JP4408323B2 - Entangling device for carbon fiber precursor fiber bundle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素繊維前駆体繊維束を集束するための交絡付与装置に関し、特に同繊維束の長手方向及び径方向に均一な交絡が付与されて、前記繊維束の集束性に優れるだけでなく開繊性にも優れ、後の炭素繊維製造工程における操業安定性が確保される炭素繊維前駆体繊維束への交絡付与装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭素繊維は他の繊維と比較して優れた比強度や比弾性率を有し、金属と比較しても優れた比抵抗や高い耐薬品性をもつなどの多くの優れた特性を有し、その優れた各種特性を利用して樹脂との複合材料用の補強繊維や、その他工業用途に、またスポーツ、航空宇宙分野などにも幅広く利用されている。
【0003】
一般に、炭素繊維はアクリロニトリル系繊維などの原料繊維を200℃以上の酸化性雰囲気中で耐炎化し、次いで300℃以上の不活性雰囲気中で炭化することによって得られる。
【0004】
前記耐炎化工程では処理効率を向上させるため、また、装置の省スペース化を図るために、複数の炭素繊維前駆体繊維束を所定の間隔を空けて平行にシート状に並べて耐炎化炉内を走行させると共に、走行する前記繊維束を複数のロールに掛け回して同繊維束の走行方向を変更し、前記耐炎化炉内を複数段で通過させている。
【0005】
この走行する炭素繊維前駆体繊維束は前記ロールへの巻き付きや隣を走行する繊維束との干渉などにより、炭素繊維の物性や品質に低下を来すため、かかるロールへの巻き付きや繊維束同士の干渉を防止すべく、各繊維束にそれぞれ集束性を付与することが必要である。そこで、特に炭素繊維の製造にあっては、これまでも各繊維束の集束性を改善するための様々な検討がなされてきた。
【0006】
繊維束に集束性を付与する方法としては、例えば油剤を付与する油剤処理や、繊維束を構成する単繊維同士を同繊維束内で絡み合わせる交絡処理を施すことが一般的であり、これら処理のいづれか、もしくはこれら処理の組み合わせによって繊維束に集束性を付与している。
【0007】
また、例えば特開昭58−214530号公報に開示されている耐炎化繊維の製造方法にあっては、従来の耐炎化処理に先だって繊維束にシリコン系化合物を含浸させた場合における前記シリコン系化合物に起因する静電気による障害や、集束性の欠如による耐炎化処理時の毛羽や単糸切れの発生を防止することを目的としている。そして同公報の製造方法では、繊維束を耐炎化炉へと導入する前に、繊維束にシリコン系化合物を含浸させることなく前記繊維束に流体噴射法による交絡処理を施してから更に10回/m以下の低仮撚処理を施している。
【0008】
更に、特開昭59−36727号公報に開示されている炭素繊維の製造方法にあっては、従来の油剤付与により集束させていた場合に前記油剤が耐炎化処理時にタール化して毛羽や単糸切れを起こしていたという問題や、また、先の公報と同様のシリコン系化合物に起因する静電気による障害や、集束性の欠如による耐炎化処理時における毛羽や単糸切れの発生といった問題を解決しようとしている。そのために同公報に開示された方法では、耐炎化炉への導入前に、繊維束に特定の原糸油剤を付与して乾燥させてから、3〜10個の吹出し孔を有するリング状エアノズルを用いて空気噴射法により開繊、交絡処理を施している。
【0009】
かかる処理により得られた集束性の高い繊維束は、耐炎化処理などの炭素繊維製造工程で、ロールに巻き付き、或いは繊維束同士が干渉することがなく工程通過性が向上する。
【0010】
ところで、炭素繊維製造工程以前或いは製造工程途中でその製造工程通過安定性を確保するために交絡を付与し、その後、炭素繊維製造工程を通過して製造された炭素繊維束は、その交絡が付与された状態で利用される場合と、製織時などの開繊が必要な場合とがある。
【0011】
例えば交絡が付与された状態で利用される場合には、炭素繊維製造工程以前或いはその工程途中で付与された交絡が不均一であると、炭素繊維束としての物性や品質も不均一なものとなり、好ましくない。一方、交絡を開繊して使用する場合には、交絡を開繊ロールなどによって開繊するが、交絡が不均一であると、開繊の程度も不均一となる。更には、交絡が強い場合、或いは局部的に過剰な交絡がある場合には開繊のために強いしごき操作が必要になり、物性の低下や毛羽等の発生による品質の低下を招くといった問題をも同時に含むものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上述した公報に開示されている炭素繊維の製造方法にあってはいずれも、流体噴射法により交絡を付与しているが、特開昭58−214530号公報では流体噴射法による交絡付与に用いられる交絡付与装置については具体的な記載はない。また、特開昭59−36727号公報にあっては、3〜10個の吹出し孔を有するリング状エアノズルを用いることが開示されており、これは、一般的な繊維束への交絡付与に用いられる装置である。即ち、一般的に用いられる交絡付与装置は、走行する繊維束を高圧で流体が噴射されている流体噴射域へ導入し、乱流により交絡させるものである。このような一般の繊維束にあっては、上述した炭素繊維のように厳密な交絡の均一性は要求されない。
【0013】
従って、交絡付与装置に何ら格別の構成をもたせることは開示されておらず、また、交絡の均一性についても全く考慮されていない上述したいずれの公報にあっては、付与された交絡は炭素繊維として必要とされる程度の厳密な均一性は有しておらず、不均一な交絡であると考えられる。
【0014】
また、炭素繊維の用途や、特に炭素繊維の開繊については何ら記載されておらず、上記公報は繊維束の集束性を向上させて炭素繊維製造工程での工程通過性の向上を図ることにのみ重点を置いたものである。そのため、集束性は高くて工程安定性には優れているが、反面、開繊しにくいものであり、開繊が必要な場合には、しごきなど強制的な力を加えなければならず、炭素繊維の製造工程中ないしは後の高次加工において物性や品質の低下を来す惧れがある。因みに、上記公報に開示された繊維束の単繊維繊度は0.5〜2.0デニール(0.056〜0.22テックス)である。
【0015】
本発明は、単繊維繊度が0.04〜0.4テックスの炭素繊維前駆体繊維束であっても、同繊維束に適度な集束性を与えると共に前記繊維束の長手方向及び径方向に均一な交絡を付与し、炭素繊維製造工程における操業安定性を向上させることができ、且つ、後に開繊が必要な場合には、過度な強制開繊操作を行うことなく均一に開繊しやすい交絡が付与される炭素繊維前駆体繊維束への交絡付与装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本件請求項1に係る発明は、連続的に走行する炭素繊維前駆体繊維束に流体を噴射して交絡を付与する交絡付与装置であって、前記流体を噴射する流体噴射室と、同流体噴射室の炭素繊維前駆体繊維束入口及び出口の少なくとも一方に配され、前記流体噴射室をシールするためのシール室とを有してなることを特徴としている。
【0017】
かかる炭素繊維前駆体繊維束の交絡付与装置に、前記繊維束を連続的に通過させる。同装置内を走行する前記繊維束は、前記流体噴射室において流体が噴射され、その流体により繊維束には交絡が付与される。
【0018】
本発明の交絡付与装置は流体噴射室をシールするシール室を有している。即ち、流体が噴射され高圧な状態にある流体噴射室と大気圧の装置外部との間にシール室を介在させているため、流体噴射室内での圧力を均一に維持できると共に、その噴射流体の噴射量を制御することにより同流体噴射室の内圧を容易に且つ高精度に制御できる。そのため、繊維束には長手方向及び径方向に均一な交絡を付与することができる。また、本発明の装置では流体噴射室の内圧が安定化できるため、交絡の程度は流体の供給量によって容易に且つ正確に調整することができ、本発明の交絡付与装置の流体供給側の流体圧力によってモニタリングできる。なお、前記シール室は前記流体噴射室の出入口の双方に設けることが望ましいが、装置の設置スペース等を考慮して出入口のいずれかにのみ設けることもできる。
【0019】
このように長手方向及び径方向で均一な交絡が付与された繊維束は、炭素繊維製造工程での工程通過安定性が確保され、炭素繊維束の物性並びに品質に優れた炭素繊維を提供することができる。しかも工程通過安定性が確保されることにより、工程監視点を省略できるなど、炭素繊維製造工程及び高次加工工程の生産性を著しく向上させることができる。
【0020】
また、上述のように繊維束の長手方向及び径方向に均一な交絡を付与することができ、前記繊維束が不必要に高度に交絡されたり、局部的に過剰に交絡されたりすることはないため、製造された炭素繊維を後に開繊する場合にもその開繊が容易であり、開繊時の繊維への損傷も防止され品質を維持できると共に開繊用の設備負担を軽減できる。
【0021】
更に、本件請求項2に係る発明にあっては、前記流体噴射室は、前記繊維束の走行路を横切る流体噴射面が、前記走行路に沿って所要の間隔で複数配され、各流体噴射面には前記走行路に開口する複数の流体噴射孔を有しており、各流体噴射孔の中心軸線が前記走行路の中心線上で交差させるように形成されており、前記流体噴射孔からの流体の噴射角が前記繊維束の走行方向に対して60°以上、90°以下の並流となる方向ベクトルを有してなることを特徴としている。
ここで、流体噴射面とは平面に限定されるものではなく、例えば前記走行路の中心線上の一点を頂点とする円錐面や、波状面などをも含むものである。
【0022】
上記交絡付与装置にあっては、前記流体噴射室において繊維束の走行路に沿って複数の流体噴射面を有しているため、同流体噴射室を通過する際に複数段で徐々に交絡が付与される。このように複数の流体噴射面によって徐々に交絡が付与された前記繊維束は、適度な集束性を有すると共に長手方向及び径方向での交絡の均一性が更に高まる。そのため、炭素繊維製造工程での工程通過安定性が更に向上すると共に、製造された炭素繊維を後に開繊する場合にもその開繊が更に容易になり、開繊時の繊維への損傷も防止され品質の向上を図ることができる。
【0023】
本発明は特に、前記交絡処理装置の流体噴射室に、炭素繊維前駆体繊維束の走行路に開口する複数の流体噴射孔が、同流体噴射孔の各中心軸線を前記走行路の中心線上の一点で交差させるように形成されている流体噴射面が、前記繊維束の進行方向に沿って複数配されているため、同流体噴射室を通過する前記繊維束は、徐々に且つ均一に交絡度が高められ、前記繊維束の長手方向及び径方向にムラの無い均一な交絡が付与される。なお、複数の前記流体噴射面において流体の噴射量は同一でもよく、或いは互いに異なっていてもよい。
【0024】
更に、前記流体噴射面にはそれぞれ、前記繊維束の走行路に開口する複数の流体噴射孔が形成されており、繊維束の径方向にも複数の流体噴射孔が開口しているため、特に前記繊維束の径方向断面の交絡のムラを極小化できる。この径方向の交絡ムラを低減するためには、前記流体噴射孔を径方向に均等な角度で4以上配することが好ましく、更には6個以上9個以下の流体噴射孔を均等な角度で配することが好ましい。
【0025】
また、前記流体噴射孔からの流体の噴射角が前記繊維束の進行方向(0°)に対して60°以上、90° (直交)以下の並流となる方向ベクトルを有しているため、毛羽などが発生することなく、適度な交絡を付与することができる。
【0026】
前記流体噴射角が60°未満の場合には、流体による前記繊維束の乱れの効果が小さくなるため、同繊維束は交絡が不十分となり、炭素繊維製造工程での工程通過性を損なう。一方、前記流体噴射角が90°を越えると、流体の流れ方向が前記繊維束の進行方向に対して逆向きの向流になり、前記繊維束を構成する単繊維が過度に乱されることによって機械的物性を損なうとともに、毛羽が生じやすくなる。更には、繊維束の集束性も悪くなる傾向を示す。
【0027】
前記流体噴射孔からの流体噴射角は全て同一であってもよく、或いは前記流体噴射面ごとに異ならせてもよく、更には同一の流体噴射面内においてもそれぞれ異ならせることもできる。但し、同一の流体噴射面内における各流体噴射孔からの流体噴射角を異ならせる場合には、互いに180°変位している対向する流体噴射孔同士では同一の流体噴射角とすることが好ましい。
【0028】
前記シール室でのシール構造は、前記繊維束に対して非接触であることが望ましく、且つ効率よくシールでき前記流体噴射室の内圧を維持する必要がある。かかる観点から、本件請求項3に係る発明は、前記シール室はラビリンスシール構造を有していることを特徴としている。このようにシール室にラビリンスシール構造を採用することにより、シール室内では複数段の渦流によってその内圧が前記流体噴射室から装置外部へ向けて徐々に低くなる。従って、前記シール室を前記流体噴射室の出口側に設けた場合には、流体噴射室において交絡付与された繊維束が前記シール室を通過する間に、前記渦流によって交絡がより均一化及び安定化する。また、装置への繊維束の出入口では圧力が十分に低減されているため、流体が強い勢いで噴出することがなく、繊維束の走行に乱れが生じたり、或いは繊維に損傷を受けることがない。
【0029】
更に、本件請求項4に係る発明は、前記炭素繊維前駆体繊維束の出口にはエゼクターが配されていることを特徴としている。前記交絡付与装置の前記繊維束の出口にエゼクターを配することにより、繊維束の通糸時に前記エゼクターを作動させることにより交絡付与装置内部が減圧され前記繊維束を交絡付与装置内に容易に通糸することが可能となる。
【0030】
本件請求項5に係る発明では、前記流体が気体であることを特徴としている。なお、この気体としては通常、空気が好適に用いられる。更に流体の温度は特に制限されるものではないが、一般的に常温である。
【0031】
上述したように、本発明の交絡付与装置を用いることにより繊維束には均一な交絡を付与でき、その交絡程度も容易且つ正確に制御でき、集束性に優れ且つ開繊性にも優れた炭素繊維前駆体繊維束を得ることができる。そのため、単繊維繊度が0.04テックス以上、0.4テックス以下と極めて細い繊維からなる繊維束であっても、適度な集束性と開繊性とを備えた交絡を付与でき、炭素繊維製造工程での単糸切れや毛羽を阻止できると共に、得られた炭素繊維束も過剰な負荷を加えることなく容易に開繊できるため、物性及び品質に優れた炭素繊維束を製造することができる。
【0032】
本発明にあっては特に、単繊維繊度が0.04テックス以上、0.4テックス以下であり、構成する前記単繊維の数が800本以上、100000本以下であるマルチフィラメント繊維束からなる炭素繊維前駆体繊維束に交絡を付与する場合に特に好適に用いられる。この炭素繊維前駆体繊維束としては、例えばアクリル系繊維束や、ポリビニルアルコール系繊維束、ピッチ系繊維束などが挙げられる。特に、アクリル系繊維束の交絡付与に好適であり、前記アクリル径繊維束としては、少なくともアクリロニトリルを90モル%以上含有するものであることが好ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の炭素繊維前駆体繊維束への交絡付与装置について、好適な実施形態を挙げ図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る炭素繊維前駆体繊維束への交絡付与装置の概略断面図であり、図2は図1のA−A線からみた矢視図、図3は図1のB−B線に沿った断面図である。
【0034】
交絡付与装置1は、その長手方向中央に繊維束Fの走行路2が貫通しており、その走行路2内を繊維束Fが連続して走行している。前記装置1の長手方向中央に流体噴射室3が配されており、同流体噴射室3の前後にそれぞれシール室4,5が配されている。更に、後方のシール室5の出口にエゼクター6が配されている。
【0035】
前記流体噴射室3は繊維束Fの走行方向に直交する断面が円形の内壁部3aを有しており、同内壁部3aの内部が繊維束Fの前記走行路2を構成している。更に前記内壁部3aの外側全周には流体貯留室3bが形成されており、前記流体貯留室3bには流体供給口3cから流体が供給される。
【0036】
前記流体噴射室3には走行方向に沿って二箇所に、前記走行方向と直交する流体噴射面3d,3dが形成されている。前記流体噴射面3dには、図3に示すように、前記内壁面3aの径方向に沿って互いに60°ずつ変位させて6個の流体噴射孔3eが形成されている。同流体噴射孔3eは前記繊維束Fの前記走行路2に開口すると共に前記流体貯留室3bに貫通して形成されている。単一の流体噴射面3dに形成された6個の流体噴射孔3eは、その中心軸線が前記走行路2の中心線上の一点で交差している。
【0037】
更に、前記流体噴射孔3eの中心軸線は前記走行路2の中心線に対して90°(直角)となるように形成されており、前記流体貯留室3bに供給された流体が同噴射孔3eから走行路2を走行する繊維束Fへ向けて直角の方向ベクトルをもって噴射される。なお本実施形態にあっては、各流体噴射孔3eを全て同一径とし、前記流体貯留室3bを設けることにより、複数の流体噴射孔3eから均一な噴射圧及び噴射量で流体を噴射することができる。なお、各流体噴射孔3eに個別に流体供給管を連結し、それぞれ所望の圧力及び流量で流体を噴射することもできる。
【0038】
前記シール室4,5ではハウジング4a,5aの内側に円筒形のラビリンスシール構造体4b,5bが挿入され、且つセットボルト等により規定の位置に固定されている。前記ラビリンスシール構造体4b,5bの内部には繊維束Fの走行方向に直交する断面が円形の走行路2が形成されている。なお、前記走行路2の断面形状は円形に限定されるものではなく、楕円形や多角形とすることもできる。
【0039】
このように、本実施形態では流体噴射室3の前後両方の側にシール室4,5を配しているため、前記流体噴射室3を効果的にシールできる。即ち、流体が噴射され高圧な状態にある流体噴射室3と大気圧の装置外部との間にシール室4,5が介在させることにより、流体噴射室3内での圧力が均一に維持される。従って前記繊維束Fには長手方向及び径方向に均一な交絡を付与することができる。また、前記シール室4,5により前記流体噴射室3の内圧を容易に且つ高精度に制御することができ、必要に応じて前記流体の噴射圧及び噴射量を制御することにより、交絡の程度を自由に調節できる。
【0040】
更に、本実施形態にあっては特に、ラビリンスシール構造をもつシール室4,5を採用しているため、シール室4,5内の圧力は多段に形成された渦流により前記流体噴射室3から装置外部へ向けて徐々に低くなっている。そのため、前記流体噴射室3内で付与された交絡が、同流体噴射室3の出口側(後方)の前記シール室5において更に均一化及び安定化される。
【0041】
また、前記シール室4,5により流体噴射室3の繊維束の出入口近傍での急激な圧力の変化を防止すると共に、前記交絡付与装置1への繊維束の出入口において流体が強い勢いで噴出することを阻止できる。そのため、繊維束Fは安定した走行が可能となり、糸揺れもなく、装置1の出入口や走行路2の周壁への接触による損傷も発生しない。
【0042】
なお、本実施例のように、前記流体噴射室3の出入口の双方に前記シール室4,5は設けることが最も望ましいが、装置1の設置スペース等を考慮して前記流体噴射室3の出入口のいずれか一方にのみシール室を設けることもできる。
【0043】
上述した交絡付与装置1を用いて炭素繊維前駆体繊維束に交絡を付与する場合には、先ず、前記エゼクター6を用いて繊維束を前記交絡付与装置1の走行路2内に挿通させる。前記エゼクター6に流体導入口6aから流体を供給すると共に交絡付与装置1の内部を減圧下にした状態で、繊維束を交絡装置1の走行路2の入り側に近づけると繊維束Fが交絡付与装置1の内部に挿入されるものであり、通糸が容易になる。
【0044】
こうして交絡付与装置1に繊維束Fを挿通させた後、前記繊維束Fを走行させると共に同装置1を駆動して前記繊維束Fに交絡を付与する。なお、この交絡付与装置1に挿通された繊維束Fは緊張下にあり、この張力は交絡付与装置1の走行路2の周壁面に接触しない程度であれば特に制限されるものではない。
【0045】
前記繊維束Fは前方のシール室4を通って流体噴射室3に導入される。同流体噴射室3では先ず、前方の流体噴射面3dにおいて6個の流体噴射孔3eから繊維束Fの全周に向けて90°の方向ベクトルで、均一圧力及び均一流量で流体が噴射されて交絡が付与され、続いて後方の流体噴射面3dにおいても同様に交絡が付与される。即ち上記交絡付与装置1にあっては、繊維束Fには走行方向に直行する2つの断面より流体の噴出が行われ、繊維束Fに対しては合計16個の流体噴射孔3eにより流体が吹き付けられる。
【0046】
このように2つの流体噴射面3d,3dにより順次、交絡が付与されるため、単一の個所において流体を噴射して交絡していた従来の交絡付与装置に比べて、繊維束の長手方向及び径方向に更に均一な交絡を付与することができる。そのため、後の炭素繊維製造工程においても、ロールへの巻き付きや隣り合う繊維束との接触が確実に防止され、工程通過安定性が向上すると共に、炭素繊維の品質も確保できる。
【0047】
また、長手方向及び径方向に均一な交絡であり、局所的に過剰に交絡した部分もなく、しかも、二段階で交絡付与しているため、交絡の程度を高精度に制御できるため、後に開繊が必要な場合にも、繊維束に過剰な負荷を加えることなく容易に開繊することができ、開繊による炭素繊維の劣化を招くこともない。
【0048】
なお、交絡に使用される流体には、価格並びに取扱性の観点から常温空気を採用することが好ましく、また、供給される空気の量は前記交絡付与装置1の流体供給側の導入圧力、即ち前記流体貯留室3bへの供給量により適宜調整される。
【0049】
図4に示す交絡付与装置1′は上述した交絡付与装置1の変形例であり、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
変形例である交絡付与装置1′は、流体噴射室3における流体噴射孔3e′のみが上述の装置1とは異なる。
【0050】
交絡付与装置1′の流体噴射室3も2つの流体噴射面3d,3dを備えており、各流体噴射面3dにはそれぞれ6個ずつ、流体噴射孔3e′が形成されている。6個の前記流体噴射孔3e′は内壁面3aの径方向に沿って互いに60°ずつ変位しており、前記繊維束Fの走行路2に開口すると共に、流体貯留室3bに貫通して形成されいる。各流体噴射孔3e′は全て同一径であり、6個の流体噴射孔3e′の各中心軸線は全て繊維束Fの走行路2の中心線上の一点で交差している。更に、前記流体噴射孔3e′の中心軸線の、前記走行路2の中心線に対する角度Dが約60°となるように形成されており、前記流体貯留室3bに供給された流体が同噴射孔3e′から走行路2を走行する繊維束Fへ向けて約60°の並流となる方向ベクトルをもって噴射される。
【0051】
なお、上述した交絡付与装置1では流体噴射室3に間隔を空けて2つの流体噴射面3dを配しているが、前記流体噴射面は2面に限定されるものではなく、それ以上設けることもできる。本発明にあっては繊維束の径方向及び長手方向に均一な交絡を付与するために前記流体噴射面は少なくとも2面必要であり、好ましくは2〜5面である。また、複数の流体噴射面の間隔は特に制限されるものではないが、装置製作上は4mm以上が好ましく、また不必要な装置の大型化を防ぐため20mm以下であることが好ましい。
【0052】
また、上述した図1及び図4に示す交絡付与装置1,1′では、一の流体噴射面3dに形成された6個の流体噴射孔3e,3e′は全て、その中心軸線と走行路2の中心線との交差角度を同一にし、即ち流体噴射角(噴射方向ベクトル)を同一としているが、一の流体噴射面3dの複数の流体噴射孔3e,3e′の流体噴射角を本発明の範囲(60°以上90°以下)内で変化させて異ならせることもできる。但し、その場合にも、各噴射孔は走行路2の中心線上の一点で交差させ、180°変位して対向する流体噴射孔同士は同一の流体噴射角とすることが好ましい。
【0053】
なお、流体噴射角が60°以上90°未満である場合は、図4に示すように繊維束Fの進行方向と流体の進行方向とが略同一方向である。また、前記流体噴射孔の数も6個に限定されるものではなく、2以上の流体噴射孔が形成されていればよい。なお、前記流体噴射孔の流体噴射角が全て同一の場合には、複数の流体噴射孔は同一円周上に開口するように配し、且つ各開口の間隔が均一であることが好ましい。
【0054】
かかる本発明の交絡付与装置は、例えばアクリル系繊維束などの炭素繊維前駆体繊維束の捲き取り直前に設置される場合が多く、或いは必要に応じて炭素繊維製造工程中のいづれかの場所に配置することも可能である。
【0055】
以下、本発明について具体的な実施例及び比較例を挙げて説明する。
実施例及び各比較例ではそれぞれ後述する交絡付与装置を用いて繊維束に交絡付与処理を施している。それぞれ処理後の繊維束について、炭素繊維製造工程での操業安定性と、交絡の均一性とを評価し、その結果を表1に示している。なお、交絡の均一性はJIS−L1013に準じて測定した繊維束の交絡度におけるばらつきを示すCV値である。この交絡の均一性において×の評価は、交絡度が他に比べ極端に低いことを示しているものである。
【0056】
以下の実施例及び比較例において、
繊維束:アクリロニトリル96モル%
単繊維テックス:0.11テックス
繊維束を構成する単繊維の数:12000本
流体:交絡付与装置の流体導入側の圧力250キロパスカルの常温空気
繊維束の張力:0.5g/テックス
繊維束の通過速度:10m/分
であり、これらの条件は全て同一としている。
【0057】
[実施例1]
上述した図1に示す交絡処理装置1において、流体噴射室3に流体噴射面3dを繊維束の走行方向に沿って等間隔で3面配し、各流体噴射面3dには流体噴射角が90°である6個の流体噴射孔(3面で合計18個)が60°ずつ変位して等間隔で配されている交絡付与装置を用い、繊維束に交絡処理を施した。
得られた繊維束は集束性が良好で、炭素繊維製造工程においてもロールへの巻き付きや隣り合う繊維束との干渉も全くなく、操業安定性に極めて優れたものである。また、交絡の均一性についてもCV値が7%であり、均一性が極めて高い。過度に交絡されている部位もなく、開繊性にも優れたものであった。
【0058】
[比較例1]
実施例1で使用した交絡付与装置において、流体噴射面を1面のみ(流体噴射孔は合計6個)とした以外は、実施例1と同様の装置を用いて交絡処理を施した。
得られた繊維束は集束性が付与されており、炭素繊維製造工程での操業安定性も確保できるものであるが、交絡の均一性についてはCV値が13%と高く、不均一であった。また、開繊性も低いものであった。
【0059】
[比較例2]
実施例1で使用した交絡付与装置において、流体噴射孔からの流体噴射角を30°とした以外は、実施例1と同様の装置を用いて交絡処理を施した。
得られた繊維束は集束性が低く、炭素繊維製造工程においてロールへの巻き付きや隣り合う繊維束との干渉が生じ、操業安定性が低い。また、交絡の程度も不均一であり、開繊性も悪かった。
【0060】
[比較例3]
実施例1で使用した交絡付与装置において、各流体噴射面に形成されている流体の個数を1個(3面で合計3個)とした以外は、実施例1と同様の装置を用いて交絡処理を施した。
得られた繊維束は集束性が付与されており、炭素繊維製造工程での操業安定性も確保できるものであるが、交絡の均一性についてはCV値が14%と高く、不均一であった。また、開繊性も悪かった。
【0061】
[比較例4]
図1の交絡付与装置1において流体のシール室4,5を備えておらず、且つ流体噴射室3における流体噴射面3dが1面のみであり、その流体噴射面3dには流体噴射角が90°である流体3eが1個だけ形成されている交絡付与装置を用いて、繊維束に交絡処理を施した。
得られた繊維束は集束性が付与されており、炭素繊維製造工程での操業安定性も確保できるものであるが、交絡の均一性についてはCV値が14%と高く、不均一である。
【0062】
【表1】
【0063】
このように、本発明の炭素繊維前駆体繊維束への交絡付与装置によれば、繊維束に対して集束性が良く、長手方向及び径方向に均一な交絡を付与することができる。かかる交絡付与装置を用いることで、炭素繊維製造工程においては高い操業安定性を維持することが可能になると同時に、高品質、高品位な炭素繊維束、更には開繊性などの高次工程での取扱性にも優れた炭素繊維を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施形態による交絡付与装置の概略図である。
【図2】図1におけるA−A線から見た矢視図である。
【図3】図1におけるB−B線に沿った断面図である。
【図4】図1における交絡付与装置の変形例による交絡付与装置の概略図である。
【符号の説明】
1 交絡付与装置
2 繊維束の走行路
3 流体噴射室
3a 内壁部
3b 流体貯留室
3c 流体供給口
3d 流体噴射面
3e 流体噴射孔
4 シール室
4a ハウジング
4b ラビリンスシール構造体
5 シール室
5a ハウジング
5b ラビリンスシール構造体
6 エゼクター
6a 流体導入口
F 炭素繊維前駆体繊維束
D 流体噴射角[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an entanglement imparting device for converging carbon fiber precursor fiber bundles, and in particular, uniform entanglement is imparted in the longitudinal direction and the radial direction of the fiber bundle, so that the fiber bundle not only has excellent converging properties. The present invention relates to a device for imparting entanglement to a carbon fiber precursor fiber bundle that is excellent in fiber opening property and ensures operational stability in a subsequent carbon fiber production process.
[0002]
[Prior art]
Carbon fiber has excellent specific strength and specific modulus compared to other fibers, and has many excellent characteristics such as excellent specific resistance and high chemical resistance compared to metal, Utilizing its excellent characteristics, it is widely used for reinforcing fibers for composite materials with resins, other industrial applications, and in the sports and aerospace fields.
[0003]
In general, carbon fibers are obtained by making a raw material fiber such as acrylonitrile fiber flame resistant in an oxidizing atmosphere of 200 ° C. or higher and then carbonizing it in an inert atmosphere of 300 ° C. or higher.
[0004]
In the flameproofing step, in order to improve the processing efficiency and to save the space of the apparatus, a plurality of carbon fiber precursor fiber bundles are arranged in parallel in a sheet shape with a predetermined interval inside the flameproofing furnace. While traveling, the traveling fiber bundle is wound around a plurality of rolls to change the traveling direction of the fiber bundle and pass through the flameproofing furnace in a plurality of stages.
[0005]
This traveling carbon fiber precursor fiber bundle is deteriorated in the physical properties and quality of the carbon fiber due to winding around the roll or interference with the fiber bundle traveling next to the roll. In order to prevent this interference, it is necessary to impart convergence to each fiber bundle. Therefore, especially in the production of carbon fibers, various studies have been made so far to improve the convergence of each fiber bundle.
[0006]
As a method for imparting convergence to a fiber bundle, for example, an oil agent treatment for imparting an oil agent or an entanglement treatment in which single fibers constituting the fiber bundle are entangled in the fiber bundle are generally performed. The fiber bundle is given convergence by any of these methods or a combination of these treatments.
[0007]
Further, for example, in the method for producing flameproof fibers disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-214530, the silicon compound in the case where the fiber bundle is impregnated with a silicon compound prior to the conventional flameproofing treatment. The purpose is to prevent the occurrence of fluff and single yarn breakage during the flameproofing treatment due to static electricity caused by the lack of convergence. And in the manufacturing method of the publication, before introducing the fiber bundle into the flameproofing furnace, the fiber bundle is subjected to the entanglement treatment by the fluid injection method without impregnating the fiber bundle with the silicon compound, and further 10 times / A low false twist treatment of m or less is performed.
[0008]
Furthermore, in the method for producing carbon fiber disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 59-36727, when the oil is concentrated by applying a conventional oil agent, the oil agent is tarred during the flameproofing treatment, and fluff and single yarn Let's solve the problem of cutting, the trouble caused by static electricity caused by the same silicon compound as the previous publication, and the problem of fluff and single yarn breakage during flameproofing treatment due to lack of convergence It is said. Therefore, in the method disclosed in the publication, a ring-like air nozzle having 3 to 10 blow holes is provided after a specific yarn oil agent is applied to the fiber bundle and dried before introduction into the flameproofing furnace. Using the air-spreading method, the fiber is spread and entangled.
[0009]
The highly bundled fiber bundle obtained by such a treatment is improved in process passability without being wound around a roll or interfering with each other in a carbon fiber production process such as a flameproofing treatment.
[0010]
By the way, before the carbon fiber manufacturing process or in the middle of the manufacturing process, confounding is given to ensure the stability of the manufacturing process passing, and then the carbon fiber bundle manufactured through the carbon fiber manufacturing process is given the confounding. There are cases where it is used in a state where it is applied and cases where opening is required during weaving.
[0011]
For example, when used in a state where entanglement is applied, if the entanglement applied before or during the carbon fiber manufacturing process is non-uniform, the physical properties and quality of the carbon fiber bundle will also be non-uniform. Is not preferable. On the other hand, when the entanglement is opened and used, the entanglement is opened by a spread roll or the like, but if the entanglement is not uniform, the degree of opening is also not uniform. Furthermore, when the entanglement is strong, or when there is excessive entanglement locally, a strong ironing operation is necessary for the opening, which causes a problem of deterioration of physical properties and quality due to occurrence of fluff and the like. Is included at the same time.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
Here, in any of the carbon fiber manufacturing methods disclosed in the above-mentioned publications, entanglement is imparted by the fluid ejection method, but in Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-214530, entanglement is imparted by the fluid ejection method. There is no specific description of the confounding imparting device used in the above. Japanese Laid-Open Patent Publication No. 59-36727 discloses the use of a ring-shaped air nozzle having 3 to 10 blowout holes, which is used for imparting entanglement to a general fiber bundle. Device. That is, the confounding imparting device that is generally used introduces a traveling fiber bundle into a fluid ejecting area where a fluid is ejected at a high pressure, and confounds it by turbulent flow. Such a general fiber bundle does not require strict entanglement uniformity unlike the carbon fiber described above.
[0013]
Therefore, it is not disclosed that the entanglement imparting device has any special configuration, and in any of the above-mentioned publications in which no consideration is given to the uniformity of entanglement, the entanglement imparted is a carbon fiber. It does not have the exacting degree of uniformity required as a non-conformal entanglement.
[0014]
In addition, there is no description about the use of carbon fiber, especially the opening of carbon fiber, and the above publication aims to improve the processability in the carbon fiber manufacturing process by improving the convergence of the fiber bundle. Only with emphasis. Therefore, it has high convergence and excellent process stability, but on the other hand, it is difficult to open, and when opening is necessary, forced force such as ironing must be applied. There is a risk that physical properties and quality may be deteriorated during the fiber manufacturing process or in the subsequent high-order processing. Incidentally, the single fiber fineness of the fiber bundle disclosed in the above publication is 0.5 to 2.0 denier (0.056 to 0.22 tex).
[0015]
In the present invention, even if it is a carbon fiber precursor fiber bundle having a single fiber fineness of 0.04 to 0.4 tex, the fiber bundle is appropriately focused and uniform in the longitudinal direction and the radial direction of the fiber bundle. Entanglement, can improve the operational stability in the carbon fiber manufacturing process, and if it is necessary to open the fiber later, it is easy to open the fiber uniformly without excessive forced opening operation. It aims at providing the confounding provision apparatus to the carbon fiber precursor fiber bundle to which is provided.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-described object, the invention according to claim 1 is an entanglement imparting device that imparts entanglement by injecting a fluid onto a continuously running carbon fiber precursor fiber bundle, and injects the fluid. And a seal chamber disposed at least one of a carbon fiber precursor fiber bundle inlet and an outlet of the fluid jet chamber and sealing the fluid jet chamber.
[0017]
The fiber bundle is continuously passed through the carbon fiber precursor fiber bundle entanglement imparting device. The fiber bundle traveling in the apparatus is ejected with fluid in the fluid ejection chamber, and the fluid is entangled with the fiber bundle.
[0018]
The confounding imparting device of the present invention has a seal chamber for sealing the fluid ejection chamber. That is, since the seal chamber is interposed between the fluid ejection chamber in which the fluid is ejected and in a high pressure state and the outside of the atmospheric pressure device, the pressure in the fluid ejection chamber can be maintained uniformly, and the ejection fluid By controlling the ejection amount, the internal pressure of the fluid ejection chamber can be easily and accurately controlled. Therefore, uniform entanglement can be imparted to the fiber bundle in the longitudinal direction and the radial direction. Moreover, since the internal pressure of the fluid ejection chamber can be stabilized in the apparatus of the present invention, the degree of entanglement can be easily and accurately adjusted by the amount of fluid supplied, and the fluid on the fluid supply side of the entanglement imparting apparatus of the present invention Can be monitored by pressure. The seal chamber is preferably provided at both the entrance and exit of the fluid ejection chamber, but can be provided only at either the entrance or exit in consideration of the installation space of the apparatus.
[0019]
Thus, the fiber bundle to which the uniform entanglement was given in the longitudinal direction and the radial direction ensures process passage stability in the carbon fiber production process, and provides a carbon fiber excellent in the physical properties and quality of the carbon fiber bundle. Can do. Moreover, by ensuring the process passage stability, the productivity of the carbon fiber manufacturing process and the high-order processing process can be remarkably improved, for example, the process monitoring point can be omitted.
[0020]
Further, as described above, uniform entanglement can be imparted in the longitudinal direction and the radial direction of the fiber bundle, and the fiber bundle is not unnecessarily highly entangled or locally entangled excessively. Therefore, when the produced carbon fiber is opened later, the opening is easy, damage to the fiber at the time of opening can be prevented, the quality can be maintained, and the equipment burden for opening can be reduced.
[0021]
Further, in the invention according to
Here, the fluid ejection surface is not limited to a flat surface, and includes, for example, a conical surface having a point on the center line of the travel path as a vertex, a wavy surface, and the like.
[0022]
In the entanglement imparting device, since the fluid ejection chamber has a plurality of fluid ejection surfaces along the traveling path of the fiber bundle, the entanglement is gradually entangled in a plurality of stages when passing through the fluid ejection chamber. Is granted. In this way, the fiber bundle gradually entangled by the plurality of fluid ejection surfaces has an appropriate convergence and further improves the uniformity of the entanglement in the longitudinal direction and the radial direction. As a result, the process-passing stability in the carbon fiber manufacturing process is further improved, and even when the manufactured carbon fiber is later opened, the opening is further facilitated, and damage to the fiber during opening is prevented. The quality can be improved.
[0023]
In the present invention, in particular, a plurality of fluid ejection holes that open to the traveling path of the carbon fiber precursor fiber bundle are provided in the fluid ejection chamber of the entanglement processing apparatus. Since a plurality of fluid ejection surfaces formed so as to intersect at one point are arranged along the traveling direction of the fiber bundle, the fiber bundle passing through the fluid ejection chamber is gradually and uniformly entangled. Is increased, and uniform entanglement without unevenness is imparted in the longitudinal direction and radial direction of the fiber bundle. Note that the amount of fluid ejected on the plurality of fluid ejecting surfaces may be the same or different from each other.
[0024]
Furthermore, each of the fluid ejection surfaces is formed with a plurality of fluid ejection holes that open to the travel path of the fiber bundle, and the plurality of fluid ejection holes are also opened in the radial direction of the fiber bundle. Unevenness of entanglement of the radial cross section of the fiber bundle can be minimized. In order to reduce the radial entanglement unevenness, it is preferable to arrange the fluid injection holes at 4 or more at an equal angle in the radial direction, and more preferably 6 to 9 fluid injection holes at an equal angle. It is preferable to arrange them.
[0025]
In addition, since the jet angle of the fluid from the fluid jet hole has a direction vector that is parallel flow of 60 ° or more and 90 ° (orthogonal) or less with respect to the traveling direction (0 °) of the fiber bundle, Appropriate confounding can be imparted without generating fuzz and the like.
[0026]
When the fluid ejection angle is less than 60 °, the effect of the disturbance of the fiber bundle due to the fluid is reduced, so that the fiber bundle is insufficiently entangled and impairs the processability in the carbon fiber manufacturing process. On the other hand, when the fluid ejection angle exceeds 90 °, the flow direction of the fluid becomes a counterflow opposite to the traveling direction of the fiber bundle, and the single fibers constituting the fiber bundle are excessively disturbed. As a result, mechanical properties are impaired and fluff is likely to occur. Furthermore, the convergence property of the fiber bundle tends to deteriorate.
[0027]
The fluid ejection angles from the fluid ejection holes may all be the same, or may be different for each fluid ejection surface, and may also be different within the same fluid ejection surface. However, when the fluid ejection angles from the respective fluid ejection holes in the same fluid ejection surface are made different, it is preferable that the opposing fluid ejection holes displaced by 180 ° have the same fluid ejection angle.
[0028]
The seal structure in the seal chamber is desirably non-contact with the fiber bundle, and it is necessary to efficiently seal and to maintain the internal pressure of the fluid ejection chamber. From this viewpoint, the invention according to claim 3 of the present invention is characterized in that the seal chamber has a labyrinth seal structure. By adopting the labyrinth seal structure in the seal chamber in this manner, the internal pressure gradually decreases from the fluid ejection chamber toward the outside of the apparatus due to a plurality of vortex flows in the seal chamber. Therefore, when the seal chamber is provided on the outlet side of the fluid ejection chamber, the entanglement makes the entanglement more uniform and stable while the fiber bundles entangled in the fluid ejection chamber pass through the seal chamber. Turn into. In addition, since the pressure at the entrance and exit of the fiber bundle to the device is sufficiently reduced, the fluid will not be ejected with a strong force, and the running of the fiber bundle will not be disturbed or the fiber will not be damaged. .
[0029]
Further, the invention according to the present claim 4, the exit of the carbon fiber 維前 precursor fiber bundle is characterized in that an ejector is arranged. By arranging an ejector at the exit of the fiber bundle of the confounding imparting device, the inside of the confounding imparting device is depressurized by operating the ejector when the fiber bundle is threaded, and the fiber bundle is easily passed through the confounding imparting device. It becomes possible to thread.
[0030]
The invention according to
[0031]
As described above, by using the entanglement imparting device of the present invention, carbon fiber that can impart uniform entanglement to the fiber bundle, can easily and accurately control the degree of entanglement, and has excellent convergence and spreadability. A fiber precursor fiber bundle can be obtained. Therefore, even a fiber bundle composed of extremely thin fibers with a single fiber fineness of 0.04 tex or more and 0.4 tex or less can be entangled with appropriate convergence and spreadability, and carbon fiber production Single fiber breakage and fluff can be prevented in the process, and the obtained carbon fiber bundle can be easily opened without applying an excessive load. Therefore, a carbon fiber bundle excellent in physical properties and quality can be produced.
[0032]
In the present invention, in particular, a carbon having a single filament fineness of 0.04 tex or more and 0.4 tex or less and a multifilament fiber bundle in which the number of the single fibers constituting is 800 or more and 100,000 or less. It is particularly preferably used when confounding the fiber precursor fiber bundle. Examples of the carbon fiber precursor fiber bundle include an acrylic fiber bundle, a polyvinyl alcohol fiber bundle, and a pitch fiber bundle. In particular, it is suitable for imparting entanglement of an acrylic fiber bundle, and the acrylic diameter fiber bundle preferably contains at least 90 mol% of acrylonitrile.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the entanglement imparting device for the carbon fiber precursor fiber bundle of the present invention will be described in detail with reference to the drawings by giving preferred embodiments.
1 is a schematic cross-sectional view of an apparatus for imparting entanglement to a carbon fiber precursor fiber bundle according to the present invention, FIG. 2 is an arrow view taken along line AA in FIG. 1, and FIG. It is sectional drawing along a B line.
[0034]
In the entanglement imparting device 1, the
[0035]
The fluid ejection chamber 3 has an inner wall portion 3 a having a circular cross section perpendicular to the traveling direction of the fiber bundle F, and the interior of the inner wall portion 3 a constitutes the traveling
[0036]
The fluid ejecting chamber 3 is formed with fluid ejecting surfaces 3d and 3d perpendicular to the traveling direction at two locations along the traveling direction. As shown in FIG. 3, the
[0037]
Furthermore, the central axis of the
[0038]
In the
[0039]
Thus, in this embodiment, since the
[0040]
Further, in the present embodiment, since the
[0041]
The
[0042]
As in this embodiment, the
[0043]
When entanglement is imparted to the carbon fiber precursor fiber bundle using the entanglement imparting device 1 described above, first, the fiber bundle is inserted into the running
[0044]
After the fiber bundle F is inserted through the entanglement imparting device 1 in this way, the fiber bundle F is caused to travel and the device 1 is driven to impart entanglement to the fiber bundle F. The fiber bundle F inserted into the entanglement imparting device 1 is under tension, and the tension is not particularly limited as long as it does not contact the peripheral wall surface of the running
[0045]
The fiber bundle F is introduced into the fluid ejection chamber 3 through the front seal chamber 4. In the fluid ejection chamber 3, first, fluid is ejected from the six fluid ejection holes 3 e on the front
[0046]
In this way, since the entanglement is given sequentially by the two fluid ejecting surfaces 3d and 3d, the longitudinal direction of the fiber bundle and the entanglement imparting device in which the fluid is ejected and entangled at a single location and More uniform entanglement can be imparted in the radial direction. Therefore, also in the subsequent carbon fiber manufacturing process, the winding around the roll and the contact with the adjacent fiber bundle are reliably prevented, the process passing stability is improved, and the quality of the carbon fiber can be ensured.
[0047]
In addition, the entanglement is uniform in the longitudinal direction and the radial direction, there is no part of excessive entanglement locally, and entanglement is given in two stages, so that the degree of entanglement can be controlled with high accuracy, so that it will be opened later. Even when the fiber is necessary, the fiber bundle can be easily opened without applying an excessive load, and the carbon fiber is not deteriorated by the fiber opening.
[0048]
In addition, it is preferable to employ | adopt normal temperature air from a viewpoint of a price and handleability as the fluid used for confounding, and the quantity of the air supplied is the introduction pressure by the side of the fluid supply of the said confounding provision apparatus 1, ie, It adjusts suitably with the supply amount to the said
[0049]
An entanglement imparting device 1 ′ shown in FIG. 4 is a modified example of the entanglement imparting device 1 described above, and the same components are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted.
The confounding imparting device 1 ′, which is a modification, is different from the device 1 described above only in the
[0050]
The fluid ejecting chamber 3 of the confounding imparting device 1 ′ also includes two fluid ejecting surfaces 3d and 3d, and six fluid ejecting
[0051]
In the confounding imparting device 1 described above, the two
[0052]
Further, in the confounding imparting devices 1 and 1 ′ shown in FIG. 1 and FIG. 4 described above, all of the six
[0053]
When the fluid ejection angle is not less than 60 ° and less than 90 °, the traveling direction of the fiber bundle F and the traveling direction of the fluid are substantially the same as shown in FIG. Further, the number of fluid ejection holes is not limited to six, and it is sufficient that two or more fluid ejection holes are formed. When all the fluid ejection angles of the fluid ejection holes are the same, it is preferable that the plurality of fluid ejection holes are arranged so as to open on the same circumference, and the intervals between the openings are uniform.
[0054]
Such an entanglement imparting device of the present invention is often installed immediately before the removal of a carbon fiber precursor fiber bundle such as an acrylic fiber bundle, or is disposed anywhere in the carbon fiber production process as necessary. It is also possible to do.
[0055]
Hereinafter, the present invention will be described with specific examples and comparative examples.
In each of the examples and the comparative examples, the entanglement imparting process is performed on the fiber bundle using the entanglement imparting device described later. For each of the fiber bundles after treatment, the operational stability in the carbon fiber production process and the uniformity of the entanglement were evaluated, and the results are shown in Table 1. In addition, the uniformity of the entanglement is a CV value indicating a variation in the entanglement degree of the fiber bundle measured according to JIS-L1013. In this entanglement uniformity, an evaluation of x indicates that the degree of entanglement is extremely lower than the others.
[0056]
In the following examples and comparative examples,
Fiber bundle: 96 mol% of acrylonitrile
Single fiber tex: 0.11 Number of single fibers constituting the tex fiber bundle: 12000 Fluid: Tension of room temperature air fiber bundle having a pressure of 250 kilopascals on the fluid introduction side of the entanglement imparting device: 0.5 g / tex fiber bundle Passing speed: 10 m / min. These conditions are all the same.
[0057]
[Example 1]
In the entanglement processing apparatus 1 shown in FIG. 1 described above, three fluid ejection surfaces 3d are arranged in the fluid ejection chamber 3 at equal intervals along the traveling direction of the fiber bundle, and each
The obtained fiber bundle has good convergence, and has excellent operation stability without any wrapping around a roll or interference with adjacent fiber bundles in the carbon fiber production process. In addition, the CV value of the entanglement uniformity is 7%, and the uniformity is extremely high. There were no excessively entangled parts, and the fiber opening was excellent.
[0058]
[Comparative Example 1]
In the confounding imparting apparatus used in Example 1, the confounding process was performed using the same apparatus as in Example 1 except that only one fluid ejection surface (total 6 fluid ejection holes) was used.
The obtained fiber bundle is provided with converging properties and can ensure the operational stability in the carbon fiber production process. However, the entanglement uniformity was as high as 13% and was not uniform. . Moreover, the opening property was also low.
[0059]
[Comparative Example 2]
In the confounding imparting apparatus used in Example 1, the confounding process was performed using the same apparatus as in Example 1 except that the fluid ejection angle from the fluid ejection hole was set to 30 °.
The obtained fiber bundle has low converging property, and winding around a roll or interference with an adjacent fiber bundle occurs in the carbon fiber production process, resulting in low operational stability. In addition, the degree of entanglement was uneven and the spreadability was poor.
[0060]
[Comparative Example 3]
In the confounding imparting device used in Example 1, the confounding is performed using the same device as in Example 1 except that the number of fluids formed on each fluid ejection surface is 1 (a total of 3 on 3 surfaces). Treated.
The obtained fiber bundle is provided with converging properties, and can ensure the operational stability in the carbon fiber production process. However, the entanglement uniformity was as high as 14% and was not uniform. . Moreover, the opening property was also bad.
[0061]
[Comparative Example 4]
The entanglement imparting device 1 of FIG. 1 does not include the
The obtained fiber bundle is provided with converging properties and can ensure the operational stability in the carbon fiber production process, but the entanglement uniformity is as high as 14% and is not uniform.
[0062]
[Table 1]
[0063]
Thus, according to the entanglement imparting device to the carbon fiber precursor fiber bundle of the present invention, the fiber bundle has good convergence and can impart uniform entanglement in the longitudinal direction and the radial direction. By using such an entanglement imparting device, it becomes possible to maintain high operational stability in the carbon fiber production process, and at the same time, in high-order processes such as high-quality, high-quality carbon fiber bundles, and further, openability. It becomes possible to obtain a carbon fiber excellent in handling property.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view of a confounding device according to a preferred embodiment of the present invention.
2 is an arrow view taken along line AA in FIG. 1. FIG.
3 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
4 is a schematic view of a confounding device according to a modification of the confounding device shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (5)
前記流体を噴射する流体噴射室と、同流体噴射室の炭素繊維前駆体繊維束入口及び出口の少なくとも一方に配され、前記流体噴射室をシールするためのシール室とを有してなることを特徴とする炭素繊維前駆体繊維束への交絡付与装置。A confounding imparting device that imparts confounding by injecting a fluid to a carbon fiber precursor fiber bundle that runs continuously,
A fluid ejection chamber that ejects the fluid ; and a seal chamber that is disposed at least one of the inlet and the outlet of the carbon fiber precursor fiber bundle of the fluid ejection chamber and seals the fluid ejection chamber. An apparatus for imparting confounding to a carbon fiber precursor fiber bundle, which is characterized.
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