JP4383136B2 - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波加熱装置に係り、より詳細には、連続して延在する被加熱物を乾燥または加熱するマイクロ波発振器を接続したマイクロ波加熱炉を備えるマイクロ波加熱装置に関する。
従来、例えば、ゴムの加硫乾燥のように被加熱物を連続加熱する製造工程において、マイクロ波を発生させるマイクロ波発振器と、これに接続導波管を介して接続されてマイクロ波を照射して連続した(例えば、糸状の)被加熱物を加熱するマイクロ波加熱炉とを備え、これにより連続する軸方向の温度分布を誘電加熱により均一に加熱するマイクロ波加熱装置がよく用いられていた。
実開昭60−32793号公報
前者の装置による例を、図14および図15にて説明する。図14は、糸状の被加熱物を加熱する従来のマイクロ波加熱装置の一実施形態を示す構成図である。また、図15は、図14に示したマイクロ波加熱炉80内の電界分布を示す図である。
図14に示すように、従来のマイクロ波加熱装置の一実施形態は、マイクロ波を発生させるマイクロ波発振器90と、このマイクロ波発振器90に接続導波管100を介して接続されて断面が矩形の内部にマイクロ波を伝搬させてゴムなどの連続した(糸状の)被加熱物2を加熱するマイクロ波加熱炉80とを備えている。また、マイクロ波発振器90とマイクロ波加熱炉80との間には、接続導波管100により接続され、マイクロ波加熱炉80から反射する電力を吸収してマイクロ波発振器90を保護するアイソレータ112と、マイクロ波発振器90から入力した電力値及びマイクロ波加熱炉80から反射した電力値を各々電力計115により検出するパワーモニタ114と、マイクロ波発振器90及びマイクロ波加熱炉80のインピーダンス整合をとりマイクロ波電力を有効利用する整合器116とを各々介在して連設している。
ここで、マイクロ波加熱炉80は、横断面が矩形の導波管でありマイクロ波の伝搬方向終端に短絡した端板84を有し、この端板84の短絡面により内部で波の反射を利用し、糸状の被加熱物2が位置する部分に定在波を起こして電界を飛躍的に高めて反応しにくい物体でも加熱可能な構造に形成している。また、マイクロ波加熱炉80では、図15に示すように、伝送モードがTE10のマイクロ波を伝搬させると、矩形断面で電界分布Dのように中央近傍で最大強度になるため、この最大強度の電界部分に沿って被加熱物2を一本通している。
このような構成からなる従来のマイクロ波加熱装置の一実施形態により糸状の被加熱物2を乾燥または加熱する場合、図14に示すように、まず、マイクロ波加熱炉80内に被加熱物2をマイクロ波の伝搬方向と直交する方向にセットし、このセットした被加熱物2を走行(図14では下方向に走行)させる。一方、この状態でマイクロ波発振器90に電源を印加してマイクロ波を発生させ、このマイクロ波をアイソレータ112、パワーモニタ114、整合器116を介してマイクロ波加熱炉80内に供給する。これにより走行中の被加熱物2は、マイクロ波加熱炉80内でマイクロ波エネルギを吸収し、誘電加熱により発熱して所望の乾燥または加熱がなされる。
このように従来のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波加熱炉80内に伝送モードがTE10のマイクロ波を伝搬して形成される最大強度の電界位置に、糸状の被加熱物2を一本通して走行させることで、この被加熱物2を誘電加熱により発熱して走行方向の温度分布を均一化し、効率よく乾燥または加熱していた。
しかしながら、従来のマイクロ波加熱装置では、図15に示したように、マイクロ波加熱炉80内での電界分布Dにおいて最大強度の電界位置が一箇所であり、この最大ポイントに被加熱物2を配置しなければならず、例えば、被加熱物2を複数通して同時に処理すると干渉または均一な加熱が困難であるため、通常、被加熱物2を一本だけ通して処理しておりランニングコストがかかるという不具合があった。
また、従来のマイクロ波加熱装置では、被加熱物2を誘電加熱により発熱させる構造のため、このマイクロ波加熱炉80内で処理する被加熱物2が絶縁体に限定されてしまい、例えば、この装置に金属の被加熱物である糸状導電材料を通して焼鈍、焼入れ、焼きならし、被膜の乾燥などの加熱工程を実行すると、金属線にマイクロ波が反射して十分に発熱しないという不具合があった。
本発明はこのような課題を解決し、簡単な構造により一つのマイクロ波加熱炉で複数の糸状加熱体を均一に処理でき、金属からなる糸状導電材料でも対応して処理できるマイクロ波加熱装置を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、マイクロ波発振器により接続導波管を介して断面が矩形のマイクロ波加熱炉に伝送モードがTE10のマイクロ波を伝搬させることで被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置であって、マイクロ波の伝搬方向に直交するマイクロ波加熱炉の矩形断面内で中央近傍に形成される最大強度の電界部分を中心に両側の軸対称となる電界位置に沿って一対の被加熱物である糸状導電材料を通して加熱するマイクロ波加熱炉を備えるとともに、マイクロ波を伝搬することにより壁面に流れる壁面電流を糸状導電材料に変位電流として導くことで糸状導電材料が発熱するように設けるとともに、このマイクロ波加熱炉は、矩形断面の対向面にほぼ直交して一対の糸状導電材料を平行に貫通させて通す挿通孔を有し、この貫通した挿通孔に糸状導電材料を覆ってマイクロ波の漏洩を防止するチョーク構造のボスを設け、当該ボスを対向面の両側から内部に突出させ、この突出するボスのキャパシタ成分と、糸状導電材料のインダクタンス成分とが打ち消し合って、印加マイクロ波電力の反射波を低減して加熱効率を上げるように設ける
ここで、マイクロ波加熱炉は、糸状導電材料を通した本体を、接続導波管との間に分配器を介在して複数設けることが好ましい。また、マイクロ波加熱炉の他の実施例は、接続導波管との間に伝送モードであるTE10をTE20に変換するモード変換器を介在し、最大強度の電界部分を2箇所形成することで糸状導電材料を4箇所配置可能に設けることが好ましい。また、マイクロ波加熱炉は、マイクロ波の伝搬方向の終端に糸状導電材料までの距離内を摺動可能な端板を設け、この端板の摺動により伝搬方向の定在波における最大強度の電界位置を処理温度に応じて糸状導電材料に合わせて移動可能に設けることが好ましい。また、接続導波管は、マイクロ波を伝搬する方向に向かって徐々に狭めたテーパ部を備え、この先端に接続するマイクロ波加熱炉の高さ寸法を低くして内部に通す糸状導電材料の加熱範囲を短くし、温度分布を均一化することが好ましい。また、マイクロ波加熱炉には、マイクロ波の伝搬方向両側または片側にマイクロ波が漏洩しないカットオフ孔を穿設し、このカットオフ孔から糸状導電材料の加熱温度を測定してこの測定値に基づいてマイクロ波発振器を制御して安定した温度で加熱させる温度制御手段を更に設けることが好ましい。また、接続導波管には、マイクロ波発振器との間にアイソレータ、パワーモニタ、チューナを更に介在することが好ましい。
以上詳細に説明したように本発明のマイクロ波加熱装置によれば、マイクロ波加熱炉に形成される電界分布において最大強度の電界部分を中心に両側の軸対称となる電界位置に一対の糸状導電材料を通して加熱するため、1回の加熱工程で2本の糸状導電材料を同時に加熱でき、ランニングコストを低減できる。
また、本発明のマイクロ波加熱装置によれば、金属からなる糸状導電材料に壁面電流を導いて変位電流として流すことで発熱させる壁面電流分流型を採用しているため、鋼線などの金属からなる糸状導電材料でも、容易に高温溶融温度近くまで発熱させて安定して加熱することが可能になる。
次に、添付図面を参照して本発明によるマイクロ波加熱装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明によるマイクロ波加熱装置の一実施形態を示した構成図である。また、図2は、図1に示したマイクロ波加熱炉10内の壁面電流を示す図であり、図2(a)は糸状導電材料1を挿通していない状態を、図2(b)は糸状導電材料1を挿通した状態を各々示している。また、図3は、図2に示したマイクロ波加熱炉10内の電界分布を示す図である。また、図4は、図1に示したボス12の内部構造を示す図である。また、図5は、図4に示したボス12を突出したマイクロ波加熱炉80内の状態を示す等回路図である。また、図6は、図1に示した端板14により定在波Hの電界位置を調整する動作を示す図であり、図6(a)は端板14を停止している状態を、図6(b)は糸状導電材料1を挿通した状態を、図6(c)は端板14を摺動した状態を各々示している。また、図7は、図1に示した接続導波管30及びマイクロ波加熱炉10の他の実施例を示す図である。また、図8は、図1に示したマイクロ波加熱炉10を複数設けるための分配器62を示す図である。また、図9は、図8に示した分配器62に複数のマイクロ波加熱炉10を接続した状態を示す図である。また、図10は、図8に示した分配器の他の実施例を示す図である。また、図11は、図10に示した分配器64に複数のマイクロ波加熱炉10を接続した状態を示す図である。また、図12は、図1に示したマイクロ波加熱炉10内で複数の糸状導電材料1を処理するためのモード変換器66を示す図である。また、図13は、図12に示したマイクロ波加熱炉70内の電界分布を示す図である。
図1に示すように、本発明によるマイクロ波加熱装置の一実施形態は、図14に示した従来技術と同様に、マイクロ波発振器20により接続導波管30を介して断面が矩形のマイクロ波加熱炉10に伝送モードがTE10のマイクロ波を伝搬させることで被加熱物を加熱する構造に形成されている。また、本実施の形態では、従来技術とは異なり、マイクロ波の伝搬方向に直交するマイクロ波加熱炉10の矩形断面内で中央近傍に形成される最大強度の電界部分Aを中心に両側の軸対称となる電界位置に沿って一対の被加熱物である糸状導電材料1を通して加熱するように設けるとともに、マイクロ波を伝搬することにより壁面に流れる壁面電流を糸状導電材料1に変位電流(図2参照)として導くことで糸状導電材料1が直接発熱するように設けている。即ち、本実施の形態は、マイクロ波加熱炉10内で金属からなる糸状導電材料1を加熱可能にするとともに、1回の工程で2本同時に処理できるように形成したものである。
ここで、マイクロ波発振器20とマイクロ波加熱炉10との間には、接続導波管30により接続され、マイクロ波加熱炉10から反射する電力を吸収してマイクロ波発振器20を保護するアイソレータ42と、マイクロ波発振器20から入力した電力値及びマイクロ波加熱炉10から反射した電力値を各々電力計45により検出するパワーモニタ44と、マイクロ波発振器20及びマイクロ波加熱炉10のインピーダンス整合をとりマイクロ波電力を有効利用する整合器46とを各々介在して連設している。また、マイクロ波加熱炉10は、横断面が矩形の導波管でありマイクロ波の伝搬方向終端に短絡した端板14を有し、この端板14の短絡面により内部で波の反射を利用し、糸状導電材料1が位置する部分に定在波を起こして電界を飛躍的に高めて反応しにくい物体でも加熱可能な構造に形成している。
ところで、マイクロ波加熱炉10では、金属からなる糸状導電材料1をマイクロ波の誘電加熱により加熱させる場合、マイクロ波を反射してしまい十分に加熱されない。また、糸状導電材料1は、例えば、鋼線などの導電線である場合に、焼鈍、焼入れ、焼きならし、被膜の乾燥などの加熱工程を実行する際、高温溶融温度(キュリー点)以上の加熱が要求されるため、前述した誘電加熱で加熱することは不可能である。そこで、本実施の形態では、マイクロ波加熱炉10にマイクロ波を伝搬させることで壁面に流れる壁面電流(図2参照)を用いることで糸状導電材料1を効率良く加熱している。
詳しく説明すると、本実施の形態では、図2(a)に示すように、マイクロ波加熱炉10にマイクロ波を伝搬させることで壁面に壁面電流(導電流)Bが流れ、この壁面電流Bがマイクロ波加熱炉10内の下面から周囲の側壁面を通り上端隅からλg/4離れた上面中央に集中する。そして、この上面に集中した壁面電流Bは、上面中央から変位電流Cとして降下するように下面へ流れる。従って、本実施の形態では、図2(b)に示すように、中央に流れる変位電流Cの位置に金属からなる糸状導電材料1を配置し、この糸状導電材料1に変位電流Cを流すことで、P=I R(オームの法則)によって糸状導電材料1が発熱する壁面電流分流型の構造を採用している。
また、このマイクロ波加熱炉10内は、図3に示すように、電界分布Dが図15に示した従来技術とほぼ同様の分布となり、中央部に電界が集まってエネルギが集中する。この際、マイクロ波加熱炉10では、電界が集まってエネルギが集中する中央部近傍に高周波電流が流れないことが知られている。即ち、従来技術では、マイクロ波加熱炉の中央に挿通孔を穿設して糸状の被加熱物を通することで、この挿通孔からマイクロ波が漏洩することを同時に防止していたが、被加熱物を1本以上配置できなかった。これに対して、本実施の形態では、マイクロ波加熱炉10の中央近傍に形成される最大強度の電界部分Aを中心に両側の軸対称となる電界位置に沿って一対の糸状導電材料1を通して加熱するように形成している。
この場合、マイクロ波加熱炉10では、高周波電流が流れない中央部以外に糸状導電材料1を通す挿通孔11を穿設すると、その挿通孔11からマイクロ波が漏洩するため、この挿通孔11にボス12を設けてマイクロ波の漏洩を防止している。即ち、マイクロ波加熱炉10は、図3に示した矩形断面の対向面にほぼ直交して一対の糸状導電材料1を平行に貫通させて通す挿通孔11を有し、この貫通した対向する各面の挿通孔11に糸状導電材料1を覆ってマイクロ波の漏洩を防止するチョーク構造のボス12を各々設けている。このボス12は、図4に示すように、円柱状に形成されて中心に中空の穴を穿設して糸状導電材料1を挿通できるように形成している。そして、マイクロ波加熱炉10には、前述したボス12を対向面の両側に各々配置して糸状導電材料1を通すとともに、このボス12を対向面の両側から内側に一定の幅Eで少し突出させて固定している。これによりマイクロ波加熱炉10では、図5に示すように、内部に突出したボス12のキャパシタ成分Fと、糸状導電材料1のインダクタンス成分Gとが打ち消し合って、印加マイクロ波電力の反射波を低減して加熱効率を上げることができる。
また、マイクロ波加熱炉10は、図1に示したように、マイクロ波の伝搬方向の終端に糸状導電材料1までの距離内を摺動可能な端板14を設けており、この端板14の摺動により伝搬方向の定在波における最大強度の電界位置を処理温度に応じて加熱する糸状導電材料1に合わせて移動可能に形成している(図6参照)。マイクロ波加熱炉10では、金属からなる糸状導電材料1をマイクロ波が伝搬した内部に挿入すると、このマイクロ波の伝搬方向に定在波の波長が長くなり、特に、糸状導電材料1が太い線材であるほどその波長は長くなるため、端板14を摺動させて調整可能に設けている。より詳しく説明すると、マイクロ波加熱炉10は、図6(a)に示すように、糸状導電材料1を挿入していない場合、マイクロ波の伝搬方向における定在波Hの波長は一定の波長で励振している。そして、このマイクロ波加熱炉10は、図6(b)に示すように、金属からなる糸状導電材料1を挿入した場合、一定の波長で励振していた定在波Hの波長が一部長くなり、最大強度の電界位置が糸状導電材料1を通す位置からずれてしまう。そこで、本実施の形態は、図6(c)に示すように、マイクロ波加熱炉10の終端で短絡した端板14を摺動可能に形成することで、この端板14の摺動により定在波Hにおける最大強度の電界位置を糸状導電材料1の挿通位置に合わせて移動させて調整可能にしている。これにより本実施の形態では、糸状導電材料1を常に最大強度の電界位置に移動でき、処理温度に応じて効果的に加熱することができる。
また、本実施の形態では、図1に示したマイクロ波加熱炉10に接続する接続導波管をテーパ状に傾斜させて徐々に狭く設けることで、糸状導電材料1を挿入するマイクロ波加熱炉10の高さ寸法を小さくし、糸状導電材料1の走行方向の加熱範囲を短くして均一に加熱することも可能である。この場合、テーパを有した接続導波管32は、図7に示すように、マイクロ波を伝搬する方向に向かって徐々に狭めたテーパ部32aを備え、この先端に接続するマイクロ波加熱炉72の高さ寸法Iを低くして内部に通す糸状導電材料1の加熱範囲を短くすることで、温度分布を均一化できるように形成している。従って、このような接続導波管32及びマイクロ波加熱炉72の他の実施例によると、マイクロ波加熱炉72内で糸状導電材料1の加熱範囲を短くできるため、糸状導電材料1をムラなく均一に加熱することができる。
ここで、本実施の形態では、図1に示したように、糸状導電材料1を加熱する場合、マイクロ波加熱炉10内の安定した加熱温度の維持が重要になるため、温度制御手段50を設けて自動的に温度を管理している。このマイクロ波加熱炉10では、マイクロ波の伝搬方向両側または片側にマイクロ波が漏洩しないカットオフ孔16を穿設し、このカットオフ孔16から糸状導電材料1の加熱温度を測定してこの測定値に基づいてマイクロ波発振器20を制御して安定した温度で加熱させる温度制御手段50を設けている。この温度制御手段50は、カットオフ孔16から糸状導電材料1の加熱温度を測定する測定部52と、この測定部52により測定した測定値を電気信号に変換してこれに基づいてマイクロ波発振器20を制御する電力制御部54とを備えている。従って、本実施の形態では、温度制御手段50の電力制御部54が測定部52の測定値に基づいて常にマイクロ波発振器20を制御するため、マイクロ波加熱炉10内で糸状導電材料1を常時安定した温度で加熱することができる。
一方、このような本発明によるマイクロ波加熱装置では、図1に示したように、接続導波管30を介してマイクロ波加熱炉10を1つ設置することに限定されず、複数設置して1回の処理で2本以上の糸状導電材料1を加熱可能に設けることも可能である。この場合、例えば、接続導波管30に分配器(図8及び図10参照)を介在させることで、マイクロ波加熱炉10を複数設置することができる。この分配器の一実施例としては、例えば、図8に示すように、接続導波管30(矩形の導波管)からマイクロ波を伝搬する入力Jに対して、図8に示した左右方向に分配(2分配)して2つの出力Kが得られる構造を備えている。そして、この分配器62は、図9に示すように、接続導波管30(図示せず)を入力J側に接続して、この入力Jから2分配した出力K側にマイクロ波加熱炉10を各々接続することで、1回の処理で4本の糸状導電材料1が同時に加熱可能になる。
また、分配器の他の実施例として、例えば、図10に示すように、接続導波管(円柱状の同軸管:図示せず)から伝搬するマイクロ波の入力Jに対して、図10に示した左右前後の四方向に分配(4分配)して4つの出力Kが得られる構造もある。この分配器64は、マイクロ波を伝搬する入力Jが円柱の同軸管形状に形成され、この同軸管の入力Jを介して矩形の導波管による各出力Kにマイクロ波を分配するように設けている。そして、このような分配器64は、図11に示すように、同軸管状の接続導波管(図示せず)を入力J側に接続して、ここから4分配した出力K側にマイクロ波加熱炉10を各々接続することで、1回の処理で8本の糸状導電材料1が加熱可能になる。
また、このような分配器とは異なり、例えば、モード変換器(図12参照)を介在させることで、マイクロ波加熱炉74に複数の糸状導電材料1を通して加熱させることも可能である。このモード変換器66は、例えば、図12に示すように、マイクロ波加熱炉74と接続導波管30(図示せず)との間に介在することで、入力J側から伝送モードがTE10であるマイクロ波を伝搬し、出力K側のマイクロ波加熱炉74内に伝送モードがTE20であるマイクロ波に変換して伝搬する構造に形されている。この際、マイクロ波加熱炉74内には、図13に示すように、最大強度の電界部分Aが2箇所形成された電界分布となるため、この2箇所の電界部分Aを軸対象にして糸状導電材料1を各々4箇所配置することが可能になる。
次に、図1を参照して、本発明によるマイクロ波加熱装置の一実施形態により糸状導電材料1を加熱する動作を詳細に説明する。まず、糸状導電材料1を加熱する場合、この糸状導電材料1をマイクロ波加熱炉10内に通してマイクロ波の伝搬方向と直交する方向に平行して一対にセットし、このセットした糸状導電材料1を走行(図1では下方向に走行)させる。一方、この状態でマイクロ波発振器20に電源を印加してマイクロ波を発生させ、このマイクロ波をアイソレータ42、パワーモニタ44、整合器46を介してマイクロ波加熱炉10内に供給する。これにより走行中の糸状導電材料1には、マイクロ波加熱炉10の壁面電流Bが導かれて変位電流Cとして流れるため(図2参照)、P=I R(オームの法則)によって発熱して所望の加熱がなされる。また、マイクロ波加熱炉10は、側面に設けたカットオフ孔16から温度制御手段50の測定部52により糸状導電材料1の加熱温度を測定し、この測定値に基づいてマイクロ波発振器20を制御することで安定した加熱を実現する。
このように、本発明によるマイクロ波加熱装置の一実施形態によると、マイクロ波加熱炉10に形成される最大強度の電界部分Aを中心に両側の軸対称となる電界位置に一対の糸状導電材料1を通して加熱するため、1回の加熱工程で2本の糸状導電材料1を同時に加熱でき、ランニングコストを低減できる。
また、本発明によるマイクロ波加熱装置の一実施形態によると、金属からなる糸状導電材料1に壁面電流Bを導いて変位電流Cとして流すことで発熱させる壁面電流分流型を採用しているため、鋼線などの金属からなる糸状導電材料1でも、容易に高温溶融温度近くまで発熱させて安定して加熱することが可能になる。
さらに、本実施の形態では、ボス12のチョーク構造及びキャパシタ成分、摺動可能な端板14、並びにテーパ部32aを有した接続導波管32などの構成を用いることで、従来技術に比べてより一層、マイクロ波加熱炉10内で糸状導電材料1を均一に安定させて加熱することができる。また、本実施の形態では、分配器62,64またはモード変換器66を用いることで、1回の加熱工程で複数(2本以上)の糸状導電材料1を加熱処理できるため、ランニングコストをより一層低減することができる。
以上、本発明によるマイクロ波加熱装置の実施の形態を詳細に説明したが、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、2分配及び4分配する分配器の実施例を詳細に説明したが、これに限定されるものではなく、4分配以上に分配することも可能である。
また、伝送モードがTE10からTE20に変換するモード変換器の実施例を詳細に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、TE10をTE20以外のモードに変換して糸状導電材料を複数処理しても良い。
本発明によるマイクロ波加熱装置の一実施形態を示した構成図。 図1に示したマイクロ波加熱炉内の壁面電流を示す図。 図2に示したマイクロ波加熱炉内の電界分布を示す図。 図1に示したボスの内部構造を示す図。 図4に示したボスを突出したマイクロ波加熱炉内の状態を示す等回路図。 図1に示した端板により定在波の電界位置を調整する動作を示す図。 図1に示した接続導波管及びマイクロ波加熱炉の他の実施例を示す図。 図1に示したマイクロ波加熱炉を複数設けるための分配器を示す図。 図8に示した分配器に複数のマイクロ波加熱炉を接続した状態を示す図。 図8に示した分配器の他の実施例を示す図。 図10に示した分配器に複数のマイクロ波加熱炉を接続した状態を示す図。 図1に示したマイクロ波加熱炉内で複数の糸状導電材料を処理するためのモード変換器を示す図。 図12に示したマイクロ波加熱炉内の電界分布を示す図。 従来のマイクロ波加熱装置の一実施形態を示す構成図。 図14に示したマイクロ波加熱炉内の電界分布を示す図。
符号の説明
1 糸状導電材料
10 マイクロ波加熱炉
11 挿通孔
12 ボス
14 端板
16 カットオフ孔
20 マイクロ波発振器
30 接続導波管
42 アイソレータ
44 パワーモニタ
45 電力計
46 整合器
50 温度制御部
52 測定部
54 電力制御部

Claims (7)

  1. マイクロ波発振器により接続導波管を介して断面が矩形のマイクロ波加熱炉に伝送モードがTE10のマイクロ波を伝搬させることで被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置において、
    前記マイクロ波の伝搬方向に直交する前記マイクロ波加熱炉の矩形断面内で中央近傍に形成される最大強度の電界部分を中心に両側の軸対称となる電界位置に沿って一対の前記被加熱物である糸状導電材料を通して加熱する前記マイクロ波加熱炉を備えるとともに、前記マイクロ波を伝搬することにより壁面に流れる壁面電流を前記糸状導電材料に変位電流として導くことで前記糸状導電材料が発熱するように設けるとともに、
    前記マイクロ波加熱炉は、前記矩形断面の対向面にほぼ直交して前記一対の糸状導電材料を平行に貫通させて通す挿通孔を有し、この貫通した挿通孔に前記糸状導電材料を覆ってマイクロ波の漏洩を防止するチョーク構造のボスを設け、当該ボスを前記対向面の両側から内部に突出させ、この突出するボスのキャパシタ成分と、前記糸状導電材料のインダクタンス成分とが打ち消し合って、印加マイクロ波電力の反射波を低減して加熱効率を上げるように設けたことを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  2. 前記マイクロ波加熱炉は、前記糸状導電材料を通した本体を、前記接続導波管との間に分配器を介在して複数設けたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 前記マイクロ波加熱炉には、前記接続導波管との間に前記伝送モードであるTE10をTE20に変換するモード変換器を介在し、前記最大強度の電界部分を2箇所形成することで前記糸状導電材料を4箇所配置可能に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ波加熱装置。
  4. 前記マイクロ波加熱炉は、前記マイクロ波の伝搬方向の終端に前記糸状導電材料までの距離内を摺動可能な端板を設け、この端板の摺動により前記伝搬方向の定在波における最大強度の電界位置を処理温度に応じて前記糸状導電材料に合わせて移動可能に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 前記接続導波管は、前記マイクロ波を伝搬する方向に向かって徐々に狭めたテーパ部を備え、この先端に接続する前記マイクロ波加熱炉の高さ寸法を低くして内部に通す前記糸状導電材料の加熱範囲を短くし、温度分布を均一化することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
  6. 前記マイクロ波加熱炉には、前記マイクロ波の伝搬方向両側または片側に前記マイクロ波が漏洩しないカットオフ孔を穿設し、このカットオフ孔から前記糸状導電材料の加熱温度を測定してこの測定値に基づいて前記マイクロ波発振器を制御して安定した温度で加熱させる温度制御手段を更に設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
  7. 前記接続導波管には、前記マイクロ波発振器との間にアイソレータ、パワーモニタ、チューナを更に介在することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
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