JP4415120B2 - 家畜の発育判定方法と背線高測定装置 - Google Patents

家畜の発育判定方法と背線高測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、家畜、特に牛の発育状態を判定する方法に関すると共に、その背線の高さを測定する背線高測定装置に関するものである。
【0002】
【従来技術と問題点】
従来、家畜である牛の発育状態を判断するための指標としては、牛の体型、特に体高(きこうの高さ)および十字部高と体重とを測定して発育の判断指標としていた。
そして、体高および十字部高は、牛が正姿勢を保っている状態で測定しなければならず、また、その位置の割り出しも外部から確認できるものでなく、牛に触って位置出しするため大変であった。
【0003】
その体高および十字部高の測定は、ホルスタイン種やジャージー種等の牛は温和であるため静止させ易く測定中もおとなしくしているが、和牛等の牛は性格が荒いため、測定に際して正姿勢を保たせておくことが困難であった。
このため、和牛等の牛の体高および十字部高の測定作業には労力を必要とし、さらに、測定時の安全にも配慮しなければならないため、その測定作業の効率は極めて劣るものであった。
【0004】
【目的】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、容易に測定できる部位を用いた発育判定方法と、その部位を測定できる装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、家畜の肩部から尻部にかけての背線の高さを測定し、その測定データを適宜処理した値を発育の指標として発育状態を判断することを特徴とした家畜の発育判定方法である。
【0006】
本発明の発育判定方法を更に詳しく説明すると、出願人は、従来、発育の指標とされているきこうと十字部を含む家畜の背線の部分、すなわち、肩部から尻部にかけた背線の高さに着目し、その背線の高さの測定値を適宜処理した値が、家畜発育判定の新たな発育の指標となることを見出した。
この測定値は、背線の高さの平均値として処理して利用するのが望ましいが、モード値又はメジアン値でもよい。モード値は、度数分布の最も多い値であり、メジアン値は、データを大きい順に並べたときの中央の値であり、それらはいずれも、背線の高さの測定値の関数である。出願人は、鋭意努力の結果から、それらが体高、十字部高と高い相関があることを見出し、これを背線高として家畜特に牛の発育状態を把握するうえでの発育の指標として用いる本発育判定方法を完成したものである。
【0007】
家畜の肩部から尻部にかけた家畜の背線は、首(頚)の後方のほぼ水平に移行する部分から尾の付根部分(尾根)に至るまでの部分でよく、肩・背・腰・尻と続いている。その肩の所定の部位にきこうがあり、また、腰と尻のほぼ間に十字部が位置する。
その肩・背・腰・尻にかけた部分の背線の高さを測定し、その測定データの平均値を求めてそれを発育の指標として、その平均値から牛の発育状態を判断する発育判定方法である。
【0008】
背線の高さの測定に際しては、その高さを測定することができれば如何なる測定具また方法を用いてもよい。また、測定した背線の高さのデータから背線の高さの平均値を求める際の算出方法またその装置等も特に限定するものではない。
そして、背線の高さの測定や平均値の算出も、人手による手動測定または機械による自動測定により行ってもよい。
【0009】
また、前記背線の部分の測定においても、肩部から尻部に至る全ての範囲を測定し、その測定データの平均値を求めるようにしたり、肩部から尻部に至る部分を複数点測定し、その測定データの平均値を求めるようにしてもよい。
そして、複数点測定によるものは、その測定間隔を適宜選定すればよいが、望ましい測定間隔としては10cm〜22cmの間隔にするのがよい。
【0010】
そして、背線の高さを機械により自動的に測定する場合、その測定装置の構成等は特に限定するものではないが、具体的な装置構成としては、家畜が一方向に歩行通過できる通路と、家畜の有無を検出する検出手段と、家畜の少なくとも背線の高さを測定可能な測定手段と、測定データを記録する記録手段とから構成すればよい。
また、その測定装置の各構成手段の制御方法や測定データの記録方法等も特に限定するものではなく好適な方法また装置で行えばよい。
【0011】
そして、パソコン等の演算処理装置により、記録された測定データの管理から平均値の算出そして発育判定までを一貫して行い、必要に応じてその測定データや判定結果を出力できるようにプリンタ等の出力装置を設けてもよい。
さらには、各家畜の発育状態を管理するために、測定データや判定結果のデータベース化を行ってもよい。
【0012】
通路の構造は、家畜が前方に向かって歩いて通過できれば如何なる構造の通路でもよいが、具体的な構造としては、通路の歩行面の幅を35cm前後(30cm〜40cm)とするのがよい。また、家畜の発育状況に合わせて、歩行面の幅を適宜可変調節できるような構成としてもよい。歩行の中には速足も含まれる。
そして、通路上方の幅は、背線の高さ且つ家畜の歩行に際して支障が出ない程度の幅とすればよい。また、通路はトンネルでもまた通路両側に適当な高さの柵や歩行制限用のガイド(通路幅制限部材)等を設けてもよい。勿論、通路の他に家畜を静止させる囲いその他の静止手段でもよい。
【0013】
検出手段は、通路内の家畜の有無を判定できるものであればよく、その検出方法等を特に限定するものではない。
すなわち、家畜が通路内に存在するかどうか、または、通路に進入または退出したかどうか等を把握できるものであれば何でもよい。具体的なものとしては光電センサ等が挙げられる。家畜の存在の検出力は、家畜の存在または不存在を信号のオンオフに対応させる。
検出手段は、家畜の有無と共に、家畜の移動を検出する機能を付与されていることが望ましい。
また、検出手段の設置位置は、用いる測定手段により適宜変わるためその設置位置等は特に限定するものではないが、光電センサを用いる場合は、家畜の検出に有効である脚部より上方の胴体部分に合わせ、発光部と受光部を平行または段違いに設ければよい。
【0014】
測定手段は、家畜の少なくとも背線の高さを測定できるものであれば測定方法や機器等を特に限定するものではなく、その測定手段の構成が単一の機器であっても、複数の機器から構成された装置であってもよい。
具体的なものとしては、家畜の通路の上方に設けた超音波等の距離計により家畜の全体または少なくとも背線となる部分を含む所定の範囲の高さを連続的に測定し、必要となる部分の測定データを選別して用いるようにしてもよい。
【0015】
あるいは、CCDカメラ等からなる画像処理装置を用いて、検出手段の信号をトリガとして、家畜の画像データを取り込み、画像処理による家畜の背線の高さの測定を行ってもよい。また、背線の高さの測定と共に、ダイレクトに背線の
高さの平均値を算出してもよい。
【0016】
また、家畜の背線となる部分の範囲にほぼ合わせた測定をしてもよく、具体的な構成としては、通路に検出手段を複数所定の間隔で設け、そのそれぞれの検出手段の家畜の検出に対応させて測定手段を単発的に作動させるようにしてもよい。
すなわち、所定の位置に設置された検出手段の信号をトリガーとして測定手段が単発的に測定をするものであり、家畜の背線の範囲内でポイント的に複数箇所の測定をする。従って、検出手段の設置数と同じ数の測定データが得られる。
【0017】
記録手段は、測定手段が測定した背線の高さの各データを少なくとも記録することが可能なものであれば、その記録方法また機器構成等を特に限定するものではなく何でもよい。記録媒体(固定式または着脱式)も特に限定しない。
具体的なものとしては、シーケンサを用いてそのメモリカードに記録するようにしてもよい。また、パソコンやその周辺機器となるハードディスクやMO等の記憶装置に記録させるようにしてもよい。
【0018】
【作用】
本発明の家畜の発育判定方法は以上のように、牛の肩・背・腰・尻の部分の背線の高さを測定し、その測定データの平均値を求めてそれを発育の指標として牛の発育状態を判断する発育判定方法であるので、測定ポイントをシビアに見つけ出すことなく測定できるため、測定作業の機械化そして自動化が可能であると共に、家畜を静止させることなく歩行させたままで測定することができる。
【0019】
そして、本発明の背線高測定装置は以上のように構成されており、家畜の少なくとも背線となる部分を含む所定の範囲の高さを連続的に測定する背線高測定装置は、その測定装置の通路に家畜が進入すると、その家畜は検出手段によって検出されて、それによって測定手段が作動して測定を開始する。
その家畜は、通路を歩行状態で進むと共に、測定手段により背線の高さを含む所定の範囲が測定され通路から退出する。
【0020】
また、家畜の背線となる範囲の部分、すなわち通路に検出手段を複数所定の間隔で設けてポイント的に測定する背線高測定装置は、その測定装置の通路に家畜が進入すると、その家畜は第1番目の検出手段から第n番目の検出手段により順次検出されていき、そのそれぞれの検出手段の検出に対応して測定手段が単発的に作動して測定を行う。
すなわち、家畜は通路を歩行状態で進み第1番目の検出手段がその家畜を検出すると、測定手段が1回測定動作を行い停止する。また、第2番目の検出手段がその家畜を検出すると、測定手段が1回測定動作を行い停止する。この動作が第n番目の検出手段の検出まで繰り返される。
【0021】
【実施例】
本発明の家畜の発育判定方法と背線高測定装置を以下図面に従って説明すると、図1は、本発明の発育判定方法での測定部位を示す牛体の側面図であり、1は家畜であるところの牛で、2は肩、3は背、4は腰、5は尻である。
その肩2から尻5にかけた範囲の部分が背線となる部分で、この範囲の背線の高さを測定するものである。そして、その測定データの平均値を求めてそれを発育の指標として、その平均値から牛の発育状態を判断する。
6は頚(首)、7は胴、8は尾根、9は尾である。そして、10がきこう、11が十字部である。
【0022】
本発育判定方法で用いた背線の高さの平均値(背線高)は、グラフ1より慣行法で測定した。体高、十字部高と高い相関関係であることが分かる。
本方法による背線高は、体高より2.6cm高く、十字部より3.0cm低いが、体高、十字部高と高い相関がある。
【グラフ】
Figure 0004415120
また、表1に慣行法によって繰り返し測定した場合の体高と十字部高の体型測定値の変動係数を示すと、体高の変動係数は1.2%(最小0.4%,最大1.7%)で、十字部高の変動係数は1.3%(最小0.5%,最大1.8%)である。
【表1】
Figure 0004415120
そして、牛の歩行姿勢をビデオで観察し歩行中の背線高(歩行時背線高)を測定した。各牛を7回測定し、歩行速度は、1.0〜4.0m/s(歩法は、常足、速歩)の範囲であった。歩行時背線高と比較した場合、その差は、−0.6〜+0.6%の範囲である。歩行時背線高を繰り返し測定した場合の変動係数は、0.5〜1.3%の範囲である。以上を表2に示す。
【表2】
Figure 0004415120
表2の結果から、歩行中の背線高の変動係数は、表1の慣行法による体高と十字部高の体型測定値の変動係数と同程度またはそれ以下であり、背線高は体高、十字部高と同様に発育を把握するための指標となりうる。
【0023】
図2は、本発明の背線高測定装置の一例を示す側面図であり、(a)図は、背線の範囲を含めて上部を連続的に測定する一装置構成を示し、(b)図は、背線の範囲をポイント的に測定する一装置構成を示すものである。
12は背線高測定装置で、13は家畜が通過する家畜通路、14は家畜通路13の中央幅を約35Cmにするために通路の両側に設けている通路ガイドである。Aは家畜通路13の入口、Bは家畜通路13の出口である。
【0024】
15は家畜の有無を検出するための光電センサ1発光部、15aは光電センサ1発光部15の光電センサ1受光部、16は光電センサ6発光部、16aは光電センサ6受光部、17は光電センサ10発光部、17aは光電センサ10受光部である。また、光電センサ発光部および光電センサ受光部は説明に用いるもののみ(発光部3箇所/受光部3箇所)示しているが、発光部および受光部共に、光電センサ1〜光電センサ10までの10箇所設けられている。
18は光電センサ発光部、18aは光電センサ受光部、19は高さ測定用の超音波距離計、20は測定データを管理記録するためのシーケンサである。
【0025】
(a)図の装置構成による測定では、背線高測定装置12の家畜通路13に家畜である牛1が進入し、光電センサ発光部18および光電センサ受光部18aの間に照射されている光線を遮断することにより牛1の進入が検出され、その検出により超音波距離計19が測定を開始する。
その開始のとき、牛1の肩2は超音波距離計19のほぼ下方に位置しているため、測定開始点は肩2から始まり尻5そして尾根8までの背線の高さを連続して測定し、その測定は牛1が光電センサ発光部18および光電センサ受光部18aを通過するまで続く。
【0026】
その測定データはシーケンサ20で管理記録される。その管理記録に際し、発育判定に必要となるすなわち背線の高さとなる測定データの選別が行われて記録される。また、この選別はシーケンサ20に接続させたパソコン等で行ってもよい。
【0027】
(b)図の装置構成による測定では、背線高測定装置12の家畜通路13に家畜である牛1が進入し、光電センサ1発光部15および光電センサ1受光部15aの間に照射されている光線を遮断することにより牛1の進入が検出され、その牛1が通過し、再び光電センサ発光部15および光電センサ受光部15aの間に光線の照射が戻ると、その照射の検出により超音波距離計19が測定を1回する。
その測定のとき、牛1の肩2は超音波距離計19のほぼ下方に位置しているため、最初の背線の高さの測定点は肩2の所となる。
そして、この測定動作が光電センサ10発光部17および光電センサ10受光部17aを牛1が通過するまで続く。この最後の背線の高さの測定のとき、超音波距離計19のほぼ下方に位置する牛1の部位は尻5の所となる。すなわち、測定点は光電センサの間隔に等しい10箇所となり、肩2から尻5にかけての背線の高さを10箇所ポイント的に測定する。その測定データはシーケンサ20で管理記録される。
【0028】
図3は、測定形態の一例を示す牛体の側面図であり、(a)図は、図2の(a)図の装置で測定した場合の測定形態を示しているもので、牛1の肩2から始まり尻5そして尾根8までの背線の高さを連続して測定する。Cはその連続測定範囲を示す。
(b)図は、図2の(b)図の装置で測定した場合の測定形態を示しているもので、牛1の肩2から尻5にかけての背線の高さを10箇所ポイント的に測定する。Dはその10箇所の測定ポイントを示す。
【0029】
図4は、図2の背線高測定装置の正面図であり、14が家畜通路13の中央幅を約35Cmにするために通路の両側に設けている通路ガイドである。
また、光電センサ発光部と光電センサ受光部、この図では、光電センサ1発光部15および光電センサ1受光部15aのそれぞれの高さを変えて、確実に家畜を検出できるように段違いに設けているが、勿論、適宜好適位置に平行に設けてもよい。
【0030】
図5は、背線高測定装置の構成形態を示すブロック構成図であり、(a)図は、図2に係わる背線高測定装置の構成を示しているもので、ブロック構成図中の通路は家畜通路13、検出手段は光電センサ、測定手段は超音波距離計19、記録手段はシーケンサ20である。
(b)図は、画像処理装置による構成を示しているもので、ブロック構成図中の通路は、家畜が通過または一時停止できる通路とすればよい。勿論、家畜通路13と同等な通路であってもよい。
CCDカメラは、画像処理を実施した時に家畜の背線となる部位を識別できると共に、脚部の通路接地面から背線までの高さを算出できるものであれば何でもよい。CCDカメラは複数台設けてもよい。
そして、(a)図(b)図共に、一点破線で示しているパソコンは、背線の高さの測定データのデータベース化や本背線高測定装置を用いての家畜の発育に係わる判定または診断等のシステムを構築した際の装置制御や演算処理を行うためのものである。
【0031】
図6は、本背線高測定装置からなる発育診断システムの一例を示す図であり、背線高測定装置12の家畜通路13に進入した牛1が、光電センサ1発光部15および光電センサ1受光部15aの間に照射されている光線を遮断することにより牛1の進入が検出される。
その牛1が家畜通路13内を進み、牛1の尻5が光電センサ発光部15および光電センサ受光部15aの間を通過すると共に、その光電センサ発光部15および光電センサ受光部15aの間に光線の照射が戻ると、その照射の検出により超音波距離計19が測定を1回する。その測定のとき、牛1の肩2は超音波距離計19のほぼ下方に位置しているため、最初の背線の高さの測定点は肩2の所となる。
【0032】
図中の牛1の位置によると、光電センサ発光部15および光電センサ受光部15aの間から始まり、各光電センサ発光部および光電センサ受光部の間を6回通過していることになるため、超音波距離計19は6回の背線の高さの測定を実施したことになり、シーケンサ20には牛1の肩2から後方へ向かっての6箇所の背線の高さのポイントデータが記録されていることになる。
そして、光電センサ10発光部17(図示なし)および光電センサ10受光部17aの間を通過するまで背線の高さのデータ測定は続き、シーケンサ20には最終的に牛1の肩2から尻5までの10箇所の背線の高さの測定データが記録される。
【0033】
表3に、背線高測定装置の精度試験結果を示すと、体高116.0〜145.8cmのホルスタイン種11頭を供試し測定精度試験を行った。歩行速度は0.7〜5.0m/sの範囲で、常足と速足の2種類の歩法が観察された。歩行中の背線高の変動係数は0.3〜1.2%で、9頭の牛で1.0%以下であった。これは、表1の慣行法による体高と十字部高の体型測定値の変動係数と同程度またはそれ以下である。
【表3】
Figure 0004415120
【0034】
そのシーケンサ20に記録された10箇所の背線の高さのポイントデータは、パソコン21によって演算処理され、その背線の高さの平均値が算出されて牛1の発育状態が判定される。22演算処理部である本体、23はキーボード、24はマウス、25はディスプレイである。
また、パソコン21は、各牛の背線の高さの測定データのデータベース化や本背線高測定装置からなる発育診断システムの装置制御や演算処理を行うためにも用いられる。
【0035】
【効果】
本発明の家畜の発育判定方法は以上のような判定方法であるため、背線の高さの測定にあたって、その背線となる範囲内で特に測定部位を特定することなく背線の高さを測定することができ、また家畜を静止させなくても測定できるので、誰でも容易且つ正確に測定でき、測定業務を簡素化及び省力化することが出来る。
そして、背線の高さをバロメーターとして発育の判定基準とすることから、判定のためのデータアップ部位も一つとなり、従って、データの蓄積により発育管理と共に健康管理をもすることができる。また、その測定データのデータベース化により、牛の種類別による発育状況の変化をも把握することもできる。
【0036】
すなわち、家畜の背線となる範囲は、ピンポイントのような特定の場所ではないので、牛の外観から容易に判別しやすく、家畜を静止せず歩行させながら測定できるので、背線の高さの測定を熟練なしに行うことが出来、省力化乃至自動化することができるという利点は非常に大きい。
その背線高測定装置は以上のように構成されているので、家畜を静止させることなく通路を歩行状態で通過させることにより、自動的に家畜の背線の高さを測定することができると共に、背線の高さの平均値が算出され発育状態が判定されるため、家畜の発育判定作業にかかる手間や時間を低減することができ、作業効率が大幅に向上する。
そして、背線の高さの測定に際し、牛に触ることなく測定することができるため、気の荒い和牛の測定作業も安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発育判定方法での測定部位を示す牛体の側面図
【図2】 本発明の背線高測定装置の一例を示す側面図
【図3】 測定形態の一例を示す牛体の側面図
【図4】 図2の背線高測定装置の正面図
【図5】 背線高測定装置の構成形態を示すブロック構成図
【図6】 本背線高測定装置からなる発育診断システムの一例を示す図
【符号の説明】
1−牛,2−肩,3−背,4−腰,5−尻,6−頚,7−胴,8−尾根,9−尾,10−きこう,11−十字部,12−背線高測定装置,13−家畜通路,14−通路ガイド,15−光電センサ1発光部,15a−光電センサ1受光部,16−光電センサ6発光部,16a−光電センサ6受光部,17−光電センサ10発光部,17a−光電センサ10受光部,18−光電センサ発光部,18a−光電センサ受光部,19−超音波距離計,20−シーケンサ,21−パソコン,22−本体,23−キーボード,24−マウス,25−ディスプレイ,A−入口,B−出口,C−連続測定範囲,D−測定ポイント

Claims (3)

  1. 家畜が一方向に歩行通過できる通路と、家畜の有無を検出する検出手段と、家畜の少なくとも背線の高さを測定可能な測定手段と、測定データを記録する記録手段とを備え、前記検出手段が、家畜の移動を測定する機能を備えており、家畜の移動に応じて前記測定手段が連続的又は単発的に作動することを特徴とする背線高測定装置
  2. 家畜が一方向に歩行通過できる通路と、家畜の有無を検出するとともに家畜の移動を測定する機能を備える検出手段と、家畜の少なくとも背線の高さを測定可能であって、家畜の移動に応じて連続的又は単発的に作動する測定手段と、測定データを記録する記録手段とを備える背線高測定装置により、
    家畜の肩部から尻部にかけての背線の高さを測定し、その測定データを適宜処理した値を指標として発育状態を判断することを特徴とする家畜の発育判定方法
  3. 前記測定データを適宜処理した値が、平均値、モード値またはメジアン値のいずれかであることを特徴とする請求項2の家畜の発育判定方法
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