JP4503205B2

JP4503205B2 - Crushing machine

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Publication number: JP4503205B2
Application number: JP2001248058A
Authority: JP
Inventors: 敏郎土屋; 達也野間; 国昭田中
Original assignee: Fujita Corp
Current assignee: Fujita Corp
Priority date: 2001-08-17
Filing date: 2001-08-17
Publication date: 2010-07-14
Anticipated expiration: 2021-08-17
Also published as: JP2003053681A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復動するチゼルの先端で、掘削、破砕などの対象とする地盤や岩などを衝撃して、地盤掘削、削岩などの破砕作業を行う破砕機に関し、特に、破砕作業に伴う岩粉などの破砕物が、チゼルとチゼルブッシュ間の隙間に入らないようにする構成を有する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、地盤掘削、砕岩、削岩などの所謂破砕作業には、ブレーカーなどと呼ばれる破砕機が使用されている。かかる破砕機には、種々の構成のものがあるが、先端を鋭角に構成した略直状のチゼルを、ピストンにより往復動可能に構成して、この鋭角状の先端を岩などに押し当てて、その衝撃力で粉砕する構成が知られている。
【０００３】
図１２には、かかる従来構成の破砕機１０の要部を示した。図１２（Ａ）に示すように、破砕機本体１１には、チゼル１２を保持するホルダ１３が設けられている。ホルダ１３には、図１２（Ｂ）に示すように、チゼルブッシュ１４が形成され、ホルダ１３のフロントヘッド１３ａ面にチゼルブッシュ１４の開口部が形成されている。かかるチゼルブッシュ１４内に、チゼル１２が挿入されている。チゼル１２の挿入に際しては、チゼルブッシュ１４の内径より小径のチゼル挿入部１２ａが挿入されている。
【０００４】
チゼル挿入部１２ａの後端側には、チゼル尾部１２ｂが形成され、チゼルブッシュ１４の底面側から往復動可能に突出したピストン１５の端部に当接されている。ピストン１５とチゼルブッシュ１４の内側との摺動部にはグリース１６が塗布され、ピストン１５の往復動が円滑に行えるようになっている。
【０００５】
ピストン１５を、油圧、あるいは空気圧などで往復駆動させることにより、ピストン１５端部にチゼル尾部１２ｂを介して当接させたチゼル１２を往復動させることができる。
【０００６】
チゼル１２のチゼルブッシュ１４内での取り付けは、ホルダ１３の側方からチゼルブッシュ１４内を通して反対側に通る貫通孔に、リティナピン１２ｃを通すことにより、チゼルブッシュ１４内に挿入されたチゼル挿入部１２ａ側面の切欠１２ｄがリティナピン１２ｃにより規制されて抜け防止が図られている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来構成のチゼルを有した破砕機で、トンネルなどの掘削、砕岩を行う場合には、図１２（Ａ）に示すように、特に母台より上部の砕岩などの破砕作業時には、砕岩した際の岩石、岩粉などの破砕物１７が落下することによりチゼル１２が損傷する現象がしばしば見られる。
【０００８】
図１２（Ａ）、（Ｂ）に示すように、上部岩石を砕岩する際に、破砕した岩石がホルダ１３の端面のフロントヘッド１３ａ面に当たり、チゼル１２およびチゼルブッシュ１４を損傷させることとなる。
【０００９】
さらに、チゼル１２とチゼルブッシュ１４との間には隙間１８が形成され、この隙間１８に通じる開口部１９がフロントヘッド１３ａ面側に形成されている。そのため、落下した岩粉などの小粒径の細かな破砕物１７が、開口部１９から、隙間部１８内に入り込み、チゼル１２とチゼルブッシュ１４およびピストン１５を損傷させることとなる。
【００１０】
また、ピストン１５とチゼルブッシュ１４との摺動部には、グリース１６が塗布されているが、チゼル尾部１２ｂ側が密閉されていないため、図１２（Ｂ）に示すように、グリース１６が漏出する。かかる漏出は破砕機の使用中、ほぼ連続して発生しているため、結果としてグリース１６が大量に無駄に消費されることとなる。
【００１１】
さらに、かかるグリース１６の漏出時に、グリース１６と岩粉などの破砕物１７とが混ざることにより、グリース１６の中に磨き粉が混ざったと同様の状態となり、チゼルブッシュ１４などの各部を摩耗させる結果となる。
【００１２】
本発明の目的は、破砕機のチゼルとチゼルブッシュとの間の隙間に、粉砕作業中に発生する破砕物が進入しないようにすることにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明は、破砕機本体のチゼルブッシュ内に、ピストンで往復動可能に保持されたチゼルにより地盤掘削、削岩などの破砕作業を行う破砕機であって、前記破砕機は、前記チゼルの外周部と前記チゼルブッシュの内周部との間に形成される隙間部への前記破砕作業に伴う破砕物の進入を防ぐ保護カバーを有し、前記保護カバーは、前記チゼルの胴体途中に形成された鍔部から前記隙間部の開口面を形成するフロントヘッド面にかけて、前記チゼルの外周を覆う隔離部材と、前記鍔部から前記フロントヘッド面側に向けて伸びるコイルばねにより形成され、前記チゼルの最大ストローク長より短い範囲で、前記隔離部材の外側を覆う鍔部側筒状部材と、前記フロントヘッド面側から前記鍔部側に向けて伸びるコイルばねにより形成され、前記チゼルの最大ストローク長より短い範囲で、前記隔離部材の外側を覆うブッシュ側筒状部材とを有し、前記鍔部側筒状部材と前記ブッシュ側筒状部材の先端部側が常に互いに重複させられることにより、前記フロントヘッド面から前記鍔部までを前記開口面を含めて覆うことを特徴とする。
【００１７】
コイルばねのコイル巻方向が反対方向であることを特徴とする。
【００１８】
コイルの巻方向を反対方向にすれば、コイルばねの間に介在させた隔離部材が、例えば、布などのような伸縮可能な素材で形成されていても、コイルばねの各段のばね間への挟み込みが抑制できる。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００２０】
（実施の形態１）
図１（Ａ）は、本発明の破砕機の全体構成を示す斜視図であり、（Ｂ）は（Ａ）の丸で囲んだチゼルとホルダとの構成状況を一部断面で示す要部の部分拡大断面図である。図２（Ａ）は、保護カバーを構成する内側コイルばね、隔離部材、外側コイルばねのセット状況を示す斜視図であり、（Ｂ）はキャップ部材の構成を示す斜視図である。
【００２１】
図３（Ａ）は、保護カバー２０の取り付け状況を示す部分断面図であり、（Ｂ）はキャップ部材と鍔部との当接状況を示す部分断面図であり、（Ｃ）はキャップ部材とフロントヘッド面との当接状況を示す部分断面図である。図４（Ａ）はリティナピンによりチゼルの抜け防止を図る構成を示す斜視図であり、（Ｂ）はリティナピンによりチゼルが抜けないように取り付けられた状況を示す断面図である。
【００２２】
図５（Ａ）は、本発明の破砕機のチゼルとホルダとの構成の要部を一部破断して示す正面図であり、（Ｂ）はチゼルをいっぱいに縮めた状態における鍔部とフロントヘッド面との距離を示す要部説明図であり、（Ｃ）は（Ｂ）における状態での保護カバーを構成するコイルばね、隔離部材の様子を示す要部断面図である。
【００２３】
破砕機１０の破砕機本体１１の前面１１ａには、図１（Ａ）に示すように、先端が鋭角に尖って形成されたチゼル１２を保持するホルダ１３が設けられている。ホルダ１３には、そのフロントヘッド１３ａ面から、図１（Ｂ）に示すように、チゼルブッシュ１４が設けられている。チゼルブッシュ１４内の底面側からは、往復動可能に構成されたピストン１５の端部が突出させられている。
【００２４】
チゼルブッシュ１４内には、チゼルブッシュ１４の内径より小径に形成されたチゼル挿入部１２ａが挿入されている。チゼル挿入部１２ａの後端側に設けたチゼル尾部１２ｂが、ピストン１５の端部に当接させられている。チゼル挿入部１２ａの側面には、切欠１２ｄが形成され、ホルダ１３の側面からチゼルブッシュ１４内を通過して反対側に抜ける貫通孔に着脱自在に挿入されたリティナピン１２ｃにより、抜けないように取り付けられている。
【００２５】
このようにしてチゼルブッシュ１４内に、ピストン１５により往復動可能に保持されたチゼル１２の胴体途中から、チゼルブッシュ１４の開口面が形成されたフロントヘッド１３ａ面側にかけて保護カバー２０が設けられている。
【００２６】
チゼル１２の胴長途中には、チゼル１２の外周側を囲うように鍔部２１が設けられ、鍔部２１はチゼル１２の後端側に向けて裾広がりになるようなテーパ面２１ａが設けられた形状に形成されている。かかる鍔部２１と、フロントヘッド１３ａ面との間に保護カバー２０が設けられることとなる。かかる保護カバー２０は、内側コイルばね２２、外側コイルばね２３、隔離部材２４とから構成されている。
【００２７】
チゼル１２に設けた鍔部２１とフロントヘッド１３ａ面との間にかけてチゼル１２の外周面を囲むように内側コイルばね２２が設けられている。さらに、内側コイルばね２２の外周を囲むように、外側コイルばね２３が設けられている。すなわち、内側コイルばね２２と、外側コイルばね２３とは、中心にチゼル１２を抱えるようにして、その周囲を二重筒状に囲むように設けられている。
【００２８】
内側コイルばね２２のフロントヘッド１３ａ面への取付けに際しては、フロントヘッド１３ａ面に形成されたチゼルブッシュ１４の開口面の外縁に沿って、内側コイルばね２２のコイル端面が取り付けられている。すなわち、チゼル１２とチゼルブッシュとの間に形成された隙間１８のフロントヘッド１３ａ面側に開口された開口部１９は、内側コイルばね２２の内側に内包されることとなる。
【００２９】
かかる内側コイルばね２２と外側コイルばね２３との間には、筒状に形成した布２４ａが筒内側に内側コイルばね２２を内包するように介在させられている。すなわち、布２４ａが、内側コイルばね２２側を、外側コイルばね２３側と隔離する隔離部材２４として機能している。かかる隔離部材２４が設けられているため、破砕機１０の使用時に、地盤掘削や削岩などの破砕作業に際して発生した岩粉などの小粒径の破砕物１７が、外側コイルばね２３のばね間を通して進入しても、内側コイルばね２２側に入り込まない。
【００３０】
上記構成の内側コイルばね２２、外側コイルばね２３、隔離部材２４とからなる保護カバー２０の実際の取付けは、間に隔離部材２４を介して二重筒状に内側コイルばね２２、外側コイルばね２３をセットした構成に、チゼル１２を通して取付けるようにすればよい。
【００３１】
図２（Ａ）に示すように、筒状に形成した隔離部材２４の布２４ａの内側に、コイルばね２２を入れ、布２４ａの外側に二重筒状に外側コイルばね２３を通す。その状態で、ねじ蓋状に形成したキャップ部材２５を二重筒状にコイルばねをセットした上記構成の両端に取り付ける。
【００３２】
キャップ部材２５は、図２（Ｂ）に示すように、外側コイルばね２３の径より大径の蓋部２５ａと、蓋部２５ａの中央部に凸状に形成されたねじ切り部２５ｂとから構成され、チゼル１２を通すことができる貫通孔２５ｃが、蓋部２５ａ、ねじ切り部２５ｂを貫通させて設けられている。
【００３３】
また、ねじ切り部２５ｂのねじ溝は、内側コイルばね２２の内周側に螺合できるように形成されており、ねじ切り部２５ｂを内側コイルばね２２にねじ込むことにより、間に布２４ａを介して二重筒状に構成した内側コイルばね２２、外側コイルばね２３のセット状態が崩れないようになっている。
【００３４】
このようにして両端にキャップ部材２５を取り付けてセット状態が崩れないように構成した保護カバー２０に、キャップ部材２５の貫通孔２５ｃを通すようにしてチゼル１２を貫通させる。これにより、チゼル１２の外周側は、内側コイルばね２２、隔離部材２４、外側コイルばね２３の順に囲まれて保護されることとなる。
【００３５】
この状態では、両端側に設けられたキャップ部材２５の一方の蓋部２５ａはチゼル１２の鍔部２１の下端面に、他方の蓋部２５ａはフロントヘッド１３ａ面に当接させられることとなる。当接部は何ら固定することなくフリーな状態にされている。チゼル１２は、図３（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）に示すように、そのチゼル挿入部１２ａに設けた切欠１２ｄがリティナピン１２ｃを介して抜けないように取付けられるため、チゼル１２の鍔部２１と、ホルダ１３のフロントヘッド１３ａ面との間に、上下端のキャップ部材２５は挟まれることとなりチゼル１２の鍔部２１と、フロントヘッド１３ａ面との間に保護カバー２０を抜けないように取り付けることができる。
【００３６】
なお、図４（Ａ）、（Ｂ）には、チゼル１２を抜けないようにホルダ１３に形成したチゼルブッシュ１４内に、リティナピン１２ｃを利用して取付ける様子を示した。
【００３７】
隔離部材２４として、図１に示す場合には、布２４ａを使用した場合を示したが、伸縮可能な素材で、上記破砕物１７を通過しないような性質を有する素材であれば、布以外のものを使用しても構わない。例えば、合成樹脂性の膜、あるいはフィルム、ゴム膜などを使用しても構わない。あるいは、蛇腹状に伸縮可能に構成された管状部材を使用しても構わない。
【００３８】
上記のように構成された破砕機１０では、破砕機本体１１に内蔵したピストン１５を、油圧または空気圧で駆動させる。ピストン１５の往復動に合わせて、ピストン１５の端面に当接させたチゼル尾部１２ｂを介して、チゼル１２が往復動することとなる。チゼル１２の往復動は、チゼル挿入部１２ａがホルダ１３のチゼルブッシュ１４内に往復動可能に保持された状態で行われることとなる。
【００３９】
チゼル１２の往復動に際しては、チゼル１２に設けた鍔部２１とホルダ１３のフロントヘッド１３ａ面との間に設けられた内側コイルばね２２、外側コイルばね２３の双方が、伸縮させられることとなる。
【００４０】
図１（Ａ）に示すように、チゼル１２の先端を母台より上方の地盤面２６を掘削、あるいは破砕する場合には、破砕作業に伴って多数の地盤あるいは岩石の破砕片などの破砕物１７が落下してくる。破砕物１７には、小粒径の岩粉などが含まれているが、かかる破砕物１７がチゼル１２側に飛び込んできても、外側コイルばね２３でその通過が阻止される。
【００４１】
また、岩粉が外側コイルばね２３のばね間より小粒径の場合には、ばね間を通過して外側コイルばね２３を通過する場合も考えられるが、本発明の構成では、前記説明のように、布２４ａが隔離部材２４として外側コイルばね２３と内側コイルばね２２との間に介在させられているため、外側コイルばね２３を通過した岩粉などの粉砕物１７でも、内側にチゼル１２を内包している内側コイルばね２２側へ通過することはない。
【００４２】
このようにして、上記構成を有する本発明の破砕機では、破砕作業時に発生する岩粉などの破砕物が、チゼル１２とチゼルブッシュ１４との間に形成される隙間部１８に通じるフロントヘッド１３ａ面に形成された開口部１９に飛び込む心配がない。そのため、従来構成とは異なり、チゼル１２の外周面とチゼルブッシュ１４の内周面との間に形成される隙間部１８に破砕物１７が入り込むことはなく、かかる破砕物１７の入り込みに起因するチゼル１２、チゼルブッシュ１４などの損傷を未然に防止することができる。
【００４３】
また、ピストン１５とチゼルブッシュ１４との摺動部分には、グリース１６が塗布されているが、グリース１６は、開口部１９側から漏出しても、布２４ａで構成された隔離部材２４により外部へのその漏出が防止され、グリース１６の無駄を無くすことができる。
【００４４】
図５（Ｂ）に示す場合には、チゼル１２がチゼルブッシュ１４内に最大に貫入した場合の様子を示し、図６（Ａ）に示す場合には、チゼル１２がチゼルブッシュ１４内から最も伸ばされた状態、すなわち、チゼル１２が最大ストロークに伸ばされた状態を示している。かかる両状態における鍔部２１とフロントヘッド１３a面との間の距離を、図５（Ｂ）に示す場合をαとし、図６（Ａ）に示す場合をβとすれば、図５（Ａ）に示すようにβ−αの距離をチゼル１２が往復動することとなる。
【００４５】
図５（Ｂ）に示す場合は、図５（Ｃ）に示すように、内側コイルばね２２と、外側コイルばね２３とはいっぱいに縮められた状態になっている。隔離部材２４としての布２４ａも、いっぱいに縮められた状態になっている。一方、図６（Ａ）に示す場合には、図６（Ｂ）に示すように、内側コイルばね２２、外側コイルばね２３はいっぱいに伸ばされた状態となり、両コイルばねに挟まれた隔離材２４もいっぱいに伸ばされた状態となっている。
【００４６】
図５（Ｃ）、図６（Ｂ）に示すように、隔離部材２４の布２４ａは、チゼル１２がいっぱいに伸ばされた状態でも、いっぱいに縮められた状態でも、いずれの状態でも、側面に皺が発生しないような弾性伸縮性がある素材で形成されている。縮めた状態で、周囲に多数の皺が発生する場合には、皺により弛んだ部分がばねに挟まれる可能性が発生するため、縮めた状態でも皺が発生しないことが好ましい。発生しても、ばね間に挟まれない程度に皺の発生を抑制できる素材であることが求められる。
【００４７】
また、かかる構成では、本発明者の実験によれば、図６（Ｃ）に示すように、内側コイルばね２２の長さは、上記β＋３０ｍｍ程度が好ましいことが確認された。
【００４８】
（実施の形態２）
本実施の形態では、上記実施の形態１とは異なる構成のコイルばねを使用した保護カバーを有する破砕機について説明する。図７（Ａ）は、本実施の形態で説明する構成の破砕機のチゼルとホルダとの構成の要部を示す正面図であり、（Ｂ）は、チゼルをいっぱいに縮めた状態における様子を一部断面で示した側面図であり、（Ｃ）は（Ｂ）の状態におけるコイルばねと隔離部材との様子を示す断面図である。
【００４９】
チゼル１２の胴体途中には、前記実施の形態１に示すと同様の鍔部２１が設けられている。かかる構成のチゼル１２は、前記実施の形態１で説明したと同様の構成により、ピストン１５により往復動可能に、チゼルブッシュ１４内に保持されている。
【００５０】
チゼル１２は、フロントヘッド１３ａ面から鍔部２１にかけて、保護カバー３０により外周側が覆われている。保護カバー３０は、フロントヘッド１３ａ面から鍔部２１にかけてのチゼル１２の外周を覆う筒状に形成された隔離部材３１と、隔離部材３１の外側を、フロントヘッド１３ａ面側から途中まで覆うブッシュ側筒状部材３２としてのコイルばね３２ａと、隔離部材３１の外側を鍔部２１側から途中まで覆う鍔部側筒状部材３３としてのコイルばね３３ａとから構成されている。
【００５１】
隔離部材３１は、前記実施の形態１と同様に構成すればよく、例えば、布３１ａを使用しても構わない。２個のコイルばね３２ａ、３３ａは、隔離部材３１の外側に設けられ、その一方が外側コイルばねに、他方が内側コイルばねに相当するように構成されている。
【００５２】
本実施の形態では、図７（Ａ）に示すように、コイルばね３２ａが内側コイルばねに形成され、コイルばね３３ａが外側コイルばねに形成されている。図７（Ｂ）に示すように、チゼル１２がいっぱいに縮んだ状態での、鍔部２１とフロントヘッド１３ａ面との距離をαとすれば、コイルばね３２ａは、α−２０（ｍｍ）程度に設定した。
【００５３】
また、図８（Ａ）に示すように、チゼル１２をいっぱいに伸ばした状態、すなわち最大ストロークにのばした状態での鍔部２１とフロントヘッド１３ａ面との距離をβとすると、コイルばね３３ａは、β−α＋（４０〜６０）（ｍｍ）程度に設定すればよい。
【００５４】
コイルばね３２ａ、３３ａを上記長さに設定することにより、図７（Ｃ）、図８（Ｂ）に示すように、チゼル１２がいっぱいに縮んだ状態であっても、あるいはいっぱいに伸ばされた状態であっても、コイルばね３２ａ、３３ａは、その先端部分が必ず重複していることとなる。
【００５５】
さらに、本実施の形態では、コイルばね３２ａの外側をコイルばね３３ａの内側が滑るようにして、チゼル１２の往復動に合わせて移動することができるように両コイルばねの径を構成しておけば、コイルばね３２ａと、コイルばね３３ａとの間に、破砕作業に発生する岩粉などの破砕物が入り込む隙間を形成しないようにすることができる。
【００５６】
特に、図１に示すように、母台から上方の破砕作業を行う場合には、破砕物が落下してくるため、コイルばね３２ａが内側コイルばねに、コイルばね３３ａが外側コイルばねとなるように形成しておけば、コイルばね３２ａとコイルばね３３ａとの重複部分で発生する微小な隙間の開口部を下方へ向けて形成することができるため、より確実に、破砕物の入り込みの防止が行われる。
【００５７】
上記説明のように構成された本実施の形態の破砕機では、破砕作業時に発生する岩粉などの破砕物が、チゼル１２とチゼルブッシュ１４との間に形成される隙間部１８に通じるフロントヘッド１３ａ面の開口部１９に飛び込む心配がない。そのため、従来構成とは異なり、チゼル１２とチゼルブッシュ１４との間の隙間１８に破砕物１７が入り込みことはなく、かかる破砕物１７の入り込みに起因するチゼル１２、チゼルブッシュ１４などの損傷を未然に防止することができる。
【００５８】
また、ピストン１５とチゼルブッシュ１４との摺動部分には、グリース１６が塗布されているが、グリース１６は、開口部１９側から漏出しても、布３１ａで構成された隔離部材３１によりその漏出が防止される。
【００５９】
さらに、前記実施の形態１では、外側コイルばね２２は、破砕作業における、チゼル１２の往復動に合わせて伸縮を行うため、場合によっては、岩粉などの小粒径の破砕物１７が、外側コイルばね２２のばね間に挟まる場合も想定されるが、本実施の形態２の構成では、コイルばね３２ａ、３３ａとも、チゼル１２の往復動にかかわらず伸縮することがないため、かかる破砕物の挟み込みの虞れが発生しない。
【００６０】
なお、本実施の形態に示す構成では、両端のキャップ２５間には一つのコイルばねが介在される構成ではないため、図９に示すように、キャップ部材２５と鍔部２１面、キャップ部材２５とフロントヘッド１３ａ面とは、それぞれキャップ部材２５に設けた磁石２５ｄにより着脱自在に取付けるように構成しておけばよい。着脱自在の取り付け手段は、上記磁石吸着手段以外に、着脱の手間はかかるがボルト・ナット取り付け手段を使用しても構わない。
【００６１】
本実施の形態では、鍔部側筒状部材３２としてコイルばね３２ａを、ブッシュ側筒状部材３３としてコイルばね３３ａを使用したが、図１０（Ａ）に示すように、コイルばね３２ａ、３２ｂ以外に直筒３２ｂ（３２）、３３ｂ（３３）を使用しても構わない。
【００６２】
しかし、コイルばね３２ａ、３３ａを使用すれば、コイルばねを使用しない構成に比べて、筒状部材の剛性の確保と共に、フレキシブル性、高弾性の確保も容易にできる。
【００６３】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で必要に応じて変更してもよい。
【００６４】
例えば、前記説明では、隔離部材が伸縮可能な素材で形成されている場合を説明したが、例えば、図１０（Ｂ）に示すように、多段式にスライドして二重筒状に機械的に伸縮できる構成を採用しても構わない。
【００６５】
前記実施の形態では、コイルばねを使用した構成の保護カバーについて説明したが、より簡単には、例えば、図１０（Ｃ）に示すように、鍔部２１とフロントヘッド１３ａとの間を、蛇腹管３４でチゼル１２の外周を覆うようにしてもよい。
【００６６】
また、図１１（Ａ）に示すように、板ばねを円錐状に渦巻に巻いた構成のばねを保護カバー２０として使用しても構わない。チゼルをいっぱに伸ばした状態を図１１（Ｂ）に、チゼルをいっぱいに縮めた状態を図１１（Ｃ）に示した。
【００６７】
前記実施の形態では、保護カバーの構成に際して、２個のコイルばねを用いる構成を示したが、３個以上のコイルばねを使用するようにしても構わない。
【００６８】
前記実施の形態の説明では、鍔部を設けた構成のチゼルを例にあげ説明したが、鍔部を持たない構成のチゼルに対しても、例えば、円錐圧縮ばねの構成のコイルばねを使用することにより本発明の構成を適用することができる。
【００６９】
【発明の効果】
本発明によれば、保護カバーが設けられているため、破砕作業における破砕物のチゼルとチゼルブッシュ間の隙間への進入を防止することができる。そのため、破砕した岩石が、フロントヘッド部に当ることなく、チゼルブッシュやチゼル本体の損傷が生じない。
【００７０】
本発明によれば、保護カバーが設けられているため、破砕作業における破砕物のチゼルとチゼルブッシュ間の隙間への進入を防止することができる。
【００７１】
本発明によれば、保護カバーが設けられているため、チゼルブッシュとピストンとの摺動部に塗布するグリースの破砕機外への漏出を抑制することができる。
【００７２】
保護カバーの構成にコイルばねを使用することにより、簡単な構成で、チゼルの往復動に合わせた保護カバーの伸縮性の確保が行える。
【図面の簡単な説明】
【図１】（Ａ）は本発明の一実施の形態の破砕機の使用状況を示す斜視図であり、（Ｂ）は、（Ａ）の丸で囲んだ部分の部分拡大断面図である。
【図２】（Ａ）は内側コイルばねと外側コイルばねとの間に、隔離部材の布を挟んだ状況を示す斜視図であり、（Ｂ）はキャップ部材を示す斜視図である。
【図３】（Ａ）は保護カバー２０の取り付け状況を示す部分断面図であり、（Ｂ）はキャップ部材と鍔部との当接状況を示す部分断面図であり、（Ｃ）はキャップ部材とフロントヘッド面との当接状況を示す部分断面図である。
【図４】（Ａ）はリティナピンによりチゼルの抜け防止を図る構成を示す斜視図であり、（Ｂ）はリティナピンによりチゼルが抜けないように取り付けられた状況を示す断面図である。
【図５】（Ａ）は保護カバーを一部破断して示した本発明の破砕機の正面図であり、（Ｂ）はチゼルをいっぱいに縮めた状態での様子を保護カバーを省略した状態で示す説明図であり、（Ｃ）は（Ｂ）の状態における保護カバー部分の様子を示す部分断面図である。
【図６】（Ａ）はチゼルをいっぱいに伸ばした状態での様子を保護カバーを省略した状態で示す説明図であり、（Ｂ）は（Ａ）の状態における保護カバー部分の様子を示す部分断面図である、図６（Ｃ）は保護カバーのコイルばねの様子を示す説明図である。
【図７】（Ａ）は変形例の保護カバーを一部破断して示した本発明の破砕機の正面図であり、（Ｂ）はチゼルをいっぱいに縮めた状態での様子を保護カバーを省略した状態で示す説明図である。
【図８】（Ａ）はチゼルをいっぱいに伸ばした状態での様子を保護カバーを省略した状態で示す説明図であり、（Ｂ）は（Ａ）の状態における保護カバー部分の様子を示す部分断面図である。
【図９】（Ａ）は保護カバーのキャップ部材を磁石で着脱自在に取付けた状況を示す正面図であり、（Ｂ）はキャップ部材と鍔部との取り付けを、（Ｃ）はキャップ部材とフロントヘッド面との取り付けをそれぞれ示す要部断面図である。
【図１０】（Ａ）は、保護カバーを構成する鍔部側筒状部材、ブッシュ側筒状部材の変形例を示す説明図であり、（Ｂ）は隔離部材を機械的に伸縮可能に構成した変形例を示す説明図であり、（Ｃ）はホゴカバーを蛇腹管で構成した場合を示す説明図である。
【図１１】（Ａ）は保護カバーを円錐状の渦巻に構成した場合を示す破砕機の正面図であり、（Ｂ）はチゼルをいっぱいに伸ばした様子を示す要部断面図であり、（Ｃ）はチゼルをいっぱいに縮めた様子を示す要部断面図である。
【図１２】（Ａ）は従来構成の破砕機を使用している状況を示す斜視図であり、（Ｂ）は（Ａ）に示す破砕作業において（Ａ）の丸で囲んだ部分のチゼルとチゼルブッシュとの隙間に破砕物が進入する様子を拡大して示す部分拡大図である。
【符号の説明】
１０破砕機
１１破砕機本体
１１ａ前面
１２チゼル
１２ａチゼル挿入部
１２ｂチゼル尾部
１２ｃリティナピン
１２ｄ切欠
１３ホルダ
１３ａフロントヘッド
１４チゼルブッシュ
１５ピストン
１６グリース
１７破砕物
１８隙間
１９開口部
２０保護カバー
２１鍔部
２１ａテーパ面
２２内側コイルばね
２３外側コイルばね
２４隔離部材
２４ａ布
２５キャップ部材
２５ａ蓋部
２５ｂねじ切り部
２５ｃ貫通孔
２５ｄ磁石
２６地盤面
３０保護カバー
３１隔離部材
３１ａ布
３２チゼル側筒状部材
３２ａコイルばね
３２ｂ直筒
３３ブッシュ側筒状部材
３３ａコイルばね
３３ｂ直筒[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a crusher that performs crushing work such as ground excavation and rock drilling by impacting the ground and rocks targeted for excavation and crushing at the tip of a reciprocating chisel. It has a configuration that prevents crushed materials such as rock powder from entering the gap between the chisel and the chisel bush.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a crusher called a breaker or the like is used for so-called crushing operations such as ground excavation, crushed rock, and rock drilling. There are various types of such crushers, but a substantially straight chisel with a sharp tip is configured to be reciprocable by a piston, and the sharp tip is pressed against a rock or the like. A configuration is known in which pulverization is performed with the impact force.
[0003]
In FIG. 12, the principal part of the crusher 10 of this conventional structure was shown. As shown in FIG. 12A, the crusher body 11 is provided with a holder 13 that holds the chisel 12. As shown in FIG. 12B, a chisel bush 14 is formed on the holder 13, and an opening of the chisel bush 14 is formed on the front head 13 a surface of the holder 13. The chisel 12 is inserted into the chisel bush 14. When the chisel 12 is inserted, a chisel insertion portion 12a having a smaller diameter than the inner diameter of the chisel bush 14 is inserted.
[0004]
A chisel tail portion 12b is formed on the rear end side of the chisel insertion portion 12a, and is in contact with the end portion of the piston 15 projecting from the bottom surface side of the chisel bush 14 so as to be reciprocally movable. Grease 16 is applied to the sliding portion between the piston 15 and the inside of the chisel bush 14 so that the piston 15 can smoothly reciprocate.
[0005]
By reciprocating the piston 15 with hydraulic pressure or air pressure, the chisel 12 abutted on the end of the piston 15 via the chisel tail 12b can be reciprocated.
[0006]
The chisel 12 is mounted in the chisel bush 14 by passing the retainer pin 12c through a through-hole passing from the side of the holder 13 to the opposite side through the chisel bush 14 and inserted into the chisel bush 14. The side notch 12d is regulated by the retainer pin 12c to prevent it from coming off.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, when excavating tunnels and crushed rocks with a crusher having the above-described chisel, as shown in FIG. 12 (A), especially during crushed rocks above the base, In many cases, the chisel 12 is damaged when the crushed material 17 such as rocks and rock powder falls.
[0008]
As shown in FIGS. 12A and 12B, when the upper rock is crushed, the crushed rock hits the front head 13 a surface of the end face of the holder 13 and damages the chisel 12 and the chisel bush 14.
[0009]
Further, a gap 18 is formed between the chisel 12 and the chisel bush 14, and an opening 19 leading to the gap 18 is formed on the front head 13 a surface side. Therefore, fine crushed material 17 having a small particle diameter such as fallen rock powder enters the gap 18 from the opening 19, and damages the chisel 12, the chisel bush 14, and the piston 15.
[0010]
In addition, grease 16 is applied to the sliding portion between the piston 15 and the chisel bush 14, but the chisel tail 12b side is not sealed, so that the grease 16 leaks as shown in FIG. . Since such leakage occurs almost continuously during use of the crusher, a large amount of the grease 16 is wasted as a result.
[0011]
Further, when the grease 16 leaks out, the grease 16 and the crushed material 17 such as rock powder are mixed, so that a state similar to when the polishing powder is mixed in the grease 16 is obtained, and each part such as the chisel bush 14 is worn. Become.
[0012]
An object of the present invention is to prevent a crushed material generated during a crushing operation from entering a gap between a chisel and a chisel bush of a crusher.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a crusher for performing crushing operations such as ground excavation and rock drilling with a chisel held in a chisel bush of a crusher main body so as to be reciprocally movable by a piston, and the crusher includes an outer periphery of the chisel And a protective cover that prevents the crushed material from entering the crevice work into a gap formed between the inner peripheral portion of the chisel bush and the chisel bush. The protective cover includes an isolation member that covers an outer periphery of the chisel from a flange portion formed in the middle of the chisel body to a front head surface that forms an opening surface of the gap portion, and the front head from the flange portion to the front head. A cylindrical member that is formed by a coil spring extending toward the surface and covers the outside of the isolation member within a range shorter than the maximum stroke length of the chisel, and from the front head surface side toward the flange side A bush-side tubular member that covers the outside of the isolation member within a range shorter than the maximum stroke length of the chisel, and has a flange-side tubular member and the bush-side tubular member. Since the front end side of each side is always overlapped with each other, the front head surface to the flange portion are covered including the opening surface. It is characterized by that.
[0017]
Co The coil spring winding direction is the opposite direction.
[0018]
If the winding direction of the coil is reversed, even if the separating member interposed between the coil springs is formed of a stretchable material such as cloth, for example, between the springs of each stage of the coil spring. Can be suppressed.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0020]
(Embodiment 1)
FIG. 1 (A) is a perspective view showing the overall configuration of the crusher of the present invention, and FIG. 1 (B) is a partial cross-sectional view showing the configuration of the chisel and holder surrounded by a circle in (A). It is a partial expanded sectional view. FIG. 2A is a perspective view showing a set state of the inner coil spring, the separating member, and the outer coil spring constituting the protective cover, and FIG. 2B is a perspective view showing the configuration of the cap member.
[0021]
FIG. 3A is a partial cross-sectional view showing the attachment state of the protective cover 20, FIG. 3B is a partial cross-sectional view showing the contact state between the cap member and the collar portion, and FIG. It is a fragmentary sectional view which shows the contact condition with a front head surface. FIG. 4A is a perspective view showing a configuration for preventing the chisel from being removed by the retainer pin, and FIG. 4B is a cross-sectional view showing a state where the chisel is attached by the retainer pin so as not to come off.
[0022]
FIG. 5 (A) is a front view showing a part of the chisel and holder of the crusher according to the present invention in a partially broken view, and FIG. It is principal part explanatory drawing which shows the distance with a head surface, (C) is principal part sectional drawing which shows the mode of the coil spring and isolation member which comprise the protective cover in the state in (B).
[0023]
As shown in FIG. 1A, a holder 13 is provided on the front surface 11a of the crusher main body 11 of the crusher 10 to hold a chisel 12 formed with a sharp tip. As shown in FIG. 1B, the chisel bush 14 is provided on the holder 13 from the front head 13a surface. An end portion of a piston 15 configured to reciprocate is projected from the bottom side in the chisel bush 14.
[0024]
In the chisel bush 14, a chisel insertion portion 12a formed with a smaller diameter than the inner diameter of the chisel bush 14 is inserted. A chisel tail portion 12 b provided on the rear end side of the chisel insertion portion 12 a is brought into contact with the end portion of the piston 15. A cutout 12d is formed on the side surface of the chisel insertion portion 12a, and is attached so as not to be removed by a retainer pin 12c that is removably inserted into a through hole that passes through the chisel bush 14 from the side surface of the holder 13 and exits to the opposite side. It has been.
[0025]
In this way, a protective cover 20 is provided in the chisel bush 14 from the middle of the body of the chisel 12 held reciprocally by the piston 15 to the front head 13a surface side where the opening surface of the chisel bush 14 is formed. Yes.
[0026]
In the middle of the body length of the chisel 12, a flange 21 is provided so as to surround the outer peripheral side of the chisel 12, and the flange 21 is provided with a tapered surface 21 a that spreads toward the rear end side of the chisel 12. It is formed in a different shape. The protective cover 20 is provided between the flange 21 and the front head 13a surface. The protective cover 20 includes an inner coil spring 22, an outer coil spring 23, and a separating member 24.
[0027]
An inner coil spring 22 is provided between the flange 21 provided on the chisel 12 and the surface of the front head 13 a so as to surround the outer peripheral surface of the chisel 12. Further, an outer coil spring 23 is provided so as to surround the outer periphery of the inner coil spring 22. That is, the inner coil spring 22 and the outer coil spring 23 are provided so as to surround the chisel 12 at the center and surround the periphery in a double cylinder shape.
[0028]
When the inner coil spring 22 is attached to the front head 13a surface, the coil end surface of the inner coil spring 22 is attached along the outer edge of the opening surface of the chisel bush 14 formed on the front head 13a surface. That is, the opening 19 opened on the front head 13 a surface side of the gap 18 formed between the chisel 12 and the chisel bush is included inside the inner coil spring 22.
[0029]
A cloth 24a formed in a cylindrical shape is interposed between the inner coil spring 22 and the outer coil spring 23 so as to enclose the inner coil spring 22 inside the cylinder. That is, the cloth 24a functions as a separating member 24 that separates the inner coil spring 22 side from the outer coil spring 23 side. Since the separating member 24 is provided, when the crusher 10 is used, a small-sized crushed material 17 such as rock powder generated during crushing operations such as ground excavation and rock drilling is provided between the springs of the outer coil spring 23. Even if it enters through, it does not enter the inner coil spring 22 side.
[0030]
The protective cover 20 comprising the inner coil spring 22, the outer coil spring 23, and the separating member 24 having the above-described configuration is actually attached to the inner coil spring 22 and the outer coil spring 23 in a double cylinder shape with the separating member 24 interposed therebetween. It is only necessary that the chisel 12 is attached to the configuration in which is set.
[0031]
As shown in FIG. 2 (A), the coil spring 22 is inserted inside the cloth 24a of the separating member 24 formed in a cylindrical shape, and the outer coil spring 23 is passed through the cloth 24a in a double cylindrical shape. In this state, the cap member 25 formed in a screw lid shape is attached to both ends of the above-described configuration in which the coil spring is set in a double cylinder shape.
[0032]
As shown in FIG. 2B, the cap member 25 includes a lid portion 25a having a diameter larger than the diameter of the outer coil spring 23, and a threaded portion 25b formed in a convex shape at the center of the lid portion 25a. A through hole 25c through which the chisel 12 can pass is provided through the lid portion 25a and the threaded portion 25b.
[0033]
Further, the thread groove of the threaded portion 25b is formed so as to be able to be screwed to the inner peripheral side of the inner coil spring 22. By screwing the threaded portion 25b into the inner coil spring 22, the thread groove 25b is inserted through the cloth 24a therebetween. The set state of the inner coil spring 22 and the outer coil spring 23 configured in a heavy cylinder shape does not collapse.
[0034]
In this way, the chisel 12 is passed through the protective cover 20 that is configured so that the cap member 25 is attached to both ends so that the set state does not collapse. As a result, the outer peripheral side of the chisel 12 is surrounded and protected by the inner coil spring 22, the separating member 24, and the outer coil spring 23 in this order.
[0035]
In this state, one lid portion 25a of the cap member 25 provided on both ends is brought into contact with the lower end surface of the flange portion 21 of the chisel 12, and the other lid portion 25a is brought into contact with the surface of the front head 13a. The contact portion is free without being fixed. As shown in FIGS. 3A, 3B, and 3C, the chisel 12 is attached so that the notch 12d provided in the chisel insertion portion 12a does not come out through the retainer pin 12c. The cap member 25 at the upper and lower ends is sandwiched between the portion 21 and the surface of the front head 13a of the holder 13, so that the protective cover 20 cannot be removed between the flange portion 21 of the chisel 12 and the surface of the front head 13a. Can be attached to.
[0036]
4A and 4B show a state in which the retainer pin 12c is used for attachment in the chisel bush 14 formed on the holder 13 so that the chisel 12 cannot be pulled out.
[0037]
In the case shown in FIG. 1, the case where the cloth 24 a is used as the separating member 24 is shown. You may use things. For example, a synthetic resin film, a film, a rubber film, or the like may be used. Or you may use the tubular member comprised by the bellows shape so that expansion-contraction is possible.
[0038]
In the crusher 10 configured as described above, the piston 15 built in the crusher body 11 is driven by hydraulic pressure or air pressure. As the piston 15 reciprocates, the chisel 12 reciprocates via the chisel tail 12b brought into contact with the end face of the piston 15. The reciprocation of the chisel 12 is performed in a state where the chisel insertion portion 12a is held in the chisel bush 14 of the holder 13 so as to be reciprocally movable.
[0039]
When the chisel 12 reciprocates, both the inner coil spring 22 and the outer coil spring 23 provided between the flange 21 provided on the chisel 12 and the front head 13a surface of the holder 13 are expanded and contracted. .
[0040]
As shown in FIG. 1 (A), when excavating or crushing the ground surface 26 with the tip of the chisel 12 above the base, crushed objects such as a large number of ground or rock fragments. 17 falls. The crushed material 17 includes rock powder having a small particle diameter. Even if the crushed material 17 jumps into the chisel 12 side, the outer coil spring 23 prevents the crushed material 17 from passing therethrough.
[0041]
Further, when the rock powder has a smaller particle diameter than between the springs of the outer coil spring 23, it may be possible to pass between the springs and pass through the outer coil spring 23. In the configuration of the present invention, as described above, In addition, since the cloth 24a is interposed between the outer coil spring 23 and the inner coil spring 22 as the separating member 24, the chisel 12 is placed on the inner side even in the pulverized material 17 such as rock powder that has passed through the outer coil spring 23. It does not pass to the inner coil spring 22 side.
[0042]
In this way, in the crusher of the present invention having the above-described configuration, the crushed material such as rock powder generated during the crushing operation leads to the gap 18 formed between the chisel 12 and the chisel bush 14. There is no worry of jumping into the opening 19 formed on the surface. Therefore, unlike the conventional configuration, the crushed material 17 does not enter the gap portion 18 formed between the outer peripheral surface of the chisel 12 and the inner peripheral surface of the chisel bush 14, and is caused by the entry of the crushed material 17. Damage to the chisel 12 and the chisel bush 14 can be prevented in advance.
[0043]
Further, grease 16 is applied to the sliding portion between the piston 15 and the chisel bush 14, but even if the grease 16 leaks from the opening 19 side, the grease 16 is externally provided by the isolation member 24 formed of the cloth 24a. The leakage of the grease 16 is prevented, and the waste of the grease 16 can be eliminated.
[0044]
In the case shown in FIG. 5B, the state where the chisel 12 penetrates into the chisel bush 14 to the maximum is shown, and in the case shown in FIG. 6A, the chisel 12 extends most from the chisel bush 14. The state where the chisel 12 is extended to the maximum stroke is shown. If the distance between the flange 21 and the surface of the front head 13a in both states is α in the case shown in FIG. 5B and β in the case shown in FIG. As shown, the chisel 12 reciprocates at a distance of β-α.
[0045]
In the case shown in FIG. 5 (B), as shown in FIG. 5 (C), the inner coil spring 22 and the outer coil spring 23 are fully contracted. The cloth 24a as the separating member 24 is also fully contracted. On the other hand, in the case shown in FIG. 6 (A), as shown in FIG. 6 (B), the inner coil spring 22 and the outer coil spring 23 are fully extended, and the separating material sandwiched between the two coil springs. 24 is also fully extended.
[0046]
As shown in FIGS. 5 (C) and 6 (B), the cloth 24a of the separating member 24 is formed on the side surface in the state where the chisel 12 is fully extended, in the fully contracted state, or in any state. It is made of an elastic material that does not cause wrinkles. When a large number of wrinkles are generated in the contracted state, there is a possibility that a portion loosened by the wrinkles may be sandwiched between the springs. Therefore, it is preferable that no wrinkles are generated even in the contracted state. Even if it occurs, it is required to be a material that can suppress the generation of wrinkles to the extent that it is not sandwiched between springs.
[0047]
In such a configuration, according to the experiment of the present inventor, as shown in FIG. 6C, it was confirmed that the length of the inner coil spring 22 is preferably about β + 30 mm.
[0048]
(Embodiment 2)
In the present embodiment, a crusher having a protective cover using a coil spring having a configuration different from that of the first embodiment will be described. FIG. 7A is a front view showing a main part of the configuration of the chisel and holder of the crusher having the configuration described in the present embodiment, and FIG. 7B shows a state in which the chisel is fully contracted. It is the side view shown in the partial cross section, (C) is a cross-sectional view showing the state of the coil spring and the separating member in the state of (B).
[0049]
In the middle of the body of the chisel 12, a flange portion 21 similar to that shown in the first embodiment is provided. The chisel 12 having such a configuration is held in the chisel bush 14 so as to be reciprocally movable by the piston 15 by the same configuration as described in the first embodiment.
[0050]
The chisel 12 is covered with a protective cover 30 from the front head 13a surface to the flange portion 21. The protective cover 30 includes a cylindrical separating member 31 that covers the outer periphery of the chisel 12 from the front head 13a surface to the flange portion 21, and a bush side that covers the outside of the separating member 31 from the front head 13a surface side to the middle. The coil spring 32a as the cylindrical member 32 and the coil spring 33a as the flange side cylindrical member 33 that covers the outer side of the isolation member 31 from the flange 21 side to the middle.
[0051]
The isolation member 31 may be configured similarly to the first embodiment, and for example, a cloth 31a may be used. The two coil springs 32a and 33a are provided on the outer side of the separating member 31, and one of them corresponds to the outer coil spring and the other corresponds to the inner coil spring.
[0052]
In the present embodiment, as shown in FIG. 7A, the coil spring 32a is formed as an inner coil spring, and the coil spring 33a is formed as an outer coil spring. As shown in FIG. 7B, if the distance between the flange 21 and the front head 13a surface when the chisel 12 is fully contracted is α, the coil spring 32a is about α-20 (mm). Set to.
[0053]
Further, as shown in FIG. 8A, when the distance between the flange 21 and the front head 13a surface in a state where the chisel 12 is fully extended, that is, in a state where the chisel 12 is extended to the maximum stroke, is denoted by β, the coil spring 33a May be set to about β−α + (40 to 60) (mm).
[0054]
By setting the coil springs 32a and 33a to the above length, as shown in FIGS. 7C and 8B, the chisel 12 is fully contracted or fully extended. Even in the state, the coil springs 32a and 33a always have overlapping end portions.
[0055]
Furthermore, in the present embodiment, the diameters of both coil springs can be configured so that the inside of the coil spring 33a can slide along the outside of the coil spring 32a so that the coil spring 32 can move in accordance with the reciprocation of the chisel 12. For example, it is possible not to form a gap between the coil spring 32a and the coil spring 33a in which crushed materials such as rock powder generated in the crushing operation enter.
[0056]
In particular, as shown in FIG. 1, when the crushing operation is performed upward from the base, the crushed material falls, so that the coil spring 32a becomes the inner coil spring and the coil spring 33a becomes the outer coil spring. If it is formed, the opening of the minute gap generated at the overlapping portion of the coil spring 32a and the coil spring 33a can be formed downward, so that the entry of crushed material can be prevented more reliably. Done.
[0057]
In the crusher of the present embodiment configured as described above, a crushed material such as rock powder generated during crushing work leads to a gap 18 formed between the chisel 12 and the chisel bush 14. There is no worry of jumping into the opening 19 on the 13a surface. Therefore, unlike the conventional configuration, the crushed material 17 does not enter the gap 18 between the chisel 12 and the chisel bush 14, and damage to the chisel 12, the chisel bush 14, and the like due to the entry of the crushed material 17 is not caused. Can be prevented.
[0058]
In addition, grease 16 is applied to the sliding portion between the piston 15 and the chisel bush 14. Even if the grease 16 leaks from the opening 19 side, the grease 16 is separated by the isolation member 31 formed of the cloth 31a. Leakage is prevented.
[0059]
Furthermore, in the first embodiment, the outer coil spring 22 expands and contracts in accordance with the reciprocating motion of the chisel 12 in the crushing operation. Although it is assumed that the coil spring 22 is sandwiched between the springs, in the configuration of the second embodiment, the coil springs 32a and 33a do not expand or contract regardless of the reciprocating motion of the chisel 12, There is no risk of pinching.
[0060]
In the configuration shown in the present embodiment, since one coil spring is not interposed between the caps 25 at both ends, as shown in FIG. 9, the cap member 25, the flange 21 surface, and the cap member 25. And the surface of the front head 13a may be configured to be detachably attached by a magnet 25d provided on the cap member 25, respectively. As the detachable attachment means, bolt / nut attachment means may be used in addition to the magnet attracting means, although it takes time to attach and detach.
[0061]
In the present embodiment, the coil spring 32a is used as the flange-side cylindrical member 32 and the coil spring 33a is used as the bush-side cylindrical member 33. However, as shown in FIG. 10A, other than the coil springs 32a and 32b. Alternatively, the straight tubes 32b (32) and 33b (33) may be used.
[0062]
However, if the coil springs 32a and 33a are used, it is possible to easily ensure the flexibility and high elasticity as well as ensure the rigidity of the tubular member as compared with the configuration in which the coil spring is not used.
[0063]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and may be changed as necessary without departing from the scope of the invention.
[0064]
For example, in the above description, the case where the separating member is formed of a stretchable material has been described. For example, as illustrated in FIG. You may employ | adopt the structure which can be expanded-contracted.
[0065]
In the above embodiment, the protective cover using the coil spring has been described. More simply, for example, as shown in FIG. 10C, the bellows 21 and the front head 13a are provided with a bellows. The tube 34 may cover the outer periphery of the chisel 12.
[0066]
Further, as shown in FIG. 11A, a spring having a configuration in which a leaf spring is spirally wound in a conical shape may be used as the protective cover 20. FIG. 11B shows a state where the chisel is fully extended, and FIG. 11C shows a state where the chisel is fully retracted.
[0067]
In the above-described embodiment, the configuration using two coil springs is shown in the configuration of the protective cover, but three or more coil springs may be used.
[0068]
In the description of the above-described embodiment, the chisel having the configuration with the flange portion has been described as an example. However, for example, a coil spring having the configuration of the conical compression spring is used for the chisel having the configuration without the flange portion. Thus, the configuration of the present invention can be applied.
[0069]
【The invention's effect】
According to the present invention, since the protective cover is provided, it is possible to prevent the crushed material from entering the gap between the chisel and the chisel bush in the crushing operation. Therefore, the crushed rock does not hit the front head portion, and the chisel bush and the chisel body are not damaged.
[0070]
According to the present invention, since the protective cover is provided, it is possible to prevent the crushed material from entering the gap between the chisel and the chisel bush in the crushing operation.
[0071]
According to the present invention, since the protective cover is provided, leakage of the grease applied to the sliding portion between the chisel bush and the piston to the outside of the crusher can be suppressed.
[0072]
By using a coil spring for the structure of the protective cover, it is possible to ensure the stretchability of the protective cover in accordance with the reciprocation of the chisel with a simple structure.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a perspective view showing a usage state of a crusher according to an embodiment of the present invention, and FIG. 1B is a partial enlarged cross-sectional view of a circled portion of FIG.
2A is a perspective view showing a state in which a cloth of an isolation member is sandwiched between an inner coil spring and an outer coil spring, and FIG. 2B is a perspective view showing a cap member.
3A is a partial cross-sectional view showing a state of attachment of the protective cover 20, FIG. 3B is a partial cross-sectional view showing a contact state between the cap member and the flange portion, and FIG. 3C is a cap member; FIG.
FIG. 4A is a perspective view showing a configuration for preventing a chisel from being pulled out by a retainer pin, and FIG.
FIG. 5A is a front view of the crusher of the present invention shown with a partially broken protective cover, and FIG. 5B is a state in which the protective cover is omitted in a state where the chisel is fully contracted. (C) is a fragmentary sectional view which shows the mode of the protective cover part in the state of (B).
6A is an explanatory view showing a state in which the chisel is fully extended with the protective cover omitted, and FIG. 6B is a portion showing the state of the protective cover portion in the state of FIG. FIG. 6C, which is a cross-sectional view, is an explanatory view showing a state of the coil spring of the protective cover.
FIG. 7A is a front view of the crusher of the present invention shown with a partially broken protective cover, and FIG. 7B shows the state in which the chisel is fully retracted. It is explanatory drawing shown in the abbreviate | omitted state.
8A is an explanatory view showing a state where the chisel is fully extended with the protective cover omitted, and FIG. 8B is a portion showing the state of the protective cover portion in the state of FIG. 8A. It is sectional drawing.
9A is a front view showing a state in which the cap member of the protective cover is detachably attached with a magnet, FIG. 9B is an attachment of the cap member and the flange portion, and FIG. 9C is a view of the cap member; It is principal part sectional drawing which shows attachment with a front head surface, respectively.
10A is an explanatory view showing a modified example of the flange side cylindrical member and the bush side cylindrical member constituting the protective cover, and FIG. 10B is a configuration in which the isolation member can be mechanically expanded and contracted. (C) is explanatory drawing which shows the case where a hogo cover is comprised with the bellows tube.
FIG. 11A is a front view of a crusher showing a case where the protective cover is formed in a conical spiral, and FIG. 11B is a cross-sectional view of a main part showing a state where the chisel is fully extended; C) is a cross-sectional view of an essential part showing a state where the chisel is fully contracted.
12 (A) is a perspective view showing a situation where a conventional crusher is used, and FIG. 12 (B) is a chisel in a part surrounded by a circle in (A) in the crushing operation shown in (A). It is the elements on larger scale which expand and show a mode that crushed material approachs into the clearance gap with a chisel bush.
[Explanation of symbols]
10 Crusher
11 Crusher body
11a front
12 Chisel
12a Chisel insertion part
12b Chisel tail
12c Retina Pin
12d cutout
13 Holder
13a Front head
14 Chisel bush
15 piston
16 Grease
17 Crushed material
18 Clearance
19 opening
20 Protective cover
21 Buttocks
21a Tapered surface
22 Inner coil spring
23 Outer coil spring
24 Isolation member
24a cloth
25 Cap member
25a lid
25b Thread cutting part
25c Through hole
25d magnet
26 Ground surface
30 Protective cover
31 Isolation member
31a cloth
32 Chisel side cylindrical member
32a coil spring
32b straight tube
33 Bush side tubular member
33a Coil spring
33b Straight tube

Claims

A crusher that performs crushing operations such as ground excavation and rock drilling with a chisel held in a chisel bush of the crusher body so as to be reciprocally movable by a piston,
The crusher, have a protective cover to prevent ingress of crushed due to the crushing operation into the gap portion formed between the inner peripheral portion of the chisel bushing and the outer peripheral portion of the chisel,
The protective cover is
An isolation member that covers the outer periphery of the chisel from the flange formed in the middle of the chisel body to the front head surface that forms the opening surface of the gap portion;
A flange-side tubular member that is formed by a coil spring extending from the flange toward the front head surface and covers the outside of the isolation member within a range shorter than the maximum stroke length of the chisel;
A bush-side tubular member that is formed by a coil spring extending from the front head surface side toward the flange side and covers the outside of the isolation member within a range shorter than the maximum stroke length of the chisel;
The crusher characterized by covering the front head surface to the flange including the opening surface by always overlapping the flange side cylindrical member and the tip side of the bush side cylindrical member with each other. .

The crusher according to claim 1 ,
A crusher characterized in that the coil winding direction of the coil spring is opposite.