JP4498643B2 - Droplet discharge head, method for manufacturing the same, ink cartridge, and image recording apparatus - Google Patents

Droplet discharge head, method for manufacturing the same, ink cartridge, and image recording apparatus Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は液滴吐出ヘッド及びその製造方法、インクカートリッジ並びに画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置或いは画像形成装置として用いるインクジェット記録装置において使用する液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッドとしては、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する液室(加圧液室、圧力室、吐出室、インク流路等とも称される。)と、液室内のインクを加圧する圧力を発生する圧力発生手段とを備えて、圧力発生手段で発生した圧力で液室内インクを加圧することによってノズルからインク滴を吐出させる。なお、液滴吐出ヘッドとしては、例えば液体レジストを液滴として吐出する液滴吐出ヘッド、DNAの試料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドなどもあるが、以下ではインクジェットヘッドを中心に説明する。
【0003】
このようなインクジェットヘッドとしては、圧力発生手段として圧電素子などの電気機械変換素子を用いて液室の壁面を形成している振動板を変形変位させることでインク滴を吐出させるピエゾ型のもの、液室内に配設した発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰でバブルを発生させてインク滴を吐出させるバブル型(サーマル型)のもの、液室の壁面を形成する振動板(又はこれと一体の電極)とこれに対向する電極を用いて静電力で振動板を変形させることでインク滴を吐出させる静電型のものなどがある。
【0004】
ところで、従来のインクジェットヘッドにおいては、液室や各液室に連通する共通液室などを形成する構造体としての液室形成部材或いは流路形成部材として、感光性樹脂、樹脂モールド、金属、ガラスなどの材料を用いている。しかしながら、樹脂の液室は剛性が小さいので、近傍の液室間でクロストークが発生し易く、良好な画像品質が得られないという問題を生じていた。また、金属やガラスなどは、剛性が大きくクロストークの問題は小さいが、他方、加工が難しく、特に近年のインクジェットヘッドは高画質化のために高密度化の要求が高まってきており、このような要求に応えるのは困難になってきている。
【0005】
そこで、例えば特開平7−132595号公報、特開平7−276626号公報などに記載されているように、液室や共通液室をシリコン基板(シリコンウエハ)の異方性エッチングで形成することが知られている。シリコンは、剛性が高く、しかも異方性エッチングを用いることによって微細な加工が可能であり、特に、(110)面方位のシリコンウェハを用いることによって、垂直な壁面を形成することができるので、液室を高密度に配置することができる。
【0006】
このようにシリコンを液室形成部材に用いた場合、シリコン基板(シリコンウエハ)上に、複数のヘッドチップに対応する液室や共通液室を形成し、これを各チップ毎に分離する必要がある。
【0007】
従来、シリコン基板を各チップに分離する方法としてはダイシングが一般的である。また、ダイシングによる切子の付着の問題を解消するため、例えば特開平10−157149号公報に記載されているように、シリコンウエハに所定の分離パターンマスクを形成して、異方性エッチングを行ってV字溝で各チップに分離する方法、或いは特開平5−36825号公報に記載されているように、シリコンウエハに第1、第2のV字溝を形成し、これらの第1、第2のV字溝に応力を集中させてウエハをへき開して各チップに分離する方法などが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
先ず、ダイシングによって分離する方法は、水をかけながらブレードを高速で回転して切断したときに切子がチップに付着するという問題がある。この切子は、硫酸過水や塩酸過水などの酸洗浄、アンモニア過水などのアルカリ洗浄、アセトンやアルコールなどの有機洗浄などの化学的洗浄、あるいは超音波、水圧などの物理的洗浄でも完全に除去することは難しい。一番有効なのはブラシなどによる洗浄であるが、マイクロマシン分野における微細な立体構造体が形成されたものに関しては、隙間に入り込んだ切子がとれきれない、あるいは構造体が破損してしまうなどといった問題がある。
【0009】
従前、シリコン基板で形成するデバイスとしては半導体素子が一般的であるが、そのような半導体素子は平面構造なので切子が隙間に入り込むこともなく、またブラシなどの物理的な力が加わっても損傷することはなく、特に問題を生じていなかった。また、半導体素子ではデバイスの機能的な内部構造、配線などのプロセスが完了した後に分離するので、多少切子がチップに残ったとしてもデバイス機能としては問題なかった。これに対して、マイクロマシン分野においては、チップ分離後に組み立て、配線などのプロセスを行うことが多く、切子が残ることは大きな問題となる。
【0010】
あるいはまた、ダイシングでは切断時の水の水圧で微細な構造体が破損するといった問題がある。さらに、ウェハを固定するのに、真空チャックが用いられているが、構造体を形成して強度が弱くなったウェハをこの真空チャックからはずすとき破損の原因となり、歩留まりの低下の問題となっていた。また、切断したチップがばらばらにならないように裏面にダイシングテープを貼ることがあるが、このダイシングテープを貼る時、あるいははがす時にも破損の原因となっていた。この場合、UV光照射や熱処理によって粘着力が低下するダイシングテープを用いれば、はがす時の破損は少なくなるが、このようなテープは高価であり、コストアップとなってしまうという問題もある。
【0011】
また、マイクロマシン分野においては、シリコン基板と、ニッケル、SUSなどの金属基板、パイレックスなどのガラス基板、アルミナなどのセラミックス基板などと積層構造にすることがある。製造工法からみれば、ウェハサイズで積層した後にチップに分離したほうが効率的である。
【0012】
しかしながら、ダイシングのブレードの種類は材料によって最適化するので、異種材料の積層基板をダイシングしようとすれば、切断できなかったり、ブレードやサンプルを破損したり、切断線幅が広くなったり、ブレードの寿命が短くなったりといった問題がある。さらに、ダイシングでは一直線にしか切断できないので、マイクロマシン分野における比較的大きなチップサイズでは、ウェハ内のチップ取り数が少なくなってしまい、コスト高になるといった問題がある。
【0013】
そこで、上述したようにダイシングによる切子の付着の問題を解消するためエッチングで分離する方法が提案されているのであるが、このうち、V字溝でエッチング貫通して分離線を形成して分離する方法にあっては、各チップはマスク用のSiN膜だけでつながっている状態になるので、エッチング後のウェハの強度が非常に弱く、取り扱い性が悪くなり、またチップに分離する前に破損してしまい、製造歩留まりが悪く、ヘッドのコストが高くなるという課題がある。
【0014】
また、シリコンウエハに第1、第2のV字溝を形成する方法にあっては、V字溝を貫通させずに形成しているので、エッチング後もウェハの強度は維持されるが、ウェハの厚さバラツキによってV字溝の残し部分の厚さが異なり、厚さの薄いウェハでは強度が小さくなって破損したり、厚さが厚いウェハでは残し部分が厚すぎて分離できなかったり、或いは、分離する際、V字溝からずれた線で分離されてしまうなど、製造歩留まりが悪く、ヘッドのコストが高くなるという課題がある。
【0015】
さらに、これらの各方法に共通して、(100)面方位のウェハを用いた場合、V字溝の直線はウェハ内で互いに直交する方向に形成できるチップ分離に適用できるが、(110)面方位のウェハでは垂直にエッチングされる方向はウェハ内で互いに70.5°の角度をなしているので、長方形のチップを切り出すことができなくなる。マイクロマシン分野では、垂直に異方性エッチングが可能な結晶面方位(110)のウェハを用いることが多く、そのような場合には、上述した方法では分離することができなくなるという課題がある。
【0016】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、歩留まりを向上してコストを低減できるようにすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、
(110)面方位のシリコンウェハを異方性エッチングして複数の構造体を形成するとともに、前記複数の構造体の間に異方性エッチングで微小な多角形のパターンを並べたチップ分離線を入れ、このチップ分離線から個々の構造体に分離する
液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
前記(110)面方位のシリコンウェハに入れる個々の構造体に分離するための<111>方向のチップ分離線は70.5°の角度を持つ平行四辺形のパターンをこの平行四辺形のパターンの高さより大きなピッチで並べた構成である
構成とした。
【0019】
ここで、(110)面方位のシリコンウェハに入れる個々の構造体に分離するための<112>方向のチップ分離線は<112>方向に長い多角形のパターンを並べることが好ましい。この場合、多角形のパターンの幅は1μm以上であることが好ましい。
【0020】
また隣り合う平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの長さが0.5〜100μmであることが好ましい。また、隣り合う平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの幅が1〜50μmであることが好ましい。さらに、平行四辺形のパターンの高さは、異方性エッチングの深さをTとしたとき((√6)T−0.35)μm〜((√6)T−70)μmの範囲内であることが好ましい。
【0021】
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、
(110)面方位のシリコンウェハを異方性エッチングして複数の構造体を形成するとともに、前記複数の構造体の間に異方性エッチングで微小な多角形のパターンを並べたチップ分離線を入れ、このチップ分離線から個々の構造体に分離する
液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
前記(110)面方位のシリコンウェハに入れる個々の構造体に分離するための<111>方向のチップ分離線は70.5°の角度を持つ平行四辺形のパターンをこの平行四辺形のパターンの高さより小さなピッチで並べた構成である
構成とした。
ここで、隣り合う平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの長さが0.5〜100μmであることが好ましい。また、隣り合う平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの幅が1〜50μmであることが好ましい。さらに、平行四辺形の高さは、異方性エッチングの深さをTとしたとき((√6)T+0.7)μm〜((√6)T+35)μmの範囲内であることが好ましい。
【0022】
さらにまた、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法において、シリコンウェハ内の構造体の配列を千鳥配列とすることが好ましい。また、シリコンウェハのチップ分離線を構成するパターンは表裏両面からの異方性エッチングで形成することができる。
【0023】
さらに、シリコンウエハを異方性エッチングした後に各構造体に分離し、その後構造体を他の基板と接合することができる。また、シリコンウエハを異方性エッチングした後に他の基板と接合し、その後各構造体に分離することができる。さらに、シリコンウエハを他の基板と接合した後、シリコンウエハを異方性エッチングし、その後各構造体に分離することができる。
【0024】
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、滴を吐出するノズルが連通する液室を形成する構造体は本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法で製造されたものである。
【0025】
本発明に係るインクカートリッジは、本発明に係るインクジェットヘッドとこのインクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクを一体化したものである。
【0026】
本発明に係る画像記録装置は、滴を吐出する本発明に係る液滴吐出ヘッドを搭載したものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。先ず、本発明に係る液滴吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッドの第1実施形態について図1乃至図5を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘッドの振動板長手方向に沿う模式的断面説明図である。
【0028】
このインクジェットヘッドは、液室を形成する構造体としての第1基板である流路基板1と、この流路基板1の下側に設けた第2基板である電極基板3と、流路基板1の上側に設けた第三基板であるノズル板4とを重ねて接合した積層構造体であり、これらにより、複数のノズル5が連通するインク流路でもある液室6、液室6に流体抵抗部7を介して連通する共通液室8などを形成している。
【0029】
流路基板1には、液室6及びこの液室6の底部となる壁面を形成する振動板10、各液室6を隔てる隔壁11を形成する凹部、共通液室8を形成する凹部などを形成している。
【0030】
この流路基板1は、(100)面方位の単結晶シリコン基板(シリコンウエハ)に振動板となる厚み(深さ)に高濃度不純物であるボロンを拡散し、この高濃度ボロンドープ層をエッチングストップ層として異方性エッチングを行うことにより、液室6となる凹部等を形成するときに所望の厚さの振動板10を得たものである。なお、高濃度P型不純物としては、ボロンの他、ガリウム、アルミニウム等も用いることができる。また、高濃度ボロンドープ層にはボロン以外にシリコンよりも格子定数の大きな原子、たとえばゲルマニウム(Ge)を含むことによって、ボロンによる引っ張り応力を低減することができる。
【0031】
また、流路基板1としては、ベース基板と活性層基板とを酸化膜を介して接合したSOI(Silicon On Insulator)基板を用いることも可能である。この場合には、活性層基板を振動板10として用い、ベース基板に液室6や共通液室10となる凹部を彫り込む。
【0032】
電極基板3には、凹部14を形成して、この凹部14の底面に振動板10に所定のエアギャップ16を置いて対向する電極15を形成し、この電極15と振動板10によって、振動板10を静電力で変形させて液室6の内容積を変化させるアクチュエータ部を構成している。この電極基板3の電極15上には振動板10との接触によって電極15が破損するのを防止するため、例えば0.1μm厚のSiO2などの絶縁層17を成膜している。なお、電極15を電極基板3の端部付近まで延設して外部駆動回路と接続手段を介して接続するための電極パッド部15aを形成している。
【0033】
この電極基板3は、ガラス基板、又は表面に熱酸化膜3aを形成した単結晶シリコン基板上に、HF水溶液などでエッチングにより凹部14を形成し、この凹部14に窒化チタンなどの高耐熱性を有する電極材料をスパッタ、CVD、蒸着などの成膜技術で所望の厚さに成膜し、その後、フォトレジストを形成してエッチングすることにより、凹部14にのみ電極15を形成したものである。この電極基板3と流路基板1とは陽極接合、直接接合などのプロセスで接合している。
【0034】
ここで、電極15は、例えばタングステンサイド膜とポリシリコン膜の2層構造、或いは、金、通常半導体素子の形成プロセスで一般的に用いられるAl、Cr、Ni等の金属材料や、Ti、TiN等の高融点金属、不純物をドープした多結晶シリコン膜なども用いることができる。
【0035】
この例では、電極15は、シリコン基板にエッチングで形成した深さ0.4μmの凹部14内に窒化チタンを0.1μmの厚さにスパッタし形成し、その上にSiOスパッタ膜を0.1μm厚みで絶縁層17として形成している。したがって、このヘッドにおいては、電極基板3と流路基板1とを接合した後のエアギャップ16の長さ(振動板10と絶縁層17表面との間隔)は、0.2μmとなっている。
【0036】
また、ノズル板4にはノズル5、液体抵抗部7となる溝、共通液室8へ外部からインクを供給するためのインク供給口19を形成し、吐出面には撥水処理を施している。このノズル板4としては、例えば、Ni電鋳工法で製作しためっき膜、シリコン基板、SUSなどの金属、樹脂とジルコニアなどの金属層の複層構造のものなども用いることができる。このノズル板4は流路基板1に接着剤にて接合している。
【0037】
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、振動板10を共通電極とし、電極15を個別電極として、ドライバIC(駆動回路)から選択的に振動板10と電極15との間に駆動電圧を印加することによって、振動板10と電極15との間に発生する静電力によって振動板10が電極15側に変形変位し、この状態から振動板10と電極15間の電荷を放電させる(駆動電圧を0にする)ことによって振動板10が復帰変形して、液室6の内容積(体積)/圧力が変化し、ノズル5からインク滴が吐出される。
【0038】
このインクジェットヘッドにおける液室6、共通液室8を構成するシリコン基板からなる流路基板1は本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を適用して製作している。そこで、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第1実施形態について図4及び図5を参照して説明する。なお、図4は上記ヘッドの流路基板1のシリコンウェハ20での配置図、図5は図4における1チップ分の拡大説明図である。
【0039】
この例は、シリコンウェハ20上に流路基板1のチップ(構造体)21を8個配置した例である。各チップ21間には細い溝22を形成している。この細い溝22は、共通液室8や液室6を形成するのと同様に、異方性エッチングによる掘り込みで形成したものである。
【0040】
この場合、上述したように振動板10を形成するために高濃度ボロン拡散層を形成しているので、ここでは、細い溝22はシリコンウエハ20を貫通せず、振動板10の厚さだけ残っている。また、細い溝22は断続的に形成しており、不連続部分(ブリッジ)23によってチップ21はばらばらにならずに保持されている。なお、不連続部分23の幅はチップの大きさ、ウェハの大きさなどにより、チップがばらばらにならないための幅とする。これらの細い溝22のパターンと不連続部分23とを並べることでチップ分離線24を構成している。
【0041】
したがって、各チップ21間は細いブリッジ23でつながっているので、わずかな力を加えることにより、チップ分離線24に沿って各チップ21に分離することができる。細い溝22は振動板10と同じ厚さ分を残して貫通していないが、その残っている部分の厚さは非常に薄いので、簡単に分離することができる。
【0042】
また、溝幅をさらに細くすると溝22はV溝形状となるが貫通はしない。このとき、V溝の残り(=(厚さ)−(V溝深さ))を小さくしておくことで、簡単な力によって分離することができる。V溝の残りの厚さは溝幅によって調節することができる。また、溝部分をV溝で止めて貫通させない場合は溝22は必ずしも断続的にする必要はない。
【0043】
このようにシリコンウエハに各チップ間に細い溝を形成して、応力を加えてチップを分離することによって、ダイシング時のように切子が付着することがなくなる。この場合、チップを分離したとき、わずかにブリッジの破片が発生することがあるが、それはダイシング時に発生する細かい切子と違って比較的大きいので、チップ分離後の軽い洗浄により除去できる。また、水圧や真空チャックなどの力も加わらず、ダイシングテープなども必要ないので、歩留まりが向上する。
【0044】
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第2実施形態について図6及び図7を参照して説明する。なお、図6はシリコンウェハ30内のチップ配置図、図7は図6における1チップ分の拡大説明図である。
【0045】
ここでは、流路基板1を(110)面方位のシリコン基板(シリコンウエハ30)を用いて形成している。(110)面方位の基板を使っているので、液室6は平面形状で平行四辺形に、共通液室8は図中縦方向は結晶面に沿っていないので鋸状に形成される。また、(110)面方位の基板の異方性エッチングでは、液室6間の隔壁が垂直な(111)面が現れるようにパターニングすることで、液室6間の隔壁が垂直となり、高密度に液室6を配置することができる。
【0046】
前記実施形態と同様に、各チップ31間には平面形状が平行四辺形の溝(パターン)32a,32bを形成している。図中で横方向(<112>方向)の溝32aは、液室6と同じ方向なので垂直な(111)面で細長い溝となる。この溝32aと各溝32a間の不連続部分(ブリッジ)33aによってチップ分離線34aを構成している。
【0047】
一方、図中で縦方向(<111>方向)は結晶方向と一致していないので、縦の溝を形成することができない。そこで、小さな平行四辺形の溝(パターン)32bを並べて形成し、溝32bと各溝32b間の不連続部分33bでチップ分離線34bを構成している。この場合、平行四辺形のパターンが小さすぎると、(111)面のテーパが入りV溝でエッチングが停止してしまうので、シリコンウェハの厚さを考慮して平行四辺形の溝32bの大きさを決める必要がある。
【0048】
なお、チップ分離線34a、34bを構成する溝32a、32bの形状については、図7の例に限られるものではなく、例えば、図8に示すように、平行四辺形の向きを図7とは反対側の向き、すなわち、液室6の平行四辺形パターンと反対向きの平行四辺形パターンとすることもできる。また、図9に示すように、平行四辺形パターンではなく、平面形状で六角形の溝(パターン)にすることもできる。
【0049】
ここで、チップ分離線34a、34bはできるだけ細いほうがウェハ内のチップの取り数が多くなるので、分離線34a、34bの幅はできるだけ細いほうがよい。
【0050】
このとき、(100)面方位のシリコンウェハを用いた場合には、分離線を構成する溝のウェハ厚さ方向の断面は図10に示すようになる。なお、ウエハの両面にはシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などからなるエッチングマスク層25が成膜される。
【0051】
このシリコンウエハにおいては、異方性エッチングによりθ=54.7°の(111)面のテーパが入り、テーパがぶつかったところでエッチングが停止する。テーパがぶつかるときの掘り込みの深さTと溝幅Lの関係は、L=√2T、で表され、厚さAのウェハを貫通させるためには、溝幅Lは、Lmin=√2A以上であればよい。また、貫通させずにわずかな量bだけ残したい場合には、溝幅Lは、L=√2(A−b)とすればよい。
【0052】
また、(110)面方位のシリコンウェハを用いた場合の図7における横方向の溝32aのウェハ厚さ方向の断面は図11に示すようになる。(110)面方位のウェハでは(111)面の垂直壁が形成され、原理的には溝幅はいくらでも細くできる。しかし、異方性エッチング時に気泡が発生しその気泡が細い溝になかに閉じ込められるとエッチング液が溝の中に供給されなくなりエッチングが進まなくなる。溝の中に気泡が閉じ込められないためには、溝幅Lは3μm以上必要である。また、超音波を加えるなどして溝の中の気泡を強制的に排出させる手段を用いた場合には、溝幅Lが1μm以上の幅であれば、エッチング可能となる。
【0053】
一方、(110)面方位のシリコンウェハを用いた場合の図7における縦方向(<111>方向)の分離線34bを構成する溝32bは、横方向のような細い溝32aとすることができない。そこで、縦方向の分離線34bの幅を細くする構成について詳細に説明する。
【0054】
まず、(110)面方位のシリコンウェハにおいても斜め方向のテーパが形成される。(110)面方位のシリコンウェハの異方性エッチングにおいては図12(a)、(c)に示すような2種類の平行四辺形のパターンと同図(b)に示すような六角形のパターンが得られる。この他にも同図中で左右の形状が異なる組み合わせの四角形、台形や五角形も形成することができるが、左右の組み合わせだけなのでここでは説明を省略する。
【0055】
この図12はV溝が形成されたとき同じ深さとなるときの3つの形状を示したものである。これらのなかで幅Wが一番小さくなるのは、同図(a)に示す70.5°の角度を持つ平行四辺形のパターンであり、幅はW0となる。したがって、この70.5°の角度をもつ平行四辺形の溝(パターン)32bを並べて分離線34bを形成することによって、分離線34bの幅Lを狭くすることができる。
【0056】
そこで、平行四辺形のパターンの溝を縦に並べて分離線を構成するときの2つの平行四辺形の配置の関係の第1例について図13を参照して説明する。
この例は、平行四辺形のパターン32bの高さHを平行四辺形のパターン32bの配列のピッチPよりも小さくした場合である。2つの平行四辺形のパターン32bがブリッジ33bで部分的につながっている形状を得るには、平行四辺形のパターン32bが重なっている領域Δが存在しなければならない。
【0057】
同図より、エッチング深さTの時の最小の分離線幅Lは、次の(1)式で決まる。ウェハを貫通させるためにはエッチング深さTをウェハ厚さよりも大きくすればよい。
【0058】
【数1】

Figure 0004498643
【0059】
また、平行四辺形のパターンの高さHは、次の(2)式で決まる。
【0060】
【数2】
Figure 0004498643
【0061】
ブリッジの幅tは、必要な強度に応じて任意に決めることができる。ブリッジの幅tはエッチング後にウェハ搬送やハンドリングに絶えうる強度を持ち、かつチップ分離の時には容易に分離可能な寸法であること、かつ、ウェハ面積を有効に利用でき、一般的なチップ分離方法であるダイシングの分離幅よりも同等以下であることが好ましい。よって、ブリッジの幅tは1〜50μm、ブリッジの長さΔは0.5〜100μm、好ましくは、幅tは5〜30μm、長さΔは2〜50μmである。ブリッジは幅tのほかに(111)テーパ面も含まれるが、テーパーの影響を考えて設計値を決定すればよい。
【0062】
また、平行四辺形のパターンの高さHは、((√6)T−0.35)μm〜((√6)T−70)μm、好ましく((√6)T−1.4)μm〜((√6)T−35)μmである。
【0063】
次に、平行四辺形のパターンの溝を縦に並べて分離線を構成するときの2つの平行四辺形のパターン配置の関係の第2例について図14を参照して説明する。この例は、平行四辺形のパターン32bの高さHを平行四辺形のパターンの配列のピッチPよりも大きくした場合である。同図よりエッチング深さTの時の最小の分離線幅Lは、次の(3)式で決まる。ウェハを貫通させるためにはエッチング深さTをウェハ厚さよりも大きくすればよい。
【0064】
【数3】
Figure 0004498643
【0065】
また、平行四辺形のパターン32bの高さHは、次の(4)式で決まる。
【0066】
【数4】
Figure 0004498643
【0067】
前記同様、ブリッジの幅tはエッチング後にウェハ搬送やハンドリングに絶えうる強度を持ち、かつチップ分離の時には容易に分離可能な寸法であること、かつウェハ面積を有効に利用でき、一般的なチップ分離方法であるダイシングの分離幅よりも同等以下であることが好ましい。よって、ブリッジの幅tは1〜50μm、ブリッジの長さεは0.5〜100μm、好ましくは、幅tは5〜30μm、長さεは2〜50μmである。
【0068】
この配列方法では、前記第1例の配列方法よりも分離線幅LはΔだけ小さくすることができる。また、このΔは略幅tであるので、平行四辺形のパターンの高さHは((√6)T+0.7)μm〜((√6)T+35)μm、好ましくは((√6)T+7)μm〜((√6)T+21)μmである。
【0069】
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第3実施形態について図15を参照して説明する。なお、同図はウエハ上におけるチップ配置を示す平面図である。
この実施形態は、チップ31を千鳥状に配置することによって図6の例よりも1枚のウエハから取出すチップ取り数を多くしている。すなわち、上述したチップ分離線34a、34bを用いることでウエハ上でのチップ配列の自由度が向上し、一直線の分離線でしかチップを分離できないダイシングによる分離方法に比べて、同じ大きさのウェハから2チップ分多くとることができる。
【0070】
また、この場合、縦方向は一直線なので、縦方向のみダイシングを用いて分離することもできる。後の工程で、チップのエッジを使って突き当てで位置決めするときなどはダイシングで分離したエッジの方が精度がよく、横方向の分離線はエッチングを使っているのでチップの取り数は多くできる。
【0071】
次に、シリコンウエハの両面からエッチングを行う例について図16及び図17を参照して説明する。なお、各図はシリコンウェハのウェハ厚さ方向の断面説明図である。
【0072】
図16は前記に示したとおりの片面からのエッチングで溝を形成した場合を示したものである。このとき、テーパ−角θは(100)面方位のシリコン基板を用いたときは54.7°、(110)面方位のシリコン基板を用いたときは35.3°となる。これに対して、図17は両面にエッチングマスクパターン28を形成して両面からエッチングを行ったものである。両面からエッチングを行うとウェハを貫通までの掘り込みの深さは、片面からのエッチングの半分でよい。そのため、溝幅M2も幅M1の半分となり、分離線幅を細くすることができる。
【0073】
この場合、両面からのテーパがぶつかってから更にエッチングを行うと、テーパがエッチングされはじめ、開口部が大きくなってくる(図17(b))。最終的にはテーパは完全になくなる(図17(c))。テーパがなくなることで、チップ間をつなぐブリッジ33bは細くなり、より分離しやすくなる。
【0074】
また、図18に示すように、ウエハの一方の面(上面)のエッチングマスクパターン28aは図17と同じにし、他方の面(下面)のエッチングマスクパターン28bはブリッジに対応するパターンを入れないで形成し、このマスクパターン28a、28bを用いてシリコンウエハをエッチングすると、最終的にブリッジ33bは基板(ウエハ)30の厚さよりも薄いものが得られ、チップを分離することがより容易になる。
【0075】
次に、流路基板1と電極基板2などの別の基板と積層する場合について説明する。
第1の方法は、図19に示すように、シリコンウエハ(基板)に異方性エッチングを施して、各チップの液室、共通液室とともにチップ分離線を形成し、その後、このチップ分離線に沿って各チップに分離し、それぞれ分離したチップを電極基板などにチップ単位で接合する。
【0076】
このようにすれば、チップ分離線パターンを両面からエッチングする方法を使うことができ、分離線を細くすることができてウェハ面積を有効に使うことができる。
【0077】
第2の方法は、図20に示すように、シリコンウエハ(基板)に異方性エッチングを施して、各チップの液室、共通液室とともにチップ分離線を形成し、その後、各チップに分離せずに、電極基板やノズル板などの他の基板とウェハサイズのまま接合する。電極基板やノズル板がパイレックスなどのガラス、アルミナなどのセラミックス、ニッケル・SUSなどの金属の場合がある。
【0078】
この場合、このように異種材料を積層したものを同時に切ることは困難であるが、シリコン基板はブリッジのみの分離線が入っているので、ほかの基板を切ることによってシリコン基板は容易に分離される。
【0079】
次に、第3の方法として、図21に示すように、ウェハサイズで他の基板、電極基板やノズル板などと接合し、その後、エッチングを施す。そして、シリコンウエハに形成したチップ分離線で前同様に分離する。
【0080】
この方法によれば、上記第1、第2の方法ではエッチングにより強度が弱くなったものをハンドリングしなければならなかったのに対して、接合した後にエッチングを施すので、積層基板となっており、強度が強くハンドリングで破損することも少なくなる。
【0081】
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの第2実施形態に係るインクジェットヘッドについて図22及び図23を参照して説明する。なお、図22は同ヘッドの分解斜視説明図、図23は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図である。
【0082】
このインクジェットヘッドは、単結晶シリコン基板で形成した流路形成基板(液室基板)41と、この流路形成基板41の下面に接合した振動板42と、流路形成基板41の上面に接合したノズル板43とを有し、これらによってインク滴を吐出するノズル45が連通する流路(インク液室)である加圧液室46、加圧液室46に流体抵抗部となるインク供給路47を介してインクを供給する共通液室48を形成している。
【0083】
そして、振動板42の面外側(液室46と反対面側)に各加圧液室46に対応して駆動手段としての積層型圧電素子52を接合し、この積層型圧電素子52はベース基板53に接合して固定し、この圧電素子52の列の周囲にはスペーサ部材54をベース基板53に接合している。
【0084】
この圧電素子52は、圧電材料層と内部電極とを交互に積層したものである。この場合、圧電素子52の圧電方向としてd33方向の変位を用いて加圧液室46内インクを加圧する構成とすることも、圧電素子52の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室46内インクを加圧する構成とすることもできる。ベース基板53及びスペーサ部材54には共通液室48に外部からインクを供給するためのインク供給口49を形成する貫通穴を形成している。
【0085】
また、流路形成基板41の外周部及び振動板42の下面側外縁部をエポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したヘッドフレーム57に接着接合し、このヘッドフレーム57とベース基板53とは図示しない部分で接着剤などで相互に固定している。なお、ヘッドフレーム57は2つの部品に分けているが1つの部品で構成することもできる。
【0086】
さらに、圧電素子52には駆動信号を与えるために半田接合又はACF(異方導電性膜)接合若しくはワイヤボンディングでFPCケーブル58を接続し、このFPCケーブル58には各圧電素子52に選択的に駆動波形を印加するための駆動回路(ドライバIC)59を実装している。
【0087】
ここで、流路形成基板41は、結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、各加圧液室46となる貫通穴、インク供給路47となる溝部、共通液室48となる貫通穴をそれぞれ形成している。この場合、各加圧液室46は隔壁によって区画される。
【0088】
振動板42はニッケルの金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法で製造している。また、ノズル板43は各加圧液室46に対応して直径10〜30μmのノズル45を形成し、流路形成基板41に接着剤接合している。このノズル板43としては、ステンレス、ニッケルなどの金属、金属とポリイミド樹脂フィルムなどの樹脂との組み合せ、、シリコン、及びそれらの組み合わせからなるものを用いることができる。また、ノズル面(吐出方向の表面:吐出面)には、インクとの撥水性を確保するため、メッキ被膜、あるいは撥水剤コーティングなどの周知の方法で撥水膜を形成している。
【0089】
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、圧電素子52に対して選択的に20〜50Vの駆動パルス電圧を印加することによって、パルス電圧が印加された圧電素子52が積層方向に変位して振動板42をノズル45方向に変形させ、加圧液室46の容積/体積変化によって加圧液室46内のインクが加圧され、ノズル45からインク滴が吐出(噴射)される。
【0090】
そして、インク滴の吐出に伴って加圧液室46内の液圧力が低下し、このときのインク流れの慣性によって加圧液室46内には若干の負圧が発生する。この状態の下において、圧電素子52への電圧の印加をオフ状態にすることによって、振動板42が元の位置に戻って加圧液室46が元の形状になるため、さらに負圧が発生する。このとき、インク供給口49から共通液室48、流体抵抗部であるインク供給路47を経て加圧液室46内にインクが充填される。そこで、ノズル45のインクメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次のインク滴吐出のために圧電素子52にパルス電圧を印加しインク滴を吐出させる。
【0091】
この場合、流路形成基板41は、前記第1実施形態と同様にシリコンウエハにチップ単位で液室46、共通液室48などを形成し、各チップ間に異方性エッチングで微小な多角形のパターン溝を入れ、これを並べることでチップ分離線を構成して、このチップ分離線で個々の流路形成基板に分離形成したものである。
【0092】
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの第3実施形態のインクジェットヘッドについて図24及び図25を参照して説明する。図24は同ヘッドの分解斜視説明図、図25は同ヘッドの流路形成基板の斜視説明図である。
【0093】
このインクジェットヘッドは、流路形成部材である第1基板61と、この第1基板61の下側に設けた発熱体基板である第2基板62とを備え、これらによりインク滴を吐出する複数のノズル64、ノズル64が連通する液流路である加圧液室流路66、加圧液室流路66にインクを供給する共通液室流路68などを形成し、インクは第1基板61に形成したインク供給口70から供給されて、共通液室流路68、加圧液室流路66を経て、ノズル64より液滴として噴射される。
【0094】
流路形成部材である第1基板61は、シリコンウエハにノズル64、加圧液室流路66、共通液室流路68を各チップ単位で形成し、各チップ間に異方性エッチングで微小な多角形のパターンを入れ、これを並べることでチップ分離線として、このチップ分離線からチップに分離形成したものである。第2基板62には発熱抵抗体(電気熱変換素子)71と、この発熱抵抗体71に電圧を印加するための共通電極72及び個別電極73が形成されている。
【0095】
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、個別電極73に選択的に駆動電圧を印加することによって発熱抵抗体71が発熱して加圧液室流路66のインク中にバブルが発生して圧力変化が生起し、このインク中の圧力変化によってノズル64からインク滴が吐出される。
【0096】
次に、本発明に係るインクカートリッジについて図26を参照して説明する。このインクカートリッジ80は、ノズル81等を有する上記実施形態のいずれかのインクジェットヘッド82と、このインクジェットヘッド82に対してインクを供給するインクタンク83とを一体化したものである。
【0097】
このようにインクタンク一体型のヘッドの場合、ヘッドの歩留まり不良は直ちにインクカートリッジ全体の不良につながるので、上述したように切子残などによるインク滴吐出不良が低減することで、インクカートリッジの歩留まりが向上し、ヘッド一体型インクカートリッジの低コスト化を図れる。
【0098】
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一例について図27及び図28を参照して説明する。なお、図27は同記録装置の斜視説明図、図28は同記録装置の機構部の側面説明図である。
【0099】
このインクジェット記録装置は、記録装置本体111の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キャリッジに搭載した本発明に係るインクジェットヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部112等を収納し、装置本体111の下方部には前方側から多数枚の用紙113を積載可能な給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい。)114を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙113を手差しで給紙するための手差しトレイ115を開倒することができ、給紙カセット114或いは手差しトレイ115から給送される用紙113を取り込み、印字機構部112によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ116に排紙する。
【0100】
印字機構部112は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド121と従ガイドロッド122とでキャリッジ123を主走査方向(図28で紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ123にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係る液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッドからなるヘッド124を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。またキャリッジ123にはヘッド124に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ125を交換可能に装着している。
【0101】
インクカートリッジ125は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。
【0102】
また、記録ヘッドとしてここでは各色のヘッド124を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
【0103】
ここで、キャリッジ123は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド121に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド122に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ123を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ127で回転駆動される駆動プーリ128と従動プーリ129との間にタイミングベルト130を張装し、このタイミングベルト130をキャリッジ123に固定しており、主走査モーター127の正逆回転によりキャリッジ123が往復駆動される。
【0104】
一方、給紙カセット114にセットした用紙113をヘッド124の下方側に搬送するために、給紙カセット114から用紙113を分離給装する給紙ローラ131及びフリクションパッド132と、用紙113を案内するガイド部材133と、給紙された用紙113を反転させて搬送する搬送ローラ134と、この搬送ローラ134の周面に押し付けられる搬送コロ135及び搬送ローラ134からの用紙113の送り出し角度を規定する先端コロ136とを設けている。搬送ローラ134は副走査モータ137によってギヤ列を介して回転駆動される。
【0105】
そして、キャリッジ123の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ134から送り出された用紙113を記録ヘッド124の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材139を設けている。この印写受け部材139の用紙搬送方向下流側には、用紙113を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ141、拍車142を設け、さらに用紙113を排紙トレイ116に送り出す排紙ローラ143及び拍車144と、排紙経路を形成するガイド部材145,146とを配設している。
【0106】
記録時には、キャリッジ123を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド124を駆動することにより、停止している用紙113にインクを吐出して1行分を記録し、用紙113を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙113の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙113を排紙する。この場合、ヘッド124を構成する本発明に係るインクジェットヘッドはインク滴噴射の制御性が向上し、特性変動が抑制されているので、安定して高い画像品質の画像を記録することができる。
【0107】
また、キャリッジ123の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、ヘッド124の吐出不良を回復するための回復装置147を配置している。回復装置147はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ123は印字待機中にはこの回復装置147側に移動されてキャッピング手段でヘッド124をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
【0108】
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッド124の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
【0109】
このように、このインクジェット記録装置においては本発明を実施した低コストのインクジェットヘッドを搭載しているので、低コスト化を図れる。
【0110】
なお、上記実施形態においては、液滴吐出ヘッドとしてインクジェットヘッドに適用した例で説明したが、インクジェットヘッド以外の液滴吐出ヘッドとして、例えば、液体レジストを液滴として吐出する液滴吐出ヘッド、DNAの試料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドなどの他の液滴吐出ヘッドにも適用できる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によれば、(110)面方位のシリコンウェハに入れる個々の構造体に分離するための<111>方向のチップ分離線は70.5°の角度を持つ平行四辺形のパターンをこの平行四辺形のパターンの高さより大きなピッチで並べた構成であるので、(110)面方位のウェハにおいても長方形のチップを切り出すことができ、また分離線の幅を小さくすることができて、歩留まりが向上し、低コスト化を図ることができる。
【0112】
ここで、(110)面方位のシリコンウェハの<112>方向のチップ分離線を<112>方向に長い多角形のパターンを並べて構成したので、細い溝でチップを分離できウェハ面積を有効に使うことができる。この場合、多角形の幅のパターンは1μm以上であるのでエッチング中に気泡の取り込みによるエッチレートの低下を防止できる。
【0114】
この場合、隣り合う平行四辺形のパターン間によって形成されるブリッジの長さを0.5〜100μmとすることでエッチング後のウェハの強度を十分に保つことができ、またチップ分離の際に容易に正確にチップに分離できる。また、隣り合う平行四辺形によって形成されるブリッジの幅を1〜50μmとしたのでエッチング後のウェハの強度を十分に保つことができ、またチップ分離の際に容易に正確にチップに分離できる。さらに、平行四辺形のパターンの高さを、異方性エッチングの深さをTとしたとき((√6)T−0.35)μm〜((√6)T−70)μmとすることで、エッチング後のウェハの強度を十分に保つことができ、またチップ分離の際に容易に正確にチップに分離できる。
【0115】
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によれば、(110)面方位のシリコンウェハに入れる個々の構造体に分離するための<111>方向のチップ分離線70.5°の角度を持つ平行四辺形のパターンをこの平行四辺形のパターンの高さより小さなピッチで並べた構成であるので、(110)面方位のウェハにおいても長方形のチップを切り出すことができ、また分離線の幅を小さくすることができて、歩留まりが向上し、低コスト化を図ることができる。
【0116】
この場合、隣り合う平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの長さを0.5〜100μmとすることで、エッチング後のウェハの強度を十分に保つことができ、またチップ分離の際に容易に正確にチップに分離できる。また、隣り合う平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの幅を1〜50μmとすることで、エッチング後のウェハの強度を十分に保つことができ、またチップ分離の際に容易に正確にチップに分離できる。さらに、平行四辺形のパターンの高さを、異方性エッチングの深さをTとしたとき、((√6)T+0.7)μm〜((√6)T+35)μmとすることで、エッチング後のウェハの強度を十分に保つことができ、またチップ分離の際に容易に正確にチップに分離できる。
【0117】
さらに、シリコンウェハ内のチップの配列を千鳥配列とすることで、シリコンウェハ内のチップの取り数を多くすることができ更に低コスト化を図れる。また、チップ分離線を表裏両面からエッチングして形成するので、片面からのエッチングで形成する場合に比べてチップ分離線の幅を小さくすることができる。
【0118】
また、異方性エッチングの後、チップに分離し、その後ほかの基板と接合することで、チップ分離線を両面からのエッチングで形成することができ、異方性エッチングの後、ほかの基板と接合し、その後チップに分離することで、チップ分離線を両面からエッチングで形成することができ、また、ウェハ単位でプロセスを流すことができ、さらに、ほかの基板と接合した後、異方性エッチングを施し、その後チップに分離することで、ウェハ単位でプロセスを流すことができ、基板の強度が大きく歩留まりを高くできる。
【0119】
本発明に係る液滴吐出ヘッドによれば、液室を形成する構造体は本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法で製造されたものであるので、低コスト化を図れ、信頼性を向上することができる。
【0120】
本発明に係る画像記録装置によれば本発明に係る液滴吐出ヘッドを搭載したので、低コスト化を図れ、安定して高画質記録を行なうことができる。
【0121】
本発明に係るインクジェット記録装置によれば、インク滴を吐出する本発明に係るインクジェットヘッドを搭載したので、低コスト化を図れ、安定して高画質記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液滴吐出ヘッドの第1実施形態のインクジェットヘッドの分解斜視説明図
【図2】同ヘッドの振動板長手方向に沿う断面説明図
【図3】同ヘッドの振動板短手方向に沿う断面説明図
【図4】本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第1実施形態の説明に供するウエハ上でのチップ配置を示す平面説明図
【図5】図4の1チップサイズ分の拡大説明図
【図6】本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第2実施形態の説明に供するウエハ上でのチップ配置を示す平面説明図
【図7】図6の1チップサイズ分の拡大説明図
【図8】同実施形態の他の例を説明する1チップサイズ分の拡大説明図
【図9】同実施形態の更に他の例を説明する1チップサイズ分の拡大説明図
【図10】(100)面方位のシリコンウェハを用いた場合の溝の断面説明図
【図11】(110)面方位のシリコンウェハを用いた場合の図7の横方向の溝の断面説明図
【図12】異方性エッチングによるパターンを説明する説明図
【図13】2つの平行四辺形のパターンを並べるときの第1例を説明する説明図
【図14】2つの平行四辺形のパターンを並べるときの第2例を説明する説明図
【図15】本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第3実施形態の説明に供するウエハ上でのチップ配置を示す平面説明図
【図16】片面からの異方性エッチングで分離線を構成するパターンを形成する例の説明に供する断面説明図
【図17】両面からの異方性エッチングで分離線を構成するパターンを形成する例の説明に供する断面説明図
【図18】両面からの異方性エッチングで分離線を構成するパターンを形成する他の例の説明に供する断面説明図
【図19】構造体を他の基板と接合する場合の製造方法の第1例の説明に供するフロー図
【図20】構造体を他の基板と接合する場合の製造方法の第2例の説明に供するフロー図
【図21】構造体を他の基板と接合する場合の製造方法の第3例の説明に供するフロー図
【図22】本発明に係る液滴吐出ヘッドの第2実施形態のインクジェットヘッドの分解斜視説明図
【図23】同ヘッドの振動板長手方向に沿う断面説明図
【図24】本発明に係る液滴吐出ヘッドの第3実施形態のインクジェットヘッドの分解斜視説明図
【図25】同ヘッドの流路形成基板の斜視説明図
【図26】本発明に係るインクカートリッジの斜視説明図
【図27】本発明に係るインクジェット記録装置の機構部を説明する斜視説明図
【図28】同記録装置の側面説明図
【符号の説明】
1…流路基板、3…電極基板、4…ノズル板、5…ノズル、6…液室、8…共通液室、15…電極、30…ウエハ、31…チップ、32a、32b…パターン(溝)、33a、33b…ブリッジ、34a、34b…チップ分離線。[0001]
[Industrial application fields]
  The present invention relates to a droplet discharge head, a manufacturing method thereof, an ink cartridge, andimageThe present invention relates to a recording apparatus.
[0002]
[Prior art]
An ink jet head, which is a liquid droplet ejection head used in an image recording apparatus such as a printer, a facsimile machine, a copying apparatus, or an image forming apparatus, includes a nozzle that ejects ink droplets and a liquid chamber in which the nozzle communicates ( A pressure liquid chamber, a pressure chamber, a discharge chamber, an ink flow path, etc.) and a pressure generating means for generating pressure to pressurize the ink in the liquid chamber. An ink droplet is ejected from the nozzle by pressurizing the ink in the liquid chamber. Examples of the droplet discharge head include a droplet discharge head that discharges a liquid resist as a droplet, and a droplet discharge head that discharges a DNA sample as a droplet. The following description will focus on an inkjet head. .
[0003]
As such an ink-jet head, a piezo-type head that discharges ink droplets by deforming and displacing a diaphragm forming a wall surface of a liquid chamber using an electromechanical conversion element such as a piezoelectric element as a pressure generating unit, Bubble type (thermal type) that generates bubbles by ink film boiling by using an electrothermal conversion element such as a heating resistor placed in the liquid chamber to eject ink droplets, vibration that forms the wall surface of the liquid chamber There is an electrostatic type that discharges ink droplets by deforming a diaphragm with an electrostatic force using a plate (or an electrode integrated with the plate) and an electrode facing the plate.
[0004]
By the way, in the conventional inkjet head, as a liquid chamber forming member or a flow path forming member as a structure forming a liquid chamber or a common liquid chamber communicating with each liquid chamber, photosensitive resin, resin mold, metal, glass Materials such as are used. However, since the liquid chamber of the resin has low rigidity, crosstalk is likely to occur between adjacent liquid chambers, resulting in a problem that good image quality cannot be obtained. In addition, metals and glass have high rigidity and small crosstalk problems, but on the other hand, they are difficult to process, and in recent years ink jet heads in particular have been increasingly demanded for higher density for higher image quality. It is becoming difficult to meet these demands.
[0005]
Therefore, as described in, for example, JP-A-7-132595 and JP-A-7-276626, the liquid chamber and the common liquid chamber can be formed by anisotropic etching of a silicon substrate (silicon wafer). Are known. Silicon has high rigidity and can be finely processed by using anisotropic etching. In particular, by using a silicon wafer having a (110) plane orientation, a vertical wall surface can be formed. Liquid chambers can be arranged at high density.
[0006]
When silicon is used for the liquid chamber forming member in this way, it is necessary to form liquid chambers or common liquid chambers corresponding to a plurality of head chips on a silicon substrate (silicon wafer) and to separate them for each chip. is there.
[0007]
Conventionally, dicing is a common method for separating a silicon substrate into chips. Further, in order to solve the problem of face sticking due to dicing, for example, as described in JP-A-10-157149, a predetermined separation pattern mask is formed on a silicon wafer and anisotropic etching is performed. A method of separating each chip with a V-shaped groove or first and second V-shaped grooves formed on a silicon wafer as described in Japanese Patent Laid-Open No. 5-36825. A method of concentrating stress in the V-shaped groove and cleaving the wafer to separate it into chips has been proposed.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
First, the method of separating by dicing has a problem that the face sticks to the chip when the blade is rotated at a high speed while being sprinkled with water. This facet can be completely removed by chemical cleaning such as acid cleaning such as sulfuric acid and hydrochloric acid, alkali cleaning such as ammonia and water, organic cleaning such as acetone and alcohol, or physical cleaning such as ultrasonic and water pressure. It is difficult to remove. The most effective is cleaning with a brush or the like. However, in the case of a micro three-dimensional structure formed in the micromachine field, there is a problem that the facet that enters the gap cannot be removed or the structure is damaged. is there.
[0009]
Conventionally, a semiconductor element is generally used as a device formed of a silicon substrate. However, since such a semiconductor element has a planar structure, the facet does not enter a gap, and damage is caused even if a physical force such as a brush is applied. There was no particular problem. Further, since the semiconductor element is separated after the functional internal structure of the device and the process such as wiring are completed, there is no problem in the device function even if some chips remain on the chip. On the other hand, in the micromachine field, processes such as assembly and wiring are often performed after chip separation, and leaving a facet is a big problem.
[0010]
Alternatively, dicing has a problem that a fine structure is damaged by water pressure during cutting. Furthermore, a vacuum chuck is used to fix the wafer. However, when a wafer whose strength is weakened by forming a structure is removed from the vacuum chuck, it may be damaged, resulting in a decrease in yield. It was. In addition, a dicing tape is sometimes attached to the back surface so that the cut chips do not fall apart. However, when the dicing tape is applied or peeled off, it causes damage. In this case, if a dicing tape whose adhesive strength is reduced by UV light irradiation or heat treatment is used, the damage at the time of peeling is reduced. However, such a tape is expensive and increases the cost.
[0011]
In the micromachine field, a silicon substrate, a metal substrate such as nickel or SUS, a glass substrate such as Pyrex, or a ceramic substrate such as alumina may be laminated. From the viewpoint of the manufacturing method, it is more efficient to separate the chips after laminating at the wafer size.
[0012]
However, since the type of dicing blade is optimized depending on the material, if dicing a multi-layered substrate of different materials, cutting cannot be performed, the blade or sample may be damaged, the cutting line width may be increased, There is a problem that the lifespan is shortened. Further, since dicing can cut only in a straight line, there is a problem that the number of chips in a wafer is reduced and the cost is increased with a relatively large chip size in the micromachine field.
[0013]
Therefore, as described above, a method of separating by etching has been proposed in order to solve the problem of face sticking due to dicing. Among them, a separation line is formed by etching through a V-shaped groove and separated. In the method, since each chip is connected only by the mask SiN film, the strength of the wafer after etching is very weak, the handling property is deteriorated, and the chip is damaged before being separated into chips. As a result, the manufacturing yield is poor and the cost of the head is increased.
[0014]
Further, in the method of forming the first and second V-shaped grooves in the silicon wafer, since the V-shaped grooves are formed without penetrating the wafer, the strength of the wafer is maintained after the etching. The thickness of the remaining part of the V-shaped groove differs depending on the thickness variation of the V-groove, and the thin part of the wafer has a reduced strength and is damaged, or the thick part of the wafer is too thick to be separated. When separating, there is a problem that the production yield is poor and the cost of the head is increased, such as separation by a line shifted from the V-shaped groove.
[0015]
Furthermore, in common with each of these methods, when a wafer with a (100) plane orientation is used, the straight line of the V-shaped groove can be applied to chip separation that can be formed in directions orthogonal to each other within the wafer, but the (110) plane In the azimuth wafer, the perpendicular etching directions are at an angle of 70.5 ° within the wafer, so that rectangular chips cannot be cut out. In the micromachine field, a wafer having a crystal plane orientation (110) capable of perpendicularly anisotropic etching is often used, and in such a case, there is a problem that it cannot be separated by the above-described method.
[0016]
  The present invention has been made in view of the above problems, and can improve yield and reduce costs.To doFor the purpose.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
  To solve the above problem,A method for manufacturing a droplet discharge head according to the present invention includes:
  (110) A silicon wafer having a plane orientation is anisotropically etched to form a plurality of structures, and chip separation lines in which minute polygonal patterns are arranged by anisotropic etching between the plurality of structures. And separate into individual structures from this chip separation line
A method of manufacturing a droplet discharge head,
  A chip separation line in the <111> direction for separating the individual structures to be put into the silicon wafer having the (110) plane orientation is a parallelogram pattern having an angle of 70.5 °. Arranged at a pitch larger than the height
The configuration.
[0019]
Here, it is preferable to arrange a long polygonal pattern in the <112> direction for the chip separation line in the <112> direction for separating the individual structures to be put in the (110) plane orientation silicon wafer. In this case, the width of the polygonal pattern is preferably 1 μm or more.
[0020]
  Also,The length of the bridge formed by adjacent parallelogram patterns is preferably 0.5 to 100 μm. Moreover, it is preferable that the width | variety of the bridge | bridging formed by the pattern of an adjacent parallelogram is 1-50 micrometers. Further, the height of the parallelogram pattern is within the range of ((√6) T−0.35) μm to ((√6) T−70) μm, where T is the depth of anisotropic etching. It is preferable that
[0021]
  A method for manufacturing a droplet discharge head according to the present invention includes:
  (110) A silicon wafer having a plane orientation is anisotropically etched to form a plurality of structures, and chip separation lines in which minute polygonal patterns are arranged by anisotropic etching between the plurality of structures. And separate into individual structures from this chip separation line
A method of manufacturing a droplet discharge head,
  SaidA chip separation line in the <111> direction for separating into individual structures to be put on a silicon wafer having a (110) plane orientation is a parallelogram pattern having an angle of 70.5 °, which is the height of the parallelogram pattern. Smaller pitchConfiguration
The configuration.
  here,The length of the bridge formed by adjacent parallelogram patterns is preferably 0.5 to 100 μm. Moreover, it is preferable that the width | variety of the bridge | bridging formed by the pattern of an adjacent parallelogram is 1-50 micrometers. Furthermore, the height of the parallelogram is preferably in the range of ((√6) T + 0.7) μm to ((√6) T + 35) μm, where T is the depth of anisotropic etching.
[0022]
Furthermore, in the method for manufacturing a droplet discharge head according to the present invention, it is preferable that the arrangement of the structures in the silicon wafer is a staggered arrangement. Moreover, the pattern which comprises the chip | tip separation line of a silicon wafer can be formed by anisotropic etching from front and back both surfaces.
[0023]
Furthermore, the silicon wafer can be anisotropically etched and then separated into structures, and then the structures can be bonded to other substrates. Further, after anisotropic etching of the silicon wafer, it can be bonded to another substrate and then separated into each structure. Furthermore, after the silicon wafer is bonded to another substrate, the silicon wafer can be anisotropically etched and then separated into structures.
[0024]
  According to the present inventionDroplet dischargeHeadliquidThe structure forming the liquid chamber in which the nozzle for discharging the droplets communicates is manufactured by the method for manufacturing the droplet discharging head according to the present invention.
[0025]
The ink cartridge according to the present invention is obtained by integrating the ink jet head according to the present invention and an ink tank for supplying ink to the ink jet head.
[0026]
  According to the present inventionimageThe recording deviceliquidAccording to the present invention for ejecting dropsDroplet dischargeIt is equipped with a head.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings. First, a first embodiment of an ink jet head as a droplet discharge head according to the present invention will be described with reference to FIGS. 1 is an exploded perspective view of the head, and FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of the head along the longitudinal direction of the diaphragm.
[0028]
The inkjet head includes a flow path substrate 1 that is a first substrate as a structure forming a liquid chamber, an electrode substrate 3 that is a second substrate provided below the flow path substrate 1, and a flow path substrate 1. Is a laminated structure in which a nozzle plate 4, which is a third substrate provided on the upper side, is overlapped and joined, and thereby, fluid resistance to the liquid chamber 6 and the liquid chamber 6 which are also ink flow paths through which the plurality of nozzles 5 communicate with each other. A common liquid chamber 8 and the like communicating with each other through the portion 7 are formed.
[0029]
The flow path substrate 1 includes a liquid chamber 6 and a diaphragm 10 that forms a wall surface that forms the bottom of the liquid chamber 6, a recess that forms a partition wall 11 that separates the liquid chambers 6, a recess that forms a common liquid chamber 8, and the like. Forming.
[0030]
This flow path substrate 1 diffuses boron, which is a high-concentration impurity, into a (100) plane single crystal silicon substrate (silicon wafer) in a thickness (depth) that serves as a diaphragm, and stops etching this high-concentration boron-doped layer. By performing anisotropic etching as a layer, a diaphragm 10 having a desired thickness is obtained when a recess or the like to be the liquid chamber 6 is formed. As the high concentration P-type impurity, gallium, aluminum, or the like can be used in addition to boron. Further, the high-concentration boron-doped layer contains atoms having a lattice constant larger than that of silicon, such as germanium (Ge), in addition to boron, thereby reducing tensile stress due to boron.
[0031]
As the flow path substrate 1, an SOI (Silicon On Insulator) substrate in which a base substrate and an active layer substrate are bonded via an oxide film can be used. In this case, the active layer substrate is used as the vibration plate 10, and the concave portion that becomes the liquid chamber 6 or the common liquid chamber 10 is engraved in the base substrate.
[0032]
A recess 14 is formed in the electrode substrate 3, and an electrode 15 is formed on the bottom surface of the recess 14 so as to face the diaphragm 10 with a predetermined air gap 16. The diaphragm 15 is formed by the electrode 15 and the diaphragm 10. An actuator unit is configured to change the internal volume of the liquid chamber 6 by deforming 10 with an electrostatic force. In order to prevent the electrode 15 from being damaged due to contact with the diaphragm 10 on the electrode 15 of the electrode substrate 3, for example, a 0.1 μm thick SiO 22An insulating layer 17 such as is formed. An electrode pad portion 15a for extending the electrode 15 to the vicinity of the end portion of the electrode substrate 3 and connecting to the external drive circuit via the connecting means is formed.
[0033]
The electrode substrate 3 is formed on a glass substrate or a single crystal silicon substrate having a thermal oxide film 3a formed on the surface thereof by etching with a HF aqueous solution or the like, and the recess 14 has high heat resistance such as titanium nitride. The electrode material is formed into a desired thickness by a film forming technique such as sputtering, CVD, or vapor deposition, and then a photoresist is formed and etched, whereby the electrode 15 is formed only in the recess 14. The electrode substrate 3 and the flow path substrate 1 are bonded by a process such as anodic bonding or direct bonding.
[0034]
Here, the electrode 15 is, for example, a two-layer structure of a tungsten side film and a polysilicon film, gold, a metal material such as Al, Cr, Ni or the like generally used in a process for forming a semiconductor element, Ti, TiN A refractory metal such as a polycrystalline silicon film doped with impurities can also be used.
[0035]
In this example, the electrode 15 is formed by sputtering titanium nitride to a thickness of 0.1 μm in a recess 14 having a depth of 0.4 μm formed by etching on a silicon substrate, and SiO 2 is formed thereon.2A sputtered film is formed as an insulating layer 17 with a thickness of 0.1 μm. Therefore, in this head, the length of the air gap 16 (interval between the vibration plate 10 and the surface of the insulating layer 17) after joining the electrode substrate 3 and the flow path substrate 1 is 0.2 μm.
[0036]
Further, the nozzle plate 4 is formed with nozzles 5, grooves serving as liquid resistance portions 7, and ink supply ports 19 for supplying ink from the outside to the common liquid chamber 8, and the discharge surface is subjected to water repellent treatment. . As the nozzle plate 4, for example, a plated film manufactured by a Ni electroforming method, a silicon substrate, a metal such as SUS, or a multilayer structure of a metal layer such as a resin and zirconia can be used. The nozzle plate 4 is bonded to the flow path substrate 1 with an adhesive.
[0037]
In the ink jet head configured as described above, the vibration plate 10 is used as a common electrode, the electrode 15 is used as an individual electrode, and a drive voltage is selectively applied between the vibration plate 10 and the electrode 15 from a driver IC (drive circuit). As a result, the diaphragm 10 is deformed and displaced toward the electrode 15 by the electrostatic force generated between the diaphragm 10 and the electrode 15, and the electric charge between the diaphragm 10 and the electrode 15 is discharged from this state (the drive voltage is set to 0). ), The diaphragm 10 is restored and deformed, the internal volume (volume) / pressure of the liquid chamber 6 changes, and ink droplets are ejected from the nozzle 5.
[0038]
The flow path substrate 1 made of a silicon substrate constituting the liquid chamber 6 and the common liquid chamber 8 in the ink jet head is manufactured by applying the manufacturing method of the droplet discharge head according to the present invention. Therefore, a first embodiment of a method for manufacturing a droplet discharge head according to the present invention will be described with reference to FIGS. 4 is a layout diagram of the flow path substrate 1 of the head on the silicon wafer 20, and FIG. 5 is an enlarged explanatory view of one chip in FIG.
[0039]
In this example, eight chips (structures) 21 of the flow path substrate 1 are arranged on the silicon wafer 20. A narrow groove 22 is formed between the chips 21. The narrow groove 22 is formed by digging by anisotropic etching, as in the case of forming the common liquid chamber 8 and the liquid chamber 6.
[0040]
In this case, since the high-concentration boron diffusion layer is formed in order to form the diaphragm 10 as described above, the thin groove 22 does not penetrate the silicon wafer 20 and remains in the thickness of the diaphragm 10 here. ing. Further, the narrow groove 22 is formed intermittently, and the chip 21 is held by the discontinuous portion (bridge) 23 without being separated. Note that the width of the discontinuous portion 23 is set so that the chips do not vary depending on the size of the chip, the size of the wafer, and the like. The chip separation lines 24 are formed by arranging the patterns of the thin grooves 22 and the discontinuous portions 23.
[0041]
Therefore, since the chips 21 are connected by the thin bridges 23, the chips 21 can be separated along the chip separation lines 24 by applying a slight force. The thin groove 22 does not penetrate through the same thickness as the diaphragm 10, but the remaining portion is very thin and can be easily separated.
[0042]
Further, when the groove width is further reduced, the groove 22 has a V-groove shape but does not penetrate. At this time, by making the remainder of the V-groove (= (thickness) − (V-groove depth)) small, it can be separated by a simple force. The remaining thickness of the V-groove can be adjusted by the groove width. Further, when the groove portion is stopped by the V-groove and does not penetrate, the groove 22 does not necessarily need to be intermittent.
[0043]
In this way, by forming a narrow groove between the chips on the silicon wafer and separating the chips by applying stress, the face does not adhere as in dicing. In this case, a slight bridging piece may be generated when the chip is separated, but it is relatively large unlike a fine facet generated at the time of dicing, and can be removed by light washing after the chip separation. In addition, since no force such as water pressure or vacuum chuck is applied and no dicing tape is required, the yield is improved.
[0044]
Next, a second embodiment of the method for manufacturing a droplet discharge head according to the present invention will be described with reference to FIGS. 6 is a chip arrangement diagram in the silicon wafer 30, and FIG. 7 is an enlarged explanatory view of one chip in FIG.
[0045]
Here, the flow path substrate 1 is formed using a silicon substrate (silicon wafer 30) having a (110) plane orientation. Since a substrate having a (110) plane orientation is used, the liquid chamber 6 is formed in a parallelogram shape in a planar shape, and the common liquid chamber 8 is formed in a saw shape since the vertical direction in the drawing does not follow the crystal plane. Further, in anisotropic etching of a substrate with a (110) plane orientation, patterning is performed so that a vertical (111) plane appears between the liquid chambers 6, so that the partition walls between the liquid chambers 6 become vertical and high density. The liquid chamber 6 can be arranged in
[0046]
Similar to the above-described embodiment, grooves (patterns) 32 a and 32 b having a parallelogram shape in plan view are formed between the chips 31. In the figure, the lateral direction (<112> direction) groove 32 a is the same direction as the liquid chamber 6, so that it becomes an elongated groove on the vertical (111) plane. A chip separating line 34a is constituted by the discontinuous portion (bridge) 33a between the groove 32a and each groove 32a.
[0047]
On the other hand, since the vertical direction (<111> direction) does not coincide with the crystal direction in the figure, a vertical groove cannot be formed. Therefore, small parallelogram-shaped grooves (patterns) 32b are formed side by side, and the chip separation line 34b is configured by the discontinuous portions 33b between the grooves 32b and the grooves 32b. In this case, if the parallelogram pattern is too small, the taper of the (111) plane enters and the etching stops at the V-groove, so the size of the parallelogram-shaped groove 32b in consideration of the thickness of the silicon wafer. It is necessary to decide.
[0048]
Note that the shapes of the grooves 32a and 32b constituting the chip separation lines 34a and 34b are not limited to the example of FIG. 7, and for example, as shown in FIG. The direction of the opposite side, that is, a parallelogram pattern opposite to the parallelogram pattern of the liquid chamber 6 may be used. Further, as shown in FIG. 9, a hexagonal groove (pattern) having a planar shape can be used instead of the parallelogram pattern.
[0049]
Here, since the chip separation lines 34a and 34b are as thin as possible, the number of chips in the wafer is increased, the width of the separation lines 34a and 34b is preferably as thin as possible.
[0050]
At this time, when a silicon wafer having a (100) plane orientation is used, the cross section in the wafer thickness direction of the groove constituting the separation line is as shown in FIG. An etching mask layer 25 made of a silicon oxide film or a silicon nitride film is formed on both surfaces of the wafer.
[0051]
In this silicon wafer, the taper of the (111) plane of θ = 54.7 ° enters by anisotropic etching, and the etching stops when the taper hits. The relationship between the digging depth T and the groove width L when the taper collides is expressed by L = √2T, and in order to penetrate a wafer having a thickness A, the groove width L is Lmin = √2A or more. If it is. Further, when it is desired to leave a small amount b without penetrating, the groove width L may be L = √2 (A−b).
[0052]
Further, when a silicon wafer having a (110) plane orientation is used, a cross section in the wafer thickness direction of the lateral groove 32a in FIG. 7 is as shown in FIG. In the (110) plane orientation, (111) plane vertical walls are formed, and in principle the groove width can be made as thin as possible. However, when bubbles are generated during anisotropic etching and the bubbles are confined in the narrow groove, the etching solution is not supplied into the groove and the etching does not proceed. In order to prevent the bubbles from being trapped in the groove, the groove width L needs to be 3 μm or more. In addition, when a means for forcibly discharging bubbles in the groove by applying an ultrasonic wave or the like is used, etching is possible if the groove width L is 1 μm or more.
[0053]
On the other hand, the grooves 32b constituting the vertical direction (<111> direction) separation line 34b in FIG. 7 when a silicon wafer having a (110) plane orientation is used cannot be a thin groove 32a as in the horizontal direction. . Therefore, the configuration for narrowing the width of the vertical separation line 34b will be described in detail.
[0054]
First, an oblique taper is formed even in a (110) plane silicon wafer. In anisotropic etching of a silicon wafer with a (110) plane orientation, two types of parallelogram patterns as shown in FIGS. 12A and 12C and a hexagonal pattern as shown in FIG. Is obtained. In addition, a combination of quadrilaterals, trapezoids, and pentagons having different left and right shapes in the figure can be formed.
[0055]
FIG. 12 shows three shapes at the same depth when the V-groove is formed. Among these, the width W is the smallest in the parallelogram pattern having an angle of 70.5 ° shown in FIG. Therefore, by arranging the parallelogram-shaped grooves (patterns) 32b having an angle of 70.5 ° to form the separation line 34b, the width L of the separation line 34b can be reduced.
[0056]
Therefore, a first example of the relationship between the arrangement of two parallelograms when the separation lines are formed by vertically arranging the grooves of the parallelogram pattern will be described with reference to FIG.
In this example, the height H of the parallelogram pattern 32b is made smaller than the pitch P of the array of parallelogram patterns 32b. In order to obtain a shape in which two parallelogram patterns 32b are partially connected by a bridge 33b, there must be a region Δ where the parallelogram patterns 32b overlap.
[0057]
From the figure, the minimum separation line width L at the etching depth T is determined by the following equation (1). In order to penetrate the wafer, the etching depth T may be made larger than the wafer thickness.
[0058]
[Expression 1]
Figure 0004498643
[0059]
The height H of the parallelogram pattern is determined by the following equation (2).
[0060]
[Expression 2]
Figure 0004498643
[0061]
The width t of the bridge can be arbitrarily determined according to the required strength. The width t of the bridge has a strength that can be used for wafer transfer and handling after etching, and can be easily separated during chip separation, and the wafer area can be used effectively. It is preferable that it is equal to or smaller than the separation width of a certain dicing. Therefore, the width t of the bridge is 1 to 50 μm, the length Δ of the bridge is 0.5 to 100 μm, and preferably the width t is 5 to 30 μm and the length Δ is 2 to 50 μm. The bridge includes a (111) tapered surface in addition to the width t, but the design value may be determined in consideration of the influence of the taper.
[0062]
The height H of the parallelogram pattern is ((√6) T−0.35) μm to ((√6) T−70) μm, preferably ((√6) T−1.4) μm. ~ ((√6) T-35) μm.
[0063]
Next, a second example of the relationship between the two parallelogram pattern arrangements when the parallelogram pattern grooves are arranged vertically to form a separation line will be described with reference to FIG. In this example, the height H of the parallelogram pattern 32b is set larger than the pitch P of the parallelogram pattern arrangement. From the figure, the minimum separation line width L at the etching depth T is determined by the following equation (3). In order to penetrate the wafer, the etching depth T may be made larger than the wafer thickness.
[0064]
[Equation 3]
Figure 0004498643
[0065]
The height H of the parallelogram pattern 32b is determined by the following equation (4).
[0066]
[Expression 4]
Figure 0004498643
[0067]
As described above, the width t of the bridge has a strength that can be used for wafer conveyance and handling after etching, and is a dimension that can be easily separated at the time of chip separation. It is preferable that the width is equal to or less than the separation width of the dicing method. Therefore, the bridge width t is 1 to 50 μm, the bridge length ε is 0.5 to 100 μm, and preferably the width t is 5 to 30 μm and the length ε is 2 to 50 μm.
[0068]
In this arrangement method, the separation line width L can be made smaller by Δ than in the arrangement method of the first example. Since Δ is substantially the width t, the height H of the parallelogram pattern is ((√6) T + 0.7) μm to ((√6) T + 35) μm, preferably ((√6) T + 7 ) Μm to ((√6) T + 21) μm.
[0069]
Next, a third embodiment of the method for manufacturing a droplet discharge head according to the present invention will be described with reference to FIG. The figure is a plan view showing the chip arrangement on the wafer.
In this embodiment, by arranging the chips 31 in a staggered manner, the number of chips taken out from one wafer is increased as compared with the example of FIG. That is, the degree of freedom of chip arrangement on the wafer is improved by using the above-described chip separation lines 34a and 34b, and a wafer having the same size as compared with the dicing separation method in which chips can be separated only by a straight separation line. Can take more than 2 chips.
[0070]
In this case, since the vertical direction is a straight line, only the vertical direction can be separated using dicing. In the later process, when positioning by abutting using the edge of the chip, the edge separated by dicing is more accurate, and the horizontal separation line uses etching, so the number of chips can be increased .
[0071]
Next, an example of etching from both sides of a silicon wafer will be described with reference to FIGS. Each figure is a cross-sectional explanatory view of the silicon wafer in the wafer thickness direction.
[0072]
FIG. 16 shows a case where grooves are formed by etching from one side as described above. At this time, the taper angle θ is 54.7 ° when a silicon substrate having a (100) plane orientation is used, and 35.3 ° when a silicon substrate having a (110) plane orientation is used. On the other hand, FIG. 17 shows the case where etching mask pattern 28 is formed on both surfaces and etching is performed from both surfaces. When etching is performed from both sides, the depth of digging through the wafer may be half that of etching from one side. Therefore, the groove width M2 is also half of the width M1, and the separation line width can be reduced.
[0073]
In this case, if further etching is performed after the tapers from both sides collide, the taper begins to be etched and the opening becomes larger (FIG. 17B). Eventually, the taper disappears completely (FIG. 17C). By eliminating the taper, the bridge 33b that connects the chips becomes thinner and more easily separated.
[0074]
Further, as shown in FIG. 18, the etching mask pattern 28a on one surface (upper surface) of the wafer is the same as that in FIG. 17, and the etching mask pattern 28b on the other surface (lower surface) does not include a pattern corresponding to the bridge. When the silicon wafer is etched using the mask patterns 28a and 28b, the bridge 33b is finally thinner than the thickness of the substrate (wafer) 30, and it becomes easier to separate the chips.
[0075]
Next, a case where the flow path substrate 1 and another substrate such as the electrode substrate 2 are stacked will be described.
In the first method, as shown in FIG. 19, anisotropic etching is performed on a silicon wafer (substrate) to form a chip separation line together with a liquid chamber and a common liquid chamber of each chip. Are separated into individual chips, and the separated chips are bonded to the electrode substrate or the like in chip units.
[0076]
In this way, a method of etching the chip separation line pattern from both sides can be used, the separation line can be made thin, and the wafer area can be used effectively.
[0077]
In the second method, as shown in FIG. 20, anisotropic etching is performed on a silicon wafer (substrate) to form chip separation lines together with the liquid chamber and common liquid chamber of each chip. Without separation, it is bonded to another substrate such as an electrode substrate or a nozzle plate in the wafer size. The electrode substrate and the nozzle plate may be made of glass such as Pyrex, ceramics such as alumina, or metal such as nickel / SUS.
[0078]
In this case, it is difficult to simultaneously cut a stack of different materials in this way, but since the silicon substrate has a separation line only for the bridge, the silicon substrate can be easily separated by cutting other substrates. The
[0079]
Next, as a third method, as shown in FIG. 21, the wafer is bonded to another substrate, an electrode substrate, a nozzle plate, etc., and then etched. And it isolate | separates like before with the chip | tip separation line formed in the silicon wafer.
[0080]
According to this method, the first and second methods had to handle those whose strengths were weakened by etching, whereas the etching was performed after bonding, so that a laminated substrate was obtained. , It is strong and less likely to be damaged by handling.
[0081]
Next, an ink jet head according to a second embodiment of the droplet discharge head according to the present invention will be described with reference to FIGS. 22 is an exploded perspective view of the head, and FIG. 23 is a cross-sectional view of the head along the longitudinal direction of the liquid chamber.
[0082]
This inkjet head is bonded to the flow path forming substrate (liquid chamber substrate) 41 formed of a single crystal silicon substrate, the vibration plate 42 bonded to the lower surface of the flow path forming substrate 41, and the upper surface of the flow path forming substrate 41. A pressurizing liquid chamber 46 that is a flow path (ink liquid chamber) through which a nozzle 45 that discharges ink droplets communicates, and an ink supply path 47 that serves as a fluid resistance portion in the pressurizing liquid chamber 46. A common liquid chamber 48 for supplying ink through the nozzle is formed.
[0083]
A laminated piezoelectric element 52 as a driving unit is bonded to the outer side of the diaphragm 42 (on the opposite side to the liquid chamber 46) corresponding to each pressurized liquid chamber 46, and the laminated piezoelectric element 52 is a base substrate. The spacer member 54 is bonded to the base substrate 53 around the row of the piezoelectric elements 52.
[0084]
The piezoelectric element 52 is formed by alternately stacking piezoelectric material layers and internal electrodes. In this case, the ink in the pressurized liquid chamber 46 may be pressurized using the displacement in the d33 direction as the piezoelectric direction of the piezoelectric element 52, or the pressurized liquid using the displacement in the d31 direction as the piezoelectric direction of the piezoelectric element 52. A configuration may be adopted in which the ink in the chamber 46 is pressurized. The base substrate 53 and the spacer member 54 are formed with through holes for forming ink supply ports 49 for supplying ink to the common liquid chamber 48 from the outside.
[0085]
Also, the outer peripheral portion of the flow path forming substrate 41 and the lower outer edge portion of the vibration plate 42 are adhesively bonded to a head frame 57 formed by injection molding with epoxy resin or polyphenylene sulfite, and the head frame 57 and the base substrate 53 Are fixed to each other with an adhesive or the like at a portion not shown. Although the head frame 57 is divided into two parts, it can be constituted by one part.
[0086]
Further, an FPC cable 58 is connected to the piezoelectric element 52 by solder bonding, ACF (anisotropic conductive film) bonding or wire bonding in order to give a drive signal, and the FPC cable 58 is selectively connected to each piezoelectric element 52. A drive circuit (driver IC) 59 for applying a drive waveform is mounted.
[0087]
Here, the flow path forming substrate 41 is obtained by anisotropically etching a single crystal silicon substrate having a crystal plane orientation (110) using an alkaline etching solution such as an aqueous potassium hydroxide solution (KOH), thereby providing each pressurized liquid chamber. A through hole serving as 46, a groove serving as an ink supply path 47, and a through hole serving as a common liquid chamber 48 are formed. In this case, each pressurized liquid chamber 46 is partitioned by a partition wall.
[0088]
The diaphragm 42 is formed of a nickel metal plate and is manufactured by an electroforming method. Further, the nozzle plate 43 forms a nozzle 45 having a diameter of 10 to 30 μm corresponding to each pressurized liquid chamber 46 and is bonded to the flow path forming substrate 41 with an adhesive. The nozzle plate 43 may be made of a metal such as stainless steel or nickel, a combination of a metal and a resin such as a polyimide resin film, silicon, or a combination thereof. Further, a water repellent film is formed on the nozzle surface (surface in the ejection direction: ejection surface) by a known method such as a plating film or a water repellent coating in order to ensure water repellency with ink.
[0089]
In the ink jet head configured as described above, by selectively applying a drive pulse voltage of 20 to 50 V to the piezoelectric element 52, the piezoelectric element 52 to which the pulse voltage is applied is displaced in the stacking direction, and the diaphragm 42 is deformed in the direction of the nozzle 45, the ink in the pressurized liquid chamber 46 is pressurized by the volume / volume change of the pressurized liquid chamber 46, and ink droplets are ejected (jetted) from the nozzle 45.
[0090]
As the ink droplets are ejected, the liquid pressure in the pressurized liquid chamber 46 decreases, and a slight negative pressure is generated in the pressurized liquid chamber 46 due to the inertia of the ink flow at this time. Under this state, when the voltage application to the piezoelectric element 52 is turned off, the vibration plate 42 returns to the original position and the pressurized liquid chamber 46 becomes the original shape, so that further negative pressure is generated. To do. At this time, the ink is filled into the pressurized liquid chamber 46 from the ink supply port 49 through the common liquid chamber 48 and the ink supply path 47 which is a fluid resistance portion. Therefore, after the vibration of the ink meniscus surface of the nozzle 45 is attenuated and stabilized, a pulse voltage is applied to the piezoelectric element 52 for discharging the next ink droplet to discharge the ink droplet.
[0091]
In this case, the flow path forming substrate 41 forms a liquid chamber 46, a common liquid chamber 48 and the like on a silicon wafer in units of chips as in the first embodiment, and is formed into a small polygon by anisotropic etching between the chips. A chip separation line is formed by placing the pattern grooves and arranging them, and the chip separation lines are used to separate and form the individual flow path forming substrates.
[0092]
Next, an ink jet head according to a third embodiment of the droplet discharge head according to the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 24 is an exploded perspective view of the head, and FIG. 25 is a perspective view of the flow path forming substrate of the head.
[0093]
The inkjet head includes a first substrate 61 that is a flow path forming member and a second substrate 62 that is a heating element substrate provided below the first substrate 61, and thereby a plurality of ink droplets are ejected therefrom. A nozzle 64, a pressurized liquid chamber flow path 66 that is a liquid flow path communicating with the nozzle 64, a common liquid chamber flow path 68 that supplies ink to the pressurized liquid chamber flow path 66, and the like are formed. Are supplied from the ink supply port 70, and are ejected as droplets from the nozzle 64 through the common liquid chamber flow path 68 and the pressurized liquid chamber flow path 66.
[0094]
The first substrate 61, which is a flow path forming member, forms a nozzle 64, a pressurized liquid chamber flow path 66, and a common liquid chamber flow path 68 on a silicon wafer in units of chips, and is minutely formed by anisotropic etching between the chips. A polygonal pattern is inserted and arranged to form a chip separation line, which is separated from the chip separation line into a chip. A heating resistor (electrothermal conversion element) 71 and a common electrode 72 and individual electrodes 73 for applying a voltage to the heating resistor 71 are formed on the second substrate 62.
[0095]
In the ink jet head configured as described above, when the driving voltage is selectively applied to the individual electrode 73, the heating resistor 71 generates heat and bubbles are generated in the ink in the pressurized liquid chamber channel 66, thereby changing the pressure. The ink droplets are ejected from the nozzle 64 due to the pressure change in the ink.
[0096]
Next, an ink cartridge according to the present invention will be described with reference to FIG. The ink cartridge 80 is obtained by integrating the ink jet head 82 according to any of the above embodiments having the nozzles 81 and the like, and the ink tank 83 for supplying ink to the ink jet head 82.
[0097]
In this way, in the case of an ink tank integrated head, a defective yield of the head immediately leads to a defect of the entire ink cartridge. Therefore, as described above, a defective ink droplet discharge due to a remaining facet or the like is reduced, thereby reducing the yield of the ink cartridge. This can improve the cost of the head-integrated ink cartridge.
[0098]
Next, an example of an ink jet recording apparatus equipped with an ink jet head which is a liquid droplet ejection head according to the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 27 is an explanatory perspective view of the recording apparatus, and FIG. 28 is an explanatory side view of a mechanism portion of the recording apparatus.
[0099]
This ink jet recording apparatus includes a carriage movable in the main scanning direction inside the recording apparatus main body 111, a recording head comprising the ink jet head according to the present invention mounted on the carriage, an ink cartridge for supplying ink to the recording head, and the like. A paper feed cassette (or a paper feed tray) 114 on which a large number of sheets 113 can be stacked from the front side is detachably attached to the lower part of the apparatus main body 111. In addition, the manual feed tray 115 for manually feeding the paper 113 can be opened, the paper 113 fed from the paper feed cassette 114 or the manual feed tray 115 is taken in, and the printing mechanism unit 112 takes the required After the image is recorded, it is discharged to a discharge tray 116 mounted on the rear side.
[0100]
The printing mechanism 112 holds the carriage 123 slidably in the main scanning direction (in the direction perpendicular to the paper in FIG. 28) with a main guide rod 121 and a sub guide rod 122 which are guide members horizontally mounted on left and right side plates (not shown). The carriage 123 has a head 124 formed of an inkjet head, which is a droplet discharge head according to the present invention, which discharges ink droplets of each color of yellow (Y), cyan (C), magenta (M), and black (Bk). Are arranged in a direction crossing the main scanning direction and the ink droplet discharge direction is directed downward. Also, each ink cartridge 125 for supplying each color ink to the head 124 is replaceably mounted on the carriage 123.
[0101]
The ink cartridge 125 has an air port that communicates with the atmosphere upward, a supply port that supplies ink to the inkjet head below, and a porous body filled with ink inside, and the capillary force of the porous body Thus, the ink supplied to the inkjet head is maintained at a slight negative pressure.
[0102]
Further, although the heads 124 of the respective colors are used here as the recording heads, a single head having nozzles for ejecting ink droplets of the respective colors may be used.
[0103]
Here, the carriage 123 is slidably fitted to the main guide rod 121 on the rear side (downstream side in the paper conveyance direction), and is slidably mounted on the sub guide rod 122 on the front side (upstream side in the paper conveyance direction). is doing. In order to move and scan the carriage 123 in the main scanning direction, a timing belt 130 is stretched between a driving pulley 128 and a driven pulley 129 that are rotationally driven by a main scanning motor 127. The carriage 123 is reciprocally driven by forward and reverse rotation of the main scanning motor 127.
[0104]
On the other hand, in order to convey the sheet 113 set in the sheet cassette 114 to the lower side of the head 124, the sheet 113 is guided from the sheet feeding cassette 114 to the sheet feeding roller 131 and the friction pad 132. A guide member 133, a transport roller 134 that reverses and transports the fed paper 113, a transport roller 135 that is pressed against the peripheral surface of the transport roller 134, and a tip that defines the feed angle of the paper 113 from the transport roller 134 A roller 136 is provided. The transport roller 134 is rotationally driven by a sub-scanning motor 137 through a gear train.
[0105]
A printing receiving member 139 is provided as a paper guide member that guides the paper 113 fed from the transport roller 134 on the lower side of the recording head 124 corresponding to the movement range of the carriage 123 in the main scanning direction. On the downstream side of the printing receiving member 139 in the paper conveyance direction, a conveyance roller 141 and a spur 142 that are rotationally driven to send the paper 113 in the paper discharge direction are provided, and paper discharge that further feeds the paper 113 to the paper discharge tray 116. A roller 143 and a spur 144, and guide members 145 and 146 forming a paper discharge path are disposed.
[0106]
At the time of recording, the recording head 124 is driven according to the image signal while moving the carriage 123, thereby ejecting ink onto the stopped sheet 113 to record one line. Record the line. Upon receiving a recording end signal or a signal that the trailing edge of the sheet 113 reaches the recording area, the recording operation is terminated and the sheet 113 is discharged. In this case, the inkjet head according to the present invention constituting the head 124 has improved controllability of ink droplet ejection and suppressed characteristic fluctuations, so that an image with high image quality can be recorded stably.
[0107]
A recovery device 147 for recovering defective ejection of the head 124 is disposed at a position outside the recording area on the right end side in the movement direction of the carriage 123. The recovery device 147 includes a cap unit, a suction unit, and a cleaning unit. The carriage 123 is moved to the recovery device 147 side during printing standby, and the head 124 is capped by the capping unit, and the ejection port portion is kept in a wet state to prevent ejection failure due to ink drying. Further, by ejecting ink that is not related to recording during recording or the like, the ink viscosity of all the ejection ports is made constant and stable ejection performance is maintained.
[0108]
When a discharge failure occurs, the discharge port (nozzle) of the head 124 is sealed by the capping unit, and bubbles and the like are sucked out from the discharge port by the suction unit through the tube. Is removed by the cleaning means to recover the ejection failure. Further, the sucked ink is discharged to a waste ink reservoir (not shown) installed at the lower part of the main body and absorbed and held by an ink absorber inside the waste ink reservoir.
[0109]
As described above, since the low-cost ink jet head embodying the present invention is mounted in the ink jet recording apparatus, the cost can be reduced.
[0110]
In the above-described embodiment, the example in which the ink jet head is applied as a liquid droplet ejection head has been described. However, as a liquid droplet ejection head other than the ink jet head, for example, a liquid droplet ejection head that ejects liquid resist as liquid droplets, DNA The present invention can also be applied to other droplet discharge heads such as a droplet discharge head that discharges the sample as droplets.
[0111]
【The invention's effect】
  As described above, the droplet discharge head according to the present inventionManufacturing methodAccording toA chip separation line in the <111> direction for separating into individual structures to be put on a silicon wafer having a (110) plane orientation is a parallelogram pattern having an angle of 70.5 °, which is the height of the parallelogram pattern. It is a configuration with a larger pitch.SoA rectangular chip can be cut even in a (110) plane wafer, and the width of the separation line can be reduced.The yield can be improved and the cost can be reduced.
[0112]
Here, since the chip separation lines in the <112> direction of the (110) plane silicon wafer are arranged by arranging long polygonal patterns in the <112> direction, the chips can be separated by thin grooves and the wafer area can be used effectively. be able to. In this case, since the polygonal width pattern is 1 μm or more, it is possible to prevent the etching rate from being lowered due to the introduction of bubbles during etching.
[0114]
In this case, by setting the length of the bridge formed between adjacent parallelogram patterns to 0.5 to 100 μm, the strength of the wafer after etching can be sufficiently maintained, and it is easy at the time of chip separation. Can be accurately separated into chips. Further, since the width of the bridge formed by the adjacent parallelograms is set to 1 to 50 μm, the strength of the wafer after etching can be kept sufficiently, and the chips can be easily and accurately separated at the time of chip separation. Furthermore, the height of the parallelogram pattern is set to ((√6) T−0.35) μm to ((√6) T−70) μm, where T is the depth of anisotropic etching. Thus, the strength of the wafer after etching can be sufficiently maintained, and the chip can be easily and accurately separated into chips.
[0115]
  According to the method of manufacturing a droplet discharge head according to the present invention,Silicon wafer with (110) plane orientationTo separate the individual structures into<111> direction chip separation lineIsA parallelogram pattern with an angle of 70.5 °thisArrange at a pitch smaller than the height of the parallelogram patternConfigurationTherefore, a rectangular chip can be cut out even in a (110) plane wafer, and the width of the separation line can be reduced.Thus, the yield can be improved and the cost can be reduced.
[0116]
In this case, by setting the length of the bridge formed by the adjacent parallelogram pattern to 0.5 to 100 μm, the strength of the wafer after etching can be sufficiently maintained, and it is easy at the time of chip separation. Can be accurately separated into chips. Further, by setting the width of the bridge formed by adjacent parallelogram patterns to 1 to 50 μm, the strength of the wafer after etching can be sufficiently maintained, and the chip can be easily and accurately separated during chip separation. Can be separated. Further, the height of the parallelogram pattern is set to ((√6) T + 0.7) μm to ((√6) T + 35) μm, where T is the depth of anisotropic etching. The strength of the subsequent wafer can be maintained sufficiently, and can be easily and accurately separated into chips during chip separation.
[0117]
Furthermore, by arranging the arrangement of chips in the silicon wafer in a staggered arrangement, the number of chips in the silicon wafer can be increased, and the cost can be further reduced. Further, since the chip separation line is formed by etching from both the front and back surfaces, the width of the chip separation line can be reduced as compared with the case where the chip separation line is formed by etching from one surface.
[0118]
Also, after anisotropic etching, it is separated into chips, and then bonded to other substrates, so that chip separation lines can be formed by etching from both sides. By bonding and then separating into chips, chip separation lines can be formed by etching from both sides, the process can be flowed in wafer units, and after bonding to other substrates, anisotropic By performing etching and then separating into chips, the process can be performed in units of wafers, the strength of the substrate can be increased, and the yield can be increased.
[0119]
  According to the present inventionDroplet dischargeAccording to the headLiquid chamberSince the structure for forming is manufactured by the method for manufacturing a droplet discharge head according to the present invention, the cost can be reduced and the reliability can be improved.
[0120]
  According to the present inventionimageAccording to the recording device,According to the present inventionDroplet dischargeSince the head is mounted, the cost can be reduced and high-quality recording can be performed stably.
[0121]
According to the ink jet recording apparatus of the present invention, since the ink jet head according to the present invention for ejecting ink droplets is mounted, the cost can be reduced and stable high image quality recording can be performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of an inkjet head according to a first embodiment of a droplet discharge head according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory cross-sectional view of the head along the longitudinal direction of the diaphragm.
FIG. 3 is an explanatory cross-sectional view of the head along the transversal direction of the diaphragm.
FIG. 4 is an explanatory plan view showing a chip arrangement on a wafer for explaining the first embodiment of the manufacturing method of the droplet discharge head according to the present invention;
5 is an enlarged explanatory view of one chip size in FIG.
FIG. 6 is an explanatory plan view showing a chip arrangement on a wafer for explaining a second embodiment of the method of manufacturing a droplet discharge head according to the present invention.
7 is an enlarged explanatory diagram for one chip size in FIG. 6;
FIG. 8 is an enlarged explanatory diagram for one chip size for explaining another example of the embodiment;
FIG. 9 is an enlarged explanatory diagram for one chip size for explaining still another example of the embodiment;
FIG. 10 is a cross-sectional explanatory diagram of a groove when a silicon wafer having a (100) plane orientation is used.
11 is a cross-sectional explanatory view of the lateral groove of FIG. 7 when a silicon wafer having a (110) plane orientation is used.
FIG. 12 is an explanatory diagram for explaining a pattern by anisotropic etching
FIG. 13 is an explanatory diagram illustrating a first example when arranging two parallelogram patterns.
FIG. 14 is an explanatory diagram for explaining a second example when arranging two parallelogram patterns.
FIG. 15 is an explanatory plan view showing a chip arrangement on a wafer for explaining a third embodiment of the manufacturing method of the droplet discharge head according to the present invention;
FIG. 16 is an explanatory cross-sectional view for explaining an example of forming a pattern constituting a separation line by anisotropic etching from one side.
FIG. 17 is an explanatory cross-sectional view for explaining an example of forming a pattern constituting a separation line by anisotropic etching from both sides.
FIG. 18 is a cross-sectional explanatory view for explaining another example of forming a pattern constituting a separation line by anisotropic etching from both sides.
FIG. 19 is a flowchart for explaining a first example of a manufacturing method when a structure is bonded to another substrate.
FIG. 20 is a flowchart for explaining a second example of the manufacturing method when the structure is bonded to another substrate.
FIG. 21 is a flowchart for explaining a third example of the manufacturing method in the case where the structure is bonded to another substrate.
FIG. 22 is an exploded perspective view of the inkjet head of the second embodiment of the droplet discharge head according to the present invention.
FIG. 23 is a cross sectional explanatory view of the head along the longitudinal direction of the diaphragm.
FIG. 24 is an exploded perspective view of the ink jet head of the third embodiment of the droplet discharge head according to the present invention.
FIG. 25 is a perspective explanatory view of a flow path forming substrate of the head.
FIG. 26 is a perspective explanatory view of an ink cartridge according to the present invention.
FIG. 27 is a perspective explanatory view for explaining a mechanism part of the ink jet recording apparatus according to the invention.
FIG. 28 is an explanatory side view of the recording apparatus.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Channel substrate, 3 ... Electrode substrate, 4 ... Nozzle plate, 5 ... Nozzle, 6 ... Liquid chamber, 8 ... Common liquid chamber, 15 ... Electrode, 30 ... Wafer, 31 ... Chip, 32a, 32b ... Pattern (groove) ), 33a, 33b... Bridge, 34a, 34b.

Claims (18)

(110)面方位のシリコンウェハを異方性エッチングして複数の構造体を形成するとともに、前記複数の構造体の間に異方性エッチングで微小な多角形のパターンを並べたチップ分離線を入れ、このチップ分離線から個々の構造体に分離する
液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
前記(110)面方位のシリコンウェハに入れる個々の構造体に分離するための<111>方向のチップ分離線は70.5°の角度を持つ平行四辺形のパターンをこの平行四辺形のパターンの高さより大きなピッチで並べた構成である
ことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
(110) A silicon wafer having a plane orientation is anisotropically etched to form a plurality of structures, and a chip separation line in which minute polygonal patterns are arranged between the plurality of structures by anisotropic etching. And a method of manufacturing a droplet discharge head for separating the chip separation line into individual structures,
The (110) plane for separating the individual structures to put the silicon wafer of orientation <111> direction of chip separation lines of the parallelogram pattern parallelogram pattern having an angle of 70.5 ° A method for manufacturing a droplet discharge head, wherein the droplet discharge heads are arranged at a pitch larger than the height.
請求項に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記(110)面方位のシリコンウェハに入れる個々の構造体に分離するための<112>方向のチップ分離線は<112>方向に長い多角形のパターンを並べた構成であることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。2. The method for manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein a <112> -direction chip separation line for separating the individual structures to be put into the (110) plane oriented silicon wafer is long in the <112> direction. A method of manufacturing a droplet discharge head, characterized by having a configuration in which polygonal patterns are arranged. 請求項に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記多角形のパターンの幅は1μm以上であることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。 3. The method for manufacturing a droplet discharge head according to claim 2 , wherein a width of the polygonal pattern is 1 [mu] m or more. 請求項1ないし3のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、隣り合う前記平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの長さが0.5〜100μmであることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。4. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein a length of a bridge formed by the adjacent parallelogram pattern is 0.5 to 100 [mu] m. A method for manufacturing a droplet discharge head. 請求項1ないし4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、隣り合う前記平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの幅が1〜50μmであることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。5. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein a width of a bridge formed by the adjacent parallelogram pattern is 1 to 50 [mu] m. Manufacturing method. 請求項1ないし5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記平行四辺形のパターンの高さは、異方性エッチングの深さをTとしたとき((√6)T−0.35)μm〜((√6)T−70)μmの範囲内であることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。6. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein the height of the parallelogram pattern is ((√6) T− when the anisotropic etching depth is T). 0.35) μm to ((√6) T-70) μm. (110)面方位のシリコンウェハを異方性エッチングして複数の構造体を形成するとともに、前記複数の構造体の間に異方性エッチングで微小な多角形のパターンを並べたチップ分離線を入れ、このチップ分離線から個々の構造体に分離する
液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
前記(110)面方位のシリコンウェハに入れる個々の構造体に分離するための<111>方向のチップ分離線は70.5°の角度を持つ平行四辺形のパターンをこの平行四辺形のパターンの高さより小さなピッチで並べた構成であることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
(110) A silicon wafer having a plane orientation is anisotropically etched to form a plurality of structures, and a chip separation line in which minute polygonal patterns are arranged between the plurality of structures by anisotropic etching. And a method of manufacturing a droplet discharge head for separating the chip separation line into individual structures ,
The (110) plane for separating the individual structures to put the silicon wafer of orientation <111> direction of chip separation lines of the parallelogram pattern parallelogram pattern having an angle of 70.5 ° A method of manufacturing a droplet discharge head, wherein the droplet discharge heads are arranged at a pitch smaller than the height.
請求項に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、隣り合う前記平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの長さが0.5〜100μmであることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。8. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 7 , wherein a length of a bridge formed by the adjacent parallelogram pattern is 0.5 to 100 [mu] m. Method. 請求項7又は8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、隣り合う前記平行四辺形のパターンによって形成されるブリッジの幅が1〜50μmであることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。9. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 7 , wherein a bridge formed by the adjacent parallelogram pattern has a width of 1 to 50 [mu] m. . 請求項7ないし9のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記平行四辺形のパターンの高さは、異方性エッチングの深さをTとしたとき((√6)T+0.7)μm〜((√6)T+35)μmの範囲内であることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。10. The method of manufacturing a liquid droplet ejection head according to claim 7 , wherein the height of the parallelogram pattern is ((√6) T + 0. 7) A method of manufacturing a droplet discharge head, which is within a range of μm to ((√6) T + 35) μm. 請求項1ないし10のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記シリコンウェハ内の構造体の配列を千鳥配列とすることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。11. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein the arrangement of the structures in the silicon wafer is a staggered arrangement. 請求項1ないし11のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記シリコンウェハのチップ分離線を構成するパターンを表裏両面からの異方性エッチングで形成することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。12. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein the pattern constituting the chip separation line of the silicon wafer is formed by anisotropic etching from both front and back surfaces. Manufacturing method of the discharge head. 請求項1ないし12のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記シリコンウェハを異方性エッチングした後に各構造体に分離し、その後構造体を他の基板と接合することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。13. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein the silicon wafer is anisotropically etched and then separated into structures, and the structure is then bonded to another substrate. A method for manufacturing a droplet discharge head. 請求項1ないし12のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記シリコンウェハを異方性エッチングした後に他の基板と接合し、その後各構造体に分離することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。13. The method of manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein the silicon wafer is anisotropically etched, bonded to another substrate, and then separated into each structure. A method for manufacturing a droplet discharge head. 請求項1ないし12のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記シリコンウェハを他の基板と接合した後、シリコンウェハを異方性エッチングし、その後各構造体に分離することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。13. The method for manufacturing a droplet discharge head according to claim 1 , wherein after the silicon wafer is bonded to another substrate, the silicon wafer is anisotropically etched and then separated into each structure. A manufacturing method of a droplet discharge head characterized by the above. 滴を吐出するノズルが連通する液室を形成する構造体を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、前記構造体は前記請求項1ないし15のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法で製造されたものであることを特徴とする液滴吐出ヘッド。In the droplet discharge head having a structure in which nozzles for ejecting droplets forming a liquid chamber communicating, manufactured by the method for manufacturing the droplet-discharging head according the structure in any one of the claims 1 to 15 A liquid droplet ejection head characterized by the above. インク滴を吐出するインクジェットヘッドとこのインクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクを一体化したインクカートリッジにおいて、前記インクジェットヘッドが請求項16に記載の液滴吐出ヘッドであることを特徴とするインクカートリッジ。17. An ink cartridge comprising an ink jet head for ejecting ink droplets and an ink tank for supplying ink to the ink jet head, wherein the ink jet head is the liquid droplet ejecting head according to claim 16 . 滴を吐出する液滴吐出ヘッドを搭載した画像記録装置において、前記液滴吐出ヘッドが請求項16に記載の液滴吐出ヘッドであることを特徴とする画像記録装置。In an image recording apparatus equipped with a droplet discharging head for discharging liquid droplets, an image recording apparatus wherein the liquid droplet ejection head is a droplet discharge head according to claim 16.
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