JP4478231B2 - Method for stabilizing bioluminescent reagents - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ホタルルシフェラーゼおよびルシフェリンの安定化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
臨床および他の応用分野においてリガンドとレセプターからなる特異的な結合を利用した分析方法が微量物質の分析のために利用されている。一般的にリガンドとレセプターの結合反応と呼ばれるものには抗原抗体反応、相補的な核酸のハイブリダイゼーション、糖とレクチン、あるいはホルモンとホルモン受容体といった物質同士の結合をあげることができる。これらの物質同士の結合は特異的かつ親和性の高いものであり、類似性の高い他の物質が混在していても互いの結合相手であるリガンドあるいはレセプターを識別し、強固に結合することができる。このような特異的結合による分析方法(アッセイ)としては、競合アッセイ、サンドイッチアッセイ等が利用されている。
【0003】
検出の対象となる物質は、いずれも検体中においてごく微量にしか存在しないため、通常その分析においては特異的な結合に関わる結合成分を標識成分により標識して、その標識成分を検出するという方法が採られている。標識成分としては放射性同位元素、蛍光物質、発光物質、および各種酵素等が用いられる。放射性同位元素による標識は、比較的簡便であり高感度が得られるが、半減期の問題があり、作業者の安全管理や廃棄物の処理も煩雑なため、酵素等の非放射性物質による標識が広く普及してきている。
【0004】
酵素標識による特異的反応の検出系の代表的なものに、酵素免疫測定法があげられる。酵素免疫測定法では、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、あるいはペルオキシダーゼ等を用いた吸光法による検出系が一般的である。検出感度を上げるためには結合成分により多くの標識成分を結合させればよいが、先にあげた酵素は比較的分子量が大きく、そのために結合成分に導入可能な酵素の分子数には自ずと制限がある。また、吸光法による検出系ではその原理上およそ10-9mol/lが測定感度の限界である[1]。
【0005】
より微量に存在する物質を検出するための高感度の検出系として、近年発光法を利用した酵素免疫測定法が実用化されつつあり、例えば、発光蛋白質であるリコンビナントAEQUORIN(AQUALITERSeaLite Sciences,Inc.)を用いたものがある。また、化学発光法を利用した免疫(酵素)測定法も、様々な改良、工夫がなされさらに有用なものになりつつある。例えば、検出反応に電気化学的な発光反応を用い、抗原・抗体などを測定するものがある[2]。一方、従来から量子効率の面から生物発光法が優れているといわれており、特にホタルルシフェラーゼによる生物発光はその量子効率が0.88と大きい。しかし、ホタルルシフェラーゼや発光基質であるルシフェリンの安定性の問題もあり実用化された例は少ない。
【0006】
ホタルルシフェラーゼの安定化技術としては、エチレングリコールを添加する方法[3]、ポリオールを添加する方法[4]、さらにグリセロールまたはスクロースと無機塩類を組み合わせて添加する方法[5]が知られている。また、遺伝子組み換えにより熱安定性を改良したホタルルシフェラーゼも公知である[6][7]。
【0007】
一方、ルシフェリンの安定化技術としては、安定化剤としてポリオールを添加し、pHを5.5〜7.4としたルシフェラーゼ・ルシフェリンの水溶液[4]が知られている。この発明では、ルシフェリンはpH5.5〜7.4で安定性が向上するとされている。しかし、ルシフェラーゼによる発光反応の至適pH(8.5付近)をはずれている点や、pH6.0以下ではルシフェリンの溶解度が小さくなる点など、実用上の問題が多い。
【0008】
また、ウミホタルルシフェリンをpH6.0以下の溶液で保存する方法[8]も知られているが、ウミホタルルシフェリンと(ホタル)ルシフェリンでは全く構造が異なるため、先に述べたpH6.0以下におけるルシフェリンの溶解度の問題と併せて、そのままルシフェリンに適用できるとは言い難い。
【0009】
アデノシンモノフォスフェート(AMP)は、ホタルルシフェラーゼ−ルシフェリンの発光反応において、反応開始時にアデノシントリフォスフェート(ATP)として添加され、ルシフェリンと結合してルシフェリン−AMPという反応中間体を形成する物質である。AMPをホタルルシフェラーゼとルシフェリンを含む発光反応系に添加した例はいくつか知られているが[9]-[12]、いずれも発光強度の増加や発光反応の持続を目的としたものであり、これらの先行技術はホタルルシフェラーゼおよびルシフェリンの安定性とAMPとの関連について何ら示唆するものではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決すべき課題は、新たなホタルルシフェラーゼおよびルシフェリンの安定化方法と、その方法を用いた安定な生物発光試薬溶液の提供である
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題の解決のために鋭意検討を行った結果、新たなホタルルシフェラーゼおよびルシフェリンの安定化方法を見いだした。本発明は以下の構成からなる。
【0012】
(1)りん酸供与体を共存させることを特徴とするホタルルシフェラーゼの安定化方法。
【0013】
(2)りん酸供与体が以下にあげる化合物で構成される群から選択された少なくとも一つの化合物である(1)に記載のホタルルシフェラーゼの安定化方法。
アデノシンモノフォスフェート
アデノシンジフォスフェート
フェニルフォスフェート
【0014】
(3)りん酸供与体の濃度が1.00〜100mMである(1)〜(2)に記載の安定化方法。
【0015】
(4)ホタルルシフェラーゼが一部アミノ酸を置換した変異型ホタルルシフェラーゼであることを特徴とする(1)〜(3)に記載の安定化方法。
【0016】
(5)ホタルルシフェラーゼが他の物質と結合したホタルルシフェラーゼ標識物であることを特徴とする(1)〜(4)に記載の安定化方法。
【0017】
(6)ホタルルシフェラーゼとりん酸供与体を含むことを特徴とするホタルルシフェラーゼ溶液。
【0018】
(7)りん酸供与体が以下にあげる化合物で構成される群から選択された少なくとも一つの化合物である(6)に記載のホタルルシフェラーゼ溶液。
アデノシンモノフォスフェート
アデノシンジフォスフェート
フェニルフォスフェート
【0019】
(8)りん酸供与体の濃度が1.00〜100mMである(6)〜(7)に記載のホタルルシフェラーゼ溶液。
【0020】
(9)pHが6.0〜9.0である(6)〜(8)に記載のホタルルシフェラーゼ溶液。
【0021】
(10)ホタルルシフェラーゼが一部アミノ酸を置換した変異型ホタルルシフェラーゼであることを特徴とする(6)〜(9)に記載のホタルルシフェラーゼ溶液。
【0022】
(11)ホタルルシフェラーゼが他の物質と結合したホタルルシフェラーゼ標識物であることを特徴とする(6)〜(10)に記載のホタルルシフェラーゼ溶液。
【0023】
(12)りん酸供与体を共存させることを特徴とするルシフェリンの安定化方法。
【0024】
(13)りん酸供与体が以下にあげる化合物で構成される群から選択された少なくとも一つの化合物である(12)に記載のルシフェリンの安定化方法。
アデノシンモノフォスフェート
アデノシンジフォスフェート
フェニルフォスフェート
【0025】
(14)りん酸供与体の濃度が1.00〜100mMである(12)〜(13)に記載の安定化方法。
【0026】
(15)ルシフェリンとりん酸供与体を含むことを特徴とするルシフェリン溶液。
【0027】
(16)りん酸供与体が以下にあげる化合物で構成される群から選択された少なくとも一つの化合物である(15)に記載のルシフェリン溶液。
アデノシンモノフォスフェート
アデノシンジフォスフェート
フェニルフォスフェート
【0028】
(17)りん酸供与体の濃度が1.00〜100mMである(15)〜(16)に記載のルシフェリン溶液。
【0029】
(18)pHが6.0〜9.0である(15)〜(17)に記載のルシフェリン溶液。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明が提供するりん酸供与体は、ホタルルシフェラーゼ溶液に添加した場合に、いずれもホタルルシフェラーゼに対する安定性向上効果が認められるが、以下にあげる化合物で構成される群から選択された少なくとも一つの化合物が好ましい。
アデノシンモノフォスフェート
アデノシンジフォスフェート
フェニルフォスフェート
上にあげた化合物の中ではAMPが安定性向上効果が大きく特に好ましい。
【0031】
本発明において安定化剤として作用するりん酸供与体は、ホタルルシフェラーゼ溶液に1.00〜100mMの濃度になるように添加するのが好ましい。1.00mM未満では安定化の効果は認められず、また、100mM以上添加しても安定性は向上しない。より好ましくは、5.00〜50.0mMの濃度になるように添加する。
【0032】
本発明を適用するホタルルシフェラーゼ溶液のpHは6.0〜9.0とするのが好ましい。ホタルルシフェラーゼはpH7.0で安定性が最大となり、酸性側、塩基性側のどちらにふれても安定性が低下する。より好ましくはpH6.5〜7.5の範囲に調製する。
【0033】
本発明が提供する安定化方法は、Luciola属の他、Photinus属等のホタルに由来するホタルルシフェラーゼにも適用可能である。また、野生型のホタルルシフェラーゼはもちろん、遺伝子組み換えによって発光波長が改変されたり、安定性が改良されたホタルルシフェラーゼにも適用できる。しかしながら、野生型のホタルルシフェラーゼは安定性が著しく悪く、本発明を適用してもなお実用に適した安定性を備えているとは言い難い。したがって、本発明は遺伝子組み換え等によりあらかじめ安定性がある程度改良されたホタルルシフェラーゼに適用するのが望ましい。このようなホタルルシフェラーゼとしては、[6]および[7]に記載の熱安定性の改良されたホタルルシフェラーゼ、[13]に記載の発光波長の異なる変異型ホタルルシフェラーゼ、および[14]に記載のビオチン化ホタルルシフェラーゼ等をあげることができる。
【0034】
また、本発明は、ホタルルシフェラーゼとりん酸供与体、特に以下にあげる化合物で構成される群から選択された少なくとも一つを含む、安定なホタルルシフェラーゼ溶液も提供する。
アデノシンモノフォスフェート
アデノシンジフォスフェート
フェニルフォスフェート
上にあげた化合物の中ではAMPが安定性向上効果が大きく特に好ましい。
【0035】
本発明が提供するりん酸供与体はホタルルシフェラーゼの場合と同様に、ルシフェリン溶液に添加した場合にもルシフェリンに対する安定性向上効果が認められる。その中でも以下にあげる化合物で構成される群から選択された少なくとも一つの化合物が好ましい。
アデノシンモノフォスフェート
アデノシンジフォスフェート
フェニルフォスフェート
上にあげた化合物の中ではAMPが安定性向上効果が大きく特に好ましい。
【0036】
本発明において安定化剤として作用するりん酸供与体は、ルシフェリン溶液に1.00〜100mMの濃度になるように添加するのが好ましい。1.00mM未満では安定化の効果は認められず、また、100mM以上添加しても安定性は向上しない。より好ましくは、5.00〜50.0mMの濃度になるように添加する。
【0037】
本発明を適用するルシフェリン溶液のpHは6.0〜9.0とするのが好ましい。ルシフェリンはpH7.0で安定性が最大となり、酸性側、塩基性側のどちらにふれても安定性が低下する。また、pH6.0以下ではルシフェリンの溶解度が低下するので実用的ではない。より好ましくはpH6.5〜7.5の範囲に調製する。
【0038】
AMPをホタルルシフェラーゼ溶液またはルシフェリン溶液の安定化剤として使用する際には、AMPが発光反応を阻害する物質であることに注意しなければならない。AMPが発光反応系に10mMの濃度で含まれている場合、発光値は3〜7割も減少する。したがって、発光反応を行う際にはホタルルシフェラーゼ溶液またはルシフェリン溶液に含まれるAMPを何らかの方法で除去しておくのが望ましい。AMPの除去ができない場合には、発光反応溶液中のAMP濃度が5mMを越えないように、添加するAMP濃度を制限する必要がある。
【0039】
上にあげた安定化方法はホタルルシフェラーゼとルシフェリンの両方を含む生物発光試薬にも応用可能である。このような生物発光試薬はATP検出用試薬として用いることができる。ルシフェラーゼ−ルシフェリンのATP検出用試薬はATPを高感度に検出できるので、ATP抽出試薬と組み合わせて微生物の高感度検出等に用いられる。また、イムノアッセイや核酸のハイブリダイゼーションアッセイにおいて、抗原、抗体、あるいはプローブDNAをホタルルシフェラーゼで標識した酵素標識試薬としても使用可能である。
【0040】
本発明の好ましい実施様態を以下に記載する。
ATP検出試薬として用いる場合には、中性付近のpHの緩衝液をベースとしてホタルルシフェラーゼとD−ルシフェリンを添加する。この溶液に本発明の安定化剤であるAMPを加える。ベースとなる緩衝液は任意であるが、りん酸緩衝液、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、あるいはGOOD’S緩衝剤のうちpKaが7付近のもの(HEPES等)を用いるのが好ましい。その他に安定剤としてEDTA、ジチオスレイトール、BSA等を、防腐剤としてアジ化ナトリウム等を加えることも可能である。また、ATP抽出試薬と組み合わせて使用する場合には、ATP抽出試薬の成分(界面活性剤等)による酵素反応の阻害を抑制するためにシクロデキストリンを添加することも可能である。
【0041】
このようなATPを指標とした微生物の検出法では、抽出後のATPにATP検出試薬を加えて直ちに発光を測定するのが一般的なので、ATP検出試薬に安定化剤であるAMPが大量に含まれていると発光反応が阻害される。したがって、反応液中のAMPの最終濃度が5mMを越えないように、ATP検出試薬に添加するAMP濃度を調節する必要がある。
【0042】
イムノアッセイの酵素標識試薬とする場合には、適当な緩衝液にホタルルシフェラーゼで標識した抗原、抗体等の蛋白質とAMPを添加して調製する。ここでも先に述べたように他の安定剤や防腐剤を任意に添加してもよい。ホタルルシフェラーゼで蛋白質を標識する場合には、アルカリフォスファターゼやパーオキシダーゼによる標識の際に一般的に用いられる架橋剤による標識は、酵素活性を損なうので好ましくない。遺伝子組み換え技術を利用して作製されたビオチン化ホタルルシフェラーゼとビオチン化した蛋白質をストレプトアビジンを介して結合させる方法や、ホタルルシフェラーゼと抗体との融合蛋白質として製造する方法による標識が、ホタルルシフェラーゼの活性に対する影響が少ない。このようにしてホタルルシフェラーゼで標識された抗原あるいは抗体は、競合法あるいはサンドイッチ法の酵素免疫測定法に用いることが可能である。
【0043】
核酸のハイブリダイゼーションアッセイに利用する場合にも、核酸を直接ホタルルシフェラーゼで標識する方法は、酵素活性を損なうおそれがあるので以下のような方法が採られる。
ホタルルシフェラーゼは遺伝子組み換えによりビオチン化ホタルルシフェラーゼとしたものが用いられる。プローブとなるDNAは、ビオチン化ヌクレオチド(bio-11-deoxyUTP等)を用いてあらかじめ化学的に、あるいはDNAポリメラーゼにより合成しておく。プローブDNAと検体とのハイブリダイズ後に、プローブDNAに結合したビオチンとビオチン化ホタルルシフェラーゼをストレプトアビジンを介して結合させて発光反応を行い、ターゲットのDNAあるいはRNAの有無を検出する。
【0044】
ホタルルシフェラーゼをイムノアッセイや核酸のハイブリダイゼーションの標識酵素として使用する場合には、余剰の標識酵素を除去するBF分離の工程で、ホタルルシフェラーゼ溶液中のAMPも同時に除かれるので、発光反応におけるAMPの影響はほとんどない。
【0045】
【実施例】
実施例1(各種安定化剤の検討)
・2倍濃度ホタルルシフェラーゼ溶液の調製
ホタルルシフェラーゼbL248(特開平8-308578記載)は以下の組成のホタルルシフェラーゼ溶解液で溶解し、100ng/mlのホタルルシフェラーゼ溶液とした。
ホタルルシフェラーゼ溶解液
BSA 0.2%
Casein 0.02%
NaN3 0.05%
りん酸緩衝液 50mM(pH7.0)
【0046】
・2倍濃度安定化剤溶液の調製
以下にあげる化合物をホタルルシフェラーゼ溶解液で溶解し100mMの溶液を調製した。さらにこの溶液をホタルルシフェラーゼ溶解液で倍々希釈し、それぞれ6.25、12.5、25.0、50.0mMの溶液を調製した。
検討した安定化剤
AMP
フェニルフォスフェート
トリポリフォスフェート
ナフチルフォスフェート
ジフェニルフォスフェート
【0047】
・安定性試験
96穴プレートの各ウェルに2倍濃度ホタルルシフェラーゼ溶液を150μlずつ分注し、続いて順次希釈した各種化合物の溶液を150μl、2ウェルずつに分注した。プレートを攪拌した後に密封し、37℃で7日間インキュベートした。
【0048】
・発光反応
インキュベートしたプレートの各ウェルから30ulを別のプレートにサンプリングし、発光溶液(470μM ルシフェリン、1mM ATP、1.25mg/ml DTT、0.13mM EDTA-2Na、8mM 硫酸マグネシウム、0.1mM ピロりん酸カリウム、0.08% サッカロースを含む20mM Tricine緩衝液(pH7.5))を100μl加え、ルミネッセンスリーダーで5秒間積算した。
【0049】
・対照品
安定性試験と同じように試薬を分注したプレートをもう1枚用意し、こちらは、インキュベートせずに直ちに30μlを別のプレートにサンプリングして発光強度を測定した。このときの発光強度(RLU:Relative Light Unit)を100%とし、インキュベート後の発光強度をホタルルシフェラーゼの残存活性として計算した。
【0050】
・結果
7日間インキュベート後のホタルルシフェラーゼの残存活性を図1に示す。
AMPは試験した全濃度にわたって80%以上の活性を維持している。フェニルフォスフェートも12.5mM以上の濃度では60%以上の活性を維持している。ナフチルフォスフェートは低濃度では70〜80%の活性を維持しているが、12.5mM以上の濃度では急激に活性が低下するので好ましくない。ジフェニルフォスフェートはほとんど効果がなかった。
【0051】
実施例2(各種ヌクレオチド類の比較)
実施例1と同様の方法で、各種ヌクレオチド類について安定化効果を検討した。
・2倍濃度安定化剤溶液の調製
以下にあげる化合物をホタルルシフェラーゼ溶解液で溶解し10mMの溶液を調製した。さらにこの溶液をホタルルシフェラーゼ溶解液で倍々希釈し、それぞれ0.625、1.25、2.50、5.00mMの溶液を調製した。
検討した安定化剤
AMP
ウラシルモノフォスフェート(UMP)
シトシンモノフォスフェート(CMP)
グアニンモノフォスフェート(GMP)
その他の試薬、操作は実施例1と同一であるが、インキュベート時間は7日間とした。
【0052】
・結果
7日間インキュベート後のホタルルシフェラーゼの残存活性を図2に示す。
AMPは良好な結果を示したが、他のヌクレオチド類はホタルルシフェラーゼ溶液に対する安定化効果はほとんど見られなかった。
【0053】
実施例3(りん酸基の数の比較)
実施例2と同様にしてりん酸基の数の異なるアデノシンりん酸塩の安定化効果を検討した。
・2倍濃度安定化剤溶液の調製
以下にあげる化合物をホタルルシフェラーゼ溶解液で溶解し10mMの溶液を調製した。さらにこの溶液をホタルルシフェラーゼ溶解液で倍々希釈し、それぞれ0.625、1.25、2.50、5.00mMの溶液を調製した。
検討した安定化剤
AMP
アデノシンジフォスフェート(ADP)
アデノシントリフォスフェート(ATP)
アデノシン(A)
その他の試薬、操作は実施例2と同一である。
【0054】
・結果
7日間インキュベート後のホタルルシフェラーゼの残存活性を図3に示す。
AMPにつづいて、5.00mMのADPを添加したものが、約50%の活性を維持していた。
【0055】
実施例4(野生型ホタルルシフェラーゼの安定性)
野生型ホタルルシフェラーゼに対するAMPの安定化効果を確認した。
・2倍濃度ホタルルシフェラーゼ溶液の調製
ゲンジボタル由来のホタルルシフェラーゼをホタルルシフェラーゼ溶解液で溶解し、100ng/mlのホタルルシフェラーゼ溶液とした。
【0056】
・2倍濃度安定化剤溶液の調製
AMPをホタルルシフェラーゼ溶解液で溶解し200mMの溶液を調製した。さらにこの溶液をホタルルシフェラーゼ溶解液で希釈し、それぞれ0.200、2.00、20.0mMの溶液を調製した。
【0057】
・安定性試験
96穴プレートの各ウェルに2倍濃度ホタルルシフェラーゼ溶液を150μlずつ分注し、続いて 順次希釈したAMPの溶液を150μl、2ウェルずつに分注した。このプレートを4枚用意し、1枚は攪拌した後に直ちに30μlを別のプレートにサンプリングして発光強度を測定した。他の3枚は密封し、37℃で0.5、2、4時間インキュベートしてから発光強度を測定した。
【0058】
・結果
インキュベート後のホタルルシフェラーゼの残存活性を図4に示す。AMPを添加しない場合には、4時間後の残存活性は10%程度であるが、AMPを10mM以上添加したものは80%以上の活性が残っている。
【0059】
実施例5(ルシフェリンの保存安定化)
・安定性試験
InteLite(キッコーマン(株)製)の発光基質溶液に、AMPを終濃度0,1,3,10mMになるように加え、25℃にて、0日、3日、7日間保存した。23ng/mlのビオチン化ルシフェラーゼbL248[15]を5μl添加し、ルミノメーター(キッコーマン(株)製ルミノテスターC-100)で発光量を測定した。
・結果
保存試験開始時(0日)の発光量を100%とした時の、各保存期間後の発光量を図5に示す。
【0060】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明が提供する安定化剤は溶液中のホタルルシフェラーゼならびにルシフェリンの安定性を向上させ、長期間にわたって活性を維持することが可能である。また、本発明が提供する安定化剤は、公知のルシフェラーゼの安定化剤であるエチレングリコールやポリオールはもちろんのこと、蛋白質の安定化剤として一般的に用いられるEDTA、ジチオスレイトール、BSA、カゼイン等とも異なる作用を持つと考えられる。したがって、これらの公知の安定化剤と組み合わせることにより、ホタルルシフェラーゼおよびルシフェリンの安定性を相乗的に高めることができる。
【0061】
参考文献
[1]酵素免疫測定法 蛋白質核酸酵素 別冊No.31 51-56(1987)
[2]臨床化学 39:673-677,1995
[3]特開平 2-308792
[4]WO 9411528
[5]SU 1339128
[6]特開平 5-244942
[7]特表平 9-510610
[8]特開平 8-154699
[9]US 5618682
[10]特公昭58- 5678
[11]特公昭61- 5720
[12]特開昭56- 26200
[13]特開平 3-285683
[14]特開平 8-308578
[15]辰巳ら Analytical Biochemistry 243:176-180(1996)
【図面の簡単な説明】
【図1】各種有機りん酸化合物の検討結果
【図2】各種ヌクレオチドの検討結果
【図3】アデノシン誘導体の検討結果
【図4】野生型ホタルルシフェラーゼの安定性の検討結果
【図5】AMP添加によるルシフェリンの安定化[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to stabilization of firefly luciferase and luciferin.
[0002]
[Prior art]
Analytical methods utilizing specific binding of ligands and receptors are used for the analysis of trace substances in clinical and other application fields. What is generally called a ligand-receptor binding reaction includes antigen-antibody reaction, complementary nucleic acid hybridization, sugar-lectin or hormone-hormone receptor binding. The binding between these substances is specific and high in affinity, and even when other substances with high similarity are mixed, it is possible to identify the ligands or receptors that are binding partners of each other and bind firmly. it can. As an analysis method (assay) based on such specific binding, a competitive assay, a sandwich assay, or the like is used.
[0003]
Since all of the substances to be detected are present in a very small amount in the sample, usually, in the analysis, a binding component involved in specific binding is labeled with a labeling component, and the labeling component is detected. Has been adopted. As a labeling component, a radioisotope, a fluorescent substance, a luminescent substance, various enzymes, and the like are used. Labeling with a radioisotope is relatively simple and high sensitivity is obtained, but there is a problem of half-life, and the safety management of workers and the disposal of waste are complicated, so labeling with non-radioactive substances such as enzymes is difficult. It has become widespread.
[0004]
A typical example of a detection system for a specific reaction using an enzyme label is an enzyme immunoassay. In the enzyme immunoassay, a detection system based on an absorption method using alkaline phosphatase, β-galactosidase, peroxidase or the like is generally used. In order to increase the detection sensitivity, it is sufficient to bind more labeling components to the binding component. However, the enzymes listed above have a relatively large molecular weight, so that the number of molecules of the enzyme that can be introduced into the binding component is naturally limited. There is. Moreover, in the detection system based on the absorption method, the limit of measurement sensitivity is approximately 10 -9 mol / l in principle [1].
[0005]
As a highly sensitive detection system for detecting substances present in a smaller amount, an enzyme immunoassay method using a luminescence method has recently been put into practical use.For example, a recombinant AEQUORIN (AQUALITERSeaLite Sciences, Inc.) There is a thing using. In addition, immunity (enzyme) measurement methods using chemiluminescence methods are becoming more useful with various improvements and improvements. For example, there is one that uses an electrochemical luminescence reaction as a detection reaction to measure antigens and antibodies [2]. On the other hand, it has been said that the bioluminescence method is superior from the viewpoint of quantum efficiency. In particular, bioluminescence by firefly luciferase has a large quantum efficiency of 0.88. However, there are few examples that have been put to practical use due to the problem of stability of firefly luciferase and luciferin, which is a luminescent substrate.
[0006]
As a technique for stabilizing firefly luciferase, a method [3] of adding ethylene glycol, a method of adding a polyol [4], and a method of adding glycerol or sucrose in combination with inorganic salts [5] are known. Firefly luciferase with improved thermostability by genetic recombination is also known [6] [7].
[0007]
On the other hand, as a luciferin stabilization technique, an aqueous solution [4] of luciferase / luciferin is known in which a polyol is added as a stabilizer to adjust the pH to 5.5 to 7.4. In this invention, luciferin is said to have improved stability at pH 5.5-7.4. However, there are many practical problems such as the point where the optimum pH (around 8.5) of the luminescence reaction by luciferase is deviated, and the solubility of luciferin decreases at pH 6.0 or lower.
[0008]
A method [8] of storing Cypridina luciferin in a solution having a pH of 6.0 or lower is also known. However, since Cypridina luciferin and (firefly) luciferin have completely different structures, It is difficult to say that it can be applied to luciferin as it is together with the solubility problem.
[0009]
Adenosine monophosphate (AMP) is a substance that is added as adenosine triphosphate (ATP) at the start of the reaction in a firefly luciferase-luciferin luminescence reaction and binds to luciferin to form a reaction intermediate called luciferin-AMP. . Several examples of adding AMP to a luminescence reaction system containing firefly luciferase and luciferin are known [9]-[12], all of which are aimed at increasing the luminescence intensity and sustaining the luminescence reaction. These prior arts do not suggest any relationship between the stability of firefly luciferase and luciferin and AMP.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is to provide a new firefly luciferase and luciferin stabilization method, and a stable bioluminescent reagent solution using the method.
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies for solving the above problems, the present inventors have found a novel firefly luciferase and a method for stabilizing luciferin. The present invention has the following configuration.
[0012]
(1) A method for stabilizing firefly luciferase, characterized by coexisting a phosphate donor.
[0013]
(2) The method for stabilizing firefly luciferase according to (1), wherein the phosphate donor is at least one compound selected from the group consisting of the following compounds.
Adenosine monophosphate adenosine diphosphate phenyl phosphate
(3) The stabilization method as described in (1)-(2) whose density | concentration of a phosphate donor is 1.00-100 mM.
[0015]
(4) The stabilization method according to any one of (1) to (3), wherein the firefly luciferase is a mutant firefly luciferase partially substituted with an amino acid.
[0016]
(5) The stabilization method according to any one of (1) to (4), wherein the firefly luciferase is a firefly luciferase-labeled product bound to another substance.
[0017]
(6) A firefly luciferase solution comprising firefly luciferase and a phosphate donor.
[0018]
(7) The firefly luciferase solution according to (6), wherein the phosphate donor is at least one compound selected from the group consisting of the following compounds.
Adenosine monophosphate adenosine diphosphate phenyl phosphate
(8) The firefly luciferase solution according to (6) to (7), wherein the concentration of the phosphate donor is 1.00 to 100 mM.
[0020]
(9) The firefly luciferase solution according to (6) to (8), which has a pH of 6.0 to 9.0.
[0021]
(10) The firefly luciferase solution according to any one of (6) to (9), wherein the firefly luciferase is a mutant firefly luciferase in which some amino acids are substituted.
[0022]
(11) The firefly luciferase solution according to any one of (6) to (10), wherein the firefly luciferase is a firefly luciferase-labeled product bound to another substance.
[0023]
(12) A method for stabilizing luciferin, wherein a phosphate donor is allowed to coexist.
[0024]
(13) The method for stabilizing luciferin according to (12), wherein the phosphate donor is at least one compound selected from the group consisting of the following compounds.
Adenosine monophosphate adenosine diphosphate phenyl phosphate
(14) The stabilization method according to (12) to (13), wherein the concentration of the phosphate donor is 1.00 to 100 mM.
[0026]
(15) A luciferin solution comprising luciferin and a phosphate donor.
[0027]
(16) The luciferin solution according to (15), wherein the phosphate donor is at least one compound selected from the group consisting of the following compounds.
Adenosine monophosphate adenosine diphosphate phenyl phosphate [0028]
(17) The luciferin solution according to (15) to (16), wherein the concentration of the phosphate donor is 1.00 to 100 mM.
[0029]
(18) The luciferin solution according to (15) to (17), which has a pH of 6.0 to 9.0.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
When the phosphate donor provided by the present invention is added to a firefly luciferase solution, any of the phosphoric acid donors has an effect of improving the stability to firefly luciferase, but at least one selected from the group consisting of the following compounds: Compounds are preferred.
Among the compounds listed above on adenosine monophosphate adenosine diphosphate phenyl phosphate, AMP is particularly preferred because of its high stability-improving effect.
[0031]
The phosphate donor that acts as a stabilizer in the present invention is preferably added to the firefly luciferase solution so as to have a concentration of 1.00 to 100 mM. If it is less than 1.00 mM, the effect of stabilization is not recognized, and even if 100 mM or more is added, stability is not improved. More preferably, it adds so that it may become a density | concentration of 5.00-50.0 mM.
[0032]
The pH of the firefly luciferase solution to which the present invention is applied is preferably 6.0 to 9.0. Firefly luciferase has the maximum stability at pH 7.0, and the stability decreases when it touches either the acidic side or the basic side. More preferably, the pH is adjusted to a range of 6.5 to 7.5.
[0033]
The stabilization method provided by the present invention can be applied to firefly luciferases derived from fireflies such as Photinus in addition to the genus Luciola. Moreover, it can be applied not only to wild-type firefly luciferase but also to firefly luciferase whose emission wavelength is modified by genetic recombination or whose stability is improved. However, wild-type firefly luciferase is extremely poor in stability, and even if the present invention is applied, it cannot be said that it has stability suitable for practical use. Therefore, it is desirable to apply the present invention to firefly luciferase whose stability has been improved to some extent by genetic recombination or the like. Examples of such firefly luciferases include firefly luciferases with improved thermostability as described in [6] and [7], mutant firefly luciferases with different emission wavelengths as described in [13], and as described in [14] Examples thereof include biotinylated firefly luciferase.
[0034]
The present invention also provides a stable firefly luciferase solution comprising at least one selected from the group consisting of firefly luciferase and a phosphate donor, particularly the following compounds.
Among the compounds listed above on adenosine monophosphate adenosine diphosphate phenyl phosphate, AMP is particularly preferred because of its high stability-improving effect.
[0035]
As in the case of firefly luciferase, the phosphate donor provided by the present invention has an effect of improving stability against luciferin when added to a luciferin solution. Among these, at least one compound selected from the group consisting of the following compounds is preferable.
Among the compounds listed above on adenosine monophosphate adenosine diphosphate phenyl phosphate, AMP is particularly preferred because of its high stability-improving effect.
[0036]
The phosphate donor that acts as a stabilizer in the present invention is preferably added to the luciferin solution so as to have a concentration of 1.00 to 100 mM. If it is less than 1.00 mM, the effect of stabilization is not recognized, and even if 100 mM or more is added, stability is not improved. More preferably, it adds so that it may become a density | concentration of 5.00-50.0 mM.
[0037]
The pH of the luciferin solution to which the present invention is applied is preferably 6.0 to 9.0. Luciferin has the maximum stability at pH 7.0, and the stability decreases when it touches either the acidic side or the basic side. Moreover, since the solubility of luciferin falls at pH 6.0 or less, it is not practical. More preferably, the pH is adjusted to a range of 6.5 to 7.5.
[0038]
When AMP is used as a stabilizer for a firefly luciferase solution or a luciferin solution, it must be noted that AMP is a substance that inhibits the luminescence reaction. When AMP is contained in the luminescence reaction system at a concentration of 10 mM, the luminescence value decreases by 30 to 70%. Therefore, when performing the luminescence reaction, it is desirable to remove AMP contained in the firefly luciferase solution or the luciferin solution by some method. When AMP cannot be removed, it is necessary to limit the AMP concentration to be added so that the AMP concentration in the luminescence reaction solution does not exceed 5 mM.
[0039]
The stabilization methods listed above can also be applied to bioluminescent reagents containing both firefly luciferase and luciferin. Such a bioluminescent reagent can be used as an ATP detection reagent. Since the luciferase-luciferin ATP detection reagent can detect ATP with high sensitivity, it is used in combination with an ATP extraction reagent for highly sensitive detection of microorganisms. It can also be used as an enzyme labeling reagent in which an antigen, antibody or probe DNA is labeled with firefly luciferase in an immunoassay or a nucleic acid hybridization assay.
[0040]
Preferred embodiments of the present invention are described below.
When used as an ATP detection reagent, firefly luciferase and D-luciferin are added based on a buffer solution having a pH near neutral. AMP which is the stabilizer of this invention is added to this solution. Although the buffer solution used as a base is arbitrary, it is preferable to use a phosphate buffer solution, trishydroxymethylaminomethane, or a GOOD'S buffer having a pKa of around 7 (such as HEPES). In addition, EDTA, dithiothreitol, BSA and the like can be added as stabilizers, and sodium azide and the like can be added as preservatives. Further, when used in combination with an ATP extraction reagent, cyclodextrin can be added in order to suppress inhibition of enzyme reaction by components (surfactant and the like) of the ATP extraction reagent.
[0041]
In such a microorganism detection method using ATP as an index, it is common to add an ATP detection reagent to the extracted ATP and immediately measure luminescence, so that the ATP detection reagent contains a large amount of AMP as a stabilizer. If so, the luminescent reaction is inhibited. Therefore, it is necessary to adjust the concentration of AMP added to the ATP detection reagent so that the final concentration of AMP in the reaction solution does not exceed 5 mM.
[0042]
When an enzyme labeling reagent for immunoassay is used, it is prepared by adding a protein such as an antigen or antibody labeled with firefly luciferase and AMP to an appropriate buffer. Again, as mentioned above, other stabilizers and preservatives may optionally be added. When a protein is labeled with firefly luciferase, labeling with a crosslinking agent generally used for labeling with alkaline phosphatase or peroxidase is not preferable because it impairs enzyme activity. The labeling of biotinylated firefly luciferase and biotinylated protein produced using genetic recombination technology via streptavidin or a method of producing a fusion protein of firefly luciferase and antibody is the activity of firefly luciferase. There is little influence on. The antigen or antibody labeled with firefly luciferase in this way can be used in the enzyme immunoassay of the competitive method or the sandwich method.
[0043]
Even when used in a nucleic acid hybridization assay, the method of directly labeling a nucleic acid with firefly luciferase may impair the enzyme activity, so the following method is employed.
As the firefly luciferase, biotinylated firefly luciferase obtained by genetic recombination is used. The probe DNA is chemically synthesized beforehand using biotinylated nucleotides (such as bio-11-deoxyUTP) or by DNA polymerase. After hybridization between the probe DNA and the specimen, biotin bound to the probe DNA and biotinylated firefly luciferase are bound via streptavidin to perform a luminescence reaction, and the presence or absence of the target DNA or RNA is detected.
[0044]
When firefly luciferase is used as a labeling enzyme for immunoassay or nucleic acid hybridization, AMP in the firefly luciferase solution is also removed at the same time in the BF separation step to remove excess labeling enzyme. There is almost no.
[0045]
【Example】
Example 1 (Examination of various stabilizers)
Preparation of double concentration firefly luciferase solution Firefly luciferase bL248 (described in JP-A-8-308578) was dissolved in a firefly luciferase solution having the following composition to obtain a 100 ng / ml firefly luciferase solution.
Firefly luciferase solution
BSA 0.2%
Casein 0.02%
NaN 3 0.05%
Phosphate buffer solution 50mM (pH7.0)
[0046]
-Preparation of double concentration stabilizer solution The following compounds were dissolved in a firefly luciferase solution to prepare a 100 mM solution. Further, this solution was diluted twice with a firefly luciferase solution to prepare solutions of 6.25, 12.5, 25.0, and 50.0 mM, respectively.
Stabilized AMP
Phenyl phosphate Tripolyphosphate Naphthyl phosphate Diphenyl phosphate [0047]
・ Stability test
150 μl of a double-concentrated firefly luciferase solution was dispensed into each well of a 96-well plate, followed by 150 μl of various compound solutions sequentially diluted in two wells. Plates were agitated and sealed and incubated at 37 ° C. for 7 days.
[0048]
・
[0049]
As in the control product stability test, another plate was prepared with the reagent dispensed, and 30 μl was immediately sampled on another plate without incubation and the luminescence intensity was measured. The luminescence intensity (RLU: Relative Light Unit) at this time was taken as 100%, and the luminescence intensity after incubation was calculated as the remaining activity of firefly luciferase.
[0050]
Results The remaining activity of firefly luciferase after 7 days of incubation is shown in FIG.
AMP maintains over 80% activity over all concentrations tested. Phenyl phosphate also maintains an activity of 60% or more at a concentration of 12.5 mM or more. Naphthylphosphate maintains 70-80% activity at low concentrations, but is not preferred at concentrations above 12.5 mM because the activity decreases rapidly. Diphenyl phosphate had little effect.
[0051]
Example 2 (comparison of various nucleotides)
In the same manner as in Example 1, the stabilizing effect of various nucleotides was examined.
-Preparation of double concentration stabilizer solution The following compounds were dissolved in a firefly luciferase solution to prepare a 10 mM solution. Further, this solution was diluted twice with a firefly luciferase solution to prepare solutions of 0.625, 1.25, 2.50 and 5.00 mM, respectively.
Stabilized AMP
Uracil monophosphate (UMP)
Cytosine monophosphate (CMP)
Guanine monophosphate (GMP)
Other reagents and operations were the same as in Example 1, but the incubation time was 7 days.
[0052]
Results The remaining activity of firefly luciferase after 7 days of incubation is shown in FIG.
AMP showed good results, but other nucleotides showed little stabilizing effect on the firefly luciferase solution.
[0053]
Example 3 (Comparison of the number of phosphate groups)
In the same manner as in Example 2, the stabilization effect of adenosine phosphates having different numbers of phosphate groups was examined.
-Preparation of double concentration stabilizer solution The following compounds were dissolved in a firefly luciferase solution to prepare a 10 mM solution. Further, this solution was diluted twice with a firefly luciferase solution to prepare solutions of 0.625, 1.25, 2.50 and 5.00 mM, respectively.
Stabilized AMP
Adenosine diphosphate (ADP)
Adenosine triphosphate (ATP)
Adenosine (A)
Other reagents and operations are the same as those in Example 2.
[0054]
Results The remaining activity of firefly luciferase after 7 days of incubation is shown in FIG.
The AMP followed by the addition of 5.00 mM ADP maintained about 50% activity.
[0055]
Example 4 (Stability of wild-type firefly luciferase)
The stabilizing effect of AMP on wild type firefly luciferase was confirmed.
-Preparation of double concentration firefly luciferase solution Firefly luciferase from Genji firefly was dissolved in a firefly luciferase solution to give a 100 ng / ml firefly luciferase solution.
[0056]
-Preparation of double concentration stabilizer solution AMP was dissolved in a firefly luciferase solution to prepare a 200 mM solution. Further, this solution was diluted with a firefly luciferase solution to prepare 0.200, 2.00 and 20.0 mM solutions, respectively.
[0057]
・ Stability test
150 μl of the double-concentrated firefly luciferase solution was dispensed into each well of the 96-well plate, and then 150 μl of the sequentially diluted AMP solution was dispensed into two wells. Four plates were prepared, and after stirring one, 30 μl was immediately sampled on another plate and the luminescence intensity was measured. The other three sheets were sealed and incubated at 37 ° C. for 0.5, 2, and 4 hours, and the luminescence intensity was measured.
[0058]
Results The residual activity of firefly luciferase after incubation is shown in FIG. When AMP is not added, the remaining activity after 4 hours is about 10%, but when AMP is added at 10 mM or more, 80% or more activity remains.
[0059]
Example 5 (Storage stabilization of luciferin)
・ Stability test
AMP was added to a luminescent substrate solution of InteLite (manufactured by Kikkoman Corp.) to a final concentration of 0, 1, 3, 10 mM, and stored at 25 ° C. for 0 days, 3 days, and 7 days. 5 μl of 23 ng / ml biotinylated luciferase bL248 [15] was added, and the amount of luminescence was measured with a luminometer (Luminotester C-100 manufactured by Kikkoman Corporation).
-Results The light emission amount after each storage period when the light emission amount at the start of the storage test (day 0) is 100% is shown in FIG.
[0060]
【The invention's effect】
As described above, the stabilizer provided by the present invention can improve the stability of firefly luciferase and luciferin in a solution, and can maintain activity over a long period of time. Further, the stabilizer provided by the present invention includes EDTA, dithiothreitol, BSA, and casein which are generally used as protein stabilizers as well as ethylene glycol and polyol which are known luciferase stabilizers. It is considered to have a different action from the above. Therefore, by combining with these known stabilizers, the stability of firefly luciferase and luciferin can be synergistically increased.
[0061]
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[1] Enzyme immunoassay Protein nucleic acid enzyme Separate volume No.31 51-56 (1987)
[2] Clinical chemistry 39: 673-677,1995
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[4] WO 9411528
[5] SU 1339128
[6] JP 5-244942
[7] Special table flat 9-510610
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[9] US 5618682
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[13] JP 3-285683
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[15] Tsuji et al. Analytical Biochemistry 243: 176-180 (1996)
[Brief description of the drawings]
[Fig. 1] Results of studies on various organophosphate compounds [Fig. 2] Results of studies on various nucleotides [Fig. 3] Results of studies on adenosine derivatives [Fig. 4] Results of studies on stability of wild-type firefly luciferase [Fig. 5] Addition of AMP Stabilization of luciferin
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