JP4460030B2 - 光ソリトン信号の波長制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光通信に使用される光ソリトン伝送方式の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ソリトン伝送方式は光ソリトン信号を光ファイバにより伝送する方式である。光ソリトン信号は光ファイバ伝搬中に利得の大きい方へ中心波長がずれる性質がある。この中心波長のずれ(自己ラマン波長ずれ)は光ソリトン信号自信が生成する自己ラマン利得に引きずられて、自らの中心波長が長波長側にシフトするものである。ここで、前記中心波長のずれは外部よりもたらされる利得によっても発生する。
【0003】
近年、光ソリトン伝送方式では伝送容量を増大させるために、光ソリトン信号の伝送ビットレートの向上が図られており、そのために時間的に光ソリトン信号を分割多重する光TDM(Time Division Multiplexing)方式の実現が試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、光ソリトン信号の伝送ビットレートを高めるに従って、光ソリトン信号のスペクトル幅が増大し、光ソリトン信号の中心波長が光ファイバ伝搬中に自己ラマン波長ずれによって伝送距離に比例して長波長側へシフトしてしまい、伝送可能な波長帯域から外れてしまうという難点があった。また、光ソリトン信号の中心波長と光増幅器から発生する自然放出光雑音(ASE雑音)の波長との分離が難しく、伝送される光ソリトン信号のS/Nが劣化するという難点もあった。さらに、このASE雑音はラマン増幅器が多段接続されると累積されて、光ソリトン信号のS/Nが更に劣化するという難点もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本件発明はラマン増幅器のラマン利得ピーク波長を調整することにより、光ファイバ伝搬中に自己ラマン波長ずれによって長波長側にシフトした光ソリトン信号の中心波長を短波長側にシフトさせて、光ソリトン伝送の伝送ビットレートが高まっても当該中心波長が伝送可能な所定帯域内に保持可能とし、また、前記中心波長とASE雑音の波長とを確実に分離して除去することによって、光ソリトン信号のS/Nを改善可能な光ソリトン信号の波長制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
本件出願の発明は、光ソリトン信号を光ファイバにより伝送する光ソリトン伝送において、光ファイバに接続されたカプラからラマン増幅用の励起光を光ファイバに注入してラマン増幅器を構成し、ラマン増幅器のラマン利得ピーク波長を、光ソリトン信号の中心波長よりも長波長側に位置させることにより、光ソリトン信号の中心波長を長波長側にシフトさせ、光ソリトン信号の中心波長をASE雑音の波長と分離可能な波長にシフトさせるようにした光ソリトン信号の波長制御方法である。
【0007】
本件出願では、ラマン増幅器のラマン利得ピーク波長を光ソリトン信号の中心波長よりも短波長側に位置させることにより、光ファイバ伝搬中の光ソリトン信号の中心波長が自己ラマン波長ずれによって長波長側にシフトする分だけ短波長側にシフトされるようにした光ソリトン信号の波長制御方法とすることもできる。
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】
光ソリトン伝送システムの原理図を図1に示す。この伝送システムは光ソリトン信号が伝送用光ファイバ1によりラマン増幅光ファイバ2に伝送され、励起光源(半導体レーザ)3からの励起光が光カプラ4を通してラマン増幅光ファイバ2に注入されて、光ソリトン信号がラマン増幅光ファイバ2において増幅されるようにしたものである。
【0010】
図2に光ソリトン信号のスペクトル▲1▼、光ソリトン信号の自己ラマン利得スペクトル▲2▼、ラマン増幅光ファイバの利得スペクトル▲3▼、光ソリトン信号が受ける全利得スペクトル▲4▼を示す。ラマン増幅光ファイバの利得スペクトル▲3▼はローレンツ分布を持っており、そのピーク利得Xpmaxが得られる励起光波長(ラマン利得ピーク波長λpmax)は励起光源波長λpよりラマンシフト+Δλだけ長波長側にずれる。このため励起光源波長λpを変化させてラマン利得ピーク波長λpmaxを調整すれば、ピーク利得Xpmaxを光ソリトン信号の中心波長λsより短波長側又は長波長側に実現することができる。
【0011】
(参考例)
そこで、実施形態1では図1の伝送用光ファイバ1の光分散特性、同光ファイバ1で伝送する光ソリトン信号の中心波長λs、ラマン増幅光ファイバ2の利得スペクトル(図2の▲3▼)、ラマン利得ピーク波長λpmax等を図2に示すような関係となるように設計して、光ソリトン信号が受ける全利得スペクトル(図2の▲4▼)が光ソリトン信号の中心波長λsを中心にした帯域で、自己ラマン利得とラマン増幅器の利得の波長依存性が互いに打ち消し合って波長に対してフラットになるようにした上で、励起光波長λpと光ソリトン信号の中心波長λsとの差が、励起光波長λpとラマン利得ピーク波長λpmaxより大きくなるように励起光源波長λpを調整して、ピーク利得Xpmaxを光ソリトン信号の中心波長λsより短波長側に実現することによって、自己ラマン波長ずれに引きずられて長波長側へシフトするか又はシフトした光ソリトン信号の中心波長λsを短波長側にシフトさせるようにした。
【0012】
このとき、光ソリトン信号は自己整形効果を有するため自己のパルス波形形状を保ちながら伝搬する。また、図3に示すように1中継スパンの始点と終点において光ソリトン信号の中心波長λsはほぼ同一となる。もっとも、複数の中継スパンにおいて光ソリトン信号の中心波長λsが所望の波長となるように設計することも可能である。
【0013】
(実施の形態1)
本発明の光ソリトン信号の波長制御方法の実施形態を次に示す。この実施形態に示す波長制御方法は光ソリトン信号の中心波長をASE雑音の波長と分離可能な波長に制御し、光ソリトン信号と分離したASE雑音を帯域除去フィルタによって除去可能とするものである。ラマン利得/EDFAによるASE雑音は中継伝送距離によって図4に斜線で示すような雑音帯域(図4のλa〜λb)を持っているが、このASE雑音は光ソリトン信号とは異なり、自己ラマン波長ずれは生じないので、光ソリトン信号の中心波長を制御することによって、中継点のある地点(例えば図4のZ地点)で光ソリトン信号とASE雑音とを波長的に分離することができる。
【0014】
そこで、実施形態では前記参考例に示した波長制御方法によって、ラマン増幅光ファイバ2のラマン利得ピーク波長λpmaxを光ソリトン信号の中心波長λsよりも長波長側に位置させることにより、光ソリトン信号の中心波長λsを長波長側にシフトさせてASE雑音と波長的に分離し、光ソリトン信号の中心波長λsと分離されたASE雑音を、図5に示すようにラマン増幅光ファイバ2の途中に挿入した帯域除去フィルタ5によって除去して、光ソリトン信号の中心波長λsの信号のみをその先に伝搬するようにした。図6に示す様にラマン増幅光ファイバ2が多段中継されている場合は、夫々のラマン増幅光ファイバ2の全部又は一部に帯域除去フィルタ5を挿入することによってASE雑音の累積を防止することもできる。
【0015】
【発明の効果】
本件出願の発明は、ラマン増幅器のラマン利得ピーク波長を、光ソリトン信号の中心波長よりも短波長側又は長波長側に位置させることにより、光ソリトン信号の中心波長を短波長側又は長波長側にシフトさせるので次のような効果を有する。
(1)光ソリトン信号の中心波長を短波長側又は長波長側に任意にシフトさせることができる。
(2)自己ラマン波長ずれに起因する光ソリトン信号の伝送ビットレートにおける制限が解消されるので、伝送ビットレートを向上させて伝送容量を増大させることができる。
【0016】
本件出願において、ラマン増幅器のラマン利得ピーク波長を光ソリトン信号の中心波長よりも短波長側に位置させることにより、光ファイバ伝搬中の光ソリトン信号の中心波長が自己ラマン波長ずれによって長波長側にシフトする分だけ短波長側にシフトされるようにすることにより、次のような効果も得られる。
(1)自己ラマン波長ずれに起因する光ソリトン信号の伝送ビットレートにおける制限が解消されるので、伝送ビットレートを向上させて伝送容量を増大させることができる。
(2)伝送路全般にわたって光ソリトン信号の中心波長を制御することができる。
【0017】
本件出願の発明は、光ソリトン信号の中心波長をASE雑音の波長と分離可能な波長にシフトさせるので次のような効果を有する。
(1)帯域除去フィルタ等を付加するだけでASE雑音を除去することができるので光ソリトン信号のS/Nの劣化を容易且つ効果的に防止することができる。
(2)多段中継系におけるASE雑の累積も容易且つ効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光ソリトン伝送システムの原理図。
【図2】 光ソリトン信号、同信号の自己ラマン利得、同信号が受ける全利得、ラマン増幅光ファイバの利得の各スペクトルを示す説明図。
【図3】 1中継スパンにおける光ソリトン信号の中心波長の変化の一例を示す説明図。
【図4】 本発明の光ソリトン信号の波長制御方法の第2の実施形態の原理図。
【図5】 本発明の光ソリトン信号の波長制御方法の第2の実施形態を実現する具体的構成の一例を示す説明図。
【図6】 本発明の光ソリトン信号の波長制御方法の第2の実施形態を実施する具体的構成の他例を示す説明図。
【符号の説明】
1 伝送用光ファイバ
2 ラマン増幅光ファイバ
3 励起光源
4 光カプラ
5 帯域除去フィルタ
Claims (1)
- 光ソリトン信号を光ファイバにより伝送する光ソリトン伝送において、光ファイバに接続されたカプラからラマン増幅用の励起光を光ファイバに注入してラマン増幅器を構成し、ラマン増幅器のラマン利得ピーク波長を、光ソリトン信号の中心波長よりも長波長側に位置させることにより、光ソリトン信号の中心波長を長波長側にシフトさせ、光ソリトン信号の中心波長をASE雑音の波長と分離可能な波長にシフトさせることを特徴とする光ソリトン信号の波長制御方法。
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