以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
(基本形態)
本発明の第1の実施形態の説明に先立って、図1に基づいて本発明の実施形態の基本となる健康管理指針アドバイス装置である体脂肪計及び体重計について説明する。
まず、体脂肪計(電極担持体)1の概略構成について説明する。
略直方体形状の装置本体部2の上端及び下端から延びるブリッジ部3,4,5,6を介して略円柱形状の保持部としてのグリップ部7,8が設けられている。装置本体部2の前面2aの上部には計測値や健康管理指針情報等の情報を表示する表示部9が設けられ、表示部9の下方にはUPボタン10,DOWNボタン11,身長,体重,年令,性別からなる身体特定化情報の入力モード及び個人データ呼び出しモードを切換える設定スイッチ12,電源スイッチ13,測定スイッチ14が設けられている。
グリップ部7,8には略円筒形状の電流印加用電極15,16及び電圧計測用電極17,18がそれぞれ設けられ、電流印加用電極15,16及び電圧計測用電極17,18の間には軸方向に凹状となる小径の絶縁部19,20が設けられている。
体脂肪計1の装置本体部2の下部には通信部21が設けられている。通信部21には後述の送信部TX33及び受信部RX34が配置されている。
図2は、体脂肪計1内部の回路構成の概略を示すブロック図である。
23は所定周波数f0電流を発生する高周波信号発生部、24は電圧計測用電極17,
18,からの抵抗電位信号を受ける差動増幅器、25は周波数f0 以外の信号をカットするためのバンドパスフィルタ、26は高周波信号成分を復調する復調回路、27はアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器、28は電池、13は電源スイッチ、9は表示部、29はUPボタン10,DOWNボタン11,設定スイッチ12からなる入力部、14は計測スイッチ,30は計測制御プログラム,演算プログラム,健康管理指針アドバイス情報を抽出するための変換テーブル等を格納したメモリ(ROM)、31はユーザ
ーが入力した身体特定化情報や計測値等を格納するメモリ(RAM)、32は所定のプログラムを実行して計測・演算を行い健康管理指針アドバイス情報を算出して表示部9に表示し、あるいは外部機器に出力するCPU33は送信部TX 34は受信部RX 35は送信部33及び受信部34を制御する通信制御回路部である。
次に、体重計(被荷重部担持体)41の概略構成について説明する。
体重計41は、主として、床面に載置される基台部42と、基台部42上に設けられ被検者が体重計測のために載る被荷重部43とからなる。被荷重部43上には体重値等の情報を表示する表示部44及び通信部45が設けられている。通信部45には、後述の送信部TX 50及び受信部RX 51が配置されている。また、図示されていないが、操作情報を入力するスイッチ部も設けられている。
図3は体重計41の内部の回路構成の概略を示すブロック図である。
体重計41は、ロードセル等からなるセンサ部46、センサ部46の出力信号を電気信号に変換するトランスデューサ47、トランスデューサ47から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部48、A/D変換部48から出力されるデジタル信号を所定のプログラムに基づいて演算処理して体重の計測値を算出するCPU(演算結果等のデータを格納するRAMやプログラム等を格納したROMはCPUに内蔵されている。)49、体重の計測値を表示する表示部44、体脂肪計1への信号の送信を行う送信部TX 50、体脂肪計1からの信号を受信する受信部RX 51、送信部TX 50及び受信部RX 51を制御して信号の送受信を行うとともにCPU49からの出力信号の送信信号への変換及び受信部RX 51に受信された信号のCPU49への入力信号への変換を行う通信回路制御部52、操作情報を入力するためのスイッチ部53、電力を供給する電源部54とからなる。送信部TX 33,受信部RX 34,通信制御回路部35,受信部RX 51、送信部TX 50及び受信部RX 51が無線通信手段を構成する。
本装置1による計測方法の概略を説明する。
被検者は電源スイッチ13をONして、設定スイッチ12によって身長,年令,性別の各入力モードを選択し、UPボタン10,DOWNボタン11によって値を選択することによりこれらの身体特定化情報の入力を行う。予め、身体特定化情報がメモリされている場合には、設定スイッチでデータ呼び出しモードを選択し、UPボタン10,DOWNボタン11によってデータを特定するための個人番号を選択することによってデータを呼び出してもよい。
次に、装置1のグリップ部7,8を装置前面2a側から両手で握る(図4参照)。このとき、人差し指と親指との間の股部が電流印加用電極15,16に接触し、中指が絶縁部19,20に巻回され、薬指,小指の付け根と手首との間の掌部が電圧計測用電極17,18に接触する。
体重計41の被荷重部43上に両足を載せて直立し、グリップ部7,8を両手で握り、両腕をほぼ肩の高さで身体の前方にまっすぐ伸ばした状態で保持し(図5参照)、測定スイッチ14をONする。体重計41から体重計測値が体脂肪計側に送信され、電流印加用電極15,16から印加された高周波電流によって生じる身体抵抗電位を電圧計測用電極17,18によって検出することにより身体インピーダンスを計測し、この計測値と先に入力された身体特定化情報と受信された体重計測値とに基づきBIA法によって体脂肪率,体脂肪量を算出して表示部9に表示する。体脂肪率,体脂肪量の算出方法はこのようなものに限られない。また、身体インピーダンス計測値を基礎として、除脂肪量,水分量,
基礎代謝量,肥満度等の健康管理指針情報を算出することができるが、これらに限られない。
上述の計測手順を体脂肪計における処理手順によって示したのが、図6のフローチャートである。
まず、電源スイッチをONする(ステップ0)。
次に、性別,年令,身長値等の身体特定化情報を入力する(ステップ1)。
次に、タイマーの初期設定や各回路素子,表示素子のチェックを行う等の計測準備処理を行い(ステップ2)、計測スイッチがONか否かを判定する(ステップ3)。Noであれば判定を繰り返し、Yesであれば、数秒間のタイムディレー処理を行った(ステップ4)後に、計測を開始する旨を表示部に表示する等して報知する(ステップ5)。
次に、複数回の予備計測によりインピーダンス計測値が正常範囲内で安定しているかどうかを確認する(ステップ6,7)。異常あるいは不安定であれば、電極部との接触をしっかりとしてもらうように表示部等で報知し(ステップ8)、インピーダンス計測値が正常範囲内で安定するまでステップ6,7の確認を繰り返す。正常範囲内かつ安定していれば、計測処理を行う(ステップ9)。計測処理が終われば、計測結果(Zh)をメモリエリアへ記憶する(ステップ10)。
次に、体重計に対して計測結果の送出を要求し(ステップ11)、体重計側は計測結果情報の転送開始メッセージを送信するとともに送信を実行し(ステップ12)、体脂肪計が転送データを受信し(ステップ13)、体重計側の転送終了メッセージによりデータの受信処理を終了し(ステップ14)、受信データを体重情報(W)としてメモリエリアへ記憶する(ステップ15)。
次に、メモリエリアよりインピーダンス計測結果(Zh)及び体重情報(W)を読み出し(ステップ16)、これらの情報から体脂肪率(%Fat),体脂肪量(BFM)等を推定式に代入して算出する(ステップ17)。
次に、計測演算が終了した旨を表示部に表示する等して報知し(ステップ18)、演算結果及びアドバイス結果を表示部に表示する(ステップ19)。
通信機能を介して、プリンタ等の外部出力装置に情報を出力し(ステップ20)、終了する。
(第1の参考形態)
図7に第1の参考形態に係る体脂肪計と体重計を示す。
上述の基本形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
本参考形態では体重計60に身長計測手段としてのデジタルメジャー部61を設け、体重とともに身長も計測できるようになっている。
図8は体重計60のデジタルメジャー部61関連部分の構成を示すブロック図である。他の構成は基本形態と同様である。
デジタルメジャー部61は、所定の軸に巻かれたメジャーテープ62と軸の回転数又は
回転角度を検出するロータリーエンコーダ等のセンサ部(引出量検出手段)63,センサ部の出力を電気信号に変換するトランスジューサ64,トランスジューサから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器65からなり、CPU49によって制御される。
メジャーテープ62の端部にはU字形の爪部62aが設けられている。通常は収納部(不図示)の軸に巻き取られているメジャーテープ(対照部材)62を引き出し、体重計60の被荷重部43上に直立姿勢で載り、頭上に装置本体部2がほぼ水平となるように体脂肪計1を保持し、爪部62aをグリップ部7,8の絶縁部19又は20に引っかけて身長を計測する(図9参照)。
このようにして計測された身長値は所定のメモリエリアへ記憶され、図6に示される体重値の送信手順と同様にして体脂肪計1に送信される。
このようにすれば、体重及び身長を簡単に計測して体脂肪計に入力することにより、これらの数値を別途計測してキースイッチによって入力する手間が省ける。また、風呂場等で体重,身長を一回計測しておけば、携帯性の高い体脂肪計を手元において受信されたデータに基づいて種々の機会に体脂肪率等を計測することができる。
(第2の参考形態)
図10に第2の参考形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計を示す。
基本形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
体脂肪計71は壁面79aに固定された支持装置(支持手段)73と支持装置73に移動可能に支持されている本体装置(電極担持体)72とからなる。支持装置73は壁面79aに固定された基台部74と基台部74に対して壁面79aに平行に移動可能な支持腕75とからなる。支持腕75に支持された本体装置72は、被検者が壁面79aに平行に移動させて、適当な位置で保持することができる。
図11は本体装置72の特徴部分の内部の回路構成の概略を示すブロック図である。
本体装置部の構成は基本形態とほぼ同様であるが、体重計との通信機能は有していない。図11ではCPU32周辺の構成は図2と同様であるので特徴部分を除いて省略している。本形態では、送信部TX 77から送出された電波等の床面79bからの反射波を受信部RX 78にて受信して距離計測回路部76において床面79bと本体装置72との距離を計測して本体装置72を保持する腕の高さを検出する。送信部TX 77,受信部RX 78は本体装置72の下部に配置されている。腕の高さがすでに入力されていれば、今回の腕の高さと比較して相違する場合には、正しい姿勢をとるように報知するものである。被検者はこの情報に従って本体装置72を移動させることにより毎回一定の姿勢で計測を行うことができる。本形態では距離計測回路部76,送信部TX 77及び受信部RX 78から位置検出手段が構成される。
図12のフローチャートに従って処理手順を説明する。
まず、電源スイッチ13をONにする(ステップ30)。
次に、個人番号,性別,年令,身長値,体重値を入力する(ステップ31)。次に、個人番号に対応した「腕高さ」(Hh0)が記憶されているかを判定する(ステップ32)。
個人番号に対応した「腕高さ」(Hh0)が記憶されていれば、本体装置72の床面79bからの高さHh1を検出し(ステップ33)、Hh1=Hh0か否かを判定する(ステップ34)。Hh1=Hh0ならば、腕高さが前回計測時と同じであることを表示部9に表示する等して報知し(ステップ35)、ステップ36へ進む。Hh1≠Hh0ならば本体装置72が前回位置と異なることを表示部9に表示する等して報知し(ステップ37)、ステップ36へ進む。
個人番号に対応した「腕高さ」(Hh0)が記憶されていない場合には、正しい計測姿勢をとるように表示部9に表示する等して報知し(ステップ38)、正しい計測姿勢をとったかどうかを判定する(ステップ39)。正しい計測姿勢をとっていない場合にはステップ38に戻って再び報知を行う。正しい計測姿勢をとっている場合には、本体装置72の床面79bからの高さHh1を検出し(ステップ40)、ステップ36へ進む。正しい計測姿勢をとったかどうかの判定は、表示部9に質問を表示し、被検者がスイッチ等を用いて回答するようにしてもよいが、これに限られない。
ステップ36では計測を開始するか否かを判定するが、データ変更が必要であればステップ31に戻ってデータを再入力する。計測を開始しない場合にはステップ32に戻る。計測を開始する場合には、インピーダンスを計測し(ステップ41)、体脂肪率%Fat[%]及び体脂肪量BFM[kg]を算出する(ステップ42,43)。
次に、Hh0=Hh1として記憶し、データを更新する(ステップ44)。
次に、体脂肪率%Fat[%]及び体脂肪量BFM[kg]を表示部9に表示又は外部のプリンタ等に出力して(ステップ45)、終了する。
このようにすれば、毎回一定の計測姿勢で計測を行うことができ、計測精度の向上を図れるとともにデータの経時的変化を追跡する場合にも信頼性の高い情報を得ることができる。腕を上げ続ける疲労も軽減される。
(第3の参考形態)
図13に第3の参考形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計を示す。
基本形態及び第2の参考形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
体脂肪計81は壁面79aに固定された支持装置(支持手段)83と支持装置83に移動可能に支持されている本体装置(電極担持体)82とからなる。支持装置83は壁面79aに固定された基台部84と基台部84に対して壁面79aに平行に移動可能な支持腕85とからなる。支持腕85に支持された本体装置82は、被検者が壁面79aに平行に移動させて、適当な位置で保持することができるが、基台部84と本体装置82との位置関係から被検者の計測姿勢時の腕高さを検出し、既に腕高さの個人データがメモリされており、今回の腕高さと異なる場合には、本体装置82を前回の計測姿勢時の位置へと自動的に移動させるものである。
図14は本体装置82の関連部分及び支持装置83の内部の回路構成の概略を示すブロック図である。
本体装置82は第2の参考形態に係る本体装置82のうち送信部TX 77,受信部RX 78及び距離計測回路76が省略されている。本体装置の構成は体重計との通信機能を有
しない点を除いて図2の基本形態と同様であるので、詳細な構成は省略している。
本体装置82を支持する支持腕85にはラック89が設けられている。基台部84にはラック89に噛合するピニオン90が設けられ、ピニオン90は本体装置82のCPU32に制御されるモータ駆動回路92によって駆動されるモータ91によって回転し、本体装置82を移動させる。また、モータ91の駆動軸に取り付けたロータリーエンコーダ等で回転数を検出するセンサ部(位置検出手段)93,センサ部の出力を電気信号に変換するトランスジューサ94,トランスジューサから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器95も設けられている。CPU32は、この回転数情報からラックの移動量を介して本体装置の位置を検出する。本形態では、CPU32,ラック89,ピニオン90,モータ91,モータ駆動回路92によって制御手段が構成される。図15のフローチャートに従って処理手順を説明する。
まず、電源スイッチ13をONにする(ステップ50)。
次に、個人番号,性別,年令,身長値,体重値を入力する(ステップ51)。次に、個人番号に対応した「腕高さ」(Hh0)が記憶されているかを判定する(ステップ52)。
個人番号に対応した「腕高さ」(Hh0)が記憶されていれば、本体装置82の床面79bからの高さHh1を検出し(ステップ53)、Hh1=Hh0か否かを判定する(ステップ54)。Hh1=Hh0ならば、腕高さが前回計測時と同じであることを表示部9に表示する等して報知し(ステップ55)、ステップ56へ進む。Hh1≠Hh0ならば、モータ91を駆動して本体装置82を前回位置へと自動的に移動させ(ステップ57)、ステップ56へ進む。
個人番号に対応した「腕高さ」(Hh0)が記憶されていない場合には、正しい計測姿勢をとるように表示部9に表示する等して報知し(ステップ58)、正しい計測姿勢をとったかどうかを判定する(ステップ59)。正しい計測姿勢をとっていない場合にはステップ58に戻って再び報知を行う。正しい計測姿勢をとっている場合には、本体装置82の床面79bからの高さHh1を検出し(ステップ60)、ステップ56へ進む。正しい計測姿勢をとったかどうかの判定は、表示部9に質問を表示し、被検者がスイッチ等を用いて回答するようにしてもよいが、これに限られない。
ステップ56では計測を開始するか否かを判定するが、データ変更が必要であればステップ51に戻ってデータを再入力する。計測を開始しない場合にはステップ52に戻る。計測を開始する場合には、インピーダンスを計測し(ステップ61)、体脂肪率%Fat[%]及び体脂肪量BFM[kg]を算出する(ステップ62,63)。
次に、Hh0=Hh1として記憶し、データを更新する(ステップ64)。
次に、体脂肪率%Fat[%]及び体脂肪量BFM[kg]を表示部に表示又は外部のプリンタ等に出力して(ステップ65)、終了する。
このようにすれば、毎回一定の計測姿勢で計測を行うことができ、計測精度の向上を図れるとともにデータの経時的変化を追跡する場合にも信頼性の高い情報を得ることができる。腕を上げ続ける疲労も軽減される。
本形態では、基台部に対する本体装置の位置関係から、腕高さを検出しているが、第2の参考形態と同様の距離計測方法で腕高さを検出し、本体装置を自動的に移動させるよう
にしてもよい。
(第4の参考形態)
図16に第4の参考形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計及び体重計を示す。
基本形態及び第3の参考形態と同様の構成については、同様の符号を用いて説明を省略する。
図17は体脂肪計101の本体装置(電極担持体)102の特徴部分及び支持装置(支持手段)103の内部の概略構成を示すブロック図である。
本体装置の構成は通信制御回路部35とともに距離計測回路部76を備える点を除いて基本形態に係る体脂肪計1とほぼ同様である。支持装置103の構成はセンサ部等の腕高さ検出のための構成が省略されている点を除いて、第3の参考形態と同様である。体重計41の構成については基本形態と同様であるので詳細は省略する。
本形態では、体重計41との間でデータの送受信を行う送信部TX 33及び受信部RX 34を用いて本体装置102と体重計41との距離を計測し、本体装置102の位置すなわち腕高さを検出するものである。送信部TX 33及び受信部RX34は本体下部に配置
されている。本形態では通信制御回路部35,送信部TX 33及び受信部RX34が無線
通信手段を構成し、距離計測回路部76,送信部TX 33及び受信部RX 34が位置検出手段を構成する。
本形態における計測手順は、第3の参考形態の体脂肪率%Fat[%]及び体脂肪量BFM[kg]を算出手順(ステップ62,63)を、基本形態のステップ10〜17における体重計との送受信を含む算出手順に置き換えたものとなる。
このようにすれば、体重値の入力の手間が省け、さらに毎回一定の計測姿勢で計測を行うことができ、計測精度の向上を図れるとともにデータの経時的変化を追跡する場合にも信頼性の高い情報を得ることができる。腕を上げ続ける疲労も軽減される。
(第5の参考形態)
図18に第5の参考形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計及び体重計を示す。
基本形態及び第3の参考形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
体重計(体重計測手段,被荷重部担持体)111の内部構成は図3に示す基本形態と同様であり、本体装置110と体重計111との間で送受信を行う。本形態では、本体装置(電極担持体)110は体重計111に一体に立設された基部としての支柱112に沿って移動可能に設けられた可動支持部である支持腕113に支持されており、本体装置110の位置すなわち腕高さを支柱上の支持腕113の位置によって検出して、被荷重部111aに載った被検者は適切な位置へと移動させて計測を行う。
図19は、本体装置の特徴部分と支持腕の概略構成を示すブロック図である。本体装置の構成は特徴部分を除いて図2に示す基本形態と同様であるので詳細は省略する。
フォトインタラプタ等の位置センサを備えたセンサ部(位置検出手段)114、センサ
部114の出力を電気信号に変換するトランスジューサ115,トランスジューサ115から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器116が設けられており、支柱上112の支持腕113の位置を検出することによって、腕高さを検出する。
また、支柱上112に目盛りを設けて、支持腕113の位置を調整してもよいし、第4の参考形態のように本体装置の通信手段を位置検出として用いて、腕高さを検出するようにしてもよい。
このようにすれば、体重値の入力の手間が省け、さらに毎回一定の計測姿勢で計測を行うことができ、計測精度の向上を図れるとともにデータの経時的変化を追跡する場合にも信頼性の高い情報を得ることができる。腕を上げ続ける疲労も軽減される。
また、本体装置が体重計と一体に設けられ、壁面等の本体装置の設置箇所の無い場所へも設置することができ、設置場所の自由度が大きくなる。
(第6の参考形態)
図20に第6の参考形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計及び体重計を示す。
第5の参考形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。本形態においても体脂肪計の本体装置110は体重計111に一体に立設された基部としての支柱117に沿って移動可能に設けられた可動支持部である支持腕113に支持されている。支柱の上部は被検者が腕を突き出す方向に傾斜した傾斜部117aをなし、体重計111の被荷重部118の所定部位に載った被検者の身長が高いほど、直立した身体から本体装置までの距離が遠くなるようになっている。一般に身長が高いほど腕も長いので、体型により適した計測姿勢をとることができる。
(第1の実施形態)
図21に第1の実施形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計及び体重計を示す。
本形態に係る体脂肪計(電極担持体)1及び体重計(被荷重部担持体)121の構成については、体重計121に体脂肪計1の収納手段としての収納部122を設けた点を除いて基本形態とほぼ同様である。基本形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
体重計測時あるいは体脂肪計1の不使用時には、体脂肪計1を体重計121の収納部122に収納できるようになっており、収納性が向上する。収納部122への収納時には体脂肪計1の表示部9が露出して上面から読み取れるようになっており、体重計12の表示部44と体脂肪計1の表示部9が一覧できる。例えば、体脂肪計1の表示部9に理想体重等の情報を表示しておき、体重計測を行うことができる。このように体脂肪計1の情報と体重計121の情報とを比較,対照する等して計測結果や健康管理指針情報のより有効な活用が可能となる。
(第2の実施形態)
図22に第2の実施形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計及び体重計を示す。
体脂肪計131及び体重計132の構成は基本形態とほぼ同様である。基本形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
体脂肪計(電極担持体)131は、略円柱状であり、中央部に表示部9及び図示しないUPボタン,DOWNボタン,設定スイッチ,電源スイッチ,計測スイッチが設けられている。また、表示部9に対して左右対称に配置された保持部であるグリップ部131a及び131bには中央側に電流印加用電極15,16,外側に電圧計測用電極17,18がそれぞれ周方向に帯状に形成されている。中央部の下面には通信部21が設けられている。
体重計(被荷重部担持体)132には図示しない操作部が設けられている。体重計132側の表示部は省略されており、体重の表示は体脂肪計131の表示部9によって行う。図22(b)に示すように体重計の被荷重部43の前縁部に断面円弧状の凹面をなす収納部(収納手段)133が設けられており、図22(a)に示すように略円柱状の体脂肪計131を凹面に沿って収納することができる。収納部133の縁部に通信部45が設けられている。
体脂肪計131及び体重計132の内部構成については、体重計132に表示部が設けられていない点を除いて基本形態と同様であるので説明を省略する。
図22(a)は体脂肪計131を体重計132に収納した状態を示し、図22(b)は体脂肪計131を体重計132から取りはずして、インピーダンス計測又はデータ伝送を行う状態を示す。
インピーダンスを計測する場合には、図23に示すように、体脂肪計131の電流印加用電極15,16及び電圧計測用電極1,18を両手で握って、体脂肪計が水平となるように両腕を伸ばして身体前方の肩の高さに保持する。データを伝送する場合には、体脂肪計131の通信部21と体重計132の通信部45を対向させる。
計測手順についても基本形態と同様であるので説明を省略する。
このようにすれば、収納性が向上し、体重値を別途計測してキースイッチ等により手動入力する手間が省け、操作が簡略化できる。また、体脂肪計のみを分離して携帯できるので、携帯性が向上し、場所を選ばず、手近に置いて手軽に計測して、健康管理指針情報を入手することができる。
(第3の実施形態)
図24に第3の実施形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計及び体重計を示す。基本形態及び第2の実施形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
いて説明を省略する。
体重計(被荷重部担持体)142の収納部(収納手段)143の凹面上の電流印加用電極15,16及び電圧計測用電極17,18に対応する位置にそれぞれ接触部としての接点部144,145,146,147が設けられている。体重計142の接点部144〜147と体脂肪計(電極担持体)141の電流印加用電極15,16及び電圧計測用電極17,18を通じて体重計142の計測データを伝送する。
図25は体脂肪計142の主要部の内部の回路構成の概略を示すブロック図である。
CPU148のPULSE ポート148aはローパスフィルタ(LPF)149を介してオペアンプ150の非反転入力端子に接続されている。CPU148のTX ポート1
48bもオペアンプ150の非反転入力端子に接続されている。オペアンプ150の反転入力端子には電流印加用電極15が接続され、出力端子には電流印加用電極16が接続されている。電圧計測用電極17及び電圧計測用電極18はそれぞれオペアンプ151の反転入力端子及び非反転入力端子に接続されている。オペアンプ151の出力端子は積分器(積分A/D回路)152を介してCPU148のPort−Aポート148cに接続されている。また、オペアンプ151の出力端子は波形整形回路153を介してCPU148のRX ポート154に接続されている。入力部,表示部等の構成は図2に示す基本形態と同様なので詳細は省略する。
被検者がグリップ部141a及び141bを握り、電流印加用電極15,16によって高周波電流を印加し、電圧計測用電極17,18によって身体抵抗電位を検出することによりインピーダンスを計測し、体脂肪率及び体脂肪量等を算出する点は基本形態と同様である。計測姿勢は第2の実施形態に係る図23と同様である。
図26は体脂肪計141を体重計142の収納部143に収納し、接点部を通して通信を行う場合の体重計142と体脂肪計141の主要部の内部構成を示すブロック図である。
CPU154のTX2ポート154aは波形整形回路155を介し、接点部146によって電圧計測用電極17に接続されている。このとき電圧計測用電極18は接点部147を通して接地されている。電流印加用電極15は接点部144によって波形整形回路155を介してCPU154のRX2ポート154bに接続される。電流印加用電極16は接点部145を通して接地されるとともに抵抗157を介して波形整形回路156を通してCPU154のRX2ポート154bに接続される。本形態では、電流印加用電極15,16,電圧計測用電極17,18,接点部144〜147,CPU148及びCPU154が情報伝達手段を構成する。
図27は体脂肪計141・体重計142間の体重値計測データ通信を含む体脂肪計141の処理手順を示すフローチャートである。
体脂肪計141の電源スイッチを入れると電流印加用電極16を通じて計測用パルスを出力する(ステップA1)。
次に、電圧計測用電極17,18によって検出される電圧に基づくインピーダンス算出用パルス幅を計測する(ステップA2)。この場合に、体重計142の電源が投入されて体重計測が完了していれば(ステップB1)、体重計142は接点部146を通じてTX2ポート154aから電圧計測用電極17にtt[sec ]幅のパルスを出力する(ステップB2)ので、体脂肪計141ではこのパルスが計測されることとなる。
体脂肪計側141では計測されたパルス幅がtt[sec ]か否かを判定する(ステップA3)。
パルス幅がtt[sec ]でなければ、インピーダンス計測モードとなり、性別,身長,年令(体重)の身体特定化情報を設定する(ステップA4)。次に、体重値が設定済みかつ計測開始か否かを判定する(ステップA5)。Noであれば、ステップA1に戻り、Yesであれば、パルス幅からインピーダンスを算出する(ステップA6)。次に、体脂肪率,体脂肪量を算出し(ステップA7)、表示部9に体脂肪率,体脂肪量を表示する(ステップA8)。
ステップA3でパルス幅がtt[sec ]であれば、計測用パルスを停止し(ステッ
プA9)、識別コードをTX ポート148aから電流印加用電極16に出力する(ステップA10)。
体重計側142では、ステップB2でtt[sec ]幅のパルスを出力した後、接点部145を通じてRX2ポート154bに電流印加用電極16からの識別コードの入力があるか否かを判定する(ステップB3)。入力がなければステップB3を繰り返し、識別コードの入力を待つ。入力があれば、コード化された体重値を接点部146を通じて電圧計測用電極17に出力する(ステップB4)。
体脂肪計141側でステップA10で識別コードを出力した後は、接点部を通じて電圧計測用電極17からRX ポート148dに入力があったか否かを判定する(ステップA11)。入力がなければステップA11を繰り返し、入力を待つ。入力があれば、入力データのコード解析を行い(ステップA12)、体重値を表示部9に表示するとともに所定のメモリエリアに記憶し、ステップA1に戻る。
このように通常のインピーダンス計測モードにおいては、電流印加用電極16からは計測用の定電流正弦波が出力され、電圧計測用電極17,18は、その計測用定電流を印加したことにより発生した電圧を検出している。検出された電圧は、積分器を通して、パルス幅に変換され、CPU148はそのパルス幅を計測することにより、電圧値をデジタル化している。
ここで、体重計142から接点部146を通じて電圧計測用電極17にコード化されたデータを印加することにより、通信用のセンサやコネクタを別途用意することなく体重計との通信が可能となり、装置を簡略化できる。
電圧計測用電極からの入力が、伝送データであるのか、インピーダンス計測波形であるのかの判断は、TX2ポート154aから一定時間(tt[sec ])だけ電圧計測用電極17も所定の電圧を印加し、CPU148が計測するパルス幅が規定の数値であった場合、CPU148はデータ受信の準備を行い、引き続き送信されてくるコード化されたデータを認識することによって可能となる。通常のインピーダンス計測モードから通信モードへ移行する際の体脂肪計141側のCPU148のPULSE ポート148aの出力と体重計142側のTX2154aポートの出力を時系列的に示したものが図28である。
このようにすれば、収納性が向上するとともに、体重値を別途計測してキースイッチ等で手動入力する必要がなく、操作が簡略化できる。また、体脂肪計は携帯性に優れるので、場所を選ばず、手近に置いて手軽に計測して、健康管理指針情報を入手することができる。
(第7の参考形態)
図29(a),(b)に第7の参考形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計を示す。
基本形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
本形態では、底面2gの中央部に第1センサ162を設け、体脂肪計前面2aの中央下端部に第2センサ163を設けている。第1センサ162によって、計測時の体脂肪計(電極担持体)61と床面との距離を計測し、これから被検者の身長値を推定する。一方、第2センサ163によって体脂肪計―胸間の距離を計測し、第1センサによる身長の推定値を補正する。
図30は体脂肪計161の内部構成の概略を示すブロック図である。
本形態では、第1センサ162を構成する第1送信部TX1162a及び第1受信部RX1162b並びに第2センサ163を構成する第2送信部TX2163a及び第2受信部RX2163bとこれらが接続された距離計測回路部164が設けられ、送信部TX,受信部RX及び通信制御回路部35が省略されている点で基本形態と異なっている。距離計測回路部164はCPU32に接続され、計測結果等の情報をCPU32側に送るとともにCPU32からの信号に基づいて計測を行う。ここで、第1センサ162及び距離計測回路部164が距離計測手段、第2センサ163及び距離計測回路部164が第2の距離計測手段を構成する。
距離計測回路部164の概略構成を図31に示す。以下、第1送信部TX1162a及び第1受信部RX1162b側についてのみ説明するが、第2送信部TX2163a及び第2受信部RX2163bについても同様である。本距離計測回路部164では、CPU165からの信号に基づきパルス発生回路で形成されたパルスがドライバ167によって第1送信部TX1の送波器168から発信される。発信された超音波は床面で反射し、その反射波が第1受信部RX1の受波器169によって受信され、波形整形回路における波形整形処理を経てCPU165に送られる。発信された超音波が受信されるまでの時間を計測することにより体脂肪計から床面までの距離を算出することができる。距離計測方式としては、他に、近赤外線を用いることもできるが、これらに限られるものではない。
図32に計測処理手順を示す。
まず、電源スイッチをONする(ステップ70)。
次に、性別,年齢,体重を入力する(ステップ71)。
次に、計測スイッチがONか否かを判定する(ステップ72)。NOであれば判定を繰り返し、Yesであれば、体脂肪計と床面との間の距離(Lh)の計測処理を行う(ステップ73)。
体脂肪計と床面との距離の計測値(Lh)を、所定の推定式H=a*Lh+b(a,bは定数)に代入して身長の推定値を算出する(ステップ74)。
次に、体脂肪計と被検者の胸との間の距離(La)(この距離は腕長でもある。)の計
測処理を行う(ステップ75)。
体脂肪計と胸との間の距離(La)を、所定の補正式H=H+c*Lan+d(c,dは定数、nは所定の整数)に代入することにより先に身長推定値を補正する(ステップ76)。
次に、インピーダンスの計測処理を行う(ステップ77)。
次に、インピーダンス計測値,性別等の入力された身体特定化情報及び身長の推定値を所定の推定式に代入する等して、体脂肪率(%Fat),体脂肪量(BFM)を算出する(ステップ78)。
次に、体脂肪率,体脂肪量等の演算結果及びこれらから得られる肥満度等のアドバイス結果を表示部に表示し(ステップ79)、処理を終了する。
上述の手順では省略しているが、図6のフローチャートに示すステップ4からステップ
8までの処理をステップのスタートスイッチ判定の後に行うようにしてもよい。
このように身長をインピーダンス計測時の体脂肪計と床面との距離の計測値から推定することにより、身長の入力の手間を省くとともに不正確な身長データの入力を防止することができる。また、身長推定値を体脂肪計と被検者の胸との距離によって補正することにより、身長推定精度を高めることができる。尚、本形態における推定式及び補正式は上述の形のものに限られるものではなく、推定及び補正のためのテーブルを備え、これを用いるようにしてもよい。
体脂肪計と床面及び/又は胸との距離を記憶させておき、インピーダンス計測時に記憶された距離データと比較して計測姿勢の判定を行うようにすることもできる。
本形態におけるように、体脂肪計の底面に設けた第1センサを用いて距離を計測する場合には、第1センサの指向性が床面に直交することが望ましい。このため、同様のセンサを体脂肪計に対する相対角度が異なるように複数取り付け、その出力差を検出する等の方法により、第1センサの体脂肪計に対する角度を計測し、これを用いて第1センサによる計測値を補正するようにすれば、さらに高精度の計測が可能となる。
(第8の参考形態)
図33に第8の参考形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計181を示す。
基本形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
本参考形態では、体脂肪計181は可動部(電極担持体)182,台部183及びコード(ひも状部材)184からなる。可動部182は第7の参考形態に係る体脂肪計161と同様に前面2aの中央下端部に腕長計測用のセンサを備えている。また、コード184は台部183の巻取部(収納部)185に設けられた所定のリールに巻き取られるように構成されている。台部183にはリールの回転数又は回転角度を検出するロータリーエンコーダを備えたセンサ部(引出量検出手段、移動量検出手段)186とセンサ部186の出力を電気信号に変換するトランスデューサ187,トランスデューサ187から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器188を備えた第2距離計測回路部189とが設けられている。第2距離計測回路部で得られた距離情報はコード中のリード線によって電気的に接続されたCPU32に送られる(図34参照)。エンコーダとしては、LEDとフォトトランジスタ間の光路をリールに連動して断続するスリットを設け、リールの回転に応じたパルス数をフォトトランジスタから取得する光通過式エンコーダを用いることができる。このほかにも、白と黒等の光の反射率が大きく異なる色の縞模様に光を反射させ、その反射光量をパルスに変換する光反射式エンコーダや、回転角度に応じて機械的接点がオン・オフする機械接点式エンコーダ等を用いることができる。
被検者がグリップ部7,8を握り、両腕をほぼ肩の高さで身体前方にまっすぐ伸ばした状態で保持したときには、コードリール184の巻取軸が巻き取り方向に付勢されており、コード184にはその張力が作用してたるみが生じないようになっている。
本形態における計測処理手順は図32に示す第7の参考形態のフローチャートと同様である。ステップの体脂肪計―床面間距離計測処理が、本形態では可動部182と台部183との間の距離計測処理であり、コード184の引き出し量から算出される。
本形態では、体脂肪計の主要構成は可動部182に内蔵され、台部183には第2距離計測回路部189が設けられているが、電流印加用電極及び電圧計測用電極あるいはそれ
らと表示部とを可動部の主たる構成要素とし、CPU等を含む主要構成要素を台部183側に設け、コード184中のケーブルで情報の伝送を行うようにしてもよい。また、コード184の巻取部を台部に設けているが、巻取部及び第2距離計測回路を可動部に設けてもよい。
このように身長をインピーダンス計測時の可動部と台部との距離の計測値から推定することにより、身長の入力の手間を省くとともに不正確な身長データの入力を防止することができる。また、身長推定値を可動部と被検者の胸との距離によって補正することにより、身長推定精度を高めることができる。
可動部と台部及び/又は胸との距離を記憶させておき、インピーダンス計測時に記憶された距離データと比較して計測姿勢の判定を行うようにすることもできる。
本形態では、体脂肪計を構成する可動部と台部とをコードで連結しているが、図18に示す第5の参考形態のように、可動部と台部とを支柱によって連結し、可動部の支柱に沿ったスライド量を光通過式エンコーダ、光反射式エンコーダあるいは機械接点式エンコーダを用いて計測するようにすることもできる。このようにすれば、可動部と台部との高さをより精度良く計測することができるので、身長値の推定精度も向上する。
また、本形態における台部に体重計を備え、コードを介して体脂肪計と体重計間でデータ伝送を行い、身長と体重を自動計測するようにしてもよい。この場合に、体重計と体脂肪計の電源を1つにすれば、電池交換の手間を省くことができるとともに、省コスト、省スペースも実現できる。
(第9の参考形態)
図35に第9の参考形態に係る健康管理指針アドバイス装置としての体脂肪計161及び体重計41を示す。
本形態では、体脂肪計161が第7の参考形態と同様の構成を有し、体重計41は基本形態と同様の構成を有する。第7の参考形態及び基本形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
本形態では、体脂肪計底面2gの中央部に第1センサ162を設け、前面2aの中央下端部に第2センサ163を設けている。また、第1センサ162の第1送信部TX1及び第1受信部RX1を用いて体脂肪計―体重計間の距離計測を行うとともに体脂肪計―体重計間のデータ送受信をも行う。すなわち、図36に示すように第1送信部TX1162bの送波器168から送出された超音波の体重計41からの反射波を第1受信部RX1162aの受波器169で受信することにより、体脂肪計―体重計間の距離計測を行う。これに加えて、第1送信部TX1の送波器168から体重計41の受信部RX34の受波器191に対し
て体重計測データの送出要求信号を送信し、この信号は波形整形回路192で整形されCPU193に送られる。CPU193ではこの信号に従って体重計測データを所定のメモリから読み出し、このデータに基づいてパルス発生回路194で生成されたパルスがドライバ195によって送信部TXの送波器196から第1受信部RX1の受波器169に対し
て送信される。同様に、データ転送が終了すると転送終了メッセージを送信する。
図37に計測処理手順を示す。
まず、電源スイッチをONする(ステップ80)。
次に、性別,年齢を入力する(ステップ81)。
次に、計測スイッチがONか否かを判定する(ステップ82)。NOであれば判定を繰り返し、Yesであれば、体脂肪計と床面との間の距離(Lh)の計測処理を行う(ステップ83)。
次に、体重データ受信処理を行う(ステップ84)。ここでは、図6に示す基本形態のフローチャートにおけるステップ10からステップ14までの処理と同様の処理が行われる。
体脂肪計と床面との距離の計測値(Lh)を、所定の推定式H=a*Lh+b(a,bは定数)に代入して身長の推定値を算出する(ステップ85)。
次に、体脂肪計と被検者の胸との間の距離(La)(この距離は腕長でもある。)の計
測処理を行う(ステップ86)。
次に、体脂肪計と胸との間の距離(La)を、所定の補正式H=H+c*Lan+d(c,dは定数、nは所定の整数)に代入することにより先に身長推定値を補正する(ステップ87)。
次に、インピーダンスの計測処理を行う(ステップ88)。
次に、インピーダンス計測値,性別等の入力された身体特定化情報及び身長の推定値を所定の推定式に代入する等して、体脂肪率(%Fat),体脂肪量(BFM)を算出する(ステップ89)。
次に、体脂肪率,体脂肪量等の演算結果及びこれらから得られる肥満度等のアドバイス結果を表示部に表示し(ステップ90)、処理を終了する。
上述の手順では省略しているが、図6のフローチャートに示すステップ4からステップ8までの処理をステップのスタートスイッチ判定の後に行うようにしてもよい。
このように身長をインピーダンス計測時の体脂肪計と体重計との距離の計測値から推定するとともに体重計測データを体重計から取得することにより、身長及び体重の入力の手間を省くとともに不正確な身長及び体重データの入力を防止することができる。また、身長推定値を体脂肪計と被検者の胸との距離によって補正することにより、身長推定精度を高めることができる。また、体脂肪計―体重計間の距離計測手段が体脂肪計―体重計間の通信手段を兼ねることにより、省コスト、省スペースが可能となる。尚、本形態における推定式及び補正式は上述の形のものに限られるものではなく、推定及び補正のためのテーブルを備え、これを用いるようにしてもよい。
体脂肪計と床面及び/又は胸との距離を記憶させておき、インピーダンス計測時に記憶された距離データと比較して計測姿勢の判定を行うようにすることもできる。