JP4367796B2 - Method for manufacturing titanium target assembly for sputtering - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパッタリングによってチタンを主体とする薄膜を形成するために用いられるスパッタリング用チタンターゲット組立体の製造方法およびスパッタリング用チタンターゲット組立体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子や、パーソナルコンピュータの記録媒体として用いられる磁気ディスク、あるいは液晶ディスプレイなどの精密部品の製造分野でスパッタリング法を用いた薄膜の形成が広く行われている。
スパッタリングに用いられるターゲットは、通常ターゲット材にパッキングプレートが接合された組立体となっている。
これは、バッキングプレートが、スパッタリング装置への装着時のターゲット材の固定部材として、またスパッタリング中のターゲット材の過熱を防止するための熱伝導部材として、あるいはターゲット材にチャージアップした電荷の放散のための導電性部材として有効であるからである。
【0003】
上述の高い熱伝導性と、高い電気伝導性とを満足するバッキングプレート用素材として、熱伝導性の観点から主として無酸素銅が用いられている。また、純アルミニウムあるいはジュラルミン等のアルミニウムを基とする合金のバッキングプレートが使用される場合もある。
通常、ターゲット材とバッキングプレートとは、インジウム系あるいはスズ系のロウ材を用いて接合されている。
最近、成膜時の効率を向上するために、チタンターゲット材は大型化し、スパッタリングのために投入される電力は、ますます増加する傾向にある。
例えば、LSIの製造プロセスで使用される純チタンターゲット材には、コリメータ使用による薄膜の堆積速度の低下を補うために、数十キロワットにもおよぶ高い電力が投入される場合がある。このため、従来よりもターゲット材の過熱が激しく、高温下でのバッキングプレートとのボンディングの信頼性の確保が大きな課題となっている。
【0004】
高温下における接合部分の信頼性を確保する手段としては、高融点のロウ材を使用する方法があるが、ロウ材の高温化には限界があり、またロウ材を使用する際に用いられるフラックス剤により、ターゲット材が汚染されるという問題がある。
このような問題を解決するために、バッキングプレートを使用しないでターゲット材を直接装置に導入してスパッタリングを行う方法を取る場合があるが、この場合は、上述したようにスパッタリング中のターゲット材の過熱を防止できる、あるいはチャージアップした電荷の放散を容易に行えるといったバッキングプレートを装着することによる利点を得ることができない。
【0005】
また、上述した問題を解決する新しい手法として、ターゲット材とバッキングプレートとを固相拡散により接合する方法が提案されている。
たとえば、特開平6−65733号公報によれば、チタンのターゲットとアルミニウムのバッキングプレートとを500℃で24時間、800トンの荷重を加えて拡散接合することにより、引張強度9.7から11.9kgf/mm2(95.1から116.6MPa)の接合強度が得られることが開示されている。
また、特開平6−108246号公報によれば、ターゲットよりも低融点のインサート材を挿入して、拡散接合する方法が開示されている。
【0006】
上述した拡散によりターゲット素材とバッキングプレートとを接合する方法は、通常のロウ材による接合にくらべて約10から20倍もの強固な接合を得ることができ、スパッタリング時も投入電力の増加に伴う温度上昇にあっても、接合部の信頼性を確保できるものとして期待されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、LSIに代表される半導体素子の高集積化に伴い、半導体素子に形成するコンタクトホールの穴径は小さくなり、アスペクト比は増加する傾向にある。
このような高アスペクト比のコンタクトホール内に成膜する場合、コンタクトホール底部には膜が堆積しにくいという問題が発生している。
このため、コンタクトホール底部に十分に膜を堆積させるためには、スパッタ粒子はコンタクトホールにできるだけ垂直に揃って入射することが必要である。
従来は、ターゲット材と成膜すべき基板との間にコリメータを設けて、基板に到達するスパッタ粒子の方向を揃える方法、あるいはターゲット材と基板を引き離することにより基板に到達するスパッタ粒子の方向を揃えるした遠距離スパッタなど、装置上の改良によりスパッタ粒子の方向を揃える方法が実用化されている。
本発明者等の検討によれば、通常使用されているチタンターゲット材の組織における平均結晶粒径は50μm程度のものであるが、平均結晶粒径を10μm以下のきわめて微細な再結晶組織を有するチタンターゲットを用いればスパッタ粒子の方向を揃えることができることを見いだした。
【0008】
また近年、LSIの高集積化に伴う、配線幅の微細化、積層膜の高層化により、スパッタリング成膜工程での異物、いわゆるパーティクルの発生による製品の歩留り低下が問題となっている。
例えばLSIのオーミックコンタクト部を形成するために使用されるチタンターゲット材に対しては、通常純チタン層の形成するためのアルゴンスパッタと、窒化チタン(TiN)層を形成するためのアルゴンと窒素との混合雰囲気下での反応性スパッタとを交互に適用される。
本発明者等は、このようなスパッタリング過程におけるチタンターゲット材表面の形状変化と、パーティクル発生との関連を調査した。
【0009】
その結果、反応性スパッタの過程で、チタン表面に窒化チタン(TiN)層が形成され、このTiN層の剥離がパーティクル発生の原因の一つであることを見いだした。
そして、TiN層が剥離する原因の一つとして、エロージョン部に凹凸ができ、この凹凸のエッジ部がアーキングの起点となり、異常放電の衝撃によりTiN皮膜の剥離・飛散して、パーティクルが発生することが推定された。
本発明者等は、上述したパーティクルの発生は、チタンターゲット材の結晶粒径を微細なものに調整することにより低減できることを確認した。
これは、組織の結晶粒径を微細にすることにより、エロージョン部の凹凸が小さく平滑になるため異常放電が起こりにくく、TiN層の膜応力も分散されるため、剥離によるパーティクル発生が抑えられたものと考えられる。
なお、結晶粒の小さいチタンターゲット材が、粗大な結晶粒を有するチタンターゲット材に比較してパーティクルの発生を低減できることは、特開平6−10107号公報あるいは特開平6−280009号公報にも報告されている。
【0010】
本発明者は従来よりも一段と微細な結晶粒を有する組織に調整したチタンターゲット材は、スパッタ粒子の方向を揃えるという目的に対して有効であるとともに、スパッタリング期間中のパーティクルの発生の抑制に対しても効果的との結論を得た。
本発明者は、このような微細な再結晶組織を有するチタンターゲット材をスパッタリング時の大電力に耐えられるように、ロウ付けによるバッキングプレートを接合する手法に替えて、特開平6−65733号に記載される拡散接合による方法でターゲット材とバッキングプレートとを接合する手法によりチタンターゲット組立体を得ることを試みた。
【0011】
しかし、特開平6−65733号に記載される手法により微細組織に調整したチタンターゲット組立体を製造すると、拡散接合の際の加熱により、ターゲット組織中の結晶粒が粗大化してしまい、コンタクトホール底部に十分な膜を形成可能な組織を維持できない場合があることがわかった。
本発明の目的は、パーティクルの発生が少なく、方向の揃ったスパッタ粒子を放出することが可能であるターゲット組立体およびそのターゲット組立体を効率良く得ることができる製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、ターゲット材を得る上で必要なチタン素材の組織調整の工程と、チタン素材とアルミニウムを主体とするバッキングプレート部材とを直接拡散接合する工程を検討した。
そして、本発明者はチタンとアルミニウムは、拡散しやすく、静水圧プレスを用いれば500℃以下の低温での拡散接合も可能であること、チタンは冷間加工による歪みの度合いにも依存するが、500℃以下でも再結晶を起こすことが可能であることを見いだした。
すなわち、静水圧プレスを用いる本発明の特定条件においては、チタン素材とアルミニウムとはアルミニウムの融点以下という低温においても拡散接合が可能であり、しかも同じ温度域で同時に再結晶化による組織調整も可能であることを見出したのである。この点に着目し、本発明者はチタン素材の再結晶化による組織調整のための加熱処理を、拡散接合の際の加熱処理と兼用できることを見いだしたのである。
【0013】
すなわち、本発明はトータル75%以上の冷間圧延率で冷間加工を施したチタン素材と、アルミニウムを主体とするバッキングプレート部材とを接触させた状態で、300から450℃の加熱を伴う圧力50から200MPaの静水圧プレス処理を行い、該静水圧プレス処理によりチタン素材とバッキングプレート部材とを拡散接合するとともに、チタン素材の再結晶化を行ない、平均結晶粒径が10μm以下の再結晶組織を有するチタンよりなるターゲット材とバッキングプレートとが拡散接合した組立体を得るスパッタリング用チタンターゲット組立体の製造方法である。
【0014】
た、接合強度をさらに高めるためにはチタン素材のバッキングプレートと接合される面に、6Sから12Sの粗面化処理を行うことが有効である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明においては、加熱を伴う静水圧プレスによって、チタン素材の組織の調整およびチタン素材とバッキングプレートとの接合を兼ねることに一つの特徴がある。
本発明者によれば、チタンの再結晶粒の大きさは、温度に大きく依存するが、時間に対しては、拡散接合を行なう数時間の範囲内においては、結晶粒の著しい粗大化は起こらないことが判明した。
したがって、加熱を伴う静水圧プレスにより、チタン素材の組織の調整およびチタン素材とバッキングプレートとの接合と同時に行うことが可能となったのである。
こうすることにより、あらかじめチタン素材の組織調整を行う必要が無くなり、工程の省略が達成でき生産効率を上げることが可能となる。
また、静水圧プレス条件をチタン素材の組織を調整する条件に設定することで、組織調整後の加熱による結晶粒の粗大化といった問題をなくすことができる。
また、拡散接合処理と再結晶を同時に起こさせるということは、従来よりも低い加熱条件を適用する場合であっても、チタンの再結晶時の歪みの解放に伴ない原子移動が容易になるため、単なる加熱の場合より拡散接合しやすくなるという利点も期待できる。
【0016】
また、本発明においては、静水圧プレスの適用も一つの特徴である。
一軸のプレス成形においては、チタンターゲット材とバッキングプレートとの接合界面に垂直に圧力が加えられるものの、少しでも軸がずれると接合界面への圧力むらができてしまうという問題がある。
組織の粗大化を防ぐために低温域で接合を行う場合は、接合界面の原子の拡散は接合界面に付与する圧力に大きく依存する。
そのため圧力むらの発生は、直接未接合部の発生につながり、熱伝導性および電気伝導性を確保することが必要なターゲット組立体としては使用できなくなる。
これに対して、静水圧プレスは、ターゲット材とバッキングプレートに等方的な圧力が加えることができ、接合面に圧力むらが発生するのを防止することができるものである。
【0017】
本発明において、静水圧プレスの条件として300℃から450℃が好ましいとしたのは、300℃未満であると、長時間保持しても拡散接合することが難しく、また450℃を越えると、結晶粒の成長により組織が粗大化しやすくなるためである。
特に平均結晶粒径10μmより細かい組織を得ようとする場合は、トータル75%以上の冷間圧延率と450℃以下の静水圧プレス処理の条件を適用する。 また、静水圧プレスの条件として、圧力50MPaから200MPaとしたのは、50MPaより低い圧力では、良好な接合状態を得ることが難しく、一方200MPa以上の圧力を適用することは、静水圧プレス装置の性能上、現実的ではないためである。
【0018】
上述した方法により、再結晶組織を有するチタン素材が、アルミニウムを主体とするバッキングプレートに拡散接合されてなるスパッタリング用チタンターゲットを得ることができる。
本発明において、アルミニウムを主体とするバッキングプレートというのは、純アルミニウムあるいはジュラルミンなどのアルミニウムを基とする合金でなるバッキングプレートを意味するものである。
熱伝導性の点からは、純アルミニウムが好ましいが、ターゲットが大型化してくると、バッキングプレートには強度が要求されるため、Si,Cu,Mn,Mg,Cr,Zn,Ti,Zrなど強化元素を10重量%以下添加した合金を使用することができる。
【0019】
本発明においては、上述したように低温高圧を適用するため、静水圧プレスにおいて使用する圧力を伝達する容器としては、できる限り低温において変形し易いものが望ましい。
具体的には、変形の容易なアルミニウム製の容器を使用したり、板厚0.5mm以下の金属箔を圧力を伝達する容器として使用することが望ましい。金属箔としては、純鉄、ステンレス、アルミニウムなどの箔が使用できるほか、特にターゲット材の汚染を防止するためには、高融点金属であるニオブやモリブデンの箔を選択することも可能である。
また、容器としてアルミニウムを主体とする容器とした場合は、別にバッキングプレートを準備せずに、容器をバッキングプレート部材として、静水圧プレス処理により容器とチタン素材を拡散接合し、静水圧プレス処理の後、容器を加工してバッキングプレートとすることが可能である。
【0020】
また、本発明においては、チタン素材のバッキングプレートと接合される面に、あらかじめ6Sから12Sの粗面化処理を施すことが望ましい。
これはアルミニウムと比較してチタンの硬さが高いため、凹凸を形成しておくと、高圧の静水圧プレス条件の設定により接合時に凹凸部がバッキングプレートに食い込み、アンカー効果を得ることができるとともに、界面の接触面積が増加して、拡散による物質移動が容易になり、接合強度を高めることができるためである。すなわち、より低温での接合が可能となるのである。
また、このような凹凸部を形成しておくと、接合時にバッキングプレートの表面に形成されやすい酸化層を突き破り、活性な表面を露出させるため、物質移動が容易となる。これにより接合強度をさらに高めることになる。
【0021】
【実施例】
(実施例1)
5N(99.999%純度)グレードのチタンインゴットを冷間鍛造後、表1に示す条件で、冷間圧延を行い、チタン素材を得た。
得られたチタン素材を機械加工により、寸法φ300×8mmt、接合面の粗度を3.2Sに調整した。
一方、JIS 合金番号1050の純アルミニウムの板材およびJIS 合金番号2017のジュラルミンから、機械加工により、寸法φ300×25t、接合面の粗度が2Sのバッキングプレートを得た。
チタン素材およびバッキングプレートの接合面を、10%フッ硝酸で洗浄を行い、表面の酸化膜や汚れを除去した。次いで純水で洗浄し、アルゴンブローにより乾燥を行った。
【0022】
【表1】

Figure 0004367796
【0023】
次に表2に示す組み合わせで、チタン素材とバッキングプレートのそれぞれの接合面を重ね合わせ、肉厚3mmの純アルミニウム製のカプセルに封入した。
このカプセルを、熱間静水圧プレス装置の炉内にいれ、5×10マイナス3乗Paまで減圧してから、カプセルを密封した。
次いで、熱間静水圧プレス装置の炉内温度を上昇していき、400℃で、140MPaの条件で5時間保持の処理条件で拡散接合とチタン素材の再結晶化を行った。
処理終了後、アルミニウム製のカプセルを旋盤加工で除去し、チタンターゲット材とアルミニウム製バッキングプレートとが接合したターゲット組立体を得た。
音波探傷法による測定では、いずれのターゲット試料も100%の接合率であった。
また、機械加工の段階で、ターゲット材とバッキングプレートとの接合体から、30mm角、厚さ12mmの引張試験片を切り出し、接合面に垂直な方向に荷重をかけて、接合強度を測定するとともに、ターゲット材の平均結晶粒径を測定した。その結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
Figure 0004367796
【0025】
表2に示すように、ジュラルミン製のバッキングプレートでは、純アルミニウムのバッキングプレートよりもやや接合強度が低下するものの50MPa以上という十分に高い接合強度を得ることができた。
また表2に示すように、400℃の条件で行った静水圧プレスによるターゲット材とバッキングプレートとの接合においては、ターゲット材組織における結晶粒の粗大化は起こらず、ターゲット材組織の調整と拡散接合を同時に達成することができた。
得られたターゲット組立体を用いて、到達真空度5×10マイナス5乗Pa、アルゴン圧力5Pa、供給電力(ターゲット単位面積当たり)15W/cm2、基板温度200℃の条件にて行ない成膜評価を行った。結果を表3に示す。
表3に示すパーティクル数は、6インチウエハー中の0.3μm以上の個数で表したものである。
また、ボトムカバレージ率はホール径0.5μmでアスペクト比1.5のコンタクトホールに成膜した際のトップ膜厚とボトム膜厚を測定し、ボトム膜厚/トップ膜厚で算出したものである。
【0026】
【表3】
Figure 0004367796
【0027】
表3に示すように、各試料とも20%以上のボトムカバレージを有し、パーティクル数も20個以下を達成することができた。
このボトムカバレージが高いということは、コンタクトホールの底部に、より多くのスパッタ粒子が到達したことを意味するものであり、ターゲット材から飛び出したスパッタ粒子の方向がそろっていることを示す指標となる。
また、特にターゲット材として平均結晶粒径を10μm以下に調整できたT1からT6までのターゲット材においては、平均結晶粒径が10μmを越えるT7のターゲット材に比べて、パーティクル数が少なく、ボトムカバレージも高いものとなり、好ましいものとなっていることがわかる。
【0028】
(比較例)
実施例1の試料T1と同様にしてチタン素材を得た後、400℃にて再結晶化の加熱処理を行い、平均結晶粒径8μmの微細組織を有するチタンターゲット材を得た。
得られたチタンターゲット材と純アルミニウム製のバッキングプレートとを肉厚3mmの純アルミニウム製のカプセルに封入した。
5×10マイナス3乗Paまで減圧してから、カプセルを密封し、ついで熱間静水圧プレス装置の炉内温度を上昇していき、500℃で120MPaの条件で5時間保持の拡散接合処理を行った。
拡散接合処理後、アルミニウム製のカプセルを除去し、チタンターゲットとアルミニウム製バッキングプレートとが接合したターゲット組立体を得た。
音波探傷法による測定では、100%の接合率であった。
【0029】
また、機械加工の段階で、ターゲット材とバッキングプレートとの接合体から、30mm角、厚さ12mmの引っ張り試験片を切り出し、接合面に垂直な方向に加重をかけて、接合強度を測定するとともに、拡散接合処理後のターゲット材の平均結晶粒径を測定した。
その結果、接合強度は94MPaと良好であった。しかし、平均結晶粒径は25μmと拡散接合処理前の素材に対して粗大化していた。
比較例のターゲットの金属ミクロ組織写真を図2に示す。
このターゲットを実施例1と同様に成膜評価を行ったところ、パーティクル数は、6インチウエハー中の0.3μm以上の個数で24個、また、ボトムカバレージ率は20%であり、微細組織を有する実施例1に記載した本発明のターゲットに比べて、劣るものとなった。
【0030】
(実施例2)
実施例1で用いたのと同様のチタン素材T1、T3と、実施例1と同様の純アルミニウム製のバッキングプレートを準備した。それぞれの接合面を重ね合わせ、純アルミニウム製のカプセルに封入した。
このカプセルを、熱間静水圧プレス装置の炉内にいれ、5×10マイナス3乗Paまで減圧してから、カプセルを密封した。
次いで、熱間静水圧プレス装置の炉内温度を上昇していき、圧力および温度変えて5時間保持する条件を設定することにより、静水圧プレスにおける温度と圧力の影響を確認できるようにした。
【0031】
なお、カプセルとしては、静水圧プレスにおいて400℃以上の温度を適用する場合は肉厚3mmの純アルミニウム缶とし、400℃未満を適用する場合は、0.1mmの純モリブデンの箔を用いた。
処理終了後、アルミニウム製のカプセルを旋盤加工で除去し、チタンターゲット材とアルミニウム製バッキングプレートとが接合したターゲット組立体を得た。
音波探傷法による測定では、いずれのターゲット試料も100%の接合率であった。
また、機械加工の段階で、ターゲット材とバッキングプレートとの接合体から、30mm角、厚さ12mmの引張試験片を切り出し、接合面に垂直な方向に荷重をかけて、接合強度を測定するとともに、ターゲット材の平均結晶粒径を測定した。その結果を表に示す。また、本発明の典型的な金属ミクロ組織の顕微鏡写真を図1に示す。
【0032】
【表4】
Figure 0004367796
【0033】
表4の試料15に示すように、280℃では150MPaの圧力においてはチタン素材とバッキングプレートとを接合させることができなかった。
また、300℃以上では、ターゲット材とバッキングプレートとの接合は良好なものとなったが、試料20、25に示すように500℃にまで温度を高めると、結晶粒がかなり大きくなることがわかる。
また、試料26に示すように、静水圧プレスの圧力が50MPaより低いものであると、接合強度が低くなることがわかる。
表4に示すように、ターゲット材組織の調整と拡散接合を同時に達成することができ、また静水圧プレスの条件を変更することにより、接合強度およびチタン組織の平均結晶粒径を調整することができることがわかる。
【0034】
(実施例3)
実施例1のターゲット材T1と同様のターゲット材を製造し、実施例1と同様のアルミニウム製のバッキングプレートを準備した。
ターゲット材およびバッキングプレートの接合面を表5に示す面粗度に加工した。
これらを実施例1と同様に、400℃で、140MPaの条件で5時間保持の処理条件で拡散接合チタン素材の再結晶化を行った。
これをアルミニウム製のバッキングプレートと同じ寸法およびグレードのチタンターゲットとアルミニウム製のバッキングプレートとを用意した。ここでは、Tiについて、接合面の粗度を、表1に示すように、1S、2S、6.3S、12Sと変化させ、残りの条件は実施例1と全く同様の手順により拡散接合を行ない、機械加工によりターゲットを製造した。
【0035】
得られたターゲットにおいて、ターゲット材は、10μmの平均粒径となり、結晶粒の粗大化は起こっていないことを確認した。
ターゲット材の接合面に付与した面粗度と接合強度の影響を確認するため、実施例1と同様の方法で、接合強度を測定した。結果を表5に示す。
表5に示すように、ターゲット材粗さを大きくすることにより、接合強度を高めることが可能であることがわかる。
【0036】
【表5】
Figure 0004367796
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、加熱を伴う静水圧プレスにより、チタン素材の組織の調整およびチタン素材とバッキングプレートとの接合と同時に行うことにより、あらかじめチタン素材の組織調整を行う必要が無くなり、工程の省略が達成でき生産効率を上げることが可能となる。
また、静水圧プレス条件をチタン素材の組織を調整する条件に設定することで、組織調整後の加熱による結晶粒の粗大化といった問題をなくすことができる。
これにより、パーティクルの発生の抑制およびスパッタ粒子の方向を揃えるという目的に対して有効である微細なチタン組織を精度良く得ることができるため、工業上有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のターゲット材の金属ミクロ組織を示す顕微鏡写真である。
【図2】比較例のターゲット材の金属ミクロ組織を示す顕微鏡写真である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a titanium target assembly for sputtering used for forming a thin film mainly composed of titanium by sputtering and a titanium target assembly for sputtering.
[0002]
[Prior art]
In recent years, thin films using sputtering have been widely used in the field of manufacturing precision components such as semiconductor elements, magnetic disks used as recording media for personal computers, and liquid crystal displays.
A target used for sputtering is usually an assembly in which a packing plate is bonded to a target material.
This is because the backing plate serves as a fixing member for the target material when it is mounted on the sputtering apparatus, as a heat conduction member for preventing the target material from being overheated during sputtering, or to dissipate the charge charged up on the target material. This is because it is effective as a conductive member.
[0003]
From the viewpoint of thermal conductivity, oxygen-free copper is mainly used as a backing plate material that satisfies the above-described high thermal conductivity and high electrical conductivity. Also, a backing plate made of an alloy based on aluminum such as pure aluminum or duralumin may be used.
Usually, the target material and the backing plate are joined using an indium-based or tin-based brazing material.
Recently, in order to improve the efficiency at the time of film formation, the titanium target material has been increased in size, and the power input for sputtering tends to increase more and more.
For example, a pure titanium target material used in an LSI manufacturing process may receive a high power of several tens of kilowatts in order to compensate for a decrease in the deposition rate of a thin film due to the use of a collimator. For this reason, overheating of the target material is more severe than in the past, and ensuring the reliability of bonding with the backing plate at high temperatures is a major issue.
[0004]
As a means to ensure the reliability of the joint at high temperature, there is a method using a high melting point brazing material, but there is a limit to the high temperature of the brazing material, and the flux used when using the brazing material There is a problem that the target material is contaminated by the agent.
In order to solve such a problem, there is a case where sputtering is performed by directly introducing the target material into the apparatus without using a backing plate. In this case, as described above, the target material being sputtered is used. It is not possible to obtain the advantage of mounting a backing plate that can prevent overheating or easily dissipate charged charge.
[0005]
Further, as a new technique for solving the above-described problem, a method of joining a target material and a backing plate by solid phase diffusion has been proposed.
For example, according to Japanese Patent Laid-Open No. 6-65733, a tensile strength of 9.7 to 11.1 is obtained by diffusion bonding a titanium target and an aluminum backing plate by applying a load of 800 tons at 500 ° C. for 24 hours. It is disclosed that a bonding strength of 9 kgf / mm 2 (95.1 to 116.6 MPa) can be obtained.
Japanese Patent Laid-Open No. 6-108246 discloses a method for diffusion bonding by inserting an insert material having a melting point lower than that of a target.
[0006]
The method of joining the target material and the backing plate by the diffusion described above can obtain a strong joint of about 10 to 20 times as compared with the joining by the normal brazing material, and the temperature accompanying the increase in input power even during sputtering. Even if it rises, it is expected to ensure the reliability of the joint.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, with the high integration of semiconductor elements typified by LSIs, the diameters of contact holes formed in semiconductor elements tend to decrease and the aspect ratio tends to increase.
When a film is formed in such a high aspect ratio contact hole, there is a problem that the film is difficult to deposit on the bottom of the contact hole.
For this reason, in order to sufficiently deposit a film on the bottom of the contact hole, it is necessary that the sputtered particles be incident on the contact hole as vertically as possible.
Conventionally, a collimator is provided between the target material and the substrate to be deposited to align the direction of the sputtered particles that reach the substrate, or the direction of the sputtered particles that reach the substrate by separating the target material and the substrate A method for aligning the direction of the sputtered particles has been put into practical use by improving the apparatus, such as long-distance sputtering with uniform alignment.
According to the study by the present inventors, the average crystal grain size in the structure of a titanium target material that is usually used is about 50 μm, but it has a very fine recrystallized structure with an average crystal grain size of 10 μm or less. We found that the direction of sputtered particles can be aligned by using a titanium target.
[0008]
In recent years, the reduction in product yield due to the generation of foreign matter, so-called particles, in the sputtering film forming process has become a problem due to the reduction in wiring width and the increase in the thickness of laminated films accompanying higher integration of LSIs.
For example, for a titanium target material used for forming an ohmic contact portion of an LSI, argon sputtering for forming a pure titanium layer, and argon and nitrogen for forming a titanium nitride (TiN) layer are usually used. Reactive sputtering under a mixed atmosphere is applied alternately.
The present inventors investigated the relationship between the change in shape of the surface of the titanium target material in such a sputtering process and the generation of particles.
[0009]
As a result, in the process of reactive sputtering, a titanium nitride (TiN) layer was formed on the titanium surface, and it was found that peeling of this TiN layer was one of the causes of particle generation.
As one of the causes of the TiN layer peeling off, the erosion part is uneven, and the edge part of the unevenness is the starting point of arcing, and the TiN film is peeled off and scattered by the impact of abnormal discharge, generating particles. Was estimated.
The present inventors have confirmed that the generation of the above-described particles can be reduced by adjusting the crystal grain size of the titanium target material to a fine one.
This is because, by making the crystal grain size of the structure fine, the irregularities of the erosion part are small and smooth, so abnormal discharge hardly occurs, and the film stress of the TiN layer is also dispersed, so that particle generation due to peeling was suppressed. It is considered a thing.
It is also reported in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-10107 or Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-280009 that a titanium target material having small crystal grains can reduce the generation of particles as compared with a titanium target material having coarse crystal grains. Has been.
[0010]
The inventor has made a titanium target material adjusted to a structure having finer crystal grains than before, which is effective for the purpose of aligning the direction of sputtered particles, and for suppressing the generation of particles during the sputtering period. I got the conclusion that it was effective.
The present inventor, instead of the technique of joining a backing plate by brazing so that the titanium target material having such a fine recrystallized structure can withstand high power during sputtering, is disclosed in JP-A-6-65733. An attempt was made to obtain a titanium target assembly by joining the target material and the backing plate by the described diffusion bonding method.
[0011]
However, when a titanium target assembly adjusted to a fine structure is manufactured by the method described in JP-A-6-65733, the crystal grains in the target structure become coarse due to heating during diffusion bonding, and the bottom of the contact hole It has been found that there are cases where a tissue capable of forming a sufficient film cannot be maintained.
An object of the present invention is to provide a target assembly capable of emitting sputtered particles with less generation of particles and having a uniform direction, and a manufacturing method capable of efficiently obtaining the target assembly.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention examined a process for adjusting the structure of a titanium material necessary for obtaining a target material and a process for directly diffusion-bonding a titanium plate and a backing plate member mainly composed of aluminum.
The present inventor found that titanium and aluminum are easily diffused, and diffusion bonding at a low temperature of 500 ° C. or less is possible by using an isostatic press, while titanium depends on the degree of distortion caused by cold working. It has been found that recrystallization can occur even at temperatures below 500 ° C.
That is, under the specific conditions of the present invention using an isostatic press, the titanium material and aluminum can be diffusion bonded even at a low temperature below the melting point of aluminum, and the structure can be adjusted by recrystallization at the same temperature range. I found out. Focusing on this point, the present inventor has found that the heat treatment for adjusting the structure by recrystallization of the titanium material can be combined with the heat treatment at the time of diffusion bonding.
[0013]
That is, in the present invention, a pressure accompanying heating at 300 to 450 ° C. in a state where a titanium material cold worked at a cold rolling rate of 75% or more and a backing plate member mainly composed of aluminum are brought into contact with each other. A hydrostatic press treatment of 50 to 200 MPa is performed, and the titanium material and the backing plate member are diffusion-bonded by the hydrostatic pressure press treatment, and the titanium material is recrystallized to have a recrystallized structure having an average crystal grain size of 10 μm or less. This is a method of manufacturing a titanium target assembly for sputtering to obtain an assembly in which a target material made of titanium and a backing plate is diffusion bonded.
[0014]
Also, in order to further increase the bonding strength to the surfaces to be joined to the backing plate of titanium material, it is effective to perform roughening treatment of the 12S from 6S.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, there is one feature that the structure of the titanium material and the joining of the titanium material and the backing plate are combined by the hydrostatic press with heating.
According to the present inventor, the size of the recrystallized grains of titanium greatly depends on the temperature. Not found out.
Therefore, the hydrostatic press with heating can be performed simultaneously with the adjustment of the structure of the titanium material and the joining of the titanium material and the backing plate.
By doing so, it is not necessary to adjust the structure of the titanium material in advance, so that the process can be omitted and the production efficiency can be increased.
Moreover, the problem of coarsening of crystal grains due to heating after the structure adjustment can be eliminated by setting the hydrostatic pressure pressing conditions to conditions for adjusting the structure of the titanium material.
In addition, the fact that the diffusion bonding process and recrystallization occur simultaneously means that even when heating conditions lower than conventional ones are applied, atomic movement is facilitated along with the release of strain during recrystallization of titanium. The advantage that diffusion bonding is easier than in the case of simple heating can also be expected.
[0016]
In the present invention, the application of an isostatic press is also a feature.
In uniaxial press molding, although pressure is applied perpendicularly to the joining interface between the titanium target material and the backing plate, there is a problem that even if the shaft is slightly shifted, pressure unevenness on the joining interface can be generated.
When bonding is performed in a low temperature region in order to prevent the coarsening of the structure, the diffusion of atoms at the bonding interface greatly depends on the pressure applied to the bonding interface.
Therefore, the occurrence of pressure unevenness directly leads to the occurrence of a non-bonded portion, and cannot be used as a target assembly that needs to ensure thermal conductivity and electrical conductivity.
On the other hand, the isostatic press can apply isotropic pressure to the target material and the backing plate, and can prevent pressure unevenness from occurring on the joint surface.
[0017]
In the present invention, 300 ° C. to 450 ° C. is preferred as the condition of the hydrostatic press. When the temperature is less than 300 ° C., diffusion bonding is difficult even if it is held for a long time. This is because the structure tends to become coarse due to the growth of grains.
In particular, when trying to obtain a finer structure than the average crystal grain size of 10 μm, the conditions of a cold rolling rate of 75% or more and an isostatic pressing process of 450 ° C. or less are applied. Moreover, as a condition of the hydrostatic pressure press, the pressure is set to 50 MPa to 200 MPa because it is difficult to obtain a good bonded state at a pressure lower than 50 MPa, while applying a pressure of 200 MPa or more is This is because it is not realistic in terms of performance.
[0018]
By the method described above, a sputtering titanium target in which a titanium material having a recrystallized structure is diffusion bonded to a backing plate mainly composed of aluminum can be obtained.
In the present invention, a backing plate mainly composed of aluminum means a backing plate made of an aluminum-based alloy such as pure aluminum or duralumin.
From the viewpoint of thermal conductivity, pure aluminum is preferable, but as the target becomes larger, the strength of the backing plate is required, so strengthening such as Si, Cu, Mn, Mg, Cr, Zn, Ti, Zr, etc. An alloy to which 10% by weight or less of an element is added can be used.
[0019]
In the present invention, since low temperature and high pressure are applied as described above, a container that transmits pressure used in an isostatic press is preferably a container that can be easily deformed at a low temperature.
Specifically, it is desirable to use an easily deformable aluminum container or a metal foil having a thickness of 0.5 mm or less as a container for transmitting pressure. As the metal foil, foil of pure iron, stainless steel, aluminum or the like can be used. In order to prevent contamination of the target material, it is also possible to select a foil of niobium or molybdenum which is a refractory metal.
In addition, when the container is mainly made of aluminum as the container, the container and the titanium material are diffusion-bonded by the hydrostatic pressure pressing process using the container as the backing plate member without preparing the backing plate. Later, the container can be processed into a backing plate.
[0020]
In the present invention, it is desirable that the surface to be joined with the backing plate made of titanium material is subjected to a surface roughening treatment of 6S to 12S in advance.
This is because the hardness of titanium is higher than that of aluminum, so if the irregularities are formed, the irregularities will bite into the backing plate at the time of joining by setting the high hydrostatic pressure press conditions, and an anchor effect can be obtained This is because the contact area at the interface increases, mass transfer by diffusion becomes easy, and the bonding strength can be increased. That is, bonding at a lower temperature is possible.
In addition, when such an uneven portion is formed, the oxide layer that tends to be formed on the surface of the backing plate at the time of bonding is broken through and the active surface is exposed, so that mass transfer is facilitated. This further increases the bonding strength.
[0021]
【Example】
(Example 1)
A 5N (99.999% purity) grade titanium ingot was cold forged and then cold rolled under the conditions shown in Table 1 to obtain a titanium material.
The obtained titanium material was machined to adjust the dimension φ300 × 8 mmt and the roughness of the joint surface to 3.2S.
On the other hand, a backing plate having a size of φ300 × 25 t and a joint surface roughness of 2S was obtained by machining from a pure aluminum plate material of JIS alloy number 1050 and duralumin of JIS alloy number 2017.
The joining surface of the titanium material and the backing plate was cleaned with 10% hydrofluoric acid to remove oxide films and dirt on the surface. Next, it was washed with pure water and dried by argon blowing.
[0022]
[Table 1]
Figure 0004367796
[0023]
Next, with the combinations shown in Table 2, the joint surfaces of the titanium material and the backing plate were overlapped and sealed in a capsule made of pure aluminum having a thickness of 3 mm.
The capsule was placed in a furnace of a hot isostatic press and the pressure was reduced to 5 × 10 minus 3 Pa, and then the capsule was sealed.
Next, the furnace temperature of the hot isostatic pressing apparatus was raised, and diffusion bonding and recrystallization of the titanium material were performed at 400 ° C. under a treatment condition of 140 MPa for 5 hours.
After completion of the treatment, the aluminum capsule was removed by a lathe process to obtain a target assembly in which the titanium target material and the aluminum backing plate were joined.
In the measurement by the ultrasonic flaw detection method, all the target samples had a joining rate of 100%.
At the stage of machining, a 30 mm square, 12 mm thick tensile test piece is cut out from the joined body of the target material and the backing plate, a load is applied in a direction perpendicular to the joining surface, and the joining strength is measured. The average crystal grain size of the target material was measured. The results are shown in Table 2.
[0024]
[Table 2]
Figure 0004367796
[0025]
As shown in Table 2, the duralumin backing plate was able to obtain a sufficiently high bonding strength of 50 MPa or more, although the bonding strength was slightly lower than that of the pure aluminum backing plate.
In addition, as shown in Table 2, in the joining of the target material and the backing plate by the hydrostatic press performed under the condition of 400 ° C., the target material structure is not coarsened and the target material structure is adjusted and diffused. Bonding could be achieved at the same time.
Using the obtained target assembly, film formation was evaluated under the conditions of ultimate vacuum 5 × 10 minus 5 Pa, argon pressure 5 Pa, power supply (per target unit area) 15 W / cm 2 , and substrate temperature 200 ° C. Went. The results are shown in Table 3.
The number of particles shown in Table 3 is represented by the number of 0.3 μm or more in a 6-inch wafer.
The bottom coverage ratio is calculated by measuring the top film thickness and the bottom film thickness when forming a contact hole with a hole diameter of 0.5 μm and an aspect ratio of 1.5, and calculating by the bottom film thickness / top film thickness. .
[0026]
[Table 3]
Figure 0004367796
[0027]
As shown in Table 3, each sample had a bottom coverage of 20% or more, and the number of particles could be 20 or less.
This high bottom coverage means that more sputtered particles have reached the bottom of the contact hole, and is an indicator that the direction of sputtered particles that have jumped out of the target material is aligned. .
In particular, the target material from T1 to T6 in which the average crystal grain size can be adjusted to 10 μm or less as the target material has a smaller number of particles and the bottom coverage than the target material of T7 whose average crystal grain size exceeds 10 μm. It can be seen that it is high and preferable.
[0028]
(Comparative example)
After obtaining a titanium material in the same manner as the sample T1 of Example 1, a heat treatment for recrystallization was performed at 400 ° C. to obtain a titanium target material having a microstructure with an average crystal grain size of 8 μm.
The obtained titanium target material and a pure aluminum backing plate were enclosed in a 3 mm thick pure aluminum capsule.
The pressure is reduced to 5 × 10 minus 3 Pa, the capsule is sealed, and then the furnace temperature of the hot isostatic press is increased, and diffusion bonding treatment is performed at 500 ° C. and 120 MPa for 5 hours. went.
After the diffusion bonding process, the aluminum capsule was removed to obtain a target assembly in which the titanium target and the aluminum backing plate were bonded.
In the measurement by the ultrasonic flaw detection method, the joining rate was 100%.
[0029]
At the machining stage, a 30 mm square, 12 mm thick tensile test piece is cut out from the joined body of the target material and the backing plate, and the joining strength is measured by applying a load in a direction perpendicular to the joining surface. The average crystal grain size of the target material after the diffusion bonding treatment was measured.
As a result, the bonding strength was as good as 94 MPa. However, the average crystal grain size was 25 μm, which was coarser than the material before diffusion bonding treatment.
A metal microstructure photograph of the target of the comparative example is shown in FIG.
When this target was evaluated for film formation in the same manner as in Example 1, the number of particles was 24 in a 6-inch wafer of 0.3 μm or more, the bottom coverage ratio was 20%, and the microstructure was It was inferior to the target of the present invention described in Example 1.
[0030]
(Example 2)
Titanium materials T1 and T3 similar to those used in Example 1 and a pure aluminum backing plate similar to Example 1 were prepared. The joint surfaces were overlapped and sealed in a pure aluminum capsule.
The capsule was placed in a furnace of a hot isostatic press and the pressure was reduced to 5 × 10 minus 3 Pa, and then the capsule was sealed.
Next, the temperature inside the furnace of the hot isostatic press was increased and the conditions of changing the pressure and temperature for 5 hours were set, so that the influence of temperature and pressure in the isostatic press could be confirmed.
[0031]
In addition, as a capsule, when applying the temperature of 400 degreeC or more in an isostatic press, it was set as the pure aluminum can of thickness 3mm, and when applying less than 400 degreeC, the foil of 0.1 mm pure molybdenum was used.
After completion of the treatment, the aluminum capsule was removed by a lathe process to obtain a target assembly in which the titanium target material and the aluminum backing plate were joined.
In the measurement by the ultrasonic flaw detection method, all the target samples had a joining rate of 100%.
At the stage of machining, a 30 mm square, 12 mm thick tensile test piece is cut out from the joined body of the target material and the backing plate, a load is applied in a direction perpendicular to the joining surface, and the joining strength is measured. The average crystal grain size of the target material was measured. The results are shown in Table 4 . Moreover, the microscope picture of the typical metal microstructure of this invention is shown in FIG.
[0032]
[Table 4]
Figure 0004367796
[0033]
As shown in Sample 15 of Table 4, at 280 ° C., the titanium material and the backing plate could not be joined at a pressure of 150 MPa.
In addition, the bonding between the target material and the backing plate was good at 300 ° C. or higher. However, as shown in Samples 20 and 25, when the temperature is increased to 500 ° C., the crystal grains become considerably large. .
Moreover, as shown in the sample 26, it can be seen that when the pressure of the hydrostatic press is lower than 50 MPa, the bonding strength is lowered.
As shown in Table 4, the adjustment of the target material structure and the diffusion bonding can be achieved simultaneously, and the bonding strength and the average crystal grain size of the titanium structure can be adjusted by changing the conditions of the hydrostatic pressure press. I understand that I can do it.
[0034]
(Example 3)
A target material similar to the target material T1 of Example 1 was manufactured, and an aluminum backing plate similar to that of Example 1 was prepared.
The joint surfaces of the target material and the backing plate were processed to the surface roughness shown in Table 5.
In the same manner as in Example 1, the diffusion-bonded titanium material was recrystallized at 400 ° C. under conditions of 140 MPa and held for 5 hours.
A titanium target having the same dimensions and grade as the aluminum backing plate and an aluminum backing plate were prepared. Here, as shown in Table 1, for Ti, the roughness of the bonding surface is changed to 1S, 2S, 6.3S, and 12S, and the remaining conditions are diffusion bonding by the same procedure as in Example 1. The target was manufactured by machining.
[0035]
In the obtained target, the target material had an average particle size of 10 μm, and it was confirmed that no coarsening of crystal grains occurred.
In order to confirm the influence of the surface roughness imparted to the joint surface of the target material and the joint strength, the joint strength was measured by the same method as in Example 1. The results are shown in Table 5.
As shown in Table 5, it is understood that the bonding strength can be increased by increasing the target material roughness.
[0036]
[Table 5]
Figure 0004367796
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, by performing the adjustment of the structure of the titanium material and the joining of the titanium material and the backing plate by the hydrostatic press with heating, it is not necessary to adjust the structure of the titanium material in advance, and the process is omitted. Can be achieved and production efficiency can be increased.
Moreover, the problem of coarsening of crystal grains due to heating after the structure adjustment can be eliminated by setting the hydrostatic pressure pressing conditions to conditions for adjusting the structure of the titanium material.
As a result, a fine titanium structure that is effective for the purpose of suppressing the generation of particles and aligning the direction of sputtered particles can be obtained with high accuracy, which is industrially effective.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a photomicrograph showing a metal microstructure of a target material of the present invention.
FIG. 2 is a photomicrograph showing a metal microstructure of a target material of a comparative example.

Claims (2)

トータル75%以上の冷間圧延率で冷間加工を施したチタン素材と、アルミニウムを主体とするバッキングプレート部材とを接触させた状態で、300から450℃の加熱を伴う圧力50から200MPaの静水圧プレス処理を行い、該静水圧プレス処理によりチタン素材とバッキングプレート部材とを拡散接合するとともに、チタン素材の再結晶化を行ない、平均結晶粒径10μm以下の再結晶組織を有するチタンよりなるターゲット材とバッキングプレートとが拡散接合した組立体を得ることを特徴とするスパッタリング用チタンターゲット組立体の製造方法。 With a titanium material cold worked at a cold rolling rate of 75% or more in total and a backing plate member mainly composed of aluminum, a static pressure of 50 to 200 MPa with a pressure of 300 to 450 ° C. is applied. A target made of titanium having a recrystallized structure having an average crystal grain size of 10 μm or less, which is subjected to a hydraulic press process, and diffusion bonding of the titanium material and the backing plate member is performed by the isostatic press process, and the titanium material is recrystallized. A method of manufacturing a titanium target assembly for sputtering, comprising obtaining an assembly in which a material and a backing plate are diffusion bonded. チタン素材のバッキングプレートと接合される面に、6Sから12Sの粗面化処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング用チタンターゲット組立体の製造方法。2. The method of manufacturing a titanium target assembly for sputtering according to claim 1, wherein a surface to be joined to a backing plate made of titanium material is subjected to a surface roughening treatment of 6S to 12S.
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