JP4443797B2 - Molecular simulation method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、棒状分子の高次構造を予測するための分子シミュレーション方法、並びに分子に任意の引力を与えた際に、高次構造がどのように変化し、また、温度に対してどのような挙動をするかを予測する結晶構造予測分子シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来技術】
最近の情報化社会の発展とともに、電子情報と人間をつなげる接点であるディスプレイやハードコピーの技術の重要性がますます高まっている。昔から情報媒体として使われている“紙”の有効性は、単に携帯性や保存性だけではなく、人間の情報認識方法や思考方法と関係している。そのため、CRT やLCD など従来の表示媒体だけでは十分ではなく、メモリー性があり形態的にも画像品質の点でもペーパーライクな表示媒体の実現が待たれている。
【0003】
このような表示媒体への要求に対し、記録材料側からのアプローチとしてさまざまなリライタブル記録媒体が検討されてきた。特に実用性の高さから熱エネルギーの制御で書き替え可能な記録媒体の開発が盛んに行われている。たとえば、高分子中に脂肪酸粒子を分散した複合膜の透明・白濁変化を利用したリライタブル記録媒体は、すでに磁気カード用の表示媒体として広く使われている。さらにハードコピーに近い白地に黒発色画像の形成が可能なリライタブル記録媒体を得るため、ロイコ染料の可逆発色現象の利用が考えられた。
【0004】
代表的なロイコ染料は一般的な感熱記録紙に用いられているフルオラン化合物であり、顕色剤と呼ばれる酸性物質の作用によりラクトン環が開き発色する。感熱紙ではこの発色状態を安定にとり得るロイコ染料と顕色剤との組み合わせが用いられているが、基本的にはロイコ染料の発色反応は可逆的であり、たとえば塩基性物質の作用によって消色することがわかっている。
【0005】
リライタブル記録媒体では、十分な発色濃度が得られ、画像が完全に消去できる発色・消色特性をもつことは前提であるが、発色画像の熱安定性と消色速度も実用的に重要な特性となる。特に、使用環境や書き替え処理時間から考えると、発色画像の耐熱性は高く、なるべく速く消去できることが要求される。このような特性には、長鎖型顕色剤の分子集合構造形成能がかかわっていると考えられる。
【0006】
しかしながら、走査型トンネル顕微鏡(STM)のような分子の形を計測できる手法をもってしても、実験的にこのような特性が分子のどのような性質に影響されているかを明らかにすることが非常に困難であった。さらに透過型電子顕微鏡(TEM)で高次構造の解析を行う場合、結晶性が高い材料においては高次構造がある程度判別可能であるが、結晶性が低い材料では高次構造を明らかにすることができなかった。
【0007】
長鎖型分子のシミュレーションによる分子集合構造の解析は、液晶分子においてこれまで幾つかの検討が行われ、実験結果を再現するシミュレーション方法が提案されている。例えば、青木圭子、秋山鉄夫、(物性研究、vol.68,No.3,p.316-319,(1997))らは、分子のどのような性質が液晶の秩序相を形成するかを明らかにすべく、圧力一定のもとでの分子動力学シミュレーションを行っている。ここでは、液晶相が出現する必要条件の一つである「形状の異方性をもつ」という特徴だけを考慮した単純な模型でも、昇温過程においてスメクチックおよびネマチック液晶を経て異方性液体に相転移することを示した。
この計算例では液晶分子を粗視化して計算を行っており、大局的に現象を理解することはできるもののより具体的な、分子それぞれの個性を考慮した計算はなされていない。
【0008】
また、岡崎進、(日本原子力研究所JAERI-Conf,p.54-72,(1998))は、脂質二重層膜の長時間分子動力学シミュレーションを行い、脂質分子の構造や運動、さらに膜を特徴づける揺らぎを、ナノ秒スケールの計算で調べている。ここでの計算はアトミックスケールの計算であり、前者と異なって分子それぞれの個性を考慮した計算が可能となっているが、計算時間が数ヶ月と非常に長期間かかるという問題がある。
【0009】
また、たとえこれらの方法を用いたとしても、長鎖型顕色剤の分子挙動が実験結果と合致するような分子動力学シミュレーションはできない。
【0010】
また特願2000−266916号の発明では、計算は、Δt=1fsを用い、始め1000Kにて4nsec計算を行い、熱平衡状態を実現させた上で、次いで温度を1nsecの間に400Kまで低下させた。その後、4nsec計算を続けた。しかしながら、これでは計算時間が1週間以上必要となり、パラメーターを変えて計算をすることを考えると多大な計算時間がかかることで、実用上問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、実験的な方法では分子の高次構造の解析を容易に行うことができないという問題があった。また従来のシミュレーション方法では前述したように粗視化したモデルでは、比較的短時間でシミュレーションによる高次構造解析が可能であるが、分子設計に応用できるわけではなく、一方アトミックスケールのシミュレーションでは膨大な計算時間がかかり、現実的には不可能であるといった問題があった。また本発明に近い発明である特願2000−266916号の発明でも計算時間が長く実際的には使用できないものであった。
【0012】
本発明の目的は、短時間の計算時間で分子それぞれの個性を考慮できるシミュレーション方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、分子組成が変化したときに、または温度条件が変化したときに、分子が形成する高次構造がどのような状態になるかを明らかにできるシミュレーション方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下のような態様を有する。
(1)長鎖アルキル鎖をもつ化合物の分子集合構造を当該化合物の分子モデルを用いて電子計算機によるシミュレーションを行って予測する分子シミュレーション方法であって、
分子モデルを作成するステップと、
前記分子モデルを正方形セルに配置するステップと、
前記セル内に存在する分子に対して働く力を定義するステップと、
前記セルを定義するステップと、
上記各ステップにおいて設定した条件に対応するデータを電子計算機に入力するステップと、
電子計算機が該入力値を基に分子動力学法によるプログラム(ソフトウエア)に基づいてシミュレーションを行うステップと、
を含むことを特徴とする分子シミュレーション方法。
分子モデルを配置させる空間は、密度から決定される。密度は実際の実験環境を考慮して、シミュレーションにより明らかにしたい物性から判断して決定され、一義的に決まるものではない。分子モデルの必要数は多いほど計算精度を上げることができて好ましいものである。しかしながら、現状の計算機速度では分子モデル数には限界がある。したがって、モデル数は少なすぎても境界条件の影響を受けやすいため適当ではない。そのために、60以上1000以下が適当な数字になる。しかしながら、分子モデル数はこれに限定されるものではない。
(2)前記分子に対して働く力としては,非結合性相互作用力として12−6 Lennard−Jonesポテンシャルを用い、分子末端間においてのみそれ以外の部位より3倍以上9倍以下の値とし、また3体力ポテンシャルとして結合の狭角度の動きを組み込み、ポテンシャルパラメーターとしてはDreidingのパラメーターを用い、60以上の分子モデルを3次元空間において、密度を0.4以上1.2以下に設定し、原子間の結合長さをNIMM法により固定し、かつ,計算方法にリンクセル法を適用したことを特徴とする請求項1に記載の分子シミュレーション方法。
【0014】
分子動力学法( Molecular Dynamics: MD)の概要
MD法に基づく計算方法の概要を以下、説明する。
MD法は基本的に古典力学のニュートンの運動方程式による数値解析であり、分子集団系において時間に依存する物理量が求められる。入力パラメーターとして粒子間の力を用いるが、2体力を用いる場合が多い。力はポテンシャルから容易に求められる。その他に、粒子数、体積、粒子の質量、タイムステップ(時間刻み)や、分子の初期配置等を入力する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を以下に示す。
計算の手法は、次のとおりである。
(1)分子構造を引力が大きい部分とそれ以外の部分のビーズモデルに置き換える。
(2)分子モデルを複数個用いて、2次元セル内に配置する。
(3)初期の構造を高温でシミュレーションし、熱平衡状態構造を発生させる。
(4).温度を適当な時間の温度勾配で低下させ、安定構造を作成する。
【0016】
本発明におけるプログラムは、フォートランで作成し、Unixワークステーションマシンであるコンパック製のDECαにて計算を実行した。計算を実行するマシンとしてはコンパック製のマシンに限定される必要はない。他社の、例えばIBM製のRS6000/SPやSGI製のR12000等でもかまわない。
【0017】
例えば計算対象となる長鎖アルキル基を有する化合物(CH3−(CH2)17−C6H4−OH:パラオクタデシルフェノール)をビーズモデルに置き換えると、次のように表すことができる。
○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-◎
(ここで、○は「CH2」を、末端の○は「CH3」を、◎は「C6H4−OH」を示す。また、ここでは「CH2」をモノマーと定義する。)
そして、○の部分は次の式(1)に従って粒子間の相互作用を行なう(ε=ε0とする)。
【0018】
【数1】
【0019】
一方、末端分子間の相互作用(◎の部分)については、ε=6×ε0とする。つまり大きな引力が働くことになる。モノマー間には狭角度の調和ポテンシャルが3体間ポテンシャルとして入っている。角度の初期値は109.471度である。より正確には図1の様なモデルとなる。
【0020】
MD法の場合、この分子を等間隔に分子を100本、200Åの2次元セル内に設置し、ボンド長はNIMM法により1.53Åに固定して計算を実行した。計算速度の高速化させるためにリンクセル法を適用した。温度は束縛法により制御した。角度のポテンシャルは下記の式(2)のとおりである。
【0021】
【数2】
【0022】
リンクセル法について
リンクセル法とは、系を正方形のセルで分割して、力の計算時間を短縮する方法のことである。2次元の系では、実際相互作用を計算するのは、ある粒子の所属するセルとその周りに隣接している8つのセル内だけでよくなる。通常、粒子数が2倍になると計算時間は4倍になるが、この方法によって計算時間は約2倍で済むことになる。
【0023】
NIMM法について
NIMM法とは、ボンドを拘束する方法である。一般的なものにはGaussの方法とShakeの方法がある。それらの長所を生かし、短所を改善したものがNIMM法である。Shakeの方法では拘束力を与える未定乗数λnを決定するのに反復計算が必要になるが、NIMM法では、反復計算なしにλnを決定できる。(λnを決定することによってボンド長を固定できる。)
【0024】
Shakeの方法について
Shakeの方法とは、ボンド長にある許容誤差εを認めて
【0025】
【数3】
{上式において、Rn(t)は粒子nの時刻tでの位置、Dnはボンド長(今回は1.53Å)を表している。}
【0026】
となるまで、未定乗数λnの決定のための繰り返し計算を行う。Shakeの方法の欠点はこの繰り返し計算にある。
【0027】
計算は、Δt=1fsを用い、始め1000Kにて1nsec計算を行い熱平衡状態を実現させた上で、次いで温度を1nsecの間に400Kまで低下させた。その後、4nsec計算を続けた。得られた計算結果は、分子がラメラ状に並んでいる構造を形成した。
得られた構造の例を図2、3に示す。
図2は発色状態にある顕色剤の構造の計算結果を示す図であり、図3は消色状態にある顕色剤の構造についての計算結果を示す図である。
この構造は、透過型電子顕微鏡写真および走査型トンネル顕微鏡の実験から推定される構造と酷似した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パラオクタデシルフェノールのビーズモデルを示す図
【図2】 MDによる計算結果を示す図(発色状態の顕色剤)
【図3】 MDによる計算結果を示す図(消色状態の顕色剤)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a molecular simulation method for predicting a higher order structure of a rod-like molecule, as well as how the higher order structure changes when an arbitrary attractive force is applied to the molecule, and The present invention relates to a molecular structure prediction molecular simulation method for predicting whether or not a behavior is to occur.
[0002]
[Prior art]
With the recent development of the information society, the importance of display and hard copy technologies, which are the contact points that connect electronic information and humans, is increasing. The effectiveness of “paper”, which has been used as an information medium for a long time, is related not only to portability and storage, but also to human information recognition and thinking. For this reason, conventional display media such as CRTs and LCDs are not sufficient, and the realization of paper-like display media that have memory characteristics and form and image quality is awaited.
[0003]
Various rewritable recording media have been studied as an approach from the recording material side to meet the demand for such display media. In particular, the development of recording media that can be rewritten by controlling thermal energy due to their high practicality has been actively conducted. For example, a rewritable recording medium that utilizes a change in transparency and white turbidity of a composite film in which fatty acid particles are dispersed in a polymer is already widely used as a display medium for magnetic cards. Furthermore, in order to obtain a rewritable recording medium capable of forming a black color image on a white background close to a hard copy, it was considered to use a reversible color phenomenon of a leuco dye.
[0004]
A typical leuco dye is a fluorane compound used in general heat-sensitive recording paper, and a lactone ring is opened by the action of an acidic substance called a developer to develop a color. Thermal paper uses a combination of a leuco dye and a developer that can stably take on this coloring state. Basically, the coloring reaction of the leuco dye is reversible. For example, the color disappears by the action of a basic substance. I know you will.
[0005]
The rewritable recording medium is premised on having sufficient color density and color development / decoloration characteristics that can completely erase the image, but the thermal stability and color erasure speed of the color image are also practically important characteristics. It becomes. In particular, considering the usage environment and the rewrite processing time, it is required that the color image has high heat resistance and can be erased as quickly as possible. Such characteristics are considered to be related to the ability of the long-chain developer to form a molecular assembly structure.
[0006]
However, even with a technique that can measure the shape of a molecule, such as a scanning tunneling microscope (STM), it is very important to experimentally clarify what kind of properties these molecules influence. It was difficult. Furthermore, when analyzing higher-order structures with a transmission electron microscope (TEM), higher-order structures can be distinguished to some extent in materials with high crystallinity, but higher-order structures should be clarified in materials with low crystallinity. I could not.
[0007]
In the analysis of the molecular assembly structure by simulation of long chain molecules, several studies have been conducted on liquid crystal molecules, and a simulation method for reproducing experimental results has been proposed. For example, Atsuko Aoki, Tetsuo Akiyama, (Studies on Physical Properties, vol.68, No.3, p.316-319, (1997)) and others clarified what properties of molecules form the ordered phase of liquid crystals. Therefore, molecular dynamics simulation under constant pressure is performed. Here, even a simple model that considers only the feature of `` having shape anisotropy '', which is one of the necessary conditions for the appearance of the liquid crystal phase, becomes an anisotropic liquid through smectic and nematic liquid crystals during the temperature rising process. The phase transition was shown.
In this calculation example, the calculation is performed with coarse-grained liquid crystal molecules, and although the phenomenon can be understood globally, a more specific calculation that takes into account the individuality of each molecule has not been made.
[0008]
Susumu Okazaki (JAERI-Conf, JAERI-Conf, p.54-72, (1998)) conducted long-term molecular dynamics simulations of lipid bilayer membranes. We are investigating the fluctuations that we characterize using nanosecond-scale calculations. The calculation here is an atomic scale calculation, and unlike the former, it is possible to calculate in consideration of the individuality of each molecule, but there is a problem that it takes a very long calculation time of several months.
[0009]
Moreover, even if these methods are used, a molecular dynamics simulation in which the molecular behavior of the long-chain developer matches the experimental results cannot be performed.
[0010]
In addition, in the invention of Japanese Patent Application No. 2000-266916, the calculation was performed by using Δt = 1fs, starting with 4 ksec at 1000 K, realizing a thermal equilibrium state, and then reducing the temperature to 400 K in 1 nsec. . Thereafter, 4nsec calculation was continued. However, this requires a calculation time of one week or more, and considering the calculation with changing the parameters, it takes a lot of calculation time, which causes a problem in practical use.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, there is a problem that the experimental method cannot easily analyze the higher order structure of the molecule. In the conventional simulation method, as described above, the coarse-grained model can perform higher-order structure analysis by simulation in a relatively short time. However, it cannot be applied to molecular design, while atomic-scale simulation is enormous. There was a problem that it took a long time and was impossible in practice. The invention of Japanese Patent Application No. 2000-266916, which is an invention close to the present invention, has a long calculation time and cannot be used practically.
[0012]
An object of the present invention is to provide a simulation method that can consider the individuality of each molecule in a short calculation time.
Another object of the present invention is to provide a simulation method capable of clarifying the state of the higher-order structure formed by a molecule when the molecular composition changes or when the temperature condition changes. There is to do.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention has the following aspects.
(1) A molecular simulation method for predicting a molecular assembly structure of a compound having a long alkyl chain by performing a computer simulation using a molecular model of the compound,
Creating a molecular model;
Placing the molecular model in a square cell;
Defining forces acting on molecules present in the cell;
Defining the cell;
Inputting data corresponding to the conditions set in each of the above steps to an electronic computer;
A step in which an electronic computer performs a simulation based on a program (software) by a molecular dynamics method based on the input value;
A molecular simulation method comprising:
The space in which the molecular model is placed is determined from the density. The density is determined based on the physical properties to be clarified by simulation in consideration of the actual experimental environment, and is not uniquely determined. The larger the required number of molecular models, the better the calculation accuracy, which is preferable. However, the number of molecular models is limited at the current computer speed. Therefore, even if the number of models is too small, it is not appropriate because it is easily affected by boundary conditions. Therefore, 60 to 1000 is an appropriate number. However, the number of molecular models is not limited to this.
(2) As a force acting on the molecule, a 12-6 Lennard-Jones potential is used as a non-binding interaction force, and the value is 3 to 9 times that of other sites only between the molecular ends, In addition, it incorporates a narrow-angle movement of the bond as a three-body potential, uses the parameter of Driding as the potential parameter, sets the density to 0.4 or more and 1.2 or less in a three-dimensional space with 60 or more molecular models. The molecular simulation method according to
[0014]
Outline of Molecular Dynamics Method ( MD) An outline of a calculation method based on the MD method will be described below.
The MD method is basically a numerical analysis based on Newton's equation of motion in classical mechanics, and requires a physical quantity that depends on time in a molecular collective system. Although force between particles is used as an input parameter, two body forces are often used. The force is easily determined from the potential. In addition, the number of particles, volume, mass of particles, time step (time increment), initial arrangement of molecules, etc. are input.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Preferred embodiments of the present invention are shown below.
The calculation method is as follows.
(1) The molecular structure is replaced with a bead model of a portion having a large attractive force and the other portion.
(2) A plurality of molecular models are used and arranged in a two-dimensional cell.
(3) The initial structure is simulated at a high temperature to generate a thermal equilibrium structure.
(4). The temperature is lowered with a temperature gradient for an appropriate time to create a stable structure.
[0016]
The program in the present invention was created by Fortran and the calculation was executed by DECα made by Compaq, which is a Unix workstation machine. The machine that executes the calculation need not be limited to a Compaq machine. Other companies such as IBM's RS6000 / SP and SGI's R12000 may also be used.
[0017]
For example, when a compound having a long-chain alkyl group to be calculated (CH 3 — (CH 2 ) 17 —C 6 H 4 —OH: paraoctadecylphenol) is replaced with a bead model, it can be expressed as follows.
○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-◎
(Here, ○ represents “CH 2 ”, ○ at the terminal represents “CH 3 ”, and ◎ represents “C 6 H 4 —OH”. Here, “CH 2 ” is defined as a monomer.)
And the part of (circle) performs the interaction between particle | grains according to following Formula (1) (it is set as (epsilon) = epsilon 0 ).
[0018]
[Expression 1]
[0019]
On the other hand, ε = 6 × ε 0 is set for the interaction between the end molecules (the portion marked with ◎). In other words, a large attractive force will work. A narrow-angle harmonic potential exists between the monomers as a three-body potential. The initial value of the angle is 109.471 degrees. More precisely, the model is as shown in FIG.
[0020]
In the case of the MD method, this molecule was placed in a two-dimensional cell having 100 molecules at regular intervals and 200 cm, and the bond length was fixed to 1.53 cm by the NIMM method. The link cell method was applied to increase the calculation speed. The temperature was controlled by the constraining method. The angular potential is as shown in the following formula (2).
[0021]
[Expression 2]
[0022]
About link cell method The link cell method is a method of reducing the force calculation time by dividing the system into square cells. In a two-dimensional system, it is only necessary to calculate the actual interaction in the cell to which a certain particle belongs and in the eight adjacent cells. Usually, when the number of particles is doubled, the calculation time is quadrupled, but this method can reduce the calculation time by about twice.
[0023]
About the NIMM method The NIMM method is a method of restraining a bond. Common ones are Gauss's method and Shake's method. The NIMM method takes advantage of these advantages and improves the disadvantages. In Shake's method, iterative calculation is required to determine an undetermined multiplier λn that gives a binding force. In NIMM, λn can be determined without iterative calculation. (The bond length can be fixed by determining λn.)
[0024]
About the Shake method
Shake's method is to recognize the tolerance ε in the bond length.
[Equation 3]
{In the above formula, Rn (t) represents the position of the particle n at time t, and Dn represents the bond length (1.53Å this time). }
[0026]
Until the undetermined multiplier λn is determined. The disadvantage of Shake's method is this iterative calculation.
[0027]
For the calculation, Δt = 1fs was used. First, 1 nsec calculation was performed at 1000 K to realize a thermal equilibrium state, and then the temperature was lowered to 400 K during 1 nsec. Thereafter, 4nsec calculation was continued. The obtained calculation results formed a structure in which molecules are arranged in a lamellar shape.
Examples of the resulting structure are shown in FIGS.
FIG. 2 is a diagram showing a calculation result of the structure of the developer in the color developing state, and FIG. 3 is a diagram showing a calculation result of the structure of the developer in the decoloring state.
This structure was very similar to that deduced from transmission electron micrographs and scanning tunneling microscope experiments.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a bead model of paraoctadecylphenol. FIG. 2 is a diagram showing a calculation result by MD (color developer in a colored state).
FIG. 3 is a diagram showing the result of calculation by MD (decolored developer)
Claims (2)
分子モデルを作成するステップと、
前記分子モデルを正方形セルに配置するステップと、
前記セル内に存在する分子に対して働く力を定義するステップと、
前記セルを定義するステップと、
上記各ステップにおいて設定した条件に対応するデータを電子計算機に入力するステップと、
電子計算機が該入力値を基に分子動力学法によるプログラム(ソフトウエア)に基づいてシミュレーションを行うステップと、
を含むことを特徴とする分子シミュレーション方法。 A molecular simulation method for predicting a molecular assembly structure of a compound having a long alkyl chain by performing a computer simulation using a molecular model of the compound,
Creating a molecular model;
Placing the molecular model in a square cell;
Defining forces acting on molecules present in the cell;
Defining the cell;
Inputting data corresponding to the conditions set in each of the above steps to an electronic computer;
A step in which an electronic computer performs a simulation based on a program (software) by a molecular dynamics method based on the input value;
A molecular simulation method comprising:
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