JP4493206B2 - Waste heat boiler - Google Patents

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JP4493206B2
JP4493206B2 JP2000386827A JP2000386827A JP4493206B2 JP 4493206 B2 JP4493206 B2 JP 4493206B2 JP 2000386827 A JP2000386827 A JP 2000386827A JP 2000386827 A JP2000386827 A JP 2000386827A JP 4493206 B2 JP4493206 B2 JP 4493206B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種炉や熱機関などの熱利用装置からの排ガスから、余熱を回収して水蒸気を発生させる廃熱ボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、各種工場、たとえば化学工場、機械工場あるいは金属工場などでは、各種炉や熱機関等の熱利用装置が広く用いられ、排ガスが発生されている。高温の排ガスからは、廃熱ボイラなどで余熱を回収することができる。
【0003】
図4は、従来からの廃熱ボイラ1について、排ガスの流通方向に垂直な断面構成を示す。排ガスは多数の水管2と熱交換し、排ガスの有する余熱は、多数の水管2内を流れる水を加熱して水蒸気を発生させる。水管2は下方で、水ドラム3,4のうちの一方に連結され、上方では蒸気ドラム5に連結される。水管2内で発生した水蒸気は、水と混合して気水混合物として蒸気ドラム5に達し、蒸気ドラム5で水蒸気だけが取出される。水管2が水ドラム3と連結される部分には、耐火物ブロック6が設けられ、排ガスの封止と断熱とを行っている。耐火物ブロック6の上部は、ほぼ水平な平坦面となっている。耐火物ブロック6は、たとえばキャスタなどと呼ばれる不定形耐火物材料を固めて形成される。ほぼ上下方向に配設される水管2に対し、ほぼ水平に過熱管7が配設される。
【0004】
図5は、図4に示す廃熱ボイラ1を、図4の切断面線V−Vから平面断面視した構成の前半部分を示す。ただし、排ガスの流れの方向が紙面の横方向となるように、向きを90°変えている。廃熱ボイラ1の中央寄りには、点検用空間8が設けられる。外側に配置される水管2の相互間は封止され、排ガスが外部に漏れないように、ケーシング側方の炉壁を形成している。水管2の材質としては、たとえばSTB35などが使用される。ここでSTBは、ボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管について日本工業規格のJIS G 3461に規定されている記号である。なお、JIS G 3462に規定され、STBA記号で表されるボイラ・熱交換器用合金鋼鋼管も使用される。
【0005】
図6は、図4に示す廃熱ボイラ1の動作原理を示す。上方の蒸気ドラム5と下方の水ドラム3,4は、軸線がほぼ水平となっており、排ガスは軸線方向に流れる。排ガスは水管2と熱交換しながら流れるので、上流側から下流側に流れるに従って、温度が低下する。このため、排ガスの流れの上流側に配置される水管2は、水蒸気を発生する蒸発管として働き、排ガスの流れの下流側に配置される水管2は、蒸気ドラム5内の水分が水ドラム3,4に戻る降水管として働く。これによって、上流側の水管2内で発生する水蒸気とともに蒸気ドラム5に流入する水が下流側の水管2で水ドラム3,4に戻る大きな循環経路が形成され、自然循環式水管ボイラとして動作する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
廃熱ボイラ1の運転中に、水管2が断熱ブロックで支持される部分、またはその近傍で水管2や過熱管7に腐食が生じやすいことが判明した。たとえば、水管2および過熱管7の材料としてボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管STB35を用いて、廃熱ボイラ1を運転してわずか8ヶ月で外面から腐食貫孔が生じている。これは、約5mm/yの腐食速度に相当する。熱源とする排ガスは、1100℃→350℃の温度範囲で使用し、ガス組成は、二酸化硫黄(SO2)が約10%、三酸化硫黄(SO3)が約0.3%、水分(H2O)が約16%であり、標準状態の単位体積1m3当りダストを1gの割合で含み、ガス流量は標準状態で19,600m3/hrである。水管温度は、227℃で、圧力は約2500kPa(26kgf/cm2)である。
【0007】
以上のような腐食は、二酸化硫黄の濃度等から予測される腐食の程度を越えている。また排ガスが直接の腐食原因であれば、水管2の下部ではなく、排ガスと熱交換する中間部分の方が腐食するはずである。
【0008】
本発明の目的は、二酸化硫黄などを含む排ガスを熱源としても、水管の下部が腐食しにくい廃熱ボイラを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱利用装置からの二酸化硫黄およびダストを含む排ガスが有する余熱を、ケーシング内部に配置される水管群の各水管内で、水蒸気発生のための加熱に利用する廃熱ボイラにおいて、
ケーシングの側壁の下部に配置され、水管群の下部を支持し、排ガスを封止する耐火物ブロックであって、水管群の下部を支持する部分の表面が鉛直方向に対して予め定める角度よりも小さな角度で傾斜している耐火物ブロックと、
耐火物ブロックのうち水管群の下部を支持する部分において耐火物ブロックに付着する、酸化鉄を含むダストを吹き飛ばすノズルであって、先端が下方に向けられ、加圧された気体を先端から噴出させるノズルとを含むことを特徴とする廃熱ボイラである。
【0010】
本発明に従えば、廃熱ボイラの水管は、ケーシングの側壁の下部に配置される耐火物ブロックで支持される。廃熱ボイラには熱利用装置からの排ガスが導入され、排ガスの余熱で水管群を加熱し、水管内で水蒸気を発生させる。排ガス中には、酸化鉄などを含むダストも存在するので、耐火物ブロックが水管群を支持する部分には、酸化鉄などが付着する。排ガス中には水蒸気や二酸化硫黄なども含まれる。酸化鉄は、二酸化硫黄を三酸化硫黄に変える反応の触媒として働き、三酸化硫黄は水蒸気から生成される水に溶けて硫酸となる。硫酸が生じると、水管を激しく腐食させる。先端が下方に向けられ、加圧された気体を先端から噴出させるノズルを設けて耐火物ブロックのうち水管群の下部を支持する部分に付着するダストを吹き飛ばすので、前述の硫酸が生じにくくなり、水管下部を腐食しにくくすることができる。
【0012】
また、耐火物ブロックは、水管群の下部を支持する部分の表面が鉛直方向に対して予め定める角度よりも小さな角度で傾斜している。これによって、酸化鉄などを含むダストが耐火物ブロックの表面に付着しにくくなり、硫酸生成による水管下部の腐食が生じにくくなるようにすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明の実施の一形態としての廃熱ボイラ11の概略的な構成を示す。図1は排ガスの流れの方向に垂直方向から見た正面断面構成を示し、図2は図1の切断面線II−IIから見た断面構成の前方部分を示す。廃熱ボイラ11の基本的な構成は、図4〜図6に示す従来からの廃熱ボイラ1と同等である。図1では、ケーシングとしての炉壁に相当する位置に配置される水管12と、その下方に配置される水ドラム13,14とを示し、上方に配置される蒸気ドラムやケーシング内部に配置される水管群については省略している。
【0014】
本実施形態の廃熱ボイラ11では、炉壁部の水管12の下部に、ノズル15を設け、水管12の下部を支持し、排ガスを封止する耐火物ブロック16上への堆積物を吹き飛ばすことができるようにしてある。ノズル15には、コンプレッサから加圧した空気を導入し、先端から噴出させる。加圧した空気は、通常、各種空圧機器で利用している工場エアーを使用することができる。過熱蒸気などを使用することもできる。耐火物ブロック16は、たとえばキャスタと呼ばれる不定形耐火物を成形して用いる。
【0015】
図2に示すように、水管12は、廃熱ボイラ11の内部にも多数配置されている。また、排ガスボイラ11の内部には、多数の過熱管17も配置される。排ガスは、入口18から導入される。水管12はほぼ上下方向に配置され、過熱管17はほぼ水平方向に配置される。炉壁部分に配置される水管12の間は、フィン19を溶接して封止している。炉壁部分の水管12とフィン19とは、内部ケーシングの側壁を形成している。この内部ケーシングの外側に、外部ケーシング20が設けられる。ノズル15は、外部ケーシング20と内部ケーシングとの間に配置されるヘッダ管21から分岐して、耐火物ブロック16を貫通して、先端を内部ケーシングよりも内側まで突出させる。ノズル15やヘッダ管21、あるいはヘッダ管21に空気を導く配管には、たとえばSUS310などのステンレス鋼管を使用する。
【0016】
図3は、ノズル15の先端部分の構成を示す。耐火物ブロック16の上部は、炉壁を形成する水管12を側方から接触して支持する。水管12は、耐火ブロック16の上部で、下端が一回り径が大きい水管22の上端内に挿入され、水管22と接続される。下方の水管22の下端は、水ドラム13,14に接続される。下方の水管22も上方の水管12と同様な材料を使用する。
【0017】
耐火ブロック16の頂部には、上方の水管12のフィン19下端付近に溶接される支持板23が固定される。耐火物ブロック16は、水管12および水管22の接続部付近では、水平面に対してほぼ垂直な壁面に沿って水管12,22を側方から支持する。この壁面が続いたあと、水管12,22の接続部よりも下方で耐火物ブロック16は幅が広くなり、水ドラム13,14を覆うことができるようになる。
【0018】
本実施形態では、図1に示すように、耐火物ブロック16の幅が拡大する部分の表面が、内方に移行すると沈下するように傾斜させている。傾斜角度は、たとえば45°程度である。したがって、耐火ブロック16が水管12,22を支持する表面は、ほぼ鉛直で傾斜角が0°であるか、傾斜角約45°程度で傾斜していることになる。傾斜角0°は45°よりも小さいことはもちろんである。図3に示す耐火物ブロック16の頂部は、水管12およびフィン19によって形成される内部ケーシングの外部であるので、内部ケーシング内では、耐火物ブロック16の表面に、水平に近い平坦面は存在しないことになる。したがって、内部ケーシング内では、耐火物ブロック16の表面は、ほぼ鉛直で傾斜角0°の部分も含めて、少なくとも約45°よりも小さい傾斜角で傾斜していることになり、排ガス中のダストが耐火物ブロック16の表面に落下しても、傾斜した表面に沿って内方に移行し、堆積物が形成されにくい。さらに、ノズル15の先端が図3に示すように下方に向けられているので、付着したダストを容易に吹き飛ばすことができる。
【0019】
硫化物を多く含む鉱石を原料とする金属製造工場では、流動焙焼炉から二酸化硫黄を含む排ガスを利用する廃熱ボイラが使用されている。流動焙焼炉からの排ガスには、容積比で10%程度の二酸化硫黄や水蒸気を含む水分がそれぞれ含ま、またダストも多く含まれている。このような流動焙焼炉からの排ガスが酸化鉄(Fe23)を主成分とするダストの存在のもとで冷却されるとき、特に600〜650℃の温度範囲で、二酸化硫黄が三酸化硫黄(SO3 )に転化されやすくなり、温度が硫酸(H2SO4)の露点温度以下に下がったときに腐食が生じやすいことが知られている。このような腐食の予防のため、流動焙焼炉排ガス用の廃熱ボイラでは、水管の伝熱表面に向けて空気や水蒸気を吹付けて付着ダストを除去するすす吹器などを設けるようにしている。
【0020】
本実施形態の廃熱ボイラ11でも、水管の表面に向けて水蒸気を吹付けることのできるすす吹器は設けられているが、耐火物ブロック16となるキャスタの下部に堆積するダストを吹き飛ばすことのできるような構造にはなっていなかった。このため当該部のダストを吹き飛ばすべく、ノズル15を設けることとした。ノズル15を設ける位置は、内部ケーシングの炉壁付近であって廃熱ボイラ11の内方ではないので、外部ケーシング20と内部ケーシングとの間の空間を利用して、容易に空気供給用の配管を施すことができる。
【0021】
本実施形態の廃熱ボイラ11では、水管12としてボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管やボイラ・熱交換器用合金鋼鋼管を用い、二酸化硫黄、水分、酸化鉄ダストなどを含む各種熱利用装置からの排ガスを熱源として、長期間にわたって水管12を使用しても、水管12の下部で腐食が生じにくくすることができる。たとえば、図4〜図6に示す廃熱ボイラ1と同様の運転条件で腐食速度を確認した結果は、約0.5mm/yとなり、約5mm/yの腐食速度から大幅に減少していることが判明した。本実施形態の廃熱ボイラ11では、従来のような腐食貫孔の問題は生じていない。
【0022】
本件発明者は、流動焙焼炉からの排ガスほどは二酸化硫黄や酸化鉄のダストが含まれていない排ガスでも、腐食原因として、廃熱ボイラの水管下部への多量のダスト堆積→ダスト中からSO2をSO3に転化する触媒作用を有するFe23が多く析出→ダスト堆積部内でSO3への転化が生じ、水管外表面で硫酸が露点を結び、腐食貫孔にいたることを見出し、その対策としてノズル15を設けて炉壁を形成する水管12の下部から堆積物を吹き飛ばすようにしている。さらに、耐火物ブロックの内面側を傾斜面としている。このような腐食対策は、既存の廃熱ボイラに後から追加することも容易である。また、廃熱ボイラでは、水管が大略的に上下方向に配置されている形式であれば本発明を同様に適用することができ、水ドラム13,14は単一でもよいことはもちろんである。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、先端が下方に向けられ、加圧された気体を先端から噴出させるノズルを設け、このノズルによって、耐火物ブロックのうち水管群の下部を支持する部分に付着するダストを吹き飛ばす。これによって、熱利用装置から導入される排ガスに二酸化硫黄が含まれていても、硫酸が生じにくくなって、廃熱ボイラの水管を腐食しにくくすることができる。排ガス中に、二酸化硫黄や水蒸気が含まれ、さらに触媒となって硫酸を生成しやすくする酸化鉄などが含まれていても、水管下部の腐食が生じにくいようにすることができる。二酸化硫黄や水蒸気、さらには酸化鉄のダストを含むような排ガスを利用しても、水管の腐食が少ないので、熱利用装置で発生する排ガスの余熱を有効に利用し、水蒸気として効率よく回収することができる。
【0024】
た、水管群の下部を支持する耐火物ブロックの表面が、鉛直方向に対して予め定める角度よりも小さな角度で傾斜しているので、酸化鉄などを含むダストが付着しにくくなり、硫酸生成による水管下部の腐食が生じにくくなるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態としての廃熱ボイラ11の簡略化した正面断面図である。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た平面断面図である。
【図3】図1のノズル15の周囲を拡大して示す部分的な正面断面図である。
【図4】従来からの廃熱ボイラの簡略化した正面断面図である。
【図5】図4の切断面線V−Vから見た平面断面図である。
【図6】図4の廃熱ボイラでの水循環経路を示す簡略化した斜視図である。
【符号の説明】
11 廃熱ボイラ
12,22 水管
13,14 水ドラム
15 ノズル
16 耐火物ブロック
19 フィン
20 外部ケーシング
21 ヘッダ管
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a waste heat boiler that recovers residual heat from exhaust gas from heat utilization devices such as various furnaces and heat engines to generate water vapor.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in various factories, such as chemical factories, machine factories or metal factories, heat utilization devices such as various furnaces and heat engines have been widely used to generate exhaust gas. Residual heat can be recovered from the high-temperature exhaust gas with a waste heat boiler or the like.
[0003]
FIG. 4 shows a cross-sectional configuration of the conventional waste heat boiler 1 perpendicular to the flow direction of the exhaust gas. Exhaust gas exchanges heat with a large number of water tubes 2, and the residual heat of the exhaust gas heats water flowing through the numerous water tubes 2 to generate water vapor. The water pipe 2 is connected to one of the water drums 3 and 4 on the lower side, and connected to the steam drum 5 on the upper side. The steam generated in the water pipe 2 is mixed with water and reaches the steam drum 5 as an air-water mixture, and only the steam is taken out by the steam drum 5. A refractory block 6 is provided at a portion where the water pipe 2 is connected to the water drum 3 to seal and insulate the exhaust gas. The upper part of the refractory block 6 is a substantially horizontal flat surface. The refractory block 6 is formed by solidifying an irregular refractory material called a caster, for example. The superheater tube 7 is disposed substantially horizontally with respect to the water tube 2 disposed substantially vertically.
[0004]
FIG. 5 shows a first half portion of the configuration in which the waste heat boiler 1 shown in FIG. 4 is viewed in a plane cross section from the cutting plane line V-V in FIG. However, the direction is changed by 90 ° so that the flow direction of the exhaust gas is in the horizontal direction of the drawing. An inspection space 8 is provided near the center of the waste heat boiler 1. The water pipes 2 arranged outside are sealed between each other, and a furnace wall on the side of the casing is formed so that the exhaust gas does not leak outside. As a material of the water pipe 2, for example, STB35 is used. Here, STB is a symbol defined in Japanese Industrial Standards JIS G 3461 for boiler / heat exchanger carbon steel pipes. In addition, an alloy steel pipe for boiler / heat exchanger specified by JIS G 3462 and represented by STBA symbol is also used.
[0005]
FIG. 6 shows the operating principle of the waste heat boiler 1 shown in FIG. The upper steam drum 5 and the lower water drums 3 and 4 have substantially horizontal axes, and the exhaust gas flows in the axial direction. Since the exhaust gas flows while exchanging heat with the water pipe 2, the temperature decreases as it flows from the upstream side to the downstream side. For this reason, the water pipe 2 arranged on the upstream side of the flow of the exhaust gas works as an evaporation pipe for generating water vapor, and the water pipe 2 arranged on the downstream side of the flow of the exhaust gas has a water content in the steam drum 5 of the water drum 3. , 4 works as a downcomer. As a result, a large circulation path is formed in which water flowing into the steam drum 5 together with water vapor generated in the upstream water pipe 2 returns to the water drums 3 and 4 in the downstream water pipe 2 and operates as a natural circulation water pipe boiler. .
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
During the operation of the waste heat boiler 1, it has been found that the water pipe 2 and the superheat pipe 7 are likely to be corroded at or near the portion where the water pipe 2 is supported by the heat insulating block. For example, using the boiler / heat exchanger carbon steel pipe STB35 as the material of the water pipe 2 and the superheater pipe 7, the waste heat boiler 1 is operated, and corrosion through holes are generated from the outer surface in only 8 months. This corresponds to a corrosion rate of about 5 mm / y. The exhaust gas used as a heat source is used in a temperature range of 1100 ° C. → 350 ° C., and the gas composition is about 10% for sulfur dioxide (SO 2 ), about 0.3% for sulfur trioxide (SO 3 ), and moisture (H 2 O) is about 16%, contains 1 g of dust per unit volume of 1 m 3 in the standard state, and the gas flow rate is 19,600 m 3 / hr in the standard state. The water tube temperature is 227 ° C. and the pressure is about 2500 kPa (26 kgf / cm 2 ).
[0007]
Such corrosion exceeds the degree of corrosion predicted from the concentration of sulfur dioxide and the like. Further, if the exhaust gas is a direct cause of corrosion, the middle portion that exchanges heat with the exhaust gas should corrode rather than the lower part of the water pipe 2.
[0008]
An object of the present invention is to provide a waste heat boiler in which the lower part of a water pipe is less likely to corrode even if an exhaust gas containing sulfur dioxide or the like is used as a heat source.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a waste heat boiler that uses the residual heat of exhaust gas containing sulfur dioxide and dust from a heat utilization device for heating for steam generation in each water pipe of a water pipe group disposed inside a casing.
A refractory block that is disposed at the lower part of the side wall of the casing, supports the lower part of the water pipe group and seals the exhaust gas, and the surface of the part that supports the lower part of the water pipe group is more than a predetermined angle with respect to the vertical direction. A refractory block inclined at a small angle ;
Tip Oite the portion for supporting the lower portion of the water tube group of the refractory block, which adheres to the refractory block, a nozzle blowing off the dust containing iron oxide, the tip is directed downwards, the pressurized gas A waste heat boiler including a nozzle ejected from the waste heat boiler.
[0010]
According to the present invention, the water pipe of the waste heat boiler is supported by the refractory block disposed at the lower part of the side wall of the casing. Exhaust gas from the heat utilization device is introduced into the waste heat boiler, and the water tube group is heated by the residual heat of the exhaust gas to generate steam in the water tube. Since dust containing iron oxide or the like also exists in the exhaust gas, iron oxide or the like adheres to the portion where the refractory block supports the water tube group. The exhaust gas contains water vapor and sulfur dioxide. Iron oxide acts as a catalyst for the reaction of converting sulfur dioxide into sulfur trioxide, and sulfur trioxide dissolves in water generated from water vapor and becomes sulfuric acid. When sulfuric acid is generated, the water pipe is severely corroded. Tip is directed downwardly, is provided a nozzle for ejecting pressurized gas from the tip, since blow off dust adhering to a portion for supporting the lower portion of the water tube group of the refractory block, hardly occur aforementioned sulfate The lower part of the water pipe can be made difficult to corrode.
[0012]
In the refractory block, the surface of the portion that supports the lower part of the water tube group is inclined at an angle smaller than a predetermined angle with respect to the vertical direction . As a result, dust containing iron oxide or the like is less likely to adhere to the surface of the refractory block, and corrosion of the lower portion of the water pipe due to sulfuric acid generation is less likely to occur.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 and 2 show a schematic configuration of a waste heat boiler 11 as an embodiment of the present invention. FIG. 1 shows a front cross-sectional configuration viewed from the direction perpendicular to the direction of exhaust gas flow, and FIG. The basic configuration of the waste heat boiler 11 is the same as that of the conventional waste heat boiler 1 shown in FIGS. In FIG. 1, the water pipe 12 arrange | positioned in the position corresponded to the furnace wall as a casing, and the water drums 13 and 14 arrange | positioned below are shown, and it arrange | positions inside the steam drum arrange | positioned upwards or a casing. The water tube group is omitted.
[0014]
In the waste heat boiler 11 of this embodiment, the nozzle 15 is provided in the lower part of the water pipe 12 of a furnace wall part, the lower part of the water pipe 12 is supported, and the deposit on the refractory block 16 which seals exhaust gas is blown away. It is made to be able to. Air that has been pressurized from a compressor is introduced into the nozzle 15 and ejected from the tip. As the pressurized air, factory air that is usually used in various pneumatic equipment can be used. Superheated steam can also be used. The refractory block 16 is formed by using an irregular refractory called a caster, for example.
[0015]
As shown in FIG. 2, a large number of water pipes 12 are also arranged inside the waste heat boiler 11. A number of superheated tubes 17 are also arranged inside the exhaust gas boiler 11. The exhaust gas is introduced from the inlet 18. The water pipe 12 is arranged in a substantially vertical direction, and the superheater pipe 17 is arranged in a substantially horizontal direction. Fins 19 are welded and sealed between the water pipes 12 arranged on the furnace wall portion. The water pipe 12 and the fin 19 in the furnace wall portion form a side wall of the inner casing. An outer casing 20 is provided outside the inner casing. The nozzle 15 branches from the header pipe 21 disposed between the outer casing 20 and the inner casing, penetrates the refractory block 16, and projects the tip to the inside of the inner casing. A stainless steel pipe such as SUS310 is used as the nozzle 15, the header pipe 21, or a pipe that guides air to the header pipe 21.
[0016]
FIG. 3 shows the configuration of the tip portion of the nozzle 15. The upper part of the refractory block 16 supports the water pipe 12 forming the furnace wall in contact with the side. The water pipe 12 is inserted into the upper end of the water pipe 22 at the upper part of the refractory block 16 and whose lower end is slightly larger in diameter, and is connected to the water pipe 22. The lower end of the lower water pipe 22 is connected to the water drums 13 and 14. The lower water pipe 22 uses the same material as the upper water pipe 12.
[0017]
A support plate 23 welded to the vicinity of the lower end of the fin 19 of the upper water pipe 12 is fixed to the top of the refractory block 16. The refractory block 16 supports the water pipes 12 and 22 from the side along a wall surface substantially perpendicular to the horizontal plane in the vicinity of the connection portion between the water pipe 12 and the water pipe 22. After this wall surface continues, the refractory block 16 becomes wider below the connecting portion of the water pipes 12 and 22 so that the water drums 13 and 14 can be covered.
[0018]
In the present embodiment, as shown in FIG. 1, the surface of the portion where the width of the refractory block 16 expands is inclined so as to sink when it moves inward. The inclination angle is about 45 °, for example. Therefore, the surface on which the fireproof block 16 supports the water pipes 12 and 22 is substantially vertical and has an inclination angle of 0 ° or is inclined at an inclination angle of about 45 °. Of course, the inclination angle 0 ° is smaller than 45 °. Since the top of the refractory block 16 shown in FIG. 3 is outside the inner casing formed by the water pipe 12 and the fins 19, there is no flat surface near the horizontal on the surface of the refractory block 16 in the inner casing. It will be. Therefore, in the inner casing, the surface of the refractory block 16 is inclined at an inclination angle smaller than at least about 45 °, including a portion that is substantially vertical and has an inclination angle of 0 °, and dust in the exhaust gas. There also fall to the surface of the anti-fire material block 16, the process proceeds inwardly along the inclined surface, deposits is not easily formed. Furthermore, since the tip of the nozzle 15 is directed downward as shown in FIG. 3, the attached dust can be easily blown off.
[0019]
In metal manufacturing plants that use ores containing a large amount of sulfide as raw materials, waste heat boilers that use exhaust gas containing sulfur dioxide from a fluid roasting furnace are used. The exhaust gas from the fluid roasting furnace contains about 10% of water containing sulfur dioxide and water vapor in a volume ratio, and also contains a lot of dust. When exhaust gas from such a fluid roasting furnace is cooled in the presence of dust whose main component is iron oxide (Fe 2 O 3 ), sulfur dioxide is reduced in a temperature range of 600 to 650 ° C. It is known that corrosion tends to occur when it is easily converted to sulfur oxide (SO 3 ) and the temperature falls below the dew point temperature of sulfuric acid (H 2 SO 4 ). In order to prevent such corrosion, in the waste heat boiler for the fluid roasting furnace exhaust gas, a soot blower that blows air and water vapor toward the heat transfer surface of the water pipe to remove the adhering dust should be provided. Yes.
[0020]
Even in the waste heat boiler 11 of the present embodiment, a soot blower that can spray water vapor toward the surface of the water pipe is provided, but the dust accumulated in the lower part of the caster that becomes the refractory block 16 is blown off. It did not have a structure that could be done. For this reason, in order to blow away the dust of the said part, the nozzle 15 was provided. Since the nozzle 15 is provided in the vicinity of the furnace wall of the inner casing and not in the waste heat boiler 11, a pipe for easily supplying air using the space between the outer casing 20 and the inner casing. Can be applied.
[0021]
In the waste heat boiler 11 of the present embodiment, a carbon steel pipe for boiler / heat exchanger or an alloy steel pipe for boiler / heat exchanger is used as the water pipe 12 from various heat utilization devices including sulfur dioxide, moisture, iron oxide dust and the like. Even if the water pipe 12 is used over a long period using the exhaust gas as a heat source, it is possible to make corrosion less likely to occur in the lower part of the water pipe 12. For example, the result of confirming the corrosion rate under the same operating conditions as the waste heat boiler 1 shown in FIGS. 4 to 6 is about 0.5 mm / y, which is greatly reduced from the corrosion rate of about 5 mm / y. There was found. In the waste heat boiler 11 of this embodiment, the problem of the corrosion penetration like the conventional has not arisen.
[0022]
The inventor of the present invention, even in the exhaust gas that does not contain sulfur dioxide and iron oxide dust as much as the exhaust gas from the fluid roasting furnace, as a cause of corrosion, a large amount of dust accumulated in the lower part of the water pipe of the waste heat boiler → SO from the dust A large amount of Fe 2 O 3 having a catalytic action to convert 2 into SO 3 is precipitated → Conversion into SO 3 occurs in the dust accumulation part, and sulfuric acid is connected to the dew point on the outer surface of the water pipe, and it is found that the corrosion penetration is reached. As a countermeasure, a nozzle 15 is provided to blow off deposits from the lower part of the water pipe 12 that forms the furnace wall. Furthermore, the inner surface side of the refractory block is an inclined surface. Such anti-corrosion measures can be easily added to existing waste heat boilers later. Further, in the case of a waste heat boiler, the present invention can be similarly applied as long as the water pipe is generally arranged in the vertical direction, and the water drums 13 and 14 may be single.
[0023]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the tip is directed downward, and the nozzle for ejecting pressurized gas from the tip is provided, and this nozzle adheres to the portion of the refractory block that supports the lower part of the water tube group. Blow away dust . Thus, even in the exhaust gas heat utilization device or Rashirube entry contains sulfur dioxide, it can be difficult not easily occur sulfate, corrosion of water pipes of the waste heat boiler. Even if sulfur dioxide or water vapor is contained in the exhaust gas, and iron oxide or the like that facilitates the production of sulfuric acid as a catalyst is included, corrosion of the lower portion of the water pipe can be prevented. Even if exhaust gas containing sulfur dioxide, water vapor, and iron oxide dust is used, the water pipe is less corroded, so the residual heat of the exhaust gas generated by the heat utilization device is effectively used and recovered efficiently as water vapor. be able to.
[0024]
Also, the surface of the refractory block for supporting a lower portion of the water tube group so inclined at an angle less than a pre-determined angle with respect to the vertical direction, the dust is unlikely to adhere, including iron oxide, produce sulfate Corrosion at the bottom of the water pipe due to can be made difficult to occur.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a simplified front sectional view of a waste heat boiler 11 as an embodiment of the present invention.
2 is a cross-sectional plan view taken along section line II-II in FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a partial front cross-sectional view showing an enlargement of the periphery of the nozzle 15 of FIG. 1;
FIG. 4 is a simplified front sectional view of a conventional waste heat boiler.
5 is a cross-sectional plan view taken along the section line VV in FIG. 4. FIG.
6 is a simplified perspective view showing a water circulation path in the waste heat boiler of FIG. 4; FIG.
[Explanation of symbols]
11 Waste heat boiler 12, 22 Water pipe 13, 14 Water drum 15 Nozzle 16 Refractory block 19 Fin 20 External casing 21 Header pipe

Claims (1)

熱利用装置からの二酸化硫黄およびダストを含む排ガスが有する余熱を、ケーシング内部に配置される水管群の各水管内で、水蒸気発生のための加熱に利用する廃熱ボイラにおいて、
ケーシングの側壁の下部に配置され、水管群の下部を支持し、排ガスを封止する耐火物ブロックであって、水管群の下部を支持する部分の表面が鉛直方向に対して予め定める角度よりも小さな角度で傾斜している耐火物ブロックと、
耐火物ブロックのうち水管群の下部を支持する部分において耐火物ブロックに付着する、酸化鉄を含むダストを吹き飛ばすノズルであって、先端が下方に向けられ、加圧された気体を先端から噴出させるノズルとを含むことを特徴とする廃熱ボイラ。
In the waste heat boiler that uses the residual heat of the exhaust gas containing sulfur dioxide and dust from the heat utilization device for heating for steam generation in each water pipe of the water pipe group arranged inside the casing,
A refractory block that is disposed at the lower part of the side wall of the casing, supports the lower part of the water pipe group and seals the exhaust gas, and the surface of the part that supports the lower part of the water pipe group is more than a predetermined angle with respect to the vertical direction. A refractory block inclined at a small angle ;
Tip Oite the portion for supporting the lower portion of the water tube group of the refractory block, which adheres to the refractory block, a nozzle blowing off the dust containing iron oxide, the tip is directed downwards, the pressurized gas A waste heat boiler comprising a nozzle ejected from a waste heat boiler.
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