以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図2を用いて、コンテンツデータの配信サービスを受けたり、電子メールの送受信やウェブページ閲覧を実行するためのネットワークシステムについて説明する。
公衆回線網(加入者電話回線、ケーブルテレビジョンの番組配信用ケーブル、あるいは、通信用の光ファイバーなどを含む)2には、パーソナルコンピュータ1−1乃至1−nが接続されている。パーソナルコンピュータ1−1乃至1−nは、図3を用いて後述するホームネットワークのサーバとして利用されている場合がある。
以下、パーソナルコンピュータ1−1乃至1−nを個々に区別する必要がない場合、単にパーソナルコンピュータ1と総称する。
公衆回線網2には、インターネット5、図示しない加入者有線端末装置、加入者無線端末装置(例えば、後述する携帯電話機)が情報を授受するための図示しない基地局、コンピュータネットワーク、および企業内ネットワーク等が接続されている。
管理制御装置3は、公衆回線網2を介して、図示しない加入者有線端末装置、図示しない基地局、およびパーソナルコンピュータ1に接続され、加入者有線端末装置、加入者無線端末装置、およびパーソナルコンピュータ1に対する認証処理または課金処理などを実行する。
インターネットサービスプロバイダのアクセスサーバ4は、公衆回線網2に接続されており、更に、インターネットサービスプロバイダが保有するコンテンツサーバ6および電子メールサーバ7に接続されている。
コンテンツサーバ6は、パーソナルコンピュータ1からの要求に対応して、例えば、簡易ホームページ等のコンテンツを、HTML(Hypertext Markup Language)方式、もしくは、コンパクトHTML方式のファイルとして提供する。
電子メールサーバ7は、電子メールの送受信を管理するサーバである。電子メールサーバ7には、送信用のSMTPサーバと受信用のPOPサーバとがある。SMTPサーバから送信されたメールは、直接宛先のPOPサーバに配信されるのではなく、インターネット5上のいくつものサーバを通過して宛先のPOPサーバに送られる。受信側のPOPサーバでは、届いた電子メールを一時的にメールボックスに保管する。電子メールを受信するユーザは、パーソナルコンピュータ1を用いて、利用している電子メールサーバ7にその都度アクセスして電子メールを受信する。
インターネット5には、多数のWWW(World Wide Web)サーバ8−1乃至8−mが接続されている。WWWサーバ8−1乃至8−mは、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)のプロトコルに従って、パーソナルコンピュータ1からアクセスされる。WWWサーバ8−1乃至8−mは、様々なウェブサイトをユーザに公開し、様々なサービス(例えば、楽曲データ、画像データ、あるいは映像データなどのコンテンツを配信するサービスなど)をユーザに提供するものである。
ここで、WWWサーバ8−1は、パーソナルコンピュータ1を保有するユーザに対して、楽曲データを配信するサービスを行っている事業者(楽曲データ配信サービスプロバイダ)が管理しているサーバであるとする。WWWサーバ8−1は、インターネット5を介して、登録されたユーザに対して、所望の楽曲データをダウンロードさせたり、おすすめの楽曲の試聴用データを、プッシュ配信する(ユーザがコンテンツを要求しなくても、サービス事業者側からコンテンツを配信する)。
図3に、本発明を適応したホームネットワークの構成を示す。
パーソナルコンピュータ1は、楽曲データと、楽曲データを管理するための情報を記録する複数のデータベースを有している。パーソナルコンピュータ1は、PDA(Personal Digital(Data) Assistants)11、携帯電話機12、据え置き型再生装置13、携帯型再生装置14、および簡易型再生装置15と、無線通信(例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers )802.11a、赤外線通信、あるいは、Bluetoothなど、いずれの方法を用いても良い)で情報を授受することが可能である。
PDA11乃至簡易型再生装置15は、ユーザの操作に基づいて、パーソナルコンピュータ1に、楽曲データをリクエストし、パーソナルコンピュータ1から送信された楽曲データを受信して、再生する。例えば、PDA11乃至簡易型再生装置15を、家庭内の複数のユーザがそれぞれ所有し、パーソナルコンピュータ1から楽曲データを受信して、パーソナルコンピュータ1からはなれた場所においても、音楽を楽しむことができる。
図4乃至図7は、パーソナルコンピュータ1の外観を示している。
パーソナルコンピュータ1は、基本的に、本体21と、本体21に対して開閉自在とされる表示部22により構成されている。図4は表示部22を本体21に対して開いた状態を示す外観斜視図である。図5は、本体21の平面図、図6は、本体21に設けられている後述するジョグダイヤル23の拡大図である。また、図7は、本体21に設けられているジョグダイヤル23の側面図である。
本体21には、各種の文字や記号などを入力するとき操作されるキーボード24、LCD25に表示されるポインタ(マウスカーソル)を移動させるときなどに操作されるポインティングデバイスとしてのタッチパット26、および電源スイッチ27がその上面に設けられている。また、ジョグダイヤル23およびIEEE1394ポート28等が、本体21の側面に設けられている。なお、タッチパット26に代えて、スティック式のポインティングデバイスを設けることも可能である。
また、表示部22の正面には、画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display)25、そして右上部には、電源ランプPL、電池ランプBL、必要に応じて設けられるメッセージランプML(図示せず)その他のLEDより成るランプが設けられている。更に、表示部22の上部中央部には、CCD(固体撮像素子)を備えるCCDビデオカメラ29を有する撮像部30、およびマイクロフォン31が設けられている。本体21の図4中の右上側にはCCDビデオカメラ29を操作するためのシャッタボタン32が設けられている。
撮像部30は、回動自在に表示部22に固定されている。例えば、撮像部30は、使用者の操作により、CCDビデオカメラ29がパーソナルコンピュータ1を操作する使用者自身を撮像できる位置から、パーソナルコンピュータ1を操作する使用者の視線と同じ方向を撮像できる位置に回動される。
次に、ジョグダイヤル23は、例えば、本体21上のキーボード24の図5中の右側に配置されているキーAおよびキーBの間に、その上面がキーAおよびキーBとほぼ同じ高さになるように取り付けられている。ジョグダイヤル23は、図6中の矢印aに示す回転操作に対応して所定の処理(例えば、画面のスクロールの処理)を実行し、同図中矢印bに示す移動操作に対応した処理(例えば、アイコンの選択の決定処理)を実行する。
IEEE1394ポート28は、IEEE1394に規定されている規格に基づいた構造を有し、IEEE1394に規定されている規格に基づいたケーブルが接続される。
次に、パーソナルコンピュータ1の内部の構成例について図8を参照して説明する。
中央処理装置(CPU(Central Processing Unit))51は、例えば、インテル(Intel)社製のペンティアム(登録商標)プロセッサ等で構成され、ホストバス52に接続されている。ホストバス52には、更に、ブリッジ53(いわゆる、ノースブリッジ)が接続されており、ブリッジ53は、AGP(Accelerated Graphics Port)50を有しているとともに、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス56に接続されている。
ブリッジ53は、例えば、インテル社製のAGP Host Bridge Controllerである440BXなどで構成されており、CPU51およびRAM(Random Access Memory)54(いわゆる、メインメモリ)等を制御する。更に、ブリッジ53は、AGP50を介して、ビデオコントローラ57を制御する。なお、このブリッジ53とブリッジ(いわゆる、サウスブリッジ(PCI−ISA Bridge))58とで、いわゆるチップセットが構成されている。
ブリッジ53は、更に、キャッシュメモリ55とも接続されている。キャッシュメモリ55は、SRAM(Static RAM)などRAM54に比較して、より高速な書き込みまたは読み出しの動作を実行できるメモリで構成され、CPU51が使用するプログラムまたはデータをキャッシュする(一時的に記憶する)。
なお、CPU51は、その内部に1次的な、キャッシュメモリ55に比較して、より高速に動作でき、CPU51自身が制御するキャッシュを有する。
RAM54は、例えば、DRAM(Dynamic RAM)で構成され、CPU51が実行するプログラム、またはCPU51の動作に必要なデータを記憶する。具体的には、RAM54は、所定のタイミングでHDD67からロードされた、例えば、電子メールプログラム54A、オートパイロットプログラム54B、ジョグダイヤル状態監視プログラム54C、ジョグダイヤルドライバ54D、およびオペレーティングプログラム(OS)54E、コミュニケーションプログラム54F、ウェブブラウザ54G、およびその他のアプリケーションプログラム54H(後述するサーバプログラムなどを含む)を記憶する。
電子メールプログラム54Aは、モデム75、公衆回線網2、インターネットサービスプロバイダ、電子メールサーバ7、およびインターネット5を介して、通信文(電子メール)を授受するためのプログラムである。
オートパイロットプログラム54Bは、予め設定された複数の処理(またはプログラム)などを、予め設定された順序で順次起動して、処理するプログラムである。
ジョグダイヤル状態監視プログラム54Cは、上述した各アプリケーションプログラムから、ジョグダイヤル23に対応しているか否かの通知を受け取り、対応するアプリケーションがジョグダイヤル23に対応している場合、ジョグダイヤル23を操作することで何が行えるかをLCD25に表示させる。
ジョグダイヤル状態監視プログラム54Cはまた、ジョグダイヤル23のイベント(ジョグダイヤル23が図6の矢印aに示す方向に回転される、または図6の矢印bに示す方向に押圧されるなどの操作)を検出し、検出したイベントに対応する処理を実行する。ジョグダイヤルドライバ54Dは、ジョグダイヤル23の操作に対応して各種機能を実行する。
OS(Operating System)54Eは、例えばマイクロソフト社のいわゆるウィンドウズ(登録商標)95若しくはウィンドウズ(登録商標)98、またはアップルコンピュータ社のいわゆるMac OS(登録商標)等に代表される、コンピュータの基本的な動作を制御するプログラムである。
コミュニケーションプログラム54Fは、ピアツーピア通信のための処理を実行するとともに、その通信接続を確立するために、電子メールプログラム54Aを制御して、パーソナルコンピュータ1のIPアドレスが添付された電子メールを、通信相手に送信させたり、通信相手から送信されてきた所定の電子メールからIPアドレスを取得する。
コミュニケーションプログラム54Fはまた、ウェブブラウザ54Gを制御して、ウェブブラウザ54Gの機能に基づく通信を行う。
ウェブブラウザ54Gは、コミュニケーションプログラム54Fによる制御に従って、所定のウェブページのデータを閲覧する(表示部22に表示させる)ための処理を実行する。
アプリケーションプログラム54Hは、例えば、後述するサーバプログラムなどの各種アプリケーションプログラムにより構成される。
ビデオコントローラ57は、AGP50を介してブリッジ53に接続されており、AGP50およびブリッジ53を介してCPU51から供給されるデータ(イメージデータまたはテキストデータなど)を受信して、受信したデータに対応するイメージデータを生成し、生成したイメージデータ、または受信したデータをそのまま、内蔵するビデオメモリに記憶する。ビデオコントローラ57は、表示部22のLCD25に、ビデオメモリに記憶されているイメージデータに対応する画像を表示させる。
また、ビデオコントローラ57は、CCDビデオカメラ29から供給されたビデオデータを、PCIバス56を介して、RAM54に供給する。
PCIバス56には、サウンドコントローラ64が接続されている。サウンドコントローラ64は、マイクロフォン31から音声を取り込み、その音声に対応するデータを生成して、RAM54に出力する。またサウンドコントローラ64は、スピーカ65を駆動して、スピーカ65に音声を出力させる。
また、PCIバス56にはモデム75が接続されている。モデム75は、公衆回線網2に接続されており、公衆回線網2またはインターネット5を介する通信処理(例えば、コンテンツ配信サービスプロバイダが管理するWWWサーバ8−1に対して、様々な情報を送信したり、WWWサーバ8−1からコンテンツデータを受信する処理)を実行する。
PCカードスロットインターフェース111は、PCIバス56に接続され、スロット33に装着されたインターフェースカード112から供給されたデータを、CPU51またはRAM54に供給するとともに、CPU51から供給されたデータをインターフェースカード112に出力する。インターフェースカード112には、ドライブ113および無線通信モジュール114が接続されている。
ドライブ113は、PCカードスロットインターフェース111およびインターフェースカード112を介して、PCIバス56に接続されている。ドライブ113は、装着されている磁気ディスク121、光ディスク122、光磁気ディスク123、または半導体メモリ124(図9を用いて後述するメモリースティック(商標)131を含む)に記録されているデータを読み出し、読み出したデータを、インターフェースカード112、PCカードスロットインターフェース111、およびPCIバス56を介して、RAM54に供給する。また、CPU51の処理により生成されたデータ(例えば、後述する処理により生成された音声データ)を、ドライブ113に装着される磁気ディスク121、光ディスク122、光磁気ディスク123、または半導体メモリ124(メモリースティック131)に記憶させることができる。
なお、メモリースティックスロットを個別に用意し、メモリースティック131を、インターフェースカード112およびドライブ113を介さずに、接続可能なようにしても良いことはもちろんである。
無線通信モジュール114は、図3を用いて説明したPDA11乃至簡易型再生装置15と、例えば、IEEE802.11aなどの規格に基づいて、無線で通信するためのモジュールである。無線通信モジュール114は、PCカードスロットインターフェース111およびインターフェースカード112を介して、PCIバス56に接続されている。
なお、USBポート107やIEEE1394ポート28に接続することが可能な無線通信モジュール114を用いて、図3を用いて説明したPDA11乃至簡易型再生装置15と、無線で通信するようにしても良いことは言うまでもない。
また、PCIバス56にはブリッジ58(いわゆる、サウスブリッジ)も接続されている。ブリッジ58は、例えば、インテル社製のPIIX4Eなどで構成されており、IDE(Integrated Drive Electronics)コントローラ/コンフィギュレーションレジスタ59、IDEインターフェース61、およびUSBインターフェース68等を内蔵している。ブリッジ58は、IDEバス62に接続されるデバイス、またはISA/EIO(Industry Standard Architecture / Extended Input Output)バス63若しくはI/Oインターフェース69を介して接続されるデバイスの制御等、各種のI/O(Input / Output)を制御する。
IDEコントローラ/コンフィギュレーションレジスタ59は、いわゆるプライマリIDEコントローラとセカンダリIDEコントローラとの2つのIDEコントローラ、およびコンフィギュレーションレジスタ(configuration register)等から構成されている(いずれも図示せず)。
プライマリIDEコントローラには、IDEバス62を介して、HDD67が接続されている。また、セカンダリIDEコントローラには、他のIDEバスに、図示しないCD ROMドライブまたはHDDなどの、いわゆるIDEデバイスが装着されたとき、その装着されたIDEデバイスが電気的に接続される。
HDD67は、電子メールプログラム67A、オートパイロットプログラム67B、ジョグダイヤル状態監視プログラム67C、ジョグダイヤルドライバ67D、OS117E、コミュニケーションプログラム67F、ウェブブラウザ67G、およびその他のアプリケーションプログラム67H(後述するサーバプログラムなどを含む)等を記録する。
HDD67に記録されている電子メールプログラム67A乃至アプリケーションプログラム67H等は、RAM54に適宜ロードされる。
ISA/EIOバス63には、更に、I/Oインターフェース69が接続されている。このI/Oインターフェース69は、エンベディットコントローラから構成され、その内部において、ROM70、RAM71、およびCPU72が相互に接続されている。
ROM70は、IEEE1394インターフェースプログラム70A、LED制御プログラム70B、タッチパッド入力監視プログラム70C、キー入力監視プログラム70D、ウェイクアッププログラム70E、およびジョグダイヤル状態監視プログラム70F等を予め記憶している。
IEEE1394インターフェースプログラム70Aは、IEEE1394ポート28を介して、IEEE1394の規格に準拠するデータ(パケットに格納されているデータ)を送受信する。LED制御プログラム70Bは、電源ランプPL、電池ランプBL、必要に応じて設けられるメッセージランプML、またはその他のLEDよりなるランプの点灯の制御を行う。タッチパッド入力監視プログラム70Cは、利用者の操作に対応したタッチパッド26からの入力を監視するプログラムである。
キー入力監視プログラム70Dは、キーボード24またはその他のキースイッチからの入力を監視するプログラムである。ウェイクアッププログラム70Eは、ブリッジ58のタイマ回路(図示せず)から供給される現在時刻を示すデータに基づいて、予め設定された時刻になったかどうかをチェックして、設定された時刻になったとき、所定の処理(またはプログラム)等を起動するために、パーソナルコンピュータ1を構成する各チップの電源を管理するプログラムである。ジョグダイヤル状態監視プログラム70Fは、ジョグダイヤル23の回転型エンコーダが回転されたか否か、またはジョグダイヤル23が押されたか否かを常に監視するためのプログラムである。
ROM70には更に、BIOS(Basic Input/Output System(基本入出力システム))70Gが書き込まれている。BIOS70Gは、OSまたはアプリケーションプログラムと周辺機器(タッチパッド26、キーボード24、またはHDD67等)との間でのデータの受け渡し(入出力)を制御する。
RAM71は、LED制御、タッチパッド入力ステイタス、キー入力ステイタス、若しくは設定時刻用の各レジスタ、ジョグダイヤル状態監視用のI/Oレジスタ、またはIEEE1394I/Fレジスタ等を、レジスタ71A乃至71Fとして有している。例えば、LED制御レジスタには、ジョグダイヤル23が押されて、電子メールプログラム54Aが起動されたとき、所定の値が格納され、格納されている値に対応して、メッセージランプMLの点灯が制御される。キー入力ステイタスレジスタには、ジョグダイヤル23が押圧されると、所定の操作キーフラグが格納される。設定時刻レジスタには、使用者によるキーボード24などの操作に対応して、所定の時刻が設定される。
また、このI/Oインターフェース69には、図示せぬコネクタを介して、ジョグダイヤル23、タッチパッド26、キーボード24、IEEE1394ポート28、およびシャッタボタン32等が接続され、ジョグダイヤル23、タッチパッド26、キーボード24、またはシャッタボタン32それぞれに対する操作に対応した信号を、ISA/EIOバス63に出力する。また、I/Oインターフェース69は、IEEE1394ポート28を介して接続されている機器とのデータの送受信を制御する。更に、I/Oインターフェース69には、電源ランプPL、電池ランプBL、メッセージランプML、電源制御回路73、およびその他のLEDよりなるランプが接続されている。
電源制御回路73は、内蔵バッテリ74またはAC電源に接続されており、各ブロックに、必要な電源を供給するとともに、内蔵バッテリ74または周辺装置のセカンドバッテリの充電のための制御を行う。また、I/Oインターフェース69は、電源をオンまたはオフするとき操作される電源スイッチ27を監視している。
I/Oインターフェース69は、電源がオフの状態でも、内部に設けられた電源により、IEEE1394インターフェースプログラム70A乃至ジョグダイヤル状態監視プログラム70Fを実行する。すなわち、IEEE1394インターフェースプログラム70A乃至ジョグダイヤル状態監視プログラム70Fは、常時動作している。
従って、電源スイッチ27がオフでCPU51がOS54Eを実行していない場合でも、I/Oインターフェース69は、ジョグダイヤル状態監視プログラム70Fを実行するので、例えば、省電力状態、または電源オフの状態で、ジョグダイヤル23が押圧されたとき、パーソナルコンピュータ1は、予め設定した所定のソフトウェアまたはスクリプトファイルの処理を起動する。
このように、パーソナルコンピュータ1においては、ジョグダイヤル23がプログラマブルパワーキー(PPK)機能を有するので、専用のキーを設ける必要がない。
ここでは、パーソナルコンピュータ1が撮像部30を備えているものとして説明したが、パーソナルコンピュータ1は撮像部30を備えなくても良い。
なお、パーソナルコンピュータ1は、図4乃至図7を用いて説明したようなノート型のパーソナルコンピュータではなく、デスクトップ型のパーソナルコンピュータであっても良い。
図9乃至図11は、PDA11の外観を説明する図である。図9は、把持されたときのPDA11の斜視図である。図10は、クレードル141に装着されたPDA11の斜視図である。図11は、PDA11の正面図である。
PDA11は、片手で把持、および操作が可能な大きさに、その筐体が形成されている。PDA11の上部には、半導体メモリが内蔵されているメモリースティック131が挿入されるスロットが設けられている。
メモリースティック131は、本願出願人であるソニー株式会社によって開発されたフラッシュメモリカードの一種である。このメモリースティック131は、縦21.5×横50×厚さ2.8[mm]の小型薄型形状のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものであり、10ピン端子を介して画像や音声、音楽等の各種データの書き込み及び読み出しが可能となっている。
またメモリースティック131は、大容量化等による内蔵フラッシュメモリの仕様変更に対しても、使用する機器で互換性を確保することができる独自のシリアルプロトコルを採用し、最大書込速度1.5[MB/S]、最大読出速度2.45[MB/S]の高速性能を実現しているとともに、誤消去防止スイッチを設けて高い信頼性を確保している。
PDA11は、図10に示されるように、PDA11の下面とクレードル141の上面とが接するようにクレードル141に装着される。PDA11の下面には、クレードル141と接続するためのUSB(Universal Serial Bus)ポート(図示せず)等が設けられている。クレードル141とは、PDA11とパーソナルコンピュータ1とを有線で接続して情報を授受させ、それぞれのデータを最新のデータに更新する(いわゆるホットシンクによりデータを同期させる)場合のドッキングステーションである。
PDA11には、表示部161、キー162、およびジョグダイヤル151などが設けられている。
表示部161は、液晶表示装置などの薄型の表示装置で構成され、アイコン、サムネイル、またはテキストなどの画像(例えば、後述するクライアントプログラムが実行された場合、ユーザの操作を補助するための所定のGUI(Graphic User Interface)など)を表示する。表示部161の上側には、タッチパッドが設けられている。タッチパッドを指またはペンなどで押圧することにより、PDA11に所定のデータまたは動作指示が入力される。
キー162は、入力キーなどから構成され、表示部161に表示されたアイコンまたはサムネイルの選択などを入力する。
ジョグダイヤル151は、回転操作または本体側への押圧操作に対応して、表示部161に表示されたアイコンまたはサムネイルの選択などを入力する。
次に、図12を用いて、PDA11の内部構成について説明する。
CPU(Central Processing Unit)171は、発振器172から供給されるクロック信号に同期して、Flash ROM(Read only Memory)173またはEDO DRAM(Extended Data Out Dynamic Random Access Memory)174に格納されているオペレーティングシステム、または開発されたアプリケーションプログラム(例えば、後述するクライアントプログラム)などの各種のプログラムを実行する。
Flash ROM173は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリで構成され、一般的には、CPU171が使用するプログラムや演算用のパラメータのうちの基本的に固定のデータを格納する。EDO DRAM174は、CPU171の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータを格納する。
メモリースティックインターフェース175は、PDA11に装着されているメモリースティック131からデータを読み出すとともに、CPU171から供給されたデータをメモリースティック131に書き込む。
USB(Universal Serial Bus)インターフェース176は、発振器177から供給されるクロック信号に同期して、接続されているUSB機器であるドライブ183からデータまたはプログラムを入力するとともに、CPU171から供給されたデータをドライブ183に供給する。USBインターフェース176は、発振器177から供給されるクロック信号に同期して、接続されているUSB機器であるクレードル141からデータまたはプログラムを入力するとともに、CPU171から供給されたデータをクレードル141に供給する。
また、USBインターフェース176には、ドライブ183も接続されている。ドライブ183は、装着されている磁気ディスク191、光ディスク192、光磁気ディスク193、または半導体メモリ194に記録されているデータまたはプログラムを読み出して、そのデータまたはプログラムを、USBインターフェース176を介して、接続されているCPU171またはEDO DRAM174に供給する。また、ドライブ183は、CPU171から供給されたデータまたはプログラムを、装着されている磁気ディスク191、光ディスク192、光磁気ディスク193、または半導体メモリ194に記録させる。
Flash ROM173、EDO DRAM174、メモリースティックインターフェース175、およびUSBインターフェース176は、アドレスバスおよびデータバスを介して、CPU171に接続されている。
表示部161は、LCDバスを介して、CPU171からデータを受信し、受信したデータに対応する画像または文字などを表示する。表示部161は、例えば、後述するクライアントプログラムが実行された場合、ユーザの操作を補助するための所定のGUIなどを表示する。タッチパッド制御部178は、表示部161の上側に設けられたタッチパッドが操作されたとき、操作に対応したデータ(例えば、タッチされた座標を示す)を表示部161から受信し、受信したデータに対応する信号を、シリアルバスを介してCPU171に供給する。
EL(Electroluminescence)ドライバ179は、表示部161の液晶表示部の裏側に設けられている電界発光素子を動作させ、表示部161の表示の明るさを制御する。
赤外線通信部180−1は、CPU171から受信したデータを、赤外線を媒体として、UART(Universal asynchronous receiver transmitter)を介して、他の機器(例えば、異なるPDA)に送信するとともに、他の機器から送信された赤外線を媒体とするデータを受信して、CPU171に供給する。
通信部180-2は、CPU171から受信したデータを、例えば、IEEE802.11a、赤外線通信、あるいは、Bluetoothなど、所定の通信方式を用いて、他の機器(例えば、パーソナルコンピュータ1)に送信するとともに、他の機器から送信された所定の通信方式のデータを受信して、CPU171に供給する。
すなわち、PDA11は、赤外線を利用してUARTを介して、もしくは、他の無線通信方式を用いて、他の機器と通信することができる。
以下、通信部180−1および通信部180−2を個々に区別する必要がない場合、単に通信部180と総称する。
音声再生部182は、スピーカ、および音声のデータの復号回路などから構成され、予め記憶している音声のデータ、インターネット5を介して受信した音声のデータ、または、後述するクライアントプログラムが実行された場合、パーソナルコンピュータ1から受信する楽曲データなどを復号して、再生し、音声を出力する。例えば、音声再生部182は、バッファ181を介して、CPU171から供給された音声のデータを再生して、データに対応する音声を出力する。
キー162は、入力キーなどで構成され、CPU171に各種の指令を入力するとき、使用者により操作される。
ジョグダイヤル151は、回転操作または本体側への押圧操作に対応するデータをCPU171に供給する。
電源回路186は、装着されているバッテリ184または接続されているAC(Alternating current)アダプタ185から供給される電源の電圧を変換して、電源をCPU171乃至音声再生部182のそれぞれに供給する。
次に、携帯電話機12の外観構成について説明する。図13に示すように携帯電話機12は、表示部202および本体203で構成され、中央のヒンジ部204により折り畳み可能に形成されている。
表示部202は、上端左部に引出しまたは収納可能な送受信用のアンテナ205を有する。携帯電話機12は、アンテナ205を介して、固定無線局である基地局のいずれかとの間で電波を送受信する。
更に、表示部202の正面に液晶ディスプレイ209が設けられている。液晶ディスプレイ209は、電波の受信状態、電池残量、電話帳として登録されている相手先名や電話番号および発信履歴等の他、電子メールの内容、簡易ホームページ、後述するカメラ部206のCCDカメラ207で撮像した画像、あるいは、後述するクライアントプログラムが実行された場合、ユーザの操作を補助するための所定のGUIなどを表示する。
一方、本体203には、その表面に「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話及び電源キー、クリアキー及び電子メールキー等の操作キー210が設けられている。操作キー210の操作に対応した各種指示が、携帯電話機12に入力される。
また、本体203の操作キー210の下部にメモボタン211およびマイクロフォン212が設けられている。携帯電話機12は、メモボタン211が操作されたとき、通話中の相手の音声を録音する。携帯電話機12は、マイクロフォン212によって通話時の使用者の音声を集音する。
更に、本体203の操作キー210の上部に回動自在なジョグダイヤル213が、本体203の表面から僅かに突出した状態で設けられている。携帯電話機12は、ジョグダイヤル213に対する回動操作に応じて、液晶ディスプレイ209に表示されている電話帳リストもしくは電子メールのスクロール動作、簡易ホームページのページ捲り動作、または、後述するクライアントプログラムが実行された場合に表示されるGUI画面上のカーソルラインの移動等の種々の動作を実行する。
例えば、本体203は、使用者によるジョグダイヤル213の回動操作に応じて液晶ディスプレイ209に表示された電話帳リストの複数の電話番号の中から所望の電話番号を選択し、ジョグダイヤル213が本体203の内部方向に押圧されたとき、選択されている電話番号を確定して、確定した電話番号に対して自動的に発呼処理を行う。
なお、本体203は、背面側に図示しないバッテリパックが装着されており、終話/電源キーがオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対して電力が供給されて動作可能な状態に起動する。
本体203の左側面上部には、抜差自在なメモリースティック131を装着するためのメモリースティックスロット214が設けられている。携帯電話機12は、メモボタン211が押下されると、通話中の相手の音声を装着されているメモリースティック131に記録する。携帯電話機12は、使用者の操作に応じて、電子メール、もしくは、簡易ホームページなどを、装着されているメモリースティック131に記録する。
また、表示部202は、上端中央部にほぼ180度の角度範囲で回動自在なカメラ部206を有するものとしてもよい(カメラ部206を有さなくても良いことはもちろんである)。携帯電話機12は、カメラ部206のCCDカメラ207によって所望の撮像対象を撮像することが可能となる。
カメラ部206が使用者によってほぼ180度回動されて位置決めされた場合、図14に示すように、表示部202は、カメラ部206の背面側中央に設けられたスピーカ208が正面側に位置する状態となる。これにより、携帯電話機12は、通常の音声通話状態に切り換わる。
図15は、携帯電話機12の内部構成を示すブロック図である。ここでは、携帯電話機12がカメラ部206を備えているものとして説明するが、携帯電話機12は、カメラ部206を備えていなくても良い。
図15に示すように、携帯電話機12は、表示部202および本体203の各部を統括的に制御する主制御部251に対して、電源回路部252、操作入力制御部253、画像エンコーダ254、カメラI/F(インターフェース)部255、LCD(Liquid Crystal Display)制御部256、多重分離部258、変復調回路部259、および音声コーデック260がメインバス261を介して互いに接続されるとともに、画像エンコーダ254、画像デコーダ257、多重分離部258、記憶再生部263、変復調回路部259、および音声コーデック260が同期バス262を介して互いに接続されて構成されている。
電源回路部252は、使用者の操作により終話/電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することにより携帯電話機12を動作可能な状態に起動する。
携帯電話機12は、CPU、ROMおよびRAM等でなる主制御部251の制御に基づいて、音声通話モードにおいて、マイクロフォン212で集音した音声信号を音声コーデック260によってデジタル音声データに変換する。携帯電話機12は、デジタル音声データを変復調回路部259でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部264でデジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナ205を介して送信する。
また、携帯電話機12は、音声通話モードにおいて、アンテナ205で受信した受信信号を送受信回路部264で増幅して周波数変換処理およびアナログデジタル変換処理を施し、変復調回路部259でスペクトラム逆拡散処理し、音声コーデック260によってアナログ音声信号に変換する。携帯電話機12は、アナログ音声信号に対応する音声をスピーカ208に出力させる。
更に、携帯電話機12は、データ通信モードにおいて、電子メールを送信する場合、操作キー210もしくはジョグダイヤル213の操作によって入力された電子メールのテキストデータを、操作入力制御部253を介して主制御部251に送出する。
主制御部251は、テキストデータを変復調回路部259でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部264でデジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナ205を介して基地局へ送信する。
これに対して携帯電話機12は、データ通信モードにおいて、電子メールを受信する場合、アンテナ205を介して基地局から受信した受信信号を変復調回路部259でスペクトラム逆拡散処理して、元のテキストデータを復元した後、LCD制御部256に出力する。LCD制御部256は、電子メールを表示させるために、液晶ディスプレイ209を制御する。
携帯電話機12においては、使用者の操作に応じて受信した電子メールに対応するデータを、記憶再生部263を介してメモリースティック131に記録することも可能である。
携帯電話機12は、データ通信モードにおいて画像データを送信する場合、CCDカメラ207で撮像された画像データを、カメラインターフェース部255を介して画像エンコーダ254に供給する。
因みに携帯電話機12は、画像データを送信しない場合には、CCDカメラ207で撮像した画像データをカメラインターフェース部255およびLCD制御部256を介して液晶ディスプレイ209に直接表示することも可能である。
画像エンコーダ254は、CCDカメラ207から供給された画像データを、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group )2またはMPEG4等の所定の符号化方式によって圧縮符号化することにより符号化画像データに変換し、これを多重分離部258に送出する。
このとき同時に携帯電話機12は、CCDカメラ207で撮像中にマイクロフォン212で集音した音声を、音声コーデック260を介してデジタルの音声データとして多重分離部258に送出する。
多重分離部258は、画像エンコーダ254から供給された符号化画像データと音声コーデック260から供給された音声データとを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変復調回路部259でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部264でデジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナ205を介して送信する。
これに対して携帯電話機12は、データ通信モードにおいて、例えば、簡易ホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナ205を介して基地局から受信した受信信号を変復調回路部259でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化データを多重分離部258に送出する。
多重分離部258は、多重化データを符号化画像データと音声データとに分離し、同期バス262を介して、符号化画像データを画像デコーダ257に供給するとともに、音声データを音声コーデック260に供給する。
画像デコーダ257は、符号化画像データをMPEG2またはMPEG4等の所定の符号化方式に対応した復号方式でデコードすることにより再生動画像データを生成し、LCD制御部256を介して液晶ディスプレイ209に供給して表示させる。これにより、携帯電話機12は、例えば、簡易ホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画データを表示する。
このとき同時に音声コーデック260は、音声データをアナログ音声信号に変換した後、スピーカ208に供給して出力させる。これにより、携帯電話機12は、例えば、簡易ホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる音声データを再生する。
携帯電話機12においては、この場合も、電子メールの場合と同様に、受信した簡易ホームページ等のデータを、使用者の操作により記憶再生部263を介してメモリースティック131に記録することが可能である。
また、携帯電話機12は、CPU、ROMおよびRAM等でなる主制御部251のRAM、もしくはROMに、各種のアプリケーションプログラム(例えば、後述するクライアントプログラムなど)を記録し、CPUによって実行することが可能である。
主制御部251によって、後述するクライアントプログラムが実行された場合、パーソナルコンピュータ1に送信されるリクエスト信号は、データ通信モードと同様にして、変復調回路部259でスペクトラム拡散処理されて、送受信回路部264でデジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施された後にアンテナ205を介して送信される。そして、パーソナルコンピュータ1から送信された楽曲データは、データ通信モードと同様にして、アンテナ205で受信されて、送受信回路部264で増幅され、周波数変換処理およびアナログデジタル変換処理を施され、変復調回路部259でスペクトラム逆拡散処理が施されて、音声コーデック260によってアナログ音声信号に変換される。そして、アナログ音声信号に変換された楽曲データに対応する音声がスピーカ208から出力される。
あるいは、例えば、IEEE802.11a、赤外線通信、もしくはbluetoothなどの所定の通信方式で無線通信可能な通信部を新たに設けることにより、データ通信モードと異なる方法により、パーソナルコンピュータ1と無線通信可能なようにしても良い。
図16は、据え置き型再生装置13の外観を示す図である。
図16(A)は、据え置き型再生装置13の正面図である。据え置き型再生装置13は、パーソナルコンピュータ1から送信された楽曲データを再生して、スピーカ284-1および284-2から音声出力するようになされている。据え置き型再生装置13は、その前面が、表示パネル281と前面パネル282で構成されている。表示パネル281には、後述するGUI画面が表示される。
前面パネル282には、操作ボタン283が設けられているほかに、図示しないIR(Infra Red)受信部が設けられ、図18を用いて後述するリモートコマンダから送信される、ユーザの操作を示す赤外線信号を受信する。また、前面パネル282にスピーカを内蔵したり、図示しないヘッドフォンへの出力端子を備えることにより、スピーカ284-1および284-2を接続しなくても、音声出力が可能なようにしても良い。
図16(B)は、据え置き型再生装置13の側面図である。この図に示されるように、据え置き型再生装置13を非常に薄型に構成することにより、表示パネル281にある程度の大きさを持たせつつ、設置場所に困らないようにすることが可能となる。
図17は、据え置き型再生装置13の構成を示すブロック図である。入力IF(Interface)301は、操作ボタン283、もしくは、リモートコマンダ302からの赤外線信号を受信したIR受信部303から、ユーザの操作入力を示す信号を受け、バス304を介して、制御部305に出力する。
制御部305は、CPU、ROM、および、RAMから構成された、いわゆるマイクロコンピュータであり、据え置き型再生装置13の全体の動作を制御している。制御部305は、後述するクライアントプログラムを実行し、入力IF301から入力されたユーザの操作入力を示す信号に従って、通信部306を介して、パーソナルコンピュータ1に、楽曲データのリクエスト信号を送出したり、後述するGUI画面に対応する画像データを、記憶部310から読み出して、バス304を介して、表示制御部307に出力して、表示パネル281に表示させたり、通信部306で受信された楽曲データを、バス304を介して、音声出力部308に出力して、そのデータフォーマットに適応した再生処理を行わせて、スピーカ284もしくはヘッドフォン309から音声出力させる。
通信部306は、例えば、IEEE802.11a、赤外線通信、もしくはbluetoothなどの所定の通信方式で、パーソナルコンピュータ1との無線での通信を行うものであり、制御部305から、バス304を介して入力された楽曲データのリクエスト信号を、パーソナルコンピュータ1に送信したり、パーソナルコンピュータ1から、楽曲データを受信して、バス304を介して、制御部305に出力する。
表示制御部307は、制御部305の制御に従って、表示パネル281に画像データを出力し、その表示を制御するものである。音声出力部308は、制御部305の制御に従って、入力された音声データを、そのフォーマットに基づいた方法で再生して、スピーカ284、もしくはヘッドフォン309へ音声データを出力し、その音声出力を制御する。
記憶部310には、表示パネル281に表示されるGUIデータが記憶されるとともに、制御部305の制御に必要な各種情報が記憶される。
また、制御部305には、バス304を介して、ドライブ311も接続されている。ドライブ311は、装着されている磁気ディスク321、光ディスク322、光磁気ディスク323、または半導体メモリ324に記録されているデータまたはプログラムを読み出して、そのデータまたはプログラムを、バス304を介して、接続されている制御部305に供給する。また、ドライブ311は、制御部305から供給されたデータまたはプログラムを、装着されている磁気ディスク321、光ディスク322、光磁気ディスク323、または半導体メモリ324に記録させる。
図18は、リモートコマンダ302の外観を示す図である。リモートコマンダ302は、図18Aに示されるように、カーソルボタン331および332、ズームアウトボタン333およびズームインボタン334、並びにリスタートボタン335を備えている。ユーザは、表示パネル281に表示されるGUIを参照して、カーソルボタン331乃至リスタートボタン335を操作する。
カーソルボタン331および332は、表示パネル281に表示されている、後述するアイコン、あるいはサムネイルなどの選択を変更する場合に、ユーザによって操作される。ズームアウトボタン333およびズームインボタン334は、ズームアウトおよびズームインを指示する場合、すなわち、表示パネル281に現在表示されているGUI画面を変更する場合に、ユーザによって操作される。リスタートボタン335は、据え置き型再生装置13から現在再生されている楽曲をはじめから聞きたい場合に、ユーザによって操作される。ユーザによって、カーソルボタン331乃至リスタートボタン335が操作された場合、IR送信部336から、据え置き型再生装置のIR受信部303に、赤外線信号が出力される。
また、リモートコマンダ302は、図18Bに示されるように、カーソルボタン331および332、並びにリスタートボタン335に代わって、ジョグダイヤル341を備えるようにしても良い。ジョグダイヤル341は、回転押圧型の操作素子であり、矢印A方向、または、B方向に回転可能であるとともに、C方向に押圧操作が可能である。ジョグダイヤル341の矢印A方向への回転操作は、図18Aのカーソルボタン331への操作入力と同様の操作入力に対応し、矢印B方向への回転操作は、図18Aのカーソルボタン332への操作入力と同様の操作入力に対応し、ジョグダイヤル341への押圧操作は、リスタートボタン335への操作入力に対応する。
図19は、携帯型再生装置14の外観構成を示す図である。携帯型再生装置14は、例えば、ポケットに入る程度の大きさであるものとする。
表示パネル351には、ユーザの操作を補助するためのGUI画面が表示される。図16を用いて説明した据え置き型再生装置13の表示パネル281と比較して、表示パネル351の表示エリアは非常に小さいため、据え置き型再生装置13の表示パネル281に表示されるGUIよりも、簡単な構成のGUIが表示されるようにしても良い。
また、携帯型再生装置14は、カーソルキー352および353、ズームアウトキー354およびズームインキー355、並びにリスタートキー356を備えている。また、携帯型再生装置14をポケットや鞄などに入れた状態で操作できるように、ヘッドフォン16と携帯型再生装置14を接続するケーブルの途中に、カーソルキー352乃至リスタートキー356と同様のキーを備えたリモートコマンダ357が設けられている。ユーザは、表示パネル351に表示されるGUIを参照して、カーソルキー352乃至リスタートキー356を操作するか、もしくは、表示パネル351を参照しない状態でリモートコマンダ357を操作する。
カーソルキー352および353は、表示パネル351に表示されているアイコン、あるいはサムネイルなどの選択を変更する場合に、ユーザによって操作される。ズームアウトキー354およびズームインキー355は、表示パネル351に現在表示されているGUI画面を変更する、すなわち、ズームアウトおよびズームインを指示する場合に、ユーザによって表示される。リスタートキー356は、携帯型再生装置14から現在再生されている楽曲をはじめから聞きたい場合に、ユーザによって操作される。また、リモートコマンダ357に備えられているキーも、カーソルキー352乃至リスタートキー356と基本的に同様に構成されている。
図20は、携帯型再生装置14の構成を示すブロック図である。操作部361は、図19の、カーソルキー352乃至リモートコマンダ357に対応し、ユーザの操作入力を示す信号を、バス362を介して、制御部363に出力する。
制御部363は、CPU、ROM、および、RAMから構成された、いわゆるマイクロコンピュータであり、携帯型再生装置14の全体の動作を制御している。制御部363は、後述するクライアントプログラムを実行し、操作部361から入力されたユーザの操作入力を示す信号に従って、通信部364を介して、パーソナルコンピュータ1に、楽曲データのリクエスト信号を送出したり、後述するGUI画面に対応する画像データを、記憶部367から読み出して、バス362を介して、表示制御部365に出力して、表示パネル351に表示させたり、通信部364で受信された楽曲データを、バス362を介して、音声出力部366に出力して、そのデータフォーマットに適応した再生処理を行わせて、ヘッドフォン16から音声出力させる。
通信部364は、例えば、IEEE802.11a、赤外線通信、もしくはbluetoothなどの所定の通信方式でパーソナルコンピュータ1との無線での通信を行うものであり、制御部363から、バス362を介して入力された楽曲データのリクエスト信号を、パーソナルコンピュータ1に送信したり、パーソナルコンピュータ1から、楽曲データを受信して、バス362を介して、制御部363に出力する。
表示制御部365は、制御部363の制御に従って、表示パネル351に画像データを出力し、その表示を制御するものである。音声出力部366は、制御部363の制御に従って、入力された音声データを、そのフォーマットに基づいた方法で再生して、ヘッドフォン16へ音声データを出力し、その音声出力を制御する。
記憶部367には、表示パネル351に表示されるGUIデータが記憶されるとともに、制御部363の制御に必要な各種情報が記憶される。
図21は、簡易型再生装置15の外観を示す図である。ジョグダイヤル372は、回転押圧型の操作素子であり、矢印A方向、または、B方向に回転可能とされ、使用者により回転させられると、その回転角度に対応して、表示窓371に表示されるアイコン、もしくはサムネイルの選択が変更される。このとき選択されたアイテムに対応するコマンドがパーソナルコンピュータ1に出力される。
ズームボタン373は、2方向に移動することができるようになされており、ズームアウト、もしくはズームインが指令されるとき、ユーザにより操作される。リスタートボタン374は、簡易型再生装置15において現在再生中の楽曲を、初めから再生させたい場合に、ユーザにより操作される。また、ジョグダイヤル372を矢印C方向に押圧することにより、リスタートボタン374の押圧操作と同様の操作入力がなされるようにしても良い。
表示窓371は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、もしくは複数のLED(Light Emitting Diode)を用いて構成される。また、ヘッドフォン16は、ジャックを介して接続されており、簡易型再生装置15の本体に対してジャックの抜き差しにより着脱可能になされている。
図22は、簡易型再生装置15の構成を示すブロック図である。制御部381は、CPU、ROM、および、RAMから構成された、いわゆるマイクロコンピュータであり、簡易型再生装置15の全体の動作を制御している。操作部382は、ジョグダイヤル372乃至リスタートボタン374に対応する。制御部381は、後述するクライアントプログラムを実行し、操作部382より、バス383を介して入力された信号に対応して、例えば、記憶部384に記憶されている画像やテキストを表示制御部385に出力し、表示窓371に表示させたり、通信部386を介してパーソナルコンピュータ1に楽曲データのリクエスト信号を送信したり、パーソナルコンピュータ1より送信されてきた楽曲データを、音声出力部387に出力して再生させて、ヘッドフォン16に送出し、音声として出力させる。
通信部386は、例えば、IEEE802.11a、赤外線通信、もしくはbluetoothなどの所定の通信方式でパーソナルコンピュータ1との無線での通信を行うものであり、制御部381から、バス382を介して入力された楽曲データのリクエスト信号を、パーソナルコンピュータ1に送信したり、パーソナルコンピュータ1から、楽曲データを受信して、バス382を介して、制御部381に出力する。
表示制御部385は、制御部381の制御に従って、表示窓371に画像データ、あるいはテキストデータを含むGUIデータを出力し、その表示を制御するものである。音声出力部387は、制御部381の制御に従って、入力された音声データを、そのフォーマットに基づいた方法で再生して、ヘッドフォン16への音声出力を制御する。
記憶部384には、表示窓371に表示されるGUIデータが記憶されるとともに、制御部381の制御に必要な各種情報が記憶される。
ここでは、表示窓371が、例えば、LCD、もしくは複数のLEDを用いて構成されるものとして説明したが、表示窓371は、例えば、図23に示されるように、目盛りと針で構成されていても良い。この場合は、表示窓371に、文字や画像を表示させることはできないが、ジョグダイヤル372の回動に応じて、針が目盛り上を移動するようになされる。
更に、簡易型再生装置15においてはズームボタン373を省略するようにしても良い。この場合、選曲(あるいは後述するステーションの選択)は、針の位置のみで決定されるが、ランダムに様々な楽曲を聞くことを希望するユーザにとっては、充分な機能を提供することができる。
ユーザは、針の位置を切り替えて、ランダムに楽曲を聴くことが可能であり、気に入った楽曲があった場合、リスタートボタン374を操作することにより、その楽曲を初めから聞くことができる。
図24は、楽曲データ配信サービスプロバイダが保有するWWWサーバ8−1の構成を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)401は、入出力インターフェース402および内部バス403を介して、WWWサーバ8−1の管理者が、入力部404を用いて入力した各種指令に対応する信号や、ネットワークインターフェース410を介して、例えば、パーソナルコンピュータ1などが送信した制御信号の入力を受け、入力された信号に基づいた各種処理を実行する。ROM(Read Only Memory)405は、CPU401が使用するプログラムや演算用のパラメータのうちの基本的に固定のデータを格納する。RAM(Random Access Memory)406は、CPU401の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータを格納する。CPU401、ROM405、およびRAM406は、内部バス403により相互に接続されている。
内部バス403は、入出力インターフェース402とも接続されている。入力部404は、例えば、キーボード、タッチパッド、ジョグダイヤル、あるいはマウスなどからなり、WWWサーバ8−1の管理者がCPU401に各種の指令を入力するとき操作される。表示部407は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置などからなり、各種情報をテキスト、あるいはイメージなどで表示する。
HDD(hard disk drive)408は、ハードディスクを駆動し、それらにCPU401によって実行するプログラムや情報(例えば、コンテンツデータ)を記録または再生させる。ドライブ409には、必要に応じて磁気ディスク421、光ディスク422、光磁気ディスク423、および半導体メモリ424が装着され、データの授受を行う。
ネットワークインターフェース410は、インターネット5と接続され、インターネット5を介して、パーソナルコンピュータ1などと情報の授受を行う。また、ネットワークインターフェース410は、例えば、コンテンツデータを記憶している外部の記憶装置と接続されていても良い。
これらの入力部404乃至ネットワークインターフェース410は、入出力インターフェース402および内部バス403を介してCPU401に接続されている。
図25は、図2を用いて説明した、コンテンツデータの配信サービスを受けるためのネットワークシステムにおける、楽曲データ配信サービスプロバイダが保有するWWWサーバ8−1の機能ブロック図である。
楽曲配信サービスプログラム441は、図26を用いて後述するサーバ481への楽曲データ(プッシュ配信データ、もしくは購買されたコンテンツデータ)の送信、楽曲データベース444乃至ユーザ嗜好情報データベース446の情報の登録、あるいは、サーバ481を保有する登録ユーザとの課金処理を制御するものである。
楽曲配信サービスプログラム441は、WWWサーバ8−1の管理者が操作入力部443を用いて入力する操作を示す信号に従って、楽曲データを、例えば、ATRAC(Advanced TRansform Acoustic Coding)、MP3(MPEG Audio Layer-3)、あるいは、WAVなどのフォーマットで楽曲データベース444に記録するとともに、ネットワークインターフェース442を介して入力される情報を基に、ユーザ登録情報データベース445およびユーザ嗜好情報データベース446を更新する。
更に、楽曲配信サービスプログラム441は、ネットワークインターフェース442を介して、インターネット5に接続し、ユーザが楽曲データ配信サービスプロバイダから楽曲データの配信を受けるための登録を行うための各種情報、あるいは、楽曲データを購買するための各種情報を、サーバ481から受信したり、試聴用のプッシュ配信データ、あるいは、購買された楽曲データを、楽曲データベース444から検索し、ネットワークインターフェース442およびインターネット5を介して、サーバ481へ送信する処理を制御する。
楽曲データベース444には、例えば、ATRAC、MP3、あるいは、WAVなどのフォーマットで楽曲データが登録されている。また、楽曲データは、購買用の完全な形の楽曲データと、プッシュ配信用の一部のみ抽出された楽曲データ、もしくは、所定の回数のみ試聴が可能なようになされている楽曲データとが用意されている。楽曲配信サービスプログラム441は、楽曲データベース444に登録されている楽曲データから、必要な楽曲データを検索し、サーバ481に配信する。
ユーザ登録情報データベース445には、楽曲データ配信サービスを受けるためのユーザの登録情報が記録されている。ユーザ登録情報データベース445には、例えば、ユーザを識別するために登録されている、ユーザに個別に割り当てられたユーザID、課金処理に必要な情報(例えば、支払方法やクレジットカード番号など)、楽曲データの配信先(例えば、メールアドレス)などが登録される。楽曲配信サービスプログラム441は、ユーザ登録情報データベース445に登録されているユーザの登録情報に基づいて、サーバ481に楽曲データを配信したり、課金処理を実行する。
ユーザ嗜好情報データベース446には、ユーザ登録時に送信された、それぞれのユーザの嗜好情報に加えて、対応するユーザが購買した楽曲データや、後述する処理により送信される、プッシュ配信された楽曲データに対する評価情報が記録される。楽曲配信サービスプログラム441は、ユーザ嗜好情報データベース446に登録されているユーザの嗜好情報に基づいて、プッシュ配信する楽曲データを選択する。
図26は、図3を用いて説明したホームネットワークのクライアントサーバシステムにおけるサーバとクライアントの関係と、それぞれの機能について示した機能ブロック図である。ここで、サーバ481は、図3のパーソナルコンピュータ1に対応し、クライアント482は、図3のPDA11乃至簡易型再生装置15に対応する。
サーバ481のサーバプログラム511は、クライアント482への楽曲データの送信や、楽曲データベース515乃至ランキング情報データベース517の情報の登録を制御するものである。サーバプログラム511は、ユーザが、楽曲データを登録するための補助となる表示画面を、表示制御部514を制御してLCD25に表示させ、操作入力部512から入力されるユーザの操作を示す信号に従って、楽曲データを、例えば、ATRAC(Advanced TRansform Acoustic Coding)、MP3(MPEG Audio Layer-3)、あるいは、WAVなどのフォーマットで楽曲データベース515に記録するとともに、リンク情報データベース516を更新し、通信部513を介して入力される、クライアント482からのリクエスト信号を基に、ランキング情報データベース517を更新する。
また、サーバプログラム511は、通信部513を介して、クライアント482からリクエスト信号の入力を受け、クライアント482からリクエストされた楽曲データを、リンク情報データベース516およびランキング情報データベース517を参照して、楽曲データベース515から検索し、通信部513を介して、クライアント482に送信する。
更に、サーバプログラム511は、ネットワークインターフェース518を介して、インターネット5に接続し、楽曲データ配信サービスプロバイダから楽曲データの配信を受けるための登録を行うための各種情報、あるいは、楽曲データを購買するための各種情報を楽曲データ配信サービスプロバイダが保有するWWWサーバ8−1に送信したり、WWWサーバ8−1から、試聴用のプッシュ配信データ、あるいは、購買した楽曲データを受信する処理を制御する。
次に、楽曲データ配信サービスプロバイダが保有するWWWサーバ8−1から、試聴用のプッシュ配信データが送信されてくる前の状態の、楽曲データベース515乃至ランキング情報データベース517について説明する。
図27は、楽曲データとともに楽曲データベース515に記録されている楽曲データ一覧リストである。楽曲データ一覧リストには、それぞれの楽曲に固有に割り当てられている曲ID、対応する楽曲データが記録されている先頭位置を示すアドレス情報、およびその楽曲データの再生開始位置情報が記載されている。
楽曲データがリクエストされた場合、まず、再生開始位置情報が参照されて、その楽曲の初めからではなく、いわゆる「さび」や、クライマックス部分など、聞き手にとって、何の曲が再生されているのかが分かりやすい位置、あるいは、聞き手にとって、最も曲のイメージがつかみやすい位置から再生されるように、その部分に対応する楽曲データが、クライアント482に送信される。その後、聞き手であるユーザがその曲を気に入り、楽曲の初めからの再生を指示する操作を行った場合、対応する楽曲が初めから再生されるように、リクエスト信号が生成されて送信されるので、サーバプログラム511は、対応する楽曲データが記録されている先頭位置を示すアドレス情報を基に、楽曲データ全体を、クライアント482に送信する。
あるいは、楽曲データベース515に、楽曲全体に対応する音声データ以外に、いわゆる「さび」や、クライマックス部分など、聞き手にとって、何の曲が再生されているのかが分かりやすい部分、あるいは、聞き手にとって、最も曲のイメージがつかみやすい部分のみを抽出した、部分的な音声データを用意し、楽曲データ一覧リストには、再生開始位置情報に変わって、部分的な音声データの記録位置を示すアドレス情報を登録するようにしても良い。
楽曲データ一覧リストには、同一の楽曲が重ねて登録されることはなく、楽曲データベース515にも、同一の楽曲が重ねて記録されることはない。
図28は、リンク情報データベース516に記録されているリンク情報リストである。リンク情報リストには、ユーザが登録した内容に基づいて、楽曲データに対応するIDが、仮想的な階層構造に分類されて登録される。すなわち、楽曲データ自体は、階層構造で記録されるわけではないが、リンク情報リストにおいて、仮想的な階層構造が構成される。階層の深さは、図28に示されるように様々である。ここでは、一番大きな分類である第1番目の階層(図28における「ユーザAのお気に入り」「ユーザBのお気に入り」「ユーザCのお気に入り」「朝の曲」および「夜の曲」)をステーションと称し、ステーションから、楽曲データまでの中分類あるいは小分類など(図28における「ドライブ用」「クラシック」「作曲者A」あるいは「楽しい気分の曲」など)を、階層カテゴリと称するものとする。リンク情報リストにおいては、同一の楽曲の曲IDが異なる位置に登録されても良い。
図29は、ランキング情報データベース517に記録されているランキングリストである。ランキングは、ステーション毎に決められ、必要に応じて、階層カテゴリ情報と共に記載されている。そして、そのランキングは、サーバプログラム511の制御により、クライアント482から送信されるリクエストの内容に基づいて随時更新される。
楽曲データベース515に楽曲データを記録させる場合、ユーザは、例えば、表示制御部514によりLCD25に表示されるGUIに従って、その楽曲データを、ユーザの所望のステーション、および階層カテゴリに登録することができる。また、ユーザは、新たなステーションおよび階層カテゴリを構成したり、同一の楽曲を、複数のステーション、あるいは階層カテゴリに登録したり、既に、別のステーション、あるいは階層カテゴリに登録されている楽曲を、他のステーション、あるいは階層カテゴリに登録することも可能である。サーバ481のサーバプログラム511は、操作入力部512から入力されるユーザの操作に基づいて、楽曲データベース515乃至ランキングデータベース517を更新する処理を実行する。
例えば、サーバ481のリンク情報データベース516に、家族それぞれのステーションを用意し、それぞれのお気に入りの楽曲データを登録しておくことにより、サーバ481(すなわち、パーソナルコンピュータ1)とは別の部屋に居ながら、家族それぞれが、音楽を楽しむことができる。
また、新たに登録された楽曲データの初めのランキングは、そのシステムによって自由に設定可能としても良く、例えば、新たな楽曲データの登録時にランキングも合わせて設定するようにしても良いし、新たに登録された楽曲をユーザが聞く機会がより多くなるように、対応するステーションの最上位から始まるようにしても良いし、あるいは、最下位から始まるようにしても良い。
なお、新たなステーションの作成およびそのステーションへの楽曲データの登録は、ユーザからの登録のみならず、クライアント482から送信されるリクエストの状況に基づいて、サーバプログラム511によって設定することができる。例えば、朝7時乃至9時の間に、楽曲の最初からの再生がリクエストされた楽曲を集めたステーションを「朝の曲」とし、夜9時乃至夜11時の間に楽曲の最初からの再生がリクエストされた楽曲を集めたステーションを「夜の曲」とするようにしてもよい。この場合、1回のリクエストではなく、対応する条件において、所定の回数以上、楽曲の最初からの再生がリクエストされた楽曲のみを、対応するステーションへ登録するようにしても良い。
更に、対応する条件は、例に挙げた「朝」や「夜」などの時間のみに限らず、例えば、曜日、月、季節などでも良く、それ以外にも、例えば、「みんなのお気に入り」ステーションを新たに設定して、所定の期間に所定の回数以上、楽曲の最初からの再生がリクエストされた楽曲を「みんなのお気に入り」ステーションに登録するようにしても良い。
このように、複数のクライアントによるリクエストの状況に基づいて、データベースが書き換えられるので、単独のユーザの嗜好にとどまらず、このクライアントサーバシステムを利用する全てのユーザ(例えば、家族全員)の嗜好によって、データベースが構築される。
再び、図26に戻り、クライアント482の構成について説明する。
クライアント482のクライアントプログラム521は、サーバ481への楽曲データのリクエスト信号の送信、並びにサーバ481からの楽曲データの受信および再生処理や、表示制御部526によるGUIの表示を制御するものである。
クライアントプログラム521は、クライアント482が、画像やテキストを表示可能な表示部(例えば、据え置き型再生装置13の表示パネル281など)を有している場合、表示制御部526を制御して、必要に応じて、画像データを内部の記憶部(例えば、据え置き型再生装置13の記憶部310など)より読み出させて、ユーザが楽曲データを選択するための補助となるGUIを表示させ、操作入力部522から入力されるユーザの操作を示す信号に従って、GUIの表示を変更させる。
また、クライアントプログラム521は、クライアント482が、画像やテキストを表示可能な表示部を有さず、例えば、図23を用いて説明したような、簡易型の表示窓371を有している場合、操作入力部522から入力されるユーザの操作を示す信号に従って、表示窓371の針の位置を移動させる(針を移動させるためのアクチュエータを駆動させる)。
例えば、針の位置がステーションの選択を示す場合、ユーザが針の位置を移動することにより、ステーションが切り替わって、それぞれのステーション内で優先順位が高い順番に、楽曲データが所定の位置から再生されるように、楽曲データのリクエスト信号が送信される。また、針の位置が楽曲データを示す場合、ユーザが針の位置を移動することにより、楽曲が切り替わって、所定の位置から再生されるように、楽曲データのリクエスト信号が送信される。
また、クライアントプログラム521は、操作入力部522から入力されるユーザの操作を示す信号に従って、楽曲データのリクエスト信号を、通信部523を介して、サーバ481に送信する。そして、通信部523が、サーバ481から、例えば、ATRAC、MP3、あるいは、WAVなどのフォーマットの楽曲データを受信した場合、受信した楽曲データを、音声データ変換部524に出力させる。
音声データ変換部524は、楽曲データのフォーマットに適した方法で、受信した楽曲データをアナログ音声信号に変換し、音声データ出力制御部525に出力する。音声データ出力制御部525は、例えば、スピーカ284やヘッドフォン16などからの音声出力を制御する。
クライアント482を利用するユーザは、表示制御部526によって表示が制御されるGUI(もしくは、目盛りに沿って動く針)を参照して、もしくは、携帯型再生装置14を利用している場合などは、これらの表示を参照することなく、操作入力部522(例えば、リモートコマンダ302、リモートコマンダ357など)を用いて操作入力を行うことにより、サーバ481の楽曲データベース515に記録されている様々な楽曲を聞くことが可能となる。
図26を用いて説明したサーバ481とクライアント482との関係は、いわば、ラジオ局とラジオのような関係として捉えることができる。すなわち、クライアント482を利用するユーザは、リモートコマンダによるカーソル操作など、非常に単純な操作のみを実行して選局(チューニング)するだけで、楽曲データ自体を選択することなく、所望の番組(ステーション、もしくは階層カテゴリ)の楽曲データを受信して、再生することができる。現在聞いている楽曲以外の曲を聴きたい場合は、チューニングを変更すれば、即、他の楽曲データが受信されて再生される。
図30乃至図36を参照して、クライアント482として、例えば、据え置き型再生装置13を用いた場合に、表示制御部526の処理により表示が制御されるGUIについて説明する。
図30は、楽曲データベース515乃至ランキング情報データベース517に、図27乃至図29を用いて説明した楽曲データおよびそれに関する情報が登録されているサーバ481に対して、楽曲データをリクエストするクライアント482の初期画面である。図30の表示画面に表示されているアイコン531−1乃至531−6は、図28を用いて説明したリンク情報リストのステーションに対応する。
例えば、「ユーザAのお気に入り」ステーションに登録されている楽曲が再生されている場合、図30に示されるように、「ユーザAのお気に入り」ステーションに対応するアイコン531−1にカーソルライン532が合わされ、アイコン531−1が拡大表示され、アイコンに対応するステーション名(ここでは、「A Station」)が表示される。ここでは、再生中の楽曲データが含まれているアイコンが、拡大表示されているものとして説明したが、例えば、表示色の変更、反転表示、ハイライト(輝度を高くする)などの方法で、他のアイコンと区別することができるようにしても良い。
例えば、据え置き型再生装置13などのクライアント482に電源を投入した時点において、後述する処理により、所定のステーションの最もランキングの高い楽曲データがリクエストされる。このとき、上述したように、楽曲データは、曲の最初から再生されず、いわゆる「さび」や、特徴のある部分が再生される。ユーザは、その部分を聞いて、曲が気に入った場合、例えば、図18を用いて説明したリモートコマンダ302のリスタートボタン335、もしくはジョグダイヤル341を押下することにより、再生中の楽曲を最初から再生するための楽曲データをサーバ481にリクエストすることができる。
そして、ユーザは、図18を用いて説明したリモートコマンダ302のカーソルボタン331もしくは332を押下するか、もしくはジョグダイヤル341を回動することにより、カーソルライン532を移動し、ステーションを変更する(ラジオ放送の受信にたとえると、ラジオ局を選局する)ことが可能である。
図31は、ユーザが、リモートコマンダ302のカーソルボタン332を押下するか、もしくはジョグダイヤル341を図中矢印B方向に回動することにより、Bステーション(図28を用いて説明したリンク情報リストの「ユーザBのお気に入り」に対応するステーション)にカーソルライン532が移動された場合の表示画面である。この場合、選局されたBステーションに対応するアイコン531−2が拡大表示され、「ユーザBのお気に入り」のうち、最もランキングが高い楽曲のいわゆる「さび」や、特徴のある部分が再生される。
サーバ481の楽曲データベース515には、あるクライアント482を利用するユーザの嗜好に合った楽曲データのみならず、他のクライアント482を利用するユーザの嗜好に合った楽曲データも記録されている。従来のように、フォルダ形式で楽曲データが記録されている場合、ユーザは、階層構造をたどって最下層の楽曲データを探し、再生させなければならなかったので、他のユーザが組んだ階層構造を追って、他のユーザが登録した楽曲データを再生させるには、非常に煩雑な操作が必要であったが、本システムにおいては、他のユーザが登録した楽曲であっても、カーソルライン532の上下動操作という、非常に簡単な操作で聞くことが可能となる。
図31の状態において、ユーザが、リモートコマンダ302のズームインボタン334を押下した場合、図32に示されるように、「ユーザBのお気に入り」の下の階層の階層カテゴリに対応するアイコン541−1乃至541−3が表示される。ここで、再生中の楽曲が、階層カテゴリ「悲しい気分の曲」に含まれる楽曲であった場合、GUIが切り替わった時点で、再生されている楽曲が含まれる階層カテゴリ「悲しい気分の曲」に対応するアイコン541−2にカーソルライン542が合わせられ、拡大表示される。また、階層の深さを直感的に知るために、インジケータエリア543が設けられ、所定の間隔の目盛りが表示されているとともに、表示中の階層エリアが含まれているステーション名が、テキスト表示エリア544に表示される。
この場合も、ユーザは、図18を用いて説明したリモートコマンダ302のカーソルボタン331もしくは332を押下するか、もしくはジョグダイヤル341を回動することにより、カーソルライン542を移動し、階層カテゴリを変更することが可能である。図33に示されるように、階層カテゴリが変更された場合、新たに選択された階層カテゴリ「楽しい気分の曲」に対応するアイコン541−1が拡大表示される。
そして、ユーザは、更にズームインすることにより、選択された階層カテゴリ「楽しい気分の曲」の内部を表示させることができる。ここでは、階層カテゴリ「楽しい気分の曲」の内部は、最下層であり、楽曲データに対応する階層である。
この場合、図34に示されるように、再生中の楽曲に対応するサムネイル551(例えば、CDジャケットや、アーチストの写真など)を表示させるようにしても良い。そして、図32および図33を用いて説明した、階層カテゴリを表示する表示画面と同様に、インジケータエリア553およびテキスト表示エリア554が設けられている。ここで、インジケータエリア553に表示される目盛りの間隔は、図32および図33のインジケータエリア543と比較して、狭い間隔となっている。すなわち、ユーザは、インジケータエリアに表示されている目盛りの間隔によって、階層が何階層もあるような場合であっても、直感的に、階層の深い部分にいるか、浅い部分にいるかを確認することが可能となる。
そして、この場合も、ユーザは、図18を用いて説明したリモートコマンダ302のカーソルボタン331もしくは332を押下するか、もしくはジョグダイヤル341を回動することにより、カーソルライン552を移動し、異なる楽曲データをサーバ481にリクエストすることができる。カーソルライン552が移動された場合、カーソルライン552の位置に対応した楽曲データがサーバ481にリクエストされ、その楽曲データが受信されて再生される(曲のはじめの部分からではなく、いわゆるさびの部分などであることは言うまでもない)とともに、図35に示されるように、再生されている楽曲データに対応するサムネイル551−2が表示される。
ここでは、最下層において、楽曲データに対応するサムネイルを表示することとして説明したが、例えば、図36に示されるように、楽曲データに対応する階層においても、ステーション、もしくは階層カテゴリの場合と同様に、複数のアイコン561−1乃至561−14を表示させ、カーソルライン552を移動させ、カーソルライン552の位置に対応するアイコン(図36においてはアイコン561−4)を拡大表示するようにしても良い。
また、それぞれのGUI画面において、アイコンあるいはサムネイルなどのマークが一画面に全て表示しきれない場合、画面をスクロールすることができるようにしても良い。
図31乃至図36においては、クライアント482として、据え置き型再生装置13を用いた場合のGUIついて説明したが、クライアント482として、PDA11、携帯電話機12、携帯型再生装置14、もしくは、簡易型再生装置15を用いた場合についても、同様のGUIを表示させるようにしても良いし、その表示エリアが小さいような場合は、簡略化したマーク(アイコン、もしくはサムネイル)を含むGUIを表示させるようにしても良い。
次に、図37のフローチャートを参照して、サーバ481と、楽曲データ配信サービスプロバイダのWWWサーバ8−1とが実行する処理について説明する。
ステップS1において、サーバ481のサーバプログラム511は、操作入力部512から、例えば、楽曲データの送信先アドレス、好みの楽曲カテゴリなどの嗜好情報、および、課金時の支払方法(クレジットカードや電子マネーなど)をはじめとするユーザ登録内容の入力を受ける。
ステップS2において、サーバ481のサーバプログラム511は、ステップS1において入力されたユーザ登録内容を、ネットワークインターフェース518およびインターネット5を介して、楽曲データ配信サービスプロバイダのWWWサーバ8−1に送信する。
ステップS3において、WWWサーバ8−1の音楽配信サービスプログラム441は、インターネット5およびネットワークインターフェース442を介して受信したユーザ登録内容のうち、例えば、楽曲データの送信先アドレス、および課金時の支払方法などを、ユーザ登録情報データベース445に、好みの楽曲カテゴリなどの嗜好情報などをユーザ嗜好情報データベース446に登録する。
また、ユーザ登録情報を送信したサーバ481を所有するユーザに対して、ユーザIDを発行する。なお、課金処理に用いる支払方法は、クレジットカード、ICカードなどによる認証された電子マネー、あるいは、プリペイドカードなど、いずれの方法を用いるようにしても良い。また、ユーザ登録情報データベース445には、一人のユーザが複数の支払方法を登録することが可能なようにしても良いし、支払方法は、楽曲データの購買処理時に設定するようにしても良い。
ステップS4において、WWWサーバ8−1の音楽配信サービスプログラム441は、ユーザ嗜好情報データベース446に登録されているユーザの嗜好情報に基づいて、楽曲データベース444に登録されているプッシュ配信データの中から、おすすめの楽曲を選択する。
ステップS5において、WWWサーバ8−1の音楽配信サービスプログラム441は、ステップS4において選択されたおすすめの楽曲のプッシュ配信データを、ネットワークインターフェース442およびインターネット5を介して、サーバ481に送信する。
ステップS6において、サーバ481のサーバプログラム511は、インターネット5およびネットワークインターフェース518を介して、受信したプッシュ配信データを楽曲データベース515に登録するとともに、リンク情報データベース516およびランキング情報データベース517を更新する。
図38は、プッシュ配信データが登録された楽曲データベース515の楽曲データ一覧リストである。ここでは、登録されたプッシュ配信データの曲IDを、例えば9000番台として、他の楽曲データと異なるようにしている。また、プッシュ配信データが、楽曲データの一部である場合、アドレス情報と、再生開始位置情報は同一の情報となる。
図38を用いて説明した新たに楽曲データベース515に登録されたプッシュ配信データの曲IDは、リンク情報データベース516およびランキング情報データベース517に登録される。図39は、リンク情報データベース516に登録されているリンク情報リストである。
新たに登録されたプッシュ情報は、リンク情報リストの「おすすめの曲」ステーションに登録される。「おすすめの曲」ステーションが設定されていない場合は、「おすすめの曲」ステーションが、新たに設定されて、プッシュ配信データの曲IDが登録される。
図40は、ランキング情報データベース517に登録されているランキングリストである。「おすすめの曲」ステーション内のランキングは、どのような設定方法により決定されても良い。「おすすめの曲」ステーション内のランキングは、例えば、新しく配信されたデータを、ランキングの上位に位置するように登録されるようにしても良いし、楽曲データ配信プロバイダがプッシュ配信データ毎に予め点数情報をつけて配信し、点数が高いものの方が「おすすめ度」が高いものとして、点数に従ってランキングが決定されるようにしても良い。
ステップS7において、サーバ481のサーバプログラム511は、新たに設定された「おすすめの曲」ステーションのGUIに関する情報を、必要なクライアントに送信する。
クライアント482において表示されるステーション表示画面には、「おすすめの曲」ステーションに対応するアイコン531−7が追加される。アイコン531−7は、図41に示されるように、他のステーションに対応するアイコン531−1乃至521−6より目立つように、一番先頭(上位部分)に表示させるようにしても良い。また、クライアント482の電源投入時には、アイコン531−7が選択されて、「おすすめの曲」ステーション内に登録されている楽曲データ(プッシュ配信データ)が再生される。
また、図41に示されるステーション表示画面などにおいて、プッシュ配信データの再生中に、例えば、図42に示されるようなメッセージウィンドウ571を表示させ、再生中のプッシュ配信データに対応するコンテンツの紹介文を表示させて、ユーザの購買意欲を高めるようにしたり、その購入方法や楽曲に対する評価の入力方法などを表示させることにより、ユーザの各種操作を促すようにしても良い。
ステップS8において、サーバ481で、図43のフローチャートを用いて後述するプッシュ配信データ評価・購買処理が実行される。
ステップS9において、WWWサーバ8−1の音楽配信サービスプログラム441は、サーバ481から、楽曲の購入を指令する信号(後述する図43のステップS22において、サーバ481が送信する信号)の入力を受けたか否かを判断する。
ステップS9において、楽曲の購入を指令する信号の入力を受けたと判断された場合、ステップS10において、WWWサーバ8−1の音楽配信サービスプログラム441は、対応する楽曲データ(プッシュ配信用ではなく、楽曲全体に対応するコンテンツデータ)を、楽曲データベース444から検索し、サーバ481に送信する。
ステップS11において、WWWサーバ8−1の音楽配信サービスプログラム441は、ユーザ登録情報データベース445から必要な情報を検索し、必要に応じて、サーバ481を利用しているユーザとの課金処理を実行する。課金処理に用いる支払方法は、クレジットカード、ICカードなどによる認証された電子マネー、あるいは、プリペイドカードなど、いずれの方法を用いるようにしても良い。
ステップS9において、楽曲の購入を指令する信号の入力を受けていないと判断された場合、もしくは、ステップS11の処理の終了後、ステップS12において、WWWサーバ8−1の音楽配信サービスプログラム441は、サーバ481から、楽曲データの評価情報(後述する図43のステップS28において、サーバ481が送信する信号)を受信したか否かを判断する。
ステップS12において、楽曲データの評価情報を受信したと判断された場合、ステップS13において、WWWサーバ8−1の音楽配信サービスプログラム441は、ステップS12において受信した楽曲データの評価情報を基に、ユーザ嗜好情報データベース446の対応するユーザの嗜好情報を更新する。
ステップS12において、楽曲データの評価情報を受信しなかったと判断された場合、もしくは、ステップS13の処理の終了後、処理は、ステップS4に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
以上説明した処理により、WWWサーバ8−1から、おすすめの曲の試聴用データがサーバ481にプッシュ配信されて記録され、クライアント482において再生される。再生されたプッシュ配信データをユーザが聴いて気に入った場合、ユーザは、対応するコンテンツデータ(楽曲全体に対応する楽曲データ)を購入することができる。
また、コンテンツデータの購入指示が入力されなかった場合においても、その楽曲に対するユーザの評価をWWWサーバ8−1に送信することができるので、ユーザ嗜好情報データベース446に登録されるユーザの嗜好情報を常に更新することができる。従って、楽曲データ配信サービスプロバイダは、ユーザ毎の嗜好情報に対応するプッシュ配信データを送信することができるので、プッシュ配信データを効果的に配信し、コンテンツの販売機会を得ることが可能となる。
ここでは、予めユーザ登録がなされるものとして説明したが、ユーザ登録のタイミングはいかなるタイミングでも良く、例えば、サーバ481のユーザが、WWWサーバ8−1が公開しているウェブページなどを参照して、楽曲データ配信サービスプロバイダから初めて楽曲データを購入するときにユーザ登録がなされ、それ以降、ユーザ登録の内容に基づいて、サーバ481に対してプッシュ配信データが送信されるようにしても良い。
次に、図43のフローチャートを参照して、図37のステップS8において実行されるプッシュ配信データ評価・購買処理について説明する。
ステップS21において、サーバ481のサーバプログラム511は、通信部513を介して、クライアント482から、楽曲の購入を指令する信号の入力(後述する図44のステップS51、もしくは図45のステップ64において、クライアント482が送信する信号)を受けたか否かを判断する。
ステップS21において、クライアント482から、楽曲の購入を指令する信号の入力を受けたと判断された場合、ステップS22において、サーバ481のサーバプログラム511は、ネットワークインターフェース518およびインターネット5を介して、楽曲の購入要求を楽曲データ配信サービスプロバイダのWWWサーバ8−1に送信する。
ステップS23において、サーバ481のサーバプログラム511は、例えば、購入する楽曲データの料金の支払方法や料金の支払いに必要な情報などを、楽曲データ配信サービスプロバイダのWWWサーバ8−1に送信するなどして、必要に応じて、課金処理を実行する。課金処理に用いる支払方法は、クレジットカード、ICカードなどによる認証された電子マネー、あるいは、プリペイドカードなど、いずれの方法を用いるようにしても良い。
ステップS24において、サーバ481のサーバプログラム511は、楽曲データ配信サービスプロバイダのWWWサーバ8−1から、新たな楽曲データ(図37のステップS10において、WWWサーバ8−1が送信する、楽曲全体に対応するコンテンツデータ)を受信する。
ステップS25において、サーバ481のサーバプログラム511は、受信した楽曲データを楽曲データベース515に登録し、リンク情報データベース516およびランキング情報データベース517を更新する。ここで、サーバプログラム511は、新たに登録された楽曲データを、いずれのステーションに登録するかをユーザに設定させるための補助となるGUI画面を表示させるように表示制御部514を制御するようにしても良いし、新しく購入した楽曲データを、一旦登録しておくためのステーションを用意して、自動的にそのステーションに登録するようにしても良い。
ステップS26において、サーバ481のサーバプログラム511は、ステップS25における更新内容を基に、新たに購入した楽曲データに関係するGUIに関する情報を、必要なクライアント481に送信する。
具体的には、例えば、図34および図35を用いて説明したようなサムネイル551-1および551-2などを表示可能なクライアント482(例えば、PDA11や、据え置き型再生装置13などのように、GUIを比較的大きく表示することができるクライアント482)には、データベースの更新に対応して、新たに購入された楽曲データが、いずれのステーションの、いずれの階層カテゴリにおいて、どのようなサムネイルとして表示されるかを示す情報や、必要に応じて、サムネイルに対応する画像データが送信される。
また、サムネイルを用いず、アイコンのみを用いてGUIを表示させるクライアント482(例えば、携帯電話機12、携帯型再生装置14、あるいは、簡易型再生装置15などのように、GUIを比較的小さくしか表示できないクライアント482)には、データベースの更新に対応して、新たに購入された楽曲データが、いずれのステーションの、いずれの階層カテゴリにおいて、どのようなアイコンとして表示されるかを示すデータが送信される。
また、簡易型再生装置15において、図23を用いて説明したような表示窓371が設けられている場合、そのクライアント482には、GUIに関する情報を送信する必要はない。このように、クライアント482におけるGUIの表示方法に対応したデータが、サーバプログラム511により送信されて、処理は、図37のステップS9に戻る。
ステップS21において、クライアント482から、楽曲の購入を指令する信号の入力を受けていないと判断された場合、ステップS27において、サーバ481のサーバプログラム511は、通信部513を介して、クライアント482から送信された評価情報を、WWWサーバ8−1への送信することを指令する信号(図44を用いて後述するステップS54、もしくは図45のステップ67において、クライアント482が送信する信号)の入力を受けたか否かを判断する。
ステップS27において、評価情報の送信を指令する信号の入力を受けたと判断された場合、ステップS28において、サーバ481のサーバプログラム511は、クライアント482から受信した、プッシュ配信データに対応する楽曲の評価情報を、ネットワークインターフェース518およびインターネット5を介して、楽曲データ配信サービスプロバイダのWWWサーバ8−1に送信する。
ステップS27において、評価情報の送信を指令する信号の入力を受けていないと判断された場合、もしくは、ステップS28の処理の終了後、処理は、図37のステップS9に戻る。
以上説明した処理により、サーバ481は、クライアント482を利用しているユーザの操作に基づいて、WWWサーバ8−1を有する楽曲データ配信サービスプロバイダから、コンテンツデータを購入したり、プッシュ配信された楽曲に対する評価をWWWサーバ8−1に送信する処理を実行する。
次に、図44乃至図48のフローチャートを参照して、クライアント482の処理について説明する。ここでは、クライアント482として、据え置き型再生装置13が用いられているものとして説明する。
ステップS41において、クライアント482の電源が投入される。
ステップS42において、クライアント482のクライアントプログラム521は、「おすすめの曲」ステーションがあるか否かを判断する。ステップS42において、「おすすめの曲」ステーションがないと判断された場合、処理は、ステップS70に進む。
ステップS42において、「おすすめの曲」ステーションがあると判断された場合、ステップS43において、クライアント482のクライアントプログラム521は、「おすすめの曲」ステーションのうち、最も優先度の高い楽曲データ(プッシュ配信データ)のリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。
ここで、クライアント482から送信されたリクエストを受信したサーバ481は、対応するプッシュ配信データを検索して、クライアント482に送信する。
ステップS44において、通信部523は、楽曲データを受信し、クライアントプログラム521は、音声データ変換部524、および音声データ出力制御部525を制御して、受信した楽曲データを再生させる。すなわち、音声データ変換部524は、通信部523から入力された楽曲データを、そのフォーマットに適した方法で、アナログ音声信号に変換し、音声データ出力制御部525に出力する。音声データ出力制御部525は、例えば、スピーカ284やヘッドフォン16などにアナログ音声信号を出力して、受信した楽曲データを再生する。
ステップS45において、クライアント482のクライアントプログラム521は、図41を用いて説明したように、「おすすめの曲」ステーションを示すアイコン531−7が、カーソルライン532によって選択されている状態で、ステーション選択画面を表示させる。
ステップS46において、クライアント482のクライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、ユーザの操作入力を受けたか否かを判断する。
ステップS46において、ユーザの操作入力を受けていないと判断された場合、ステップS47において、クライアント482のクライアントプログラム521は、再生中の楽曲が終了したか否かを判断する。ステップS46において、再生中の楽曲が終了していないと判断された場合、処理は、ステップS46に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS47において、再生中の楽曲が終了したと判断された場合、処理は、後述するステップS55に進む。
ステップS46において、ユーザの操作入力を受けたと判断された場合、ステップS48において、クライアント482のクライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、入力された操作は、異なるステーションを選択するための操作入力であるか否かを判断する。ステップS48において、入力された操作は、異なるステーションを選択するための操作入力であると判断された場合、処理は、後述するステップS77に進む。
ステップS48において、入力された操作は、異なるステーションを選択するための操作入力ではないと判断された場合、ステップS49において、クライアント482のクライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、入力された操作は、ズームインを指示するための操作であるか否かを判断する。ステップS49において、入力された操作は、ズームインを指示するための操作であると判断された場合、処理は、後述するステップS56に進む。
ステップS49において、入力された操作は、ズームインを指示するための操作ではないと判断された場合、ステップS50において、クライアント482のクライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、入力された操作は、現在再生中のプッシュ配信データに対応する楽曲の購入を指令する操作であるか否かを判断する。
ここで、現在再生中のプッシュ配信データに対応する楽曲の購入を指令するユーザの操作は、例えば、リモートコマンダ302に楽曲データの購入を指示するための所定のボタンを設けておき、ユーザによってそのボタンが押下される操作であってもよいし、既に存在するボタン等の操作を組み合わせて、楽曲データの購入指令が送信されるようにしても良い。
ステップS50において、入力された操作は、現在再生中のプッシュ配信データに対応する楽曲の購入を指令する操作であると判断された場合、ステップS51において、クライアント482のクライアントプログラム521は、現在再生中の楽曲のデータを購入させるためのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。
ステップS50において、入力された操作は、現在再生中のプッシュ配信データに対応する楽曲の購入を指令する操作ではないと判断された場合、ステップS52において、クライアント482のクライアントプログラム521は、入力された操作は、楽曲の評価情報を送信するための操作であるか否かを判断する。
ステップS52において、入力された操作は、楽曲の評価情報を送信するための操作ではないと判断された場合、ユーザの操作入力は、例えば、音量や音色の変更などの操作であるので、ステップS53において、クライアント482のクライアントプログラム521は、入力された操作に対応する処理を実行し、処理は、ステップS46に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS52において、入力された操作は、楽曲の評価情報を送信するための操作であると判断された場合、ステップS54において、クライアント482のクライアントプログラム521は、ユーザによって入力された楽曲の評価情報を、通信部523を介して、サーバ481に送信する。ここで、楽曲の評価情報は、例えば、「とても気に入った」「まあまあ」「普通」「そんなに気に入らない」「好きではない」などの5段階評価であっても良いし、それ以外の、いかなる評価の方法であっても良い。
ステップS47において、再生中の楽曲が終了したと判断された場合、ステップS51の処理の終了後、もしくは、ステップS54の処理の終了後、ステップS55において、クライアント482のクライアントプログラム521は、「おすすめの曲」ステーションで次に優先度の高い楽曲データのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信し、処理は、ステップS44に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ここで、処理がステップS44に戻った場合など、再生されている楽曲が変更されるときの音声データ出力制御部525の処理について説明する。楽曲Aから楽曲Bに切り替わるときに、例えば、図49Aに示されるように、楽曲と楽曲の間が無音状態である場合、ユーザは、例えば、レコードの針が飛んで、再生部分が途切れて変更されてしまったかのような違和感を覚えてしまう。
このような違和感をなくすために、例えば、図49Bに示されるように、クロスフェードを行って、楽曲Aの音量を徐々に減らしつつ、楽曲Bの音量を徐々に増やすようにした場合、ユーザにとっては、楽曲の切り替わり点が分かりづらいため、いつのまにか楽曲が変更されているように感じられてしまう。
そこで、音声データ出力制御部525は、楽曲を切り替える場合、図49Cに示されるように、楽曲と楽曲の間に、非常に短いホワイトノイズを挿入して、音声出力を行うようにする。このことにより、ユーザは、不快感を覚えることなく、曲の切り替わりを意識することが可能となる。特に、後述するように、チューニングを変更する操作にともなって、再生される楽曲データが変更される場合においては、楽曲と楽曲の間に短いノイズが入ることにより、ラジオのチューニングを変更する時と同様の感覚を得ることができ、自然に楽曲データの切り替わりを意識することが出来るという効果がある。
ステップS49において、入力された操作は、ズームインを指示するための操作であると判断された場合、ステップS56において、クライアント482のクライアントプログラム521は、現在再生中の楽曲(すなわち、プッシュ配信データ)を示すアイコンが選択されている状態で、「おすすめの曲」ステーションの下の階層に対応する楽曲選択画面を表示させる。
ステップS57において、クライアント482のクライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、ユーザの操作入力を受けたか否かを判断する。
ステップS57において、ユーザの操作入力を受けていないと判断された場合、ステップS58において、クライアント482のクライアントプログラム521は、再生中の楽曲が終了したか否かを判断する。ステップS58において、再生中の楽曲が終了していないと判断された場合、処理は、ステップS57に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS58において、再生中の楽曲が終了したと判断された場合、処理は、後述するステップS68に進む。
ステップS57において、ユーザの操作入力を受けたと判断された場合、ステップS59において、クライアント482のクライアントプログラム521は、入力された操作は、異なる楽曲(プッシュ配信データ)を選択するための操作入力、すなわち、図34乃至図36を用いて説明したカーソルライン552の移動を指示する操作であるか否かを判断する。
ステップS59において、入力された操作は、異なる楽曲を選択するための操作入力であると判断された場合、ステップS60において、クライアント482のクライアントプログラム521は、新たに選択された楽曲データ(プッシュ配信データ)のリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。
ここで、クライアント482から送信されたリクエストを受信したサーバ481は、対応するプッシュ配信データを検索して、クライアント482に送信する。
従って、ステップS61において、通信部523は、楽曲データを受信し、クライアントプログラム521は、音声データ変換部524、および音声データ出力制御部525を制御して、受信した楽曲データを再生させ、処理は、ステップS56に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS59において、入力された操作は、異なる楽曲を選択するための操作入力ではないと判断された場合、ステップS62において、クライアント482のクライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、入力された操作は、ズームアウトを指示するための操作であるか否かを判断する。ステップS62において、入力された操作は、ズームアウトを指示するための操作であると判断された場合、処理は、ステップS45に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS62において、入力された操作は、ズームアウトを指示するための操作ではないと判断された場合、ステップS63において、クライアント482のクライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、入力された操作は、現在再生中のプッシュ配信データに対応する楽曲の購入を指令する操作であるか否かを判断する。
ステップS63において、入力された操作は、現在再生中のプッシュ配信データに対応する楽曲の購入を指令する操作であると判断された場合、ステップS64において、クライアント482のクライアントプログラム521は、現在再生中の楽曲のデータを購入させるためのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。
ステップS63において、入力された操作は、現在再生中のプッシュ配信データに対応する楽曲の購入を指令する操作ではないと判断された場合、ステップS65において、クライアント482のクライアントプログラム521は、入力された操作は、楽曲の評価情報を送信するための操作であるか否かを判断する。
ステップS65において、入力された操作は、楽曲の評価情報を送信するための操作ではないと判断された場合、ユーザの操作入力は、例えば、音量や音色の変更などの操作であるので、ステップS66において、クライアント482のクライアントプログラム521は、入力された操作に対応する処理を実行し、処理は、ステップS57に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS65において、入力された操作は、楽曲の評価情報を送信するための操作であると判断された場合、ステップS67において、クライアント482のクライアントプログラム521は、ユーザによって入力された楽曲の評価情報を、通信部523を介して、サーバ481に送信する。
ステップS58において、再生中の楽曲が終了したと判断された場合、ステップS64の処理の終了後、もしくは、ステップS67の処理の終了後、ステップS68において、クライアント482のクライアントプログラム521は、「おすすめの曲」ステーションで次に優先度の高い楽曲データのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。
ここで、クライアント482から送信されたリクエストを受信したサーバ481は、対応するプッシュ配信データを検索して、クライアント482に送信する。
従って、ステップS69において、通信部523は、楽曲データを受信し、クライアントプログラム521は、音声データ変換部524、および音声データ出力制御部525を制御して、受信した楽曲データを再生させ、処理は、ステップS56に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS42において、「おすすめの曲」ステーションがないと判断された場合、ステップS70において、クライアント482のクライアントプログラム521は、内部の図示しないメモリに記録されているログを参照し、前回使用時の最後に再生した楽曲を含むステーションはいずれのステーションであるかを検出し、そのステーションのうち、最も優先度の高い楽曲データのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。
ここで、クライアント482から送信されたリクエストを受信したサーバ481は、対応する楽曲データを検索して送信する。例えば、クライアント482が前回使用時の最後に再生した楽曲を含むステーションが「ユーザAのお気に入り」であった場合、サーバ481のサーバプログラム511は、図29を用いて説明したランキング情報データベース517を参照して、「ユーザAのお気に入り」のうち、現在最も優先度の高い楽曲データの曲IDが「ID0081」であることを検出し、「ID0081」の楽曲データを楽曲データベース515から検索し、いわゆる「さび」、もしくは最も特徴的な位置から始まる楽曲データの一部を読み出して、通信部513を介して、クライアント482に送信する。
そして、ステップS71において、通信部523は、楽曲データを受信し、クライアントプログラム521は、音声データ変換部524、および音声データ出力制御部525を制御して、受信した楽曲データを再生させる。
ステップS72において、クライアントプログラム521は、表示制御部526を制御し、再生中の楽曲データが含まれているステーションを示すアイコンが選択されている状態で、ステーション選択画面を、表示パネル281に出力させて表示させる。例えば、クライアント482が前回使用時の最後に再生した楽曲を含むステーションが「ユーザAのお気に入り」であった場合、図30を用いて説明したGUI画面が、表示パネル281に表示される。
ステップS73において、クライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、ユーザの操作入力を受けたか否かを判断する。
ステップS73において、ユーザの操作入力を受けていないと判断された場合、ステップS74において、クライアントプログラム521は、再生中の楽曲が終了したか、すなわち、ステップS71において受信した楽曲データの再生が終了したか否かを判断する。
ステップS74において、再生中の楽曲が終了していないと判断された場合、処理は、ステップS73に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS74において、再生中の楽曲が終了したと判断された場合、ステップS75において、クライアントプログラム521は、同一ステーションで次に優先度の高い楽曲データのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの、いわゆる「さび」、もしくは最も特徴的な位置から始まる部分を、クライアント482に送信するので、ステップS75の終了後、処理は、ステップS71に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS73において、ユーザの操作入力を受けたと判断された場合、ステップS76において、クライアントプログラム521は、ステップS73において入力されたユーザの操作は、異なるステーションを選択するための操作入力であるか、すなわち、図30を用いて説明したカーソルライン532を移動させるための操作であるか否かを判断する。
ステップS76において、ユーザの操作入力は、異なるステーションを選択するための操作入力であると判断された場合、もしくは、ステップS48において、ユーザの操作入力は、異なるステーションを選択するための操作入力であると判断された場合、ステップS77において、クライアントプログラム521は、選択されたステーションの最も優先度の高い楽曲データのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの、いわゆる「さび」、もしくは最も特徴的な位置から始まる部分を、クライアント482に送信するので、ステップS77の終了後、処理は、ステップS71に戻り、それ以降の処理が繰り返される。なお、新たに選択されたステーションが、例えば、「ユーザBのお気に入り」であった場合、続くステップS72においては、図31を用いて説明したGUI画面が、表示パネル281に表示される。
ステップS76において、ユーザの操作入力は、異なるステーションを選択するための操作入力ではないと判断された場合、ステップS78において、クライアントプログラム521は、ユーザの操作入力は、ズームインを指示するための操作、すなわち、図18を用いて説明したズームインボタン334の押下であるか否かを判断する。ステップS78において、ユーザの操作入力は、ズームインを指示するための操作であると判断された場合、処理は、後述するステップS82に進む。
ステップS78において、ユーザの操作入力は、ズームインを指示するための操作ではないと判断された場合、ステップS79において、クライアントプログラム521は、ユーザの操作入力は、楽曲の初めからの再生を指令する操作であるか否かを判断する。
ステップS79において、ユーザの操作入力は、楽曲の初めからの再生を指令する操作ではないと判断された場合、ユーザの操作入力は、例えば、音量や音色の変更などの操作であるので、ステップS80において、クライアントプログラム521は、入力された操作に対応する処理を実行し、処理は、ステップS73に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS79において、ユーザの操作入力は、楽曲の初めからの再生を指令する操作であると判断された場合、ステップS81において、クライアントプログラム521は、現在再生中の楽曲を最初から再生させるためのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの全体をクライアント482に送信するので、ステップS81の終了後、処理は、ステップS71に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS78において、ユーザの操作入力は、ズームインを指示するための操作であると判断された場合、ステップS82において、クライアントプログラム521は、ズーム先は、階層カテゴリレベルであるか否かを判断する。
ステップS82において、ズーム先は、階層カテゴリレベルであると判断された場合、ステップS83において、クライアントプログラム521は、再生中の楽曲データが含まれている階層カテゴリを示すアイコンが選択されている状態で、階層カテゴリ選択画面を表示させる。例えば、図31を用いて説明したGUI画面が、表示パネル281に表示され、「ユーザBのお気に入り」のうち、最も優先度の高い、「ID0077」で示される楽曲の再生中に、ズームイン操作が入力された場合、「ID0077」で示される楽曲は、「悲しい気分の曲」の階層カテゴリに含まれているので、ステップS83における表示画面は、図32を用いて説明したように、「悲しい気分の曲」の階層カテゴリを示すアイコン541−2が選択されている状態となる。
ステップS84において、クライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、ユーザの操作入力を受けたか否かを判断する。
ステップS84において、ユーザの操作入力を受けていないと判断された場合、ステップS85において、クライアントプログラム521は、再生中の楽曲が終了したか否かを判断する。
ステップS85において、再生中の楽曲が終了していないと判断された場合、処理は、ステップS84に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS85において、再生中の楽曲が終了したと判断された場合、ステップS86において、クライアントプログラム521は、同一の階層カテゴリで次に優先度の高い楽曲データのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの、いわゆる「さび」、もしくは最も特徴的な位置から始まる部分を、クライアント482に送信するので、ステップS86の終了後、処理は、ステップS93に進む。
ステップS84において、ユーザの操作入力を受けたと判断された場合、ステップS87において、クライアントプログラム521は、ステップS87において入力されたユーザの操作は、異なる階層カテゴリを選択するための操作入力であるか、すなわち、図32を用いて説明したカーソルライン542を移動させるための操作であるか否かを判断する。
ステップS87において、入力されたユーザの操作は、異なる階層カテゴリを選択するための操作入力であると判断された場合、ステップS88において、クライアントプログラム521は、選択された階層カテゴリの最も優先度の高い楽曲データのリクエストをサーバに送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの、いわゆる「さび」、もしくは最も特徴的な位置から始まる部分を、クライアント482に送信するので、ステップS88の終了後、処理は、ステップS93に進む。
ステップS87において、入力されたユーザの操作は、異なる階層カテゴリを選択するための操作入力ではないと判断された場合、ステップS89において、クライアントプログラム521は、入力されたユーザの操作は、ズームアウト、もしくはズームインを指示するための操作であるか否かを判断する。ステップS89において、入力されたユーザの操作は、ズームアウト、もしくはズームインを指示するための操作であると判断された場合、処理は、ステップS82に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS89において、入力されたユーザの操作は、ズームアウト、もしくはズームインを指示するための操作ではないと判断された場合、ステップS90において、クライアントプログラム521は、入力されたユーザの操作は、楽曲の初めからの再生を指令する操作であるか否かを判断する。
ステップS90において、ユーザの操作入力は、楽曲の初めからの再生を指令する操作ではないと判断された場合、ユーザの操作入力は、例えば、音量や音色の変更などの操作であるので、ステップS91において、クライアントプログラム521は、入力された操作に対応する処理を実行し、処理は、ステップS84に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS90において、ユーザの操作入力は、楽曲の初めからの再生を指令する操作であると判断された場合、ステップS92において、クライアントプログラム521は、現在再生中の楽曲を最初から再生させるためのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの全体を、クライアント482に送信する。
ステップS86、ステップS88、もしくはステップS92の処理により、サーバ481から、楽曲データが送信されるので、ステップS86、ステップS88、もしくはステップS92の処理の終了後、ステップS93において、通信部523は、楽曲データを受信し、クライアントプログラム521は、音声データ変換部524、および音声データ出力制御部525を制御して、受信した楽曲データを再生させ、処理は、ステップS83に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS82において、ズーム先は、階層カテゴリレベルではないと判断された場合、ステップS94において、クライアントプログラム521は、ズーム先は、最下層(楽曲データ)レベルであるか否かを判断する。ステップS94において、ズーム先は、最下層(楽曲データ)レベルではないと判断された場合、ズーム先は、ステーションレベルであるので、処理は、ステップS72に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS94において、ズーム先は、最下層(楽曲データ)レベルであると判断された場合、ステップS95において、クライアントプログラム521は、表示制御部526を制御して、再生中の楽曲データを示すアイコンが選択されている状態(もしくは、サムネイルが表示されている状態)で、例えば、図36(もしくは、図34あるいは図35)を用いて説明したような楽曲選択画面を表示させる。
ステップS96において、クライアントプログラム521は、操作入力部522から入力される信号を基に、ユーザの操作入力を受けたか否かを判断する。
ステップS96において、ユーザの操作入力を受けていないと判断された場合、ステップS97において、クライアントプログラム521は、再生中の楽曲が終了したか否かを判断する。ステップS97において、再生中の楽曲が終了していないと判断された場合、処理は、ステップS96に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS97において、再生中の楽曲が終了したと判断された場合、ステップS98において、クライアントプログラム521は、同一の階層カテゴリ(すなわち、現在表示されている楽曲選択画面に表示される楽曲のうち)で、次に優先度の高い楽曲データのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの、いわゆる「さび」、もしくは最も特徴的な位置から始まる部分を、クライアント482に送信するので、処理は、ステップS105に進む。
ステップS96において、ユーザの操作入力を受けたと判断された場合、ステップS99において、クライアントプログラム521は、ユーザの操作入力は、異なる楽曲を選択するための操作入力であるか、すなわち、図34のカーソルライン552の位置を変更させるための操作入力であるか否かを判断する。
ステップS99において、ユーザの操作入力は、異なる楽曲を選択するための操作入力であると判断された場合、ステップS100において、クライアントプログラム521は、選択された楽曲データのリクエストを、サーバ481に送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの、いわゆる「さび」、もしくは最も特徴的な位置から始まる部分を、クライアント482に送信するので、処理は、ステップS105に進む。
ステップS99において、ユーザの操作入力は、異なる楽曲を選択するための操作入力ではないと判断された場合、ステップS101において、クライアントプログラム521は、ユーザの操作入力は、ズームアウトを指示するための操作であるか否かを判断する。ステップS101において、ユーザの操作入力は、ズームアウトを指示するための操作であると判断された場合、処理は、ステップS82に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS101において、ユーザの操作入力は、ズームアウトを指示するための操作ではないと判断された場合、ステップS102において、クライアントプログラム521は、ユーザの操作入力は、楽曲の初めからの再生を指令する操作であるか否かを判断する。
ステップS102において、ユーザの操作入力は、楽曲の初めからの再生を指令する操作ではないと判断された場合、ユーザの操作入力は、例えば、音量や音色の変更などの操作であるので、ステップS103において、クライアントプログラム521は、入力された操作に対応する処理を実行し、処理は、ステップS96に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS102において、ユーザの操作入力は、楽曲の初めからの再生を指令する操作であると判断された場合、ステップS104において、クライアントプログラム521は、現在再生中の楽曲を最初から再生させるためのリクエストを、通信部523を介して、サーバ481に送信する。そして、サーバ481のサーバプログラム511は、受信したリクエストを基に、対応する楽曲データの全体を、クライアント482に送信する。
ステップS98、ステップS100、もしくはステップS104の処理の終了後、ステップS105において、通信部523は、サーバ481から送信された楽曲データを受信し、クライアントプログラム521は、音声データ変換部524、および音声データ出力制御部525を制御して、受信した楽曲データを再生させる。
ステップS106において、クライアントプログラム521は、再生中の楽曲データを示すアイコンが選択されている状態で、図36を用いて説明したような楽曲選択画面を表示させ、もしくは、再生中の楽曲データを示すサムネイルが表示されている状態で、図34あるいは図35を用いて説明したような楽曲選択画面を表示させて、処理は、ステップS96に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
図44乃至図48を用いて説明したクライアント482の処理により、ユーザは、図30乃至図36、もしくは図41あるいは図42を用いて説明したGUI画面を参照しながら、カーソルラインの上下動、ズームアウトもしくはズームインといった簡単な処理により、サーバ481に記録されている様々な楽曲を聞くことが可能である。また、カーソルラインの上下動の操作により、再生される楽曲が切り替わる場合、楽曲の切り替わり部分で、ホワイトノイズが付加されるために、違和感を覚えることなく、楽曲の切り替わりを自然に認識することが可能となる。そして、楽曲の最初からではなく、いわゆる「さび」の部分や、最も特徴的な部分から再生されるので、ユーザは、再生されている曲が何の曲であるか知っている場合は、速やかにそれを認識することが可能であるし、再生されている曲が知らない曲である場合も、その曲が気に入るか否かを速やかに判断することができる。
これにより、クライアント482を利用しているユーザは、GUIを参照しながらリモートコマンダ302などを操作して、自分の気分にあったステーション、もしくは階層カテゴリの楽曲を聞くことも可能であるし、リモートコマンダ302を全く操作しない場合は、例えば、テレビジョンやラジオの人気楽曲の紹介番組のように、いろいろな楽曲の、いわゆる「さび」の部分や、最も特徴的な部分をBGMのように流して聞くことが可能である。また、ユーザは、適当にリモートコマンダ302を操作することにより、楽曲をランダムに切り替えながら、BGMのように流して聞くことも可能である。
また、複数のクライアント482の利用者が、同一のサーバ481に記録されている楽曲データを受信して再生するようになされている場合、再生される楽曲の中には、自分以外のユーザがサーバ481に登録した楽曲も含まれるので、知らない曲を偶然聴いて、その曲が気に入った場合は、曲の最初から再生させることも可能である。
次に、図50のフローチャートを参照して、図44乃至図48を用いて説明したクライアント482の処理と並行して実行されるサーバ481の処理について説明する。
図50を用いて説明する、クライアント482の処理と並行して実行されるサーバ481の処理の前に、サーバ481のサーバプログラム511は、操作入力部512から、予め、楽曲データの記録、ステーションおよび階層カテゴリの設定、並びに、新規ステーションの設定条件についての入力を受けている。
すなわち、サーバプログラム511は、操作入力部512からの入力に基づいて、楽曲データベース515乃至ランキング情報データベース517に必要な情報を予め登録している。
また、サーバプログラム511は、クライアント482から送信されるリクエストに基づいて、新規ステーションを設定することも可能である。サーバプログラム511は、ユーザから、例えば、「朝7時から9時までの間に、それぞれのクライアント482から合計3回以上、最初からの再生がリクエストされた曲」があった場合、「朝の曲」ステーションを新規に設定し、それ以降、その条件に合致した楽曲データを、「朝の曲」ステーションに登録するように、予め設定されている。
ステップS121において、サーバプログラム511は、通信部513から入力される信号を基に、クライアント482から楽曲データのリクエストを受けたか否かを判断する。
ステップS121において、クライアント482から楽曲データのリクエストを受けていないと判断された場合、クライアント482から送信された信号は、現在再生中のプッシュ配信データの購入を申し込むための信号か、評価を示す信号であるから、ステップS122において、図43を用いて説明したプッシュ配信データ評価・購買処理が実行される。
ステップS121において、クライアント482から楽曲データのリクエストを受けたと判断された場合、ステップS123において、サーバプログラム511は、クライアント482からのリクエストの内容、リンク情報データベース516に登録されているリンク情報リストを基に、リクエスト送信元に対応するクライアント482の階層における仮想的な位置を検出する。
ステップS124において、サーバプログラム511は、入力されたリクエストは、優先度に基づいたリクエストであるか否か、すなわち、電源投入時のリクエスト、楽曲データの再生終了に伴うリクエスト、あるいは、ステーションや階層カテゴリの移動に伴って発生するリクエストであるか否かを判断する。
ステップS124において、入力されたリクエストは、優先度に基づいたリクエストではないと判断された場合、すなわち、最下層において楽曲が指定されたリクエストであるか、現在再生中の楽曲を最初から再生させるためのリクエストである場合、ステップS125において、サーバプログラム511は、リンク情報データベース516に登録されているリンク情報リストを基に、リクエストの内容に対応する楽曲の曲IDを抽出する。
ステップS126において、サーバプログラム511は、入力されたリクエストは、現在再生中の楽曲を最初から再生させるためのリクエストであるか否かを判断する。
ステップS126において、入力されたリクエストは、現在再生中の楽曲を最初から再生させるためのリクエストであると判断された場合、ステップS127において、サーバプログラム511は、ステップS125において抽出された楽曲のIDを基に、楽曲データベースに登録されている楽曲データ一覧リストのアドレス情報を参照して、楽曲の最初からのデータを抽出し、通信部513を介して、要求元のクライアント482に送信する。
ステップS124において、入力されたリクエストは、優先度に基づいたリクエストであると判断された場合、ステップS128において、サーバプログラム511は、ランキング情報データベース517に登録されているランキングリストを参照して、対応するステーション、もしくは階層カテゴリ内の所定の(リクエストで指定された)優先度の楽曲の曲IDを検索する。
ステップS126において、入力されたリクエストは、現在再生中の楽曲を最初から再生させるためのリクエストではないと判断された場合、もしくは、ステップS128の処理の終了後、ステップS129において、サーバプログラム511は、リクエストで指定された曲ID、もしくは、ステップS128において検索された曲IDを基に、楽曲データ一覧リストの再生開始位置情報を参照して、楽曲の所定の位置からの楽曲データを抽出し、通信部513を介して、要求元のクライアント482に送信する。
ステップS127、もしくはステップS129の処理の終了後、ステップS130において、サーバプログラム511は、クライアント482から受けたリクエストの内容を分析する。具体的には、サーバプログラム511は、例えば、リクエストされた楽曲の曲ID、リクエストされた時間(もしくは、曜日、何月何日であるか、など)、あるいは、楽曲の最初から再生させるためのリクエストであるか否かなど、リンク情報データベース516、もしくはランキング情報データベース517を更新するために必要な情報を抽出する。
ステップS131において、サーバプログラム511は、ステップS130の分析結果に基づいて、ランキング情報データベース517のランキングリストを更新する。具体的には、クライアント482からのリクエストの内容が、楽曲の最初からの再生を行うためのものであった場合、サーバプログラム511は、ランキング情報データベース517のランキングリストのうち、対応する楽曲データのランキングを上位にする。
ここでは、ランキングリストの更新を、楽曲の最初から再生させるためのリクエストであるか否かに基づいて行うものとして説明しているが、他の条件によってランキングを更新するようにしても良いことは言うまでもない。
ステップS132において、サーバプログラム511は、ステップS130の分析結果に基づいて、新たなステーションの設定や、所定のステーションへの楽曲の追加が必要であるか否かを判断する。すなわち、サーバプログラム511は、上述したように、ユーザから、例えば、「朝7時から9時までの間に、それぞれのクライアント482から合計3回以上、最初からの再生がリクエストされた曲」があった場合、「朝の曲」ステーションを新規に設定し、それ以降、その条件に合致した楽曲データを、「朝の曲」ステーションに登録するための設定の入力を予め受けているので、ステップS130の分析結果が、予め設定されている条件に合致するか否かを判断する。
ステップS132において、新たなステーションの設定や、所定のステーションへの楽曲の追加が必要ではないと判断された場合、処理は、ステップS121に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS132において、新たなステーションの設定や、所定のステーションへの楽曲の追加が必要であると判断された場合、ステップS133において、サーバプログラム511は、リンク情報データベース516およびランキング情報データベース517のそれぞれ対応する部分を更新する。
ステップS134において、サーバプログラム511は、ステップS133の更新内容に基づいて、新規のステーションのGUIに関する情報を、通信部513を介して、必要なクライアント482に送信する。
具体的には、例えば、図34および図35を用いて説明したようなサムネイル551-1および551-2などを表示可能なクライアント482(例えば、PDA11や、据え置き型再生装置13などのように、GUIを比較的大きく表示することができるクライアント482)には、データベースの更新に対応して、いずれのステーションの、いずれの階層カテゴリにおいて、どのようなサムネイルが表示されるかを示す情報や、必要に応じて、サムネイルに対応する画像データが送信される。
また、サムネイルを用いず、アイコンのみを用いてGUIを表示させるクライアント482(例えば、携帯電話機12、携帯型再生装置14、あるいは、簡易型再生装置15などのように、GUIを比較的小さくしか表示できないクライアント482)には、データベースの更新に対応して、いずれのステーションの、いずれの階層カテゴリにおいて、どのようなアイコンが表示されるかを示すデータが送信される。
また、簡易型再生装置15において、図23を用いて説明したような表示窓371が設けられている場合、そのクライアント482には、GUIに関する情報を送信する必要はない。このように、クライアント482におけるGUIの表示方法に対応したデータが、サーバプログラム511により送信される。
そして、ステップS134の処理の終了後、処理は、ステップS121に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
以上説明した処理により、サーバ481は、クライアント482からのリクエスト信号に対して、対応する楽曲データを検索して送信するのみならず、複数のクライアント482のユーザの嗜好情報を反映させて、リンク情報データベース516およびランキング情報データベース517を更新することができる。
このように、ユーザが、ズームイン操作を行い、最下層(すなわち、楽曲データの階層)まで移動して、楽曲データを選択する処理を行うのではなく、ステーション、もしくは階層カテゴリの移動のみを行っていた場合であっても、サーバ481側で管理されているランキングに基づいて、何らかの楽曲データがサーバ481にリクエストされ、サーバ481から、楽曲データが送信されて、クライアント482で再生される。すなわち、クライアント482の使用中においては、常時、何らかの楽曲が再生されている状態である。また、ユーザは、再生する楽曲名を指定することなく、様々な曲のさびの部分や特徴的な部分を聞き流しつつ、気に入った曲は、積極的に最初から再生させるようにすることができる。また、ユーザは、適当にチューニングを繰り返すことにより、自分が知らない楽曲(例えば、同一のサーバ481を利用している他のクライアント482のユーザが登録している楽曲)を聞く機会にも恵まれる。
なお、ここでは、楽曲データ配信サービスプロバイダ8-1から、プッシュ配信データとして配信されるのは、楽曲データの一部(例えば、いわゆる「さび」の部分など)であり、ユーザが購入操作を実行した場合に、サーバ481に楽曲データの全体が配信されるものとして説明したが、楽曲データ配信サービスプロバイダ8-1は、例えば、プッシュ配信データとして、所定回数のみ再生が可能な楽曲データの全体、あるいは、所定の期間再生が可能な楽曲データの全体をサーバ481に配信するようにしても良い。
この場合、例えば、図42を用いて説明したメッセージウィンドウ571に、「現在再生中のコンテンツは、残りn回再生可能です。」、「現在再生中のコンテンツは、X月Y日まで再生可能です。」あるいは、「現在再生中のコンテンツは、あとm日間再生可能です。」といったメッセージを表示させるようにしても良い。
また、楽曲データ配信サービスプロバイダ8-1から配信されたプッシュ配信データは、ユーザが対応する楽曲を購入した場合、および、ユーザが興味を持たなかった場合、いずれにおいても、ユーザにとって無用となるので、所定の期間が経過した後、自動的に消去されるようにしても良い。
以上の説明においては、サーバ481とクライアント482は無線通信により情報を授受するものとしたが、例えば、サーバ481の近くに存在するクライアント482が、サーバ481と有線で情報を授受するようにしても良いことは言うまでもない。
また、以上の説明においては、クライアント482は、図3のPDA11乃至簡易型再生装置15に対応するものとして説明したが、クライアント482は、サーバ481と無線、もしくは有線でデータの授受が可能であり、ユーザが、チューニング、ズームアウトおよびズームイン、並びに、楽曲の最初からの再生を指令することが可能な操作部を有し、楽曲データを再生することができる装置であれば、いずれの装置でも良く、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータや、パーソナルコンピュータ1と同様のノート型パーソナルコンピュータ、PHS(Personal Handyphone System)あるいは、以上の機能を具備した各種音楽再生装置などであっても良い。
更に、サーバ481において、クライアント482と同様の表示画面を表示させ、自分自身が記憶している楽曲データを再生させることができるようにしても良い(サーバ481にクライアント482の機能を含ませるようにしても良い)ことは言うまでもない。
また、図30乃至図36、あるいは図41および図42を用いて説明したGUI画面においては、同一のレベルに、同一のランクのアイコン、もしくはサムネイルのみを表示させ、ユーザが選択可能なようにしていたが、例えば、図51に示されるように、同一の表示画面に、異なるランクの異なるアイコンを表示させるようにしても良い。
すなわち、あるステーションからズームインして、楽曲データレベルまで階層を下っていったときに、楽曲データに対応するアイコン561-1乃至561-6と同一の階層で、異なるステーションを示すアイコン581-1および581-2、もしくは階層カテゴリを示すアイコン582-1および582-2を選択することが可能なようにしても良い。
図51を用いて説明したように、同一GUI表示画面に、異なるランクの異なるアイコンを表示させるようにすることにより、例えば、初めは全国ネットレベルのラジオ放送局にしかチューニングを合わせることができない状態であるが、チューニングを細かく行っていくことにより、地方ローカルのラジオ放送局が放送する番組を受信することができるようになるのと同様の感覚を得ることができ、ステーションの概念を広げることが可能となる。
上述した一連の処理は、ソフトウェアにより実行することもできる。そのソフトウェアは、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図8、図12、図17、もしくは図24に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク121,191、321、もしくは421(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク122,192、322、もしくは422(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク123,193、323、もしくは423(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ124,194、324、もしくは424などよりなるパッケージメディアなどにより構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
1 パーソナルコンピュータ, 5 インターネット,8−1 WWWサーバ, 11 PDA, 12 携帯電話機, 13 据え置き型再生装置, 14 携帯型再生装置, 15 簡易型再生装置, 441 楽曲配信サービスプログラム, 442 ネットワークインターフェース, 444 楽曲データベース, 445 ユーザ登録情報データベース, 446 ユーザ嗜好情報データベース, 481 サーバ, 482 クライアント, 511 サーバプログラム, 512 操作入力部, 513 通信部, 515 楽曲データベース, 516 リンク情報データベース, 517 ランキング情報データベース, 518 ネットワークインターフェース, 521 クライアントプログラム, 522 操作入力部, 523 通信部