JP4517488B2

JP4517488B2 - toilet seat

Info

Publication number: JP4517488B2
Application number: JP2000300038A
Authority: JP
Inventors: 直子生川; 茂樹河瀬; 章広梅田
Original assignee: Panasonic Corp; Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Corp; Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2000-09-29
Filing date: 2000-09-29
Publication date: 2010-08-04
Anticipated expiration: 2020-09-29
Also published as: JP2002102112A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は座りごこちが良く、清潔に使用することができる便座に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の便座としては、例えば、特開平０４−３３８４３０号公報や特開平０５−１７６８５９号公報に記載されているようなものがあった。
【０００３】
また便座部材は皮膚に直接接する部分が多く、その衛生面には配慮が払われている。このため、多くの工夫が実用化されてきた。近年殺菌剤を含浸させた払拭布や、無機系抗菌剤を分散させた便座シートなどが一部使用されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来の便座では、座りごこちは重視されているが、使用条件によって様々な人体からの汚れが付きやすく、日常の手入れを怠ると、細菌やカビが増殖しやすく、また悪臭を発することもある。また誘因物質によるゴキブリをはじめとする不快害虫が浸入したりすると不潔になりやすい。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の便座は便座表面板が、便座自体の形状を保持する樹脂材料からなるバックアップ基材と、前記バックアップ基材の表面層として積層し一体化して成形された弾性層である軟質材の熱可塑性エラストマー層とを備え、前記熱可塑性エラストマー層は、塩素元素を含まない化学構造を有し、表面自由エネルギーが熱可塑性エラストマーより小さい有機珪素化合物と、芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤の少なくとも一種を収納したマイクロカプセルとを含有する構成としたものである。
【０００６】
これによって、樹脂材料からなるバックアップ基材により便座自体の形状が保持され、表面層が熱可塑性エラストマー層の軟質材料により形成されていることにより、着座した際、局部的に力が作用することがない。さらに、表面自由エネルギーが小さい有機珪素化合物を熱可塑性エラストマー層が含んでいるため表面層の撥水性が向上する。そして芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤の少なくとも一種がマイクロカプセルに収納されていることにより芳香成分、害虫忌避成分、消臭成分は便座の使用とともに徐々に発散され、その効果が長期に持続される。この場合、表面白由エネルギーが熱可塑性エラストマーより小さい物質を有機珪素化合物とすることにより、熱可塑性エラストマー層の表面は撥水性が大幅に向上し、汚れ成分に対し低活性となるため防汚性が向上する。さらに、熱可塑性エラストマー層を塩素元素を含まない化学構造を有することにより、サーマルリサイクル時に塩化水素ガスやダイオキシンといった人体に悪影響を及ぼす排ガスが生成しない。このため、環境に優しいクリーンな便座が可能となる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
請求項１に記載の発明は、便座表面板が、便座自体の形状を保持する樹脂材料からなるバックアップ基材と、バックアップ基材の表面層として積層し一体化して成形された弾性層である軟質材の熱可塑性エラストマー層とを備え、熱可塑性エラストマー層は、塩素元素を含まない化学構造を有し、表面自由エネルギーが熱可塑性エラストマーより小さい有機珪素化合物と、芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤の少なくとも一種を収納したマイクロカプセルとを含有する構成とした便座とすることにより、樹脂材料からなるバックアップ基材により便座自体の形状が保持され、表面層が熱可塑性エラストマー層の軟質材料により形成されていることにより、着座した際、局部的に力が作用することがない。さらに、表面自由エネルギーが小さい有機珪素化合物を熱可塑性エラストマー層が含んでいるため表面層の撥水性が向上する。そして芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤の少なくとも一種がマイクロカプセルに収納されていることにより芳香成分、害虫忌避成分、消臭成分は便座の使用とともに徐々に発散され、その効果が長期に持続される。この場合、表面白由エネルギーが熱可塑性エラストマーより小さい物質を有機珪素化合物とすることにより、熱可塑性エラストマー層の表面は撥水性が大幅に向上し、汚れ成分に対し低活性となるため防汚性が向上する。さらに、汚れ成分の便座表面への汚れの付着が少なくなるため、それらを餌とする細菌やカビの増殖も抑制される。さらに熱可塑性エラストマー層を塩素元素を含まない化学構造を有することにより、サーマルリサイクル時に塩化水素ガスやダイオキシンといった人体に悪影響を及ぼす排ガスが生成しない。このため、環境に優しいクリーンな便座が可能となる。
【０００８】
請求項２に記載の発明は、特に第１の発明のバックアップ基材と熱可塑性エラストマー層との間に第二の弾性層である発泡層を有する便座にすることにより、便座表面をよりいっそう軟らかくすることができ、安全性や快適性がさらに向上する。
【０００９】
請求項３に記載の発明は、特に第１または第２の発明のバックアップ基材の樹脂材料を熱硬化性樹脂としたものなので、高剛性のため、強度の大きい便座が可能となる。
【００１０】
請求項４に記載の発明は、特に第１ないし第３の発明の熱可塑性エラストマー層は、さらに抗菌剤を含有するので、便座表面での細菌、ぬめり、カビなどの増殖が抑制される。
【００１１】
請求項５に記載の発明は、特に第１の発明の抗菌剤を無機系抗菌剤の少なくとも一種、および有機系抗菌剤の少なくとも一種とすることにより、無機系抗菌剤の作用により主として細菌の増殖を抑制し、さらには細菌の増殖に起因する悪臭の発生、酵母の増殖に起因するぬめりの発生も抑制し、また、有機系抗菌剤の作用により主としてカビの増殖を抑制することができるので、カビ、細菌などの増殖を抑制し、健康的で清潔な便座が可能となる。
【００１２】
請求項６に記載の発明は、特に第１ないし第５の発明の有機珪素化合物としてジメチルポリシロキサンを０．５％、芳香剤としてカプリル酸エチルを収納したマイクロカプセルを１％分散させた熱可塑性エラストマーとすることにより、熱可塑性エラストマー層の表面は撥水性が大幅に向上し、汚れ成分に対し低活性となるため防汚性が向上する。さらに、汚れ成分の便座表面への汚れの付着が少なくなるため、それらを餌とする細菌やカビの増殖も抑制される。
【００１３】
請求項７に記載の発明は、特に第１ないし第５の発明の有機珪素化合物としてジメチルポリシロキサンを０．５％、芳香剤としてペルメトリンを収納したマイクロカプセルを１％分散させた熱可塑性エラストマーとすることにより、熱可塑性エラストマー層の表面は撥水性が大幅に向上し、汚れ成分に対し低活性となるため防汚性が向上する。さらに、汚れ成分の便座表面への汚れの付着が少なくなるため、それらを餌とする細菌やカビの増殖も抑制される。
【００１４】
請求項８に記載の発明は、特に、特に第１ないし第５の発明の有機珪素化合物としてジメチルポリシロキサンを０．５％、芳香剤としてカプリル酸エチルを収納したマイクロカプセルを１％、抗菌剤としてゼオライト銀系抗菌剤を０．５％および有機系抗菌剤であるＴＢＺを０．５％分散させた熱可塑性エラストマーとすることにより、熱可塑性エラストマー層の表面は撥水性が大幅に向上し、汚れ成分に対し低活性となるため防汚性が向上する。さらに、汚れ成分の便座表面への汚れの付着が少なくなるため、それらを餌とする細菌やカビの増殖も抑制される。また、無機系抗菌剤の作用により主として細菌の増殖を抑制し、さらには細菌の増殖に起因する悪臭の発生、酵母の増殖に起因するぬめりの発生も抑制し、また、有機系抗菌剤の作用により主としてカビの増殖を抑制することができるので、カビ、細菌などの増殖を抑制し、健康的で清潔な便座が可能となる。
【００１５】
【実施例】
以下本発明の実施例について図１を参照しながら説明する。
【００１６】
なお、本発明におけるバックアップ基材の樹脂材料としては、熱可塑性樹脂としてポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合物などが挙げられるが、これらに限定するものではない。また、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性アクリル樹脂などが挙げられるが、これらに限定するものではない。また、ＦＲＰ用樹脂としては上記熱硬化性樹脂が便用可能であり、成形法としてはハンドレイアップ成形法、ホットプレス成形法、注型法、レジントランスファーモールディング法などを用いることが可能である。
【００１７】
また、可塑性エラストマーとしては、スチレン系、オレフイン系、ウレタン系、エステル系、アミド系、塩化ビニル系などが挙げられるがこれらに限定するものではない。
【００１８】
また、使用者に好ましい香りを発する芳香剤としては６−アセチル−１，１，２，４，７−ヘキサメチルテトラヒドロナフタレン、ウンデカラクトン、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、けい皮アルコール、酢酸ゲラニル、酢酸イソアミルなどが挙げられるが、これらに限定するものではない。
【００１９】
害虫忌避性を有するものとしては天然精油、ピレスロイド系物質などがある。天然精油としては例えば樹木や植物から放出または分泌される芳香物質であるフィトンチッドがあり、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、カンフェン、リモネンなどのテルペン類が挙げられる。ピレスロイド系物質としてはエトフェンブロックス（１−（ｐエトキシフェニル）−２−メチルプロピル−３−フェノキシベンジルエーテル）、サイフェノスリン（（ＲＳ）−アルファーシアノ−３−フェノキシベンジル（１Ｒ）−シス／トランス−クリサンテマート）、ペルメトリン（３−フェノキシベンジル−ｄｉ−シス／トランス−３（２，２−ジクロロビニル）−２，２−ジメチル−１シクロプロパンカルボキシレート）、アレスリン（３−アリル−２−メチルシクロペンタ−２−エン−４−オン−１−イルクリサンテマート）などが挙げられるが、これらに限定するものではない。
【００２０】
消臭成分としては、有機酸、フラボノイド、ポリフェノール類などの植物抽出物などがあるがそのいずれでもよい。
【００２１】
なお、芳香成分は比較的分子量が大きく、科学的に安定な構造のものが多く、消臭剤と同時に用いても芳香を消すことはない。したがって芳香剤と消臭剤をそれぞれ収納したマイクロカプセルを同時に使用しても差し支えない。
【００２２】
また、本発明に用いられるマイクロカプセルとしては例えば内部に芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤などが収納された１〜５０μｍのメラミンホルムアルデヒド樹脂よりなるものなどがある。その他にカプセル膜に無数の小さな孔が形成されていて、その孔から内部の芳香剤、消臭剤などが徐々に発散するようになっているものや、カプセル膜が外力によって破壊されて芳香成分、消臭成分などを発するものでも良く、またこれらに限定するものでもない。
【００２３】
また発泡層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタンなどが挙げられるが、これに限定するものではない。
【００２４】
また本発明の有機珪素化合物としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリ
シロキサン、ジフェニルポリシロキサンなどのシリコーン化合物、それらのシリコーン化合物をアルキッド変性、ポリエステル変性、アクリル変性、エポキシ変性した変性シリコーン化合物などが挙げられるが、これに限定するものではない。
【００２５】
また本発明における抗菌剤としては、無機系抗菌剤として、硝酸銀、硫酸銀、塩化銀など、銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持したゼオライト、および銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持したシリカゲルなどが挙げられるが、これらに限定するものではない。また、有機系抗菌剤としては、１０，１０’−オキシビスフェノキサアルシンなどフェニルエーテル誘導体、シクロフルアニドなどＮ‐ハロアルキルチオ系化合物、２−（４−チアゾリル）ベンズイミダゾール（以下ＴＢＺと略称する）等イミダゾール誘導体、２，３，５，６テトラクロル４−（メチルスルホリル）ピリジンなど第４級アンモニウム塩などが挙げられるが、これらに限定するものではない。
【００２６】
図１は本発明の一実施例における便座を示す模式図である。１は便座であり、この便座１は、図１の部分拡大断面図に示しているようにＦＲＰに代表されるバックアップ基材３とポリウレタンに代表される発泡層４と熱可塑性エラストマー層５と、熱可塑性エラストマー層中に分散されているジメチルポリシロキサンに代表される有機珪素化合物６と芳香剤などを収納したマイクロカプセル７と、ゼオライト銀に代表される無機系抗菌剤とＴＢＺに代表される有機系抗菌剤で構成されている。
【００２７】
（実施例１）
ハンドレイアップ成形法により、不飽和ポリエステル樹脂を用いたＦＲＰによりバックアップ基材を作成した。ジメチルポリシロキサンを０．５％、カプリル酸エチルを収納したマイクロカプセルを１％分散させた１．５ｍｍ厚のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーと１０ｍｍ厚のポリウレタン発泡層とを用い、真空成形によりバックアップ基材と積層一体化し目的とする便座を得た。
【００２８】
なお表層としてジメチルポリシロキサン、マイクロカプセルを含まない１．５ｍｍ厚のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーと１０ｍｍ厚のポリウレタン発泡層とを用い、真空成形によりバックアップ基材と積層一体化して得た便座を比較例とした。
【００２９】
（実施例２）
そしてハンドレイアップ成形法により、不飽和ポリエステル樹脂を用いたＦＲＰによりバックアップ基材を作成した。ジメチルポリシロキサンを０．５％、ペルメトリンを収納したマイクロカプセルを１％分散させた１．５ｍｍ厚のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーと１０ｍｍ厚のポリウレタン発泡層とを用い、真空成形によりバックアップ基材と積層一体化し目的とする便座を得た。
【００３０】
（実施例３）
ハンドレイアップ成形法により、不飽和ポリエステル樹脂を用いたＦＲＰによりバックアップ基材を作成した。ジメチルポリシロキサンを０．５％、ペルメトリンを収納したマイクロカプセルを１％分散させた１．５ｍｍ厚のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを用い、真空成形によりバックアップ基材と積層一体化し目的とする便座を得た。
【００３１】
（実施例４）
ハンドレイアップ成形法により、不飽和ポリエステル樹脂を用いたＦＲＰによりバックアップ基材を作成した。ジメチルポリシロキサンを０．５％、カプリル酸エチルを収納したマイクロカプセルを１％、ゼオライト銀系抗菌剤を０．５％および有機系抗菌剤であるＴＢＺを０．５％分散させた１．５ｍｍ厚のポリオレフイン系熟可塑性エラストマーと１５ｍｍ厚のポリウレタン発泡層とを用い、真空成形によりバックアップ基材と積層一体化
し目的とする便座を得た。
【００３２】
各実施例で得た便座の撥水性を協和界面科学（株）製接触角測定装置（ＣＡ−Ｚ型）で測定した。その結果を（表１）に示す。
【００３３】
【表１】

【００３４】
各実施例で得た便座の抗菌性能およびカビ抵抗性について試験を行った。抗菌性能については前記便座から５０×５０ｍｍの試料を切りだしそれぞれに菌液（黄色ブドウ球菌および大腸菌）１ｃｃを滴下し、３７℃で２４時間培養した。その後、滅菌済みリン酸緩衝液にて菌を洗い出した。この洗い出した液中の生菌数を、菌数測定用培地を用いて混釈平板法にて測定した。その結果を（表２）に示す。
【００３５】
【表２】

【００３６】
カビ抵抗性試験については、寒天培地上においた各試料（５０×５０ｍｍ）にアスペルギルス・ニガー菌液を噴霧し、２５℃で７日間培養した。その結果を（表３）に示す。
【００３７】
【表３】

【００３８】
次に各実施例で得た便座の芳香発散官能テストによる評価を行った。便座を通常の使用条件で使用し、その後官能テストを成人男女それぞれ５人で行った。その結果を（表４）に示す。
【００３９】
【表４】

【００４０】
また、各実施例で得た便座のゴキブリに対する忌避性能を評価した。前記試料から２００×２００ｍｍの試料を切り出し、試料の上に餌と水を設置し、チャバネゴキブリ成虫３０匹のいる部屋にそれぞれ放置し、４８時間後、餌の元の重さに対する残存率を調べた。その結果を（表５）に示す。
【００４１】
【表５】

【００４２】
（表１）から明らかなように、各実施例の便座は比較例の便座に比較し、著しい撥水性の向上が確認された。
【００４３】
（表２）から明らかなように、実施例４の便座は実施例１、２および比較例の便座に比較し、黄色ブドウ球菌および大腸菌に対する著しい抗菌効果を得ることができた。
【００４４】
（表３）から明らかなように、実施例４の便座は実施例ｌ、２および比較例の便座に比較し、良好な抗カビ効果を得ることができた。
【００４５】
（表４）から明らかなように比較例１および３の便座は比較例に比べて明らかに芳香を発散していることがわかる。
【００４６】
（表５）から明らかなように実施例２および３の便座は比較例に比べてゴキブリ忌避性能が著しく良好であった。このことから実施例２および３の便座からはペルメトリンが有効に発散され、ゴキブリ忌避に効果的に働いていることが明らかとなった。
【００４７】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、便座の表面が軟質で、しかも表面の撥水性が高く、汚れ成分に対し低活性で防汚性が高くすることができる。また、それらの汚れ成分を餌とする細菌やカビの増殖も抑制される。また芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤の少なくとも一種を収納したマイクロカプセルを含むことにより、より清潔で安全な便座を提供することができる。
【００４８】
また、軟質材からなる表面層は真空成形によりバックアップ基材と積層し一体化して便座を製造することにより、簡単に安価に便座を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例における便座の模式図
【符号の説明】
ｌ便座
３バックアップ基材
４発泡層
５熱可塑性エラストマー層
６マイクロカプセル
７有機珪素化合物[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a toilet seat that is comfortable to sit on and can be used cleanly.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, this type of toilet seat has been described in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 04-338430 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 05-176859.
[0003]
In addition, toilet seat members are often in direct contact with the skin, and consideration is given to their hygiene. For this reason, many devices have been put into practical use. In recent years, wiping cloth impregnated with a disinfectant and toilet seat sheets in which an inorganic antibacterial agent is dispersed have been partially used.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional toilet seat, the sitting comfort is emphasized, but depending on the use conditions, it is easy to get dirt from various human bodies, and if neglected daily care, bacteria and fungi are prone to multiply and a bad odor may be emitted. is there. In addition, if an unpleasant insect such as a cockroach caused by an inductive substance enters, it tends to become dirty.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the conventional problems, stool seat of the present invention the toilet seat surface plate, and a backup substrate made of a resin material for holding the shape of the seat itself, laminated and integrated to a surface layer of said backup base A thermoplastic elastomer layer of a soft material that is a molded elastic layer, the thermoplastic elastomer layer having a chemical structure not containing chlorine element, and an organic silicon compound having a surface free energy smaller than that of the thermoplastic elastomer, It comprises a microcapsule containing at least one of a fragrance, a pest repellent and a deodorant.
[0006]
Thereby, the shape of the seat itself is held by a backup substrate made of a resin material, by the surface layer is formed by soft material of the thermoplastic elastomer layer, when seated, locally force to act Absent. Furthermore, since the thermoplastic elastomer layer contains an organosilicon compound having a small surface free energy, the water repellency of the surface layer is improved. And since at least one kind of fragrance, pest repellent and deodorant is housed in the microcapsule, the fragrance, pest repellent and deodorant are gradually released with the use of the toilet seat, and the effect lasts for a long time Is done. In this case, the surface of the thermoplastic elastomer layer is greatly improved in water repellency by making the material having a surface white energy smaller than that of the thermoplastic elastomer an organosilicon compound. Will improve. Furthermore, since the thermoplastic elastomer layer has a chemical structure that does not contain elemental chlorine, exhaust gas that adversely affects the human body such as hydrogen chloride gas or dioxin is not generated during thermal recycling. For this reason, a clean toilet seat friendly to the environment is possible.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
According to the first aspect of the present invention, the toilet seat surface plate is a soft base layer made of a resin material that retains the shape of the toilet seat itself, and an elastic layer that is laminated and integrally molded as a surface layer of the backup base material. The thermoplastic elastomer layer has a chemical structure that does not contain elemental chlorine, and has a surface free energy smaller than that of the thermoplastic elastomer, an aromatic silicon , a pest repellent, and a deodorant. By forming a toilet seat containing a microcapsule containing at least one kind of agent, the shape of the toilet seat itself is maintained by a backup base material made of a resin material, and the surface layer is formed of a soft material of a thermoplastic elastomer layer As a result , no force is applied locally when seated. Furthermore, since the thermoplastic elastomer layer contains an organosilicon compound having a small surface free energy, the water repellency of the surface layer is improved. And since at least one kind of fragrance, pest repellent and deodorant is housed in the microcapsule, the fragrance, pest repellent and deodorant are gradually released with the use of the toilet seat, and the effect lasts for a long time Is done. In this case, the surface of the thermoplastic elastomer layer is greatly improved in water repellency by making the material having a surface white energy smaller than that of the thermoplastic elastomer an organosilicon compound. Will improve. Furthermore, since the adhesion of dirt to the toilet seat surface of dirt components is reduced, the growth of bacteria and molds that feed on them is also suppressed. Furthermore, since the thermoplastic elastomer layer has a chemical structure that does not contain elemental chlorine, exhaust gas that adversely affects the human body such as hydrogen chloride gas or dioxin is not generated during thermal recycling. For this reason, a clean toilet seat friendly to the environment is possible.
[0008]
The invention according to claim 2 makes the toilet seat surface even softer, particularly by making a toilet seat having a foamed layer as the second elastic layer between the backup base material of the first invention and the thermoplastic elastomer layer. Can improve safety and comfort further .
[0009]
According to a third aspect of the invention, especially since such a resin material of the first or backup substrate of the second aspect of the invention that the thermosetting resin, for high rigidity, thereby enabling a large seat intensity.
[0010]
According to a fourth aspect of the invention, particularly the third thermoplastic elastomer layer of the invention to the first not, since further containing an antimicrobial agent, bacteria in the toilet seat surface, slime, the growth of such fungi is suppressed.
[0011]
The invention according to claim 5 is mainly the growth of bacteria mainly by the action of the inorganic antibacterial agent by using at least one inorganic antibacterial agent and at least one organic antibacterial agent as the antibacterial agent of the first invention. In addition, the generation of malodor due to the growth of bacteria, the occurrence of slimy due to the growth of yeast can also be suppressed, and the growth of mold can be mainly suppressed by the action of organic antibacterial agents. Suppresses the growth of mold, bacteria, etc., enabling a healthy and clean toilet seat.
[0012]
The invention according to claim 6 is a thermoplastic resin in which microcapsules containing 0.5% dimethylpolysiloxane as an organosilicon compound of the first to fifth inventions and containing ethyl caprylate as a fragrance are dispersed 1%. By using an elastomer, the surface of the thermoplastic elastomer layer is greatly improved in water repellency and is less active against soil components, so that the antifouling property is improved. Furthermore, since the adhesion of dirt to the toilet seat surface of dirt components is reduced, the growth of bacteria and molds that feed on them is also suppressed.
[0013]
The invention according to claim 7 is a thermoplastic elastomer in which 0.5% of dimethylpolysiloxane as an organosilicon compound of the first to fifth inventions and 1% of microcapsules containing permethrin as a fragrance are dispersed. By doing so, the surface of the thermoplastic elastomer layer is greatly improved in water repellency and is less active against soil components, so that the antifouling property is improved. Furthermore, since the adhesion of dirt to the toilet seat surface of dirt components is reduced, the growth of bacteria and molds that feed on them is also suppressed.
[0014]
The invention according to claim 8 is particularly an antibacterial agent, in particular, 1% of microcapsules containing 0.5% of dimethylpolysiloxane as the organosilicon compound of the first to fifth inventions and ethyl caprylate as the fragrance. As a thermoplastic elastomer in which 0.5% of zeolite silver antibacterial agent and 0.5% of organic antibacterial TBZ are dispersed, the surface of the thermoplastic elastomer layer is greatly improved in water repellency, Antifouling property is improved because of low activity with respect to dirt components. Furthermore, since the adhesion of dirt to the toilet seat surface of dirt components is reduced, the growth of bacteria and molds that feed on them is also suppressed. In addition, the action of inorganic antibacterial agents mainly suppresses the growth of bacteria, and further suppresses the generation of malodor caused by the growth of bacteria and the occurrence of slimy due to the growth of yeast. Therefore, the growth of molds can be mainly suppressed, so that the growth of molds and bacteria can be suppressed and a healthy and clean toilet seat can be achieved.
[0015]
【Example】
An embodiment of the present invention will be described below with reference to FIG.
[0016]
Examples of the resin material for the backup base material in the present invention include, but are not limited to, polyethylene, polypropylene, acrylonitrile / butadiene / styrene copolymer, etc. as the thermoplastic resin. Examples of the thermosetting resin include, but are not limited to, phenol resin, urea resin, melamine resin, urethane resin, unsaturated polyester resin, epoxy resin, and thermosetting acrylic resin. In addition, the thermosetting resin can be used for FRP resin, and a hand lay-up molding method, a hot press molding method, a casting method, a resin transfer molding method, or the like can be used as a molding method. .
[0017]
Examples of the plastic elastomer include, but are not limited to, styrene, olefin, urethane, ester, amide, and vinyl chloride.
[0018]
Moreover, as a fragrance | flavor which emits a fragrance preferable for a user, 6-acetyl-1,1,2,4,7-hexamethyltetrahydronaphthalene, undecalactone, ethyl caproate, ethyl caprylate, cinnamic alcohol, geranyl acetate , Isoamyl acetate and the like, but are not limited thereto.
[0019]
Examples of insect repellents include natural essential oils and pyrethroid substances. Examples of natural essential oils include phytoncides, which are aromatic substances released or secreted from trees and plants, and include terpenes such as α-pinene, β-pinene, myrcene, camphene, and limonene. Examples of pyrethroids include etofenblox (1- (p ethoxyphenyl) -2-methylpropyl-3-phenoxybenzyl ether), cyphenosulin ((RS) -alpha-cyano-3-phenoxybenzyl (1R) -cis / Trans-Chrysantemate), permethrin (3-phenoxybenzyl-di-cis / trans-3 (2,2-dichlorovinyl) -2,2-dimethyl-1cyclopropanecarboxylate), allethrin (3-allyl-2) -Methylcyclopent-2-en-4-one-1-ylchrysantemate) and the like, but is not limited thereto.
[0020]
Examples of the deodorant component include plant extracts such as organic acids, flavonoids and polyphenols, and any of them may be used.
[0021]
In addition, the fragrance component has a relatively large molecular weight and many scientifically stable structures, and does not erase the fragrance even when used together with the deodorant. Therefore, microcapsules containing fragrance and deodorant can be used at the same time.
[0022]
The microcapsules used in the present invention include, for example, those made of melamine formaldehyde resin having a size of 1 to 50 μm and containing therein a fragrance, a pest repellent, a deodorant and the like. In addition, innumerable small holes are formed in the capsule membrane, and internal fragrances, deodorants, etc. are gradually emitted from the holes, or the capsule membrane is destroyed by external force and aroma components Further, it may emit a deodorant component or the like, and is not limited thereto.
[0023]
Examples of the foamed layer include, but are not limited to, polyethylene, polypropylene, polystyrene, polyurethane and the like.
[0024]
Examples of the organosilicon compound of the present invention include silicone compounds such as dimethylpolysiloxane, methylphenylpolysiloxane, and diphenylpolysiloxane, and alkyd-modified, polyester-modified, acrylic-modified, and epoxy-modified silicone compounds of these silicone compounds. However, the present invention is not limited to this.
[0025]
In addition, as the antibacterial agent in the present invention, as an inorganic antibacterial agent, silver nitrate, silver sulfate, silver chloride and the like, zeolite supporting silver, copper, zinc or tin, and silica gel supporting silver, copper, zinc or tin, etc. Although it is mentioned, it is not limited to these. Organic antibacterial agents include phenyl ether derivatives such as 10,10′-oxybisphenoxaarsine, N-haloalkylthio compounds such as cyclofluoride, 2- (4-thiazolyl) benzimidazole (hereinafter abbreviated as TBZ). ) Imidazole derivatives, quaternary ammonium salts such as 2,3,5,6 tetrachloro 4- (methylsulfolyl) pyridine and the like, but are not limited thereto.
[0026]
FIG. 1 is a schematic view showing a toilet seat in one embodiment of the present invention. 1 is a toilet seat. This toilet seat 1 includes a backup base material 3 represented by FRP, a foam layer 4 represented by polyurethane, and a thermoplastic elastomer layer 5 as shown in a partially enlarged sectional view of FIG. Microcapsules 7 containing an organosilicon compound 6 typified by dimethylpolysiloxane dispersed in a thermoplastic elastomer layer and a fragrance, an inorganic antibacterial agent typified by zeolite silver, and an organic typified by TBZ It is composed of antibacterial agents.
[0027]
Example 1
A backup base material was prepared by FRP using an unsaturated polyester resin by a hand lay-up molding method. Back-up base material by vacuum molding using 1.5 mm thick polyolefin-based thermoplastic elastomer and 10 mm thick polyurethane foam layer in which 0.5% dimethylpolysiloxane and 1% microcapsules containing ethyl caprylate are dispersed And the desired toilet seat was obtained.
[0028]
A comparative example of a toilet seat obtained by stacking and integrating with a backup substrate by vacuum forming using dimethylpolysiloxane as a surface layer, a 1.5 mm thick polyolefin-based thermoplastic elastomer not containing microcapsules and a 10 mm thick polyurethane foam layer It was.
[0029]
(Example 2)
And the backup base material was created by FRP using unsaturated polyester resin by the hand lay-up molding method. Laminated with a backup substrate by vacuum molding using 1.5mm thick polyolefin-based thermoplastic elastomer and 10mm thick polyurethane foam layer in which 0.5% dimethylpolysiloxane and 1% microcapsules containing permethrin are dispersed. The desired toilet seat was obtained.
[0030]
(Example 3)
A backup base material was prepared by FRP using an unsaturated polyester resin by a hand lay-up molding method. Using a 1.5 mm thick polyolefin-based thermoplastic elastomer in which 0.5% dimethylpolysiloxane and 1% microcapsules containing permethrin are dispersed, the desired toilet seat is obtained by vacuum forming and laminating with a backup substrate. It was.
[0031]
Example 4
A backup base material was prepared by FRP using an unsaturated polyester resin by a hand lay-up molding method. 1.5 mm in which 0.5% dimethylpolysiloxane, 1% microcapsules containing ethyl caprylate, 0.5% zeolite silver antibacterial agent, and 0.5% organic antibacterial TBZ are dispersed. Using a thick polyolefin-based mature plastic elastomer and a polyurethane foam layer having a thickness of 15 mm, a desired toilet seat was obtained by stacking and integrating with a backup substrate by vacuum forming.
[0032]
The water repellency of the toilet seat obtained in each example was measured with a contact angle measuring device (CA-Z type) manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd. The results are shown in (Table 1).
[0033]
[Table 1]

[0034]
The toilet seat obtained in each example was tested for antibacterial performance and mold resistance. For antibacterial performance, a 50 × 50 mm sample was cut out from the toilet seat, 1 cc of a bacterial solution (S. aureus and E. coli) was dropped into each, and cultured at 37 ° C. for 24 hours. Thereafter, the bacteria were washed out with a sterilized phosphate buffer. The number of viable bacteria in the washed liquid was measured by a pour plate method using a culture medium for measuring the number of bacteria. The results are shown in (Table 2).
[0035]
[Table 2]

[0036]
For the mold resistance test, Aspergillus niger bacterial solution was sprayed on each sample (50 × 50 mm) placed on an agar medium and cultured at 25 ° C. for 7 days. The results are shown in (Table 3).
[0037]
[Table 3]

[0038]
Next, the toilet seats obtained in each Example were evaluated by an aroma emission sensory test. The toilet seat was used under normal use conditions, and then a sensory test was conducted with five adult men and women. The results are shown in (Table 4).
[0039]
[Table 4]

[0040]
Moreover, the repelling performance with respect to the cockroach of the toilet seat obtained in each Example was evaluated. A 200 × 200 mm sample was cut out from the sample, food and water were placed on the sample, left in a room with 30 adult German cockroaches, and after 48 hours, the residual rate relative to the original weight of the food was examined. . The results are shown in (Table 5).
[0041]
[Table 5]

[0042]
As is clear from (Table 1), the toilet seat of each example was confirmed to be significantly improved in water repellency compared to the toilet seat of the comparative example.
[0043]
As is clear from Table 2, the toilet seat of Example 4 was able to obtain a remarkable antibacterial effect against Staphylococcus aureus and Escherichia coli as compared with the toilet seats of Examples 1 and 2 and Comparative Example.
[0044]
As is clear from Table 3, the toilet seat of Example 4 was able to obtain a good antifungal effect as compared with the toilet seats of Examples 1 and 2 and Comparative Example.
[0045]
As can be seen from Table 4, the toilet seats of Comparative Examples 1 and 3 clearly emit fragrance as compared with the Comparative Example.
[0046]
As is clear from (Table 5), the toilet seats of Examples 2 and 3 had significantly better cockroach repellency than the comparative examples. From this, it was clarified that permethrin was effectively released from the toilet seats of Examples 2 and 3 and effectively worked to avoid cockroaches.
[0047]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the toilet seat surface is soft, the surface has high water repellency, low activity against soil components, and high antifouling properties. In addition, the growth of bacteria and fungi that feed on these soil components is also suppressed. Moreover, a clean and safe toilet seat can be provided by including a microcapsule containing at least one of a fragrance, a pest repellent, and a deodorant.
[0048]
In addition, the toilet seat can be easily and inexpensively manufactured by stacking and integrating the surface layer made of the soft material with the backup base material by vacuum forming.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a toilet seat according to an embodiment of the present invention.
l Toilet seat 3 Backup substrate 4 Foamed layer 5 Thermoplastic elastomer layer 6 Microcapsule 7 Organosilicon compound

Claims

Toilet seat surface plate, a backup base material made of a resin material that retains the shape of the toilet seat itself ,
A thermoplastic elastomer layer of a soft material that is an elastic layer laminated and integrated as a surface layer of the backup base material,
The thermoplastic elastomer layer has a chemical structure not containing chlorine element,
An organosilicon compound having a surface free energy smaller than that of the thermoplastic elastomer;
Fragrances, pest repellent, and microcapsules which houses at least one deodorant
Toilet seat with a structure containing

The toilet seat of Claim 1 which has a foaming layer which is a 2nd elastic layer between the said backup base material and the said thermoplastic elastomer layer.

The toilet seat according to claim 1, wherein the backup base material is made of a thermosetting resin .

The toilet seat according to claim 1, wherein the thermoplastic elastomer layer contains an antibacterial agent .

The toilet seat according to claim 4, comprising at least one inorganic antibacterial agent and at least one organic antibacterial agent as the antibacterial agent.

6. The thermoplastic elastomer according to claim 1, comprising a thermoplastic elastomer in which 0.5% of dimethylpolysiloxane as the organosilicon compound and 1% of microcapsules containing ethyl caprylate as the fragrance are dispersed. toilet seat.

The toilet seat according to any one of claims 1 to 5, comprising a thermoplastic elastomer in which 0.5% of dimethylpolysiloxane as the organosilicon compound and 1% of microcapsules containing permethrin as the fragrance are dispersed.

0.5% dimethylpolysiloxane as the organosilicon compound, 1% microcapsules containing ethyl caprylate as the fragrance, 0.5% zeolite silver antibacterial as the antibacterial agent, and organic antibacterial agent The toilet seat according to claim 5, comprising a thermoplastic elastomer in which 0.5% of certain TBZ is dispersed.