JP4445173B2 - アクセス装置及びコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクにおいて、AVファイルに収録されたビデオオブジェクトを、同じ光ディスクに記録された管理ファイルを用いてアクセスするアクセス装置及びアクセス処理をコンピュータに行わせるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述したアクセス装置は、DVD-RAM,DVD-R,DVD-RW,DVD+RW等の書換型光ディスクをアクセスを行うDVDレコーダとして、市場に登場しつつある。DVD-VIDEO RECORDING規格に準拠したディスクアクセスを行うことにより、アクセス装置は、特殊再生や高速頭出し等の多彩な再生操作、仮編集・本編集等の編集操作を実現することができ、多大な商品価値を有することとなった。その反面、アクセス装置はこのDVD-VIDEO RECORDING規格に規定された膨大な量の情報を管理ファイルに記録する義務と、管理ファイルに収録された様々な情報を更新する義務とを負うこととなった。
【0003】
更新すべき情報の量が多くなる程、管理ファイルに障害部分が発生する確率は高くなる。こうした障害部分は、アクセス装置におけるシステムの異常発生や、システムの異常終了、システム内に潜在していたバグ等を原因として生じ得る。何れの原因で生じたにせよ、アクセス装置の製品化にあたっては、これらの障害部分が生じた場合の処置が求められることとなる。
【0004】
障害部分を有した書換型DVDが装填された場合、従来のアクセス装置は、そのようなディスクを不正ファイルとして処置する。つまりこの書換型DVDに対して、読み出し・書き込み等の一切のアクセスを行わず、この書換型DVDを機器外部にイジェクトするか、或は、ユーザの同意を得た上、初期化する。
障害部分を有するディスクに対して、一切のアクセスを行わず、初期化を促すというのは、一見乱暴なように思えるが、やむをえない措置である。
【0005】
その理由は以下の通りである。DVD-VIDEO RECORDING規格に準拠したアクセス装置をあるメーカが製造した場合、当該アクセス装置は"DVD"のロゴが付されて、一個の商品として流通過程に置かれる。取引者・需要者は、"DVD"のロゴが付されていることから、このアクセス装置がDVD-VIDEO RECORDING規格に規定されたデータ構造に対してアクセスを行うものと信じて、このアクセス装置について取り引きを行う。DVD-VIDEO RECORDING規格に準拠している旨を示すロゴが付されているにも拘わらず、DVD-VIDEO RECORDING規格に規定されたデータ構造とは異なるデータ構造を看過したり、読み書きを行うのなら、そのアクセス装置はもはやDVD-VIDEO RECORDING規格準拠のアクセス装置とは言えない。そうしたアクセス装置が流通経路に置かれている状態を放置すれば、そのアクセス装置を製造したメーカは、規格違反の商品を、あたかも規格準拠と信じ込ませて販売したとして、DVD-VIDEO RECORDING規格普及に努める他のメーカーや標準化団体からその責任を厳しく追究されることとなる。そうした火の粉が自社に降りかかることを避けるため、DVD-VIDEO RECORDING規格に準拠したアクセス装置を製造するメーカーは、書換型DVDのアクセスにあたって、これに記録されているデータの正当性を厳しくチェックし、障害部分とおぼしき箇所が書換型DVDに存在するなら、その書換型DVDを不正なディスクとして処置する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
不正な値が管理ファイルに存在するという理由で、その光ディスクを不正ファイル扱いするのは、DVD-VIDEO RECORDING規格に対する信用向上を図るため、やむを得ない措置であるが、その書換型DVDに既に記録されている映像の放棄を、ユーザに求めるのに等しい。たかだか数バイトの不正値が存在するという理由で、そのDVDに記録された1時間、2時間もの映像の放棄を求めるというのは、ユーザに対する配慮が余りにも欠けている。
【0007】
VTRを用いてビデオテープに映像を録画する場合と比較すると、VTRは制御情報をビデオテープに記録しないので、VTRが不正な値をビデオテープに書き込むことは有り得ず、録画された映像の放棄を危惧する必要はない。
映像の放棄の可能性があるアクセス装置と、映像放棄の可能性がないVTRとを比べると、そうした危惧が不要なVTRの方が優れているように錯覚してしまう。映像放棄の可能性が高い状態では、多くのユーザは、自分が所持しているVTRをアクセス装置に置き換えることを希望しないと考えられる。VTRの代替機として、アクセス装置を多くのユーザに普及するには、そうした可能性をできるだけ低くすることを検討すべきである。
【0008】
本発明の目的は、管理ファイルに障害部分が存在していた場合における映像放棄の可能性をなるべく低くすることができるアクセス装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明に係るアクセス装置は、ビデオオブジェクトを格納したAVファイルと、管理ファイルとが記録されており、当該管理ファイル内にビデオオブジェクトの再生に不可欠な情報が記述された再生進行系テーブルと、ユーザ操作により付加的な情報が記述されたユーザ編集系テーブルとが収録されている光ディスクをアクセスするにあたって、管理ファイルの障害発生に対処し得る構成を有している。即ち、管理ファイルにおける障害部分の所在を特定する特定手段と、再生進行系テーブルには障害部分は存在しないが、ユーザ編集系テーブルに障害部分が存在する場合、管理ファイルを書込が禁止されたライトプロテクトファイルとしてオープンするファイルアクセス手段と、破壊されたテーブルが再生進行系テーブルである場合、当該テーブルを不正ディスクとして処置する処置手段とを備え、前記管理ファイルは更に、再生進行系テーブル及びユーザ編集系テーブルの先頭アドレスを示すインデックス部を含み、再生進行系テーブル及びユーザ編集系テーブルは、自身の実効長を示す実効長情報を含み、前記特定手段は、インデックス部に示された各テーブルの先頭アドレスと、各テーブルの実効長とに基づき、テーブル同士のオーバーラップを検出する検出部と、オーバーラップにより破壊されたテーブルを特定する特定部とを備え、前記ファイルアクセス手段は、再生進行系テーブルは破壊されていないが、ユーザ編集系テーブルは破壊されている場合、当該テーブルをライトプロテクトファイルとしてオープンして、再生進行系テーブルのみを管理ファイルから読み出すことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、光ディスクについてのアクセス装置の実施形態として、DVD-RAMに対する記録・再生を行うDVD-RAMレコーダについて説明を行う。
初めに、DVD-RAMにおける再生単位について説明する。図1は、DVD-RAMの再生において必須となる再生単位を示す図である。必須といったのは、この図における再生単位が存在しなければ、このDVD-RAMに記録された各種ストリームの再生は不可能となるという意味である。本図に示すように、ストリーム再生進行に不可欠な再生単位には、1つ以上のビデオオブジェクト(VOB#1・・・・#4)、それぞれのVOBに対して、1対1の比率で対応づけられたビデオオブジェクト情報(VOBI#1・・・・#4)、複数のセル(CELL#1・・・・#4)からなるオリジナルプログラムチェーン(Original_PGC)、オリジナルプログラムチェーンに含まれるセルのうち、図中のC_Nsにて特定されるものからなるプログラム(PG)がある。複数のVOBのうち、どれがセルに対応するかは、図中のVOBI_SRPNにて特定される。また1個のVOBのうち、何処から何処までの範囲をセルとして指定するかは、図中のCell_START_PTM、Cell_END_PTMにて指定される。 続いて図2を参照しながら、VOBの内部構成について説明する。図2は、VOBの構成を段階的に詳細化した図である。VOB(Video Object)は、ビデオストリーム、オーディオストリームを多重化することにより得られたISO/IEC13818-1規格準拠のプログラムストリームであって、その終端部にprogram_end_codeが付与されていないものをいう。即ち、本図において上段に位置する論理フォーマットは、その下段に位置する論理フォーマットを詳細化したものである。
【0011】
本図において1段目に位置するビデオストリームは、その2段目に示すように複数のGOPに分割される。GOP単位のピクチャデータは、2KByte単位に複数に分割される。一方、1段目の右側に位置するオーディオストリームは、3段目に示すように約2KByte単位に複数に分割される。2KByteに分割されたGOP単位のピクチャデータは、約2KByte単位に分割されたオーディオストリームとインターリーブ多重化されて、4段目に示すパック列を形成している。このようなパック列は、5段目に示す複数のVOBU(Video Object Unit)を形成しており、6段目に示すVOBは複数のVOBUが時系列に配列された構成を持つことがわかる。本図における破線に示す引き出し線は、下段の論理フォーマットがその上段の論理フォーマット内のどの部分を詳細化したかを明確にしている。この表記に基づいて図中の破線を参照すると、5段目におけるVOBUは、4段目に示したパック列に対応しており、更に2段目に示すGOP単位のピクチャデータに対応している。
【0012】
破線に示した対応関係からも明らかなようにVOBUとは、その再生時間が約0.4秒〜1.0秒となるピクチャデータからなる少なくとも1つ以上のGOPと、このピクチャデータと共に多重化されているオーディオデータを含む単位であり、MPEG規格におけるビデオパック−オーディオパックを配列して構成されていることがわかる。
【0013】
続いて、ユーザの編集操作にて定義された再生単位について説明する。編集操作にて定義された再生単位には、プレイリスト(PL)がある。図3は、PLと、ビデオオブジェクト情報、VOBとの対応関係を示す図である。プレイリストは、ユーザ定義プログラムチェーンとも呼ばれ、オリジナルプログラムチェーン同様1つ以上のセル(CELL#1・・・・#2)を含む。複数のVOBのうち、どれがセルに対応するかは、オリジナルプログラムチェーン同様、図中のVOBI_SRPNにて特定される。また1個のVOBのうち、何処から何処までをセルとして指定するかは、オリジナルプログラムチェーン同様、図中のCell_Start_PTM、Cell_END_PTMにて指定される。
【0014】
以上がDVD-RAMにおける再生単位であるが、この他にも再生進行に必須な情報としては、各VOBに多重化されているシステムのビデオ属性、オーディオ属性がどのようなものであるかを示すストリーム属性(VOB_STI)がある。
またユーザの編集操作により設定された情報としては、PLやPGの再生時に表示されるアイテムテキスト、エントリポイント等、DVD-RAMレコーダの製造メーカにより独自に規定された情報からなるMNFI等がある。
【0015】
続いて、これら再生進行系再生単位、ユーザ編集系再生単位がどのようなファイル構成、データ構成で実現されているかについて説明する。
図4は、DVD-RAMのファイル構成を示す図である。本図に示すように、DVD-RAMには、ROOTディレクトリの配下に、VIDEO_RTRディレクトリが設けられ、このVIDEO_RTRディレクトリにAVファイル1、AVファイル2、管理ファイルが記録されている。
【0016】
AVファイル1は、1つ以上のVOBを収録しており、AVファイル2は、1つ以上の静止画VOGを収録している。管理ファイルは、AVファイルに収録されるVOBを、図1に示したような再生進行系の再生単位、図3に示したようなユーザ編集系の再生単位として扱うための各種管理情報を収録すると共に、各種再生進行系データ、ユーザ編集系データを収録したファイルである。
【0017】
図5は、管理ファイルの内部構造を示す図である。本図に示すように、管理ファイルは、『RTR_VMGIテーブル(RTR_VMGIT)』、『M_AVFIテーブル(M_AVFIT)』、『S_AVFIテーブル(S_AVFIT)』、『ORG_PGCIテーブル(ORG_PGCIT)』『UD_PGCIテーブル(UD_PGCIT)』『TXTDT_MGテーブル(TXTDT_MGT)』『MNFIテーブル(MNFIT)』とからなる。このうち『RTR_VMGIテーブル』〜『ORG_PGCIテーブル』は再生進行系の情報を格納した再生進行系テーブルであり、『UD_PGCIテーブル』〜『MNFIテーブル』は、ユーザの編集操作により設定された情報を収録したテーブルである。
【0018】
再生進行系テーブルに障害部分が生じた場合、DVD-RAMの再生に致命的なダメージとなるのに対して、ユーザ編集系テーブルに障害部分が生じたとしても、かかるダメージは生じない。何故なら、再生進行系テーブルは、VOBの録画システムにより記述され、VOBと密接な関係(一体性)を有しているものであり、VOBの再生進行に必要不可欠なものだからである。また再生進行系テーブルに障害部分を有したディスクさえも正当なディスクとしてアクセスしようとすると、この障害部分が更新されることにより、制御情報の傷口が大きく広がってしまうこともある。障害部分の規模が大きくなれば、機器のハングアップやシステム破壊等、これを原因とした深刻な障害をシステムに与えかねない。ディスク側の障害部分がシステムに波及することを避ける意味でも、かかる障害部分を有するディスクを、不正ファイルとして扱うことは必要であると解される。
【0019】
これとは逆に、ユーザ編集系テーブルは、ユーザによる編集操作の過程で、付加的な情報が記述されるものであり、VOBとの関係は希薄だからである。
『RTR_VMGIテーブル』は、破線の矢印h0に示すように『VMGI_MAT』と、このDVD-RAMに対して設定されたプレイリストサーチポインタの個数を示す『PL_SRP_Ns』と、『PL_SRP#1・・・・#P』とからなる。『VMGI_MAT』は、破線の矢印h1に示すようにRTR_VMGIテーブル自身の実効長「RTR_VMGI_EA」及び各管理テーブルの開始アドレス「M_AVFIT_SA」「S_AVFIT_SA」、「ORG_PGCI_SA」「UD_PGCI_SA」「TXTDT_MG_SA」「MNFI_SA」からなる。
【0020】
『PL_SRP』は、破線の矢印h2に示すように、このPLに対応するユーザ定義PGCを示す『PGCN』と、このPLに対応するテキストを示すポインタである『IT_TXT_SRPN』とを含む。
『M_AVFIテーブル』は、動画VOBについての管理テーブルであり、破線の引き出し線h3に示すように、このM_AVFITに含まれるVOB_STIの数を示す『VOB_STI_Ns』と、M_AVFITの実効長を示す『M_AVFIT_EA』と、VOBについての属性情報である『VOB STI#1・・・・#K』と、『M_AVFI』とから構成される。『VOB STI』は、各動画VOBに含まれるピクチャデータがどのようなビデオ属性を有しているか(圧縮方式、アスペクト比、NTSC/PAL、line21情報など)、各VOBに含まれるオーディオデータがどのようなオーディオ属性を有しているか(圧縮方式、チャンネル数、周波数など)を示す。
【0021】
『M_AVFI』は、破線の引き出し線h4に示すように『VOBI#1・・・・#N』からなり、『VOBI』は、破線の引き出し線h5に示すように、VOBの種別『VOB_Type』、VOBを構成するビデオストリームの先頭ビデオフレームの再生が開始される時刻を示す再生開始時刻『VOB_Start_PTM』、VOBを構成するビデオストリームの最終ビデオフレームの再生が終了する時刻を示す再生終了時間『VOB_End_PTM』、VOBの先頭の記録日時を示す記録日時情報『VOB_REC_TM』、VOB STI#1・・・・#Kのうち、このVOBに対応するものを指定するポインタ『VOB_STIN』、そのVOBを構成するVOBUのタイムマップ情報『TMAPI』から構成される。
【0022】
『S_AVFIテーブル』は、静止画VOBについての管理テーブルである。
『ORG_PGCIテーブル』は、破線の矢印h6に示すように『OPG_PGCIテーブル』の実効長を示す『OPG_PGCI_EA』と、このPGCに、番組(プログラム)が何個含まれているかを示す『PG_Ns』と、このPGC情報に、CELL情報についてのサーチポインタが何個含まれているかを示す『CI_SRP_Ns』と、PGCに含まれる複数番組のそれぞれについての番組情報『ORG_PGI#1・・・・#M』と、このPGCIに含まれる複数セル情報についてのサーチポインタである『ORG_CI_SRP#1・・・・#N』と、複数のCELL情報『ORG_CELLI#1・・・・#N』とからなる。
【0023】
『ORG_PGI』は、破線の矢印h7に示すように、TXTDT_MGに含まれる複数のIT_TXTIのうち、このPGに対応するものを指定する『IT_TXT_SRPN』と、このPGにCELL情報が何個含まれているかを示す『C_Ns』とからなる。
セル情報『ORG_CELLI』は、破線の矢印h8に示すように、M_AVFITに含まれる複数のVOB情報のうち、本動画セルに対応するものを指定するポインタ『VOBI_SRPN』、本動画セルに対応するVOBにおいて、どこからどこまでの区間を動画セルとして指定するかを示すタイムコードの組みである『Cell_Start_PTM』『Cell_END_PTM』を含んでいる。
【0024】
続いて『UD_PGCITテーブル』、『TXTDT_MG』、『MNFIT』について説明する。『UD_PGCITテーブル』は、破線の引き出し線h9に示すように、UD_PGCITの実効長を示す『UD_PGCIT_EA』と、UD_PGCI_SRPの個数を示す『UD_PGCI_SRP_Ns』と、UD_PGCIそれぞれについてのサーチポインタである『UD_PGCI_SRP#1・・・・#K』と、ユーザ定義PGC情報『UD_PGCI#1・・・・#K』とからなる。『UD_PGCI』は、破線の引き出し線h10に示すように、UD_CI_SRPの個数を示す『CELLI_SRP_Ns』と、UD_CIのそれぞれについてのサーチポインタである『UD_CI_SRP#1・・・・#M』と、CELL情報『UD_CELLI#1・・・・#M』とからなる。CELL情報は、そのCellに対応するVOBのVOBIへのサーチポインタ『VOBI_SRPN』、Cellの開始点を示すタイムコード『Cell_Start_PTM』、Cellの再生点を示すタイムコード『Cell_End_PTM』から構成される。
【0025】
『TXTDT_MGテーブル』は、破線の引き出し線h12に示すように、TXTDT_MGの実効長を示す『TXTDT_MG_EA』と、IT_TXT_SRPの個数を示す『IT_TXT_SRP_Ns』と、IT_TXTそれぞれについてのサーチポインタである『IT_TXTI_SRP#1・・・・#K』と、アイテムテキスト『IT_TXT#1・・・・#K』とからなる。
ORG_PGI,PL_SRPに含まれるサーチポインタ(IT_TXT_SRPN)を用いて、ITEM_TXT_SRPテーブルを検索し、そこから得られたアドレスを元にIT_TXTにアクセスする。
【0026】
『MNFIテーブル』は、破線の引き出し線h13に示すように、MNFITの実効長を示す『MNFI_EA』と、MNFITの個数を示す『MNFI_Ns』と、MNFITそれぞれについてのサーチポインタである『MNFI_SRP#1・・・・#L』と、システム毎の固有情報が記述される『MNFI#1・・・・#L』とからなる(かかる固有情報の一例には、サムネール画像やサムネールについてのエントリポイントを記述するためのポインタ情報等がある。)。
【0027】
ITEM TXTが、PG/PLによりどのように参照されるかを示したのが、図7である。図7に示すように、PG/PLの双方が有している『IT_TXT_SRPN』は、TXTDT_MGTに含まれるITEM_TXT_SRP#1・・・・#Kのうち、何れかのものを指示している。ITEM_TXT_SRPは、IT_TXTIのアドレスを格納しているため、ITEM_TXT_SRPを介してIT_TXTIのアドレスを取得することにより、IT_TXTにアクセスすることができる。
【0028】
図8は、VMGI_MATに記述された開始アドレス(M_AVFIT_SA〜MNFIT_SA)と、管理テーブルに記述された実効長(M_AVFIT_EA〜MNFIT_EA)とにより、各管理テーブルの占有範囲がどのように表されるかを示す。本図の右側において、記号『{』で示されている範囲が、M_AVFIT_EA〜MNFIT_EA及びM_AVFIT_SA〜MNFIT_SAにて、一義的に導き出される各管理テーブルの占有範囲である。
【0029】
VMGI_MATに記述された各管理テーブルの開始アドレス(M_AVFIT_SA〜MNFIT_SA)は、管理ファイル先頭から、各管理テーブルまでのオフセットを意味していることがわかる。一方、各管理テーブルにおける実効長(M_AVFIT_EA〜MNFIT_EA)は、自身のテーブル先頭を"0"としたオフセットを意味する。これにより、各管理テーブルの終了アドレスは、RTR_VMGIにおけるVMGI_MATに記述された開始アドレスと、管理テーブルに記述された実効長とを足し合わせることにより、求めることができる。
【0030】
開始アドレス及び実効長が正当なら、こうして算出される終了アドレスが、次順位の管理テーブルの開始アドレスに等しいか、或は、終了アドレスが次順位の管理テーブルの開始アドレスより小さくなるが、開始アドレス及び実効長が不正なら、こうして算出される終了アドレスが、次順位の管理テーブルの開始アドレスより大きくなる。これは、管理テーブル同士のオーバーラップが現れてることを意味する。
【0031】
以上のようにデータが記録されたDVD-RAMをアクセスするため、構成されたDVD-RAMレコーダについて説明する。図9は、DVD-RAMレコーダの内部構成を示す図である。本図に示すように、DVD-RAMレコーダは、MPEGデコーダ101、信号出力部102、信号入力部103、MPEGエンコーダ104、ユーザインターフェイス(U/I)部105、トラックバッファ106、ドライブ装置107、半導体メモリ108、IFO FLAG格納部109、システム制御部110から構成される。
【0032】
先ず初めに、再生処理に用いられる構成要素(MPEGデコーダ101、信号出力部102)について説明する。
MPEGデコーダ101は、デコード処理がシステム制御部110により要求されれば、DVD-RAMから読み出され、トラックバッファ106に格納されたVOBUをデコードすることにより、ビデオ信号を得て、信号出力部102に出力する。
【0033】
信号出力部102は、MPEGデコーダ101のデコードにより得られたビデオ信号を、接続されたテレビなどに出力する。
続いて録画処理に用いられる構成要素(信号入力部103、MPEGエンコーダ104)について説明する。
信号入力部103は、DVD-RAMレコーダ外部から順次入力されてくるビデオ信号、オーディオ信号を受け付ける。ビデオ信号は、複数のビデオフレームからなり、オーディオ信号は、複数のオーディオフレームからなるので、信号入力部103は、これらを順次MPEGエンコーダ104に出力する。
【0034】
MPEGエンコーダ104は、信号入力部103から入力されてくるビデオフレームをビデオエンコードすることによりビデオデータを生成し、また同時に信号入力部103から入力されてくるオーディオフレームをオーディオエンコードすることによりオーディオデータを生成する。それら生成されたビデオデータとオーディオデータを、システムエンコードすることにより、MPEGエンコーダ104は、VOBUを形成し、トラックバッファ106に順次格納する。VOBUのシステムエンコードが完了する毎に、MPEGエンコーダ104はシステム制御部110に対してエンコードが完了したVOBUについての情報を通知する。録画および録音の停止が命じられた場合、その直後に入力されたビデオフレーム又はオーディオフレームに対して、ビデオエンコード、オーディオエンコード、システムエンコードを行う。システムエンコードが完遂した時点で、全エンコードを終了し、それまでに生成されたVOBUをトラックバッファ106に転送する。その後、エンコード処理が終了した旨をシステム制御部110に伝える。
【0035】
続いて、再生処理時、録画処理時の双方において用いられる構成要素(U/I部105、ドライブ装置107)について説明する。以降の説明のうち、再生処理に係るものには、文頭に記号"(i)"を付し、録画処理に係るものには、文頭に記号"(ii)"を付すものとする。
U/I部105は、再生、録画の何れを行うかの指定をユーザから受け付ける。(i)再生処理の開始にあたって、複数の番組からなる番組表をユーザに提示し、これらの何れかをカーソル操作で選択できるようなGUI環境をユーザに提供する。ユーザーが再生する番組を選択すると、U/I部105はシステム制御部110に対して、指定された番組の再生を要求する。(ii)録画処理の開始にあたって、U/I部105は、ビデオの圧縮方法やシステムビットレート等のパラメータ設定を、ユーザから受け付ける。
【0036】
ドライブ装置107は、(i)再生処理時にあたって、読出先アドレスと、データサイズとが指定されたREAD命令がシステム制御部110により発行されれば、要求されたアドレスから、VOBUを読み出すようDVD-RAMをアクセスする。VOBUが読み出されれば、読み出されたVOBUを順次トラックバッファ106に格納する。以降、トラックバッファ106がVOBUにより充填されるまで、当該読み出し処理を繰り返し行う。トラックバッファ106が充填されると、トラックバッファ106に空きが生じるのを待ち、しばらくしてトラックバッファ106に空きが出来たら、トラックバッファ106がアンダーフローしないように、DVD-RAMから新たにデータを読み出して、トラックバッファ106に書き込む。要求にされたデータサイズに達するまで、ドライブ装置107は、以上の読み出し処理を繰り返し行う。(ii)録画処理時にあたって、MPEGエンコーダ104のエンコードにより得られたVOBUがトラックバッファ106に蓄積されると、ドライブ装置107は、トラックバッファ106に格納されているVOBUのデータをDVD-RAMに記録する。
【0037】
続いて管理ファイルのオープン時に用いられる構成要素(半導体メモリ108、IFO FLAG格納部109)について説明する。
半導体メモリ108は、本DVD-RAMレコーダに装填されたDVD-RAMに記録されている管理ファイルを常駐させておく記憶領域である。ここに格納されている管理ファイルは、障害部分を有さない正当なもの▲1▼、ユーザ編集系テーブルに障害部分を有していたもの▲2▼、ユーザ編集系テーブル及び再生進行系テーブルに障害部分を有していたが修復されたもの▲3▼に限られる。再生進行系テーブルに修復不可能な障害部分を有している管理ファイル▲4▼はここに格納されない。尚、DVD-RAMから半導体メモリ108に管理ファイルを読み出すという行為は、一般にファイルオープンと呼ばれる。
【0038】
管理ファイルを半導体メモリ108に常駐しておくのは以下の理由による。管理ファイルは、録画時や再生時においても書き換えられる可能性があり、この場合、管理ファイルのデータサイズが大きくなることも有り得る。またファイルサイズは同じであるが、ファイル内部においてデータ移動が頻繁に生じることも有り得る。こうしたサイズ変動やデータ移動が伴う書き換え処理を、DVD-RAMに対して行おうとすると、ディスクアクセスが頻発してしまうので、賢明でない。また管理ファイルの書き換えが、VOBUの読み出し中に必要になることもあり、この場合、管理ファイルに対するアクセスが、VOBUに対するアクセスと競合してしまう。ディスクアクセス回数の低減と、ディスクアクセスの競合とを避けるべく、管理ファイルについては、半導体メモリ108に常駐させることとしている。
【0039】
IFO FLAG格納部109は、半導体メモリ108に格納された管理ファイルがライトプロテクトされているか、ライトフリーであるかを示すIFO FLAGを格納している。IFO FLAGがライトフリーを示していれば、半導体メモリ108に格納されている管理ファイルを書き換えることができ、またこれをDVD-RAMに書き戻すことが可能なので、DVD-RAMに対する編集や録画が事実上許可されることとなる。管理ファイルに対する書き換えが禁じられるということは、このDVD-RAMに対する一切のデータ書き込みは禁じられることを意味するので、装填時においてIFO FLAGがライトプロテクトに設定されたDVD-RAMを『ライトプロテクトディスク』といい、かかるディスクをオープンすることを『ライトプロテクトディスクをオープンする』という。
【0040】
IFO FLAGがライトプロテクトを示していれば、半導体メモリ108に格納されている管理ファイルを書き戻すことはおろか、書き換えることすらできない。DVD-RAMに対する編集や録画は事実上禁止されていることとなる。半導体メモリ108における管理ファイルの読み出しについては、何等制限が課されてないので、半導体メモリ108に格納された再生進行系テーブル、ユーザ編集系テーブルを自由に参照することができ、これを用いたDVD-RAMの再生を自在に行うことができる。DVD-RAMの再生を行う場合にあっても、エントリーポイントやRESUME情報の設定は行なえない。何故なら、これらの設定処理は、管理ファイルの更新を伴うからである。
【0041】
IFO FLAGがライトプロテクト、ライトフリーに設定されるための条件であるが、IFO FLAGがライトフリーに設定されるのは、管理ファイルに障害部分がないケースに限られる。その他のケース、即ち、ユーザ編集系テーブルに障害部分を有した管理ファイルが格納された場合、又は、障害部分が修復された管理ファイルが半導体メモリ108に格納された場合、IFO FLAGはライトプロテクトに設定される。
【0042】
最後に、DVD-RAMの再生時、DVD-RAMの録画時、管理ファイルのオープン時の何れにも用いられる構成要素として、システム制御部110について説明する。以降の説明において、ファイルオープン処理に係るものには、文頭に記号"(iii)"を付すものとする。
システム制御部110は、(iii)DVD-RAMがDVD-RAMレコーダに装填された際、このDVD-RAMに記録された管理ファイルをオープンする処理と、(i)半導体メモリ108に格納された管理ファイルを参照しながらDVD-RAMを再生する処理と、(ii)オープンされた管理ファイルの更新を行いながら、DVD-RAMに対して録画を行う処理とを制御する。
【0043】
(i)再生時において、システム制御部110は、U/I部105に対する番組設定がなされるのを待ち、番組設定がなされれば、指定された番号のPGを探索して、PGを構成するCELL情報を取得し、CELLのCELL_Start_PTMのタイムコードが指している場所をTMAPIから探索する。これらを元に、CELL_Start_PTM、CELL_End_PTMに含まれるVOBUを探索し、このVOBUに含まれる先頭ピクチャデータの開始アドレス、サイズを求めて、VOBUの読み出しを行うよう、その先頭アドレス、先頭アドレスをドライブ装置に伝える。同様に、このVOBUをデコードするよう、MPEGデコーダに先頭アドレス、サイズを指示する。MPEGデコーダにデコード指示を放った後、MPEGデコーダからデコード完了通知が発せられるのを待ち、発せられれば、同じセルに含まれる次順位のVOBUに対するデコード指示を行う。以降、同じセルに含まれる全てのVOBUについて、同様の処理を繰り返す。一つのセルについてのデコード指示が終われば、同じPGに含まれる残りのセルについて、同様の処理を繰り返し行う。(i.1)再生時において、エントリーポイントの設定操作や、RESUME情報の設定操作がなされると、管理ファイルにこれらに書き込む。
【0044】
(ii)録画時においてシステム制御部110は、U/I部105が受け付けたビデオの圧縮方法やシステムビットレート等のパラメータをエンコーダ部104に設定する。一方、管理ファイルにVOB STIとVOBI、CellIの雛形を作り、エンコーダ部104にビデオフレームのエンコードと音声のエンコードを要求する。VOBUのシステムエンコードが完了する毎に、MPEGエンコーダ104から通知されるVOBU情報を受け取って、このVOBU情報を元に、管理ファイルを更新する。システム制御部110は、録画および録音の停止が命じられ、エンコード処理終了がMPEGエンコーダ104から通知されれば、ドライブ装置107を通してトラックバッファ106に格納されている残り全てのVOBUのデータをDVD-RAMディスクに記録する。
【0045】
(iii)オープン時においてDVD-RAMがDVD-RAMレコーダに装填された際、システム制御部110は、このDVD-RAMに記録された管理ファイルがDVD-VIDEO RECORDING規格に適合しているか、又は、DVD-VIDEO RECORDING規格に適合しない障害部分を有しているかをチェックし、このチェック結果に応じて、管理ファイルを半導体メモリ108に格納させると共に、IFO FLAG格納部109におけるIFO FLAGを設定する。(iii.1)図10、図11、図12は、システム制御部110による管理ファイルのオープン処理と、管理ファイルの書き戻し処理とを模式的に描いた図である。DVD-RAMがDVD-RAMレコーダに装填された際、システム制御部110は、矢印y10に示すように、管理ファイルを読み出すと共に、上述したチェックを、この管理ファイルに対して行う。DVD-VIDEO RECORDING規格に違反した障害部分を有さず、DVD-VIDEO RECORDING規格の適合が明らかな場合は、矢印y11に示すようにこの管理ファイルを半導体メモリ108に常駐させると共に、IFO FLAG格納部109をライトフリー(WRITE FREE)に設定する。IFO FLAG格納部109がライトフリーに設定されれば、矢印y12に示すように半導体メモリ108に格納された管理ファイルに対する書き換えは可能であり、また矢印y13に示すように半導体メモリ108に格納された管理ファイルをDVD-RAMに書き戻すことも可能である。
【0046】
(iii.2)図11は、ユーザ編集系テーブルに障害部分を有しているDVD-RAMについてのオープン処理と、管理ファイルの書き戻し処理とを模式的に描いた図である。かかるDVD-RAMがDVD-RAMレコーダに装填された際、システム制御部110は、矢印y10に示すように、管理ファイルを読み出すと共に、上述したチェックを、この管理ファイルに対して行う。DVD-VIDEO RECORDING規格に違反した障害部分をユーザ編集系テーブルに有している場合、矢印y21に示すようにこの管理ファイルを半導体メモリ108に常駐させると共に、矢印y22に示すようにIFO FLAG格納部109をライトプロテクトに設定する。IFO FLAG格納部109がライトプロテクトに設定されれば、矢印y23に示すような半導体メモリ108に格納された管理ファイルに対する書き換えは不可能であり、また矢印y24に示すように半導体メモリ108に格納された管理ファイルをDVD-RAMに書き戻すことも不可能である。
【0047】
(iii.3)図12は、再生進行系テーブルに障害部分を有しているDVD-RAMについてのオープン処理と、管理ファイルの書き戻し処理とを模式的に描いた図である。かかるDVD-RAMがDVD-RAMレコーダに装填された際、システム制御部110は図10、図11の場合と同様、矢印y10に示すように、管理ファイルを読み出すと共に、上述したチェックを、この管理ファイルに対して行う。DVD-VIDEO RECORDING規格に違反した障害部分を再生進行系テーブルに有している場合、矢印y41に示すように、DVD-RAMを再フォーマットするか、或は、矢印y42に示すように、DVD-RAMレコーダから、DVD-RAMをイジェクトする。
【0048】
(iii.4)以上の処理のうち、管理ファイルのチェック処理は、図13から図20までのフロ−チャ−トを実行する実行形式プログラムにより実現される。以降、各フロ−チャ−トを参照しながら、再生制御部111のチェック手順を詳細に説明する。
図13は、管理テーブルがオーバーラップしていないかどうかのチェックを行う際の処理手順を示すフローチャートである。図13のステップS1301では、前処理としてIFO_FLAGをライトフリー(WRITE FREE)にセットする。
【0049】
ステップS1302において、管理ファイル先頭を基準としたM_AVFIテーブルの終了アドレスを算出し、その終了アドレスと、次のテーブルであるORG_PGCIテーブルの開始アドレスを比較し、終了アドレスがORG_PGCIテーブルの開始アドレスより大きくないか否かを確認する。ここで、終了アドレスがORG_PGCIテーブルの開始アドレスより大きい場合には、ORG_PGCIテーブルが異常な状態であり、その修正が難しいため、DVD-RAMレコーダに装填されたDVD-RAMを不正ディスクとして処置する。
【0050】
ステップS1302の条件がYes(M_AVFIテーブルとORG_PGCIテーブル間でオーバーラップが発生していない)の場合、ステップS1303に進み、ORG_PGCIテーブルとUD_PGCIテーブルの間のチェックを行う。ここでオーバーラップが検出された場合は、やはり修正が難しいため、不正なディスクとして処理を終了する。
【0051】
ステップS1303がYesの場合、ステップS1304に進み、UD_PGCIテーブルとTXTDT_MGテーブルの間のチェックを行う。ここでオーバーラップが検出された場合は、ステップS1307に進み、UD_PGCIテーブル全体を半導体メモリ108に常駐されている管理ファイルから削除する。この際、VMGI_MAT内のUD_PGCI_SAも"0"に初期化する。そしてライトプロテクトを示すよう、IFO_FLAGをセットする。
【0052】
ステップS1305に進んだ場合、TXTDT_MGとMNFITの間のオーバーラップチェックを行う。もしオーバーラップが検出された場合には、ステップS1308に進み、TXTDT_MG全体をシステムメモリ上の管理ファイルから削除し、VMGI_MAT内のTXTDT_MG_SAを"0"に初期化する。そしてライトプロテクトを示すよう、IFO_FLAGをセットする。
【0053】
ステップS1306に進んだ場合、MNFITが管理ファイル内に収まっているかどうかのチェックを行う。MNFITの終了アドレスは、これまで同様MNFIT_SAとMNFIT_EAを足すことで算出できる。一方管理ファイルの終了アドレスは、図6に示すRTR_VMG_EAである。この2つの値を比較し、MNFITの終了アドレスがRTR_VMG_EA以下であれば、各テーブルのアドレス関係は正しいので、第2ステップのチェックに進む。もし、MNFITの終了アドレスがRTR_VMG_EAより大きい場合、MNFITが異常な状況にあるので、ステップS1309に進み、MNFIT全体をシステムメモリ上の管理ファイルから削除し、VMGI_MAT内のMNFIT_SAを"0"に初期化する。そしてIFO_FLAGをWRITE PROTECTにセットした後、第2チェックへ進む。
【0054】
第2チェックのフローを図14に示す。第2チェックでは、M_AVFIテーブル内のチェックを行う。第2チェックにおいて、障害部分が1つでも、発見されれば、DVD-RAMを不正ディスクとして処置している。これはM_AVFITが、AVファイルの再生進行に必要不可欠な情報を格納した管理テーブルであるため、ここに障害部分があった場合には、そのデータを使用した動作が保証出来ないからである。
【0055】
先ずステップS1401において、M_AVFITのサイズを算出する。算出するにはM_AVFITを構成する各テーブルのサイズと、各テーブルの要素数を必要とする。各テーブルのサイズはDVD-VIDEO RECORDING規格で定められており、各テーブルの要素数は、各テーブル内に要素数が管理されている。例えば、VOB_STIテーブルのサイズは60バイトであり、要素数はM_AVFITのVOB_STI_Nsからわかる。これらの情報を元に、図7に示したM_AVFITのサイズを計算すると以下の式になる。
【0056】
SIZE = 2(=VOB_STI_Nsのサイズ)+4(=M_AVFIT_EAのサイズ)+
60(=VOB_STIのサイズ)×VOB_STI_Ns+Σ各VOBIサイズ
各VOBIサイズをΣを用いて総和をとるように表記したのは、VOB毎にタイムマップのサイズが異なるため、タイムマップの中に関して、テーブルサイズ×要素数という計算が必要になり、数式で表すには複雑になるので、このように簡易に表記している。
【0057】
ステップS1401にて、M_AVFITのサイズが算出されたら、それを元にステップS1402に移行し、M_AVFIT内のM_AVFIT_EAと比較を行う。M_AVFIT_EAはM_AVFIT先頭を"0"としたオフセットであり、それはM_AVFITのサイズそのものである。そのため、SIZEとM_AVFITは必ず等しくならなければならない。これが異なる場合は、M_AVFIT内のどこかに規格違反があることになるため、不正ディスク扱いとして終了する。
【0058】
ステップS1402においてM_AVFIT_EAとSIZEが等しいと判定された場合は、ステップS1403において、M_AVFITと次に位置するテーブルに重なりがないかをチェックする。今回の例では、静止画が記録されてないことを想定して説明をしているので、図14では、M_AVFITの次に位置するテーブルがORG_PGCIである場合のケースを図示している。もし、静止画が記録されている場合には、ステップS1403で比較されるアドレスは、RTR_VMGI内のORG_PGCI_SAではなく、RTR_VMGI内のS_AVFIT_SAと比較が行われる。
【0059】
図14のステップS1403に説明を戻すが、これには、RTR_VMGI内のM_AVFIT_SAとステップS1401で求めたSIZEを足し合わせたものが、RTR_VMGI内のORG_PGCI_SAより大きくないか比較することで判断できる。もし、ここでORG_PGCI_SAより大きいとなると、規格違反となるため、不正ディスクとして処理を終了する。ステップS1403が規格に適合している判断された場合は、M_AVFI内の各VOBIの管理情報のチェックに移る。まずステップS1404では、VOBIテーブルを探索するカウンター変数vobNoを"0"に初期化する。
【0060】
次にステップS1405で変数vobNoを"1"インクリメントして、変数vobNoを更新する(ステップS1404から、ステップS1405に移行してきた場合は、変数vobNoに値"1"が設定され、VOBIテーブルの先頭がポイントされた状態となる)。ここで、変数vobNoがM_AVFITに管理されているVOBI数より大きくないか確認するために、M_AVFI内のVOBIsと変数vobNoとを比較する。もし、変数vobNoがVOBIsより大きい場合は、全てのVOBIをチェックしたことになるので、第3チェックへ進む。もし、VOBIsより変数vobNoが小さい場合は、チェックすべきVOBIが存在するので、ステップS1407に進む。
【0061】
ステップS1407では、VOBIのVOB_Start_PTMとVOB_End_PTMの大小関係を確認する。DVD-VIDEO RECORDING規格ではVOB_Start_PTMはVOB_End_PTMより小さいと規定されているので、もし、VOB_Start_PTMがVOB_End_PTM以上である場合は、規格違反として不正ディスク扱いで終了する。
次に図15を参照しながら、第3チェックの説明を行う。第3チェック処理は、ORG_PGCIテーブルのチェックである。ORG_PGCIテーブルは、ORG_PGI、ORG_CELLIから構成されていることは、上述した通りである。このため、ORG_PGCIのチェックは、ORG_PGIのチェックと、ORG_CELLIのチェックの二段構成になっている。
【0062】
まずORG_PGIのチェックであるが、ステップS1501で、ORG_PGCIのサイズの算出を行う。計算方法の考え方は、ステップS1401と同じである。ステップS1501で算出したサイズを変数SIZEにセットする。そしてステップS1502において、ORG_PGCI内のORG_PGCI_EAと変数SIZEの比較を行う。DVD-VIDEO RECORDING規格では、この2つの値は等しくなければならない。この2つの値が異なる場合は、不正ディスク扱いで終了する。もし、ステップS1502にて、ORG_PGCI_EAとSIZEが一致した場合は、ステップS1503にて、ORG_PGCIの次に位置するテーブルUD_PGCIとの重なりをチェックする。
【0063】
ステップS1503にて、ORG_PGCI_SAとSIZEを足し合わせたものが、UD_PGCI_SAより大きい場合、ORG_PGCIがUD_PGCIまで侵食していることになり、管理情報が壊れている可能性があるため、不正ディスクとして終了する。もし、ステップS1503が正しいと確認された場合は、各ORG_PGIのチェックを行う。
まずステップS1504にて、ORG_PGIテーブルを探索するため、変数pNoを"0"に初期化する。また、探索が終了したCELL数を管理するため、変数ORG_CELLsを"0"で初期化する。次にステップS1505において変数pNoを"1"増やす。ステップS1506にて、ORG_PGCI内のPG_Nsと変数pNoを比較し、チェックしなければならないORG_PGIが残っているかチェックする。もし、PG_Nsより変数pNoが大きい場合には、全ORG_PGIを探索したことになるので、ステップS1510へ進む。
【0064】
ステップS1510では、探索したORG_CELL数(ORG_CELLs)とORG_PGCIで管理しているCELL数(CI_SRP_Ns)が一致するか否かをチェックする。DVD-VIDEO RECORDING規格に準拠しているなら、ORG_CELLsとCI_SRP_Nsが一致するはずである。もしこれが一致しない場合は、不正ディスクとして終了する。もし一致する場合は、第4チェックへすすむ。それ以外の場合は、ステップS1507に移行して、ORG_PGIを構成しているORG_CELLIのチェックを行う。ORG_CELLIのチェック内容は、図16に示す。図16については、後程説明する。
【0065】
ステップS1508において、チェックが終了したORG_PGIについて、それを構成するCELL数をORG_CELLsに加えることにより、ORG_CELLsを更新する。
ORG_CELLsを更新したら、ステップS1509にて、ORG_CELLsがORG_PGCI内のCI_SRP_Nsより大きくないか否かをチェックする。もし、ORG_CELLsがCI_SRP_Nsより大きい場合は、DVD-VIDEO RECORDING規格違反であるため、不正ディスクとして終了する。それ以外の場合は、変数pNoがPG_Nsより大きくなるまでステップS1505からの処理を繰り返し行う。
【0066】
ステップS1507で行われる処理を、図16を使用して説明する。まずステップS1601にて、ORG_CELLIテーブルを探索するカウンタ変数cNoを"0"に初期化する。次にステップS1602にて、変数cNoに"1"を加えて更新する。そしてステップS1603にて、変数cNoとpNo番目のORG_PGを構成しているCELL数であるORG_PGI[変数pNo].C_Nsを比較する。変数cNoがC_Nsより大きい場合は、pNo番目のPGに存在する全ORG_CELLIをチェックし終わったことになるので、次のORG_PGIのチェックのため、図15のステップS1509へジャンプする。もし、変数cNoがC_Nsより小さい場合は、チェックすべきORG_CELLIがまだ残っているということなので、ステップS1604に進む。
【0067】
ステップS1604では、CELL_Start_PTM、CELL_End_PTMの大小関係を確認する。DVD-VIDEO RECORDING規格では、CELL_Start_PTMは、CELL_End_PTMより小さくなければならない。もし、CELL_Start_PTMがCELL_End_PTM以上の値を持つ場合には、不正ディスクとして終了する。それ以外の場合は、ステップS1605に進み、ORG_CELLが参照しているM_VOBIが存在するか確認する。もし存在しない場合は、そのORG_CELLが再生されないことになり、ディスクとして正しく処理することが保証されないため、不正ディスクとして終了する。
【0068】
後ほど説明するUD_CELLとORG_CELLでは、この扱いが異なる。ORG_CELLは録画時に作成され、ORG_CELLが削除される場合は、それが参照されるVOBも削除されるという、ストリームと一体性を有しているため、この管理情報が不正な値の場合は、DVD-RAM自体を不正ディスクとして扱い、誤動作を防ぐ。ところが、UD_CELLは、ユーザーの編集操作の過程で得られたものに過ぎず、実体は、ORG_CELLの全体、もしくは部分的なCOPYであるため、これが不正な値を持っている場合は、そのCELL自体を削除しても構わないと考える。これは、UD_CELLがVOBと一体性を有していないため、UD_CELLを削除してもVOBを削除する必要がないからである。
【0069】
ステップS1605にて参照しているVOBIが存在すると確認された場合、参照しているVOBについてのタイムコード(PTM)とCELLについてのタイムコードの比較を行う。DVD-VIDEO RECORDING規格では、CELLとVOBのPTMの関係を以下の式で規定している。
VOB_Start_PTM ≦ CELL_Start_PTM <CELL_End_PTM ≦ VOB_End_PTM
これを、分解して考えると、
VOB_Start_PTM ≦ CELL_Start_PTM ≦VOB_End_PTM (式1)
VOB_Start_PTM ≦ CELL_End_PTM ≦VOB_End_PTM (式2)
CELL_Start_PTM < CELL_End_PTM (式3)
となり、DVD-VIDEO RECORDING規格に準拠するためには、これら3つの式を同時に満たす必要がある。(式3)については、ステップS1604にて満たすことを確認している。そこで、残った2つの式を満たすかどうかの確認を行う。
【0070】
まず、CELL_Start_PTMのチェックをステップS1606にて行う。もし、CELL_Starst_PTMが式1を満たさない場合(CELL_Start_PTM < VOB_Start_PTM、または、VOB_End_PTM < CELL_Start_PTM )、ステップS1607にて、CELL_Start_PTMをVOB_Start_PTMに補正し、管理ファイルをライトプロテクト状態でオープンするため、IFO FLAGをライトプロテクトに設定する。
【0071】
次にステップS1608にて、今度はCELL_End_PTMの確認を行う。もし、CELL_End_PTMが(式2)を満たさない場合は、ステップS1609にて、CELL_End_PTMをVOB_End_PTMで補正し、管理ファイルをライトプロテクトファイルとしてオープンする。PTMが不正な値を持っている場合に、不正ディスク扱いにしないのは、CELLのPTMをVOBに合わせてやれば、規格違反にならないと判断できるからである。これにより、再生機能はユーザーに提供しながらも、ライトプロテクトされたDVD-RAMとすることで、ディスク自体への変更が禁止されるため、DVDレコーダが規格違反のディスクを作成することを防げるという、非常に大きな利点を実現することが可能となる。
【0072】
PTMのチェックが終わったら、ステップS1610に進み、他のORG_CELLが同じVOBを参照していないか確認する。DVD-VIDEO RECORDING規格では1つのVOBを複数のORG_CELLが共有することを禁止している。もし、ステップS1610において、不正が確認された場合は、CELL自体の再生は可能なので、IFO FLAGをライトプロテクトに設定して、ステップS1602からの処理へと移行し、次のCELLIの確認へと移る。
【0073】
不正が見つからない場合は、ステップS1610からステップS1602へ移動し、次のCELLIに関して確認する。この一連の処理を、変数cNoがORG_PGIのC_Nsを越えるまで繰り返す。図15、図16のチェックを行うことで、ORG_PGCIの全体チェックが完了する。
ORG_PGCIのチェックが終了すると、次はUD_PGCITのチェックを行う。チェック処理の詳細は、図15、図16で説明したORG_PGCIの処理内容に似ているため、図15、図16との差分のみを説明する。まず、UD_PGCIに対するチェック処理の手順を示す図17のフローチャートは、ステップS1706における終了判定において相違する。ORG_PGCIの場合は、ステップS1506において、ORG_PGCI内のPG_Nsと変数pNoを比較して終了条件判定を行っていた。しかし、UD_PGCIについては、テーブル数管理がRTR_VMGI内のPL_SRP_Nsを用いて行われているため、ステップS1706では、変数pNoとRTR_VMGI内のPL_SRP_Nsとを比較して終了判定を行っている。
【0074】
次に図18についてであるが、CELLIの処理に関しても若干異なる。UD_CELLIはお互いに同じVOBIを参照しても構わないとされているため、ステップS1610のようなチェックは行わない。また、CELLが参照しているVOBが存在しなかった場合、ORG_CELLでは不正ディスク扱いとしたが、UD_CELLでは、存在しないVOBを参照しているUD_CELLIを削除し、IFO FLAGにRPOTECTを設定して、再生は出来るようにしている。それ以外のPTMに対する考え方などは、ORG_CELLと同様の処理を行う。
【0075】
次にITEM_TXTテーブルであるTXTDT_MGのチェック動作を、図19を使って説明する。まずステップS1901にて、変数IT_TXT_Noを"0"に初期化する。次にステップS1902にて、変数IT_TXT_Noを"1"インクリメントする。ステップS1903にて、IT_TXT_NoとTXTDT_MG内のIT_TXT_SRP_Nsとを比較し、IT_TXT_NoがIT_TXT_SRP_Nsより大きい場合、TXTDT_MGにチェックするべきIT_TXTが存在しないということになるので、第8チェックへジャンプする。もし、ステップS1903にて、IT_TXT_NoがIT_TXT_SRP_Ns以下の場合は、チェックすべきIT_TXTがTXTDT_MGに存在することになるので、ステップS1904に移る。
【0076】
ステップS1904にて、IT_TXT_SRP[IT_TXT_No]で提供されるアドレスを用いることにより、IT_TXT[IT_TXT_No]でアクセスする。ステップS1905では、IT_TXT[IT_TXT_No]で管理されているIT_TXT_SAとIT_TXT_SIZEを足し合わせることにより、IT_TXT[IT_TXT_No]の終了アドレスADDRの算出を行う。ステップS1906では、算出されたADDRと、TXTDT_MG内で管理されているTXTDT_MG_EAとを比較する。もしADDRがTXTDT_MG_EAより大きい場合には、IT_TXT_No番目のITEM_TXT情報は規格違反の構造になっているものとして、それ以降のITEM TXTを無効にする。このため、有効なITEM_TXT_Noとして、ステップS1907において、IT_TXT_Noを"1"減じて、有効なITEM_TXT_Noに補正する。ここで、図7のITEM TXTへの参照図を思い出していただきたい。ITEM TXTはORG_PGI、PL_SRPより参照されている。そのため、全ORG_PGI、PL_SRPについて調査を行い、IT_TXT_SRPNとして、IT_TXT_Noより大きなものを持っているものが存在する場合には、そこを"0"に補正して、参照しているITEM TXTがない状態に修正する。そして、不正だと判断されたIT_TXTについては削除し、IT_TXT_SRP_Nsも修正し、第8チェックへジャンプする。ここでDVD-RAMをライトプロテクトファイルとしてオープンしないのは、テキスト情報が、ストリーム情報に比べてそれほど重要でないと判断しているからである。
【0077】
次に最終チェックである第8チェックとして、MNFIのチェックのフローを図20を用いて説明する。DVD-VIDEO RECORDING規格においてMNFIは、いつでも削除される可能性があるデータであると捉えられている。このため、仮にMNFIT内で不正が見つかった場合は、MNFIT自体を削除しても構わないのである。そこで、MNFITチェックの基本的な考え方として、1つでも不正が見つかった場合は、全MNFIを削除する。但し、MNFIT自体は残す。MNFITを残すのは、実施の形態のレコーダが、MNFIを作成する可能性があるためである。
【0078】
まずステップS2001にて、MNFIテーブル探索用のカウンタ変数MNFI_Noを1に、アクセスアドレスADDR_Aを"0"に初期化する。次にステップS2002にて、MNFI_NoとMNFIT内のMNFI_Nsを比較し、NMFI_NoがMNFI_Nsより大きい場合には、チェックするMNFIがMNFIT内に残っていないことになるので、管理情報のチェック処理は終了する。もし、ステップS2002において、MNFI_NoがMNFI_Nsより小さい場合、チェックすべきMNFIがMNFITに残っていることになるので、ステップS2003にすすむ。
【0079】
ステップS2003では、MNFI_SRP[MNFI_No]で取得されるMNFI[MNFI_No]の先頭アドレスと、MNFIT内で管理されているMNFIT_EAのアドレスを比較している。もし、ステップS2003において、MNFI_SRPの方が大きい場合、規格違反になるので、最初に説明したように全MNFIテーブルを削除する。ステップS2003において、MNFI_SRPがMNFIT_EA以下だと確認された場合は、ステップS2004において、アクセスアドレスADDR_AとMNFI_SRP[MNFI_No]を比較する。ここで、MNFI_SRPはADDR_A以上でなければならない。そうしないとMNFIテーブル内でデータの重なりが発生することになり、規格違反となる。この場合も規格違反と判断された場合は、全MNFIを削除してチェック処理を終了する。
【0080】
ステップS2005で、不正が確認されない場合は、ステップS2006にて、ADDR_にMNFI_SRP[MNFI_No]をセットすることで更新し、ステップS2007にて、MNFI_Noを"1"インクリメントして更新し、ステップS2002からの処理を、MNFI_NoがMNFI_Nsより大きくなるまで繰り返す。この図20の処理が終了した時点で全てのチェックが完了したことになる。
【0081】
図13から図20までの管理情報チェック処理を終了した時点で、ディスクの状態は以下のどれかの状態に落ち着く。
・不正ディスクとして、再フォーマットが必要
・不正情報が補正され、再生のみが許されるWRITE PROTECTディスク
・READ,WRITE可能なディスク
(但し、TXTDT_MG、もしくはMNFITに不正データがあったかもしれないが、それは削除されているかもしれない)
以上のように本実施形態によれば、障害部分が存在する箇所が、再生進行のための制御情報が記述されたM_AVFIテーブル、ORG_PGCIテーブルであれば、そのDVD-RAMを不正ディスクとして扱うが、障害部分が存在する箇所がユーザ操作の過程で設定されたUD_PGCITテーブル〜MNFITテーブルであれば、その管理ファイルをライトプロテクトファイルとしてオープンして、これを用いて、VOBをアクセスするので、DVD-RAMに記録されたVOBの放棄をユーザに迫ることはない。管理ファイルは、ライトプロテクトがかけられた状態でオープンされるので、管理ファイルがこれ以上更新されることなく、障害部分による悪影響がシステムに波及することもない。
【0082】
(第2実施形態)
管理ファイルがライトプロテクト状態でオープンされるケースを、ユーザ編集系テーブルに障害部分が存在するケースに限って説明したが、第2実施形態では、このケースと、他の原因にて、管理ファイルがライトプロテクト状態でオープンされるケースとが区別できるように、システム制御部110が制御を行う。
【0083】
ここでいう他の原因とは、DVD-RAMが収納されるカートリッジのスイッチが、ライトプロテクト状態に設定されたケース、DVD-RAMの管理ファイルのファイル属性がライトプロテクト属性に設定されたケースをいう。第1実施形態では、これらの設定を原因とした場合でも、管理ファイルはライトプロテクト状態でオープンされるため、何れの原因で、管理ファイルがライトプロテクトに設定されたかが、ユーザはにわかに特定することができない。
【0084】
そこで第2実施形態では、IFO FLAGがライトプロテクトを示しているため、録画に失敗したという特別なエラーコードを用意し、システム制御部110がこのエラーコードをU/I部105に対して通知する。かかる通知により、ユーザーは、ユーザ編集系テーブルに障害部分が生じたため、管理ファイルに対するデータ書き込みが不可能になっていることが認識でき、システムの信頼性の対する印象を高めることが可能となる。
【0085】
以上2つの実施形態に基づいて説明してきたが、現状において最善の効果が期待できるシステム例として提示したに過ぎない。本発明はその要旨を逸脱しない範囲で変更実施することができる。代表的な変更実施の形態として、以下(a)(b)(c)・・・・のものがある。
(a)第1、第2実施形態においてDVD-RAMレコーダは、従来の据え置き型家庭用VTRに代用することを前提とした構成を示したが、DVD-RAMがコンピュータの記録媒体としても使用される場合には、次のような構成とすればよい。すなわち、ドライブ装置は、DVD-RAMドライブ装置としてSCSI、IDE、IEEE1394準拠のインターフェイスを介してコンピュータバスに接続される。また、同図のドライブ装置以外の構成要素はコンピュータのハードウェア上でOS及びアプリケーションプログラムが実行されることに実現される。
【0086】
(b)第1、第2実施形態では、VOBには、ビデオストリームとオーディオストリームとが多重されているとしたが、字幕文字をランレングス圧縮した副映像データを多重化させてもよい。
(c)第1実施形態でフローチャートを参照して説明した手順(図13〜図20のフローチャート)等を機械語プログラムにより実現し、これを記録媒体に記録して流通・販売の対象にしても良い。このような記録媒体には、ICカードや光ディスク、フレキシブルディスク等があるが、これらに記録された機械語プログラムは汎用コンピュータにインストールされることにより利用に供される。この汎用コンピュータは、インストールした機械語プログラムを逐次実行して、本実施形態に示したDVD-RAMレコーダの機能を実現するのである。
【0087】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るアクセス装置は、管理ファイルにおける障害部分の所在を特定する特定手段と、再生進行系テーブルには障害部分は存在しないが、ユーザ編集系テーブルに障害部分が存在する場合、管理ファイルを書込が禁止されたライトプロテクトファイルとしてオープンするファイルアクセス手段とを備えることを特徴としている。障害部分が存在する箇所がユーザ操作の過程で設定されたテーブルであれば、その管理ファイルをライトプロテクトとしてオープンして、これを用いて、ビデオオブジェクトをアクセスするので、光ディスクに記録された映像(ビデオオブジェクト)の放棄をユーザに迫ることはない。管理ファイルは、ライトプロテクトがかけられた状態でオープンされるので、管理ファイルがこれ以上更新されることなく、障害部分による悪影響がアクセス装置間のシステムに波及することはない。
【0088】
ここで前記管理ファイルが更に、再生進行系テーブル及びユーザ編集系テーブルの先頭アドレスを示すインデックス部を含んでいて、再生進行系テーブル及びユーザ編集系テーブルは、自身の実効長を示す実効長情報を含んでいる場合には、前記特定手段は、インデックス部に示された各テーブルの先頭アドレスと、各テーブルの実効長とに基づき、テーブル同士のオーバーラップを検出する検出部と、オーバーラップにより破壊されたテーブルを特定する特定部とを備え、前記アクセス装置は、破壊されたテーブルが再生進行系テーブルである場合、当該テーブルを不正ディスクとして処置する処置手段を備え、前記ファイルアクセス手段は、再生進行系テーブルは破壊されていないが、ユーザ編集系テーブルは破壊されてる場合、当該テーブルをライトプロテクトファイルとしてオープンして、再生進行系テーブルのみを管理ファイルから読み出すのが望ましい。
【0089】
再生進行系テーブルが他のテーブルにより上書きされ、破壊されている場合は、当該光ディスクを不正ファイルとして処置するが、オーバーラップによりユーザ編集系テーブルが上書きされた場合は、管理ファイルをライトプロテクトとしてオープンする。これにより、管理ファイルに含まれるテーブルが互いにオーバーラップしている場合であっても、障害部分を有した光ディスクを再生する確率を向上させることができる。
【0090】
ここで前記ユーザ編集系テーブル及び前記再生進行系テーブルが、2以上のセル情報を含んでおり、それぞれのセル情報が、ビデオオブジェクトの記録領域のうち、セルの開始点及び終了点となる位置を指定する一組のタイムコードを含んでいる場合、前記特定手段は、セル開始点として指定される位置が、セル終了点として指定される位置より後方であるか否かの判定を、ユーザ編集系テーブル及び再生進行系テーブルに記述されているセル情報のそれぞれに対して行う判定部を備え、前記アクセス装置は、再生進行系テーブルが、セル終了点として指定される位置より後方の位置をセル開始点として指定しているセル情報を含んでいる場合、光ディスクを不正ディスクとして処置する処置手段を備え、前記ファイルアクセス手段は、再生進行系テーブルはかかるセル情報を含んでいないが、ユーザ編集系テーブルがセルの終了点として指定される位置より後方の位置をセルの開始点として指定しているセル情報を含んでいる場合、管理ファイルをライトプロテクトファイルとしてオープンするのが望ましい。
【0091】
再生進行系テーブル、ユーザ編集系テーブルの双方に、セル情報が存在している場合、このセル情報に対する正当性をチェックを行い、再生進行系テーブル内のセル情報に障害部分があれば、不正ディスクとして処置するが、ユーザ編集系テーブル内のセル情報に障害部分があれば、ライトプロテクトファイルとしてオープンする。これにより、ユーザ編集系テーブル内のセル情報が不正にあるという程度の障害部分では、光ディスクに記録されたデータを放棄しなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DVD-RAMの再生において必須となる再生単位を示す図である。
【図2】 VOBの構成を段階的に詳細化した図である。
【図3】 PLと、ビデオオブジェクト情報、VOBとの対応関係を示す図である。
【図4】 DVD-RAMのファイル構成を示す図である。
【図5】管理ファイルの内部構造を示す図である。
【図6】管理ファイルの内部構造を示す図である。
【図7】 ITEM_TXTが、PG/PLによりどのように参照されるかを示した図である。
【図8】 VMGI_MATに記述された開始アドレス(M_AVFIT_SA〜MNFIT_SA)と、管理テーブルに記述された実効長(M_AVFIT_EA〜MNFIT_EA)とにより、各管理テーブルの占有範囲がどのように表されるかを示す。
【図9】 DVD-RAMレコーダの内部構成を示す図である。
【図10】システム制御部110による管理ファイルのオープン処理と、管理ファイルの書き戻し処理とを模式的に描いた図である。
【図11】再生進行系テーブルに障害部分を有しているDVD-RAMについてのオープン処理と、管理ファイルの書き戻し処理とを模式的に描いた図である。
【図12】システム制御部110による管理ファイルのオープン処理と、管理ファイルの書き戻し処理とを模式的に描いた図である。
【図13】テーブルオーバーライトチェックの処理手順を示すフローチャートである。
【図14】 VOBIの正当性チェックの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】 ORG_PGCIの正当性チェックの正当性チェックの処理手順を示すフローチャートである。
【図16】 ORG_CELLIの正当性チェックの処理手順を示すフローチャートである。
【図17】 UD_PGCIの正当性チェックの処理手順を示すフローチャートである。
【図18】 UD_CELLIの正当性チェックの処理手順を示すフローチャートである。
【図19】 IT_TXTの正当性チェックの処理手順を示すフローチャートである。
【図20】 MNFIの正当性チェックの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 MPEGデコーダ
102 信号出力部
103 信号入力部
104 エンコーダ
105 U/I部
106 トラックバッファ
107 ドライブ装置
108 半導体メモリ
109 IFO_FLAG格納部
110 システム制御部

Claims (14)

  1. ビデオオブジェクトを格納したAVファイルと、管理ファイルとが記録されており、当該管理ファイル内にビデオオブジェクトの再生に不可欠な情報が記述された再生進行系テーブルと、ユーザ操作により付加的な情報が記述されたユーザ編集系テーブルとが収録されている光ディスクをアクセスするアクセス装置であって、
    管理ファイルにおける障害部分の所在を特定する特定手段と、
    再生進行系テーブルには障害部分は存在しないが、ユーザ編集系テーブルに障害部分が存在する場合、管理ファイルを書込が禁止されたライトプロテクトファイルとしてオープンするファイルアクセス手段と、
    破壊されたテーブルが再生進行系テーブルである場合、当該テーブルを不正ディスクとして処置する処置手段とを備え、
    前記管理ファイルは更に、再生進行系テーブル及びユーザ編集系テーブルの先頭アドレスを示すインデックス部を含み、
    再生進行系テーブル及びユーザ編集系テーブルは、自身の実効長を示す実効長情報を含み、
    前記特定手段は、
    インデックス部に示された各テーブルの先頭アドレスと、各テーブルの実効長とに基づき、テーブル同士のオーバーラップを検出する検出部と、
    オーバーラップにより破壊されたテーブルを特定する特定部とを備え、
    前記ファイルアクセス手段は、
    再生進行系テーブルは破壊されていないが、ユーザ編集系テーブルは破壊されてる場合、当該テーブルをライトプロテクトファイルとしてオープンして、再生進行系テーブルのみを管理ファイルから読み出す
    ことを特徴とするアクセス装置。
  2. 前記ユーザ編集系テーブル及び前記再生進行系テーブルは、2以上のセル情報を含み、
    それぞれのセル情報は、ビデオオブジェクトの記録領域のうち、セルの開始点及び終了点となる位置を指定する一組のタイムコードを含み、
    前記特定手段は、
    セル開始点として指定される位置が、セル終了点として指定される位置より後方であるか否かの判定を、ユーザ編集系テーブル及び再生進行系テーブルに記述されているセル情報のそれぞれに対して行う判定部を備え、
    前記アクセス装置は、再生進行系テーブルが、セル終了点として指定される位置より後方の位置をセル開始点として指定しているセル情報を含んでいる場合、光ディスクを不正ディスクとして処置する処置手段を備え、
    前記ファイルアクセス手段は、
    再生進行系テーブルはかかるセル情報を含んでいないが、ユーザ編集系テーブルがセルの終了点として指定される位置より後方の位置をセルの開始点として指定しているセル情報を含んでいる場合、管理ファイルをライトプロテクトファイルとしてオープンする
    ことを特徴とする請求項1記載のアクセス装置。
  3. 前記判定部は更に、
    セル情報によりセルの開始点、終了点として指定されている箇所は、ビデオオブジェクトの記録開始位置、記録終了位置より外側であるか否かを判定し、
    前記アクセス装置は更に、セルの開始点、終了点として指定されている箇所が、ビデオオブジェクトの記録開始位置、記録終了位置より外側であれば、ビデオオブジェクトの記録開始位置、記録終了位置を指定するよう、セル情報を更新する更新手段を備え、
    前記ファイルアクセス手段は、
    ビデオオブジェクトの記録開始位置、記録終了位置を指定するよう、更新されたセル情報を含む管理ファイルをライトプロテクトファイルとしてオープンする
    ことを特徴とする請求項記載のアクセス装置。
  4. 再生進行系テーブルは、1つ以上の番組情報と、この管理ファイルに含まれるセル情報の総数を示す総数情報とを含み、
    各番組情報は、自身に対応する番組に、何個のセルが属しているかを示すセル個数情報を含み、
    前記特定手段は、
    各番組情報に含まれるセル個数の総和を算出して、この総和が当該テーブルに含まれるセル情報の総数と一致しているか否かを判定する判定部を備え、
    前記処置手段は、一致していなければ、当該光ディスクを不正ディスクとして処置する
    ことを特徴とする請求項記載のアクセス装置。
  5. 前記特定手段は、
    それぞれのビデオオブジェクトに対応づけられた情報であって、ビデオオブジェクトの記録アドレスと、タイムコードとの対応関係を示すタイムマップテーブルを含むビデオオブジェクト情報が、再生進行系テーブル内に存在しているか否かを判定する判定部を備え、
    前記処置手段は、
    ビデオオブジェクト情報が存在しないと判定された場合、当該光ディスクを不正ディスクとして処置する
    ことを特徴とする請求項記載のアクセス装置。
  6. 再生進行系テーブルに含まれる2以上のセル情報は、ビデオオブジェクトの記録時において、ビデオオブジェクトの管理を目的として、光ディスクに記録されたものであり、
    前記再生進行系テーブルは、
    2以上のセル情報の配列により、1つ以上のセルからなる番組を定義する情報であり、
    ユーザ編集系テーブルに含まれる2以上のセル情報は、ユーザによる編集操作にて、定義されたものであり、
    前記ユーザ編集系テーブルは、
    これらの2以上のセル情報の配列により、複数のセルからなるプレイリストを定義する情報である
    ことを特徴とする請求項記載のアクセス装置。
  7. 前記管理ファイルは、プレイリストを定義したユーザ編集系テーブルの他に、
    複数のテキスト情報と、各テキスト情報に付与されたテキスト番号を格納したユーザ編集系テーブルを含み、
    前記再生進行系テーブルは、番組に付与された番号を含み、
    前記プレイリストを定義したユーザ編集系テーブルは、プレイリストに付与された番号を含み、
    前記特定手段は、番組及びプレイリストに付与された番号と同じテキスト番号がテキストテーブルに存在するかの判定を、番組及びプレイリストのそれぞれについてを行う判定部を備え、
    前記アクセス装置は、テキストテーブル内に、同じテキスト番号がテキストテーブルに存在すれば、このテキスト情報を、当該プレイリストに対応づけて表示させ、同じテキスト番号がテキストテーブルが存在しなければ、番組及びプレイリストに対応づけられた番号と、複数のテキスト情報を格納したユーザ編集系テーブルとを削除する削除手段
    を備えることを特徴とする請求項記載のアクセス装置。
  8. ビデオオブジェクトを格納したAVファイルと、管理ファイルとが記録されており、当該管理ファイル内にビデオオブジェクトの再生に不可欠な情報が記述された再生進行系テーブルと、ユーザ操作により付加的な情報が記述されたユーザ編集系テーブルとが収録されている光ディスクに対するアクセスをコンピュータに行わせるコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
    管理ファイルにおける障害部分の所在を特定する特定ステップと、
    再生進行系テーブルには障害部分は存在しないが、ユーザ編集系テーブルに障害部分が存在する場合、管理ファイルを書込が禁止されたライトプロテクトファイルとしてオープンするファイルアクセスステップと、
    破壊されたテーブルが再生進行系テーブルである場合、当該テーブルを不正ディスクとして処置する処置ステップと
    を含む手順をコンピュータに行わせるプログラムが記録されており、
    前記管理ファイルは更に、再生進行系テーブル及びユーザ編集系テーブルの先頭アドレスを示すインデックスを含み、
    再生進行系テーブル及びユーザ編集系テーブルは、自身の実効長を示す実効長情報を含み、
    前記特定ステップは、インデックスサブステップに示された各テーブルの先頭アドレスと、各テーブルの実効長とに基づき、テーブル同士のオーバーラップを検出する検出サブステップと、
    オーバーラップにより破壊されたテーブルを特定する特定サブステップとをコンピュータに実行させ
    前記ファイルアクセスステップは、再生進行系テーブルは破壊されていないが、ユーザ編集系テーブルは破壊されてる場合、当該テーブルをライトプロテクトファイルとしてオープンして、再生進行系テーブルのみを管理ファイルから読み出す
    ことを特徴とするコンピュータ読取可能な記録媒体。
  9. 前記ユーザ編集系テーブル及び前記再生進行系テーブルは、2以上のセル情報を含み、
    それぞれのセル情報は、ビデオオブジェクトの記録領域のうち、セルの開始点及び終了点となる位置を指定する一組のタイムコードを含み、
    前記特定ステップは、セル開始点として指定される位置が、セル終了点として指定される位置より後方であるか否かの判定を、ユーザ編集系テーブル及び再生進行系テーブルに記述されているセル情報のそれぞれに対して行う判定サブステップを備え、
    前記コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されたプログラムは、
    再生進行系テーブルが、セル終了点として指定される位置より後方の位置をセル開始点として指定しているセル情報を含んでいる場合、光ディスクを不正ディスクとして処置する処置ステップをコンピュータに実行させ、
    前記ファイルアクセスステップは、
    再生進行系テーブルはかかるセル情報を含んでいないが、ユーザ編集系テーブルがセルの終了点として指定される位置より後方の位置をセルの開始点として指定しているセル情報を含んでいる場合、管理ファイルをライトプロテクトファイルとしてオープンする
    ことを特徴とする請求項記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  10. 前記判定サブステップは更に、セル情報によりセルの開始点、終了点として指定されている箇所は、ビデオオブジェクトの記録開始位置、記録終了位置より外側であるか否かを判定し、
    前記コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されたプログラムは更に、
    セルの開始点、終了点として指定されている箇所が、ビデオオブジェクトの記録開始位置、記録終了位置より外側であれば、ビデオオブジェクトの記録開始位置、記録終了位置を指定するよう、セル情報を更新する更新ステップをコンピュータに実行させ、
    前記ファイルアクセスステップは、
    ビデオオブジェクトの記録開始位置、記録終了位置を指定するよう、更新されたセル情報を含む管理ファイルをライトプロテクトファイルとしてオープンする
    ことを特徴とする請求項記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  11. 再生進行系テーブルは、1つ以上の番組情報と、この管理ファイルに含まれるセル情報の総数を示す総数情報とを含み、
    各番組情報は、自身に対応する番組に、何個のセルが属しているかを示すセル個数情報を含み、
    前記特定ステップは、各番組情報に含まれるセル個数の総和を算出して、この総和が当該テーブルに含まれるセル情報の総数と一致しているか否かを判定する判定サブステップを備え、前記処置ステップは、一致していなければ、当該光ディスクを不正ディスクとして処置する
    ことを特徴とする請求項記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  12. 前記特定ステップは、
    それぞれのビデオオブジェクトに対応づけられた情報であって、ビデオオブジェクトの記録アドレスと、タイムコードとの対応関係を示すタイムマップテーブルを含むビデオオブジェクト情報が、再生進行系テーブル内に存在しているか否かを判定する判定サブステップを備え、
    前記処置ステップは、
    ビデオオブジェクト情報が存在しないと判定された場合、当該光ディスクを不正ディスクとして処置する
    ことを特徴とする請求項記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  13. 再生進行系テーブルに含まれる2以上のセル情報は、ビデオオブジェクトの記録時において、ビデオオブジェクトの管理を目的として、光ディスクに記録されたものであり、
    前記再生進行系テーブルは、
    2以上のセル情報の配列により、1つ以上のセルからなる番組を定義する情報であり、
    ユーザ編集系テーブルに含まれる2以上のセル情報は、ユーザによる編集操作にて、定義されたものであり、
    前記ユーザ編集系テーブルは、これらの2以上のセル情報の配列により、複数のセルからなるプレイリストを定義する情報である
    ことを特徴とする請求項記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  14. 前記管理ファイルは、プレイリストを定義したユーザ編集系テーブルの他に、
    複数のテキスト情報と、各テキスト情報に付与されたテキスト番号を格納したユーザ編集系テーブルを含み、
    前記再生進行系テーブルは、
    番組に付与された番号を含み、
    前記プレイリストを定義したユーザ編集系テーブルは、
    プレイリストに付与された番号を含み、
    前記特定ステップは、
    番組及びプレイリストに付与された番号と同じテキスト番号がテキストテーブルに存在するかの判定を、番組及びプレイリストのそれぞれについてを行う判定サブステップを備え、
    前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、
    テキストテーブル内に、同じテキスト番号がテキストテーブルに存在すれば、このテキスト情報を、当該プレイリストに対応づけて表示させ、同じテキスト番号がテキストテーブルが存在しなければ、番組及びプレイリストに対応づけられた番号と、複数のテキスト情報を格納したユーザ編集系テーブルとを削除する削除ステップをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とする請求項13記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
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