JP4366457B2 - 茶を抽出する急須の機能を備えた茶パックおよびパックへの包装収容方法並びにパック入り茶飲料 - Google Patents

茶を抽出する急須の機能を備えた茶パックおよびパックへの包装収容方法並びにパック入り茶飲料 Download PDF

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本発明は茶葉(Camellia-Sinensis等の植物体乾燥物)から飲用成分を抽出する急須の機能を有し、一煎分の分量単位に分け保存、輸送、販売等に供する一煎茶パックの機能を備えた防水密封容器とこれに茶葉、抽出用液体を封入した茶飲料並びに包装収容方法に関するものである。
緑茶をはじめとする茶類の飲用方法の中で旧来から行われている急須で淹れるリーフ形態の茶の飲用方法は、缶入やペットボトル入のドリンク形態の茶の飲用方法と比べ茶葉が本来持っている香りや味といった嗜好品としての微妙な風味を醸し出すことが可能である。
これは製茶により乾燥された茶葉を水やお湯等の液体で浸出し、その液体中に茶の旨味成分や香りの成分等を抽出し、その抽出液だけを飲用液として取り出して飲用する急須の特性によるところでもあり、茶系の嗜好飲料を飲用する上で最も重要な茶の爽やかな香りが忠実に再現できることも急須を使っていれるリーフ形態での茶飲用の最大の特徴である。
さらに、急須を使ったリーフ茶は一煎目を急須から注ぎ終わっても二煎目、三煎目と同じ茶葉を複数回、異なった風味で飲用することができる。それは緑茶に例えてみればテアニン等のアミノ酸で構成される旨味成分が比較的低温の抽出液で早めに抽出される反面、渋み成分であるカテキン類やにがみ成分であるカフェインは比較的高温の抽出液でないと抽出されないためであり、この特性を利用して例えば一煎目を低い温度でいれて旨味を味わい、二煎目以降を高温で出してにが味、渋味を味わうといった嗜好方法が可能で、さらには抽出時間の調整による濃度調整も可能である。
次に我が国の緑茶に代表されるリーフ形態の茶の流通形態について説明する。先ず農業生産活動によって茶園に栽培されている茶樹から生葉が摘採され、製茶工場へ持ち込まれて荒茶に加工される。この荒茶加工の過程は農業生産者個々が製茶機械を持ち農業生産の一過程として行われる場合と農業生産者が集まって組合企業的な製造工場を持ち荒茶加工される場合と荒茶加工を業とする製茶業者が行う場合等があるが、いずれにしてもお茶は摘採された生葉の状態で消費者へ届けられることはなく、必ず荒茶に加工され、この荒茶の状態のお茶が農産物としてのお茶として流通にのせられている。
その後、茶種によりまたは産地により違った複雑な流通経路を通り、その過程で仕上加工されて消費者へ供給されるが、近年では農業部門である荒茶加工の部分から直接消費者へ供給される流通形態も増加している。これは安全・安心な農産物の供給方法として近年増加の一途をたどっている「生産者の顔の見える農産物の消費者への供給」であり生産者または産地によりいろいろな特徴を持ったお茶を消費者へ供給している。これは工業製品としての性格が強く清涼飲料水に位置付けられるドリンク形態の茶飲料ではほぼ不可能な農産物としてのお茶の消費者への供給形態であり、茶の生産地における茶産業振興の上でも重要なことである。また、茶葉の産地や品種や製法の違いによる特徴、さらにはそれぞれの茶葉のブレンド技術による究極の風味をリーフ形態の茶においては味わうことが可能である。
しかし、茶葉を急須等の抽出器具を使って飲料成分を抽出して飲むリーフ形態の茶の飲用方法には次にあげる欠点があった。先ず茶葉から飲用成分を抽出する手順として、茶葉を収納保管している容器から適量の茶葉を茶さじ等で計量しながら急須へ移し、そこへ水やお湯といった抽出液を適量、適温で注ぐことにより茶葉から飲用成分を抽出するが、この時の茶葉の量あるいは抽出液の量と温度、特に水質によってお茶の風味が微妙に変わってしまう。このようにリーフ茶としての味や香りを醸し出すための一連の作業の手順や手法、抽出液水質の微妙な違いによって、そのお茶の持つ特徴が長所にもなりまた欠点にもなってしまうため、茶の生産者や販売者が意図する風味でリーフ形態の茶を消費者に飲用してもらうためには、消費者が飲用する時点でもある程度の「お茶をおいしく淹れる技術」が要求される。
さらに、茶の旨み成分だけを抽出するために低温の抽出液で抽出する場合、乾燥している茶葉繊維中の微細な間隙部分まで抽出液が浸透し、飲用成分が抽出されるまでには高温の抽出液で抽出する場合に比べ時間が掛かるといった欠点もあった。
また、急須等の抽出用の道具が必要な上、茶葉から飲用成分を抽出した後に急須に残った茶殻の排除や処理、急須の洗浄等の後処理作業が必要で他の飲料に比べ飲用のための空間も広く必要とし、手軽さに欠けるといった欠点もあった。
さらに使用する水として塩素消毒された水道水等を使用する場合などは、この塩素臭を取り除くための浄水器の使用や一定時間以上の沸騰など、お茶の持つ本来の風味を引き出すためには時間的にも設備的にも煩雑で手軽に味わうことができる飲み物ではなかった。
さらに、リーフ形態の茶は飲用容器に注ぐ前に急須等の抽出器で一定時間以上の浸出が必要なことから、車や航空機等の揺れや振動のある乗り物内での抽出や歩行携帯での抽出飲用は非常に困難であり、さらには宇宙船や宇宙ステーション等の無重力または微少重力環境下では茶葉と抽出用液体の急須へ注入や注出といった重力作用を利用し、かつ内部の抽出液体が完全な密閉状態となり得ない急須等の抽出器具を使った茶の飲用はほぼ不可能であった。
以上のリーフ形態の茶の飲用上の欠点と昨今のドリンク形態の茶飲料の製造技術の発展に伴うドリンク茶の高品質化とドリンク形態の茶飲料の手軽さからお茶の消費におけるドリンク茶の消費割合が年々高まっている。
しかし、ドリンク形態の茶飲料の品質が向上しても、特に高級茶の極微妙な風味をドリンク形態の茶飲料において再現することは非常に困難であるため、茶本来の風味を醸し出すためにティーバック類や使い捨て急須等をはじめとする様々な先行技術が提案されている。
特開平5-308902号公報 特開平8-243028号公報 特開平9-19371号公報 特開平9-202331号公報 特開平11-104018号公報 特開2000-237021号公報 特開2001-8623号公報 特開2001-61629号公報 特開2001-206428号公報 特開2001-258477号公報 特開2002-125637号公報 特開2002-209751号公報 特開2002-370746号公報 特開2003-72822号公報 特開2003-321061号公報 特開2003-339544号公報 特開2005-13667号公報 特開2005-152551号公報 特開2005-187022号公報 特開2005-334401号公報 実開平6-6233号公報
しかし、これらの先行技術には次に説明する欠点が存在する。先ずティーバック等によりリーフ茶を簡便に淹れる方法または携帯用急須や使い捨て急須または茶や他の飲料に関する抽出装置や器具等に関する提案は、別途に通常の急須がなくてもリーフ形態の茶を飲用することができ、茶殻の処理も比較的簡便となるものがあるものの抽出用の水やお湯といった茶の抽出に適した液体を用意する必要があり、さらには揺れや振動があって空間的にも狭い車や航空機内等の環境下や歩行中等での携帯飲用、さらには宇宙船や宇宙ステーション内といった無重力或いは微少重力環境下での利用は極めて困難である。また、ティーバックの形状によっては茶葉が十分に水分を含んで開く容積の確保ができず、十分な香味を再現できない場合もある。
また、ペットボトルや缶などの密封容器にあらかじめ水を入れ茶葉等の原料を添付して飲用時に混合する提案や容器中の飲用液に添加物を添加する機構に関する提案については、水等の抽出液と茶葉を隔てる隔離部材の破壊のための破壊部材を具備する必要があり、容器製造コストの上昇や異なる材質の材料を使用しているため使用後の容器処分について問題が発生する恐れがある。
さらに、低温の抽出液を使って茶葉から抽出液を抽出する場合は抽出液の分子運動が小さいため乾燥茶葉の繊維間隙に存在する気体が微細気泡となり茶葉繊維間隙へ留まり、間隙への抽出液の浸達を阻害し茶葉の吸水が遅れ、結果として抽出に要する時間が長時間必要となること、また、茶葉等の原料と水とを一旦混合し飲用成分を抽出した後で再び茶殻と飲用成分を容易に分離できないため、原料茶葉や添加物は粉末化あるいは細粒化し飲用液に混合する必要がある。
しかし、緑茶に例えればリーフ茶の飲用に関して粉末化や細粒化した茶原料を使用した場合、原料茶との混合液になってしまい、茶葉から風味のある飲用成分のみを抽出した抽出液にはならない。例え低温でいれたとしても旨味成分であるテアニンの他にも本来なら高温の抽出液で抽出されるべきカフェイン等の苦味成分も混合され、さらに急須等で抽出飲用する場合には不溶成分として茶殻に残るべき成分までもが飲用液に混合されてしまい、本来の茶としての風味や保存性を損なう恐れがあり、このことにより風味の面でドリンク形態の茶飲料との差異がなくなってしまうといった欠点がある。さらにリーフ形態の茶飲用の特徴である好みによる抽出時間の調整や同一茶葉を一煎目、二煎目、三煎目といった複数回の抽出に供することも不可能である。
また、前述の茶葉粉末化や細粒化の必要要因としては、これらの技術の多くが硬質系容器を利用するため、その処理上の問題として飲用後に容器内に粗大な茶殻を残さないようにする必要があることもあげられる。また、ドリンク形態の茶飲料と同様にその製造に大掛かりな生産設備が必要となることや生産工程が複雑となることもあげられる。また、先行技術によっては完全な密封状態下での茶葉と抽出用液体の混合ができないことと、これらの多くが抽出用液体の中に原料を落とし込むことにより抽出原料と抽出用液体を混合する構造であるために無重力環境下では利用できないことも欠点としてあげられる。
なお、以上の先行技術以外にも2種類以上の食品類を1包装体に別々に包装し、販売または食する直前に混合する食品や無重力あるいは微少重力環境で液体物を飲用する方法として宇宙食に代表されるチューブ入り飲料や食品があるが、いずれも混合する操作のみで食する状態となりえる食品であったり、または、飲用可能な状態の液体類をチューブに封入した物やジュース、コーヒー等の飲料原料の粉末をチューブ内で水に溶かしてそのまま飲用するものであって、リーフ形態の茶の飲用方法の様に別々に保存してある乾燥状態の茶葉と抽出用液体を飲用直前に混合し、飲用成分抽出後に茶としての香りや味を損なわない状態で再び液体と茶葉とを分離し飲用液のみを取り出して飲用するといった、いわゆる急須としての機能は持ち得ていない。
本発明は、前述の急須を使っていれるリーフ形態の茶飲料、およびティーバックや使い捨て急須や各種抽出器・飲料容器、または宇宙食容器や2種類以上の食品類を1包装体に別々に包装した食品容器を利用した飲料食品、あるいはこれらの組み合わせによるリーフ茶飲用に関する技術の欠点を補い、携帯しての歩行中や、揺れや振動がありかつ空間的に狭い車や航空機といった乗り物内、或いは宇宙船内等の無重力または微少重力環境下でも安全に使用でき、かつ低コストで手軽で茶生産者や小規模流通業者でも製品化できる程度に簡素で、簡単に茶葉から旨味成分だけを抽出することができる急須機能を備えた茶パックによるリーフ形態の茶飲料を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載された発明では、防水密封性を有する軟質素材からなり、茶葉を封入した茶葉保存収容部分と茶を抽出するための抽出用液体を封入する抽出用液体保存収容部分の複数の収容部分を有し、茶葉を封入した茶葉保存収容部分において茶葉から飲用成分を抽出する機能を有し、茶葉保存収容部分と抽出用液体保存収容部分の間には抽出用液体保存収容部分内の液体圧の上昇で破壊する隔壁を有し、前記隔壁破壊とパックへの加圧により茶葉保存収容部分へ抽出用液体を注入する機能を有し、液体注入で発生する素材の折り込みによる、少なくとも無圧時における飲用液の逆流防止機能を有することを特徴としている。
さらに、請求項2に記載された発明では、請求項1に記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分と茶葉保存収容部分の間の前記逆流を防ぐ機能を有する部分は、抽出用液体保存収容部分への加圧により発生する抽出用液体の水圧により茶葉保存収容部分内の茶葉を撹拌する水流を発生させる機能を有することを特徴としている。
さらに、請求項3に記載された発明では、請求項1または請求項2に記載の茶パックであって、茶葉保存収容部分と飲用液注ぎ口の間には飲用液を一時的に保留する飲用液保留タンクを有することを特徴としている。
さらに、請求項4に記載された発明では、請求項1から請求項3のいずれかに記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分は飲用液保留タンクとしての機能を有することを特徴としている。
さらに、請求項5に記載された発明では、請求項1から請求項4のいずれかに記載の茶パックであって、茶葉保存収容部分へ抽出液を注入後、茶葉保存収容部分への外部からの加圧により、逆流防止耐圧を超えて再び抽出用液体保存収容部分へ飲用液を逆流させる場合において、前記の逆流を防ぐ機能を有する部分は茶葉と飲用液とを分離する機能を有することを特徴としている。
さらに、請求項6に記載された発明では、請求項1から請求項5のいずれかに記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分にはパックへの加圧により内容物が噴出しない機構を設けた抽出用液体の封入口を有すること特徴としている。
さらに請求項7に記載された発明では、請求項1から請求項6のいずれかに記載の茶パックであって、茶葉保存収容部分には茶漉し隔壁を有することを特徴としている。
本発明請求項1に記載された発明によると。防水密封性を有する軟質素材からなり、茶葉を封入した茶葉保存収容部分と茶を抽出するための抽出用液体を封入した抽出用液体保存収容部分の複数の収容部分を有し、茶葉を封入した茶葉保存収容部分において茶葉から飲用成分を抽出する機能を有し、茶葉保存収容部分と抽出用液体保存収容部分の間には抽出用液体保存収容部分内の液体圧の上昇で破壊する隔壁を有し、前記隔壁破壊とパックへの加圧により茶葉保存収容部分へ抽出用液体を注入する機能を有し、液体注入で発生する素材の折り込みによる水流抵抗により、無圧時の飲用液の逆流防止機能を有することを特徴とする茶パックであるため、特別に逆止弁機構の部品を追加することなく、抽出用液体保存収容部分内の抽出液と茶葉保存収容部分内へ注入され飲用成分が抽出された飲用液とが交わらない機能を保持することができ、茶葉保存収容部分内の飲用液の分量保持と抽出用液体保存収容部分内に抽出用液体が残されている場合の抽出用液体の品質保持ができ、このことによって飲用成分の濃度を変えた段階的抽出を行うことが可能となる。
本発明請求項2に記載の発明によると、請求項1に記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分と茶葉保存収容部分の間の前記逆流を防ぐ機能を有する部分は、抽出用液体保存収容部分への加圧により発生する抽出用液体の水圧により茶葉保存収容部分内の茶葉を撹拌する水流を発生させる機能を有することを特徴とする茶パックであるため、抽出用液体保存収容部分への加圧を利用して茶葉保存収容部分内の茶葉を簡単に撹拌することができ、低温抽出時においても茶葉繊維間隙に速やかに抽出液を浸達させることができる。
本発明請求項3に記載の発明によると、請求項1または請求項2に記載の茶パックであって、茶葉保存収容部分と飲用液注ぎ口の間には飲用液を一時的に保留する飲用液保留タンクを有することを特徴とする茶パックであるため、前記水圧破壊隔壁を破壊して茶葉と抽出液を混合してから飲用までに相当の時間を置く場合においても飲用液保留タンクへ飲用液を保存収容することにより、茶葉と飲用液を分離した状態で保存することが可能となり、茶葉から浸出し続ける飲用成分による飲用液の高濃度化を防止する効果がある。
本発明請求項4に記載の発明によると、請求項1から請求項3のいずれかに記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分は飲用液保留タンクとしての機能を有することを特徴とする茶パックであるため、抽出用液体の保存収容に利用した保存空間を飲用液保留タンクとして利用することにより全体を小型化することができるとともにパック製作コストを抑えることが可能となる。
本発明請求項5に記載の発明によると、請求項1から請求項4のいずれかに記載の茶パックであって、茶葉保存収容部分へ抽出液を注入後、茶葉保存収容部分への外部からの加圧により、逆流防止耐圧を超えて再び抽出用液体保存収容部分へ飲用液を逆流させる場合において、前記の逆流を防ぐ機能を有する部分は茶葉と飲用液とを分離する機能を有することを特徴とする茶パックであるため、茶葉保存収容部分への加圧により内部の茶葉から飲用液を搾り出すことができ、低温抽出時においても飲用成分を茶葉から速やかに浸出させることが可能となるとともに、複数煎の場合の次煎で浸出されるべき飲用成分の浸出を防ぐことができるため、次煎の品質が向上する。
本発明請求項6に記載の発明によると、請求項1から請求項5のいずれかに記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分にはパックへの加圧により内容物が噴出しない機構を設けた抽出用液体の封入口を有すること特徴とする茶パックであるため、同一茶葉を二煎目、三煎目といった複数煎で飲用する場合や、予め茶葉のみを封入し、飲用者の好みにより抽出用液体を選択してパックに封入し飲用する場合において、抽出用液体を封入した封入口にパックへの外部からの加圧による水圧が加わった場合に、この水圧により内容の液体が噴出してしまうことを防ぐことが可能となる。
本発明の実施の形態について主に図1に図示して説明する。請求項1に記載された発明によると茶葉保存収容部分1に抽出液が充満することによって隔壁3の茶葉保存収容部分側端(図2aの破線Dの延長線)を支点にパックの表裏の壁がそれぞれ外側方向に向かって膨らむことによってパック内壁が同支点で表裏の方向に折り込まれる形となり、流路5に水流抵抗を発生させ一旦茶葉保存収容部分1に流れ込んだ液体が逆流しようとするときの抵抗発生により逆流を防ぐものである。
請求項2に記載された発明によると抽出用液体保存収容部分2への加圧による抽出用液体の水圧を前記の逆流防止機能を有する流路5の茶葉保存収容部分1側の出口に集中させることにより茶葉保存収容部分1内で逆流防止機構5が茶葉撹拌ノズルとして作用し、この茶葉撹拌ノズルにより発生する水流により茶葉13を撹拌するものである。
請求項3に記載された発明によると、茶葉保存収容部分に抽出用液体を注入後、時間の経過とともに茶葉から浸出する飲用成分は増加し続け、飲用液は高濃度化し風味は低下していくが、図6aに図示するように茶葉から飲用成分を抽出する茶葉保存収容部分1と注ぎ口7の間に飲用液保留タンクを設け、この飲用液保留タンクへ一時的に飲用液を保留することにより飲用液と茶葉とを分離して保存し、抽出から飲用まで時間を要する場合においても茶葉から飲料成分の過抽出による飲用液高濃度化による風味の悪化を防止するものである。
請求項4に記載された発明によると、請求項3に記載の飲用液保留タンクを設ける位置として、図6bに図示するように抽出用液体保存収容部分2に注ぎ口7を設けることにより抽出用液体保存収容部分2に飲用液保留タンク12としての機能を持たせている。
請求項5に記載された発明によると、抽出用液体が注入された茶葉保存収容部分1を外部から加圧し、この圧力により前記の逆流防止機能の耐圧を超えて再び抽出用液体保存収容部分2へ飲用液が逆流するとき、流路幅が狭い状態の逆流防止機能を有する流路5により茶葉と飲用液が分離され、飲用液のみが抽出用液体保存収容部分2へ戻り、残された茶葉にさらに前記の外部からの加圧により茶葉の中から飲用液を絞り出すことによって、物理的に茶葉から飲用液を揉み出しを行い、抽出時間短縮を図るとともに、次煎にそなえて茶葉からの抽出液の搾り切りを行う。
請求項6に記載された発明によると、抽出液保存収容部分2の上部溶着部11の直下に溶着部切除のための切り込みとビニールチャックを設け、この溶着部を切除しビニールチャックを開放し、そこから新たな抽出用液体を入れてからビニールチャックを閉めることによって、パックへの加圧により内部に封入した液体が噴出しない機構を構成し、パックへ新たな抽出用液体を封入できるようにしたものである。
以下、図面を参照して本発明の実施例「急須茶パック」について説明する。図1は本発明の基本的構成を図示している。まず、防水性かつ密閉性を有する軟質素材(いずれも加熱等によるパック内面溶着が可能な素材で例えばアルミ・ビニールまたは紙製)の袋Aの茶葉保存収容部分1(以下、この明細書では「急須部」と称する。)には1煎分(例えば2g〜3g)の茶葉13を入れる。
茶葉13を封入した急須部1内部は真空または窒素ガス等の不活性ガスによる低圧充填をすることにより茶葉の酸化による品質劣化を防止するとともに、この状態の茶葉に加圧抽出用液体を注入することにより低温抽出液で抽出時でも速やかに原料茶葉繊維間隙に抽出用液体を浸達させ飲用成分の抽出をすることができる、また、輸送や保存時は外気圧により圧力破壊隔壁部4を押し続けることにより不用意な水圧破壊隔壁の破損を防止する。また、急須部1に透明窓を設ける事により抽出前後あるいは抽出中の茶葉の様子を視認することができる。
次に隔壁3と水圧により破壊される水圧破壊隔壁4を隔てた抽出用液体保存収容部分2(以下、この明細書では「抽出液タンク」と称する。)には抽出用の液体(例えば水道水を数分間沸騰させて塩素臭を取り除いた水等で、以下この明細書においては「抽出液」と称する。なお、茶葉から飲用成分を抽出し終えた液体をこの明細書においては「飲用液」と称する。)を封入し密閉する。飲用する直前までは図2aの水圧破壊隔壁部の拡大図に示す破線Bおよびその延長線を折り目にして抽出液タンク2を覆うように急須部1を折り曲げる。この時、図1に示す注ぎ口7もその付け根部分から抽出液タンク2と急須部1の間に折り曲げられる。これにより保存、輸送時の衝撃等により抽出液タンク2の内部水圧が水圧破壊隔壁4への加わる事を防ぐと共に注ぎ口7が両保存収容部分に覆われて当該パックの衛生的な流通での形状が形成される。
次に抽出液と茶葉の混合機構について図2の水圧破壊隔壁4の拡大断面図(aは横面断面図、bは背面断面図)に図示して説明する。通常、輸送あるいは保存・販売時等は抽出液タンク2内の抽出液は隔壁3および水圧破壊隔壁4によって隔てられているが、抽出液タンク2へ手による握り力等の外圧を加えることにより抽出液タンク2内の液体圧力が上昇し図2bに示すように、抽出液タンク2内壁面は破線Cの延長線を支点に矢印E1とその反対方向の矢印E2の方向に押し広げられるように力が加わる。これによりU字型あるいはV字型の水圧破壊隔壁4の先端部より内壁面に沿って引かれ矢印F1とその反対方向の矢印F2の方向に引き裂かれることによって水圧破壊隔壁4が先端部より破られ抽出液が茶葉保存収容部分1へ流れ込む、この水流は溶着により形成されたフィルター10の間隙を通過し茶葉13を撹拌しながら混合され、時間の経過とともに茶葉から飲用成分が抽出される。
なお、隔壁破壊部分を水流が通過する際に水流抵抗が大きい場合には、この部分を背面方向から(図2a矢印Hの方向)力を加えることにより水圧破壊隔壁部の流路壁面が前後に拡大し流路容積が拡大し水流抵抗が減少する。
次に複数の水圧破壊隔壁4を装備した実施例について説明する。通常隔壁3と同一線上に存在する水圧破壊隔壁4は単一で機能を発揮するが、より確実に隔壁破壊を実現するため、水圧破壊隔壁4を隔壁3の線上に複数配列するものである。しかし、水圧破壊隔壁数が増えても貯蔵、輸送時等の飲用抽出時以外は折り線Bにより折り込まれることにより何れの水圧破壊隔壁へも水圧がかからないため、飲用時の以外の振動や衝撃による水圧破壊隔壁の破損危険率は上昇しない。
次に折り曲げ閉塞隔壁について説明する。図7に三角形状パックにおいて折り曲げ閉塞隔壁を利用した実施例の断面図を示す。これは折り線Iを折り曲げることによって抽出液タンク2と急須部1の間にある流路に2箇所の折り曲げ閉塞部を設け、さらに抽出液タンク2と急須部1を折り曲げ重ねることで当該流路の隔壁3の延長線上にも閉塞部を設け、飲用時以外は3点の折り曲げ閉塞部によって抽出液の移動を遮断する水圧破壊隔壁構造である。また、この折り曲げ部は流路の構造によりさらに多数設置することも可能である。なお、抽出液封入後の過熱殺菌時の熱によって折り曲げ部の内面が密着され、閉塞部分の気密性を高めている。
次に一旦急須部1へ送り込まれた抽出液が再び抽出液タンク2へ逆流することを防ぐ逆流防止機構について説明する。急須部1に抽出液が充満することによって図2aに示す隔壁3の片端に位置する破線Dの延長線を支点にパックの表裏の壁がそれぞれの外側方向に向かって膨らみ破線D部分の流路5は、パック内壁が表裏の方向に折り込まれる形となり水流に対する抵抗が発生する。この水流抵抗によって無圧時に一旦急須部1に流れ込んだ抽出液が流路を逆に流れることを防止する逆流防止機能を発揮している。なお、この機構は折り曲げ閉塞隔壁においても流路出口においてこの機能は発揮される。
次に茶葉から物理的に飲用成分を揉み出す機能について説明する。加圧抽出においても抽出液の液温が氷温等で極端に低い場合や茶葉原料の種類によっては抽出に時間がかかり、その時間を短縮するために一旦急須部1に流れ込み茶葉と混合された抽出液を急須部1に外側から握り圧力等の圧力を加え、この圧力により前述の逆流防止機構の逆流防止耐圧を超えて再び抽出液タンク2内へ逆流させ、また、その時急須部1内の茶葉と抽出液の比重差およびフィルター10と流路が狭められている状態の逆流防止機構部分5とが茶葉と抽出液を分離し、抽出液のみを抽出液タンク2へ逆流させ茶葉は茶葉保存収容部分1内に留まり最終的に茶葉が絞られるような形となり物理的に揉み出しがされる。
次に急須部1の内部からの水圧による急須部内部容積拡張維持機構について説明する。図3aから図3cまでに保存状態のパックから茶抽出状態までのパックの背面からの形状を図示している。先ず、aに示すのがパックの輸送及び保存時等の茶抽出時以外の状態であり、真空包装(但し、若干の窒素ガスが充填されている状態)され扁平状態の急須部1が抽出液タンク2を取り囲むように水圧破壊隔壁4の先端部よりも若干抽出液タンク2の空間側(図2aで示すところの破線Bの延長線)で折り曲げられ、さらに図1に示す注ぎ口7もその付け根部分を折り目に急須部1と抽出液タンク2の間に折り曲げ包み込まれている。これにより輸送時または保管時に抽出液タンク2に不慮の圧力が加わった場合の水圧破壊隔壁4の破壊を防止すると共に注ぎ口7の先端部が外部から隔離されることにより注ぎ口7を衛生的に保っている。
次に図3aの矢印Gの方向に折り曲げが解除され図3bのように抽出液タンク2と急須部1が直線状に並び、抽出液タンク2に外側から圧力を加えた場合に水圧破壊隔壁4に水圧がかかり、前述の隔壁破壊機構により水圧破壊隔壁4は破壊され、抽出液タンク2内の抽出液が急須部1に流れ込む、さらに急須部1に抽出液タンク2より内部の液体を伝わって圧力が加えられることによって急須部1自身の内部に折り込まれていたパック底辺部6が展開し図3のcに示す急須として自立する形状を形成すると共に折り込まれてあった注ぎ口7も内部圧力の上昇により付根部分が拡張し注ぎ口7全体が展開する、さらに前述の逆流防止機構も作用するため抽出液タンク2への加圧解除後もこの形状は維持される。なお、抽出液が急須部1へ移流し扁平となった抽出液タンク2を、今度は抽出液が注ぎ込まれて拡張した急須部1を囲むように隔壁3の直線に沿って折り込むことによって全体の重心が下がりさらに安定した形状とすることができる。なお、飲用成分抽出中に揺れや振動のある乗り物内等の環境下でこの状態でパックが転倒した場合や宇宙船内等の無重力環境下でも注ぎ口7が密封された状態である限り抽出液や飲用液が外部に漏れ出ることはあり得ない。
次に飲用液を注ぎ出す時点での飲用成分抽出の終えた茶葉(茶殻)と飲用液との分離機構について説明する。抽出時間が経過した後は、図4に示すように注ぎ口7先端の切り込み部分8から先端を破り(ここをスクリューキャップ等を使用した場合はそのキャップをはずし)湯のみや紙コップ等の器に注いで飲用するが、茶殻は飲用液よりも比重が大きいため、注ぐ時のパックの傾きによって茶葉保存収容部分1内部にある茶漉し隔壁9により茶葉保存収容部分1内部下方にせき止められる形となり、上澄み液である飲用液のみが茶漉し隔壁を越えて注ぎ口7方向へと流れていく。なお、注ぐ時は当初はパック全体を軽く持って注ぐが、最終的には急須部1に若干の握り圧をかけながら内部から飲用液を絞り出すように注ぐ、このときも茶殻は沈澱し、飲用液のみが外部に排出される。また、揺れや振動のある環境下では器に注がず注ぎ口7を上方向に向けて注ぎ口から直接飲用することも可能である。
なお、深蒸煎茶等の微粒浮遊成分の多い茶葉を使用した場合や無重力環境下における使用を考慮した場合には、前述の比重差による茶殻と飲用液の分離は非常に困難となるため、急須部1に茶葉を直接封入せず、茶葉を一旦不織布やナイロン等の袋状フィルターで包んだ状態で急須部1に封入する。
次にこの袋状フィルターを使用し、パックに封入した抽出用液体の過熱殺菌を行う過程における封入茶葉の再乾燥機構について説明する。通常生葉から製茶された荒茶の状態の茶葉の含水率は5%程度で再製加工の工程で再乾燥された仕上茶の含水率は3%程度となり香味が増してくる。本実施例ではパックに封入した抽出用液体を85℃30分の加熱殺菌を施す時に、この熱により急須部1内の袋状フィルターで包まれた茶葉をも加熱する。この熱により僅かの水分が茶葉から蒸散されるが急須部1は既に密閉状態であるためパックの外部には水分は蒸散せず袋状フィルター素材に取り込まれてフィルター素材の含水率と均一化と茶葉内の水分均一化が図られることによって若干の再乾燥機能を持つものである。
次に本発明の急須茶パックへの茶葉および抽出液の封入手順について図5により説明する。まず、図5aに示す型により形成されたパックが茶葉と抽出液封入前のパック形状であり、これには水圧により破壊される水圧破壊隔壁4とフィルター10があらかじめ内部溶着により形成されている。実施例における主要溶着部の溶着幅はパックを形成する外周溶着部および隔壁部3を5ミリメートル以上とし、水圧破壊隔壁を形成する溶着部分を0.5ミリメートルとし、さらに茶漉し隔壁9とフィルター10の丸点状の溶着部分の幅および直径は1ミリメートルとした。
茶葉は図5bに示すようにパックの開放された上部より投入し、開放されていた上部投入口を真空包装(但し、若干の窒素ガスが置換充填されている状態)により密封し、さら図5cに示すように抽出液タンク2と急須部1を隔てる隔壁3及び茶抽出液を外部に注ぐ際に茶殻が飲用液とともに排出することを防ぐための茶濾し隔壁9も内面の溶着によって形成し急須部1を完全に分離する。さらに図5dに示すように抽出液タンク2の上部の一部を再び切除し抽出液注入口14を形成し、この注入口から抽出液を注入し図5eに示すように再び注入口を密閉溶着し急須茶パックへの原材料及び抽出液の封入が完了する。
なお、実施例では抽出液として通常の水道水を五分間以上煮沸した水を注入し、注入後さらに前述のとおりパック全体を加熱殺菌し(実施例では85℃で30分)、冷却後に図5fに示すように急須部1を抽出液タンク2へ重ね折りし完成させている。
次に飲用液の温度調節機構について説明する。急須でお茶をいれる場合、その抽出液の温度の違いによってその風味が違ってくるため、抽出前または抽出中(いずれも注ぎ口7を開封する前)に当該パックを任意の温度のお湯等に浸すことにより抽出液温度の調整を行うこともが可能である。
また、自己発熱保温機構を持つ当該パックの実施例として、抽出液タンク2や急須部1の内側または外側に例えば酸化カルシウム(生石灰)等を主成分とする加水発熱物質等の入った発熱物質収容部分と発熱反応を引き起こすための水等の入った被反応物質収容部分とを別容器として設け、当該パックに使用している水圧破壊隔壁と同一原理の機構を利用し、パックへの握り圧力により両者を混合反応させ、発生した熱により抽出液タンク2内の抽出液或いは抽出中の飲用液を加熱保温する機能を持たせたものがある。また、発熱機構の発熱物質の代わりに保冷材を用いた場合は、反対に保冷機能を持つものがある。
次に本発明の急須茶パックを利用した複数煎の実施例について説明する。リーフによる茶の飲用の特徴として、同一茶葉を複数回に渡って抽出することができることであり、その抽出回により違った風味を味わうことができる。本発明の急須茶パックは次の3つの方法により複数煎を可能としている。
第一の方法として抽出液タンク2の上部の溶着部11の直下に溶着部11切除のための切り込みとビニールチャック機構とを設け、1煎目を注ぎ終わり抽出液タンク2と急須部分である急須部1から飲用液が排出された後、上部溶着部11をパックから切除し、直下にあるビニールチャックを開放し、そこから水やお湯といった新たな抽出用液体を入れてビニールチャックを閉める。その後はすでに抽出液タンク2下部にある破壊隔壁は1煎目で破壊されているため重力により急須部1へ流れ落ち、再び茶葉から飲用成分が抽出される。この操作をくり返すことにより茶葉から飲用成分が抽出され複数回抽出が可能となる。
第二の方法として急須部1の整数倍の抽出液タンク2の拡張時最大容積を設定することにより抽出液タンク2内の抽出液を複数回に分けて急須部分へ注入することにより複数煎を可能としている。
第三の方法として抽出液タンク2を複数の容器に分けて急須部1とのそれぞれの境界部分に圧力破壊隔壁4と逆流防止機構5を設け複数煎を可能としている。なお、これら第二、
第三の方法については無重力環境でも使用可能である。
次に飲用液保留タンクについて説明する。実施例の一つとして一旦抽出した抽出液を急須部1から排出し飲用液保留タンクに貯え、その飲用液保留タンクから外部へ注ぎ出すもので、飲用液を飲用容器に注がずに注ぎ口から直接飲用する場合などに急須部1に飲用液が長時間留まることによる飲用液の高濃度化を防止するためのものであり、図6aに示すように注ぎ口7と急須部1の間に設けるタイプと図6bのように抽出液タンク2に注ぎ口7を設け、一旦急須部1で抽出した飲用液を急須部1を手で加圧することにより再び抽出液タンク2に戻して抽出液タンク2と飲用液保留タンク12を兼ねるタイプがある。
次に宇宙船や宇宙ステーションといった無重力や微少重力環境下或は携帯飲用で使用する実施例について図7三角形状パックにおいて説明する。これは抽出液タンク2から水圧破壊隔壁4を通り急須部1内で茶葉から飲用成分を抽出後、飲用液は内面融着フィルターまたは袋状フィルターによって茶殻を分離し、注ぎ口7から直接飲用される形態となる。通常無重力環境下では飲用物を容器に注いでから飲用する事は極めて困難であり、また、水分が宇宙船や宇宙ステーション内等に漂う事は非常に危険なことであるため、注ぎ口7を長くし、または注ぎ口7の途中に飲用液保留タンク(図示省略)を設ける事によって不慮のパック部への加圧によるパック内部からの飲溶液の飛び出しを防止している。また、この機構を利用する事により地上において注ぎ口7を上部に位置する方向でパックから直接飲用することによりパックを携帯しての飲用をも可能としている。
このように本発明の急須茶パックは軟質素材を使用しているため、その仕様環境に合わせあらゆる形状を選択できるものとした。なお、抽出液として水の他にも例えばアルコール飲料等も使用することできる。
以上、同一パックに茶葉と抽出液をセットした「急須茶パック」の実施例について説明したが、このパックを応用した実施例として、抽出用液体または茶葉のどちらか一方のみを予め封入し、一方には茶葉または抽出用液体の封入口とこの封入口にビニールチャックあるいは折り曲げ閉塞機構によりその後のパックへの加圧により内容物が噴出しない機構を設け、主に飲用者によりその好みの茶葉または抽出溶液体を封入し飲用するパックの実施例も存在する。
急須茶パック全体の断面図 水圧破壊隔壁拡大断面図 (a:横面図 b:背面図) 抽出液注入過程での縦面断面図 (a b cの順に展開) パックから飲用容器への注ぎ状態を示す断面図 パックへの茶葉及び抽出用液体封入過程を示す断面図 飲用液保留タンク付きパックの断面図 折り曲げ閉塞隔壁および袋状フィルターを利用した三角形状パックの断面図
符号の説明
A 急須茶パック
B 収容保存時折れ目線
C 水圧破壊隔壁の破壊限界線
D 逆流防止時折れ目線
E 水圧破壊隔壁破壊時に抽出用液体保存収容部分内面に加わる力の方向
F 水圧破壊隔壁破壊時に水圧破壊隔壁に加わる力の方向
G 飲用時に茶葉保存収容部分を展開する方向
H 水圧破壊隔壁破壊時に水流抵抗が大きい場合に流路拡大のため加える力の方向
I 折り曲げ閉塞隔壁の折り曲げ線
1 茶葉保存収容部分(急須部)
2 抽出用液体保存収容部分(抽出液タンク)
3 茶葉保存収容部分と抽出用液体保存収容部分を隔てる隔壁
4 水圧破壊隔壁
5 茶葉撹拌ノズル兼逆流防止機構
6 パック低部
7 注ぎ口
8 注ぎ口開封用切り込み
9 茶漉し隔壁
10 茶漉しフィルター
11 パック上部
12 飲用液保留タンク
13 茶葉
14 抽出液注入口
15 袋状フィルター


Claims (7)

  1. 防水密封性を有する軟質素材からなり、茶葉を封入した茶葉保存収容部分と茶を抽出するための抽出用液体を封入する抽出用液体保存収容部分の複数の収容部分を有し、茶葉を封入した茶葉保存収容部分において茶葉から飲用成分を抽出する機能を有し、茶葉保存収容部分と抽出用液体保存収容部分の間には抽出用液体保存収容部分内の液体圧の上昇で破壊する隔壁を有し、前記隔壁破壊とパックへの加圧により茶葉保存収容部分へ抽出用液体を注入する機能を有し、液体注入で発生する素材の折り込みによる、少なくとも無圧時における飲用液の逆流防止機能を有することを特徴とする茶パック
  2. 請求項1に記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分と茶葉保存収容部分の間の前記逆流を防ぐ機能を有する部分は、抽出用液体保存収容部分への加圧により発生する抽出用液体の水圧により茶葉保存収容部分内の茶葉を撹拌する水流を発生させる機能を有することを特徴とする茶パック
  3. 請求項1または請求項2に記載の茶パックであって、茶葉保存収容部分と飲用液注ぎ口の間には飲用液を一時的に保留する飲用液保留タンクを有することを特徴とする茶パック
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分は飲用液保留タンクとしての機能を有することを特徴とする茶パック
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の茶パックであって、茶葉保存収容部分へ抽出液を注入後、茶葉保存収容部分への外部からの加圧により、逆流防止耐圧を超えて再び抽出用液体保存収容部分へ飲用液を逆流させる場合において、前記の逆流を防ぐ機能を有する部分は茶葉と飲用液とを分離する機能を有することを特徴とする茶パック
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の茶パックであって、抽出用液体保存収容部分にはパックへの加圧により内容物が噴出しない機構を設けた抽出用液体の封入口を有すること特徴とする茶パック
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の茶パックであって、茶葉保存収容部分には茶漉し隔壁を有することを特徴とする茶パック
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