JP4371439B2 - Specific gravity separator for waste plastic - Google Patents
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- Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃プラスチックの比重分離装置に関し、さらに詳細には装置全体の小型化を図りつつ、ポリエチレンと塩化ビニルを含む廃プラスチックの形態によらずに比重分離可能な比重分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般廃棄物系プラスチック(以下、廃プラスチックという)に含まれた多種多様なプラスチックの比重差を利用して、かかるプラスチック同士を分離する比重分離法として、例えば浮力差を利用した比重分離法、遠心力差を利用した所謂ハイドロサイクロンによる比重分離法が知られている。
前者の比重分離法は、ポリエチレンと塩化ビニルとを含む電線被覆材プラスチックの分離法として、主に研究開発されている。この方法は、水を入れた槽に粉砕した電線被覆材プラスチックを投入して、比重約1.35乃至1.45の塩化ビニルが水に沈み、比重約0.92乃至0.96のポリエチレンが水に浮くことを利用してポリエチレンと塩化ビニルとを分離させる方法である。
【0003】
しかし、この方法にあっては、電線からむしりとられた廃プラスチックを粉砕したプラスチック粒子の表面は、凹凸を含む複雑な形状をなすため、表面に空気が付着又は吸着し、その結果、プラスチック粒子、特に塩化ビニルの表面が十分に水に濡れず、見かけの比重が軽くなり、本来水に沈むべきはずの塩化ビニルが沈降せず、水に浮くポリエチレンと混合し、ポリエチレンと塩化ビニルとの分離を困難にしていた。
かかる問題を解決すべく、本発明者は特願平4-264652号公報にて、比重分離の前に廃プラスチックを真空脱気して、プラスチック粒子の表面に付着した空気を取り除いて、プラスチック粒子、特に塩化ビニル粒子の表面を水に濡れやすくするための真空脱気装置を備えた比重分離装置を提案している。
【0004】
図2を参照しながら、かかる比重分離装置100 を概略説明すれば、廃プラスチックフラフを充填した供給ホッパー90と仕切り弁130 を介して接続され、さらに内部を真空引きするための真空ポンプ110 を備えた減圧容器120 と、この減圧容器120 の直ぐ下方に仕切り弁130 を介して接続され、同様に内部を真空引きするための真空ポンプ140 と、攪拌機150 とを備えた混合攪拌槽160 と、混合攪拌槽160 から送出された混合スラリから塩化ビニルを分離させる比重分離槽170 と、比重分離槽170 によって選別された軽質フラフ群、重質フラフ群をそれぞれ脱水乾燥し、脱水した余剰水を系内に戻すための脱水乾燥装置180 とから概略構成されている。かかる比重分離装置100 によれば、減圧容器120 及び混合攪拌槽160 による減圧脱気作用によって親水性を獲得した塩化ビニルを比重分離槽内170 で確実に水に沈ませることによって、廃プラスチックを比重分離することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる比重分離装置にあっては、真空脱気時と比重分離時にそれぞれ問題を引き起こす。
先ず、真空脱気時にあっては、混合フラフが混合攪拌槽に送出される前に真空引きする方式を採用するため、第1に、混合フラフの供給をバッチ処理にせざるを得ず、それに起因して処理効率の低下を招く。第2に、かかるバッチ処理のために、仕切弁等の設置或いは真空ポンプの大容量化が要求される。本発明者は実験によりプラスチック粒子の表面が十分に水に濡れる(親水性)のに必要な真空度は約100Torr であり、高い真空度が要求されないことを確認している。従って、この意味において従来の比重分離装置は、プラスチック粒子、特に塩化ビニルの親水性確保にとって過剰設備といえる。
【0006】
又、ポンプのNPSH確保の観点から混合攪拌槽の据え付け位置は、必然的に高くならざるを得えず、さらに比重分離に先立つ、廃プラスチックの真空脱気化と、塩化ビニルとポリエチレンの分離防止のための廃プラスチックと水との懸濁化とを、それぞれ所望の機能を達成しつつ同一の容器内で並行して行うのは困難であるため、比重分離装置全体としては設備が大型化し実用化を困難にする。
第3に、供給サイロからのプラスチックフラフを自由落下によって混合攪拌槽に送出する方式を採用するため、適用可能な廃プラスチックは、比較的重い、例えば電線被覆材プラスチック等に限定される結果を招く。
次に、比重分離時にあっては、比重分離効率を低減させる技術上の問題を生じる。即ち、比重分離槽内で親水性を備えた塩化ビニルは、水面下に沈もうとするが、プラスチックフラフは重軽フラフ群が混合した形態で槽に搬入されるため、水面に浮く軽質フラフ群が重質フラフ群を捕捉して、特に塩化ビニルを沈めなくすることがある。その結果、軽質フラフ群に重質フラフ群が混入したままとなり、分離効率が低減する。かかる事態を防止すべく、フラフ搬入量に対して十分に大きな開口面積を備えた比重分離槽を設置するのでは、上記同様に設備の大型を引き起こす。
【0007】
又、後者の比重分離方法、即ちハイドロサイクロンを用いた比重分離法は、廃プラスチックフラフと水との混合物からなる混合スラリを円筒容器内に接線方向から導入し、容器内で渦運動させることにより、遠心力の違いに起因して、容器外側に寄る重質フラフ群と内側に寄る軽フラフ群とに分離する方法である。
しかしながら、かかる方法にあっても、特に電線被覆材プラスチックの場合のように、本来比重の重い重質フラフ群の表面に上述のように空気が付着した状態で容器内に導入されると、見かけの比重が小さくなり、それによって軽フラフ群に混入し、分離効率を低減することがある。
そこで、本発明の目的は、かかる課題に鑑みて、設備の小型化を達成しつつ、廃プラスチックの形態に左右されることなく、比重分離効率の向上を実現した廃プラスチックの比重分離装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成すべく、本発明の廃プラスチックの比重分離装置にあっては、廃プラスチックに含まれる多種多様なプラスチックの比重差を利用して廃プラスチックを比重分離するための比重分離装置において、該比重分離装置の上流側に、廃プラスチックを破砕した、軽重フラフ群からなる廃プラスチックフラフと水とを供給して混合攪拌するための混合攪拌槽と、該混合攪拌槽から送出された混合スラリを減圧脱気するための真空脱気塔とを有する構成としてある。
又、前記比重分離装置は、廃プラスチックの軽質フラフ群を水に浮かし、重質フラフ群を水に沈めるための比重分離槽を有し、該比重分離槽の上流側に、廃プラスチックを破砕した、軽重フラフ群からなる廃プラスチックフラフと水とを供給して混合攪拌するための混合攪拌槽と、該混合攪拌槽から送出された混合スラリを減圧脱気するための真空脱気塔とを有するのでもよい。
【0009】
さらに、前記真空脱気塔は、混合スラリを投入するための上部投入口と、互いに協働して横断面積を略覆う形状をそれぞれ有し、前記真空脱気塔の長手方向に所定の間隔を隔てて配置された一対の棚を上部から下部に向けて複数段有するのが好ましい。
さらに又、前記一対の棚の一方は、前記真空脱気塔の横断面内略中央部に配置された上部が尖った傘形状を有し、前記一対の棚の他方は、前記真空脱出塔の内周面全体に亘って配置され、且つ下方に向けて縮径の環状形状を有するのがよい。
【0010】
【作用】
本発明の廃プラスチックの比重分離装置によれば、真空脱気塔を混合攪拌槽の下流側に設置することにより、真空脱気塔内の密閉空間内で、真空脱気塔へ向けて強制的に送出された、水と水と混合したプラスチックフラフからなる混合スラリから脱気することが可能となり、フラフ表面に付着して空気を除去することにより、小さくなったフラフの見かけの比重を本体の本来の比重にして、比重差の利用を有効ならしめることにより、分離効率を確保することが可能となる。
又、真空脱気塔を混合攪拌槽の下流側に設置することにより、真空脱気塔内の密閉空間内で、真空脱気塔へ向けて強制的に送出された、水と水と混合したプラスチックフラフからなる混合スラリから脱気することが可能となり、混合フラフの連続的な供給が可能になるとともに、仕切弁の削除、真空ポンプの大容量化防止の達成によって装置全体の小型を実現し、さらにはフィルム類、シート類、容器類など雑多のプラスチックからなる廃プラスチックフラフに対しても比重分離適用可能となる。
【0011】
さらに、真空脱気塔等内に棚段を設けることによって、塔内を自由落下する混合スラリの小滴化及び脱気時間の確保を図り、それによって混合スラリからの脱気効率を高めることが可能になる。。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1で、比重分離装置10は、混合攪拌槽14と、真空脱気塔15と、比重分離槽16と、軽質フラフ群脱水機18と、重質フラフ群脱水機20とから概略構成されている。なお、本実施例に係わる分離システムの比重分離槽16以降のシステムは、特願平4-264652号にて開示した真空脱気による廃プラスチックの比重分離システムのそれと略同様である。
混合攪拌槽14は、後に説明する攪拌機22を備えており、供給サイロ1 から搬送ベルト2 を介して供給されたプラスチックフラフとともに、所定割合、例えばフラフが2 乃至10%となるように水を連続的に槽内に供給するようにしている。混合攪拌槽14の内容積は、所定の攪拌能力を有する攪拌機22によって混合攪拌槽14内でプラスチックフラフと水とを十分に混合攪拌なように選択され、特に、後に説明する比重分離槽16のそれより小さいのが好ましい。
【0013】
攪拌機22は、従来周知のタイプの例えばプロペラ型攪拌機であり、モータ22a に連結した回転シャフト22b の先端に所定枚数、所定段数の羽根22c が連結され、この羽根22c が混合攪拌槽14の水中内で回転することにより混合攪拌機能を果たすように構成されている。なお羽根22c の枚数及び段数は、混合攪拌槽14内への廃プラスチックフラフの投入量、混合攪拌槽14の内容積等を鑑みて適宜選択される。
真空脱気塔15は、縦長の密閉容器からなり、第1送出ポンプ21を介してライン23によって混合攪拌槽14と接続する。脱気塔15の頂部には、容器内を真空ポンプ17によって真空引きするためのライン25が接続され、上部には、混合攪拌槽14からのライン23が連結し、中間部には、後に詳しく説明する2 段の一対の棚40が真空脱気塔15の長手方向に所定の間隔を隔てて配置され、容器下部には、一定量の水が張られて、混合攪拌槽と同様な攪拌機42が設けられている。棚段は、互いに協働して横断面積を略覆う形状をそれぞれ有し1、2 段目の上側は、横断面内略中央に配置された、上向きに尖った傘型の棚40a 、下側は、容器の内周縁に亘って配置された下方に向けて縮径の環状形状を有する傾斜付の環状棚40b から構成されている。棚段は、上部から自由落下する混合スラリが棚段にぶつかってそのときの衝撃で、小滴化し、表面積を増大しつつ、塔内の滞留時間、即ち脱気時間を確保することによって、脱気効率を向上させることができるようになっている。この目的を達成できる範囲内で、例えば、1、2 段目の上側は単なる円板、下側は、環状板から構成してもよい。このように、棚段の形状、配置及び段数は、混合スラリが塔内で詰まらず、棚に堆積しない範囲で、混合スラリの供給量、容器の横断面積等に応じて適宜選択すればよい。
【0014】
比重分離槽16は、第2送出ポンプ27を介してライン29によって真空脱気塔15の下部に接続し、ライン29の一端は槽16内で水中に臨み、分散器49に接続される。分散器49は、複数のスラリ吐出口( 図示せず) を備え、後に説明するオーバーフロー堰52に向かって比重分離槽16の幅方向にスラリを分散させるように構成されている。比重分離槽16は、以下の理由から比重分離槽16に投入された重質フラフ群と軽質フラフ群とを確実に分離すべく一定の開口面積を必要とする。即ち、重質フラフ群と軽質フラフ群の投入量に対し開口面積が十分でないと、比重分離槽16に投入された重質フラフ群と軽質フラフ群とが槽の水面から下方に向かって水面全体に亘って層を形成してしまい、その結果、水面に浮くべき層内の軽質フラフ群が重質フラフ群によって水面への浮上を妨害され、逆に水中に沈むべき層内の重質フラフ群が軽質フラフ群によって水中への沈降を妨害されるからである。
【0015】
一方、混合攪拌槽14は、上述のように混合攪拌効果を確保するためにその容積は小さい程好ましい。従って、かかる理由から廃プラスチックを脱気するための混合攪拌槽14と廃プラスチックを分離するための比重分離槽16とを1つの槽に併合するのは実質上不可能である。
比重分離槽16の上方域には、槽の幅方向に延びる散水用樋44が槽の長手方向に3列整列し、各樋には、後に説明する回収水がライン50を介して供給されて、樋の下部に設けられた孔46から水分が槽の水面に向かって下方に落下するように構成されている。なお、水を槽の上から落下させることができる限り、多孔の細長管の構成でもよい。比重分離槽16の流れ方向進み側先端の液面レベルには、オーバーフロー堰52が付設され、水面に浮いた軽質フラフ群が、オーバフロー水とともに堰52に送出されるように構成されている。オーバーフロー堰52は、後に説明する軽質フラフ群脱水機20に接続されている。
【0016】
又、比重分離槽16の下方域には、流れ方向に向かって下方に傾斜した底面54に沿って延びる重質フラフ群案内機構48が設置されている。重質フラフ群案内機構48は、底面54と略並行に略槽の長手方向全体に亘って延びる回転シャフト48a と、この回転シャフト48a に固定された略槽の長手方向全体に亘って延びる螺旋羽根48b と、この回転シャフト48a の一端に連結された回転駆動モータ48c とから構成されている。この案内機構48によって、底面に沈んできた重質フラフ群が槽の長手方向進み側に案内され、先端に設けられた溜まり56に送られるように構成されている。溜まり56には水中ポンプ58が設置され、溜まった重質フラフ群をライン60を介して槽外に送出し、後に説明する重質フラフ群脱水機18に送るように構成されている。なお、螺旋羽根の巻き数、ピッチ角度等は、重質フラフ群の沈下量、底面の傾斜角度等の関係で適宜選択すればよい。
【0017】
因みに、比重分離槽16の形状は所定の開口面積を確保できるなら、その全体形状は、適宜選択することができ、例えば、沈降した重質フラフ群をスクリューで掻き上げたり、或いは槽の底部又は側部に、沈降した重質フラフ群を排出するための排出口を設けたりするために所望の形状とすることができる。
重質フラフ群脱水機18及び軽質フラフ群脱水機20は、従来周知のタイプで、次の乾燥工程での熱エネルギーの節減に役立つ限り、圧搾式タイプ或いは遠心分離式タイプ等を適宜選択すればよい。軽質フラフ群脱水機20の下方には、循環槽62が設けられ、脱水された水を回収し、さらにそれぞれ循環水ポンプ64、散水ポンプ66を介してライン50、68を経て混合攪拌槽14、散水用樋44に供給されるようになっている。
【0018】
以上の構成を有する廃プラスチックの比重分離装置10について、その作用を以下に説明する。
先ず、混合攪拌槽14に、供給サイロ1 から適当な大きさ及び形状に破砕した廃プラスチックフラフを供給するとともに( 矢印A)、所定濃度のスラリが形成されるように、水を供給し( 矢印B)、攪拌機22によって混合攪拌槽14内で攪拌する。攪拌機22による攪拌動作によって、フラフは脱気されるとともに、水と混合されて懸濁状態となり、混合スラリが形成される。このとき、混合攪拌槽14内では、塩化ビニルを含む重質フラフ群とポリエチレンを含む軽質フラフ群との間の分離が防止される。即ち、プラスチックフラフは、水に浮く軽質フラフ群も水に沈む重質フラフ群も混合攪拌によって強制的に混合攪拌槽14の下部から排出され、第1ポンプ21を経て真空脱気塔15に送出される。
【0019】
次いで、真空脱気塔15の上部から投入された混合スラリは、塔内を自由落下しながら、中間部に設けられた棚段40に衝突して、その衝撃で混合スラリが小滴化すると同時に、真空ポンプ17によって10乃至100torr 程度まで減圧脱気される。その結果、重質フラフ群の表面に付着した空気が除去され、親水性を獲得する。減圧脱気された混合フラフは、下部に満たされた水中内で、攪拌機42によって強制的に真空塔下部から送出される。次いで、親水性を獲得した混合スラリは、第2ポンプ27によって引かれて比重分離槽16に搬入される。分散器49を出た混合スラリは、槽16内の幅方向に拡がりつつ、浮上する軽質フラフ群と沈降する重質フラフ群に分かれ、軽質フラフ群は水面を他端のオーバーフロー堰52に向かって流れ、途中散水トイ44からの落下水により上下をかき乱されて同伴している重質フラフ群を分離する。重質フラフ群を分離した軽質フラフ群は水と共に堰52を越えて軽質フラフ群脱水機20で脱水されて軽質フラフ群として回収される( 矢印C)。分離された水は、循環槽62に入り、散水ポンプ66及び循環水ポンプ64によりそれぞれ系内に再循環される。
【0020】
一方、比重分離槽16に沈降した重質フラフ群は、重質フラフ群案内機構48によって溜まり56に回収され、水中ポンプ58によって吸い上げられ、重質フラフ群脱水機18にて脱水され重質フラフ群として回収される( 矢印D)。分離された水は、ライン68を経て比重分離槽16の底部に戻される。以上で比重分離工程が終了する。
なお、処理物としての廃プラスチックフラフの大きさや粒子の粒度は、特に限定されない。フラフは通常約10mm、粒子は5メッシュ以下の大きさであれば十分であり、これより多少大きくても小さくてもよい。
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明したが、請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更、修正が可能である。例えば、比重分離槽の上方に設置する散水用樋は、比重分離槽の長手方向長さ、槽内の水の流速、槽内のフラフの量等に応じて適宜その設置数を選択すればよい。又、真空塔内に設置する棚段は、真空塔内を通過するフラフが閉塞せず、且つフラフが堆積しない範囲で、その形状、配置を適宜選択して、混合フラフの小滴化を促進しつつ脱気時間を確保し、以て脱気効率を向上させればよい。
【0021】
又、比重分離工程の前処理装置としての真空脱気塔、即ち減圧脱気装置は、見かけの比重を本来の比重に戻す点で、液体中の固体粒子を遠心力によって分離するハイドロサイクロンにも有効である。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の廃プラスチックの比重分離装置によれば、装置全体の大型化を押さえつつ、廃プラスチックの形態によらずに効率良く比重分離可能である。
又、真空脱気塔内に棚段を設けることによって、塔内を自由落下する混合スラリを小滴化しつつ、脱気時間を確保することを通じて、脱気効率を向上させることが可能になった。
さらに、比重分離槽の上方域に、構造が単純で安価な散水用樋を単に設けることによって、本来水に沈むべき重質フラフ群を沈ませ、本来水に浮くべき軽質フラフ群を着実に浮かせることによって、比重分離方法による比重分離効率をさらに向上させることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃プラスチックの比重分離装置の概略を示す図である。
【図2】先行技術の廃プラスチックの比重分離装置の概略を示す図である。
【符号の説明】
10 比重分離装置
14 混合攪拌槽
15 真空脱気塔
16 比重分離槽
17 真空ポンプ
18 重質フラフ群脱水機
20 軽質フラフ群脱水機
22 攪拌機
40 棚段
44 散水用樋
62 循環水槽[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a specific gravity separation apparatus for waste plastic, and more particularly to a specific gravity separation apparatus capable of performing specific gravity separation regardless of the form of waste plastic containing polyethylene and vinyl chloride while reducing the size of the entire apparatus.
[0002]
[Prior art]
As a specific gravity separation method that separates these plastics using the specific gravity difference of various plastics contained in general waste plastics (hereinafter referred to as waste plastic), for example, a specific gravity separation method using buoyancy difference, centrifugal A specific gravity separation method using a so-called hydrocyclone using a force difference is known.
The former specific gravity separation method is mainly researched and developed as a separation method for wire covering plastics containing polyethylene and vinyl chloride. This method uses the fact that the pulverized wire covering plastic is put into a tank containing water, vinyl chloride having a specific gravity of about 1.35 to 1.45 sinks in water, and polyethylene having a specific gravity of about 0.92 to 0.96 floats in the water. In this method, polyethylene and vinyl chloride are separated.
[0003]
However, in this method, the surface of the plastic particle obtained by pulverizing the waste plastic peeled off from the electric wire has a complicated shape including irregularities, so that air adheres or adsorbs to the surface, and as a result, the plastic particle Especially, the surface of the vinyl chloride is not sufficiently wetted with water, the apparent specific gravity is lightened, the vinyl chloride that should be submerged in water does not settle, and it is mixed with polyethylene floating in the water to separate the polyethylene and vinyl chloride. Made it difficult.
In order to solve such a problem, the present inventor disclosed in Japanese Patent Application No. 4-264652 by vacuum degassing waste plastic before specific gravity separation to remove the air adhering to the surface of the plastic particle. In particular, a specific gravity separation device equipped with a vacuum deaeration device for making the surface of vinyl chloride particles easily wet with water has been proposed.
[0004]
Referring to FIG. 2, the specific
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, such a specific gravity separator causes problems during vacuum degassing and specific gravity separation.
First, in the vacuum degassing, since a method of evacuating the mixed fluff before being sent to the mixing agitation tank is adopted, firstly, the supply of the mixed fluff must be batch-processed. As a result, the processing efficiency is reduced. Secondly, for such batch processing, installation of a gate valve or the like or an increase in capacity of the vacuum pump is required. The inventor has confirmed through experiments that the degree of vacuum required for the surface of the plastic particles to be sufficiently wetted with water (hydrophilicity) is about 100 Torr, and that a high degree of vacuum is not required. Therefore, in this sense, the conventional specific gravity separator can be said to be an excess facility for ensuring the hydrophilicity of plastic particles, particularly vinyl chloride.
[0006]
In addition, from the viewpoint of securing the NPSH of the pump, the installation position of the mixing and stirring tank must inevitably be raised, and further, vacuum degasification of waste plastic and prevention of separation of vinyl chloride and polyethylene prior to specific gravity separation. For this reason, it is difficult to suspend waste plastic and water in parallel in the same container while achieving the desired functions. Make it difficult.
Thirdly, since a system in which the plastic fluff from the supply silo is sent to the mixing and stirring tank by free-falling is adopted, the applicable waste plastic results in being relatively heavy, for example, limited to a wire coating material plastic or the like. .
Next, during the specific gravity separation, a technical problem that reduces the specific gravity separation efficiency occurs. That is, the vinyl chloride having hydrophilicity in the specific gravity separation tank tends to sink below the surface of the water, but the plastic fluff is brought into the tank in a mixed form of heavy and light fluff groups, so the light fluff groups floating on the water surface. May trap heavy fluffs, especially preventing vinyl chloride from sinking. As a result, the heavy fluff group remains mixed in the light fluff group, and the separation efficiency is reduced. In order to prevent such a situation, the installation of a specific gravity separation tank having a sufficiently large opening area with respect to the amount of carry-in of the fluff causes an increase in the size of the equipment as described above.
[0007]
The latter specific gravity separation method, that is, the specific gravity separation method using a hydrocyclone, introduces a mixed slurry made of a mixture of waste plastic fluff and water from a tangential direction into a cylindrical container, and vortexes in the container. This is a method of separating into a heavy fluff group approaching the outer side of the container and a light fluff group approaching the inner side due to the difference in centrifugal force.
However, even if such a method is used, when it is introduced into the container in a state where air adheres to the surface of the heavy fluff group, which is inherently heavy in specific gravity, as in the case of the wire covering material plastic, it is apparent that May reduce the specific gravity of the light fluff, thereby mixing into the light fluff group and reducing the separation efficiency.
Therefore, in view of such problems, the object of the present invention is to provide a specific gravity separator for waste plastic that achieves improvement in specific gravity separation efficiency without being influenced by the form of waste plastic while achieving downsizing of equipment. There is to do.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the object of the present invention, the specific gravity separator for waste plastic according to the present invention is a specific gravity separator for separating the specific gravity of waste plastic by utilizing the difference in specific gravity of various plastics contained in the waste plastic. In the above, a mixing agitation tank for supplying and stirring a waste plastic fluff consisting of a light weight fluff group and water, to which the waste plastic was crushed, was sent from the mixing agitation tank upstream of the specific gravity separator. A vacuum degassing tower for degassing the mixed slurry under reduced pressure is used.
The specific gravity separation device has a specific gravity separation tank for floating the light fluff group of waste plastic in water and sinking the heavy fluff group in water, and the waste plastic is crushed upstream of the specific gravity separation tank. A mixing stirrer tank for supplying and stirring waste plastic fluffs consisting of light heavy fluff groups and water, and a vacuum deaeration tower for degassing the mixed slurry sent from the mixing stirrer tank It's okay.
[0009]
Further, the vacuum deaeration tower has an upper inlet for introducing the mixed slurry and a shape that substantially cooperates with each other and substantially covers the cross-sectional area, and has a predetermined interval in the longitudinal direction of the vacuum deaeration tower. It is preferable to have a plurality of stages of a pair of shelves arranged separately from the upper part toward the lower part.
Furthermore, one of the pair of shelves has an umbrella shape with a sharp upper portion disposed at a substantially central portion in a transverse section of the vacuum degassing tower, and the other of the pair of shelves is the vacuum escape tower. It is good to have an annular shape which is arranged over the entire inner peripheral surface and has a reduced diameter toward the lower side.
[0010]
[Action]
According to the waste plastic specific gravity separation device of the present invention, the vacuum degassing tower is installed on the downstream side of the mixing and stirring tank, thereby forcing the vacuum degassing tower toward the vacuum degassing tower. It is possible to degas from a mixed slurry made of plastic fluff mixed with water and water sent to the surface, and by removing air adhering to the surface of the fluff, the apparent specific gravity of the reduced fluff is reduced Separation efficiency can be ensured by making effective use of the specific gravity difference to the original specific gravity.
In addition, by installing the vacuum degassing tower on the downstream side of the mixing and stirring tank, in the sealed space in the vacuum degassing tower, water and water that were forcibly sent toward the vacuum degassing tower were mixed. It is possible to deaerate mixed slurry consisting of plastic fluffs, allowing continuous supply of mixed fluffs, and reducing the size of the entire system by eliminating gate valves and preventing large-capacity vacuum pumps. Furthermore, specific gravity separation can be applied to waste plastic fluffs made of various plastics such as films, sheets and containers.
[0011]
Furthermore, by providing a shelf in the vacuum degassing tower, etc., it is possible to reduce the size of the mixed slurry that freely falls in the tower and secure the degassing time, thereby improving the degassing efficiency from the mixed slurry. It becomes possible. .
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
In FIG. 1, the specific
The mixing agitation tank 14 includes a
[0013]
The
The vacuum deaeration tower 15 is composed of a vertically long sealed container, and is connected to the mixing and stirring tank 14 by a
[0014]
The specific
[0015]
On the other hand, the volume of the mixing and stirring tank 14 is preferably as small as possible in order to ensure the mixing and stirring effect as described above. Therefore, it is practically impossible to combine the mixing and stirring tank 14 for degassing the waste plastic and the specific
In the upper region of the specific
[0016]
Further, a heavy fluff group guide mechanism 48 extending along a bottom surface 54 inclined downward in the flow direction is installed in a lower area of the specific
[0017]
Incidentally, if the shape of the specific
The heavy
[0018]
The operation of the waste plastic
First, waste plastic fluff crushed to an appropriate size and shape is supplied from the supply silo 1 to the mixing agitation tank 14 (arrow A), and water is supplied so that a slurry with a predetermined concentration is formed (arrow B) The mixture is stirred in the mixing and stirring tank 14 by the
[0019]
Next, the mixed slurry thrown in from the upper part of the vacuum deaeration tower 15 collides with the
[0020]
On the other hand, the heavy fluff group that has settled in the specific
In addition, the magnitude | size of the waste plastic fluff as a processed material and the particle size of particle | grains are not specifically limited. The size of the fluff is usually about 10 mm and the size of the particles is 5 mesh or less, and may be slightly larger or smaller than this.
Although the embodiments of the present invention have been described in detail above, various changes and modifications can be made within the scope of the present invention described in the claims. For example, the number of water sprinklers installed above the specific gravity separation tank may be appropriately selected according to the longitudinal length of the specific gravity separation tank, the flow rate of water in the tank, the amount of fluff in the tank, and the like. . In addition, the shelves installed in the vacuum tower promote the reduction of mixed fluff droplets by appropriately selecting the shape and arrangement so that the fluff passing through the vacuum tower is not blocked and the fluff does not accumulate. However, the deaeration time may be secured while improving the deaeration efficiency.
[0021]
Moreover, the vacuum deaeration tower as a pretreatment device for the specific gravity separation process, that is, the vacuum deaeration device, is a hydrocyclone that separates solid particles in a liquid by centrifugal force in that the apparent specific gravity is returned to the original specific gravity. It is valid.
[0022]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the specific gravity separation apparatus for waste plastic of the present invention, specific gravity separation can be performed efficiently regardless of the form of waste plastic while suppressing an increase in the size of the entire apparatus.
In addition, by providing a shelf in the vacuum degassing tower, it became possible to improve the degassing efficiency by ensuring the degassing time while making the mixed slurry falling freely in the tower small. .
Furthermore, by simply providing a sprinkling basin that is simple and inexpensive in the upper area of the specific gravity separation tank, the heavy fluff group that should be submerged in water is submerged, and the light fluff group that should originally float in water is steadily floated. As a result, the specific gravity separation efficiency by the specific gravity separation method can be further improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an outline of a specific gravity separator for waste plastic according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic view of a prior art waste plastic specific gravity separator.
[Explanation of symbols]
10 Specific gravity separator
14 Mixing tank
15 Vacuum deaeration tower
16 Specific gravity separation tank
17 Vacuum pump
18 Heavy fluff group dehydrator
20 Light fluff group dehydrator
22 Stirrer
40 shelves
44 Sprinkler
62 Circulating water tank
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