JP4470747B2 - Hermetic compressor - Google Patents
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Description
本発明は、冷蔵庫,ショーケース等の冷凍空調装置における密閉型圧縮機に関するものである。 The present invention relates to a hermetic compressor in a refrigeration air conditioner such as a refrigerator or a showcase.
近年、冷蔵庫,ショーケース等の冷凍冷蔵装置や空調装置における密閉型圧縮機には、効率向上,低騒音化、高い信頼性の技術が求められると共に、これを安価に提供していくということも重要な要素である。 In recent years, hermetic compressors in refrigerator-freezers and air conditioners, such as refrigerators and showcases, are required to have improved efficiency, lower noise, and higher reliability technologies, and to provide them at low cost. It is an important element.
従来の密閉型圧縮機としては例えば特許文献1がある。
For example, there is
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。 Hereinafter, the conventional hermetic compressor will be described with reference to the drawings.
図14は従来の密閉型圧縮機の断面図である。図15は従来の密閉型圧縮機のシリンダヘッドに取り付けられる吸入マフラーの分解斜視図である。 FIG. 14 is a sectional view of a conventional hermetic compressor. FIG. 15 is an exploded perspective view of a suction muffler attached to a cylinder head of a conventional hermetic compressor.
図14において、1は密閉容器である。2は圧縮要素であり、密閉容器1内に収容されている。3は電動要素であり、圧縮要素2に結合されている。4はシリンダであり、圧縮要素2の圧縮室5を構成する。6はピストンであり、シリンダ4内を往復運動する。7はバルブプレートであり、シリンダ4の一端を封止する。8はシリンダヘッドであり、バルブプレート7をシリンダ4に固着すると共に吸入マフラー(図13には図示せず)をバルブプレート7に固着する。10は吸入管である。11は冷凍機油であり、密閉容器1の底部に溜まっている。
In FIG. 14, 1 is an airtight container.
図15において、12は圧縮室5や吸入バルブ(図示せず)で発生した騒音を減衰する消音手段としての吸入マフラーである。密閉型圧縮機の性能向上の観点から熱伝導率の低い材料、たとえば合成樹脂材で構成されることが望ましい。合成樹脂材としては、冷媒ガス雰囲気,高温下という使用環境を考慮するとPBTやPPSの材料であるとよい。
In FIG. 15,
吸入マフラー12はマフラー本体13とマフラーカバー9とからなっている。マフラー本体13とマフラーカバー9は溶着や嵌め込みなどにより結合し、マフラー空間14を形成する。15は入口管で、一端は密閉容器1内に開口し、他端はマフラー空間14に開口している。16は出口管で、一端はバルブプレート7側に開口し、他端はマフラー空間14に開口している。
The
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。 The operation of the hermetic compressor configured as described above will be described below.
冷凍サイクル(図示せず)より密閉型圧縮機に戻った冷媒ガスは吸入管10を通って密閉容器1内に一旦開放される。その後、冷媒ガスは吸入マフラー12,バルブプレート7を通過して圧縮室5へと流入する。ここで、電動要素3の回転運動により往復運動するピストン6によって圧縮された後、冷凍サイクルへと送られる。
The refrigerant gas that has returned from the refrigeration cycle (not shown) to the hermetic compressor is once released into the
このとき、ピストン6の往復運動や吸入バルブの開閉運動によって圧縮室5内で冷媒ガスの圧力脈動が生じる。この圧縮室5内で生じた圧力脈動は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管16を通じてマフラー空間14に一旦開放され、その後、入口管15を通して密閉容器1に開放されることによって減衰し、低い騒音として放射されることとなる。
At this time, pressure pulsation of the refrigerant gas occurs in the
また、他の従来の密閉型圧縮機としては例えば特許文献2がある。
Further, as another conventional hermetic compressor, there is, for example,
図16は他の従来の密閉型圧縮機の断面図である。 FIG. 16 is a cross-sectional view of another conventional hermetic compressor.
図16において、18は密閉容器である。19は圧縮要素であり、密閉容器18内に収容されている。20は電動要素であり、圧縮要素19に結合されている。21はシリンダであり、圧縮要素19の圧縮室22を構成する。23はピストンであり、シリンダ21内を往復運動する。24はバルブプレートであり、シリンダ21の一端を封止する。25は吸入バルブであり、バルブプレート24とシリンダ21の間に介在する。26はシリンダヘッドであり、バルブプレート24をシリンダ21に固着すると共に吸入マフラー27をバルブプレート24に固着する。28は吸入管である。29は冷凍機油であり、密閉容器18の底部に溜まっている。吸入マフラー27は吸入マフラー本体30と吸入マフラーカバー31とからなっている。吸入マフラー本体30と吸入マフラーカバー31は溶着や嵌め込みなどにより結合し、マフラー空間32を形成する。33は入口部で、密閉容器18とマフラー空間32を流体的に結合している。34は出口管で、一端はバルブプレート24側に開口し、他端はマフラー空間32に開口している。
In FIG. 16, 18 is an airtight container.
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。 The operation of the hermetic compressor configured as described above will be described below.
冷凍サイクル(図示せず)より密閉型圧縮機に戻った冷媒ガスは密閉容器18内に一旦開放される。その後、冷媒ガスは吸入マフラー27,バルブプレート24を通過して圧縮室22へと流入する。ここで、電動要素20の回転運動により往復運動するピストン23によって圧縮された後、冷凍サイクルへと送られる。
The refrigerant gas returned to the hermetic compressor from the refrigeration cycle (not shown) is once opened in the
このとき、圧縮室22内で生じた圧力脈動は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管34を通じてマフラー空間32に一旦開放され、その後入口部33を通して密閉容器18に開放されることにより減衰し、低い騒音として放射されることとなる。
しかしながら、上記従来の構成は、毛細管を備えておらず、冷凍機油供給量を十分に確保することができなかった。 However, the above-described conventional configuration does not include a capillary tube, and the supply amount of refrigerating machine oil cannot be sufficiently ensured.
本発明の目的は、出口管内の冷媒ガスの流速を大きくすることによって、毛細管からの冷凍機油供給量を十分に確保することで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供するものである。 An object of the present invention is to provide a highly reliable hermetic compressor by ensuring a sufficient supply amount of refrigeration oil from the capillary by increasing the flow rate of the refrigerant gas in the outlet pipe.
本発明の他の目的は、上述した吸入マフラーを組み込んだ密閉型圧縮機を、塩素を含まない冷媒に適用することによって、環境面においても安全な密閉型圧縮機を提供するものである。 Another object of the present invention is to provide a hermetic compressor that is safe in terms of environment by applying the hermetic compressor incorporating the above-described suction muffler to a refrigerant that does not contain chlorine.
本発明の他の目的は、上述した吸入マフラーを組み込んだ密閉型圧縮機を炭化水素系冷媒に適用することによって、環境面においても安全な密閉型圧縮機を提供するものである。 Another object of the present invention is to provide a hermetic compressor that is environmentally safe by applying the hermetic compressor incorporating the above-described suction muffler to a hydrocarbon-based refrigerant.
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は吸入マフラーの出口管は吸入マフラー側管と圧縮要素側管の2つの管の連続体からなり、吸入マフラー側管は圧縮要素側管に向かって全長にわたって順次内径を縮小したものであり、出口管内の冷媒ガスの流速を大きくすることができるので、毛細管からの冷凍機油供給量を十分に確保することができる。 In order to solve the above-described conventional problems, in the hermetic compressor of the present invention, the outlet pipe of the suction muffler is a continuous body of two pipes, the suction muffler side pipe and the compression element side pipe, and the suction muffler side pipe is the compression element. Since the inner diameter is sequentially reduced over the entire length toward the side pipe and the flow rate of the refrigerant gas in the outlet pipe can be increased, a sufficient amount of refrigeration oil supply from the capillary can be ensured.
本発明の密閉型圧縮機は、毛細管からの冷凍機油供給量を十分に確保することができるので、良好な潤滑を得ることができる。 The hermetic compressor of the present invention can secure a sufficient amount of refrigerating machine oil supplied from the capillary tube, so that good lubrication can be obtained.
本発明の請求項1に記載の発明は、密閉容器と、電動要素と、前記電動要素により回転駆動する圧縮要素と、前記密閉容器の下部に貯留した冷凍機油と、前記密閉容器に配設された吸入管と、吸入マフラーと、一端が前記冷凍機油に開口し他端は前記吸入マフラーの出口管内に開口した毛細管とを備え、前記吸入マフラーは、一端が前記密閉容器内に開口し他端は前記吸入マフラー内に開口した入口管と、一端が前記吸入マフラー内に開口し他端は前記圧縮要素に開口し、且つ鉛直方向に延伸した出口管とを有し、前記出口管は、前記吸入マフラー内に位置する吸入マフラー側管と、前記吸入マフラー側管と連続し、前記圧縮要素に開口した圧縮要素側管の2つの管の連続体からなり、前記吸入マフラー側管は、前記圧縮要素側管に向かって全長にわたって順次内径を縮小し、前記圧縮要素側管は、その内径を略一定とし、且つ前記吸入マフラー側管との接続部における内径と略同一としたものであり、前記出口管内の冷媒ガスの流速を大きくすることができるので、前記毛細管からの冷凍機油供給量を十分に確保することができるという作用を有する。
The invention according to
本発明の請求項2に記載の発明は、出口管の圧縮要素側管と前記出口管の吸入マフラー側管の接続位置を、毛細管の前記出口管開口位置とほぼ同じもしくは前記出口管開口位置から前記吸入マフラー側に寄った位置としたものであり、前記毛細管の前記出口管開口位置付近の冷媒ガスの流速を大きくすることができるので、前記毛細管からの冷凍機油供給量を十分に確保することができるという作用を有する。 According to a second aspect of the present invention, the connection position of the compression element side pipe of the outlet pipe and the suction muffler side pipe of the outlet pipe is substantially the same as the outlet pipe opening position of the capillary tube or from the outlet pipe opening position. The position is close to the suction muffler side, and the flow rate of the refrigerant gas in the vicinity of the outlet tube opening position of the capillary tube can be increased, so that a sufficient amount of refrigeration oil supply from the capillary tube is ensured. Has the effect of being able to
本発明の請求項3に記載の発明は、塩素を含まない冷媒に用いられる請求項1に記載の密閉型圧縮機としたものであり、塩素を含まない冷媒環境下においても上述した全ての作用を発揮することができる。
The invention according to
本発明の請求項4に記載の発明は、炭化水素系冷媒に用いられる請求項1に記載の密閉型圧縮機としたものであり、炭化水素系冷媒環境下においても上述した全ての作用を発揮することができる。
The invention according to claim 4 of the present invention is the hermetic compressor according to
以下、本発明による密閉型圧縮機の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。 Hereinafter, an embodiment of a hermetic compressor according to the present invention will be described with reference to the drawings.
(参考例1)
図1は本発明の参考例1による密閉型圧縮機の要部正面図である。図2は本発明の参考例1による密閉型圧縮機の要部断面図である。図3は本発明の参考例1による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要部断面図である。
(Reference Example 1)
FIG. 1 is a front view of an essential part of a hermetic compressor according to Reference Example 1 of the present invention. FIG. 2 is a cross-sectional view of an essential part of the hermetic compressor according to Reference Example 1 of the present invention. FIG. 3 is a cross-sectional view of a main part of a suction muffler used in the hermetic compressor according to Reference Example 1 of the present invention.
図1,2,3において、35は密閉容器である。36は圧縮要素であり、密閉容器35内に収容されている。37は電動要素であり、圧縮要素36に結合されている。38はシリンダであり、圧縮要素36の圧縮室39を構成する。40はピストンであり、シリンダ38内を往復運動する。41はバルブプレートであり、シリンダ38の一端を封止する。42は吸入バルブであり、バルブプレート41とシリンダ38の間に介在する。43はシリンダヘッドであり、バルブプレート41をシリンダ38に固着すると共に吸入マフラー44をバルブプレート41に固着する。45は吸入管である。46は冷凍機油であり、密閉容器35の底部に溜まっている。
In FIGS. 1, 2, and 3,
吸入マフラー44は、圧縮室39や吸入バルブ42で発生した騒音を減衰する手段としての消音器である。密閉型圧縮機の性能向上の観点から熱伝導率の低い材料、たとえば合成樹脂材で構成されることが望ましい。合成樹脂材としては、冷媒ガス雰囲気,高温下という使用環境を考慮するとPBTやPPSの材料であるとよい。
The
47はマフラー本体,48はマフラーカバーであり、通常、超音波溶着法等の方法により互いに溶着結合させることで、吸入マフラー44を形成する。マフラーカバー48は、平板状で簡素な形状をしており、マフラー空間49を形成する上側壁面としての機能を備えている。
47 is a muffler main body, and 48 is a muffler cover. Usually, the
50は入口管で、一端は密閉容器35内に開口し他端は吸入マフラー44内に開口しており、マフラー本体47に一体に形成されている。
An
51は出口管で、一端は吸入マフラー44内に開口し他端は圧縮要素36側に開口しており、マフラー本体47に一体に形成されている。
An
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。 The operation of the hermetic compressor configured as described above will be described below.
冷凍サイクル(図示せず)より密閉型圧縮機に戻った冷媒ガスは吸入管45を通って密閉容器35内に一旦開放される。その後、冷媒ガスは吸入マフラー44,バルブプレート41を通過して圧縮室39へと流入する。ここで、電動要素37の回転運動により往復運動するピストン40によって圧縮された後、冷凍サイクルへと送られる。
The refrigerant gas returned to the hermetic compressor from the refrigeration cycle (not shown) passes through the
このとき、ピストン40の往復運動や吸入バルブ42の開閉運動によって圧縮室39内で冷媒ガスの圧力脈動が生じる。圧縮室39内で生じた圧力脈動は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管51を通じてマフラー空間49に一旦開放される。ここで、マフラーカバー48は平板状の簡素な形状を有しているので均肉化しており成形時のひけや歪による変形が少なくなる。よって、マフラー本体47との結合を成形時の変形が大きい場合と比べて溶着性がよくなり、良好なシールが得られるため、マフラー本体47とマフラーカバー48との結合部から圧力脈動がほとんど漏れることがなく、吸入マフラー44が有する消音効果を十分に発揮することとなる。従って、出口管51を通じてマフラー空間49に開放された圧力脈動を十分に減衰してから後、入口管50を通して密閉容器35に開放することができるので、より効果的に騒音を低減することとなる。
At this time, pressure pulsation of the refrigerant gas occurs in the
また、マフラーカバー48を平板状の簡素な形状とすることにより、金型費を小さくできると共に材料重量を小さくできるので、マフラーカバー48の製作に要する費用を小さくできることとなる。更に、超音波溶着に要する受け治具の形状もマフラーカバー48の簡素な形状と同じ形をとるため、治具金型費用を小さくすることができる。
Further, by making the
(参考例2)
図4は本発明の参考例2による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要部断面図,図5はそのマフラーカバーの上面図である。なお、図4に示した吸入マフラーを用いた密閉型圧縮機は、図1に示した密閉型圧縮機とは吸入マフラーが異なるのみであるので、図示しない。
(Reference Example 2)
FIG. 4 is a cross-sectional view of the main part of a suction muffler used in a hermetic compressor according to Reference Example 2 of the present invention, and FIG. 5 is a top view of the muffler cover. Note that the hermetic compressor using the suction muffler shown in FIG. 4 is not shown because the suction muffler is different from the hermetic compressor shown in FIG.
図4,5において、52は吸入マフラーであり、マフラー本体53とマフラーカバー54からなり、溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間55を形成する。
4 and 5,
56は共鳴空間壁で、マフラー本体53の内壁面に沿うようにマフラーカバー54に一体に形成されており、共鳴空間57を形成する。
A
58は入口管で、一端は密閉容器35内に開口し他端は吸入マフラー52内に開口しており、マフラー本体53に一体に形成されている。
An
59は出口管で、一端は吸入マフラー52内に開口し他端は圧縮要素36側に開口しており、マフラー本体53に一体に形成されている。
An
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。 The operation of the hermetic compressor configured as described above will be described below.
圧縮室39内で生じた圧力脈動は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管59を通じてマフラー空間55に一旦開放され、共鳴空間57に相応した周波数の圧力脈動成分を集中的に低減した後、入口管58を通して密閉容器35に開放されることによって、より効果的に騒音を低減することとなる。より具体的には、密閉容器35内の空間はR134aの冷媒環境下においては約500Hzの共鳴周波数を、R600a冷媒環境下においては約500から630Hzの共鳴周波数を有しているので、これらの周波数での消音が十分でないと、密閉型圧縮機として非常に高い騒音となってしまう。そこで、共鳴空間57の共鳴周波数をこれらの周波数に合致させることによって、圧力脈動中に含まれるこれらの周波数成分を共鳴空間57に吸収することができるので、密閉容器35内の空間への加振を低減し、密閉型圧縮機としての騒音を低くすることができる。更に、共鳴空間57の容積に応じて圧力脈動の吸収量が定まることから、マフラー本体53の内壁面に沿うように共鳴空間壁56を形成することで有効な騒音低減手段である。
The pressure pulsation generated in the
(参考例3)
図6は本発明の参考例3による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要部断面図である。なお、図6に示した吸入マフラーを用いた密閉型圧縮機は、図1に示した密閉型圧縮機とは吸入マフラーが異なるのみであるので、図示しない。
(Reference Example 3)
FIG. 6 is a cross-sectional view of an essential part of a suction muffler used in a hermetic compressor according to Reference Example 3 of the present invention. Note that the hermetic compressor using the suction muffler shown in FIG. 6 is not shown because the suction muffler is different from the hermetic compressor shown in FIG.
図6において、60は吸入マフラーであり、マフラー本体61とマフラーカバー62からなり、溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間63を形成する。
In FIG. 6,
64は遮蔽板で、遮蔽板64の上端部側でマフラーカバー62に一体に形成されており、入口管65の吸入マフラー60側開口部中心と出口管66の吸入マフラー60側開口部中心とを結ぶ直線より遮蔽板64の上端部側に遮蔽板64の下端部がある。
A shielding
入口管65は、一端は密閉容器35内に開口し他端は吸入マフラー60内に開口しており、マフラー本体61に一体に形成されている。
One end of the
出口管66は、一端は吸入マフラー60内に開口し他端は圧縮要素36側に開口しており、マフラー本体61に一体に形成されている。
The
冷媒ガスは、ピストン40の往復運動により生じた吸引力によって入口管65の吸入マフラー60側開口部から出口管66の吸入マフラー60側開口部へ向かって略直線的に流れるので、遮蔽板64と関係せずスムーズに圧縮室39へ流入することができ、効率の維持が図れることとなる。一方、圧縮室39内で生じた圧力脈動は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管66を通じてマフラー空間63へ放射状に開放される。このとき、圧力脈動としてはマフラー空間63からの出口となる入口管65へ向かう圧力脈動を遮蔽板64によって直接放射することなく反射することで、圧力脈動の伝播経路を長くすることができるので大きな減衰を得ることができ、より効果的に騒音を低減することとなる。より具体的には、圧縮室39で生じる圧力脈動は運転周波数のような低周波の成分から5kHz以上の高周波の成分まで幅広く含んでおり、特に2k〜4kHzの高周波成分はその
脈動レベルが大きい。脈動レベルを低減する方法としては入口管65や出口管66の内径を小さくするなどの方法が周知であるが、密閉型圧縮機として重要な特性の1つである効率を減じてしまうという負の効果を有している。そこで高周波の成分は伝播経路の長さに応じてよく減衰する性質であるので、圧縮室39で生じた圧力脈動に対してのみ伝播経路を長くすることのできる遮蔽板64は、効率を維持しながら騒音を低減するに有効な手段であるといえる。
The refrigerant gas flows substantially linearly from the
また、遮蔽板64をマフラーカバー62に一体に形成することによって、騒音について同様の効果を得るために遮蔽板64をマフラー本体61他に別途結合手段を設ける場合と比べて製作が容易になり、結合手段を設けるに要するコストを省略することができることとなる。
Further, by integrally forming the shielding
(参考例4)
図7は本発明の参考例4による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要部断面図である。なお、図7に示した吸入マフラーを用いた密閉型圧縮機は、図1に示した密閉型圧縮機とは吸入マフラーが異なるのみであるので、図示しない。
(Reference Example 4)
FIG. 7 is a cross-sectional view of an essential part of a suction muffler used in a hermetic compressor according to Reference Example 4 of the present invention. Note that the hermetic compressor using the suction muffler shown in FIG. 7 is not shown because the suction muffler is different from the hermetic compressor shown in FIG.
図7において、67は吸入マフラーであり、マフラー本体68とマフラーカバー69からなり、溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間70を形成している。
In FIG. 7, 67 is an inhalation muffler, which comprises a muffler
71は入口管で、一端は密閉容器35内に開口し他端は吸入マフラー67内に開口しており、マフラー本体68の壁面と一体に形成されている。
72は出口管で、一端は吸入マフラー67のマフラー空間70の略中央に開口し他端は圧縮要素36側に開口しており、マフラー本体68の密閉容器35側壁面に一体に形成されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。 The operation of the hermetic compressor configured as described above will be described below.
圧縮室39内で生じた圧力脈動は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管72を通じてマフラー空間70に一旦開放される。このとき、圧力脈動による加振に対してマフラー本体68の壁面は入口管71、出口管72を一体に形成することにより剛性が向上されているので、マフラー本体68の壁面の振動は十分に抑制される。従って、壁面振動に伴う騒音を低減することができることとなる。特に、マフラー本体68の電動要素37側の壁面に対して密閉容器35側の壁面の振動は、密閉型圧縮機としての騒音の放射面である密閉容器35により近いことから騒音として現れやすいので、マフラー本体68の密閉容器35側壁面の剛性を高くすることは騒音低減を行なう上で有効である。
The pressure pulsation generated in the
また、マフラー空間70の略中央に出口管72の一端を開口することにより、マフラー空間70が単独で有する低次の共鳴振動、即ちマフラー空間70の略中央を振動の腹とする振動を抑制することができるので、圧力振動のこの振動に相応する周波数成分を減衰することとなり、より効果的に騒音を低減することとなる。
Further, by opening one end of the
(参考例5)
図8は本発明の参考例5による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要部断面図である。図9は本発明の参考例5による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの背面図である。なお、図8,9に示した吸入マフラーを用いた密閉型圧縮機は、図1に示した密閉型圧縮機とは吸入マフラーが異なるのみであるので、図示しない。
(Reference Example 5)
FIG. 8 is a cross-sectional view of an essential part of a suction muffler used in a hermetic compressor according to Reference Example 5 of the present invention. FIG. 9 is a rear view of a suction muffler used in a hermetic compressor according to Reference Example 5 of the present invention. The hermetic compressor using the suction muffler shown in FIGS. 8 and 9 is not shown because the suction muffler is different from the hermetic compressor shown in FIG.
図8,9において、73は吸入マフラーであり、マフラー本体74とマフラーカバー7
5からなり、溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間76を形成する。
In FIGS. 8 and 9,
The
77は導入部で、マフラー本体74に一体に形成すると共に、一端が密閉容器35内に開口し他端は入口管78に開口し、導入部77を形成する壁面とマフラー本体74を形成する壁面とは背面79でのみ一致し残る他の壁面は異なり、導入部77の密閉容器35側開口部80は略矩形の開口形状を有すると共に略直方体のうち空間を有し吸入管45に相対する向きを有している。
入口管78は、一端が導入部77に開口し他端は吸入マフラー73内に開口していると共に、マフラー本体74に一体に形成されている。
One end of the
81は出口管で、一端が吸入マフラー73内に開口し他端は圧縮要素36に開口していると共に、マフラー本体74に一体に形成されている。
An
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。 The operation of the hermetic compressor configured as described above will be described below.
吸入管45より戻った冷媒ガスは、導入部77を通って入口管78よりマフラー空間76へ流入し、出口管81を通して圧縮室39へ送られる。このとき、重要なことは冷媒ガスをより低い温度のまま圧縮室39へ送ることで、より高い効率を得ることができる。略矩形の開口形状を有すると共に略直方体のうち空間を有した導入部77は、その内空間に多くの冷媒ガスを保持することができると共に温度の高い密閉容器35内雰囲気より一時的に隔絶することができるので、冷媒ガスをより低い温度のまま圧縮室39へ送ることが可能となる。
The refrigerant gas returned from the
一方、圧縮室39内で生じた圧力脈動は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管81を通じてマフラー空間76に一旦開放される。このとき、マフラー空間76の容積に応じて圧力脈動の減衰量が定まることからマフラー空間76を大きくすることが望ましい。導入部77のうち空間を略直方体とすると共に背面79でのみ吸入マフラー73と導入部77の壁面を一致させることにより導入部77のうち空間の容積を大きいままにマフラー空間76の容積を大きくすることができるので、より効果的に騒音を低減することとなる。
On the other hand, the pressure pulsation generated in the
また、導入部77は、背面79をマフラー本体74と同じくしているので、別途導入部を設ける場合と比して金型費を低くすることができると共に、材料を少なくすることができるので、製作に要するコストを小さくできることとなる。
In addition, since the
(実施の形態1)
図10は本発明の実施の形態1による密閉型圧縮機の要部断面図である。図11は本発明の実施の形態1による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要部断面図である。
(Embodiment 1)
FIG. 10 is a cross-sectional view of a main part of the hermetic compressor according to the first embodiment of the present invention. FIG. 11 is a cross-sectional view of a main part of a suction muffler used in the hermetic compressor according to
図10,11において、82は毛細管であり、一端が冷凍機油46に開口し他端は吸入マフラー83の出口管84に開口している。
In FIGS. 10 and 11,
吸入マフラー83は、マフラー本体85とマフラーカバー86からなり、溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間87を形成する。
The
マフラー本体85は、一端が密閉容器35内に開口し他端が吸入マフラー空間87内に開口した入口管88と、一端が吸入マフラー空間87内に開口し他端が圧縮要素36側に開口した出口管84を備えている。
The
出口管84は、図11に示す如く、吸入マフラー空間87内に位置する吸入マフラー側管84aと、吸入マフラー側管84aと連続し、圧縮要素36側に開口した圧縮要素側管84bの2つの管の連続体からなり、吸入マフラー側管84aは、圧縮要素側管84bに向かい全長にわたって順次内径を縮小している。また、圧縮要素側管84bは、その内径を略一定とした形状であり、吸入マフラー側管84aとの接続部における内径と同一に形成されている。そして、吸入マフラー側管84aと圧縮要素側管84bの接続位置は、毛細管82の出口管84側開口位置90とほぼ同じもしくは開口位置90から吸入マフラー83側に寄った位置であり、その位置を境として、出口管84の圧縮要素36側である圧縮要素側管84bの内径が、出口管84の吸入マフラー空間87側である吸入マフラー側管84aの最小内径と略同じ径となっている。
As shown in FIG. 11 , the
入口管88は、マフラー本体85に一体に形成されている。
The
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。 The operation of the hermetic compressor configured as described above will be described below.
冷媒ガスは、入口管88よりマフラー空間87へ流入し、出口管84を通して圧縮室39へ送られる。このとき、出口管84内の冷媒ガスの流速は出口管84の内径に反比例して出口管84の吸入マフラー空間87側より圧縮要素36側に向かって大きくなるので、毛細管82の出口管84側開口部において十分大きな流速が得られることとなる。これにより密閉容器35内の圧力に対して毛細管82の出口管84側開口部付近の圧力が小さくなるので圧力差が発生し、密閉容器35内の下部に貯留する冷凍機油46を、毛細管82から出口管84を通じて圧縮室39へ送出できることとなる。
The refrigerant gas flows into the
一般に、良好な潤滑を図るために出口管84における冷媒ガスの大きな流速を得る方法としては出口管84の内径をより小さくすることが周知である。しかしながら、この方法によれば、出口管84における圧力損失が大きく、密閉型圧縮機の効率を減じることとなる。従って、出口管84の吸入マフラー83側開口部に寄った位置を境として出口管84の圧縮要素36側の内径が出口管84の吸入マフラー83側の内径より小さいものとすることは、出口管84内における冷媒ガスの流れを次第に速めることができ、冷媒ガスの流れを阻害することがないので、密閉型圧縮機の効率を維持しながら、良好な潤滑を得るに十分な量の冷凍機油46を、毛細管82を通じて圧縮室39へ供給することができる有効な手段である。
In general, it is well known that the inner diameter of the
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、本発明の実施の形態1による密閉型圧縮機を組み込み、塩素を含まない冷媒もしくは、炭化水素系冷媒を冷媒として用いた冷蔵庫,ショーケース等の冷凍冷蔵装置や空調装置(図示せず)である。
(Embodiment 2)
The second embodiment of the present invention incorporates a hermetic compressor according to the first embodiment of the present invention, and a refrigerator-freezer such as a refrigerator or a showcase using a chlorine-free refrigerant or a hydrocarbon-based refrigerant as a refrigerant. An air conditioner (not shown).
これら冷蔵庫,ショーケース等の冷凍空調装置について、その運転時の騒音を確認した結果を図12,13に示す。図12は、塩素を含まない冷媒としてR134a冷媒を用いた冷凍冷蔵装置に本発明の実施の形態1を含んだ吸入マフラーを組み込んだ密閉型圧縮機の騒音で、図13は、炭化水素系冷媒としてR600a冷媒を用いた冷凍冷蔵装置に本発明の実施の形態1を含んだ吸入マフラーを組み込んだ密閉型圧縮機の騒音である。図12,13共、横軸は3分の1オクターブ周波数を表し、その右端は全体音を表す。縦軸は騒音レベルである。図中、白抜きのプロットは従来の密閉型圧縮機の騒音を示したもので、本発明の実施の形態1による騒音は黒丸で示している。この結果からいずれの冷媒においても従来の密閉型圧縮機に対して高い騒音低減効果を得た。 About the refrigerating and air-conditioning apparatus such as the refrigerator and the showcase, the results of confirming the noise during the operation are shown in FIGS. FIG. 12 shows the noise of the hermetic compressor in which the suction muffler including the first embodiment of the present invention is incorporated in the refrigerating / refrigeration apparatus using the R134a refrigerant as the refrigerant not containing chlorine, and FIG. 13 shows the hydrocarbon refrigerant. The noise of a hermetic compressor in which a suction muffler including the first embodiment of the present invention is incorporated in a refrigeration system using an R600a refrigerant. 12 and 13, the horizontal axis represents the 1/3 octave frequency, and the right end thereof represents the whole sound. The vertical axis is the noise level. In the figure, the white plot shows the noise of the conventional hermetic compressor, and the noise according to the first embodiment of the present invention is indicated by a black circle. From these results, a high noise reduction effect was obtained with any refrigerant compared to the conventional hermetic compressor.
具体的には、図12の塩素を含まない冷媒としてR134a冷媒を用いた場合においては、500Hzの騒音が、図13の炭化水素系冷媒としてR600a冷媒を用いた場合に
おいては500〜630Hzの騒音が、共鳴空間を配したことによりそれぞれ2〜3[dB]低減したことを確認した。また、1.6kHz〜4kHzの騒音についても各周波数帯で効果幅に差異はあるものの遮蔽板を設置したこと、及び壁面剛性を向上したことにより騒音を低減できたことを確認した。
Specifically, when the R134a refrigerant is used as the chlorine-free refrigerant in FIG. 12, a noise of 500 Hz is generated, and when the R600a refrigerant is used as the hydrocarbon-based refrigerant in FIG. 13, a noise of 500 to 630 Hz is generated. It was confirmed that the resonance space was reduced by 2 to 3 [dB]. In addition, it was confirmed that noise of 1.6 kHz to 4 kHz was able to be reduced by installing a shielding plate and improving wall rigidity although there was a difference in the effect width in each frequency band.
35 密閉容器
36 圧縮要素
37 電動要素
38 シリンダ
39 圧縮室
40 ピストン
41 バルブプレート
42 吸入バルブ
43 シリンダヘッド
44,52,60,67,73,83 吸入マフラー
45 吸入管
46 冷凍機油
47,53,61,68,74,85 マフラー本体
48,54,62,69,75,86 マフラーカバー
49,55,63,70,76,87 マフラー空間
50,58,65,71,78,88 入口管
51,59,66,72,81,84 出口管
56 共鳴空間壁面
57 共鳴空間
64 遮蔽板
77 導入部
79 背面
80 導入部77の密閉容器35側開口部
82 毛細管
84a 吸入マフラー側管
84b 圧縮要素側管
35
Claims (4)
The hermetic compressor according to claim 1, which is used for a hydrocarbon-based refrigerant.
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