JP4377547B2 - アノードからカソードへの界面の面積が増大した電気化学電池 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、一般に、電気化学電池に関する。さらに具体的には、本発明は、アノードからカソードへの界面の面積が増大した電気化学電池に関する。
【0002】
(背景技術)
電気化学電池は、電気で作動するデバイスに電圧を供給するのに一般に使用され、携帯可能な電気で作動するデバイスに使用するのに特に好適である。現在、普及している慣用のアルカリ電池は、一般に円筒状のタイプであって、D、C、AA、AAA、AAAAサイズの電池を含む工業規格寸法、並びに、その他の寸法及び構造で市販されているものである。上記円筒状のタイプのもの等の電気化学電池は、通常所定の開回路電圧を供給するのに使用される。
従来の円筒状のアルカリ電池は、一般に、一端に正極カバーを備え、反対の端に負極カバーを備えた、円筒形状のスチール缶を有している。円筒状の電池は、通常カソードと呼ばれる正電極を有するが、これは、二酸化マンガン、水酸化カリウム溶液、水、及びその他の添加剤の混合物で形成されることが多く、円筒状のスチール缶の内部側面の周囲に形成される。カップ形状のセパレータが、缶の内部円筒状容積の中の中央に、カソードの内部表面の周囲に配置される。負電極は、通常アノードと呼ばれ、一般に亜鉛粉末、ゲル化剤、及びその他の添加剤で形成され、セパレータ内の電解質溶液に沿って配置される。上記円筒状の電池は、一般にボビンタイプの電池と呼ばれ、その一例が米国特許第5,501,924号明細書に開示されている。
【0003】
上記円筒状のタイプの従来のボビンタイプの電池は、スチール缶内に収容され、カップ形状のセパレータを介して分離された、単一の円筒状アノード及び単一のカソードを有している。カソードは、通常、スチール缶の内部側壁に隣接して配置されるのに対し、アノードは、カソード中に提供された円筒状のキャビティの内部に配置される。したがって、従来の電池は、一般にアノード及びカソードの形状並びに寸法によって規定される、円筒状のアノードからカソードへの界面の表面積を有する。従来の円筒状の電池では、アノードからカソードへの界面の面積は、カソード内に形成され、その内部にセパレータが配置される、円筒状キャビティの表面積にほぼ等しい。また、アノードは、通常容器の壁と平行に形成された、均一な曲率の外表面を有する円筒形状とされるのが一般的である。これは、カソードが容易に破壊され、電池内でイオン的及び電気的な不連続が生じることのないようにするためである。
アルカリ電池の設計における主たるゴールは、有効寿命を増大させることにある。有効寿命とは、所定の負荷の下で、電池がもはや意図された目的には有用ではなくなる特定の電圧まで、電池が放電する時間の長さである。アルカリ電池の設計におけるさらなるゴールは、電池の高速性能を向上させることにある。市販されているアルカリ電池は、通常、工業規格によって規定された外部寸法を有しており、これによって使用可能な活物質の量を増加させることが制限される。それでもなお、有効寿命を増大させるための新たな方法に対する要求が、電池の設計の主たるゴールとして存在している。
【0004】
(発明の開示)
驚くべきことに、外部電極内の不規則な形状のキャビティが、電流密度及び性能についての利点の多い、より優れた電極間界面を提供することが見出された。 かくして、第1の観点において、セパレータによって分離された第1及び第2の電極を収容している缶を備えている電気化学電池であって、該第1の電極は該第2の電極の全部または一部を収容するようにキャビティを有し、該キャビティは、同一体積の正円筒によって電極間の界面に提供される表面積よりも大きな表面積が得られるような形状とされている、前記電池を提供する。
【0005】
通常はアルカリ電池のカソードである第1の電極内のキャビティは、任意の好適な形状であってよいこと、また、一般に、製造上の配慮以外は、その構造に特に制限はないことが、理解されるであろう。例えば、多数の角を設けると、第2の電極の材料を充填している間にエアポケットが形成される可能性があるが、さらに重要なことに、セパレータのライニングが無効果となり得る。
キャビティは、蛇腹形状であって、例えば角があるかあるいは丸められた波形を有する形状に形成してよい。丸められた波形が好ましいが、製造上好ましい形状は、カソードリングによって提供される。該リングの角を丸めること(後に記述する。)は、さらなる工程を含む可能性があり、そのためコスト上非効率的となり得る。
また、セパレータの適用が著しく困難にならないようにすべきである点に留意すべきである。本発明の電池において通常のセパレータを使用するのは困難である可能性がある。したがって、一般に、スプレー塗装セパレータ等の、その場でのみ形状を有するセパレータを使用するのが好ましい。次いで、セパレータを形成した後に、第2の電極を充填することができる。
【0006】
一般に、本発明は、低い電流密度を実現し、強化された有効寿命を達成する、大きなアノードからカソードへの界面の面積を有する電池を提供することによって、電気化学電池の性能、特に高速性能を向上させる。他の観点において、本発明は、閉じた底部末端及び開口した頂部末端を有する容器、及び該容器内に該容器の内壁に対向して配置された第1の電極を備えている、電気化学電池を提供する。該第1の電極は非円筒状のキャビティを有し、該非円筒状のキャビティの内部中央に、第2の電極が配置される。該第1の電極及び該第2の電極は、それら相互の界面の形状が、該電池の長さに沿って1ヶ所またはそれ以上の箇所で変化するような構造とされている。カバー及びシールアッセンブリが、該容器の開口した頂部末端に組み立てられる。したがって、該電池は、円筒状の界面の面積よりも大きな非円筒状の第1の電極対第2の電極の界面の面積を有し、さらに、実質的に環状の半径方向の電極界面を提供する。
【0007】
「非円筒状」の語は、正円筒の形状以外の任意のもの、例えば斜めの円筒、あるいはその長さに沿って不規則な断面を有する円筒などを意味する。
他の観点において、電気化学電池であって、
閉じた底部末端及び開口した頂部末端を有する容器;
該容器内に配置された第1の電極であって、該容器の内壁に実質的に従う外周を有し、さらにその内部に設けられた非円筒状のキャビティを有する、前記第1の電極;
該第1の電極の非円筒状のキャビティの内部に配置された第2の電極であって、該第1の電極及び該第2の電極が、該電池の長さに沿って変化する形状を有する界面を提供する、前記第2の電極;
該第1の電極と該第2の電極との間に配置されたセパレータ;及び、
該容器の開口した頂部末端に組み立てられるカバー及びシールアッセンブリ、を備えている、前記電池を提供する。
【0008】
好ましい一形態において、前記界面は、実質的に環状の半径方向の断面を有する。他の好ましい形態において、前記第1の電極は、前記非円筒状のキャビティを形成するステップ状の内面を有する。さらに他の好ましい形態において、前記第1の電極は、前記非円筒状のキャビティを形成するテーパした内面を有し、該テーパした面の半径方向の幅が、前記容器の底部末端に向かって減少する。
また、前記第1の電極が、前記非円筒状のキャビティを提供するためにその内面に形成された波状起伏を有する形態も好ましい。この形態において、前記波状起伏が、寸法が変化する前記キャビティの半径方向の断面を提供するのが好ましい。あるいは、前記波状起伏が、前記非円筒状のキャビティ全体で実質的に同等の半径方向の断面を提供するのが好ましい。
一般に、第1の電極がカソードを含み、第2の電極がアノードを含むのが好ましい。集電装置が第1の電極に接続されるのが好ましい。
前記セパレータが吹付け用の材料として提供され、特に該吹付け用の材料がスターチを含むのが便利である。
一形態において、前記第1の電極が、少なくとも2つの異なる寸法の内部直径を有する複数のカソードリングを備えており、該カソードリングが前記容器内で交互に積層されているのが好ましい。
【0009】
さらなる形態において、電気化学電池であって、
閉じた底部末端及び開口した頂部末端を有する導電性の缶;
該容器内に配置された第1の電極であって、該容器の内壁に従う外周を有し、さらにその内部に設けられた非円筒状のキャビティを有し、該非円筒状のキャビティが該電池の長さに沿って実質的に環状の半径方向の断面を有する、前記第1の電極;
該第1の電極の非円筒状のキャビティの内部に配置された第2の電極;
該第1の電極と該第2の電極との間に配置されたセパレータ;及び、
該容器の開口した頂部末端に組み立てられるカバー及びシールアッセンブリ、を備えている、前記電池を提供する。
【0010】
さらに、電気化学電池の製造方法であって、次の工程:
閉じた底部末端及び開口した頂部末端を有する容器を用意する工程;
該容器の内部に第1の電極を配置する工程であって、該第1の電極が、該容器の内壁に実質的に従う外周を有し、さらにその内部に設けられた非円筒状のキャビティを有するようにする、前記工程;
該第1の電極の非円筒状のキャビティの内部に第2の電極を配置する工程であって、該第1の電極及び該第2の電極が、該電池の長さに沿って変化する形状を有する界面を提供する、前記工程;
該第1の電極と該第2の電極との間にセパレータを形成する工程;及び、
カバー及びシールアッセンブリを、該容器の開口した頂部末端に組み立てる工程、
を含む、前記製造方法を提供する。
【0011】
あるいは、電気化学電池の製造方法であって、次の工程:
閉じた底部末端及び開口した頂部末端を有する容器を用意する工程;
該容器の内部に第1の電極を配置する工程であって、該第1の電極が、該容器の内壁に実質的に従う外周を有し、さらにその内部に設けられた非円筒状のキャビティを有し、該非円筒状のキャビティが該電池の長さ全体で実質的に環状の半径方向の断面を有するようにする、前記工程;
該第1の電極の非円筒状のキャビティの内部に第2の電極を配置する工程;
該第1の電極と該第2の電極との間にセパレータを形成する工程;及び、
カバー及びシールアッセンブリを、該容器の開口した頂部末端に組み立てる工程、
を含む、前記製造方法を提供する。
【0012】
一形態において、前記容器の内部に第1の電極を配置する工程は、少なくとも2つの異なる寸法の内部直径の多数のカソードリングを配置する工程を含むのが好ましい。他の形態において、前記容器の内部に第1の電極を配置する工程は、前記非円筒状のキャビティを形成するテーパした内面を有する前記第1の電極を形成する工程であって、該テーパした面の半径方向の幅が、前記容器の底部末端に向かって減少するようにする前記工程をさらに含むのが好ましい。
また、前記製造方法において、前記容器の内部に第1の電極を配置する工程が、該第1の電極の内面に波状起伏を形成して、前記非円筒状のキャビティを提供する工程をさらに含むのが好ましい。
一般に、本発明の製造方法において、前記セパレータを形成する工程が、前記第1の電極の内壁の上に液状のセパレータ材料をスプレーする工程を含むのが好ましい。
【0013】
本発明は、低い全体電流密度を提供し、結果として特に高速電池性能について、高い電池の有効性が得られる、拡張されたアノードからカソードへの界面の面積を有利に提供するものと考えられる。また、増大したカソードからアノードへ、アノードからカソードへの界面の面積を達成するため、他の構造を提供し得ると考えられる。
したがって、本発明の電気化学電池は、アノードからカソードへの界面の面積を有効に増大させる非円筒状のカソードを提供して、低い電流密度、及び結果として得られるより高い電池の有効性及び強化された高速電池性能を達成する。
【0014】
(発明を実施するための最良の形態)
図面を参照して、本発明についてさらに説明する。
図1を参照して、本発明の一形態による大きなアノードからカソードへの界面の面積を有する、一般的に改良されたボビンタイプの電気化学電池が示されている。電気化学電池10は、ここではカソードと呼ぶ正電極、及びここではアノードと呼ぶ負電極であって、大きなアノードからカソードへの界面の面積を実現するよう構成されたものを備えている。さらに、図示されここに記載されている電気化学電池10は円筒状のアルカリ電池であるが、本発明の教示は、様々な寸法及び構造を有する他のタイプの電気化学電池にも同様に適用可能であると理解されるべきである。
【0015】
電気化学電池10は、導電性の容器、例えば、閉じた底部末端14並びにカバー及びシールアッセンブリ16と気密にかみ合わされる開口した頂部末端を有する円筒状のスチール缶12を備えている。収縮チューブ絶縁材の薄膜18が、頂部末端及び底部末端を除くスチール缶12の外部表面の周囲に形成される。缶12の閉じた底部末端14は、めっきしたスチールで形成された、中心領域に突き出した小塊を有する正極カバー(図示せず)であって、電池10の正極接触端子を形成し得るものを、さらに収容していてよい。スチール缶12の開口した末端には、電池10の負極接触端子を形成する、カバー及びシールアッセンブリ16が組み立てられる。
スチール缶12の内部には、カソードと呼ばれる正電極20、アノードと呼ばれる負電極24、並びにカソード20及びアノード24と界面を形成し、これらの間に配置されているセパレータ22がある。カソード20は、二酸化マンガン、水酸化カリウム溶液、水、及びその他の添加剤の混合物で形成されていてよい。アノード24は、亜鉛粉末、ゲル化剤、及びその他の添加剤で形成されたゲルタイプのアノードを含んでいてよく、また水酸化カリウム、酸化亜鉛、及び水で形成されている電解質溶液と混合されていてよい。アノード24の内部には、アノード24中の亜鉛粒子と接触している集電装置32が配置されている。セパレータ22は、カソード20とアノード24との間の固体粒子の移動を防止する界面として作用する。
【0016】
カバー及びシールアッセンブリ16は、電気化学電池10の組立てのクロージャを提供し、シール体28及び圧縮部材30を含んでいる。シール体28は、一般に、ディスク状の形状とされ、電気的に非伝導性の材料で作製される。圧縮部材30は、チューブ形状の金属部品であって、集電装置32の周囲にシール体28を圧縮する。カバー及びシールアッセンブリ16はまた、集電装置32の露出した末端に溶接された、外部負極カバー26を含んでいる。スチール缶12のリムは、電池本体に向かって内側にクリンプされ、シールを形成する。カバー26を伴うカバー及びシールアッセンブリ16は、米国特許第5,422,201号明細書に記載されているもの等の、通常のラウンドアッセンブリを含んでいてよい。
【0017】
本発明の電気化学電池10は、非円筒状のカソードからアノードへの界面であって、連続的な円筒状のアノードからカソードへの界面を有する従来の電池に比べて、アノードからカソードへの界面の面積が全体として増大するものを採用している。アノードからカソードへの界面は、連続的な円筒状の形状とは異なり、非円筒状で不均一であって、界面の形状が電池の長さに沿って1ヶ所またはそれ以上の箇所で変化する。アノードからカソードへの界面が非円筒状である一方、アノードからカソードへの界面の半径方向の断面は、アノード材料及びカソード材料を収納している電池の全長さ方向にわたって実質的に環状であるのが好ましい。
カソード20は、第1の形態によれば、少なくとも2つの異なる寸法の内部直径を提供するように組み立てられた、複数のカソードリングとして構成される。カソードリングは、一定の外部直径を有しており、異なる内部直径を提供するように厚さが変化する。第1の電池の形態は、長さ方向の断面図から判るように、ステップ状のカソード構造を提供する。
【0018】
図2を特に参照して、交互に積層された複数のカソードリング20A〜20Dで組み立てられたカソード20を有する、スチール缶12が示されている。カソードリング20A〜20Dは、リング成形されたカソードセルアッセンブリによって構成されている。リング成形されたカソードセルアッセンブリに使用するため、カソードリング20A〜20Dのような、複数のリング成形されたカソードが、少なくとも2つの異なる寸法の内部直径を有するように形成される。リング成形されたカソードを形成する方法は、一般に、秤量したカソード混合物をリング形状のダイセットに添加する工程、ダイプレスを使用して、カソード混合物をリングの形状に成形する工程を含む。リング成形されたカソードを形成する方法は、当業界で広く知られている。リング成形されたカソード20A〜20Dの缶12への挿入は、底部カソードリング20Aをスチール缶12の底部分にプレスばめすることによって行うことができる。次に、底から2番目のカソードリング20Bを、スチール缶12の内部でカソードリング20Aの上にプレスばめする。次いで、第3のカソードリング20Cを、カソードリング20Bの上に挿入し、第4のカソードリング20Dを、カソードリング20Cの上に挿入する。カソードリング20A〜20Dは、好ましくはアッパーパンチによって、スチール缶12の内部にプレスされ、隣接するリングが異なる寸法の内部直径を有するように配列される。
【0019】
図3を参照して、2つの下方のカソードリング20A及び20Bが示されている。底部カソードリング20Aは、内部直径がDAの環状の半径方向の断面によって規定される内部表面を有しており、この中にセパレータ22及びアノード24が配置されることになる。カソードリング20Aは、スチール缶12の底部分の形状に実質的に従う。これに対して、隣接する底から2番目のカソードリング20Bは、内部直径がDAよりも大きいDBの、環状の半径方向の断面によって規定される内部表面を有する。この直径DAとDBとの相違により、カソードリング20Aと20Bとの間に階段状の界面が提供され、これによって、従来の連続的な円筒状のアノードからカソードへの界面に比べて、カソード20とアノード24との間に実現される界面の量が増大される。カソードリング20A〜20Dの各々が、実質的に環状の半径方向の断面を提供するのが好ましいと考えられる。カソード20の内部表面の実質的に環状の半径方向の断面を提供することにより、缶12の内壁に平行な、均一で連続的な表面が得られ、これによって、カソード20が放電するにしたがって膨張する際に、カソード20の形状を均一に保持して、カソードの破壊を防止することが可能となる。図示されている半径方向の断面は実質的に環状であるが、長さ方向の軸で見て判るように、カソード20は非円筒状の構造を有しており、アノード24とカソード20との間に大きな界面の面積が実現されている。
【0020】
アノードからカソードへの界面は非円筒状であり、界面は、長さ方向に延びている界面、並びに、隣接するカソードリングの間に内接する領域によって形成される半径方向に延びている界面の、両方を含む。ここに示されている4つのカソードリングの形態によれば、アノードからカソードへの界面の面積は、カソードリング20A〜20Dの各々の内面積の合計と、さらに、カソードリング20Aと20Bとの間の半径方向の表面積、カソードリング20Bと20Cとの間の半径方向の表面積、及びカソードリング20Cと20Dとの間の半径方向の表面積を含む、2つの内部直径の隣接するカソードリングの間に内接する半径方向の表面積を合計したものに等しい。したがって、本発明によって実現されたアノードからカソードへの界面全体の面積に、半径方向の表面積が加わる。
図2を再度参照して、液状のスプレー塗装セパレータ22を、カソード20の内壁の上に適用する方法も示されている。スプレー塗装セパレータ22は、ディスク形状の液状セパレータディスペンサ34あるいはその他の好適な塗装デバイスを使用して、適用してよい。液状セパレータディスペンサ34は、回転して遠心力によって液状のセパレータ材料を塗布し、カソード20の内部表面を被覆するディスク形状のノズルに接続された、チューブを備えていてよい。液状のスプレー塗装セパレータ材料は、一例として、スターチを含んでいてよい。あるいは、液状のスプレー塗装セパレータは、発行された米国特許第4,315,062号明細書に開示されているもの等の、ポリスチレンセパレータを含んでいてもよい。スプレー塗装セパレータ22は、カソード20の内壁を被覆して、カソード20とアノード24との間の界面となる実質的に均一なセパレータ22を提供するのが好ましい。
【0021】
セパレータ22をカソード20の内部表面の上に形成した後、カソード20内に設けられたキャビティの内部にアノード24を配置する。アノード24は、キャビティの形状に従い、カソード20の内部表面内の残りの体積を消費する。アノード24、カソード20、セパレータ22、及び電解質溶液を含む電池材料をスチール缶12の内部に配置した後、アノード24に接触させて集電装置32を組み立て、カバー及びシールアッセンブリ16を、缶12の開口した頂部末端に組み立てる。
【0022】
第1の形態の電池10について、4つのカソードリング20A〜20Dで形成したカソード20との関連で記載したが、異なる数のリングを同様に使用して、非円筒状の大きな面積を有するカソードからアノードへ、アノードからカソードへの界面を達成し、低い電流密度及び高い電池効率を達成することができると考えられる。AAサイズの電池の一例によれば、カソードリング20A及び20Cが0.250インチ(0.635センチメートル)の内部直径を有するのに対し、カソードリング20B及び20Dは0.427インチ(1.085センチメートル)の内部直径を有し、2.026平方インチ(13.073平方センチメートル)の全合計カソード表面積を提供する。上記の例によれば、構成されたアノード及びカソードを有する電池は、内部直径が0.350インチ(0.889センチメートル)の円筒状のカソードを有する従来の円筒状の電池に比べて、12.4%の表面積の増加を達成する。偶数個の円筒形状のリングをベースにすると、アノードからカソードへの界面の面積の合計は、リングを2つ追加する毎に約11%増加する。ステップ状配列の4つのリングにおいて、いくつかの高速試験での性能を、内部直径が均一な4つのリングの電池構造から得られる現在最高の性能の倍にすることが可能であることが見出された。また、さらに多数のリング、例えば、6個、8個、及び10個あるいはそれ以上のリングを使用することができると考えられる。電池あたりのリングの数が増えるにしたがって、アノードからカソードへの界面の面積も同様に増加する。ただし、リングが薄くなるにつれて、セパレータ22を適用すること並びにアノード24を適切な場所に設置することが困難となるという問題点がある。
【0023】
図4を参照して、第2の形態の電気化学電池10が図示されており、ここではカソード20は円錐形状の構造で形成されている。カソード20はテーパした内部表面を有しており、そこに、円錐形状のセパレータ22及びアノード24が設けられている。カソード20は、その内部表面が、好ましくは電池の長さ方向の軸から見て2°よりも大きい角度のテーパを有するように形成される。第2の形態によって達成される円錐形状のアノードからカソードへの界面も同様に、非円筒状であって、実質的に環状の半径方向の断面を有する。
【0024】
図5において、第3の形態の電気化学電池10が示されている。第3の形態によれば、カソード20は、電池の長さに沿って連続的に変化する内部直径を有するように構成され、電池全体にわたっていずれの部分でも環状の半径方向の断面を有する。長さ方向の断面図から、アノードからカソードへの界面は、波状起伏あるいは波形パターンを有し、これが、円筒状のカソードとの比較でアノードからカソードへの界面の面積を有効に増大させる。
【0025】
図6に示されているように、第4の形態の電池10は、カソード20が電池10の長さの全体にわたって均一な半径方向の断面の内部半径を維持するように示されている。第4の形態によれば、アノードからカソードへの界面は非円筒状であって、電池の長さに沿って連続的に変化して、大きなアノードからカソードへの界面の面積を提供する。ただし、アノード24が設置されるカソード20の内部直径は、均一の直径に維持され、これによってアノードの組立てが容易になり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電気化学電池の、中央の長さ方向の軸で見た正面断面図である。
【図2】 本発明による電池の組み立てを説明するための、部分的に組み立てられた電池の正面断面図である。
【図3】 部分的に組み立てられた電池の、図2のIII-III線で見た半径方向の断面図である。
【図4】 本発明の第2の形態による電気化学電池の、長さ方向の軸で見た正面断面図である。
【図5】 本発明の第3の形態による電気化学電池の、長さ方向の軸で見た正面断面図である。
【図6】 本発明の第4の形態による電気化学電池の、長さ方向の軸で見た正面断面図である。
【符号の説明】
10 電気化学電池
12 スチール缶
14 底部末端
16 カバー及びシールアッセンブリ
20 カソード
22 セパレータ
24 アノード
26 負極カバー
28 シール体
30 圧縮部材
32 集電装置
Claims (3)
- 電気化学電池の製造方法であって、次の工程:
1つの開口末端を有する缶を用意する工程;
該缶の内部に第1の電極を配置する工程であって、該電極はその内部に第2の電極の全部または一部を収容するキャビティを有し、該キャビティは、同一体積の正円筒によって電極間の界面に提供される表面積よりも大きな表面積が得られるように形成されている、前記工程;及び、
電極の間にセパレータを配置する工程、
を含み、
前記缶の内部に第1の電極を配置する工程が、内部直径が異なる少なくとも2つのカソードリングを配置する工程を含む、
前記製造方法。 - 前記セパレータを形成する工程が、前記第1の電極の内壁の上に液状のセパレータ材料をスプレーする工程を含む、請求項1に記載の製造方法。
- 請求項1または2に記載されている方法により製造される電池。
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