JP4440246B2 - 空間インデックス方法 - Google Patents
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・範囲指定検索(range query)
検索範囲を示す円の中心オブジェクト(問い合わせオブジェクト)Oq及び半径Rqを指定し、D(Oq,O)≦Rqを満足するオブジェクトの集合を求める方法である。
・件数指定検索(k−nearest neighbor query)
検索の中心オブジェクトOq及び検索結果kを指定してOqとの距離D(Oq,O)が小さい順に上位k件のオブジェクトOの集合を求める方法である。
De(F(X),F(Y))={Σ(X−Y)k}1/k
この距離は、k=2のときにはユークリッド距離であり、K=1のときには市街区距離となる。しかし、色のヒストグラム特徴では、各特徴間の相関を考慮する必要があるため、以下のヒストグラム距離が提案されている。
Dh(F(X),F(Y))=(X−Y)TA(X−Y)
図1は、空間インデックスを利用した空間データ管理システムの構成を示す模式図である。図1に示すように、空間インデックス1に登録部2と検索部3とが接続されている。これらは、実際には、図示しないマイクロコンピュータによって実現される。登録部2には、例えば画像特徴データのような空間データ4を格納するメモリ装置か接続され、検索部3には、検索空間データ5及び類似空間データ6を構成するメモリ装置が接続されている。つまり、このようなシステムは、図示しないCPUやメモリ装置等を主体として構成されるハードウェアと、このハードウェアの一部であり、空間インデックス1や空間データ4等のような空間データを登録及び検索目的で格納するメモリ領域と、ハードウェアのシステムを構築するオペレーティングシステムのようなシステムソフトウェアと、ハードウェアに各種処理を実行させるアプリケーションプログラムとによって構築されている。アプリケーションプログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体、例えば、ハードディスクやCD−ROM等に格納されている。
図4は、空間インデックス1の木構造をなすデータ構造を示す模式図である。木構造は、ノードデータと個々の空間データ(以下、オブジェクトと呼ぶ)を保持し、オブジェクトはエントリとしてリーフノード(最先端のノード)にリンクされている。図4中、Nがノードであり、Eがエントリである。
・ノードID
・ノード種別(リーフノードか否か)
・子ノードのノードID(リーフノードの場合にはエントリID)
・親ノードのID
・すべての兄弟ノードの中心との距離
・中心オブジェクト
・半径
・親ノードの中心オブジェクトと当ノードの中心オブジェクトとの距離
・ノード半径不適合フラグ
・ルートノードID
・Fanout(子ノードの数)の最大値/最小値
・中心ポイントのオブジェクトのサイズ
・エントリID
・オブジェクト
・親ノードの中心オブジェクトとオブジェクトとの距離
・オブジェクトのサイズ
新たなオブジェクトを登録するアルゴリズムを次に示す。このアルゴリズムによって図2に例示するような木構造が構築され、このアルゴリズム中の( *1)で示す部分でノードNの半径が設定され、前述のように、オブジェクトを包含するノード領域が設定される。
以下に、従来のM−treeの検索アルゴリズムの一例を示す。検索時には、検索中心点と半径とによって指定される検索領域が入力となる。従来のM−treeの検索アルゴリズムでは、基本的には、ノード領域と検索領域とが交わるノードNを辿っていき検索領域に包含されるオブジェクトを検索するのであるが、一般に、距離計算に時間がかかるので、距離計算の回数を削減することが検索速度の高速化につながる。
オブジェクトを削除するアルゴリズムを以下に示す。削除をするには、本来、個々のノードNに属すオブジェクトとノードNの中心との距離を計算しなければならないが、この処理には多くの時間がかかり、処理が極めて遅い。そこで、処理の高速化のため、ノードの半径の修正が必要な場合にはその属するすべてのオブジェクトを包含するのではなく、個ノードnの領域を包含する領域の半径を設定するようにしている。
画像検索といったアプリケーションを考えた場合、空間データとしては色特徴やテクスチャ特徴といったように複数空間データを扱う必要があり、かつ、個々の特徴(空間)単位に重み付けを設定して検索する必要がある。このような場合には、個々の空間単位に予め前述の空間インデックス1を生成しておく。個々の空間単位の重み付けを指定して検索するアルゴリズムを以下に示す。検索の入力は、検索の中心点と上位何位までを結果とするか、すなわち、結果の個数である。
図1に示すような基本構造は第1の実施の形態と共通である。空間インデックス1は、従来のvp−treeと同様に、図2のように空間を分割する。全空間は、R1で示される分割円により分割され、それぞれがルートノードの子ノードとなる。このようにして2分岐の木構造が生成され、空間は分割されていく。分割された最下位のノード(リーフノード)には、空間データがリンクされている。
図10は、空間インデックス1の木構造をなすデータ構造を示す模式図である。木構造は、ノードデータと個々の空間データ(以下、オブジェクトと呼ぶ)を保持し、オブジェクトはエントリとしてリーフノード(最先端のノード)にリンクされている。図9中、Nがノードであり、Eがエントリである。
・ノードID
・ノード種別(リーフノードか否か)
・子ノードのノードID(リーフノードの場合にはエントリID)
・分割円の中心ポイントデータ
・分割円の半径
・各エントリと分割円の中心ペイントとの距離(リーフのノードの場合)
・ルートノードID
・リーフノードの子ノードの数の最大値
・中心ポイントのオブジェクトのサイズ
・エントリID
・オブジェクト
・オブジェクトのサイズ
画像検索といったアプリケーションを考えた場合、空間データとしては色特徴やテクスチャ特徴といったように複数空間データを扱う必要があり、かつ、個々の特徴(空間)単位に重み付けを設定して検索する必要がある。このような場合には、個々の空間単位に予め前述の空間インデックス1を生成しておく。個々の空間単位の重み付けを指定して検索するアルゴリズムを以下に示す。検索の入力は、検索の中心点と上位何位までを結果とするか、すなわち、結果の個数である。
N ノード
n 下位ノード(子ノード)
Claims (4)
- 色特徴やテクスチャ特徴のような画像から抽出される画像特徴である空間データを登録し、登録された前記空間データについて予め木構造をなすvp−tree形式の空間インデックスを生成しておき、ユーザが指定した前記空間データに類似する前記空間データを前記空間インデックスを利用して画像を検索するシステムで実行される空間インデックス方法であって、
前記システムは、制御部と記憶部を備え、
前記制御部が、異なる種別の前記空間データに対して各種別単位でそれぞれ前記空間インデックスを生成し、個々の前記空間インデックスから所定の検索数を検索してバッファリングした後にこれらの結果をマージして検索結果を求めるという処理を指定された検索結果数まで繰り返し、前記空間データの各種別に重み付けをして検索を行なうステップを含む、
ことを特徴とする空間インデックス方法。 - 前記制御部が、バッファリングされた検索数のうちスコアの増加量が多い前記空間インデックスを優先的に処理するようにした、
ことを特徴とする請求項1記載の空間インデックス方法。 - 色特徴やテクスチャ特徴のような画像から抽出される画像特徴である空間データを登録し、登録された前記空間データについて予め木構造をなすvp−tree形式の空間インデックスを生成しておき、ユーザが指定した前記空間データに類似する前記空間データを前記空間インデックスを利用して画像を検索するシステムで実行される空間インデックス方法であって、
前記システムは、制御部と記憶部を備え、
前記制御部が、異なる種別の前記空間データに対して各種別単位でそれぞれ前記空間インデックスを生成し、個々の前記空間インデックスの検索結果において未処理の最上位及び次に位置するオブジェクト間の距離に関するスコアの増加量が多いものから順にスコアを算出し、次の順位の最大スコアをそれぞれ合計した値を最大確定スコアとし、その最大確定スコアより小さい最終スコアのオブジェクトの順位を順位確定することで、前記空間データの各種別に重み付けをして検索を行なうステップを含む、
ことを特徴とする空間インデックス方法。 - 色特徴やテクスチャ特徴のような画像から抽出される画像特徴である空間データを登録し、登録された前記空間データについて予め木構造をなすvp−tree形式の空間インデックスを生成しておき、ユーザが指定した前記空間データに類似する前記空間データを前記空間インデックスを利用して画像を検索するシステムで実行される空間インデックス方法であって、
前記システムは、制御部と記憶部を備え、
前記制御部が、異なる種別の前記空間データに対して各種別単位でそれぞれ前記空間インデックスを生成し、前記空間データの各種別に付けられた重み付けを等分に設定し、複数の前記空間データを統合して単一の空間インデックスを生成し、指定された重み付けに従い生ずる不確定部分を包含する範囲をインデックスで検索し、重み付けによる最終スコアを算出して順位付けを行なうことにより前記空間データの各種別に重み付けをして検索を行なうステップを含む、
ことを特徴とする空間インデックス方法。
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