JP4372585B2 - 移動端末装置およびマルチホップ無線システム - Google Patents

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Description

本発明は、固定的な基地局や中継局を設定せず、一時的に送信ノードまたは中継ノードとして機能してネットワークを構築する移動端末装置およびマルチホップ無線システムに関するものである。
従来から、固定的な基地局や中継局を設定することなく、移動端末装置を一時的に送信ノードまたは中継ノードとして機能させてネットワークを構築するマルチホップ無線システムに関する種々の技術が考えられている。
特許文献1には、マルチホップ無線ネットワーク内の伝送において、送信ノードから宛先ノードまでのホップ数によって転送パケットサイズを変更して、ホップ数に応じた優先制御によってパケットを送信することにより、伝送するホップ数に応じた最大のスループットを得るとともに、ホップ数の違いによる伝送するスループットの格差を解消する送信ノード、中継ノードおよび通信システムに関する技術が開示されている。
具体的には、パケットを送信する送信ノードと、受信したパケットを中継する複数の中継ノードによって通信システムを構成し、送信ノードは、宛先ノードと次ノードと宛先ノードまでのホップ数とが定義される経路テーブルと、ホップ数に対応したパケットサイズが定義されている対応テーブルとを備え、データの送信要求を受けると、データを送信する宛先ノードに基づいて、経路テーブルから宛先ノードまでのホップ数を検出して、検出したホップ数によって対応テーブルからパケットサイズを決定して、送信するデータをフラグメント化してパケットを送信する。
中継ノードは、宛先ノードと次ノードと宛先ノードまでのホップ数とが定義される経路テーブルと、ホップ数に対応する複数のキューを備え、受信したパケットの送信元ノードと宛先ノードに基づいて経路テーブルを検索して中継に必要なホップ数を取得し、取得したホップ数に対応するキューに受信したパケットを振り分けて、予め定められた優先制御に基づいてキューからパケットを取り出して送信する。
特開2003−27338号公報
特許文献1に記載の従来技術の送信ノードおよび中継ノードは、ホップ数によって優先度を決定するようにしているので、パケットからホップ数を検出しなければならない。しかしながら、パケットからホップ数を検出するためにはルーティングプロトコルの情報が必要であり、ルーティングプロトコルが異なるシステムに対応する場合には、解析処理を変更しなければならないという問題があった。また、ルーティングプロトコルの解析処理を行うために、転送処理に時間がかかってしまうという問題があった。さらに、ホップ数によって優先度を決定する必要がなく、中継・非中継のレベルで優先度を決定すればよい場合には、処理が重たいという問題があった。
また、特許文献1に記載の従来技術の中継ノードは、ホップ数によって優先度を決定するために、送信元から宛先までの経路テーブル(経路情報)を用いている。しかしながら、テーブル駆動型やIEFT MANET(Internet Engineering Task Force Mobile Ad-hoc NETwork)のAODV (Ad-hoc On-Demand Distance Vector)などのルーティングプロトコルでは中継ノードが経路情報を保持しているが、DSR(Dynamic Source Routing)など中継ノードが経路情報を保持していないルーティングプロトコルの場合、ホップ数を検出することは難しい。すなわち、経路情報を用いている特許文献1に記載の従来技術は、中継ノードに経路情報を持たないルーティングプロトコルに対応することができないという問題があった。
また、特許文献1に記載の従来技術の送信ノードおよび中継ノードで構成される通信システム(マルチホップ無線システムのネットワーク)は、中継ノードによって転送される中継フロー(中継ノードが受信して送信するパケット)に関してはホップ数が多いほど優先的に送信される。しかしながら、ホップ数が多いほど優先的に送信されるのは中継ノードとしての動作であり、マルチホップ無線システムのネットワーク内の複数の中継ノードが連携して動作しているわけではない。すなわち、特許文献1に記載の従来技術では、マルチホップ無線システムのネットワーク全体として優先制御がなされていないという問題があった。
この発明は上記に鑑みてなされたもので、ルーティングプロトコルに依存することなく、中継フローを優先制御してネットワーク全体での通信帯域を制御する移動端末装置およびマルチホップ無線システムを得ることを目的としている。
上記目的を達成するため、この発明にかかる移動端末装置は、マルチホップ無線システムに適用され、一時的に送信ノードまたは中継ノードとして機能する移動端末装置において、異なる優先度を有し、フローを蓄積する複数のキューと、これら複数のキューの優先度に基づいて蓄積されたフローを送信する多重送信部と、送信すべきフローが自装置が生成した送信フローであるのか、他装置から受信して別の装置に転送する中継フローであるのかを識別して、前記送信フローおよび前記中継フローを予め設定されている優先度のキューに出力するフロー識別部と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、フロー識別部が、送信すべきフローが自装置が生成した送信フローであるのか、他装置から受信して別の装置に転送する中継フローであるのかを識別して、送信フローおよび中継フローを予め設定されている優先度のキューに出力し、多重送信部が、複数のキューの優先度に基づいてそれぞれのキューに蓄積されている送信フローおよび中継フローを送信するようにしている。
この発明にかかる移動端末装置によれば、フロー識別部が、送信すべきフローが自装置が生成した送信フローであるのか、他装置から受信して別の装置に転送する中継フローであるのかを識別して、送信フローおよび中継フローを予め設定されている優先度のキューに出力し、多重送信部が、複数のキューの優先度に基づいてそれぞれのキューに蓄積されている送信フローおよび中継フローを送信するようにしているので、ルーティングプロトコルに依存することなく、中継フローを優先制御してネットワーク全体での通信帯域を制御することができる。
以下に、この発明にかかるマルチホップ無線システム、送信ノードおよび中継ノードの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1〜図4を用いてこの発明における実施の形態1を説明する。図1は、この発明における実施の形態1のマルチホップ無線システムのネットワークの構成の一例を示す概略図である。この発明における実施の形態1のマルチホップ無線システムのネットワークは、複数(この場合は5台)の移動端末装置2−1〜2−5で構成される。
図1に示した移動端末装置2−1〜2−5は全て同じ機能を備えている。図2に示した移動端末装置2−1の構成を示すブロック図を参照して移動端末装置の機能を説明する。図2に示した移動端末装置2−1は、送信処理部21と、受信部27と、ルーティング制御部28と、フロー識別部22と、複数(この場合は3つ)のキュー23〜25と、多重送信部26とを備えている。
送信処理部21は、送信すべきデータが発生した場合に、ルーティング制御部28が有する情報に基づいて送信フローを生成する。受信部27は、他装置から送信されたフローを受信し、自装置宛のフローであるのか、他装置に中継する中継フローであるのかを識別する。
ルーティング制御部28は、受信部27によって受信された中継フローに対してルーティング処理を行う。フロー識別部22は、送信するフローが送信フローであるのか、中継フローであるのかを識別して、識別の結果に基づいて送信の優先度を決定する。
キュー23〜25は、送信すべきフローを蓄積する。キュー23〜25は、異なる優先度が設定されており、予め定められた優先制御に基づいて蓄積したフローを多重送信部26に出力する。ここでは、キュー23が送信確立大に、キュー24が送信確立中に、キュー25が送信確立小に設定されているものとし、設定された送信確立に基づいてキュー23〜25に蓄積されたフローが多重送信部26によって送信される。
つぎに、図3のフローチャートを参照して、この発明における実施の形態1の移動端末装置の動作を説明する。送信すべきデータが発生すると、送信処理部21は、ルーティング制御部28が有する情報に基づいてフローを生成する。送信処理部21は、生成したフローをフロー識別部22に出力する。
受信部27は、他装置から送信されたフローを受信し、自装置宛のフローであるのか、他装置に中継する中継フローであるのかを識別する。受信したフローが自装置宛のフローである場合には、受信部27は、図示していない受信処理部に受信したフローを出力し、受信処理部は上位レイヤのデータ処理を行う。
受信したフローが中継フローである場合には、受信部27は、中継フローをルーティング制御部28に出力する。ルーティング制御部28は、中継フローに対してルーティング処理を施して、ルーティング処理を施した中継フローをフロー識別部22に出力する。
送信フローまたは中継フローが入力されると(ステップS100,S110)、フロー識別部22は、入力されたフローが送信フローであるのか、中継フローであるのかを識別する(ステップS120)。フロー識別部22は、たとえば、送信処理部21から入力されたフローであれば送信フローであると識別し、ルーティング制御部28から入力されたフローであれば中継フローであると識別する。
入力されたフローが送信フローであると識別した場合には、フロー識別部22は、送信フローを優先度の低い送信確立小のキュー25に出力する(ステップS130)。入力されたフローが中継フローであると識別した場合には、フロー識別部22は、中継フローを優先度の高い送信確率大のキュー23に出力する(ステップS140)。なお、送信フローと中継フローを出力するキューは、これに限るものではなく、中継フローを送信フローよりも優先度の高いキューに出力すればよい。
多重送信部26は、設定された送信確率に基づいてキュー23〜25に蓄積されたフローを送信する(ステップS150)。この場合は、中継フローが送信フローよりも優先度の高いキューに蓄積されているので、中継フローが送信フローよりも優先されて出力される。すなわち、中継フローのほうが送信フローよりも送信の機会が多くなる。
つぎに、先の図1を参照して、この発明における実施の形態1のマルチホップ無線システムの動作を、移動端末装置2−1が移動端末装置2−2,2−4を介して移動端末装置2−5にデータを送信し、移動端末装置2−2が移動端末装置2−4を介して移動端末装置2−5にデータを送信し、移動端末装置2−3が移動端末装置2−5にデータを送信する場合を例に挙げて説明する。ここでは、その動作を明確にするために、データを送信する移動端末装置2−1,2−3を送信ノード2−1,2−3とし、データを送信するとともに送信ノード2−1のデータを中継する移動端末装置2−2を送信兼中継ノード2−2とし、データを中継する移動端末装置2−4を中継ノード2−4とし、データを受信する移動端末装置2−5を受信ノード2−5とする。
送信ノード2−1の送信処理部21は、送信すべきデータが発生すると、ルーティング制御部28が有する情報に基づいてフローを生成し、生成したフローをフロー識別部22に出力する。送信ノード2−1のフロー識別部22は、送信処理部21から入力されたフローであるので送信フローと識別してフローをキュー25に出力する。送信ノード2−1が生成したフローは、多重送信部26によって送信フロー110として出力される。
送信兼中継ノード2−2の受信部27は、送信フロー110を受信する。送信フロー110は受信ノード2−5宛てであるので、受信部27は中継フローであると識別して、送信フロー110をルーティング制御部28に出力する。送信兼中継ノード2−2のルーティング制御部28は、送信フロー110にルーティング処理を施してフロー識別部22に出力する。送信フロー110はルーティング制御部28から入力されているので、送信兼中継ノード2−2のフロー識別部22は、送信フロー110は中継フローであると識別して送信フロー110をキュー23に出力する。
一方、送信すべきデータが発生したため、送信兼中継ノード2−2の送信処理部21は、ルーティング制御部28が有する情報に基づいてフローを生成し、生成したフローをフロー識別部22に出力する。送信兼中継ノード2−2のフロー識別部22は、送信処理部21から入力されたフローであるので送信フローと識別してフローをキュー25に出力する。
送信兼中継ノード2−2には、送信ノード2−1から送信された送信フロー110と、自装置が生成したフローとの2つフローがあり、送信フロー110は中継フローとして優先度の高い送信確率大のキュー23に、自装置が生成したフローは送信フローとして優先度の低い送信確率小のキュー25に蓄積されている。送信兼中継ノード2−2の多重送信部26は、キュー23に蓄積されている送信フロー110を中継フロー120として自装置が生成したフローより優先して出力し、自装置が生成したフローは送信フロー210として出力する。
中継ノード2−4の受信部27は、中継フロー120および送信フロー210を受信する。中継フロー120および送信フロー210は受信ノード2−5宛てであるので、受信部27は中継フロー120および送信フロー210は中継フローであると識別して、中継フロー120および送信フロー210をルーティング制御部28に出力する。中継ノード2−4のルーティング制御部28は、中継フロー120および送信フロー210にルーティング処理を施してフロー識別部22に出力する。中継フロー120および送信フロー210はルーティング制御部28から入力されているので、中継ノード2−4のフロー識別部22は、中継フロー120および送信フロー210は中継フローであると識別して、中継フロー120および送信フロー210をキュー23に出力する。中継フロー120および送信フロー210は、中継ノード2−4の多重送信部26によって、中継フロー130および中継フロー220として出力される。
一方、送信ノード2−3の送信処理部21は、送信すべきデータが発生すると、ルーティング制御部28が有する情報に基づいてフローを生成し、生成したフローをフロー識別部22に出力する。送信ノード2−3のフロー識別部22は、送信処理部21から入力されたフローであるので送信フローと識別してフローをキュー25に出力する。送信ノード2−1が生成したフローは、多重送信部26によって送信フロー310として出力される。
受信ノード2−5の受信部27は、送信フロー310、中継フロー130および中継フロー220を受信する。送信フロー310、中継フロー130および中継フロー220は、すべて受信ノード2−5宛てのフローであるので、受信部27は、送信フロー310、中継フロー130および中継フロー220を受信処理部に出力する。
このようにこの実施の形態1では、マルチホップ無線システム内のそれぞれの移動端末装置が、送信ノード、送信兼中継ノード、または中継ノードとして動作する際に、それぞれのノードのフロー識別部22が、多装置から受信した中継フローを自装置が生成したフローよりも優先度の高い送信確率大のキューに出力して、中継フローの送信機会を多くするようにしているので、ホップ数が多いフローの転送時間を短縮することができる。
また、この実施の形態1では、フロー識別部22が、自装置が生成したフローであるのか、他装置からの中継フローであるのかを、ホップ数によって識別するのではなく、送信処理部21から入力されたフローであるのか、ルーティング制御部28から入力されたフローであるのかによって識別するようにしているので、ルーティングプロトコルに依存することなくフローを識別することができる。また、ホップ数を検出する必要もないため、中継フローの識別処理にかかる時間を短縮することができるとともに、中継のためのバッファの数を少なくすることができる。
なお、この実施の形態1では、送信ノード2−1,2−3、送信兼中継ノード2−2、および中継ノード2−4は、送信フローを優先度の高い送信確率大のキュー23に蓄積し、中継フローを優先度の低い送信確率小のキュー25に蓄積するとしたが、それぞれのノード2−1〜2−5のキューの設定が同じである必要はない。たとえば、中継ノード2−4よりも中継フローの数の少ない送信兼中継ノード2−2には中継フローを送信確立中のキュー24に蓄積し、送信フローを送信確立小のキュー25に蓄積するように設定し、中継ノード2−4には中継フローを送信確立大のキュー23に蓄積し、送信フローを送信確立小のキュー25に蓄積するように設定してもよい。すなわち、マルチホップ無線システム内の各ノード2−1〜2−5が中継フローを蓄積するキューの設定を中継するフローの数、またはトラフィック量によって静的あるいは動的に個別に設定するようにしてもよい。これにより、各ノードが連携してネットワーク全体の優先制御を行なって、ネットワーク全体の通信帯域の制御をより精度よく実現することができる。
また、この実施の形態1のマルチホップ無線システムにIEEE802.11W−LANを用いる場合には、IEEE802.11eのMACレイヤのEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)方式を用いて、トラフィッククラス毎のコンテンション・ウインドウサイズの最小値(CWmin)を変えることにより複数個のトラフィッククラスのキューによって複数段階の送信時間の確率を設定するようにしてもよい。
さらに、この実施の形態1では、フロー識別部22が、自装置が生成したフローであるのか、他装置からの中継フローであるのかを、送信処理部21から入力されたフローであるのか、ルーティング制御部28から入力されたフローであるのかによって識別するようにしたが、フローの識別方法はこれに限るものではない。たとえば、中継するフローがIPパケットである場合には、IPアドレスやIPヘッダ内の通過可能なノードの残り数を示す生存時間(TTL)またはサービス品質を示すサービスタイプ(TOS)を用いて中継フローであるのか送信フローであるのかを識別するようにしてもよい。あるいは、中継するフローがMACフレームである場合、MACアドレスやMACヘッダ内の情報を用いて中継フローであるのか送信フローであるのかを識別するようにしてもよい。これにより、転送データ以外には、ルーティングプロトコルとの情報を用いることなく、優先制御を行なうことができる。
さらにまた、この実施の形態1では、マルチホップ無線システム内のすべての移動端末装置が、送信ノードおよび中継ノードとして動作するものとした。しかしながら、マルチホップ無線システム内のすべての移動端末装置が中継ノードの機能を備える必要はない。たとえば、送信だけを行なう場合、図4に示すように、図2に示した移動端末装置2−1から受信部27およびルーティング制御部28を削除して、自装置がフローを送信するために必要な、送信処理部21、フロー識別部22、キュー23〜25、および多重送信部26のみを備えるようにしてもよい。これにより、移動端末装置の部品点数や制御プログラムのステップ数が少なくなり、装置のコストを下げることができる。もちろん、受信部27を備え、受信部27が自装置宛てのフロー以外は廃棄して、中継機能であるルーティング制御部28のみを削除してもよい。
実施の形態2.
図5を用いて、この発明における実施の形態2を説明する。実施の形態1では、他装置から受信した中継フローを自装置が生成した送信フローより優先度の高いキューに蓄積して、中継フローの送信機会を多くするようにした。この実施の形態2では、実施の形態1とは反対に、自装置が生成した送信フローを他装置から受信した中継フローよりも優先度の高いキューに蓄積して、送信フローの送信機会を多くするものである。
この発明における実施の形態2のマルチホップ無線システムおよび移動端末装置は、図1および図2に示した実施の形態1のマルチホップ無線システムおよび移動端末装置と同じであるので、ここではその説明を省略する。
図5のフローチャートを参照して、この実施の形態2の移動端末装置の動作を説明する。送信すべきデータが発生すると、送信処理部21は、ルーティング制御部28が有する情報に基づいてフローを生成する。送信処理部21は、生成したフローをフロー識別部22に出力する。
受信部27は、他装置から送信されたフローを受信し、自装置宛のフローであるのか、他装置に中継する中継フローであるのかを識別する。受信したフローが自装置宛のフローである場合には、受信部27は、図示していない受信処理部に受信したフローを出力し、受信処理部は上位レイヤのデータ処理を行う。
受信したフローが中継フローである場合には、受信部27は、中継フローをルーティング制御部28に出力する。ルーティング制御部28は、中継フローに対してルーティング処理を施して、ルーティング処理を施した中継フローをフロー識別部22に出力する。
送信フローまたは中継フローが入力されると(ステップS200,S210)、フロー識別部22は、入力されたフローが送信フローであるのか、中継フローであるのかを識別する(ステップS220)。フロー識別部22は、たとえば、送信処理部21から入力されたフローであれば送信フローであると識別し、ルーティング制御部28から入力されたフローであれば中継フローであると識別する。
入力されたフローが送信フローであると識別した場合には、フロー識別部22は、送信フローを優先度の高い送信確立大のキュー23に出力する(ステップS230)。入力されたフローが中継フローであると識別した場合には、フロー識別部22は、中継フローを優先度の低い送信確率小のキュー25に出力する(ステップS240)。なお、送信フローと中継フローを出力するキューは、これに限るものではなく、送信フローを中継フローよりも優先度の高いキューに出力すればよい。
多重送信部26は、設定された送信確率に基づいてキュー23〜25に蓄積されたフローを送信する(ステップS250)。この場合は、送信フローが中継フローよりも優先度の高いキューに蓄積されているので、送信フローが中継フローよりも優先されて出力される。すなわち、送信フローのほうが中継フローよりも送信の機会が多くなる。
つぎに、先の図1を参照して、この発明における実施の形態2のマルチホップ無線システムの動作を、移動端末装置2−1が移動端末装置2−2,2−4を介して移動端末装置2−5にデータを送信し、移動端末装置2−2が移動端末装置2−4を介して移動端末装置2−5にデータを送信し、移動端末装置2−3が移動端末装置2−5にデータを送信する場合を例に挙げて説明する。ここでは、その動作を明確にするために、データを送信する移動端末装置2−1,2−3を送信ノード2−1,2−3とし、データを送信するとともに送信ノード2−1のデータを中継する移動端末装置2−2を送信兼中継ノード2−2とし、データを中継する移動端末装置2−4を中継ノード2−4とし、データを受信する移動端末装置2−5を受信ノード2−5とする。
送信ノード2−1の送信処理部21は、送信すべきデータが発生すると、ルーティング制御部28が有する情報に基づいてフローを生成し、生成したフローをフロー識別部22に出力する。送信ノード2−1のフロー識別部22は、送信処理部21から入力されたフローであるので送信フローと識別してフローをキュー23に出力する。送信ノード2−1が生成したフローは、多重送信部26によって送信フロー110として出力される。
送信兼中継ノード2−2の受信部27は、送信フロー110を受信する。送信フロー110は受信ノード2−5宛てであるので、受信部27は中継フローであると識別して、送信フロー110をルーティング制御部28に出力する。送信兼中継ノード2−2のルーティング制御部28は、送信フロー110にルーティング処理を施してフロー識別部22に出力する。送信フロー110はルーティング制御部28から入力されているので、送信兼中継ノード2−2のフロー識別部22は、送信フロー110は中継フローであると識別して送信フロー110をキュー25に出力する。
一方、送信すべきデータが発生したため、送信兼中継ノード2−2の送信処理部21は、ルーティング制御部28が有する情報に基づいてフローを生成し、生成したフローをフロー識別部22に出力する。送信兼中継ノード2−2のフロー識別部22は、送信処理部21から入力されたフローであるので送信フローと識別してフローをキュー23に出力する。
送信兼中継ノード2−2には、送信ノード2−1から送信された送信フロー110と、自装置が生成したフローとの2つフローがあり、送信フロー110は中継フローとして優先度の低い送信確率小のキュー25に、自装置が生成したフローは送信フローとして優先度の高い送信確率大のキュー23に蓄積されている。送信兼中継ノード2−2の多重送信部26は、キュー23に蓄積されている自装置が生成した送信フローを送信フロー210として送信ノード2−1から受信した送信フロー110より優先して出力し、送信フロー110を中継フロー120として出力する。
中継ノード2−4の受信部27は、中継フロー120および送信フロー210を受信する。中継フロー120および送信フロー210は受信ノード2−5宛てであるので、受信部27は中継フロー120および送信フロー210は中継フローであると識別して、中継フロー120および送信フロー210をルーティング制御部28に出力する。中継ノード2−4のルーティング制御部28は、中継フロー120および送信フロー210にルーティング処理を施してフロー識別部22に出力する。中継フロー120および送信フロー210はルーティング制御部28から入力されているので、中継ノード2−4のフロー識別部22は、中継フロー120および送信フロー210は中継フローであると識別して、中継フロー120および送信フロー210をキュー25に出力する。中継フロー120および送信フロー210は、中継ノード2−4の多重送信部26によって、中継フロー130および中継フロー220として出力される。
一方、送信ノード2−3の送信処理部21は、送信すべきデータが発生すると、ルーティング制御部28が有する情報に基づいてフローを生成し、生成したフローをフロー識別部22に出力する。送信ノード2−3のフロー識別部22は、送信処理部21から入力されたフローであるので送信フローと識別してフローをキュー23に出力する。送信ノード2−1が生成したフローは、多重送信部26によって送信フロー310として出力される。
受信ノード2−5の受信部27は、送信フロー310、中継フロー130および中継フロー220を受信する。送信フロー310、中継フロー130および中継フロー220は、すべて受信ノード2−5宛てのフローであるので、受信部27は、送信フロー310、中継フロー130および中継フロー220を受信処理部に出力する。
このようにこの実施の形態2では、マルチホップ無線システム内のそれぞれの移動端末装置が、送信ノード、送信兼中継ノード、または中継ノードとして動作する際に、それぞれのノードのフロー識別部22が、自装置が生成した送信フローを多装置から受信した中継フローよりも優先度の高い送信確率大のキューに出力して、自装置が生成した送信フローの送信機会を多くするようにしているので、中継フローが多い場合でも送信フローの待機時間を短縮して、確実に送信することができる。
また、この実施の形態2では、フロー識別部22が、自装置が生成したフローであるのか、他装置からの中継フローであるのかを、ホップ数によって識別するのではなく、送信処理部21から入力されたフローであるのか、ルーティング制御部28から入力されたフローであるのかによって識別するようにしているので、ルーティングプロトコルに依存することなくフローを識別することができる。また、ホップ数を検出する必要もないため、中継フローの識別処理にかかる時間を短縮することができるとともに、中継のためのバッファの数を少なくすることができる。
なお、この実施の形態2では、送信ノード2−1,2−3、送信兼中継ノード2−2、および中継ノード2−4は、送信フローを優先度の低い送信確率小のキュー25に蓄積し、中継フローを優先度の高い送信確率大のキュー23に蓄積するとしたが、それぞれのノード2−1〜2−5のキューの設定が同じである必要はない。たとえば、中継ノード2−4よりも中継フローの数の少ない送信兼中継ノード2−2には中継フローを送信確立中のキュー24に蓄積し、送信フローを送信確立大のキュー23に蓄積するように設定し、中継ノード2−4には中継フローを送信確立小のキュー25に蓄積し、送信フローを送信確立大のキュー23に蓄積するように設定してもよい。すなわち、マルチホップ無線システム内の各ノード2−1〜2−5が中継フローを蓄積するキューの設定を中継するフローの数、またはトラフィック量によって静的あるいは動的に個別に設定するようにしてもよい。これにより、各ノードが連携してネットワーク全体の優先制御を行なって、ネットワーク全体の通信帯域の制御をより精度よく実現することができる。
また、この実施の形態2のマルチホップ無線システムにIEEE802.11W−LANを用いる場合には、IEEE802.11eのMACレイヤのFDCA方式を用いて、トラフィッククラス毎のコンテンション・ウインドウサイズの最小値(CWmin)を変えることにより複数個のトラフィッククラスのキューによって複数段階の送信時間の確率を設定するようにしてもよい。
さらに、この実施の形態2では、フロー識別部22が、自装置が生成したフローであるのか、他装置からの中継フローであるのかを、送信処理部21から入力されたフローであるのか、ルーティング制御部28から入力されたフローであるのかによって識別するようにしたが、フローの識別方法はこれに限るものではない。たとえば、中継するフローがIPパケットである場合には、IPヘッダ内のIPアドレス、TTLまたはTOSを用いて中継フローであるのか送信フローであるのかを識別するようにしてもよい。MACフレームの場合、MACアドレスまたはMACヘッダ内の情報を用いて、中継フローであるのか送信フローであるのかを識別するようにしてもよい。これにより、転送データ以外には、ルーティングプロトコルとの情報を用いることなく、優先制御を行なうことができる。
実施の形態3.
図6〜図10を用いてこの発明における実施の形態3を説明する。図6は、この発明における実施の形態3のマルチホップ無線システムのネットワークの構成の一例を示す概略図である。この発明における実施の形態3のマルチホップ無線システムのネットワークは、複数(この場合は5台)の移動端末装置2a−1〜2a−5と、ネットワークQoS管理装置6と、ネットワーク課金管理装置7とを備えている。
移動端末装置2a−1〜2a−5は、ネットワークQoS管理装置6と直接、または移動端末装置2a−1〜2a−5を介して接続されて相互通信が可能であり、ネットワークQoS管理装置6とネットワーク課金管理装置7とも直接、または移動端末装置2a−1〜2a−5を介して接続されて相互通信が可能となっている。
図6に示した移動端末装置2a−1〜2a−5は全て同じ機能を備えている。図7に示した移動端末装置2a−1の構成を示すブロック図を参照して移動端末装置の機能を説明する。図6に示した移動端末装置2a−1は、図2に示した移動端末装置2−1のフロー識別部22の代わりにフロー識別部22aを備えている。図2に示した移動端末装置2−1と同じ機能を持つ構成部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
フロー識別部22aは、フロー識別部22aの送信するフローが送信フローであるのか、中継フローであるのかを識別して、識別の結果に基づいて送信の優先度を決定する機能に加えて、中継フローを優先した場合には、中継フローの送信元に対して優先したことをネットワークQoS管理装置6に通知するフローを生成するフロー生成要求を送信処理部21に出力する機能を備えている。フロー生成要求には、優先したフローの送信元を識別する送信元情報が含まれている。
送信処理部21は、フロー生成要求を受けると、フロー生成要求に含まれる送信元情報含む優先実行通知のフローを生成して、生成した優先実行通知のフローをフロー識別部22aに出力する。
ネットワークQoS管理装置6は、マルチホップ無線システム内の移動端末装置2a−1〜2a−5を統括的に管理する。図8は、図6に示したネットワークQoS管理装置6の構成を示すブロック図である。ネットワークQoS管理装置6は、送信部61と、受信部62と、制御部63と、優先情報記憶部64とを備えている。
受信部62は、移動端末装置2a−1〜2a−5およびネットワーク課金管理装置7からのデータを受信して、受信したデータを制御部63に出力する。送信部61は、制御部63からのデータを移動端末装置2a−1〜2a−5およびネットワーク課金管理装置7に送信する。
優先情報記憶部64には、マルチホップ無線システム内の移動端末装置2a−1〜2a−5が送信フローおよび中継フローをどのキューに蓄積するのかが記憶される。すなわち、優先情報記憶部64には、移動端末装置2a−1〜2a−5のフロー識別部22aによって振り分けられる送信フローおよび中継フローの優先度が記憶される。
制御部63は、マルチホップ無線システム内のトラフィックを監視して、監視したトラフィックと、優先情報記憶部64に記憶されている移動端末装置2a−1〜2a−5の送信フローおよび中継フローの優先度に基づいて、移動端末装置2a−1〜2a−5の送信フローおよび中継フローの優先度を変更するなどして、マルチホップ無線システム内のQoSを管理する。また、制御部63は、移動端末装置2a−1〜2a−5から優先実行通知を受信すると、ネットワーク課金管理装置7に受信した優先実行通知を課金通知として送信する。
ネットワーク課金管理装置7は、ネットワークQoS管理装置6から課金通知に基づいてマルチホップ無線システム内の移動端末装置2a−1〜2a−5の課金情報を管理する。図9は、図6に示したネットワーク課金管理装置7の構成を示すブロック図である。ネットワーク課金管理装置7は、送信部71と、受信部72と、制御部73と、課金情報記憶部74とを備えている。
受信部72は、ネットワーク課金管理装置7からのデータを受信して、受信したデータを制御部63に出力する。送信部71は、制御部73からのデータをネットワーク課金管理装置7に送信する。
課金情報記憶部74には、移動端末装置2a−1〜2a−5に対応してそれぞれの課金情報が記憶される。制御部73は、課金通知を受けると、課金情報記憶部74に記憶されている課金通知に含まれる送信元の移動端末装置2a−1〜2a−5の課金情報に予め定められている課金料金を加算して、加算した値を新たな課金情報として課金情報記憶部74に記憶させる。
つぎに、図10のシーケンス図を参照して、この発明における実施の形態3のマルチホップ無線システムの課金動作を、移動端末装置2a−1が移動端末装置2a−2,2a−4を介して移動端末装置2a−5にデータを送信し、移動端末装置2a−2が移動端末装置2a−4を介して移動端末装置2a−5にデータを送信する場合を例に挙げて説明する。ここでは、その動作を明確にするために、データを送信する移動端末装置2a−1を送信ノード2a−1,2a−3とし、データを送信するとともに送信ノード2a−1のデータを中継する移動端末装置2a−2を送信兼中継ノード2a−2とし、データを中継する移動端末装置2a−4を中継ノード2a−4とし、データを受信する移動端末装置2a−5を受信ノード2a−5とする。また、各ノード2a−1〜2a−5のフロー識別部22aには、ネットワークQoS管理装置6によって中継フローは送信フローよりも優先度の高いキューに出力することが予め設定されているものとする。
送信ノード2a−1は、受信ノード2a−5宛の送信フロー111を送信する。送信フロー111を受信すると、送信兼中継ノード2a−2は、送信フロー111は受信ノード2a−5宛てであるので優先度の高いキューに蓄積する。また、送信兼中継ノード2a−2は、自装置が生成した送信フローを優先度の低いキューに蓄積する。これにより、送信フロー111は、送信兼中継ノード2a−2が生成した送信フローより優先されて中継フロー121として送信される。送信兼中継ノード2a−2が生成した送信フローは、送信フロー211として送信される。
送信ノード2a−2のフロー識別部22aは、送信フロー111を優先度の高いキューに蓄積して送信すると、送信フロー111の送信元である送信ノード2a−1を送信元情報としてフロー生成要求を送信処理部21に出力する。フロー生成要求を受けると、送信ノード2a−2の送信処理部21は、送信元情報を含む優先実行通知のフローを生成して、生成した優先実行通知のフローをフロー識別部22aに出力する。
送信ノード2a−2のフロー識別部22aは、優先実行通知のフローは自装置が生成した送信フローであるので優先度の低いキューに蓄積する。優先実行通知のフロー311は、多重送信部26によってネットワークQoS管理装置6に送信される。
送信ノード2a−2からの優先実行通知のフロー311を受信部62を介して受信すると、ネットワークQoS管理装置6の制御部63は、優先実行通知を課金通知321として送信部61を介してネットワーク課金管理装置7に送信する。
課金通知321を受信部72を介して受信すると、ネットワーク課金管理装置7の制御部73は、課金情報記憶部74から課金通知321に含まれる送信元である送信ノード2a−1の課金情報を読み出して、読み出した課金情報に予め定められた課金料金を加算する。制御部73は、課金料金を加算した課金情報を課金情報記憶部74に記憶させる。
一方、中継ノード2a−4の受信部27は、中継フロー121および送信フロー211を受信する。中継フロー121および送信フロー211は受信ノード2a−5宛てであるので、中継フロー121および送信フロー211は、優先度の高いキューに蓄積して、多重送信部26によって中継フロー131および中継フロー221として受信ノード2a−5に送信される。
中継ノード2a−4のフロー識別部22aは、中継フロー121および送信フロー211を優先度の高いキューに蓄積して送信すると、中継フロー121の送信元である送信ノード2a−1を送信元情報とするフロー生成要求と、送信フロー211の送信元である送信中継ノード2a−2を送信元情報とするフロー生成要求とを送信処理部21に出力する。中継ノード2a−4の送信処理部21は、送信ノード2a−1を送信元情報とする優先実行通知のフローと、送信兼中継ノード2a−2を送信元情報とする優先実行通知のフローとを生成して、生成した優先実行通知のフローをフロー識別部22aに出力する。
中継ノード2a−4のフロー識別部22aは、優先実行通知のフローは自装置が生成した送信フローであるので優先度の低いキューに蓄積する。優先実行通知のフロー312、313は、多重送信部26によってネットワークQoS管理装置6に送信される。
中継ノード2a−4からの優先実行通知のフロー312、313を受信部62を介して受信すると、ネットワークQoS管理装置6の制御部63は、優先実行通知を課金通知322,323として送信部61を介してネットワーク課金管理装置7に送信する。
課金通知322,323を受信部72を介して受信すると、ネットワーク課金管理装置7の制御部73は、課金情報記憶部74から課金通知322に含まれる送信元である送信ノード2a−1の課金情報を読み出して、読み出した課金情報に予め定められた課金料金を加算する。制御部73は、課金料金を加算した課金情報を課金情報記憶部74に記憶させる。また、制御部73は、課金情報記憶部74から課金通知323に含まれる送信元である送信兼中継ノード2a−2の課金情報を読み出して、読み出した課金情報に予め定められた課金料金を加算する。制御部73は、課金料金を加算した課金情報を課金情報記憶部74に記憶させる。
受信ノード2a−5の受信部27は、中継フロー131および中継フロー221を受信する。中継フロー131および中継フロー221は、どちらも受信ノード2a−5宛てのフローであるので、受信部27は、中継フロー131および中継フロー221を受信処理部に出力する。
このようにこの実施の形態3では、マルチホップ無線システム内のそれぞれの移動端末装置が、送信ノード、送信兼中継ノード、または中継ノードとして動作する際に、他ノードからのフローを優先して中継した場合、送信元を含む優先実行通知をネットワークQoS管理装置6を介して課金通知としてネットワーク課金管理装置7に通知して、優先制御を受けたノードに課金するようにしているので、優先制御を有料のサービスとして提供することができる。
なお、この実施の形態3では、ノード2a−1およびノード2a−2が優先制御のサービスを受ける例を挙げて説明したが、たとえば、ノード2a−1は優先制御のサービスに加入しており、ノード2a−2は優先制御のサービスに加入していない場合には、ネットワークQoS管理装置6が、優先制御のサービスに加入しているノード2a−1が送信元である中継フローのみを優先度の高いキューに蓄積するように各ノード2a−1〜2a−5のフロー識別部22aに設定するようにしてもよい。この場合、中継ノード2a−4のフロー識別部22aは、中継フローの送信元を識別して、送信元が送信ノード2a−1である中継フロー121を優先度の高いキューに出力し、送信元が送信兼中継ノード2a−2である送信フロー211を優先度の低いキューに出力する。すなわち、優先制御のサービスに加入している送信ノード2a−1のフローだけが優先制御され、サービスを受けたことにより課金される。これにより、優先制御の差別化を実現して、有料のサービスとしての価値を付加することができる。
また、ネットワークQoS管理装置6の制御部63は、優先実行通知と優先実行通知の送信元のノードの情報とを課金通知としてネットワーク課金管理装置7に通知するようにし、優先制御を行なったノードがクレジットとして貯金しておき、自ノードが他ノードに優先制御を実行してもらった場合に、貯金分から清算するようにしてもよい。
また、この実施の形態3では、マルチホップ無線システムを例にあげて説明したが、アドホック無線システムであってもかまわない。
以上のように、この発明にかかる移動端末装置は、マルチホップ無線システムに有用であり、特に、マルチホップ無線システムのネットワーク全体の優先制御に適している。
この発明における実施の形態1のマルチホップ無線システムのネットワークの構成の一例を示す概略図である。 図1に示した移動端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 この発明における実施の形態1の移動端末装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示した移動端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 この発明における実施の形態2の移動端末装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明における実施の形態3のマルチホップ無線システムのネットワークの構成の一例を示す概略図である。 図6に示した移動端末装置の構成を示すブロック図である。 図6に示したネットワークQoS管理装置の構成を示すブロック図である。 図6に示したネットワーク課金管理装置の構成を示すブロック図である。 この発明における実施の形態3のマルチホップ無線システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
符号の説明
2−1,2−2,2−3,2−4,2−5,2a−1,2a−2,2a−3,2a−4,2a−5 移動端末装置
6 ネットワークQoS管理装置
7 ネットワーク課金管理装置
21 送信処理部
22,22a フロー識別部
23,24,25 キュー
26 多重送信部
27,62,72 受信部
28 ルーティング制御部
61,71 送信部
63,73 制御部
64 優先情報記憶部
74 課金情報記憶部
110,111,210,211,310 送信フロー
120,130,121,131,220,221 中継フロー
311,312,313 優先実行通知
321,322,323 課金通知

Claims (7)

  1. マルチホップ無線システムに適用され、一時的に送信ノードまたは中継ノードとして機能する移動端末装置において、
    異なる優先度を有し、フローを蓄積する複数のキューと、
    これら複数のキューの優先度に基づいて蓄積されたフローを送信する多重送信部と、
    送信すべきフローが自装置が生成した送信フローであるのか、他装置から受信して別の装置に転送する中継フローであるのかを識別して、前記送信フローおよび前記中継フローを予め設定されている優先度のキューに出力するフロー識別部と、
    を備え
    前記フロー識別部は、
    前記中継フローを前記送信フローよりも優先度の高いキューに出力するように設定されている場合、中継フローが入力されると、当該中継フローを優先度の高いキューに出力するとともに、当該中継フローに含まれる送信元情報を含み、中継フローを優先した旨を示す優先実行通知のフローを、課金管理を行う装置宛の送信フローとして優先度の低いキューに出力する
    ことを特徴とする移動端末装置。
  2. 通信品質制御を行うEDCA方式による通信を行う場合、前記フロー識別部は、トラヒック・クラス毎のコンテンション・ウインドウサイズを変更することによって中継フローおよび送信フローを蓄積するキューを指定することを特徴とする請求項に記載の移動端末装置。
  3. 前記フロー識別部は、
    IPパケットによる通信を行う場合には、前記IPパケットのIPヘッダを解析してIPヘッダ内の情報を用いて送信フローであるのか中継フローであるのかを識別し、MACフレームによる通信を行う場合には、前記MACフレームのMACヘッダを解析してMACヘッダ内の情報を用いて送信フローであるのか中継フローであるのかを識別することを特徴とする請求項1または2に記載の移動端末装置。
  4. 請求項1〜の何れか一つに記載の移動端末装置を複数備えてネットワークを構築するマルチホップ無線システム。
  5. 前記複数の移動端末装置のトラヒックを監視して、この監視結果に基づいて前記複数の移動端末装置のフロー識別部が送信フローおよび中継フローを蓄積するキューの設定の優先度をそれぞれ個別に変更する制御部、
    を有するネットワークQoS管理装置、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載のマルチホップ無線システム。
  6. 求項1〜3のいずれか一つに記載の複数の移動端末装置と、
    前記複数の移動端末装置のトラヒックを監視して、この監視結果に基づいて前記複数の移動端末装置のフロー識別部が送信フローおよび中継フローを蓄積するキュー優先度をそれぞれ個別に変更するとともに、前記移動端末装置から優先実行通知を受けると、この優先実行通知を課金通知として送信する制御部、
    を有するネットワークQoS管理装置と、
    前記移動端末装置毎の課金情報を記憶する課金情報記憶部と、
    前記課金通知を受けると前記課金情報記憶部に記憶されている前記課金通知に含まれる送信元に対応する移動端末装置の課金情報に課金料金を加算する制御部と、
    を有するネットワーク課金管理装置と、
    を備えることを特徴とするマルチホップ無線システム。
  7. 求項1〜3のいずれか一つに記載の複数の移動端末装置と、
    前記複数の移動端末装置のトラヒックを監視して、この監視結果に基づいて前記複数の移動端末装置のフロー識別部が送信フローおよび中継フローを蓄積するキュー優先度をそれぞれ個別に変更するとともに、前記移動端末装置から優先実行通知を受けると、この優先実行通知とこの優先実行通知の送信元とを課金通知として送信する制御部、
    を有するネットワークQoS管理装置と、
    前記移動端末装置毎の課金情報を記憶する課金情報記憶部と、
    前記課金通知を受けると前記課金情報記憶部に記憶されている前記課金通知に含まれる優先実行通知の送信元に対応する移動端末装置の課金情報に課金料金を加算するとともに、前記優先実行通知に含まれる送信元に対応する移動端末装置の課金情報から課金料金を減算する制御部と、
    を有するネットワーク課金管理装置と、
    を備えることを特徴とするマルチホップ無線システム。
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