JP4447177B2

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Publication number: JP4447177B2
Application number: JP2001076732A
Authority: JP
Inventors: 一彦小久保; 司村瀬; 賢一鈴木; 光春林
Original assignee: Togo Seisakusho Corp; Advics Co Ltd
Current assignee: Togo Seisakusho Corp; Advics Co Ltd
Priority date: 2001-03-16
Filing date: 2001-03-16
Publication date: 2010-04-07
Anticipated expiration: 2021-03-16
Also published as: JP2002276639A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸部材に取付けるクリップに関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車の液圧ブレーキ装置に使用するブレーキマスタシリンダにポンプを取付ける場合を例にとり、従来における軸部材に対する部材の取付構造を説明する。図１４はその取付構造を示す分解斜視図、図１５は同じく取付構造を取付け状態で示す断面図である。
図１４に示すように、ポンプ５を取付けるブレーキマスタシリンダ１のハウジング２には、２本の軸部材３が突出されている。各軸部材３の先端部には、外径を小さくするねじ軸部３ａが形成されている。
また、前記ポンプ５のハウジング６には、フランジ部７が形成されている。フランジ部７には、２つの取付孔７ａが形成されている。
前記ポンプ５を前記ブレーキマスタシリンダ１に取付ける場合には、図１５に示すように、前記フランジ部７の取付孔７ａを前記軸部材３のねじ軸部３ａに嵌合する。そして、軸部材３のねじ軸部３ａにナット９をレンチ、スパナ等の工具（図示省略）により締付ける。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記したポンプ５の取付構造によると、ブレーキマスタシリンダ１のねじ軸部３ａに対しナット９を何回も回して締付けなければならないため、取付作業性が悪いという問題があった。なお、ポンプ５の取付けは、自動車のエンジンルーム内の狭隘な場所での作業になるため、取付作業性が一層悪くなっている。
【０００４】
本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、軸部材に対する取付作業性を良くすることのできるクリップを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する請求項１に記載された発明のクリップは、軸部材に軸方向からの押付けによって取付けられる。そのクリップは、金属で形成された金属クリップ体と、樹脂材で形成された樹脂クリップ体との組合わせによって一体化される。前記金属クリップ体には、前記軸部材に弾性変形を利用して係合可能でかつその軸部材に対する軸方向の抜け外れを防止可能な金属係合部を設ける。前記樹脂クリップ体には、前記軸部材に弾性変形を利用して当接可能でかつその軸部材に対する径方向のがたつきを防止可能な樹脂当接部を設ける。前記軸部材には、小径の軸状部と該小径の軸状部の軸方向両側に大径の軸状部が同心状に並んで形成されている。前記金属係合部は、前記小径の軸状部と前記大径の軸状部との間に形成されている段付面に係合する。前記樹脂当接部を、前記大径の軸状部の一方に弾性変形を利用して当接する構成とする。
このように構成されたクリップによると、軸部材に軸方向から押付けることによって、その軸部材の小径の軸状部と前記大径の軸状部との間の段付面に金属クリップ体の金属係合部が弾性変形を利用して係合するとともに、樹脂クリップ体の樹脂当接部が軸部材の大径の軸状部の一方に弾性変形を利用して当接する。
これによって、軸部材に対するクリップの取付けが完了する。
したがって、軸部材に容易に取付けることができ、軸部材に対する取付作業性の良いものが得られる。
【０００６】
さらに、軸部材に金属クリップ体の金属係合部が係合することによって、軸部材に対するクリップの軸方向の抜け外れが防止される。とりわけ、金属クリップ体の金属係合部によって、軸部材に対するクリップの軸方向の抜け外れに抵抗する荷重いわゆる軸方向の抜け止め荷重を増大し、軸部材の軸方向に対して強固に取付けることができる。
これとともに、軸部材に樹脂クリップ体の樹脂当接部が当接することによって、とりわけ軸部材に対するクリップの径方向のがたつきを防止することができる。
したがって、上記クリップによると、軸部材に対する取付作業性を良くしながらも、軸部材の軸方向に関し強固に取付けると同時に、軸部材の径方向に関するがたつきを防止することができる。
【０００７】
請求項２に記載された発明のクリップは、請求項１に記載のクリップであって、前記樹脂クリップ体の樹脂当接部を、前記軸部材に前記弾性変形を利用して係合可能でかつその軸部材に対する軸方向の抜け外れを防止可能に形成している。
このように構成されたクリップによると、軸部材に樹脂クリップ体の樹脂当接部が弾性変形を利用して係合することによって、軸部材に対するクリップの軸方向の抜け止め荷重が増大されるので、軸部材の軸方向に関し一層強固に取付けることができる。
【０００８】
請求項３に記載された発明のクリップは、請求項１又は２に記載のクリップであって、前記金属クリップ体には、前記樹脂クリップ体の樹脂当接部をその弾性変形方向の背後から弾性的に支持可能な支持部を設けている。
このように構成されたクリップによると、金属クリップ体に設けた支持部によって、樹脂クリップ体の樹脂当接部がその弾性変形方向の背後から弾性的に支持される。これにより、樹脂クリップ体の樹脂当接部の弾性変形に抵抗する強度が増大される。このため、樹脂クリップ体の樹脂当接部による軸部材に対する径方向に関するがたつきを一層良好に防止することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を説明する。本実施の形態では、［従来の技術］で例示したポンプ５の取付構造（図１４参照）に変更を加えたものであるから、重複する説明は省略し、変更部分について詳述する。
図２にクリップによる取付構造の側断面図が示されている。図２に示すように、本実施の形態では、前記［従来の技術］におけるナット９（図１５参照）に代えて、クリップＣＬを使用する。なお、図１に軸部材とクリップの分解斜視図が示されている。
【００１０】
図２において、軸部材３の先端部には、前記［従来の技術］におけるねじ軸部３ａ（図１５参照）に代えて、係合軸部３０が形成されている。なお前にも述べたように、軸部材３は、前記ブレーキマスタシリンダ１（図１４参照）のハウジング２に突出されたものである。また軸部材３には、前記ポンプ５（図１４参照）のハウジング６に形成したフランジ部７が取付けられる。
【００１１】
図１に示すように、前記係合軸部３０は、基端部（図１において下端部）から先端部（図２において上端部）に向かって同心状に並ぶ第１の軸状部３１と第２の軸状部３２と第３の軸状部３３とを備えている。
第１の軸状部３１は、前記軸部材３の径より小径の軸状に形成されている。
第２の軸状部３２は、第１の軸状部３１の径より小径の軸状に形成されている。
第３の軸状部３３は、第１の軸状部３１と同径の軸状に形成されている。
第１の軸状部３１と第２の軸状部３２との外周面は、先細り状をなすほぼ円錐筒状の斜面３０ａにより連続している（図２参照）。
第２の軸状部３２と第３の軸状部３３との間には、外径差によって生じる段付面３０ｂが形成されている（図２参照）。段付面３０ｂは、係合軸部３０の軸線Ｌ（図１参照）に直交する平面で形成されている。
前記第３の軸状部３３における先端部の外周面は、先細り状をなすほぼ円錐筒状の斜面３３ａに形成されている。
【００１２】
次に、図１及び図２に示されるクリップＣＬについて詳述する。図３にクリップＣＬの平面図、図４に図３のＩＶ−ＩＶ線断面図、図５にクリップＣＬの底面図、図６にクリップＣＬの分解斜視図が示されている。
図６に示すように、クリップＣＬは、金属クリップ体１０と樹脂クリップ体２０とを備えている。先に、金属クリップ体１０を述べた後で樹脂クリップ体２０を述べる。
【００１３】
金属クリップ体１０を説明する。図７に金属クリップ体１０の平面図、図８に図７のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線断面図、図９に金属クリップ体１０の底面図が示されている。
図６〜図９に示される金属クリップ体１０は、例えばステンレス板材等の板ばね材によって形成されている。金属クリップ体１０は、前記板ばね材にプレスによる打ち抜き加工を行うことによって、図１０に展開図で示す展開形状を形成した後、その展開形状の板ばね材にプレスによる折り曲げ加工を行うことによって形成されている。
【００１４】
金属クリップ体１０の展開形状を説明する。図１０に示すように、金属クリップ体１０は、ほぼ六角形状をなす主板部１１を主体として形成されている。
主板部１１の軸心部には、開口部１２が形成されている。開口部１２は、主板部１１の径方向外方に放射状に延びる２本１組をなす計３組の長細溝部１２ａを有している。各組２本の長細溝部１２ａは、相互に線対称状に形成されている。また、各組毎の長細溝部１２ａは、周方向にほぼ等間隔で形成されている。
【００１５】
前記主板部１１の周方向の隣合う組の前記長細溝部１２ａの相互間には、ほぼ台形状の係合片１３がそれぞれ形成されている。係合片１３は、主板部１１の軸心部に向かって先細り状に形成されている。係合片１３は、主板部１１の周方向に計３個形成されている。なお、係合片１３は、第１の谷折り線Ｌ１に沿って折り曲げられる。
【００１６】
また、各組毎の長細溝部１２ａの相互間には、ほぼ帯状の支持片１４が形成されている。支持片１４は、主板部１１の軸心部に向かって延びており、その先端部１４ａが先細り状に形成されている。支持片１４は、主板部１１の周方向に計３個形成されている。なお、支持片１４は、第２の谷折り線Ｌ２に沿って折り曲げられる。さらに、支持片１４の先端部１４ａは、第３の谷折り線Ｌ３に沿って折り曲げられる。
【００１７】
上記したようにして、各３個の係合片１３と支持片１４は、主板部１１の周方向に所定角度間隔（例えば６０°間隔）で交互に形成されている。なお、係合片１３と支持片１４は、主板部１１の各側辺部に対応する位置に形成されている。
【００１８】
前記主板部１１には、径方向外方にほぼ四角形状に突出する３本の取付片１５が形成されている。各取付片１５は、前記各係合片１３の径方向外方に位置している。なお、取付片１５は、第４の谷折り線Ｌ４に沿って折り曲げられる。
また、取付片１５のほぼ中央部には、ほぼＵ字状の切込み溝１６が形成されている。切込み溝１６は、取付片１５に対し前記主板部１１の径方向内方に向かって延びる爪部１７を形成している。なお、爪部１７は、第５の谷折り線Ｌ５に沿って折り曲げられる。
【００１９】
上記した展開形状（図１０参照）を有する板ばね材に、プレス等による折り曲げ加工を行うことによって金属クリップ体１０が形成される（図６〜図９参照）。
すなわち、前記係合片１３は、第１の谷折り線Ｌ１（図１０参照）に沿って、例えば５５°の折り曲げ角度θ１（図８参照）で折り曲げられる。
これにより、係合片１３は、図８に二点鎖線１３で示すように、折り曲げ角度θ１を大きくする方向へ撓み変形いわゆる弾性変形可能に形成されている。
なお、係合片１３は本明細書でいう「金属係合部」に相当する。
【００２０】
また、前記支持片１４は、第２の谷折り線Ｌ２（図１０参照）に沿って、例えば６５°の折り曲げ角度θ２（図８参照）で折り曲げられる。
これにより、支持片１４は、図８に二点鎖線１４で示すように、折り曲げ角度θ２を大きくする方向へ撓み変形いわゆる弾性変形可能に形成されている。
さらに、支持片１４の先端部１４ａは、第３の谷折り線Ｌ３（図１０参照）に沿って、例えば６５°の折り曲げ角度θ３（図８参照）で折り曲げられている。
なお、支持片１４は本明細書でいう「支持部」に相当する。
【００２１】
また、前記取付片１５は、第４の谷折り線Ｌ４（図１０参照）に沿って、例えば９０°の折り曲げ角度θ４（図８参照）で折り曲げられる。これにより、取付片１５は、図８に二点鎖線１５で示すように、折り曲げ角度θ４を大きくする方向へ撓み変形いわゆる弾性変形可能に形成されている。
さらに、前記爪部１７は、第５の谷折り線Ｌ５（図１０参照）に沿って、例えば３５°の折り曲げ角度θ５（図８参照）で折り曲げられる。
上記のようにして、金属クリップ体１０（図６〜図９参照）が形成されている。
【００２２】
次に、樹脂クリップ体２０を説明する。図１１に樹脂クリップ体２０の平面図、図１２に図１１のＸＩＩ−ＸＩＩ線断面図、図１３に樹脂クリップ体２０の底面図が示されている。
図６及び図１１〜図１３に示される樹脂クリップ体２０は、例えばナイロン樹脂等の樹脂材を樹脂成形することによって形成されている。
【００２３】
図６に示すように、樹脂クリップ体２０は、ほぼ円柱形状をなす本体部２１を主体として形成されている。本体部２１の軸心部には、開口部２２が形成されている。開口部２２は、周方向にほぼ等間隔で形成された３個の凹溝部２２ａを有している。
【００２４】
前記本体部２１の周方向の隣合う前記凹溝部２２ａの相互間には、係合突片２３がそれぞれ形成されている。
図１２に示すように、係合突片２３は、本体部２１の一端部（図１２において上端部）から径方向内方に向かって延びる基部２４と、その基部２４から他端部（図１２における下端部）に向かって延びる当接片部２５とを有している。係合突片２３と本体部２１との間には空間部２７が形成されている。また、空間部２７は、本体部２１の他端面（図１２に符号、２０ａを付す）に開口しているとともに前記開口部２２の凹溝部２２ａ（図１３参照）に連通している。
【００２５】
図１２に示すように、前記当接片部２５は、前記本体部２１の径方向外方へ撓み変形いわゆる弾性変形可能に形成されている（図１２中、二点鎖線２５参照）。
当接片部２５は、その先端部（図１２において下端部）の内側面（本体部２１の中心側の面）に突出する係合爪２５Ａを有している。
当接片部２５の内側面に対する係合爪２５Ａの内角側の面には、段付面２５ａが形成されている。段付面２５ａは、係合軸部３０の軸線Ｌ（図１参照）に直交する平面で形成されている。
また、当接片部２５の係合爪２５Ａを含む先端部（図１２において下端部）は、内外両側の斜面２５ｂ，２５ｃによって先細り状に形成されている。
なお、当接片部２５は本明細書でいう「樹脂当接部」に相当する。
【００２６】
図１１に示すように、前記本体部２１の外側面には、３個の取付溝部２８が周方向にほぼ等間隔で形成されている。取付溝部２８は、前記開口部２２の凹溝部２２ａに対応する位置に形成されている。
図１２に示すように、取付溝部２８は、本体部２１の軸方向（図１２において上下方向）に延びている。
【００２７】
図１２に示すように、前記取付溝部２８における前記本体部２１の他端面２０ａ側の端部（図１２において下端部）には、溝幅方向（本体部２１の周方向）に延びる係合段部２９が突出されている。
係合段部２９の取付溝部２８側（図１２において上側）の面には、段付面２９ａが形成されている。段付面２９ａは、本体部２１の軸線Ｌに直交する平面で形成されている。
係合段部２９の外端面２９ｂは、本体部２１の外周面より内方に位置されている。
係合段部２９の外端面２９ｂと本体部２１の他端面２０ａ（図１２において下面）との隅角部は、曲面２９ｃを介してなだらかに連続されている。
上記のようにして、樹脂クリップ体２０（図６及び図１１〜図１３参照）が形成されている。
【００２８】
上記した前記金属クリップ体１０と前記樹脂クリップ体２０とは、次のようにして一体化される。すなわち、図６に示す状態から、金属クリップ体１０の取付片１５内に、その上方から樹脂クリップ体２０を相対的に嵌め込む。
詳しくは、金属クリップ体１０の取付片１５と樹脂クリップ体２０の取付溝部２８とを対応させて、金属クリップ体１０の取付片１５内に樹脂クリップ体２０を相対的に嵌め込む。
【００２９】
これにともない、金属クリップ体１０の取付片１５が、樹脂クリップ体２０の取付溝部２８に嵌まり、かつ、係合段部２９の曲面２９ｃ（図１２参照）に当接しかつ摺動していくことによって、押し広げられるように撓み変形する（図８中、二点鎖線１５参照）。
そして、金属クリップ体１０の取付片１５の爪部１７が、樹脂クリップ体２０の前記係合段部２９の曲面２９ｃから外端面２９ｂ（図１２参照）を摺動して乗り越えることによって、前記取付片１５が弾性復元する。
【００３０】
すると、金属クリップ体１０の取付片１５の爪部１７が、樹脂クリップ体２０の取付溝部２８における係合段部２９に係合する（図４参照）。
これにより、金属クリップ体１０と樹脂クリップ体２０との軸方向（図４において上下方向）の抜け外れが防止される。すなわち、金属クリップ体１０の取付片１５の爪部１７が、樹脂クリップ体２０の係合段部２９の段付面２９ａに当接することによって、金属クリップ体１０と樹脂クリップ体２０との軸方向の抜け外れが防止される。
また、金属クリップ体１０の取付片１５と樹脂クリップ体２０の取付溝部２８との係合により、金属クリップ体１０と樹脂クリップ体２０との周方向の位置ずれが防止される（図３参照）。
【００３１】
この状態では、金属クリップ体１０の主板部１１と樹脂クリップ体２０の本体部２１とが面接触状をなしている（図４参照）。
また、図５に示すように、金属クリップ体１０の係合片１３と、樹脂クリップ体２０の当接片部２５とが、周方向にほぼ等間隔（本実施の形態では６０°間隔）で交互に配置される。
【００３２】
また、図４に示すように、金属クリップ体１０の支持片１４が、樹脂クリップ体２０の係合突片２３の空間部２７内に相対的に挿入される。これにともない、前記支持片１４の先端部１４ａの折り曲げによる凸型の角部（図２に符号、１４ｂを付す）が、前記当接片部２５にその弾性変形方向の背後において当接される。
上記のようにして、金属クリップ体１０と樹脂クリップ体２０とが一体化されたクリップＣＬが完成する（図１〜図５参照）。
【００３３】
次に、上記クリップＣＬを使用して、前記ポンプ５（図１４参照）を前記ブレーキマスタシリンダ１（図１４参照）に取付ける手順を説明する（図１及び図２参照）。
前記ポンプ５（図１４参照）のフランジ部７の取付孔７ａを、ブレーキマスタシリンダ１の軸部材３（図１４参照）の係合軸部３０（図１参照）に嵌合する（図２参照）。
【００３４】
続いて、前記軸部材３の係合軸部３０をクリップＣＬの金属クリップ体１０の開口部１２（図７参照）及び樹脂クリップ体２０の開口部２２（図１１参照）内に相対的に挿入させるようにして、前記軸部材３の係合軸部３０にクリップＣＬを押付ける。
【００３５】
すると、金属クリップ体１０の係合片１３が、前記軸部材３の係合軸部３０における第３の軸状部３３（詳しくは、斜面３３ａ）に当接しかつ摺動する（図２参照）。これにより、金属クリップ体１０の係合片１３が押し広げられるように撓み変形する（図４中、二点鎖線１３参照）。
そして、金属クリップ体１０の係合片１３は、前記軸部材３の係合軸部３０の第３の軸状部３３を乗り越えることによって弾性復元する。
これにより、金属クリップ体１０の係合片１３が前記軸部材３の係合軸部３０の段付面３０ｂに係合する（図２参照）。
【００３６】
また、前記金属クリップ体１０の係合片１３と同様に、樹脂クリップ体２０の当接片部２５の係合爪２５Ａ（詳しくは、斜面２５ｂ）が、前記軸部材３の係合軸部３０における第３の軸状部３３（詳しくは、斜面３３ａ）に当接しかつ摺動する（図２参照）。これにより、樹脂クリップ体２０の当接片部２５が押し広げられるように撓み変形する（図４中、二点鎖線２５参照）。この当接片部２５の撓み変形に追従して、金属クリップ体１０の支持片１４が撓み変形する（図４中、二点鎖線１４参照）。
【００３７】
そして、樹脂クリップ体２０の当接片部２５は、前記軸部材３の係合軸部３０の第３の軸状部３３を係合爪２５Ａが乗り越えることによって弾性復元する。この当接片部２５の弾性復元に追従して、金属クリップ体１０の支持片１４が弾性復元する。
これにより、樹脂クリップ体２０の当接片部２５の先端部が、その当接片部２５の弾性変形を利用して前記軸部材３の第３の軸状部３３に当接する（図２参照）。これとともに、樹脂クリップ体２０の当接片部２５の係合爪２５Ａ（詳しくは、段付面２５ａ）が、前記軸部材３の係合軸部３０の段付面３０ｂに係合する（図２参照）。
【００３８】
この状態では、前記軸部材３の係合軸部３０がクリップＣＬの開口部、詳しくは樹脂クリップ体２０の開口部２２内に埋まるようにして隠される。したがって、クリップＣＬの取付状態での外観の体裁が良くなる。
【００３９】
上記のようにして、前記ポンプ５（図１４参照）が前記ブレーキマスタシリンダ１（図１４参照）にクリップＣＬにより取付けられる（図２参照）。
【００４０】
上記したクリップＣＬによると、前にも述べたように、軸部材３に軸方向から押付けることによって、その軸部材に金属クリップ体１０の係合片１３が弾性変形を利用して係合するとともに、樹脂クリップ体２０の当接片部２５が弾性変形を利用して当接する（図２参照）。これによって、軸部材３に対するクリップＣＬの取付けが完了する。
したがって、軸部材３に容易に取付けることができ、軸部材３に対する取付作業性の良いものが得られる。
これにより、ポンプ５（図１４参照）は、自動車のエンジンルーム内の狭隘な場所での取付作業にもかかわらず、前記ブレーキマスタシリンダ１（図１４参照）に容易に取付けることができる。
【００４１】
さらに、軸部材３に金属クリップ体１０の係合片１３が係合することによって、軸部材３に対するクリップＣＬの軸方向の抜け外れが防止される（図２参照）。とりわけ、金属クリップ体１０の係合片１３によって、軸部材３に対するクリップＣＬの軸方向の抜け外れに抵抗する荷重いわゆる抜け止め荷重を増大し、軸部材３の軸方向に対して強固に取付けることができる。
これとともに、軸部材３に樹脂クリップ体２０の当接片部２５が当接することによって、とりわけ軸部材３に対するクリップＣＬの径方向のがたつきを防止することができる（図２参照）。
したがって、上記クリップＣＬによると、軸部材３に対する取付作業性を良くしながらも、軸部材３の軸方向に関し強固に取付けると同時に、軸部材３の径方向に関するがたつきを防止することができる。
【００４２】
また、軸部材３の係合軸部３０の段付面３０ｂに、樹脂クリップ体２０の係合爪２５Ａを有する当接片部２５が弾性変形を利用して係合する（図２参照）。これによって、軸部材３に対するクリップＣＬの軸方向の抜け止め荷重が増大されるので、軸部材３の軸方向に関し一層強固に取付けることができる。
【００４３】
また、金属クリップ体１０に設けた支持片１４によって、樹脂クリップ体２０の当接片部２５がその弾性変形方向の背後から弾性的に支持される（図２参照）。これにより、樹脂クリップ体２０の当接片部２５の弾性変形に抵抗する強度が増大される。このため、樹脂クリップ体２０の当接片部２５による軸部材３に対する径方向に関するがたつきを一層良好に防止することができる。
【００４４】
また、前記軸部材３の係合軸部３０がクリップＣＬの開口部、詳しくは樹脂クリップ体２０の開口部２２内に埋まるようにして隠されることによって、クリップＣＬの取付状態での外観の体裁が良くなる。なお、このため、上記実施の形態のクリップＣＬでは、樹脂クリップ体２０の軸方向の厚さが大きくなっている。しかし、軸部材３の係合軸部３０を隠す必要がなければ、樹脂クリップ体２０の軸方向の厚さを減少させることによって、クリップＣＬの小型化して占有スペースの削減するとよい。
【００４５】
また、金属クリップ体１０の係合片１３と、樹脂クリップ体２０の当接片部２５とを、周方向にほぼ等間隔（本実施の形態では６０°間隔）で交互に配置している。このため、軸部材３の係合軸部３０に金属クリップ体１０の係合片１３と樹脂クリップ体２０の当接片部２５とを周方向に関しバランス良く係合させることができる。
また、金属クリップ体１０の係合片１３と、樹脂クリップ体２０の当接片部２５とを周方向に交互に配置することにより、樹脂クリップ体２０に必要な軸方向の厚さを減少させ、クリップＣＬの小型化を図ることが可能である。
【００４６】
また、金属クリップ体１０と樹脂クリップ体２０とが、その金属クリップ体１０の取付片１５の弾性変形を利用した係合によって一体化されている。このため、金属クリップ体１０と樹脂クリップ体２０とを容易に一体化することができる。
【００４７】
また、上記したクリップＣＬを使用して、ブレーキマスタシリンダ１（図１４参照）の軸部材３にポンプ５を取付けた構造によれば、自動車のエンジンルーム内の狭隘な場所でのポンプの取付作業性を良くすることができる。これとともに、ポンプ５を軸部材３の軸方向に関し強固に取付けると同時に、軸部材３の径方向に関するクリップＣＬのがたつきを防止することができる。
【００４８】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明のクリップＣＬは、軸部材３の係合軸部３０に代えて、［従来の技術］で述べたねじ軸部３ａにも同様に取付けることができる。また、当接片部２５の係合爪２５Ａは排除することも可能である。また金属クリップ体１０と樹脂クリップ体２０とは、接着剤によって一体化したり、インサート成形によって一体化したりすることができる。
【００４９】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のクリップによれば、軸部材に対する取付作業性を良くしながらも、軸部材の軸方向に関し強固に取付けると同時に、軸部材の径方向に関するがたつきを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態にかかる軸部材及びクリップを示す分解斜視図である。
【図２】クリップによる取付構造を示す側断面図である。
【図３】クリップの平面図である。
【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線断面図である。
【図５】クリップの底面図である。
【図６】クリップの分解斜視図である。
【図７】金属クリップ体の平面図である。
【図８】図７のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線断面図である。
【図９】金属クリップ体の底面図である。
【図１０】金属クリップ体の展開図である。
【図１１】樹脂クリップ体の平面図である。
【図１２】図１１のＸＩＩ−ＸＩＩ線断面図である。
【図１３】樹脂クリップ体の底面図である。
【図１４】従来例にかかるポンプの取付構造を示す分解斜視図である。
【図１５】同じく取付構造を取付け状態で示す断面図である。
【符号の説明】
５ポンプ
１０金属クリップ体
１３係合片（金属係合部）
１４支持片（支持部）
２０樹脂クリップ体
２５当接片部（樹脂当接部）
２５Ａ係合爪
ＣＬクリップ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a clip attached to a shaft member.
[0002]
[Prior art]
A conventional member mounting structure for a shaft member will be described with reference to an example in which a pump is attached to a brake master cylinder used in a hydraulic brake device of an automobile. FIG. 14 is an exploded perspective view showing the mounting structure, and FIG. 15 is a cross-sectional view showing the mounting structure in the mounted state.
As shown in FIG. 14, two shaft members 3 protrude from the housing 2 of the brake master cylinder 1 to which the pump 5 is attached. A screw shaft portion 3 a that reduces the outer diameter is formed at the tip of each shaft member 3.
A flange portion 7 is formed on the housing 6 of the pump 5. Two attachment holes 7 a are formed in the flange portion 7.
When the pump 5 is attached to the brake master cylinder 1, the attachment hole 7 a of the flange portion 7 is fitted into the screw shaft portion 3 a of the shaft member 3 as shown in FIG. 15. Then, the nut 9 is fastened to the screw shaft portion 3a of the shaft member 3 with a tool (not shown) such as a wrench or spanner.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
According to the mounting structure of the pump 5 described above, there is a problem that the mounting workability is poor because the nut 9 must be tightened by rotating the nut 9 with respect to the screw shaft portion 3a of the brake master cylinder 1 many times. In addition, since the installation of the pump 5 is an operation in a narrow place in the engine room of the automobile, the installation workability is further deteriorated.
[0004]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a clip capable of improving the workability of attachment to a shaft member.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
  The clip according to the first aspect of the present invention for solving the above problem is attached to the shaft member by pressing from the axial direction. The clip is integrated by a combination of a metal clip body formed of metal and a resin clip body formed of a resin material. The metal clip body is provided with a metal engaging portion that can be engaged with the shaft member by using elastic deformation and can prevent the shaft member from coming off in the axial direction. The resin clip body is provided with a resin abutting portion that can abut against the shaft member using elastic deformation and prevent radial shakiness relative to the shaft member.The shaft member is formed with a small-diameter shaft portion and a large-diameter shaft portion concentrically arranged on both sides in the axial direction of the small-diameter shaft portion. The metal engaging portion engages with a stepped surface formed between the small-diameter shaft portion and the large-diameter shaft portion. The resin contact portion is configured to contact one of the large-diameter shaft-like portions using elastic deformation.
  According to the clip configured in this way, the shaft member is pressed against the shaft member from the axial direction.Stepped surface between the small-diameter shaft portion and the large-diameter shaft portionThe metal engaging portion of the metal clip body is engaged using elastic deformation, and the resin contact portion of the resin clip body isOn one of the large-diameter shafts of the shaft memberContact using elastic deformation.
  Thereby, the attachment of the clip to the shaft member is completed.
  Therefore, it can be easily attached to the shaft member, and a product with good attachment workability to the shaft member can be obtained.
[0006]
Furthermore, when the metal engaging portion of the metal clip body is engaged with the shaft member, the clip is prevented from coming off from the shaft member in the axial direction. In particular, the metal engaging portion of the metal clip body increases the load that resists the axial detachment of the clip from the shaft member, so-called axial retaining load, and can be firmly attached to the axial direction of the shaft member. it can.
At the same time, when the resin abutting portion of the resin clip body abuts on the shaft member, it is possible to prevent the rattling of the clip in the radial direction with respect to the shaft member.
Therefore, according to the above-mentioned clip, it is possible to firmly attach the shaft member in the axial direction while at the same time improving attachment workability to the shaft member, and at the same time, prevent rattling in the radial direction of the shaft member.
[0007]
A clip according to a second aspect of the present invention is the clip according to the first aspect, wherein the resin abutting portion of the resin clip body can be engaged with the shaft member using the elastic deformation, and The shaft member is formed so as to be prevented from coming off in the axial direction.
According to the clip configured as described above, since the resin abutting portion of the resin clip body is engaged with the shaft member using elastic deformation, the axial retaining load of the clip with respect to the shaft member is increased. Further, the shaft member can be attached more firmly in the axial direction.
[0008]
A clip according to a third aspect of the present invention is the clip according to the first or second aspect, wherein the metal clip body is elastically provided with a resin contact portion of the resin clip body from the back in the elastic deformation direction. The support part which can be supported is provided.
According to the clip configured as described above, the resin contact portion of the resin clip body is elastically supported from the back in the elastic deformation direction by the support portion provided on the metal clip body. Thereby, the intensity | strength which resists the elastic deformation of the resin contact part of a resin clip body is increased. For this reason, rattling in the radial direction with respect to the shaft member due to the resin abutting portion of the resin clip body can be further prevented.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, the mounting structure (see FIG. 14) of the pump 5 exemplified in [Prior Art] is changed, so that the overlapping description is omitted and the changed portion is described in detail.
FIG. 2 shows a sectional side view of the mounting structure using clips. As shown in FIG. 2, in the present embodiment, a clip CL is used in place of the nut 9 (see FIG. 15) in the [Prior Art]. FIG. 1 is an exploded perspective view of the shaft member and the clip.
[0010]
In FIG. 2, an engagement shaft portion 30 is formed at the tip portion of the shaft member 3 instead of the screw shaft portion 3 a (see FIG. 15) in the above-mentioned “prior art”. As described above, the shaft member 3 projects from the housing 2 of the brake master cylinder 1 (see FIG. 14). A flange portion 7 formed on the housing 6 of the pump 5 (see FIG. 14) is attached to the shaft member 3.
[0011]
As shown in FIG. 1, the engagement shaft portion 30 includes a first shaft portion 31 arranged concentrically from a proximal end portion (lower end portion in FIG. 1) to a distal end portion (upper end portion in FIG. 2). A second shaft portion 32 and a third shaft portion 33 are provided.
The first shaft portion 31 is formed in a shaft shape having a smaller diameter than the diameter of the shaft member 3.
The second shaft portion 32 is formed in a shaft shape having a smaller diameter than the diameter of the first shaft portion 31.
The third shaft portion 33 is formed in a shaft shape having the same diameter as that of the first shaft portion 31.
The outer peripheral surfaces of the first shaft portion 31 and the second shaft portion 32 are continuous by a substantially conical cylindrical inclined surface 30a (see FIG. 2).
A stepped surface 30b generated by a difference in outer diameter is formed between the second shaft portion 32 and the third shaft portion 33 (see FIG. 2). The stepped surface 30 b is formed by a plane orthogonal to the axis L (see FIG. 1) of the engagement shaft portion 30.
The outer peripheral surface of the tip end portion of the third shaft-shaped portion 33 is formed on a substantially conical cylindrical inclined surface 33a having a tapered shape.
[0012]
Next, the clip CL shown in FIGS. 1 and 2 will be described in detail. 3 is a plan view of the clip CL, FIG. 4 is a sectional view taken along line IV-IV in FIG. 3, FIG. 5 is a bottom view of the clip CL, and FIG. 6 is an exploded perspective view of the clip CL.
As shown in FIG. 6, the clip CL includes a metal clip body 10 and a resin clip body 20. First, after describing the metal clip body 10, the resin clip body 20 will be described.
[0013]
The metal clip body 10 will be described. 7 is a plan view of the metal clip body 10, FIG. 8 is a sectional view taken along line VIII-VIII of FIG. 7, and FIG. 9 is a bottom view of the metal clip body 10.
The metal clip body 10 shown in FIGS. 6 to 9 is formed of a leaf spring material such as a stainless steel plate material, for example. The metal clip body 10 is formed by performing a punching process on the leaf spring material with a press to form an unfolded shape shown in a development view in FIG. 10 and then bending the unfolded leaf spring material with a press. Is formed.
[0014]
The developed shape of the metal clip body 10 will be described. As shown in FIG. 10, the metal clip body 10 is formed mainly of a main plate portion 11 having a substantially hexagonal shape.
An opening 12 is formed in the axial center portion of the main plate portion 11. The opening 12 has a total of three sets of elongated grooves 12 a that form a set of two that extend radially outward of the main plate portion 11 in the radial direction. The two long groove portions 12a in each group are formed in line symmetry with each other. Further, the long and narrow groove portions 12a for each group are formed at substantially equal intervals in the circumferential direction.
[0015]
A substantially trapezoidal engagement piece 13 is formed between the elongated groove portions 12a of the adjacent sets in the circumferential direction of the main plate portion 11, respectively. The engagement piece 13 is formed in a tapered shape toward the axial center portion of the main plate portion 11. A total of three engagement pieces 13 are formed in the circumferential direction of the main plate portion 11. The engagement piece 13 is bent along the first valley fold line L1.
[0016]
In addition, a substantially strip-shaped support piece 14 is formed between the long and narrow groove portions 12a of each set. The support piece 14 extends toward the axial center portion of the main plate portion 11, and the tip end portion 14a thereof is formed in a tapered shape. A total of three support pieces 14 are formed in the circumferential direction of the main plate portion 11. The support piece 14 is bent along the second valley fold line L2. Furthermore, the front end portion 14a of the support piece 14 is bent along the third valley fold line L3.
[0017]
As described above, the three engagement pieces 13 and the support pieces 14 are alternately formed in the circumferential direction of the main plate portion 11 at predetermined angular intervals (for example, 60 ° intervals). The engagement piece 13 and the support piece 14 are formed at positions corresponding to the side portions of the main plate portion 11.
[0018]
The main plate portion 11 is formed with three attachment pieces 15 projecting in a substantially square shape outward in the radial direction. Each attachment piece 15 is located radially outward of each engagement piece 13. The attachment piece 15 is bent along the fourth valley fold line L4.
Further, a substantially U-shaped cut groove 16 is formed at a substantially central portion of the attachment piece 15. The cut groove 16 forms a claw portion 17 that extends inward in the radial direction of the main plate portion 11 with respect to the mounting piece 15. Note that the claw portion 17 is bent along the fifth valley fold line L5.
[0019]
The metal clip body 10 is formed by bending the leaf spring material having the above-described developed shape (see FIG. 10) with a press or the like (see FIGS. 6 to 9).
That is, the engagement piece 13 is bent along the first valley fold line L1 (see FIG. 10) at a bending angle θ1 (see FIG. 8) of 55 °, for example.
Thereby, as shown by a two-dot chain line 13 in FIG. 8, the engagement piece 13 is formed so as to be able to bend and deform so as to increase the bending angle θ1.
The engagement piece 13 corresponds to a “metal engagement portion” in this specification.
[0020]
Further, the support piece 14 is bent along the second valley fold line L2 (see FIG. 10) at a folding angle θ2 (see FIG. 8) of 65 °, for example.
Thereby, as shown by a two-dot chain line 14 in FIG. 8, the support piece 14 is formed so as to be able to bend and deform so as to increase the bending angle θ <b> 2.
Furthermore, the front end portion 14a of the support piece 14 is bent along the third valley fold line L3 (see FIG. 10) at a folding angle θ3 (see FIG. 8) of 65 °, for example.
The support piece 14 corresponds to a “support portion” in the present specification.
[0021]
  Further, the mounting piece 15 is bent along the fourth valley fold line L4 (see FIG. 10), for example, at a bending angle θ4 of 90 ° (see FIG. 8). As a result, the attachment piece 15 has a bending angle θ4 as shown by a two-dot chain line 15 in FIG.bigIt is formed so as to be able to bend and deform so-called elastically.
  Further, the claw portion 17 is bent along a fifth valley fold line L5 (see FIG. 10) at a bending angle θ5 (see FIG. 8) of 35 °, for example.
  As described above, the metal clip body 10 (see FIGS. 6 to 9) is formed.
[0022]
Next, the resin clip body 20 will be described. 11 is a plan view of the resin clip body 20, FIG. 12 is a sectional view taken along line XII-XII of FIG. 11, and FIG. 13 is a bottom view of the resin clip body 20.
The resin clip body 20 shown in FIGS. 6 and 11 to 13 is formed by resin molding a resin material such as nylon resin.
[0023]
As shown in FIG. 6, the resin clip body 20 is formed mainly of a main body portion 21 having a substantially cylindrical shape. An opening 22 is formed in the axial center of the main body 21. The opening 22 has three concave grooves 22a formed at substantially equal intervals in the circumferential direction.
[0024]
Engaging protrusions 23 are respectively formed between the groove portions 22a adjacent to each other in the circumferential direction of the main body portion 21.
As shown in FIG. 12, the engaging protrusion 23 includes a base 24 extending radially inward from one end (upper end in FIG. 12) of the main body 21, and the other end (see FIG. 12). And a contact piece portion 25 extending toward the lower end portion). A space 27 is formed between the engagement protrusion 23 and the main body 21. The space 27 is open to the other end surface (reference numeral 20a in FIG. 12) of the main body 21 and communicates with the groove 22a (see FIG. 13) of the opening 22.
[0025]
As shown in FIG. 12, the abutment piece 25 is formed so as to be able to bend and deform so as to be elastically deformed radially outward of the main body 21 (see a two-dot chain line 25 in FIG. 12).
The contact piece portion 25 has an engaging claw 25A that protrudes from the inner side surface (the surface on the center side of the main body portion 21) of the tip end portion (the lower end portion in FIG. 12).
A stepped surface 25 a is formed on the surface on the inner corner side of the engagement claw 25 </ b> A with respect to the inner surface of the contact piece 25. The stepped surface 25 a is formed by a plane orthogonal to the axis L (see FIG. 1) of the engagement shaft portion 30.
Moreover, the front-end | tip part (lower end part in FIG. 12) including the engagement nail | claw 25A of the contact piece part 25 is formed in the taper shape by the inclined surfaces 25b and 25c on both inside and outside.
The contact piece portion 25 corresponds to a “resin contact portion” in this specification.
[0026]
As shown in FIG. 11, three attachment groove portions 28 are formed on the outer surface of the main body portion 21 at substantially equal intervals in the circumferential direction. The attachment groove 28 is formed at a position corresponding to the concave groove 22 a of the opening 22.
As shown in FIG. 12, the mounting groove portion 28 extends in the axial direction of the main body portion 21 (vertical direction in FIG. 12).
[0027]
As shown in FIG. 12, an engagement step extending in the groove width direction (circumferential direction of the main body 21) is provided at the end (the lower end in FIG. 12) of the main body 21 in the attachment groove 28. The part 29 is protruded.
A stepped surface 29 a is formed on the surface of the engaging step portion 29 on the mounting groove portion 28 side (upper side in FIG. 12). The stepped surface 29 a is formed by a plane orthogonal to the axis L of the main body portion 21.
The outer end surface 29 b of the engaging step portion 29 is positioned inward from the outer peripheral surface of the main body portion 21.
Corner portions between the outer end surface 29b of the engagement step portion 29 and the other end surface 20a (the lower surface in FIG. 12) of the main body portion 21 are smoothly continued via the curved surface 29c.
As described above, the resin clip body 20 (see FIGS. 6 and 11 to 13) is formed.
[0028]
The metal clip body 10 and the resin clip body 20 described above are integrated as follows. That is, from the state shown in FIG. 6, the resin clip body 20 is relatively fitted into the attachment piece 15 of the metal clip body 10 from above.
Specifically, the attachment piece 15 of the metal clip body 10 and the attachment groove portion 28 of the resin clip body 20 are made to correspond to each other, and the resin clip body 20 is relatively fitted into the attachment piece 15 of the metal clip body 10.
[0029]
Accordingly, the attachment piece 15 of the metal clip body 10 is fitted into the attachment groove portion 28 of the resin clip body 20, and is in contact with and slides on the curved surface 29c (see FIG. 12) of the engagement step portion 29. As a result, it is bent and deformed so as to be spread (see the two-dot chain line 15 in FIG. 8).
Then, the claw portion 17 of the attachment piece 15 of the metal clip body 10 slides over the outer end surface 29b (see FIG. 12) from the curved surface 29c of the engagement step portion 29 of the resin clip body 20, thereby the attachment. The piece 15 is elastically restored.
[0030]
Then, the claw portion 17 of the attachment piece 15 of the metal clip body 10 engages with the engagement step portion 29 in the attachment groove portion 28 of the resin clip body 20 (see FIG. 4).
This prevents the metal clip body 10 and the resin clip body 20 from coming off in the axial direction (vertical direction in FIG. 4). That is, the claw portion 17 of the attachment piece 15 of the metal clip body 10 abuts on the stepped surface 29 a of the engagement step portion 29 of the resin clip body 20, whereby the axial direction between the metal clip body 10 and the resin clip body 20 is reached. Is prevented from coming off.
Further, the engagement between the mounting piece 15 of the metal clip body 10 and the mounting groove 28 of the resin clip body 20 prevents the circumferential displacement between the metal clip body 10 and the resin clip body 20 (see FIG. 3). .
[0031]
In this state, the main plate portion 11 of the metal clip body 10 and the main body portion 21 of the resin clip body 20 are in surface contact (see FIG. 4).
Further, as shown in FIG. 5, the engagement piece 13 of the metal clip body 10 and the contact piece portion 25 of the resin clip body 20 are substantially equidistant in the circumferential direction (60 ° interval in the present embodiment). Alternatingly arranged.
[0032]
Further, as shown in FIG. 4, the support piece 14 of the metal clip body 10 is relatively inserted into the space portion 27 of the engagement protrusion piece 23 of the resin clip body 20. Accordingly, a convex corner portion (reference numeral 14b in FIG. 2) formed by bending the tip portion 14a of the support piece 14 is brought into contact with the contact piece portion 25 in the back in the elastic deformation direction. .
As described above, the clip CL in which the metal clip body 10 and the resin clip body 20 are integrated is completed (see FIGS. 1 to 5).
[0033]
Next, a procedure for attaching the pump 5 (see FIG. 14) to the brake master cylinder 1 (see FIG. 14) using the clip CL will be described (see FIGS. 1 and 2).
The mounting hole 7a of the flange portion 7 of the pump 5 (see FIG. 14) is fitted into the engaging shaft portion 30 (see FIG. 1) of the shaft member 3 (see FIG. 14) of the brake master cylinder 1 (see FIG. 2). ).
[0034]
Subsequently, the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3 is relatively inserted into the opening portion 12 (see FIG. 7) of the metal clip body 10 and the opening portion 22 (see FIG. 11) of the resin clip body 20 of the clip CL. In this manner, the clip CL is pressed against the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3.
[0035]
Then, the engagement piece 13 of the metal clip body 10 contacts and slides on the third shaft-shaped portion 33 (specifically, the inclined surface 33a) of the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3 (see FIG. 2). . Thereby, it bends and deforms so that the engagement piece 13 of the metal clip body 10 is pushed and spread (see the two-dot chain line 13 in FIG. 4).
The engagement piece 13 of the metal clip body 10 is elastically restored by climbing over the third shaft portion 33 of the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3.
Thereby, the engagement piece 13 of the metal clip body 10 is engaged with the stepped surface 30b of the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3 (see FIG. 2).
[0036]
Similarly to the engagement piece 13 of the metal clip body 10, the engagement claw 25 </ b> A (specifically, the inclined surface 25 b) of the contact piece portion 25 of the resin clip body 20 is the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3. In contact with and slide on the third shaft portion 33 (specifically, the inclined surface 33a) (see FIG. 2). Accordingly, the contact piece 25 of the resin clip body 20 is bent and deformed so as to be spread (see the two-dot chain line 25 in FIG. 4). Following the bending deformation of the contact piece 25, the support piece 14 of the metal clip body 10 is bent and deformed (see the two-dot chain line 14 in FIG. 4).
[0037]
The contact piece 25 of the resin clip body 20 is elastically restored by the engagement claw 25A getting over the third shaft portion 33 of the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3. Following the elastic restoration of the contact piece 25, the support piece 14 of the metal clip body 10 is elastically restored.
Thereby, the front-end | tip part of the contact piece part 25 of the resin clip body 20 contact | abuts to the 3rd axial part 33 of the said shaft member 3 using the elastic deformation of the contact piece part 25 (refer FIG. 2). ). At the same time, the engagement claw 25A (specifically, the stepped surface 25a) of the contact piece 25 of the resin clip body 20 engages with the stepped surface 30b of the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3 (FIG. 2).
[0038]
In this state, the engaging shaft portion 30 of the shaft member 3 is hidden so as to be buried in the opening portion of the clip CL, specifically, the opening portion 22 of the resin clip body 20. Therefore, the appearance of the appearance with the clip CL attached is improved.
[0039]
As described above, the pump 5 (see FIG. 14) is attached to the brake master cylinder 1 (see FIG. 14) by the clip CL (see FIG. 2).
[0040]
According to the above-described clip CL, as described above, by pressing against the shaft member 3 from the axial direction, the engagement piece 13 of the metal clip body 10 is engaged with the shaft member using elastic deformation. At the same time, the contact piece portion 25 of the resin clip body 20 contacts using elastic deformation (see FIG. 2). Thereby, the attachment of the clip CL to the shaft member 3 is completed.
Therefore, it can be easily attached to the shaft member 3, and a product with good attachment workability to the shaft member 3 can be obtained.
As a result, the pump 5 (see FIG. 14) can be easily attached to the brake master cylinder 1 (see FIG. 14) despite the installation work in a narrow place in the engine room of the automobile.
[0041]
Further, when the engagement piece 13 of the metal clip body 10 is engaged with the shaft member 3, the clip CL is prevented from coming off from the shaft member 3 in the axial direction (see FIG. 2). In particular, the engagement piece 13 of the metal clip body 10 increases the load that resists the axial disengagement of the clip CL with respect to the shaft member 3, so-called retaining load, and is firmly attached to the axial direction of the shaft member 3. Can do.
At the same time, when the contact piece 25 of the resin clip body 20 contacts the shaft member 3, it is possible to prevent the rattling of the clip CL relative to the shaft member 3 in particular (see FIG. 2).
Therefore, according to the above-mentioned clip CL, it is possible to prevent the rattling in the radial direction of the shaft member 3 at the same time that it is firmly attached in the axial direction of the shaft member 3 while improving the workability to the shaft member 3. .
[0042]
Further, the contact piece portion 25 having the engagement claw 25A of the resin clip body 20 engages with the stepped surface 30b of the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3 using elastic deformation (see FIG. 2). As a result, the retaining load in the axial direction of the clip CL with respect to the shaft member 3 is increased, so that the clip member 3 can be more firmly attached in the axial direction.
[0043]
Further, the contact piece 25 of the resin clip body 20 is elastically supported from behind in the elastic deformation direction by the support piece 14 provided on the metal clip body 10 (see FIG. 2). Thereby, the intensity | strength which resists the elastic deformation of the contact piece part 25 of the resin clip body 20 increases. For this reason, rattling in the radial direction with respect to the shaft member 3 due to the contact piece 25 of the resin clip body 20 can be prevented more satisfactorily.
[0044]
In addition, the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3 is concealed so as to be embedded in the opening portion of the clip CL, specifically, the opening portion 22 of the resin clip body 20, so that the appearance of the clip CL in an attached state is achieved. Will be better. For this reason, in the clip CL of the above embodiment, the thickness of the resin clip body 20 in the axial direction is large. However, if it is not necessary to hide the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3, the clip CL 20 can be reduced in size by reducing the axial thickness of the resin clip body 20, thereby reducing the occupied space.
[0045]
Further, the engagement pieces 13 of the metal clip body 10 and the contact piece portions 25 of the resin clip body 20 are alternately arranged in the circumferential direction at substantially equal intervals (60 ° intervals in the present embodiment). For this reason, the engagement piece 13 of the metal clip body 10 and the contact piece portion 25 of the resin clip body 20 can be engaged with the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3 with good balance in the circumferential direction.
Further, by alternately disposing the engagement pieces 13 of the metal clip body 10 and the contact piece portions 25 of the resin clip body 20 in the circumferential direction, the axial thickness necessary for the resin clip body 20 is reduced. It is possible to reduce the size of the clip CL.
[0046]
Further, the metal clip body 10 and the resin clip body 20 are integrated by engagement using elastic deformation of the attachment piece 15 of the metal clip body 10. For this reason, the metal clip body 10 and the resin clip body 20 can be integrated easily.
[0047]
Further, according to the structure in which the pump 5 is attached to the shaft member 3 of the brake master cylinder 1 (see FIG. 14) using the clip CL described above, the installation work of the pump in a narrow place in the engine room of the automobile The sex can be improved. At the same time, the pump 5 is firmly attached in the axial direction of the shaft member 3, and at the same time, rattling of the clip CL in the radial direction of the shaft member 3 can be prevented.
[0048]
The present invention is not limited to the above embodiment, and can be modified without departing from the gist of the present invention. For example, the clip CL of the present invention can be similarly attached to the screw shaft portion 3a described in [Prior Art] instead of the engagement shaft portion 30 of the shaft member 3. Further, the engaging claw 25A of the contact piece 25 can be eliminated. Moreover, the metal clip body 10 and the resin clip body 20 can be integrated by an adhesive, or can be integrated by insert molding.
[0049]
【The invention's effect】
As described above, according to the clip of the present invention, it is possible to firmly attach the shaft member in the axial direction while at the same time improving attachment workability to the shaft member, and at the same time, prevent rattling in the radial direction of the shaft member. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a shaft member and a clip according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side sectional view showing a mounting structure using clips.
FIG. 3 is a plan view of a clip.
4 is a cross-sectional view taken along the line IV-IV in FIG. 3;
FIG. 5 is a bottom view of the clip.
FIG. 6 is an exploded perspective view of a clip.
FIG. 7 is a plan view of a metal clip body.
8 is a cross-sectional view taken along line VIII-VIII in FIG.
FIG. 9 is a bottom view of the metal clip body.
FIG. 10 is a development view of a metal clip body.
FIG. 11 is a plan view of a resin clip body.
12 is a cross-sectional view taken along line XII-XII in FIG.
FIG. 13 is a bottom view of the resin clip body.
FIG. 14 is an exploded perspective view showing a pump mounting structure according to a conventional example.
FIG. 15 is a cross-sectional view showing the mounting structure in the mounted state.
[Explanation of symbols]
5 Pump
10 Metal clip body
13 Engagement piece (metal engagement part)
14 Supporting piece (supporting part)
20 Resin clip body
25 Contact piece (resin contact)
25A engaging claw
CL clip

Claims

A clip attached to the shaft member by pressing from the axial direction,
It is integrated by a combination of a metal clip body formed of metal and a resin clip body formed of a resin material,
The metal clip body is provided with a metal engaging portion that can be engaged with the shaft member using elastic deformation and that can prevent the shaft member from coming off in the axial direction.
The resin clip body is provided with a resin abutting portion that can abut against the shaft member using elastic deformation and prevent radial shakiness with respect to the shaft member,
The shaft member is formed with a small-diameter shaft-like portion and a large-diameter shaft-like portion concentrically arranged on both sides in the axial direction of the small-diameter shaft-like portion,
The metal engaging portion engages with a stepped surface formed between the small-diameter shaft portion and the large-diameter shaft portion,
A clip characterized in that the resin contact portion is configured to contact one of the large-diameter shaft-like portions using elastic deformation .

The clip according to claim 1,
A clip, wherein the resin contact portion of the resin clip body is formed so as to be engageable with the shaft member by utilizing the elastic deformation and to prevent the shaft member from coming off in the axial direction.

The clip according to claim 1 or 2,
The metal clip body is provided with a support portion capable of elastically supporting the resin contact portion of the resin clip body from the back in the elastic deformation direction.