JP4449576B2 - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、テンプレートマッチングを利用して入力濃淡画像中における対象物の存否を判定する画像処理方法および画像処理装置に関するものである。
従来より、テンプレートマッチングを利用して入力濃淡画像中における対象物の存否を判定する画像処理方法並びに画像処理装置が様々な分野で利用されている(特許文献1参照)。
一般的なテンプレートマッチングにおいては、テンプレートと入力濃淡画像の各画素毎の濃度値I(i,j)、T(i,j)から、下記の(式1)で示す残差Rや(式2)で示す相互相関係数C(これらを総称して「相関値」と呼ぶ)を求め、これら相関値から両画像の一致度を判定していた。
ところで、近年では上述のようなテンプレートマッチングを利用して個人認証を行う方法や装置がセキュリティ分野で用いられている。例えば、図17(a)に示すように入室が許可された人物の顔の濃淡画像(以下、単に「顔画像」と呼ぶ)を予めテンプートTPとして登録しておき、入室を希望する希望者の顔画像Vが入力されると、図17(b)に示すように先ず顔画像Vの初期位置にテンプレートTPを重ね合わせて、テンプレートTPに重なる顔画像Vの領域内でテンプレートTPと顔画像Vとのパターンマッチングを行って相関値を演算する。そしてテンプレートTPの位置を水平方向又は垂直方向へ1画素ずつずらして、テンプレートTPと顔画像Vとのパターンマッチングを行うことにより相関値を求め、最も高い相関値に基づいて当該希望者が入出が許可されている人物と一致するか否かを判定するものである。
特開平8−249466号公報(第3頁〜第7頁、第1図)
上述したように濃淡画像で直接テンプレートマッチングを行った場合、例えばテンプレートTPを作成したときの明るさと、認証時に入室希望者の顔画像を入力するときの明るさとが異なってしまうと、同一人物の顔画像Vであっても濃度値が大きく変化してしまう。すなわち、上述の残差Rを相関値とする場合であれば濃度値I(i,j)が変化することで残差Rの値が全く異なってしまうし、相互相関係数Cを相関値とする場合でも同様である。
このように濃淡画像をそのまま用いてテンプレートマッチングを行ってしまうと、テンプレートを作成するための画像を撮像したときと、入力画像を撮像したときとで、局所的なスポット光の照射や照明状況の不均一な変化が顔画像の濃度値に加わって正確なパターンマッチングが行い難いという問題がある。
そこで、予め判定対象となる対象物を含む濃度勾配方向画像を得て該濃度勾配方向画像から対象物の特徴を抽出して作成したテンプレートを保持しておき、判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの相関値演算を行う画像処理方法及び画像処理装置が提案されている。
ここで濃度勾配方向画像は、図18(a)(b)に示すように画像中の注目画素に対して差分フィルタを適用して求めた濃度勾配方向(図18に矢印で示す方向)で与えられるものであり、図18(a)(b)に示すように明るさの変化に応じて濃度値が変動したとしてもほぼ一定の値となる。また図19(a)および図20(a)は同じ人物の濃淡画像V1,V2の例図であり、濃淡画像V1,V2の場合は同一人物のものであっても照明変動によって濃度値が大きく変化しているのに対して、これらの濃淡画像V1,V2から得た濃度勾配方向画像V1’,V2’(図19(b)および図20(b)参照)の場合は、照明変動に関係無くほぼ同じ画像となっている。
濃淡画像から濃度勾配方向画像を求める最も一般的な方法は濃淡に関する微分の方向を求める方法である。すなわち、画素(i,j)における濃度値をd(i,j)とし、画素(i,j)における2次元直交座標系のx方向およびy方向の微分をそれぞれdx(i,j)、dy(i,j)とすると、これらは下記の(式3)、(式4)で表される。
dx(i,j)=d(i+1,j)−d(i,j) …(式3)
dy(i,j)=d(i,j+1)−d(i,j) …(式4)
このとき、微分の強度(濃度勾配強度と言う)|G(i,j)|および微分の方向(濃度勾配方向と言う)θはそれぞれ下記の(式5)、(式6)で表される。
|G(i,j)|={dx2(i,j)+dy2(i,j)}1/2 …(式5)
θ=tan-1(dy/dx) …(式6)
濃度勾配方向画像は上記濃度勾配方向θを画素値に持つ画像であるから、かかる濃度勾配方向画像を用いてテンプレートマッチングを行えば、テンプレート作成時と実際の判定時とで明るさの変化があってもその影響を受け難くなり、より正確な判定が可能となるのである。
しかしながら、上記の(式1)で示されるように、テンプレートと入力濃淡画像との各画素毎の差分値あるいは残差の総和を用いて対象物の存否を判断する場合、或いは、テンプレートと判定用の濃度勾配方向画像との各画素毎の差分値あるいは残差の総和を用いて対象物の存否を判断する場合では、各画素毎の差分値を複数の階級に区分分けしたときの分布状態が判らないため、対象物の存否の判断を正確に行えない可能性がある。例えば各画素毎の差分値の度数分布が表1に示すような度数分布表で表される場合、そのヒストグラム形状は図21(a)に示すような形状となり、存否の判断に用いる残差の総和は33000であった。ここで残差の総和が33000になるような差分値の分布は、図21(a)に示す度数分布以外にもあり得、例えば各画素毎の差分値の度数分布が表2に示す度数分布表で表され、そのヒストグラム形状が図21(b)に示すような形状となる場合でも、残差の総和が33000となっていた。
表2および図21(b)に示す度数分布の場合には残差の大きい階級、すなわち120以上180以下の2つの階級C5,C6に含まれる度数が、表1および図21(a)に示す度数分布の場合よりも多く、対象物と異なることを示している可能性が高いにも関わらず、残差の総和から対象物か否かを判断する判断方式では、この違いを抽出することができず、対象物の存否の判断を正確に行えない可能性があった。なお表1,表2に示す度数分布では差分値を30毎の階級に区分分けしているが、差分値の階級をさらに細かくしたとしても、同様の問題が発生する可能性があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、テンプレートと判定用の濃度勾配方向画像の各画素毎の残差の分布状態が異なる場合でも正確なテンプレートマッチングが行える画像処理方法および画像処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、予め判定対象となる対象物を含む濃淡画像を得て該濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像から対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持しておき、対象物を含むか否かを判定する判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から判定用の濃度勾配方向画像を作成し、該判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を画素毎に行い、この演算結果から判定用の入力濃淡画像中における対象物の存否を判定するにあたり、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、階級の度数分布を求めた後に、複数の階級のうち差分値が予め設定された範囲内となる1乃至複数の階級に属する度数の、テンプレートの画素数に占める割合を評価値として求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定することを特徴とする。
また請求項2の発明は、予め判定対象となる対象物を含む濃淡画像を得て該濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像から対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持しておき、対象物を含むか否かを判定する判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から判定用の濃度勾配方向画像を作成し、該判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を画素毎に行い、この演算結果から判定用の入力濃淡画像中における対象物の存否を判定するにあたり、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、各階級の度数分布を求めた後に、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの定数項を評価値として求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定することを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1又は2の発明において、少なくとも入力濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成する過程において、濃淡画像中の任意の注目画素とその周囲の1乃至複数の画素に微分フィルタを適用して直交座標系のx方向およびy方向における微分値をそれぞれ求め、x方向およびy方向の微分値が何れも略ゼロとなる注目画素を特異画素として記憶しておき、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算の過程で特異画素を差分演算の対象から除外することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1つの発明において、少なくとも前記入力濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成する過程において、濃淡画像中の任意の注目画素とその周囲の1乃至複数の画素の内、少なくとも1つの画素の濃度値が濃淡画像の撮像手段の出力の最大値付近の値となる注目画素を特異画素として記憶しておき、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算の過程で特異画素を差分演算の対象から除外することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1乃至4の何れか1つの発明において、テンプレートの画像から、対象物の存否を判定するのに特徴的な特徴領域を部分的に抽出しておき、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を行う際に、先ず特徴領域について差分演算を行って度数分布を求めるとともに、この度数分布から上記評価値を求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定し、対象物が存在するとの判定結果が出た場合は判定処理を終了し、対象物が存在しないとの判定結果が出た場合はテンプレートの残りの領域についてさらに差分演算を行って、特徴領域と前記残りの領域とを合わせた全体の度数分布を求めるとともに、この度数分布から上記評価値を求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1乃至4の何れか1つの発明において、テンプレートの画像から、対象物の存否を判定するのに特徴的な特徴領域を部分的に抽出しておき、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を行う際に、特徴領域のみで差分演算を行って度数分布を求めるとともに、この度数分布から上記評価値を求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定することを特徴とする。
請求項の発明は、予め判定対象となる対象物を含む濃淡画像を得て該濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像から対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持する保持手段と、対象物を含むか否かを判定する判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から判定用の濃度勾配方向画像を作成する濃度勾配方向画像作成手段と、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を画素毎に行い、この演算結果から判定用の入力濃淡画像中における対象物の存否を判定する判定手段とを備え、判定手段は、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、各階級毎の度数分布を求めるとともに、複数の階級のうち差分値が予め設定された範囲内となる1乃至複数の階級に属する度数の、テンプレートの画素数に占める割合を評価値として求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定することを特徴とする。
また請求項8の発明は、予め判定対象となる対象物を含む濃淡画像を得て該濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像から対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持する保持手段と、対象物を含むか否かを判定する判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から判定用の濃度勾配方向画像を作成する濃度勾配方向画像作成手段と、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を画素毎に行い、この演算結果から判定用の入力濃淡画像中における対象物の存否を判定する判定手段とを備え、判定手段は、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、各階級の度数分布を求めるとともに、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの定数項を評価値として求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定することを特徴とする。
請求項1,2の発明によれば、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、各階級毎の度数分布を求めた後に、この度数分布から評価値を得て、この評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定しているので、差分値の総和が同じ場合でも差分値の度数分布が異なる場合を確実に判別することができ、度数分布の分布状態から対象物が存在しているか否かを正確に判別できる画像処理方法が提供可能となる。しかも、請求項1の発明によれば、評価値として、複数の階級のうち差分値が予め設定された範囲内となる1乃至複数の階級に属する度数の、テンプレートの画素数に占める割合を用いており、この割合としきい値との大小を比較することで対象物の存否を正確に判定できる画像処理方法が提供可能になり、そのうえテンプレートの画素数は予め判っているので、差分値が所定の範囲内となる階級に属する画素数のみを計数すれば、評価値を求めることができ、判定処理を簡略化できるという効果もある。また請求項2の発明によれば、評価値として、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの定数項を少なくとも用いており、この定数項と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を正確に判定できる画像処理方法が提供可能になる。
請求項の発明によれば、x方向及びy方向の微分値が何れも略ゼロとなる平坦な部分の画素を特異画素として差分演算の対象から除外しているため、入力濃淡画像中に濃度勾配のない平坦な部分が存在しても濃度勾配方向画像を用いて正確なパターンマッチングが行える画像処理方法が提供可能となる。
請求項の発明によれば、濃度値が濃淡画像を撮像する撮像手段の出力の最大値付近の値となる注目画素を特異画素として差分演算の対象から除外しているため、入力濃淡画像中に撮像手段の出力が飽和している部分が存在しても、その部分を除外することで濃度勾配方向画像を用いて正確なパターンマッチングが行える画像処理方法が提供可能となる。
請求項の発明によれば、先ず初めに対象物の存否を判定するのに特徴的な特徴領域において判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を行い、その演算結果をもとに対象物の存否を判定しており、対象物が存在するという判定結果がでれば、その時点で判定処理を終了しているので、テンプレートの全ての領域で差分演算を行い、その演算結果をもとに対象物の存否を判定する場合に比べて、判定処理を短時間で行える画像処理方法が提供可能になる。
請求項の発明によれば、対象物の存否を判定するのに特徴的な特徴領域のみで判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を行い、その演算結果をもとに対象物の存否を判定しているので、テンプレートの全ての領域で差分演算を行い、その演算結果をもとに対象物の存否を判定する場合に比べて、判定処理を短時間で行える画像処理方法が提供可能になる。
請求項7,8の発明によれば、判定手段は、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、各階級毎の度数分布を求めるとともに、この度数分布から求めた評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定しているので、差分値の総和が同じ場合でも差分値の度数分布が異なる場合を確実に判別することができ、度数分布の分布状態から対象物が存在しているか否かを正確に判別できる画像処理装置が提供可能となる。しかも、請求項7の発明によれば、評価値として、複数の階級のうち差分値が予め設定された範囲内となる1乃至複数の階級に属する度数の、テンプレートの画素数に占める割合を用いており、この割合としきい値との大小を比較することで対象物の存否を正確に判定できる画像処理方法が提供可能になり、そのうえテンプレートの画素数は予め判っているので、差分値が所定の範囲内となる階級に属する画素数のみを計数すれば、評価値を求めることができ、判定処理を簡略化できるという効果もある。また請求項8の発明によれば、評価値として、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの定数項を少なくとも用いており、この定数項と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を正確に判定できる画像処理方法が提供可能になる。
(実施形態1)
図1は本発明の画像処理方法を実施するための画像処理装置を、認証された人物のみに入室を許可する入室管理装置に適用した一実施形態を示しており、対象物(例えば、人物H)を含めた画像を撮像するCCDカメラのような撮像手段1と、撮像手段1で撮像されたアナログの画像信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段2と、デジタル信号に変換されたデジタル濃淡画像(以下、入力濃淡画像と呼ぶ)から判定用の濃度勾配方向画像を作成する濃度勾配方向画像作成手段3と、予め判定対象となる対象物(例えば、入室が許可されている人物)を含む濃度勾配方向画像を得て該濃度勾配方向画像から対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持する保持手段4と、判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を行い、この演算結果から判定用の入力濃淡画像中における対象物の存否、言い換えれば、撮像された人物Hの顔がテンプレートとして予め登録された人物の顔に一致するか否かを判定する判定手段5とを備えている。なお、少なくとも濃度勾配方向画像作成手段3、保持手段4並びに判定手段5は、例えば汎用のコンピュータに各手段における処理を実行させるためのソフトウェア(プログラム)を搭載して構成される。
撮像手段1により対象物を含めた画像が撮像され、撮像手段1で撮像されたアナログの画像信号がA/D変換手段2によりデジタル信号に変換されて濃度勾配方向画像作成手段3に入力されると、濃度勾配方向画像作成手段3は以下に示す手順で入力濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成する。
この濃度勾配方向画像の作成に当たっては、図2(a)に示すマスクサイズ3×3のソーベルフィルタFx,Fyを入力濃淡画像A1に含まれる全ての画素Pに適用することにより局所空間微分を行い、各画素Pにおけるx方向の微分値dxとy方向の微分値dyとを下記の(式7)、(式8)により求める。但し、a〜iは図2(b)に示すように注目画素とその8近傍の画素における画素値(濃度値)を表すものとする。
dx=(c+2f+i)−(a+2d+g) …(式7)
dy=(g+2h+i)−(a+2b+c) …(式8)
上述のようにして求めた微分値dx,dyが何れもゼロでなければ、従来技術で説明した(式4)及び(式5)を用いて濃度勾配強度|G|並びに濃度勾配方向θを求める。そして、入力濃淡画像A1に含まれる全ての画素Pに対して上述の処理を繰り返すことで、入力濃淡画像A1の各画素Pの画素値を濃度勾配方向θの値に置き換えた濃度勾配方向画像が得られるのである。
例えば図3(a)に示すように、正四角錐を頂点からみた画像の濃淡画像A2は頂点とその近傍の濃度値が大きく、周囲にいくほど濃度値が小さくなるような画像となるが、これを濃度勾配方向画像に変換した画像A3は同図(b)のように表される。但し、同図に示す濃度勾配方向画像A3においては、同図(c)に示すように濃度勾配方向θが0度のときに最も濃度値が小さく、且つ、359度のときに最も濃度値が大きくなるようなスケールSCを用いて各濃度勾配方向θを濃度値に置き換えてある。また、図4(a)に示すような人物Hを含む濃淡画像A4から得られる濃度勾配方向画像A5は同図(b)のように表される。また保持手段4には、判定対象となる人物Hを含む濃淡画像から上述と同様の方法で濃度勾配方向画像を作成し、この濃度勾配方向画像から人物Hの特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートTPが保持されている(同図(c)参照)。なお、従来技術で説明したように濃度勾配方向は画像の明るさによらずにほぼ一定の値となるから、濃度勾配方向画像を用いてテンプレートマッチングを行えば、テンプレート作成時と実際の判定時とで明るさの変化があってもその影響を受け難くなり、より正確な判定が可能となる。
ここで、微分の強度(濃度勾配強度)|G(i,j)|および微分の方向(濃度勾配方向)θはそれぞれ従来技術で説明した(式5)および(式6)を用いて求めるのであるが、濃度勾配方向θを求める(式6)は周期が180度の周期的な値をとる(基礎数学ハンドブック、森北出版、1980年9月30日発行、第1版15刷P175参照)。濃度勾配方向θによるテンプレートマッチングを行うためには、0度以上360度以下の角度範囲で方向を出力する必要があるので、本実施形態では濃度勾配方向画像作成手段3が、濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成する過程において、濃度勾配方向θを求める際に用いるX方向およびY方向の微分値dx、dyの符号を加味することで、濃度勾配方向θを0度以上360度以下の範囲で求めている。
例えば図5(a)に示すように、dx=+1(>0)、dy=+1(>0)の場合は、濃度勾配方向θは第1象限の角度となるので、(式6)の演算結果(45度)をそのまま用いて、θ=45[度]とする。また同図(b)に示すように、dx=−1(<0)、dy=+1(>0)の場合、濃度勾配方向θは第2象限の角度となるので、(式6)の演算結果(135度)をそのまま用いて、θ=135[度]とする。また同図(c)に示すように、dx=−1(<0)、dy=−1(<0)の場合、濃度勾配方向θは第3象限の角度となるので、(式6)の演算結果(45度)を用い、θ=180+45=225[度](または−135度)とする。また同図(d)に示すように、dx=1(>0)、dy=−1(<0)の場合、濃度勾配方向θは第4象限の角度となるので、(式6)の演算結果(135度)を用い、θ=180+135=315[度](または−45度)とする。
また別の例では、dx=+√3(>0)、dy=+1(>0)の場合は、濃度勾配方向θは第1象限の角度となるので、(式6)の演算結果(30度)をそのまま用いて、θ=30[度]とする。またdx=−√3(<0)、dy=+1(>0)の場合、濃度勾配方向θは第2象限の角度となるので、(式6)の演算結果(150度)をそのまま用いて、θ=150[度]とする。またdx=−√3(<0)、dy=−1(<0)の場合、濃度勾配方向θは第3象限の角度となるので、(式6)の演算結果(30度)を用い、θ=180+30=210[度](または−150度)とする。またdx=√3(>0)、dy=−1(<0)の場合、濃度勾配方向θは第4象限の角度となるので、(式6)の演算結果(150度)を用い、θ=180+150=330[度](または−30度)とする。
なおデジタル画像の画像処理は、通常コンピュータやDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)等のハードウェアに搭載された専用のソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであり、かかる画像処理用のプログラムを記述するためのプログラミング言語(例えばC言語など)には予め多種多様な関数が用意されていて、その中には逆正接(tan-1)を求める関数も含まれていることが多く、さらに従来技術で示した(式6)で言えばdx、dyの値を引数として、逆正接(tan-1)を求める関数に与えると、dx,dyの符号を加味して、0度以上360度未満の角度範囲で角度を出力するものもあり、その場合には上述のような条件判定は不要である。
ところで、図6(a)に示すように注目画素とその8近傍の画素の濃度値a〜iが全て同じ値(例えば100)となり、注目画素の近傍で濃度変化が無い平坦な領域の場合は、上記の(式7)、(式8)より微分値dx,dyが何れもゼロとなって、(式5)で定義される濃度勾配強度|G|もゼロとなり、また(式6)で定義される濃度勾配方向θの値が数学的に求められなくなる。上述のように画像処理用のプログラムを記述するためのプログラミング言語(例えば、C言語など)には、逆正接(tan-1)を求める関数が予め用意されているが、プログラミング言語の仕様によっては逆正接の引数が何れもゼロのときに計算不能として処理を中断するものもあれば、特定の値(例えば、「0」)を出力するものもある。
ここで、上述のように逆正接の関数において引数が何れもゼロである場合に特定の値を出力する仕様になっていれば、この時の濃度勾配方向θが本来採り得る値(0度〜359度)と混同されてしまい、後段のパターンマッチングにおける差分演算において正しい結果が得られなくなる虞がある。すなわち、上記特定の値として「0」を出力する場合、0度方向への濃度勾配があるのか、微分値dx,dyが何れもゼロで濃度勾配がなく平坦であるのかの区別ができず、そのままテンプレートマッチングを行うと0度方向の濃度勾配がある部分と、濃度勾配のない部分とが一致すると判断されてしまうことになり、正確なテンプレートマッチングが行えず、異なった形状がテンプレートと一致すると誤判定されてしまう場合がある。また、上述のような場合に計算不能となって処理を中断してしまうと、特に人物の認証には実質的に使用できないことになる。
したがって濃度勾配方向画像作成手段3では、注目画素とその8近傍の画素とに微分フィルタを適用して微分値を求めた際に微分値dx,dyが何れも略ゼロとなる場合に、この注目画素を特異画素とし、入力濃淡画像A1における特異画素の位置(座標)を記憶しており、判定手段5が差分演算を行う際に記憶された特異画素を差分演算の対象から除外することで、誤った判断結果がでるのを防止している。
また撮像手段1の画素に許容最大受光量よりも明るい光が入射したときは、この画素の濃度値が出力範囲の最大値で飽和してしまい、正しい画像が出力されなくなる場合がある。例えば撮像手段1として出力が255階調(8ビット)のものを使用した場合に、許容最大受光量とほぼ同じ明るさの光が入力されると、その画素の濃度値が最大値の255になり、これ以上明るい光が入射したとしても、撮像素子の出力は最大値で飽和するため、撮像素子の出力に反映されなくなる。図6(b)は許容最大受光量よりも明るい光が入力された場合の注目画素とその8近傍の画素の濃度値の一例であり、この例では注目画素の周りの4つの画素の濃度値a〜dが最大値(255)で飽和している。この時には実際の撮像対象の濃度勾配方向が撮像手段1の出力に反映されていないため、このまま濃度勾配方向を算出したとしても、正しい結果を得ることができないのである。また撮像素子の出力値は、許容最大受光量付近になると受光量と出力値の関係が非線形になるため、出力の最大値付近の値になると濃度勾配方向が正しく算出できない可能性がある。
そこで、濃度勾配方向画像作成手段3では、濃淡画像から濃淡勾配方向画像を作成する過程において、微分値dx,dyが両方共にゼロとなる注目画素に加えて、注目画素とその8近傍の画素の内、少なくとも1つの画素の濃度値が撮像手段1の出力の最大値付近の値となる注目画素も特異画素とし、入力濃淡画像における特異画素の位置(座標)を記憶しており、判定手段5が判定用の濃度勾配方向画像とテンプレートとの差分演算を行う際に記憶された特異画素を差分演算の対象から除外している。なお本実施形態では、濃淡画像から濃淡勾配方向画像を作成する過程において、濃度勾配方向画像作成手段3が、注目画素とその8近傍の画素に微分フィルタを適用して求めた微分値dx,dyが両方共に略ゼロとなる注目画素、および、注目画素とその8近傍の画素の内少なくとも1つの画素の濃度値が撮像手段1の出力の最大値付近の値となる注目画素の両方を特異画素として記憶しているが、何れか一方のみを特異画素として記憶するようにしても良い。
次に、判定手段5が、上述のようにして作成された濃度勾配方向画像(以下、単に「入力画像」と呼ぶ)とテンプレートとの差分演算を行い、その演算結果から対象物である人物Hの顔の一致度を判定する手順について説明する。
先ず判定手段5は、入力画像A5の初期位置、例えば図4(b)に示す入力画像A5の左上隅の位置に同図(c)に示すテンプレートTPを重ね合わせ、テンプレートTPの各画素と、これに重なる入力画像A5の領域内(以下、「部分画像」と呼ぶ)の各画素との間で画素値(すなわち濃度勾配方向θ)の差分を求めるとともに、差分のうちで絶対値が小さい方の差分dθを各画素毎の差分値とする(図7参照)。すなわち、差分値dθ=(テンプレートの濃度勾配方向θ1)−(入力画像の濃度勾配方向θ2)と定義したとき、dθ<0[度]ならば、dθ=dθ+360[度]又はdθ=−dθ[度]とし、dθ≧0ならばdθ=dθ[度]とする処理を行い、その次に、dθ>180[度]ならばdθ=360−dθ[度]とし、さらに0[度]≦dθ≦180[度]ならばdθ=dθ[度]とする処理を行う。なお後段の処理では180度を境界値として異なる処理を実行するようにしているが、前段の処理の結果でdθ=160[度]の時と、dθ=200[度]の時が明らかに有意な差があるのであれば、160度および200度という値を用いるために、例えば210度を境界値に設定し、後段の処理においてdθ>210[度]ならばdθ=360−dθ[度]とし、0[度]≦dθ≦210[度]ならばdθ=dθ[度]とする処理を行っても良い。
判定手段5は、上述の処理をテンプレートTPおよび部分画像中の全ての画素に対して実行することにより、各々の画素毎に差分値を求めており、全ての画素について差分値が求まると、各画素の差分値をその大きさをもとに複数の階級に区分分けして、各階級毎の度数分布を求めるとともに、この度数分布の分布状態を数値化した評価値を得る。ここでは評価値として、複数の階級の内対象物の存否の判定に有効な1乃至複数の階級に属する度数の、テンプレートTP中の画素数に占める割合を用いており、判定手段5はこの評価値と所定のしきい値との大小を比較することによって、度数分布の分布状態から部分画像がテンプレートTPと一致しているか否かを判定でき、差分値の総和が同じ場合でも差分値の度数分布が異なる場合を確実に判別することができる。ここに、テンプレートTP中の全画素数(一定値)から上述の特異画素を除外した画素数(以下、有効画素数と言う)を「テンプレートTPの画素数」と定義しており、判定手段5では、差分演算を行って対象物の存否を判定する際に、差分演算の対象となっている部分画像の画素の中に濃度勾配方向画像の作成過程で特異画素であるとして記憶した座標と一致する画素が存在した場合、当該特異画素とこれに対応するテンプレートTPの画素との差分値は求めない。またテンプレートTPの画素の中に特異画素が存在する場合も同様に差分値は求めない。そして判定手段5は、特異画素を除いた全ての画素について差分値を求めたら、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、度数分布を求め、度数分布の分布状態を示す評価値を求めるのである。
ここで、図8及び図9はテンプレートTPと部分画像との差分演算を各々の画素毎に行い、その演算結果から度数分布を求めて作成したヒストグラムを示しており、図8(a)(b)は別人の入力画像の場合のヒストグラムの2つの例を、図9(a)(b)は同一人物の入力画像の場合のヒストグラムの2つの例をそれぞれ示している。なお図8及び図9に示すヒストグラムでは個々の階級として角度差分値を用いており、このヒストグラムは、0度以上1度未満、1度以上2度未満、…と1度区切りで作成した度数分布を示している。
そして、複数の階級の中で差分値の小さい階級を含む領域(図10中の階級Caから階級Cbまでの領域)に着目すると、部分画像に含まれる対象人物がテンプレートTPの人物と同一人物であれば上記の領域に含まれる度数の有効画素数に対する割合K1が高くなり(同図(a)参照)、別人であれば上記の割合K1が低くなる(同図(b)参照)。したがって、判定手段5では、上記の領域に含まれる度数を計数し、その計数値の有効画素数に対する割合K1を求めて、この割合K1と所定のしきい値との大小を判別することで、部分画像とテンプレートTPの人物が一致するか否かを判別している。すなわち判定手段5は、上記の割合K1がしきい値よりも高ければ同一人物と判定し、しきい値よりも低ければ別人と判定する。
また、複数の階級の中で差分値の大きい階級を含む領域(図11中の階級Ccから階級Cdまでの領域)に着目すると、部分画像に含まれる対象人物がテンプレートTPの人物と同一人物であれば上記の領域に含まれる度数の有効画素数に対する割合K2が低くなり(同図(a)参照)、別人であれば上記の割合K2が高くなる(同図(b)参照)。したがって、判定手段5では、上記の領域に含まれる度数を計数し、その計数値の有効画素数に対する割合K2を求めて、この割合K2と所定のしきい値との大小を判別することで、部分画像とテンプレートTPの人物が一致するか否かを判別している。すなわち判定手段5は、上記の割合K2がしきい値よりも高ければ別人と判定し、しきい値よりも低ければ同一人物と判定する。
そして、判定手段5は、部分画像とテンプレートTPの人物が一致するか否かを判別した結果、部分画像とテンプレートTPの人物が一致していなければ、テンプレートTPを重ね合わせる入力画像A5の位置を水平方向又は垂直方向に1画素ずつずらして上記の判定処理を行い、入力画像A5の終了位置、例えば図4(b)に示す入力画像A5の右下隅の位置までテンプレートTPを移動させて判定処理を行うと、入力画像A5に対する判定処理を終了する。
なお、上述のように判定手段5は、差分値の小さい領域と差分値の大きい領域の両方で、各領域に含まれる度数の計数値の有効画素数に対する割合K1,K2を求め、それぞれ所定のしきい値との高低を比較することで、部分画像に含まれる人物とテンプレートTPの人物とが同一人物か否かを判定しているが、何れか一方の領域(差分値の小さい領域、あるいは、差分値の大きい領域)のみで度数を計数し、その計数値の有効画素数に対する割合を求めて、所定のしきい値との高低を比較することで、同一人物か否かの判定を行うようにしても良い。
また判定手段5は、各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けするのであるが、全ての階級毎の度数を計数する必要はなく、対象物の存否の判定に有効な1乃至複数の階級に含まれる度数と有効画素数とを計数した後、上記の階級に含まれる度数を有効画素数で除算することによって比較値を求めればよい。なおテンプレートTPの画素数を、テンプレートTPの全画素数から特異画素の画素数を除外した画素数(有効画素数)と定義しているが、有効画素数の代わりにテンプレートTPの全画素数に対する割合を求めるようにしても良く、テンプレートTPの全画素数は常に一定で予め判明しているので、有効画素数の計数処理が不要になり、必要な階級に含まれる画素数のみを計数した後、その計数結果を全画素数で除算した値と所定のしきい値とを比較することによって対象物が存在するか否かを判定できるから、演算処理の簡略化が可能である。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図12及び図13に基づいて説明する。なお画像処理装置の基本的な構成は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述の実施形態1では、対象物の存否の判定に用いる評価値として、複数の階級の内、対象物の存否の判定に有効な1乃至複数の階級に属する度数のテンプレートTPの画素数に占める割合を用いているが、本実施形態では、上記の評価値として、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの定数項を用いている。
すなわち、判定手段5が入力用の濃淡画像中における対象物の存否を判定する際に、濃度勾配方向画像作成手段3により作成された濃淡勾配画像(入力画像)が判定手段5に入力されると、判定手段5は、実施形態1で説明したように、入力画像にテンプレートTPを重ね合わせ、テンプレートTPの各画素と、これに重なる入力画像の領域(部分画像)内の各画素との間で画素値(すなわち濃度勾配方向θ)の差分を求めるとともに、差分のうちで絶対値が小さい方の差分dθを各画素毎の差分値とする。そして、判定手段5は、上述の処理をテンプレートTPおよび部分画像中の全ての画素に対して実行することにより、各々の画素毎に差分値を求めており、全ての画素について差分値が求まると、各画素の差分値を差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、各階級毎の度数分布を求め、この度数分布の分布状態を数値化した評価値を得る。
ここでは評価値として、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの定数項を用いており、判定手段5は、各画素毎の差分値を複数の階級値に区分分けして得たヒストグラムを先ず折れ線グラフで近似した後、折れ線を関数で近似して、定数項を求めている。
例えば図9(a)(b)は同一人物の2つの入力画像をそれぞれテンプレートTPと比較することによって作成したヒストグラムの例を、図8(a)(b)は別人の2つの入力画像をそれぞれテンプレートTPと比較することによって作成したヒストグラムの例を示しており、このヒストグラムを折れ線グラフで近似した結果を図12(a)(b)に示す。尚、図12(a)は同一人物の場合のヒストグラムを折れ線で近似したグラフを示し、同図(b)は別人の場合のヒストグラムを折れ線で近似したグラフを示している。
次に判定手段5が、ヒストグラムを折れ線グラフで近似した結果を関数で近似する方法について説明する。先ず判定手段5は、階級値が0の時の度数が1となるように各階級値の度数を正規化する(表3参照)。
そして、判定手段5は、各階級値の正規化された度数を以下の(式9)で示される関数で近似する。但し、yは度数、xは階級値、Bは定数項である。
例えば図13(a)(b)は、それぞれ、部分画像とテンプレートTPの人物が別人の場合の近似結果を示しており、同図(a)の場合は定数項Bが1.01となり、同図(b)の場合は定数項Bが1.002となっている。一方、図13(c)は部分画像とテンプレートTPの人物が同一人物の場合の近似結果を示し、この場合の定数項Bは1.05となっており、部分画像とテンプレートTPとの一致度が高いほど定数項Bの値が大きくなっている。ここで、判定手段5では、この評価値(定数項B)のしきい値を例えば1.03としており、定数項Bの値としきい値との大小を比較することで、度数分布の分布状態から部分画像中における対象物の存否を判定することができる。
なお本実施形態では各階級値の度数を階級値が0の時の度数で正規化した後に(式9)の関数で近似しているが、正規化を行わず、ヒストグラムの度数のままで(式9)の関数を用いて近似するようにしても良い。この場合は上記の(式9)に係数Aがかかり、下記の(式10)で示される関数を用いて近似することになる。
ここに、上式の係数Aは階級値xが0の時の度数そのままの値であり、階級値が「0」の場合の度数とは、テンプレートTPと入力画像中の部分画像とで濃度勾配方向が略等しい画素数であって、この値を存否判断の手段として用いることもできる。尚、この場合の定数項Bも、(式9)で近似した場合と同様に存否判断の評価値として用いることができ、この定数項Bと係数Aとは独立の関係にある。
すなわち、判定手段5は、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの係数Aおよび定数項Bを評価値として用いており、これらの係数Aおよび定数項Bと所定のしきい値との大小をそれぞれ比較することによって、対象物の存否を判定することが可能である。なお判定手段5は、対象物の存否を判定するに当たり、係数Aおよび定数項Bが両方共に対象物が存在すると判断できる値であれば対象物が存在するとの判定結果を出力するようにしても良いし、係数Aまたは定数項Bの何れか一方でも対象物が存在すると判断できる値になれば対象物が存在するとの判定結果を出力するようにしても良い。
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図14及び図15に基づいて説明する。なお画像処理装置の基本的な構成は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述の実施形態2では、判定手段5が、ヒストグラムを折れ線グラフで近似した結果を、(式9)および(式10)で示される関数で近似しているが、本実施形態ではヒストグラムを折れ線グラフで近似した結果を、階級値が0の時の度数が1となるように各階級値の度数を正規化した後に、以下の(式11)で示される関数によって近似して、定数項Dを求め、この定数項Dと所定のしきい値との大小を比較することで、対象物の存否を判別している。
y=(−D)/(x−D) …(式11)
例えば図14(a)は、部分画像とテンプレートTPの人物が別人の場合の近似結果を示しており、この場合は定数項Dが(−20)となる。また図15(a)(b)も、それぞれ、部分画像とテンプレートTPの人物が別人の場合の近似結果を示しており、この場合の定数項Dはそれぞれ(−500)、(−400)となっている。一方、図14(b)は部分画像とテンプレートTPの人物が同一人物の場合の近似結果を示し、この場合は定数項Dが(−5)となり、部分画像とテンプレートTPとの一致度が高いほど定数項Dの値が大きくなっている。而して判定手段5では、この評価値(定数項D)のしきい値を例えば(−20)に設定し、定数項Dの値としきい値(−20)との大小を比較することで、度数分布の分布状態から部分画像中における対象物の存否を判定することができる。
なお本実施形態では各階級値の度数を階級値が0の時の度数で正規化した後に上記の(式11)の関数で近似しているが、正規化を行わず、ヒストグラムの度数のままで(式11)の関数を用いて近似するようにしても良い。この場合は上記の(式11)に係数Aがかかり、下記の(式12)で示される関数を用いて近似することになる。
y=A×(−D)/(x−D) …(式12)
ここに、上式の係数Aは階級値xが0の時の度数そのままの値であり、階級値が「0」の場合の度数とは、テンプレートTPと入力画像中の部分画像とで濃度勾配方向が略等しい画素数であって、この値を存否判断の手段として用いることもできる。尚、この場合の定数項Dも、(式11)で近似した場合と同様に存否判断の評価値として用いることができ、この定数項Dと係数Aとは独立の関係にある。
すなわち、判定手段5は、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの係数Aおよび定数項Dを評価値として用いており、これらの係数Aおよび定数項Dと所定のしきい値との大小をそれぞれ比較することによって、対象物の存否を判定している。なお判定手段5は、対象物の存否を判定するに当たり、係数Aおよび定数項Dが両方共に対象物が存在すると判断できる値であれば対象物が存在するとの判定結果を出力するようにしても良いし、係数Aまたは定数項Dの何れか一方でも対象物が存在すると判断できる値になれば対象物が存在するとの判定結果を出力するようにしても良い。
なお実施形態2、3では、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを上記の(式9)〜(式12)で示される関数で近似した時の定数項を用いて、対象物の存否を判断しているが、折れ線グラフを近似する関数を上記の関数に限定する趣旨のものではなく、折れ線グラフとの誤差ができるだけ小さくなるような関数で近似できるのであれば、上記以外の関数を用いて近似すれば良い。
(実施形態4)
本発明の実施形態4を図16に基づいて説明する。なお画像処理装置の基本的な構成は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述の各実施形態で説明した画像処理装置は、認証された人物のみに入室を許可する入室管理装置に適用されるもので、撮像された人物の顔と予め登録されたテンプレートTPの顔とが一致するか否かを判定している。
ここで、判定手段5は、入力画像に含まれる人物の顔と、テンプレートTPに登録された人物の顔とが一致するか否かを判定するのであるが、顔の場合、その中で個人毎に特徴的な場所は目、鼻、口、眉などであることは容易に推定できるので、顔画像の中で個人を同定するのに有効な特徴領域について、先ず差分演算を行い、その演算結果をもとに対象物の存否を判別するようにしても良い。
すなわち、判定手段5では、対象物の存否を判定するに当たり、図16に示すように保持手段4に保持されたテンプレートTPから目と眉を含む矩形の領域B1,B2と、口を含む矩形の領域B3とを予め抽出しておき、このテンプレートTPを入力画像に重ね合わせた際に、テンプレートTPに重なる入力画像の領域(部分画像)から上記の領域B1〜B3にそれぞれ対応する領域を抽出し、抽出された各領域で各画素毎に差分演算を行っている。そして、判定手段5は、差分演算の演算結果を複数の階級に区分分けして度数分布を求め、実施形態1〜3の何れかで説明した方法を用いて度数分布の分布状態を数値化した評価値を求め、この評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定している。ここで、抽出領域における判定の結果が対象物は存在するとの判定結果であれば、判定手段5は、最終的な判定結果として対象物が存在するとの判定結果を出力するとともに、対象物の存否の判定処理を終了する。一方、抽出領域における判定の結果が対象物は存在しないとの判定結果であれば、判定手段5は、抽出領域以外の残りの領域について、さらに差分演算を行い、差分演算の演算結果を複数の階級に区分分けして、抽出領域とそれ以外の領域とを含めた全体の領域について度数分布を求めた後、度数分布の分布状態を数値化した評価値を求め、この評価値と所定のしきい値との大小を比較することで対象物の存否を判定している。
このように判定手段5では、先ず初めに目、眉、口などの特徴領域において差分演算を行い、その演算結果をもとに対象物の存否を判定しており、対象物が存在しないという判定結果がでれば、残りの領域において差分演算を行って、その演算結果から対象物の存否を判定しており、特徴領域についての判定の結果、対象物が存在するという判定結果がでれば、その段階で判定処理を終了しているので、テンプレートTP中の全ての画素について差分演算および度数分布状態の数値化の処理を実行する場合に比べて処理量を減らすことができる。
なお判定手段5が、対象物の存否を判定するに当たり、目、眉、口などの特徴領域のみで差分演算を行い、その演算結果をもとに対象物の存否を判定するようにしても良く、テンプレートTP中の全ての画素について差分演算および度数分布状態の数値化の処理を実行する場合に比べて処理量を減らすことができる。
実施形態1の画像処理装置を示すブロック図である。 (a)(b)はソーベルフィルタを用いた濃度勾配方向画像の作成方法を説明する説明図である。 (a)は濃淡画像、(b)は濃度勾配方向画像、(c)は濃度勾配方向画像を濃度値で表す場合のスケールを示す図である。 (a)〜(c)は濃度勾配方向画像を用いたパターンマッチングの説明図である。 (a)〜(d)は濃度勾配方向の導出手順を説明する説明図である。 (a)(b)は注目画素およびその8近傍の画素の濃度値の説明図である。 差分演算の処理を説明するための説明図である。 (a)(b)は別人の場合の度数分布を説明する説明図である。 (a)(b)は同一人物の場合の度数分布を説明する説明図である。 (a)(b)は度数分布をもとにした判定方法の説明図である。 (a)(b)は度数分布をもとにした判定方法の説明図である。 実施形態2を示し、(a)(b)はヒストグラムを折れ線で近似した結果を示すグラフである。 (a)〜(c)はヒストグラムを正規化した度数を近似した関数の説明図である。 実施形態3を示し、(a)(b)はヒストグラムを正規化した度数を近似した関数の説明図である。 (a)(b)はヒストグラムを正規化した度数を近似した関数の説明図である。 実施形態4を示し、テンプレートから目および眉と口の領域を抽出した状態を示す説明図である。 (a)(b)は従来のパターンマッチングを説明する説明図である。 (a)(b)は濃度勾配方向画像を説明するための説明図である。 (a)(b)は濃淡画像とそれを元に作成した濃度勾配方向画像の例図である。 (a)(b)は別の濃淡画像とそれを元に作成した濃度勾配方向画像の例図である。 (a)(b)は度数分布を示すヒストグラムである。
符号の説明
1 撮像手段
2 A/D変換手段
3 濃度勾配方向画像作成手段
4 保持手段
5 判定手段

Claims (8)

  1. 予め判定対象となる対象物を含む濃淡画像を得て該濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像から前記対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持しておき、前記対象物を含むか否かを判定する判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から判定用の濃度勾配方向画像を作成し、該判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの差分演算を画素毎に行い、この演算結果から判定用の入力濃淡画像中における前記対象物の存否を判定するにあたり、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、階級の度数分布を求めた後に、前記複数の階級のうち差分値が予め設定された範囲内となる1乃至複数の階級に属する度数の、前記テンプレートの画素数に占める割合を評価値として求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで前記対象物の存否を判定することを特徴とする画像処理方法。
  2. 予め判定対象となる対象物を含む濃淡画像を得て該濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像から前記対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持しておき、前記対象物を含むか否かを判定する判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から判定用の濃度勾配方向画像を作成し、該判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの差分演算を画素毎に行い、この演算結果から判定用の入力濃淡画像中における前記対象物の存否を判定するにあたり、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、階級の度数分布を求めた後に、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの定数項を評価値として求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで前記対象物の存否を判定することを特徴とする画像処理方法。
  3. 少なくとも前記入力濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成する過程において、濃淡画像中の任意の注目画素とその周囲の1乃至複数の画素に微分フィルタを適用して直交座標系のx方向およびy方向における微分値をそれぞれ求め、前記x方向および前記y方向の微分値が何れも略ゼロとなる注目画素を特異画素として記憶しておき、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの差分演算の過程で前記特異画素を差分演算の対象から除外することを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の画像処理方法。
  4. 少なくとも前記入力濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成する過程において、濃淡画像中の任意の注目画素とその周囲の1乃至複数の画素の内、少なくとも1つの画素の濃度値が濃淡画像の撮像手段の出力の最大値付近の値となる注目画素を特異画素として記憶しておき、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの差分演算の過程で前記特異画素を差分演算の対象から除外することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の画像処理方法。
  5. 前記テンプレートの画像から、前記対象物の存否を判定するのに特徴的な特徴領域を部分的に抽出しておき、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの差分演算を行う際に、先ず前記特徴領域について差分演算を行って度数分布を求めるとともに、この度数分布から前記評価値を求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで前記対象物の存否を判定し、前記対象物が存在するとの判定結果が出た場合は判定処理を終了し、前記対象物が存在しないとの判定結果が出た場合は前記テンプレートの残りの領域についてさらに差分演算を行って、特徴領域と前記残りの領域とを合わせた全体の度数分布を求めるとともに、この度数分布から前記評価値を求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで前記対象物の存否を判定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の画像処理方法。
  6. 前記テンプレートの画像から、前記対象物の存否を判定するのに特徴的な特徴領域を部分的に抽出しておき、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの差分演算を行う際に、前記特徴領域のみで差分演算を行って度数分布を求めるとともに、この度数分布から前記評価値を求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで前記対象物の存否を判定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の画像処理方法。
  7. 予め判定対象となる対象物を含む濃淡画像を得て該濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像から前記対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持する保持手段と、前記対象物を含むか否かを判定する判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から判定用の濃度勾配方向画像を作成する濃度勾配方向画像作成手段と、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの差分演算を画素毎に行い、この演算結果から前記判定用の入力濃淡画像中における前記対象物の存否を判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段は、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、各階級の度数分布を求めるとともに、前記複数の階級のうち差分値が予め設定された範囲内となる1乃至複数の階級に属する度数の、前記テンプレートの画素数に占める割合を評価値として求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで前記対象物の存否を判定することを特徴とする画像処理装置。
  8. 予め判定対象となる対象物を含む濃淡画像を得て該濃淡画像から濃度勾配方向画像を作成し、該濃度勾配方向画像から前記対象物の特徴を含む領域を抽出して作成したテンプレートを保持する保持手段と、前記対象物を含むか否かを判定する判定用の入力濃淡画像を得て該入力濃淡画像から判定用の濃度勾配方向画像を作成する濃度勾配方向画像作成手段と、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの差分演算を画素毎に行い、この演算結果から前記判定用の入力濃淡画像中における前記対象物の存否を判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段は、前記判定用の濃度勾配方向画像と前記テンプレートとの各画素毎の差分値を、差分値の大きさをもとに複数の階級に区分分けして、階級の度数分布を求めるとともに、度数分布をもとに作成したヒストグラムの折れ線グラフを関数で近似したときの定数項を評価値として求め、該評価値と所定のしきい値との大小を比較することで前記対象物の存否を判定することを特徴とする画像処理装置。
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