JP4387470B2

JP4387470B2 - Thin film formation method

Info

Publication number: JP4387470B2
Application number: JP32704897A
Authority: JP
Inventors: 靖樋口; 城司廣石; 孝小松; 和之富沢
Original assignee: Ulvac Inc
Current assignee: Ulvac Inc
Priority date: 1997-11-12
Filing date: 1997-11-12
Publication date: 2009-12-16
Anticipated expiration: 2017-11-12
Also published as: JPH11140628A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜形成方法にかかり、特に、連続的に薄膜を形成する薄膜形成方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、シリコン(Ｓｉ)基板上に配線薄膜を形成する場合には、先ず、接触抵抗を低下させるチタン(Ｔｉ)薄膜を形成し、その表面にバリア層となる窒化チタン(ＴｉＮ)薄膜を形成し、更にその表面に濡れ性を高めるチタン薄膜を形成した後、アルミニウム(Ａｌ)薄膜を形成しており、窒化チタン薄膜が配線薄膜の主材料となるアルミニウム原子の拡散を防止する結果、シリコン基板内にスパイクが発生しないようになっている。
【０００３】
従って、この場合には、アルミニウム薄膜に加え、Ｔｉ層／ＴｉＮ層／Ｔｉ層の３層積層膜からなる薄膜がシリコン基板上に形成されることになる。
【０００４】
ところで、チタン薄膜と窒化チタン薄膜は、共にチタン金属をターゲットとし、チタン薄膜の場合はアルゴンガスを用いた通常のスパッタリング法で、窒化チタン薄膜の場合は窒素ガスを添加したアルゴンガスを用い、反応性スパッタリング法によって形成できるため、３層積層膜は、同一の真空槽内で、同一のチタンターゲットを用いて形成することが可能である。
【０００５】
しかしながら実際には、同一の真空槽内で、チタン薄膜と窒化チタン薄膜とを連続形成して得られた３層積層膜では、その表面に形成されたアルミニウム薄膜は、反射率が低く、エレクロトンマイグレーション耐性やストレスマイグレーション耐性が低くなってしまう。
【０００６】
そこで従来技術では、チタン薄膜を形成する真空槽と、窒化チタン薄膜を形成する真空槽とを別々に用意し、３層積層膜の各層の薄膜を形成する毎に、成膜対象物を真空槽間で搬送していた。
【０００７】
しかしながら上記のように、真空槽を２個用意し、チタン薄膜と窒化チタン薄膜とを別々に形成すると、装置コストが上昇し、装置管理も面倒である。
また、装置が大型化する結果、広い設置面積が必要になってしまう。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術の不都合を解消するために創作されたものであり、その目的は、好ましい形成温度が異なる薄膜を、同じ真空槽内で連続して形成できる技術を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
従来より、配線薄膜の最上層を構成するアルミニウム薄膜の膜質は、下層の３層積層膜の膜質に強く影響されることが知られているが、本発明者等の検討によると、アルミニウム薄膜は、その表面が(１１１)面のときに平坦性、エレクトロマイグレーション(ＥＭ)耐性、及びストレスマイグレーション耐性に優れていることが判明した。
【００１０】
そして、(１１１)配向のアルミニウム薄膜を得るためには、下層の窒化チタン薄膜を(１１１)配向にすることが必要であり、更に、(１１１)配向の窒化チタン薄膜を得るためには、その下層のチタン薄膜(成膜対象物であるシリコン基板と接するチタン薄膜)を(００２)配向にすることが必要であることが分かった。
【００１１】
配向性と薄膜形成温度の関係を調べるため、成膜対象物の温度を変え、チタン薄膜を形成した場合と、その温度でチタン薄膜と窒化チタン薄膜を連続形成した場合の、各薄膜の配向性と形成温度の関係を測定した。その結果を図４のグラフに示す。
【００１２】
図４のグラフの横軸は、成膜対象物の温度であり、縦軸は、Ｘ線回折におけるチタン薄膜の(０１１)配向と(００２)配向のピーク強度、及び、窒化チタン薄膜の(２００)配向と(１１１)配向のピーク強度(相対値)である。
【００１３】
この図４から分かるように、チタン薄膜中の(００２)配向の強度は、形成温度が温度が上昇すると減少し、逆に、(０１１)配向の強度が増加してしまうことが分かる。
その結果、チタン薄膜表面に形成される窒化チタン薄膜では、温度が上昇するに従って(１１１)配向の強度が減少してしまうと考えられる。
従って、窒化チタン薄膜の(１１１)配向を強くするためには、成膜対象物を低温にした状態で、チタン薄膜を形成すればよいことになる。
【００１４】
他方、図５に示すように、窒化チタン薄膜に内在する応力は、低温で大きい圧縮応力を持ち、４００℃〜５００℃付近で応力がゼロになり、それ以上の温度では、伸張応力が大きくなることが判明している。
【００１５】
従って、窒化チタン薄膜を２００℃〜３００℃程度の低温で形成すると、圧縮応力が大きくなり、その結果、窒化チタン薄膜が剥離しやすくなり、表面に形成されるアルミニウム薄膜もストレスマイグレーションを起こしやすくなってしまう。
【００１６】
以上の結果によると、(１１１)配向の強度が強い窒化チタン薄膜を得るためには、成膜対象物は比較的低温(約３００℃)にした状態でチタン薄膜を形成するのが好ましいのに、逆に、低ストレスの窒化チタン薄膜を得るためには、成膜対象物を比較的高温(約４５０℃)に加熱した状態で形成するのが好ましいことになる。
【００１７】
一般に、スパッタリングを行う場合には、成膜対象物を、熱容量の大きい静電吸着手段の表面に静電吸着させ、静電吸着手段に内蔵されたヒータを発熱させ、成膜対象物を昇温させている。そのため、ヒータへの通電量を変えても、成膜対象物の温度は変化しずらく、同一の真空槽内で連続形成する場合、チタン薄膜の形成温度と窒化チタン薄膜の形成温度とが同程度の温度になってしまう。
【００１８】
従って、従来技術のように、別々に用意した真空槽内にそれぞれ静電吸着手段を配置し、予め、それらの静電吸着手段を形成すべき薄膜に対応した形成温度に昇温させておく場合には、先ず、低温で(００２)配向強度の高いチタン薄膜が得られ、次に、そのチタン薄膜表面に、高温で低ストレスの窒化チタン薄膜が形成されるから、その窒化チタン薄膜の(１１１)配向強度は強くなる結果、最上層のアルミニウム薄膜の膜質が向上することになる。
【００１９】
他方、同じ真空槽内でチタン薄膜と窒化チタン薄膜を形成する場合でも、成膜対象物の温度を制御し、低温形成によって(００２)配向のチタン薄膜を得て、高温形成によって低ストレスで(１１１)配向強度の強い窒化チタン薄膜を得れば、高品質のアルミニム薄膜を形成できることになる。
【００２０】
本発明は上記知見に基づいて創作されたものであり、好ましい形成温度が異なる薄膜を成膜対象物上に形成する場合に、成膜対象物を同一の静電吸着手段上に載置し、静電吸着状態を変化させて成膜対象物の温度を制御する薄膜形成方法である。
【００２１】
具体的には、請求項１記載の本発明は、成膜対象物の温度を室温以上３００℃以下にして窒素成分を含まないスパッタリングガスでチタンターゲットをスパッタリングし、前記成膜対象物の表面にチタン薄膜を形成した後、前記チタン薄膜を形成した前記成膜対象物を前記チタン薄膜の形成温度よりも高温である４００℃以上５００℃以下の温度にして窒素成分を含むスパッタリングガスでチタンターゲットをスパッタリングし、前記チタン薄膜の表面に、窒化チタン薄膜を形成する薄膜形成方法である。
請求項２記載の発明は、前記チタン薄膜が形成される前の前記成膜対象物を、昇温した静電吸着装置上に配置し、前記チタン薄膜の形成時には、前記成膜対象物を２５０℃以上３００℃以下に加熱し、前記窒化チタン薄膜の形成時には、前記チタン薄膜が形成された前記成膜対象物を４００℃以上４５０℃以下に加熱する請求項１記載の薄膜形成方法であって、前記静電吸着装置の吸着力は、前記チタン薄膜形成時よりも、前記窒化チタン薄膜形成時の方を強くする薄膜形成方法である。
【００２２】
本発明は上述したように構成されており、同一の静電吸着手段上に成膜対象物を載置し、好ましい形成温度が比較的高温の薄膜と比較的低温の薄膜とを連続的に形成する薄膜形成方法であり、静電吸着手段を、予め比較的高温の形成温度に昇温させ、静電吸着力を異ならせて薄膜形成を行っている。
【００２３】
静電吸着力を弱くした状態では、微視的にみれば、成膜対象物は静電吸着手段に点接触した状態で載置されている。このとき、真空槽内では、熱の伝達媒体である気体が希薄であることから、点接触していない隙間部分では、気体が介在する熱伝導が極めて少ない。従って、成膜対象物と静電吸着手段の間の熱伝達は非常に小さいものとなる。
【００２４】
他方、静電吸着力が強い状態では、成膜対象物と静電吸着手段とは密着し、互いに面接触する状態となる。従って、静電吸着手段の表面と成膜対象物裏面の間の熱伝導率が高くなり、熱流は大きなものとなる。
【００２５】
このように、静電吸着力が弱い状態では、成膜対象物は、点接触部分からの熱伝導や輻射によってしか加熱されない。一方、基板表面からは、ターゲットや防着板等の低温物体へ向けての放射冷却が生じるため、成膜対象物の温度は、静電吸着手段の温度よりも低くなる。他方、静電吸着力が強い状態では、面接触部分の熱伝導によって、成膜対象物は静電吸着手段と略同じ温度まで加熱される。
【００２６】
そのため、成膜対象物は、静電吸着力が弱い状態では、比較的低温の形成温度と略等しくなり、静電吸着力が強い状態では、比較的高温の形成温度と略等しくなり、その結果、好ましい形成温度が異なる薄膜を高品質に形成することが可能となっている。
形成温度が比較的低温の薄膜を形成する場合、静電吸着を行わない場合が、成膜対象物を最も低温にできる。
【００２７】
このように、静電吸着力の強弱を切り換えることによって、成膜対象物の温度を静電吸着手段の温度やヒータの発熱量とは別個に急変させ、同一の静電吸着手段上に成膜対象物を載置したまま、異なる形成温度の薄膜を形成できる。
【００２８】
このような静電吸着手段が配置された真空槽内にチタンターゲットを設け、スパッタリングする場合、アルゴンガスをスパッタリングガスに用いると、チタン薄膜が形成でき、窒素成分が添加されたアルゴンガスをスパッタリングガスに用い、反応性スパッタリングを行うと、窒化チタン薄膜を形成できる。
【００２９】
上述したように、チタン薄膜と窒化チタン薄膜とを比べた場合、チタン薄膜の方が形成温度が比較的低温(約３００℃)であり、窒化チタン薄膜の方が形成温度が比較的高温(約４５０℃)である。
【００３０】
静電吸着手段を３００℃以上の高温にした場合、強い静電吸着力で密着させたときの成膜対象物の温度と、静電吸着力を弱めたときの温度とでは、温度差を１００℃〜１５０℃程度にすることができる。
【００３１】
従って、静電吸着手段を、予め、窒化チタン薄膜の好ましい形成温度まで加熱しておき、チタン薄膜を形成するときは、静電吸着力を弱くし、成膜対象物を比較的低温にした状態で、アルゴンガスでチタンターゲットをスパッタリングすると、成膜対象物表面に、(００２)配向のチタン薄膜を得ることができる。
この場合、静電吸着手段の温度によっては、静電吸着装置を動作させず、静電吸着しないでおくこと、成膜対象物を低温にできる。
【００３２】
他方、窒化チタン薄膜を形成するときは静電吸着力を強くし、成膜対象物を比較的高温にし、窒素成分(窒素ガス等)が添加されたアルゴンガスでチタンターゲットを反応性スパッタリングすると、(００２)配向のチタン薄膜表面に、ストレスが小さい(１１１)配向が強い窒化チタン薄膜を得ることができる。
【００３３】
そして、その窒化チタン薄膜上に形成するアルミニウム薄膜は(１１１)配向となるので、その結果、配線薄膜のエレクトロマイグレーション耐性等が高くなり、信頼性が向上する。
【００３４】
また、アルミニウム薄膜の平坦性が向上する結果、フォトリソグラフィ時の露光光の乱反射が少なくなり、微細加工が容易となる。
【００３５】
アルミニウム薄膜を形成する前に、(１１１)配向の窒化チタン薄膜表面にチタン薄膜を形成しておくと、濡れ性が向上し、アルミニウム薄膜と窒化チタン薄膜との付着力が増大する。この場合、窒化チタン薄膜表面のチタン薄膜の膜厚は薄いので、アルミニウムニウム薄膜の配向性に影響を与えないことは実験で確認されている。
【００３６】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明に用いられるスパッタ装置の一例を、図１の符号１０に示す。このスパッタ装置１０は、ロードロック室３８と、搬送室４０と、真空槽１２とを備えている。
【００３７】
真空槽１２の天井には、カソード電極１６が配置され、底壁上には支持台１８が配置されている。
カソード電極１６表面には、チタンターゲット１５が配置されており、支持台１８上には、静電吸着手段２０が設けられている。
【００３８】
静電吸着手段２０内には、抵抗加熱ヒータ２４が内蔵されており、図示しない真空排気系によって真空槽１２内を真空排気し、次いで、抵抗加熱ヒータに通電し、予め４５０℃に昇温させておく。
【００３９】
成膜対象である基板をロードロック室３８内に装着し、内部を真空排気した後、搬送室４０内に配置された基板搬送ロボットによって真空槽１２内に搬送し、静電吸着手段２０上に載置する。このとき、静電吸着手段２０は動作させず、基板３０は静電吸着しないでおく。
【００４０】
その状態の基板３０は、チタンターゲット１５と平行に対向しており、真空槽１２と搬送室４０との間を遮蔽し、真空槽１２内を高真空状態にした後、ガス導入系４４によって真空槽１２内にアルゴンガス(スパッタリングガス)を導入する。
【００４１】
カソード電極１６裏面にはマグネトロン磁石１４が配置されており、真空槽１２内が所定圧力で安定した後、カソード電極１６に電圧を印加すると、真空槽１２内に漏洩する磁束によって、チタンターゲット１５の表面近傍にアルゴンガスの高密度プラズマが発生し、チタンターゲット１５のスパッタリングが行われる。
【００４２】
このときの基板３０は、静電吸着手段２０に静電吸着されていないため、その温度は、高々約３００℃程度であり、チタン薄膜の好ましい形成温度になっている。
【００４３】
その条件で所定時間のスパッタリングを行った後、電圧印加とアルゴンガス導入を停止する。
この状態の基板３０を、図２(ａ)の符号３０₁に示す。
【００４４】
基板３０₁は、シリコン単結晶層５０と、その表面に形成されたシリコン酸化膜５２と、シリコン酸化膜５２に形成された高アスペクト比の微細孔５３とを有しており、チタンターゲット１５のスパッタリングにより、シリコン酸化膜５２表面、及び微細孔５３底面のシリコン単結晶層５０表面に、膜厚１００Å〜３００Åのチタン薄膜５４が形成されている。
【００４５】
次に、静電吸着手段２０を動作させ、基板３０₁を静電吸着手段２０に密着させ、加熱する。真空槽１２内に、窒素ガスが５０％〜１００％添加されたアルゴンガスをスパッタリングガスとして導入し、真空槽１２内が所定圧力で安定すると共に基板３０₁が４５０℃に昇温したところで、カソード電極１６に電圧を印加し、チタンターゲット１５の反応性スパッタリングを行う。
【００４６】
所定時間の反応性スパッタリングを行った後、電圧印加とスパッタリングガスの導入を停止すると、図２(ｂ)の符号３０₂で示すように、チタン薄膜５４表面に、膜厚７００Åの窒化チタン薄膜５６が形成された基板が得られる。
【００４７】
静電吸着装置２０の動作を停止させ、静電吸着力をゼロにすると共に、真空槽１２内を一旦高真空状態にし、基板を搬入して大気中に取り出す。大気中でバリア性を高める窒化処理を行った後、再びチタンターゲットのあるチャンバー内に基板を搬入する。次いで、スパッタリングガスとしてアルゴンガスを導入する。
【００４８】
基板３０の温度は、室温〜３００℃程度までとし、また、真空槽１２内が所定圧力で安定したところで、カソード電極１６に電圧を印加し、チタンターゲット１５のスパッタリングを行う。
【００４９】
所定時間が経過した後、電圧印加とスパッタリングガス導入を停止すると、図２(ｃ)の符号３０₃で示すように、窒化チタン薄膜５６表面に、膜厚３００Åのチタン薄膜５６が形成された基板が得られる。
【００５０】
この基板３０₃を、図示しない他の真空槽に搬送し、アルミニウムターゲットのスパッタリングを行うと、図２(ｄ)の符号３０₄で示すように、表層のチタン薄膜５８表面に膜厚７０００Åのアルミニウム薄膜６０が形成された基板が得られる。この基板３０₄では、微細孔５３内はアルミニウム薄膜６０で充填されており、シリコン層５０とアルミニウム薄膜６０とが、３層積層膜を介して電気的に接続される。
【００５１】
基板３０₄をスパッタリング装置１０から取り出した後、Ｘ線回折による分析を行ったところ、アルミニウム薄膜６０の表面は(１１１)配向であった。
【００５２】
このように、本発明によれば、静電吸着手段２０を一定温度に維持したまま、成膜対象物の温度を変えることができるので、同じ真空槽内で好ましい形成温度が異なる薄膜を形成できる。従って、装置の設置面積が小さくて済む。
また、静電吸着手段２０を温度変化させなくても、成膜対象物の温度を変えられるので、昇温や冷却に要する時間が不要となり、薄膜形成時間が早くなる。
【００５３】
次に、静電吸着手段２０を種々の温度に設定し、チタン薄膜と窒化チタン薄膜とが積層された薄膜を形成した。形成された積層膜表面の窒化チタン薄膜の配向性と静電吸着手段２０の設定温度との関係を、図３のグラフに示す。
【００５４】
図３中、実線のグラフが本発明方法を用いた場合であり、上記のように、チタン薄膜を形成する場合は静電吸着せず、窒化チタン薄膜を形成する場合に強く静電吸着した。
【００５５】
点線のグラフは、窒化チタン薄膜を形成するときだけでなく、チタン薄膜を形成するときも成膜対象物を強く静電吸着した場合である。
図３のグラフから明らかように、実線で示した本発明の場合は、静電吸着手段が３００℃〜５００℃の広い範囲で(１１１)配向の窒化チタン薄膜が得られている。特に、静電吸着手段を３００℃〜５００℃、望ましくは４００℃以上５００℃以下にすると、従来技術では得られなかったような、強い(１１１)配向の窒化チタン薄膜を得ることができる。
【００５６】
それに対し、従来技術の場合には、前述したように、温度上昇によって下地のチタン薄膜の(００２)配向強度が減少する結果、窒化チタン薄膜の(１１１)配向度が減少している。
【００５７】
以上は、Ｔｉ／ＴｉＮ／Ｔｉの３層積層膜を形成する場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。連続形成の過程で成膜対象物の温度(薄膜形成温度)を異ならせたい場合に広く利用可能である。また、スパッタリング方法ばかりでなく、ＣＶＤ方法等、静電吸着装置を用いる種々の薄膜形成方法について適用できる。
【００５８】
更にまた、以上は、好ましい形成温度が比較的低温の薄膜については、静電吸着しないで形成したが、静電吸着しない代わりに、静電吸着手段への供給電圧を小さくする等により、静電吸着力をごく弱くしてもよい。
【００５９】
また、成膜に先立ち、ベーキングやスパッタエッチング等の前処理により高温となって基板が送られて来る場所には、ロボットコア室付属のクリーニングステージ等で冷却するプロセスを入れてもよい。
【００６０】
なお、窒化チタン薄膜を形成する際に、窒素ガスに替え、アンモニア等の窒素成分を含むガスを添加してもよい。
【００６１】
更に、Ｔｉ／ＴｉＮ形成後に、窒化チタン薄膜のバリア性を強化するプロセス、例えば、プラズマ酸窒化処理、プラズマ窒化処理、ファーネスによる酸窒化・窒化アニール等を入れてもよい。
【００６２】
また、３層目のチタン薄膜は、窒化チタン薄膜で代用することも可能である。４層目のアルミニウム薄膜は、低温で約４０００Å成膜後、高温で約３０００Å成膜すると埋込特性が向上する。
【００６３】
【発明の効果】
同一の真空槽内で形成温度が異なる薄膜を連続形成できる。
スパッタ装置が小型化し、低コストになる。
また、基板搬送回数を省略できるので、生産効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に用いることができるスパッタ装置の一例
【図２】(ａ)〜(ｄ)：本発明の工程を説明するための成膜対象物の断面図
【図３】窒化チタン薄膜の配向と形成温度の関係を示すグラフ
【図４】チタン薄膜と窒化チタン薄膜の配向性と静電吸着手段の温度との関係を示すＸ線ピーク強度比のグラフ
【図５】窒化チタン薄膜の内部応力と形成温度の関係を示すグラフ
【符号の説明】
１０……スパッタ装置１２……真空槽１５……チタンターゲット２０……静電吸着手段３０、３０₁〜３０₄……成膜対象物５４、５８……チタン薄膜５６……窒化チタン薄膜６０……アルミニウム薄膜[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thin film forming method, and more particularly to a thin film forming method for continuously forming a thin film.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when forming a wiring thin film on a silicon (Si) substrate, first, a titanium (Ti) thin film for reducing contact resistance is formed, and a titanium nitride (TiN) thin film serving as a barrier layer is formed on the surface. In addition, after forming a titanium thin film that improves wettability on the surface, an aluminum (Al) thin film is formed, and the titanium nitride thin film prevents diffusion of aluminum atoms that are the main material of the wiring thin film. There are no spikes inside.
[0003]
Therefore, in this case, in addition to the aluminum thin film, a thin film composed of a three-layer laminated film of Ti layer / TiN layer / Ti layer is formed on the silicon substrate.
[0004]
By the way, both the titanium thin film and the titanium nitride thin film use titanium metal as a target. In the case of a titanium thin film, a normal sputtering method using an argon gas is used. In the case of a titanium nitride thin film, an argon gas added with a nitrogen gas is used for a reaction. Since it can be formed by the reactive sputtering method, the three-layer laminated film can be formed using the same titanium target in the same vacuum chamber.
[0005]
However, in actuality, in a three-layer laminated film obtained by continuously forming a titanium thin film and a titanium nitride thin film in the same vacuum chamber, the aluminum thin film formed on the surface has a low reflectance, and Migration resistance and stress migration resistance are reduced.
[0006]
Therefore, in the prior art, a vacuum chamber for forming a titanium thin film and a vacuum chamber for forming a titanium nitride thin film are prepared separately, and each time a thin film of each layer of a three-layer laminated film is formed, the film formation object is a vacuum chamber. Had been transported between.
[0007]
However, as described above, when two vacuum chambers are prepared and the titanium thin film and the titanium nitride thin film are formed separately, the apparatus cost increases and the apparatus management is troublesome.
Moreover, as a result of the increase in size of the apparatus, a large installation area is required.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention was created to eliminate the above-mentioned disadvantages of the prior art, and an object of the present invention is to provide a technique capable of continuously forming thin films having different preferable forming temperatures in the same vacuum chamber. is there.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
Conventionally, it has been known that the film quality of the aluminum thin film constituting the uppermost layer of the wiring thin film is strongly influenced by the film quality of the lower three-layer laminated film. It has been found that when the surface is a (111) plane, it is excellent in flatness, electromigration (EM) resistance, and stress migration resistance.
[0010]
In order to obtain an (111) -oriented aluminum thin film, it is necessary to make the underlying titanium nitride thin film (111) oriented, and in order to obtain a (111) -oriented titanium nitride thin film, It was found that the lower layer titanium thin film (titanium thin film in contact with the silicon substrate which is the film formation target) needs to be (002) oriented.
[0011]
In order to investigate the relationship between the orientation and the thin film formation temperature, the orientation of each thin film when the temperature of the film formation object is changed to form a titanium thin film and when the titanium thin film and the titanium nitride thin film are continuously formed at that temperature And the formation temperature were measured. The result is shown in the graph of FIG.
[0012]
The horizontal axis of the graph of FIG. 4 is the temperature of the film formation target, and the vertical axis is the peak intensity of the (011) orientation and (002) orientation of the titanium thin film in X-ray diffraction, and the (200) of the titanium nitride thin film. ) Orientation and (111) orientation peak intensity (relative value).
[0013]
As can be seen from FIG. 4, the strength of the (002) orientation in the titanium thin film decreases as the forming temperature increases, and conversely, the strength of the (011) orientation increases.
As a result, in the titanium nitride thin film formed on the surface of the titanium thin film, it is considered that the strength of the (111) orientation decreases as the temperature increases.
Therefore, in order to strengthen the (111) orientation of the titanium nitride thin film, it is only necessary to form the titanium thin film with the object to be deposited at a low temperature.
[0014]
On the other hand, as shown in FIG. 5, the stress inherent in the titanium nitride thin film has a large compressive stress at a low temperature, the stress becomes zero near 400 ° C. to 500 ° C., and the tensile stress increases at a temperature higher than that. It has been found.
[0015]
Therefore, when the titanium nitride thin film is formed at a low temperature of about 200 ° C. to 300 ° C., the compressive stress increases. As a result, the titanium nitride thin film is easily peeled off, and the aluminum thin film formed on the surface is also likely to cause stress migration. End up.
[0016]
According to the above results, in order to obtain a titanium nitride thin film having a strong (111) orientation strength, it is preferable to form the titanium thin film in a state where the film formation target is at a relatively low temperature (about 300 ° C.). On the other hand, in order to obtain a low-stress titanium nitride thin film, it is preferable to form the film formation target in a state of being heated to a relatively high temperature (about 450 ° C.).
[0017]
Generally, when sputtering is performed, a film formation target is electrostatically adsorbed on the surface of an electrostatic adsorption unit having a large heat capacity, a heater built in the electrostatic adsorption unit is heated, and the film formation target is heated. I am letting. For this reason, even if the amount of current supplied to the heater is changed, the temperature of the film formation object does not change easily. When continuously formed in the same vacuum chamber, the formation temperature of the titanium thin film and the formation temperature of the titanium nitride thin film are the same. It becomes the temperature of about.
[0018]
Therefore, as in the prior art, when electrostatic adsorption means are arranged in vacuum chambers prepared separately, and the temperature is raised in advance to the formation temperature corresponding to the thin film on which these electrostatic adsorption means are to be formed. First, a titanium thin film with high (002) orientation strength is obtained at low temperature, and then a titanium nitride thin film with low stress at high temperature is formed on the surface of the titanium thin film. ) As a result of increasing the orientation strength, the film quality of the uppermost aluminum thin film is improved.
[0019]
On the other hand, even when the titanium thin film and the titanium nitride thin film are formed in the same vacuum chamber, the temperature of the object to be formed is controlled, and a (002) -oriented titanium thin film is obtained by low-temperature formation, and low stress by high-temperature formation ( If a titanium nitride thin film having a strong 111) orientation strength is obtained, a high-quality aluminum thin film can be formed.
[0020]
The present invention was created based on the above knowledge, and when forming thin films having different preferable formation temperatures on a film formation object, the film formation object is placed on the same electrostatic adsorption means, This is a thin film forming method in which the temperature of a film formation target is controlled by changing the electrostatic adsorption state.
[0021]
Specifically, in the first aspect of the present invention, the temperature of the film formation target is set to room temperature or higher and 300 ° C. or lower, a titanium target is sputtered with a sputtering gas not containing a nitrogen component, and the surface of the film formation target is formed. After forming the titanium thin film, the film-forming object on which the titanium thin film is formed is heated to a temperature of 400 ° C. or higher and 500 ° C. or lower, which is higher than the formation temperature of the titanium thin film. This is a thin film forming method in which a titanium nitride thin film is formed on the surface of the titanium thin film by sputtering.
According to a second aspect of the present invention, the film formation target before the titanium thin film is formed is placed on a heated electrostatic adsorption device, and the film formation target is 250 when the titanium thin film is formed. 2. The thin film forming method according to claim 1, wherein when the titanium nitride thin film is formed, the film formation target on which the titanium thin film is formed is heated to 400 ° C. or more and 450 ° C. or less. In the thin film formation method, the adsorption force of the electrostatic adsorption device is stronger when the titanium nitride thin film is formed than when the titanium thin film is formed .
[0022]
The present invention is configured as described above, and a film formation target is placed on the same electrostatic attraction means, and a thin film having a relatively high preferred temperature and a thin film having a relatively low temperature are continuously formed. In this thin film forming method, the electrostatic adsorption means is heated in advance to a relatively high formation temperature to form a thin film by varying the electrostatic adsorption force.
[0023]
In a state where the electrostatic attraction force is weakened, when viewed microscopically, the film formation target is placed in a point contact with the electrostatic attraction means. At this time, since the gas that is a heat transfer medium is thin in the vacuum chamber, there is very little heat conduction through the gas in the gap portion that is not in point contact. Therefore, the heat transfer between the film formation target and the electrostatic adsorption means is very small.
[0024]
On the other hand, when the electrostatic attraction force is strong, the film formation target and the electrostatic attraction means are in close contact with each other and are in surface contact with each other. Therefore, the thermal conductivity between the surface of the electrostatic attraction means and the rear surface of the film formation target is increased, and the heat flow is increased.
[0025]
Thus, in a state where the electrostatic adsorption force is weak, the film formation target is heated only by heat conduction or radiation from the point contact portion. On the other hand, radiation cooling from the substrate surface toward a low-temperature object such as a target or an adhesion-preventing plate occurs, so that the temperature of the film formation target becomes lower than the temperature of the electrostatic adsorption means. On the other hand, in a state where the electrostatic attraction force is strong, the film formation target is heated to substantially the same temperature as the electrostatic attraction means by heat conduction in the surface contact portion.
[0026]
Therefore, the film formation target is substantially equal to the relatively low temperature when the electrostatic attractive force is weak, and is approximately equal to the relatively high temperature when the electrostatic attractive force is strong. It is possible to form thin films with different preferable formation temperatures with high quality.
When a thin film having a relatively low formation temperature is formed, the object to be formed can be made the lowest temperature when electrostatic adsorption is not performed.
[0027]
In this way, by switching the strength of the electrostatic attraction force, the temperature of the film formation target is suddenly changed separately from the temperature of the electrostatic attraction means and the amount of heat generated by the heater, and the film is formed on the same electrostatic attraction means. Thin films having different formation temperatures can be formed while the object is placed.
[0028]
When a titanium target is provided and sputtered in a vacuum chamber in which such electrostatic adsorption means is disposed, if argon gas is used as the sputtering gas, a titanium thin film can be formed, and argon gas to which a nitrogen component is added is used as the sputtering gas. When reactive sputtering is used, a titanium nitride thin film can be formed.
[0029]
As described above, when the titanium thin film and the titanium nitride thin film are compared, the formation temperature of the titanium thin film is relatively low (about 300 ° C.), and the formation temperature of the titanium nitride thin film is relatively high (about 450 ° C.).
[0030]
When the electrostatic attraction means is heated to a high temperature of 300 ° C. or higher, the temperature difference between the temperature of the film formation target when it is brought into close contact with a strong electrostatic attraction force and the temperature when the electrostatic attraction force is weakened is 100. It can be set to about 150 ° C to 150 ° C.
[0031]
Therefore, the electrostatic adsorption means is heated in advance to a preferable formation temperature of the titanium nitride thin film, and when forming the titanium thin film, the electrostatic adsorption force is weakened and the film formation target is at a relatively low temperature. Thus, when a titanium target is sputtered with argon gas, a (002) -oriented titanium thin film can be obtained on the surface of the film formation target.
In this case, depending on the temperature of the electrostatic chucking means, the electrostatic chucking device is not operated and electrostatic chucking is not performed, and the film formation target can be lowered.
[0032]
On the other hand, when forming a titanium nitride thin film, the electrostatic adsorption force is increased, the film formation target is made relatively high temperature, and when the titanium target is reactively sputtered with an argon gas to which a nitrogen component (nitrogen gas or the like) is added, A titanium nitride thin film with a small (111) orientation and a low stress can be obtained on the surface of the (002) oriented titanium thin film.
[0033]
And since the aluminum thin film formed on the titanium nitride thin film becomes (111) orientation, as a result, the electromigration tolerance etc. of a wiring thin film become high, and reliability improves.
[0034]
In addition, as a result of improving the flatness of the aluminum thin film, irregular reflection of exposure light during photolithography is reduced, and microfabrication is facilitated.
[0035]
If a titanium thin film is formed on the surface of a (111) -oriented titanium nitride thin film before forming the aluminum thin film, the wettability is improved and the adhesion between the aluminum thin film and the titanium nitride thin film is increased. In this case, since the thickness of the titanium thin film on the surface of the titanium nitride thin film is thin, it has been experimentally confirmed that the orientation of the aluminum thin film is not affected.
[0036]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
An example of the sputtering apparatus used in the present invention is indicated by reference numeral 10 in FIG. The sputtering apparatus 10 includes a load lock chamber 38, a transfer chamber 40, and a vacuum chamber 12.
[0037]
A cathode electrode 16 is disposed on the ceiling of the vacuum chamber 12, and a support base 18 is disposed on the bottom wall.
A titanium target 15 is disposed on the surface of the cathode electrode 16, and electrostatic adsorption means 20 is provided on the support base 18.
[0038]
A resistance heater 24 is built in the electrostatic adsorption means 20, and the inside of the vacuum chamber 12 is evacuated by an unillustrated evacuation system, and then the resistance heater is energized to raise the temperature to 450 ° C. in advance. Keep it.
[0039]
A substrate to be deposited is mounted in the load lock chamber 38, the inside is evacuated, and then transported into the vacuum chamber 12 by the substrate transport robot disposed in the transport chamber 40, and placed on the electrostatic adsorption means 20 Place. At this time, the electrostatic chucking means 20 is not operated, and the substrate 30 is not electrostatically chucked.
[0040]
The substrate 30 in this state faces the titanium target 15 in parallel, shields the space between the vacuum chamber 12 and the transfer chamber 40, puts the inside of the vacuum chamber 12 into a high vacuum state, and then vacuums it with the gas introduction system 44. Argon gas (sputtering gas) is introduced into the tank 12.
[0041]
A magnetron magnet 14 is disposed on the back surface of the cathode electrode 16. When a voltage is applied to the cathode electrode 16 after the inside of the vacuum chamber 12 has been stabilized at a predetermined pressure, the magnetic flux leaking into the vacuum chamber 12 causes the titanium target 15 to move. Argon gas high density plasma is generated near the surface, and sputtering of the titanium target 15 is performed.
[0042]
Since the substrate 30 at this time is not electrostatically attracted to the electrostatic attracting means 20, the temperature is about 300 ° C. at most, which is a preferable forming temperature of the titanium thin film.
[0043]
After performing sputtering for a predetermined time under these conditions, voltage application and argon gas introduction are stopped.
The substrate 30 in this state, indicated by the reference numeral 30 ₁ in FIG. 2 (a).
[0044]
Substrate 30 _1, a silicon single crystal layer 50, a silicon oxide film 52 formed on the surface thereof, has a fine hole 53 of the high aspect ratio formed in the silicon oxide film 52, the titanium target 15 A titanium thin film 54 having a thickness of 100 to 300 mm is formed on the surface of the silicon oxide film 52 and the surface of the silicon single crystal layer 50 on the bottom surface of the fine hole 53 by sputtering.
[0045]
Then, by operating the electrostatic attraction means 20 is brought into close contact with the substrate 30 ₁ in the electrostatic attraction means 20, is heated. In a vacuum chamber 12, the argon gas nitrogen gas was added at 50% to 100% is introduced as a sputtering gas, where the vacuum chamber 12 is heated on the substrate 30 ₁ 450 ° C. with stabilized at the predetermined pressure, the cathode A voltage is applied to the electrode 16 to perform reactive sputtering of the titanium target 15.
[0046]
When the voltage application and the introduction of the sputtering gas are stopped after the reactive sputtering for a predetermined time, the titanium nitride thin film 56 having a thickness of 700 mm is formed on the surface of the titanium thin film 54 as indicated by reference numeral 30 ₂ in FIG. A substrate on which is formed is obtained.
[0047]
The operation of the electrostatic adsorption device 20 is stopped, the electrostatic adsorption force is made zero, the inside of the vacuum chamber 12 is once brought into a high vacuum state, the substrate is carried in and taken out into the atmosphere. After performing nitriding treatment for improving the barrier property in the atmosphere, the substrate is again carried into the chamber having the titanium target. Next, argon gas is introduced as a sputtering gas.
[0048]
The temperature of the substrate 30 is set to room temperature to about 300 ° C., and when the inside of the vacuum chamber 12 is stabilized at a predetermined pressure, a voltage is applied to the cathode electrode 16 to perform sputtering of the titanium target 15.
[0049]
When the application of voltage and the introduction of the sputtering gas are stopped after a predetermined time has elapsed, as shown by reference numeral 30 ₃ in FIG. 2C, the substrate on which the titanium thin film 56 having a thickness of 300 mm is formed on the surface of the titanium nitride thin film 56 Is obtained.
[0050]
When this substrate 30 ₃ is transported to another vacuum chamber (not shown) and the aluminum target is sputtered, an aluminum film having a thickness of 7000 mm is formed on the surface of the titanium thin film 58 as the surface layer, as indicated by reference numeral 30 ₄ in FIG. A substrate on which the thin film 60 is formed is obtained. In the substrate 30 _4, the micropores 53 are filled with an aluminum thin film 60, and the silicon layer 50 and the aluminum thin film 60, it is electrically connected via a three-layer film.
[0051]
After removing the substrate 30 ₄ from the sputtering apparatus 10, was analyzed by X-ray diffraction, the surface of the aluminum thin film 60 was (111) orientation.
[0052]
As described above, according to the present invention, since the temperature of the film formation target can be changed while maintaining the electrostatic attraction means 20 at a constant temperature, thin films having different preferable formation temperatures can be formed in the same vacuum chamber. . Therefore, the installation area of the apparatus can be small.
Further, since the temperature of the film formation target can be changed without changing the temperature of the electrostatic attraction means 20, the time required for temperature rise and cooling is not required, and the time for forming a thin film is shortened.
[0053]
Next, the electrostatic adsorption means 20 was set to various temperatures to form a thin film in which a titanium thin film and a titanium nitride thin film were laminated. The relationship between the orientation of the titanium nitride thin film on the surface of the formed laminated film and the set temperature of the electrostatic adsorption means 20 is shown in the graph of FIG.
[0054]
In FIG. 3, the solid line graph shows the case where the method of the present invention was used. As described above, when the titanium thin film was formed, no electrostatic adsorption was performed, and when the titanium nitride thin film was formed, the electrostatic adsorption was strongly performed.
[0055]
The dotted line graph shows a case where the film formation target is strongly electrostatically adsorbed not only when the titanium nitride thin film is formed but also when the titanium thin film is formed.
As is apparent from the graph of FIG. 3, in the case of the present invention indicated by the solid line, a (111) -oriented titanium nitride thin film is obtained in a wide range of electrostatic adsorption means of 300 ° C. to 500 ° C. In particular, when the electrostatic adsorption means is set to 300 ° C. to 500 ° C., desirably 400 ° C. or more and 500 ° C. or less, a strong (111) oriented titanium nitride thin film that cannot be obtained by the prior art can be obtained.
[0056]
On the other hand, in the case of the conventional technique, as described above, the (002) orientation strength of the underlying titanium thin film decreases as the temperature rises, and as a result, the (111) orientation degree of the titanium nitride thin film decreases.
[0057]
In the above, the case of forming a Ti / TiN / Ti three-layer laminated film has been described as an example, but the present invention is not limited to this. It can be widely used when it is desired to vary the temperature of the film formation target (thin film formation temperature) during the continuous formation process. Moreover, it can be applied not only to the sputtering method but also to various thin film forming methods using an electrostatic adsorption device such as a CVD method.
[0058]
Furthermore, although the thin film having a relatively preferable formation temperature is formed without electrostatic adsorption, the electrostatic voltage is reduced by reducing the supply voltage to the electrostatic adsorption means instead of electrostatic adsorption. The adsorption power may be extremely weak.
[0059]
Prior to film formation, a process of cooling by a cleaning stage attached to the robot core chamber or the like may be placed in a place where the substrate is sent to a high temperature due to pretreatment such as baking or sputter etching.
[0060]
When forming the titanium nitride thin film, a gas containing a nitrogen component such as ammonia may be added instead of the nitrogen gas.
[0061]
Furthermore, after Ti / TiN formation, a process for enhancing the barrier property of the titanium nitride thin film, for example, plasma oxynitriding treatment, plasma nitriding treatment, furnace oxynitriding / nitriding annealing, etc. may be included.
[0062]
Moreover, the titanium thin film of the third layer can be substituted with a titanium nitride thin film. The film thickness of the fourth layer of aluminum thin film is improved by forming a film of about 4000 mm at a low temperature and then forming a film of about 3000 mm at a high temperature.
[0063]
【The invention's effect】
Thin films having different formation temperatures can be continuously formed in the same vacuum chamber.
The sputtering apparatus is downsized and the cost is reduced.
Further, since the number of times of substrate conveyance can be omitted, the production efficiency is improved.
[Brief description of the drawings]
1 is an example of a sputtering apparatus that can be used in the present invention. FIGS. 2A to 2D are cross-sectional views of an object to be formed for explaining the process of the present invention. FIG. 3 is a titanium nitride thin film. A graph showing the relationship between the orientation and the formation temperature of the film. FIG. 4 is a graph of the X-ray peak intensity ratio showing the relationship between the orientation of the titanium thin film and the titanium nitride thin film and the temperature of the electrostatic adsorption means. Graph showing the relationship between internal stress and formation temperature 【Explanation of symbols】
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Sputtering device 12 ... Vacuum chamber 15 ... Titanium target 20 ... Electrostatic adsorption means 30, 30 ₁ to 30 ₄ ... Deposition target 54, 58 ... Titanium thin film 56 ... Titanium nitride thin film 60 ... ... Aluminum thin film

Claims

Sputtering a titanium target with a sputtering gas that does not contain a nitrogen component by setting the temperature of the film formation target to room temperature to 300 ° C., and forming a titanium thin film on the surface of the film formation target,
Sputtering a titanium target with a sputtering gas containing a nitrogen component at a temperature of 400 ° C. or more and 500 ° C. or less, which is higher than the temperature at which the titanium thin film is formed , A thin film forming method for forming a titanium nitride thin film on a surface.

The film formation target before the titanium thin film is formed is placed on a heated electrostatic adsorption device,
During the formation of the titanium thin film, the film formation target is heated to 250 ° C. or more and 300 ° C. or less,
The thin film forming method according to claim 1, wherein when forming the titanium nitride thin film, the film formation target on which the titanium thin film is formed is heated to 400 ° C. or higher and 450 ° C. or lower.
A method of forming a thin film, wherein the adsorption force of the electrostatic adsorption device is stronger when forming the titanium nitride thin film than when forming the titanium thin film .