JP4436004B2 - 遊技機及び遊技エラー処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ遊技機、コイン遊技機及びスロットマシン等の遊技機に関し、特に、回転型可変表示手段を有する可変表示部を遊技盤上に備え、可変表示部に表示される図柄情報が変化する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、この種の遊技機では、演出される遊技状態の複雑化・高度化に伴い、いわゆる主制御部以外の各制御部にCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等が搭載され、各制御部が主制御部からの制御コマンドデータに基づき単独で遊技機に搭載された各装置の動作等を制御して遊技状態を演出する傾向が強くなっている。
【0003】
例えば、可変表示部に表示される図柄情報等の表示制御は、表示制御部が主制御部から送信された表示制御コマンドデータに基づき実行する。可変表示部に表示される図柄情報等は、回転型可変表示手段が回転・停止することにより表示されるため、表示制御部は、回転型可変表示手段の回転・停止等の様々な制御を行う。しかし、可変表示部に表示される図柄情報等の表示状態の決定は、遊技状態を総合的にリアルタイムで演出する主制御部が行った方が、遊技状態の進行に沿った制御を行い易いため、主制御部により決定される。このため、主制御部は、種々のタイミング毎に可変表示部で表示される図柄情報等の表示状態を決定し、表示制御部に対して表示制御コマンドを送信している。
【0004】
このように、主制御部及び各制御部で、複雑な制御を実行し種々の遊技状態を演出している遊技機では、その複雑すぎる制御ゆえにデータ通信速度の高速化、データ通信量の大容量化等が伴い、稀に、各制御部間の情報伝達系統で制御コマンドデータ等にデータエラーが発生することがある。そのような場合には、遊技者に不利益をもたらす遊技状態が発生・継続する可能性があるため、遊技を中断してエラーの改善を図り、復旧したときにエラー発生前の遊技状態から遊技が続行できるようにする処置をとることが大切である。この場合、遊技者に混乱を与えないために、どのような理由でエラーが発生し、遊技が中断されているかを報知する等のエラー処理対策が採られている。なお、このような遊技機では、例えば可変表示部に表示される図柄情報等の表示に関する制御にエラー等が発生しても、発射制御、賞球払出制御及び遊技機の主制御等の他の制御にエラーが発生していない場合は、遊技の継続が可能であることが多い。このような場合、遊技者が遊技に対して不信感を抱くことがないように、主制御部での内部判定処理に基づいた抽選結果(内部抽選結果)の図柄情報等を可変表示部に正確に表示する必要がある。
【0005】
例えば、特開2000−51466号公報では、液晶画像表示部で構成される可変表示部にエラー表示画面を表示してエラー処理を行う遊技機が開示されている。この特開2000−51466号公報に開示されている遊技機では、液晶画像表示部を有する可変表示部を採用するため、例えば可変表示部における図柄情報等の可変表示(図柄変動)に関するエラーが発生した場合でも、即座に可変表示部に内部抽選結果を表示する等のエラー処理を行うことができ、遊技者が遊技に対して不信感を抱かないようにする配慮がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回転型可変表示手段を有する可変表示部を搭載した遊技機の場合は、例えば図柄変動に関するエラーが発生した場合、回転型可変表示手段を必要回転数回転させなければ内部抽選結果を表示するというエラー処理を行うことができないため、遊技者に不信感を与えさせてしまうおそれがある。また、従来の回転型可変表示手段を有する可変表示部を搭載した遊技機は、変動している図柄情報等を仮停止させた後、主制御部からの確定停止命令により全ての図柄情報等を確定停止させ、最終的に「大当り」か「はずれ」かの図柄情報等を表示するようにしているが、例えばこの確定停止命令を表示制御部が正確に受信できない等の確定停止命令に関するエラーが発生した場合、図柄情報等を確定停止させることができないため、「大当り」か否かの区別が困難となり、遊技者に対して混乱を招かせてしまうおそれがあるという問題がある。
【0007】
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、回転型可変表示手段を有する可変表示部に表示される図柄情報等の表示に関する制御にエラーが発生した場合でも、内部抽選結果に基づく図柄情報等を正確に表示することができる遊技機及び遊技エラー処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る遊技エラー処理方法は、回転型可変表示手段を有する可変表示部を遊技盤上に備え、遊技機の遊技状態に基づいて遊技機を統括的に制御する主制御部から、前記可変表示部の表示制御を行う表示制御部に前記回転型可変表示手段を制御するための制御コマンドを送信することにより、前記回転型可変表示手段で表示される図柄情報を特定の遊技状態を演出させるために変化させる遊技機において、遊技中にエラーが発生した場合にそのエラーを処理する遊技エラー処理方法であって、前記制御コマンドは、前記回転型可変表示手段の回転変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドであり、前記主制御部から前記表示制御部へ送信された、前記変動パターン指定コマンドにエラーが発生した場合、前記表示制御部は、予め設定されている制御データに基づき前記回転型可変表示手段の回転変動を制御することを特徴とする。
【0009】
この発明に係る遊技機は、回転型可変表示手段を有する可変表示部を遊技盤上に備え、遊技機の遊技状態に基づいて前記回転型可変表示手段で表示される図柄情報を特定の遊技状態を演出させるために変化させる遊技機であって、遊技機を統括的に制御して遊技状態の演出を行う主制御部と、この主制御部からの制御コマンドに基づき、前記可変表示部の表示制御を行う表示制御部とを具備し、前記制御コマンドは、前記回転型可変表示手段の回転変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドであり、前記表示制御部は、前記変動パターン指定コマンドにエラーが発生した場合に、予め設定されている制御データに基づき前記回転型可変表示手段の回転変動の制御を行うことを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、主制御部から表示制御部に送信された制御コマンドにエラーが発生した場合に、表示制御部が予め設定されている制御データに基づき可変表示部の回転型可変表示手段の回転変動を制御することで、遊技を適切に続行させることができ、主制御部における内部抽選結果を可変表示部に正確に表示することが可能となる。このため、液晶画像表示部を有する可変表示部ではなく回転型可変表示手段を有する可変表示部を採用する遊技機においても、可変表示部に内部抽選結果を表示することができ、遊技者に対して遊技に対する不信感を与えさせたり混乱を招かせてしまうおそれを少なくすることが可能となる。
【0011】
なお、主制御部から送信された前記制御コマンドとは、前記回転型可変表示手段の回転変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、又は前記回転型可変表示手段の回転動作の停止により、前記可変表示部に表示される図柄情報の確定を行う停止図柄確定コマンドである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の実施例を説明する。この例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を説明する。まず、パチンコ遊技機全体の構成について説明する。図1は、この発明の一実施例に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【0013】
パチンコ遊技機1は、パチンコ遊技機1をパチンコ店内に設置されたいわゆる島設備等に取り付ける際のガイドとなる機枠2と、この機枠2の枠内に嵌め込まれて装着される遊技盤3と、このパチンコ遊技機1を駆動するための種々の装置やユニット、各種配線等が取り付けられる裏機構板(図示せず)などを備えて構成されている。このうち、例えば遊技盤3は、上部蝶番5a及び下部蝶番5bにより機枠2に取り付けられた内枠6に直接取り付けられ、更に、この内枠6には、例えば透明ガラス等が装着された開閉可能なガラス枠(図示せず)が取り付けられ、遊技盤3の正面側を透明ガラス等で覆い保護するような構造となっている。
【0014】
パチンコ遊技機1は、後述する各種入賞口や障害釘等の構造物をその盤上に備える遊技盤3を、正面中央のやや上部寄りに有し、この遊技盤3の下部には、パチンコ遊技機1の裏面に取り付けられた賞球払出装置及び賞球樋(図示せず)を通じて排出される賞球を受けると共に、遊技球を、後述する遊技球発射装置に供給するための第1の受け皿(上皿)7が取付プレート8に取り付けられている。この上皿7の下部には、音声を放出するために開口された音放出口9が設けられると共に、この音放出口9の奥側には、効果音等の音声を出力する音声出力手段の一部を構成するスピーカ10が内蔵されており、更に、このスピーカ10の下部には、上皿7から溢れた賞球(遊技球)を受けて貯留するための第2の受け皿(下皿)11が配設されている。なお、この下皿11に貯留された賞球(遊技球)は、下皿11下部の中央正面に設けられた操作レバー11aにより下皿11の下方に排出することができる。
【0015】
一方、この下皿11の向かって右側には、上皿7から供給された遊技球を遊技盤3上の遊技領域21内に発射する遊技球発射手段の一部を構成する遊技球発射操作部12が設けられており、この遊技球発射操作部12の裏側には、遊技者の遊技球発射操作部12への入力に伴う回転操作角度の変化に応じて上皿7から供給された遊技球を実際に遊技領域21内に発射する遊技球発射装置(図示せず)が取り付けられている。つまり、上皿7とこの遊技球発射装置とは、遊技球送出機構(図示せず)を介してパチンコ遊技機1の内部で連結されており、この遊技球送出機構により上皿7に貯留された遊技球が遊技球発射装置に供給される仕組となっている。
【0016】
なお、遊技球発射操作部12の一部には、例えばプッシュ式のストップスイッチ13が備えられ、このストップスイッチ13をプッシュ操作してオン(ON)状態とすることにより、遊技球発射操作部12の回転操作中においても遊技球の発射を一時停止することが可能となる。また、遊技球発射操作部12には、タッチセンサ及び発射スイッチ(図示せず)が内蔵され、このタッチセンサが遊技者が実際に遊技中において、この遊技球発射操作部12を操作していること(例えば、遊技球発射操作部12に触れていること)を感知しない場合、発射スイッチがオフ(OFF)状態となり、遊技球発射装置からの遊技球の発射を一時停止し、遊技球発射操作部12を回転操作した後に、所定の発射位置に固定したまま遊技者が遊技台から離れるという、いわゆる無人打ちを効果的に防止することができるようになっている。
【0017】
また、このパチンコ遊技機1の遊技盤3の周囲の機枠2には、向かって右側に内枠6を機枠2にロックする錠のロックを解除するための錠穴14が備えられ、向かって上側に上枠ランプ15が配設されている。この上枠ランプ15により、遊技中の「当たり」、「大当り」遊技状態などを明確に表示することができる。また、遊技盤3の周囲の機枠2よりも内側の内枠6に取り付けられた前板16には、向かって左上側に左上前板ランプ17と、右上側に右上前板ランプ18とが設けられると共に、向かって左下側に左下前板ランプ19と、右下側に右下前板ランプ20とが設けられており、これら左右上前板ランプ17,18と左右下前板ランプ19,20とにより上枠ランプ15と同様に種々の遊技状態等を表示することができるようになっている。
【0018】
一方、この遊技盤3は、例えば所定の厚さの板材を用いて作製されるものであり、遊技盤3の上に各種入賞口やガイドレール22等の構造物を配設することで、遊技領域21が形成されている。ガイドレール22は、通常の遊技操作により遊技球発射装置から発射された遊技球を、遊技領域21内に導くための案内球路23を形成すると共に、この案内球路23を通ってガイドレール22に沿って遊技領域21内に打ち込まれる遊技球の進行を、遊技領域21内の所定位置で制限するための制限段差部24を遊技盤3の右上部に形成している。この制限段差部24には、例えば遊技領域21内に打ち込まれた遊技球を遊技領域21の中心方向に撥ね返すための反発ゴム25が制限段差部軸26を介して取り付けられている。
【0019】
また、この遊技盤3の中央部付近には、可変表示装置31が配設されており、この可変表示装置31は、複数種類の図柄を可変表示するための可変表示部32と、後述する変動始動用入賞口に取り付けられた可動片の駆動の有無についての内部判定処理による抽選結果を表示する左右普通図柄表示LED33,34とを備えて構成されている。この例では、可変表示部32には、「左」、「中」、「右」と3分割された図柄表示エリア32a,32b,32cが設けられ、これらの図柄表示エリア32a〜32cには、それぞれ回転型可変表示手段としての回転ドラム35a,35b,35cが備えられている。これら図柄表示エリア32a〜32cで各回転ドラム35a〜35cを回転・停止させることにより、それぞれ異なる図柄や組み合わせて一つになる図柄等を表示することができる。また、可変表示部32には、図柄表示窓36が取り付けられており、この図柄表示窓36には、各回転ドラム35a〜35cの停止時の図柄情報等の表示結果が、予め設定された特定の表示状態となり、いわゆる「大当り」遊技状態を演出することを表示する有効ライン37a〜37eが設けられている。
【0020】
この可変表示装置31の左右両側部には、遊技球を導くワープ経路入口A及びBが形成されており、このワープ経路入口A,Bに入った遊技球は、例えばパチンコ遊技機1の正面側からは確認できないワープ通路(図示せず)を通って遊技球送出口27から排出される。この遊技球送出口27の下部には、変動始動用入賞口28が配設されているため、ワープ通路を通過した遊技球は、他の経路を通過した遊技球よりも変動始動用入賞口28に入賞し易くなるように工夫されている。また、この可変表示装置31の両側には、遊技球の通過を検出するゲートスイッチ29a,29bを内部に有する通過チャッカー30a,30bが設けられ、これら通過チャッカー30a,30bのゲートスイッチ29a,29bが遊技球の通過を検出すると、パチンコ遊技機1の主制御部が表示制御部に対して左右普通図柄表示LED33,34の表示制御コマンドを送信する。
【0021】
表示制御部は、表示制御コマンドを受信すると、左右普通図柄表示LED33,34を、例えば交互に点灯させる処理を施し、主制御部の抽選結果(内部判定)が「当たり」である場合は、例えば左普通図柄表示LED33を点灯停止して、「当たり」であることを表示する。反対に、抽選結果が「はずれ」である場合は、例えば右普通図柄表示LED34を点灯停止して、「はずれ」であることを表示する。なお、抽選結果が「当たり」である場合には、主制御部は、変動始動用入賞口ソレノイド38(図示せず)を駆動し、変動始動用入賞口28の可動片39を動作させて、所定時間(例えば、0.5秒間)変動始動用入賞口28が開成するように制御を行い、変動始動用入賞口28への入賞を容易にするように遊技状態を演出する。これらのことから、ある遊技球が通過チャッカー30a,30bを通過したときに、他の遊技球が遊技球送出口27から排出されるような遊技状況が成立すれば、可動片39が開いた状態にある変動始動用入賞口28に遊技球が最も入賞し易いということとなる。この変動始動用入賞口28に入った遊技球は、入賞球として遊技盤3の裏側へ導かれ、始動入賞スイッチ40により検出される。
【0022】
この変動始動用入賞口28の下側には、特別電動役物41が配設され、この特別電動役物41には、遊技盤3の裏側に設けられた大入賞口ソレノイド(図示せず)により、いわゆる「大当り」遊技状態の場合のみに開放される大入賞口43の開閉板44が設けられており、この大入賞口43に入賞した遊技球は、大入賞口カウントスイッチ45で大入賞口入賞球として検出される。また、この大入賞口43に入賞した大入賞口入賞球のうち、大入賞口43内に配設された特定領域を通過したものは、特定領域通過スイッチ46により検出される。この特定領域通過スイッチ46により、大入賞口入賞球が通過したことが検出されると、ラウンドの繰り返し条件が成立して主制御部により一のラウンド(一連の大入賞口43の開閉動作)が終了した後に、再度次のラウンドが行われるという繰り返し継続制御処理が実行される。
【0023】
また、この特別電動役物41の大入賞口43の両側には、左右大入賞口LED47a,47bが設けられ、下側には、下方大入賞口LED47cがそれぞれ設けられている。一方、可変表示装置31の上部には、上部入賞口48が設けられ、この上部入賞口48の両側には、左右風車ランプ49a,49bを有する風車50a,50bが設けられている。また、上部入賞口48の下側には、左右センターLED51a,51b及び中央センターLED51cが設けられている。中央センターLED51cの下側には、変動始動用入賞口28に入賞した入賞球数を表示する4つの入賞記憶LEDを有する入賞記憶LED部52が設けられている。このパチンコ遊技機1では、例えば変動始動用入賞口28への入賞がある毎に、4つを上限として入賞記憶LED部52は点灯している入賞記憶LEDを一つずつ増やし、可変表示部32での可変表示が開始される毎に、点灯している入賞記憶LEDを一つずつ減らすことで入賞球数を表示している。
【0024】
遊技領域21の両側には、左右サイドランプ53a,53bが設けられており、変動始動用入賞口28の両側には、左右電飾LED54a,54bを有する左右下段入賞口55a,55bが設けられている。なお、このように構成された遊技領域21には、上記各構成物と共に複数の障害釘(図示せず)が打設されており、遊技球の複雑な落下通路を構成している。更に、遊技盤3に設けられたいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球は、遊技球排出口(アウト口)56に吸収される。
【0025】
このように構成されるパチンコ遊技機1での遊技動作は、以下のようなものになる。即ち、遊技者が遊技球発射操作部12を操作して遊技球発射装置から発射された発射球(遊技球)は、案内通路23を通って遊技領域21内に入り、遊技領域21を落下する。遊技球が落下する際、通過チャッカー30a(30b)を通ってゲートスイッチ29a(29b)で通過が検出されると、左右普通図柄表示LED33,34が交互に点灯する状態となる。また、遊技球が変動始動用入賞口28に入賞し、始動入賞スイッチ40で入賞が検出されると、可変表示装置31の可変表示部32において図柄変動が可能な状態であれば、各回転ドラム35a〜35cが回転を開始し、可変表示部32で表示される図柄が変動を始める。一方、可変表示部32において図柄変動が不可能な状態であれば、入賞記憶LED部52の入賞記憶LEDを一つ点灯し、内部入賞記憶を一つ増やす(点灯する入賞記憶LEDがなければ、内部入賞記憶のみ一つ増やす)処理をする。可変表示部32での各回転ドラム35a〜35cの回転は、例えば一定時間が経過したときに順次停止し、全部の回転ドラム35a〜35cが停止したときの可変表示部32において表示される図柄が、予め設定された「大当り」遊技状態発生の条件となる組み合わせの図柄と一致したときや、主制御部での内部判定処理の結果が「大当り」遊技状態を演出する条件を成立させたときは、「大当り」遊技状態が演出される。
【0026】
この「大当り」遊技状態の演出が開始されると、例えば大入賞口43の開閉板44が、一定時間(例えば、30秒)経過するまでの間、又は大入賞口43内の大入賞口カウントスイッチ45が所定個数(例えば、10個)の入賞を検出するまでの間、開放状態となる。この開閉板44の開放中に遊技球が大入賞口43内の特定領域に入賞し、特定領域通過スイッチ46により検出されると、「大当り」遊技状態の継続が決定し、開閉板44が閉成した後に再度開放する処理が行われる。開閉板44の開放から閉成までの一連の「大当り」遊技状態を「1ラウンド」とすると、この「大当り」遊技状態の継続は、例えば最大で16ラウンドまで行われる。なお、この「大当り」遊技状態の継続中に、特定領域通過スイッチ46により特定領域への入賞が検出されなかった場合、「大当り」遊技状態はそのラウンドで終了する。また、各回転ドラム35a〜35cが停止したときの可変表示部32において表示される図柄が、例えばいわゆる確率変動を伴う「大当り」遊技状態発生の条件となる組み合わせの図柄と一致したときや、主制御部での内部判定処理の結果がこの確率変動を伴う「大当り」遊技状態を演出する条件を成立させたときは、次に「大当り」遊技状態となる確率が通常よりも高くなり、遊技者にとって更に有利な遊技状態の演出がなされる。
【0027】
図2は、可変表示装置31を構成する回転ドラム機構84の内部構成を示す分解斜視図である。この回転ドラム機構84には、回転型可変表示手段として回転ドラム35a,35b,35cが設けられている。これら回転ドラム35a〜35cのドラム外周側表面には、複数の数字、文字、記号及び模様等の図柄が表示されている。また、これら回転ドラム35a〜35cは、それぞれに、例えばPMWスイッチングトランジスタ等の光学式センサからなるドラムセンサ(図示せず)を内蔵したステッピングモータ等のドラムモータ86a,86b,86cにより回転されるように構成されている。なお、ドラムセンサは、各ドラムモータ86a〜86cの回転軸の基準位置を検出して、検出した基準位置情報を表示制御回路82(図3参照)に送信する。表示制御回路82は、受信した基準位置情報に基づき、各回転ドラム35a〜35cの基準位置からの回転角度制御等を実行する。
【0028】
回転ドラム機構84には、回転ドラム35a〜35cの内周側から図柄表示窓36側に向けて光を照射するドラムランプ87a,87b,87cが設けられている。これらドラムランプ87a〜87cは、ドラムモータ86a〜86cと共にそれぞれドラムモータ取付板88a,88b,88cに取り付けられている。各ドラムモータ取付板88a〜88cに取り付けられた各回転ドラム35a〜35cは、ドラム収容体89に収容され、ドラムモータ86a〜86cとドラムランプ87a〜87cは、ドラム収容体89の下部に基板枠91と共に取り付けられたドラム基板85と接続される。そして、ドラム収容体89に、正面側から取付プレート92及び背面側から取付ガイド93を取り付け、更に背面側からドラム基板85と表示制御回路82とを中継するドラム中継基板94を取り付けて、このドラム中継基板94をドラム基板85と接続し、回転ドラム機構84が形成される。
【0029】
次に、このパチンコ遊技機1の制御基板の回路構成の一部について説明する。図3は、パチンコ遊技機1の主制御基板、表示制御基板及びドラム基板の回路構成を示すブロック図である。
【0030】
主制御基板74は、主に、プログラム等に従ってパチンコ遊技機1を制御する主制御回路80と、始動入賞スイッチ40、大入賞口カウントスイッチ45、特定領域通過スイッチ46、ゲートスイッチ29a,29b、入賞スイッチ83及びクリアスイッチ95からの信号を主制御回路80に与えるスイッチ入力回路96と、変動始動用入賞口28の可動片39を駆動する変動始動用入賞口ソレノイド38及び大入賞口43の開閉板44を開閉する大入賞口ソレノイド42を主制御回路80からの指示に従って駆動するソレノイド出力回路97と、払出制御基板70の払出制御回路(図示せず)に対して主制御回路80からの払出制御コマンドを出力する払出制御出力回路98と、表示制御基板81の表示制御回路82に対して主制御回路80からの表示制御コマンドを出力する表示制御出力回路99と、ランプ制御基板100のランプ制御回路(図示せず)に対して主制御回路80からのランプ制御コマンドを出力するランプ制御出力回路101と、音声制御基板72の音声制御回路(図示せず)に対して主制御回路80からの音声制御コマンドを出力する音声制御出力回路102とから構成されている。なお、上記各基板は、例えばパチンコ遊技機1の遊技盤3の裏面や裏機構板等に取り付けられているものとする。
【0031】
また、主制御基板74には、賞球カウントスイッチ(図示せず)からの払出賞球数や球切れ検出スイッチ(図示せず)からの球切れ情報、変動始動用入賞口28への入賞情報や大入賞口43への入賞数、「大当り」遊技状態の発生を示す大当り情報や確率変動が生じたことを示す確率変動情報等を外部の管理コンピュータ(図示せず)に対して枠用外部端子基板76や盤用外部端子基板77を介して出力する外部情報出力回路103と、主制御回路80から与えられるアドレス信号をデコードして、主制御基板74上の各回路(ソレノイド出力回路97、払出制御出力回路98、表示制御出力回路99、ランプ制御出力回路101、音声制御出力回路102及び外部情報出力回路103)のうち、信号の送信を許可する回路のI/Oポートを選択し、選択信号を出力して各制御基板への制御コマンドの出力等を行わせるアドレスデコード回路104が搭載されている。なお、上記各端子基板76,77は、例えばパチンコ遊技機1の裏側の所定位置に配設されているものとする。
【0032】
主制御回路80は、パチンコ遊技機1の種々の遊技状態を演出するためのプログラム等が予め記憶されているROM105と、このROM105に記憶されているプログラム等を読み出して順次演算処理を行い、パチンコ遊技機1全体を制御するCPU106と、このCPU106の演算処理過程で演算処理結果を一時的に記憶したりする一時的な作業領域として使用されるRAM107と、後述する水晶発振器109からのパルス信号をカウントしてCPU106の計時管理を行うクロック108とを備えて構成される。なお、主制御回路80のCPU106には、RAM107やROM105を内蔵した、いわゆるワンチップマイコンを使用することも可能である。
【0033】
また、この主制御回路80に付随する回路等として、水晶発振器109、タイマー110及びリセット回路111が主制御基板74上に搭載されている。水晶発振器109は、内部で発振した発振パルスをパルス信号として主制御回路80及びタイマー110に出力し、タイマー110は、水晶発振器109からのパルス信号をカウントして所定カウント数毎にリセット回路111へタイマー信号を出力する。リセット回路111は、タイマー110からのタイマー信号を受信すると主制御回路80に対してリセット信号を発信し、主制御回路80は、このリセット信号に基づき、例えばパチンコ遊技機1の制御用のプログラムを先頭から再度実行させる、いわゆるリセット制御を行う。
【0034】
一方、表示制御基板81は、主に、主制御基板74からの制御コマンド等に基づき可変表示装置31の回転ドラム機構84の制御を行う表示制御回路82と、パチンコ遊技機1の電源投入時やクリアスイッチ95からの入力信号受信時などに所定の初期設定を実行するための初期リセット信号を表示制御回路82に送信する初期リセット回路117と、回転ドラム機構84の各回転ドラム35a〜35cや各ドラムランプ87a〜87cの変動・点灯パターンデータを格納するパターンROM118と、表示制御回路82が各回転ドラム35a〜35cのドラム外周側表面に付された図柄の停止時の表示図柄(停止図柄)を選択するための図柄データを格納する図柄ROM119とから構成される。なお、パターンROM118と図柄ROM119は、この例ではROMを用いたが、これらのROM118,119が内部に格納しているデータ等を格納することができる他の記憶媒体等を用いても良い。
【0035】
また、表示制御基板81には、主制御基板74と同様に水晶発振器116が搭載されており、この水晶発振器116は、内部で発振した発振パルスをパルス信号として表示制御回路82に出力する。
【0036】
表示制御回路82は、可変表示装置31の可変表示部32に種々の図柄の表示を行うための回転ドラム機構84を制御する制御プログラム等が予め記憶されているROM112と、このROM112に記憶されているプログラム等を読み出して順次演算処理を行い、回転ドラム機構84のドラム基板85の制御や初期リセット回路117からの初期リセット信号に基づく初期リセット制御等を行うCPU113と、このCPU113の演算処理過程で演算処理結果を一時的に記憶したりする一時的な作業領域として使用されるRAM114と、水晶発振器116からのパルス信号をカウントしてCPU113の計時管理を行うクロック115とを備えて構成される。なお、表示制御回路82は、初期リセット回路117から初期リセット信号を受信した場合、RAM114の内容をクリアして主制御基板74からの初期設定コマンドの受信待ちをする。また、この表示制御回路82に搭載されたCPU113には、主制御回路80のCPU106と同様に、RAM114やROM112を内蔵した、いわゆるワンチップマイコンを使用することも可能である。
【0037】
表示制御基板81に搭載されたパターンROM118には、各回転ドラム35a〜35cのドラム回転パターンを決定するための変動パターンテーブル120と、各回転ドラム35a〜35c内のドラムランプ87a〜87cの点灯、点滅又は消灯等のランプ制御パターンを決定するためのランプパターンテーブル121とが格納されている。また、図柄ROM119には、遊技盤3の正面側から向かって左側に配置される回転ドラム(左回転ドラム)35aの停止図柄を確定するための左図柄テーブル122と、向かって中央に配置される回転ドラム(中回転ドラム)35bの停止図柄を確定するための中図柄テーブル123と、向かって右側に配置される回転ドラム(右回転ドラム)35cの停止図柄を確定するための右図柄テーブル124とが格納されている。表示制御回路82は、主制御回路80からの表示制御コマンド等に基づき、これらパターンROM118及び図柄ROM119から各データを読み出し、ドラム基板85の制御等を行う。
【0038】
回転ドラム機構84に取り付けられるドラム基板85は、左回転ドラム回路125、中回転ドラム回路126及び右回転ドラム回路127を搭載し、これら回転ドラム回路125〜127内には、それぞれランプドライバ128,129,130及びモータドライバ131,132,133が備えられている。各ランプドライバ128〜130は、表示制御基板81からの動作データに基づき、各回転ドラム35a〜35cに備えられたドラムランプ87a〜87cへ所定の発光信号を出力する。各モータドライバ131〜133は、同じく表示制御基板81からの動作データに基づき、各回転ドラム35a〜35cに取り付けられたドラムモータ86a〜86cへ所定のドラム駆動信号を出力する。各ドラムランプ87a〜87cは、各ランプドライバ128〜130からの所定の発光信号に基づき、所定の態様で点灯、消灯又は点滅し、各回転ドラム35a〜35cの内周側から図柄表示窓36側に向けて光を照射する。各ドラムモータ86a〜86cは、各モータドライバ131〜133からの所定のドラム駆動信号に基づき、各回転ドラム35a〜35cを回転させる。なお、これらドラムモータ86a〜86cには、それぞれドラムセンサ134,135,136が備えられており、これらドラムセンサ134〜136は、各ドラムモータ86a〜86cの回転軸の基準位置を検出し、その検出した基準位置信号を表示制御回路82に送信する。
【0039】
次に、このパチンコ遊技機1の代表的な動作について説明する。遊技盤3上に設けられた各入賞口への遊技球の入賞は、各入賞口に設けられた入賞スイッチ83により検出され、主制御基板74のスイッチ入力回路96に入力される。スイッチ入力回路96は、この入賞スイッチ83から入力した入賞検出信号を主制御回路80のCPU106に送信する。スイッチ入力回路96から入賞検出信号を入力したCPU106は、ROM105に記憶されているパチンコ遊技機1の所定の制御データを読み出し、払出制御を実行する。この払出制御は、例えばCPU106が払出制御出力回路98を介して払出制御基板70に賞球払出コマンドを送信し、この賞球払出コマンドを受信した払出制御基板70の払出制御回路が所定の賞球払出数になるまで賞球払出装置(図示せず)を駆動することにより行われる。
【0040】
一方、変動始動用入賞口28への遊技球の入賞は、この変動始動用入賞口28に設けられた始動入賞スイッチ40により検出され、スイッチ入力回路96に入力される。スイッチ入力回路96は、この始動入賞スイッチ40から入力した始動入賞信号を主制御回路80のCPU106に送信し、始動入賞信号を受信したCPU106は、ROM105から所定の制御データを読み出し、RAM107の演算領域を使って、いわゆる「大当り」か否かの抽選(内部判定)を行うと共に、払出制御出力回路98を介して払出制御基板70へ賞球払出コマンドを送信し、賞球払出装置による所定数(例えば、5個)の賞球の払い出しを実行させる。その後、主制御回路80のCPU106は、内部判定処理による抽選結果に基づいてROM105から図柄変動データを読み出し、図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、表示制御出力回路99を介して表示制御基板81に送信し、表示制御回路82に各回転ドラム35a〜35cの回転制御を実行させる。また、同時に、CPU106は、音声制御基板72とランプ制御基板100に対し、表示制御基板81に送信する図柄変動コマンドに対応した装飾効果を与える音声制御コマンド及びランプ制御コマンドを音声制御出力回路102とランプ制御出力回路101とを介して送信し、音と光による所定の遊技状態の演出を行わせる。
【0041】
各回転ドラム35a〜35cの回転動作は、主制御回路80のCPU106からの停止図柄を決定する図柄指定コマンドを表示制御基板81が受信した後に、順次停止される。CPU106での上記抽選結果が「大当り」である場合には、CPU106は、表示制御出力回路99を介して表示制御基板81に、全ての回転ドラム35a〜35cが停止したときに表示される図柄の組み合わせを確定する全図柄停止コマンドを送信し、全図柄停止コマンドを受信した表示制御回路82のCPU113は、予め図柄停止コマンドにより可変表示装置31の可変表示部32で表示される図柄が特定の状態で表示(例えば、図1に示すように、図柄表示窓36の有効ライン37a上に「7」を3つ並べて表示)されるように、各回転ドラム35a〜35cの回転を仮停止させた後、全図柄停止コマンドにより表示される図柄を確定させる。その後、ソレノイド出力回路97を介して大入賞口ソレノイド42を駆動し、大入賞口43の開閉板44を開成状態にして遊技領域21を落下してくる遊技球を大入賞口43に入賞し易い状態を演出すると共に、音声制御基板72とランプ制御基板100に、大当り制御コマンドを音声制御出力回路102とランプ制御出力回路101とを介して送信し、音と光による「大当り」遊技状態の演出を行わせる。
【0042】
「大当り」遊技状態により大入賞口43が開成されて遊技球が大入賞口43に入賞すると、大入賞口43内の大入賞口カウントスイッチ45が入賞球を検出し、スイッチ入力回路96に大入賞口入賞信号を出力する。スイッチ入力回路96は、入力した大入賞口入賞信号を主制御回路80に出力する。主制御回路80は、スイッチ入力回路96から入力した大入賞口入賞信号に基づき、払出制御出力回路98を介して払出制御基板70へ賞球払出コマンドを送信し、払出制御回路に賞球払出装置による所定数(例えば、15個)の賞球の払い出しを実行させる。
【0043】
一方、表示制御回路82による各回転ドラム35a〜35cの回転制御中に、変動始動用入賞口28への新たな入賞を始動入賞スイッチ40が検出した場合には、スイッチ入力回路96を介して始動入賞信号を受信した主制御回路80のCPU106が、RAM107の入賞記憶領域に入賞記憶個数を記憶し、ランプ制御基板100にランプ制御出力回路101を介して入賞記憶LED部52の入賞記憶LEDを点灯させ、入賞記憶個数を表示する。そして、全ての回転ドラム35a〜35cの図柄が確定して停止するまでは、次回の各回転ドラム35a〜35cの回転制御を保留する。なお、この変動始動用入賞口28への入賞記憶個数は、所定数(例えば、4個)まで記憶可能に予め設定されており、所定数を超えて変動始動用入賞口28への入賞があった場合には、賞球の払い出しのみが行われ、主制御回路80での始動入賞信号に基づく「大当り」抽選や各回転ドラム35a〜35cの回転制御を行うための入賞記憶等は行われない。
【0044】
なお、開成された大入賞口43は、上述したような所定の条件(例えば、大入賞口カウントスイッチ45が入賞球を10個検出するまで、又は開閉板44の開成開始から30秒が経過するまで等)が成立するまで開成状態を保ち、開成状態のときに、入賞球が大入賞口43の内部に設けられた特定領域通過スイッチ46により検出されると、大入賞口43の閉成の後に再び開成動作を繰り返すという「大当り」遊技状態の継続処理が行われ、この継続処理は、上述したように所定回数(例えば、16回)まで行われる。
【0045】
次に、変動始動用入賞口28への入賞に基づく表示制御基板81での可変表示装置31の表示制御について説明する。図4は、表示制御基板81での表示制御処理を示すフローチャートである。
【0046】
まず、表示制御回路82は、主制御回路80から受信する制御コマンドのうち、変動始動用入賞口28への入賞に基づく可変表示装置31の各回転ドラム35a〜35cの回転パターンを決定するための変動パターン指定コマンドの受信待ち状態となる(S1)。この変動パターン指定コマンドの受信待ち状態のとき、所定時間が経過すると(S2)、表示制御回路82のCPU113は、ROM112からデモ表示用のデータを読み出し、可変表示装置31のデモ表示を実行し(S100)、その後、再び変動パターン指定コマンドの受信待ち状態を継続する(S2a)。このステップS2aにおいて、主制御回路80からの変動パターン指定コマンドを表示制御回路82が受信しなかった場合は、再びステップS1に戻り変動パターン指定コマンドの受信待ち状態を継続する。一方、このステップS2aにおいて、主制御回路80からの変動パターン指定コマンドを表示制御回路82が受信した場合は、CPU113は、受信した変動パターン指定コマンドが正常に受信できたか否かを判断する(S3)。なお、ステップS100で行われる可変表示装置31のデモ表示とは、例えば、ROM112から読み出したデモ表示用データに基づき、CPU113が各回転ドラム回路125〜127のランプドライバ128〜130に、各ドラムランプ87a〜87cの照度を下げさせたり、各ドラムランプ87a〜87cを消灯させたり、又は点滅させたりする制御を行うこと等により実行される。
【0047】
ここで、主制御回路80からのコマンド受信エラーの原因としては、図5(a)に示すように、割込信号にノイズが乗ることで信号波形が崩れたり、同図(b)に示すように、回路選択のイネーブル信号にノイズが乗ることで信号波形が崩れたり、同図(c)に示すように、アドレス(データ)にノイズが乗ることでデータが破損すること等が考えられる。このことから、主制御基板74から表示制御基板81への信号の立上りや立下り部分にノイズが乗ってしまった結果、処理タイミングに誤差が生じることでエラーが発生したり、ノイズの影響で正規に送信されたデータと異なるデータに変化することでエラーが発生するといえる。
【0048】
具体的には、ステップS3でのアドレス(データ)の受信判定は、以下のように行われる。即ち、図6に示すように、主制御基板74から変動パターン指定コマンドを受信した表示制御回路82のCPU113は、図7に示すような変動パターンテーブル120内に格納されている変動パターンデータテーブル138のアドレス及びドラム回転パターンデータテーブル139のアドレスを読み出し、RAM114内のコマンド照合領域137で、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンのアドレスと、変動パターンテーブル120から読み出した変動パターン及びドラム回転パターンのアドレスとを照合する。CPU113は、両者が合致すれば主制御基板74からの変動パターン指定コマンドを正常に受信したと判断する。しかし、上述したように、割込信号や選択回路イネーブル信号の信号波形が崩れている場合は、CPU113での照合処理自体ができないために受信エラーと判断すると共に、アドレス(データ)が破損している場合は、照合処理の時点で受信エラーと判断する。
【0049】
このようなステップS3での受信判定処理により、表示制御回路82が正常に変動パターン指定コマンドを受信したと判断した場合、CPU113は、パターンROM118の変動パターンテーブル120から変動パターン指定コマンドに対応する変動パターン及びドラム回転パターンを選択してRAM114に一時記憶する(S4)。なお、主制御基板74から送信される変動パターン指定コマンドは、図8に示すように、表示制御回路82のCPU113に、変動パターンデータテーブル138及びドラム回転パターンデータテーブル139から所定の変動パターン及びドラム回転パターンを選択して実行させるデータと、変動時間に関するデータとからなる。例えば、CPU113は、同図(a)に示すような変動パターン指定コマンド(8000H)を受信すると、この指定コマンドのアドレス(データ)に従って変動パターンテーブル120の変動パターンデータテーブル138から指定された変動パターン(No.1〜No.5)を読み出すと共に、ドラム回転パターンデータテーブル139から図9に示すようなドラム回転パターンのうちの指定された変動パターンで使用されるドラム回転パターン(パターンA〜パターンH)を読み出す。
【0050】
ここで、各ドラム回転パターンは、各回転ドラム35a〜35cに対して、次のような動作を行わせるものである。
パターンA:停止状態から40ms(ミリ秒)で1図柄までの等倍加速を100ms行う。
パターンB:40msで1図柄の等倍回転を2000ms行う。
パターンC:40msで1図柄から80msで1図柄までの等倍減速を1000ms行う。なお、このときより各ドラムセンサ134〜136から表示制御回路82に基準位置信号の送信がある場合、表示制御回路82のCPU113は、基準位置からの変動図柄数をカウントする。
パターンD:80msで1図柄から停止状態までの等倍減速を800ms行う。なお、表示制御回路82のCPU113は、このときに可変表示部32での現在表示中の図柄位置を認識して今回の停止図柄までの変動図柄数を算出し、停止図柄を表示する停止状態までの等倍減速を行う。
パターンE:仮停止状態を2000ms維持する。
パターンF:80msで1図柄から停止状態までの等倍減速を1800ms行う。なお、表示制御回路82のCPU113は、このときに可変表示部32での現在表示中の図柄位置を認識して今回の停止図柄までの変動図柄数を算出し、停止図柄を表示する停止状態までの等倍減速を行う。
パターンG:仮停止状態を1000ms維持する。
パターンH:80msで1図柄から停止状態までの等倍減速を2800ms行う。なお、表示制御回路82のCPU113は、このときに可変表示部32での現在表示中の図柄位置を認識して今回の停止図柄までの変動図柄数を算出し、停止図柄を表示する停止状態までの等倍減速を行う。
パターンI:停止状態を6ms維持した後、停止状態から40msで1図柄までの等倍加速を100ms行う。
パターンJ:80msで1図柄の等倍回転を800ms行う。
パターンK:仮停止状態を維持する。
【0051】
そして、ステップS4で変動パターン及びドラム回転パターンの選択がなされた後、CPU113は、選択したこれらのパターンに基づき各回転ドラム35a〜35cに対して、例えば加速回転100ms、高速回転2000ms、減速回転1000ms、停止動作2800msの合計5900msの回転制御を行う(S5)。同時に、CPU113は、ステップS4で選択された変動パターン及びドラム回転パターンに対応するドラムランプデータをパターンROM118のランプパターンテーブル121から選択し、所定の態様で各ドラムランプ87a〜87cの点灯、点滅及び消灯の制御(表示制御)を行う。具体的には、変動パターン指定コマンド(8000H)に基づく回転制御として、左回転ドラム35aについては、図10(a)に示すように、ドラム回転パターンのパターンAによる加速回転100ms、パターンBによる高速回転2000ms、パターンCによる第一段階の減速回転1000ms、パターンDによる第二段階の減速回転800ms、パターンEによる仮停止状態2000msの順に合計5900msの回転制御が行われる。また、右回転ドラム35cについては、同図(b)に示すように、パターンAによる加速回転100ms、パターンBによる高速回転2000ms、パターンCによる第一段階の減速回転1000ms、パターンFによる第二段階の減速回転1800ms、パターンGによる仮停止状態1000msの順に合計5900msの回転制御が行われる。更に、中回転ドラム35bについては、同図(c)に示すように、パターンAによる加速回転100ms、パターンBによる高速回転2000ms、パターンCによる第一段階の減速回転1000ms、パターンHによる第二段階の減速回転2800msの順に合計5900msの回転制御が行われる。
【0052】
続いて、表示制御回路82は、主制御基板74からの左回転ドラム35aの停止図柄を決定するための左図柄指定コマンドの受信待ち状態となる(S6)。そして、主制御基板74の主制御回路80から左図柄指定コマンドを受信した場合、CPU113は、この左図柄指定コマンドが正常に受信できたか否かを、上述したステップS3でのような受信判定処理を行い判断する(S7)。具体的には、主制御基板74から左図柄指定コマンドを受信した表示制御回路82のCPU113は、図柄ROM119の左図柄テーブル122内に格納されている左停止図柄データのアドレスを読み出し、RAM114内のコマンド照合領域137で、左図柄指定コマンドにより指定された左図柄データのアドレスと、左図柄テーブル122から読み出した左停止図柄データのアドレスとを照合する。CPU113は、両者が合致すれば主制御基板74からの左図柄指定コマンドを正常に受信したと判断するが、上述したようなエラーの発生原因があった場合は受信エラーと判断する。
【0053】
このようなステップS7での受信判定処理により、表示制御回路82が正常に左図柄指定コマンドを受信したと判断した場合、CPU113は、左図柄テーブル122から左図柄指定コマンドに対応する左停止図柄データを選択してRAM114の図柄データ記憶領域に一時記憶する(S8)。次に、表示制御回路82は、主制御基板74からの中回転ドラム35bの停止図柄を決定するための中図柄指定コマンドの受信待ち状態となる(S9)。そして、主制御基板74の主制御回路80から中図柄指定コマンドを受信した場合、CPU113は、この中図柄指定コマンドが正常に受信できたか否かを、上述したステップS3やステップS7と同様の受信判定処理により判断する(S10)。具体的には、主制御基板74から中図柄指定コマンドを受信した表示制御回路82のCPU113は、図柄ROM119の中図柄テーブル123内に格納されている中停止図柄データのアドレスを読み出し、RAM114内のコマンド照合領域137で、中図柄指定コマンドにより指定された中図柄データのアドレスと、中図柄テーブル123から読み出した中停止図柄データのアドレスとを照合する。そして、CPU113は、両者が合致すれば主制御基板74からの中図柄指定コマンドを正常に受信したと判断するが、上述したようなエラーの発生原因があった場合は受信エラーと判断する。
【0054】
このようなステップS10での受信判定処理により、表示制御回路82が正常に中図柄指定コマンドを受信したと判断した場合、CPU113は、中図柄テーブル123から中図柄指定コマンドに対応する中停止図柄データを選択してRAM114の図柄データ記憶領域に一時記憶する(S11)。次に、表示制御回路82は、主制御基板74からの右回転ドラム35cの停止図柄を決定するための右図柄指定コマンドの受信待ち状態となる(S12)。そして、主制御基板74の主制御回路80から右図柄指定コマンドを受信した場合、CPU113は、この右図柄指定コマンドが正常に受信できたか否かを上記受信判定処理と同様の受信判定処理により判断する(S13)。具体的には、主制御基板74から右図柄指定コマンドを受信した表示制御回路82のCPU113は、図柄ROM119の右図柄テーブル124内に格納されている右停止図柄データのアドレスを読み出し、RAM114内のコマンド照合領域137で、右図柄指定コマンドにより指定された右図柄データのアドレスと、右図柄テーブル124から読み出した右停止図柄データのアドレスとを照合する。そして、CPU113は、両者が合致すれば主制御基板74からの右図柄指定コマンドを正常に受信したと判断するが、上述したようなエラーの発生原因があった場合は受信エラーと判断する。
【0055】
このようなステップS13での受信判定処理により、表示制御回路82が正常に右図柄指定コマンドを受信したと判断した場合、CPU113は、右図柄テーブル124から右図柄指定コマンドに対応する右停止図柄データを選択してRAM114の図柄データ記憶領域に一時記憶する(S14)。次に、ステップS4で選択されステップS5で実行されている変動パターン及びドラム回転パターンに従って、CPU113は、RAM114に一時記憶したこれらの停止図柄データを読み出し、例えば左回転ドラム35a、右回転ドラム35c及び中回転ドラム35bの順番に読み出した停止図柄データと同一の図柄を可変表示部32において表示するように仮停止させる(S15,S16,S17)。各回転ドラム35a〜35cの停止制御は、例えば回転ドラムが高速回転から中速回転へ回転速度を減速する際に、各ドラムモータ86a〜86cに内蔵されたドラムセンサ134〜136が回転ドラムの回転基準位置を読み取り、読み取った基準位置信号を表示制御回路80に送信することにより、表示制御回路80内のCPU113が、各回転ドラム35a〜35c毎の残りの回転時間と所望の停止図柄までに必要な回転数を算出し、回転ドラムの回転時間内で任意の減速制御を行うことで、各回転ドラム35a〜35cが図柄指定コマンドで選択された停止図柄で仮停止することにより行われる。ここで、仮停止とは、所望の停止図柄で停止してから主制御基板74からの全図柄停止コマンドの正常受信に基づく表示制御回路82での確定停止制御が行われるまでの間の各回転ドラム35a〜35cの可変表示部32における図柄の停止表示をいい、仮停止状態とは、確定停止制御が行われるまでの間、表示制御回路82がこの停止表示を物理的に継続する状態をいう。例えば、この例の回転ドラムは、左回転ドラム35a、右回転ドラム35c及び中回転ドラム35bの順に仮停止し、確定停止制御が行われるまでの間、仮停止状態を持続する。なお、可変表示部32での図柄表示が仮停止状態のときに、遊技者が確定停止したと捉えてしまうことを防止するため、例えば各回転ドラム35a〜35cを上下に揺動させる等の制御を施し、明確に確定停止表示との区別がつくような仮停止状態を演出するようにしても良い。
【0056】
このようにステップS15〜S17で、各回転ドラム35a〜35cを仮停止させた後、表示制御回路82は、主制御基板74から仮停止している図柄を確定停止させるための全図柄停止コマンドの受信待ち状態となる(S18)。そして、主制御基板74の主制御回路80から全図柄停止コマンドを受信した場合、CPU113は、この全図柄停止コマンドが正常に受信できたか否かを上記受信判定処理と同様の受信判定処理により判断する(S19)。具体的には、主制御基板74から全図柄停止コマンドを受信した表示制御回路82のCPU113は、RAM114内のコマンド照合領域137で、全図柄停止コマンドにより指定された各回転ドラム35a〜35cの全停止図柄データのアドレスと、実際に可変表示部32に表示されている仮停止図柄データのアドレスとを照合し、両者が合致すれば主制御基板74からの全図柄停止コマンドを正常に受信したと判断する。なお、上述したようなエラーの発生原因があった場合は受信エラーと判断する。
【0057】
このようなステップS19での受信判定処理により、表示制御回路82が正常に全図柄停止コマンドを受信したと判断した場合、CPU113は、仮停止していた各回転ドラム35a〜35cの表示図柄を確定停止させる(S20)。その後、表示制御回路82のCPU113は、主制御基板74から送信される「大当り」遊技状態の発生による大入賞口43の開閉板44の初回開放前制御コマンドの受信があるか否かを判断し(S21)、初回開放前制御コマンドの受信があった場合、ROM112から所定の制御データを読み込み、「大当り」遊技状態に関する表示制御(大当り中処理)を実行する(S22)。なお、ステップS21で初回開放前制御コマンドの受信がなかったと判断した後、又はステップS22で大当り中処理を実行した後は、ステップS1に戻り変動パターン指定コマンドの受信待ち状態となる。
【0058】
一方、上記ステップS3、ステップS7、ステップS10、ステップS13及びステップS19でのコマンド受信判定処理の結果、表示制御回路82のCPU113が、コマンド受信エラーが発生したと判断した場合、以下のような処理が行われる。まず、ステップS3で主制御基板74からの変動パターン指定コマンドを表示制御回路82が正常に受信できなかった場合、表示制御回路82のCPU113は、例えばROM112から所定の制御データを読み出し、ドラム基板85の各ランプドライバ128〜130に対して、各ドラムランプ87a〜87cの消灯を行わせ(S110)、図8(b)に示すような予め設定されたエラー発生時用変動パターンを変動パターンテーブル120から読み出して(S111)、各回転ドラム35a〜35cをエラー発生時用変動パターンに基づいて変動させる(S112)。
【0059】
CPU113は、例えばこのエラー発生時用変動パターン(error)をステップS111で読み出すと、このパターンのアドレス(データ)に従って変動パターンテーブル120の変動パターンデータテーブル138から設定された変動パターン(No.1〜No.5)を読み出すと共に、ドラム回転パターンデータテーブル139からエラー発生時用変動パターンで使用されるドラム回転パターン(パターンD、パターンI、パターンJ及びパターンK)を読み出し、RAM114の記憶領域にこれらのパターンを一時記憶する。なお、ステップS111でのエラー発生時用変動パターンの選択としては、このような正常変動時には使用しないエラー発生時用変動パターン(error)を選択する以外に、正常変動時に使用する変動パターン(例えば、8000H)の中から、変動時間が最も短い変動パターンを変動パターンテーブル120から選択することもできる。この場合、変動時間が最も短い変動パターンを選択する理由としては、次のようなことが考えられる。例えば、各回転ドラム35a〜35cの回転中に、主制御基板74で全図柄停止コマンドが発生し、その状態で回転が停止すると、可変表示部32に表示された各回転ドラム35a〜35cの停止図柄と、コマンド指定された停止図柄とにズレが生ずる場合があるため、このズレを回避する手段として全図柄停止コマンドの発生後にコマンド指定された停止図柄で各回転ドラム35a〜35cを停止させるためのCPU113による補正制御等が必要となる。これに対し、全図柄停止コマンドは、通常、変動時間が最も短い変動パターンの終了より前に発生することがないように設定されているので、主制御基板74から全図柄停止コマンドが送信されたときに各回転ドラム35a〜35cが仮停止状態となっていることで、このズレを解消することができるからである。このことから、ステップS111でのエラー発生時用変動パターンについても、正常変動時に使用する変動パターンの中で最も変動時間の短いものと同変動時間か、又はそれ以下の変動時間であることが望ましいといえる。従って、ステップS111でのエラー発生時用変動パターンの選択では、変動パターンテーブル120から変動時間の最も短い変動パターンをエラー発生時用変動パターンとして選択するようにしても良い。
【0060】
次に、ステップS111で読み出したこれらのパターンに基づき、CPU113は、ステップS112で各回転ドラム35a〜35cに対して、図11に示すような回転制御を行う。具体的には、各回転ドラム35a〜35cは、ドラム回転パターンのパターンIによる加速回転106ms、パターンJによる低速回転800ms、パターンDによる減速回転800ms及びパターンKによる仮停止状態∞の順に合計1706ms+∞の回転制御が行われる。その後、各回転ドラム35a〜35cの回転中にステップS6に移行し、CPU113は、主制御基板74からの次の変動パターン指定コマンド等の受信があるまでこの状態を維持する。
【0061】
このようにすれば、コマンド受信エラーが発生して表示制御回路82で変動パターンが認識できない場合でも、予め設定されたエラー発生時用変動パターン等を実行して可変表示部32に図柄表示を行うことにより、主制御回路80の内部抽選結果を正確に可変表示することが可能となり、遊技者に対してのエラー発生による混乱を招かせてしまうおそれ等を緩和することが期待できる。なお、このエラー発生時用変動パターン等に基づく回転制御を実行する場合、可変表示により内部抽選結果を表示することができるため、ステップS110で全てのドラムランプ87a〜87cの消灯を行わなくても良い。また、ステップS111では、主制御回路80の内部抽選結果が「大当り」であるか否かにかかわらずエラー発生時用変動パターン等の選択がなされ、ステップS112で各回転ドラム35a〜35cの変動が開始される。
【0062】
次に、ステップS7、ステップS10及びステップS13で主制御基板74からの各図柄指定コマンドを表示制御回路82が正常に受信できなかった場合、CPU113は、例えばROM112から所定の制御データを読み出し、ドラム基板85の各ランプドライバ128〜130に対して、各回転ドラム35a〜35cのドラムランプ87a〜87cのうち、受信エラーが発生した回転ドラムのドラムランプを消灯させる(S120,S122,S124)。そして、CPU113は、ステップS8、ステップS11及びステップS14でRAM114に一時記憶した前回の各停止図柄データを読み出し、受信不良のデータと置換して今回の停止図柄データとして定義する(S121,S123,S125)。その後、各回転ドラム35a〜35cが確定停止するまで受信エラーが発生した回転ドラムのドラムランプの消灯状態を維持し、主制御基板74からの次の変動パターン指定コマンド等の受信があるまでこの状態を維持する。なお、ステップS120、ステップS122及びステップS124において、受信エラーが発生した回転ドラムのドラムランプを消灯させなくても良い。このように制御をしても同様の効果を得ることが可能だからである。
【0063】
また、ステップS19で主制御基板74からの全図柄停止コマンドを表示制御回路82が正常に受信できなかった場合、CPU113は、例えばROM112から全図柄停止コマンドに該当する強制的に仮停止状態を確定停止させるデータ(全図柄確定停止データ)を読み出し、この読み出した全図柄確定停止データに基づき強制停止信号をドラム基板85の各モータドライバ131〜133に送信する。強制停止信号を受信した各モータドライバ131〜133は、ステップS15、ステップS16及びステップS17で決定した各回転ドラム35a〜35cの全図柄を確定停止表示させるようにドラムモータ86a〜86cの動作を制御する(S130)。このようにすれば、遊技者に「大当り」か否かが確定停止したことを表示することができるので、混乱を招くおそれが少なくなることが期待できる。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、主制御部から表示制御部に送信された制御コマンドにエラーが発生した場合に、表示制御部が予め設定されている制御データに基づき可変表示部の回転型可変表示手段の回転変動を制御することで、遊技を適切に続行させることができ、主制御部における内部抽選結果を可変表示部に正確に表示することが可能となる。このため、液晶画像表示部を有する可変表示部ではなく回転型可変表示手段を有する可変表示部を採用する遊技機においても、可変表示部に内部抽選結果を表示することができ、遊技者に対して遊技に対する不信感を与えさせたり混乱を招かせてしまうおそれを少なくすることが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】 同パチンコ遊技機の回転ドラム機構部の内部構造を示す分解斜視図である。
【図3】 同パチンコ遊技機の主制御基板、表示制御基板及びドラム基板の回路構成を示すブロック図である。
【図4】 同パチンコ遊技機の表示制御基板での表示制御処理を示すフローチャートである。
【図5】 コマンド受信エラーの原因を説明するための図である。
【図6】 受信判定処理を説明するための図である。
【図7】 変動パターンテーブルを説明するための図である。
【図8】 変動パターンコマンドを説明するための図である。
【図9】 ドラム回転パターンを説明するための図である。
【図10】 変動パターンによる各回転ドラムの回転変動を示すタイムチャートである。
【図11】 変動パターンによる各回転ドラムの回転変動を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1…パチンコ遊技機、2…機枠、3…遊技盤、5…蝶番、6…内枠、7…上皿、8,92…取付プレート、9…音放出口、10…スピーカ、11…下皿、12…遊技球発射操作部、13…ストップスイッチ、14…錠穴、15…上枠ランプ、16…前板、17…左上前板ランプ、18…右上前板ランプ、19…左下前板ランプ、20…右下前板ランプ、21…遊技領域、22…ガイドレール、23…案内球路、24…制限段差部、25…反発ゴム、26…制限段差部軸、27…遊技球送出口、28…変動始動用入賞口、29…ゲートスイッチ、30…通過チャッカー、31…可変表示装置、32…可変表示部、33…左普通図柄表示LED、34…右普通図柄表示LED、35…回転ドラム、36…図柄表示窓、37…有効ライン、38…変動始動用入賞口ソレノイド、39…可動片、40…始動入賞スイッチ、41…特別電動役物、42…大入賞口ソレノイド、43…大入賞口、44…開閉板、45…大入賞口カウントスイッチ、46…特定領域通過スイッチ、47…大入賞口LED、48…上部入賞口、49…風車ランプ、50…風車、51…センターLED、52…入賞記憶LED部、53…サイドランプ、54…電飾LED、55…下段入賞口、56…遊技球排出口、70…払出制御基板、72…音声制御基板、74…主制御基板、76…枠用外部端子基板、77…盤用外部端子基板、80…主制御回路、81…表示制御基板、82…表示制御回路、83…入賞スイッチ、84…回転ドラム機構、85…ドラム基板、86…ドラムモータ、87…ドラムランプ、88…ドラムモータ取付板、89…ドラム収容体、91…基板枠、93…取付ガイド、94…中継基板、95…クリアスイッチ、96…スイッチ入力回路、97…ソレノイド出力回路、98…払出制御出力回路、99…表示制御出力回路、100…ランプ制御基板、101…ランプ制御出力回路、102…音声制御出力回路、103…外部情報出力回路、104…アドレスデコード回路、105,112…ROM、106,113…CPU、107,114…RAM、108,115…クロック、109,116…水晶発振器、110…タイマー、111…リセット回路、117…初期リセット回路、118…パターンROM、119…図柄ROM、120…変動パターンテーブル、121…ランプパターンテーブル、122…左図柄テーブル、123…中図柄テーブル、124…右図柄テーブル、125…左回転ドラム回路、126…中回転ドラム回路、127…右回転ドラム回路、128〜130…ランプドライバ、131〜133…モータドライバ、134〜136…ドラムセンサ。
Claims (3)
- 回転型可変表示手段を有する可変表示部を遊技盤上に備え、遊技機の遊技状態に基づいて遊技機を統括的に制御する主制御部から、前記可変表示部の表示制御を行う表示制御部に前記回転型可変表示手段を制御するための制御コマンドを送信することにより、前記回転型可変表示手段で表示される図柄情報を特定の遊技状態を演出させるために変化させる遊技機において、遊技中にエラーが発生した場合にそのエラーを処理する遊技エラー処理方法であって、
前記制御コマンドは、前記回転型可変表示手段の回転変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドであり、
前記主制御部から前記表示制御部へ送信された、前記変動パターン指定コマンドにエラーが発生した場合、
前記表示制御部は、予め設定されている制御データに基づき前記回転型可変表示手段の回転変動を制御する
ことを特徴とする遊技エラー処理方法。 - 前記制御コマンドは、前記回転型可変表示手段の回転動作の停止により、前記可変表示部に表示される図柄情報の確定を行う停止図柄確定コマンドであることを特徴とする請求項1記載の遊技エラー処理方法。
- 回転型可変表示手段を有する可変表示部を遊技盤上に備え、遊技機の遊技状態に基づいて前記回転型可変表示手段で表示される図柄情報を特定の遊技状態を演出させるために変化させる遊技機であって、
遊技機を統括的に制御して遊技状態の演出を行う主制御部と、
この主制御部からの制御コマンドに基づき、前記可変表示部の表示制御を行う表示制御部とを具備し、
前記制御コマンドは、前記回転型可変表示手段の回転変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドであり、
前記表示制御部は、前記変動パターン指定コマンドにエラーが発生した場合に、予め設定されている制御データに基づき前記回転型可変表示手段の回転変動の制御を行う
ことを特徴とする遊技機。
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