JP4375885B2 - 土壌水採取方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、山地や住宅地等の土壌を鉛直浸透してゆく水の水質を分析し、その量を測定するために、鉛直浸透水を自動的に採取する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
雨水や潅漑水が表層土壌を不飽和浸透してゆくプロセスは、土砂災害や環境汚染と密接に関係している。例えば、山地斜面の表層崩壊は、雨水が表層土壌を浸透し、地下水位を上昇させることによって引き起こされる。このようなことから、不飽和浸透量の時間的変化を正確に知ることは災害発生の予測において極めて重要となる。また、畑地、植栽地、ゴルフ場などでの肥料や農薬の散布による地下水汚染や工場の廃液による土壌・地下水汚染をモニタリングしたり、森林が雨水を浄化して河川水質を向上させる機能を解明したりする研究においても、表層土壌を不飽和浸透する水の量と質を正確に知ることが不可欠となる。
【0003】
しかしながら、この不飽和浸透過程に関しては、未だ十分な知見が得られていないのが現状である。その原因の一つとして、土壌水の採取手法に関する問題を指摘することができる。すなわち、土壌中の溶存物質の移動は土壌水の移動と密接な関係を持っているにも関わらず、現在用いられている不飽和土壌水の採取手法が土壌水の不飽和浸透理論と照らし合わせて適切なものでないため、自然条件下での水や水に溶け込んでいる物質の移動量を正確に把握することが困難となっているのである。
【0004】
通常の不飽和土壌水採取は、土壌試料中の溶液を遠心分離等で抽出する手法で行われるが、これは現場を攪乱してしまうのみでなく、継続的なサンプリングが不可能である。これに代わる非破壊的な方法として、
(1)土層中に不透水性のプレートを埋設し、その上面に溜まった浸透水を重力排水させる(図1(a))、
(2)土層中に不透水性の底付きカラムを埋設し、その内部を鉛直浸透する水を重力排水させる(図1(b))、
(3)同様に埋設した不透水性のプレート上又はカラムの底の水をグラスファイバやナイロン等で毛管吸引する(図1(c)、(d))、
(4)土層中にポーラスカップを埋設し、一定圧で土壌水を吸引する(図2)、
等の装置が開発され、市販されてきた。
【0005】
しかし、(1)及び(2)の方法はテンションフリーであるため、プレート上の土壌水が飽和にならないと採取できない。また、(1)の方法では水分がより乾燥した周辺部分に拡散してしまい、正確な鉛直浸透量を測定することができない。逆に、(4)はテンションをかけて水を吸引するため、対象地点がより乾燥した環境になってしまうおそれがある上、浸透水量の定量的な測定が不可能である。(3)の方法は、プレート上やカラムの底の土壌水が飽和にならないと採取できないという(1)、(2)の問題点を改良したものであるが、グラスファイバの作る毛管によって一定の吸引圧を加え続けるだけなので、浸透水量の大小や土壌の湿り具合に応じた採水の制御は不可能で、採水地点の環境を周囲の環境と等しく保つことができない。周囲の環境との関係に関しては、図1(b)、(d)の方法ではカラムにより周囲と隔絶されているため、植物の根が張っている状態の土壌では、その影響が無視されてしまうという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
米国のブライ(Brye)らは、このような採取地点の攪乱を防止するため、平衡圧ライシメータを考案した("An equilibrium tension lysimeter for measuring drainage through soil", Soil Science Society of America Journal, May-June, 1999)。すなわち、多数の微小孔(径0.2μm)を有するステンレス板(多孔板)31を上部に設けた採水函30(図3)を土壌中に埋設し、その多孔板の直上の土壌中とその周りの土壌中に間隙水圧計を設ける。そして、これら2つの間隙水圧の値が一致し、採水函30を埋設した部分の土壌水分条件が周りの自然土壌断面と等しくなるように、多孔板31下部の吸引圧を調節する。なお、吸引ポンプによる採水函30内の吸引圧は、周囲の自然土壌断面内の間隙水圧よりも5kPa(キロパスカル)だけ小さくなるように手動で調節され、その一定圧が継続して与えられる。これにより、水が過剰に採れすぎたり、逆に採水量が過小となることが防止される。
【0007】
ブライらの開発した平衡圧ライシメータでは、採水のためのポンプによる吸引圧が、対照としている自然土壌断面で計測された土壌間水圧と比べて5kPaだけ低くなるように手動で設定され、その設定圧が一定に保たれている。ここで5kPaという値の明確な根拠は示されていない。
【0008】
土壌水は多孔板31を通して吸引されるが、多孔板31は透水に対する抵抗を持つため、採水時に多孔板31の上下で水の圧力差が生じる。この圧力差は多孔板31を通過する水の速度に依存しているため、一律に5kPaの圧力差を設定した場合、土壌水採取地点の土壌間隙水圧を自然土壌断面の間隙水圧と等しく維持することが不可能となる。その結果、採水量自体も実際の浸透量と異なってしまうことが考えられる。
【0009】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、採取地点の環境を変化させることなくそのままの状態で土壌水を採取し、しかもその定量測定が可能な土壌水採取装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明に係る土壌水採取方法は、
a)多孔質板を土壌水採取箇所に埋設するとともに、その直上に第1テンシオメータプローブを、その外部近傍に第2テンシオメータプローブをそれぞれ埋設し、
b)多孔質板を外部の吸引瓶に接続し、
c)第1テンシオメータプローブで検出される間隙水圧P1が第2テンシオメータプローブで検出される間隙水圧P2よりも高い場合に吸引瓶の内部の圧力を下げて多孔質板から吸引瓶へ水を吸引し、そうでない場合に吸引瓶の内部を大気と連通して吸引を停止する、
ようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
多孔質板としては、従来より土壌の保水性試験等に用いられていた磁器製ポーラス板(例えば、米国Soilmoisture Equipment社製のPressure Plate Cells 0675シリーズ)を用いることができる。この保水性試験用の陶磁製ポーラス板は、直径約26cm、厚さ0.8cm程度の大きさで、試験目的に応じて各種の孔の大きさのものが用意されているが、本発明に係る土壌水採取方法で用いる場合には、0.5 Bar又は1 Bar程度のHigh Flowタイプ(孔が大きいもの)を用いるのが望ましい。
【0012】
テンシオメータとしては、土壌の間隙水圧を測定するために従来より用いられているもの(例えば、大起理化工業株式会社のテンシオメータDIK-3150等)を使用することができる。ただし、本発明で必須的に用いるのはそのプローブ(受感部或いはセンサ部)のみである。
【0013】
【実施例】
本発明に係る土壌水採取方法の具体例を図4〜図6により説明する。まず、図4に示すように、多孔質板41を目的土壌中に埋設する。深さは採水目的や現場の不飽和土層の厚さに応じて設定するが、一般的には10〜100cm程度が妥当である。そして、その直上と、その近傍のほぼ同じ深さの位置に第1及び第2テンシオメータプローブ42,43を埋設する。多孔質板41には吸引口41aを設け、そこに吸引チューブ44を接続して、外部の吸引瓶45に導く。
【0014】
図5に示すように、吸引瓶45は栓で密閉し、内部を吸引ポンプ46で減圧可能とするとともに、吸引ポンプ46と吸引瓶45の間に電磁リリーフ弁47を設ける。吸引ポンプ46及び電磁リリーフ弁47とそれらの電源50との間にはそれぞれリレー48,49を設け、コントローラ51によりそれらの動作を制御するようにしておく。吸引瓶45には更に、その内部の圧力を検出する圧力ゲージ52と、全体の重量を測定するロードセル天秤53を設け、それらもコントローラ51に接続する。前記第1、第2テンシオメータプローブ42,43もコントローラ51に接続し、両位置の圧力を検出できるようにしておく。
【0015】
多孔質板41より導かれてきた吸引チューブ44の吸引瓶45内での出口の直下には、小容量の測定カップ55を設ける。測定カップ55内には、その中の水の電気伝導度(EC)を測定するためのECメータプローブ56を挿入しておき、そのプローブ56もコントローラ51に接続する。
コントローラ51としては一般のパーソナルコンピュータを用いてもよいが、マイコンを使用した専用の装置として構成してもよい。
【0016】
コントローラ51の制御の概要は図6に示す通りである。コントローラ51は一定時間(例えば3秒)毎に第1テンシオメータプローブ42からの信号Pa、第2テンシオメータプローブ43からの信号Pb及び圧力ゲージ52からの信号Pcを取り込む(ステップS10)。このうち、第1テンシオメータプローブ42で検出される多孔質板41の直上の圧力Paとその横の自然土壌の圧力Pbを比較し(S11)、多孔質板41の直上の圧力Paの方が低い場合は、吸引ポンプ46を停止する(S12)。この場合、次に、吸引瓶45内の圧力Pcが水頭圧で(以下、圧力は全て大気圧を基準とした相対水頭圧で表示する)-10cm以下であるか否かをチェックする(S13)。Pc<-10cmであるときはリリーフ弁47を開放し(S14)、吸引瓶45の内部を大気圧に近づける。これにより、多孔質板41から吸引瓶45への土壌水の吸引が停止される。Pcが-10cmよりも高い場合は、リリーフ弁47を閉鎖し(S15)、本処理を終了する。以上のS10〜S15の処理は、土壌水採取点の間隙水圧Paが周囲の間隙水圧Pbよりも低い(周囲よりも比較的に乾燥している)場合の処理である。
【0017】
ステップS11における判定がnoである場合、すなわち、土壌水採取点の間隙水圧Paが周囲の間隙水圧Pbよりも高い(周囲よりも湿潤している)場合はステップS16に移行し、吸引瓶45内の圧力Pcが-450cm以下であるか否かをチェックする。吸引瓶45内の圧力Pcが既に-450cm以下である(高真空である)場合は、吸引ポンプを停止し(S17)、本処理を終了する。この場合、吸引瓶45内の低圧(真空)により、多孔質板から土壌水が吸引瓶45の方に吸引される。なお、ここにおける-450cmという圧力は、吸引瓶45の耐圧を考慮した値である。
【0018】
吸引瓶45内の圧力Pcが-450cm以上であるときは、現在吸引ポンプが停止しているか否かを判断する(S18)。吸引ポンプ46が停止しているときは更に吸引瓶45内の圧力Pcが-400cm以上であるか否かをチェックし(S19)、Pc>-400cmの場合はリリーフ弁47を開放して(S20)吸引瓶45内の圧力を上げる。そして、吸引瓶45内の圧力Pcが-300cm以上であるか否かをチェックし(S21)、Pc≦-300cmのときは本処理を終える。これは、リリーフ弁47を開放することによりPcの値を速やかに-300cm以上にするものである。Pcの値が-300cmに達した時点でS22に進み、リリーフ弁47を閉じて吸引ポンプ46を作動させる(S23)。
【0019】
ステップS16からS23までの処理は、吸引ポンプ46の作動域を-300cm〜-450cmの間とし、-450cmに達した時点で吸引ポンプ46を停止した後、土壌水の吸引により吸引瓶45内の圧力Pcが-400cmまで上昇した点でリリーフ弁47を開放して吸引瓶45内の圧力Pcを吸引ポンプ作動開始圧である-300cmまで一気に上昇させる、というものである。
【0020】
ステップS18で吸引ポンプ46が作動している場合はステップS21に進み、吸引瓶45内の圧力Pcが-300cm以上であるか否かをチェックする。Pcが-300cm以上であるときは、リリーフ弁47を閉鎖し(S22)、吸引ポンプ作動(S23)の状態を継続する。暫くして吸引瓶45内の圧力が-300cm以下に下がると、その後はS21からS24のコースを進むが、同様にリリーフ弁閉鎖・吸引ポンプ作動の状態が継続される。そして、Pa<Pbとなった時点(S11)又はPc<-450cmとなった時点(S16)で吸引ポンプ46が停止される(S12又はS17)。
【0021】
以上の処理により、多孔質板41の周囲の間隙水圧は常に周囲の環境のそれとほぼ同一に保たれ、自然状態の下で土壌水が採取される。採取された土壌水は一旦測定カップ55に入り、そこでECメータプローブ56によりその電気伝導度が測定される。その測定値はコントローラ51内に設けられた(或いは外部に接続された)記憶装置に記録される。また、吸引瓶45全体の重量がロードセル天秤53により常時測定されているため、吸引された土壌水の量のデータが時間とともに採取され、これもコントローラ51の記憶装置に記録される。
【0022】
このように、本実施例の土壌水採取装置では鉛直浸透水の正確な定量が可能であり、また、採取された土壌水のその時々の特性の測定も可能である。なお、上記実施例では採取水の測定例として電気伝導度を挙げたが、その他に、成分濃度等の測定も可能である。
【0023】
上記装置を京都大学付属演習林本部試験地内の落葉樹林帯の畑に設置した。多孔質板41を深度30cmに埋設し、テンシオメータプローブ42,43をその直上深度30cmの位置と深度20cmの位置(以上を採水断面と呼ぶ)、及び、その近傍の深度30cm、20cmの位置(以上を自然断面と呼ぶ)に埋設した。
【0024】
図7(a)は上記のような制御を行わず、吸引ポンプ46を停止したままとした場合の深度30cmの採水断面及び自然断面のテンシオメータプローブ42,43による間隙水圧の測定結果(及びその間の降雨量)を示すグラフである。また、図7(b)は図6のような制御を行った場合の両テンシオメータプローブ42,43による間隙水圧の測定結果(及びその間の降雨量)を示すグラフである。(a)と(b)のグラフを比較すると、本発明に係る装置及び制御により、多孔質板41上での間隙水圧が周囲の自然環境とほぼ同じ値を示すように維持されていることがわかる。
【0025】
図8は、図7(b)の採水期間中の降水量(a)、採水断面及び自然断面における深度20cm、30cmの間隙水圧(b)、(c)、積算降雨量と積算採水量(d)のグラフである。グラフ(a)と(b)及び(c)を対照すると、降雨イベントに対応して土壌の間隙水圧が上昇していることがわかるが、多孔質板41近傍の値は周囲の環境の値とほぼ同一に保持されている。また、その上部(20cm)においても同一の環境が保持されており、本装置設置による採水対象箇所の攪乱が最小限に抑えられていることが証明されている。また、グラフ(d)からは降雨イベント毎に採水量が増加していることが読みとれるが、全計測期間における積算降雨量が73.5mmであるのに対し、本装置による採水量は46.4mmと、降雨量の約63%が本装置で採水されている。蒸発散による損失を考慮すると、ほぼ妥当な採水量であると考えられる。
【0026】
図9は、別の採取期間における採取水量と採取水の電気伝導度のグラフである。降雨時の浸透水量の増加に伴って電気伝導度(EC)が減少してゆくことがわかる。降雨時の浸透水は土粒子との接触時間が短いため、溶出するイオンの量が少なくなることがこの原因と考えられる。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係る方法では、土壌中に埋設するのは多孔質板のみであるため、大きな箱を埋設するブライらの方法と比較すると、測定対象箇所の土壌の攪乱が少なく、設置も容易である。
【0028】
また、ブライらの方法では多孔板の下方の空間が常時所定圧となるようにポンプで吸引しているが、上記の通り、ブライらの開発した平衡圧ライシメータでは、土壌水は多孔板を通して吸引されるが、多孔板は透水に対する抵抗を持つため、採水時に多孔板の上下で水の圧力差が生じる。この圧力差は多孔板を通過する水の速度に依存しているため、一律に5kPaの圧力差を設定した場合、土壌水採取地点の土壌間隙水圧を自然土壌断面の間隙水圧と等しく維持することが不可能となる。この結果採水量自体も実際の浸透量と異なってしまうことが考えられる。それに対し、本発明に係る方法では、多孔質板直上の土壌間隙水圧とその外部近傍の土壌間隙水圧とを直接比較し、両者が不一致のときのみ吸引ポンプを作動させて吸引を行い、両者が一致したときにリリーフ弁を開いて吸引圧をゼロにするという操作を行っている。これにより、浸透水量の多いときには多孔質板の上下により大きな圧力差がかかり、逆に浸透水量が少ないときには圧力差が小さくなる(浸透水量がゼロのときには圧力差もゼロとなる)。この結果、両者の間隙水圧は常に等しく保たれ、実際の浸透水量に等しい量の水が採取されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のテンションフリーライシメータの設置例を示す説明図。
【図2】 従来のテンションライシメータの設置例を示す説明図。
【図3】 ブライらが試作した平衡圧ライシメータの構成を示す斜視図。
【図4】 本発明に係る土壌水採取装置の概略構成図。
【図5】 本発明の土壌水採取装置の一実施例の構成図。
【図6】 実施例の土壌水採取装置の制御フロー図。
【図7】 実施例の土壌水採取装置を作動させた場合と作動させない場合の間隙水圧の変化を対比するグラフ。
【図8】 降雨量、実施例の土壌水採取装置により測定された間隙水圧及び採水量のグラフ。
【図9】 実施例の土壌水採取装置による採水量と電気伝導度測定結果のグラフ。
【符号の説明】
41…多孔質板
41a…吸引口
42…第1テンシオメータプローブ
43…第2テンシオメータプローブ
44…吸引チューブ
45…吸引瓶
46…吸引ポンプ
47…電磁リリーフ弁
48、49…リレー
50…電源
51…コントローラ
52…圧力ゲージ
53…ロードセル天秤
55…測定カップ
56…ECメータプローブ
Claims (2)
- a)多孔質板を土壌水採取箇所に埋設するとともに、その直上に第1テンシオメータプローブを、その外部近傍に第2テンシオメータプローブをそれぞれ埋設し、
b)多孔質板を外部の吸引瓶に接続し、
c)第1テンシオメータプローブで検出される間隙水圧P1が第2テンシオメータプローブで検出される間隙水圧P2よりも高い場合に吸引瓶の内部の圧力を下げて多孔質板から吸引瓶へ水を吸引し、そうでない場合に吸引瓶の内部を大気と連通して吸引を停止する、
ことを特徴とする土壌水採取方法。 - a)土壌水採取箇所に埋設すべき多孔質板と、
b)該多孔質板の直上及びその外部近傍にそれぞれ埋設する第1及び第2テンシオメータプローブと、
c)該多孔質板に接続された吸引瓶と、
d)吸引瓶の内部の空気を吸引する吸引ポンプと、
e)吸引瓶と大気とを連通又は遮断するリリーフ弁と、
f)第1テンシオメータプローブで検出される圧力P1が第2テンシオメータプローブで検出される圧力P2よりも高くなった時に上記吸引ポンプを作動させ、そうでない時にリリーフ弁を開放して吸引瓶の内部を大気と連通するように制御する制御装置と、
を備えることを特徴とする土壌水採取装置。
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