JP4413498B2 - Friction drive - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動軸を回転させることによって移動体を進退させる摩擦駆動装置に係り、特に光ディスク原盤に対してトラックピッチを正確に露光する移動体であるスライドテーブルを具備する光ディスク原盤露光装置における移動体駆動部に適用される摩擦駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク原盤露光用のスライドテーブル装置においては、高精度送りを実現するための発明が数多くなされている(特許文献1〜3)。
【0003】
光ディスク原盤露光用のスライドテーブル装置では、静圧軸受を介してスライドテーブルを進退自在に設けたエアスライド式のスライドテーブル装置が用いられている。スライドテーブルの駆動は、ボイスコイル型のリニアモータが一般的に用いられ、位置検出器として干渉レーザ測長器あるいはリニアスケールを使用した閉ループ制御方式が採用されている。また、半導体検査装置等の静止状態を必要とするものでは、送り方向の剛性を必要とするためスライドテーブルの駆動にボールネジなどを用いる。
【0004】
近年の光ディスクの高密度化に伴い、より高解像の露光を実現するために従来のレーザビームから電子線などを用いた露光法が登場し、それに伴い真空環境への対応、および、より高精度な送りが必要になってきている。
【0005】
摩擦駆動機構のツイストローラ方式は、駆動軸と従動軸との間の交差角を微小にすることにより、他の機構では得られない小さなリードを実現することが可能になり、高い位置決め分解能が期待できることから、次世代の送り機構として特許文献、非特許文献に様々な機構が提案されている。
【0006】
例えば特許文献4に記載の発明は、軸体と、この軸体を相対的に回転および進退自在に貫通させた進退部品とを備え、進退部品として進退部品本体内に軸体に転接する樽形のローラを周方向に並べて複数個設け、これらのローラを、両端面においてボールを介して進退部品本体と予圧板との間に回転自在に支持する構成であり、進退部品本体とローラ端面との少なくとも一方、および予圧板とローラ端面との少なくとも一方が、ボールが回転自在に嵌まる円錐面状のボール支持凹部でボールの支持を行わせる構成である。また、予圧板をローラ側へ付勢すると共に円周方向に付勢する弾性体を設けることにより、耐外乱性が高く、速度むらがなく、安定送りが行え、また駆動源において停止時における静止性能の向上を図ることができる装置としている。
【0007】
特許文献5に記載の発明は、テーブルとなるスライド体を基台に対して静圧直動軸受で静圧支持し、基台に対してスライド体をスライド自在に駆動する摩擦進退駆動装置を設けるものであり、摩擦進退駆動装置は、回転駆動される主軸と、この主軸の周りに複数設けられて各々傾き角度を持って接するローラとを備え、このローラに主軸に対する予圧を与える予圧手段を設けて、速度むらが生じることなく、安定した送りが行え、外乱にも強く、分解能の向上を図り、これにより高密度の書き込みを可能にした光ディスクマスタリング装置用のスライドテーブル装置としている。
【0008】
特許文献6に記載の発明は、主軸と、この主軸の外周に傾き角度をもって転がり接触するローラと、主軸の回転に伴いローラと共に移動するスライド体とを備えたものであり、モータの回転は減速機で減速して主軸に伝達し、この減速機を、第1、第2の駆動側軸から摩擦車への回転伝達で減速する構成にして、回転駆動源の回転むらの影響を少なくすると共に、回転伝達系における位相ずれを少なくし、精密な位置決めを可能としている。
【0009】
非特許文献1に記載された技術によれば、空気静圧軸受により案内されたテーブルを、両端を空気静圧軸受にて支持された駆動軸と、その駆動軸の軸線に対してわずかな交差角を備えて設置された従動軸と、従動軸回りに複数の玉軸受にて回動支持されたローラとからなる機構によって、約70μmのリードにおいて位置決め分解能2nmを実現している。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−25128号公報
【特許文献2】
特開2002−92973号公報
【特許文献3】
特開2002−279700号公報
【特許文献4】
特開平8−184360号公報
【特許文献5】
特開平11−195247号公報
【特許文献6】
特開平11−195248号公報
【非特許文献1】
水本他著,「ツイストローラ摩擦駆動装置を用いた超精密位置決めシステムの開発」,1995年度精密工学会秋期大会論文集
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献4に記載の発明の場合、ローラが駆動軸心に対して等角(120度)に配置される構成であるため、ローラ端面を支持している固定板および対向板に各々形成される円錐面状のボール支持凹部の機械的な位置誤差のために、各ローラ軸心と駆動軸とのなす角度にばらつきを生じやすい。
【0012】
このことは、ローラ軸芯と駆動軸心とがなす角度を大きく、言い換えるとリード(軸方向に進む距離)を比較的大きく取る場合(例えば数mm)には問題とならないが、ローラ軸芯と駆動軸とのなす角度を小さく、言い換えるとリードを小さく取る場合(例えば数百μm)に、各ローラ軸芯と駆動軸とのなす角度にばらつきがあると、駆動軸と従動軸のローラとの間においてリード誤差によるすべりを生じる。
【0013】
また、駆動軸とローラの接触点は、駆動軸の外周上におけるローラの転動軌跡が、各ローラで異なるため、駆動軸の加工誤差などによる微小な曲がり、あるいは駆動軸の軸心と進退部品の案内機構間に組立誤差などによる通り誤差がある場合、リードLを大きく取ると大きなすべりを生じる。これが閉ループ制御の外乱となるため、制御上好ましくないと共に、光ディスク原盤露光などに適用するとトラックピッチ精度などが悪くなり、露光品質上好ましくない。
【0014】
さらに、特許文献4に記載の発明では、予圧板をローラ側へ付勢すると共に円周方向に付勢する弾性体を設ける構成としており、ローラの軸体に対する予圧量の調整は、進退部品本体に設けたネジ部を有する孔部と予圧板に設けた孔部を連通させた位置として、その連通孔部分に弾性体を設けて、進退部品本体に設けたネジ部のイモネジを締めることによる弾性体の圧縮変形力を利用している。このような構成の場合、ローラの軸体に対する現在予圧量を定量的に確認することができないため、適正な予圧量にするために試行錯誤することになり、またローラあるいは軸体の磨耗による経年変化に伴う予圧の再調整も困難となり、部品交換時の予圧量の再現性もなく、組立性が悪いという問題がある。
【0015】
特許文献5に記載の発明では、ローラに主軸に対する予圧を与える予圧手段を設けているが、基台に固定される静圧直動軸受の固定部と摩擦進退駆動装置の主軸との間に真直性に誤差がある状態で組み立てられるおそれがある。この場合、スライド体が送り方向に動作すると、予圧をかけられて固定されているだけで、剛性が最も低いローラと主軸との間において、その真直誤差を吸収することになるため、ローラの主軸に対する予圧量が移動位置と共に変化する。
【0016】
駆動軸と1つのローラ間に働く駆動軸方向の駆動力Fは、駆動軸外周とローラ間の動摩擦係数をμ、予圧をNとするとF=μNとなる。したがって、各々のローラと駆動軸外周で発生する駆動力にもばらつきを生じ、これにより、各々の駆動力にもばらつきを生じるため、各ローラの軸心と駆動軸とがなす角度のばらつきと相乗して、駆動軸と従動軸のローラとの間ですべりを生じ、これが閉ループ制御の外乱となるため制御上好ましくなく、光ディスク原盤露光などに適用する場合には、トラックピッチ精度などが悪くなり、露光品質上好ましくない。
【0017】
特許文献6に記載の発明では、スライド体を基台に対して静圧直動軸受で静圧支持する構成にし、また、非特許文献1に記載の技術では、空気静圧軸受により案内されたテーブルを、両端を空気静圧軸受にて支持する構成としているが、送り,回転構成要素である静圧軸受が非常に高価であるため、装置コストが高くなる。
【0018】
本発明は、前記従来の問題が生じることなく、高精度送りを実現することができる光ディスク原盤露光装置などに適用することを可能にした摩擦駆動装置を提供することを目的にする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、駆動軸と、この駆動軸に対して傾き角度をもって傾斜する少なくとも2つの従動軸のそれぞれに設けられて前記駆動軸の外周にころがり接触するローラと、前記駆動軸の回転により前記従動軸と前記ローラと共に移動する移動体と、この移動体に固定され、前記駆動軸が貫通しかつ前記従動軸が固定される固定板と、前記移動体を前記駆動軸の軸線方向に案内する案内機構とを備えた摩擦駆動装置において、前記各従動軸を、前記駆動軸の軸線に対して円周方向に等角配置すると共に、前記駆動軸に対して傾き角度θをもって傾斜させて設置し、前記固定板における前記少なくとも2つの従動軸のうちの2つの従動軸の固定端から、この従動軸に設けられた前記ローラと前記駆動軸との接触点までの距離をそれぞれLa,Lbとし、前記駆動軸の直径をDとした場合に、La=Lb−(π・D/3)・θの関係を有するように構成した摩擦駆動装置であって、前記従動軸の一端を球面軸受にて支持し、他端を、該従動軸に設けたローラが前記駆動軸外周から前記球面軸受の中心である回動支持点を支点として離間する方向に押圧する第1の弾性体および前記駆動軸外周の接線方向に押圧する第2の弾性体による自由支持とし、前記回動支持点を挟んで前記ローラと反対側に前記移動体に固定され、前記駆動軸の軸線と直角方向において前記第1の弾性体の押圧力による前記回動支持点回りのモーメント力を相殺する方向に前記従動軸を押圧する第1の押圧手段と、前記駆動軸外周の接線方向で前記第2の弾性体の押圧力による前記回動支持点回りのモーメント力を相殺する方向に前記従動軸を押圧する第2の押圧手段と、前記第1の押圧手段を押圧/開放し、前記ローラを前記従動軸の軸線方向に移動/固定するように制御するための第1の出力手段と、前記駆動軸の1回転当たりの原点検出信号と前記ローラ移動量検出手段の出力信号に基づいて、前記ローラが軸線方向に移動可能な前記従動軸に設けられたローラを軸線方向に固定した従動軸に対する傾き角度誤差を算出する角度誤差算出手段と、その算出角度に相当する出力信号を現在印加信号から増減した補正信号を前記第2の押圧手段に印加する第2の出力手段とからなる角度補正手段とを備えたことを特徴とし、この構成によって、加工,組み付け誤差などによる駆動軸の曲がりなどがあっても、駆動軸と各従動軸のローラとの間において、リード誤差によるすべりが発生せず、さらに、加工,組み付け誤差などによる機械的な位置誤差のために生じる各従動軸と駆動軸とのなす交差角度のばらつきを補正できるようにしているため、各ローラの軸芯と駆動軸とのなす角度を精密に設定することができ、駆動軸と各従動軸のローラとの間でリード誤差によるすべりが発生せず、安定した送り制御を実現することができ、送り精度を向上させることができる。
【0024】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の摩擦駆動装置において、第1の出力手段を、定電圧回路と、この定電圧回路の出力信号が入力され、かつ外部信号によりオン/オフする切換スイッチと、第1の押圧手段の変形部に設けた変形量測定手段と、前記切換スイッチの出力信号である押圧伸縮設定信号と前記変形量測定手段の出力信号である現在押圧伸縮量とを比較してサーボ制御するサーボ制御手段とから構成したことを特徴とし、この構成によって、ローラの駆動軸外周への押圧(予圧)動作と、各従動軸と駆動軸との交差角度を補正する角度補正動作を再現性よく行うことができるため、さらに安定した送り制御を実現することができ、送り精度を向上させることができる。
【0025】
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の摩擦駆動装置において、第1の出力手段を、可変電圧回路と、この可変電圧回路の出力信号が入力され、かつ外部信号によりオン/オフする切換スイッチと、第1の押圧板と回動支持点と前記ローラ間に設けられて、前記従動軸の外周部に該従動軸の押圧方向の変形量を検出する変形量測定手段と、前記切換スイッチの出力信号である押圧設定信号と変形量測定手段の出力信号である現在押圧量とを比較してサーボ制御するサーボ制御手段から構成したことを特徴とし、この構成によって、ローラの駆動軸に対する予圧量を従動軸の変形量に置換した信号で予圧サーボをしているため、適正な予圧条件に瞬時に設定することができ、ローラあるいは駆動軸の磨耗による経年変化に伴う予圧の再調整が容易になり、部品交換時の予圧量再現性が良好であって、組立性を向上させることができる。
【0026】
請求項4に記載の発明は、請求項1記載の摩擦駆動装置において、第1の出力手段を、1つのデジタル/アナログ変換器と、前記第1の押圧手段と回動支持点と前記ローラ間に設けられて、前記従動軸の外周部に該従動軸の押圧方向の変形量を検出する変形量測定手段と、前記デジタル/アナログ変換器の出力信号である押圧設定信号と変形量測定手段の出力信号である現在押圧量とを比較してサーボ制御するサーボ制御手段から構成したことを特徴とし、この構成によって、前記と同様に、ローラの駆動軸に対する予圧量を従動軸の変形量に置換した信号で予圧サーボをしているため、適正な予圧条件に瞬時に設定することができ、ローラあるいは駆動軸の磨耗による経年変化に伴う予圧の再調整が容易になり、部品交換時の予圧量再現性が良好であって、組立性を向上させることができる。
【0027】
請求項5に記載の発明は、請求項1記載の摩擦駆動装置において、第2の出力手段を、デジタル信号/アナログ変換器と、押圧板の変形部に設けた変形量測定手段と、前記デジタル信号/アナログ変換器の出力信号である押圧伸縮設定信号と前記変形量測定手段の出力信号である現在押圧伸縮量を比較してサーボ動作を行うサーボ制御手段とから構成したことを特徴とし、この構成によって、ローラの駆動軸外周への押圧(予圧)動作と、各従動軸と駆動軸との交差角度を補正する角度補正動作を再現性よく行うことができるため、さらに安定した送り制御を実現することができ、送り精度を向上させることができる。
【0028】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の摩擦駆動装置において、移動体に固定された固定板における従動軸を押圧する方向に設けられた第1の案内部と、この第1の案内部に嵌合するように設けられた第1の押圧板と、前記固定板における前記従動軸を押圧する方向に設けられた第1の調整ネジと、この第1の調整ネジが螺合する前記第1の押圧板に設けられた雌ネジ部とを備えて前記従動軸を押圧する方向の位置調整を可能にし、前記固定板における前記従動軸を前記駆動軸外周の接線方向に押圧する方向に設けられた第2の案内部と、この第2の案内部に嵌合するよう設けられた第2の押圧板と、前記固定板における前記従動軸を前記駆動軸外周の接線方向に押圧する方向に設けられた第2の調整ネジとを備えて、前記第2の押圧板における後端側面によって前記従動軸を前記駆動軸外周の接線方向に押圧する方向に位置調整することを可能にしたことを特徴とし、この構成によって、大きな交差角度でも角度補正動作が行えるようにしているため、広いリード条件範囲において安定した送り制御を実現することができ、送り構成要素としての汎用性を高くすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0030】
図1は本発明の実施形態1を説明するための摩擦駆動装置の平面図、図2は実施形態1の摩擦駆動装置の右側面図、図3は実施形態1の摩擦駆動装置の一部を断面して示す縦断面図、図4は実施形態1の要部を説明するための斜視図である。
【0031】
図2に示すように、空気圧によるサーボマウンタなどからなる除振機構(図示せず)上に設けられたベース1には、送り方向と直角方向に離間して下端が固定された複数の支柱2が立設されており、各支柱2の上端には、送り方向に配置した案内機構を構成するころがり軸受(例えば球体,円筒ローラなど)3を介して移動体4が固定されている。移動体4には、上部にターンテーブル5を固定し、図示しない外部より供給される圧縮空気によりラジアル,スラスト方向に静圧浮上するエアスピンドル6が固定されており、エアスピンドル6には回転駆動モータ7を介して、出力が1周を数千等分割したA相,B相パルス、および1周に1回発生するZ相パルスとから構成される光学式ロータリーエンコーダ8が固定されており、外部からの回転駆動モータ7への通電信号により回転自在になっている。
【0032】
移動体4の左側端部の下部には、出力が移動方向をある分解能のA相,B相パルスから構成される光学式リニアエンコーダなどからなり、図2に示すように、移動体4の送り方向の位置を計測する受光部9とスケール10とから構成される位置検出手段11が配設されており、スケール10が取付板12を介して移動体4に固定され、また、受光部9が取付板13を介してベース1に固定されている。
【0033】
なお、本例では、スケール10が移動体4に固定され、受光部9がベース1に固定されているが、受光部9を移動体4に固定し、スケール10をベース1に固定する構成にしてもよい。
【0034】
図3に示すように、移動体4の送り方向に延出する突出部14の下部には、駆動軸15が貫通する通孔部を設けた相対向する一対の固定板16が固定されている。駆動軸15の外周には、同心状に設けた3つの従動軸17が駆動軸15の軸線に対して円周方向に等角配置され、かつ駆動軸15の軸心と従動軸17の軸心とが微小角度になるように設けられている。各従動軸17には、駆動軸15に対してころがり接触するローラ18が、対向したころがり軸受(例えばアンギュラ軸受など)19を介して軸受止め体20にて軸線方向に固定するように設けられている。
【0035】
図5,図6に示す駆動軸の展開図のように、他方の固定板16における従動軸17の固定端から、各ローラ18と駆動軸15外周との接触点(15−a〜15−c)までの距離をそれぞれLa,Lb,Lcとし、駆動軸15の軸心と各従動軸17の軸心とのなす角度をθとし、駆動軸15の直径をDとした場合に、下記の式(数1)を満足するように各部材が設けられている。
【0036】
【数1】
Lb=La−(π・D/3)・θ
Lc=Lb−(π・D/3)・θ=La−(2・π・D/3)・θ
図3に示すように、駆動軸15の右側端部は段付き形状になっており、第1の段付部15aの外周が、ベース1に固定されたハウジング21の左側円筒孔部において、同心状にその外輪が固定された一対のころがり軸受(例えばアンギュラ軸受など)22の内周部に嵌合されており、駆動軸15に設けたネジ部においてころがり軸受22の内周部が軸受止め体23にて固定されている。
【0037】
また、駆動軸15の第2の段付部15bの外周は、カップリング部材(例えばオルダム式など)24を介して送り駆動モータ25に連結されている。送り駆動モータ25は、ハウジング21の右側円筒孔部に固定され、また出力が1周を数千等分割したA相,B相パルスと、1周に1回発生するZ相パルスとから構成されるロータリーエンコーダ26を具備している。
【0038】
さらに、駆動軸15の左側端部15cは、ベース1に固定された支持体27の貫通孔に、同心状にかつ外輪が軸心方向に移動可能となるように固定されたころがり軸受(例えば深溝玉軸受など)28の内輪に嵌合されている。
【0039】
前記構成の実施形態1において、送り駆動モータ25に通電すると、駆動軸15の外周に前記接触点15−a〜15−cにて接触しているローラ18が転動し、移動体4が送り方向に移動する。このときの動作について、図6(a),(b)に示す本実施形態と同様の構成をなす従来例の場合と比較して説明する。
【0040】
従来例では、ローラ18の駆動軸15の外周上における接触点15−a’〜15−c’は図6(a)に示すような配置であり、ローラ18の転動軌跡はA,B,Cの軌跡となり、異なる軌跡上を転動する。この場合、図6(b)に示すように、駆動軸15に微小な曲がりがあると、駆動軸15が1回転したときの15−a’,15−c’の軸線方向移動距離(これをリード量という)、すなわちリード量La’とLc’はLa’>Lc’となってローラ18にすべりを生じる。一方、本実施形態の前記式(数1)を満足するように設けられた接触点(15−a〜15−c)の配置では、図6(b)に示すように、駆動軸15の外周上で同一の軌跡上を転動することになるため、駆動軸15に曲がりがあっても同じリード量となり、ローラ18のすべりは生じない。
【0041】
実施形態1では、駆動軸15の軸心と従動軸17の軸心とがなす角度を固定条件とした場合の構成を示した。次に本発明の実施形態2として、駆動軸15の軸心と従動軸17の軸心とがなす角度を可変とした場合の構成について説明する。
【0042】
図7は実施形態2の摩擦駆動装置の一部を断面して示す縦断面図、図8は実施形態2の図7におけるB−B’線断面図、図9は実施形態2の図8におけるY−O−Y’線断面図、図10は実施形態2の図8におけるZ−O−Z’線断面図、図11は実施形態2の移動量検出手段の構成を示すブロック図である。なお、以下の説明において、既に説明して重複する部分については同一符号を付すなどして詳しい説明は省略する。
【0043】
図9,図10に示すように、本例では3つの従動軸における1つの従動軸17aには軸線方向にローラ18aを固定し、他の従動軸17b,17cには軸線方向に移動可能にローラ18b,18cを設けている。なお、図9,図10において図法上、構成部材が左右対称に記載されるが、両部位は同一構成である。
【0044】
前記他の従動軸17b,17cにおいて、内周面と従動軸17b,17cの外周面とですべり軸受30を構成する移動リング31が同心状に設けられており、移動リング31の一端に、外周部が固着され、かつ前記一端と対向する従動軸17b,17cの一端に内周部が固着された円盤状の弾性板32が設けられ、これらから移動手段33が構成されており、ローラ18b,18cが従動軸17b,17cの軸線方向に対して移動可能であるような構成としている。
【0045】
前記他の従動軸17b,17cには、その軸線と直角方向に貫通孔34と図中右端部より同心状に孔部が設けられており、また前記孔部と外周が略嵌合し、図示しない例えばOリングなどを外周に備え、かつ先端部がテーパ状の突き出しピン35が、例えば圧縮コイルバネ36を介して設けられ、さらに貫通孔34に嵌合し、かつ突き出しピン35のテーパ部に接触する複数の鋼球37が設けられている。
【0046】
前記構成にて、従動軸17b,17cの右端部に設けた給気口38より圧縮空気などを供給すれば突き出しピン35が従動軸17b,17cの軸線左方向に移動し、テーパ部にて接触している鋼球37が、従動軸17b,17cの軸線に対して直交する方向に移動して移動リング31の内周面を押圧し、移動リング31に従動軸17b,17cが固定される。
【0047】
なお、図8において、A,Bは、従動軸17a〜17cの端部を互いに直交する方向に支持固定するための固定板である。
【0048】
さらに、円盤状の弾性板32の内外周間において、その半径方向のひずみを検出するひずみゲージ39が設けられている。図11はひずみゲージ39を用いた移動量検出手段の構成を示すブロック図であり、図9,図10に示すように、前記各部に設けられた一対のひずみゲージ39は、それぞれブリッジ回路40に接続されており、ブリッジ回路40の出力信号は増幅器41に接続され、その出力信号が、例えば表示器42に接続されており、移動可能なローラ18b,18cの移動量を弾性板32の変形量として検出できるように構成されており、全体として移動量検出手段43を構成している。
【0049】
以上の構成によれば、駆動軸15の軸心と従動軸17b,17cの軸心とがなす角度に応じて、従動軸17b,17cの右端部に設けた給気口38からの圧縮空気の供給をオフにした状態にて、移動量検出手段43を参照しながら各従動軸17a〜17cの軸受止め体20の締め付け力を変更し、従動軸17b,17cの右端部に設けた給気口38より圧縮空気を供給してローラ18b,18cを固定することにより、ローラ18b,18cの軸方向の位置を調整することが可能となり、駆動軸15の軸心と各従動軸17a〜17cの軸心とを任意の角度に設定することが可能になる。
【0050】
実施形態1,2は、駆動軸15の軸心と従動軸17a〜17cの軸心とがなす角度の形成誤差が小さい場合において対応することができる。
【0051】
そこで本発明の実施形態3として、組立誤差などにより駆動軸15の軸心と従動軸17a〜17cの軸心とがなす角度の形成誤差が大きい場合の角度補正手段について説明する。
【0052】
図12は本発明の実施形態3を説明するための摩擦駆動装置の一部を断面して示す縦断面図、図13は実施形態3の図12におけるA−A’線断面図、図14は実施形態3の図12におけるB−B’線断面図である。
【0053】
図12において、各従動軸17の右側端部は、図14に示すように、一方の固定板16の凹部に、駆動軸15の軸線に対して円周方向に等角配置されて固定され、ローラ18が駆動軸15の外周から離間する方向に従動軸17を押圧する第1の押圧板46と、駆動軸15の外周接線方向に従動軸17を押圧する第2の押圧板47が設けられている。第1の押圧板46と第2の押圧板47には、図15に示すように、それぞれ押圧端部に球45が設けられたコイルスプリングなどの弾性体48が設けられており、各従動軸17の右側端部を自由支持する構成となっている。
【0054】
本実施形態では、固定板16に対して分離された第1の押圧板46,第2の押圧板47に弾性体48を設けているが、固定板16に前記弾性体48を直接設けてるようにしてもよい。
【0055】
他方の固定板16の右側面には、図12,図13,図16に示すように、各従動軸17の左側端部外周を、その内周に嵌合する軸受(例えば球面軸受など)49が駆動軸15の軸線に対して円周方向に等角配置されて固定されており、各従動軸17は、前記軸受49の回動支持点50を含む平面内において回動可能な構成となっている。
【0056】
また、他方の固定板16の凹部には、回動支持点50を挟むようにして、ローラ18と反対側に、駆動軸15の軸線と直交する方向で第1の押圧板46の弾性体48の押圧力による回動支持点50回りのモーメント力を相殺する方向に従動軸17を押圧する、図17(a)に示すように、第1の圧電素子51を伸縮方向に固定し、かつ従動軸17を押圧する側の固定端に変形部52を設けた第3の押圧板53からなる第1の押圧手段54が設けられている。さらに、他方の固定板16の凹部には、駆動軸15外周の接線方向で第2の押圧板47の弾性体48における押圧力による回動支持点50回りのモーメント力を相殺する方向に従動軸17を押圧する図17(b)に示すような第2の圧電素子55を伸縮方向に固定し、かつ従動軸17を押圧する側の固定端に変形部56を設けた第4の押圧板57からなる第2の押圧手段58が駆動軸15の軸線に対して円周方向に等角配置されて固定されている。
【0057】
以上のような構成により、適当な通電電圧を第1の圧電素子51,第2の圧電素子55の順に印加すると、図18の点線に示すように、従動軸17の軸心は駆動軸15の軸心とに対してある角度θで交差した状態で、ローラ18の外周と駆動軸15の外周がころがり接触する。
【0058】
駆動軸15が1回転当たりに移動体4を移動する移動量L(リード量)は、
【0059】
【数2】
L=π・D・θ
で表され、例えばD=30mm条件における交差角度とリード量Lとの関係は、図19の両対数グラフに示すように線形になる。
【0060】
次に、従動軸17の角度を補正する実施形態3における角度補正手段を図20の制御ブロック図を参照して説明する。
【0061】
割り込み用信号としてロータリーエンコーダ26において1周に1回発生するZ相パルス信号60が入力されるCPU(中央演算処理ユニット)61には、動作プログラムが書き込まれたROM(リード・オンリー・メモリ)62と、データを記憶するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)63と、Z相パルス信号の立ち上がりをトリガー信号として位置検出手段11のA,B相出力信号が入力されるカウンタ64が接続されている。
【0062】
各第1の圧電素子51にそれぞれ接続される駆動アンプ65と、固定の定電圧を出力する定電圧回路66と、定電圧回路66の出力信号を外部信号によってON/OFFするスイッチ67とによって第1の出力手段68が構成されており、各スイッチ67を介して駆動アンプ65の入力信号がCPU61から出力される。さらに、CPU61の出力信号はD/A(デジタル/アナログ)変換器69と駆動アンプ70を介して各第2の圧電素子55に入力するようになっており、D/A変換器69と駆動アンプ70にて第2の出力手段71を構成している。
【0063】
また、CPU61にはリード量Lのデータと、その設定許容誤差データεを入力するデータ入力部72が接続されており、図20に示す構成全体によって角度補正手段73を構成している。
【0064】
前記構成の実施形態3におけるCPU61のコントロールに基づく動作フローを図21,図22に示すフローチャートを参照して説明する。
【0065】
図21において、CPU61は、予め入力されたリード量データLとその設定許容誤差データεを読み込み(S1)、図示しない装置全体のホストコンピュータからの指令信号74aを待ち(S2)、ホストコンピュータよりの指令信号74aがONされると、CPU61に具備させた機能である角度算出手段75にて前記(数2)の式に基づいて交差角度θの計算を行う(S3)。その後、スイッチ67の駆動信号がOFFされて各第1の圧電素子51への信号がOFFされ、第1の押圧手段54が開放される(S4)。ステップ(S4)において、i=a,b,cとは、駆動アンプ65,D/A変換器69などの設置数に対応する数を示す。
【0066】
図22のフローに移行し、D/A変換器69に対して角度算出手段75によって計算された交差角度θに相当するデジタルデータが送出され(S5)、駆動アンプ70を介して第2の圧電素子56に計算された交差角度θに相当する変位電圧が印加される。その後、スイッチ67への駆動信号がONされて、第1の圧電素子51へ適当な電圧に設定された定電圧回路66の出力信号が駆動アンプ65を介して通電され、第1の押圧手段54が従動軸17を押圧する(S6)。この状態で、送り駆動モータ25が回転開始し(S7)、ロータリーエンコーダ26のZ相パルス信号の立ち上がりをトリガー信号として、駆動軸15が1回転することによる移動体4の移動量Xiが取り込まれ(S8)、その後、相対角度誤差を算出するCPU61に具備させた機能である誤差算出手段76にて角度誤差(差分データΔθi)が求められる(S9)。そして、CPU61に具備させた機能である電圧補正手段77により、移動体4の移動量Xiが、あらかじめ設定された設定許容誤差データε以下であれば(S10のYES)、その角度データθiをRAM63に記憶し(S11)、大きい場合(S10のNo)おいて、差分データΔθiが0よりも大きい場合は設定された角度データからΔθiを減じ(S12)、また差分データΔθiが0よりも小さい場合には、設定された角度データにΔθiを加える(S13)。電圧補正手段77において、これらの動作がε≧Xiとなるまで、繰り返して行われる。
【0067】
ステップ(S4)〜(S13)はサブルーチンになっており、前記動作が図20において各駆動アンプ65,各D/A変換器69ごとに順に行われ、全てが完了するとスイッチ67の駆動信号がOFFされ、第1の圧電素子51への信号がOFFされて、第1の押圧手段54が開放される。記憶された各角度データθiに相当するデジタルデータが、それぞれ各D/A変換器69に出力され(S14)、その後、スイッチ67の駆動信号がONされて第1の圧電素子51への信号がONされ、第1の押圧手段54が従動軸17を押圧する(S15)。
【0068】
ここで、送り駆動モータ25を駆動させ(S16)、再度、ロータリーエンコーダ26のZ相パルス信号における立ち上がりをトリガー信号として移動体4の移動量Xfが取り込まれ(S17)、移動量Xfが設定された設定許容誤差データε以下であることを確認し(S18)、ホストコンピュータへ設定完了信号74bをONにして(S19)、動作完了する。
【0069】
前記実施形態3の構成によれば、加工,組み付け誤差などによる機械的な位置誤差のために、各従動軸17の軸心と駆動軸15の軸心とがなす交差角度にばらつきが生じても、各従動軸17の角度位置を補正することができる。
【0070】
次に、本発明の実施形態4,5について説明する。実施形態1〜3にて既に説明した重複部分については説明を省略する。
【0071】
実施形態3の構成要素である圧電素子において、一般的に印加電圧に対する変位量の関係は、図23に示すように履歴特性をもっている。そのため、第1の圧電素子51への印加電圧が比較的小さい場合には第1の押圧手段54における開放時の残変位量Dpは非常に小さいので問題とならないが、印加電圧が比較的大きい場合、言い換えるとローラ18における駆動軸15に対する押圧量(これを一般的に予圧と呼ぶ)を大きくすると、残変位量Dpが大きくなるため完全に開放できない場合が生じる。
【0072】
そこで実施形態4では、図24(a)に示すように、第3の押圧板53における変形部52に、例えば、抵抗値の変化によってその変形量を検出する歪みゲージなどの変形量測定手段78を設け、その変形量測定手段78の出力信号と定電圧回路66の設定電圧とを比較してサーボ制御する構成としている。
【0073】
図25は実施形態4のサーボ制御系の構成を示すブロック図であり、定電圧回路66の出力信号は、駆動信号がCPU61から入力され、ON時に定電圧回路66の出力信号が入力され、かつOFF時に0V(GND)に接続するスイッチ80を介して差動アンプ81に入力される。さらに、変形量測定手段78の出力信号は、抵抗値変化を検出するブリッジ回路82と、ブリッジ回路82の微少信号を増幅する増幅器83を介して前記差動アンプ81に入力され、差動アンプ81でスイッチ80に接続されている定電圧回路66の出力信号、あるいは0V(GND)信号と引き算され、その出力信号が、補償回路84とゲイン調整器85を介して第1の圧電素子51の駆動アンプ65に入力される。前記スイッチ80以降から駆動アンプ65までで第1の出力手段68のサーボ制御手段86を構成している。
【0074】
前記駆動アンプ65の入力信号と第1の押圧手段54の変位量とにおける周波数特性は図26に示すように2次系であり、補償回路84を調整することにより一般的なサーボ系の安定指標値である位相余裕40度以上とゲイン余裕15dB以上に設定している。
【0075】
前記実施形態4の構成によれば、第1の圧電素子51の印加電圧が比較的大きくても、言い換えるとローラ18の駆動軸15に対する押圧量が大きくても、サーボ制御手段86が目標値となる定電圧回路66の出力信号あるいは回路の0V(GND)信号と、変形量測定手段78からの出力信号とを比較して目標値に収束するため図23にて説明した残変位量Dpが生じなくなる。
【0076】
実施形態4で説明したのと同様の理由で、第2の圧電素子55にも履歴特性がある。そのため大きなリード量を設定した場合、実施形態3にて説明した電圧補正手段77による補正動作に時間がかかってしまう。
【0077】
そこで実施形態5では、図24(b)に示すように、第4の押圧板57における変形部56に、例えば、抵抗値の変化によってその変形量を検出する歪みゲージなどの変形量測定手段79を設け、図27に示すように、D/A変換器69の出力信号を目標値とする、前記実施形態4のサーボ制御手段86と同様の構成のサーボ制御手段88を設けている。
【0078】
前記実施形態5の構成では、目標値となるD/A変換器69の出力信号と変形量測定手段79からの出力信号を比較して目標値に収束するため既述した残変位量Dpが生じなくなる。
【0079】
前記実施形態3〜5では、従動軸17と駆動軸15の押圧調整範囲、および交差角度調整範囲は、第1の押圧手段54,第2の押圧手段58に用いている第1の圧電素子51と第2の圧電素子55における最大伸縮量内に限定されるため、例えば、大きなリード設定条件の時は対応できなくなる。
【0080】
そこで本発明の実施形態6として、大きなリード設定条件に対しても対応できる構成について説明する。
【0081】
図28は実施形態6の摩擦駆動装置の一部を断面して示す縦断面図、図29は実施形態6の図28におけるA−A’線断面図、図30は実施形態6の図28におけるB−B’断面図、図31は実施形態6の図28におけるC−C’線断面図、図32は実施形態6の図28におけるD−D’断面図である。
【0082】
実施形態6では、移動体4の突出部14の下部に固定された一方の固定板45bの凹部に、従動軸17を押圧する方向に第1の案内部90を設けており、この案内部90に嵌合するように設けた第3の押圧板53と、従動軸17を押圧する方向に固定板16に設けた第1の調整ネジ91と、第3の押圧板53に設けた雌ネジ部とによって、従動軸17を押圧する方向に位置調整可能であるように構成している。
【0083】
さらに前記固定板16の凹部に、従動軸17を駆動軸15外周の接線方向に押圧する方向に第2の案内部92を設けており、この案内部92に嵌合するように設けた第4の押圧板57と、固定板45bに従動軸17を駆動軸15外周の接線方向に押圧する方向に設けた第2の調整ネジ93と、第4の押圧板57の後端側面によって、従動軸17を駆動軸15外周の接線方向に押圧する方向に位置調整可能であるような構成にしている。
【0084】
また、第3の押圧板53と第4の押圧板57との位置調整後は、図31に示すように、それぞれ第1の固定具94と第2の固定具95にて送り方向に固定する構成としている。
【0085】
実施形態6では、図30,図32に示すように、他方の固定板16に、図14,図15にて説明した第1の押圧板46,第2の押圧板47、および球45,弾性体48などを設ける構成にしており、さらに図29,図31にて説明した構成と同様に、第1の押圧板46と第2の押圧板47に調整ネジ96,97を設け、かつ固定具98,99にて固定する構成としているが、弾性体48の変形ストロークが十分に大きい場合は、この構成にする必要はない。
【0086】
前記構成の実施形態6によれば、設定する大きなリード条件に対して実施形態3〜5にて説明した角度補正動作を行う前に、手動にて第3の押圧板53と第4の押圧板57を、それぞれ第1の調整ネジ91と第2の調整ネジ93により設定リード近傍に位置調整して、第1の圧電素子51と第2の圧電素子55の最大伸縮量内に入るように設定した後、角度補正動作を行う。
【0087】
前記実施形態3〜6では、ローラ18の駆動軸15に対する押圧(以降は予圧と称する)力を直接制御せず、第1の圧電素子51の伸縮量を指令値通りに設定する構成にしたが、この場合、ローラ18の駆動軸15に対する現在予圧量が定量的に確認できない。
【0088】
そこで、本発明の実施形態7として、ローラ18の駆動軸15に対する予圧を制御する構成を説明する。
【0089】
図33は実施形態7の摩擦駆動装置における要部を示す断面図であり、第3の押圧板53,回動支持点50(図12参照)と、ローラ18との間における従動軸17の外周部に、該従動軸17の押圧方向における変形量を検出する変形量測定手段100を設けている。
【0090】
図34は実施形態7の可変押圧制御手段の構成を示すブロック図であり、第1の出力手段68は、可変電圧回路101と、一端子に0V、他端子に可変電圧回路101の出力信号が入力し、外部信号によりON/OFFする切換スイッチ102と、従動軸17における押圧方向の変形量を検出する変形量測定手段100と、切換スイッチ102の出力信号103である押圧設定信号と変形量測定手段100の出力信号104である現在押圧量とを比較する作動アンプ81などからなる図23と同様の構成のサーボ制御手段86から構成されている。
【0091】
前記構成の実施形態7では、各従動軸17に設けたローラ18の駆動軸15への予圧量を従動軸17の押圧方向の変形量として検出している。この場合、押圧は従動軸17の弾性変形内で行われ、第1の圧電素子51への印加電圧に対する予圧量の関係は線形になることは言うまでもない。また実施形態7では、可変電圧回路101の出力を予圧設定信号としているため、予圧量を手動にて自在に設定することができる構成となっている。
【0092】
図35は実施形態7における第1の出力手段68の変形例を示すブロック図であり、図35に示す構成例では、図34に示す第1の出力手段68の構成における可変電圧回路101と、スイッチ102の部分を、CPU61に接続されたD/A変換器105として、その出力信号106である押圧設定信号と、変形量測定手段100の出力信号104である現在押圧量とを比較してサーボ制御する構成にしている。この構成では、角度調整時の押圧開放は、D/A変換器105の出力が0Vとなるデジタルデータが出力されるときであり、例えば適正な予圧設定条件データをROM62(図15参照)に格納されるプログラム内に定数として記述しておけば、適正な予圧を瞬時に設定することができ、ローラ18あるいは駆動軸15の磨耗による経年変化に伴う予圧の再調整作業などを行わなくてよくなる。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、少なくとも2つの従動軸を、前記駆動軸の軸線に対して円周方向に等角配置すると共に、前記駆動軸に対して傾き角度θをもって傾斜させて設置し、前記固定板における前記少なくとも2つの従動軸のうちの2つの従動軸の固定端から、この従動軸に設けられた前記ローラと前記駆動軸との接触点までの距離をそれぞれLa,Lbとし、前記駆動軸の直径をDとした場合に、La=Lb−(π・D/3)・θの関係を有するように構成したことによって、加工,組み付け誤差などによる駆動軸の曲がりなどがあっても、駆動軸と各従動軸のローラとの間において、リード誤差によるすべりが発生せず、さらに、加工,組み付け誤差などによる機械的な位置誤差のために生じる各従動軸と駆動軸とのなす交差角度のばらつきを補正できるようにしているため、各ローラの軸芯と駆動軸とのなす角度を精密に設定することができ、駆動軸と各従動軸のローラとの間でリード誤差によるすべりが発生せず、安定した送り制御を実現することができ、送り精度を向上させることができる摩擦駆動装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を説明するための摩擦駆動装置の平面図
【図2】実施形態1の摩擦駆動装置の右側面図
【図3】実施形態1の摩擦駆動装置における一部を断面して示す縦断面図
【図4】実施形態1における要部を説明するための斜視図
【図5】実施形態1における駆動軸の展開図
【図6】実施形態1における駆動軸の展開図
【図7】本発明の実施形態2の摩擦駆動装置の一部を断面して示す縦断面図
【図8】実施形態2の図7におけるB−B’線断面図
【図9】実施形態2の図8におけるY−O−Y’線断面図
【図10】実施形態2の図8におけるZ−O−Z’線断面図
【図11】実施形態2における移動量検出手段の構成を示すブロック図
【図12】本発明の実施形態3を説明するための摩擦駆動装置の一部を断面して示す縦断面図
【図13】実施形態3の図12におけるA−A’線断面図
【図14】実施形態3の図12におけるB−B’線断面図
【図15】実施形態3における弾性体設置部近傍を拡大して示す説明図
【図16】実施形態3における回動支持点部分を示す断面図
【図17】実施形態3における押圧板部分を拡大して示す説明図
【図18】実施形態3における従動軸と駆動軸との交差角の説明図
【図19】実施形態3における交差角とリード量との関係を示す図
【図20】実施形態3における角度補正手段の構成を示すブロック図
【図21】実施形態3におけるCPUのコントロールに基づく動作フローを示すフローチャート
【図22】図21のフローチャートにおけるサブルーチンのフローチャート
【図23】一般的な圧電素子の印加電圧−変位量の関係を示す図
【図24】本発明の実施形態4を説明するための摩擦駆動装置における要部の構成図
【図25】実施形態4におけるサーボ制御系の構成を示すブロック図
【図26】実施形態4における駆動アンプの入力信号に対する押圧手段の変位量の周波数特性図
【図27】本発明の実施形態5の摩擦駆動装置におけるサーボ制御系の構成を示すブロック図
【図28】本発明の実施形態6の摩擦駆動装置の一部を断面して示す縦断面図
【図29】実施形態6の図28におけるA−A’線断面図
【図30】実施形態6の図28におけるB−B’断面図
【図31】実施形態6の図28におけるC−C’線断面図
【図32】実施形態6の図28におけるD−D’断面図
【図33】本発明の実施形態7を説明するための摩擦駆動装置における要部を示す断面図
【図34】実施形態7における可変押圧制御手段の構成を示すブロック図
【図35】実施形態7における第1の出力手段の変形例の構成を示すブロック図
【符号の説明】
3 ころがり軸受
4 移動体
5 ターンテーブル
11 位置検出手段
15 駆動軸
17 従動軸
16 固定板
18 ローラ
25 送り駆動モータ
26 ロータリーエンコーダ
39 ひずみゲージ
43 移動量検出手段
45 球
46 第1の押圧板
47 第2の押圧板
48 弾性体
51 第1の圧電素子
53 第3の押圧板
54 第1の押圧手段
55 第2の圧電素子
57 第4の押圧板
58 第2の押圧手段
61 CPU
64 カウンタ
65 駆動アンプ
66 定電圧回路
67 スイッチ
68 第1の出力手段
69 D/A変換器
70 駆動アンプ
71 第2の出力手段
72 データ入力部
73 角度補正手段
75 角度算出手段
76 誤差算出手段
77 電圧補正手段
78 変形量測定手段
81 作動アンプ
82 ブリッジ回路
83 増幅器
84 補償回路
85 ゲイン調整器
86,88 サーボ制御手段
90 第1の案内部
91 第1の調整ネジ
92 第2の案内部
93 第2の調整ネジ
94 第1の固定具
95 第2の固定具
101 可変電圧回路
102 スイッチ
105 D/A変換器[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a friction drive device that moves a moving body forward and backward by rotating a drive shaft, and in particular, movement in an optical disc master exposure apparatus that includes a slide table that is a moving body that accurately exposes a track pitch to an optical disc master. The present invention relates to a friction drive device applied to a body drive unit.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, many inventions for realizing high-precision feeding have been made in slide table devices for optical disc master exposure (
[0003]
2. Description of the Related Art In slide table devices for optical disk master exposure, an air slide type slide table device in which a slide table is provided so as to be movable back and forth via a hydrostatic bearing is used. For driving the slide table, a voice coil type linear motor is generally used, and a closed loop control system using an interference laser length measuring device or a linear scale as a position detector is adopted. In addition, since a semiconductor inspection apparatus or the like that requires a stationary state requires rigidity in the feed direction, a ball screw or the like is used to drive the slide table.
[0004]
With the recent increase in the density of optical discs, exposure methods using electron beams from conventional laser beams have emerged in order to realize higher resolution exposure. Accurate feeding is becoming necessary.
[0005]
The twist roller system of the friction drive mechanism makes it possible to realize a small lead that cannot be obtained by other mechanisms by minimizing the crossing angle between the drive shaft and the driven shaft, and high positioning resolution is expected. Therefore, various mechanisms have been proposed in the patent literature and non-patent literature as next-generation feeding mechanisms.
[0006]
For example, the invention described in
[0007]
The invention described in
[0008]
The invention described in
[0009]
According to the technique described in
[0010]
[Patent Document 1]
JP 2002-25128 A
[Patent Document 2]
JP 2002-92973 A
[Patent Document 3]
JP 2002-279700 A
[Patent Document 4]
JP-A-8-184360
[Patent Document 5]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-195247
[Patent Document 6]
JP-A-11-195248
[Non-Patent Document 1]
Mizumoto et al., "Development of ultra-precise positioning system using twist roller friction drive", Proc.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the case of the invention described in
[0012]
This is not a problem when the angle formed by the roller shaft core and the drive shaft center is large, in other words, when the lead (distance traveled in the axial direction) is relatively large (for example, several mm). When the angle between the drive shaft and the driven shaft is small, in other words, when the lead is made small (for example, several hundred μm), if there is variation in the angle formed between each roller shaft core and the drive shaft, Slip due to read error occurs between the two.
[0013]
Also, because the roller rolling trajectory on the outer periphery of the drive shaft is different for each roller at the contact point between the drive shaft and the roller, there is a slight bend due to the processing error of the drive shaft, or the shaft center of the drive shaft and the moving parts If there is an error between the guide mechanisms due to an assembly error or the like, a large slip occurs if the lead L is large. Since this is a disturbance of closed loop control, it is not preferable in terms of control, and when applied to optical disk master exposure, the track pitch accuracy is deteriorated, which is not preferable in terms of exposure quality.
[0014]
Furthermore, in the invention described in
[0015]
In the invention described in
[0016]
The driving force F in the driving shaft direction acting between the driving shaft and one roller is F = μN, where μ is the dynamic friction coefficient between the outer periphery of the driving shaft and the roller, and N is the preload. Accordingly, the driving force generated on the outer periphery of each roller and the driving shaft also varies, and this also causes variation in each driving force. Therefore, there is a synergy with the variation in the angle between the axis of each roller and the driving shaft. Then, slip occurs between the drive shaft and the driven shaft roller, and this is a disturbance in the closed loop control, which is not preferable for control, and when applied to optical disc master exposure, the track pitch accuracy is deteriorated. It is not preferable in terms of exposure quality.
[0017]
In the invention described in
[0018]
It is an object of the present invention to provide a friction drive device that can be applied to an optical disk master exposure apparatus and the like that can realize high-precision feeding without causing the above-described conventional problems.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the object, the invention according to
[0024]
[0025]
[0026]
[0027]
[0028]
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0030]
1 is a plan view of a friction drive apparatus for explaining
[0031]
As shown in FIG. 2, a
[0032]
The lower part of the left end portion of the moving
[0033]
In this example, the
[0034]
As shown in FIG. 3, a pair of opposing fixing
[0035]
5 and 6, contact points (15-a to 15-c) between the
[0036]
[Expression 1]
Lb = La− (π · D / 3) · θ
Lc = Lb− (π · D / 3) · θ = La− (2 · π · D / 3) · θ
As shown in FIG. 3, the right end of the
[0037]
The outer periphery of the second stepped
[0038]
Further, the
[0039]
In
[0040]
In the conventional example, the contact points 15-a ′ to 15-c ′ on the outer periphery of the
[0041]
In the first embodiment, the configuration in which the angle formed by the axis of the
[0042]
7 is a longitudinal sectional view showing a part of the friction drive device according to the second embodiment, FIG. 8 is a sectional view taken along line BB ′ in FIG. 7 of the second embodiment, and FIG. 9 is FIG. 10 is a cross-sectional view taken along the line YOY ′, FIG. 10 is a cross-sectional view taken along the line ZOZ ′ in FIG. 8 of the second embodiment, and FIG. In the following description, the same reference numerals are given to the portions that have already been described and overlapped, and detailed description thereof will be omitted.
[0043]
As shown in FIGS. 9 and 10, in this example, a
[0044]
In the other driven
[0045]
The other driven
[0046]
In the above configuration, if compressed air or the like is supplied from the air supply port 38 provided at the right end of the driven
[0047]
In FIG. 8, A and B are fixing plates for supporting and fixing the ends of the driven
[0048]
Further, a
[0049]
According to the above configuration, the compressed air from the air supply port 38 provided at the right end portion of the driven
[0050]
The first and second embodiments can cope with a case where an error in forming an angle between the axis of the
[0051]
Therefore, as
[0052]
12 is a longitudinal sectional view showing a part of a friction drive device for explaining a third embodiment of the present invention, FIG. 13 is a sectional view taken along line AA ′ in FIG. 12 of the third embodiment, and FIG. It is BB 'sectional view taken on the line in FIG. 12 of
[0053]
In FIG. 12, the right end of each driven
[0054]
In the present embodiment, the
[0055]
On the right side surface of the other fixed
[0056]
Further, the
[0057]
With the above configuration, when an appropriate energizing voltage is applied in the order of the first
[0058]
The moving amount L (lead amount) by which the
[0059]
[Expression 2]
L = π · D · θ
For example, the relationship between the crossing angle and the lead amount L under the condition of D = 30 mm is linear as shown in the log-log graph of FIG.
[0060]
Next, angle correction means in the third embodiment for correcting the angle of the driven
[0061]
A CPU (Central Processing Unit) 61 to which a Z-phase pulse signal 60 generated once per revolution in the
[0062]
A
[0063]
Further, the
[0064]
An operation flow based on the control of the
[0065]
In FIG. 21, the
[0066]
Shifting to the flow of FIG. 22, digital data corresponding to the crossing angle θ calculated by the angle calculation means 75 is sent to the D / A converter 69 (S5), and the second piezoelectric element is sent via the
[0067]
Steps (S4) to (S13) are a subroutine, and the above operation is sequentially performed for each
[0068]
Here, the
[0069]
According to the configuration of the third embodiment, even if the crossing angle between the axis of each driven
[0070]
Next,
[0071]
In the piezoelectric element which is a constituent element of the third embodiment, the relationship between the displacement amount and the applied voltage generally has a hysteresis characteristic as shown in FIG. Therefore, when the applied voltage to the first
[0072]
Therefore, in the fourth embodiment, as shown in FIG. 24A, a deformation amount measuring means 78 such as a strain gauge that detects the deformation amount of the
[0073]
FIG. 25 is a block diagram showing the configuration of the servo control system of the fourth embodiment. As for the output signal of the
[0074]
The frequency characteristics of the input signal of the
[0075]
According to the configuration of the fourth embodiment, even if the applied voltage of the first
[0076]
For the same reason as described in the fourth embodiment, the second
[0077]
Therefore, in the fifth embodiment, as shown in FIG. 24B, a deformation amount measuring means 79 such as a strain gauge that detects the deformation amount by changing the resistance value is applied to the
[0078]
In the configuration of the fifth embodiment, since the output signal from the D /
[0079]
In the third to fifth embodiments, the pressing adjustment range of the driven
[0080]
Therefore, as a sixth embodiment of the present invention, a configuration that can cope with a large lead setting condition will be described.
[0081]
28 is a longitudinal sectional view showing a part of the friction drive device of the sixth embodiment, FIG. 29 is a sectional view taken along the line AA ′ in FIG. 28 of the sixth embodiment, and FIG. 30 is in FIG. 28 of the sixth embodiment. BB ′ sectional view, FIG. 31 is a sectional view taken along line CC ′ in FIG. 28 of the sixth embodiment, and FIG. 32 is a sectional view taken along line DD ′ in FIG.
[0082]
In the sixth embodiment, the
[0083]
Furthermore, a
[0084]
Further, after the position adjustment of the third
[0085]
In the sixth embodiment, as shown in FIGS. 30 and 32, the other fixing
[0086]
According to
[0087]
In the third to sixth embodiments, the pressing force of the
[0088]
Therefore, as a seventh embodiment of the present invention, a configuration for controlling the preload on the
[0089]
FIG. 33 is a cross-sectional view showing the main part of the friction drive device of the seventh embodiment, and the outer periphery of the driven
[0090]
FIG. 34 is a block diagram showing the configuration of the variable pressure control means of the seventh embodiment. The first output means 68 includes the
[0091]
In the seventh embodiment configured as described above, the amount of preload applied to the
[0092]
FIG. 35 is a block diagram showing a modification of the first output means 68 in the seventh embodiment. In the configuration example shown in FIG. 35, the
[0093]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, at least two driven shafts are arranged equiangularly in the circumferential direction with respect to the axis of the drive shaft, and are inclined with respect to the drive shaft at an inclination angle θ. The distance between the fixed end of two driven shafts of the at least two driven shafts on the fixed plate and the contact point between the roller provided on the driven shaft and the drive shaft is set to La and Lb, respectively. When the diameter of the drive shaft is D, the drive shaft is bent due to processing, assembly errors, and the like by having a relationship of La = Lb− (π · D / 3) · θ. Even if there is no slip due to lead error between the drive shaft and each driven shaft roller, Further, since it is possible to correct the variation in the crossing angle between each driven shaft and the drive shaft caused by a mechanical position error due to processing, assembly error, etc., the axis between each roller and the drive shaft is formed. The angle can be set precisely, and no slippage occurs due to lead error between the drive shaft and each driven shaft roller. A friction drive device that can realize stable feed control and improve feed accuracy is realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of a friction drive device for explaining
FIG. 2 is a right side view of the friction drive device according to the first embodiment.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view showing a part of the friction drive device according to the first embodiment.
FIG. 4 is a perspective view for explaining a main part in the first embodiment.
FIG. 5 is a development view of a drive shaft in the first embodiment.
6 is a development view of a drive shaft in
FIG. 7 is a longitudinal sectional view showing a part of a friction drive device according to a second embodiment of the present invention.
8 is a cross-sectional view taken along line BB ′ in FIG. 7 according to the second embodiment.
9 is a cross-sectional view taken along line YOY ′ in FIG. 8 according to the second embodiment.
FIG. 10 is a cross-sectional view taken along the line ZZ ′ in FIG. 8 according to the second embodiment.
FIG. 11 is a block diagram illustrating a configuration of a movement amount detection unit according to the second embodiment.
FIG. 12 is a longitudinal sectional view showing a part of a friction drive device for explaining a third embodiment of the present invention.
13 is a cross-sectional view taken along line AA ′ in FIG. 12 of the third embodiment.
14 is a cross-sectional view taken along line BB ′ in FIG. 12 of the third embodiment.
FIG. 15 is an explanatory view showing, in an enlarged manner, the vicinity of an elastic body installation portion in
FIG. 16 is a cross-sectional view showing a rotation support point portion in the third embodiment.
FIG. 17 is an explanatory view showing, in an enlarged manner, a pressing plate portion in the third embodiment.
FIG. 18 is an explanatory diagram of an intersection angle between a driven shaft and a drive shaft in the third embodiment.
FIG. 19 is a diagram showing the relationship between the crossing angle and the lead amount in the third embodiment.
FIG. 20 is a block diagram showing a configuration of angle correction means in the third embodiment.
FIG. 21 is a flowchart showing an operation flow based on CPU control in the third embodiment.
FIG. 22 is a flowchart of a subroutine in the flowchart of FIG.
FIG. 23 is a diagram showing a relationship between applied voltage and displacement amount of a general piezoelectric element.
FIG. 24 is a configuration diagram of a main part of a friction drive device for explaining a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 25 is a block diagram showing a configuration of a servo control system in the fourth embodiment.
FIG. 26 is a frequency characteristic diagram of the displacement amount of the pressing means with respect to the input signal of the drive amplifier in the fourth embodiment.
FIG. 27 is a block diagram showing a configuration of a servo control system in the friction drive device according to the fifth embodiment of the present invention.
FIG. 28 is a longitudinal sectional view showing a part of a friction drive device according to
FIG. 29 is a cross-sectional view taken along line AA ′ in FIG. 28 of the sixth embodiment.
30 is a BB ′ cross-sectional view in FIG. 28 according to the sixth embodiment.
FIG. 31 is a sectional view taken along line CC ′ in FIG. 28 of the sixth embodiment.
32 is a sectional view taken along the line DD ′ of FIG. 28 in
FIG. 33 is a cross-sectional view showing the main part of a friction drive device for explaining
FIG. 34 is a block diagram showing a configuration of variable pressing control means in the seventh embodiment.
FIG. 35 is a block diagram showing a configuration of a modified example of the first output means in the seventh embodiment.
[Explanation of symbols]
3 Rolling bearing
4 moving objects
5 Turntable
11 Position detection means
15 Drive shaft
17 Driven shaft
16 Fixed plate
18 Laura
25 Feed drive motor
26 Rotary encoder
39 Strain gauge
43 Movement amount detection means
45 balls
46 1st press board
47 Second pressing plate
48 Elastic body
51 First piezoelectric element
53 Third press plate
54 1st press means
55 Second Piezoelectric Element
57 Fourth pressure plate
58 Second pressing means
61 CPU
64 counters
65 Drive amplifier
66 Constant voltage circuit
67 switch
68 First output means
69 D / A converter
70 Drive amplifier
71 Second output means
72 Data input section
73 Angle correction means
75 Angle calculation means
76 Error calculation means
77 Voltage correction means
78 Deformation measuring means
81 Working amplifier
82 Bridge circuit
83 Amplifier
84 Compensation circuit
85 Gain adjuster
86,88 Servo control means
90 First guide
91 First adjustment screw
92 Second guide
93 Second adjustment screw
94 First fixture
95 Second fixture
101 Variable voltage circuit
102 switch
105 D / A converter
Claims (6)
前記各従動軸を、前記駆動軸の軸線に対して円周方向に等角配置すると共に、前記駆動軸に対して傾き角度θをもって傾斜させて設置し、前記固定板における前記少なくとも2つの従動軸のうちの2つの従動軸の固定端から、この従動軸に設けられた前記ローラと前記駆動軸との接触点までの距離をそれぞれLa,Lbとし、前記駆動軸の直径をDとした場合に、La=Lb−(π・D/3)・θの関係を有するように構成した摩擦駆動装置であって、
前記従動軸の一端を球面軸受にて支持し、他端を、該従動軸に設けたローラが前記駆動軸外周から前記球面軸受の中心である回動支持点を支点として離間する方向に押圧する第1の弾性体および前記駆動軸外周の接線方向に押圧する第2の弾性体による自由支持とし、前記回動支持点を挟んで前記ローラと反対側に前記移動体に固定され、前記駆動軸の軸線と直角方向において前記第1の弾性体の押圧力による前記回動支持点回りのモーメント力を相殺する方向に前記従動軸を押圧する第1の押圧手段と、前記駆動軸外周の接線方向で前記第2の弾性体の押圧力による前記回動支持点回りのモーメント力を相殺する方向に前記従動軸を押圧する第2の押圧手段と、前記第1の押圧手段を押圧/開放し、前記ローラを前記従動軸の軸線方向に移動/固定するように制御するための第1の出力手段と、前記駆動軸の1回転当たりの原点検出信号と前記ローラ移動量検出手段の出力信号に基づいて、前記ローラが軸線方向に移動可能な前記従動軸に設けられたローラを軸線方向に固定した従動軸に対する傾き角度誤差を算出する角度誤差算出手段と、その算出角度に相当する出力信号を現在印加信号から増減した補正信号を前記第2の押圧手段に印加する第2の出力手段とからなる角度補正手段とを備えたことを特徴とする摩擦駆動装置。A drive shaft, a roller provided on each of at least two driven shafts inclined at an inclination angle with respect to the drive shaft, and a roller that is in rolling contact with an outer periphery of the drive shaft; and the driven shaft and the roller by rotation of the drive shaft A movable body that moves together with the movable body, a fixed plate that is fixed to the movable body and through which the drive shaft passes and the driven shaft is fixed, and a guide mechanism that guides the movable body in the axial direction of the drive shaft. In the friction drive device
The driven shafts are arranged equiangularly in the circumferential direction with respect to the axis of the drive shaft, and are inclined at an inclination angle θ with respect to the drive shaft, and the at least two driven shafts in the fixed plate When the distance from the fixed end of the two driven shafts to the contact point between the roller provided on the driven shaft and the drive shaft is La and Lb, respectively, and the diameter of the drive shaft is D , a La = Lb- (π · D / 3) · θ friction drive apparatus configured to have the relationship,
One end of the driven shaft is supported by a spherical bearing, and the other end is pressed in a direction in which the roller provided on the driven shaft is separated from the outer periphery of the drive shaft with the rotation support point being the center of the spherical bearing as a fulcrum. Free driving by a first elastic body and a second elastic body pressing in the tangential direction of the outer periphery of the drive shaft, the drive shaft being fixed to the movable body on the opposite side of the roller across the rotation support point, A first pressing means that presses the driven shaft in a direction that cancels out the moment force around the rotation support point due to the pressing force of the first elastic body in a direction perpendicular to the axis of the axis, and a tangential direction of the outer periphery of the drive shaft The second pressing means for pressing the driven shaft in a direction to cancel the moment force around the rotation support point due to the pressing force of the second elastic body, and pressing / releasing the first pressing means, Move the roller in the axial direction of the driven shaft. The roller is movable in the axial direction based on a first output means for controlling to be fixed, an origin detection signal per rotation of the drive shaft, and an output signal of the roller movement amount detection means An angle error calculating means for calculating an inclination angle error with respect to the driven shaft in which the roller provided on the driven shaft is fixed in the axial direction, and a correction signal obtained by increasing or decreasing an output signal corresponding to the calculated angle from the current applied signal. An angle correction means comprising a second output means for applying to the pressing means of the friction drive device .
前記固定板における前記従動軸を前記駆動軸外周の接線方向に押圧する方向に設けられた第2の案内部と、この第2の案内部に嵌合するよう設けられた第4の押圧板と、前記固定板における前記従動軸を前記駆動軸外周の接線方向に押圧する方向に設けられた第2の調整ネジとを備えて、前記第4の押圧板における後端側面によって前記従動軸を前記駆動軸外周の接線方向に押圧する方向に位置調整することを可能にしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の摩擦駆動装置。 A first guide portion provided in a direction of pressing the driven shaft in the fixed plate fixed to the movable body, a third press plate provided to fit in the first guide portion, A first adjusting screw provided in a direction in which the driven shaft of the fixed plate is pressed; and a female screw portion provided in the third pressing plate to which the first adjusting screw is screwed. Enables position adjustment in the direction of pushing the driven shaft,
A second guide portion provided in a direction in which the driven shaft of the fixed plate is pressed in a direction tangential to the outer periphery of the drive shaft; and a fourth press plate provided so as to be fitted to the second guide portion. A second adjusting screw provided in a direction for pressing the driven shaft of the fixed plate in a tangential direction of the outer periphery of the drive shaft, and the driven shaft is moved by the rear side surface of the fourth pressing plate. The friction drive device according to any one of claims 1 to 5 , wherein the position of the drive shaft can be adjusted in a direction of pressing in a tangential direction of the outer periphery of the drive shaft .
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