JP4418162B2 - 計測内視鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステレオ計測を行う計測内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡装置は、医療用分野及び工業用分野で広く使用されている。工業用分野で用いられる内視鏡装置としては、細長の内視鏡挿入部をジェットエンジン内や発電所の配管などへ挿入して、被検部位の観察や各種処置を行えるものがある。
近年、内視鏡観察では被検部位の観察の他に、被検部位の大きさや位置の計測等を行うことが望まれており、この要求を満足するため、内視鏡を用いて被検物の計測を行うための装置が種々提案されている。
【0003】
例えば、特開2001−275934号公報には、光学アダプタの種類によって異なる計測手法を、光学アダプタの種類に応じて自動的に選択して実行する計測内視鏡装置を提案している。
【0004】
この計測内視鏡装置は、内視鏡先端部に設けた接続部と、前記接続部に着脱可能な被写体像を撮像素子に結像させる複数種の光学アダプタと、前記光学アダプタの1つを接続し前記撮像素子の画像信号を画像処理により計測を行うものであって、前記複数の光学アダプタに予め関係付けられた表示データにて、選択操作するメニュー表示処理と、前記メニュー表示処理による選択結果に基づいて、計測処理を行う計測処理手段とを有して構成されている。
【0005】
このため、前記メニュー上で光学アダプタを選択すると、その光学アダプタに対応した計測方法が自動的に選択され、計測を実行する場合は内視鏡操作部に設けた計測実行スイッチを押下するのみで、選択された計測方法に対応した計測処理を実行する。
【0006】
また、前記公報の実施形態中には、複数の光学アダプタそれぞれについてキャリブレーション処理を行い、その処理結果をコンパクトフラッシュ(登録商標)等の外部記憶媒体に環境データとして保存し、前記メニュー上で使用している光学アダプタを選択することで、前記光学アダプタに対応する環境データが選択される構成を開示している。
【0007】
この計測内視鏡装置では、複数の光学アダプタを所有し、それらを交換して計測を行う場合、それぞれの光学アダプタごとに行ったキャリブレーション処理の結果を環境データとして保存しているので、光学アダプタを交換した際にこの環境データを切り替えることで簡便に計測を行える。
【0008】
そして、キャリブレーション処理の際には、生産時のマスクの形状と位置とを比較しているために、ステレオ計測用光学アダプタのマスク形状を精度良く取得する必要があるため、本出願人は特願2001−34228号に内面が白色な半球形状の白色凹部の底面中央に設けた中心指標を内視鏡で観察することによって白画像を得てマスク形状を取得することで、最適な白画像を得ってマスクの輪郭をはっきりと投影することを可能にしたキャリブレーション用治具を有する計測内視鏡装置を提案している。前記キャリブレーション用治具には計測精度を確認するための指標を設けているで、この指標を測ることで、正しくキャリブレーションが行われたか否かの確認を行えるようにもなっている。
【特許文献1】
2001−275934号公報(3頁−7頁、図1−図15)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特願2001−342284号の計測内視鏡装置のキャリブレーション用治具に設けた指標では、計測精度を確認しようとした際、この指標と内視鏡との相対位置関係によっては、内視鏡からの照明光が指標の表面が明るく輝いて指標の確認を行えなくなることによって、計測を行えなくなるという不具合が生じるおそれがあった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、内視鏡の照明状態にかかわらず、安定して計測精度の確認を行える計測内視鏡装置を提供することを目的にしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の計測内視鏡装置は、細長な挿入部の先端部にステレオ計測用光学系を構成する撮像素子を有する内視鏡と、この内視鏡の前記撮像素子から伝送された撮像信号を基に、映像信号を生成する画像処理部と、この画像処理部で生成された映像信号を受けて内視鏡画像を表示する表示装置と、前記撮像素子から伝送された撮像信号を基に計測処理を行う演算処理部と、前記ステレオ計測用光学系の計測精度を確認するための複数の孔を配置し、該複数の孔の周辺に無光沢仕上げ処理又は梨地処理を施した検査用指標を有する計測精度確認具と、前記計測精度確認具が配置される配置穴と、内視鏡が挿通配置され、前記計測精度確認治具の検査用指標までの距離を一定に保つ検査孔と、を備える治具本体とを具備している。
【0011】
また、前記内視鏡の挿入部の先端部には、少なくとも直視用又は側視用のステレオ計測用光学アダプタを含む複数の光学アダプタが着脱自在である。
また、前記計測精度確認具は、複数の孔を貫通して前記検査用指標を構成した薄板状の指標板と、前記指標板が貼り付けられるプレート本体と、で構成され、前記プレート本体は、前記指標板の貫通した孔を塞ぐことを防止する反射防止穴を有する。
また、前記反射防止穴は、穴の内面に黒の艶消し処理を施してある。
また、前記反射防止穴は、複数の貫通した孔を塞ぐことを防止する大きさの1つの穴である。
また、前記反射防止穴は、複数の貫通した孔にそれぞれ対応する大きさの複数の穴である。
【0012】
これらの構成によれば、計測精度確認具の有する検査用指標を構成する複数の孔が黒丸として確認される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図8は本発明の一実施形態に係り、図1は計測内視鏡装置を説明する図、図2は計測内視鏡装置の電気的回路の構成を説明するブロック図、図3はキャリブレーション用治具の構成を説明する断面図、図4はキャリブレーション用治具の構成を説明する側面図、図5は計測精度確認用プレートの構成を説明する図、図6は計測精度確認用プレートの構成及び作用を説明する図、図7は計測精度確認用プレートの他の構成を説明する図、図8は計測精度確認用プレートの別の構成を説明する図である。
【0014】
図1に示すように計測内視鏡装置1は、ステレオ計測用光学アダプタ2と、このステレオ計測用光学アダプタ2が着脱自在に接続される先端部11に図示しない撮像素子及び照明光学系を内蔵した細長な内視鏡挿入部12を有する内視鏡10と、前記ステレオ計測用光学アダプタ2を装着した内視鏡挿入部12の先端部11が配置される、このステレオ計測用光学アダプタ2のマスク形状を取り込むためのキャリブレーション用治具3と、前記内視鏡10が収納されるコントロールユニット4と、計測内視鏡装置1のシステム全体の各種動作制御を実行するのに必要な操作を行えるリモートコントローラ5と、内視鏡画像や操作制御内容(例えば処理メニュー)等の表示を行う表示装置である液晶モニタ(以下、LCDと記載)6と、通常の内視鏡画像、あるいはその内視鏡画像を擬似的にステレオ画像として立体視可能なフェイスマウントディスプレイ(以下、FMDと記載)7と、このFMD7に画像データを供給するFMDアダプタ7aとで主に構成されている。
【0015】
なお、本実施形態においては前記内視鏡挿入部12の先端部に比較計測用光学アダプタ8が着脱自在に接続されるようになっている。また、符号9は後述するCCUを経由せずに映像信号処理回路に映像を入力する外部映像入力端子である。
【0016】
図2を参照して計測内視鏡装置1を詳細に説明する。
図に示すように、前記内視鏡挿入部12の基端部は内視鏡ユニット24に接続されている。この内視鏡ユニット24は、前記図1に示したコントロールユニット4内に収納されるものである。
なお、前記内視鏡ユニット24内には撮影時に必要な照明光を得るための光源装置及び前記内視鏡挿入部12の図示しない湾曲部を電気的に湾曲駆動する電動湾曲装置等が内蔵されている。
【0017】
前記内視鏡挿入部12の先端部11内には図示しない操像素子が内蔵されており、この撮像素子から出力される撮像信号は、画像処理部であるカメラコントロールユニット(以下、CCUと記載する)25に入力される。このCCU25では、入力された撮像信号を例えばNTSC信号等の映像信号に変換して、前記コントロールユニット4内の主要処理回路群へ供給する。
【0018】
前記コントロールユニット4内に搭載された主要回路群は、主要プログラムに基づき各種機能を実行し動作させる制御部と計測処理を行う演算処理部とを兼ねるCPU26及び、ROM27、RAM28、PCカードインターフェイス(以下、PCカードI/Fと記載)29a、USBインターフェイス(以下、USBI/Fと記載)29b、RS−232Cインターフェイス(以下、RS−232C I/Fと記載)29c、音声信号処理回路19及び映像信号処理回路30とを含んで構成されている。
【0019】
前記RS−232C I/F29cは、CCU25、内視鏡ユニット24及びリモートコントローラ5にそれぞれ接続されている。つまり、前記リモートコントローラ5は、CCU25、内視鏡ユニット24の制御及び動作指示を行うためのものである。
【0020】
一方、前記RS−232C I/F29cは、前記リモートコントローラ5による操作に基づいてCCU25、内視鏡ユニット24を動作制御するのに必要な通信を行うためのものである。
【0021】
前記USB I/F29bは、前記コントロールユニット4とパーソナルコンピュータ21とを電気的に接続するためのインターフェイスである。このUSBI/F29bを介して前記コントロールユニット4とパーソナルコンピュータ21とを接続した場合には、パーソナルコンピュータ21側でもコントロールユニット4における内視鏡画像の表示指示や計測時における画像処理などの各種の指示制御を行うことが可能であり、さらにコントロールユニット4、パーソナルコンピュータ21間で各種の処理に必要な制御情報やデータ等の入出力を行うことが可能である。
【0022】
前記PCカードI/F29aは、PCMCIAメモリカード22及びコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリカード23等の外部記憶媒体が着脱自在に接続されるようになっている。つまり、外部記憶媒体が装着された場合、コントロールユニット4は、CPU26による制御によって、外部記憶媒体に記憶された制御処理情報や画像情報等のデータを再生し、前記PCカードI/F29aを介してコントロールユニット4内に取り込み、あるいは制御処理情報や画像情報等のデータを、前記PCカードI/F29aを介してメモリーカードに供給して記録することができるようになっている。
【0023】
前記映像信号処理回路30は、CCU25から供給された内視鏡画像とグラフィックによる操作メニューとを合成した合成画像を表示するように、CCU25からの映像信号とCPU26の制御により生成される操作メニューに基づく表示信号とを合成処理し、さらにLCD6の画面上に表示するのに必要な処理を施してLCD6に供給する。これにより、LCD6には内視鏡画像と操作メニューとの合成画像が表示される。なお、映像信号処理回路30では、単に内視鏡画像、あるいは操作メニュー等の画像を単独で表示するための処理を行うことも可能である。
【0024】
また、前記コントロールユニット4は、前記CCU25を経由せずに映像信号処理回路30に映像を入力する外部映像入力端子9を別に設けている。この外部映像入力端子9に映像信号が入力された場合、映像信号処理回路30はCCU25からの内視鏡画像に優先して前記合成画像を出力する。
【0025】
前記音声信号処理回路19は、マイク20により集音されて生成され、メモリーカード等の記憶媒体に記録する音声信号、あるいはメモリカード等の記憶媒体の再生によって得られた音声信号、あるいはCPU26によって生成された音声信号が供給される。前記音声信号処理回路19は、供給された音声信号に再生するために必要な処理(増幅処理等)を施し、スピーカ19aに出力する。これにより、スピーカ19aによって音声信号が再生される。
【0026】
前記CPU26は、ROM27に格納されているプログラムを実行し、目的に応じた処理を行うように各種の回路部を制御してシステム全体の動作制御を行う。
【0027】
なお、前記リモートコントローラ5には図示しないジョイスティック、レバースイッチ、フリーズスイッチ、ストアースイッチ及び計測実行スイッチ等が少なくとも上面に併設してある。
【0028】
図3ないし図6を参照してキャリブレーション用治具3の構成及び作用を説明する。
図3及び図4に示すようにキャリブレーション用治具3は、略円筒形状の治具本体31と、略管状の内視鏡案内部材32とで構成されている。前記治具本体31と前記内視鏡案内部材32とは螺合によって一体固定されるようになっている。
【0029】
前記治具本体31には、開口形状が円形で底部側が半球形状で内面が白色の白色凹部33と、この治具本体31の中心軸に対して所定量傾いて形成された直視用内視鏡が挿通配置される直視用検査孔34と、治具本体31の中心軸に対して垂直に形成した側視用内視鏡が挿通配置される側視用検査孔35と、後述するように例えば0.1インチ間隔及び2ミリ間隔の検査用基準孔を設けた計測精度確認具となる計測精度確認用プレート(図4参照、以下、プレートと記載する)40が配置されるプレート取付け面36aを備えた前記治具本体31の中心軸に対して垂直な例えばプレート配置穴36が設けられている。なお、前記直視用検査孔34には、前記プレート取付面36aに取り付けられたプレート40までの距離を一定に保つための内視鏡突き当て部34aが設けてある。
【0030】
前記白色凹部33の底面の中央には露光量の目安となる中心指標37が設けてある。この中心指標37は、所定径寸法の半球状凹部であり、この中心指標37を所定径寸法に形成することによって、内視鏡10の視野中心を前記中心指標37に対向させた状態で撮影しながら露光量を徐々に増加させていくと、前記中心指標37が白色凹部33に溶け込んで見えなくなる状態になる。そのとき、マスク形状が最も明確になる。つまり、中心指標37が白色凹部33に溶け込んだときを基準にして、マスク形状を得るのに適正な明るさの画像を得ている。
【0031】
一方、前記内視鏡案内部材32には、前記ステレオ計測用光学アダプタ2が装着された直視用内視鏡10が挿通配置されて、この直視用内視鏡10の視野中心を前記中心指標37の所定位置に対向させる直視用キャリブレーションガイド41と、図示しない側視用のステレオ計測用光学アダプタが装着された後述する側視用内視鏡が挿通配置されて、この側視用内視鏡の視野中心を前記中心指標の中央に対向配置させる側視用キャリブレーションガイド42とがそれぞれ形成されている。なお、前記直視用キャリブレーションガイド41には、直視仕様の内視鏡10を挿入したときの奥行き方向の位置決めを行う、直視ガイド突き当て部41bが設けてある。
【0032】
図5及び図6に示すように前記プレート取付面36aに配置されるプレート40は、プレート本体43と、このプレート本体43に貼り付け固定される例えば厚みを0.04mmに設定した薄板状の指標板44とで構成されている。
【0033】
前記指標板44には例えば直径0.2mmの円形の3つの貫通孔45a、45b、45cで構成した検査用指標45が設けられている。この検査用指標45では、第1貫通孔45aと第2貫通孔45bとの間隔L1を0.1inchに設定し、第2貫通孔45bと第3貫通孔45cとの間隔L2を2mmに設定している。そして、前記指標板44の表面には、内視鏡からの照明光が正反射することを減らすための表面処理として、無光沢仕上げが施してある。
【0034】
一方、前記プレート本体43の所定位置には反射防止穴43aが形成してある。この反射防止穴43aは、前記検査用指標45を構成する貫通孔45a、45b、45cを塞がない大きさに設定してある。このため、前記指標板44に向けて照明光が照射されると一部の照明光が貫通孔45a、45b、45cを通過して前記反射防止穴43aに導光される。このとき、この反射防止穴43aに導光された照明光によって、この反射防止穴43aの内面が反射することを防止するため、反射防止穴43aの内面に、光を吸収する表面処理として黒の艶消し仕上げ処理を施している。
【0035】
したがって、図中の破線に示すように前記指標板44の貫通孔45a、45b、45cを通過して反射防止穴43a内に導光された照明光は、黒の艶消し仕上げを施した内面で吸収される。
【0036】
つまり、前記直視用検査孔34又は前記側視用検査孔35に図示しない内視鏡を配置した状態にして、この内視鏡の照明光学系から前記プレート40に向けて照明光が出射されると、照明光の大部分は指標板44の無光沢仕上げを施した表面で反射されて、一部の照明光だけが貫通孔45a、45b、45cを通過して反射防止穴43a内に導光され、黒の艶消し仕上げ処理を施した内面でこの照明光か吸収される。このことによって、検査用指標45を構成する貫通孔45a、45b、45cは、前記内視鏡の照明光の基で黒い丸印として観察される。
【0037】
このように、プレート取付面に取り付ける計測精度確認具である計測精度確認用プレートを、表面側を無光沢仕上げにして、複数の貫通孔で検査用指標を構成した薄板状の指標板と、この指標板の貫通孔を塞ぐことを防止する内面を黒の艶消し仕上げにした反射防止穴を有するプレート本体とで構成したことによって、内視鏡の照明光の基で検査用指標を構成する貫通孔を常時、黒い丸印として明瞭に観察することができる。
【0038】
なお、前記プレート40を構成するプレート本体43に前記貫通孔45a、45b、45cを塞がない程度の大きさの反射防止穴43aを形成する代わりに、図7に示すようにそれぞれの貫通孔45a、45b、45cにそれぞれ対応するように所定の大きさの反射防止穴43b、43cを複数、形成するようにしてもよい。そして、本実施形態においては前記プレート本体43が配置されるプレート取付面36aの表面に、表面処理として黒の艶消し仕上げを施し、前記反射防止穴43b、43cを貫通孔にしている。
このことによって、前記貫通孔45a、45b、45cが黒く観察されて上述の実施形態と同様の作用及び効果を得られる。
【0039】
また、前記検査用指標45を有する指標板44を、プレート本体43に配置してプレート40を構成する代わりに、図8に示すようにプレート本体43に所定径寸法で所定深さ寸法で内面の表面処理として黒の艶消し仕上げを施した指標用孔43d、43e、43fを所定間隔に配置して検査用指標45を構成するようにしてもよい。そして、本実施形態においてはこのプレート本体43の表面の表面処理として全反射を防止する梨地処理を施している。
このことによって、計測精度確認用プレートの構成を簡略化することができるとともに、プレート本体43の指標用孔43d、43e、43fが黒く観察されて、上述の実施形態と同様の作用及び効果を得られる。
【0040】
ここで、計測内視鏡装置1によるステレオ計測について簡単に説明する。
前記計測内視鏡装置1によるステレオ計測では、前記ステレオ計測用光学アダプタ2の光学データを記録した前記記憶媒体から光学情報を読み込む第1の処理と、前記内視鏡10の先端部11の撮像素子とステレオ計測用光学アダプタ2の対物レンズ系との間の位置情報を読み込む第2の処理と、前記位置関係情報と生産時に求めた主となる内視鏡の撮像素子とこのステレオ計測用光学アダプタ2の対物レンズ系の間の位置関係情報から、前記計測内視鏡装置の前記撮像素子の位置誤差を求める第3の処理と、前記位置誤差から前記光学データを補正する第4の処理と、前記補正した光学データを基に計測する画像を座標変換する第5の処理と、座標変換された画像を基に2画像のマッチングにより任意の点の三次元座標を求める第6の処理とを少なくとも実行することにより行われる。
【0041】
前記CPU26は、例えば前記第1ないし第4の処理をステレオ計測用光学アダプタ2に対して一度実行し、結果を記憶媒体上に計測環境データとして記録しておくように制御する。前記第1ないし第4の処理をまとめてキャリブレーション処理と呼ぶ。このとき、前記キャリブレーション処理を実行した日時の情報も前記計測環境データの一部として記録する。これ以降に、ステレオ計測を実行するときは、CPU26は、前記計測環境データをRAM上にロードして前記第5、第6の処理を実行するように制御する。
【0042】
なお、前記先端部11の撮像素子とステレオ計測用光学アダプタ2の対物レンズ系との間の位置関係情報を読み込む第2の処理を行う場合、ステレオ計測用光学アダプタ2に設けられているマスクの形状を取り込み、生産時のマスクの形状と位置を比較することにより行う。この場合、前記マスク形状の取り込みは、白画像を取り込む、つまり、キャリブレーション用治具3の白色凹部33の画像を映すことで行う。このときの白画像の明るさは、上述した中心指標37が白色凹部33に溶け込んだ見え方を目安にして決定される。
【0043】
そして、キャリブレーション終了後の内視鏡先端部を検査孔34、35に挿入してステレオ計測を実行する。このとき、前記検査用指標45を構成する孔が黒い丸印として確認されるので、この黒い丸印の間隔を計測して、この計測結果を公称値と比較し、±10%以内の精度で計測されていることを確認するとともに、この結果を記録しておく。
このことによって、新たに計測精度確認用の治具を用いることなく、このキャリブレーション用治具を用いて精度確認までを行える、
そして、光学アダプタの交換を行った後に、必ず検査用指標45の孔間隔を計測して、記録された値と比較する。このことで、光学アダプタの取付けにミスがないかどうかを確認することができる。また、内視鏡検査終了後にも必ず検査用指標45の孔間隔を計測して、記録された値と比較する。このことで、検査中に光学アダプタに緩みが生じていないかを確認することができる。
【0044】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0045】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0046】
(1)細長な挿入部の先端部にステレオ計測用光学系を構成する撮像素子を有する内視鏡と、
この内視鏡の前記撮像素子から伝送された撮像信号を基に、映像信号を生成する画像処理部と、
この画像処理部で生成された映像信号を受けて内視鏡画像を表示する表示装置と、
前記撮像素子から伝送された撮像信号を基に計測処理を行う演算処理部と、
前記ステレオ計測用光学系の計測精度を確認する、複数の孔を所定間隔に配置して構成した検査用指標を有する計測精度確認具と、
を具備する計測内視鏡装置。
【0047】
(2)細長な挿入部の先端部に観察光学系を構成する撮像素子を内蔵した内視鏡と、
この内視鏡の挿入部の先端部に着脱自在で、少なくともステレオ計測用光学アダプタを含む複数の光学アダプタと、
前記内視鏡の前記撮像素子から伝送された撮像信号を基に、映像信号を生成する画像処理部と、
この画像処理部で生成された映像信号を受けて内視鏡画像を表示する表示装置と、
前記撮像素子から伝送された撮像信号を基に計測処理を行う演算処理部と、
前記ステレオ計測用光学系の計測精度を確認する、複数の孔を所定間隔に配置して構成した検査用指標を有する計測精度確認具と、
を具備する計測内視鏡装置。
【0048】
(3)前記計測精度確認具の検査用指標を構成する前記孔の周辺及び前記孔の内面側にそれぞれ所定の表面処理を施した付記1又は付記2に記載の計測内視鏡装置。
【0049】
(4)前記計測精度確認具を、複数の貫通孔を形成して検査用指標を構成した薄板状の指標板と、この指標板の貫通孔を塞ぐことを防止する反射防止穴を有するプレート本体とで構成し、
前記指標板の表面側に無光沢仕上げを施し、前記プレート本体の反射防止穴の内面に黒の艶消し処理を施した付記3に記載の計測内視鏡装置。
【0050】
(5)前記プレート本体に形成される反射防止穴は、複数の貫通孔を塞ぐことを防止する大きさの1つの穴である付記4に記載の計測内視鏡装置。
【0051】
(6)前記プレート本体に形成される反射防止穴は、複数の貫通孔にそれぞれ対応する大きさで形成した複数の穴である付記4に記載の計測内視鏡装置。
【0052】
(7)前記計測精度確認具は、内面に黒の艶消し処理を施した複数の孔で構成した検査用指標を有する、前記孔の周辺に梨地処理を施したプレート本体である付記3に記載の計測内視鏡装置。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、内視鏡の照明状態にかかわらず、安定して計測精度の確認を行える計測内視鏡装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】計測内視鏡装置を説明する図
【図2】計測内視鏡装置の電気的回路の構成を説明するブロック図
【図3】キャリブレーション用治具の構成を説明する断面図
【図4】キャリブレーション用治具の構成を説明する側面図
【図5】計測精度確認用プレートの構成を説明する図
【図6】計測精度確認用プレートの構成及び作用を説明する図
【図7】計測精度確認用プレートの他の構成を説明する図
【図8】計測精度確認用プレートの別の構成を説明する図
【符号の説明】
3…キャリブレーション用治具
31…治具本体
40…計測精度確認用プレート
Claims (6)
- 細長な挿入部の先端部にステレオ計測用光学系を構成する撮像素子を有する内視鏡と、
この内視鏡の前記撮像素子から伝送された撮像信号を基に、映像信号を生成する画像処理部と、
この画像処理部で生成された映像信号を受けて内視鏡画像を表示する表示装置と、
前記撮像素子から伝送された撮像信号を基に計測処理を行う演算処理部と、
前記ステレオ計測用光学系の計測精度を確認するための複数の孔を配置し、該複数の孔の周辺に無光沢仕上げ処理又は梨地処理を施した検査用指標を有する計測精度確認具と、
前記計測精度確認具が配置される配置穴と、内視鏡が挿通配置され、前記計測精度確認治具の検査用指標までの距離を一定に保つ検査孔と、を備える治具本体と、
を具備することを特徴とする計測内視鏡装置。 - 前記内視鏡の挿入部の先端部には、少なくともステレオ計測用光学アダプタを含む複数の光学アダプタが着脱自在であることを特徴とする請求項1に記載の計測内視鏡装置。
- 前記計測精度確認具は、
複数の孔を貫通して前記検査用指標を構成した薄板状の指標板と、
前記指標板が貼り付けられるプレート本体と、で構成され、
前記プレート本体は、前記指標板の貫通した孔を塞ぐことを防止する反射防止穴を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の計測内視鏡装置。 - 前記反射防止穴は、
穴の内面に黒の艶消し処理を施したことを特徴とする請求項3に記載の計測内視鏡装置。 - 前記反射防止穴は、
複数の貫通した孔を塞ぐことを防止する大きさの1つの穴であることを特徴とする請求項3又は4に記載の計測内視鏡装置。 - 前記反射防止穴は、
複数の貫通した孔にそれぞれ対応する大きさの複数の穴であることを特徴とする請求項3又は4に記載の計測内視鏡装置。
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JP2003069902A JP4418162B2 (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | 計測内視鏡装置 |
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