JP4344155B2 - Surface-treated galvanized steel sheet and surface treatment liquid - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面処理亜鉛めっき鋼板および亜鉛めっき鋼板の表面処理液に関する技術分野に属し、特には、亜鉛めっき鋼板の耐食性を向上するための表面処理液、及び、この表面処理液を亜鉛めっき鋼板に塗布した表面処理亜鉛めっき鋼板に関する技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
亜鉛めっき鋼板等の金属板は保管時に大気中の水分などと反応し、表面に白錆が発生して外観を著しく損なうという問題を抱えている。このため、亜鉛めっき鋼板等の金属板の耐食性向上のために従来はクロメート処理が施されてきた。
【0003】
クロメート処理は処理液中に環境に有害なフッ化物イオン、クロム酸イオン等を含むため、環境負荷が大きく、また、皮膜中に含まれる6価クロムイオンの溶出が避けられないため、人体への有害性も懸念されている。このため、有害なイオンを含まない処理浴を用いて表面処理を行い、耐食性を有している新規なノンクロメート処理方法が切望されている。
【0004】
このようなノンクロメート処理については多数の報告がある。これらの中、リン酸マグネシウム塩とコロイダルシリカを主体とした発明としては、特開2000−79370号公報(特許文献1)、特開2000−144444号公報(特許文献2)、特開平11−315386号公報(特許文献3)に記載されたものなどがある。しかし、これらの発明においてはモリブデン酸の添加については言及されていないか、されていても実施例はなく、基本的には重リン酸マグネシウムとコロイダルシリカの組合せによるものであり、この組合せによるのでは耐食性が不十分であることが本発明者らの研究によって確認されている。更に、特開昭52−90435号公報(特許文献4)においては、ケイ酸を含む水溶液に、さらにリン酸イオン、モリブデン酸イオンなどを添加した処理液を用いる処理法が報告されているが、やはりこの処理液によるのでは耐食性は不十分であることが本発明者らの研究によって確認されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−79370号公報
【特許文献2】
特開2000−144444号公報
【特許文献3】
特開平11−315386号公報
【特許文献4】
特開昭52−90435号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、白錆発生等に対する耐食性を向上することができるノンクロメート処理技術、即ち、ノンクロメート処理液であって亜鉛めっき鋼板の耐食性を向上させることができる表面処理液、及び、ノンクロメート処理液による処理で得られると共に優れた耐食性を有する表面処理亜鉛めっき鋼板を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板および表面処理液は、請求項1記載の表面処理亜鉛めっき鋼板、請求項2記載の表面処理液としており、それは次のような構成としたものである。
【0008】
即ち、請求項1記載の表面処理亜鉛めっき鋼板は、亜鉛とマグネシウムのリン酸塩に、コロイダルシリカとモリブデン酸を含有し、それぞれの含有量が原子分率で、
2.0mMol/m2 ≦P≦8.0mMol/m2 、
1.0mMol/m2 ≦Zn≦6.0mMol/m2 、
0.5mMol/m2 ≦Mg≦2.0mMol/m2 、
0.5mMol/m2 ≦Si≦2.0mMol/m2 、
0.2mMol/m2 ≦Mo≦0.5mMol/m2
である皮膜が表面に形成されていることを特徴とする表面処理亜鉛めっき鋼板である。
【0009】
請求項2記載の表面処理液は、モリブデン酸イオン:0.02〜0.08Mol/L、マグネシウムイオン:0.15〜0.5Mol/L、リン酸イオンまたは重リン酸イオン:0.4〜1Mol/L、コロイダルシリカ:0.15〜0.5Mol/Lを含有し、pHが2〜3.5の水溶液である亜鉛めっき鋼板の表面処理液である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は例えば次のようにして実施する。
モリブデン酸イオン:0.02〜0.08Mol/L、Mgイオン(マグネシウムイオン):0.15〜0.5Mol/L、リン酸イオン又は重リン酸イオン:0.4〜1Mol/L、コロイダルシリカ:0.15〜0.5Mol/Lを含有し、pHが2〜3.5の水溶液を調製して準備する。この水溶液は、本発明に係る亜鉛めっき鋼板の表面処理液に相当する。
【0011】
上記水溶液(表面処理液)を亜鉛めっき鋼板に塗布した後、乾燥させる。そうすると、亜鉛めっき鋼板表面に皮膜が形成され、本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板が得られる。
【0012】
このような形態で本発明が実施される。以下、本発明について主にその作用効果を説明する。
【0013】
本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板は、前述のように、亜鉛とマグネシウムのリン酸塩に、コロイダルシリカとモリブデン酸を含有し、それぞれの含有量が原子分率で、
2.0mMol/m2 ≦P≦8.0mMol/m2 、
1.0mMol/m2 ≦Zn≦6.0mMol/m2 、
0.5mMol/m2 ≦Mg≦2.0mMol/m2 、
0.5mMol/m2 ≦Si≦2.0mMol/m2 、
0.2mMol/m2 ≦Mo≦0.5mMol/m2
である皮膜が表面に形成されている。
【0014】
この皮膜は、本発明に係る亜鉛めっき鋼板の表面処理液を塗布し乾燥することにより形成することができる。この表面処理液はノンクロメート処理液である。この皮膜は防食機能に優れており、このため、この皮膜が形成された本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板は、優れた耐食性を有する。
【0015】
従って、本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板は、ノンクロメート処理液による処理で得られると共に優れた耐食性を有する。
【0016】
本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板における組成物の作用効果とその含有量の影響等について、以下、説明する。
【0017】
コロイダルシリカについては、腐食環境中で亜鉛が腐食する場合にカソードでシリカが溶出し該溶出シリカがアノードで溶出亜鉛と不溶性化合物を形成することにより、亜鉛の溶出を抑制する作用効果がある。Siの原子分率で、Si<0.5mMol/m2 とした場合では、前記効果は不十分であり、一方、Si>2.0mMol/m2 とした場合では、皮膜に微細なクラックが発生して耐食性がかえって低下する。
【0018】
モリブデン酸については、リン酸マグネシウム−リン酸亜鉛混合皮膜を補強する働きを持ち、また、亜鉛の溶解に対するインヒビターとして働く。更に、リン酸イオンおよびマグネシウムイオンと反応し、Mg3[P(Mo12O40)2]に代表される水溶性のヘテロポリモリブデン酸塩を皮膜中に形成する。このイオンは、湿潤環境などの腐食環境で溶解して移動できるため、腐食が生ずるとアノード領域で溶解した亜鉛イオンと反応して不溶性のZnMoO4を形成することにより、亜鉛イオンを皮膜中に固定化して白錆の発生を抑制することができる。Moの原子分率で、Mo<0.2mMol/m2 とした場合では、前記のような効果は不十分であり、Mo>0.5mMol/m2 とした場合では、前記のような効果は飽和する。
【0019】
リン酸、マグネシウム、亜鉛については、処理浴中のマグネシウムと、亜鉛めっきが溶解されて生ずる亜鉛イオンが反応して、不溶性のリン酸塩化合物を形成し、その際にコロイダルシリカを皮膜中に固定化する。更に、前記のように(モリブデン酸の作用効果の説明の個所で述べたように)、マグネシウムイオンは皮膜中でヘテロポリモリブデン酸塩を安定に存在させるために必要不可欠であり、また、これらの組合せにより従来技術(従来のノンクロメート処理技術)の場合よりも優れた耐食性を発揮する。P、Mg、Znの原子分率で、P<2.0mMol/m2 、Mg<0.5mMol/m2 、Zn<1.0mMol/m2 の1種以上とした場合では、コロイダルシリカを保持するための十分な皮膜が得られない。P>8.0mMol/m2 、Mg>2.0mMol/m2 、Zn>6.0mMol/m2 の1種以上とした場合では、下記の理由により耐食性が悪化する。
【0020】
リン酸の場合については、皮膜中に易溶解成分が増加するため耐食性が悪化する。マグネシウムの場合については、皮膜中にリン酸マグネシウムではなく水酸化マグネシウムなどのリン酸塩よりも溶解度が大きな塩が形成されるため、耐食性が悪化する。亜鉛の場合については、リン酸亜鉛の結晶が成長してコロイダルシリカの保持性が低下するとともに、皮膜全体が粗となるため、耐食性が悪化する。
【0021】
なお、金属イオンについては、含有されるモリブデン酸、Mgの金属イオンの含有量以下の含有量である。
【0022】
前記の作用効果は表面処理皮膜の表面にさらに有機樹脂皮膜が形成されても有効である。このような場合は、例えば以下に示す方法などにより、その皮膜成分を求めることができる。
【0023】
即ち、有機皮膜が形成されたままの試料を酸などで溶解して溶出したリン酸、モリブデン酸、マグネシウムの単位面積当りのモル分率〔それぞれM(P),M(Mo),M(Mg),M(Si)〕を求める。
【0024】
皮膜に含まれる亜鉛の量(Zn)は亜鉛めっき鋼板からの溶出量と区別するため、次の方法で求める。有機溶媒などにより有機皮膜を除去し、XPS(X線光電子分光)測定により、亜鉛のピークが金属亜鉛に相当するピークとなるまで、表面から酸素、亜鉛、モリブデン、リン、マグネシウム、シリコンの原子濃度プロファイルを求める。表面処理皮膜の厚さは、モリブデン、リン、マグネシウムまたはシリコンの原子濃度がそれぞれの最大値の1/2となる深さのうち最大のものとする。モリブデンの原子濃度プロファイルを深さ方向に積分して、皮膜中に含まれるモリブデン濃度C(Mo)を求める。同様に表面から皮膜厚さまでの範囲で亜鉛の原子濃度プロファイルを積分した値をC(Zn)とし、下記式にしたがって亜鉛の量M(Zn)を算出する。
M(Zn)=C(Zn)/C(Mo)×M(Mo)
【0025】
皮膜中のシリカの量M(SiO2 )は上記XPSにおいてシリコンのピークをピーク分離することにより全Si量に対するSiO2 に相当するシリコンの割合わ求め、上記M(Si)に乗ずることにより求める。
【0026】
本発明に係る亜鉛めっき鋼板の表面処理液は、前述のように、モリブデン酸イオン:0.02〜0.08Mol/L、Mgイオン(マグネシウムイオン):0.15〜0.5Mol/L、リン酸イオンまたは重リン酸イオン:0.4〜1Mol/L、コロイダルシリカ:0.15〜0.5Mol/Lを含有し、pHが2〜3.5の水溶液である。この表面処理液によれば、前述の本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板を得ることができる。即ち、この表面処理液を亜鉛めっき鋼板に塗布し乾燥することにより、本発明の表面処理亜鉛めっき鋼板に係る皮膜を表面に形成することができ、それにより、本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板が得られる。
【0027】
本発明に係る亜鉛めっき鋼板の表面処理液における組成物等の数値限定理由と組成物含有量の影響等について、以下、説明する。
【0028】
リン酸イオン(または重リン酸イオン):0.4Mol/L未満とした場合には、皮膜が形成されない。マグネシウムイオン:0.15Mol/L未満とした場合にも、同様に皮膜が形成されない。モリブデン酸イオン:0.02Mol/L未満とした場合にも、同様に皮膜が形成されない。一方、リン酸イオン(または重リン酸イオン):1Mol/L超、マグネシウムイオン:0.5Mol/L超、モリブデン酸イオン:0.08Mol/L超の1種以上とした場合には、リン酸イオン、マグネシウムイオン、モリブデン酸イオンなどが反応して沈殿が生じて、処理浴とならない。
【0029】
コロイダルシリカについては、0.15Mol/L未満とした場合には、得られる皮膜のコロイダルシリカの含有量がSiの原子分率で0.5mMol/m2 未満となり、本発明の表面処理亜鉛めっき鋼板に係る組成の皮膜が得られない。コロイダルシリカ:0.5Mol/L超とした場合には、皮膜中に含有されるコロイダルシリカ量がSiの原子分率で2.0mMol/m2 を超え、皮膜中にクラックが生じて耐食性が低下する。
【0030】
pHについては、pH2未満とした場合には、亜鉛が過剰に溶解され、リン酸亜鉛主体の皮膜となり、このため耐食性が低下する。pH3.5超とした場合には、反応性が低下し、皮膜中の亜鉛が不足し、かつ、水酸化マグネシウムが生じて、耐食性が低下する。
【0031】
本発明において、リン酸イオンはリン酸基を含むイオンの総称であり、リン酸イオンとしては通常のリン酸イオンの他、重リン酸イオンやポリリン酸イオンでもよい。
【0032】
亜鉛めっき鋼板(表面処理亜鉛めっき鋼板の母材、即ち、表面処理液が塗布される前の亜鉛めっき鋼板)としては、純亜鉛めっき鋼板すなわち非合金系亜鉛めっき鋼板(めっき層:亜鉛)の他、合金亜鉛めっき鋼板(めっき層:亜鉛合金)を用いることができる。合金亜鉛めっき鋼板としては、Zn−Al合金めっき鋼板等を挙げることができる。
【0033】
本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板の皮膜において、前述の組成物の他に、不可避的に、S等のカルコゲナイド、Cl等のハロゲンの量がPを超えない範囲で含まれてもよい。また、Zn、Mg、Mo以外の金属については、0.2mMol/m2 以下の量で含まれてもよく、また、皮膜中のZn、Mg、Moの含有量の最小値を超えない範囲で含まれてもよい。
【0034】
mMol/m2 は、表面処理亜鉛めっき鋼板1m2 あたり(即ち、皮膜の表面積1m2 あたり)の原子分率(mMol)である。例えば、皮膜中のモリブデン酸の含有量が、Moの原子分率で、0.2mMol/m2 ≦Mo≦0.5mMol/m2 の場合、皮膜の表面積1m2 あたり(即ち、表面処理亜鉛めっき鋼板1m2 あたり)のMo量が0.2mMol以上、0.5mMol以下であることを意味する。
【0035】
【実施例】
本発明の実施例および比較例を以下説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0036】
モリブデン酸アンモニウム、リン酸Mg第二・三水和物を水に添加して溶解した後、コロイダルシリカ(日産化学社製「ST-O」)を添加し、しかる後、リン酸水溶液またはアンモニア水溶液を添加してpH調整を行い、これにより、亜鉛めっき鋼板の表面処理液を得た。このとき、リン酸水溶液は、リン酸(和光純薬工業株式会社製、特級)に水を混合して調製した。
【0037】
電気亜鉛めっき鋼板(純亜鉛めっき鋼板すなわち非合金系亜鉛めっき鋼板)をファインクリーナー(日本ペイント製)により脱脂した後、前記表面処理液をスプレーし、次いでローラーで余分な表面処理液を絞って除去した後、100℃で乾燥して皮膜を形成した。これにより、表面処理亜鉛めっき鋼板を得た。
【0038】
このようにして得られた表面処理亜鉛めっき鋼板から試料を採取し、その試料のSi付着量を島津製の蛍光X線測定装置にて評価し、表面処理液の濃度を調整して目的の付着量とした。コロイダルシリカによるSi量は、XPSによりSiO2中のSiと計算中のSiの比を求め、これと蛍光X線から得られたSi量から求めた。ただし、Si付着量を変化させるNo.15 〜18についてはNo.1の希釈率を適用した。組成については同様に蛍光X線により評価した。
【0039】
含有成分については直径25.4mmの範囲を5点測定し、さらにコロイダルシリカについてはXPSにより直径5mmの部分を測定してSiO2成分の割合を求めた。
【0040】
前記表面処理亜鉛めっき鋼板から採取した試料を用いて、SST試験(塩水濃度:5%、35℃の塩水噴霧試験)を行った。耐食性は、SST試験において白錆発生率が5%となる時間で評価し、12時間以下を×(耐食性不良)、12〜24時間を△(×よりは良いものの耐食性不充分)、24時間以上を○(耐食性良好)、48時間以上を◎(優:○よりも優れる)とした。
【0041】
上記耐食性試験(SST試験)の結果を、表面処理液の組成および表面処理亜鉛めっき鋼板の皮膜の組成とともに表1〜3に示す。
【0042】
リン酸イオン、Mgイオン、モリブデン酸イオンの1種以上が本発明に係る亜鉛めっき鋼板の表面処理液の組成の上限値を超えている場合は、表面処理液(処理浴)に沈殿が生じて処理できなかった。即ち、リン酸イオン:1Mol/L超、Mgイオン:0.5Mol/L超、モリブデン酸イオン:0.08Mol/L超のいずれかの場合、または、2種以上の場合には、表面処理液に沈殿が生じて処理できなかった。
【0043】
その他の比較例においては、このようなことがなく、処理はできたが、耐食性が×(耐食性不良)または△(×よりは良いものの耐食性不充分)であった。特に、Mgイオン、モリブデン酸イオンが不足する場合、即ち、Mgイオン:0.15Mol/L未満、及び/又は、モリブデン酸イオン:0.02Mol/L未満の場合には、著しい耐食性の劣化が生じ、耐食性が悪い。なお、No.23 のものは、特開昭52−90435号公報(特許文献4)に記載されたノンクロメート処理方法によるものの一例に相当する。No.25 〜26のものは、特開2000−144444号公報(特許文献2)に記載されたノンクロメート処理方法によるものの一例に相当する。
【0044】
これに対して、本発明の実施例の場合には、耐食性が○(耐食性良好)または◎(優:○よりも優れる)であった。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る表面処理亜鉛めっき鋼板は、ノンクロメート処理液による処理で得られると共に優れた耐食性を有し、このため、その製造に際して環境負荷を小さくすることができ、また、6価クロムイオンの溶出がなく、それによる有害性を改善することができるという効果を奏する。
【0048】
本発明に係る亜鉛めっき鋼板の表面処理液はノンクロメート処理液であって、この表面処理液によれば、ノンクロメート処理によって亜鉛めっき鋼板の耐食性を向上させることができ、優れた耐食性を有する表面処理亜鉛めっき鋼板を得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention belongs to a technical field relating to a surface-treated galvanized steel sheet and a surface-treated liquid for a galvanized steel sheet, and in particular, a surface-treated liquid for improving the corrosion resistance of a galvanized steel sheet, and the surface-treated liquid as a galvanized steel sheet Belongs to the technical field related to the surface-treated galvanized steel sheet coated on the surface.
[0002]
[Prior art]
A metal plate such as a galvanized steel plate has a problem that it reacts with moisture in the atmosphere at the time of storage, and white rust is generated on the surface and the appearance is remarkably impaired. For this reason, in order to improve the corrosion resistance of metal plates such as galvanized steel plates, chromate treatment has been conventionally performed.
[0003]
Since chromate treatment contains fluoride ions and chromate ions that are harmful to the environment in the treatment solution, it has a large environmental impact, and elution of hexavalent chromium ions contained in the film is inevitable. Hazard is also a concern. For this reason, a novel non-chromate treatment method that performs surface treatment using a treatment bath that does not contain harmful ions and has corrosion resistance is desired.
[0004]
There are many reports on such non-chromate treatment. Among these, as an invention mainly composed of magnesium phosphate salt and colloidal silica, JP-A 2000-79370 (Patent Document 1), JP-A 2000-144444 (Patent Document 2), JP-A 11-315386. And the like described in Japanese Patent Publication (Patent Document 3). However, in these inventions, the addition of molybdic acid is not mentioned, or there is no example, but it is basically a combination of magnesium biphosphate and colloidal silica. Thus, it has been confirmed by the present inventors that the corrosion resistance is insufficient. Furthermore, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 52-90435 (Patent Document 4), a treatment method using a treatment solution in which phosphate ions, molybdate ions and the like are further added to an aqueous solution containing silicic acid is reported. It has been confirmed by the present inventors that the corrosion resistance is insufficient with this treatment liquid.
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2000-79370 A [Patent Document 2]
JP 2000-144444 A [Patent Document 3]
JP-A-11-315386 [Patent Document 4]
Japanese Patent Laid-Open No. 52-90435
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made paying attention to such circumstances, and the object thereof is a non-chromate treatment technique capable of improving the corrosion resistance against white rust generation, that is, a non-chromate treatment solution which is galvanized. An object of the present invention is to provide a surface-treated galvanized steel sheet that is obtained by a treatment with a surface treatment solution capable of improving the corrosion resistance of a steel plate and a non-chromate treatment solution and has excellent corrosion resistance.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the surface-treated galvanized steel sheet and the surface treatment liquid according to the present invention are the surface-treated galvanized steel sheet according to claim 1 and the surface treatment liquid according to claim 2, which are as follows. It is a configuration.
[0008]
That is, the surface-treated galvanized steel sheet according to claim 1 contains colloidal silica and molybdic acid in zinc and magnesium phosphate, each content is in atomic fraction,
2.0 mMol / m 2 ≦ P ≦ 8.0 mMol / m 2 ,
1.0 mMol / m 2 ≦ Zn ≦ 6.0 mMol / m 2 ,
0.5 mMol / m 2 ≦ Mg ≦ 2.0 mMol / m 2 ,
0.5 mMol / m 2 ≦ Si ≦ 2.0 mMol / m 2 ,
0.2 mMol / m 2 ≦ Mo ≦ 0.5 mMol / m 2
A surface-treated galvanized steel sheet characterized by having a film formed on the surface.
[0009]
The surface treatment liquid according to claim 2 is molybdate ions: 0.02 to 0.08 mol / L, magnesium ions: 0.15 to 0.5 mol / L, phosphate ions or heavy phosphate ions: 0.4 to 1 Mol / L, colloidal silica: A surface treatment solution for a galvanized steel sheet, which is an aqueous solution containing 0.15 to 0.5 Mol / L and having a pH of 2 to 3.5.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is implemented, for example, as follows.
Molybdate ion: 0.02 to 0.08 Mol / L, Mg ion (magnesium ion): 0.15 to 0.5 Mol / L, phosphate ion or heavy phosphate ion: 0.4 to 1 Mol / L, colloidal silica : Prepare and prepare an aqueous solution containing 0.15-0.5 Mol / L and having a pH of 2-3.5. This aqueous solution corresponds to the surface treatment liquid for the galvanized steel sheet according to the present invention.
[0011]
After apply | coating the said aqueous solution (surface treatment liquid) to a galvanized steel plate, it is made to dry. Then, a film is formed on the surface of the galvanized steel sheet, and the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention is obtained.
[0012]
The present invention is implemented in such a form. Hereinafter, the effects of the present invention will be mainly described.
[0013]
As described above, the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention contains colloidal silica and molybdic acid in zinc and magnesium phosphates, each content is an atomic fraction,
2.0 mMol / m 2 ≦ P ≦ 8.0 mMol / m 2 ,
1.0 mMol / m 2 ≦ Zn ≦ 6.0 mMol / m 2 ,
0.5 mMol / m 2 ≦ Mg ≦ 2.0 mMol / m 2 ,
0.5 mMol / m 2 ≦ Si ≦ 2.0 mMol / m 2 ,
0.2 mMol / m 2 ≦ Mo ≦ 0.5 mMol / m 2
Is formed on the surface.
[0014]
This film can be formed by applying and drying the surface treatment liquid of the galvanized steel sheet according to the present invention. This surface treatment liquid is a non-chromate treatment liquid. This film has an excellent anticorrosion function. Therefore, the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention on which this film is formed has excellent corrosion resistance.
[0015]
Therefore, the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention is obtained by treatment with a non-chromate treatment solution and has excellent corrosion resistance.
[0016]
The effect of the composition in the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention and the influence of the content thereof will be described below.
[0017]
As for colloidal silica, when zinc corrodes in a corrosive environment, the silica is eluted at the cathode, and the eluted silica forms an insoluble compound with the eluted zinc at the anode. When the Si atomic fraction is Si <0.5 mMol / m 2 , the above effect is insufficient. On the other hand, when Si> 2.0 mMol / m 2 , fine cracks are generated in the film. As a result, the corrosion resistance decreases.
[0018]
Molybdic acid functions to reinforce the magnesium phosphate-zinc phosphate mixed film and also acts as an inhibitor against zinc dissolution. Furthermore, it reacts with phosphate ions and magnesium ions to form water-soluble heteropolymolybdate represented by Mg 3 [P (Mo 12 O 40 ) 2 ] in the film. Since these ions can be dissolved and moved in a corrosive environment such as a humid environment, when the corrosion occurs, they react with zinc ions dissolved in the anode region to form insoluble ZnMoO 4, thereby fixing the zinc ions in the film. And the occurrence of white rust can be suppressed. When Mo <0.2 mMol / m 2 in terms of the atomic fraction of Mo, the above effect is insufficient, and when Mo> 0.5 mMol / m 2 , the above effect is not achieved. Saturates.
[0019]
For phosphoric acid, magnesium, and zinc, magnesium in the treatment bath reacts with zinc ions generated by the dissolution of the zinc plating to form an insoluble phosphate compound. At that time, colloidal silica is fixed in the film. Turn into. Furthermore, as mentioned above (as described in the description of the effect of molybdic acid), magnesium ions are essential for the stable presence of heteropolymolybdate in the coating, and combinations thereof. As a result, corrosion resistance superior to that of the conventional technology (conventional non-chromate treatment technology) is exhibited. Colloidal silica is retained when the atomic fraction of P, Mg and Zn is one or more of P <2.0 mMol / m 2 , Mg <0.5 mMol / m 2 and Zn <1.0 mMol / m 2. Insufficient film to obtain When one or more of P> 8.0 mMol / m 2 , Mg> 2.0 mMol / m 2 , Zn> 6.0 mMol / m 2 , the corrosion resistance deteriorates for the following reasons.
[0020]
In the case of phosphoric acid, corrosion resistance deteriorates due to an increase in easily soluble components in the film. In the case of magnesium, a corrosion salt is deteriorated because a salt having higher solubility than a phosphate such as magnesium hydroxide is formed in the film instead of magnesium phosphate. In the case of zinc, the crystal of zinc phosphate grows and the colloidal silica retainability decreases, and the entire coating becomes rough, so that the corrosion resistance deteriorates.
[0021]
In addition, about metal ion, it is content below the content of the metal ion of molybdate and Mg contained.
[0022]
The above effects are effective even if an organic resin film is further formed on the surface of the surface treatment film. In such a case, the film component can be obtained by, for example, the following method.
[0023]
That is, the molar fractions per unit area of phosphoric acid, molybdic acid, and magnesium eluted by dissolving a sample with an organic film formed with acid or the like [respectively M (P), M (Mo), M (Mg ), M (Si)].
[0024]
The amount of zinc (Zn) contained in the film is determined by the following method in order to distinguish it from the amount of elution from the galvanized steel sheet. Remove the organic film with an organic solvent, etc., and measure the atomic concentration of oxygen, zinc, molybdenum, phosphorus, magnesium, silicon from the surface until the peak of zinc becomes a peak corresponding to zinc metal by XPS (X-ray photoelectron spectroscopy) measurement. Ask for a profile. The thickness of the surface treatment film is the maximum of the depths at which the atomic concentration of molybdenum, phosphorus, magnesium or silicon is ½ of the maximum value. The molybdenum concentration C (Mo) contained in the film is obtained by integrating the atomic concentration profile of molybdenum in the depth direction. Similarly, the value obtained by integrating the atomic concentration profile of zinc in the range from the surface to the film thickness is C (Zn), and the amount M (Zn) of zinc is calculated according to the following formula.
M (Zn) = C (Zn) / C (Mo) × M (Mo)
[0025]
The amount of silica M (SiO 2 ) in the film is obtained by determining the ratio of silicon corresponding to SiO 2 with respect to the total Si amount by peak-separating the silicon peak in the XPS and multiplying it by M (Si).
[0026]
As described above, the surface treatment liquid for the galvanized steel sheet according to the present invention is molybdate ions: 0.02-0.08 Mol / L, Mg ions (magnesium ions): 0.15-0.5 Mol / L, phosphorus It is an aqueous solution containing acid ions or heavy phosphate ions: 0.4 to 1 mol / L, colloidal silica: 0.15 to 0.5 mol / l, and having a pH of 2 to 3.5. According to this surface treatment liquid, the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention can be obtained. That is, by applying this surface treatment liquid to a galvanized steel sheet and drying it, a film according to the surface-treated galvanized steel sheet of the present invention can be formed on the surface, whereby the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention. Is obtained.
[0027]
The reasons for limiting the numerical values of the composition and the like in the surface treatment liquid of the galvanized steel sheet according to the present invention and the influence of the composition content will be described below.
[0028]
Phosphate ion (or heavy phosphate ion): When less than 0.4 mol / L, no film is formed. Similarly, when the magnesium ion is less than 0.15 Mol / L, no film is formed. When the molybdate ion is less than 0.02 mol / L, no film is formed in the same manner. On the other hand, phosphoric acid (or heavy phosphate ion): more than 1 mol / L, magnesium ion: more than 0.5 mol / L, molybdate ion: more than 0.08 mol / L, phosphoric acid Ions, magnesium ions, molybdate ions, etc. react with each other to cause precipitation, so that the treatment bath does not work.
[0029]
For colloidal silica, when the content is less than 0.15 mol / L, the content of colloidal silica in the resulting coating is less than 0.5 mMol / m 2 in terms of the atomic fraction of Si, and the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention. A film having a composition according to the above cannot be obtained. Colloidal silica: When 0.5 mol / L is exceeded, the amount of colloidal silica contained in the film exceeds 2.0 mMol / m 2 in terms of the atomic fraction of Si, resulting in cracks in the film and reduced corrosion resistance. To do.
[0030]
When the pH is less than 2, the zinc is excessively dissolved to form a zinc phosphate-based film, resulting in a decrease in corrosion resistance. When the pH is over 3.5, the reactivity is lowered, the zinc in the film is insufficient, and magnesium hydroxide is produced, which lowers the corrosion resistance.
[0031]
In the present invention, phosphate ions are a general term for ions containing a phosphate group, and phosphate ions may be normal phosphate ions, heavy phosphate ions, or polyphosphate ions.
[0032]
As galvanized steel sheet (base material of surface-treated galvanized steel sheet, that is, galvanized steel sheet before the surface treatment liquid is applied), in addition to pure galvanized steel sheet, that is, non-alloy galvanized steel sheet (plating layer: zinc) An alloy galvanized steel sheet (plating layer: zinc alloy) can be used. Examples of alloy galvanized steel sheets include Zn-Al alloy plated steel sheets.
[0033]
In the film of the surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention, in addition to the aforementioned composition, the amount of chalcogenide such as S and halogen such as Cl may be included in a range not exceeding P. Further, metals other than Zn, Mg, and Mo may be included in an amount of 0.2 mMol / m 2 or less, and within a range not exceeding the minimum content of Zn, Mg, and Mo in the film. May be included.
[0034]
mMol / m 2 is the surface-treated zinc-plated steel sheet 1m per 2 (i.e., the surface area of the coating 1m per 2) atomic percent of (mMol). For example, the content of molybdate in the film is, in atomic percent of Mo, when the 0.2mMol / m 2 ≦ Mo ≦ 0.5mMol / m 2, the surface area 1m per second film (i.e., surface-treated zinc-plated It means that the amount of Mo per steel plate (m 2 ) is 0.2 mMol or more and 0.5 mMol or less.
[0035]
【Example】
Examples of the present invention and comparative examples will be described below. In addition, this invention is not limited to this Example.
[0036]
Ammonium molybdate and Mg phosphoric acid Mg trihydrate are added and dissolved in water, then colloidal silica (Nissan Chemical "ST-O") is added, and then phosphoric acid aqueous solution or ammonia aqueous solution Was added to adjust the pH, thereby obtaining a surface treatment solution for the galvanized steel sheet. At this time, the phosphoric acid aqueous solution was prepared by mixing water with phosphoric acid (made by Wako Pure Chemical Industries, Ltd., special grade).
[0037]
Electrogalvanized steel sheet (pure galvanized steel sheet, that is, non-alloy galvanized steel sheet) is degreased with a fine cleaner (manufactured by Nippon Paint), sprayed with the surface treatment liquid, and then squeezed and removed the excess surface treatment liquid with a roller. And dried at 100 ° C. to form a film. Thereby, a surface-treated galvanized steel sheet was obtained.
[0038]
A sample is collected from the surface-treated galvanized steel sheet thus obtained, and the amount of Si deposited on the sample is evaluated with a fluorescent X-ray measuring device manufactured by Shimadzu. The amount. The amount of Si by colloidal silica was determined from the ratio of Si in SiO 2 and Si being calculated by XPS, and from the amount of Si obtained from fluorescent X-rays. However, the dilution rate of No. 1 was applied to Nos. 15 to 18 that change the Si adhesion amount. The composition was similarly evaluated by fluorescent X-ray.
[0039]
For the contained component, 5 points in the range of 25.4 mm in diameter were measured, and for colloidal silica, the portion of 5 mm in diameter was measured by XPS to determine the ratio of the SiO 2 component.
[0040]
Using a sample collected from the surface-treated galvanized steel sheet, an SST test (salt water concentration: 5%, 35 ° C. salt spray test) was performed. Corrosion resistance is evaluated at the time when the white rust occurrence rate is 5% in the SST test. X is 12 hours or less (poor corrosion resistance), △ 12 to 24 hours is △ (it is better than x, but corrosion resistance is insufficient), 24 hours or more Was evaluated as ○ (good corrosion resistance), and 48 hours or longer was evaluated as ◎ (excellent: better than ○).
[0041]
The results of the corrosion resistance test (SST test) are shown in Tables 1 to 3 together with the composition of the surface treatment liquid and the composition of the film of the surface-treated galvanized steel sheet.
[0042]
When at least one of phosphate ion, Mg ion, and molybdate ion exceeds the upper limit of the composition of the surface treatment solution for the galvanized steel sheet according to the present invention, precipitation occurs in the surface treatment solution (treatment bath). Could not process. That is, in the case of any one of phosphate ions: more than 1 mol / L, Mg ions: more than 0.5 mol / L, molybdate ions: more than 0.08 mol / L, or two or more kinds, the surface treatment solution Could not be processed due to precipitation.
[0043]
In other comparative examples, this was not the case and the treatment was possible, but the corrosion resistance was x (corrosion resistance was poor) or Δ (which was better than x but insufficient in corrosion resistance). In particular, when Mg ions and molybdate ions are insufficient, that is, when Mg ions are less than 0.15 mol / L and / or molybdate ions are less than 0.02 mol / L, significant corrosion resistance deterioration occurs. The corrosion resistance is bad. Note that No. 23 corresponds to an example of the non-chromate treatment method described in JP-A-52-90435 (Patent Document 4). The thing of No.25-26 is corresponded to an example by the nonchromate processing method described in Unexamined-Japanese-Patent No. 2000-144444 (patent document 2).
[0044]
On the other hand, in the examples of the present invention, the corrosion resistance was ◯ (good corrosion resistance) or ◎ (excellent: better than ○).
[0045]
[Table 1]
[0046]
[Table 2]
[0047]
【The invention's effect】
The surface-treated galvanized steel sheet according to the present invention is obtained by treatment with a non-chromate treatment solution and has excellent corrosion resistance. Therefore, the environmental load can be reduced in the production thereof, and hexavalent chromium ions can be reduced. There is no elution, and there is an effect that the harmfulness caused thereby can be improved.
[0048]
The surface treatment liquid for the galvanized steel sheet according to the present invention is a non-chromate treatment liquid. According to this surface treatment liquid, the corrosion resistance of the galvanized steel sheet can be improved by the non-chromate treatment, and the surface has excellent corrosion resistance. A treated galvanized steel sheet can be obtained.
Claims (2)
2.0mMol/m2 ≦P≦8.0mMol/m2 、
1.0mMol/m2 ≦Zn≦6.0mMol/m2 、
0.5mMol/m2 ≦Mg≦2.0mMol/m2 、
0.5mMol/m2 ≦Si≦2.0mMol/m2 、
0.2mMol/m2 ≦Mo≦0.5mMol/m2
である皮膜が表面に形成されていることを特徴とする表面処理亜鉛めっき鋼板。Contains zinc and magnesium phosphates, colloidal silica and molybdic acid, each content is atomic fraction,
2.0 mMol / m 2 ≦ P ≦ 8.0 mMol / m 2 ,
1.0 mMol / m 2 ≦ Zn ≦ 6.0 mMol / m 2 ,
0.5 mMol / m 2 ≦ Mg ≦ 2.0 mMol / m 2 ,
0.5 mMol / m 2 ≦ Si ≦ 2.0 mMol / m 2 ,
0.2 mMol / m 2 ≦ Mo ≦ 0.5 mMol / m 2
A surface-treated galvanized steel sheet, characterized in that a film is formed on the surface.
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