以下、本発明に係る記憶媒体処理システム1の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1に、本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システム1の概要図を示す。また、図2の(a)に会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である会員用ICカード30の斜視図、(b)に非会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である非会員用ICカード31の斜視図を示す。
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技者を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカード30を有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
この一実施の形態の記憶媒体処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5およびスロットマシン機5間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。また、ネットワーク8には、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22なども接続されている。
これらの機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続されている。また、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力される。
以下に、本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システム1を構成する記憶媒体や各機器のそれぞれについて説明する。
(会員用ICカード30および非会員用ICカード31)
次に、図2に示された(a)会員用ICカード30および(b)非会員用ICカード31について説明する。
会員用ICカード30および非会員用ICカード31は、従来から遊技システムで使用されていたICチップを有する記憶媒体であり、カード形状を有している。非会員用ICカード31は、会員用ICカード30よりもカードの縦および横の長さが短く、さらに、厚さが薄く構成されている。
これらの会員用ICカード30や非会員用ICカード31は、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる。
会員用ICカード30または非会員用ICカード31を用いた管理システムにおいては、それぞれについて、次に示した管理システムの内のいずれか1つを採用することができる。
会員用ICカード30は、(1)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、または、(2)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。
ここで、会員用ICカード30を用いた場合の情報とは、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などの情報、これらの情報を履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報などをいう。また、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。さらに、これらの情報は、会員用ICカード30を用いた場合の会員として処理される情報である。
また、上記ポイントには、来店ポイント(台間機に会員用ICカードを差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。また、会員用ICカード30を用いた場合の管理装置13によって管理される情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
非会員用ICカード31は、(3)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、(4)度数などの有価情報などの情報を有し、管理装置13においてはその情報を管理しないシステム、(5)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。(4)は、管理装置13において情報の管理をする必要がある会員用ICカード30には採用されない。
ここで、非会員用ICカード31を用いた場合の情報とは、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報などをいう。これらの情報は、非会員用ICカード31を用いた場合の非会員として処理される情報である。また、これらの情報には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などが含まれない点で会員用ICカード30を用いた場合の会員として処理される情報と異なる。また、非会員用ICカード31を用いた場合の管理装置13によって管理されている情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
(発券機20)
図3は、発券機20の外観を示す側面図、図4は発券機20の構成部を示す図、図5は発券機20における動作の流れを示す図である。
まず、図3を参照して、発券機20の構成について説明する。
図3には、発券機20を側面から見た図が示されており、カード挿入口20a、紙幣挿入口20b、購入度数ボタン20cで主に構成されている。
発券機20は、紙幣挿入口20bから挿入された紙幣額に対して購入度数ボタン20cで選択された金額に対応する度数を、会員用ICカード30に更新したり、会員用ICカード30が用いられない場合には、その金額に対応する度数が記録された非会員用ICカード31の発行を行うものである。
ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。また、発券機20では、会員用ICカード30を利用する場合に、来店ポイントが付与される。付与された来店ポイントは、管理装置13において、会員用ICカード30のIDに基づいて管理されているポイント数に加算される。
図4に示すように、発券機20は、制御部100、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104から構成されている。
制御部100は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部100では、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
カード処理部101は、会員カード処理部として機能し、カード挿入口20aから挿入された会員用ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部100への出力、制御部100からの更新された有価情報などの会員用ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
非会員用カード発行部102は、非会員カード処理部として機能し、紙幣挿入口20bから挿入された紙幣額に対して購入度数ボタン20cで選択された金額に対応する度数を非会員用ICカード31に記録し、さらにIDを付与して発行を行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
選択ボタン検知部103は、購入度数ボタン20c、取消/釣りボタン20dが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部100に信号を出力するものである。
貨幣識別部104は、紙幣挿入口20bから挿入される4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御部100に出力するものである。また、制御部100からの情報に基づいて、紙幣返却口20fから紙幣を返却する。
そして、制御部100によって制御される、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104の各機器部は、次のように動作する(図5)。
以下に、図5を参照してその動作を説明する。
貨幣識別部104は、紙幣が入金された否かを判定する(ステップS110)。ステップS110の判定でNoの場合には、繰り返しステップS110の判定を行う。ステップS110の判定でYesの場合には、貨幣識別部104は、入金された紙幣の識別を行い、その識別情報を制御部100に出力する(ステップS111)。また、貨幣識別部104で識別された紙幣は、発券機20内の紙幣回収部(図示しない)に回収される(ステップS111)。
購入度数ボタン20cで希望のボタンが押されたが否かを選択ボタン検知部103が判定する(ステップS112)。ステップS112の判定で、OFFのままの場合には、制御部100は待機状態となり、例えば、この状態で取消/釣りボタン20dが押されたことがステップS123で判定されると、入金された紙幣は紙幣返却口20fから返却される(ステップS124)。
ステップS112の判定で、希望の金額の購入度数ボタン20cが押されたことが選択ボタン検知部103で判定された場合には、例えば、購入度数ボタン20cが連続して押されていても同じ動作を繰り返さないようにするために、購入度数ボタン20cのON履歴がクリアされる(ステップS113)。そして、選択された購入度数ボタン20cの情報は、制御部100に出力される。
次に、制御部100は、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額と選択ボタン検知部103から出力された選択された購入度数ボタン20cの金額の情報に基づいて、比較判定を行う(ステップS114)。
ステップS114の判定で、識別された紙幣の金額が購入度数ボタン20cの金額より小さい場合(Noの場合)には、制御部100は待機状態となり、例えば、この状態で取消/釣りボタン20dが押されたことがステップS123で判定されると、入金された紙幣は紙幣返却口20fから返却される(ステップS124)。
一方、ステップS114の判定で、識別された紙幣の金額が購入度数ボタン20cの金額以上の場合(Yesの場合)には、カード処理部101は、会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS115)。
ステップS115の判定で、Yesの場合、カード処理部101は、会員用ICカード30に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDを制御部100に出力する(ステップS116)。さらに制御部100は、そのID、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額、選択された購入度数ボタン20cの金額をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS116)。また、会員用ICカード30を利用の場合に付与される来店ポイントが付与され、付与された来店ポイントは、管理装置13において、会員用ICカード30のIDに基づいて管理されているポイント数に加算される(ステップS116)。管理装置13は、読み取られたIDの度数残高に、購入した度数を追加し、その更新された情報をネットワーク8を介して制御部100に出力する(ステップS116)。
そして、制御部100は、その情報をカード処理部101に出力し、カード処理部101は、その情報を表示部20eに出力し、表示部20eは、例えば、度数残高などを表示する(ステップS117)。会員用ICカード30は、カード処理部101によってカード挿入口20aから返却(カード挿入口20aへ返送)される。(ステップS118)。
一方、ステップS115の判定で、Noの場合、非会員用カード発行部102は、貯留された非会員用ICカード31にIDを付与し、その情報を制御部100に出力する(ステップS119)。
制御部100は、そのID情報、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額、選択された購入度数ボタン20cの金額をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS120)。
また、非会員用カード発行部102は、付与されたIDを非会員用ICカード31に記録し、その非会員用ICカード31を、例えば、カード挿入口20aから発行する(ステップS121)。
ここで、制御部100において、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額から選択された購入度数ボタン20cの金額が減じ、残金額に対応する情報を表示部20eに出力する(ステップS122)。そして、制御部100から出力された残金額に対応する情報に基づいて、表示部20eでは、その残金額を表示する(ステップS122)。
ここで、ステップS123において、選択ボタン検知部103のよって取消/釣りボタン20dが押されたことが判定(Yesの場合)されると、その情報を制御部100に出力する。制御部100は、貨幣識別部104に残金を返却するための情報を出力する。そして、貨幣識別部104は、その情報に基づいて、残金を紙幣返却口20fから返却する(ステップS124)。一方、ステップS123の判定がNoの場合、制御部100は待機状態となる。
(再プレー受付機12)
図6は、再プレー受付機12の外観を示す側面図、図7は再プレー受付機12の構成部を示す図、図8は再プレー受付機12における動作の流れを示す図である。
まず、図6を参照して、再プレー受付機12の構成について説明する。
図6には、再プレー受付機12を側面から見た図が示されており、カード挿入口12a、暗証番号入力用テンキーボード12b、端玉/端メダル返却ボタン12c、カード返却ボタン12d、再プレー受付ボタン12e、端玉/端メダル受取口12f、表示部12gで主に構成されている。
再プレー受付機12は、会員用ICカード30に記憶されたIDと共に、管理装置13の再プレーFLG、貯玉数および再プレー用貯玉数の情報を書き換えるための要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、再プレーを行える状態にするものである。
再プレーFLGは、管理装置13に書き込まれている情報で、再プレーを可能にしたり、不可能にしたりするものであり、例えば、1が書き込まれていれば再プレー可能、0が書き込まれていれば再プレー不可能になる。ここで、再プレーとは、計数機9において計数され貯玉された貯玉数のうち所定の金額(例えば1万円)に相当する玉数を再プレー用貯玉数とし、その再プレー用貯玉数分の貸玉の貸し出しによって、遊技をすることをいう。また、再プレー受付機12では、会員用ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、再プレー用貯玉数に還元することもできる。
図7に示すように、再プレー受付機12は、制御部150、カード処理部151、端玉返却部152、選択ボタン検知部153から構成されている。
制御部150は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部150では、カード処理部151、端玉返却部152、選択ボタン検知部153の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
カード処理部151は、会員カード処理部として機能し、カード挿入口12aから挿入された会員用ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部150への出力、制御部150からの更新された有価情報などの会員用ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
選択ボタン検知部153は、暗証番号入力用テンキーボード12b、端玉/端メダル返却ボタン12c、カード返却ボタン12d、再プレー受付ボタン12eが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部150に信号を出力するものである。
そして、制御部150によって制御される、カード処理部151、端玉返却部152、選択ボタン検知部153の各機器部は、次のように動作する(図8)。
以下に、図8を参照してその動作を説明する。
カード処理部151は、会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS160)。ステップS160の判定で、Noの場合、制御部150は待機状態となる。一方、ステップS160の判定で、Yesの場合、カード処理部151は、会員用ICカード30に記憶されたIDおよび暗証番号を読み取り、制御部150に出力する(ステップS161)。
次に、選択ボタン検知部153は、暗証番号入力用テンキーボード12bで入力された暗証番号を検知し、その検知信号を制御部150に出力する。制御部150は、会員用ICカード30から読み取られた暗証番号と暗証番号入力用テンキーボード12bで入力された暗証番号とを比較判定する(ステップS163)。
ステップS163の判定で、双方の番号が一致しない場合(NGの場合)は、カード処理部151によって、会員用ICカード30をカード挿入口12aから返却(カード挿入口12aへ返送)する(ステップS164)。
一方、ステップS163の判定で、双方の番号が一致した場合(OKの場合)は、カード処理部151は、読み取ったIDを、制御部150に出力し、さらに制御部150は、そのIDをネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS165)。そして、管理装置13は、そのIDで管理されている貯玉数などを読み取る(ステップS165)。
次に、選択ボタン検知部153は、端玉/端メダル返却ボタン12c、カード返却ボタン12d、再プレー受付ボタン12eのいずれかのボタンが押されたことを検知し、押されたボタンを判定する(ステップS166)。
ステップS166の判定で、端玉/端メダル返却ボタン12cが押されたことが判定されると、その検知信号は、制御部150に出力され、さらに、制御部150からネットワーク8を介して管理装置13に出力される。そして、管理装置13から端玉分の返却信号が、制御部150を介して端玉返却部152に出力され、端玉返却部152によって、端玉が端玉/端メダル受取口12fから返却される(ステップS167)。ここで、端玉/端メダル返却ボタン12cは、貯玉数が少数で、その貯玉を再プレー受付をせずに返却したい場合に押されるもので、それによって、端玉/端メダル受取口12fから返却されるのが端玉である。
ステップS166の判定で、カード返却ボタン12dが押されたことが判定されると、カード処理部151は、会員用ICカード30をカード挿入口12aから返却(カード挿入口12aへ返送)する(ステップS168)。
ステップS168の判定で、再プレー受付ボタン12eが押されたことが判定されると、その検知信号は、制御部150に出力され、さらに、制御部150からネットワーク8を介して管理装置13に出力される。そして、管理装置13において、ステップS165でIDに基づいて読み取られた貯玉数(X1)が次の式(1)(パチンコの場合)を満たすか否かが判定される(ステップS169)。
X1 ≧ 2500+2500×手数料レート … 式(1)
ステップS169の判定で、Noの場合、再プレー用貯玉数(Y1)が次の式(2)から算出される(ステップS170)。
Y1 = X1 − X1×(手数料レート) … 式(2)
ここで、手数料レートは、例えば、0.375などであり、この値は任意に変更される。
そして、管理装置13において、IDに基づいて再プレー用貯玉数(Y1)が登録され、貯玉数は0と書き換えられる(ステップS170、ステップS171)。
ステップS169の判定で、Yesの場合、管理装置13において、貯玉数(X2)は次の式(3)の値に書き換えられ、再プレー用貯玉数が2500に登録される(ステップS172、ステップS173)。
X2 = X1−2500−2500×(手数料レート) … 式(3)
ステップS170またはステップS173で、再プレー用貯玉数が登録されると、IDに基づいて管理装置13の再プレーFLGを1に書き換え、再プレー可能な状態にする(ステップS174)。
また、上記式(1)、(2)、(3)はパチンコ台を対象としたものであるが、スロットマシンのを対象とする場合、2500玉に代えて1万円分の500メダルとすることができる。再プレー受付機12に切替ボタンなどを設け、その切替ボタンで、パチンコ台およびスロットマシンのどちらの再プレー受付をするかを選択できるようにすることもできる。また、それぞれ、別体式の再プレー受付機12として設けられてもよい。
ここで、再プレー受付機12における処理は、上記処理に限るものではない。例えば、再プレー用貯玉を、再プレー受付機12の端玉/端メダル受取口12fに排出させてもよい。また、再プレー受付機12は単独で構成されるものに限らず、例えば、台間機3、4、6に併設されてもよい。この場合、台間機3、4、6には、暗証番号入力用テンキーボードなどがさらに設けられる。
(台間機3、4、6)
次に、記憶媒体処理装置として機能する台間機3、4、6について、図9に示された台間機3、4、6の平面図および図1を参照して説明する。
図9には、3種類の台間機3、4、6を正面から見た図が示されており、(a)の台間機3(ユニット)および(b)の台間機4(サンド)はパチンコ用であり、(c)の台間機6(台間メダル貸し機)はスロットマシン用である。
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、サンドのノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
また、台間機6(台間メダル貸し機)は、台間機4(サンド)と同様に遊技機と情報通信ができないので、メダルは、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口に供給され、遊技者によってスロットマシン機5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロットマシン機5のメダル払出口に供給されるようにしてもよい。
また、各台間機3、4、6には、カード挿入口3a、4a、6a、貸玉ボタン3b、4b(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある。)、再プレー用貸玉ボタン3c、4c、貸メダルボタン6b、再プレー用貸メダルボタン6c、返却ボタン3d、4d、6d、表示部3e、4e、6e、ランプ3f、4f、6f、カード回収部3g、4g、6gなどが設けられている。
カード挿入口3a、4a、6aは、台間機3、4、6への会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入または排出を行なうところである。
会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、カード処理部として機能するリーダライタ部に搬送され、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDなどの情報が読み取られる。
ここで、1枚の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、例えば、ソレノイドなどの機械的手段によって、カード挿入口3a、4a、6aが封鎖されるので、他の会員用ICカード30または非会員用ICカード31を挿入することはできなくなる。これによって、複数の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。また、ソレノイドなどの機械的手段を用いずに、他の方法でカード詰りなどを防止してもよい。
貸玉ボタン3b、4bは、遊技者がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3b、4bが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、500円単位で行われる。
貸メダルボタン6bは、遊技者がメダルの貸し出しを要求するときに押されるボタンである。例えば、貸メダルボタン6bが1回押されると1000円分のメダルが貸し出しされる。なお、メダルの貸し出しは、1000円単位で行われる。 再プレー用貸玉ボタン3c、4cおよび再プレー用貸メダルボタン6cは、再プレー受付機12において再プレー手続が行われた会員用ICカード使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉またはメダルを貸し出しするときに押される。
表示部3e、4e、6eは、例えば、度数などを表示する。これによって、度数を確認でき、入金のタイミングを図ることができる。また、表示部3e、4e、6eには、度数以外の情報を表示してもよい。
ランプ3f、4f、6fは、遊技している遊技者が、会員または非会員なのかを視覚的に識別するためのもので、例えば、会員の場合は赤色、非会員の場合は青色が発光する。
カード回収部3g、4g、6gは、後述する会員カード処理部および非会員カード処理部として機能するカード処理機200の非会員用カードを貯留するカード貯留部において、非会員用カードの貯留限度量に達した場合に、非会員用カードを回収するものである。カード回収部3g、4g、6gに回収された非会員用カードは、従業員などによって、例えば、営業終了後などに回収される。
また、2台の台間機3、4、6に対し1台の割合で、台間機3、4、6の上部の固定されたランプ板部に、貯留機構付き紙幣識別装置19が設置されている。この貯留機構付き紙幣識別装置19は、4種類の紙幣に対応できるコンパクトサイズの紙幣識別機であり、台間機3、4、6および島コンピュータ7と情報通信ができるように接続されている。また、貯留機構付き紙幣識別装置19は、2台のパチンコ機2またはスロットマシン機5に対して1台の割合で設けられているため、貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに入金されたときには、2台のパチンコ機2またはスロットマシン機5の内どちらのパチンコ機2またはスロットマシン機5への入金かを判定する必要がある。そこで、貯留機構付き紙幣識別装置19に2個の遊技機指定ボタン19bを設け、入金された側の遊技機指定ボタン19bを押すことによって、入金された側のパチンコ機2またはスロットマシン機5の指定を行う。また、図10に示した(a)の台間機3(ユニット)の一例のように、貯留機構付き紙幣識別装置19の機能は、台間機3、4、6の本体に一体的に構成することもできる。
(カード処理機200の第1の実施の形態)
次に、カード挿入口3a、4a、6aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の処理を行うカード処理機200の第1の実施の形態を図11乃至27を参照して説明する。
図11は、カード処理機200の斜視図を示す。また、図12は、図11のカード処理機200のA−A断面図、図13は、図11のカード処理機200のB−B断面図を示す。
カード処理機200は、カード処理機本体201a、カード処理機開壁部201b、カード挿入口202、リーダライタ部203、カード貯留部204、カード取込上部205、カード取込下部206、挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209、落下検知センサ210、搬送ベルト214、搬送タイヤ215から主に構成されている。
リーダライタ部203は、IC部203a、アンテナ部203bから構成される。リーダライタ部203では、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31からの情報の読み取りや、会員用ICカード30または非会員用ICカード31への情報の書き込みが行われる。また、リーダライタ部203は、カード処理機開壁部201bの外壁側に設置され、会員用ICカード30または非会員用ICカード31とカード処理機開壁部201bの壁部を介して情報の送受信を行っている。
なお、リーダライタ部203で読み取り、書き込み、または、読み取りおよび書き込みがの不可能な会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入された場合には、その会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される。
搬送ベルト214は、リーダライタ部203に対向して、カード処理機本体201aに設けられた開口部に配置され、図22のカード処理機200のD−D断面図に示すように、回転軸237によって伝達された搬送ステップモータ236の回転によって、搬送ベルト214は動作する。搬送ベルト214の動作によって、カード挿入口202から挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、所定の位置まで搬送される。
カード貯留部204は、度数残高がゼロになった非会員用ICカード31を貯留する部分である。また、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が台間機に挿入され、遊技終了後に度数残高がある場合には、その度数残高およびIDを記憶させて発券するための非会員用ICカード31がカード貯留部204から取り出される。カード貯留部204は、カード処理機開壁部201bのカード通路側の壁に、非会員用ICカード31の縦横のサイズよりも大きな縦横サイズの凹部を形成することによって構成される。
図21に示したカード処理機200のC−C断面図に示されているように、カード貯留部204の凹部には、凹部に一端が固定され、他端がカード支持板207に固定されたばね230が設けられている。また、カード貯留部204の凹部には、限界検知部231が設置されている。この限界検知部231は、カード貯留部204が貯留できる非会員用ICカード31の許容貯留量に達したときに検知するものである。限界検知部231には、例えば、光学的センサや接触により検知するスイッチなどが用いられる。
カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード貯留部204に非会員用ICカード31を取り込むときに、非会員用ICカード31をカード貯留部204に押し込む動作をするものである。また、カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード貯留部204から非会員用ICカード31を取り出す動作をするものである。これらの動作については後述する。
また、カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード支持板207によって押圧される非会員用ICカード31を、その押圧される側と対向する側から支え、非会員用ICカード31がカード貯留部204から放出されるのを防いでいる。
挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209および落下検知センサ210は、例えば、光学的センサで構成される。各検知センサは、2つの対になるセンサで構成され、2つの対になるセンサは、カード通路を挟んで対向するように配置されている。ここで、2つの対になるセンサの一方は発光部、他方は受光部で構成されている。
挿入検知センサ208は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が、カード挿入口202に挿入されたことを検知するセンサである。位置セット検知センサ209は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)にあるか否かを検知するセンサである。また、位置セット検知センサ209は、非会員用ICカード31をカード貯留部204に貯留する際に、非会員用ICカード31が所定の位置に搬送されたか否かを検知するセンサとしても用いられる。落下検知センサ210は、非会員用ICカード31をカード回収部216に回収する際に、カード処理機200からカード回収部216に向けて落下されたか否かを検知するセンサとして用いられる。
また、図12に示すように、カード処理機本体201aの内壁には、カード種区別部材218が設置されている。カード種区別部材218は、会員用ICカード30および非会員用ICカード31をそれぞれの縦横の長さまたは厚さなどのカードサイズから区別するものである。
例えば、カードの縦方向(搬送方向と垂直な方向)の長さによって区別する場合には、カード種区別部材218の重力方向(図12では下方向)の長さを調整して、非会員用ICカード31のみが通過できるようにする。また、カードの厚さによって区別する場合には、カード種区別部材218の幅方向(カード通路の幅方向)の長さを調整して、非会員用ICカード31のみが通過できるようにする。このカード種区別部材218を設けることで、会員用ICカード30よりカードサイズの小さい非会員用ICカード31のみをカード貯留部204に貯留可能な位置に移動することができ、会員用ICカード30が、カード貯留部204に誤って貯留されるのを防止することができる。
搬送タイヤ215は、図21に示すように、カード貯留部204に対向するカード処理機本体201aに設けられた開口部に配置され、回転軸(図示しない)を介して伝えられた搬送ステップモータ236と隣接するステップモータ(図示しない)の駆動力によって回転させられる。
また、連結棒232を介して連結されたソレノイド233とリンク235を用いて、搬送タイヤ215の回転軸(図示しない)を非会員用ICカード31面に対して垂直方向に作動させる。つまり、ソレノイド233を一方に突出させると、搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31面から離れる方向に動作し、ソレノイド233を他方に突出させると、搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31面を押圧する方向に動作する。この搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31をカード回収部216と連通したカード排出部217に導く場合に作動する。このように、搬送タイヤ215を設けることで、スムーズに非会員用ICカード31をカード排出部217に導くことができる。
次に、カード挿入口202から挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送動作を図14乃至20を参照して説明する。
挿入検知センサ208が、カード挿入口202から会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたことを検知すると、搬送ステップモータ236を駆動し、搬送ベルト214を作動させる(図14)。
会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、搬送ベルト214によって、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される。そして、その位置に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が搬送されたことが、位置セット検知センサ209によって検知されると、搬送ベルト214の動作を停止させる(図15)。
会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報が、リーダライタ部203で読み取られる。会員用ICカード30が用いられた場合には、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押されると、最新の情報がリーダライタ部203によって会員用ICカード30に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される。なお、会員用ICカード30が用いられた場合には、度数残高がゼロでもカード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図16)。
非会員用ICカード31が用いられた場合には、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有すれば、最新の情報がリーダライタ部203によって非会員用ICカード31に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図16)。
一方、度数残高がゼロのときには、搬送ベルト214を再度作動し、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に対向する位置まで搬送される(図17)。
ここで、カード貯留部204の限界検知部231によって検知されずに、非会員用ICカード31の貯留量に余裕があれば、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。
一方、カード貯留部204の限界検知部231によって貯留限界量に達したことが検知された場合には、搬送タイヤ215を回転させ、非会員用ICカード31をカード排出部217に導く(図18)。カード排出部217に導かれた非会員用ICカード31は、カード回収部216に落下し、カード回収部216に回収される(図18)。落下検知センサ210は、非会員用ICカード31が、カード排出部217を通過したことを検知し、その通過後、搬送タイヤ215の回転が停止させる。
ここで、搬送タイヤ215を回転させ、非会員用ICカード31をカード排出部217に導くときに、非会員用ICカード31が、搬送ベルト214で押圧されていると搬送の障害になるので、図23に示した機構を備えることが好ましい。
図23に示した機構は、搬送ベルト214に動力を与える2つの回転軸237のうち、カード貯留部204側に位置する回転軸237とその回転軸237の面しているカード処理機本体201の外壁との間に、三角ヘッド部材239が配置されている。三角ヘッド部材239は、ソレノイド240と接続され、三角ヘッド部材239の勾配面が回転軸237に接触し、三角ヘッド部材239が回転軸237に対して垂直に移動可能に設置されている。
非会員用ICカード31をカード排出部217に導くときに、ソレノイド240を駆動し、図23の(a)のE−E方向からの平面図である図17の(b)に示すように、三角ヘッド部材239を右側へ移動させる。この三角ヘッド部材239の移動によって、回転軸237は、カード処理機本体201の外壁から離れる方向(図17の(b)では上方)に移動するので、非会員用ICカード31は、搬送ベルト214によって押圧されなくなる。これによって、搬送タイヤ215の回転の動力を効率よく非会員用ICカード31に伝えることができ、非会員用ICカード31をカード排出部217にスムーズに導くことができる。
また、図23に示した機構を、搬送タイヤ215の回転軸(図示しない)に設けることもできる。これによって、搬送タイヤ215が非会員用ICカード31に与える押圧力を調節することができる。
なお、上述した会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送動作は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202から挿入された場合である。
次に、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入された場合について説明する。
会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入されると、カード貯留部204から貯留されている非会員用ICカード31は、カード取込上部205およびカード取込下部206を回転させることによって、カード取込下部206上に取り出される(図19)。そして、搬送ステップモータ236を駆動し、搬送ベルト214を作動させ、非会員用ICカード31が、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される(図20および図15)。
遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有すれば、最新の情報がリーダライタ部203によって非会員用ICカード31に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図16)。
一方、度数残高がゼロのときには、搬送ベルト214を再度作動し、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に対向する位置まで搬送される(図17)。 そして、再度、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。
なお、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入された場合に、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入されたのち直ちに、カード貯留部204から非会員用ICカード31が取り出される例を示したが、カード貯留部204からの非会員用ICカード31の取り出しは、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有することが確認されてから行われてもよい。
次に、上述した非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留動作、カード貯留部204からの取出動作およびカード排出部217への誘導動作を図24乃至27を参照して説明する。
図24は、カード取込上部205およびカード取込下部206に挟持された非会員用ICカード31の斜視図を示す。
カード取込上部205は、上部フック250、上部フック軸251から構成されている。上部フック軸251には、伝達ギヤ252を介してステップモータ253の動力が伝達される。
図21および25に示すように、カード取込上部205は、カード処理機開壁部201bにおける内壁259面とカード貯留部204の溝とで形成される4つの境界部のうち、非会員用ICカード31の挿入方向に沿う上部の境界部260に沿って配置される。また、カード取込上部205の上部フック軸251が取り付けられる境界部260は、図25(a)に示すように、カード貯留部204に貯留された非会員用ICカード31の上部端面とは所定の距離を有している。
カード取込下部206は、下部フック254、下部フラップ255、下部フック軸256、下部フラップ軸257から構成されている。
下部フック軸256には、伝達ギヤ252を介してステップモータ253の動力が伝達される。下部フラップ軸257には、伝達ギヤ252を介してステップモータ258の動力が伝達される。なお、カード取込下部206は、下部フック軸256および下部フラップ軸257の2つの回転軸を有し、下部フック軸256、下部フラップ軸257のそれぞれを別個に制御することができる。また、下部フック254と下部フラップ255は、それぞれ衝突することなく回転することができる。さらに、下部フック軸256は、上部フック軸251とは逆回転する。
また、カード取込下部206は、カード処理機開壁部201bにおける内壁259面とカード貯留部204の溝とで形成される4つの境界部のうち、非会員用ICカード31の挿入方向に沿う下部の境界部261に沿って配置される。
まず、非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留動作について、図25を参照して説明する。なお、図25は、カード挿入口202側から見た状態を示している。
搬送ベルト214によって、カード貯留部204に対向する位置まで搬送された非会員用ICカード31は、下部フック254上に位置される(図25の(a))。そして、下部フック254は右回りに、上部フック250は左回りに回転する(図25の(b))。このときに、上部フック250は、下部フック254と回転の位相がずれており、下部フック254が図25(a)の位置の水平状態から右回りに動き始める場合、上部フック250は図25(a)の位置の垂直状態から左回りに動き始める。
また、上部フック250は、下部フック254より動作開始の回転角度が遅い分、下部フック254より回転速度が速く設定されている。これによって、非会員用ICカード31を上部フック250と下部フック254間に挟持することができる。なお、上部フック250と下部フック254の速さの差異は、例えば、下部フック254が180°回転する間に、上部フック250が270°回転する程度である。
非会員用ICカード31は、その底部の下部フック254との接触部と、下部フック254の表面の摩擦力によって保持され、非会員用ICカード31は下部フック254の動きに伴い、上方に持ち上げられる(図25の(c))。一方、左回りに回転する上部フック250は、非会員用ICカード31の上部の左側の側面を押圧し始める(図25の(c))。
なお、非会員用ICカード31の上端部位置と上部フック250の回転軸の間に隙間を持たせて、非会員用ICカード31が上方に移動する際、非会員用ICカード31の上端部が、上部フック250の一部または上部フック軸251に接触しないように移動可能な隙間を持たせている(図25の(c))。また、非会員用ICカード31の上端部とカード貯留部204の上部壁面の間に隙間を持たせて、非会員用ICカード31が上方に移動する際、非会員用ICカード31の上端部がカード貯留部204の上部壁面に接触しないように移動可能な隙間を持たせている(図25の(c))。
下部フック254は、さらに右回りに回転し、非会員用ICカード31の底部をカード貯留部204内に移動させる(図25の(d))。非会員用ICカード31の上部は、引き続き上部フック250によって、右方向に押圧され、カード貯留部204内に押し込まれる(図25の(d))。
上部フック250および下部フック254は、それぞれの回転方向にさらに回転し、双方によって非会員用ICカード31をカード貯留部204内に押圧する位置で停止する(図25の(e))。また、下部フラップ255は、新たに非会員用ICカード31の受け入れができるように、右回りに回転され、カード処理機開壁部201bの内壁259に対してほぼ垂直になる位置で停止する。なお、上部フック250および下部フック254は、図25の(e)に示された状態で常時待機する。
ここで、下部フック254の非会員用ICカード31との接触面は、例えば、ゴムのような摩擦係数の大きな物質で構成されることが好ましい。下部フック254の非会員用ICカード31との接触面を摩擦係数の大きな物質で構成することによって、非会員用ICカード31をカード貯留部204側に移動中に、非会員用ICカード31が下部フック254からすべり落ちることを抑制することができる。
次に、非会員用ICカード31のカード貯留部204からの取出動作について、図26を参照して説明する。なお、図26は、カード挿入口202側から見た状態を示している。
上部フック250および下部フック254は、図20の(a)に示された待機状態の位置から、上部フック250は右回りに、下部フック254は左回りに回転する(図26の(a))。また、下部フラップ255は、左回りに回転し、内壁259に接触してその回転を停止する(図26の(a))。
さらに、上部フック250および下部フック254は、それぞれの回転方向に回転する(図26の(b))。この際、非会員用ICカード31には、カード貯留部204に設けられたばね230による押圧力が、カード支持板207を介してカード貯留部204の出口方向に与えられている。一方、上部フック250および下部フック254は、非会員用ICカード31にかかる押圧力を支えながら回転している(図26の(b)および(c))。
上部フック250および下部フック254が、カード処理機開壁部201bの内壁259に対してほぼ垂直な位置で停止すると、非会員用ICカード31は、カード貯留部204から上部フック250および下部フック254間に移動される(図26の(d))。そして、ばね230による押圧力がかかる非会員用ICカード31の面と対向する面の一部が、搬送ベルト214に接触する。次に、搬送ステップモータ236が駆動され、搬送ベルト214が動作されて、1枚の非会員用ICカード31が搬送ベルト214によって、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される。
次に、非会員用ICカード31のカード排出部217への誘導動作について、図27を参照して説明する。なお、図27は、カード挿入口202側から見た状態を示している。
図25の(e)に示した待機状態において、非会員用ICカード31が挿入され、カード貯留部204に対向する位置に搬送された状態が図27の(a)に示された状態である。この状態で、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、カード貯留部204の限界検知部231によって貯留限界量に達していることが検知された場合には、下部フラップ255は、左回りに回転し、カード処理機開壁部201bの内壁259に接触してその回転を停止する(図27の(b))。また、この場合には、内壁259に下部フラップ255を収納する凹部を設け、下部フラップ255を収納する構造にしてもよい。
そして、下部フラップ255の支えがなくなった非会員用ICカード31は、重力と搬送タイヤ215の回転によって加えられる下方向の力によって落下し、カード排出部217を通過してカード回収部216に回収される。また、非会員用ICカード31がカード排出部217に搬送される際、前述したように、図23に示すソレノイド240を駆動し、搬送ベルト214による非会員用ICカード31への押圧力は取り除かれる。
また、図27の(a)に示された状態で、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押されたときに、カード貯留部204に非会員用ICカード31の貯留が可能な場合には、その非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。この場合、上部フック250は、図27の(a)に示された状態から左回りに回転し、カード貯留部204の側壁部に設けられた上部フック250の通過溝(図示しない)を通過し、後から挿入された非会員用ICカード31の左側の面をカード貯留部204側に押圧する。
また、下部フック254は、図27の(a)に示された状態から右回りに回転し、カード貯留部204の側壁部に設けられた下部フック254の通過溝(図示しない)を通過し、後から挿入された非会員用ICカード31の底面を支える。そして、図25を参照して説明した非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留動作によって、後から挿入された非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。
ここで、下部フラップ255は、図24に示される構成に限らず、例えば、図28に示すように、ソレノイド270を用い、新たに非会員用ICカード31がカード挿入口202から挿入されると、ソレノイド270が起動し、落下防止板271を突出させる構成にすることもできる。
第1の実施の形態に係るカード処理機においては、ICカード31は、その厚さ方向が重力方向に対して垂直になる姿勢で、挿入、搬送、およびカード貯留部204内に積層されて貯留される。従って、本カード処理機は、幅狭に形成することができ、例えば4cm幅のパチンコ台間等の、幅狭な空間にも好適に設置することが可能となる。
さらに、本カード処理機は、カード回収部216が、カード搬送分岐部よりも重力方向の下方部に備えられるている。従って、ICカード31をカード回収部216に搬送する場合、ICカード31を重力に抗して搬送するようなリフトアップ装置が不要であり、装置を小型化できる。そして更に、ICカード31を垂直にカード処理して、カード貯留部204が満杯でなければそのままカード貯留部204に再発行可能に貯留し、満杯であれば、そのままの姿勢を維持して重力作用を利用して回収することができるため、必要なカード搬送機構を必要最小限にすることができる。このため装置を小型にすることができる。
(台間機3、4、6の動作)
次に、図29および30を参照して、台間機3、4、6の動作について説明する。各台間機3、4、6における基本的な動作は同じであるので、ここでは、一例として台間機3(ユニット)における動作について説明する。図29は台間機3、4、6の構成部を示す図、図30は台間機3、4、6における動作の流れを示す図である。
また、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムにおける動作の説明をする。さらに、この説明では、会員用ICカード30を利用する場合には、再プレー受付機12で再プレー受付された後においては、再プレーFLGが1、再プレーに利用可能な玉数を再プレー用貯玉数として管理装置13が有しているシステムであることを前提とする。
図29に示すように、台間機3は、制御部300、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305から構成されている。
制御部300は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部300では、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305の各機部間の信号の出入力、および、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3、4、6と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。
カード処理部301は、カード挿入口3aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部300への出力、制御部300からの更新された有価情報などの会員用ICカード30または非会員用ICカード31への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留、カード貯留部204からの取り出しまたはカード回収部216への搬送を行うもので、前述したカード取込上部205およびカード取込下部206などで構成される。また、カード貯留処理部302は、カード貯留部204が貯留できる非会員用ICカード31の貯留限界量に達したか否かを判定する機能も有するものである。
カード位置検知部303は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送が、適切に行われたか否かを検知するもので、前述した、挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209、落下検知センサ210などで構成される。
選択ボタン検知部304は、貸玉ボタン3b、再プレー用貸玉ボタン3c、返却ボタン3dが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部300に信号を出力するものである。
貨幣識別部305は、貯留機構付き紙幣識別装置19からの信号に基づき4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御部300に出力するものである。ここでは、貨幣識別部305は、台間機3に一体的に構成されている。
そして、制御部300によって制御される、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305の各機器部は、次のように動作する。
以下に、図30を参照して動作を説明する。
制御部300は、会員用ICカード30、非会員用ICカード31または紙幣を受け入れるまで待機状態にある。貨幣識別部305は、紙幣の受け入れがされたか否かを判定する(ステップS310)。
ステップS310の判定で、Yesの場合、貨幣識別部305は、紙幣の入金額に対応する度数を制御部300に出力する。カード処理部301またはカード位置検知部303は常に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたか否かを判定している。そして、カード処理部301またはカード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード処理部301に挿入されていることが判定された場合、カード処理部301で会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDが読み取られる。制御部300に出力される。制御部300は、貨幣識別部305からの紙幣の入金額に対応する度数とカード処理部301からのIDの情報を島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS311)。管理装置13に送信された情報は、管理装置13に記録される(ステップS311)。ここで挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31が読み取りまたは書き込みが不可能な場合は、カード処理部301は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却する。
一方、カード処理部301またはカード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード処理部301に挿入されていないと判定された場合、前述した非会員用ICカード31のカード貯留部204からの取出動作(図26)で説明したように、カード貯留処理部302によって、カード貯留部204から非会員用ICカード31が取り出される。そして、取り出された非会員用ICカード31は、カード処理部301に搬送される(ステップS312)。
そして、カード処理部301に搬送された非会員用ICカード31は、カード処理部301によってIDが与えられる(ステップS312)。制御部300は、そのIDおよび紙幣の入金額に対応する度数を管理装置13に出力する(ステップS312)。管理装置13は、その情報をIDに基づいて記録する(ステップS312)。そして、ステップS318へ進む。
ステップS310の判定で、Noの場合には、カード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されているか否かが判定される(ステップS313)。
ステップS313の判定で、Noの場合には、制御部300は待機状態となる。ステップS313の判定で、Yesの場合には、カード処理部301によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報の読み取りおよび書き込みが可能か否かが判定される(ステップS314)。
ステップS314の判定で、Yesの場合には、制御部300は、カード処理部301に会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。その情報を受け取ったカード処理部301は、カード挿入口3aから会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却(カード挿入口3aへ返送)する。(ステップS315)。
ステップS314の判定で、Noの場合には、カード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送に不良があるか否かが判定される(ステップS316)。
ステップS316の判定で、Yesの場合には、制御部300は、表示部3eに搬送不良が発生したことを表示させる(ステップS317)。また、制御部300は、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に、搬送不良の情報を出力する。管理装置13は、その搬送不良の情報に基づいて、景品管理機(POS)11などに搬送不良が発生に基づく情報を出力する(ステップS317)。また、ブザー、場内放送などで搬送不良が発生したことを報知することもできる(ステップS317)。ここで、カード搬送不良の原因となるカードが取り除かれるまで待機したのちステップS318へ進む。
ステップS316の判定で、Noの場合には、会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶されたIDをカード処理部301で読み取る(ステップS318)。
カード処理部301は、読み取ったIDを、制御部300に出力し、さらに制御部300はそのIDを管理装置13に送信する。そして、管理装置13は、そのIDで管理されている有価情報などを読み取り、読み取った情報をネットワーク8、島コンピュータ7を介して制御部300へ送信する(ステップS318)。制御部300は、管理装置13から送信された情報のうち有価情報の一部を、表示部3eに表示する(ステップS318)。
貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aから入金がされたときには、貨幣識別部305でその入金額を判定し、その入金額の情報を制御部300に出力する(ステップS318)。制御部300は、その情報を島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS318)。管理装置13では、入金額の情報に基づいてID毎にその入金分の度数を度数残高に積算して書き込む(ステップS318)。
選択ボタン検知部304で、遊技者が貸玉ボタン3bを選択することに基づく貸玉要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS319)。ステップS319の判定がYesの場合には、その貸玉要求信号が制御部300に出力される(ステップS320)。
制御部300では、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDに対応する度数残高を管理装置13から読み出し、この度数残高と貸玉要求信号に相当する度数とを比較し、度数残高が貸玉要求信号に相当する度数より大きければ、その貸玉要求信号に基づく貸玉排出動作信号を制御部300を介してパチンコ機2の制御部に送信し、所定数のパチンコ玉のパチンコ機2の上皿への貸し出しを行わせる(ステップS320)。
また、制御部300は、度数残高から貸玉要求信号に相当する度数を減算し、その減算された度数残高を管理装置13へ送信する。管理装置13は、その減算された度数残高に基づく情報をID毎に書き込む。(ステップS320)。さらに、会員用ICカード30が利用されている場合には、管理装置13では、貸玉要求信号に相当する度数に応じて付与されるポイントをIDに基づいて加算する(ステップS321)。
ステップS319の判定がNoの場合には、選択ボタン検知部304で、遊技者が再プレー用貸玉ボタン3cを選択することに基づく再プレー用貸玉要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS322)。
ステップS322の判定がYesの場合には、再プレー用貸玉要求信号がIDに基づいて、制御部300から管理装置13に送信される。管理装置13は、IDに基づいて管理されている再プレーFLGの値を制御部300に出力する。
制御部300では、管理装置13からの再プレーFLGの値を判定する(ステップS323)。再プレー受付機12で受付されたときには、管理装置13内の記録値である再プレーFLGが1となり、受付されていないときには、再プレーFLGが0となっている。
ステップS323の判定において、再プレーFLGが1であることが制御部300によって判定された場合、制御部300は、再プレー用貸玉要求信号をパチンコ機2の制御部に出力する(ステップS324)。パチンコ機2の制御部は、パチンコ機2から所定数のパチンコ玉の貸し出しを行わせる(ステップS324)。また、制御部300は、再プレー用貸玉要求信号に相当する玉数の情報を管理装置13に出力する。そして、管理装置13では、再プレー用貯玉数から再プレー用貸玉要求信号に相当する玉数が減算され、減算後の再プレー用貯玉数がID毎に書き込まれる(ステップS324)。
一方、ステップS323の判定において、再プレーFLGが0であることが制御部300によって判定された場合、パチンコ玉の貸し出しは行われず、ステップS327へ進む。このときには、例えば、制御部300は、表示部3eに「再プレーできません。」などの表示をさせることもできる。また、ステップS322でNoと判定されると、ステップS325に進む。
続いて、制御部300は、管理装置13から再プレー用貯玉数の情報を受信し、 との通信によって得た再プレー用貯玉数が0か否かを判定する(ステップS325)。ステップS325の判定において、Yesの場合には、制御部300は、再プレーFLGの数値を0に書き換える情報を管理装置13に出力する(ステップS326)。そして、管理装置13では、IDに基づいて再プレーFLGの数値が0に書き換える(ステップS326)。
ステップS325の判定において、Noの場合には、選択ボタン検知部304で、返却ボタン3dを選択することに基づく返却要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS327)。
ステップS327の判定において、Noの場合には、選択ボタン検知部304は、その情報を制御部300に出力する。そして、カード処理部301またはカード位置検知部303は、会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS328)。
ステップS328の判定において、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。そして、制御部300は、ランプ3fに赤色を点灯させ(ステップS329)、ソレノイドでカード挿入口3aを封鎖させる(ステップS330)。
一方、ステップS328の判定において、Noの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報は制御部300に出力する。
続いて、カード処理部301またはカード位置検知部303は、非会員用ICカード31が挿入されているか否かを判定する(ステップS331)。
ステップS331の判定において、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。そして、制御部300は、ランプ3fに青色を点灯させ(ステップS332)、ソレノイドでカード挿入口3aを封鎖させる(ステップS330)。ステップS331の判定において、Noの場合には、リターンしてスタートに戻る。
ステップS327の判定において、Yesの場合には、選択ボタン検知部304は、その情報を制御部300に出力する。さらに、カード処理部301またはカード位置検知部303が、非会員用ICカード31があるか否かを判定する(ステップS333)。
ステップS333の判定において、Noの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、カード処理部301に、カード挿入口3aより会員用ICカード30を返却する情報を出力する。カード処理部301は、その情報に基づいて会員用ICカード30を返却(カード挿入口3aへ返送)する(ステップS334)。
一方、ステップS333における判定で、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。続いて、カード処理部301は、非会員用ICカード31に度数残高があるか否かを判定する(ステップS335)。
ステップS335の判定において、Yesの場合には、カード処理部301は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、カード処理部301に、カード挿入口3aより非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。そして、カード処理部301は、その情報に基づいて非会員用ICカード31を返却(カード挿入口3aへ返送)する(ステップS336)。
ステップS335の判定において、Noの場合には、カード処理部301は、その情報を制御部300に出力する。続いて、カード貯留処理部302は、カード貯留部204が貯留量が限界か否かを判定する(ステップS337)。
ステップS337の判定において、Yesの場合には、カード貯留処理部302は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、前述した非会員用ICカード31のカード排出部217への誘導動作(図27)を行わせる情報をカード貯留処理部302に出力する。そして、カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31をカード回収部216へ搬送する(ステップS338)。
ステップS337の判定において、Noの場合には、カード貯留処理部302は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、前述した非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留動作(図25)を行わせる情報をカード貯留処理部302に出力する。そして、カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31をカード貯留部204に貯留する(ステップS339)。
(カード処理機340の第2の実施の形態)
次に、カード挿入口3a、4a、6aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の処理を行うカード処理機の第2の実施の形態を図31乃至45を参照して説明する。なお、第1の実施の形態のカード処理機200の構成と同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図31は、カード処理機340の斜視図を示す。また、図32は、図31のカード処理機340のA−A断面図、図33は、図31のカード処理機340のB−B断面図を示す。
カード処理機340は、カード処理機本体341a、カード処理機開壁部341b、カード挿入口202、リーダライタ部203、カード貯留部204、挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209、落下検知センサ210、搬送ベルト342から主に構成されている。
リーダライタ部203は、IC部203a、アンテナ部203bから構成される。リーダライタ部203では、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31からの情報の読み取りや、会員用ICカード30または非会員用ICカード31への情報の書き込みが行われる。また、リーダライタ部203は、カード処理機開壁部341bの外壁側に設置され、会員用ICカード30または非会員用ICカード31とカード処理機開壁部341bの壁部を介して情報の送受信を行っている。
なお、リーダライタ部203で読み取り、書き込み、または、読み取りおよび書き込みが不可能な会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入された場合には、その会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される。
搬送ベルト342は、リーダライタ部203およびカード貯留部204が設けられたカード処理機開壁部341bの内壁に対向して、カード処理機本体341aに設けられた開口部に配置され、上下2段に設けられている。例えば、搬送ベルト342が、下1段にのみ設けられている場合には、カード貯留部204に貯留されている非会員用ICカード31の下部が押さえられるために、非会員用ICカード31の上部は、カード処理機本体341aの内壁側に偏る。これによって、カード貯留部204に貯留すべき非会員用ICカード31のカード貯留部204への移動が妨げられる。しかし、図32に示すように、上下2段に搬送ベルト342を設けることで、カード貯留部204に貯留されている非会員用ICカード31のカード処理機本体341aの内壁側への偏りが抑制されるので、カード貯留部204に貯留すべき非会員用ICカード31のカード貯留部204への移動をスムーズに行うことができる。
また、図34のカード処理機340のC−C断面図に示すように、搬送ベルト342は、回転軸237によって伝達された搬送ステップモータ236の回転によって動作する。また、上下2段に設けられた搬送ベルト342は、同期して動作する。搬送ベルト342の動作によって、カード挿入口202から挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、所定の位置まで搬送される。
また、図34に示すカード処理機340のD−D断面図を図35に示す。同図に示すように、搬送ベルト342は、3種の回転ギヤ344a、334b、344cで構成された5つの回転ギヤで回転されている。回転ギヤの径は、回転ギヤ344a、回転ギヤ334b、回転ギヤ344cの順に大きい。また、径が一番小さい回転ギヤ344aは、カード挿入口202側に配置され、次に径の大きい回転ギヤ334bが所定の間隔をおいて配置されている。さらに、径の一番大きい3つの回転ギヤ344cが、それぞれ所定の間隔をおいて配置されている。
ここで、搬送ベルト342には、突出部345が形成され、搬送ベルト342が回転したときに、カード処理機開壁部341bの内壁に接触しないように、カード処理機開壁部341bの内壁には、突出部345が通過できるように凹部346が形成されている。突出部345の突出高さは、非会員用ICカード31の厚さよりも若干小さい。
カード貯留部204は、度数残高がゼロになった非会員用ICカード31を貯留する部分である。また、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が台間機に挿入され、遊技終了後に度数残高がある場合には、その度数残高およびIDを記憶させて発券するための非会員用ICカード31がカード貯留部204から取り出される。カード貯留部204は、カード処理機開壁部341bのカード通路側の壁に、非会員用ICカード31の縦横のサイズよりも大きな縦横サイズの凹部を形成することによって構成される。
図31に示すように、カード挿入口202は、重力方向に対して傾いて形成されている。また、図34に示すように、カード挿入口202の傾きに対応して、カード貯留部204の凹部の底面は、その底面の壁部の厚さが重力方向に対して増加するように、重力方向に対して傾いて形成されている。さらに、カード通路も、カード挿入口202の傾きに対応して重力方向に対して傾いて形成されている。これによって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31を搬送する搬送ベルト342、回転軸237などもカード挿入口202の傾きに対応して傾いて設置されている。なお、カード貯留部204に貯留されている非会員用ICカード31の底面を支えるカード貯留部204の側壁部の面は、重力方向に対して垂直な面、つまり水平面で構成されている。
このように、カード貯留部204に貯留される非会員用ICカード31が、その下部をカード処理機本体341aの内壁側に、その上部をカード支持板207側に位置させることで、カード排出部217に貯留されている非会員用ICカード31が、なだれ落ちるのを防止することができる。
また、カード貯留部204の凹部の底面には、一端が凹部の底面に固定され、他端がカード支持板207に固定されたばね230が設けられている。また、カード貯留部204の凹部の底面およびその底面に対向するカード処理機本体341aの内壁には、貯留カード空検知部350が設置され、一方が発光部、他方が受光部である。この貯留カード空検知部350は、カード貯留部204に非会員用ICカード31が貯留されていないことを検知するものである。貯留カード空検知部350には、例えば、光学的センサなどが用いられる。
また、カード貯留部204の凹部の底面には、電磁石351が取り付けられている。また、カード支持板207の電磁石351と対向する位置には、金属板352が取り付けられている。なお、金属板352を構成する材料には、磁性体が用いられる。ここで、電磁石351を作動すると、金属板352は、電磁石351に引き付けられ、ばね230を押圧する方向(図34では右方向)に移動する。そして、カード貯留部204に貯留されている非会員用ICカード31の一部をカード排出部217に導く。
挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209および落下検知センサ210は、例えば、光学的センサで構成される。各検知センサは、2つの対になるセンサで構成され、2つの対になるセンサは、カード通路を挟んで対向するように配置されている。ここで、2つの対になるセンサの一方は発光部、他方は受光部で構成されている。
次に、カード挿入口202から挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送動作を図36乃至45を参照して説明する。ここで、図36乃至39および43乃至45には、図34のD−D断面図が示され、図40乃至42には、図31のC−C断面図が示されている。
挿入検知センサ208が、カード挿入口202から会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたことを検知すると、搬送ステップモータ236を駆動し、搬送ベルト342を作動させる(図36)。
会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、搬送ベルト342によって、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される。ここで、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31と搬送ベルト342との間の摩擦力によってすべることなく搬送される。そして、その情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が搬送されたことが、位置セット検知センサ209によって検知されると、搬送ベルト342の動作が停止される(図37)。
会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報が、リーダライタ部203で読み取られる。会員用ICカード30が用いられた場合には、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押されると、最新の情報がリーダライタ部203によって会員用ICカード30に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される。なお、会員用ICカード30が用いられた場合には、度数残高がゼロでもカード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図38)。
非会員用ICカード31が用いられた場合には、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有すれば、最新の情報がリーダライタ部203によって非会員用ICカード31に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図38)。
一方、度数残高がゼロのときには、搬送ベルト342を再度作動し、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に対向する位置まで搬送される(図39)。
カード貯留部204に対向する位置まで搬送するときには、図37に示すように、カード貯留部204に貯留された非会員用ICカード31は、最大径の3つの回転ギヤ344cによって、その非会員用ICカード31の搬送方向奥側のほぼ半分の面が、上下2本の搬送ベルト342によって支持されている。このように支持されることによって、貯留された非会員用ICカード31のカード挿入口202側の面と、搬送ベルト342との間に、回転ギヤ344bの径と回転ギヤ344cの径の差に対応する隙間が形成される。
搬送される非会員用ICカード31は、搬送ベルト342に搬送されてその隙間に挿入される。そして、非会員用ICカード31の先端部が、ばね230により回転ギヤ344cの方向に押圧される貯留された非会員用ICカード31と搬送ベルト342を介して回転ギヤ344cとが接触する位置に到達すると、搬送ベルトが回動しても搬送する非会員用ICカード31は搬送ベルト342に対し滑ってしまい一旦停止する。そして、移動してきた突出部345が非会員用ICカード31の後端部に当接し押圧して、非会員用ICカード31を貯留された非会員用カードIC31と搬送ベルト342を介して回転ギヤ344cとが接触する位置に押し込む。最終的には、突出部345は回動を続けて、カード貯留部204に対向する位置となるまで、非会員用ICカード31を、カード貯留部204に貯留される位置とするまで搬送する(図39)。
ここで、回転ギヤ344a、回転ギヤ344b、回転ギヤ344cは、カード処理機本体341aの内壁に対して、それぞれの回転面が直線的に配列されるのが好ましく、これによって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31をスムーズに搬送することができる。また、回転ギヤ344a、344b、344cと搬送ベルト342が滑らないようにするため搬送ベルト342はタイミングベルトであることが好ましい。
一方、カード貯留部204への非会員用ICカード31の貯留量が増加すると、ばね230は、カード貯留部204の凹部の底面側に縮められ、貯留されている非会員用ICカード31もカード貯留部204の凹部の底面側に移動する(図40)。
そして、カード貯留部204に貯留された非会員用ICカード31が所定量を超えると、貯留された非会員用ICカード31のカード支持板207側の非会員用ICカード31がカード排出部217の開口部に達し、重力によりカード排出部217を落下し、カード回収部216に回収される(図41)。このときに、電磁石351を作動し、金属板352を電磁石351に引き付け、非会員用ICカード31に対するばね230の押圧力を緩和してもよい。
また、図42に示すように、貯留された非会員用ICカード31のカード支持板207側の非会員用ICカード31に接するように、搬送タイヤ348を設けることもできる。搬送タイヤ348を設ける場合には、図31に示すように、カード挿入口202は、重力方向に対して傾いて形成される必要がなく、図42に示すように、重力方向に沿ってカード貯留部204、カード通路、搬送ベルト342、回転軸237などが形成される。
搬送タイヤ348は、カード支持板207と同様に、カード貯留部204の凹部の底面に一端が固定されたばね349の他端に取り付けられ、カード貯留部204に貯留している非会員用ICカード31の貯留量によって押圧されて移動することができる。また、搬送タイヤ348は、ステップモータ(図示しない)の駆動力によって回転させられ、非会員用ICカード31をカード回収部216に導く。このように、搬送タイヤ348を設けることで、スムーズに非会員用ICカード31をカード排出部217に導くことができる。この場合、落下検知センサ210は、非会員用ICカード31が、カード排出部217を通過したことを検知し、その検知後、搬送タイヤ348の回転は停止される。
ここで、電磁石351や搬送タイヤ348の駆動は、非会員用ICカード31がカード貯留部204に貯留される毎に行ってもよい。また、図21に示した限界検知部231を、カード貯留部204の凹部の底面に取り付け、その限界検知部231の検知情報に基づいて、電磁石351や搬送タイヤ348を駆動させてもよい。
次に、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入された場合について説明する。
会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入されると、搬送ベルト342は、カード挿入口202から会員用ICカード30または非会員用ICカード31を搬送路に導く場合の回転とは逆に回転させられる(図43)。
そして、搬送ベルト342の突出部345によって、カード貯留部204の開口側に貯留されている非会員用ICカード31をカード挿入口202側に押圧する。このとき突出部345に押圧された非会員用ICカード31は、カード貯留部204の開口部の一端に形成されたR部347によって、スムーズに搬送路に導かれる(図44)。ここで、突出部345の突出高さは、非会員用ICカード31の厚さよりも若干小さくされているので、突出部345が、複数の非会員用ICカード31を押圧することはない。
そして、非会員用ICカード31が、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される(図45)。
遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有すれば、最新の情報がリーダライタ部203によって非会員用ICカード31に書き込まれ、カード挿入口202から発行される(図38)。
一方、度数残高がゼロのときには、搬送ベルト342を再度作動し、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に対向する位置まで搬送される(図39)。 そして、再度、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。
なお、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入された場合に、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入されたのち直ちに、カード貯留部204から非会員用ICカード31が取り出される例を示したが、カード貯留部204からの非会員用ICカード31の取り出しは、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有することが確認されてから行われてもよい。
また、図46には、図31に示したカード処理機の他の構成の一例を示す。なお、図46は、図31のC−C断面に対応する断面図が示されている。
図46に示されたカード処理機の一例では、カード貯留部204の凹部の底面は、その底面の壁部の厚さが重力方向に対して減少するように、重力方向に対して傾いて形成されている。また、その傾きに対応して、カード挿入口を含めたカード通路も、重力方向に対して傾いて形成されている。これによって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31を搬送する搬送ベルト342、回転軸237、貯留されている非会員用ICカード31の底面を支えるカード貯留部204の側壁部の面なども同様に傾いて設置されている。
カード貯留部204に貯留された非会員用ICカード31は、その貯留量が所定の量を超えると、カード排出部217に自動的に落下し、カード回収部216に回収される。
このカード処理機の一例では、ばね230、カード支持板207、金属板352、電磁石351などを設けることなく構成することができるので、製作コストを削減することができる。
(カード処理機800の第3の実施の形態)
次に、カード処理機200に替えて記憶媒体処理システム1に採用することができる、請求項3および請求項20〜32に対応する第3の実施の形態のカード処理機(カード処理装置)800の説明をする。
図60は本第3の実施の形態に係るカード処理機800の斜視外観図である。
図60に示すように、カード処理機800の本体802は、シャーシー802aと、シャーシー802aの一側面の凹部に嵌合するよう設けられ、シャーシー802aに対して開閉可能に設けられたドア部材802bとから成る。直方体をなす本体802には、その端面に設けられ、非会員用ICカード31等のカード形状記憶媒体C(以下、単にカードCと呼ぶ)を受け入れるカード挿入口804と、内部のカード搬送路806(図60には図示せず)を介してカード挿入口804と連通し、下方に向かって開口するカード排出口808とが形成されている。カード挿入口804、カード搬送路806、およびカード排出口808は、ドア部材802bが閉められた状態で、シャーシー802aとドア部材802bとの間に、カードCの厚さより若干幅広の細隙状に形成され、カードCがその板面に平行な方向に通過可能となっている。
カード排出口808の下方には、図示しないカード回収庫が設けられ、カード処理機800はカードCをカード排出口808から排出することで、カードCをカード回収庫内に回収することができる。
また、本体802の外面には、接続端子部834が設けられ、カード処理機800は、例えば貨幣識別装置や玉貸し装置等の、他の機器とデータを送受信可能に設けられる。送受信の処理は、本体802内部に設けられた、CPUやメモリを備えROM等に記憶されたファームウェアプログラムを実行可能な、図示しない制御部によって行われる。
図61〜図63は、本第3の実施の形態に係るカード処理機800の構成を示す説明図である。
図61は、ドア部材802bを取り外した本体802(すなわちシャーシー802a)を、ドア部材802bが取り付けられる側面の側からみた説明図である。なお、図61上、破線で示された部材は、シャーシー802aの外観からは見られない、シャーシー802a内部の構成部材を表す。
図62は、図61の本体802のX−X断面を、本体802の底面側からみた説明図である。図63は、本体802を、図61の左側からみた説明図である。
なお、図62および図63においては、シャーシー802aにドア部材802bが取り付けられている状態を示している。
図62に示すように、ドア部材802bは、その一端側に設けられた軸810により回動自在にシャーシー802aに軸支され、シャーシー802aに対し開閉自在に設けられる。ドア部材802bの軸810が設けられた前記一端側の反対側の他端側には、ラッチ構造(図示せず)が設けられ、ラッチ構造によりドア部材802bは閉まった状態でロック可能に設けられる。
図61に示すように、カード搬送路806は、カード挿入口804と連通し、本体802の奥方向(図61上では右方向)に延びている。カード搬送路806の奥側(図61上では右側)は、下方に開口するカード排出口808と連通している。
カード排出口808は、図62に示すように、カード搬送路806のドア部材2b側の側壁と連続する壁部と、その壁部と対向してシャーシー802a側に設けられた振り分け案内部としての振り分け案内板814との間に形成されている。
カード排出口808の、振り分け案内板814を挟んで反対側には、振り分け案内板814とシャーシー802aの壁部との間に、カードCの数枚分(例として6枚分)の厚さの幅の空間が、カード貯留庫812として形成されている。
言い換えると、カード排出口808とカード貯留庫812とは並列して設けられ、板状の振り分け案内板814が、カード排出口808とカード貯留庫812との間に、カード排出口808とカード貯留庫812との仕切り壁として設けられている。
次にカード搬送部について説明する。
図61に示すように、カード搬送路806の片側の側壁を形成する、シャーシー802aの側壁には、カードCの進行方向(搬送方向)に細長の開口部820が形成され、開口部820の両端部に配置されたプーリー818aとプーリー818b間に掛け渡されたタイミングベルト816が、開口部820からカード搬送路806側へやや突出するように配設されている。カード搬送路806の奥側に位置するプーリー818aは、シャーシー802aに軸822を介して回転自在に軸支されている。軸822の一端側には、大歯車824が、カード搬送部の駆動源としてのステッピングモータ826の回転軸に固定されたピニオン826aと歯合して設けられている。
この構成により、ステッピングモータ826が回転駆動することで、駆動ローラーとしてのプーリー818aが回転駆動され、伴ってタイミングベルト816がカード搬送路806に沿って駆動する。
また、カード搬送路806の、前記片側の側壁に対向する、ドア部材802b側の側壁からは、図62に示すように、プーリー818aおよびプーリー818bのそれぞれに対応する位置に、回転自在の挟圧ローラー828a,828bが、カード搬送路806側にやや突出して設けられる。
プーリー818aおよびプーリー818bは、その回転軸がトーションバネ832によってそれぞれ挟圧ローラー828a,828b側に付勢されることで、挟圧ローラー828a,828bにタイミングベルト816を挟んで圧接される。トーションバネ832は、シャーシー802aの内部に固定された支持材830に取り付けられている。
プーリー818aおよびプーリー818b(タイミングベルト816)に圧接されることにより、挟圧ローラー828a,828bは、プーリー818a,818bおよびタイミングベルト816に伴って回転される。
なお、本第3実施の形態においては、プーリー818a,818bを挟圧ローラー828a,828b側へ付勢して圧接させる構成を採ったが、逆に、挟圧ローラー828a,828bをプーリー818a,818b側へ付勢して圧接させるよう構成してもよい。
ステッピングモータ826は、前記制御部によって、正逆転駆動および停止等の駆動が制御される。それに伴い、プーリー818a,818b、タイミングベルト816、および挟圧ローラー828a,828bも正逆転および停止制御される。
上記制御部、ステッピングモータ826、ピニオン826a、大歯車824、軸822、プーリー818a,818b、タイミングベルト816、および挟圧ローラー828a,828bにより、カードCを搬送するカード搬送部が構成される。
次にデータリードライト部について説明する。
図61に示すように、カード搬送路806の側壁内部には、ICカード等のカードCとデータを送受信して、カードCからデータを読み取ったり、カードCにデータを書き込んだりするカードリーダライタとしての、コイル状のアンテナ部836が設けられる。アンテナ部836がカードCから読み取ったデータは前記制御部に送られる。また、制御部はアンテナ部836を介してカードCにデータを書き込むことができる。制御部およびアンテナ部836により、データリードライト部が構成される。
図64は、カードCが、アンテナ部836とデータを送受信可能なリードライト位置に位置している状態を示す説明図である。図64に示すように、本第3の実施の形態においては、カードCのリードライト位置は、リードライト位置に位置するカードCの先に挿入された奥部が、振り分け案内板814のカード排出口808側に重なる位置に設定されている。
次に、振り分け案内部としての、板状の振り分け案内板814について説明する。
図65に、振り分け案内板814の底面拡大図(図61のX−X断面。ただし図65ではドア部材802bあり)を示す。なお、図65においては、説明に不要な部材は省略している。図65(a)から分かるように、振り分け案内板814は、カード排出口808とカード貯留庫812との間に、カード排出口808とカード貯留庫812との仕切り壁として、カード搬送路806を搬送されるカードCの板面とほぼ平行に設けられている。
振り分け案内板814の、カードCの導入側の一端部814xの拡大説明図を、図66に示す。振り分け案内板814の上下縁部(カードCの搬送方向に沿った両縁部)には、カード貯留庫812側にほぼ直角に折れ曲がって形成された折れ曲がり部814a(上縁側は図示せず)が設けられている。言い換えると、振り分け案内板814は、カードCの搬送方向に直交する断面が、コの字状となるよう形成されている。また、振り分け案内板814に対向する、カード貯留庫812の側壁には、折れ曲がり部814aが入り込む溝部(図示せず)が形成されている。
また、振り分け案内板814の一端部814x側には、折れ曲がり部814aから内側(上方)に、振り分け案内板814の板面と平行に突出して延び、振り分け案内板814のカード貯留庫812側の板面との間に、カードCが一枚のみ通過可能な幅(即ち、カードCの一枚分の厚さ以上、かつ二枚分の厚さ未満の幅)の隙間を形成する、カード通過規制部としての円筒形の邪魔ピン814bが設けられている。
また、図65に示すように、邪魔ピン814bのカード貯留庫812側は、カード貯留庫812に貯留されたカードCが出庫される時、そのカードCを前記隙間に案内するための面取りがなされている。面取りは、その稜線の一方が、邪魔ピン814bと振り分け案内板814との距離が最も短くなる箇所にくるよう設定され、その稜線からカード貯留庫812側に向かって斜めに切り落としたようになされる。また、振り分け案内板814の一端部814xがカード貯留庫812側の側壁の受け部802aaに当接する位置にあるときに、プーリー818aの周りのタイミングベルト816の外周をプーリー818aの軸線方向に延長したとした半円筒内に邪魔ピン814bが収まるように、前記面取りは形成される。
また、図66に示すように、振り分け案内板814の一端部814xは、プーリー818a(駆動ローラー)および挟圧ローラー828a(図66には図示せず)と重なる位置に配設され、振り分け案内板814の一端部814xには、プーリー818a(駆動ローラー)および挟圧ローラー828aをよける切り欠き部814cが形成されている。
また、図65に示すように、振り分け案内板814の、前記一端部814xの反対側の他端部814y寄りには、対向する(上下の)両折れ曲がり部814aのそれぞれの一部から延びる延出部814dが形成される。振り分け案内板814は、延出部814dに設けられた開口部を貫通する、カードCの搬送方向に垂直かつ搬送されるカードCの板面と平行な回転軸814eに軸支されて、回動(移動)可能に設けられる。
また、振り分け案内板814の、回転軸814eよりも前記他端部814y側は、本体802から突出している。他端部814yは、シャーシー802aに固定された支持部材838上の、付勢部材としてのバネ840によって、カード貯留庫812からカード排出口808へ向かう方向(図65(a)では上方)に向かって付勢されている。これにより、振り分け案内板814の、他端部814yの回転軸814eを挟んで反対側の一端部814x側は、カード排出口808からカード貯留庫812へ向かう方向(図65(a)では下方)に向かって付勢されることとなる。振り分け案内板814の一端部814xは、シャーシー802aのカード搬送路806を形成する側壁部の、受け部802aaに当接して止められている。
次に、振り分け案内板814を変位させる案内部駆動手段としての案内板駆動手段について説明する。
支持部材838に隣接して(図65(a)では支持部材838奥方向に隣接して)、電磁石842が設けられる。電磁石842は、前記制御部によって通電、非通電が切り替えられる。
制御部が電磁石842に通電した時には、電磁石842は、鉄やステンレス等の金属板で構成された振り分け案内板814の前記他端部814yを、バネ840の付勢力に抗してカード貯留庫812へ向かう方向(図65(a)では下方)に向かって引きつける。これにより、図65(b)に示すように、一端部814x側は、カード排出口808側(図65(b)では上方)へ移動され、ドア部材802bのカード搬送路806を形成する側壁部の、受け部802baに当接する。
また、制御部が電磁石842の通電を止めた時には、電磁石842による振り分け案内板814の引きつけ力が働かなくなるため、振り分け案内板814の他端部814yは、バネ840の不勢力によって、カード排出口808へ向かう方向(図65(b)では上方)に向かって移動され、他方、他端部814yの反対側の一端部814x側は、カード貯留庫812へ向かう方向(図65(b)では下方)に向かって移動されて、一端部814xは受け部802aaに当接する、図65(a)の位置に復帰する。
制御部、バネ840および電磁石842により、振り分け案内板814を駆動する案内板駆動手段が構成される。
なお、振り分け案内板814の前記他端部814y側には、振り分け案内板814本体よりも肉厚の、鉄やステンレス等の金属板814fを取り付け、電磁石842による吸着力を高めるとよい。
なお、振り分け案内板814の本体と金属板814fとの間には、キック板844が設けられるが、これについては後述する。
また、振り分け案内板814の、前記一端部814x寄りの中途部には、カード貯留庫812側に突出する凸部814gが形成される(図61および図68参照)。凸部814gは、カードCが新たにカード貯留庫812に貯留される際に、カード貯留庫812に既に貯留されているカードCに当接することで、振り分け案内板814とカード貯留庫812に既に貯留されているカードCとの間に、新たに貯留されるカードCが進入可能な間隙を生じさせる作用をもつ。
なお、凸部814gのより詳細な作用については、後述するカード処理機800の動作説明の中で述べる。
また、カード処理機800は、図68に示すように、カード貯留庫812内のカードCの、カード貯留庫812の奥側の端部側を、振り分け案内板814に向かって押し付ける付勢部材としての板バネ852を備える。板バネ852は、カード貯留庫812を画成するシャーシー802aの側壁に一端が固定され、他端はカード貯留庫812の奥側に向かって延び、振り分け案内板814に向かって付勢している。
次に、カード取り出し手段を構成する押し出し部材としてのキック板844について説明する。
キック板844は、図68に示すように、カードCの厚さよりも若干薄い平板状に形成され、振り分け案内板814の他端部814y側の、振り分け案内板814の本体のカード貯留庫812側の板面と金属板814fとの間に配設される。
キック板844には、その板面から、その板面に垂直な方向に延びるピン844aが設けられる。図61に示すように、ピン844aが、振り分け案内板814本体に、カードCの搬送方向に細長く形成された溝部814hを貫通することで、キック板844は、振り分け案内板814のカード貯留庫812側の面に沿って、搬送方向に摺動可能に設けられる。
図61に示すように、キック板844に固定されたピン844aは、軸850aにより回動自在に軸支されたレバー850に連繋され、レバー850の回動により、搬送方向に往復摺動可能となっている。レバー850は、シャーシー802aの基体にに連続するベース部846上に固定されたプランジャー型ソレノイド848の往復駆動部848aにより回動駆動される。プランジャー型ソレノイド848は、前記制御部によって駆動制御される。
なお、キック板844の作用については、後述するカード処理機800の動作説明の中で詳述する。
また、図61に示すように、カード搬送路806を形成するシャーシー802aの側壁には、挿入または搬送されるカードCを検出する、カード検出手段としてのフォトセンサ854,856が設けられる。フォトセンサ854は、カード搬送路806のカード挿入口804寄りに設けられる。フォトセンサ856は、振り分け案内板814のカードCの導入側端部814xの近くに、振り分け案内板814のもう一つの切り欠き部814iを通してカードCを検出可能に配設される。フォトセンサ854,856によるカードCの有無の検出状態は、前記制御部に伝達される。
次に、カード処理機800の動作について説明する。
以下の動作の説明の前提として、カード処理機800は、パチンコ玉等の遊技媒体の貸し出しシステムに用いられ、パチンコ店(遊技店)のパチンコ台間の台間玉貸し機に組み込まれ、貨幣識別装置や、パチンコ玉(遊技媒体)を貸し出すべく排出する玉貸し装置等と通信可能に接続されているものとする。カード処理機800の制御部は、前記接続端子部834(図60参照)を介して、貨幣識別装置からは遊技者が投入した貨幣分の有価価値情報を受信でき、また玉貸し装置に対しては任意の有価価値分のパチンコ玉を排出するよう、コマンドや情報を送信することができるものとする。
また、カード処理機800が扱うカードCには、金額や貸し出し可能玉数等の有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶されているものとする。
有価価値特定情報は、例えば、金額や貸し出し可能玉数等の有価価値を直接表す情報であってもよいし、各カードCに固有のID番号であってもよい。
カードCには、有価価値特定情報として、金額情報が直接記憶されているものとする。
なお、有価価値特定情報が各カードCに固有のID番号である場合には、例えば、遊技店内や遊技店経営会社内に設置された管理コンピュータに、各カードCのID番号と、金額や貸し出し可能玉数等の有価価値を表す情報とを、関連付けて記憶させておき、台間玉貸し機がその管理コンピュータと通信して、有価価値を特定および更新できるよう、遊技媒体の貸し出しシステムを構成すればよい。
カード処理機800の動作の説明に移る。
図61において、遊技者等がカード挿入口804からカードCを差し込むと、フォトセンサ854がカードCを検出して制御部がカード挿入を認識する。制御部はステッピングモータ826を制御してタイミングベルト816を搬送方向(カード搬送路806の奥方向)に駆動させる。カードCは挟圧ローラー828a,828bとタイミングベルト816との間に挟圧されて、カード搬送路806内を搬送される。
ここで、振り分け案内板814は、図65(a)に示すように、通常(すなわち電磁石842に通電を行わない状態では)、バネ840の付勢力によりカードCの進入側の端部814xがカード貯留庫812側の側壁の受け部802aaに当接した位置で止まっている。この状態で、カードCを図64のリードライト位置まで搬入させると、図67に示すように、カードCの搬送方向先端側は、振り分け案内板814のカード排出口808側の面に沿って進行する。
制御部は、奥側のフォトセンサ856(図61参照)がカードC先端を検出してからのステッピングモータ826の回転角度(ステップ数)を制御することで、カードCをリードライト位置に正確に位置決めすることができる。なお、カード搬送部の駆動源として直流モータを用いた場合には、ロータリーエンコーダを使用すれば、カードCの正確な搬送位置精度を確保することができる。
続いて、制御部は、アンテナ部836を介してカードCと通信を行い、カードCに記憶された金額情報を読み取り、その金額情報で許される範囲内の所定数のパチンコ玉を排出するよう指示するコマンドを、図示しない玉貸し装置に送信する。玉貸し装置は、指示された分のパチンコ玉を排出し、遊技者は遊技を行うことができる。
制御部は、カードCに記録されていた金額情報から、排出したパチンコ玉分の金額を差し引いて求めた差し引き金額情報を、アンテナ部836を介してカードCに再記録して、カードCの金額情報を更新する。
ここで、カードCの更新された金額情報が0となる前に、即ち残金がある状態で、遊技者が遊技を止めた場合には、制御部は、カードCをカード挿入口804外へ排出する制御を行い、カードCを遊技者に返却する。この制御は、ステッピングモータ826を、カードCをカード挿入口804からリードライト位置へと導いた際とは逆方向に逆転させて、タイミングベルト816等を逆転させることで行うことができる。
他方、カードCの更新された金額情報が0となった状態で、遊技者が遊技をやめた場合、制御部は、カードCをカード貯留庫812または前記カード回収庫(図示せず)内に回収する処理を行う。これは、金額情報が0となったカードCが遊技者の手に渡らないようにし、カードCの金額情報が不法に書き換えられて再利用されるといった犯罪を防ぐ目的と、カードCを確実に再利用する目的とからである。制御部は、カード貯留庫812内が満杯、すなわちカード貯留庫812内に貯留可能枚数(本第3の実施の形態では6枚)分のカードCが既に貯留されているか否かを判断する。この判断は、カード貯留庫812にカードCが搬入出される度にインクリメントまたはデクリメントされる、メモリ上の貯留数カウンタの値を判定することで行われる。この判定の結果、カード貯留庫812が満杯だった場合には、制御部は、カードCをカード排出口808外に搬送してカードCを排出し、カード回収庫に回収させる制御を行う(詳細は後述する)。一方、前記判定の結果、カード貯留庫812が満杯でない場合には、制御部は、カードCをカード貯留庫812内に搬入する制御を行い(詳細は後述する)、前記貯留数カウンタをインクリメントする。
なお、カード貯留庫812の前記貯留可能枚数は、物理的にカード貯留庫812内に貯留可能なカードCの上限枚数に設定してもよいし、物理的にはある程度の余裕を持たせて、上限枚数より少なめに設定してもよい。即ち、カード貯留庫812が満杯な状態とは、カード貯留庫812内のカードCの枚数が、設定された前記貯留可能枚数に達した状態を言い、必ずしもカード貯留庫812に新たにカードCを貯留することが物理的に不可能な状態のみを指すわけではない。
制御部の、カードCをカード排出口808から排出する制御は、ステッピングモータ826を制御してタイミングベルト816を搬送方向に、カード排出口808に向かって駆動させることで行うことができる。この制御により、カードCは、図67に示した位置を経てさらにカード搬送路806の奥方向(カード排出口808側)に搬送され、カードCの搬送方向後端部がタイミングベルト816(プーリー818a、挟圧ローラー828a)を過ぎた時点で、重力によって下方に開口するカード排出口808から落下し、図示しない前記カード回収庫内に回収される。
次に、制御部の、カードCをカード貯留庫812内に搬入する制御につき説明する。カードCのリードライト位置は、図64に示すように、カードCの先端側が、振り分け案内板814のカード排出口8側に重なる位置となっている。
ここから、カードCをカード貯留庫812内に導くには、制御部は、カードCを、前記カード搬送部により一旦振り分け案内板814による分岐位置よりも前に戻した後、振り分け案内板814を位置制御して、振り分け案内板814に対して反対側のカード貯留庫812へ搬送させる。
すなわち制御部は、まず、ステッピングモータ826を制御して、カードCをカード挿入口804側に、搬送方向に逆行するよう搬送し、カードCの奥側端部が、振り分け案内板814の端部814xよりもカード挿入口804側に位置するまで(即ち、振り分け案内板814による分岐位置よりも前の位置に)移動させる。
続いて、図65(b)に示すように、電磁石842に通電制御を行い、振り分け案内板814の端部814xがカード排出口808側の側壁の受け部802baに当接するよう位置制御する。ここで、図68(a)に示すように、カード貯留庫812内に既に貯留されているカードCaは、そのカード貯留庫812奥側の端部が板バネ852により振り分け案内板814に圧接され、カード貯留庫812の導入側の端部側には振り分け案内板814の凸部814gが当接するため、カード貯留庫812の導入側においては、振り分け案内板814とカード貯留庫812に既に貯留されているカードCaとの間には間隙858が生じている。続いて、ステッピングモータ826を制御して、カードCを搬送方向(カード搬送路806の奥方向)へ搬送することにより、カードCの搬送方向先端部は振り分け案内板814に案内されて、カード貯留庫812側に進入する(図68(b))。この際、カードCは、間隙858に進入する。もし凸部814gおよび板バネ852がなければ、カード貯留庫812に既に貯留されているカードCaの位置は安定しないため、カードCが、カードCaの端部に当たって引っ掛かり、カード貯留庫812内にスムーズに進入することができないといった不具合が生じる場合がある。
このようにカードCの搬送方向先端側をカード貯留庫812側へ案内させた後、制御部は、電磁石842の通電を切り、振り分け案内板814の端部814xをカード貯留庫812側へ移動するよう制御する。これにより、振り分け案内板814は、カードCをカード貯留庫812側のタイミングベルト816を介してプーリー818a(駆動ローラー)に圧接させる。こうすることにより、図68(c)のように、プーリー818a(駆動ローラー)は、タイミングベルト816を介して、カードCの搬送方向後端部に至るまで、カードCに好適に当接し、カードCをカード貯留庫812内に残らず送りきることができるのである。
さらに、プーリー818aおよび挟圧ローラー828aは、振り分け案内板814と重なる位置に配設されているため、カードCをカード貯留庫の内方に確実に送りきることができるのである。
このようにして、搬入されたカードCは、カード貯留庫812内に積層されて貯留される。
なお、リードライト位置が、リードライト位置に位置するカードCが、振り分け案内板814のカード排出口808側に重なる位置に設定されていることにより、リードライト位置のカードCと振り分け案内板814とが重ならなずに搬送方向に直列に並ぶよう設定されている場合に比較して、カード処理機800の搬送方向の長さを短く設計することが可能となり、装置の小型化が図れる。
もちろん、リードライト位置を、リードライト位置に位置するカードCが、振り分け案内板814のカード貯留庫812側に重なる位置に設定してもよい。この場合に、リードライト位置のカードCを、振り分け案内板814に対して反対側のカード排出口808側に導く際には、同様に、カードCを、前記カード搬送部により一旦振り分け案内板814による分岐位置よりも前に戻した後、振り分け案内板814を位置制御して、振り分け案内板814に対して反対側のカード排出口808へ搬送させる。
次に、台間玉貸し機に設けられた貨幣識別装置に貨幣が投入された場合の、カード処理機800の動作について説明する。
遊技者が、遊戯中に貨幣識別装置に貨幣を投入し、その際に、既にカード処理機800内のリードライト位置にカードCがある場合、制御部はそのカードCの金額情報に、投入された貨幣の金額分を足し合わせて、カードCの金額情報を、その足し合わせて求められた新たな金額情報に書き換える。これにより、遊技者は、その新たな金額分のパチンコ玉を借り受けることが可能となる。
一方、遊技者が、カードCを持たずに(即ちカード処理機800にカードCを挿入せずに)貨幣識別装置に貨幣を投入した場合や、挿入したカードCがカード貯留庫812やカード回収庫に回収されてしまった後で貨幣識別装置に貨幣を投入した場合には、制御部は、カード貯留庫812内に貯留されているカードCを、カード取り出し手段により、一枚あて、リードライト位置まで搬送して、そのカードCに投入された金額分の金額情報を書き込んで、遊技を可能とする。
カード貯留庫812からカードCを一枚あてリードライト位置まで移動させる際の、制御部の制御を説明する。
まず、制御部は、まずタイミングベルト816を、搬送方向に逆行、即ち、カード搬送路806側からカード挿入口804側へ向かうよう、逆駆動させる。続いて、プランジャー型ソレノイド848を通電駆動させ、図69に示すように、キック板844を、カード貯留庫812内へ向けて移動させる。一方、カード貯留庫812内のカードは、そのカード貯留庫812の奥側、すなわちキック板844側の端部が、板バネ852により振り分け案内板814に向けて付勢されることで、最も振り分け案内板814側のカードCは振り分け案内板814に接触して位置している。従って、カードCの厚さよりも若干薄く形成され、振り分け案内板814に沿って移動するキック板844は、最も振り分け案内板814側のカードCの端面に当接して、カードCをカード貯留庫812の外側へ向かって移動させることとなる。そのカードCのもう一方の端部は、図69に示すように、邪魔ピン814bの面取り面に案内されて、振り分け案内板814と邪魔ピン814bとの間を通過し、タイミングベルト816と挟圧ローラー828aとの間に挿入される。これにより、カードCはカード搬送部により搬送されて、リードライト位置まで搬送される。また、制御部は、前記貯留数カウンタをデクリメントする。
なお、このとき、キック板844または移動されるカードCとの間の摩擦力等によって、カード貯留庫812内の他のカードCaまでもがカード貯留庫812外へ出て、複数のカードC,Caがカード搬送部に搬送されてしまう不具合が懸念されるが、邪魔ピン814bと振り分け案内板814との間の隙間は、カードC,Caの2枚分の厚さよりも狭く設定されているため、その隙間を通過してカード搬送部に当接するカードCは必ず一枚のみとなり、懸念される前記不具合は発生し得ない。
カード搬送部により再搬送されたカードCは、リードライト位置に搬送可能され、貨幣識別装置に投入された前記貨幣の金額分の金額情報が書き込まれ、遊技者の遊技に供される。
その後、遊技者が遊技を終えた際には、このリードライト位置のカードCに対して、カード挿入口804から発行、カード貯留庫812に再格納、またはカード回収庫に回収される等の処理が可能であることは言うまでもない。
本第3の実施の形態に係るカード処理機800によれば、カード貯留庫812に貯留したカードCを発行することができるため、貨幣識別装置に投入された貨幣分の残高を、カード貯留庫812に貯留されているカードCに書き込んで発行させるといった機能を実現することができる。つまり、台間玉貸し機に、投入された貨幣分の残高を書き込んだカードCを発行させる機能を実現させることができる。
さらに、カード処理機800によれば、カード貯留庫812に入りきらないカードCは、カード排出口808から排出して落下させることによりカード処理機800の下方の回収庫に回収させる構成を採用しているため、カード貯留庫812が満杯となっても、店員がカード貯留庫812からカードCを取り出す等の処置を行う必要がなく手間が省けると共に、常に台間玉貸し機を運転させておくことが可能となる。また、回収庫の体積を大きくとって多くのカードCを回収できるよう構成でき、また、回収庫の開閉を容易に構成して、店員等による回収庫のカードCの収集を容易にすることができる。
さらに、カード処理機800によれば、単純な機構で構成できるため、小型化および薄型化が容易である。そのため、本カード処理機800を非会員カード処理部(記憶媒体処理部)として台間機に採用すれば、パチンコ台間等の狭い設置スペースに合わせて台間機を小型化および薄型化することが容易に行え、既存の4cm幅のパチンコ台間に設置可能であり、パチンコ店舗内の島幅の設計変更等を要することなく、パチンコ台間に台間機を設置でき、遊技システムの導入コストを抑えることが可能となる。
また、カード処理機800は、単純な機構で構成できるため、それを採用する台間機、延いては遊技システムの製造および導入コストを抑えることができる。
さらに、カード処理機800は、単純な機構で構成できるため、カード処理機800ならびにカード処理機800を採用した台間機および遊技システムは、故障や誤動作が少なく、従って、故障や誤動作により、営業中に遊技媒体の貸し出しが滞ったり、店員等による操作やメンテナンスが必要となったりするのを抑えることができる。
ところで、本第3実施の形態に係るカード処理機800においては、カード貯留庫812に貯留可能なカードCの枚数を6枚に設定しているが、従来の一般的なパチンコ店等の遊技店において、従来の台間玉貸し機で、新たに発行されるカードと、挿入されて回収されるカードとの差し引き枚数を統計した結果、一日の営業中に、新たに発行されるカードが、挿入されて回収されるカードよりも7枚以上多いということはほとんど発生しないことを、本願発明者らは確認している。即ち、一般的な台間玉貸し機に使用する場合には、カード貯留庫812には、6枚程度のカードCの貯留があれば十分である。
もちろん、本発明のカード処理装置において、カード貯留庫のカード貯留可能枚数は、6枚程度に限定されるものではなく、その枚数は用途に応じて適宜変更可能な設計事項である。
なお、本第3実施の形態に係るカード処理機800においては、カード形状記憶媒体に記録された有価価値特定情報が0の場合に、カード形状記憶媒体を回収または貯留するよう構成したが、本発明のカード処理装置はこの用途に限定されない。例えば、有価価値情報が不法に書き換えられてたり、カード形状記憶媒体の記憶手段が故障したりしているのを検出した場合に、カード形状記憶媒体を回収(排出)するよう構成してもよい。
また、本第3実施の形態に係るカード処理機800では、本発明に係るカード処理装置を、台間玉貸し機に組み込んで使用しているが、本発明に係るカード処理装置はこれに限定されず、カード形状記憶媒体からのデータの読み取りおよび/または該カード形状記憶媒体へのデータの書き込みを行う用途であれば、あらゆる用途に使用することができる。
(計数機9)
図47は、計数機9の外観を示す斜視図、図48は、計数機9の構成部を示す図、図49は、計数機9における動作の流れを示す図である。
まず、図47を参照して、計数機9の構成について説明する。
図47には、計数機9の斜視図が示されており、カード挿入口9a、遊技媒体投入部9b、全部ボタン9c、計数結果表示部9d、返却ボタン9e、レシート発券口9fから主に構成されている。
計数機9は、パチンコ玉またはメダルの数量を計数するものである。会員用ICカード30のみを受け入れるカード挿入口9aに会員用ICカード30が挿入された場合には、会員用ICカード30に記憶されたIDを読み取り、計数された計数値が貯玉数としてそのIDに基づき管理装置13に記憶される。また、計数機9では、会員用ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、玉数として還元し、計数機9によって計数された玉数にその還元された玉数を加算することもできる。
一方、会員用ICカード30がカード挿入口9aに挿入されない場合には、計数された情報を、例えば、バーコードとしてレシートに記録し、そのレシートがレシート発券口9fから発行される。また、このレシートには、簡易管理用IDが記録され、その簡易管理用IDは、そのレシートを用いて景品交換されるまで、管理装置13で計数機9で計数された玉数とともに管理される。
図48に示すように、計数機9は、制御部400、カード処理部401、記録媒体処理部402、選択ボタン検知部403、計数処理部404から構成されている。
制御部400は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部400では、カード処理部401、記録媒体処理部402、選択ボタン検知部403、計数処理部404の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
カード処理部401は、カード挿入口9aから挿入された会員用ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部400への出力、制御部400からの更新された有価情報などの会員用ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
記録媒体処理部402は、計数処理部404で計数された玉数および簡易管理用IDをレシートに、例えば、バーコードとして記録し、その記録されたレシートをレシート発券口9fから発券するものである。
選択ボタン検知部403は、全部ボタン9c、返却ボタン9eが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部400に信号を出力するものである。
計数処理部404は、遊技媒体投入部9bに投入された玉数を計数し、その計数した情報を制御部400へ出力するものである。計数処理部404で計数された結果は、例えば、計数結果表示部9dに表示することもできる。
そして、制御部400によって制御される、カード処理部401、記録媒体処理部402、選択ボタン検知部403、計数処理部404の各機器部は、次のように動作する(図49)。
以下に、図49を参照してその動作を説明する。
計数処理部404において、遊技媒体投入部9bに投入された遊技媒体の計数を行う(ステップS410)。計数処理部404で計数された結果は、制御部400に出力される。制御部400は、その係数結果を、例えば、計数結果表示部9dに表示するための情報を計数結果表示部9dに出力することもできる。
そして、全部ボタン9cが押されたが否かを選択ボタン検知部403が判定する(ステップS411)。ステップS411の判定で、Noの場合には、リターンしスタートに戻る。ステップS411の判定で、Yesの場合には、その情報を制御部400に出力する。
続いて、カード処理部401において会員用ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS412)。
ステップS412の判定で、Noの場合には、制御部400は、計数処理部404で計数された玉数および簡易管理用IDの情報をネットワーク8を介して管理装置13に出力するとともに、記録媒体処理部402に制御部400から計数処理部404で計数された玉数および簡易管理用IDの情報が出力される。記録媒体処理部402では、制御部400から出力された情報に基づいて、レシートに玉数および簡易管理用IDを、例えば、バーコードとして記録し、レシート発券口9fからレシートを発券する(ステップS413)。
ステップS412の判定で、Yesの場合には、カード処理部401は、会員用ICカード30に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDを制御部400に出力する(ステップS414)。
次に、返却ボタン9eが押されたが否かを選択ボタン検知部403が判定する(ステップS415)。
ステップS415の判定で、Noの場合には、リターンしスタートに戻る。ステップS415の判定で、Yesの場合には、カード処理部401は、カード挿入口9aから会員用ICカード30を返却(カード挿入口9aへ返送)する。制御部400は、カード処理部401で読み取られたIDおよび計数処理部404で計数された玉数をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS417)。そして、管理装置13では、IDに基づいて、すでに記憶されている貯玉数に計数処理部404で計数された玉数が加算される(ステップS417)。
なお、ステップS417で、加算後の貯玉数を表示させるようにすると、遊技客に全貯玉数がトータルいくらになったのかが把握できるので好ましい。また、計数機9は、パチンコ玉用と、スロットマシンで用いられるメダル用とがある。
(景品管理機(POS)11)
図50は、景品管理機(POS)11の外観を示す側面図、図51は、景品管理機(POS)11の構成部を示す図、図52は、景品管理機(POS)11における動作の流れを示す図である。
まず、図50を参照して、景品管理機(POS)11の構成について説明する。
図50には、景品管理機(POS)11を側面から見た図が示されており、カード挿入口11a、暗証番号入力用テンキーボード11b、バーコードリーダ11c、表示部11d、特殊景品ボタン11e、一般景品選択部11fで主に構成されている。
景品管理機(POS)11は、カード挿入口11aより挿入された会員用ICカード30より、IDに基づき貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示するものである。また、計数機9で発券されたレシートを用いる場合には、バーコードリーダ11cでレシートに記録された情報を読み取り、その情報に基づく貯玉数の範囲で貯玉数と景品との交換を行うものである。
特殊景品ボタン11eが押された場合の景品は、例えば、大景品(2500円)、小景品(1000円)などがあり、貯玉数より端玉(景品と交換後の残り玉)を最小にするよう計算されて、例えば、景品払出機18が併設されている場合には、景品が自動的に払い出される。景品払出機18が併設されていない場合には、表示された交換される景品の種別と数量の表示に基づいて、店員などによって景品が払い出される。また、例えば、タバコ、ジュースなどの一般景品と交換する場合には、一般景品選択部11fにより、交換したい景品や個数を選択し、景品交換を行う。一般景品と交換する場合には、店員などが景品を払い出すことが多いが、景品払出機などで自動的に景品を払い出すこともできる。
また、景品管理機(POS)11では、会員用ICカード30の利用によって付与されるポイントと、例えば、タバコ、ジュースなどの賞品と交換することができるようにしてもよい。
図51に示すように、景品管理機(POS)11は、制御部500、カード処理部501、記録媒体処理部502、選択ボタン検知部503、景品払出処理部504から構成されている。
制御部500は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部500では、カード処理部501、記録媒体処理部502、選択ボタン検知部503、景品払出処理部504の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
カード処理部501は、カード挿入口11aから挿入された会員用ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部500への出力、制御部500からの更新された有価情報などの会員用ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
記録媒体処理部502は、バーコードリーダ11cなどによって、レシートに記録された玉数および簡易管理用IDを読み取り、その読み取った情報を制御部500に出力するものである。
カード処理部501や記録媒体処理部502で読み取られた、例えば、計数された玉数などの情報は、表示部11dに表示される。また、表示部11dには、景品交換される景品の種類や個数なども表示させる。
選択ボタン検知部503は、暗証番号入力用テンキーボード11b、特殊景品ボタン11e、一般景品選択部11fの選択ボタンが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部500に信号を出力するものである。
景品払出処理部504は、選択ボタン検知部503で検知された信号に基づいて、例えば、表示部11dや景品払出機18に払い出される特殊景品の種類や個数などの景品払出情報を出力するものである。
そして、制御部500によって制御される、カード処理部501、記録媒体処理部502、選択ボタン検知部503、景品払出処理部504の各機器部は、次のように動作する(図52)。
以下に、図52を参照してその動作を説明する。
カード処理部501において会員用ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS510)。
ステップS510の判定で、Noの場合には、バーコードリーダによって、レシートに記録された玉数および簡易管理用IDを読み取る(ステップS511)。カード処理部501において読み取られた簡易管理用IDは、制御部500に出力され、さらに、制御部500からネットワーク8を介して管理装置13に出力される(ステップS511)。そして、管理装置13に記憶されている簡易管理用IDに基づく玉数を管理装置からネットワーク8を介して制御部500に出力する(ステップS511)。
制御部500では、レシートに記録された簡易管理用IDに基づく玉数と管理装置13から出力された簡易管理用IDに基づく玉数とを比較し、それぞれが一致するか否かを判定する(ステップS512)。
ステップS512の判定で、Noの場合には、制御部500は待機状態となる。ステップS512の判定で、Yesの場合には、ステップS518に進む。
ステップS510の判定で、Yesの場合には、カード処理部501は、会員用ICカード30に記憶されたIDおよび暗証番号を読み取り、読み取ったIDおよび暗証番号を制御部500に出力する(ステップS513)。
また、選択ボタン検知部503は、暗証番号入力用テンキーボード11bで入力された暗証番号を検知し、その検知信号を制御部500に出力する(ステップS514)。制御部500は、会員用ICカード30から読み取られた暗証番号と暗証番号入力用テンキーボード11bで入力された暗証番号とを比較判定する(ステップS515)。
ステップS515の判定で、双方の番号が一致しない場合(NGの場合)には、カード処理部501は、会員用ICカード30をカード挿入口11aから返却する(カード挿入口11aへ返送)(ステップS516)。ただし、ここで、会員用ICカード30を返却せずに、店員に暗証番号が一致しない旨を報知し、店員がその会員用ICカード30を利用した遊技者に、例えば、生年月日や電話番号などを質問し、遊技者による回答が、実際に登録されているものと一致すれば、忘れた暗証番号の変更手続きを取れるようにしてもよい。
一方、ステップS515の判定で、双方の番号が一致した場合(OKの場合)には、制御部500は、ステップS513で読み取られたIDをネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS517)。そして、管理装置13は、そのIDで管理されている貯玉数などを読み取る(ステップS517)。
次に、特殊景品ボタン11eが押されたが否かを選択ボタン検知部503が判定する(ステップS518)。
ステップS518の判定で、Noの場合には、景品交換が要求されているものが、一般景品の例えば、タバコやジュースなどであり、一般景品選択部11fで選択された景品および数量の情報を選択ボタン検知部403が判定する(ステップS519)。
選択ボタン検知部403で判定された検知信号は、制御部500を介して景品払出処理部504に出力される。選択された一般景品は、その種別と数量が表示部11dに表示される(ステップS520)。
そして、制御部500において、払出景品在庫数から払い出された景品の数量を差し引き、その情報を景品払出処理部504に出力し、景品払出処理部504では払出景品在庫数の情報を更新する(ステップS521)。
ステップS518の判定で、Yesの場合には、景品払出処理部504において、景品払出機18が併設されているか否かが判定される(ステップS522)。
ステップS522の判定で、Yesの場合には、制御部500は、IDまたは簡易管理IDに基づいて管理装置13から読み取られた貯玉数の情報から、払い出される景品の種類およびその個数などの情報を景品払出処理部504に出力するとともに表示部11dに表示する(ステップS523)。景品払出処理部504では、その情報を景品払出機18にに出力し、景品払出機18から景品を払い出させる(ステップS523)。
ステップS522の判定で、Noの場合には、制御部500は、IDまたは簡易管理IDに基づいて管理装置13から読み取られた貯玉数の情報から、払い出される景品の種類およびその個数などの情報を景品払出処理部504に出力する。そして、景品払出処理部504は、その情報を表示部11dに表示する(ステップS524)。この場合には、店員などによって、その表示部11dの表示に基づいて、景品が払い出される。
そして、制御部500において、特殊景品在庫数から払い出された特殊景品の数量を差し引き、その情報を景品払出処理部504に出力し、景品払出処理部504では特殊景品在庫数の情報を更新する(ステップS525)。
次に、再度、カード処理部501において会員用ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS526)。
ステップS526の判定で、Noの場合には、簡易管理IDに基づいて、景品と交換された玉数および払い出された景品の種類や個数は、景品払出処理部504に記憶される(ステップS527)。なお、景品払出処理部504に記憶されたこれらの情報は、所定期間記憶されている。また、管理装置13に記憶されていた簡易管理IDと玉数の情報は消去される(ステップS527)。
ステップS526の判定で、Yesの場合には、景品と交換された玉数および払い出された景品の種類や個数は、IDに基づいて、制御部500からネットワーク8を介して管理装置13に送信され、管理装置13でID毎に記憶される(ステップS528)。
(精算機10)
図53は、精算機10の外観を示す側面図、図54は精算機10の構成部を示す図、図55は精算機10における動作の流れを示す図である。
まず、図53を参照して、精算機10の構成について説明する。
図53には、精算機10を側面から見た図が示されており、カード挿入口10a、暗証番号入力用テンキーボード10b、紙幣返却口10c、釣銭受10d、精算ボタン10e、取消ボタン10f、表示部10gで主に構成されている。
精算機10は、カード挿入口10aより挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の度数残高を現金で返却するものである。ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。度数残高とは、度数から使用した度数分を差し引いた残りの度数である。
また、精算機10では、会員用ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、現金化によって還元してもよい。
会員用ICカード30が挿入された場合は、精算機10に設けられた暗証番号入力用テンキーボード10bによって暗証番号が入力されると、会員用ICカード30に記憶された暗証番号と入力された暗証番号との照合が行われ、それらが一致すれば精算動作を行う。これによって、会員の遊技者の場合には、例えば、会員用ICカード30を落として、第三者に会員用ICカード30が渡っても、暗証番号がわからない限りは、度数残高が現金化されることはない。このようにすると遊技者が、例えば、トイレに行くためなどで離席した場合、会員用ICカードを盗まれても度数残高を現金化されることはない。
また、第三者に会員用ICカード30が渡った場合、第三者に度数残高分を遊技に使用されることが考えられるが、台間機と管理装置13とが連携して、例えば、台間機にて入力した会員番号や暗証番号に基づいて、その会員用ICカード30を各機器に使用できないように制御することなどもできる。
非会員用ICカード31を用いる場合には、度数残高として保持できる期間が、例えば、1日などのように限られているため、その期間内でなければ、精算機10で度数残高を精算し、現金化することができない。これによって、非会員用ICカード31が、パチンコホールやスロットマシンホールの外部に持ち出され、紛失したり、傷つけられたりするのを防止することができる。
図54に示すように、精算機10は、制御部600、カード処理部601、貨幣処理部602、選択ボタン検知部603から構成されている。
制御部600は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部600では、カード処理部601、貨幣処理部602、選択ボタン検知部603の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
カード処理部601は、カード挿入口10aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部600への出力、制御部600からの更新された有価情報などの会員ICカード30または非会員用ICカード31への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
貨幣処理部602は、カード処理部601で読み取られたIDに基づいて、管理装置13から読み取った有価情報の度数に対応する金額を紙幣返却口10c、釣銭受10dから返金するものである。また、貨幣処理部602は、度数残高や返金額などの情報を表示部10gに出力し、表示部10gに度数残高や返金額などを表示させることもできる。
選択ボタン検知部603は、暗証番号入力用テンキーボード10b、精算ボタン10e、取消ボタン10fが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部600に信号を出力するものである。
そして、制御部600によって制御される、カード処理部601、貨幣処理部602、選択ボタン検知部603の各機器部は、次のように動作する(図55)。
以下に、図55を参照してその動作を説明する。
カード処理部601において非会員ICカード31が投入されているか否かが判定される(ステップS610)。
ステップS610の判定で、Yesの場合には、非会員ICカード31に記憶されている日付情報が制御部600に出力され、日付が有効か否かが判定される(ステップS611)。
ステップS611の判定において、Noの場合には、制御部600は、カード処理部601に非会員ICカード31を返却する情報を出力する。その情報を受けたカード処理部601は、非会員ICカード31をカード挿入口10aから返却(カード挿入口10aへ返送)する(ステップS612)。
ステップS611の判定において、Yesの場合には、カード処理部601は、非会員ICカード31に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDを制御部600に出力する。制御部600に出力されたIDは、ネットワーク8を介して管理装置13に出力される(ステップS613)。そして、管理装置13に記憶されている非会員ICカード31のIDに基づく度数残高の情報を管理装置13からネットワーク8を介して制御部600に出力する(ステップS613)。制御部600に出力された度数残高の情報は、制御部600から貨幣処理部602に出力される。さらに、その度数残高の情報は、貨幣処理部602から表示部10gに出力され、度数残高が表示部10gに表示される(ステップS619)。
ステップS610の判定で、Noの場合には、カード処理部601において会員用ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS614)。
ステップS614の判定で、Noの場合には、制御部600は待機状態となる。ステップS614の判定で、Yesの場合には、カード処理部601は、会員用ICカード30に記憶されたIDおよび暗証番号を読み取り、読み取ったIDおよび暗証番号を制御部600に出力する(ステップS615)。また、制御部600に出力されたIDは、ネットワーク8を介して管理装置13に出力される(ステップS615)。そして、管理装置13に記憶されている会員用ICカード30のIDに基づく度数残高を管理装置13からネットワーク8を介して制御部600に出力する(ステップS615)。
次に、選択ボタン検知部603は、暗証番号入力用テンキーボード10bで入力された暗証番号を検知し、その検知信号を制御部600に出力する(ステップS616)。
制御部600は、会員用ICカード30から読み取られた暗証番号と暗証番号入力用テンキーボード10bで入力された暗証番号とを比較判定する(ステップS617)。
ステップS617の判定で、双方の番号が一致しない場合(NGの場合)には、制御部600は、カード処理部601に会員用ICカード30を返却する情報を出力する。その情報を受けたカード処理部601は、会員用ICカード30をカード挿入口10aから返却(カード挿入口10aへ返送)する(ステップS618)。
一方、ステップS617の判定で、双方の番号が一致した場合(OKの場合)には、制御部600は、ステップS615で管理装置13からネットワーク8を介して制御部600に出力された度数残高の情報を貨幣処理部602に出力する。さらに、その度数残高の情報は、貨幣処理部602から表示部10gに出力され、度数残高が表示部10gに表示される(ステップS619)。
次に、精算ボタン10eが押されたが否かを選択ボタン検知部604が判定する(ステップS620)。
ステップS620の判定で、Noの場合には、その情報は制御部600に出力される。続いて、取消ボタン10fが押されたが否かを選択ボタン検知部604が判定する(ステップS621)。
ステップS621の判定で、Noの場合には、制御部600は待機状態となる。ステップS621の判定で、Yesの場合には、選択ボタン検知部604はその情報を制御部600に出力する。制御部600は、カード処理部601に、会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。その情報を受けたカード処理部601は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31をカード挿入口10aから返却(カード挿入口10aへ返送)する(ステップS622)。
ステップS620の判定で、Yesの場合には、選択ボタン検知部603はその情報を制御部600に出力する。そして、制御部600は、貨幣処理部602に、IDに基づいて管理装置13から読み取られた残高度数に対応する金額を返金する情報を出力する。貨幣処理部602は、その情報に基づいて、紙幣返却口10c、釣銭受10dから貨幣を返金する(ステップS623)。
会員ICカード30または非会員用ICカード31のIDに基づいて、精算された金額は、制御部600からネットワーク8を介して管理装置13に出力され、それぞれのIDに基づいて、度数残高から精算された度数が減じられる。基本的には、度数残高のすべてが精算されるため、度数残高は0となる(ステップS624)。
ステップS624の処理が終わると、会員ICカード30は、カード処理部601によって、カード挿入口10aから返却(カード挿入口10aへ返送)される(ステップS618)。
一方、非会員用ICカード31は、度数残高のすべてが精算され、度数残高が0となるので、カード処理部601から精算機10に設けられた貯留部(図示しない)に移動され、回収される(ステップS625)。
(管理装置13)
図56は、管理装置13の構成部を示す図、図57は、管理装置13における動作の流れを示す図である。
図1に示されているように、管理装置13は、複数のパチンコ機2、複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5、スロットマシン機5間に接続された台間機6と島コンピュータ7およびネットワーク8を介して接続されている。また、管理装置13は、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などともネットワーク8を介して接続されている。
さらに、ネットワーク8を介して管理装置13に入力された情報は、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続され、パーソナルコンピュータ17で管理装置13の情報を見ることができる。また、パーソナルコンピュータ17は、管理装置13で管理している各情報にアクセスことができるので、各情報の表示や印刷をすることができる。さらに、パーソナルコンピュータ17では、例えば、再プレー手数料の設定などの管理装置13の種々の設定や会員登録などを行うこともできる。
管理装置13は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するものである。前述した各機器毎の管理装置13との情報の通信に基づいて、管理装置13には後述するような様々な情報が記憶されている。
また、管理装置13は、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を各遊技機の上部に取り付けられたデータ表示機21に出力することもできる。データ表示機21では、こられの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
さらに、管理装置13は、例えば、各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技台毎の勝敗などの情報をデータ公開機22に出力することもできる。データ公開機22では、こられの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
図56に示すように、管理装置13は、制御部700、会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702、出力処理部703から構成されている。
制御部700は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部700では、会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702、出力処理部703の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して各機器との間の信号の出入力を制御している。また、制御部700は、管理装置13とネットワーク8を介して各機器の制御部と通信できるように接続されている。
なお、ここで管理装置13は役割分担した同一ネットワーク上の複数のコンピュータシステムで構成することもできる。例えば、カード管理用、顧客管理用、遊技台管理用、データ表示機管理用などの複数のコンピュータシステムを用いれば、それだけ各役割を高速に実行することができる。
会員カード情報管理部701は、各機器に会員用ICカード30が用いられたときの情報を管理するもので、図58に情報管理一覧表750の一例を示す。図58に示された情報管理一覧表750は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
会員用ICカード30が用いられた場合には、会員用ICカード30のIDに基づき、情報管理一覧表750に記載されているような、例えば、貯玉数、度数残高、再プレー用貯玉数、ポイント、台間機又は発券機に挿入した金額、精算金額などを管理している。これらのデータは、会員用ICカード30のID毎に管理され、さらに、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理されている。図58に示された情報管理一覧表750は、日毎情報の一例である。
なお、会員用ICカード30を用いた会員の遊技者用の管理項目は、図58の情報管理一覧表750に記載された管理項目に限るものではなく、例えば、遊技した遊技台種毎のアウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、大当たり回数、CR機売上などの情報や、会員の遊技者の住所、氏名、年齢、好きな台、連絡先なども管理項目とすることもできる。
非会員カード情報管理部702は、各機器に非会員用ICカード31が用いられたときの情報を管理するもので、図59に情報管理一覧表751の一例を示す。図58に示された情報管理一覧表751は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
非会員用ICカード31が用いられた場合には、非会員用ICカード31のIDに基づき、情報管理一覧表751に記載されているような、例えば、度数残高、台間機又は発券機に挿入した金額、精算金額などを管理している。これらのデータは、非会員用ICカード31のID毎に管理される。非会員用ICカード31を用いる場合には、度数残高を保持できる期間が、例えば、1日などのように限られている。そのため、その期間内でなければ、精算機10で度数残高を精算し、現金化することができない。
非会員用ICカード31が用いられた場合には、度数残高を保持できる期間に対応した情報が管理されている。図59に示された情報管理一覧表751は、その管理期間における情報の一例である。なお、レシート発券時の簡易管理IDおよび玉数(計数機9で計数されたもの)の情報は、偽造されたレシートが使用されるのを防ぐために、一時的に管理されている。したがって、景品管理機(POS)11における景品交換時において、レシートの適正を確認した後には、簡易管理IDおよび玉数の情報は、管理装置13から消去される。
ここで、非会員用ICカード31が用いられた場合には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別、大当たり回数、CR機売上などの情報が含まれない点で、会員用ICカード30のを用いた場合の情報とは異なる。
出力処理部703は、カードセンタ16に送信する、例えば、一日の営業結果などの情報を、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて管理している。例えば、パーソナルコンピュータ17などから終業処理の信号が管理装置13に入力されると、カードセンタ16に送信する情報を制御部700を介してプロトコルコンバータ14に出力する。プロトコルコンバータ14に出力された情報は、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。
そして、制御部700によって制御される、会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702、出力処理部703の各機器部は、次のように動作する(図57)。なお、各機器との情報の通信についての動作は、各機器の説明部分で述べたので、ここでは、管理装置13に入力された情報の管理動作について主に説明する。
以下に、図57を参照してその動作を説明する。
管理装置13の制御部700に、発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10などからの情報が入力される(ステップS710)。
ステップS710で入力された情報は、制御部700で、会員用ICカード30のを用いた場合の情報か否かが判定される(ステップS711)。
ステップS711の判定で、Yesの場合には、入力された情報は、会員カード情報管理部701に出力される(ステップS712)。会員カード情報管理部701では、その入力された情報に基づいて、例えば、図58に示すように、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS712)。
ステップS711の判定で、Noの場合には、入力された情報は、非会員カード情報管理部702に出力される(ステップS713)。非会員カード情報管理部702では、その入力された情報に基づいて、例えば、図59に示すように、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS713)。
次に、出力処理部703において、パーソナルコンピュータ17などから終業処理信号が管理装置13に入力されたか否かが判定される(ステップS714)。
ステップS714の判定で、Noの場合には、制御部700は待機状態となる。ステップS714の判定で、Yesの場合には、出力処理部703から、例えば、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702で管理されているデータに基づいて集計された一日の営業結果などの情報が、制御部700、プロトコルコンバータ14およびモデム15を介してカードセンタ16に送信される(ステップS715)。
次に、出力処理部703において、パーソナルコンピュータ17などからデータ送信要求信号が管理装置13に入力されたか否かが判定される(ステップS716)。
ステップS716の判定で、Noの場合には制御部700は待機状態となる。ステップS716の判定で、Yesの場合には、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて、例えば、図58や図59に示すようなデータを、パーソナルコンピュータ17などに出力する(ステップS717)。会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて、出力されたデータは、パーソナルコンピュータ17の画面に表示される。
次に、始業処理を実施する(ステップS718)。始業処理とは、上記した各機器との通信がネットワークを介して可能か否かどうか、および、各機器の自己診断機能により、各機器における故障の有無を確認する。この確認において、各機器との通信ができない場合や各機器で故障があると判断された場合には、店員に報知される。
以上、一実施の形態の記憶媒体処理装置システムおける記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、記憶媒体処理システムおよび遊技管理方法などについて説明した。
本発明の記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、記憶媒体処理システムおよび遊技管理方法においては、非会員の遊技者が、券売機まで行ってプリペイドカードを購入せずに、直接遊技台に向かい、記憶媒体処理装置と情報通信ができるように接続された貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに、例えば、1万円などの現金を入金して遊技することができるので、遊技を不便なく快適に行うことができる。また、これによって、遊技者による遊技の停止時間を削減でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができ、遊技場の経営の側においては、効率のよい運営をすることができる。
また、カード貯留部204に貯留された有価価値を有しない非会員用ICカード31に、再度、有価価値特定情報を付与して発行することができるので、遊技者による遊技の停止時間を削減でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。また、非会員用ICカード31を多数貯留することができるので、店員が非会員用ICカード31の補充または回収を頻繁に行う手間を省くことができる。
さらに、有価価値を有しない非会員用ICカード31は、返却されずにカード貯留部204によって貯留されるので、非会員用ICカード31を紛失するなどの問題を解消することができる。また、カード貯留部204における非会員用ICカード31の貯留容量を超えた場合には、カード回収部216で非会員用ICカード31を回収することができるので、多くの非会員用ICカード31を記憶媒体処理装置内に貯留することができる。
また、記憶媒体処理装置では、外部から読み取りまたは書き込みが不可能である不良の会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたときには、不良の会員用ICカード30または非会員用ICカード31は返却されるので、特に、非会員用ICカード31の場合に、不良の非会員用ICカード31が貯留されるのを防止することができる。また、貯留されている非会員用ICカード31に不良があっても排除することができる。
さらに、会員の遊技者と非会員の遊技者とを、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の利用によって、区別して管理することができるので、会員の遊技者に特典を付与するなどして、会員の遊技者と非会員の遊技者との差別化を図ることができる。
また、上記したように、会員としての処理、非会員としての処理に差を持たせ、会員の処理を優遇することで、再来店を促すようにしているが、会員としての処理、非会員としての処理は前述した処理に限るものではなく、会員としての処理と非会員としての処理に差があればよい。
また、管理装置13により、各機器の情報を管理しているので、管理装置13に接続されているパーソナルコンピュータ17などで、各遊技機毎や遊技ホール全体としての売上状況、各会員の遊技者の利用状況などを一括して把握することができる。
ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムを示したが、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、構成、システムの制御等は本発明の技術的思想の範囲で拡張、変更することができる。
そして、この拡張、変更した実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のそれ自身にも情報を記憶させておくこともできる。その場合には、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の返却前に、会員用ICカード30または非会員用ICカード31に最新情報の書き込みが行われ、その後返却される。
さらに、上記した一実施の形態では、遊技媒体としてパチンコ玉が使用された場合について説明したが、勿論、遊技媒体にメダルを使用した場合にも同様の作用効果を得ることができる。