物理チャネルのある特定のチャネルをマルチキャスト用チャネルとして割り当てることで、複数の端末に対して同一の音声、データを送信する。1つのデータストリームを複数の端末で受信することで無線帯域の効率化を図っている。
無線基地局は1つ以上の複数のセクタから構成される。端末の電波受信状態は端末とセクタとの間の電波伝搬環境により異なる。ユニキャストでは端末とセクタ間で1対1通信を行っているため、端末毎に電波受信状況が良いときには送信する音声、データのデータレートを高くして、電波伝搬状況が悪いときにはデータレートを低くするなど調整することが可能である。一方、マルチキャストでは規定されたマルチキャスト用チャネルからある特定のデータレートで送信された音声、データを受信しなければならない。無線端末の電波環境に依り受信可能なデータレートが異なるため、マルチキャストされたデータストリームのデータレートが高いと伝播環境の悪い無線端末はデータストリームを受信できなくなり、データレートを低く設定するとスループットが低下するというトレードオフが発生する。端末が受信した音声、データをデコートできるか否かは受信した実音声、データとノイズ、それぞれの信号の大きさの比率に依存する。一定のデータレートでマルチキャストされた音声、データをより多くの端末で受信可能とするためにはノイズに対する実音声、データ信号の大きさの比率を大きくすればよい。
無線通信方式にCDMA(Code Division Multiple Access(符号分割多重接続):複数の発信者の音声信号にそれぞれ異なる符号を乗算し、すべての音声/データ信号を合成して1つの周波数を使って送る。受け手は自分と通信している相手の符号を合成信号に乗算することにより、相手の音声/データ信号のみを取り出すことができる方式)を用いた場合、従来のユニキャスト通信方式では電波環境の最も良いセクタを選択して通信を行っていたため、選択対象となっていない隣接の基地局またはセクタから送信される電波は同じ周波数帯の場合全て干渉ノイズとなっていた。ノイズに対する実音声、データの強さの比率を大きくする方法として、複数の基地局またはセクタから、同じ周波数を使用して同じ音声、データを同じタイミングで送信し、端末でこれら音声、データ信号を合成するという方式が非特許文献1に記載されている。複数の基地局またはセクタで同じ音声、データを同じタイミングで送信し、端末では複数の基地局やセクタから送信された信号を合成する方式を用いることで、電波環境の良いセクタを選択して1対1の通信を行う方式に比べて、ノイズに対する実音声、データの比率が大きくなり、より多くの端末でマルチキャストされた高データレートのデータの受信が可能となる。本技術をソフトコンバインという。基地局またはセクタから音声、データを送信するタイミングは制御情報に含め、基地局から端末に対して一定周期で報知する。
3GPP2 C.S0054
無線基地局から無線端末に対してマルチキャストする音声、データをフローと呼称する。無線基地局は1つ以上の複数のセクタから構成される。通信制御装置は無線基地局と有線で接続され、無線情報のコンフィギュレーション、セッション情報の管理及び無線パケットを制御及び終端を行う。前述のように、ソフトコンバインとは複数の無線基地局またはセクタ間で同タイミングに送信された同一のフローを無線端末で合成し復元することで無線端末が受信するノイズに対する実データの比率を増加させ、フローの受信品質を向上させる技術である。ソフトコンバインを実施するためには複数のセクタで同一のフローを同一のタイミングで送信する必要がある。
しかし、ある無線基地局(セクタ)が、無線端末または通信制御装置からフローの視聴送信要求を受信したことを契機にマルチキャストサービスを行っている全ての無線基地局(セクタ)で同一のフローを同一のタイミングで送信すると無線帯域を無駄に浪費してしまう。何セクタ分のフローをソフトコンバイン可能かは無線端末の性能に依存するため、無線端末が受信できないセクタ数で同一データを送信しても無線リソースの無駄使いとなる。フローを送信する基地局(セクタ)側は無線端末の性能に応じて、無線帯域の利用効率を最適に保つようフローを送信するエリア(セクタ群)を規定することが必要である。
無線端末は主として最も強い電波を受信しているセクタとシグナリングの送受信を行っている。無線端末とシグナリングの送受信を行っているセクタの隣接のセクタは無線端末からの視聴要求受信状況を把握することができないためソフトコンバインを行うためのフローの開始、停止のタイミングを認識することができない。ここで、隣接のセクタとはあるセクタと隣接しているセクタの中で無線基地局(セクタ)に隣接として登録されたセクタを示す。無線端末はセクタから報知される隣接情報を基にハンドオフ処理を行う。また、無線端末から視聴要求を受信していたセクタにおいても、無線端末からのあるフローに対する視聴要求が途絶えたとしても、隣接のセクタが無線端末からそのフローの視聴要求を受信しておりソフトコンバイン用のフローを送信しなければならない状況下である可能性もあるため、安易にフローの送信を停止することはできない。ダイナミックに変化する隣接セクタの視聴要求受信状況、自セクタのフロー送信状況を管理するための方式が必要である。
本発明は、ソフトコンバインを実施するためのフローを送信する基地局(またはセクタ)を決定する手段を有する無線基地局及び無線通信システムを提供することになる。
また、本発明は、フローの開始および停止を制御する手段を有する無線基地局及び無線通信システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本願発明は、セクタを複数のSHOG(Soft Hand Off Group)を分類し、フローを送信するエリアを、フローの視聴要求を受信したセクタと、そのセクタの隣接セクタかつSHOGが同じセクタに限定するようにした。セクタの状態を無線端末からのメッセージ受信状況に応じて3つの状態に分類することで、フローの解放制御を実現する。
また、本願発明によれば、無線端末と無線基地局(セクタ)との距離を規定するSCR(Soft Combine Radius)というパラメータを定義する。無線端末の位置情報と無線端末が在圏している無線基地局(セクタ)の位置情報から距離を計算し、距離の計算結果がSCRを超えた場合に隣接の無線基地局(セクタ)に対してソフトコンバイン用のフロー送信要求を送信する。また距離の計算結果がSCR以下となった場合に隣接の無線基地局(セクタ)に対してフロー停止要求を送信する。
また、本願の発明によれば、無線基地局と隣接の無線基地局との距離を規定するSCD(Soft Combine Distance)というパラメータを定義する。無線基地局は無線端末からのフロー視聴要求の受信を契機に、隣接の無線基地局に対してフロー送信要求を送信する。隣接の無線基地局は無線基地局から隣接の無線基地局までの距離を計算し、計算結果がSCD以内であればフローを送信する。無線基地局は無線端末から定期的に送信されるフロー視聴要求に対してタイマを設定し、タイマが満了した際に隣接の無線基地局に対してフロー停止要求を送信する。
さらに、本願発明によれば、無線端末から受信した受信電力の高いセクタの情報を統計化し、最も多くの無線端末が高い電力を受信しているとされる上位n個のセクタに対して、フロー送信要求を送信する。統計は一定周期で行い、ダイナミックにフローの送信エリアを変化させる。無線基地局は無線端末から定期的に送信されるフロー視聴要求に対してタイマを設定し、タイマが満了した際にフロー送信要求を送信していた無線基地局に対してフロー停止要求を送信する。
本発明によれば、SHOGと隣接情報、またはSCRと隣接情報、またはSCDと隣接情報、または無線端末の受信電力の統計値を用いてフローを送信するエリアを制限することで無線帯域の無駄な浪費を回避しつつフローの送信を管理し、最適なサービスを実施することが可能である。地域毎に異なるフローを送信したい場合に管理が容易である。
また、本発明によれば、「Main」「Sub」「Non」の3つの状態を管理することで隣接の視聴要求受信状況を常時管理することなくフローの解放が可能となる。
さらに、本発明によれば、セクタとは別に通信制御装置で視聴メッセージ受信監視タイマを管理することで、リソースの解放漏れを防ぐことが可能である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用する無線システムの構成を示す図である。本発明を適用する無線通信システムは、無線端末100と、この無線端末と接続可能な複数の基地局(110−1、110−2、・・・110−6)と、これら複数の基地局および通信網130(例えば、IP(Internet Protocol)ネットワーク)が接続される通信制御装置(パケット制御装置)120とから構成されている。IP網130には、コンテンツ(通信情報)を配信するコンテンツサーバ140が接続されている。コンテンツサーバ140から配信されるコンテンツは、パケットの形でIP網130を介して通信制御装置120に送信される。
ここで、例えば、無線基地局10−1は、無線基地局10−2および無線基地局10−3と隣接関係にある。隣接の基地局とは、無線端末がハンドオフする対象となる基地局のことを示す。
無線基地局(110−1、110−2、・・・110−6)は、無線端末100と無線通信を行う。マルチキャストされる音声、データ(フロー)は、無線基地局からマルチキャストチャネルを使用して無線端末に送信される。また、各無線基地局は、定期的に無線端末に送信する音声、データ毎の送信時間、送信タイミングを制御情報として無線端末に報知する。これは、無線端末が、無線基地局からマルチキャストチャネルで送信されてくる複数の音声、データから、受信したい(無線端末のユーザが視聴したい)音声、データを識別するためである。尚、本実施例では、無線基地局は、複数のセクタから構成される。
通信制御装置120は、受信パケットの制御や無線端末のセッション情報の管理等の機能を備える。また、通信制御装置120は、複数の無線基地局から同一タイミングで送信されるデータ、音声(フロー)情報を管理しており、定期的またはフローの新規割り当てや解放を契機として複数の無線基地局にフロー情報を通知する機能を備える。
コンテンツサーバ140は、通信制御装置120からのコンテンツの送信開始または停止要求に対してコンテンツの送信または停止を行う機能を有する。
図2は、無線基地局110−1の構成を示すブロック図である。無線基地局(110−2、・・・110−6)の構成もこれと同様の構成である。無線基地局110−1は、複数のアンテナ(200−1、200−2、200−3)と、アンテナ各々に接続された無線アナログ部(201−1、201−2、201−3)と、これら無線アナログ部と接続されたディジタル信号処理部202と、通信制御装置と接続される回線インタフェース部203と、上記ディジタル信号処理部202および回線インタフェース部203と接続された呼処理部204と、この呼処理部と接続される基地局制御部205とを備えている。
無線アナログ部(201−1、202−2、203−3)は、無線端末から受信したアナログ信号をディジタル信号に変換してディジタル信号処理部202に出力するとともに、ディジタル信号処理部202から受信したディジタル信号をアナログ信号(電波)に変換し、アンテナを介して無線端末に送信する。
ディジタル信号処理部202は、無線アナログ部から受信したディジタル信号(上り信号)の復調や無線端末宛の下り信号の変調を行う。
回線インタフェース部203は、通信制御装置120とパケットの送受信を行う。
呼処理部202は、プロセッサ210と、プロセッサ210が実行するプログラムを格納するプログラム格納メモリ211と、セクタの状態を管理するためのセクタ状態管理テーブル212と、フロー情報を管理するためのフロー情報管理テーブル213と、回線インタフェース部203および基地局制御部205と信号の送受信を行う入出力インタフェース(I/O)214とを備えている。
基地局制御部205は、基地局110−1全体を統括的に制御する。
図3は、セクタ状態管理テーブル212の構成を示す図である。セクタ状態管理テーブル212は、セクタを識別するセクタ番号212−1と、同一のフローを同一タイミングで送信するセクタ群を識別する情報であるソフトハンドグループ(Soft Handoff Group;以下、SHOGと称する。)とが対応付けられて記憶されている。
図4は、フロー情報管理テーブル213の構成を示す図である。フロー情報管理テーブル213は、フローを識別する識別子(ID)213−1と、フローを送信するデータレート213−2と、フローを送信する時間213−3と、フローを送信するタイミング213−4とが対応付けられて記憶されている。
図5は、通信制御装置120の構成を示すブロック図である。通信制御装置120は、基地局とのインタフェース500と、装置制御部502と、呼処理部503と、IP網130とのインタフェース501とを備えている。
回線インタフェース500は、基地局とパケットの送受信を行う。回線インタフェース501は、IP網130とパケットの送受信を行う。呼処理部502は、プロセッサ520と、プロセッサ520が実行するプログラム格納メモリ521と、フローを受信する無線端末がソフトコンバインを実施するために必要な情報を記憶する情報管理テーブル522と、装置制御部502と信号の送受信を行う入出力インタフェース(I/O)523とを備えている。装置制御部502は、通信制御装置120全体を統括的に制御する。
図6は、情報管理テーブル522の構成を示す図である。情報管理テーブル522は、フローを識別するフローID522−1と、フローを送信するデータレート522−2と、フローを送信する時間522−3と、フローを送信するタイミング522−4とが対応付けられて記憶されている。
図7は、コンテンツサーバ140の構成を示すブロック図である。コンテンツサーバ140は、プロセッサ700と、プロセッサ700が実行するプログラムを格納するプログラム格納メモリ701と、無線端末に配信するコンテンツを格納するコンテンツ格納データベース702と、IP網130とのパケットの送受信を行う入出力インタフェース(I/O)703とを備えている。尚、図示していないが、端末は、無線基地局とパケットの送受信を行うインタフェースと、プロセッサと、プロセッサが実行するプログラムを格納するプログラム格納メモリと、複数の基地局から送信されるフローを合成し、復元する手段を備える。
図8は、マルチキャストサービスのフローの送信開始制御を示すシーケンス図である。無線基地局110−1に着目した場合、無線基地局110−2は、無線基地局110−1の隣接の基地局であり、無線基地局110−4、110−5は、隣接基地局110−2、110−3の隣接基地局である。本実施例では、無線基地局110−2、110−3を隣接基地局、無線基地局110−4、110−5を隣接の隣接基地局と呼称する。
各無線基地局の初期状態は、Nonの状態(ステップ800、801、802)とする。無線端末100は、マルチキャストのフローを視聴する際、無線基地局110−1に対してフロー視聴要求を送信する(ステップ803)。フロー視聴要求は無線端末がフローを視聴している間、定期的に送信される(ステップ804)。
無線基地局110−1は、無線端末100からフロー視聴要求を受信すると、通信制御装置120に対してコンテンツ情報取得要求を送信する。コンテンツ情報取得要求にはフロー視聴要求を受信したセクタのSHOG、要求のあったフローのIDを含める(805)。
通信制御装置120は、要求を受けたフローIDに対する情報を情報管理テーブル522から検索し、無線基地局に対してコンテンツ情報通知を返信する。コンテンツ情報通知には要求のあったフローに関する情報である無線で送信する際のフローのデータレートを含める(ステップ807)。尚、この際、セキュリティ情報等を合わせて通知しても良い。また、通信制御装置はコンテンツサーバ140に対してフロー送信要求を送信する。フロー送信要求には要求のあったフローのIDを含める(ステップ806)。
コンテンツサーバはフロー送信要求のACKを返信し(ステップ808)、要求のあったフローを送信する(ステップ809)。
無線基地局110−1は通信制御装置との間にパスを確立し、フローの情報管理テーブルを更新する。パス確立の際に、通信制御装置は無線基地局110−1に対してフローを送信する時間と送信のタイミングを通知する(ステップ810、811)。尚、フローを送信する時間と送信のタイミングはコンテンツ情報通知で通知しても良い。パス確立後、無線基地局110−1は無線端末に対してフローの送信を開始する(ステップ812、813)。フロー送信後、無線基地局110−1は「Non」から「Main」に遷移する(ステップ814、815)。無線基地局110−1は「Main」に遷移後、隣接基地局(セクタ)110−2、110−3に対してフロー送信要求を送信する。フロー送信要求には送信するフローのID、自セクタのID、SHOG、通信制御装置から受信した送信するフローの送信データレート、送信時間、送信タイミングのパラメータを含める(ステップ816)。
隣接基地局110−2、110−3は無線基地局110−1に対して、フロー送信要求のACKを返信する(ステップ817)。隣接基地局110−2、110−3は無線基地局110−1から通知されたSHOGと自セクタのSHOGが等しい場合、通信制御装置との間にパスを確立する(ステップ818)。フロー送信後(ステップ819、821)、「Non」から「Sub」に遷移する(ステップ822)。無線端末は複数のセクタ110−1、110−2、110−3、から受信したフローを合成し復元する。無線基地局110−1と隣接基地局110−2、110−3のSHOGが異なる場合はステップ818以降のシーケンスは行わない。また、隣接基地局110−2、110−3が無線基地局110−1から送信要求のあったフローに対し「Main」またはすでに「Sub」であった場合は現在の状態を維持する。「Main」またはすでに「Sub」である場合は通信制御装置との間ですでにパスが確立され、フローが送信されている状態にあるため、ステップ818以降のシーケンスは行われない。
図9は、マルチキャストサービスのフロー送信停止制御を示すシーケンス図である。無線基地局110−1の状態は「Main」900、隣接基地局110−2、110−3の状態は「Sub」901、隣接の隣接基地局110−4、110−5の状態は「Non」902である。
無線端末100は無線基地局110−1に対して定期的にフロー視聴要求を送信している(ステップ903)。無線端末からの定期送信が停止され(ステップ904)、フロー視聴管理タイマが満了すると無線基地局110−1は「Main」から「Sub」へ遷移する(ステップ905、906)。
無線基地局110−1は隣接基地局110−2、110−3に対して隣接セクタに「Main」状態のセクタが存在するか否か確認するため、セクタ状態確認要求を送信する。セクタ状態確認要求にはフローIDと自セクタのID、SHOGを含める(ステップ907)。
隣接基地局110−2、110−3は無線基地局110−1に対してセクタ確認要求のACKを返信する。セクタ確認要求のACKにはフローID、自セクタのSHOG、セクタの状(「Main」「Sub」「Non」)情報を含める(ステップ912)。隣接基地局110−2、110−3が「Main」でない場合、無線基地局110−1は「Sub」から「Non」に遷移する。「Non」に遷移後、無線基地局110−1は通信制御装置との間のパスを解放する(ステップ915)。隣接基地局110−2、110−3が「Main」である場合は「Sub」の状態を保ち、通信制御装置間のパスを開放しない。隣接基地局110−2、110−3は「Sub」の状態であるため、セクタ状態確認要求の受信を契機に、セクタ状態確認要求を受信した以外の隣接の基地局110−4、110−5に対して、隣接セクタに「Main」状態のセクタが存在するか否か確認するため、セクタ状態確認要求を送信する。セクタ状態確認要求にはフローIDと自セクタのID、SHOGを含める(ステップ911)。隣接の隣接基地局110−4、110−5は隣接基地局110−2、110−3に対してセクタ確認要求のACKを返信する。セクタ確認要求のACKにはフローID、自セクタのSHOG、セクタの状態(「Main」「Sub」「Non」)情報を含める(ステップ912)。隣接の隣接基地局110−4、110−5が「Main」でない場合、隣接基地局110−2、110−3は「Sub」から「Non」に遷移する。「Non」に遷移後、隣接基地局111、113は通信制御装置との間のパスを解放する(ステップ916)。隣接の隣接基地局110、114が「Main」である場合は「Sub」の状態を保ち、通信制御装置間のパスを開放しない。
通信制御装置は配下の全ての無線基地局で該当フローに対するパスが解放されたことを契機に、フロー停止要求をコンテンツサーバ140に送信する。フロー停止要求にはフローIDを含める(ステップ917)。
コンテンツサーバ140は通信制御装置に対して、フロー停止要求のACKを送信する(ステップ918)。
上述のように、同一のフローを同タイミングで送信する範囲を無線端末からフローの視聴要求を受信したセクタとその隣接のセクタに限定することで無線端末が受信できないセクタ(端末の性能を超える数のセクタまたは無線端末の受信電力が弱いため受信することができないセクタ)から無駄にフローを送信することを抑制することが可能となる。フローを送信していないセクタではフローを送信していない時間を他のフローの送信やユニキャストサービスなど他の音声、データ通信に割り当てることができるため、無線リソースを効率的に利用することが可能である。
無線基地局は無線端末からのフロー視聴要求の受信を契機に全ての隣接セクタに対してソフトコンバイン用のフロー送信要求を送信する。フロー送信要求には自セクタのセクタID,フローのID,フローの送信タイミング、フローの送信時間等の情報を含める。フローIDはフロー毎に固有に割り振られたフローの識別子である。セクタIDはセクタ毎に割り振られたセクタの識別子である。隣接のセクタはフローIDとセクタIDを受信することで、どのフローに対する確認要求を隣接のどのセクタから受信したか識別する。隣接セクタはフロー送信要求の受信を契機に受信したパラメータに従い、フローの送信を開始する。無線端末はフローを視聴している間、在圏しているセクタに対して定期的に視聴メッセージを送信している。無線端末からの視聴メッセージ受信監視タイマが満了した際に当セクタで送信しているフローの解放可否を判定するため、セクタの状態を「Main」「Sub」「Non」の3つの種別に分類してフロー毎に管理する。無線端末から視聴メッセージを受信しているセクタを「Main」、視聴メッセージを受信しているセクタと隣接関係であるセクタを「Sub」、それ以外のセクタを「Non」と定義する。フローは「Main」と「Sub」から同タイミングで送信され、無線端末で「Main」からの電波と「Sub」からの電波を電力合成しフローは復元される。無線端末からの視聴メッセージ受信監視タイマの満了を契機に、「Main」は「Sub」に遷移する。「Sub」に遷移すると同時に隣接セクタに対して、隣接セクタが「Main」であるか確認するためのメッセージを送信する。このメッセージのパラメータとしてフローのIDと自セクタのセクタID等を含める。確認の結果、隣接セクタに「Main」が存在しない場合は「Sub」から「Non」に遷移する。「Sub」は「Main」であるか確認するためのメッセージの受信を契機にメッセージを受信したセクタ以外の隣接セクタに対して隣接セクタが「Main」であるか確認するためのメッセージを送信する。隣接セクタに「Main」が存在しない場合は「Sub」から「Non」に遷移する。「Non」は「Main」であるか確認するためのメッセージの受信応答のみ行う。通信制御装置は無線端末のセッション情報の管理、無線基地局で送信しているフローの管理、フローの配信、停止の制御、承認、認証機能等を備えた装置である。複数の無線基地局(セクタ)で同一のフローを同タイミングで送信するため、通信制御装置では配下の全無線基地局(セクタ)のリソースを管理している。通信制御装置と無線基地局(セクタ)の間はAインタフェース(TSG−A標準で定められたインタフェース)で通信を行う。フローを送信している状態で無線基地局(セクタ)が初期化されると、無線基地局はフローを送信している情報を失うため、通信制御装置に使用されていない無駄なリソースが残る可能性がある。通信制御装置のリソースの解放漏れを回避するため、通信制御装置でも視聴メッセージ受信監視タイマを管理する。タイマ値は無線基地局(セクタ)の視聴メッセージ監視タイマ以上の値とする。タイマが満了した場合はフローの送信テーブルからフロー情報を解放し、配下のセクタに対してフロー送信用パスの解放要求を送信する。また、コンテンツサーバに対してフローの停止要求を送信する。
無線端末からのフロー視聴要求ではなく、通信制御装置からのフロー視聴要求に対しても同様の方式を用いてソフトコンバインを実施可能である。通信制御装置からのフロー視聴要求を契機に本方式を用いるには2つの手段がある。1つ目の方法は通信制御装置から無線端末から送信される視聴メッセージ相当のメッセージを定期的に送信する方法である。2つ目の方法は視聴メッセージ監視タイマの満了を契機に動作するのではなく、フロー送信要求、停止要求を契機に「Main」「Sub」「Non」の遷移を行う方式である。
無線基地局(セクタ)でどのフローを送信しているかは無線基地局の上位ノードである通信制御装置で管理する。(無線基地局間でフローの割当削除の情報を送受し、管理しても良い。)無線端末は移動体であるため、複数のセクタ間をハンドオフする可能性がある。無線端末でフローを合成するためにはハンドオフ先のセクタでも同じフローを同タイミングで送信する必要がある。該当時間に対するフロー割当の衝突(隣接のセクタ間で同じ時間に別のフローが割り当てられていること)を防止するため、あるセクタでフローを送信している場合、フローを送信していない無線基地局(セクタ)でもそのフローを送信している時間帯を無線端末のハンドオフに備えて空けておかなければならなくなり、送信可能なフロー数、無線利用効率が低下する。また、何セクタ分のフローを合成可能かは無線端末の性能に依存するため、隣接の全セクタで同一のフローを同タイミングで送信することが必ずしも最良であるとは限らない。これらの問題を解決するために上記の方式に加え、次のような方法をとる。同一のフローを同タイミングで送信する範囲をSHOG(Soft Hand Off Group)と定義する。セクタ毎にどのSHOGに属するかを設定する。(フロー単位にセクタにSHOGを設定しても良い。)ある無線端末からフローの視聴要求を受信した場合はそのフローを同一のタイミングで送信する範囲を、視聴要求を受信したセクタとそのセクタと隣接の関係にあり同じSHOGに属しているセクタに限定する。通信制御装置ではSHOG毎にフローの送信テーブルを管理し、フローの送信時間、送信タイミングの決定を行う。無線端末からフローの視聴要求の受信を契機に全ての隣接セクタに対してソフトコンバイン用のフロー送信要求を送信する。(セクタで隣接セクタのSHOGを管理し、隣接セクタの中で同一SHOGのセクタのみにフロー送信要求を送信するようにしてもよい。)フロー送信要求には自セクタのセクタID,SHOG,フローのID,フローの送信タイミング、フローの送信時間等の情報を含める。隣接セクタはフロー送信要求を受信したセクタが同一SHOGに属している場合は受信したパラメータに従い、フローの送信を開始する。
セクタの「Main」、「Sub」、「Non」の状態遷移にもSHOGを用いる。隣接セクタが「Main」であるか確認するためのメッセージにSHOGを含めて送信し、メッセージを受信したセクタのSHOGと自セクタのSHOGを比較し、SHOGが異なる場合はSHOG不一致の情報を含めてメッセージを受信したセクタに返信する。SHOGが同じ場合は前記の処理を行う。(セクタで隣接セクタのSHOGを管理し、隣接セクタの中で同一SHOGのセクタのみに隣接セクタが「Main」であるか確認するためのメッセージを送信するようにしてもよい。)
図10、図11は、第2の実施形態を説明する無線通信システムの概略図である。図12は、基地局1001、1002には、セクタ番号1201とSCR1202とを対応付けて記憶するテーブル1200(図12)を備える。
図13、図14は、第2の実施形態を示すシーケンス図である。無線端末100は、基地局1001(セクタ1001)に在圏しており、基地局1001とシグナリングのやり取りをしているとする。基地局1001は、無線端末100にフローを送信している(ステップS1300)。基地局1001は、自基地局の位置情報を無線端末100に報知する(S1301)。
無線端末100は、自端末の位置情報をGPS等から取得し(S1302)、無線端末100は、自端末と基地局1001との距離の計算を行う(S1303)。次に、無線端末100は、基地局1001に設定されたSCR(Soft Combine Radius)の外へ移動したことを契機に、そのSCR値と計算結果とを比較し(S1304)、SCR値の方が計算結果より小さい(SCR<計算結果)場合には、基地局1001にフロー送信要求を行う(S1305)。このフロー追加要求には、フローID、フローの追加を要求する無線基地局(セクタ)のセクタIDリスト等を含める。フローの追加を要求するセクタは、セクタ1001以外のセクタで、無線端末が受信している各セクタからの受信電力から上位n個のセクタを選択する(例えば、セクタ2)。尚、無線端末と隣接の無線基地局(セクタ)との距離を計算し距離の短い順にn個のセクタを選択しても良い。又、無線端末の位置情報を在圏している無線基地局(セクタ)基地局に通知し、無線基地局(セクタ)で管理している隣接の無線基地局(セクタ)の位置情報から無線端末と隣接の無線基地局(セクタ)の距離を計算し、距離の短い順に上位n個のセクタを選択する方法をとっても良い。
無線基地局1001は、受信したフロー追加要求に含まれるフローIDに基づき、フロー情報管理テーブルを検索して(S1306)、フローID、データレート、送信時間、送信タイミング等のパラメータを取得し、これらの情報と自セクタのセクタIDを含むフロー送信要求をセクタ2に行う(S1307)。
セクタ2は、受信したフロー送信要求に含まれるパラメータを基にフローの送信を開始する(S1308)。
無線端末100は、2つのセクタkら受信したフローを合成し、復元する。
また、無線端末100は、SCR内に移動したことを契機に、SCR値と計算結果とを比較し(S1404)、SCR値の方が計算結果より大きい(SCR>計算結果)場合には、無線端末100が在圏している無線基地局以外のフローを受信している無線基地局(セクタ1001)にフロー削除要求を行う(S1405、図14)。尚、図14において、S1400〜1403迄の処理は、図13のS1300〜S1303迄の処理と同様である。フロー削除要求にはフローID、セクタ情報等のパラメータを含める。
セクタ1001は、無線端末100からフロー削除要求を受信すると、受信したフロー削除要求に含まれるフローIDに基づき、フロー情報管理テーブルを検索して(S1406)、フローID等のパラメータを取得し、これらの情報を含むフロー停止要求をセクタ2に行う(S1407)。
フロー停止要求を受信したセクタ1002は、該当フローに対して他の無線端末からフロー視聴要求を受信していないか確認し、フロー視聴要求を受信していない場合はフローを停止する。
尚、フローの追加と削除が無線端末の動作によりバタつかない様にフロー削除要求を送信するまでに保護時間を設けても良い。また、フロー停止要求を送信するSCRを別パラメータ(“フロー送信SCR>フロー停止SCR”)として定義し、フロー停止処理に保護を入れても良い。
また、無線基地局は定期的にフロー視聴要求を送信している。従って、このフロー視聴要求を利用し、フロー視聴要求に対してフロー停止用のタイマを設定し、フローを停止するようにしても良い。
図15は、第3の実施形態を説明する無線通信システムの概略図である。無線基地局(1501、1502、・・・1505)には、セクタ番号1601と、基地局間の距離のパラメータを表すSCD(Soft Combine Distance)1602と、位置情報1603と、電力情報1604とを対応付けて記憶するテーブル1600を備えている(図16)。SCDは、各基地局に設定される。
図17は、第3の実施の形態の動作を示すシーケンス図である。基地局1501は、無線端末100にフローを送信している。基地局1501は、無線端末100からフロー視聴要求を受けると(S1701)、隣接の基地局(1502、1503、1504)に対してフロー送信要求を行う(S1706)。このフロー送信要求には、自セクタID、フローID、データレート、送信時間、送信タイミング、SCD、自基地局の位置情報、フロー送信回数等のパラメータが含まれている。フロー送信回数は、フローを送信するか否かの判断に使用する。基地局1501は、フロー送信要求の回数を記憶しておく。
基地局(1502、1503、1504)は、フロー送信要求に含まれる基地局1501の位置情報と自基地局の位置情報とから、基地局間の距離を計算する(S1705)。次に、基地局(1502、1503、1504)は、計算結果とSCD値を比較し、SCDが計算結果より大きく(SCD>距離の計算結果)、かつ該当フローを送信していないと判断した場合(S1706)、無線端末100へのフロー送信を開始する(S1707)。また、基地局(1502、1503、1504)は、フロー送信回数を記憶する(S1708)。基地局は、SCDが計算結果以下(SCD≦距離の計算結果)、かつ該当フローを送信していないと判断した場合(S1706)、現状のフロー送信状態を維持する。
次に、例えば、基地局1502は、フロー送信回数と予め定められた回数とを比較し、フロー送信回数が予め定められた回数を超えていない場合には、フロー送信要求を受信した無線基地局以外の基地局1506にフロー送信要求を行い(S1710)、フロー送信回数を記憶する(S1711)。すなわち、フロー送信要求を受信した基地局は、該当フローに対して一定時間以上前にフロー送信要求を送信していない場合は、フロー送信要求を受信した基地局(セクタ)以外の隣接の基地局(セクタ)に対してフロー送信要求を行う。
送信回数のパラメータには、受信した送信回数をインクリメントしたものを含める。超過した場合はフロー送信要求メッセージの送信は行わない。またフロー送信要求を送信した無線基地局(セクタ)は一定時間、メッセージ送信回数が何回のフロー送信要求を受信したか記憶しておき、同一情報(メッセージ回数のみ異なる)のフローの送信要求を受信した場合にはメッセージを破棄する。
基地局1506は、ステッテ1705、1706と同様の処理を行い(S1712、1713)、無線端末100にフローを送信する(S1714)。
無線基地局(セクタ)1501は定期的に無線端末100から送信されるフロー視聴要求に対してタイマ設定し管理する。タイマが満了した際には(S1715)、隣接の無線基地局(1502、1503、1504)に対してフロー停止要求を送信する(S1716)。基地局1502は、このフロー停止要求を基地局1506に送信する(S1717)。フロー停止要求には送信を停止するフローのID、メッセージの送信回数を含める。
フロー停止要求を受信した無線基地局(1502、1503、1504、1506)は該当フローに対して他の無線端末からフロー視聴要求を受信していない場合はフローの送信を停止する(S1711)。また、受信したフロー停止要求に含まれるメッセージ送信回数をインクリメントし、インクリメントした値が定められたメッセージ送信回数の上限以内である場合はフロー停止要求を受信した無線基地局以外の隣接の無線基地局に対してフロー停止要求を送信する。フロー停止要求を送信した無線基地局(セクタ)は一定時間、フロー送信要求を受信したことを記憶しておき、同一情報(メッセージ回数のみ異なる)のフローの停止要求を受信した場合にはメッセージを破棄する。
図18は、段階送信の動作を示すシーケンス図である。段階送信の場合は、SCDのパラメータを複数持ち、処理は、図17と同様である。
図19、図20は、第2の実施形態を説明する無線通信システムの概略図である。図21は、無線端末に備えるテーブルの構成を示す図である。図22が、基地局に備えるテーブルの構成を示す図である。図23、24は、第2の実施形態のシーケンスを示す図である。
無線端末100、101、102は、基地局(セクタ)1900に在圏しており、基地局1900とシグナリングのやり取りをしている。基地局1900は、無線端末100〜102にフローを送信している(ステップS2301)。
各無線端末(100、101、102)は、各基地局(セクタ)から受信した信号の電力を測定し(ステップS2302)、テーブルに記憶する(ステップ2303)(図21)。無縁端末は、測定した受信電力と予め設定された電力閾値とを比較し、その電力閾値を超え、かつ受信電力の高い上位nのセクタを決定する(S2304)。このnは、無線端末の性能を考慮し、無線端末が電力合成可能な範囲内の値とする。
次に各無線端末は、フローIDと決定したセクタ情報を含むフロー視聴要求を基地局1(セクタ1)に行う(S2305)。ここでは、例えば、無線端末1は、基地局2からの受信電力が高いため、セクタ情報として基地局2の情報をフロー視聴要求に含める。同様に、無線端末2は、基地局3、無線端末3は、基地局3、4、5の情報(セクタ情報)をフロー視聴要求に含める。
基地局1900は、受信したフロー視聴要求に含まれるセクタ情報を収集し(図22)、フロー送信要求を行う上位m個のセクタを決定(本実施例では、基地局3、図25)する(S2306)。次に、基地局1900は、フローIDに基づき、フロー情報管理テーブルを検索し、取得したフローID、データレート、送信時間、送信タイミングを含むフロー送信要求を基地局1902に行う(S2308)。基地局1902は、無線端末100〜102に対して、フロー送信を開始する(S2309)。
次に、図24を用いて、無線端末101、無線端末102が、移動した場合(図20)について説明する。基地局1900は、無線端末100〜102にフローを送信している(ステップS2401)。
各無線端末(100、101、102)は、各基地局(セクタ)から受信した信号の電力を測定し(ステップS2402)、テーブルに記憶する(ステップ2403)(図21)。無縁端末は、測定した受信電力と予め設定された電力閾値とを比較し、その電力閾値を超え、かつ受信電力の高い上位nのセクタを決定する(S2404)。次に各無線端末は、フローIDと決定したセクタ情報を含むフロー視聴要求を基地局1(セクタ1)に行う(S2405)。ここでは、無線端末2は、移動により、基地局2の情報(セクタ情報)フロー視聴要求に含める。同様に、無線端末3は、移動により、基地局5の情報(セクタ情報)フロー視聴要求に含める。
基地局1900は、受信したフロー視聴要求に含まれるセクタ情報を収集し、フロー送信要求を行う上位m個のセクタを決定(本実施例では、基地局2、図26)する(S2406)。次に、基地局1900は、フローIDに基づき、フロー情報管理テーブルを検索し、取得したフローID、データレート、送信時間、送信タイミングを含むフロー送信要求を基地局1901に行う(S2408)。基地局1901は、無線端末100〜102に対して、無線端末100−102へのフロー送信を開始する(S2409)。基地局1902に対しては、フロー停止要求を行う(S2410)。基地局1902は、この要求を受け、無線端末100〜102へのフロー送信を停止する(S2411)。
このように、無線基地局(セクタ)では無線端末からのフロー視聴要求が停止するまで繰り返し統計収集を行い、統計の結果に合わせてダイナミックにフローを送信させるセクタを変更する。フローの送信が必要ないセクタに対してはフロー停止要求を、フローを新規に送信させる必要のあるセクタに対してはフロー送信要求を送信する。フロー停止要求を受信したセクタは該当フローに対して無線端末からフロー視聴要求を受信していないか確認し、受信していない場合はフローを解放する。
上記実施例で用いた、SCR、SCD以外に、無線基地局に、該無線基地局からの距離を示すパラメータであるSDR(Soft Distance Radius)を用いてもよい。
尚、上記実施例1〜5で、フローの送信、停止の制御を行う手段は、基地局以外の通信制御装置が行っても良い。
第1の実施形態による無線通信システムの構成を示す図である。 無線基地局の構成を示すブロック図である。 無線基地局に備えるセクタ状態管理テーブル212の構成を示す図である。 無線基地局に備えるフロー情報管理テーブル213の構成を示す図である。 通信制御装置120の構成を示すブロック図である。 通信制御装置120に備える情報管理テーブル522の構成を示す図である。 コンテンツサーバ140の構成を示す図である。 第1の実施形態による無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。 同じく、第1の実施形態による無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。 第2の実施形態による無線通信システムの動作概要を示す図である。 同じく、第2の実施形態による無線通信システムの動作概要を示す図である。 第2の実施形態による無線基地局に備えるテーブルの構成を示す図である。 第2の実施形態による無線通信ンシステムの動作を示すシーケンス図である。 同じく、第2の実施形態による無線通信ンシステムの動作を示すシーケンス図である。 第3の実施形態による無線通信システムの動作概要を示す図である。 第3の実施形態による無線基地局に備えるテーブルの構成を示す図である。 第3の実施形態による無線通信ンシステムの動作を示すシーケンス図である。 第3の実施形態による無線通信ンシステムの動作を示すシーケンス図である。 第4の実施形態による無線通信システムの動作概要を示す図である。 同じく、第4の実施形態による無線通信システムの動作概要を示す図である。 第4の実施形態による無線端末に備えるテーブルの構成を示す図である。 第4の実施形態による無線基地局に備えるテーブルの構成を示す図である。 第4の実施形態による無線通信ンシステムの動作を示すシーケンス図である。 同じく、第4の実施形態による無線通信ンシステムの動作を示すシーケンス図である。 第4の実施形態による無線基地局で収集した統計情報の結果を示す図である。 同じく、第4の実施形態による無線基地局で収集した統計情報の結果を示す図である。
符号の説明
100 無線端末
110−1〜110−6 無線基地局
120 通信制御装置
130 通信網(IP網)
140 コンテンツサーバ
200−1〜200−3 アンテナ
201−1〜201−3 無線アナログ部
202 ディジタル信号処理部
203 回線インタフェース部
204 呼処理部
205 基地局制御部
500、501 回線インタフェース
502 呼処理部
503 装置制御部

Claims (2)

  1. 複数の無線基地局と、該複数の無線基地局と通信網とを接続する通信制御装置と、前記通信網に接続されたコンテンツサーバとを有し、
    前記複数の無線基地局が、無線端末に対して、ある通信情報を同じタイミングで送信し、無線端末においては、複数の基地局から同じタイミングで受信した通信情報を合成する処理を行って通信情報を受信する無線通信システムにおける無線基地局であって、
    前記無線基地局は複数のセクタから構成され、
    予め、前記無線基地局に、自無線基地局のセクタおよびそれらのセクタに隣接するセクタについて、セクタを識別するセクタ番号とそれらのセクタに対して通信情報の送信要求を行うか否かの基準となるパラメータとを対応付けて記憶しているテーブルと、制御部とを備え、
    該制御部は、
    無線端末に通信情報を送信中に、該無線端末が前記自無線端末の位置情報と前記無線基地局の位置情報と前記パラメータに基いて選択したセクタへの通信情報の追加送信要求を前記無線端末から受信すると、
    前記通信情報の追加送信要求のあったセクタに対して通信情報のID、自セクタのIDを少なくとも含む通信情報送信要求を送信し、
    一方、他の無線基地局から通信情報送信要求を受信した場合には、前記通信制御装置との間に前記通信情報を送信するためのパスを確立し、前記通信制御装置を介して前記コンテンツサーバより通信情報を取得して前記無線端末への通信情報の送信を開始するよう制御することを特徴とする無線基地局。
  2. 前記通信情報の送信要求を行うか否かの基準となるパラメータとして、無線端末と無線基地局との距離を用いることを特徴とする請求項1に記載の無線基地局。
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