JP4474552B2 - 滅菌処理器における滅菌処理確認/点検用シート、該シートを用いた確認/点検方法、および該シートによる滅菌処理の確認/点検用管理システム - Google Patents

滅菌処理器における滅菌処理確認/点検用シート、該シートを用いた確認/点検方法、および該シートによる滅菌処理の確認/点検用管理システム Download PDF

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Description

本発明は、医療現場での滅菌処理器における滅菌処理の確認/点検用シート、これを用いた滅菌処理確認/点検方法、および該シートによる滅菌処理結果の確認/点検用管理システムに関する。
さらに詳しくは、各種の医療現場、例えば、歯科医療現場で用いる医療器具等を介した広義の病源菌感染を阻止するための滅菌処理器(オートクレーブ)において、該滅菌処理器の滅菌処理条件である温度、圧力、時間、蒸気、ガス流量などの雰囲気状態を確認かつ点検する第2の指標資料(後述の実施形態例では“CI”として述べる化学的インジケータ資料)と、その滅菌処理状態/滅菌処理結果を確認かつ点検する第1の指標資料(後述の実施形態例では共に“BI”として述べる生物学的インジケータ資料)とからなる医療器具等の滅菌処理の実態を適確に確認かつ点検し得る確認/点検用のシート、これを用いた確認/点検方法、及び該シートを用いた医療器具等の滅菌処理の適否を適確に確認/点検し得る管理システムに係るものである。
世知辛い現世に生きる我々にとっては、自分自身の全ての面での健康維持の管理に頗る関心があり、自分の心情以外での、身体自体の健康維持管理が最大の関心事であることは敢て論を待たない。
従って、我々の身体の健全さを司る医事については、自身の身体の健康維持の上からも各種の診療科目を持つ開業医院の存在はかかせないものであり、なかでも口腔診療科目を専門とする開業医院、すなわち、歯科開業医院の存在が極めて大切である。
この種の歯科医療現場における医療器具等を介した病源菌の感染予防のための対策として、一般的に、従来の場合、国際的には、例えば、過ぐる2003年9月18日付けで、国際歯科医師連盟;FDI(Federation Dentaire Internationale)から、9項目に亘る『歯科における感染管理対策』が公表されており、また、これに続いて同年12月19日には、米国疾病予防管理センター;CDC(Centers for Disease Control).(以下、単に“CDC”という)によって同様な『歯科医療現場における感染制御のためのガイドライン』が発表されている。
この場合、前記CDCからのガイドラインは、これに先立つ1993年に同CDCから提示された既存のガイドラインを全面的に更改したもので、該ガイドラインには「歯科医療現場での細菌感染症の予防および管理」と、それに「歯科医療従事者の健康および安全」とに関する詳細な勧告が92頁にも亘って提示されている。
一方、我が国においては、2000年に至って、日本医科機械学会;JSMI(Japanese Society of Medical Instrumentation)の監修下に『医療現場における滅菌保証のガイドライン2000』が刊行されている。これは我が国における最初のものと呼ばれており、このガイドラインの中では歯科医療現場における感染阻止対策として、該歯科医療現場での適切な滅菌処理と、その処理工程を実行するために順守しなければならない諸事項や各条件について具体的かつ詳細に言及されている。
このように現代社会にあっては、近年に到って急速に医療における感染阻止対策が重要視され、かつその中でも特に歯科医療現場での感染阻止対策が最重要視されている。しかし、それにも拘らず、実際の医療現場では所要の感染阻止対策が必ずしも適確には実行されていない。この感染阻止に対する当事者の意識や認識のそれ自体、ひいては理解の程度が未だに極めて低いものと言わざるを得ない状況にある。
そして、このような状態は、現在の歯科医療においても全く同様で、例えば、この歯科治療でも治療対象となる患者の骨組織や血液などに対し、治療器具等が直接接触することがほとんどであり、これらの治療器具等の全てに滅菌処理の必要性のあること、ひいては治療器具等を無菌状態に保たなければならないことは、上記の各ガイドライン等からしても極めて明らかである。
なお、ここで云うところの“無菌”とは、すべての微生物が存在しないことであり、“滅菌”とは、その無菌性を達成するプロセスであり、予め無菌性保証レベル;SAL(Sterility Assurance Level)(以下、単に“SAL状態”という)を設けて、このレベルに達したときを、いわゆる“滅菌”状態と定義するための10−6(100万分の1)の数値が、国際的にも、また日本薬局方においてもそれぞれに採用されている。つまり、このことは滅菌処理し終えた個々の各治療器具等のそれぞれに対して、有害とされる細菌微生物の生き残り得る確率が、1/1,000,000以下であることを意味している。
また、前記“滅菌レベル(SAL)”を達成できる無菌処理方法として、現在のところ、加熱法(高圧蒸気滅菌法)以外に、熱照射法(放射線法)、熱ガス法(酸化エチレンガス法、過酸化水素ガスプラズマ法)などがある。しかし、これらの内で最も信頼性が高く確実な滅菌処理法としては、何と言っても高圧蒸気滅菌法であることが知られており、既に、この高圧蒸気滅菌法を適用した小型の滅菌処理器も現れている。
現時点においては、一般の歯科開業医院にあっても、この種のいわゆる“卓上型の高圧蒸気滅菌処理器”が、おそらくはほぼ100%近くまでに亘って少なくとも1台以上は設置されている。しかし、現在のところ、これらの各歯科開業医院における滅菌処理サイクルとか、滅菌処理器に対する保守管理の態様等が完全なものとは決して言えず、米国や我が国の比較的大きい病院施設などでは、これらの「卓上型蒸気滅菌処理器」は、いまだもって定期的な滅菌処理器としては使用すべきでないとまで言われている。一度、購入して院内に配置した「卓上型蒸気滅菌処理器」についての定期的な整備点検の処置は、殆んどの場合、一切行なわれていない。また、実際に滅菌処理工程が正しい条件下で、しかも、正しく稼働されているかを確認すること自体、極めて困難である。
さらに、忙しい歯科診療時間内に行なわれる滅菌処理作業については、歯科医師の本人自身、すなわち、滅菌処置の大事なことを知悉している医師ではなく、例えば、院内スタッフが行なう場合が多い。このため、滅菌処理する前段階における各治療器具等の洗浄不足、それに加え、滅菌工程とか滅菌負荷限界の認識不足などにより、多くの滅菌不良事故が発生しているのが現状である。そこで、米国歯科学会;ADA(American Dental Association)や、疾病対策予防センター;CDC(Centers for Disease Control)からは、一応、勧告としてではあるが、例えば、最低1週間に1回程度のチエックが推奨されている有様である。
しかしながら、我が国では、これらの滅菌処理工程を点検整備する機能をもった歯科開業医院は皆無であると言っても過言ではない。そして、この種の滅菌処理状態をモニターして監視する手段として、一般的に、いわゆる化学的インジケータ;CI(Chemical Indicator)(以下、単に“CI”とのみいう)、および生物学的インジケータ;BI(Biological Indicator)(以下、同様に“BI”とのみいう)とがそれぞれに利用されている。この場合、前記CIについては、滅菌処理のための高圧高熱状態を、例えば、変色変化によって検知するものであり、また、前記BIについては、病源菌の滅菌状態の如何を同様にして検知するためのものである。
而して、この場合、前記前者手段の「CI」については、いわゆるISO/TC198(医療機器の滅菌に関する国際標準化委員会において既に制定)として知られており、ここでの治療器具等に対する滅菌工程の各パラメータを任意にモニタリングするために必要ではあるが、勿論のことに該治療器具等の無菌性を何ら保証するものではあり得ない。
また、前記後者手段の「BI」については、いわゆる“指標菌”とも呼ばれている特定の無害とされる細菌微生物を用いているもので、ここでの該“指標菌”とは、それぞれの各滅菌処理法に対して、最も高い抵抗性を示す細菌微生物(この場合には、一種の試薬的に用いる細菌微生物)の一種として知られ、該当する高圧蒸気滅菌乾熱法における通常のモニタリングのためには、いわゆるGeobacillus stearothermophilus(G.stearo菌)と称されるグラム陽性桿菌が用いられるのが通常である。
ここで、このG.stearo菌は、加熱による乾燥処置および消毒薬などに極めて強力な抵抗性を示すと共に、栄養型の分裂増殖が困難になった環境下では、いわゆる、芽胞を形成し、かつこの周辺環境が良い方に改善されると、これが発芽して再び元の微生物、つまりは活性なG.stearo菌に復元して所期通りに増殖を始めるものである。また、この種の芽胞形成菌は、非病原性の状態では、いわゆる人体に対しては言うまでもなく、医療器具等にも全く為害性がないものとして知られている(ただし、体内に入った場合には有害となる)。さらに、これを短時間内で殺芽胞するためには、現在のところ、先に述べた高圧蒸気滅菌乾熱法のみに限られるので、本発明においては、この滅菌処理法が至極適しているものと言える。そして、このG.stearo菌の利用に際しては、いわゆるグラシン紙に包んで用いることを可とするのである。
このような生物学的インジケータ(BI)は、実際に滅菌処理が適当に為されたか否かを確認/点検することが可能である。しかし実際の滅菌処理器内においては、被滅菌処理物を滅菌処理器の許容量を超えて詰め込んだり、不均一に詰め込んだり、あるいは滅菌処理器自体の不調、設定条件の不備等により、必ずしも均等に滅菌処理がなされるとは限らない。
本発明は、上記従来の各開業医院における治療器具等の滅菌処置の各問題点を改善するためになされたものである。その目的とするところは、この種の開業医院における治療器具等の滅菌処理を適確かつ完全で、しかも、手軽かつ容易に行ない得ると共に、これを適正に管理できるようにすることにある。そしてこれを実現するため、滅菌処理器における滅菌処理の確認/点検用のシート、このシートを用いた滅菌処理確認/点検方法、及び該使用されたシートによる滅菌処理の確認/点検用の管理システムをそれぞれに提供することである。
本発明者らは、このような従来の実情に鑑み、上記目的を達成すべく鋭意に開発努力を続けた結果、開業医院での滅菌処理器の有効活用法を見出して本発明を完成したものである。
即ち、本発明にかかる滅菌処理確認/点検用シートは、バシルス(バシラスと呼ぶ場合もある)属の細菌である第1の指標資料を含む部分と、滅菌処理条件を感知する第2の指標資料を含む部分と、前記第1の指標資料を含む第3の部分と、モニタリング用の第1の指標資料を含む第4の部分と、を長手方向にこの順で設けた滅菌処理確認/点検用シートであって、前記第1の部分及び前記第3の部分は、滅菌処理後における前記細菌の生存状態により滅菌の適否判断に用い、前記第2の部分は、滅菌処理条件の適否判断に用い、前記第4の部分は、モニタリング用として滅菌処理前における前記細菌の生存を確認するために用いる滅菌処理確認/点検用シートであることを特徴とする。
そして、前記第1の指標資料に用いるバシルス属の細菌には、病原性を有さず、かつ、芽胞を形成する生物学的インジケータ資料を用いるのが好ましい。特に、このバシルス属の細菌として、ゲオバシルス・ステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)、バシルス・アトロファエウス(Bacillus atrophaeus)、バシルス・プルミルス(Bacillus Pulmilus)、バシルス・メガテリウム(Bacillus Megaterium)から選択されるいずれかを含む菌を用いるのが好ましい。
また、前記第2の指標資料には、温度、時間、圧力、蒸気、ガス濃度等の滅菌処理条件のいずれか、又はこれらの2以上の条件に応じて色が変化する化学的インジケータを用いるのが好ましい。具体的にはISO/TC198、FDA510K、AAMI規格、EN867−1/2のClass D、CI−STP、CI−STP12、CI−STP24、CI−SINT、CI−EXT、CI−BDTLF、CI−BDS、CI−EOINT、又はCI−ETPから選択される化学的インジケータ(CI)を用いるのが好ましい。
さらに、少なくとも前記第1の指標資料を含む部分は、外部からの細菌汚染を防止するため、当該部分が無菌シートで覆われていることが好ましい。また、該シートは滅菌処理器内に容易に変形して入れることができるよう、可撓性であることが好ましい。
また、本発明にかかる滅菌処理確認/点検方法は、バシルス属の細菌である第1の指標資料を含む第1の部分と、滅菌処理条件を感知する第2の指標資料を含む第2の部分と、前記第1の指標資料を含む第3の部分と、モニタリング用の第1の指標資料を含む第4の部分と、をこの順で設けた滅菌処理確認/点検用シートを用いた滅菌処理装置内の滅菌処理状態を確認/点検する方法であって、該シートから、モニタリング用の第4の部分を切り離し、前記滅菌処理器内に装入して滅菌処理を行う工程と、該滅菌処理した前記シートの第2の部分から、滅菌処理条件を判断する工程と、該滅菌処理した前記シートの第1の部分及び第3の部分、ならびに滅菌処理前に切り離した前記第4の部分に含まれるバシルス菌を培養し、該バシルス菌の存在状態から滅菌の適否を判断する工程と、を含む滅菌処理装置内の滅菌処理状態を確認/点検する方法である。
また、本発明にかかる管理システムは、一般の歯科開業医院を含む滅菌処理施設において、滅菌処理器による治療器具を含む被滅菌処理物の滅菌処理が確実になされているかを、大学病院を含む管理施設で該滅菌処理器での処理操作の状態を確認/点検する管理システムであって、バシルス属の細菌である第1の指標資料を含む第1の部分と、滅菌処理条件(温度、時間、圧力、蒸気、ガス流量のいずれか1以上の条件)を感知する第2の指標資料を含む第2の部分と、前記第1の指標資料を含む第3の部分と、モニタリング用の第1の指標資料を含む第4の部分と、をこの順で設けた滅菌処理確認/点検用シートを、前記管理施設から前記滅菌処理施設へ配布し、該配布を受けた前記滅菌処理施設において、該配布された前記シートから、モニタリング用の第4の部分を切り離した該シートを、前記滅菌処理器内に装入して前記被滅菌処理物とともに滅菌処理し、該滅菌処理した前記シート及び、前記滅菌処理前に切り離したモニタリング用の第4の部分を前記管理施設に送付し、該送付を受けた該管理システム又は該管理システムから寄託を受けた検査センターにより、前記送付された前記シートの前記第1の部分及び第3の部分、ならびに前記第4の部分の前記第1の指標資料を培養し、バシルス菌の増殖の有無を判定するとともに、前記第2の部分の指標資料の変化から滅菌処理条件の適否を判定し、該ステップにおける判定に基づき、前記滅菌処理器内における滅菌処理の適否を前記滅菌処理施設に通知する管理システムである。
以上のような本発明にかかる滅菌処理確認/点検用シートでは、少なくとも第1の指標資料及び第2の指標資料の両者を有するシートとすることで、滅菌処理により滅菌が適当になされたか否かを判断できるとともに、滅菌処理の際の滅菌処理条件が適当であったか否かをも同時に判断できる特徴を有する。さらに、第2の指標資料を挟んで、第1の指標資料を含む部分を離間して設けることで、滅菌処理内部における滅菌処理の均一・不均一状態を判断することが可能となる。さらに、本発明では、第2の指標資料により滅菌処理条件(温度、時間、圧力、蒸気、ガス濃度等のいずれか、又はこれらの2以上の条件)が適当になされているかの判断が直接的かつ容易に判断可能である。このため、明らかに滅菌処理条件が不備で合った場合などでは、第1の指標資料である細菌の存在(生存)確認をするまでもなく、滅菌処理が適当に行われていないことが確認できる。さらに、本発明では、第4の部分の第1の指標資料により、第1及び第3部分に含まれる第1の指標資料のバシルス属の細菌が、滅菌処理前には確実に存在していたことを確認することができる。
また、本発明にかかる滅菌処理確認/点検用シートを用いた管理システムでは、滅菌処理器12における滅菌処理の適否について定期的な確認/点検が可能となり、滅菌処理の不備による多々の問題を解消するための管理システムを提供するものである。
以下、本発明に係る滅菌処理確認/点検用シート、該シートを用いた滅菌処理確認/点検方法、及び該シートによる滅菌処理の管理システムにつき、具体的かつ詳細に説明する。
図1は、本発明に係る滅菌処理確認/点検用シートの一実施形態の概要構成を示す斜視図である。ここでシート51は、適切なシート基板52上に、第1の指標資料である生物学的インジケータ(BI)62を含む第1の部分、滅菌処理条件(温度、時間、圧力、蒸気、ガス濃度などのいずれか又はこれらの2以上の条件(特にこの中でも温度、時間、圧力))を確認/点検するための第2の指標資料である化学的インジケータ(CI)61を含む第2の部分、上記と同様の第1の指標資料である生化学的インジケータ(BI)62を含む第3の部分、さらに上記と同様の第1の指標資料である生化学的インジケータ(C−BI)63を含む第4の部分とを、シート51の長手方向に順に設けた構成を有する。そして、第4の部分に設けた指標資料63は切り離し可能とするため、例えば第3の部分と第4の部分の間にミシン目64などが入っている。さらに本実施形態では、バーコードなどの識別標識71が該シート51の長手方向の端に設けられ、該識別標識71をシート51から切り離しできるようシート51と識別標識71間にはミシン目72が設けられている。
第1の指標資料である生物学的インジケータ(BI)62,(C−BI)63は、滅菌処理が確実になされたか否かを確認/点検するためのもので、バシルス属の細菌からなる。具体的には、各種滅菌処理法に対して最も高い抵抗性を示す細菌微生物として知られ、高圧蒸気滅菌法において通常使用されるゲオバシルス・ステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)(G.stearo菌)の他、バシルス・アトロファエウス(Bacillus atrophaeus)、バシルス・プルミルス(Bacillus Pulmilus)、バシルス・メガテリウム(Bacillus Megaterium)から選択されるいずれかの細菌微生物を用いることが好ましい。これらは、通常無害の細菌微生物であることに加え、煮沸細菌を行っても芽胞を形成して生き延びる高い抵抗性を示す細菌微生物である為である(ただし、体内に入ると有害となる)。
また、第2の指標資料である化学的インジケータ(CI)61は、温度、時間、圧力、蒸気、ガス濃度などのいずれか又はこれらの2以上の滅菌処理条件を確認/点検するためのものであり、滅菌処理の際に一定の処理条件に達していることを確認/点検することが可能なものであれば良い。例えば、米国FDAの510KのAAM規格、EN867−1/2のClass D、又は/及びISO1140−1のClass5の規格に合致したケミカルインジケータ(CI)を用いることができる。具体的には、米国レーベン社製のCIである、CI−STP、CI−STP12、CI−STP24、CI−SINT、CI−EXT、CI−BDTLF、CI−BDS、CI−EOINT、CI−ETPなどを用いるのが好ましい。これらは、所定滅菌処理条件に達すると変色することにより、直接的かつ容易に滅菌処理条件を確認/点検できる。例えば、CI−STP、CI−STP12、CI−STP24では、滅菌処理条件が132℃から134℃で2分間、又は121℃で10分間の条件が満たされると、白線が黒色に変化する。CI−SINT、CI−EXTでは温度、蒸気及び時間の各条件が満たされると白色から黒色に変化する。また、CI−BDTLF、CI−BDSでは、圧力が所定条件となると赤色から黒色に変化する。さらに、CI−EOINT、CI−ETPでは、ガス濃度、蒸気、温度、及び時間の各条件が所定条件を満たすと、試験紙がそれぞれ濃茶色、緑色に変化する。なお、CI−STP、CI−STP12、CI−STP24、CI−SINT、CI−EXT、CI−BDTLF、CI−BDSは、主に、高圧蒸気滅菌処理器用の処理条件を確認/点検するために用い、CI−EOINT、CI−ETPは、エチレンオキサイドガス(EOガス)による滅菌処理器用の処理条件の確認/点検用に用いるのが好ましい。
また、識別標識71は、個々を区別する為のもので、例えば滅菌処理器12を特定するためのシリアルナンバーなどをバーコード化した識別標識71である。この識別標識71はいずれの構成でも良く、また必ずしも必要なものではない。
次に、本発明の滅菌処理確認/点検用シート51の使用態様を説明する。滅菌処理器12により滅菌処理を行う際には、本発明に係る滅菌処理確認/点検用シート51は、モニタリング用の第1の指標資料63を含む第4の部分をシート51から切り離した上で滅菌処理を行う。図2は、本発明に係る滅菌処理確認/点検用シートを装入して滅菌処理する滅菌処理器12の使用態様を示す概略図である。滅菌処理の際には、滅菌処理する必要のある数々の治療器具等を、例えば必要に応じて所要の布帛などに包み込んだ被滅菌処理物21として図に示す如く詰め込み、同時に、本発明に係るシート51を滅菌処理器12内に装入し所要条件で滅菌処理を行う。この際、シート51のシート基盤52は可撓材料で形成し、シート51を自由に撓めることができるようにすることが望ましい。これにより、滅菌処理器内の任意の位置における滅菌処理状態を確認/点検することが可能となる。このシート51の装入形式としては、特に第1の指標菌62を含む第1の部分と第3の部分とが上下になるよう装入するのが好ましい。この場合、滅菌処理器12内において、加熱温度、加圧圧力が低くなる傾向にある下方の位置、及び加熱温度、加圧圧力が高くなる傾向にある上方の位置に第1の指標資料62を含む第1の部分、及び第3の部分を配置することで、滅菌処理器内部における滅菌処理条件の差異に基づく滅菌処理の適否をより確実に確認/点検することが可能となる。なお、シート51の装入の形式はこれに限られるものではなく、例えば、滅菌処理器12の側部に装入しても良く(図示せず)、また、該シート51を複数設けても良い。また、滅菌処理器12内部の上下間ではなく、左右(水平方向)に設けても良い。
このようにして滅菌処理器12内で被滅菌処理物21と同時に滅菌処理されたシート51の第1の部分及び第3の部分に含まれる第1の指標資料62、ならびに該滅菌処理前に切り離し滅菌処理工程には曝されていない第4の部分の第1の指標資料63とを培養し、菌の存在の有無を検査することで滅菌処理が確実に行われているか否かを確認/点検する。ここで、第4の部分の第1の指標資料63はモニタリング用の指標資料であり、シート51の第1及び第3部分に含まれる第1の指標資料62のバシルス属の細菌が、滅菌処理前には確実に存在していたことを確認するためのものである。
また、滅菌処理後のシート51の第2の部分に含まれる第2の指標資料である化学的インジケータ(CI)により、滅菌処理条件が適当であったか否かの確認/点検ができる。特に上記したように、色の変化(具体的には試験紙の変色)により各種条件の適合性を判断できるCIを用いることで、直接的かつ容易にその適否を判断することが可能である。このCIは確認すべき滅菌処理条件に応じて適宜選択されるべきで、必要に応じて2以上もしくは2種以上のCIを設けても良い。
なお、上述の如く、この第2の指標資料である化学的インジケータ(CI)61は、実際に滅菌されたか否かを確認/点検し得るものではなく、あくまで滅菌処理条件が適当な条件に達しているか否かを確認できるに過ぎない。即ち、滅菌されたか否かの確認/点検には第1の指標資料である(BI)62による検査が必要となる。しかし、このCIを用いて直接的にかつ容易に滅菌処理条件の適否が判断し得ることで、滅菌処理が適当に行われているか否かの大まかな判断を下すことが可能であると言える。特に、BIによる滅菌の適否確認には培養等の処理が必要となり相当期間を要する。従って、直接的かつ容易に滅菌処理条件を確認し得る(CI)61を設けた本シート51の構成とすることは有意義である。例えば、CIが全く変色しない、即ち滅菌処理条件が明らかに不適当であった場合、第1の指標資料(BI)62による検査を得ずとも滅菌処理が適当に行われていない、或いはその可能性が高いと判断できる。また、インジケータ(CI)61に、滅菌処理に必要な条件より高い、厳しい条件のものを用い、これが滅菌処理後に十分変色、即ち滅菌処理条件が十分満たされている場合には、滅菌処理も確実に行われている可能性が高いと判断できる。また、CIが中間色の場合、即ち滅菌処理条件が十分であるとも不十分であるとも判断できないような場合には、BIによる検査の必要性が高いと判断できる。
1に示した実施形態は単なる本発明の好ましい一実施形態を示すに過ぎない。ただ、図1に示すが如く、第1の指標資料を含む第1及び第3の部分をシート51の長手方向の両端に設けること(滅菌処理する際の状態において)は好ましい態様である。この場合、2つの第1の指標資料は最も離間して設けた構成としており、より離れた場所における滅菌処理の適否を確認することが可能となる。
なお、図1に示した実施形態では、第1の指標資料を2カ所(第1及び第3の部分)設けた構成としたが(モニタリング用資料である第4の部分を切り離した滅菌処理器内に装入する形態で)、3カ所以上設けた構成としても良い。
また、少なくともバシルス属の細菌である第1の指標資料は、無菌シート55で覆い、外部からの細菌汚染を防止する必要がある。この無菌シートとしては、滅菌処理における湿度、温度、加圧状態で破損、劣化しない材質のものである必要があり、例えばグラシン紙(タイベック製、ポリエチレン製)などが望ましい。
続いて、図3を用いて、上記シート51を用いた本発明の管理システムの実施態様について説明する。図3は、滅菌処理施設11(11a・・・11n)における滅菌処理器の滅菌処理の確認/点検を管理する管理システムを示す模式図である。ここで滅菌処理施設11は、例えば各歯科開業医院11a、11b、・・・11nなどの被管理先であるが、本実施形態では説明の便宜・簡略化するため、その代表例として歯科開業医院(滅菌処理施設)11のみを表示する。
ここで、本実施形態による管理システムの場合、原則的には、管理元となる管理施設101が必要であり、かつ該管理施設101は、相応の権威ある研究機構で、しかも、傘下に相当の研究設備などを持つ検査センター102となる検査部署が必要である。例えば、無菌室や細菌培養室などを備えていなければならないため、本願人の居住する該当の広島地区であれば、例えば、管理施設101としては広島大学付属病院・矯正科が適当し、かつ検査センター102には(株)福山臨床検査センターが適当する。また、被管理先となる前記開業医院(滅菌処理施設)11においては、管理対象となる少なくとも1台以上、複数台の前記滅菌処理器12のあることが前提条件となる。また該滅菌処理器12に対する確認かつ点検の管理については、例えば、一箇月に2回程度(日時を指定)行う必要があると思われる。
而して、前記管理元となる管理施設101においては、先ず、前記シート51の1以上を1セット(対応する前記管理先の歯科開業医院11が所有する滅菌処理器12の台数にセット数を合わせる)にすることで、前記管理先である歯科開業医院11に向け、例えば、郵送141によって届け、かつ該歯科開業医院11では、これを受け取る。なお、このセット化される前記シート51群に対しては、前記管理施設101側において、その郵送時に宛て先の開業医院11が持つ前記対応の滅菌処理器12に該当する識別表示71を予め個々に表示させてから行なう。又は予め表示することはせず、前記開業医院11側にあって、該識別表示71がなされていない場合、該対応の滅菌処理器12に該当する識別表示71を改めて表示させておくものとする。
また、前記シート51を受け取った前記開業医院11側では、前記した第1の指標資料(C−BI)63を切り離した該シート51を用いて通常通りに前記滅菌処理器12による被滅菌処理物21の滅菌処理を行なう。すなわち、この被滅菌処理物21を滅菌処理操作するためには、前記シート51から、第1の指標資料(C−BI)63を切り離し、前記滅菌処理器12による滅菌処理を行う。そして該滅菌処理の終了後、シート51(第1の各指標資料(BI,BI)62,62及び第2の指標資料(CI)61が含まれている)並びに、切り離した第1の指標資料(C−BI)63とを前記管理施設101へ返送する142。ここで切り離した(C−BI)63は、滅菌処理前の(BI)62,(C−BI)63自体が真正なものであるか否か(バシルス属の細菌が存在しているか否か)を確認するためのモニタリング用の資料となる。
そして、前記開業医院11から返送142されてきた処理済シート51、つまり、滅菌処理によって然るべく変質している処理済シート51は、これを受け取った管理施設101において識別表示71が表示されているシート部分をあらためて切り離した上で、すなわち、何処の開業医院から来たものかの判断ができかねるようにし(主に、滅菌処理の確認かつ点検をなす点検/判定者等の主観的判断を一切排除する必要上から、機密に保持しなければならない)、これと第1の指標資料(C−BI)63とを所期通りに整理し、改めて前記検査センター102に回送143する。
前記検査センター102においては、この回送されてくる処理済シート51の第1の指標資料(BI)62、及びモニタリング用第1の指標資料(C−BI)63を試験培養した上で滅菌状態の適否を検査し、かつ滅菌処理の際の滅菌条件が適切か否かを第2の指標資料(CI)61の変色の状態(これは一例でありこれに限られない)によって判定する。なお、後述するように、(CI)による滅菌条件の適否判断は管理施設101で行うようにしても良い。
次に、検査センター102は、上記検査結果((BI,BI)62,62,(C−BI)63,(CI)61の結果)を前記管理施設101に回送145する。なお、(CI)61については管理施設101において判断するようにしても良い。
管理施設101では、前記滅菌処理の検査センター102における検査結果により、前記第2の指標資料(CI)61での滅菌条件が完全には満足されていない場合には、前記第1の各指標資料(BI,BI)62,62での培養結果、つまり、検査結果の如何には一切拘わらずに、後述する如く、該当する開業医院11に対して該当する前記滅菌処理器12の点検整備を通達144して要請し、その整備終了後に再度同様な点検を行なう。
一方、(CI)61での滅菌処理条件の確認/検査の結果、滅菌条件が満足されていると判断できる場合には、(BI,BI)62,62,(C−BI)63における菌の存在の有無を確認する。
次に、前記検査センター102における実際の試験培養結果の一例と、その点検判断結果とを図4に示す(但し、上記したBIについては同種の役割りを担う「バシルス菌」を用いた)。その判断基準は以下の通りである。
1)前記各第1の指標資料62での「BI」を培養した結果、いわゆる細菌コロニーの形成が認められたものを“×”、これが認められなかったものを“○”とする。
2)全てのC−BI(滅菌処理工程前に切り離す指標資料63)は滅菌工程に曝されていないので“×”となり、該C−BIが“×”とならなかったセットについては、BI自体の製品不良が予想されるので、再検査に回す。
3)BI−1,BI−2(BI−1は第1の部分にある第1の指標資料62であり、BI−2は第3の部分にある第1の指標資料62を示す。本実施形態では、滅菌処理器12に対して、BI−1が上側、BI−2が下側となるようシート51を入れ滅菌処理した場合を示す)は、滅菌処理が完全に行なわれていれば、両方とも“○”となるはずである。
4)CIの変色判定が充分なものを“○”とし、変色不十分なものを“×”とする。
ここで、所期通りの滅菌がなされていない場合、および滅菌処理器に不具合が存在していた場合には、以下の事柄が考えられる。
1.C−BI‥‥×, BI−1‥‥×, BI−2‥‥×, CI‥‥×. =前記滅菌処理器12の不良・整備依頼→同整備終了→再滅菌処理→再確認/点検
(この場合は、前記滅菌処理器12の不具合が予想されるので、別に整備依頼を通達144することになる)
2.C−BI‥‥×, BI−1‥‥×, BI−2‥‥×, CI‥‥○. =再滅菌処理→再確認/点検
(この場合は、滅菌処理者側の操作ミスの可能性が高いと予想される)
3.C−BI‥‥○, BI−1‥‥○, BI−2‥‥○, CI‥‥○. =再滅菌処理→再確認/点検
(この場合は、CIが不良品であったと予想される)
4.C−BI‥‥×, BI−1‥‥×, BI−2‥‥○, CI‥‥○. =再滅菌処理→再確認/点検
(この場合は、前記滅菌処理器12内の最上方に位置されるBIが、滅菌処理者側の操作ミス等のために滅菌できていないと予想される)
5.C−BI‥‥×, BI−1‥‥○, BI−2‥‥×, CI‥‥○. =再滅菌処理→再確認/点検
(この場合は、前記滅菌処理器12内の最下方に位置されるBIが、滅菌処理者側の操作ミス等のために滅菌できていないと予想される)
6.C−BI‥‥×, BI−1‥‥○, BI−2‥‥○, CI‥‥○. =滅菌状態良好→認定書発送152
(この場合は、滅菌処理が完全になされていることが確認できる)
そして、前記1.から5.の結果がでた場合には、6.の結果がでるまでの間、前記滅菌処理器12の整備および再確認/点検を継続する必要があり、6.の結果がでた時点で再点検を終える。
前記滅菌処理の検査センター102における検査結果により、先にも述べた如くに前記第2の指標資料(CI)61での滅菌条件が完全には満足されていない場合には、前記第1の各指標資料(BI,BI)62,62の培養結果、つまり、検査結果の如何には一切拘わらずに、前記該当する開業医院11に対して該当する滅菌処理器12の点検整備を通達145して要請し、その整備終了後に再度同様な点検を行なう。
また、再検査の終了後、前記6.の結果、つまり、滅菌処理が順当に完了した時点で、初めて、前記管理施設(ここでは、先に述べた××大学付属病院・××科など)101から、次ぎの点検日の日付けを記入した“本医院で用いる各種の治療器具等については、滅菌システムによる滅菌チエックを受けて「完全滅菌に認定」されている”とする“証明”ともなる『認定書』151を管理先の開業医院(各開業医院、例えば、各歯科開業医院)11に交付152する。
なお、第2の指標資料(CI)による滅菌処理条件の適否判断は管理施設101により行うことも可能である。この場合において、上記適否判断の結果滅菌処理条件が適切でないと判断される場合には、滅菌処理器の不具合、操作ミス等が考えられる。このため、管理施設101では、シート51等を検査センター102へ回送143することなく開業医院11に対して点検整備を通達145する。一方、CIによる適否判断の結果滅菌処理が適切であると判断される場合には、シート51及びモニタリング用指標資料(C−BI)63を検査センター102へ回送143する。この場合、検査センター102では、第1の指標資料(BI,BI)62,62及び(C−BI)63について滅菌処理の適否(菌の存在有無)を検査すれば足りる。
而して、前記滅菌状態をモニタリングして管理する管理システムでは、必ずしも前記開業医院11で用いられる各種の治療器具等の完全な滅菌状態を常時保証するものではないが、開業医院11への本管理システムの導入により、該開業医院11においては、各院内スタッフにも、例えば、“滅菌状態を点検している”という効果的な意識付けが可能になることで、その操作ミスが大幅に改善されることが容易に推測される。また、これまでは殆んど実行されていなかった滅菌処理器12の整備についても、定期的な点検が受けられるようになり、患者のみならず全ての院内スタッフを二次感染のリスクから防護でき、医事界全体に求められている感染対策に非常に有益である。
而して、前記滅菌処理の検査センター(□□臨床検査センター)102では、全ての第1の各指標資料(BI)62,62と第2の指標資料(CI)61とのそれぞれが、例えば、この場合には所期通りに2日間だけ培養されて、その培養結果、ひいては点検結果の良否が電子メール125aによって前記特定の管理施設(例えば、○○大学付属病院・○○科)101に通知145される。
前記特定の管理施設101においては、このときの培養結果から滅菌処置の不備が明らかになれば、これまでの各過程を継続して再検査し、この再検査の終了後、完全な滅菌状態が確認された時点で、次ぎの検査日までの日付けを記入した「滅菌処理システムによる点検チエックを受けたとする“認定書”」151を特定の管理施設(○○大学付属病院・○○科)101の名称で、該当する歯科開業医院11に郵送152して、以上の確認/検査を終了する。
本発明の実施例による滅菌処理の確認/点検用シート、および同管理システムは、歯科開業医院11、つまり、歯科診療科目に対して適用する場合についてのみ述べているが、他の診療科目に対しても適用可能なことは極めて明らかである。
本発明の実施形態に係る滅菌処理の確認/点検用シートの概要構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る滅菌処理確認/点検用シートを装入して滅菌処理する滅菌処理器12の使用態様を示す概略図である。 各滅菌処理施設における滅菌処理器の滅菌処理の確認/点検を管理する管理システムを示す模式図である。 滅菌処理確認/点検用システムによる確認/検査の結果例を示す表である。
符号の説明
CI 化学的インジケータ
BI 生物学的インジケータ
11 開業医院(歯科開業医院)
12 滅菌処理器
21 被滅菌処理物
51 シート
52 シート基盤
55 無菌シート
61 第2の指標資料(CI)
62 第1の指標資料(BI)
63 第1の指標資料(C−BI)
64 ミシン目
71 識別表示
72 ミシン目
101 管理施設
102 検査センター

Claims (11)

  1. バシルス属の細菌である第1の指標資料を含む第1の部分と、滅菌処理条件を感知する第2の指標資料を含む第2の部分と、前記第1の指標資料を含む第3の部分と、モニタリング用の第1の指標資料を含む第4の部分と、を長手方向にこの順で設けた滅菌処理確認/点検用シートであって、
    前記第1の部分及び前記第3の部分は、滅菌処理後における前記細菌の生存状態により滅菌処理の適否判断に用い、前記第2の部分は、滅菌処理条件の適否判断に用い、前記第4の部分は、モニタリング用として滅菌処理前における前記細菌の存在を確認するために用いる滅菌処理確認/点検用シート。
  2. 前記第4の部分が切り離しできるようミシン目を介して前記滅菌処理確認/点検用シートに設けられている請求項に記載の滅菌処理確認/点検用シート。
  3. 前記シートが可撓性である請求項1乃至のいずれかに記載の滅菌処理確認/点検用シート。
  4. 前記第1の指標資料のバシルス属の細菌が、病原性がなく、かつ、芽胞を形成する生物学的インジケータである請求項1乃至のいずれかに記載の滅菌処理確認/点検用シート。
  5. 前記第1の指標資料のバシルス属の細菌が、ゲオバシルス・ステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)、バシルス・アトロファエウス(Bacillus atrophaeus)、バシルス・プルミルス(Bacillus Pulmilus)バシルス・メガテリウム(Bacillus Megaterium)から選択されるいずれかである請求項1乃至のいずれかに記載の滅菌処理確認/点検用シート。
  6. 前記第2の指標資料が、温度、圧力、時間、蒸気、ガス流量のいずれか、又はこれらの2以上の滅菌処理条件に応じて変色する化学的インジケータである請求項1乃至のいずれかに記載の滅菌処理確認/点検用シート。
  7. 前記第2の指標資料が、CI−STP、CI−STP12、CI−STP24、CI−SINT、CI−EXT、CI−BDTLF、又はCI−BDS、CI−EOINT、CI−ETPから選択される化学的インジケータ(CI)である請求項1乃至のいずれかに記載の滅菌処理確認/点検用シート。
  8. 外部からの細菌汚染を防止するため、少なくとも前記第1の指標資料を含む部分が無菌シートで覆われている請求項1乃至のいずれかに記載の滅菌処理確認/点検用シート。
  9. 滅菌処理器内に請求項1乃至のいずれかに記載の滅菌処理確認/点検用シートを装入して滅菌処理を行い、該滅菌処理後の該シートの前記第1の指標資料により滅菌の適否を判断し、前記第2の指標資料により滅菌処理条件の適否を判断する滅菌処理状態を確認/点検する方法。
  10. バシルス属の細菌である第1の指標資料を含む第1の部分と、滅菌処理条件を感知する第2の指標資料を含む第2の部分と、前記第1の指標資料を含む第3の部分と、モニタリング用の第1の指標資料を含む第4の部分と、をこの順で設けた滅菌処理確認/点検用シートを用いた滅菌処理装置内の滅菌処理状態を確認/点検する方法であって、
    該シートから、モニタリング用の第4の部分を切り離し、前記滅菌処理器内に装入して滅菌処理を行う工程と、
    該滅菌処理した前記シートの第2の部分から、滅菌処理条件を判断する工程と、
    該滅菌処理した前記シートの第1の部分及び第3の部分、ならびに滅菌処理前に切り離した前記第4の部分に含まれるバシルス菌を培養し、該バシルス菌の存在状態から滅菌処理の適否を判断する工程と、を含む滅菌処理装置内の滅菌処理状態を確認/点検する方法。
  11. 一般の歯科開業医院を含む滅菌処理施設において、滅菌処理器による治療器具を含む被滅菌処理物の滅菌処理が確実になされているかを、大学病院を含む管理施設で該滅菌処理器での処理操作の状態を確認/点検する管理システムであって、
    バシルス属の細菌である第1の指標資料を含む第1の部分と、滅菌処理条件を感知する第2の指標資料を含む第2の部分と、前記第1の指標資料を含む第3の部分と、モニタリング用の第1の指標資料を含む第4の部分と、をこの順で設けた滅菌処理確認/点検用シートを、前記管理施設から前記滅菌処理施設へ配布し、
    該配布を受けた前記滅菌処理施設において、該配布された前記シートから、モニタリング用の第4の部分を切り離した該シートを、前記滅菌処理器内に装入して前記被滅菌処理物とともに滅菌処理し、
    該滅菌処理した前記シート及び、前記滅菌処理前に切り離したモニタリング用の第4の部分を前記管理施設に送付し、
    該送付を受けた該管理システム又は該管理システムから寄託を受けた検査センターにより、前記送付された前記シートの前記第1の部分及び第3の部分、ならびに前記第4の部分の前記第1の指標資料を培養し、バシルス菌の増殖の有無を判定するとともに、前記第2の部分の指標資料から滅菌処理条件の適否を判定し、
    該ステップにおける判定に基づき、前記滅菌処理器内における滅菌処理の適否を前記滅菌処理施設に通知する管理システム。
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