JP4375988B2 - Engine exhaust purification system - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排気ガス中に含まれる排気微粒子を捕集するパティキュレートフィルタの排気微粒子捕集量の推定に関し、エンジンの排気浄化装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ディーゼルエンジンの排気ガス中には、パティキュレートと称される微粒子が含まれており、これを捕集して除去するパティキュレートフィルタがエンジンの排気通路に備えられることがある。
【0003】
このようなフィルタにおいては、エンジンの運転時間の増加と共に該フィルタ内に捕集蓄積されている排気微粒子量が増加し、これにより該フィルタが徐々に目詰まりを起こすので、一般に、所定の条件が成立したときに、該フィルタ内の排気微粒子の除去、すなわちフィルタの再生が行われる。この所定の条件が成立したか否かの判定は、例えばフィルタの上流側の圧力と下流側の圧力との差圧に基づいてフィルタに捕集されている排気微粒子量を推定し、この排気微粒子量が所定値以上となったか否かを判定することで行われる。
【0004】
ところで、実際には、同一の差圧が検出されていても現実に捕集されている排気微粒子量が異なることがある。換言すれば、フィルタの上流側圧力と下流側圧力との差圧のみを検出しているだけでは、捕集されている排気微粒子量を正確に推定できないこととなる。これに対処する技術として、特許文献1には、フィルタの前後差圧の差異が運転履歴(例えば加減速運転状態の占める割合、負荷が所定値以上の運転状態の割合等)に起因することを見出して、運転履歴に応じてフィルタの再生時期を変更する発明が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−50130号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本発明者等が、上記捕集量と差圧とが1対1の関係になく、差圧だけからでは捕集量を精度よく検出できない問題について検討したところ、差圧と捕集量とが一致しない原因は、以下のように考えられる。
【0007】
すなわち、まず、図7に例示するように、パティキュレートフィルタ27は、酸化触媒が担持された複数の隔壁27a…27aを有し、吸入口27bから吸入された排気ガスを矢印のように上記隔壁27a…27aを通過させて排出口27cから排出する際に、隔壁27a…27aに排気微粒子が捕集されるものである。
【0008】
次に、図7の符号アで示す部位を図8(a)に拡大して示す。隔壁27a…27aは、その表裏間に無数の微細な気孔27d…27dが貫通したものであり、その気孔27d…27dは内面に微細な凹凸を有する。よって、図8(b)に示したように、排気微粒子Xが隔壁27a…27aに捕集される段階では、まずその初期には、排気微粒子Xは主として気孔27d…27d内に捕集され、その結果、気孔27d…27dが目詰まり状態となって、排気ガスの流通抵抗が大きくなる。そして、気孔27d…27dの排気微粒子X捕集能力がある程度限界に達した後は、図8(c)に示したように、排気微粒子Xは主として隔壁27a…27aの表面27eに捕集されるようになる。
【0009】
一方、排気微粒子Xが燃焼除去される段階では、まずその初期には、図8(d)に示したように、排気微粒子Xと酸化触媒との接触面積が大きい気孔27d…27d内に捕集された排気微粒子Xが速やかに燃焼除去され、そして、排気微粒子Xと酸化触媒との接触面積が小さい隔壁表面27eに捕集された排気微粒子Xが徐々に燃焼除去され、その燃焼が次第に隔壁表面27eに積み重なるように捕集された排気微粒子Xの上層側に拡大されるようになる。このような現象は、酸化触媒との接触面積が大きい気孔27d…27dに捕集された排気微粒子Xの方が酸化反応を利用しやすいために起こるものと考えられる。
【0010】
この間の差圧と捕集量との関係を図9に示す。捕集蓄積段階においては、捕集量が少ない初期の段階(R1)で、気孔27d…27dの目詰まりにより大きな圧損が生じて、差圧は捕集量の増加に対して急激に上昇するが、中後期(R2)においては、隔壁表面27eを中心に捕集されるから、圧損の増加が緩やかになり、差圧は捕集量の増加に対して緩やかに上昇する。
【0011】
一方、燃焼段階においては、捕集初期と比較して相対的に多い排気微粒子Xが残っている初期の段階(R3)で、気孔27d…27d部分の排気ガスの流通抵抗が小さくなって圧損が大きく減少し、差圧は捕集量の減少に対して急激に低下するが、中後期(R4)には隔壁表面27eを中心に燃焼されるから、圧損の減少が緩やかになり、差圧は捕集量の減少に対して緩やかに低下する。
【0012】
すなわち、排気微粒子Xの捕集蓄積段階と燃焼除去段階とでは、同じ差圧が検出されたとしても、捕集されている排気微粒子量は異なったものとなるのである。よって、これを考慮しない特許文献1に記載の技術においては、捕集されている排気微粒子量を精度よく推定することができないのである。
【0013】
そこで、本発明は、パティキュレートフィルタに捕集されている排気微粒子量を精度良く推定することができるエンジンの排気浄化装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の発明は、酸化触媒機能を有すると共にエンジンの排気通路に設けられて排気微粒子を捕集する捕集手段と、該捕集手段に捕集されている排気微粒子の量を推定する捕集量推定手段とが備えられたエンジンの排気浄化装置であって、上記捕集手段の上流側と下流側とのうちの少なくとも上流側の排気圧を検出する排気圧検出手段と、上記捕集手段の温度に関連するパラメータ値を検出するパラメータ値検出手段と、該パラメータ値検出手段で検出されたパラメータ値が所定値以上のときに、捕集手段の状態が捕集した排気微粒子を燃焼除去している段階と判定し、所定値以上でないときに排気微粒子を捕集蓄積している段階と判定する判定手段とが備えられており、上記捕集量推定手段は、上記パラメータ値検出手段で検出されたパラメータ値に基づいて排気微粒子の燃焼量を算出する燃焼量算出手段を有し、かつ、上記判定手段によって捕集手段の状態が捕集蓄積段階にあると判定されたときは、上記排気圧検出手段によって検出された上流側排気圧と下流側排気圧との差圧または上流側排気圧に基づいて捕集量を推定し、上記判定手段によって捕集手段の状態が燃焼除去段階にあると判定されたときは、当該燃焼除去段階の前の捕集蓄積段階のときに推定した捕集量から、上記燃焼量算出手段によって算出された燃焼量を減算することにより、捕集量を推定することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、捕集手段の状態が捕集した排気微粒子を燃焼除去している段階と捕集蓄積している段階とのいずれにあるかに応じて、異なる推定方法で捕集手段に捕集されている排気微粒子の量(捕集量)を推定するから、該捕集量を精度よく推定することができる。
【0017】
その場合に、この発明によれば、捕集手段の状態が排気微粒子の燃焼除去段階にあるか捕集蓄積段階にあるかを、捕集手段の温度に基づいて、科学的・実験的に、かつ比較的簡易な手段で、精度よく判定することができる。
【0019】
そして、特にこの発明によれば、捕集手段の状態が排気微粒子の捕集蓄積段階にあるときは、差圧または上流側排気圧に基づいて捕集量が推定される。一方、捕集手段の状態が排気微粒子の燃焼除去段階にあるときは、捕集手段の温度に関連するパラメータ値に基づいて排気微粒子の燃焼量が算出されると共に、捕集蓄積段階にあるときに推定した捕集量から、上記燃焼量を減算することにより、捕集量が推定される。すなわち、捕集手段の状態が燃焼除去段階にあるときと捕集蓄積段階にあるときとで異なる、排気圧(差圧)と捕集量との関係のヒステリシスに対応して捕集量の推定方法を切り換えるので、該推定の精度が向上する。
【0020】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、排気圧検出手段によって検出された上流側排気圧と下流側排気圧との差圧または上流側排気圧に対する捕集量が定められた基本特性を記憶する記憶手段が備えられており、捕集量推定手段は、判定手段による判定が燃焼除去段階から捕集蓄積段階に移行したときは、移行時に検出された差圧または上流側排気圧における上記基本特性に定められた捕集量と、移行時に算出した燃焼除去段階の捕集量との捕集量差をオフセット量として記憶すると共に、移行後の捕集蓄積段階の捕集量を、上記基本特性に基き定められる捕集量とオフセット量とから算出することを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、捕集蓄積段階では、あくまでも、差圧または上流側排気圧に対して定められた捕集量の基本特性に従って、捕集量が推定される。そして、燃焼除去段階から捕集蓄積段階への移行時には、該移行時の状況に応じて、該移行時にフィルタに残存した捕集量がまちまちとなるが、その場合は、該残存捕集量と基本特性との偏差(オフセット量)を考慮しつつ、やはりあくまでも、その残存捕集量を起点として、基本特性に従って推定を続行する。
【0022】
すなわち、判定手段により燃焼除去段階から捕集蓄積段階へ移行したと判定されたときには、移行時に検出された差圧または上流側排気圧における上記基本特性に定められた捕集量と、燃焼除去段階と判定されたときに算出された捕集量との捕集量差をオフセット量として記憶すると共に、移行後の捕集量、つまり判定手段によって捕集蓄積段階にあると判定されたときの捕集量を、上記基本特性から求まる捕集量とオフセット量とにより算出するのである。これにより、捕集手段の状態に応じてより一層精度よく正確に捕集量を推定することができるようになる。
【0023】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、捕集手段に捕集されている排気微粒子を燃焼除去させて捕集手段を再生させる再生手段が備えられており、再生手段は、捕集量推定手段によって推定された捕集量が所定量以上となったときに、捕集手段の再生を開始することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、捕集量推定手段によって推定された捕集量が所定量以上となったときに、捕集手段の再生が開始されることとなる。その場合に、請求項1又は請求項2の発明により、正確にかつ精度よく推定された捕集量に基づいて再生が開始されるから、再生を効率よく行うことができ、例えば再生開始が遅れた場合に起こり得る、捕集手段の目詰まりに伴う破損や、必要以上の再生継続を行った場合に起こり得る、後噴射に起因する燃費の悪化等の不具合を抑制することができる(この燃費悪化の不具合は、例えばフィルタの再生を、主噴射以外に燃料を後噴射することによって実現する場合に発生する)。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0026】
この実施の形態においては、本発明は、図1に示すディーゼルエンジン1に適用されている。このエンジン1は、例えば4気筒エンジンであって、エンジン本体2のシリンダボア内を上下動するピストン3が4つ備えられている(図1には1つのみ図示)。エンジン本体2のシリンダヘッドには気筒毎にインジェクタ4が備えられており、このインジェクタ4は気筒内燃焼室に燃料を直接噴射する。
【0027】
インジェクタ4と図外の燃料タンクとの間の燃料供給経路上に高圧燃料ポンプ5及びコモンレール6が配置されている。ポンプ5は燃料タンクからコモンレール6に燃料を圧送し、コモンレール6は圧送された燃料を蓄積する。インジェクタ4が開弁すると、コモンレール6に蓄積された燃料がインジェクタ4の噴口から高圧で噴射される。このとき、インジェクタ4の開弁時間とコモンレール6内の燃圧を制御することにより燃料噴射量が制御可能である。また、インジェクタ4の開弁時期を制御することにより燃料噴射時期が制御可能である。なお、図中、燃料供給経路上の矢印は燃料の流れを示す。
【0028】
吸気通路10には、上流側から順に、エアクリーナ11、エアフロメータ12、過給機のコンプレッサ13、インタークーラ14、吸気量を調節する絞り弁15、吸気温センサ16、吸気圧センサ17、そして吸気弁18が備えられている。
【0029】
排気通路20には、上流側から順に、排気弁21、過給機のタービン22、第1排気温センサ23、酸化触媒装置24、第2排気温センサ25、上流側圧力センサ26、排気ガス中の排気微粒子を捕集するパティキュレートフィルタ27、下流側圧力センサ28、そして第3排気温センサ29が備えられている。また、排気通路20の比較的上流部と吸気通路10の比較的下流部との間にEGR通路30が配設され、該通路30上に排気還流量を調節するEGR弁31が備えられている。
【0030】
ここで、パティキュレートフィルタ27は、特許請求の範囲における捕集手段を構成し、該フィルタ27には白金等の貴金属を含む酸化触媒物質がコーティングされている。
【0031】
そして、エンジン本体2のクランクケースにはエンジン回転数センサ41が、またシリンダブロックには水温センサ42が設けられている。コモンレール6には燃料の蓄圧を検出するコモンレール圧センサ43が設けられている。車室にはアクセルペダル44の踏み込み量を検出するアクセル開度センサ45が設けられている。
【0032】
このエンジン1のコントロールユニット50は、上記各センサで検出される吸気量、吸気温、吸気圧、酸化触媒装置24に流入する排気温、パティキュレートフィルタ27に流入する排気温、フィルタ27から出た後の排気温、フィルタ27を挟む上流側及び下流側圧力、エンジン回転数、冷却水温、コモンレール6内の燃料蓄圧、並びにエンジン負荷等に基づいて、インジェクタ4及び高圧燃料ポンプ5に制御信号を出力する。
【0033】
コントロールユニット50は、エンジン回転数センサ41によるエンジン回転数とアクセル開度センサ45によるエンジン負荷とから求められる基本燃料噴射量を冷却水温や吸気温等で補正して燃料噴射量を算出する。
【0034】
コントロールユニット50は、捕集量推定手段として機能し、例えば、パティキュレートフィルタ27に捕集されている排気微粒子の量を、フィルタ27を挟む上流側及び下流側圧力との差圧に基づいて推定する。
【0035】
コントロールユニット50は、また再生手段として機能し、推定された捕集量が所定量以上となったときに、ピストン3の圧縮上死点近傍での主噴射の後、膨張行程中に燃料を追加噴射し(後噴射)、フィルタ27の再生(フィルタ27に捕集されている排気微粒子の燃焼除去)を開始する。この後噴射は、当該後噴射で生成した未燃成分を酸化触媒装置24や酸化触媒を担持したパティキュレートフィルタ27で酸化反応させることにより、パティキュレートフィルタ27を昇温させて、該フィルタ27に捕集されている排気微粒子を燃焼させ、該フィルタ27を速やかに再生させることを目的としている。
【0036】
ところで、フィルタ27に捕集されている排気微粒子は、該フィルタ27の温度が概ね400℃以上になると、燃焼除去され始め、400℃未満では捕集蓄積される傾向がある。すなわち、エンジン1の運転状態の変動に伴って、パティキュレートフィルタ27の状態は、排気微粒子が燃焼除去される段階と捕集蓄積される段階とに切り換ることとなるが、従来技術において前述したように、燃焼除去段階と捕集蓄積段階とでは捕集量が同じでも差圧が異なる値を示し、捕集量と差圧とが1対1の関係になく、差圧だけからでは捕集量を精度よく検出できない問題がある。
【0037】
そこで、本実施の形態においては、コントロールユニット50は、フィルタ27の状態が排気微粒子を燃焼除去している段階と捕集蓄積している段階とのいずれにあるかを判定し(判定手段)、判定された段階に応じた異なる推定方法で捕集量Wを推定する。
【0038】
以下、この捕集量推定制御の詳細について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0039】
まず、コントロールユニット50は、ステップS1で、パティキュレートフィルタ27の温度T(第2排気温センサ25で検出されたもの)、フィルタ27の上流側排気圧(上流側圧力センサ26で検出されたもの)及び下流側排気圧(下流側圧力センサ28で検出されたもの)、エンジン回転数等の上記各センサで検出された各種状態量を読み込み、ステップS2で、上流側排気圧から下流側排気圧を減じて上流側排気圧と下流側排気圧との差圧を算出する。
【0040】
次いで、ステップS3で、この制御フローの初作動か否かを判定し、YESのとき、すなわち初回であれば、ステップS4で、後述するオフセット量Dを0に設定した上で、ステップS5で、検出(算出)された差圧に対応する捕集量を定めた基本特性マップ(図3参照)に基づいて現在の差圧に対応する基本捕集量Iを算出する。ここで、この基本特性は、前述した図9のR1、R2の段階、すなわちパティキュレートフィルタ27に排気微粒子が捕集蓄積されている段階に対応するものであり、差圧がP1以下のときは、差圧の増加に対する捕集量の増加が緩やかとなっており(換言すれば、捕集量の増加に対する差圧の増加が急激となっており)、差圧がP1より大きいときは、差圧の増加に対する捕集量の増加が急激となっている(換言すれば、捕集量の増加に対する差圧の増加が緩やかとなっている)。
【0041】
次いで、ステップS6で、該基本捕集量Iと上記オフセット量Dとに基づいて現在の捕集量Wを算出し、ステップS1に戻る。ここで、この現捕集量Wは基本捕集量Iとオフセット量Dとを加算した値である。
【0042】
一方、ステップS3の判定がNOのときは、ステップS7以後の処理を実行する。すなわち、ステップS7で、上記温度Tが所定値α以上か否かを判定し(判定手段)、YESのときは、ステップS8に進み、また、NOのときは、ステップS9に進み、それぞれ1制御周期前の温度Tが所定値α以上であったか否かを判定する。ここで、この所定値αは、パティキュレートフィルタ27の状態が排気微粒子を捕集蓄積している段階(図4に例示するフェーズQ1,Q2,Q4,Q5の段階)と、燃焼除去している段階(同フェーズQ3の段階)とのいずれにあるかを判定するための値であり、コントロールユニット50は、温度Tが所定値α以上であれば、パティキュレートフィルタ27の状態が排気微粒子を燃焼除去している段階であると判定し、温度Tが所定値α以上でなければ、排気微粒子を捕集蓄積している段階であると判定する。また、ステップS7〜S9では、現在のパティキュレートフィルタ27の状態(段階)と1制御周期前におけるパティキュレートフィルタ27の状態(段階)に、変化が生じたか否かを判定している。ここで、この温度Tの値は、例えば400℃程度とすればよい。
【0043】
そして、上記ステップS7及びステップS9の判定がともにNOのとき、すなわち、捕集蓄積段階が継続しているときは、前述したステップS5及びステップS6を実行して現捕集量Wを算出し、ステップS1に戻る。ここで、これは、図4に示すフェーズQ1,Q2の段階である。
【0044】
一方、ステップS7の判定がYESで、ステップS8の判定がNOのとき、すなわち、捕集蓄積段階から燃焼除去段階への移行時には、ステップS10で、1制御周期前の捕集蓄積段階のときに算出された捕集量Wを、移行時の捕集量Aとして記憶し、ステップS11で、後述する積算燃焼量F及び積算燃焼量を0にリセットする。ここで、この移行時とは、図4に示すフェーズQ2からフェーズQ3に移行した時点であり、そのときの捕集量をAとする。
【0045】
次いで、ステップS12では、温度T等に基づいて積算燃焼量F(燃焼除去段階に移行した時点から燃焼除去された排気微粒子量の積算値)を算出し、記憶する。ここで、この積算燃焼量Fは、図5に示すマップから、現在温度Tに基づいて排気微粒子の単位時間当り燃焼量(燃焼速度)Fnを読出し、該値Fnを1制御周期前に算出された積算燃焼量Fに加算した値である。このマップにおいては、排気微粒子の単位時間当り燃焼量(燃焼速度)Fnは、現在温度Tが高くなるほど大きな値に設定されている。また、上記単位時間は、1制御周期に対応する。
【0046】
次いで、ステップS13で、エンジン回転数及びエンジン負荷(基本的にはアクセル開度で代表されるが、ここでは燃料噴射量で代用するのが好ましい)に基づいて積算排出量G(燃焼除去段階に移行した時点から排出された(気筒内燃焼室から排出されてパティキュレートフィルタ27に流入する)排気微粒子量の積算値)を算出し、記憶する。ここで、この積算排出量Gは、図6に示すマップ(このマップには、エンジン回転数及びエンジン負荷について別個に傾向を示しているが、これらの両方を加味した1つに統合した傾向であってもよい)から、積算燃焼量Fのときと同様に、現在のエンジン回転数及び負荷に基づいて単位時間当り排気微粒子排出量Gnを読出し、該値Gnを1制御周期前に算出された積算排出量Gに加算した値である。ここで、このマップにおいては、排気微粒子の単位時間当り排出量Gnは、エンジン負荷(燃料噴射量)が大きくなるほど大きな値とされ、またエンジン回転数が小さなとき及び大きなときに大きな値とされている。ここで、上記単位時間とは、1制御周期に対応する。
【0047】
次いで、ステップS14で、上記移行時捕集量Aから積算燃焼量Fを減算し、かつ積算排出量Gを加算して現在の捕集量Wを算出した後、ステップS1に戻る。
【0048】
また、ステップS7及びステップS8の判定がともにYESのとき、すなわち、燃焼除去段階が継続しているときは、前述したステップS12〜ステップS14を実行して現捕集量Wを算出し、ステップS1に戻る。ここで、これは、図4に示すフェーズQ3の段階である。
【0049】
他方、ステップS7の判定がNOで、ステップS8の判定がYESのとき、すなわち、燃焼除去段階から捕集蓄積段階への移行時には、ステップS15で、1制御周期前の燃焼除去段階のときに算出された捕集量Wを、移行時の捕集量Hとして記憶した後、ステップS16で、図3に示す基本特性マップから移行時の差圧Pに対応する基本捕集量Cを求め、ステップS17で、上記移行時捕集量Hから基本捕集量Cを減算して、これらの差分すなわちオフセット量Dを算出する。次いで、前述したステップS5及びステップS6を実行して現捕集量Wを算出して、ステップS1に戻る。ここで、この移行時とは、図4に示すフェーズQ3からフェーズQ4に移行した時点であり、そのときの捕集量をHとする。すなわち、フェーズQ4,Q5は、フェーズQ1,フェーズQ2を、X軸方向(図4の捕集量軸方向)に上記オフセット量だけ平行移動させたものとなる。また、図4には、フェーズQ5までしか記載していないが、以後、鎖線で示すように、燃焼除去段階と捕集蓄積段階とが繰り返される。
【0050】
なお、図2のフローチャートには記載していないが、コントロールユニット50は、このように推定された捕集量Wが所定量以上となったときに、前述したように燃料噴射タイミング等を制御して、主噴射以外に燃料噴射を追加実行(後噴射)することにより、フィルタ27の再生を開始・実行するように構成されている。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態に係るエンジン1の排気浄化装置は、酸化触媒機能を有すると共にエンジン1の排気通路20に設けられて排気微粒子を捕集するパティキュレートフィルタ27(捕集手段)と、フィルタ27に捕集されている排気微粒子の量を推定する捕集量推定手段(コントロールユニット50)とが備えられたエンジン1の排気浄化装置であって、フィルタ27の状態が捕集した排気微粒子を燃焼除去している段階と捕集蓄積している段階とのいずれにあるかを判定する判定手段(コントロールユニット50)を備え、捕集量推定手段(コントロールユニット50)は、判定手段(コントロールユニット50)によって判定された段階に応じた異なる推定方法で捕集量Wを推定する。
【0052】
これによれば、パティキュレートフィルタ27の状態が排気微粒子を燃焼除去している段階と捕集蓄積している段階とのいずれにあるかに応じて異なる推定方法でフィルタ27に捕集されている排気微粒子の量(捕集量)Wを推定するから、該捕集量Wを精度よく推定することができる。
【0053】
また、本エンジン1の排気浄化装置は、パティキュレートフィルタ27の温度T(温度に関連するパラメータ値)を検出する第2排気温センサ25(パラメータ値検出手段)を備え、判定手段(コントロールユニット50)は、第2排気温センサ25で検出された温度Tが所定値α以上のときに、フィルタ27の状態が排気微粒子の燃焼除去段階にあると判定する。
【0054】
これによれば、パティキュレートフィルタ27の状態が排気微粒子を燃焼除去している段階にあるか捕集蓄積している段階にあるかを、パティキュレートフィルタ27の温度Tに基づいて、科学的・実験的に、かつ比較的簡易な手段で精度よく判定することができる。
【0055】
そして、本エンジン1の排気浄化装置は、パティキュレートフィルタ27の上流側と下流側とに排気圧を検出する上流側圧力センサ26、下流側圧力センサ28(排気圧検出手段)を備え、捕集量推定手段(コントロールユニット50)は、第2排気温センサ25で検出された温度Tに基づいて排気微粒子の燃焼量Fを算出する燃焼量算出手段(コントロールユニット50)を有し、かつ、判定手段(コントロールユニット50)にフィルタ27の状態が捕集蓄積段階にあると判定されたときは、上流側圧力センサ26、下流側圧力センサ28によって検出された上流側排気圧と下流側排気圧との差圧または上流側排気圧に基づいて捕集量Wを推定し、判定手段(コントロールユニット50)によってフィルタ27の状態が燃焼除去段階にあると判定されたときは、当該燃焼除去段階の前の捕集蓄積段階のときに推定した捕集量Aから、燃焼量算出手段(コントロールユニット50)によって算出された燃焼量Fを減算することにより、捕集量Wを推定する。
【0056】
これによれば、パティキュレートフィルタ27の状態が排気微粒子の捕集蓄積段階にあるときは、差圧または上流側排気圧に基づいて捕集量が推定される。一方、フィルタ27の状態が排気微粒子の燃焼除去段階にあるときは、フィルタ27の温度Tに基づいて排気微粒子の燃焼量Fが算出されると共に、捕集蓄積段階にあるときに推定した捕集量Aから、上記燃焼量Fを減算することにより、捕集量Wが推定される。すなわち、フィルタ27の状態が燃焼除去段階にあるときと捕集蓄積段階にあるときとで異なる、排気圧(差圧)と捕集量との関係のヒステリシス(図9でR1,R2の経路とR3,R4の経路とが相違する)に対応して捕集量の推定方法を切り換えるので、推定の精度が向上する。
【0057】
さらに、本エンジン1の排気浄化装置は、上流側圧力センサ26、下流側圧力センサ28によって検出された上流側排気圧と下流側排気圧との差圧または上流側排気圧に対する捕集量が定められた基本特性を記憶する記憶手段(コントロールユニット50)が備えられており、捕集量推定手段(コントロールユニット50)は、判定手段(コントロールユニット50)による判定が燃焼除去段階から捕集蓄積段階に移行したときは、移行時に検出された差圧Pまたは上流側排気圧における上記基本特性に定められた捕集量Cと、判定手段によって燃焼除去段階と判定されたときに算出された捕集量(移行時に算出した燃焼除去段階の捕集量)Hとの捕集量差をオフセット量Dとして記憶すると共に、判定手段(コントロールユニット50)によって捕集蓄積段階にあると判定されたときの捕集量(移行後の捕集蓄積段階の捕集量)Wを、上記基本特性に基き定められる捕集量Cとオフセット量Dとから算出する。
【0058】
これによれば、捕集蓄積段階Q1,Q2,Q4,Q5では、あくまでも、差圧または上流側排気圧に対して定められた捕集量の基本特性に従って、捕集量Wが推定される。そして、燃焼除去段階から捕集蓄積段階への移行時には、該移行時の状況に応じて、該移行時にフィルタ27に残存した捕集量Hがまちまちとなるが、その場合は、該残存捕集量Hと基本特性から定められる捕集量Cとの偏差(オフセット量)Dを考慮しつつ、やはりあくまでも、その残存捕集量Hを起点として、基本特性に従って推定を続行する(Q4,Q5)。これにより、パティキュレートフィルタ27の状態に応じてより一層精度よく正確に捕集量Wを推定することができるようになる。
【0059】
また、本エンジン1の排気浄化装置は、パティキュレートフィルタ27に捕集されている排気微粒子を燃焼除去させて捕集手段を再生させる再生手段(コントロールユニット50)を備え、再生手段(コントロールユニット50)は、捕集量推定手段(コントロールユニット50)によって推定された捕集量が所定量以上となったときに、フィルタ27の再生を開始する。
【0060】
これによれば、捕集量推定手段(コントロールユニット50)によって推定された捕集量が所定量以上となったときに、パティキュレートフィルタ27の再生が開始されることとなる。その場合、前述のように正確にかつ精度よく推定された捕集量に基づいて再生が開始されることとなるから、再生を効率よく行うことができ、例えば再生開始が遅れた場合に起こり得る、パティキュレートフィルタ27の目詰まりに伴う破損や、必要以上の再生継続を行った場合に起こり得る、後噴射に起因する燃費の悪化等の不具合を抑制することができる。
【0061】
なお、本実施の形態においては、差圧に対する捕集量の基本特性を、差圧が所定値P1を境に折曲してその傾きが変わるようなものとしたが、これは、一例であり、実際に用いるパティキュレートフィルタの構造等に応じて変更すればよく、例えば差圧が上昇するにつれて滑らかに曲線変化するようなものが考えられる。
【0062】
また、上流側圧力センサ26、下流側圧力センサ28で検出された差圧に基づいてパティキュレートフィルタ27に捕集されている捕集量Wを算出するようにしたが、上流側圧力センサ26で検出された圧力のみに対応する基本特性マップに基づいて算出するようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、パティキュレートフィルタが排気微粒子を燃焼除去している段階にあるか捕集蓄積している段階にあるかに応じて異なる推定方法で捕集量を推定するようにしたことにより、パティキュレートフィルタに捕集されている排気微粒子量を精度良く推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るエンジンのシステム構成図である。
【図2】 捕集量推定制御の好ましい具体的動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】 捕集蓄積段階における差圧に対する捕集量の基本特性を示すマップである。
【図4】 本制御によって捕集量を推定した場合における差圧と捕集量との関係の軌跡の一例である。
【図5】 積算燃焼量を算出するときに用いられる単位時間当り燃焼量の温度特性を示すマップである。
【図6】 エンジンから排出される排気微粒子の積算量を算出するときに用いられる単位時間当り排気微粒子排出量の燃料噴射量及びエンジン回転数特性を示すマップである。
【図7】 パティキュレートフィルタの長手方向断面図である。
【図8】 図7の符号アで示す部位の拡大図であって、排気微粒子の捕集蓄積及び燃焼除去の過程の説明図である。
【図9】 排気微粒子の捕集蓄積及び燃焼除去の過程における差圧に対する捕集量の軌跡の説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン
20 排気通路
25 第2排気温センサ(パラメータ値検出手段)
26,28 圧力センサ(排気圧検出手段)
27 パティキュレートフィルタ(捕集手段)
50 コントロールユニット(捕集量推定手段、判定手段、燃焼量算出手段、記憶手段、再生手段)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to the estimation of the amount of exhaust particulates collected by a particulate filter that collects exhaust particulates contained in engine exhaust gas, and belongs to the technical field of engine exhaust purification devices.
[0002]
[Prior art]
In general, exhaust gas of a diesel engine contains particulates called particulates, and a particulate filter that collects and removes the particulates may be provided in the exhaust passage of the engine.
[0003]
In such a filter, as the engine operating time increases, the amount of exhaust particulates collected and accumulated in the filter increases. As a result, the filter gradually becomes clogged. When established, the exhaust particulates in the filter are removed, that is, the filter is regenerated. The determination as to whether or not the predetermined condition is satisfied is performed by, for example, estimating the amount of exhaust particulate collected in the filter based on the differential pressure between the pressure on the upstream side and the pressure on the downstream side of the filter. This is done by determining whether or not the amount is equal to or greater than a predetermined value.
[0004]
Actually, the amount of exhaust particulates actually collected may be different even if the same differential pressure is detected. In other words, the amount of collected exhaust particulates cannot be accurately estimated only by detecting only the differential pressure between the upstream pressure and the downstream pressure of the filter. As a technique for coping with this,
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-6-50130
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the present inventors have examined the problem that the collected amount and the differential pressure are not in a one-to-one relationship and the collected amount cannot be detected accurately only from the differential pressure. The reason why does not match is considered as follows.
[0007]
That is, first, as illustrated in FIG. 7, the
[0008]
Next, the part indicated by the symbol a in FIG. 7 is enlarged and shown in FIG. The
[0009]
On the other hand, at the stage where the exhaust particulate X is burned and removed, first, as shown in FIG. 8D, the exhaust particulate X is collected in the pores 27d to 27d having a large contact area between the exhaust particulate X and the oxidation catalyst. The exhaust particulate X is quickly burned and removed, and the exhaust particulate X collected on the partition wall surface 27e having a small contact area between the exhaust particulate X and the oxidation catalyst is gradually burned and removed. It expands to the upper layer side of the exhaust particulate X collected so as to be stacked on 27e. Such a phenomenon is considered to occur because the exhaust particulate X collected in the pores 27d to 27d having a large contact area with the oxidation catalyst is more likely to use the oxidation reaction.
[0010]
The relationship between the differential pressure and the amount collected is shown in FIG. In the collection and accumulation stage, a large pressure loss occurs due to clogging of the pores 27d... 27d in the initial stage (R1) where the collection amount is small, and the differential pressure rapidly rises as the collection amount increases. In the middle and late period (R2), the pressure loss increases moderately as the trapped surface 27e is collected, and the differential pressure increases gradually as the collected amount increases.
[0011]
On the other hand, in the combustion stage, in the initial stage (R3) in which a relatively large amount of exhaust particulate X remains compared with the initial stage of collection (R3), the flow resistance of the exhaust gas in the pores 27d to 27d is reduced and the pressure loss is reduced. Although the pressure is greatly reduced and the pressure difference decreases sharply with the decrease in the collected amount, it is burned around the partition wall surface 27e in the middle and late stages (R4), so the pressure loss decreases gradually, and the pressure difference is Decreases gradually with a decrease in the amount collected.
[0012]
That is, even if the same differential pressure is detected in the collection and accumulation stage of exhaust particulate X and the combustion removal stage, the amount of collected exhaust particulates is different. Therefore, in the technique described in
[0013]
Therefore, an object of the present invention is to provide an engine exhaust purification device capable of accurately estimating the amount of exhaust particulates collected by a particulate filter.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
That is, the invention according to
[0015]
According to the present invention, depending on whether the state of the collection means is the stage where the collected exhaust particulates are burned and removed or the stage where the collection and accumulation is performed, the collection means is provided with a different estimation method. Since the amount of collected exhaust particulates (collected amount) is estimated, the collected amount can be estimated with high accuracy.
[0017]
In that case, According to the present invention, whether the state of the collection means is in the combustion removal stage or the collection accumulation stage of the exhaust particulates is scientifically and experimentally and relatively simple based on the temperature of the collection means. Can be determined with high accuracy.
[0019]
And especially According to this invention, when the state of the collection means is in the collection and accumulation stage of exhaust particulates, the collection amount is estimated based on the differential pressure or the upstream exhaust pressure. On the other hand, when the collection means is in the exhaust particulate combustion removal stage, the exhaust particulate combustion amount is calculated based on the parameter value related to the temperature of the collection means and the collection particulate accumulation stage The amount of collection is estimated by subtracting the amount of combustion from the amount of collection estimated. In other words, the amount of collection is estimated corresponding to the hysteresis of the relationship between the exhaust pressure (differential pressure) and the amount of collection, which differs between when the collection means is in the combustion removal stage and when it is in the collection and accumulation stage. Since the method is switched, the accuracy of the estimation is improved.
[0020]
[0021]
According to the present invention, in the collection and accumulation stage, the collection amount is estimated according to the basic characteristics of the collection amount determined with respect to the differential pressure or the upstream exhaust pressure. At the time of transition from the combustion removal stage to the collection and accumulation stage, depending on the situation at the time of transition, the amount of collection remaining in the filter at the time of transition varies. While taking into account the deviation (offset amount) from the basic characteristic, the estimation is continued according to the basic characteristic from the remaining collection amount as a starting point.
[0022]
That is, when it is determined by the determination means that the combustion removal stage has shifted to the collection / accumulation stage, the trapped amount determined in the basic characteristics in the differential pressure or upstream exhaust pressure detected during the transition, and the combustion removal stage Is stored as an offset amount, and the collected amount after the transition, that is, when the determination means determines that it is in the collection and accumulation stage. The collection amount is calculated from the collection amount and the offset amount obtained from the basic characteristics. Thereby, according to the state of the collection means, it becomes possible to estimate the collection amount more accurately and accurately.
[0023]
Also,
[0024]
According to this invention, when the collection amount estimated by the collection amount estimation means becomes a predetermined amount or more, regeneration of the collection means is started. In that case,
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
[0026]
In this embodiment, the present invention is applied to a
[0027]
A high
[0028]
In the
[0029]
In the
[0030]
Here, the
[0031]
An
[0032]
The control unit 50 of the
[0033]
The control unit 50 calculates the fuel injection amount by correcting the basic fuel injection amount obtained from the engine rotational speed by the engine
[0034]
The control unit 50 functions as a collection amount estimation unit, and for example, estimates the amount of exhaust particulates collected by the
[0035]
The control unit 50 also functions as a regeneration means, and when the estimated amount of collection exceeds a predetermined amount, fuel is added during the expansion stroke after the main injection near the compression top dead center of the
[0036]
By the way, the exhaust particulates collected by the
[0037]
Therefore, in the present embodiment, the control unit 50 determines whether the state of the
[0038]
Hereinafter, the detail of this collection amount estimation control is demonstrated using the flowchart of FIG.
[0039]
First, in step S1, the control unit 50 detects the temperature T of the particulate filter 27 (detected by the second exhaust temperature sensor 25), the exhaust pressure upstream of the filter 27 (detected by the
[0040]
Next, in step S3, it is determined whether or not this control flow is the first operation. If YES, that is, if it is the first time, an offset amount D described later is set to 0 in step S4, and then in step S5. A basic collection amount I corresponding to the current differential pressure is calculated based on a basic characteristic map (see FIG. 3) that defines the collection amount corresponding to the detected (calculated) differential pressure. Here, this basic characteristic corresponds to the stage of R1 and R2 in FIG. 9, that is, the stage in which exhaust particulates are collected and accumulated in the
[0041]
Next, in step S6, the current collection amount W is calculated based on the basic collection amount I and the offset amount D, and the process returns to step S1. Here, the current collection amount W is a value obtained by adding the basic collection amount I and the offset amount D.
[0042]
On the other hand, when the determination in step S3 is NO, the processes after step S7 are executed. That is, in step S7, it is determined whether or not the temperature T is equal to or higher than the predetermined value α (determination means). If YES, the process proceeds to step S8. If NO, the process proceeds to step S9, and one control is performed. It is determined whether or not the temperature T before the cycle is equal to or higher than a predetermined value α. Here, the predetermined value α is burned and removed when the
[0043]
And when both the determinations of step S7 and step S9 are NO, that is, when the collection and accumulation stage continues, the above-described step S5 and step S6 are executed to calculate the current collection amount W, Return to step S1. Here, this is the stage of phases Q1 and Q2 shown in FIG.
[0044]
On the other hand, when the determination in step S7 is YES and the determination in step S8 is NO, that is, at the transition from the collection and accumulation stage to the combustion removal stage, in step S10, during the collection and accumulation stage one control cycle before The calculated collection amount W is stored as the collection amount A at the time of transition, and an integrated combustion amount F and an integrated combustion amount, which will be described later, are reset to 0 in step S11. Here, the time of the transition is the time when the transition from the phase Q2 to the phase Q3 shown in FIG.
[0045]
Next, in step S12, an integrated combustion amount F (an integrated value of the amount of exhaust particulates that has been combusted and removed from the time of transition to the combustion removal stage) is calculated and stored based on the temperature T and the like. Here, the integrated combustion amount F is read from the map shown in FIG. 5 based on the current temperature T, and the combustion amount (combustion speed) Fn of the exhaust particulates per unit time is read, and the value Fn is calculated one control period before. It is a value added to the accumulated combustion amount F. In this map, the combustion amount (burning rate) Fn of exhaust particulate per unit time is set to a larger value as the current temperature T increases. The unit time corresponds to one control cycle.
[0046]
Next, in step S13, based on the engine speed and the engine load (represented basically by the accelerator opening, it is preferable to substitute the fuel injection amount here), the accumulated emission amount G (in the combustion removal stage). The accumulated value of the amount of exhaust particulate discharged from the time of transition (exhaust from the in-cylinder combustion chamber and flowing into the particulate filter 27) is calculated and stored. Here, the cumulative emission amount G is a map shown in FIG. 6 (in this map, the engine speed and the engine load are shown separately, but the trend is integrated into one that takes both of these into consideration. As in the case of the integrated combustion amount F, the exhaust particulate emission amount Gn per unit time is read based on the current engine speed and load, and the value Gn is calculated one control cycle before. This is a value added to the integrated discharge amount G. Here, in this map, the exhaust gas emission amount Gn per unit time becomes larger as the engine load (fuel injection amount) becomes larger, and becomes larger when the engine speed is small and large. Yes. Here, the unit time corresponds to one control cycle.
[0047]
Next, in step S14, the cumulative amount of combustion F is subtracted from the trapped amount A of transition and the cumulative amount of exhaust G is added to calculate the current amount of trapped W. Then, the process returns to step S1.
[0048]
Further, when both the determinations at step S7 and step S8 are YES, that is, when the combustion removal stage is continued, the above-described steps S12 to S14 are executed to calculate the current collection amount W, and step S1. Return to. Here, this is the stage of phase Q3 shown in FIG.
[0049]
On the other hand, when the determination in step S7 is NO and the determination in step S8 is YES, that is, when shifting from the combustion removal stage to the collection and accumulation stage, calculation is performed in step S15 during the combustion removal stage one control cycle before. After storing the collected amount W as the collected amount H at the time of transition, in step S16, the basic collected amount C corresponding to the differential pressure P at the time of transition is determined from the basic characteristic map shown in FIG. In S17, the basic collection amount C is subtracted from the collected amount H at the time of transition, and the difference, that is, the offset amount D is calculated. Next, the above-described steps S5 and S6 are executed to calculate the current collection amount W, and the process returns to step S1. Here, this transition time is a time point when the phase Q3 shown in FIG. 4 shifts to the phase Q4, and the amount of collection at that time is H. That is, the phases Q4 and Q5 are obtained by translating the phases Q1 and Q2 by the offset amount in the X-axis direction (the collection amount axis direction in FIG. 4). FIG. 4 shows only up to phase Q5, but thereafter, the combustion removal stage and the collection and accumulation stage are repeated as indicated by the chain line.
[0050]
Although not described in the flowchart of FIG. 2, the control unit 50 controls the fuel injection timing and the like as described above when the collection amount W estimated in this way becomes a predetermined amount or more. Thus, the regeneration of the
[0051]
As described above, the exhaust emission control device for the
[0052]
According to this, the
[0053]
The exhaust emission control device of the
[0054]
According to this, based on the temperature T of the
[0055]
The exhaust purification device of the
[0056]
According to this, when the state of the
[0057]
Further, the exhaust purification device of the
[0058]
According to this, in the collection and accumulation stages Q1, Q2, Q4 and Q5, the collection amount W is estimated according to the basic characteristics of the collection amount determined with respect to the differential pressure or the upstream exhaust pressure. Then, at the time of transition from the combustion removal stage to the collection and accumulation stage, the collection amount H remaining in the
[0059]
In addition, the exhaust emission control device of the
[0060]
According to this, the regeneration of the
[0061]
In the present embodiment, the basic characteristic of the collected amount with respect to the differential pressure is such that the differential pressure is bent at a predetermined value P1 and the inclination thereof changes, but this is an example. However, it may be changed according to the structure of the particulate filter actually used, and for example, it is conceivable that the curve changes smoothly as the differential pressure increases.
[0062]
In addition, the amount W collected in the
[0063]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the amount of collection is estimated by a different estimation method depending on whether the particulate filter is in the stage of burning and removing exhaust particulate or in the stage of collecting and accumulating. By doing so, it is possible to accurately estimate the amount of exhaust particulates collected by the particulate filter.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system configuration diagram of an engine according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing an example of a preferable specific operation of collection amount estimation control.
FIG. 3 is a map showing the basic characteristics of the collection amount with respect to the differential pressure in the collection and accumulation stage.
FIG. 4 is an example of a trajectory of the relationship between the differential pressure and the collected amount when the collected amount is estimated by this control.
FIG. 5 is a map showing temperature characteristics of the combustion amount per unit time used when calculating the integrated combustion amount.
FIG. 6 is a map showing a fuel injection amount of exhaust particulate emission per unit time and an engine speed characteristic used when calculating an integrated amount of exhaust particulate discharged from the engine.
FIG. 7 is a longitudinal sectional view of a particulate filter.
FIG. 8 is an enlarged view of a portion indicated by reference numeral a in FIG. 7, and is an explanatory diagram of a process of collecting and accumulating exhaust particulates and removing combustion.
FIG. 9 is an explanatory diagram of the trajectory of the collected amount with respect to the differential pressure in the process of collecting and storing exhaust particulates and removing combustion.
[Explanation of symbols]
1 engine
20 Exhaust passage
25 Second exhaust temperature sensor (parameter value detection means)
26, 28 Pressure sensor (exhaust pressure detection means)
27 Particulate filter (collecting means)
50 Control unit (collected amount estimation means, determination means, combustion amount calculation means, storage means, regeneration means)
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