JP4465514B2

JP4465514B2 - Polyester fiber cord processing method

Info

Publication number: JP4465514B2
Application number: JP16358199A
Authority: JP
Inventors: 博佐渡邊
Original assignee: Teijin Fibers Ltd
Current assignee: Teijin Fibers Ltd
Priority date: 1999-06-10
Filing date: 1999-06-10
Publication date: 2010-05-19
Anticipated expiration: 2019-06-10
Also published as: JP2000355875A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動力伝達ベルト等の補強用コードとして好適に使用することのできるポリエステル繊維コードの処理方法に関するものである。さらに詳細には、本発明は、ラップドＶベルトの芯線コードとして適し、特に蒸気加硫により成形される際の漏洩蒸気に曝露された場合でも、マトリックスゴムとの接着性が良好で且つ耐久性にも優れたポリエステル繊維コードの処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ポリエステル繊維コードは一般に優れた強力、弾性率、寸法安定性、耐熱性などの特性を有するために、苛酷な条件下で使用されるタイヤ、ベルト、ホースなどのゴム複合体の優れた補強用繊維として有用であり、用途の拡大が期待されている。
【０００３】
一般に、ベルトなどのゴム複合体用補強繊維は、撚糸コード状で使用される。このコードにとって重要な特性は、マトリックスゴムとの接着性能、コード強力、荷重伸度と乾熱収縮率のバランス、熱収縮応力などである。例えばベルトの場合、これらの特性のうち接着性能及びコード強力は、でき上がったベルトの耐負荷や耐久性に大きく関与し、また荷重伸度と乾熱収縮率のバランスは、ベルト成形時の寸法安定性（ベルトの長さ）に影響する。さらに熱収縮応力は、ベルト走行時の寸法変化に影響し、ベルトの伝動効率と深い係りを有する。このため、これらの特性にバランスが取れた接着技術及び接着処理条件が望まれている。
【０００４】
ポリエステル繊維コードとゴムマトリックスとの接着に関しては、従来多種のレゾルシン・ホルマリン・ラテックス接着剤（ＲＦＬ接着剤）が提案されている（例えば、特開昭５７−１８７２３８号公報、特開昭６０−１１０９８０号公報、特公平８−２９７１号公報など）。しかし、一般的にポリエステル繊維コードを芯線に用いてベルトを成形する場合には、蒸気加硫法でなされることが多く、直接蒸気がゴム・繊維材料に噴霧される訳ではないが、モールドの隙間などから漏洩した蒸気に直接曝露されることもある。そのため、上記に提案されている方法で得られる繊維コードでは、成形ベルトの内数％が接着不良となることがある。つまり従来の接着技術では、特に多数のプーリーで屈曲運動を行う伝動ベルトの補強繊維ケーブルコードとしての接着性能は不十分であり、十分な耐久性能が得られていないのが現実である。そのため、接着性能の向上を目的に、遊離のイソシアネート基を有する化合物を含む溶剤系処理剤で処理を行うことが主としてなされてきた。しかしながら、かかる溶剤系処理は、廃液処理のコストや作業環境などの点で、水系処理に比べて著しく劣っている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的は、蒸気に直接曝露された際でもマトリックスゴムとの接着性に優れ、且つ耐久性も良好なゴム複合体、特に伝動ベルトを得るに適したポリエステル繊維コードの処理方法を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、
「予め製糸段階でエポキシ化合物が付与されたポリエステル繊維に無撚の状態又は撚糸コードの状態で、ジイソシアネート化合物のダイマーを含む水系の第１処理液を、該ダイマーの付着量換算で繊維重量に対して０．４〜１．５重量％となる割合で付与し、温度１８０〜２４０℃で６０〜１８０秒間熱処理した後、無撚糸にあっては撚糸を施し、次いでレゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックス（ＲＦＬ）を含む水系の第２処理液を付与し、温度１８０〜２４０℃で６０〜１８０秒間熱処理することを特徴とする、ポリエステル繊維コードの処理方法」
により達成される。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリエステル繊維は、繰り返し単位が実質的にエチレンテレフタレートであるポリエステルからなる繊維が好適であるが、少量の第３成分を共重合したポリエチレンテレフタレートなどの他のポリエステルからなる繊維も使用しうる。本発明では、このポリエステル繊維に予め製糸段階でエポキシを付与した、いわゆるエポキシ前処理糸を使用する。
【０００８】
本発明においては、この前処理糸を無撚のままで、又は撚糸コードとなした後に後述する第１接着処理及び第２接着処理が施される。ここで撚糸コードは、従来公知の方法で製造される。例えば前処理糸からなる糸条を所望の本数引き揃えてまず下撚りをかける。撚り数は任意であるが、次に行う上撚りよりも少ない撚り数をかけるのが一般的である。次いで下撚りのかかった繊維を所望の本数合わせ、下撚りとは逆方向の上撚りを与えて撚糸コード（生コード）とする。
【０００９】
本発明においては、得られた生コード又は無撚の状態のポリエステル繊維糸条に、まず第１接着処理を施す。
【００１０】
この第１接着処理で用いられる第１処理液には、ジイソシアネート化合物のダイマー、例えばトリレンジイソシアネートダイマー、ジフェニルメタンジイソシアネートダイマー、メタキシリレンジイソシアネートダイマーなどを含有している必要がある。かかるジイソシアネート化合物のダイマーは、通常微粒子状の固体であり、ジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム塩などの分散剤を水に溶解した溶液を用いて分散させた水分散液として使用される。
【００１１】
この際、ジイソシアネート化合物ダイマーの均一分散性及び処理液の均一付着性を向上させる等の目的で、増粘剤、特にキサントガムを少量添加するのが好ましい。増粘剤を併用しない場合には、第１処理液の粘度が低くなりすぎてジイソシアネートダイマーの微粒子が処理液中で沈殿を起こしやすくなるため、該処理液中にポリエステル繊維コード等を浸漬処理ても該処理液をコード等に均一に付着させることが困難になり、接着力が低下したりばらつきやすくなる。その結果、十分な接着力を安定して達成するためには、例えば付着量を増加させねばならなくなり、コスト的に好ましくなくなる。
【００１２】
第１処理液中のジイソシアネート化合物ダイマーの濃度は、０．１〜５．０重量％が適当である。無撚のポリエステル繊維又は撚糸コードに第１処理液を付与する方法は任意であるが、通常は浸漬法が採用される。第１処理液の固形分（有効成分）換算の付着量は、ジイソシアネート化合物ダイマーの付着量換算で０．４〜１．５重量％の範囲にコントロールする必要がある。第１処理液付着後は、１８０〜２４０℃、好ましくは２１０〜２３５℃で、６０〜１８０秒間、好ましくは９０〜１５０秒間熱処理を施す。この際、ポリエステル繊維又は撚糸コードには、得られるコードの強力を向上させるために、引張応力を負荷しながら（ストレッチ率で１〜４．５％、好ましくは約２％のストレッチをかける）熱処理するのが好ましい。
【００１３】
第１接着処理を施したポリエステル繊維は、無撚糸の場合には所望の撚りを施した後、レゾルシン・ホルマリン・ラテックス（ＲＦＬ）を含む第２処理液での第２接着処理を施す。ここで使用されるＲＦＬは、レゾルシンとホルマリン（ホルムアルデヒド）を予めモル比１／０．５〜１／０．９で反応させたノボラック型縮合体を用い、必要に応じてホルマリンをさらに追加し、レゾルシンとホルマリンのモル比（Ｒ／Ｆ）を１／０．５〜１／４の範囲に調整するのが好ましい。ゴムラテックスの種類は特に限定しなくてもよいが、ゴムラテックスの配合比率が高すぎると、第２処理液の粘着性が著しく高くなり、また該接着剤被膜の凝集力も低くなりすぎて、得られる繊維コードの接着性に悪影響を与えやすい。逆にゴムラテックスの配合比率が低すぎると、得られるポリエステル繊維コードが硬くなりやすく、強力や疲労性が低下しやすい。したがって、レゾルシン・ホルマリン縮合物とゴムラテックスとの有効成分重量比率は、前者／後者で１／１〜１／１５、特に好ましくは１／５〜１／１５（固形分重量比）の範囲が適当である。
【００１４】
なお、第２処理液には、このＲＦＬ有効成分量量に対して１０〜２０重量％のブロックドポリイソシアネート（例えばε−カプロラクタムでブロックされたジフェニルメタンジイソシアネート）を架橋剤として添加すると、接着性能が向上するのでより好ましい。
【００１５】
かかる第２処理液を付与する方法も第１処理液と同様に特に限定されないが、通常は浸漬法が採用される。第２処理液の有効成分（固形分換算）付着量は、繊維重量に対し１．０〜２．０重量％の範囲にコントロールするのが望ましい。第２処理液を付着させたポリエステル繊維コードは、温度１５０〜１８０℃で、９０〜１５０秒間、コードがたるまない状態で乾燥させ、次いで温度１８０〜２４０℃、好ましくは２１０〜２４０℃で、６０〜１８０秒間、好ましくは９０〜１５０秒間熱処理を施す。この際、該ポリエステル繊維コードは、得られる処理コードの熱収縮率を小さくするため、リラックス率で０〜１．５％、好ましくは０．２〜０．５％程度のリラックスを付与しながら弛緩熱処理するのが好ましい。
【００１６】
【実施例】
以下、実例をあげて本発明を具体的に説明する。なお、実施例におけるコード強力、コード剥離接着力、引抜き接着力及び疲労性（強力保持率）は以下の方法により測定したものである。
【００１７】
＜コード強力＞
インストロン５５６５型引張試験機（インストロン社製）を用い、４Ｄエアーチャックを使用して、試長（コード長）２５０ｍｍをとり、引張速度３００ｍｍ／分でその破断強力を求めた。１０回測定し、その平均値をコード強力とした。
【００１８】
＜コード剥離接着力＞
処理コードとゴムとの剥離接着力を示すものである。ゴムシート表層近くに７本のコードを埋め、温度１５０℃の水蒸気を注入した蒸気加硫缶中に２０分間保持し、加硫した。次いで両端の２本のコードを取り除き残りの５本のコードを同時にゴムシートから２００ｍｍ／分の速度で剥離に要したカ（Ｎ）を測定し、Ｎ／５本（Ｎ／５Ｃ）で表示した。
【００１９】
＜引抜き接着力＞
処理コードとゴムとの剪断接着力を示すものである。コードをゴムブロック中に埋めこみ、温度１５０℃の水蒸気を注入した蒸気加硫缶中に２０分間保持し、加硫した。次いでコードをゴムブロックから２００ｍｍ／分の速度で引抜き、引抜きに要したカ（Ｎ）を測定し、Ｎ／ｃｍで表示した。
【００２０】
＜疲労性（強力保持率）＞
ベルト式疲労テスターを用い、厚さ２ｍｍのゴムシート２枚の間にコードをはさみ、５０Ｋｇ／ｃｍ²のプレス圧力加圧下、温度１５０℃で２０分間加硫する。得られたシートを５０ｍｍ幅×５００ｍｍ長のベルト形状に切断し、該サンプルに荷重１０Ｋｇをかけて直径２０ｍｍのローラーに取り付け、１２０℃の雰囲気下で、１２０ｒｐｍで往復運動させ、１００万回繰り返した後、コードを取り出し残強力を測定し、疲労時の強力保持率を求めた。
【００２１】
［実施例１］
まず、接着処理剤を次のように調整した。すなわち、界面活性剤としてネオコールＳＷ（ジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム：第一工業製薬株式会社製、濃度３０％）２ｇを７５ｇの水に加え、よくかき混ぜた溶液の中へ、キサントガムの粉末を０．１２ｇ添加しさらに攪拌する。ついでトリレンジイソシアネートのダイマー（米国ＴＳＥ社製：商品名Thanecure T9、濃度１００％）２５ｇを加え、よくかき混ぜて分散液を得た。これを５倍に希釈して濃度５％の第１処理液とした。
【００２２】
また、スミカノール７００Ｓ（レゾルシン・ホルマリン初期縮合物、Ｒ／Ｆ＝１／０．６（モル比）：住友化学株式会社製、濃度６５％）２０．１ｇと水４２６．７ｇとを攪拌混合し、次いで水酸化ナトリウム水溶液（濃度１０％）５．１ｇ、アンモニア水溶液（濃度２８％）１４．５ｇ、ホルマリン水溶液（濃度３７％）１７．１ｇを加え、さらにゆっくり攪拌混合する．次にＪＳＲ０６５２（ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックス：武田薬品工業株式会社製、濃度４０％）４２２．８ｇを加え、最後にε−カプロラクタムでブロックされたジフェニルメタンジイソシアネート水分散液（ＥＭＳ社製、商品名Ｇｒｉｌｂｏｎｄ、濃度５０％）６１．８ｇを加え、よくかき混ぜて第２処理液とする。調整後、室温雰囲気中で２４時間熟成し、使用する。
【００２３】
予め製糸工程でポリグリシジルエーテル化合物を製糸油剤の中に添加し、付与した１０００デニール／２５０フィラメントのエポキシ前処理ポリエステルフィラメント（固有粘度０．８５：帝人株式会社製）を３本引き揃え、Ｚ方向に１５Ｔ／１０ｃｍの撚りをかける。ついでこの下撚り糸を３本引き揃え、Ｓ方向に９Ｔ／１０ｃｍの上撚りをかけて、９０００デニールの生コードを得た。得られた生コードをコンビュートリーター（ＣＡリッツラー株式会社製タイヤコード処理機）を用い、前記第１処理液に浸漬した後、２３５℃で１５０秒間、ストレッチ率を２．０％として熱処理した。
【００２４】
次に、前記第２処理液に浸漬した後、定長下１７０℃で１５０秒間乾燥させ、引き続いてリラックス率０．２％下２３０℃で１２０秒間の熱処理を行い、接着処理コードを得た。なお、各処理液の付着量は１〜２重量％となるように調整した。得られたポリエステル繊維コードを、ＮＲ（天然ゴム）を主成分とするＮＲ／ＳＢＲゴムを用い、１５０℃で２０分間、水蒸気を吹き込んだ蒸気加硫缶中で加硫を行ってゴム複合体を得た。
【００２５】
［実施例２〜３、比較例１〜２］
実施例１において、第１処理液のイソシアネートの種類、第２処理液のＲＦ／Ｌを表１記載の如く変更する以外は実施例１と同様に行ってゴム複合体を得た。これらについて、コード強力、剥離接着力、引抜き接着力、疲労後コード強力保持率を測定した結果を、実施例１と合わせて表１に示す。
【００２６】
【表１】

【００２７】
【発明の効果】
本発明の処理方法により得られるポリエステル繊維コードは、強力などのポリエステル繊維が有する優れた力学的特性を維持すると共に、ゴム複合体のマトリックスゴムとの接着性に優れ、しかも該繊維コードで補強されたベルトなどのゴム複合体は寸法安定性に優れ、優れた動力伝達性、耐疲労性を有する。
【００２８】
従来、イソシアネート化合物は反応性に富むため、そのままの形では水系処理剤には使用できず、イソシアネート基をブロックし、加熱時にそのブロック剤が遊離してイソシアネートの効果が発現されるる仕組みをとっていた。しかし、本発明においては、ジイソシアネートダイマーが加熱によりモノマーに分解して遊離のジイソシアネートとして作用するため、ブロック化を行うことなく良好な接着性能を得ることができるのである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for treating a polyester fiber cord that can be suitably used as a reinforcing cord for a power transmission belt or the like. More specifically, the present invention is suitable as a core wire cord for a wrapped V-belt, and particularly has good adhesion to matrix rubber and durability even when exposed to leaked steam when formed by steam vulcanization. Also relates to an excellent polyester fiber cord processing method.
[0002]
[Prior art]
Polyester fiber cords generally have excellent strength, elastic modulus, dimensional stability, heat resistance, and other properties, so they are excellent reinforcing fibers for rubber composites such as tires, belts, and hoses that are used under severe conditions. As such, it is expected to expand its application.
[0003]
Generally, reinforcing fibers for rubber composites such as belts are used in the form of twisted cords. Important properties for this cord are adhesion performance with matrix rubber, cord strength, balance between load elongation and dry heat shrinkage, heat shrinkage stress, and the like. For example, in the case of a belt, the adhesion performance and cord strength among these properties are greatly related to the load resistance and durability of the completed belt, and the balance between the load elongation and the dry heat shrinkage ratio is dimensional stability during belt molding. Affects nature (belt length). Further, the heat shrinkage stress affects the dimensional change during belt running, and has a deep relationship with the belt transmission efficiency. For this reason, an adhesion technique and an adhesion treatment condition that balance these characteristics are desired.
[0004]
Regarding the adhesion between the polyester fiber cord and the rubber matrix, various types of resorcin / formalin / latex adhesives (RFL adhesives) have been proposed (for example, JP-A-57-187238 and JP-A-60-110980). No. publication, Japanese Patent Publication No. 8-2971, etc.). However, in general, when a belt is formed using a polyester fiber cord as a core wire, it is often performed by a steam vulcanization method, and steam is not directly sprayed on a rubber / fiber material. It may be directly exposed to vapor leaked from gaps. Therefore, in the fiber cord obtained by the method proposed above, several% of the molded belt may have poor adhesion. That is, in the conventional bonding technique, in particular, the bonding performance as a reinforcing fiber cable cord of a transmission belt that performs bending motion with a large number of pulleys is insufficient, and it is a reality that sufficient durability performance is not obtained. For this reason, for the purpose of improving the adhesive performance, the treatment with a solvent-based treating agent containing a compound having a free isocyanate group has been mainly performed. However, such solvent-based treatment is significantly inferior to water-based treatment in terms of waste liquid treatment cost and work environment.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made against the background of the above circumstances, and its object is to provide a rubber composite, particularly a power transmission belt, which has excellent adhesion to a matrix rubber even when directly exposed to steam and has good durability. A polyester fiber cord treatment method suitable for obtaining
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The above problems of the present invention are as follows.
“In the untwisted or twisted cord state of the polyester fiber to which the epoxy compound has been applied in advance at the spinning stage, the aqueous first treatment liquid containing the diisocyanate compound dimer is converted to the fiber weight in terms of the amount of the dimer attached. 0.4 to 1.5% by weight, heat-treated at a temperature of 180 to 240 ° C. for 60 to 180 seconds, then twisted for non-twisted yarn, and then resorcin / formalin / rubber latex (RFL). ) grant second processing liquid aqueous containing, characterized by heat treatment for 60 to 180 seconds at a temperature 180 to 240 ° C., the processing method of the polyester fiber cord "
Is achieved.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyester fiber in the present invention is preferably a fiber made of polyester whose repeating unit is substantially ethylene terephthalate, but fibers made of other polyesters such as polyethylene terephthalate copolymerized with a small amount of the third component can also be used. . In the present invention, a so-called epoxy pretreated yarn obtained by previously imparting an epoxy to the polyester fiber at the yarn making stage is used.
[0008]
In the present invention, the pre-treated yarn is left untwisted or is converted into a twisted yarn cord, and then a first adhesion treatment and a second adhesion treatment described later are performed. Here, the twisted yarn cord is manufactured by a conventionally known method. For example, a desired number of yarns made of pretreated yarns are aligned and first twisted. Although the number of twists is arbitrary, it is common to apply a number of twists that is less than the upper twist to be performed next. Next, a desired number of fibers subjected to the lower twist are matched, and an upper twist in the direction opposite to that of the lower twist is given to obtain a twisted cord (raw cord).
[0009]
In the present invention, first the first adhesive treatment is applied to the obtained raw cord or the untwisted polyester fiber yarn.
[0010]
The first treatment liquid used in the first adhesion treatment needs to contain a diisocyanate compound dimer, such as tolylene diisocyanate dimer, diphenylmethane diisocyanate dimer, metaxylylene diisocyanate dimer, and the like. A dimer of such a diisocyanate compound is usually a finely divided solid, and is used as an aqueous dispersion in which a dispersant such as a dialkylsulfosuccinate sodium salt is dissolved in water.
[0011]
At this time, for the purpose of improving the uniform dispersibility of the diisocyanate compound dimer and the uniform adhesion of the treatment liquid, it is preferable to add a small amount of a thickener, particularly xantham gum. When the thickener is not used in combination, the viscosity of the first treatment liquid becomes too low and the diisocyanate dimer fine particles are likely to precipitate in the treatment liquid. However, it becomes difficult to uniformly apply the treatment liquid to the cord or the like, and the adhesive force is reduced or easily dispersed. As a result, in order to stably achieve a sufficient adhesive force, for example, the amount of adhesion must be increased, which is not preferable in terms of cost.
[0012]
The concentration of the diisocyanate compound dimer in the first treatment liquid is suitably 0.1 to 5.0% by weight. The method for applying the first treatment liquid to the untwisted polyester fiber or the twisted cord is arbitrary, but usually a dipping method is employed. The amount of adhesion of the first treatment liquid in terms of solid content (active ingredient) needs to be controlled in the range of 0.4 to 1.5% by weight in terms of the amount of adhesion of the diisocyanate compound dimer. After adhesion of the first treatment liquid, heat treatment is performed at 180 to 240 ° C., preferably 210 to 235 ° C., for 60 to 180 seconds, preferably 90 to 150 seconds. At this time, in order to improve the strength of the obtained cord, the polyester fiber or the twisted cord is subjected to heat treatment while applying a tensile stress (by applying a stretch ratio of 1 to 4.5%, preferably about 2%). It is preferable to do this.
[0013]
In the case of a non-twisted yarn, the polyester fiber subjected to the first adhesion treatment is subjected to a desired twist, and then subjected to a second adhesion treatment with a second treatment liquid containing resorcin / formalin / latex (RFL). The RFL used here uses a novolak-type condensate obtained by reacting resorcin and formalin (formaldehyde) at a molar ratio of 1 / 0.5 to 1 / 0.9 in advance, and further adds formalin as necessary. It is preferable to adjust the molar ratio (R / F) of resorcin to formalin in the range of 1 / 0.5 to 1/4. The type of rubber latex is not particularly limited. However, if the blending ratio of the rubber latex is too high, the adhesiveness of the second treatment liquid becomes extremely high, and the cohesive force of the adhesive film becomes too low. It tends to adversely affect the adhesion of the resulting fiber cord. On the other hand, if the blending ratio of the rubber latex is too low, the resulting polyester fiber cord is likely to be hard and the strength and fatigue properties are likely to be reduced. Therefore, the active ingredient weight ratio between the resorcin / formalin condensate and the rubber latex is preferably 1/1 to 1/15, particularly preferably 1/5 to 1/15 (solid content weight ratio) in the former / the latter. It is.
[0014]
In addition, the adhesion performance is improved by adding 10 to 20% by weight of a blocked polyisocyanate (for example, diphenylmethane diisocyanate blocked with ε-caprolactam) as a cross-linking agent to the amount of effective RFL component in the second treatment liquid. Since it improves, it is more preferable.
[0015]
The method for applying the second treatment liquid is not particularly limited as in the case of the first treatment liquid, but an immersion method is usually employed. It is desirable to control the amount of the active ingredient (solid content conversion) adhesion of the second treatment liquid in the range of 1.0 to 2.0% by weight with respect to the fiber weight. The polyester fiber cord to which the second treatment liquid is adhered is dried at a temperature of 150 to 180 ° C. for 90 to 150 seconds in a state where the cord does not sag, and then at a temperature of 180 to 240 ° C., preferably 210 to 240 ° C., 60 Heat treatment is performed for -180 seconds, preferably 90-150 seconds. At this time, the polyester fiber cord is relaxed while giving a relaxation rate of 0 to 1.5%, preferably about 0.2 to 0.5%, in order to reduce the heat shrinkage rate of the resulting treated cord. Heat treatment is preferred.
[0016]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples. In addition, the code | cord | chord strength in an Example, code | cord peeling adhesive force, drawing-out adhesive force, and fatigue (strength retention rate) were measured with the following method.
[0017]
<Strong code>
Using an Instron 5565 type tensile tester (manufactured by Instron), using a 4D air chuck, a test length (cord length) of 250 mm was taken, and the breaking strength was determined at a tensile speed of 300 mm / min. The measurement was performed 10 times, and the average value was defined as the code strength.
[0018]
<Cord peeling adhesive strength>
It shows the peel adhesive strength between the treatment cord and rubber. Seven cords were buried near the surface layer of the rubber sheet, held in a steam vulcanizing can injected with water vapor at a temperature of 150 ° C. for 20 minutes, and vulcanized. Next, the two cords at both ends were removed, and the remaining five cords were simultaneously measured from the rubber sheet at a speed of 200 mm / min to measure the force (N) and displayed as N / 5 (N / 5C). .
[0019]
<Pull-out adhesion>
This shows the shear adhesive strength between the treatment cord and rubber. The cord was embedded in a rubber block and held for 20 minutes in a steam vulcanizing can into which steam at a temperature of 150 ° C. was injected for vulcanization. Next, the cord was pulled out from the rubber block at a speed of 200 mm / min, and the force (N) required for the drawing was measured and displayed in N / cm.
[0020]
<Fatigue (strength retention)>
Using a belt-type fatigue tester, a cord is sandwiched between two rubber sheets having a thickness of 2 mm, and vulcanized at a temperature of 150 ° C. for 20 minutes under a press pressure of 50 kg / cm ² . The obtained sheet was cut into a belt shape having a width of 50 mm and a length of 500 mm, and a load of 10 kg was applied to the sample and attached to a roller with a diameter of 20 mm. The sample was reciprocated at 120 rpm in an atmosphere of 120 ° C. and repeated 1 million times. Thereafter, the cord was taken out and the remaining strength was measured to determine the strength retention rate during fatigue.
[0021]
[Example 1]
First, the adhesion treatment agent was adjusted as follows. That is, 2 g of Neocol SW (sodium dialkylsulfosuccinate, manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd., concentration 30%) as a surfactant was added to 75 g of water, and 0.12 g of xantham gum powder was added into the well-mixed solution. Add and stir further. Next, 25 g of tolylene diisocyanate dimer (manufactured by TSE, USA: trade name Thanecure T9, concentration 100%) was added and stirred well to obtain a dispersion. This was diluted 5 times to obtain a first treatment liquid having a concentration of 5%.
[0022]
Further, Sumikanol 700S (resorcin / formalin initial condensate, R / F = 1 / 0.6 (molar ratio): Sumitomo Chemical Co., Ltd., concentration 65%) 20.1 g and water 426.7 g were stirred and mixed. Next, 5.1 g of an aqueous sodium hydroxide solution (concentration 10%), 14.5 g of an aqueous ammonia solution (concentration 28%), and 17.1 g of an aqueous formalin solution (concentration 37%) are added, and the mixture is slowly stirred and mixed. Next, 422.8 g of JSR0652 (vinylpyridine / styrene / butadiene rubber latex: Takeda Pharmaceutical Co., Ltd., concentration 40%) was added, and finally an aqueous dispersion of diphenylmethane diisocyanate blocked with ε-caprolactam (manufactured by EMS, product) Add 61.8 g (name Gribond, concentration 50%) and stir well to make the second treatment liquid. After adjustment, it is aged in a room temperature atmosphere for 24 hours and used.
[0023]
A polyglycidyl ether compound is added in advance to the spinning oil in the spinning process, and three 1000 denier / 250 filament epoxy pre-treated polyester filaments (intrinsic viscosity 0.85: manufactured by Teijin Ltd.) are aligned in the Z direction. A 15T / 10 cm twist is applied. Next, three of these lower twisted yarns were aligned, and an upper twist of 9T / 10 cm was applied in the S direction to obtain 9000 denier raw cord. The obtained raw cord was immersed in the first treatment liquid using a contributor (a tire cord processing machine manufactured by CA Ritzler Co., Ltd.) and then heat treated at 235 ° C. for 150 seconds with a stretch rate of 2.0%.
[0024]
Next, after immersing in the second treatment liquid, it was dried at 170 ° C. under a constant length for 150 seconds, followed by heat treatment at 230 ° C. under a relaxation rate of 0.2% for 120 seconds to obtain an adhesion treatment code. In addition, the adhesion amount of each process liquid was adjusted so that it might become 1-2 weight%. The obtained polyester fiber cord is vulcanized in a steam vulcanizing can blown with water vapor at 150 ° C. for 20 minutes using an NR / SBR rubber mainly composed of NR (natural rubber) to obtain a rubber composite. Obtained.
[0025]
[Examples 2-3, Comparative Examples 1-2]
In Example 1, a rubber composite was obtained in the same manner as in Example 1 except that the type of isocyanate in the first treatment liquid and the RF / L in the second treatment liquid were changed as shown in Table 1. Table 1 shows the results of measurement of cord strength, peel adhesion strength, pull-out adhesion strength, and cord strength retention after fatigue, together with Example 1.
[0026]
[Table 1]

[0027]
【The invention's effect】
The polyester fiber cord obtained by the treatment method of the present invention maintains the excellent mechanical properties of polyester fibers such as strength, and is excellent in adhesion to the matrix rubber of the rubber composite and is reinforced with the fiber cord. Rubber composites such as belts are excellent in dimensional stability and have excellent power transmission and fatigue resistance.
[0028]
Conventionally, since isocyanate compounds are highly reactive, they cannot be used as they are in aqueous treatment agents. Instead, the isocyanate groups are blocked, and the blocking agent is released when heated, so that the effect of isocyanate is expressed. It was. However, in the present invention, since the diisocyanate dimer is decomposed into monomers by heating and acts as a free diisocyanate, good adhesion performance can be obtained without blocking.

Claims

In an untwisted state or a twisted cord state in a polyester fiber to which an epoxy compound has been applied in advance in the yarn production stage, an aqueous first treatment liquid containing a diisocyanate compound dimer is converted to the fiber weight in terms of the amount of adhesion of the dimer. It is applied at a ratio of 0.4 to 1.5% by weight, heat-treated at a temperature of 180 to 240 ° C. for 60 to 180 seconds, then applied to a non-twisted yarn, then twisted, and then resorcin / formalin / rubber latex (RFL) A method for treating a polyester fiber cord, comprising: applying an aqueous second treatment liquid containing a heat treatment at a temperature of 180 to 240 ° C. for 60 to 180 seconds.

The method for treating a polyester fiber cord according to claim 1, wherein the dimer of the diisocyanate compound is tolylene diisocyanate dimer.

The method for treating a polyester fiber cord according to claim 1 , wherein the first treatment liquid contains xantham .