JP4361146B2 - テキスト翻訳装置と記録媒体 - Google Patents
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Description
本発明は、情報処理装置、文書処理装置、通信制御装置等に於て、原語から目的語への翻訳を行なうテキスト翻訳装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の言語変換処理に於て、機械翻訳装置は、与えられた言語文章データの文法・意味解析、分解、変換処理等を行ない、原語から目的語の文章に変換する。その翻訳処理は、多岐にわたる文章構成に対応する為に、高水準の解析・変換処理能力を要し、特に、係り受けの取扱や、多品詞・多義の単語を持つ場合など、例えば、英語から、日本語への変換のケースでは、正しい目的語への変換には、多大な論理判断プロセスが要求される。現在の機械翻訳装置では、そのための十分な機能を持つに至らず、入力の原語文章内容と、本来有るべき文法に基づいて構築されている構文解析情報・条件とのギャップを埋めることが出来ず、正しい翻訳結果を得る事が困難であり、その早期改善も期待出来ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
原語文章の目的語への変換に於て、語数が多く、長い文章になるほど、一般にその翻訳処理の正確性、翻訳結果の品質が低下する。例えば、主語+動詞+目的語+補語で構成される一般的な文章でも、その中で、例えば、and、or等で結ばれる語句が多くなれば、各部分間の係り受けや、各語句間の意味解析・判断等が難しくなる。更に各種の接続表現語句で文章が結ばれる複文形式になれば、解析・変換上の判断要素が増え、正しい変換結果を得る事が難しくなる。
【0004】
かかる状況に於て、入力原語文章の意味を取り違える可能性を減らし、誤りの少ない目的語への翻訳を行なって、重文・複文を含む比較的複雑な文章に対しても有用で、人間の作業を軽減する事が出来る実際的な手段が必要である。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
本発明の請求項1によれば、
原語文章データを入力する入力手段と、
見出し語句、品詞コード、訳語、属性その他情報を含む一般辞書語句、
及び、翻訳範囲特定のための見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、
及び、特定範囲翻訳のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、品詞特定のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる品詞特定データを、複数記憶する辞書記憶手段と、
前記入力手段から入力された原語文章データと、前記辞書記憶手段に記憶された一般辞書語句及び範囲特定データ及び翻訳特定データ及び品詞特定データの登録内容を照合し、原語文章データの中に、合致するデータがあるか否かを判定する判定手段と、
判定手段により、範囲特定データと合致すると判定されたデータと、その他の範囲特定データ又は文頭又は文末の間の区間の語句の中、翻訳特定データと合致のデータを含み、翻訳特定データと合致したデータから、その他の翻訳特定データと合致したデータ又は区間の冒頭又は区間の終わりまでの語句を、一般辞書語句及び翻訳特定データ及び品詞特定データを用いて、目的語に翻訳する翻訳手段と、
範囲特定データの訳語と、翻訳手段による翻訳結果を結び、範囲特定データ及び翻訳特定データの翻訳制御情報を用いて語順を調整し、編集して出力する文章編集出力手段を備える。
又、本発明の請求項2によれば、
請求項1に記載のテキスト翻訳装置に於いて、
従属接続詞、関係代名詞、疑問代名詞、関係副詞、疑問副詞、疑問詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、
及び、等位接続詞、相関接続詞、固有名詞、固有名詞+動詞、固有名詞+助動詞、固有名詞+助動詞+動詞、代名詞、代名詞+動詞、代名詞+助動詞、代名詞+助動詞+動詞、助動詞+動詞、be・have・do動詞、動詞+固有名詞、動詞+代名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、前置詞、不定詞、分詞、動名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データを、複数記憶する辞書記憶手段を備える。
【0006】
又、本発明の請求項3によれば、
請求項1に記載のテキスト翻訳装置に於て、
辞書記憶手段が記憶する範囲特定データ及び翻訳特定データが、範囲特定データ及び翻訳特定データの前後にあるべき文章部分の中、前後の、範囲特定データ及び翻訳特定データを含み、文頭、文末までの、一部又は全部の語句の文章情報を含む。
【0007】
又、本発明の請求項4によれば、
請求項1に記載のテキスト翻訳装置に於て、
辞書記憶手段が記憶する品詞特定データが、その前後にあるべき文章部分の中、前後の、範囲特定データ及び翻訳特定データ及び品詞特定データを含み、文頭、文末までの、一部又は全部の語句の文章情報を含む。
【0008】
又、本発明の請求項5によれば、
原語文章データを入力する入力手段と、
見出し語句、品詞コード、訳語、属性その他情報を含む一般辞書語句、
及び、従属接続詞、関係代名詞、疑問代名詞、関係副詞、疑問副詞、疑問詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、
及び、等位接続詞、相関接続詞、固有名詞、固有名詞+助動詞、固有名詞+動詞、固有名詞+助動詞+動詞、代名詞、代名詞+動詞、代名詞+助動詞+動詞、助動詞+動詞、be・have・do動詞、動詞+固有名詞、動詞+代名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、前置詞、不定詞、分詞、動名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、及び、品詞特定のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる品詞特定データを、複数記憶する辞書記憶手段と、
【0009】
入力手段から入力された原語文章データと、辞書記憶手段に記憶された一般辞書語句及び範囲特定データ及び翻訳特定データ及び品詞特定データを突き合わせ、原語文章デ−タの中に合致するデータがあるか否かを判定する判定手段と、
判定手段により、範囲特定データと合致すると判定されたデータと、その他の範囲特定データと合致すると判定されたデータ又は文頭又は文末の間の区間の語句の中、翻訳特定データと合致したデータを含み、翻訳特定データと合致したデータから、その他の翻訳特定データと合致したデータ又は前記区間の冒頭又は区間の終わりまでの語句を、一般辞書語句及び翻訳特定データ及び品詞特定データを用いて、目的語に翻訳する翻訳手段と、
範囲特定データの訳語と、翻訳手段による翻訳結果を接合し 範囲特定データ及び翻訳特定データの翻訳制御情報を用いて語順を調整し、編集出力する文章編集出力手段を備えることを特徴とするテキスト翻訳装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【0010】
以上により、入力原語文章に対し、先ず、範囲を決める特定データによって翻訳範囲を定め、更に、必要に応じて、品詞特定処理を行い、各特定データと一般辞書語句を用いて翻訳処理を行ない、翻訳結果と、各特定データに予め設定の標準目的語訳とを結合し、編集・出力する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は,本発明の一実施例として,テキスト翻訳方法と装置のブロック図を示す.本装置は,入力内容や変換処理結果等を表示する液晶等の表示部1と,文字情報を入力するキ−ボ−ド、手書き入力装置、光学・磁気文字読取装置等の入力部2と,Read Only MemoryやRandom Access Memory等からなる特定データを格納する辞書記憶部3,制御プログラムや入力デ−タ等を記憶するRAM等から成るメモリ−部4,及び,表示部1,入力部2,辞書記憶部3,メモリ−部4等を制御する制御部5を含む.
【0012】
図2、図3、図4、図5、図6、図7は、本実施例の動作を説明するフローチャートであり、それらを用いて、本発明の一実施例について説明する。
【0013】
先ず、図2を参照して、処理の開始に際し、201にて、以降の処理手順で用いられるカウンターや作業領域の内容等を初期化する。202は、原語の文章を、入力手段より読み込む。次の203では、入力された内容が、文章データが終了を示すコードか否かを判定する。その判定で、データが終りであれば、そこで処理を終了する。処理すべき文章データが入力されたのであれば、処理は701に進み、補充特定データの判定とその挿入処理に移る。その後、204に戻る。204では、入力文章内の文章データの読みだしポインターのセットを行なう。この場合の読みだしポインターとは、文章を読みこんだ領域にある文章を、先頭から、順次、データを取り出すための、カウンターを意味する。入力文章データは、このポインターを使って、順次読み出して処理をするので、処理済のデータの次のデータを読み出すために、読みだしポインターの内容値を更新し、先に進める。最初は、前記の201で、初期化され、対象領域の先頭の値がセットされる。次に、205では、先にセットされたポインターの位置、この場合、n桁目から始まり、m桁分の文字列を意味し、その値を用いて、辞書を索引する。この場合のmは、1以上の必要な数値である。次の、206では、205の辞書索引の結果、合致する範囲特定データがあるか否かを判定する。辞書には、一般辞書語句と、範囲特定データと、翻訳特定データ、補充特定データ、品詞特定データが記憶されており、それぞれ区分コードで区別され、随時一般辞書を引き、品詞等の情報を取得し、範囲特定データと照合し、その文章情報、条件式等の設定情報条件を判定し、範囲特定データと合致するか否かを判定する。範囲特定データの有無の判定に於て、副詞等の修飾語句が混在している場合、即ち、例えば、It also has・・・・のごとき文章があったと仮定し、It hasで登録されている範囲特定データがあれば、この場合、登録有りと判定し、このalsoに限らず、他の修飾語句や句読点等が混在していても、この場合のalsoと同様の判定をして、特定データの判定を行う。前記206の判定で、範囲特定データが無ければ、207に進み、引き続き辞書索引を行なう為に、n桁目からm桁分の読みだし位置ポインターの中の、m桁を初期化して、204に戻る。前述の206の判定で、合致の範囲特定データがあれば、301の判定に進む。
【0014】
図3を参照して、301は、合致する範囲特定データが単一であるかどうかを判定する。例えば、1例として、ship・shipping・shipmentのデータが辞書にあると仮定し、shipまで入力した時点では、3語存在しているので、301の判定結果、処理は303に進む。303では、辞書索引を続ける為に、n桁目からm桁分の読みだし位置ポインターの中の、m桁をカウントアップして、205に戻り、辞書索引を続ける。前述の301の判定で、単一であった場合は、302に進む。302では、合致した範囲特定データを取込み、翻訳用テーブルにセットし、204に戻って辞書索引処理を継続する為に、読みだしポインターのn桁目(開始位置)の内容を先に進め、次の304に進む。304では、処理すべき文章データが終りか否か、即ち、文章の末尾までの内容を辞書と突き合せたか否かを判定し、処理済であれば次の305に進む。まだ処理すべき文章データが残って居る場合は、303に移り、303では、以後の辞書索引の為に、n桁目からm桁分の読みだし位置ポインターの中の、m桁をカウントアップして、205に戻り、辞書と突合せ、範囲特定データの合致判定を続ける。304の判定で、処理すべき文章データが終了であれば、次の305に進み、305では、それまでの処理で合致した範囲特定データ群が格納された翻訳用テーブルの内容を整えて、次の306に進む。306では、翻訳用テーブルの内容を参照し、文章の先頭が範囲特定データであるかどうかを判定する。これは、翻訳特定データによる、翻訳処理の起点位置を設定するためであり、先頭が範囲特定データでなければ、次の307で文章の先頭位置を翻訳起点位置として設定し、先頭が範囲特定データであれば、308で1番目の範囲特定データの位置を翻訳起点位置に、それぞれ、セットした後に、401に進む。
【0015】
図4を参照して、401では、307、或は、308でセットされた翻訳起点位置n桁目から、読みだし位置ポインターのm桁分の値を進めながら、文字列を、順次辞書と突き合せて、翻訳特定データと合致するかどうかを判定する。次の402では、合致のデータがあるかどうか、或は、データが終りであるかどうかを判定して、終りであれば、504に進む。402の判定で、データが終りではなく、合致した翻訳特定データが有る場合は、処理は403に進む。403では、前後の直近の特定データ又は文頭又は文末の位置を走査する。即ち、例えば、順方向に、合致したと判定された翻訳特定データの位置から内容を走査して、次の翻訳特定データの位置を調べ、それを翻訳終了位置としてセットする。もし次の範囲特定データの位置までに、翻訳特定データが存在しなければ、その範囲特定データの位置を翻訳終了位置としてセットする。更に範囲特定データも見つからない場合は、末尾を翻訳終了位置とする。次の404では、翻訳特定データと一般辞書語句情報を用いて、403の走査の結果によってセットされた翻訳開始位置と、翻訳終了位置の間の語句を目的語に翻訳する。この場合、多品詞語句があれば、品詞特定データを用いて品詞の確定処理を随時行う。翻訳特定データの翻訳制御情報等の設定内容により、翻訳特定データの後続語句だけではなく、翻訳特定データの前・後の語句を翻訳して、それらの目的語を結合する処理も含まれる。翻訳対象の語句の中に、副詞、形容詞等の修飾語句がある場合、次の501以降で処理される。
【0016】
図5を参照して、501では、辞書に登録された翻訳特定データの所定の処理対象範囲に入らない語句が、その翻訳開始・終了位置内に存在する場合、例えば、副詞、形容詞等を含む修飾語句があれば、それらを翻訳して、目的語に加える。次の502では、合致の翻訳特定データが動詞を含むものであった場合、主語+(助動詞)動詞等とそれに続く語句内の動詞に対する目的語と補語を特定し、翻訳する。関連する副詞、形容詞等の修飾語句については、前述の501で行なう。次の、503では、翻訳領域内で、翻訳開始位置を次の翻訳範囲特定データの先頭位置に、読み出しポインターを進める。その後、処理は401に戻り、翻訳特定データの合致判定を繰返す。前記の402から、データが終りの場合に、この504の処理に移り、ここでは、翻訳特定データが見つからなかった場合や、翻訳データによる翻訳が十分でなかった時の補足的な翻訳処理をする。例えば、ここで、主語+動詞+目的語・補語、主語+助動詞+動詞+目的語+補語等を特定するための処理を行ない、特定出来たなら、その部分を目的語に翻訳する。次の、505では、翻訳された目的語に原語が含まれているか否かを判定して、原語が残っていれば、506に進み、原語出力区分コードを前後に付加して、601に進む。原語が含まれていなければ、601に進む。
【0017】
図6を参照して、601では、予め辞書に記憶されている特定データの目的語訳と、翻訳特定データを基に翻訳された結果の目的語を接合して、編集する。601は、特定データの持つ翻訳制御情報に基づき、出力順位を調整して編集する。その後、602、603でその編集結果を出力してから、202に戻り、次の文章入力を行なう。次に、図7を参照して、203の文章終了判定の所で、まだ処理すべき文章があれば、701に移り、補充特定データの判定・挿入処理を行う。701では、入力文章内のデータの読み出しポインターの内容をセットをする。これは文章内の処理開始位置の値である。次の702では、読み出しポインターの内容値で示される位置(n桁目からm桁分)のデータ列により、辞書内容を索引する。702での索引の後、704に進み、補充特定データがあるか否かを判定して、無ければ処理は703に移り、索引するデータ列の位置を示すm桁分を示す桁カウントをクリアして、次の語句の処理に移る用意をして、701に戻る。もし、702の辞書索引処理で、補充特定データがあった場合、次の705で、補充特定データを挿入し、706に進む。706では、合致の補充特定データの桁数分、読み出しポインターの内容を進めて、707に行く。707では、データが終わりか否かを判定し、終わりなら、204に戻って、特定データの合致判定処理に移る。もし終わりでなければ、708に進み、読み出しポインターの内容値の内、m桁分の桁カウントをアップしてから、702に戻り、補充特定データの索引を継続する。
【0018】
図8は、原語文章の例である。この図の(1)から(15)、翻訳処理の一例として、入力文章データと特定データを記憶する辞書内容を照合し、合致した特定データを基に、語句をグループ分けした結果に、番号を付したものである。with(翻訳特定データ),is(翻訳特定データ),that(範囲特定データ),they(翻訳特定データ),may(翻訳特定データ)+overlook,and(翻訳特定データ),as(範囲特定データ),you(翻訳特定データ),they(翻訳特定データ),do(翻訳特定データ)が、それぞれ特定データである。この例では、範囲特定データによって文章範囲が定められた後、その範囲内で、辞書に登録された翻訳特定データを先頭にするか、又は、翻訳特定データを含む語句を目的語に翻訳する。そして、それに関連指定の副詞・形容詞を含む修飾語句の翻訳、動詞に対する目的語・補語に相当する語句の翻訳、及び、それまでに未だデータ特定・翻訳が成されていなければ、主語+動詞、主語+助動詞+動詞に相当する語句を、辞書内容を適宜参照して特定し、目的語に翻訳する。以上の結果として、”原語から目的語への変換の例”を、次の図9に示す。
【0019】
図9は、原語から目的語への変換の例である。左欄に記載の原語の各部分に対応する中間段階での目的語が、右欄に記載されており、それらを結び付けた翻訳結果の出力例が、下部に記載されている。1行目を参照して、(1)は、そのすぐ下のwithが特定データとして設定されており、この場合、文頭とwithとの間で区切られている語句The problemである。次の(2)withは、この場合、翻訳特定データとして登録されている。(3)using this method onlyは、この例では、前のwithと次のisがそれぞれ特定データであり、その間の語句として区切られている。(4)is、(5)that、(6)they,(7)may+overlookは、それぞれ、特定データとして登録されている。
【0020】
(7)は、この場合、助動詞mayとそれに続く動詞overlookが共に区切られている。次の(8)other relatedは、次の等位接続詞のandとの間で区切られ、(9)andは、特定データとして登録され、(10)important topicsは、特定データandと、次の特定データasとの間で区切られた語句である。(11)asは、特定データである。(12)youは、特定データで、(13)expectは、(12)特定データyouと、(14)特定データtheyとの間で区切られている。(13)expectの下の<that>は、この例において補充特定データとして挿入されるものである。もし挿入の補充特定データが、別途範囲の特定ないしは翻訳の為の特定データとして登録されている場合には、その該当する特定データの翻訳制御が適用される。(14)they,(15)doは、それぞれ登録の特定データである。
【0021】
以上の区切られた部分の各語句を基に翻訳を進め、訳語出力順は、その一例として、この場合、後部から前方向に進行し、(14、15)の15の述語指定でその前後(主語・目的語)が変わり、15、14の順列(この場合14、15の順で後部から訳語の結合が進む事を意味する)となり、次に、補充特定データのthatの訳語が挿入され、(12、13)の13の述語指定で前後が入れ替わって13、12の順となり、(13、12、that、15、14、即ち、14、15、that、12、13の順で訳語編集が進む)=Aの順に編成。次に、(11)が入り、特定データandを含む(8、9、10)の9の等位接続詞指定で前後調整され、(10、9、8、11、即ち、11、8、9、10の順で訳語の結合が進む)の順となり、次の(6、7)における7の述語指定で、主語・目的語が入れ替わり、(7、6、即ち、6、7の順で後部から訳語の結合が進む)=Bの順で、(7、6、10、9、8、11)の順となる。 次に、(5)が続き、(3、4)では、4の述語指定で主語・目的語部分の入れ替えが起こり、この場合、(4、3、即ち、3、4の順で後部から訳語の結合が進む)となるが、(3)は特定データを含まず、翻訳は特定データを基に進行するので、(3)に関わる処理は未だ確定せず、次の(2)with、及び、withと文頭の間にある(1)The problemを含めて、(1、2、3、即ち、3、2、1の順で後部から訳語の結合が進む)となり、4と前後が入れ替わり、(4、1、2、3)となる。その結果、全体として、訳文は、”14>15>that>12>13>11>8>9>10>6>7>5>3>2>1>4”の順序で出力される。
【0022】
図10は、特定データの例、その1である。(見出し行、左端の)データ種別のRは、Range(範囲)のRであり、この辞書内では、範囲特定データであることを意味する。Rl(アールエル)は、出力レベル情報(l=エル)付のRデータである。Tは翻訳特定データ、SUは補充特定データ、UPは品詞到底データを示す。この例では、この種別コードにより、辞書記憶手段内に、特定データ、一般辞書語句を混在させる。(右側の)キーワードは、特定データの値そのもので、この値を基準に、データを直接的に索引出来る編成方法で辞書記憶手段内に記憶する。
【0023】
(右側の)標準目的語は、キーワードの目的語である。多義語の場合、後述のキーワードの前後の文章情報等を指定して、それに対応の目的語を適用する。(右側の)翻訳制御は、範囲特定データの場合、範囲特定データの前後に続く語句の目的語を、範囲特定データの後に接合するか、前に接合するかを含め、翻訳上の処理指定を指定する。”ー後”は、後続の語句の目的語の後に、予め設定の特定データの標準目的語を結び付けることを意味する。”前ー”は、後続の語句の目的語の前に、予め設定の特定データの標準目的語を結び付けることを意味する。
【0024】
(右側の)キーワードの前の文章情報、熟語、条件式は、文章の中で、範囲特定データの前に存在する文章部分の品詞等の文法情報、熟語の範囲特定データの場合の先行語句、範囲特定データの前にあるべき他の特定データとの共起条件、等を指定する。(右側の)キーワードの後の文章情報、熟語、条件式は、文章の中で、範囲特定データの後に存在する文章部分の品詞等の文法情報、熟語の範囲特定データの場合の後続語句、範囲特定データの後にあるべき他の特定データとの共起条件、等を指定する。多義の範囲特定データのキーワードの場合、複数の標準目的語を使い分ける為には、このキーワードの前後の文章情報、条件式を指定して、それに該当する標準目的語を適用出来るように設定する。
【0025】
次に、Rで始まる1行目の設定データの例を参照し、Rは範囲特定データを表し、althoughはキーワードで、その標準目的語が、”だが”であり、 訳語順は、”ー後”で、althoughの後続語句の目的語の後に”だが”を結合することを意味する。次のキーワードの前の文章情報は、この場合、設定されていないので、条件無しと見なし、キーワードの後の文章情報は、名詞(n)が必須であり、その名詞の前に、冠詞(a)、形容詞(aj)、代名詞(pron)が存在し得るものとし、それらが括弧内にあるので、必須では無く、次の”+”以降は、後に続くものとして、v(動詞)が必須であり、その動詞の前に、auv(助動詞)、adv(副詞)が存在し得るものとし、それらが括弧内にあるので、必須では無く、又、この場合は、副詞が、v(動詞)と相前後しても差し支えない。v(動詞)は、一般動詞、及び、be、do、have等を含む。
【0026】
次のRで始まる行は、asの例である。as は多義語であり、この辞書の例は、その一部であり、asの1行目は、althoughの場合に準ずるので説明を省略し、2行目に移る。キーワードがas、標準目的語が”(の)通り”、”−後”の指定があり、キーワードの後の文章情報として、(adv)vが指定されており、例えば、as was already statedなどの例である。次行の例は、例えば、・・・the same as・・・への対応である。キーワードの前の文章情報として、the sameがあり、キーワードの後の文章情報として、(a、aj、pron)nが設定され、名詞(n)が必須であり、その前に、冠詞(a)、形容詞(aj)、代名詞(pron)が存在し得るものとし、それらが括弧内にあるので、必須では無い。
【0027】
次行に続くthatは、キーワードの後の文章情報として、前後共に(a、aj、pron)n+(auv、adv)vが指定され、これは、we know that it is right・・・のような文章への対応である。次行のthatの例に、SUが指定されているが、これは、SUpplementのSUで、補充特定データを意味する。この例では、”(a,aj,pron)n+(auv,adv)v”が前・後部の文章情報として設定され、対象となる文章内に、この文章情報に合致する語句の配列が検出されると、thatが、前後の文章情報で示される語句の間に挿入され、共に翻訳される。次行のthatは、関係代名詞のthatで、UPは、Unique Part of speechの略で、唯一品詞を意味する。即ち、多品詞語句の品詞を特定するものである。この例では、thatが、/r−pn(関係代名詞)として指定され、”(a,aj,pron)n”が前部の文章情報として、”(a、aj、pron)n+(auv、adv)v”が後部の文章情報として設定され、対象となる文章内に、この文章情報に合致する語句の配列が検出されると、thatが関係代名詞として扱われ、翻訳される。次行は、UPとして、/vtは、他動詞の特定の例であり、この例では、”(a,aj,pron)n+(auv,adv)”が、キーワードの前に、”(auv,adv)+(a,aj,pron)n”がキーワードの後の文章情報として設定され、対象となる文章内に、この文章情報に合致する語句の配列が検出されると、その間にある動詞が他動詞として特定され、実際上、特定データに相当する役割を果たし、翻訳される。下欄の注に、この辞書の例における品詞指定、条件式、文字列の一部を記述し、他の品詞等については、特にここでは必要が無いので省略する。この範囲特定データの設定内容は、利用者自身又はソフトウエアにより、辞書記憶手段内に設定・更新される。
【0028】
下欄の注)内の説明にあるany of・・・、except・・・、PRDーBY・・・、FLDーBY・・・は、文章情報等と共に設定できる条件式で、キーワードの前の文章情報、又は、キーワードの後の文章情報のいずれにも設定できる。any ofは、指定のn個の”語句”、”品詞”のいずれでも存在し得る条件で、その中の全て又は何れでも良いが、それ以外は許されない。exceptは、指定のn個の”語句””品詞”が全て許されず、それ以外であれば許される。(”語句又は品詞”)and(”語句又は品詞”)として、and条件とすることも可能であり、他の例としては、(”語句又は品詞”and”語句又は品詞”)or(”語句又は品詞”and”語句又は品詞”)のように、複合条件としても良い。次の、PRDーBY R:は、PReceDed BY R:の略で、R:”語句””品詞”、等で指定の語句、品詞が、R=範囲特定データとして先行することが条件となる。Rの代わりにTを指定すれば、後述の、T=翻訳特定データに対する指定となる。FLD BY R:は、FoLloweD BY R:の略で、R:”語句”or”品詞”、等で指定の語句、品詞が、R=範囲特定データとして後続することが条件となる。T:は、後述の、翻訳特定データに対する指定となる。R:、又は、T:以外であれば、範囲特定データや翻訳特定データではなく、一般語句の文字列指定とする。キーワードの前後の各文章情報指定、条件式は、それらをand、or条件として扱うことが出来る。
【0029】
図11は、特定データの例、その2である。見出し行の左端は、データ種別で、この場合は、翻訳を意味するT(Translation)である。次の右側は、翻訳特定データのキーワードであり、この値を基準に、辞書記憶手段内に設定される。次は翻訳特定データの標準目的語である。その次の翻訳制御については、範囲特定データのケースに準ずるが、”ー述ー”、”ー等ー”、”主ー”などについて以降で説明する。次のキーワードの前の文章情報、熟語、条件式、及び、キーワードの後の文章情報、熟語、条件式は、前述の範囲特定データの場合に準ずる指定方法となる。
【0030】
Tで始まる1行目に移り、Tは翻訳特定データを示し、キーワードはand、標準目的語は、”及び、そして”であり、対応するキーワードの前・後の文章情報、熟語、条件式を指定する。翻訳制御は、”−等−”=等位接続詞であり、その前後の語句を、等位として、接続する。キーワードの前後の文章情報として、(a、aj、pron)nがあり、n(名詞)が必須であり、必須では無いが、その前に、a(冠詞)、aj(形容詞)、pron(代名詞)が存在し得ることを示す。次の前後各2行の2件の情報は、キーワードの前後の文章情報の例であり、いずれも、翻訳特定データandを特定するための情報の例である。その内の一つ、r−pn+(auv,adv)v+o/sは、先ずr−pn(関係代名詞)が来て、その後に、括弧内の、必須ではないが、auv=助動詞、adv=副詞が存在し得る事を示し、v=動詞は必須で、次に、必須では無いが、括弧内の、o/s=目的語・補語が存在し得る事を意味する。
【0031】
以上のごとき情報を判定の結果、その条件に合致した場合、andの前後の語句を、一方が他に従属する形では無く、等位で接続する。次に、次の行、doについて説明する。doの標準目的語の”する”に関して、 この場合、doの前に主語があり、後に目的語(補語)が続くはずであり、その為のキーワードの前・後の文章情報を設定している。即ち、この場合、前の部分において、n(名詞)は必須であり、a(冠詞)、aj(形容詞)、pron(代名詞)が括弧内にあるので、必須では無いが、存在し得る事を意味する。pronはnに置き換えることも可能。後の部分において、auv(助動詞)、adv(副詞)、v(動詞)が、必須では無いが存在し得る事を示す。
【0032】
次に続く行の、翻訳特定データ、is、may、の例は、doと同じ”ー述ー”指定であり、前記のdoの場合に準ずる。その次のtoの1行目は、to不定詞の場合であり、例えば、1行目はto go、(前に副詞を含む)not tosee等である。toの2行目は、名詞用法で、He began to laugh等のケースである。toの3・4行目は、疑問詞+to do形式の、whether to go(行くべきか)や、where to date(どこでデートするか)のような適用例である。
【0033】
toの5行目は、一般的な前置詞用法で、(本屋)へ、(10歳)まで、などの例である。次行は、theyの例で、代名詞として、その後に、必須ではないが、(副詞、助動)が続き、動詞、及び、その後に、名詞等が続く。次行のwithには、多くの前置詞表現があるが、ここでは、手段(道具)・材料(内容)・開始(終了)等で多用される、”で”の例をあげる。with *vingは、with+現在分詞の例である。次行のyouの1行目は、主語のyouで、その後に、動詞、名詞等が続く。youの2行目は、目的語のyouであり、指定の前後の語句情報で区別する。
【0034】
図12、図13は、一般辞書語句の例である。見出し欄の左端は、データ種別であり、この場合は、G(General)となる。この例では、同じ辞書記憶手段内に、前記の範囲特定データ、翻訳特定データと共に、この一般辞書語句を直接参照できる編成方法で記憶する。次の見出し語句は、一般辞書語句のキーワードである。この値を基にしてデータが編成・記憶される。次の品詞コードは、n(名詞)、pron(代名詞)、v(動詞)・・・等の品詞を区別する情報である。前記の範囲特定データや翻訳特定データの例における品詞区分と同じであるが、基本的な語句情報を保持するので、各処理段階で適時参照され、ここでは、vi(自動詞)、vt(他動詞)等の区別も成される。次の属性コードは、その語句が属する分野、特質、等を含み、その他の関連語句情報についての説明はここでは省略する。図12のGで始まる1行目に移り、Gは一般辞書語句である事を示し、見出し語句は,andで、品詞コードは、conj(接続詞)である。訳語は、品詞毎に、複数の意味を持つ場合が多く、入力された原語文章の内容を解析結果に基づいて、適切な訳を割り付ける必要があるが、本発明の方法では、実例ベースで、多義の重要語句を、範囲特定データ、及び、翻訳特定データとして、必要十分なアイテムを辞書に取込み、適切な目的語訳を期する。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、
原語文章データを入力する入力手段と、
見出し語句、品詞コード、訳語、属性その他情報を含む一般辞書語句、
及び、翻訳範囲特定のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、
及び、特定範囲翻訳のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、品詞特定のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる品詞特定データを、複数記憶する辞書記憶手段と、
入力手段から入力された原語文章データと、辞書記憶手段に記憶された一般辞書語句及び範囲特定データ及び翻訳特定データ及び品詞特定データを照合し、原語文章データの中に合致するデータがあるか否かを判定する判定手段と、
判定手段によって、範囲特定データと合致すると判定されたデータと、その他の範囲特定データ又は文頭又は文末の区間の語句を、翻訳特定データと合致のデータを含み、翻訳特定データと合致したデータから、その他の翻訳特定データと合致したデータ又は前記区間の冒頭又は区間の終わりまでの語句を、一般辞書語句及び翻訳特定データ及び品詞特定データを用いて、目的語に翻訳する翻訳手段と、
範囲特定データの訳語と、翻訳手段による翻訳結果を結び、範囲特定データ及び翻訳特定データの翻訳制御情報を用いて語順を調整し、編集して出力する文章編集出力手段を備える。
従って、接続詞等で結ばれ、文章が長く、翻訳が面倒な文章に対して、予め範囲特定データを設定して辞書記憶手段に登録し、入力された原語文章データと辞書記憶手段の登録内容を照合し、合致した範囲特定データによって翻訳範囲を特定し、当該範囲内の文章部分を、一般辞書語句と翻訳特定データと品詞特定データを活用して翻訳することにより、まず文章構成を適切に把握(理解)して、翻訳範囲を順次狭めて翻訳処理を進めるので、誤りの少ない翻訳結果が期待出来る。
【0036】
又、本発明によれば、
従属接続詞、関係代名詞、疑問代名詞、関係副詞、疑問副詞、疑問詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、
及び、等位接続詞、相関接続詞、固有名詞、固有名詞+動詞、固有名詞+助動詞、固有名詞+助動詞+動詞、代名詞、代名詞+動詞、代名詞+助動詞、代名詞+助動詞+動詞、助動詞+動詞、be・have・do動詞、動詞+固有名詞、動詞+代名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、前置詞、不定詞、分詞、動名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データを、複数記憶する辞書記憶手段を備える。
これにより、予め、範囲特定データ及び翻訳特定データを設定して辞書記憶手段に登録し、入力された原語文章データと辞書記憶手段の登録内容を照合し、合致した範囲特定データによって翻訳範囲を特定し、当該範囲内の文章部分を、一般辞書語句と翻訳特定データと品詞特定データを活用して翻訳することにより、実際の文章構成に対応して、誤りの少ない翻訳処理が期待出来る。
【0037】
又、本発明によれば、
翻訳範囲の特定のための範囲特定データ及び特定された範囲の語句を翻訳する翻訳特定データが、範囲特定データ及び翻訳特定データの前後にあるべき文章部分の中、前後の、範囲特定データ及び翻訳特定データを含み、文頭、文末までの、一部又は全部の語句の文章情報を含む。
これにより、原語文章データの内容を正しく判定するための、範囲特定データ及び翻訳特定データの情報を、識者の経験と知恵を活かした形で、予め辞書記憶手段内に登録し、入力文章内容の正しい把握を可能とする。
【0038】
又、本発明によれば、
品詞特定データが、品詞特定データの前後にあるべき文章部分の中、前後の、範囲特定データ及び翻訳特定データ及び品詞特定データを含み、文頭、文末までの、一部又は全部の語句の文章情報を含む。
従って、原語文章データの内容を正しく判定するための品詞特定データの情報を、識者の経験と知恵を活かした形で、予め辞書記憶手段内に登録し、入力文章内容の正しい把握を可能とする。
【0039】
又、本発明によれば、
原語文章データを入力する入力手段と、
見出し語句、品詞コード、訳語、属性その他情報を含む一般辞書語句、
及び、従属接続詞、関係代名詞、疑問代名詞、関係副詞、疑問副詞、疑問詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、
及び、等位接続詞、相関接続詞、固有名詞、固有名詞+助動詞と文字記号列と標準目的語訳、固有名詞+動詞、固有名詞+助動詞+動詞、代名詞、代名詞+動詞、代名詞+助動詞+動詞、助動詞+動詞、be・have・do動詞、動詞+固有名詞、動詞+代名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の、品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、前置詞、不定詞、分詞、動名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、品詞特定のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる品詞特定データを、複数記憶する辞書記憶手段と、
【0040】
入力された原語文章データと、辞書記憶手段に記憶された一般辞書語句及び範囲特定データ及び翻訳特定データ及び品詞特定データを突合せ、原語文章データの中に合致するデータがあるか否かを判定する判定手段と,
判定手段により、範囲特定データと合致すると判定されたデータと、その他の範囲特定データと合致すると判定されたデータ又は文頭又は文末の間の区間の語句の中、翻訳特定データと合致したデータを含み、翻訳特定データと合致したデータから、その他の翻訳特定データと合致したデータ又は前記区間の冒頭又は区間の終わりまでの語句を、一般辞書語句及び翻訳特定データ及び品詞特定データを用いて翻訳する翻訳手段と、
範囲特定データの訳語と、翻訳手段による翻訳結果を接合し 範囲特定データ及び翻訳特定データの翻訳制御情報を用いて語順を調整し、編集出力する文章編集出力手段を備えることを特徴とするテキスト翻訳装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
従って、接続詞等で結ばれ、文章が長く、翻訳が面倒な文章に対して、予め範囲特定データ及び翻訳特定データ及び品詞特定データを設定して、辞書記憶手段に登録し、入力された原語文章データと辞書記憶手段の記憶内容を照合し、合致した範囲特定データを用いて翻訳範囲を設定し、その範囲内の文章部分を、一般辞書語句と翻訳特定データと品詞特定データを活用して翻訳することにより、文章構成を適切に把握(理解)し、翻訳範囲を順次狭めて処理を進め、誤りの少ない翻訳結果を期待出来る。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のテキスト翻訳方法と装置を実現する処理装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の文章入力、範囲特定データの辞書索引、及び、変換特定データの有無を判定するフローである。
【図3】本発明の一実施例の範囲特定データの辞書索引結果の唯一(単一)判定、範囲特定の為の文章データの終了判定、及び、翻訳の為の特定データの辞書索引の初期処理のフローである。
【図4】本発明の一実施例の翻訳特定データの辞書索引処理、翻訳特定データを基にする翻訳対象の文章データの終了判定、及び、翻訳処理のフローである。
【図5】本発明の一実施例の翻訳特定データに基づく翻訳処理に関連して副詞を含む修飾語句の翻訳、動詞を含む翻訳特定データの目的語、補語に相当する語句の翻訳、それ以外の翻訳対象外の語句、主語+動詞、主語+助動詞+動詞の特定と翻訳、及び、翻訳結果が原語を含む場合の処理のフローである。
【図6】本発明の一実施例の範囲特定データの目的語と翻訳特定データとそれを含むかそれに続く語句の翻訳結果を結び付け、出力順位を調整して出力するフローである。
【図7】本発明の一実施例の補充特定データの判定と挿入処理のフローである。
【図8】本発明の一実施例の原語文章の例である。
【図9】本発明の一実施例の原語から目的語への変換の例である。
【図10】本発明の一実施例の特定データの例、その1である。
【図11】本発明の−実施例の特定データの例、その2である。
【図12】本発明の一実施例の一般辞書語句の例、その1である。
【図13】本発明の−実施例の一般辞書語句の例、その2である。
【符号の説明】
1 表示部
2 入力部
3 辞書記憶部
4 メモリー部
5 制御部
Claims (5)
- 原語文章データを入力する入力手段と、
見出し語句、品詞コード、訳語、属性その他情報を含む一般辞書語句、
及び、翻訳範囲特定のための見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、
及び、特定範囲翻訳のための見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、品詞特定のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる品詞特定データを、複数記憶する辞書記憶手段と、
前記入力手段から入力された原語文章データと、前記辞書記憶手段に記憶された一般辞書語句及び範囲特定データ及び翻訳特定データ及び品詞特定データの登録内容を照合し、原語文章データの中に合致するデータがあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記範囲特定データと合致すると判定されたデータと、その他の前記範囲特定データと合致すると判定されたデータ又は文頭又は文末の間の区間にある語句の中、前記翻訳特定データと合致のデータを含み、前記翻訳特定データと合致したデータから、その他の前記翻訳特定データと合致したデータ又は前記区間の冒頭又は前記区間の終わりまでの語句を、前記一般辞書語句及び前記翻訳特定データ及び前記品詞特定データを用いて、目的語に翻訳する翻訳手段と、
前記範囲特定データの訳語と、前記翻訳手段による翻訳結果を接合し、前記範囲特定データ及び翻訳特定データの翻訳制御情報を用いて語順を調整し、編集出力する文章編集出力手段を備えることを特徴とするテキスト翻訳装置。 - 前記請求項1に記載のテキスト翻訳装置に於て、
従属接続詞、関係代名詞、疑問代名詞、関係副詞、疑問副詞、疑問詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、及び、等位接続詞、相関接続詞、固有名詞、固有名詞+動詞、固有名詞+助動詞、固有名詞+助動詞+動詞、代名詞、代名詞+動詞、代名詞+助動詞、代名詞+助動詞+動詞、助動詞+動詞、be・have・do動詞、動詞+固有名詞、動詞+代名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、及び、前置詞、不定詞、分詞、動名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データを、複数記憶する辞書記憶手段を備えることを特徴とするテキスト翻訳装置。 - 前記請求項1に記載のテキスト翻訳装置に於て、
前記辞書記憶手段が記憶する前記範囲特定データ及び翻訳特定データが、前記範囲特定データ及び翻訳特定データの前後にあるべき文章部分の中、前後の、前記範囲特定データ及び前記翻訳特定データを含み、文頭、文末までの、一部又は全部の語句の文章情報を含む事を特徴とするテキスト翻訳装置。 - 前記請求項1に記載のテキスト翻訳装置に於て、
前記辞書記憶手段が記憶する前記品詞特定データが、その前後にあるべき文章部分の中、前後の、前記範囲特定データ及び前記翻訳特定データ及び前記品詞特定データを含み、文頭、文末までの、一部又は全部の語句の文章情報を含む事を特徴とするテキスト翻訳装置。 - 原語文章データを入力する入力手段と、
見出し語句、品詞コード、訳語、属性その他情報を含む一般辞書語句、
及び、従属接続詞、関係代名詞、疑問代名詞、関係副詞、疑問副詞、疑問詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる範囲特定データ、
及び、等位接続詞、相関接続詞、固有名詞、固有名詞+助動詞、固有名詞+動詞、固有名詞+助動詞+動詞、代名詞、代名詞+動詞、代名詞+助動詞+動詞、助動詞+動詞、be・have・do動詞、動詞+固有名詞、動詞+代名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、前置詞、不定詞、分詞、動名詞の、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる翻訳特定データ、
及び、品詞特定のための、見出し語句、訳語、翻訳制御情報、前後の文章部分の語句の品詞、条件式、熟語文字列を含む文章情報からなる品詞特定データを、複数記憶する辞書記憶手段と、
前記入力手段から入力された原語文章データと前記辞書記憶手段に記憶された前記一般辞書語句及び前記範囲特定データ及び前記翻訳特定データ及び前記品詞特定データを突き合わせ、原語文章データの中に合致するデータがあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記範囲特定データと合致すると判定されたデータと、その他の前記範囲特定データと合致すると判定されたデータ又は文頭又は文末の間の区間にある語句の中、前記翻訳特定データと合致したデータを含み、前記翻訳特定データと合致したデータから、その他の前記翻訳特定データと合致したデータ又は前記区間の冒頭又は前記区間の終わりまでの語句を、前記一般辞書語句及び前記翻訳特定データ及び前記品詞特定データを用い、目的語に翻訳する翻訳手段と、
前記範囲特定データの訳語と、前記翻訳手段による翻訳結果を接合し、前記範囲特定データ及び翻訳特定データの翻訳制御情報を用いて語順を調整し、編集出力する文章編集出力手段を備えることを特徴とするテキスト翻訳装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録した前記コンピュータで読みとり可能な記録媒体。
【0001】
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