JP4475873B2 - Gas pressurized writing instrument and refill for writing instrument - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス加圧式筆記具及び筆記具用リフィールに関する。
【0002】
【従来の技術】
加圧ガスが封入されるガス加圧式筆記具には様々なものが提案されている。
例えば、金属性のインク収納筒により形成されたガス加圧式筆記具が多く開示されているが、内部のインク残量が把握できないという問題がある。この問題を解決するため、例えば、特許文献1において、インクが収納されたインクチューブの外側に樹脂性の軸管が設けられた加圧ボールペンが開示されている。本従来例においては、透明な樹脂製で形成されているため、内部のインク量が把握可能となっている。
しかし、本従来例において、軸管は樹脂性であるため耐熱性が劣るという問題がある。また、一般にガス低透過性の材料は湿度の増加によりガスが透過しやすいという性質を有しており、軸筒がむき出しのまま多湿下の環境におかれたり、軸筒が通常使用者(ユーザー)の手指の汗などの影響を受けたりした場合などにおいては、内部の加圧ガスが外部へ漏れだしてしまうという問題点を有している。
【0003】
【特許文献1】
特開昭50−122325号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点に着目してなされたもので、簡単な構成でガス漏れを確実に防止できるガス加圧式筆記具および筆記具用リフィールを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、以下の発明を提供する。
請求項1に記載の発明は、先端に筆記チップが設けられて内部に該筆記チップに供給するインクが収容されかつ後方の開放されたチューブ体と、前記チューブ体の後方開放部と連通する空間を設け、該チューブ体の少なくとも一部を内包する収容筒体とを有し、前記収容筒体は、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質からなり、前記チューブ体と前記収容筒体との間に設けた空間内に加圧ガスを封入しているガス加圧式筆記具であって、
筆記チップ先端を除き、収容筒体の少なくとも一部を覆う外装部材を設け、
前記外装部材は、前記収容筒体よりも耐熱性又は/及び耐湿性を有し、前記外装部材の内部が外気と遮断される密閉構造であることを特徴とするガス加圧式筆記具である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガス加圧式筆記具を限定したものであり、前記外装部材において、使用者が把持するグリップ部の肉厚を、外装部材の他の部分よりも大きくしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれかの項に記載のガス加圧式筆記具を限定したものであり、前記収容筒体と筆記チップとを接合することで、チューブ体を収容筒体内に内包し、チューブ体が外気に接触しないようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかの項に記載のガス加圧式筆記具を限定したものであり、前記チューブ体と前記収容筒体との間の空間の気密を保持し、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質から形成された接合部材を収容筒体と筆記チップとの間に設けることで、チューブ体を収容筒体内に内包し、チューブ体が外気に接触しないようにしたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のガス加圧式筆記具を限定したものであり、前記収容筒体又は/及び接合部材(収容筒体若しくは接合部材、又は収容筒体及び接合部材)にインクが接触しないことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載のガス加圧式筆記具を限定したものであり、チューブ体、収容筒体、および外装部材は少なくとも一部が、透明あるいは半透明の樹脂製であり、内部のインクが視認可能であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかの項に記載のガス加圧式筆記具を限定したものであり、前記チューブ体と前記収容筒体との間に設けた空間の容積が初期状態でチューブ体に収容されたインク体積の2〜10倍であり、筆記終了直前のインクを消費した状態における前記空間内の圧力が0.15MPa〜0.6MPaとなるように前記空間内にガスを封入したことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項4又は5に記載の筆記チップ、チューブ体、収容筒体、接合部材および外装部材が筆記具用軸筒内に収容されると共にチューブ体と収容筒体との間に設けた空間内に加圧ガスを封入しているリフィールであることを特徴とする筆記具用リフィールに係る。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図に基づき本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0007】
(実施形態1)
実施形態1は、図1に示すように、先端に筆記ボールを抱持する金属あるいは、望ましくはガス不透過性又は低透過性の樹脂製の筆記チップ10がチューブ体先端14aに設けられて内部に該筆記チップ10に供給する油性インク、水性インク又はせん断減粘性を有するインク等、各種のインク12が収容され(インク後部にフォロアを設けることができる)かつ後方(後端)の開放された長円筒状の樹脂製のチューブ体14と、前記チューブ体14の後方開放部14bと連通する空間16を設け、該チューブ体14を内包する、後方の閉鎖された収容筒体18とを有し、前記収容筒体18は、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質からなり、前記チューブ体14と前記収容筒体18との間に設けた空間16内に加圧ガス(乾燥エアーあるいは窒素ガス)を封入しているガス加圧式筆記具である。なお、このガス加圧式筆記具では、後に詳述するが、チューブ体14先端に筆記チップ10後端を挿着した状態で、それらチューブ体14および筆記チップ10の挿着部分周囲を内部の貫通口30内に嵌入させて保持する接合部材20が設けられる。この接合部材20の周囲から筆記チップ10の周囲に渡ってチップ保持体24で覆っており、前記ガス加圧式筆記具の軸筒28の構成部品である外装部材22が前記チップ保持体24から前記収容筒体18に渡って覆っている。
【0008】
このガス加圧式筆記具では、前記チューブ体14と前記収容筒体18との間の空間16の気密を保持する接合部材20を設け(本実施形態は、接合部材20が筆記チップ10及び収容筒体18と接合されている)、接合部材20をガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質から形成したものである。尚、「接合」とは嵌合、接着、溶着等を含む概念である。
【0009】
接合部材20がフランジ状に拡がった前端部20aを有した概略中空筒状形状を呈し(内部に貫通する貫通孔30を有し)、その前端部20a以外の大部分が収容筒体18前端部から内部に潜り込んでいるが、前記フランジ状の前端部20aが収容筒体18前端部に係止してそれ以上に収容筒体18内に潜り込まないようになっている。
【0010】
チューブ体14と前記収容筒体18との間の空間の気密を保持し、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質から形成された接合部材20を収容筒体18と筆記チップ10との間に設け、筆記チップ10を接合部材20に設けた挿通孔30に挿入し、筆記チップ10の後端に接続されたチューブ体14を収容筒体18内に内包し、チューブ体14が外気に接触しないようにしたものである。このようにすることでチューブ体14の材質選択の幅が広がり、チューブ体14には、ガス低透過性あるいは不透過性以外の樹脂材料を用いることができる。その結果、例えば、耐油性、耐液性、透明性、成形性、クリアドレイン性が高い材料を使用することができる。例えば、ポリプロピレン(PP),ポリエチレン(PE)等を用いることができる。尚、接合部材20に着色することで、インク色が判断可能となるという作用も有するようになる。
【0011】
ここで、接合部材20周辺を詳細に説明する。接合部材20の周辺は、図2で示すように、チップ保持体24の先窄まりテーパー状の前部外周面が、外装部材22の前部22fのテーパー状内周面に面している。筆記チップ10には段差であるチップ当接部10bが形成され、該チップ当接部10bと当接することが可能で、筆記チップ10の前方への移動を規制する係止部24aを有したチップ保持体24を、筆記チップ10の先端10aが外部に臨む状態で軸筒28の前方(筆記チップ10側)に設けている。より詳細には、チップ保持体24は、筆記チップ10の先端10aが外部に臨む状態で、筆記チップ10と接合部材20との接合部及び収容筒体18と接合部材20との接合部を覆いながら、収容筒体18に係止されている。尚、チップ保持体24は接合部材20に係止することもできる。接合部材20にチップ保持体24を係止する場合は、筆記チップ10と接合部材20との接合部をチップ保持体24で覆うことが望ましい。また、接合部材20を設けずに収容筒体18を筆記チップ10に接合する場合は、この接合箇所をチップ保持体24で覆うことが望ましい。このようなチップ保持体24を設けることで加圧ガスによる筆記チップの飛び出しを抑制することができる。
【0012】
また、筆記チップ10の後方には径が小さくなる縮径部10dが設けられている。この縮径部10dは、段部10cを境に前方の径大部10eよりも径が小さくなっている。縮径部10dは、このように段部10cを境に、形成する場合に限られることなく、テーパー等によって漸次径が小さくなるように形成することも可能である。
この縮径部10dの後端はチューブ体14に挿入固定されている。また、縮径部10dのうち、段部10cと、チューブ体14と縮径部10dとの固定箇所との間に挟まれた部分に、接合部材20の前方内周面(貫通孔30の内周面)が熱により溶着接合され、気密が維持されている。また、このように接合することで、筆記チップ10のチューブ体14からの抜け止めともなる。尚、接合部材20を設けない場合は、収容筒体18を、直接前記縮径部10dに接合することができる。
【0013】
接合部材20又は収容筒体18を縮径部10dに接合することで次のような作用を有する。
一般に、筆記具では筆記チップ10の周辺に配された部品の径は小さい方がよい(ペン先に近いほど径は小さいことが望ましい)。径が大きい部品が配された場合、該部品が邪魔をしてしまい、筆記時にペン先を十分に見ることができない(見切りが悪い)からであり、また、スマートさが失われ外観上好ましくないからである。
接合部材20や収容筒体18を接合するに際し、径大部10eに接合することも可能である。しかし、径大部10eはペン先により近く、更に、径も大きい。このため、この径大部10eに接合すると、ペン先により近いところに接合部材20や収容筒体18が位置するようになるため、筆記時にこれらの部品がペン先の視認の邪魔となる可能性がある。また、外観上もスマートさが失われ好ましくない。
筆記チップ10の後方に、径が小さくなる縮径部10dを設け、該縮径部10dの後端をチューブ体14に固定するとともに、該縮径部10dに接合部材20又は収容筒体18を接合したことにより、ペン先を視認しやすくし、また、外観上もスマートなものとすることができる。
【0014】
また、接合部材20と収容筒体18の間には、金属性のリング25が介在しており、該リング25に誘導加熱(電磁)等を行うことで、発熱させ、接合部材20と収容筒体18を溶融させ、その後冷却し接合(溶着)を行い、気密を維持している。
【0015】
チップ保持体24の係止部24aと、チップ当接部10bとの間には、隙間dが設けられている。本実施の形態においては、接合部材20等が吸湿等により、膨潤や膨張した場合、段差であるチップ当接部10bがチップ保持体24の係止部24aに当接し、チップ保持体24が外れたりする可能性もあり、その際には加圧ガスによる筆記チップ10の不意の飛び出し等を抑えることが困難となる。そこで、本実施の形態においては、隙間dを設けることで段差であるチップ当接部10bがチップ保持体24の係止部24aに当接することで発生する上記の問題を防止しようとしたものである。尚、チップ保持体24及び収容筒体18には、それぞれチップ保持体後方係止部27b、収容筒体後方係止部27aが設けられており、この係止部を互いに乗りこえることで係止されている。
【0016】
尚、本実施形態は接合部材20と収容筒体18とを熱による溶着により接合したものであるが、この後方係止部27はこの接合部以外の箇所(具体的には接合部の前方)に設けてある。ここで、後方係止部27とは、チップ保持体後方係止部27bや収容筒体後方係止部27aのように、収容筒体や接合部材に設けられたチップ保持体を係止する箇所をいい、例えば、係止突起、凹部などがある。
接合部材20と収容筒体18とを熱による溶着により接合すると、収納筒体18などが熱変形などを起こす可能性が高い。このような箇所にチップ保持体24を係止すると、十分な係止力を得られない場合がある。接合部以外の箇所に後方係止部27を設けることで、チップ保持体24の十分な係止力を得ることが可能となる。
【0017】
また、前記チューブ体14と前記収容筒体18との間の空間の気密を保持する気密保持接合箇所31を筆記チップ10の周辺に集中させて設けてある。
ここで、「気密保持接合箇所」とは、筆記チップ10と収容筒体18の接合箇所、筆記チップ10と接合部材20との接合箇所、収容筒体18と接合部材20との接合箇所、図4で示すように収容筒体18の後端に尾栓26を設けた場合は収容筒体18と尾栓26との接合箇所などをいい、部品同士を接合し、外気と加圧ガスが収納された空間とを遮断する箇所をいう。
【0018】
例えば、収容筒体18の後端に尾栓26などをつけてしまうと、加圧ガスで尾栓26が飛び出すことを防止するために、飛び出し防止対策を要する。このような接合箇所が複数あると、それぞれに対し飛び出し防止対策を必要とし、効率的な設計を妨げるとともに、コスト高となる。
一方、筆記チップ10は通常別部品で作られるため、必ず他の部品との接合を要する。このため、必ず筆記チップに接合箇所が少なくとも1箇所設けられる。この筆記チップ周辺に集中して他の接合箇所を設ければ、飛び出し対策等の安全対策をこの筆記チップ周辺のみに設けるだけですみ、飛び出し防止対策の箇所を減らすことが可能となる。尚、例えば図1においては、飛び出し対策に要する部品はチップ保持体24が該当し、また、収容筒体18をコップ状の1部品に成型することで飛び出し対策を実現している。
【0019】
尚、チップ保持体24は、透明だけではなく、不透明又は半透明に着色することもできる。このようにすれば、筆記具内部のインクの汚れ(筆記チップ10の後方は組立時に特に汚れやすい)が外部から見えないようにすることが可能になり、美観・外観品質が向上する。又、不透明又は半透明の着色は、色表示とすることができ、その時はインクに対応する色であることが望ましい。
尚、接合部材20の内側に収容筒体18が位置してもよい。また、接合部材20の固定や、その他の部材間の固定は、溶着固定に限られず、嵌入、接着等種々の固定手段で固定することが考えられる。また、接合部材を二色成形することも考えられる。尚、接着する際の接着材としては、シール性を有しているものが好ましく、ポリビニルアルコール溶液、2液混合エポキシ、ホットメルトなどが挙げられる。接着の際は、ガスバリア性を確実に確保するため、アンダーカットシール(嵌合)との併用で用いる方が良い。尚、シール性及び接着性の両方を具備した接着剤はその選定が極めて困難である。このため、接合は溶着によることが望ましい。
【0020】
収容筒体18及びチップ保持体24の周囲は、防湿性のある外装部材22で覆ってある。この外装部材22は、前後に分割されたもの(前部22f・後部22rで示す)であり、収容筒体18を内包して分割部22bで螺着あるいは圧着あるいは接着により一体化する。できれば分割部22bは密閉した方が有利である。
【0021】
収容筒体18等を、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質で形成することにより、ガス加圧式筆記具を提供可能となるが、このガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質のほとんど(例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルニトリル(PAN)、ナイロン)は、周囲の相対湿度が増加すると、気体透過度が増加し、ガスを透過しやすくなる。例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)では、ドライの状態では非常にハイバリアーであるが、相対湿度の増加とともに、バリアー性が低下する。チューブ体又は/及び収容筒体の周囲を防湿性のある外装部材22で覆うことでバリアー性の低下を抑制可能となる。尚、外装部材22で覆う箇所は、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質部分の全体を覆うことが最も望ましいが、一部分を覆うことも可能ではある。一部分を覆う場合に好ましいのは、使用者の手が触れるところであり、最も好ましい配置個所は把持部(グリップ部32)である。
尚、外装部材22は、その内部が外気と遮断される密閉構造とすることも可能である。このようにすることで、耐熱性や耐湿性を上げることができる。密閉構造は、外装部材22を収容筒体18、チップ保持体24、接合部材20又は尾栓26等と接合(嵌合、接着、溶着等)することにより形成される。
【0022】
外装部材22は、更に収容筒体18よりも耐熱性又は/及び耐湿性を有している。収容筒体18に用いるガス低透過性あるいはガス不透過性の樹脂を様々な樹脂材料中から選択する場合に、上述の通り使用者が持って筆記するときの手汗による軸に対する影響を考慮する必要があり、あるいは、車両のダッシュボードの上面等で筆記具が熱くなるときも考慮する必要がある。しかしながら、ガス低透過性等と共に耐熱性と耐湿性を満たす樹脂材料は選択が困難である。そこで、ガスを封入した収容筒体18を、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す様々な樹脂材料の中から選択する場合に、外装部材22に耐熱性あるいは耐湿性があればその内側の収容筒体18自体にはこのような耐熱性あるいは耐湿性をあまり考慮する必要がなく、樹脂選択の幅が広がり機能性が向上する。外装部材22に選択する樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、塩化ビニリデンなどが好適である。特に収容筒体がエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)の場合には、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)樹脂を用いるのが好ましい。耐熱性、剛性及び密着性の点ですぐれているからである。また、ガスバリア効果を維持しつつ、防湿性及び内部インク残量を容易に把握できる等の内部視認性(光線透過度)も高めることができる。
【0023】
又、外装部材22は、収容筒体18と別体の軸筒構造(外装部材22が軸筒28の構成部材とするとき)であるが、外装部材22を収容筒体18と別体にすることのみ限られるものではなく、収容筒体18のみ又は筆記チップ10の先端10aを除いた全てを一体に覆う(二色成形、蒸着、ラミネート等)ように、外装部材22を形成することもできる。
更に、外装部材22のうち使用者が把持するグリップ部32の肉厚を外装部材22の他の部分よりも大きくしてある。使用者が把持するグリップ部32は使用者の手汗による影響を最も受ける。この部分の肉厚を、外装部材の他の部分よりも大きくしておけば、外装部材内の収容筒体18に対する影響を少なくさせる作用を有する。肉厚を大きくする方法としては、単に肉厚を大きくするのみではなく、図1で示した実施形態のように別部品であるグリップ33を取り付ける方法により行うこともできる。
【0024】
さらに、焼却等により加熱された際に、前記収容筒体18及び外装部材22が最初に分解し(筆記チップ10の接合箇所が外れるより先に収容筒体18及び外装部材22が分解し)、封入ガスを前記空間外部に逃がす構成となっている。尚、本明細書において分解とは、溶融したり、割れやひびが発生したり、孔が開いたり、また、接合部がある場合は該接合部が外れたりすることをいう。最初に、分解することで加圧ガスを外部へ排出することができるため、筆記チップ10へかかる圧力を減じることができ、筆記チップ10が圧力で吹き飛ぶ(飛び出す)危険性を減少することが可能となる。
【0025】
この場合、チップ保持体24の材質は、収納筒体18よりも耐熱性がある材質であることが好ましく、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ塩化ビニルが好適である。
【0026】
前記収容筒体18と接合部材20に用いる材質としては、例えばガス低透過性あるいはガス不透過性の材料である例えばエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ナイロン、透明ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることができ、特にエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)が好ましい。理由は、後述する。
【0027】
前記の筆記チップ10の抜け止めでもあるチップ保持体24が設けられており、かつ、使用後に焼却しても、所定温度で収容筒体18の剛性が落ちてガスリーク(ガス漏れ)して空間16のガス圧が抜けるため、筆記チップ10が筆記具あるいはリフィール前方から勢い良く抜け出ることが無い。
【0028】
前記空間16内に封入する加圧ガスは、窒素(N2)ガス、空気を用いることができ、湿度が60%(25℃:25度C)以下の乾燥窒素ガス、乾燥空気が好ましい。
【0029】
また、チューブ体14と収容筒体18との間に設けた空間16の容積は、初期状態でチューブ体14に収容されたインク体積の2〜10倍であり、筆記終了直前のインクを消費した状態における前記空間16内の圧力は、0.15MPa〜0.6MPaとなるような構成となっている。
【0030】
加圧ガス体積とインク体積との関係を2〜10倍の範囲とするのは、加圧ガスの体積がインク体積の2倍未満であると、筆記によりインクが消費されることによりインクの分の体積が減少してしまいインクを押し出す力が十分でなくなり、また、初期と終了時の圧力差が大であり圧力変化が大きすぎるためである。一方、10倍を超えると無駄な空間が必要となり、コスト高に加えて、インク量が相対的に少なく見えてしまうという外観上の問題を有するからである。
【0031】
又、筆記終了直前のインク消費状態の前記空間16内の圧力が0.15MPa〜0.6MPaとするのは、0.15MPa未満であると、インクを押し出す圧力が不足しなめらかな筆記感を得ることが困難になり、また、濡れた用紙等に筆記した際に水を筆記チップ10内に巻き込みやすく、更に、水中に落下等した際に水が筆記チップ10内に侵入しやすいからである。一方、0.6MPaを越えるとペン先からのインク漏れを防止することが困難となるからである。
【0032】
また、前記収容筒体18又は/及び接合部材20にインクが接触しないことが好ましい。この場合、収容筒体又は/及び接合部材20の耐インク性を考慮しないで材質の選定をすることが可能である。ここで、上記のように、「収容筒体18又は/及び接合部材20にインクが接触しない」とは、インクが収容筒体18又は/及び接合部材20に全く接触しないと言うことのみでなく、少量のインクが付着する場合も含む概念である。例えば、筆記具の製造時に収容筒体18や接合部材20に、インクが付着する場合がある。このような付着状態も「インクが収容筒体18又は/及び接合部材20に接触しない」に該当する。
【0033】
そして、前記チューブ体14および収容筒体18の少なくとも一部は、透明あるいは半透明の樹脂製とすることが、インク残量を容易に確認できる点から好ましい。更に、同様の理由で外装部材22やチップ保持体24もその少なくとも一部を透明あるいは半透明とすることもできる。
なお、筆記チップ10、チューブ体14および収容筒体18を一体化して、筆記具の軸筒28内に着脱可能に装着できるリフィールとすることができる。
又、筆記チップ10、チューブ体14、収容筒体18、および外装部材22を一体化してリフィールとすることもできる。
【0034】
(実施形態2)
図3は、接合部材20の形状の変形例を示した実施形態2である。実施形態2では、接合部材20をチューブ体14及び収容筒体18と接合することで、チューブ体14の大部分を収容筒体18内に内包したものである。
【0035】
チューブ体14に、ガス低透過性あるいは不透過性以外の樹脂材料を用いた場合には、チューブ体14を介して収容筒体18からのガスの透過を防止するため、ガス低透過性あるいは不透過性の樹脂材料を用いたチップ保持体24でチューブ体14の前端を覆うことが好ましい。詳細に説明すると、チップ保持体24を、筆記チップ10及び収容筒体18と接合させ(接合方法としては、熱溶着、超音波溶着、接着等が挙げられる)、加圧ガスの漏れを防止する。尚、チップ保持体24は、チューブ14としてガス低透過性あるいは不透過性の樹脂材料を用いた場合には、必ずしもガス低透過性あるいは不透過性の樹脂材料を用いる必要はなく、また、溶着等の接合も必ずしも要しない。なお、この場合、図11にも示すような、チューブ体14の内周面に防湿層を設けた態様が望ましい。その他の構成は図1の実施形態1と基本的に同様である。
【0036】
(実施形態3)
図4は、接合部材20を後方に延ばして収容筒体18と一体成形し、尾栓26を、収容筒体18及び外装部材22と接合(嵌合)した実施形態3を示している。収容筒体18や接合部材20は、このように尾栓26などのような他の部品と組み合わせることも可能であるし、一部他の部品を介することも可能である。但し、この場合の尾栓26は、後述のガスバリア層等を設ける場合を除き、ガス低透過性或いはガス不透過性(ガスバリア性)が必要であり、また、溶着等の何らかの吹き飛び(飛び出し)対策を採用することが好ましい。
【0037】
本実施の形態においては、前記収容筒体18と筆記チップ10とを接合することで、チューブ体14の全部を収容筒体18内に内包し、チューブ体14が外気に接触しないようになっている。チューブ体14が外気に接触しないため、加圧ガスを透過する材質も使用可能となる。このため、チューブ体14の材質選択の幅が広がり、透明性の高い材料や、成形容易な材料、クリアドレイン性のよい材料等、様々の材質が使用可能となるためである。
【0038】
なお、前記のように接合部材20と収容筒体18を一体成型することは部品点数を減らせるが、後方からチューブ体14を挿入するために収容筒体18の後端部に尾栓26を設けると部品点数的には変化が無いが、成形しやすい形状の部品を選択して設計可能になり、全体的にコストを削減できたり、サイズを最小化できたり、透明度を上げたりすることができる。
【0039】
収容筒体18は、2部品から形成されており、該部品間を接合したものを示しており、筆記チップ10の接合箇所の接合力よりも小さい接合力の接合箇所を設けた構成を示している。筆記チップ10の接合箇所については、例えば筆記チップ10とチューブ体14、筆記チップ10とチップ保持体24、筆記チップ10と収容筒体18が挙げられる。本実施形態はこれらの接合箇所よりも小さい接合力で接合された接合箇所を設けたものである。このような接合箇所としては、例えば、尾栓26を収納筒体18やチューブ体14に設けた場合、収容筒体18を2部品で形成した場合や収容筒体18に孔を開けておき、この部分を埋める形の部品を接合したりする場合が挙げられる。また、収容筒体18の孔を接着剤や樹脂で埋めるようなことも考えられる。接合力に大小をつける方法としては、例えば、接着剤の量を変える、嵌合の場合は乗りこえ量を変える、接合面積に大小をつける等が挙げられる。本実施形態3では、収容筒体18の後端に尾栓26を設けたものを示している。尾栓26と収容筒体18の接合力が筆記チップ10と収容筒体18の接合部の接合力よりも小さくなっている。このような構成により、本ガス加圧式筆記具が加熱されたとしても、筆記チップ10の接合箇所の接合力以外の接合箇所が外れたりすることで、加圧ガスを外部へ排出することができるため、筆記チップ10へかかる圧力を減じることができ、筆記チップ10やインク12が圧力で吹き飛ぶ(飛び出す)危険性を減少することが可能となる。尚、接合力は、接合部に、軸方向の引張力を加えることにより測定する。
【0040】
尚、例えば図1で示した実施形態1のように、接合部材20を収容筒体18と筆記チップ10の間に設けたものにあっては、筆記チップ10と接合部材20との接合箇所の接合力又は収容筒体18と接合部材20の接合箇所の接合力のうち接合力が小さい方よりも、小さい接合力で形成された接合箇所を設けることもできる。
【0041】
このような「小さい接合力で形成された接合箇所」としては、上述と同様に例えば、尾栓26を収納筒体18やチューブ体14に設けた場合、収容筒体18を2部品で形成した場合や収容筒体18に孔を開けておき、この部分を埋める形の部品を接合したりする場合が挙げられる。また、収容筒体18の孔を接着剤や樹脂で埋めるようなことも考えられる。接合力に大小をつける方法としては、例えば、接着剤の量を変える、嵌合の場合は乗りこえ量を変える、接合面積に大小をつける等が挙げられる。収容筒体18を2部品から形成することも可能であり、その方法としては、尾栓26を収納筒体18やチューブ体14に設けた場合、収容筒体18を2部品で形成、接合した場合や収容筒体18に孔を開けておき、この部分を埋める形の部品を接合したりする場合が挙げられる。
【0042】
筆記チップ10と接合部材20との接合箇所の接合力又は収容筒体18と接合部材20の接合箇所の接合力のうち接合力が小さい方よりも、小さい接合力で形成された接合箇所を設けたことで、本ガス加圧式筆記具が加熱されたとしても、筆記チップと接合部材との接合箇所及び収容筒体と接合部材の接合箇所以外の接合箇所が外れたりすることで、加圧ガスを外部へ排出することができるため、筆記チップへかかる圧力を減じることができ、筆記チップ10やインク12が圧力で吹き飛ぶ(飛び出す)危険性を減少することが可能となる。
尚、接合箇所が複数ある場合において筆記チップ10の接合箇所(例えば、筆記チップ10と接合部材20の接合箇所や、筆記チップ10と収容筒体18の接合箇所)の接合力を最も大きくすることが望ましい。筆記チップ10の接合箇所は筆記による荷重を常に受けるため弱くなりやすく、吹き飛び(飛び出し)やすくなるためである。
【0043】
上述のように、前記収容筒体18が最初に分解させる場合、筆記チップの接合箇所の接合力よりも小さい接合力の接合箇所を設ける場合及び筆記チップと接合部材との接合箇所の接合力又は収容筒体と接合部材の接合箇所の接合力のうち接合力が小さい方よりも小さい接合力で形成された接合箇所を設ける場合は、前記収納筒体(尾栓等を含む)の材質は、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)であることが好ましい。
【0044】
筆記具を保管する倉庫等では、場合によって、50度C〜70度Cくらいまで達することがある。この温度域で収容筒体等が分解してしまうと商品として扱えないという問題がある。エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)は、これらの温度では分解しないが、これらの温度を超えた90度C以上の所定温度で分解が始まる。このため、保管等も容易となる上に、焼却等の状態におかれた場合は容易に分解し、加圧ガスを外部へ排出できるという作用を有する。更に、ガス透過性も低く、通常の状態ではガスを外部へ透過させにくいという作用も併せ持つ。尚、その他の材料としては、例えばナイロン、透明ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアクリルニトリル(PAN)などがある。
【0045】
更に、収容筒体18の一部(本図では外周面)に薄肉部36を設けることもできる。また、後述する図5の実施形態4に示すように収容筒体18の底部に薄肉部36を形成することも可能である。このような構成とすることで、焼却等により熱せられた際に、該薄肉部36から先に分解を促し、加圧ガスをスムースに排出可能となる。尚、その他の構成は実施態様1と基本的に同様である。
【0046】
(実施形態4及び実施形態7)
図5は、収容筒体18の外表面及び接合部材20の外表面に防湿層18aを二色成形による溶融接着により一体に設けたガス加圧式筆記具を示した実施形態4である。本実施形態では、これらの全外表面に防湿層18aを形成してある。この場合、防湿層18aが外装部材22の役割の一部を果たすため、外装部材22は任意の構成部品となる。
【0047】
防湿層18aは全表面に設ける必要もなく、少なくとも外気と接する露出した箇所に設けることが好ましい。また、一部分に防湿層18aを設ける場合は手指で把持されるグリップ部32に形成することが好ましい。
【0048】
ここで、前記収容筒体18外表面の防湿層18aの材質としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、変性ポリフェニレンエーテル(m・PPE)、環状ポリオレフィン、塩化ビニリデン、パラフィン等を防湿性向上の面から用いることができる。特に二色成形には、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)が好ましく、収容筒体がエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)の場合には、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)樹脂を用いるのが好ましい。ガスバリア効果を維持しつつ、防湿性及び内部インク残量を容易に把握できる等の内部視認性(光線透過度)を高めることが可能となるからである。さらに、耐熱性、剛性及び密着性の点でもすぐれているからである。
【0049】
尚、防湿層18aを二色成形するのに、別部品で構成された接合部材20を収容筒体18に嵌着あるいは接合した場合には、チップ保持体24や外装部材22に防湿機能を持たせた場合等を除いて、各部材18,20各々を防湿層二色成形する必要が生じる。図4で示した実施形態3のように接合部材20を後方に延ばして収容筒体18にした一体部材としたものでは、外表面への防湿層18aの二色成形も一括して行うことができるため、組立工数を少なくできると共に、完全な密閉状態とできる。
【0050】
防湿層18aの厚さは0.2〜2.0mmが適切である。0.2mmより小さいと防湿性、成形性が悪く、2.0mmより大きいと軸径が大きくなってしまい使用感が悪く、また、透明度も悪いからである。より好ましくは、0.4〜1.0mmであり、更に好ましくは0.5〜0.8mmである。
【0051】
更に、本来密閉が望ましいが、前記外装部材22と収容筒体18との間に隙間34を設けるとともに、外装部材22には外部と連通する通気孔35を設け、前記隙間34は通気孔35を介して外部と連通する構成とすることもできる。隙間34の形成方法としては、外装部材22の内表面や収容筒体18の外表面に溝により形成することもできる。本発明では、前記外装部材22と収容筒体18との間に隙間34を設けるとともに、外装部材22には外部と連通する通気孔35を設けることで、収容筒体18の分解等により漏れ出す加圧ガスを、スムースに外部へ排出し、筆記チップ10やインク12の飛び出し等を防止する。
【0052】
また、該通気孔35は、外装部材22の後端付近に設けてある。筆記チップ10の接合箇所とは反対の外装部材22の後端に通気孔35を設けることで、筆記チップ10が配されている前方へかかる圧力を極力防止できる。尚、外装部材22も所定温度で分解する材料を使用することも可能である。その他の構成は基本的に実施形態1と同様である。
【0053】
尚、先端に筆記チップ10が設けられて内部に該筆記チップ10に供給するインク12が収容されかつ後端の閉塞された、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質からなるチューブ体14と、該チューブ体14内に封入された加圧ガスとからなるガス加圧式筆記具であって、該チューブ体14の外表面の少なくとも一部に防湿層18aを上記と同様に二色成形により一体に設けることもできる。この実施の形態である実施形態7を図9(a)に示す。尚、外表面の外気と接する部分に設けることも可能であるし、全部に設けることもできる。尚、図9で示す各実施形態のチューブ体14にも前述の外装部材22を設けることが可能である。
【0054】
(実施形態5及び実施形態8)
図6は、実施形態5を示しており、収容筒体18の内表面または外表面にガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質からなるガスバリア層18c,18dを設けたものである。本実施形態では内表面にガスバリア層18c、外表面にガスバリア層18dが設けられている。
【0055】
ここで、前記収容筒体18の内表面、外表面のガスバリア層18c,18dの材質としては、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオキシメチレン(POM)、ナイロン、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアクリルニトリル(PAN)等を用いることができる。ガスバリア層18c,18dの材質は、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)であることが、ガスバリア性も極めて良好であり、かつ成形性も良いため望ましく、また、他の材質と併用する場合は、その割合は少なくとも50%以上(100%未満)とすることが望ましい。その理由は、50%未満であると、ガスバリア性を維持することが困難となるからである。
また、収容筒体18の材質を、中程度のガスバリア性であるポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリエチレンナフタレート(PEN)、又はポリブチレンテレフタレート(PBT)のうちのいずれかとすることもでき、これらの材質で形成した収納筒体18に、材質がエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)であるガスバリア層18c,18dを形成することもできる。
いずれの材質を使用しても、ガスバリア性を更に向上させることができるからであり、更に、ポリエチレンテレフタレート(PET)を使用すると耐湿性を上げることができさらにコストも低減させることができるからであり、ナイロンを使用すると成形性がよくコストも低減させることができるからであり、ポリエチレンナフタレート(PEN)を使用すると透明度及び耐水性を上げることができ、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を使用すると成形性が良好でコストも低減することができるからである。
また、ガスバリア層18c,18dは、内部のインクの視認性確保の面から、薄く形成することが好ましく、印刷、転写、蒸着、塗装など種々の方法を用いて収容筒体18に設けることができる。尚、外表面のガスバリア層18dに防湿層を設けることもできる。
【0056】
これらのガスバリア層(18c,18d)の厚さは1μm〜2.0mmが適切である。1μmより小さいとガスバリア性が悪く、2.0mmより大きいと高価になり、また透明性が悪化するからである。より好ましくは、0.1mm〜1.0mmであり、更に好ましくは0.4mm〜0.8mmである。
【0057】
基体である収容筒体18には、上記の他に種々の樹脂を用いることできる。例えば防湿性の高いポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等を用いることができる。又、収容筒体18の内表面にガスバリア層18cを設ければ、収容筒体18で防湿効果を得て、内表面のガスバリア層18cでガスバリアをすることができ、防湿性とガスバリア性の両方を収容筒体18のみで果たすことができる。このようにガスバリア層は、内表面18cに設けるほうが外周面18dに設けるよりも、外気にさらされることがなく(特に加圧ガスが窒素ガスの場合は、酸素が入っていないためより有効になる。)、ガスバリア性の機能低下をより一層防止できる。
【0058】
また、接合部材20の内表面や外表面に防湿層を設けた場合も好適であり、収容筒体18にガスバリア層を設けた場合と同様の作用を得ることができる。
前記接合部材20のガスバリア層に用いる材質としては、上記の場合と同様にエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオキシメチレン(POM)、ナイロン等が挙げられ、基体である接合部材20自体には種々の樹脂を(ポリプロピレン(PP),ポリエチレン(PE)等)を用いることができる。
【0059】
又、収容筒体18と接合部材20を一体成形すると、一括してガスバリア層を設けることができガスバリア層の形成が別体にするのに比較して工数削減、および容易化ができ、それとともに接合部材20と収容筒体18の接合部がないのでガスバリア性を向上させることができる。
【0060】
ガスバリア層は一部に設けることも可能ではあるが、ガス漏れ防止の効果を長期間得るため全体に設けることが好ましい。また、ガスバリア層は収容筒体18の内表面又は外表面のいずれか一方でよい。ガス漏れ防止の効果を長期間得るには、両面に設けることが好ましい。尚、他の構成は図1の実施形態1と基本的に同様である。
【0061】
尚、先端に筆記チップ10が設けられて内部に該筆記チップ10に供給するインク12が収容されかつ後端の閉塞されたチューブ体14と、該チューブ体14内に封入された加圧ガスとからなるガス加圧式筆記具であって、該チューブ体14の内表面又は外表面の少なくとも一部に上記と同様にガス低透過性あるいはガス不透過性を示すガスバリア層を図9(b)に示す実施形態8のように形成することもできる。尚、このガスバリア層も内表面及び外表面の両方に設けることも可能であり、又、外気と接する部分のみに設けることも可能である。更に、全部に設けることも可能である。
【0062】
(実施形態6及び実施形態9)
図7は、収容筒体18の外表面全体に、防湿層18eを転写あるいは印刷、または、塗布あるいは蒸着により形成したガス加圧式筆記具を示す実施形態6である。防湿層18eはこのように全体に設けることもできるが、一部に設けることもできる。この場合は手指により把持されるグリップ部32が望ましい。
【0063】
また、この接合部材20の外表面にも防湿層18eを形成してある。防湿層18eは全体に形成することがより好ましいが、少なくとも外気に接する箇所に設けることが好ましい。
【0064】
ここで、前記収容筒体18外表面の防湿層18eの材質としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、変性ポリフェニレンエーテル(m・PPE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、塩化ビニリデン、パラフィン等が挙げられ、特に転写の場合は、フィルムにし易い等の理由でポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)が好ましい。
【0065】
防湿層18eの厚さは0.2〜2.0mmが適切である。0.2mmより小さいと防湿性、成形性が悪く、2.0mmより大きいと軸径が大きくなってしまい使用感が悪く、また、透明度も悪いからである。より好ましくは、0.4〜1.0mmであり、更に好ましくは0.5〜0.8mmである。
【0066】
又、それぞれ防湿層18e形成に好適に手法としては次のものがある。
転写の場合、例えば金属や無機質の層を形成したフィルムを層状に貼る。印刷の場合、ガスバリア基材と金属や無機質を印刷する。塗布の場合、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンを塗布する。又、ワックスを塗布する。ワックスは、塗布を行う相手先の材質による制限をあまり受けないため好ましい(転写等は相手先の材質によっては、剥がれやすい等の問題がある)。ここで、ワックスとは、常温で個体で加熱すると低粘度の液体となる有機物をいい、例えば、天然ワックスである動・植物ワックス、鉱物ワックス及び石油から抽出される石油ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム)、合成ワックスであるフィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等がある。蒸着の場合、アルミニウム等の金属の蒸着、オーバーコートを行う。若しくは、酸化シリコン等の無機質の蒸着やオーバーコート行う。
その他の構成は図1の実施形態1と基本的に同様である。
【0067】
尚、上記と同様に、先端に筆記チップ10が設けられて内部に該筆記チップ10に供給するインク12が収容されかつ後端の閉塞された、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質からなるチューブ体14と、該チューブ体14内に封入された加圧ガスとからなるガス加圧式筆記具であって、該チューブ体の外表面の少なくとも一部に防湿層18eを転写あるいは印刷、または、塗布あるいは蒸着により形成することもできる。この実施の形態を示す実施形態9を図9(c)に示す。この場合も防湿層18eは、外気と接する箇所のみに設けることも可能である。また全表面に設けることも可能である。更に、一部分に設けることも可能であるが、この場合はグリップ部32に設けることが好ましい。
【0068】
図8はより具体的に前記実施形態1の筆記具を表したものであるが、筆記チップ、チューブ体および収容筒体を、一体化して外装部材22である筆記具の軸筒内に着脱可能に装着できるリフィールとしたものである。
【0069】
(実施形態10)
図10は本発明の実施形態10が適用されたガス加圧式筆記具を示す縦断面図、図11はこのガス加圧式筆記具の要部縦断面であり、図12は実施形態11が適用されたガス加圧式筆記具を示す縦断面図である。この実施形態10および実施形態11に係るガス加圧式筆記は、チューブ体14内に加圧ガスを封入したものである。
実施形態10は、図10および図11に示すように、先端に筆記ボールを抱持する金属あるいは、望ましくはガス不透過性又は低透過性の樹脂製の筆記チップ10がチューブ体先端14aに設けられて内部に該筆記チップ10に供給する油性インク、水性インク又はせん断減粘性を有するインク等、各種のインク12が収容され(インク後部にインク逆流防止用のフォロアあるいはフロート40を任意に設けることができる)かつ後端の閉塞されたガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質からなる長円筒状あるいは管状の樹脂製のチューブ体14と、前記チューブ体14内にインキの後方空間(インク後部またはそのフォロアあるいはフロートと尾栓42との間の空間)内に封入されたガス(例えば乾燥エアーあるいは窒素ガス)とからなるガス加圧式筆記具である。
前記筆記チップ10の先端10aを除き、該チューブ体14の前端部周辺を除く部分(少なくとも一部の例)を覆う外装部材22を設けたガス加圧式筆記具である。
尚、このガス加圧式筆記具では、後に詳述するが、チューブ体14の先端14aに接合部材20を介して筆記チップ10が設けられている。また、このチューブ体14の先端14aと接合部材20から筆記チップ10の先端10aを除く周囲に渡ってチップ保持部24で覆っており、前記ガス加圧式筆記具の軸筒28の構成部品である外装部材22が前記チューブ体14を覆って設けられている。
【0070】
この実施形態10に係るガス加圧式筆記具では、後端開放部14bが尾栓42で閉鎖された前記チューブ体14の先端14aに筆記チップ10を設けるのに、該チューブ体先端14aと筆記チップ10との間にチューブ体14内の気密を保持する接合部材20を設け(本実施形態では、接合部材20が筆記チップ10及びチューブ体14に気密及び液密を保持するように接合されている)、接合部材20をガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質から形成したものである。尚、「接合」とは嵌合、接着、溶着等を含む概念である。
【0071】
接合部材20がフランジ状に拡がった前端部20aを有した概略中空筒状形状を呈し(内部に貫通する貫通孔30を有し)、その前端部20a以外の大部分がチューブ体先端14aから内部に潜り込んでいるが、前記フランジ状の前端部20aがチューブ体先端14aに係止してそれ以上にチューブ体14a内に潜り込まないようになっている。つまり、筆記チップ10はチューブ体14に対して直接挿着されるのではなく、筆記チップ10(の後部の縮径部10d)が接合部材20の貫通口30に嵌入された状態で、該接合部材20がチューブ体14の先端14aの開口内に挿着かつ接合されることで、前記チューブ体先端14aと筆記チップ10間の気密及び液密を保持する接合部材20を設けたものである。
【0072】
ここで、図11は接合部材20周辺を詳細に図示するものである。図11に示すように、筆記チップ10の先端10aを外部に臨ませた状態で、筆記チップ10、接合部材20およびチューブ体先端14aをチップ保持体24で覆っている。チップ保持体24は概略先窄まり中空テーパー状の前部と概略筒状の後部からなる。また、筆記チップ10には、段差であるチップ当接部10bが形成され、そのチップ当接部10bを境に、筆記チップ先端10aより外径の太い径大部10eが形成される。チップ保持体24は、その先端開口に筆記チップ先端10aを通した状態で、前記チップ当接部10bと当接することが可能に、筆記チップ10の前方への移動を規制する係止部24aを有したものであり、チップ保持体24を、筆記チップ10の先端10aが外部に臨む状態で外装部材22の前方(筆記チップ10側)に設けている。より詳細には、チップ保持体24は、筆記チップ10の先端10aが外部に臨む状態で、筆記チップ10と接合部材20との接合部及びチューブ体14と接合部材20との接合部を覆いながら、チューブ体14に係止されている。尚、チップ保持体24は接合部材20に係止することもできる。接合部材20にチップ保持体24を係止する場合は、筆記チップ10と接合部材20との接合部をチップ保持体24で覆うことが望ましい。また、接合部材20を設けずに、チューブ体14を筆記チップ10に接合する場合は、この接合箇所をチップ保持体24で覆うことが望ましい。このようなチップ保持体24を設けることで加圧ガスによる筆記チップの飛び出しを抑制することができる。
【0073】
また、筆記チップ10の後方には径大部10eより径が小さくなる縮径部10dが設けられている。この縮径部10dは、段部10cを境に前方の径大部10eよりも径が小さくなっている。縮径部10dは、このように段部10cを境に、形成する場合に限られることなく、テーパー等によって漸次径が小さくなるように形成することも可能である。
この縮径部10dが接合部材20の貫通孔30に挿入された状態で、該接合部材20がチューブ体14に挿入固定されている(前記縮径部10dは接合部材20を介してチューブ体14に挿入固定されている)。また、縮径部10dと該接合部材20の貫通孔30の内周面とが熱により溶着接合され、気密が維持されている(気密保持接合箇所31)。接合部材20の外周面とチューブ体14内周面が熱により溶着接合されて、気密が維持されている(気密保持接合箇所31)。このように接合することで、筆記チップ10のチューブ体14からの抜け止めともなる。尚、接合部材20を設けない場合は、チューブ体14を、直接前記縮径部10dに接合することができる。
【0074】
接合部材20又はチューブ体14を縮径部10dに接合することで次のような作用を有する。
一般に、筆記具では筆記チップ10の周辺に配された部品の径は小さい方がよい(ペン先に近いほど径は小さいことが望ましい)。径が大きい部品が配された場合、該部品が邪魔をしてしまい、筆記時にペン先を十分に見ることができない(見切りが悪い)からであり、また、スマートさが失われ外観上好ましくないからである。
接合部材20やチューブ体14を接合するに際し、径大部10eに接合することも可能である。しかし、径大部10eはペン先により近く、更に、径も大きい。このため、この径大部10eに接合すると、ペン先により近いところに接合部材20や収容筒体18が位置するようになるため、筆記時にこれらの部品がペン先の視認の邪魔となる可能性がある。また、外観上もスマートさが失われ好ましくない。
筆記チップ10の後方に、径が小さくなる縮径部10dを設け、該縮径部10dに接合部材20又はチューブ体14を接合したことにより、ペン先を視認しやすくし、また、外観上もスマートなものとすることができる。
【0075】
また、接合部材20とチューブ体14の間には、金属性のリング25が介在しており、該リング25に誘導加熱(電磁)等を行うことで、発熱させ、接合部材20とチューブ体14を溶融させ、その後冷却し接合(溶着)を行い、気密を維持している。
【0076】
チップ保持体24の係止部24aと、チップ当接部10bとの間には、隙間dが設けられている。本実施の形態においては、接合部材20等が吸湿等により、膨潤や膨張した場合、段差であるチップ当接部10bがチップ保持体24の係止部24aに当接し、チップ保持体24が外れたりする可能性もあり、その際には加圧ガスによる筆記チップ10の不意の飛び出し等を抑えることが困難となる。そこで、本実施の形態においては、隙間dを設けることで段差であるチップ当接部10bがチップ保持体24の係止部24aに当接することで発生する上記の問題を防止しようとしたものである。尚、チップ保持体24及びチューブ体14には、それぞれチップ保持体後方係止部44b、チューブ体後方係止部44aが設けられており、この係止部44a、44bを互いに乗りこえることで係止されている。
【0077】
尚、本実施形態は接合部材20とチューブ体14とを熱による溶着により接合したものであるが、この後方係止部44はこの接合部以外の箇所(具体的には、接合部の前方)に設けている。ここで、後方係止部44とは、チップ保持体後方係止部44bやチューブ体係止部44aのように、チューブ体14や接合部材20に設けられたチップ保持体24を係止する箇所をいい、例えば、係止突起、凹部などがある。
接合部材20とチューブ体14とを熱による溶着により接合すると、チューブ体14などが熱変形などを起こす可能性が高い。このような箇所にチップ保持体24を係止すると、十分な係止力を得られない場合がある。接合部以外の箇所に後方係止部44を設けることで、チップ保持体24の十分な係止力を得ることが可能となる。
【0078】
本実施形態では、筆記チップ10の接合箇所の接合力よりも小さい接合力の接合箇所(尾栓42、46)を設けた構成を示している。筆記チップ10の接合箇所については、例えば筆記チップ10と接合部材20、筆記チップ10とチューブ体14が挙げられる。
【0079】
本実施形態はこれらの接合箇所よりも小さい接合力で接合された接合箇所を設けたものである。このような接合箇所としては、例えば、尾栓42をチューブ体14に設けた場合、外装部材22の後端に尾栓46を設ける場合が挙げられる。また、チューブ体14の後方開放部や外装部材22の孔を接着剤や樹脂で埋めるようなことも考えられる。接合力に大小をつける方法としては、例えば、接着剤の量を変える、嵌合の場合は乗りこえ量を変える、接合面積に大小をつける等が挙げられる。本実施形態では、チューブ体14の後端に尾栓42を設け、外装部材22の後端に尾栓46を設けたものを示している。尾栓42とチューブ体14の接合部及び尾栓46と外装部材22の接合部の接合力が筆記チップ10と接合部材20の接合部の接合力よりも小さくなっている。このような構成により、本ガス加圧式筆記具が加熱されたとしても、筆記チップ10の接合箇所の接合力以外の接合箇所が外れたりすることで、加圧ガスを外部へ排出することができるため、筆記チップ10へかかる圧力を減じることができ、筆記チップ10やインク12が圧力で吹き飛ぶ(飛び出す)危険性を減少することが可能となる。尚、接合力は、接合部に、軸方向の引張力を加えることにより測定する。
【0080】
尚、チップ保持体24は、透明だけではなく、不透明又は半透明に着色することもできる。このようにすれば、筆記具内部のインクの汚れ(筆記チップ10の後方は組立時に特に汚れやすい)が外部から見えないようにすることが可能になり、美観・外観品質が向上する。又、不透明又は半透明の着色は、色表示とすることができ、その時はインクに対応する色であることが望ましい。
尚、接合部材20の内側にチューブ体14が位置してもよい。また、接合部材20の固定や、その他の部材間の固定は、溶着固定に限られず、嵌入、接着等種々の固定手段で固定することが考えられる。また、接合部材を二色成形することも考えられる。尚、接着する際の接着材としては、シール性を有しているものが好ましく、ポリビニルアルコール溶液、2液混合エポキシ、ホットメルトなどが挙げられる。接着の際は、ガスバリア性を確実に確保するため、アンダーカットシール(嵌合)との併用で用いる方が良い。尚、シール性及び接着性の両方を具備した接着剤はその選定が極めて困難である。このため、接合は溶着によることが望ましい。
【0081】
チューブ体14の周囲の大部分は、防湿性のある外装部材22で覆ってある。より好ましくは、チューブ体14の全てを防湿性のある外装部材22で覆うことである。この外装部材22は、一体の概略筒状に形成され尾端開口を尾栓46で塞いだものであり、尾端開口の尾栓46で塞いで密閉している。また、外装部材22は前部内部がチューブ体14外周面に隣接するように細径に形成され、後部内部がチューブ体14外周面と間隔を置いて太径に形成され、チューブ体14外周面と外装部材22内周面との間の隙間が密閉された空間48となっている。
また、外装部材22とチューブ体14とは、それぞれに設けられた係止部50同士が係止(あるいは嵌合)することにより抜け止めされている。抜け止めは、実施形態では、外装部22の係止部50aが内部へ突出する突起が形成されたものであり、チューブ体14の係止部50bが内方へ凹んだ凹部が形成されたものである。係止部50は、突起や凹部の他、接合部材20とチップ保持体24同士の後方係止部44のように係止部44a,44b同士が互いに乗こえることで係止するようにしても良い。
なお、図11〜図12に図示するガス加圧式筆記具では、外装部材22を一体に形成しているが、その他、外装部材22は、前後に分割された構造にして、チューブ体14を内包して分割部螺着あるいは圧着あるいは接着により一体化することができる。そのように分割する場合、できれば分割部を密閉した方が有利である。
【0082】
チューブ体14等を、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質で形成することにより、ガス加圧式筆記具を提供可能となる。尚、本明細書において、「ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質からなる」チューブ体、収容筒体、または接合部材には、例えばチューブ体全体や収容筒体全体や接合部材全体を単一のガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質により形成したものや、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質とこのような性質を示さない材質を混ぜ合わせてあるが依然としてガス低透過性あるいはガス不透過性を示しているものや、外表面や内表面にガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質の層を形成したものが含まれる。すなわち、チューブ体や収容筒体内の加圧ガスが中長期に渡って外部に漏れ出しにくいようなものあるいは漏れ出さないものであればどのような態様でもよい。
このガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質のほとんど(例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルニトリル(PAN)、ナイロン)は、周囲の相対湿度が増加すると、気体透過度が増加し、ガスを透過しやすくなる。例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)では、ドライの状態では非常にハイバリアーであるが、相対湿度の増加とともに、バリアー性が低下する。チューブ体の周囲を防湿性のある外装部材22で覆うことでバリアー性の低下を抑制可能となる。尚、外装部材22で覆う箇所は、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す材質部分の全体を覆うことが最も望ましいが、一部分を覆うことも可能ではある。一部分を覆う場合に好ましいのは、使用者の手が触れるところであり、最も好ましい配置個所は把持部(グリップ部32)である。
尚、外装部材22は、図10に示すように、その内部(空間48)が外気と遮断される密閉構造とすることも可能である。このようにすることで、耐熱性や耐湿性を上げることができる。密閉構造は、外装部材22をチューブ体14、チップ保持体24、接合部材20又は尾栓46等と接合(嵌合、接着、溶着等)することにより形成される。
【0083】
外装部材22は、更にチューブ体14よりも耐熱性又は/及び耐湿性を有している。チューブ体14に用いるガス低透過性あるいはガス不透過性の樹脂を様々な樹脂材料中から選択する場合に、上述の通り使用者が持って筆記するときの手汗による軸に対する影響を考慮する必要があり、あるいは、車両のダッシュボードの上面等で筆記具が熱くなるときも考慮する必要がある。しかしながら、ガス低透過性等と共に耐熱性と耐湿性を満たす樹脂材料は選択が困難である。そこで、ガスを封入したチューブ体14を、ガス低透過性あるいはガス不透過性を示す様々な樹脂材料の中から選択する場合に、外装部材22に耐熱性あるいは耐湿性があればその内側のチューブ体14自体にはこのような耐熱性あるいは耐湿性をあまり考慮する必要がなく、樹脂選択の幅が広がり機能性が向上する。外装部材22に選択する樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、塩化ビニリデンなどが好適である。特に収容筒体がエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)の場合には、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)樹脂を用いるのが好ましい。耐熱性、剛性及び密着性の点ですぐれているからである。また、ガスバリア効果を維持しつつ、防湿性及び内部インク残量を容易に把握できる等の内部視認性(光線透過度)も高めることができる。
【0084】
又、外装部材22は、チューブ体14と別体の軸筒構造(外装部材22が軸筒28の構成部材とするとき)であるが、外装部材22をチューブ体14との間に空間を設けて別体にすることのみ限られるものではなく、チューブ体14のみ又は筆記チップ10の先端10aを除いた全てを一体に覆う(二色成形、蒸着、ラミネート等)ように外装部材22を形成することもできる。
更に、外装部材22のうち使用者が把持するグリップ部32の肉厚を外装部材22他の部分よりも大きくしてある。使用者が把持するグリップ部32は使用者の手汗による影響を最も受ける。この部分の肉厚を、外装部材22の他の部分よりも大きくしておけば、外装部材内のチューブ体14に対する影響を少なくさせる作用を有する。肉厚を大きくする方法としては、単に肉厚を大きくするのみではなく、図10〜図11で示した実施形態のように別部品であるグリップ33を取り付ける方法により行うこともできる。
【0085】
さらに、焼却等により加熱された際に、前記チューブ体14及び外装部材22が最初に分解し、封入ガスを前記空間外部に逃がす構成となっている。尚、本明細書において分解とは、溶融したり、割れやひびが発生したり、孔が開いたり、また、接合部がある場合は該接合部が外れたりすることをいう。最初に、チューブ体14及び外装部材22が分解することで加圧ガスを外部へ排出することができるため、筆記チップ10へかかる圧力を減じることができ、筆記チップ10が圧力で吹き飛ぶ(飛び出す)危険性を減少することが可能となる。
【0086】
この場合、チップ保持体24の材質は、チューブ体14よりも耐熱性がある材質であることが好ましく、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ塩化ビニルが好適である。
【0087】
前記チューブ体14と接合部材20に用いる材質としては、例えばガス低透過性あるいはガス不透過性の材料である例えばエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ナイロン、透明ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることができ、特にエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)が好ましい。
【0088】
前記の筆記チップ10の抜け止めでもあるチップ保持体24が設けられており、かつ、使用後に焼却しても、所定温度でチューブ体14及び外装部材22の剛性が落ちてガスリーク(ガス漏れ)してチューブ体14内のガスが抜けるため、筆記チップ10が筆記具あるいはリフィール前方から勢い良く抜け出ることが無い。
【0089】
チューブ体14内に封入する加圧ガスは、窒素(N2)ガス、空気を用いることができ、湿度が60%(25℃:25度C)以下の乾燥窒素ガス、乾燥空気が好ましい。
【0090】
また、チューブ体14内の加圧ガスの容積は、初期状態でチューブ体14に収容されたインク体積の2〜10倍であり、筆記終了直前のインクを消費した状態におけるチューブ体14内の圧力は、0.15MPa〜0.6MPaとなるような構成となっている。
【0091】
加圧ガス体積とインク体積との関係を2〜10倍の範囲とするのは、加圧ガスの体積がインク体積の2倍未満であると、筆記によりインクが消費されることによりインクの分の体積が減少してしまいインクを押し出す力が十分でなくなり、また、初期と終了時の圧力差が大であり圧力変化が大きすぎるためである。一方、10倍を超えると無駄な空間が必要となり、コスト高に加えて、インク量が相対的に少なく見えてしまうという外観上の問題を有するからである。
【0092】
又、筆記終了直前のインク消費状態のチューブ体14内の圧力が0.15MPa〜0.6MPaとするのは、0.15MPa未満であると、インクを押し出す圧力が不足しなめらかな筆記感を得ることが困難になり、また、濡れた用紙等に筆記した際に水を筆記チップ10内に巻き込みやすく、更に、水中に落下等した際に水が筆記チップ10内に侵入しやすいからである。一方、0.6MPaを越えるとペン先からのインク漏れを防止することが困難となるからである。
【0093】
そして、前記チューブ体14の少なくとも一部は、透明あるいは半透明の樹脂製とすることが、インク残量を容易に確認できる点から好ましい。更に、同様の理由で外装部材22やチップ保持体24もその少なくとも一部を透明とすることもできる。
また、チューブ体14は、内部にインク12を収容するため、インクにより材質変化を生じてガス不透過性あるいはガス低透過性の性能低下を防止する必要があるので、内周面に防湿層52を設けている。
【0094】
ここで、前記チューブ体14内周面(内表面)の防湿層52の材質としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、変性ポリフェニレンエーテル(m・PPE)、環状ポリオレフィン、塩化ビニリデン、パラフィン等を防湿性向上の面から用いることができる。特に二色成形には、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)が好ましく、チューブ体がエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)の場合には、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)樹脂を用いるのが好ましい。ガスバリア効果を維持しつつ、防湿性及び内部インク残量を容易に把握できる等の内部視認性(光線透過度)を高めることが可能となるからである。さらに、剛性及び密着性の点でもすぐれているからである。
【0095】
なお、外装部材22の内部の空間48は、図10〜図11に示す前記第10実施形態のように、本来密閉が望ましいが、図12に示す第11実施形態にかかるガス加圧式筆記具のように、前記外装部材22とチューブ体14との間に空間48を設けるとともに、外装部材22には外部と連通する通気孔35を設け、前記空間48は通気孔35を介して外部と連通する構成とすることもできる。空間48の形成方法としては、外装部材22の内表面やチューブ体14の外表面に溝により形成することもできる。この第11実施形態に係るガス加圧式筆記具では、前記外装部材22とチューブ体14との間に空間48を設けるとともに、外装部材22には外部と連通する通気孔35を設けることで、チューブ体14の分解等により漏れ出す加圧ガスを、スムースに外部へ排出し、筆記チップ10やインク12の飛び出し等を防止する。
【0096】
また、該通気孔35は、外装部材22の後端の付近(尾栓46など)に設けてある。筆記チップ10の接合箇所とは反対の外装部材22の後端に通気孔35を設けることで、筆記チップ10が配されている前方へかかる圧力を極力防止できる。尚、外装部材22も所定温度で分解する材料を使用することも可能である。その他の構成は基本的に実施形態10と同様である。
【0097】
なお、前記第10実施形態、第11実施形態では、筆記チップ10、チューブ体14、接合部材20、外装部材22から主に構成され、前記第1〜第9実施形態よりも収容筒体の構成を省略して部品点数を削減し簡単かつ安価な構成にしている。ただ、ガスバリア性、防湿性、内部視認性の向上のために、筆記チップ10、チューブ体14、接合部材20、外装部材22等の各部構成の材質、内外層などの材質や構成に第1〜第9実施形態の各部構成の材質や構成を適宜に選択適用することができる。また、チューブ体14に第1〜第9実施形態の収容筒体の内外層の材質や構成を適宜に選択適用することができる。
【0098】
本発明において、前記第10実施形態、第11実施形態では、筆記チップ10、チューブ体14およびチップ保持体24を一体化して、外装部材22を含んで構成される筆記具の軸筒28内に着脱可能に装着できるリフィールとすることができる。
又、筆記チップ10、チューブ体14、チップ保持体24、および外装部材22を一体化してリフィールとすることもできる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガス漏れを防止できるガス加圧式筆記具および筆記具用リフィールを、簡単な構成で、生産しやすく、安価で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に適用するガス加圧式筆記具の縦断面説明図である。
【図2】図1の接合部材20周辺を説明する縦半断面説明図である。
【図3】本発明の実施形態2に適用するガス加圧式筆記具の縦断面説明図である。
【図4】本発明の実施形態3に適用するガス加圧式筆記具の縦断面説明図である。
【図5】本発明の実施形態4に適用するガス加圧式筆記具の縦断面説明図である。
【図6】本発明の実施形態5に適用するガス加圧式筆記具の縦断面説明図である。
【図7】本発明の実施形態6に適用するガス加圧式筆記具の縦断面説明図である。
【図8】本発明の実施形態1の筆記具をより具体的に表したガス加圧式筆記具の縦断面説明図である。
【図9】(a)は本発明の実施形態7を適用するガス加圧式筆記具、(b)は本発明の実施形態8を適用するガス加圧式筆記具、(c)は本発明の実施形態9を適用するガス加圧式筆記具の各縦断面図説明図である。
【図10】 本発明の実施形態10を適用するガス加圧式筆記具の縦断面図説明図である。
【図11】図10のガス加圧式筆記具の接合部材20周辺要部を説明する縦断面説明図である。
【図12】本発明の実施形態11を適用するガス加圧式筆記具の縦断面図説明図である。
【符号の説明】
10 筆記チップ
10a 先端
10b チップ当接部(段差)
10c 段部
10d 縮径部
10e 径大部
12 インク
14 チューブ体
14a 先端
14b 後方開放部
16 空間
18 収容筒体
18a 防湿層
18c ガスバリア層
18d ガスバリア層
18e 防湿層
20 接合部材
22 外装部材
22a 先端開口
24 チップ保持体
24a 係止部
26 尾栓
27 後方係止部
27a 収容筒体後方係止部
27b チップ保持体後方係止部
28 軸筒
29 係止突起
30 挿通孔
31 気密保持接合箇所
32 グリップ部
33 グリップ
34 隙間
35 通気孔
36 薄肉部
40 フロート
42 尾栓
44 後方係止部
44a チューブ体後方係止部
44b チップ保持体後方係止部
46 尾栓
48 チューブ体外周面と外装部材の内周面との間の隙間(空間)
50 係止部
52 防湿層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a gas pressure type writing instrument and a refill for a writing instrument.
[0002]
[Prior art]
Various types of gas pressurizing writing instruments in which pressurized gas is sealed have been proposed.
For example, many gas-pressurized writing instruments formed of metallic ink storage cylinders have been disclosed, but there is a problem that the amount of ink remaining inside cannot be grasped. In order to solve this problem, for example, Patent Document 1 discloses a pressure ballpoint pen in which a resin shaft tube is provided outside an ink tube containing ink. In this conventional example, since it is made of a transparent resin, the amount of ink inside can be grasped.
However, in this conventional example, since the shaft tube is resinous, there is a problem that heat resistance is inferior. In general, a material with low gas permeability has a property that gas easily permeates due to an increase in humidity, and the shaft tube is exposed to a humid environment or the shaft tube is usually used by a user (user). ) Has a problem that the pressurized gas inside leaks to the outside.
[0003]
[Patent Document 1]
JP 50-122325 A
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made paying attention to the above-mentioned problems of the prior art, and an object thereof is to provide a gas-pressurized writing instrument and a writing instrument refill that can reliably prevent gas leakage with a simple configuration.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the following inventions are provided.
The invention according to claim 1 is a space in which a writing tip is provided at the tip, an ink to be supplied to the writing tip is accommodated therein, and a tube body opened rearward and communicated with a rear opening portion of the tube body. A housing cylinder containing at least a part of the tube body, the housing cylinder made of a material exhibiting low gas permeability or gas impermeability, and the tube body and the housing cylinder A gas pressurizing writing instrument in which pressurized gas is sealed in a space provided between
Except for the tip of the writing chip, an exterior member that covers at least a part of the housing cylinder is provided,
The outer packaging member has a heat resistance and / or moisture resistance than the housing cylinder, and has a sealed structure in which the interior of the outer packaging member is blocked from outside air.
Invention of Claim 2 limited the gas pressurization type writing instrument of Claim 1, and in the said exterior member, the thickness of the grip part which a user hold | grips is different from the other part of an exterior member. It is also characterized by a larger size.
Invention of Claim 3 limited the gas pressurization-type writing instrument of any one of Claim 1 or 2, and joined the said storage cylinder and a writing chip, A tube body is joined. It is included in the housing cylinder so that the tube body does not come into contact with outside air.
The invention according to claim 4 limits the gas-pressurized writing instrument according to any one of claims 1 to 3, and maintains the airtightness of the space between the tube body and the accommodating cylinder. In addition, by providing a joining member formed of a material exhibiting low gas permeability or gas impermeability between the housing cylinder and the writing tip, the tube body is enclosed in the housing cylinder, and the tube body is exposed to the outside air. It is characterized by not touching.
Invention of Claim 5 limited the gas pressurization type writing instrument of Claim 4, and the said accommodation cylinder or / and joining member (accommodation cylinder or joining member, or accommodation cylinder and joining member) ) Is not in contact with ink.
The invention according to claim 6 limits the gas pressurization type writing instrument according to any one of claims 1 to 5, and at least a part of the tube body, the accommodating cylinder, and the exterior member are provided. It is made of a transparent or translucent resin, and the ink inside is visible.
The invention according to claim 7 limits the gas-pressurized writing instrument according to any one of claims 1 to 6, and the volume of the space provided between the tube body and the accommodating cylinder. Is 2 to 10 times the volume of ink accommodated in the tube body in the initial state, and the pressure in the space is 0.15 MPa to 0.6 MPa in a state where the ink just before the end of writing is consumed. It is characterized in that gas is sealed in.
Claim 8 In the invention described in claim 4, the writing chip, the tube body, the housing cylinder, the joining member, and the exterior member according to claim 4 or 5 are housed in the writing instrument shaft cylinder, and between the tube body and the housing cylinder. The present invention relates to a refill for a writing instrument, which is a refill in which a pressurized gas is sealed in a provided space.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0007]
(Embodiment 1)
In the first embodiment, as shown in FIG. 1, a metal or a gas-impermeable or low-permeability resin-made
[0008]
In this gas pressurization type writing instrument, a joining
[0009]
The joining
[0010]
The space between the
[0011]
Here, the periphery of the joining
[0012]
Further, a reduced
The rear end of the reduced
[0013]
By joining the joining
In general, in a writing instrument, it is better that the diameter of the parts arranged around the
When joining the joining
A reduced
[0014]
In addition, a
[0015]
A gap d is provided between the locking part 24a of the
[0016]
In addition, although this embodiment joins the joining
When the joining
[0017]
In addition, airtight holding
Here, “airtight holding joint location” refers to a joint location between the
[0018]
For example, if the
On the other hand, since the
[0019]
The
Note that the
[0020]
The surroundings of the
[0021]
By forming the
In addition, the
[0022]
The
[0023]
The
Further, the thickness of the
[0024]
Further, when heated by incineration or the like, the
[0025]
In this case, the material of the
[0026]
The material used for the
[0027]
The
[0028]
The pressurized gas sealed in the
[0029]
Moreover, the volume of the
[0030]
The reason why the relationship between the pressurized gas volume and the ink volume is in the range of 2 to 10 times is that if the pressurized gas volume is less than twice the ink volume, ink is consumed by writing and the ink is divided. This is because the volume of the ink is reduced and the force for pushing out ink becomes insufficient, and the pressure difference between the initial stage and the end stage is large, and the pressure change is too large. On the other hand, if it exceeds 10 times, useless space is required, and in addition to high cost, there is a problem in appearance that the amount of ink appears to be relatively small.
[0031]
Further, the pressure in the
[0032]
In addition, it is preferable that ink does not contact the
[0033]
In addition, it is preferable that at least a part of the
In addition, the
Moreover, the
[0034]
(Embodiment 2)
FIG. 3 is a second embodiment showing a modification of the shape of the joining
[0035]
When a resin material other than low gas permeability or non-permeability is used for the
[0036]
(Embodiment 3)
FIG. 4 shows a third embodiment in which the joining
[0037]
In the present embodiment, by joining the
[0038]
In addition, although integrally molding the joining
[0039]
The
[0040]
For example, as in the first embodiment shown in FIG. 1, in the case where the joining
[0041]
As such a “joint portion formed with a small joining force”, for example, when the
[0042]
Of the bonding force at the bonding point between the
In the case where there are a plurality of joints, the joining force of the joint of the writing chip 10 (for example, the joint of the
[0043]
As described above, when the
[0044]
In a warehouse or the like for storing writing instruments, the temperature may reach 50 to 70 degrees C depending on circumstances. There is a problem that if the housing cylinder or the like is decomposed in this temperature range, it cannot be handled as a product. The ethylene vinyl alcohol copolymer (EVOH) does not decompose at these temperatures, but starts to decompose at a predetermined temperature of 90 ° C. or higher exceeding these temperatures. For this reason, storage and the like are facilitated, and in addition, when incinerated or the like, it can be easily decomposed and the pressurized gas can be discharged to the outside. Further, the gas permeability is low, and it also has an effect that it is difficult for gas to permeate outside in a normal state. Examples of other materials include nylon, transparent nylon, polyethylene terephthalate (PET), polyethylene naphthalate (PEN), polybutylene terephthalate (PBT), and polyacrylonitrile (PAN).
[0045]
Furthermore, the
[0046]
(Embodiment 4 and Embodiment 7)
FIG. 5 shows a gas pressure type writing instrument in which a moisture-proof layer 18a is integrally provided on the outer surface of the
[0047]
It is not necessary to provide the moisture-proof layer 18a on the entire surface, and it is preferable to provide the moisture-proof layer 18a at least at an exposed portion in contact with the outside air. Moreover, when providing the moisture-proof layer 18a in a part, it is preferable to form in the
[0048]
Here, the material of the moisture-proof layer 18a on the outer surface of the
[0049]
In addition, when the moisture-proof layer 18a is formed in two colors, when the joining
[0050]
The thickness of the moisture-proof layer 18a is suitably 0.2 to 2.0 mm. If it is smaller than 0.2 mm, the moisture resistance and moldability are poor, and if it is larger than 2.0 mm, the shaft diameter becomes large and the usability is poor, and the transparency is also poor. More preferably, it is 0.4-1.0 mm, More preferably, it is 0.5-0.8 mm.
[0051]
Further, it is originally desirable to seal, but a
[0052]
The
[0053]
A
[0054]
(Embodiment 5 and Embodiment 8)
FIG. 6 shows Embodiment 5 in which gas barrier layers 18c and 18d made of a material exhibiting low gas permeability or gas impermeability are provided on the inner surface or the outer surface of the
[0055]
Here, as the material of the gas barrier layers 18c and 18d on the inner surface and outer surface of the
Further, the material of the
This is because even if any material is used, the gas barrier property can be further improved, and further, when polyethylene terephthalate (PET) is used, the moisture resistance can be increased and the cost can be further reduced. This is because, when nylon is used, moldability is good and costs can be reduced. When polyethylene naphthalate (PEN) is used, transparency and water resistance can be increased, and when polybutylene terephthalate (PBT) is used, moldability is increased. This is because the cost is good and the cost can be reduced.
The gas barrier layers 18c and 18d are preferably formed thin from the viewpoint of ensuring the visibility of the ink inside, and can be provided on the containing
[0056]
The thickness of these gas barrier layers (18c, 18d) is suitably 1 μm to 2.0 mm. This is because if it is smaller than 1 μm, the gas barrier property is poor, and if it is larger than 2.0 mm, it becomes expensive and the transparency deteriorates. More preferably, it is 0.1 mm-1.0 mm, More preferably, it is 0.4 mm-0.8 mm.
[0057]
In addition to the above, various resins can be used for the
[0058]
In addition, a case where a moisture-proof layer is provided on the inner surface or the outer surface of the joining
As a material used for the gas barrier layer of the joining
[0059]
Further, when the
[0060]
Although it is possible to provide the gas barrier layer in a part, it is preferable to provide the gas barrier layer in order to obtain the effect of preventing gas leakage for a long period of time. Further, the gas barrier layer may be either the inner surface or the outer surface of the
[0061]
A
[0062]
(Embodiment 6 and Embodiment 9)
FIG. 7 is a sixth embodiment showing a gas pressure type writing instrument in which the moisture-
[0063]
Further, a moisture-
[0064]
Here, the material of the moisture-
[0065]
The thickness of the moisture-
[0066]
In addition, the following methods are preferable for forming the moisture-
In the case of transfer, for example, a film in which a metal or inorganic layer is formed is pasted in a layer shape. In the case of printing, a gas barrier base material and a metal or inorganic material are printed. In the case of application, polypropylene and cyclic polyolefin are applied. Also, a wax is applied. Wax is preferable because it is not so limited by the material of the counterpart to which it is applied (transfer and other problems may occur depending on the material of the counterpart). Here, the wax refers to an organic substance that becomes a low-viscosity liquid when heated by a solid at room temperature. For example, natural waxes such as animal and plant waxes, mineral waxes, and petroleum waxes extracted from petroleum (paraffin wax, microcrystalline). Wax, petrolatum), synthetic wax Fischer-Tropsch wax, polyethylene wax, and the like. In the case of vapor deposition, metal such as aluminum is vapor deposited and overcoated. Alternatively, inorganic vapor deposition or overcoating such as silicon oxide is performed.
Other configurations are basically the same as those of the first embodiment shown in FIG.
[0067]
Similarly to the above, a material exhibiting low gas permeability or gas impermeability, in which the
[0068]
FIG. 8 shows the writing instrument of the first embodiment more specifically. The writing tip, the tube body, and the housing cylinder are integrated and detachably mounted in the shaft cylinder of the writing instrument that is the
[0069]
(Embodiment 10)
FIG. 10 is a longitudinal sectional view showing a gas pressurizing writing instrument to which
In the tenth embodiment, as shown in FIGS. 10 and 11, the tube tip 14a is provided with a
The gas pressure type writing instrument is provided with an
In this gas pressurization type writing instrument, as will be described in detail later, the
[0070]
In the gas pressurizing writing instrument according to the tenth embodiment, the writing
[0071]
The joining
[0072]
Here, FIG. 11 illustrates the periphery of the joining
[0073]
Further, a reduced
In a state where the reduced
[0074]
By joining the joining
In general, in a writing instrument, it is better that the diameter of the parts arranged around the
When joining the joining
A reduced
[0075]
Further, a
[0076]
A gap d is provided between the locking part 24a of the
[0077]
In addition, although this embodiment joins the joining
When the joining
[0078]
In this embodiment, the structure which provided the joining location (tail plugs 42 and 46) of the joining force smaller than the joining force of the joining location of the
[0079]
In the present embodiment, a joint location joined with a joining force smaller than these joint locations is provided. As such a joining location, for example, when the
[0080]
The
The
[0081]
Most of the periphery of the
Further, the
In addition, in the gas pressurization type writing instrument illustrated in FIGS. 11 to 12, the
[0082]
By forming the
Most of the materials exhibiting low gas permeability or gas impermeability (for example, ethylene vinyl alcohol copolymer (EVOH), polyvinyl alcohol (PVA), polyacrylonitrile (PAN), nylon) have a relative humidity of the surroundings. Increasing the gas increases the gas permeability and facilitates gas permeation. For example, an ethylene vinyl alcohol copolymer (EVOH) has a very high barrier in a dry state, but the barrier property decreases as the relative humidity increases. By covering the periphery of the tube body with a moisture-
As shown in FIG. 10, the
[0083]
The
[0084]
Further, the
Furthermore, the thickness of the
[0085]
Further, when heated by incineration or the like, the
[0086]
In this case, the material of the
[0087]
As the material used for the
[0088]
The
[0089]
The pressurized gas sealed in the
[0090]
Moreover, the volume of the pressurized gas in the
[0091]
The reason why the relationship between the pressurized gas volume and the ink volume is in the range of 2 to 10 times is that if the pressurized gas volume is less than twice the ink volume, ink is consumed by writing and the ink is divided. This is because the volume of the ink is reduced and the force for pushing out ink becomes insufficient, and the pressure difference between the initial stage and the end stage is large, and the pressure change is too large. On the other hand, if it exceeds 10 times, useless space is required, and in addition to high cost, there is a problem in appearance that the amount of ink appears to be relatively small.
[0092]
Moreover, the pressure in the
[0093]
In addition, it is preferable that at least a part of the
Further, since the
[0094]
Here, the material of the moisture-
[0095]
It should be noted that the
[0096]
The
[0097]
In the tenth and eleventh embodiments, the
[0098]
In the present invention, in the tenth and eleventh embodiments, the writing
Moreover, the
[0099]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a gas pressure type writing instrument and a writing instrument refill capable of preventing gas leakage with a simple configuration, which are easy to produce and inexpensive.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal cross-sectional explanatory view of a gas pressure type writing instrument applied to Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal half sectional explanatory view for explaining the periphery of a joining
FIG. 3 is an explanatory view of a longitudinal section of a gas pressure type writing instrument applied to Embodiment 2 of the present invention.
FIG. 4 is an explanatory view of a longitudinal section of a gas pressure type writing instrument applied to Embodiment 3 of the present invention.
FIG. 5 is a longitudinal cross-sectional explanatory view of a gas pressure type writing instrument applied to Embodiment 4 of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory view of a longitudinal section of a gas pressure type writing instrument applied to Embodiment 5 of the present invention.
FIG. 7 is a vertical cross-sectional explanatory view of a gas pressure type writing instrument applied to Embodiment 6 of the present invention.
FIG. 8 is a longitudinal cross-sectional explanatory view of a gas pressure type writing instrument that more specifically represents the writing instrument according to the first embodiment of the present invention.
9A is a gas pressurizing writing instrument to which Embodiment 7 of the present invention is applied, FIG. 9B is a gas pressurizing writing instrument to which Embodiment 8 of the present invention is applied, and FIG. 9C is Embodiment 9 of the present invention. It is each longitudinal cross-sectional view explanatory drawing of the gas pressurization type writing instrument which applies No ..
FIG. 10 is a longitudinal sectional view illustrating a gas pressure type writing instrument to which
11 is a longitudinal cross-sectional explanatory view for explaining the main part around the joining
FIG. 12 is an explanatory view of a longitudinal sectional view of a gas pressure type writing instrument to which Embodiment 11 of the present invention is applied.
[Explanation of symbols]
10 Writing tips
10a Tip
10b Tip contact part (step)
10c Step
10d reduced diameter part
10e large diameter
12 ink
14 Tube body
14a tip
14b Rear opening
16 spaces
18 Housing cylinder
18a Moisture-proof layer
18c Gas barrier layer
18d gas barrier layer
18e moisture barrier
20 Joining members
22 Exterior member
22a Tip opening
24 Chip holder
24a Locking part
26 Tail plug
27 Rear locking part
27a Housing cylinder rear locking part
27b Tip holder rear locking part
28 Shaft cylinder
29 Locking projection
30 insertion hole
31 Airtight holding joint
32 Grip part
33 grip
34 Clearance
35 Vent
36 Thin section
40 float
42 Tail plug
44 Rear locking part
44a Tube body rear locking part
44b Tip holder rear locking portion
46 Tail plug
48 Gap (space) between the outer peripheral surface of the tube body and the inner peripheral surface of the exterior member
50 Locking part
52 Moisture-proof layer
Claims (8)
筆記チップ先端を除き、収容筒体の少なくとも一部を覆う外装部材を設け、
前記外装部材は、前記収容筒体よりも耐熱性又は/及び耐湿性を有し、前記外装部材の内部が外気と遮断される密閉構造であることを特徴とするガス加圧式筆記具。At least one of the tube bodies is provided with a writing chip provided at the tip and containing therein a tube body that accommodates ink to be supplied to the writing chip and opened to the rear, and a space that communicates with the rear opening portion of the tube body. A housing cylinder containing the portion, the housing cylinder made of a material exhibiting low gas permeability or gas impermeability, and in a space provided between the tube body and the housing cylinder A gas pressure type writing instrument enclosing a pressurized gas,
Except for the tip of the writing chip, an exterior member that covers at least a part of the housing cylinder is provided,
The gas pressurizing writing instrument, wherein the exterior member has a heat resistance and / or moisture resistance than the housing cylinder, and has a sealed structure in which the interior of the exterior member is blocked from outside air.
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