JP4487375B2 - パターンのモデル化方法、膜厚測定方法、工程状態判定方法、膜厚測定装置、工程状態判定装置、研磨装置、及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば半導体の製造プロセスにおいて、内部に半導体構造や配線構造等のパターンが形成されたウェハを、研磨装置により研磨するとき等に、その膜厚や研磨工程の進行状況を光学的に測定する技術及びその応用技術に関するものであり、さらに詳しくは、予め計算された光学特性と実測された光学特性(たとえば分光光度特性)の一致度を測定することにより、膜厚や研磨工程の進行状況を光学的に測定・判定する技術及びその応用技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CMP工程などの普及に伴い、デバイスウェハにおける、下地に微細な素子や電極構造をもつ部分の薄膜の厚さを正確に測定する必要性は益々高くなっている。しかるに現状では、光スポット径をある限界より小さくすることが困難であること、光スポットを所定の構造を有する部分に位置合わせすることが困難であることなどから、直接に微細構造部分を光学的に計測することは事実上不可能とされてきた。そのため、微細構造以外のブランク部分で膜厚を計測し、これから換算により微細構造を有する部分の膜厚を間接的に求めたり、抜き取り検査により抜き取ったサンプルについて、微細構造部分を破壊して断面を電子顕微鏡で観察して膜厚を把握する方法等が一般的に行なわれていた。
【0003】
これに対し、本発明者は、光スポット内にある微細構造部分からの反射光、透過光を、各微細部構造部分からの反射光、透過光の足し合わせとして理論計算し、たとえば、反射光、透過光の分光特性を、種々の膜厚毎に求めておき、研磨中にウェハに光スポットを当てて、ウェハからの反射光、透過光の分光特性の実測値と、種々の膜厚毎に求められた前記分光特性とのフィッティング計算を行ない、最も良く一致が取れる膜厚を測定値とする方法を発明し、この発明は特開平11−33901号公報に開示されている。
【0004】
この発明により、微細構造有する部分の膜厚を、微細構造より大きな光スポットを使用して正確に測定したり、研磨終了点を判定したりすることができるようになり、直接的な方法で、in-situ状態での非破壊計測が可能となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−33901号公報に開示されている前記発明においては、基本的に、実測の信号と、理論計算による値との比較作業(フィッティグ)を行うことで、膜厚を算出する。この理論計算は、計測対象であるデバイスなどの構造が複雑化するにつれ煩雑で困難なものになっていく。特に、最近では、多層構造を有するデバイスが多くなってきており、それが理論計算を複雑で膨大なものとする一因となっている。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その主たる課題は、複雑な構造を有するパターンを内部に有するウェハ等の基板(物体)の膜厚や研磨工程を、光学特性の理論値と実際値の一致度に基づいて測定・判定する場合に、その理論値の計算を容易にする方法を提供すること、さらには、それを応用した方法や装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の形態は、内部にパターンが形成された基板上の薄膜の膜厚又は工程状態を、当該基板の光学特性を測定し、予め所定数の膜厚又は工程状態における基板の光学特性を計算により求めておき、測定された当該基板の光学特性と、前記計算により求められた光学特性との一致度に基づいて測定・判定する際に、所定数の膜厚又は工程状態における基板の光学特性を計算により求めるのに先立ち、実際のパターンの構造を、パターンの光学的特性を考慮して単純化することによりモデル化することを特徴とするパターンのモデル化方法である。
【0008】
本明細書において「工程状態」というのは、工程の進捗度を示す状態であり、たとえば、研磨の終了点に達したかとか、研磨条件の変更点に達したかとかいうような状態のことである。このように、工程状態を検出する場合においても、所定の工程状態における反射光、透過光の光学特性を予め計算により求めておき、実測された反射光、透過光の光学特性との一致度を測定することにより、工程の進捗を管理することが行なわれている。
【0009】
また、内部にパターンが形成された基板上の薄膜というのは、たとえば研磨前のウェハ基板のように、その表面近くの内部にパターンが形成され、その上が絶縁膜等の膜で覆われているようなものにおける薄膜をも含み、その膜厚を測定するというのは、これらパターンを包み込んだり、パターンの上に形成された薄膜の個々の膜厚、又は全体の膜厚を測定することを意味する。
【0010】
「光学的特性」というのは、たとえばパターン各部の吸収係数や屈折率のごとき光学定数のように、物体の光学的な性質を決定するものを意味する。これに対して、「光学特性」とは、反射率、透過率、分光反射率や、分光透過率のような、光の状態を示す量をいう。
【0011】
本形態においては、前記特開平11−33901号公報に開示されている技術と異なり、微細な構造の各点からの光の反射光や透過光の特性を直接計算するのでなく、その前段階として、実際のパターンの構造を、光学的特性を考慮して単純化することによりモデル化している。よって、光学特性を求めるための理論計算が容易となる。
【0012】
前記課題を解決するための第2の形態は、前記第1の形態であって、前記基板の表面に垂直に入射し、前記基板の表面から垂直に出射する光のみに対するパターンの光学的特性を考慮して単純化することによりモデル化することを特徴とするものである。
【0013】
前記第1の形態は、拡散光を入射させてその反射光や透過光を測定したり、光を測定基板(ウェハ等)等の表面に斜めに入射させてその反射光や透過光を測定したりするような方法をも含むものである。しかしながら、実際の光学的測定においては、光を測定基板の表面に垂直に入射することが多い。また、反射光、透過光は、いろいろな方向に出射するが、測定に際しては、このうち基板の表面に垂直に出射する光のみを受光するように光学系を工夫すると、測定誤差が小さくなると共に、反射光、透過光の光学特性の理論計算が容易になる。よって、本形態によれば、理論計算の計算量を少なくすることができる。
【0014】
前記課題を解決するための第3の形態は、前記第1の形態又は第2の形態であって、光が基板に入射してから最初に到達する金属層又は吸収層が存在する面の裏側には、均一な物体が充満していると仮定することにより、モデル化を行なうことを特徴とするものである。
【0015】
微細構造を単純化することによってモデル化するに際し、まず考えられることは、微細化構造の中には、TiN膜やAl配線、W電極等の金属層のように光をほとんど反射及び吸収してしまう物質からなる構造があり、これらがほとんどの反射特性、透過特性を支配してしまうということである。よって、本形態においては、光が基板に入射してから最初に到達するこれらの金属層又は吸収層の裏側に、複雑な構造を有するパターンがあっても、それらが反射特性や透過特性に寄与する割合は極僅かであることに着目し、これらの金属層又は吸収層の裏側は一様な物体で満たされているものとして微細構造の単純化モデルを作っている。
【0016】
これにより、光学特性を理論的に計算するときの計算量が少なくなる。金属層又は吸収層の裏側にどのような光学的特性の物質が満たされているとするかは、金属層又は吸収層の光学的特性や厚さ、実際に金属層又は吸収層の裏側にあるパターン構造を考慮してモデル化する。
【0017】
なお、本形態において、「裏側」というのは、光を入射した方向から見た裏側のこと、すなわち光の影が生じる部分のことであり、必ずしも金属層又は吸収層に垂直な方向を意味するものではない。たとえば、斜めから光を入射する場合は、当該金属層又は吸収層の斜め奥方向が裏側となる。
【0018】
前記課題を解決するための第4の形態は、前記第3の形態であって、前記均一な物体は、前記金属層又は吸収層と同じであると仮定してモデル化を行なうことを特徴とするものである。
【0019】
前記金属層又は吸収層の厚みがある程度厚くなると、それ以上光が先に進行することがなくなるので、それより先は何があっても反射光や透過光の光学特性に影響を及ぼさない。よって、本形態においては、このような場合に、金属層又は吸収層の裏側には、当該金属層又は吸収層が詰まっていると仮定してモデル化を行なう。よって、反射光や透過光の光学特性を求める理論計算がさらに簡単になる。
【0020】
なお、本形態において「厚み」とは、光の入射方向から見た厚みのことであり、必ずしも金属層又は吸収層の面に垂直な方向の厚みを意味しない。すなわち、光が斜め入射する場合には、光路に沿って測った厚みとなり、金属層又は吸収層の面に垂直な方向の厚みより厚くなる。
【0021】
前記課題を解決するための第5の形態は、前記第1の形態から第4の形態のいずれかであって、前記基板の表面から一定深さ以上の深さには、反射率が0又は一定の光学的特性を有する物体が詰まっているものと仮定してモデル化を行なうことを特徴とするものである。
【0022】
光がパターン構造を持つ基板のある深さまで入ると、一般にその深さからの反射光は弱くなり、全体に極僅かの影響しか及ぼさなくなる。本形態においては、これらを考慮し、基板の表面から一定深さ以上の深さには、反射率が0又は一定の光学的特性を有する物体が詰まっているものと仮定してモデル化を行なっている。よって、所定深さより深い部分にあるパターンの構造を考慮しなくてもよいので、反射光や透過光の光学特性を求めるための理論計算がさらに簡単になる。
【0023】
前記課題を解決するための第6の形態は、前記第1の形態から第5の形態のいずれかであって、光の波長域に比較して小さい微細構造を有するパターンを、所定の光学的特性を有する均一な連続した物体からなると仮定してモデル化を行なうことを特徴とするものである。
【0024】
一般に、光はその波長に比較して小さな構造にたいしては、通常使われるスカラー理論では対応できない。前述のモデル化およびそれによる反射光強度計算は、スカラー理論をもととしているため、非常に小さな凹凸構造ではその計算が不適当である場合が生ずる。超精細デバイスや、多層デバイス(ここでは、配線の重なり具合によって結果的に微細構造ができる)では既にこの現象がおきている。
【0025】
例えば600nm程度の波長の光を使ってモニタするに際し、非常に小さな凹凸構造の特性は、理論的には(光学的空間コヒーレンス長より小さい限りにおいて)凹凸構造が大きなものの特性と同じになるはずであるが、実際の現象としては、0.13μのような小さな凹凸構造の特性では、いわゆるベクトル理論での数値計算が必要になる。これは、実際に行うのは計算量が莫大で、現実的ではない。
【0026】
そこで、本形態においては、光学的には、こうした微細構造においては、凹凸構造をもったものが、均質な材料とみることができる(有効質量近似)という考え方を用いてこのような微細構造に対処する。すなわち、微細な構造があった場合、それを、連続した均質な材料で置き換えたモデルでの光学計算を行う。
【0027】
最も単純なモデル化では、波長に比較して微細な凹凸がある場合、そこへは光が進入しないという近似、つまり構造を無視して考える近似である。より現実的には、凹凸の無い、異なった光学定数(屈折率nおよび吸収係数k)の物質に置き換わったと考えるが、この光学定数については、理論的には微細構造の密度によって変化するため、パターンによって適切な値を選択することが望ましい。
【0028】
本形態によれば、ベクトル計算を用いずスカラー計算で理論値を求めることができるので、計算量を著しく低減することができる。
【0029】
前記課題を解決するための第7の形態は、前記第1の形態から第6の形態のうちいずれかを用いてパターンのモデル化を行なった後、モデル化されたパターンに光を入射したときの光学特性を、モデル化されたパターンを考慮して、所定種類の膜厚ごとに理論計算によって求め、測定された当該基板の光学特性と前記計算により求められた光学特性との一致度に基づいて基板上の薄膜の膜厚を測定することを特徴とする膜厚の測定方法である。
【0030】
本形態においては、前記特開平11−33901号公報に開示されているように、測定試料に光を照射したときの反射光、又は透過光の光学特性(たとえば分光光度分布)の実測値を求め、それと予め所定の膜厚毎に計算で求めておいた反射光、又は透過光の光学特性の一致度を求め、その一致度に基づいて膜厚を測定するようにしている。たとえば、両者の分光光度特性の波長ごとの差の2乗和のが最小となる膜厚を採用したり、両者の分光光度特性の相互相関値が最大となる膜厚を採用したりする。
【0031】
本形態においては、このような膜厚測定法において、予め所定の膜厚毎に光学特性を計算するに際し、計算の前提となるパターンを前記第1の形態から第6の形態のいずれかを用いて(いずれかを用いるというのは、これらのうちいくつかを組み合わせて用いる場合を含むことは言うまでもない。このことは、本明細書中について同じである。)簡易化しているので、その分計算量を少なくでき、必要なメモリーも少なくすることができる。
【0032】
前記課題を解決するための第8の形態は、前記第1の形態から第6の形態のいずれかを用いてパターンのモデル化を行なった後、モデル化されたパターンに光を入射したときの光学特性を、モデル化されたパターンを考慮して、所定の工程状態について理論計算によって求め、測定された当該基板の光学特性と前記計算により求められた光学特性との一致度に基づいて、基板上への絶縁膜若しくは金属電極膜の成膜工程、又はこれらの膜の除去工程における工程状態を判定することを特徴とする工程状態判定方法である。
【0033】
本形態においては、工程状態の検出に際し、予め所定の工程状態毎に光学特性を計算するに際し、計算の前提となるパターンを前記第1の形態から第6の形態のいずれかを用いて簡易化しているので、その分計算量を少なくでき、必要なメモリーも少なくすることができる。
【0034】
前記課題を解決するための第9の形態は、内部にパターンが形成された基板上の薄膜の膜厚を測定する装置であって、前記基板表面に光を照射する装置と、前記基板からの反射光又は透過光を検出する装置と、前記第1の形態から第6の形態のいずれかによってモデル化されたパターンを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたモデル化されたパターンを考慮して、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定種類の膜厚について求める計算部と、計算部によって計算された光学特性と実測された光学特性との一致度を算出し、それから膜厚を判定する膜厚判定部とを有してなることを特徴とする膜厚測定装置である。
【0035】
本形態を使用する場合には、測定しようとする試料に含まれるパターンを、前記第1の形態から第6の形態のいずれかによってモデル化し、モデル化されたパターンを記憶部に記憶してさせておく。本形態は、たとえば測定の開始直前に、計算部により、記憶部に記憶されたモデル化されたパターンを考慮して、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定種類の膜厚について計算して求めておく。
【0036】
その後、基板表面に光を照射し、当該基板からの反射光又は透過光を検出する。そして、膜厚判定部が、たとえば最小2乗法や相互相関法等を用いて計算部によって計算された光学特性と、実測された光学特性の一致度を算出し、それから膜厚を判定する。パターンを記憶させるとは、パターンを再現できる諸元となる数値を記憶させることに対応する。
【0037】
本形態によれば、光学特性の計算に用いるモデル化されたパターンを記憶しており、光学特性は測定のたびに計算しているので、光学特性を記憶するのに比してメモリー容量が少なくて済む。
【0038】
前記課題を解決するための第10の形態は、内部にパターンが形成された基板上の薄膜の膜厚を測定する装置であって、前記基板表面に光を照射する装置と、前記基板からの反射光又は透過光を検出する装置と、前記第1の形態から第6の形態のいずれかによってモデル化されたパターンを考慮して計算した、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定種類の膜厚について記憶する記憶部と、記憶部に記憶された光学特性と実測された光学特性との一致度を算出し、それから膜厚を判定する膜厚判定部とを有してなることを特徴とする膜厚測定装置である。
【0039】
本形態においては、前記第9の形態と異なり、前記第1の形態から第6の形態のいずれかによってモデル化されたパターンに基づいて、膜厚ごとの光学特性の計算を外部で行なってしまい、得られた光学特性を内部の記憶部に記憶するようにしている。よって、膜厚ごとの光学特性を記憶しなければならないので、メモリーを必要とするが、前記第9の形態と異なり、測定のたびに光学特性の計算を行なう必要がないので、計算時間は短くて済む。
【0040】
前記課題を解決するための第11の形態は、基板上への絶縁膜若しくは金属電極膜の成膜工程、又はこれらの膜の除去工程における工程状態を判定する装置であって、前記基板表面に光を照射する装置と、前記基板からの反射光又は透過光を検出する装置と、第1から第6のいずれかの形態に記載のパターンのモデル化方法によってモデル化されたパターンを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたモデル化されたパターンを考慮して計算した、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定の工程状態について求める計算部と、計算部によって計算された光学特性と実測された光学特性との一致度を算出し、それから工程状態を判定する工程状態判定部とを有してなることを特徴とする工程状態判定装置である。
【0041】
本形態においては、判定の対象が工程状態であることが前記第9の形態と異なっているのみであり、作用効果はほとんど同じであるので説明を省略する。
【0042】
前記課題を解決するための第12の形態は、基板上への絶縁膜若しくは金属電極膜の成膜工程、又はこれらの膜の除去工程における工程状態を判定する装置であって、前記基板表面に光を照射する装置と、前記基板からの反射光又は透過光を検出する装置と、第1から第6のいずれかの形態に記載のパターンのモデル化方法によってモデル化されたパターンを考慮して、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定の工程状態について記憶する記憶部と、記憶部に記憶された光学特性と実測された光学特性との一致度を算出し、それから工程状態を判定する工程状態判定部とを有してなることを特徴とする工程状態判定装置である。
【0043】
本形態においては、判定の対象が工程状態であることが前記第10の形態と異なっているのみであり、作用効果はほとんど同じであるので説明を省略する。
【0044】
前記課題を解決するための第13の形態は、前記第7の形態の膜厚の測定方法又は前記第8の形態である工程状態判定方法を、研磨工程中で使用していることを特徴とする研磨装置である。
【0045】
本形態においては、前記第7の形態の膜厚の測定方法又は前記第8の形態である工程状態判定方法を、研磨工程中で使用しているので、研磨中に研磨終了点の判定等を行なうことができると共に、その際の計算量を少なくでき、必要なメモリーも少なくすることができる。
【0046】
前記課題を解決するための第14の形態は、前記第9の形態若しくは前記第10の形態である膜厚測定装置、又は前記第11の形態若しくは前記第12の形態である工程状態判定装置のうち少なくとも一つを有してなることを特徴とする研磨装置である。
【0047】
本形態においては、工程状態判定装置を有しているので、研磨中に研磨終了点の判定等を行なうことができると共に、その際の計算量を少なくでき、必要なメモリーも少なくすることができる。なお、多くの場合、前記膜厚装置と工程状態判定装置は同じものであるので、この場合には1つを有するだけでよい。
【0048】
前記課題を解決するための第15の形態は、前記第13の形態又は第14の形態を用いて、ウェハの研磨を行なう工程を有してなることを特徴とする半導体デバイスの製造方法である。
【0049】
本形態においては、研磨中に膜厚や研磨終了点の検出を正確に行なうことができるので、半導体デバイスを歩留良く製造することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明するが、それに先立ち、本実施の形態となる膜厚測定装置について予め説明する。
【0051】
図1は、このような膜厚測定装置の例を示す図であり、本発明の1実施形態でもある。図1において、研磨されるウェハ1はウェハキャリア2に保持されている。研磨定盤3の表面には研磨パッド4が設けられており、研磨定盤3は、その中心軸の周りに回転している。ウェハキャリア2は、ウェハ1を研磨パッド4の上に押圧しながら回転すると共に往復運動を行い、研磨パッド4によりウェハ1を研磨する。研磨定盤3及び研磨パッド4は透光窓5を具え、透光窓には石英板が嵌め込まれている。照射光源6から照射された光は、この透光窓5を通してウェハ1表面に投射される。ウェハ1からの反射光は、受光系・受光装置6’により信号とされ、信号処理装置7によりデータ処理されて、研磨量又は研磨終了点が検知される。
【0052】
図2は、図1に示す実施の形態において使用される光学系の一例の詳細を示す図である。図2において、照射光源であるキセノンランプ8からの光は、レンズ9により平行光束に変換され、スリット10を通った後、レンズ11によりビームスプリッタ12に集光される。ビームスプリッタ12を通過した光は、レンズ13により再び平行光束とされ、図1における透光窓5を通してウェハ1の表面に投射される。
【0053】
その反射光は、再び透光窓5、レンズ13を通してビームスプリッタ12に集光される。ビームスプリッタ12において、反射光は90°方向を変えられ、レンズ14により平行光束とされる。そして、反射鏡15で反射され、レンズ16でピンホール17上に集光される。そして、散乱光、回折光等のノイズ成分を除去され、レンズ18を介して回折格子19に投射され、分光される。分光された光は、リニアセンサ20に入射し、分光強度が測定される。
【0054】
信号処理装置7は、分光強度の信号を受け、予め定められたアルゴリズムに基づいて、研磨している層(最上層)の膜厚や、研磨終了点を検出する。また、ウェハ上の層の初期膜厚と、研磨している層(最上層)の残膜厚から、研磨量を求める。
【0055】
この方式によれば、装置を変更することなく、層間絶縁膜研磨時、金属電極膜研磨時、STI(Shallow Trench Isolation)研磨時、バリア層を含む金属電極膜研磨時のいずれにおいても、膜厚(残膜厚)又は研磨終了点を計測することが可能となる。
【0056】
照射光を、ウェハの、パタ−ンの無い部分に照射する場合には、分光反射率又は分光透過率は予測が容易な単純波形となり、既存の膜厚検出装置で実現されているように膜厚の算出も容易である。しかし、一般にはパタ−ンのない部分は面積的に非常に小さい上に、ウェハによって位置が一定ではないため、この方法では、簡単な機構で高速に計測することは困難である。
【0057】
図1、図2に示す装置の特徴は、このようなブランク面への照射だけでなく、電極パタ−ンや凹凸のある部分への照射によっても計測が可能なことにある。
ブランクでない構造部分からの反射光は、デバイス(積層薄膜)の各層、各部分からの光波の重ね合わせとみることができ、波長依存(分光特性)の波形は、通常複雑な干渉効果のため、多数個の極大極小値(ピ−ク)を持ったものとなる。
【0058】
よって、あらかじめ、計測しているデバイスの構造(二次元構造および膜厚)を知っておけば、この波形を解析することで、研磨している層(最上層)の膜厚を求めることが可能である。すなわち、デバイスの構造の微小部分に入射して反射される光の光学特性を把握し、それを照射される部分について加え合わせることにより、反射光全体としての光学特性を計算することができる。
【0059】
しかし、前述のように、パターンの構造が複雑化すると、この計算が複雑になるので、本発明においては、このパターンの構造をモデル化することにより簡単化してから計算を行なっている。
【0060】
図3に、このようなパターンの構造の1例を示す。図において、21、22はSiO2絶縁層、23はTiNからなる層、24はAl電極及び配線、25は不純物がドープされたSiである。なお、以下の図において、同じハッチングを施した部分は同じ物質でできていることを示すが、図間においては、同じハッチングが同じ物質を示すとは限らない。なお、以後このようなパターンを示す図においては、全て上方から垂直にプローブ光が入射し、その反射光を測定することにより膜厚を測定するものとする。
【0061】
図3に示すように、実際のパターンは多層構造をしており、かつ、複雑な形状をしている。しかしながら、TiN層23は測定光に対して、ほとんどの光を透過しないので、TiN層23の下層にある構造は無視することができる。よって、TiN層23の裏側には、TiN層が詰まっているものと仮定した簡単なモデル化を行なうことができる。このように考えていくと、図4(a)に示されるパターン(図3に示されたものと同じ)は、図4(b)に示されるようなパターンにモデル化できる。
【0062】
図5は、複雑な電子素子(トランジスタ)構造の場合のモデル化を示す。図5において、31はSiO2の絶縁層、32はSi基板、33はW、34はTiN層、35はAl電極、36はSiO2の絶縁層、37、38は不純物がドープされたSiである。この構造について、図3で示したモデル化の考え方を当てはめてモデル化を行なうと、(a)のような複雑な構造を有するパターンの構造は、(b)のように単純化できる。
【0063】
このようにしてパターンの構造を単純化した上で、図6に示すように、プローブ光を照射した部分から反射される光波を足し合わせ計算し、反射光が有する光学特性(たとえば分光反射率)を理論計算する。このようにすれば、計算を著しく単純化することができる。この際、足し合わせに際しては、パターンの精細度(即ちピッチ)と、照射光の空間コヒーレンス長に応じて、可干渉的、非干渉的、又は部分干渉的な計算によって行う。
【0064】
次に、多層配線など、構造が複雑化した場合に、モデル化において更に簡便な方法で計算を実施することができる実施の形態について説明する。構造が多層化している場合には、正確なモデル化のためには、最下層までのモデル化を行う必要があるが、上から見た配線の重なり具合も考慮せねばならず、かなりの負荷になる場合がある。実際の配線においては、一般に上層へいくほど配線幅が大きくなるなどの事情もあるため、上の層ほど光学的な影響が大きくなる。そこで、発明者が実験等により考察を重ねた結果、反射光を取り扱う場合には、ある程度の下層の構造物からは光の反射がないものとして取り扱っても、問題となる程度の誤差は生じないことを見出した。
【0065】
例えば図7のように、実際には4層の電極構造が存在する配線の場合でも、上から3層より下からは光が反射してこない、すなわち何もないものとしてモデル化を行なうことができる。図7において、51はTiN、52はAl配線及び電極、53はSiO2絶縁膜であるが、(a)に示されるような4層構造のパターンの4層目を無視して、(b)に示されるような3層構造とみなす。そして、前述のようなモデル化を行い(c)に示されるようなモデル化されたパターンを得る。このような方法を採用することにより、多層化構造を有するパターンについての計算を著しく簡単化することができる。
【0066】
以上述べたようなモデル化は、計算の簡単化のために非常に有効な方法であるが、対象とする微細構造が非常に小さくなった場合には、全く別の問題が生じる。すなわち、一般に、光はその波長に比較して小さな構造に対しては、通常使われる光波のスカラー理論では対応できない。上で述べたモデル化およびそれによる反射光強度計算は、スカラー理論を基本としているため、非常に小さな凹凸構造ではその計算が不適当である場合が生ずる。
【0067】
超精細デバイスや、多層デバイス(ここでは、配線の重なり具合によって結果的に微細構造ができる。)では既にこの現象が起きている。例えば600nm程度の波長の光を使ってモニタするに際し、理論的には、(光学的空間コヒーレンス長より小さい限りにおいて)構造が大きなものと同じになるはずであるが、実際の現象としては、0.13μmのような小さな構造では、いわゆるベクトル理論での数値計算が必要になる。光波のベクトル理論に基づいた数値計算は、実際に行うのは計算量が莫大で現実的ではない。
【0068】
しかしながら、発明者らが実験等によって考察したところ、光学的には、こうした微細構造においては、凹凸構造をもったものを、均質な材料とみることができる(有効質量近似)という考え方が採用できることを見出した。
【0069】
その具体例を図8を用いて説明する。図8において、61はSiO2絶縁層、62は不純物がドープされたSi基板、63はAl配線である。すなわち、ドープされたSi基板62の上に、非常に微細で、ベクトル理論での計算が必要になるようなAl配線63のパターンが積層されている。このような場合は、これらのAl配線63のパターン群のような、波長に比較して微細な凹凸がある場合、そこへは光が進入しないという近似、つまり構造を無視して考える近似もできる。
【0070】
しかし、本実施の形態においては、より現実的に、微細構造がない代わりに、異なった光学定数(屈折率nおよ吸収係数k)の連続した(凹凸の無い)物質64に置き換わったと考えて単純化し、モデル化を行う。この光学定数については、理論的には微細構造の密度によって変化するため、パターンによって適切な値を選択することが望ましい。また、測定値に対して、光学定数を変数として、フィッティングによりこの変数の値を決定することも可能となる。
【0071】
以上説明した実施の形態によりパターン構造の簡単化を行い、それに基づいてスポット光を照射した場合の分光反射率を求めた後は、例えば、前記図1、図2を用いて説明した方法により膜厚を求める。さらに、実際の研磨装置においては、図1に示したような方法でin-situの状態で膜厚の測定を行い、目標の膜厚が得られたときに研磨を終了したり、研磨方法を変更したりする。
【0072】
また、以上の説明においては、膜厚測定を例として説明を行ってきたが、研磨状態についても同様に検出することができる。すなわち、以上説明したのと同様な方法によりパターン構造のモデル化を行い、それに基づいて研磨終了点における分光反射率等の光学特性を求めておき、研磨中には実際の光学特性を測定し、両者をフィッティング計算等により比較し、一致度が所定値に達したときに研磨を終了するようにすることもできる。
【0073】
さらに、以上の説明は、研磨装置を例にして行ってきたが、本発明が成膜工程中における膜厚測定等の他の工程においても使用できるものであることは言うまでも無い。
【0074】
図9は半導体デバイス製造プロセスを示すフローチャートである。半導体デバイス製造プロセスをスタートして、まずステップS200で、次に挙げるステップS201〜S204の中から適切な処理工程を選択する。選択に従って、ステップS201〜S204のいずれかに進む。
【0075】
ステップS201はシリコンウエハの表面を酸化させる酸化工程である。ステップS202はCVD等によりシリコンウエハ表面に絶縁膜を形成するCVD工程である。ステップS203はシリコンウエハ上に電極を蒸着等の工程で形成する電極形成工程である。ステップS204はシリコンウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込み工程である。
【0076】
CVD工程もしくは電極形成工程の後で、ステップS205に進む。ステップS205でCMP工程を実施するかどうか判断し、実施する場合はS206のCMP工程に進む。CMP工程を行なわない場合は、S206をバイパスする。CMP工程では本発明に係る研磨装置により、層間絶縁膜の平坦化や、半導体デバイスの表面の金属膜の研磨によるダマシン(damascene)の形成等が行われる。
【0077】
CMP工程もしくは酸化工程の後でステップS207に進む。ステップS207はフォトリソ工程である。フォトリソ工程では、シリコンウエハへのレジストの塗布、露光装置を用いた露光によるシリコンウエハへの回路パターンの焼き付け、露光したシリコンウエハの現像が行われる。さらに次のステップS208は現像したレジスト像以外の部分をエッチングにより削り、その後レジスト剥離が行われ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くエッチング工程である。
【0078】
次にステップS209で必要な全工程が完了したかを判断し、完了していなければステップS200に戻り、先のステップを繰り返して、シリコンウエハ上に回路パターンが形成される。ステップS209で全工程が完了したと判断されればエンドとなる。
【0079】
【実施例】
実際に、電極3層のデバイス構造の分光反射率を測定し、理論計算との比較フィッティングによって、(最上層の)膜厚を計測することを試みた。計測は、実測値の理論適合性を高めるように、回折、散乱影響をできるだけ低減した光学系によって行った。なお、このような測定方法及び装置については、発明者らが発明し、平成10年特許願289175号として特許出願している。これは、図2に示したようなもので、1次以上の干渉光を除き、0次項のみを測定するものである。本実施例においては、このような分光光学系を使用した。なお、測定光の照射スポット径は2mmφとした。
【0080】
使用波長域は約400nm〜800nmである。ここで、理論的な分光反射率を算出するに際し、最下層の構造を、均一な金属層であるという形の簡便モデル化を行い、実測値とフィッティング操作(膜厚値を変数として、一致度の高いものを選択する。)を行ったところ、図10に示すような波形一致をみせた。この場合に選択された計算による分光反射率を与える膜厚は534nmであった。一方、このサンプルを、断面SEMにより計測したところ、膜厚は530nmであり、両者は良く一致した。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係る発明においては、実際のパターンの構造を、光学的特性を考慮して単純化することによりモデル化しているので、光学特性を求めるための理論計算が容易となる。
【0082】
請求項2に係る発明においては、光の垂直入射、垂直反射、垂直透過のみを考えているので、理論計算の計算量を更に少なくすることができる。
請求項3に係る発明においては、金属層又は吸収層の裏側は一様な物体で満たされているものとして微細構造の単純化モデルを作っているので、光学特性を理論的に計算するときの計算量が、さらに少なくなる。
【0083】
請求項4に係る発明においては、金属層又は吸収層の裏側には、当該金属層又は吸収層が詰まっていると仮定してモデル化を行なっているので、反射光や透過光の光学特性を求める理論計算がさらに簡単になる。
【0084】
請求項5に係る発明においては、所定深さより深い部分にあるパターンの構造を考慮しなくても良いので、反射光や透過光の光学特性を求めるための理論計算がさらに簡単になる。
【0085】
請求項6に係る発明においては、ベクトル計算を用いずスカラー計算で理論値を求めることができるので、計算量を著しく低減することができる。
請求項7に係る発明、請求項8に係る発明においては、計算量を少なくでき、必要なメモリーも少なくすることができる。
【0086】
請求項9に係る発明、請求項11に係る発明においては、光学特性の計算に用いるモデル化されたパターンを記憶しており、光学特性は測定のたびに計算しているので、光学特性を記憶するのに比してメモリー容量が少なくて済む。
請求項10に係る発明、請求項12に係る発明においては、測定のたびに光学特性の計算を行なう必要がないので、計算時間は短くて済む。
【0087】
請求項13に係る発明においては、研磨中の膜厚や研磨終了点の判定等を行なうことができると共に、その際の計算量を少なくでき、必要なメモリーも少なくすることができる。
【0088】
請求項14に係る発明においては、研磨中の膜厚や研磨終了点の判定等を行なうことができると共に、その際の計算量を少なくでき、必要なメモリーも少なくすることができる。
【0089】
請求項15に係る発明においては、研磨中に膜厚や研磨終了点の検出を正確に行なうことができるので、半導体デバイスを歩留良く製造することができる。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】研磨装置に取り付けられた膜厚測定装置の例を示す図である。
【図2】図1に示した膜厚測定装置の光学系の一例を示す概要図である。
【図3】本発明を適用するパターンの構造の一例を示す図である。
【図4】図3に示したパターンを簡単化してモデル化する様子を示す図である。
【図5】複雑な電子素子(トランジスタ)構造の場合のモデル化を示す図である。
【図6】単純化されたパターンから、プローブ光を照射した場合の反射光の光学特性を計算する方法を示す図である。
【図7】多層構造のパターンを単純化してモデル化する手順の例を示す図である。
【図8】微細なパターンをモデル化して単純化する例を示す図である。
【図9】半導体デバイスを製造する工程を示す図である。
【図10】本発明の実施例において理論計算によって得られた分光反射率と、実測された分光反射率の対応を示す図である。
【符号の説明】
1…ウェハ、2…ウェハキャリア、3…研磨定盤、4…研磨パッド、5…石英透過窓、6…照射光源、6’…光学系・受光装置、7…信号処理装置、8…キセノンランプ、9…レンズ、10…スリット、11…レンズ、12…ビームスプリッタ、13…レンズ、14…レンズ、15…反射鏡、16…レンズ、17…ピンホール、18…レンズ、19…回折格子、20…リニアセンサ、21、22…SiO2絶縁層、23…TiN膜、24…Al電極及び配線、25…不純物がドープされたSi、31…SiO2の絶縁層、32…Si基板、33…W、34…TiN膜、35…Al電極、36…SiO2の絶縁層、36…Al電極、37、38…不純物がドープされたSi、51…TiN、52…Al配線及び電極、53…SiO2絶縁層、61…SiO2絶縁層、62…不純物がドープされたSi基板、63…Al配線、64…物質
Claims (13)
- 内部にパターンが形成された基板上の薄膜の膜厚又は工程状態を、当該基板の光学特性を測定し、予め所定数の膜厚又は工程状態における基板の光学特性を計算により求めておき、測定された当該基板の光学特性と、前記計算により求められた光学特性との一致度に基づいて測定する際に、所定数の膜厚又は工程状態における基板の光学特性を計算により求めるのに先立ち、実際のパターンの構造を、パターンの光学的特性を考慮して単純化することによりモデル化するパターンのモデル化方法であって、光が基板に入射してから最初に到達する金属層又は吸収層が存在する面の裏側には、均一な物体が充満しており、前記均一な物体は、前記金属層又は吸収層と同じものあると仮定してモデル化を行なうことを特徴とするパターンのモデル化方法。
- 請求項1に記載のパターンのモデル化方法であって、前記基板の表面に垂直に入射し、前記基板の表面から垂直に出射する光のみに対するパターンの光学的特性を考慮して単純化することによりモデル化することを特徴とするパターンのモデル化方法。
- 請求項1または2に記載のパターンのモデル化方法であって、前記基板の表面から一定深さ以上の深さには、反射率が0又は一定の光学的特性を有する物体が詰まっているものと仮定してモデル化を行なうことを特徴とするパターンのモデル化方法。
- 内部にパターンが形成された基板上の薄膜の膜厚又は工程状態を、当該基板の光学特性を測定し、予め所定数の膜厚又は工程状態における基板の光学特性を計算により求めておき、測定された当該基板の光学特性と、前記計算により求められた光学特性との一致度に基づいて測定する際に、所定数の膜厚又は工程状態における基板の光学特性を計算により求めるのに先立ち、実際のパターンの構造を、パターンの光学的特性を考慮して単純化することによりモデル化するパターンのモデル化方法であって、光の波長域に比較して小さい微細構造を有するパターンを、所定の光学的特性を有する均一な連続した物体からなると仮定してモデル化を行なうことを特徴とするパターンのモデル化方法。
- 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のパターンのモデル化方法を用いてパターンのモデル化を行なった後、モデル化されたパターンに光を入射したときの光学特性を、モデル化されたパターンを考慮して、所定種類の膜厚ごとに理論計算によって求め、測定された当該基板の光学特性と前記計算により求められた光学特性との一致度に基づいて基板上の薄膜の膜厚を測定することを特徴とする膜厚の測定方法。
- 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のパターンのモデル化方法を用いてパターンのモデル化を行なった後、モデル化されたパターンに光を入射したときの光学特性を、モデル化されたパターンを考慮して、所定の工程状態について理論計算によって求め、測定された当該基板の光学特性と前記計算により求められた光学特性との一致度に基づいて、基板上への絶縁膜若しくは金属電極膜の成膜工程、又はこれらの膜の除去工程における工程状態を判定することを特徴とする工程状態判定方法。
- 内部にパターンが形成された基板上の薄膜の膜厚を測定する装置であって、前記基板表面に光を照射する装置と、前記基板からの反射光又は透過光を検出する装置と、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のパターンのモデル化方法によってモデル化されたパターンを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたモデル化されたパターンを考慮して、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定種類の膜厚について求める計算部と、計算部によって計算された光学特性と実測された光学特性との一致度を算出し、それから膜厚を判定する膜厚判定部とを有してなることを特徴とする膜厚測定装置。
- 内部にパターンが形成された基板上の薄膜の膜厚を測定する装置であって、前記基板表面に光を照射する装置と、前記基板からの反射光又は透過光を検出する装置と、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のパターンのモデル化方法によってモデル化されたパターンを考慮して、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定種類の膜厚について記憶する記憶部と、記憶部に記憶された光学特性と実測された光学特性との一致度を算出し、それから膜厚を判定する膜厚判定部とを有してなることを特徴とする膜厚測定装置。
- 基板上への絶縁膜若しくは金属電極膜の成膜工程、又はこれらの膜の除去工程における工程状態を判定する装置であって、前記基板表面に光を照射する装置と、前記基板からの反射光又は透過光を測定する装置と、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のパターンのモデル化方法によってモデル化されたパターンを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたモデル化されたパターンを考慮して計算した、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定の工程状態について求める計算部と、計算部によって計算された光学特性と実測された光学特性との一致度を算出し、それから工程状態を判定する工程状態判定部とを有してなることを特徴とする工程状態判定装置。
- 基板上への絶縁膜若しくは金属電極膜の成膜工程、又はこれらの膜の除去工程における工程状態を判定する装置であって、前記基板表面に光を照射する装置と、前記基板からの反射光又は透過光を測定する装置と、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のパターンのモデル化方法によってモデル化されたパターンを考慮して、前記基板に光を入射したときの光学特性を、所定の工程状態について記憶する記憶部と、記憶部に記憶された光学特性と実測された光学特性との一致度を算出し、それから工程状態を判定する工程状態判定部とを有してなることを特徴とする工程状態判定装置。
- 請求項5に記載の膜厚の測定方法又は請求項6に記載の工程状態判定方法を、研磨工程中で使用していることを特徴とする研磨装置。
- 請求項7若しくは請求項8に記載の膜厚測定装置、又は請求項9若しくは請求項10に記載の工程状態判定装置のうち少なくとも一つを有してなることを特徴とする研磨装置。
- 請求項11又は請求項12に記載の研磨装置を用いて、ウェハの研磨を行なう工程を有してなることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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