JP4338837B2

JP4338837B2 - Insecticide composition

Info

Publication number: JP4338837B2
Application number: JP22495599A
Authority: JP
Inventors: 健水楢
Original assignee: Fumakilla Ltd
Current assignee: Fumakilla Ltd
Priority date: 1999-08-09
Filing date: 1999-08-09
Publication date: 2009-10-07
Anticipated expiration: 2019-08-09
Also published as: JP2001048702A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は害虫駆除を目的とする殺虫剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
害虫駆除を目的とする殺虫剤組成物には油剤、乳剤等がある。かかる剤型の違いにかかわらず、殺虫剤成分を溶解希釈させるために溶剤が使用されている。
従来より溶剤としては、石油、キシロール等の各種溶剤がその溶解性能に応じて使用されている。昨今、害虫駆除を目的とする殺虫剤組成物はその臭いの少ないものの要望が高く、臭いの強いキシロールや芳香族化合物を含む石油系溶剤は敬遠されつつある。臭いの低い溶剤としては芳香族化合物を含まない石油系溶剤、例えば、パラフィン系又はイソパラフィン系石油等が利用されている。
【０００３】
ところが殺虫剤成分の中には芳香族化合物を含まない石油系溶剤には溶解しにくいか、ほとんど溶解しないものがあり、かかる殺虫剤成分を用いて臭いの少ない殺虫剤組成物を製造する際の障害となっている。
例えば、有機リン系殺虫剤であるスミチオンは芳香族を含まない石油系溶剤にはほとんど溶解せず、アルキルベンゼン等の芳香族溶剤を溶解補助剤として使用し製剤化されている。
【０００４】
一方、同じ有機リン系殺虫剤としてＤＤＶＰがある。ＤＤＶＰは単独製剤に限らず各種混合製剤にも適用できる。ＤＤＶＰを含む混合製剤は数多く市場に流通している。具体例を挙げればスミチオンＤＤＶＰ油剤／乳剤、ダイアジノンＤＤＶＰ油剤／乳剤、バイテックスＤＤＶＰ油剤／乳剤、サフロチンＤＤＶＰ油剤／乳剤等が挙げられる。混合製剤が多いことはそれだけ有用な用途があることを示しており、殺虫剤の中で重要な位置を占めている。
このようなＤＤＶＰには、溶解性が悪いという製剤上の欠点がある。即ち、ＤＤＶＰは芳香族化合物を含有する石油系溶剤には溶解するが、芳香族化合物を含まない石油系溶剤にはほとんど溶解しない。それだけでなく、ＤＤＶＰはアルキルベンゼン等の芳香族溶剤にも溶解しにくい。このようなＤＤＶＰの溶解性は、溶剤臭、石油臭の少ない殺虫剤組成物を提供する際の障害となっている。したがって、ＤＤＶＰを含有する殺虫剤組成物を製剤する際の溶剤選択には著しい制約があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ＤＤＶＰを殺虫成分とする、臭気の弱い殺虫剤組成物を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ＤＤＶＰを効率良く溶解させ、かつ臭いの少ない殺虫剤組成物を提供すべく研究を重ねた結果、脂肪族アルコールの特殊な範囲のなかに、ＤＤＶＰを効率良く溶解させることができる化合物があることを見出し、本発明を完成させた。
【０００７】
即ち、本発明の要旨は、溶剤及びＤＤＶＰを含有してなる殺虫剤組成物において、さらに炭素数１０〜１２の一価アルコールを含有してなることを特徴とする殺虫剤組成物に関するものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
溶剤としては石油系溶剤が好ましいものとして挙げられる。例えば、炭素数９〜１７の、より好ましくは炭素数１１〜１５の炭化水素又はその混合物が挙げられる。取り分け、芳香族化合物の含有量が０．５重量％以下のものが、いわゆる「石油臭」が弱いためより好ましい。好適な石油系溶剤としては、低アロマ又はノンアロマと称されるもので、パラフィン系石油のものとイソパラフィン系石油のものとがある。具体例を挙げれば、例えば、ネオチオゾールＦ（中央化成社製）、イソパラフィンＹＨ−ＣＦ（中央化成社製）、エクソール（エクソン化学社製）、LA-30 （出光興産社製）、FP-30 （出光興産社製）、パラオール２５０（昭和シェル石油社製）、アイソパーＭ（エクソン化学社製）等が挙げられる。溶剤は単独で用いても良く、複数成分を併用しても良い。芳香族化合物の含有量は石油の密度、粘度、屈折率等の物性値から演算により求められる。
【０００９】
溶剤の含有量は殺虫剤組成物の０．１〜９９．４重量％が好ましく、５０〜９９．０重量％がより好ましく、７０〜９８．５重量％が特に好ましい。
【００１０】
殺虫剤成分としてはＤＤＶＰが好ましい。ＤＤＶＰは代表的な有機リン系殺虫剤として広く使用されているため、本発明によりその使用場面が広がることは極めて有用である。殺虫剤成分はＤＤＶＰ単独でも良く、さらに他の各種殺虫剤と併用しても良い。
殺虫剤成分の含有量は殺虫剤組成物の０．１〜５０重量％が好ましく、０．２〜１５重量％がより好ましく、０．２〜９．０重量％が特に好ましい。
【００１１】
炭素数１０〜１２の一価アルコールとしては、デカノール、ウンデカノール及びドデカノールが好ましい。かかるアルコールは直鎖でも分岐鎖でも良いが、直鎖のもの、即ち、ｎ−デカノール、ｎ−ウンデカノール及びｎ−ドデカノールがより好ましい。炭素数１０〜１２の一価アルコールは単独で用いても良く、複数成分を併用しても良い。
かかるアルコールはＤＤＶＰの溶解性に優れているだけでなく、臭気が少ないこと、低毒性であること、常温で取り扱い易い融点・引火点であること、及び比較的安価にかつ容易に供給できることといった極めて好ましい性質を有する。
【００１２】
炭素数１０〜１２の一価アルコールの含有量は殺虫剤組成物の０．１〜５０重量％が好ましく、０．２〜１５重量％がより好ましく、０．２〜９．０重量％が特に好ましい。
【００１３】
本発明の組成物は、例えば、炭素数１０〜１２の一価アルコールと殺虫剤成分とを混合して混合物（該混合物を「殺虫剤濃縮液」とする。）を得、殺虫剤濃縮液と溶剤とを混合する方法、炭素数１０〜１２の一価アルコールと溶剤とを混合して混合物（該混合物を「混合溶剤」とする。）を得、混合溶剤と殺虫剤成分とを混合する方法等により調製することができる。
【００１４】
本発明の殺虫剤組成物の剤型は特に限定されず、油剤型でも乳剤型でも良い。乳剤型殺虫剤組成物においては、上記の油剤型殺虫剤組成物１００重量部に対して、乳化剤が好ましくは１〜２０重量部、より好ましくは３〜１５重量部、特に好ましくは３〜１０重量部含有してなる。
乳化剤としては、本技術分野で通常使用される公知の乳化剤を制限なく使用することができる。
乳剤型の組成物は、例えば上記の殺虫剤組成物に乳化剤をさらに混合して攪拌処理等を行うこと等により調製することができる。
【００１５】
本発明の殺虫剤組成物には乳化剤、共力剤、消臭剤、香料等が含有されていても良い。
【００１６】
本発明の殺虫剤濃縮液は炭素数１０〜１２の一価アルコールの単独成分又は混合物と殺虫剤成分とを含有してなる。本発明の殺虫剤組成物は一旦殺虫剤濃縮液として調製した後、溶剤と混合することでも調製することができるため、殺虫剤組成物を遠隔地へ移送する場合、殺虫剤濃縮液の形態で移送する方がコスト的に極めて有利である。
殺虫剤濃縮液における炭素数１０〜１２の一価アルコールの含有量は３０〜７０重量％が好ましく、４０〜６０重量％がより好ましい。殺虫剤濃縮液における殺虫剤成分の含有量は３０〜７０重量％が好ましく、４０〜６０重量％がより好ましい。
【００１７】
【実施例】
次に、本発明を実施例等に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例等に何ら限定されるものではない。
【００１８】
試験例１
石油系溶剤に限って言えば、一般的に石油中の芳香族化合物が多いほど溶解力が高くなる傾向にある。そこで、石油系溶剤の性質とスミチオン、ＤＤＶＰの溶解性を調べた。結果を表１に示す。ここで、ノンアロマ石油系溶剤としてはエクソールを、含アロマ石油系溶剤としてはCA-30 （出光興産社製）を、アロマ石油系溶剤としてはソルベッソ（エクソン化学社製）を用いた。
【００１９】
【表１】

【００２０】
表１のように臭気の無い石油を溶剤として選択すると溶解力がなくなってしまう。臭気があっても許容される場合は、アロマ石油やキシロールが溶剤として利用される。低臭化を目的とする場合、上記の溶剤ではその目的にそぐわないため、溶剤も臭気がないものを選択する必要がある。低臭化と溶解性の両者を満たす目的のために、溶剤の溶解力を向上させる剤である溶解補助剤が使用されることがある。現在使用されている溶解補助剤には、スミチオンの溶解補助剤であるアルキルベンゼン及びKMC-113 （クレハ化学社製）、IPBC（三井化学社製）の溶解補助剤であるMFTG（日本乳化剤社製）が知られている。しかしながら、溶解補助剤には溶解させるものについての特異性があるのが一般的である。アルキルベンゼンにＤＤＶＰは溶解しない。KMC-113 にもＤＤＶＰは溶解しない。従ってＤＤＶＰの溶解補助剤は従来適当なものがなく、ＤＤＶＰを殺虫成分とする殺虫剤組成物の溶剤としてはアロマ石油を使用せざるを得ない状態であった。
【００２１】
試験例２
各種脂肪族アルコール等について、その性質及びＤＤＶＰの溶解性等を検討した。まず、臭気の強弱については次のように評価した。
【００２２】
無臭灯油（芳香族含有量０重量％）の溶剤（ここではネオチオゾールＦ）を使用し、これを０重量％芳香族溶剤添加品とした。この０重量％芳香族溶剤添加品に、芳香族１００重量％の溶剤（ここではソルベッソ１５０）を添加した臭気比較溶液を作製した。臭気比較溶液は７種類用意し、それぞれのソルベッソ１５０の含有量は１重量％、２重量％、５重量％、１０重量％、１５重量％、２０重量％、２５重量％であった。
臭いの尺度は、各臭気比較溶液におけるソルベッソ１５０の含有量の重量％の数値の５分の１の数値を採用した。評価する溶剤がどの尺度の臭気比較溶液と同等であるかを知覚により判定し、該当する臭気比較溶液の尺度で評価した。
従来溶剤の臭気を上記評価方法で評価した結果を表２に示す。
【００２３】
【表２】

【００２４】
次いで、各種脂肪族アルコール等について検討した。
臭いの尺度の値が４．０以上を「強い」臭気と、０．４以下を「弱い」臭気と判定した。ＤＤＶＰの溶解性については、溶剤と混合し、−５℃で２４時間放置後、分離物の生じないものを「溶解する」と、同一条件で分離物を認めるものを「溶解せず」と判定した。結果を表３に示す。
【００２５】
【表３】

【００２６】
この結果より、ｎ−デカノール、ｎ−ウンデカノール、ｎ−ドデカノールが、ＤＤＶＰの溶解性が良好なだけではなく、臭気が弱く、常温で取り扱い易いものであることが分かった。よって、これらのアルコールはＤＤＶＰの溶解に使用し得ることが分かった。さらに、ＤＤＶＰの溶解性については、アルコールであればいかなるものであっても良好であるというわけではなく、例えば、ベンジルアルコールやブタノール、エタノールにはＤＤＶＰは溶解しなかった。
【００２７】
実施例１
表４の処方に従ってＤＤＶＰ油剤を調製した。具体的には、まず最初にＤＤＶＰとｎ−ドデカノールとを混合し、次いで石油系溶剤（低臭灯油）と混合して調製した（本発明組成物）。本発明組成物においては、常温でのＤＤＶＰの溶解性は全く問題がなく、調製も迅速に行うことができた。調製されたＤＤＶＰ油剤は石油臭、溶剤臭がなく、低臭油剤として有用なものであった。なお、低臭灯油は低アロマタイプ石油系溶剤（出光興産社製、商品名：スーパーゾルＬＡ−３０）であり、この灯油の物性値からの演算法による芳香族化合物含有量は０．１重量％以下であった。有臭灯油は含アロマ石油系溶剤（出光興産社製、商品名：スーパーゾルＣＡ−３０）であり、この灯油は芳香族化合物を２２．８重量％含有するものであった。
参考に、ｎ−ドデカノールを使用せずに調製したＤＤＶＰ油剤（比較組成物１、２）との比較も行った。比較組成物１は、ＤＤＶＰと石油系溶剤（有臭灯油）とを混合して調製した。比較組成物２は、各成分を混合しても製剤化自体が不可能であった。
【００２８】
【表４】

【００２９】
上記結果から明らかなように、芳香族化合物を含まない石油系溶剤（低臭灯油）はＤＤＶＰを溶解させるだけの溶解力はなく、低臭灯油単独では製剤化できなかった（比較組成物２）。芳香族化合物を含む石油系溶剤（有臭灯油）であればそれ単独でも製剤化はできるが、製剤化された組成物は石油臭が強く、臭いの弱い商品を提供する観点からは不適切なものであった（比較組成物１）。
一方、本発明組成物は低臭灯油が組成物中の９９重量％以上を占めているにもかかわらず、ＤＤＶＰが完全に溶解しており、製剤化も非常に簡単であった。できた組成物は石油臭が全くなく、臭いの弱い商品として最適であった。
【００３０】
実施例２
表５の処方に従って、ＤＤＶＰとｎ−デカノールとを混合してＤＤＶＰ油剤濃縮液を調製した。該濃縮液においては、常温でのＤＤＶＰの溶解性は全く問題がなく、調製も迅速に行うことができた。得られた濃縮液は石油臭、溶剤臭が無く、低臭油剤濃縮液として有用なものであった。本濃縮液は用途に従って石油等の溶剤で希釈して使用するものであり、表５の希釈倍率にて低臭灯油で濃縮液を希釈したところ、容易に殺虫剤組成物を調製することができた。このことからも、本発明の濃縮液は低臭用油剤濃縮液として有用なものであった。一方、ｎ−デカノールを使わずに低臭灯油を使用して濃縮液の調製を試みたが、調製自体が不可能であった。
【００３１】
【表５】

【００３２】
本発明の濃縮液は、芳香族化合物を含まない石油系溶剤で希釈して殺虫剤組成物を調製するのに非常に有効であった。炭素数１０〜１２の一価アルコールを含有させることにより、本実施例のような濃縮液を調製することが初めて可能になった。このような濃縮液は遠隔地への移送に極めて有利である。
【００３３】
実施例３
表６の処方に従ってＤＤＶＰ乳剤を調製した。具体的には、まず最初にＤＤＶＰとｎ−ドデカノールとを混合し、次いで溶剤と混合し、さらに乳化剤〔陰イオン、非イオン混合品（日本乳化剤社製、商品名：ＴＳ−７５１４）〕と混合して乳剤を調製した（本発明組成物）。
【００３４】
【表６】

【００３５】
本発明組成物の乳剤においては、常温でのＤＤＶＰの溶解性は全く問題がなく、調製も迅速に行うことができた。調製したＤＤＶＰ乳剤は石油臭、溶剤臭が無く、水で所定量に希釈して散布しても溶剤臭はしなかった。比較組成物は、ＤＤＶＰとキシロールとを混合した後、乳化剤と混合して調製した。
本発明組成物と比較組成物の乳剤の性能を比較した結果を表７に示す。
【００３６】
【表７】

【００３７】
ＤＤＶＰ乳剤に限らず、一般に乳剤には溶剤としてキシロールが使用されている。キシロールについては近年その毒性が話題になっていることから、溶剤転換が望まれている。本発明のＤＤＶＰ乳剤はキシロールを用いることなく調製することができるため安全性が高く、さらに石油臭、溶剤臭もほとんど無い乳剤である。
【００３８】
【発明の効果】
本発明の殺虫剤組成物は、芳香族化合物が低含有量の石油系溶剤を溶剤として製剤化された、ＤＤＶＰを含有する殺虫剤組成物であり、本発明により臭気の弱いＤＤＶＰを含有する殺虫剤組成物を提供することができる。本発明によれば、ＤＤＶＰの溶剤選択についての制約が取り除かれることになり、幅広い製剤を提供することが可能になる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an insecticide composition for the purpose of pest control.
[0002]
[Prior art]
Insecticide compositions for controlling pests include oils and emulsions. Regardless of the difference in dosage form, solvents are used to dissolve and dilute the insecticide components.
Conventionally, as a solvent, various solvents such as petroleum and xylol are used according to their dissolution performance. In recent years, there has been a high demand for insecticide compositions intended for pest control with little odor, and petroleum-based solvents containing strong odor xylol and aromatic compounds are being avoided. Petroleum solvents that do not contain aromatic compounds such as paraffinic or isoparaffinic petroleum are used as the low odor solvent.
[0003]
However, some insecticide components are difficult to dissolve in petroleum-based solvents that do not contain aromatic compounds, or hardly dissolve, and when using such insecticide components, an insecticide composition with a low odor is produced. It is an obstacle.
For example, Sumithion, an organophosphorus insecticide, hardly dissolves in petroleum-based solvents that do not contain aromatics, and is formulated using an aromatic solvent such as alkylbenzene as a solubilizing agent.
[0004]
On the other hand, there is DDVP as the same organophosphorus insecticide. DDVP is applicable not only to a single preparation but also to various mixed preparations. Many mixed preparations containing DDVP are on the market. Specific examples include Sumithion DDVP oil / emulsion, Diazinon DDVP oil / emulsion, Vitex DDVP oil / emulsion, Saflotin DDVP oil / emulsion, and the like. The large number of mixed preparations indicates that there are so many useful uses and occupies an important position among the insecticides.
Such DDVP has a formulation disadvantage of poor solubility. That is, DDVP dissolves in a petroleum solvent containing an aromatic compound, but hardly dissolves in a petroleum solvent that does not contain an aromatic compound. In addition, DDVP is difficult to dissolve in aromatic solvents such as alkylbenzene. Such solubility of DDVP is an obstacle when providing an insecticide composition with less solvent odor and petroleum odor. Therefore, there was a significant limitation in solvent selection when formulating an insecticide composition containing DDVP.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The subject of this invention is providing the insecticidal composition with a weak smell which uses DDVP as an insecticidal component.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has conducted research to efficiently dissolve DDVP and provide an insecticidal composition having a low odor, and as a result, DDVP can be efficiently dissolved within a special range of aliphatic alcohols. It was found that there was a compound, and the present invention was completed.
[0007]
That is, the gist of the present invention relates to an insecticide composition comprising a solvent and DDVP , and further comprising a monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms. .
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As the solvent, a petroleum solvent is preferable. For example, hydrocarbons having 9 to 17 carbon atoms, more preferably 11 to 15 carbon atoms, or a mixture thereof can be used. In particular, an aromatic compound having a content of 0.5% by weight or less is more preferable because the so-called “petroleum odor” is weak. Suitable petroleum-based solvents are those referred to as low aromas or non-aromatics and include those of paraffinic petroleum and those of isoparaffinic petroleum. Specific examples include, for example, neothiozole F (manufactured by Chuo Kasei Co., Ltd.), isoparaffin YH-CF (manufactured by Chuo Kasei Co., Ltd.), Exol (manufactured by Exxon Chemical Co., Ltd.), LA-30 (manufactured by Idemitsu Kosan Co., Ltd.), FP-30 ( Idemitsu Kosan Co., Ltd.), Palaol 250 (Showa Shell Sekiyu Co., Ltd.), Isopar M (Exxon Chemical Co., Ltd.) and the like. A solvent may be used independently and may use multiple components together. The content of the aromatic compound can be determined by calculation from physical properties such as petroleum density, viscosity, and refractive index.
[0009]
The content of the solvent is preferably 0.1 to 99.4% by weight of the insecticide composition, more preferably 50 to 99.0% by weight, and particularly preferably 70 to 98.5% by weight.
[0010]
DDVP is preferred as the insecticide component. Since DDVP is widely used as a typical organophosphorus insecticide, it is extremely useful to expand the use scene according to the present invention. The insecticide component may be DDVP alone or may be used in combination with other various insecticides.
The content of the insecticide component is preferably 0.1 to 50% by weight of the insecticide composition, more preferably 0.2 to 15% by weight, and particularly preferably 0.2 to 9.0% by weight.
[0011]
As the monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms, decanol, undecanol and dodecanol are preferable. Such alcohols may be linear or branched, but are more preferably linear, i.e. n-decanol, n-undecanol and n-dodecanol. A monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms may be used alone, or a plurality of components may be used in combination.
Such alcohol is not only excellent in solubility of DDVP, but also has a low odor, low toxicity, a melting point / flash point that is easy to handle at room temperature, and can be supplied relatively inexpensively and easily. Has favorable properties.
[0012]
The content of the monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms is preferably 0.1 to 50% by weight of the insecticide composition, more preferably 0.2 to 15% by weight, and particularly preferably 0.2 to 9.0% by weight. preferable.
[0013]
In the composition of the present invention, for example, a monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms and an insecticide component are mixed to obtain a mixture (the mixture is referred to as “insecticide concentrate”). A method of mixing a solvent, a method of mixing a monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms and a solvent to obtain a mixture (this mixture is referred to as “mixed solvent”), and mixing the mixed solvent and an insecticide component. Etc. can be prepared.
[0014]
The dosage form of the insecticide composition of the present invention is not particularly limited, and may be an oil type or an emulsion type. In the emulsion-type insecticide composition, the emulsifier is preferably 1 to 20 parts by weight, more preferably 3 to 15 parts by weight, and particularly preferably 3 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the oil-type insecticide composition. Part contained.
As an emulsifier, the well-known emulsifier normally used in this technical field can be used without a restriction | limiting.
The emulsion-type composition can be prepared, for example, by further mixing an emulsifier with the above insecticide composition and performing a stirring treatment.
[0015]
The insecticide composition of the present invention may contain an emulsifier, a synergist, a deodorant, a fragrance and the like.
[0016]
The insecticide concentrate of the present invention comprises a monohydric alcohol or a mixture of monohydric alcohols having 10 to 12 carbon atoms and an insecticide component. Since the insecticide composition of the present invention can be prepared by once preparing an insecticide concentrate and then mixing with a solvent, when transferring the insecticide composition to a remote place, in the form of an insecticide concentrate. It is extremely advantageous in terms of cost to transport.
The content of the monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms in the insecticide concentrate is preferably 30 to 70% by weight, more preferably 40 to 60% by weight. The content of the insecticide component in the insecticide concentrate is preferably 30 to 70% by weight, and more preferably 40 to 60% by weight.
[0017]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail based on examples, but the present invention is not limited to the examples.
[0018]
Test example 1
As far as petroleum solvents are concerned, generally, the more aromatic compounds in petroleum, the higher the dissolving power. Therefore, the properties of petroleum solvents and the solubility of Sumithion and DDVP were investigated. The results are shown in Table 1. Here, Exol was used as a non-aromatic petroleum solvent, CA-30 (made by Idemitsu Kosan Co., Ltd.) was used as an aroma-containing petroleum solvent, and Solvesso (made by Exxon Chemical Co., Ltd.) was used as an aroma petroleum solvent.
[0019]
[Table 1]

[0020]
If petroleum having no odor is selected as a solvent as shown in Table 1, the dissolving power is lost. Aroma oil or xylol is used as a solvent if odor is acceptable. When aiming at low bromide, the above-mentioned solvent is not suitable for the purpose, so it is necessary to select a solvent that does not have an odor. For the purpose of satisfying both low bromide and solubility, a solubilizing agent, which is an agent that improves the dissolving power of the solvent, may be used. The currently used solubilizers are alkylbenzene, which is a solubilizer for Sumithion, and MFTG, which is a solubilizer for KMC-113 (manufactured by Kureha Chemical) and IPBC (manufactured by Mitsui Chemicals) (manufactured by Nippon Emulsifier). It has been known. However, it is common for solubilizers to have specificity for what they dissolve. DDVP does not dissolve in alkylbenzene. DDVP does not dissolve in KMC-113. Therefore, there is no suitable solubilizing agent for DDVP so far, and aroma oil must be used as a solvent for an insecticidal composition containing DDVP as an insecticidal component.
[0021]
Test example 2
Various fatty alcohols were examined for their properties and the solubility of DDVP. First, the odor intensity was evaluated as follows.
[0022]
An odorless kerosene (aromatic content 0% by weight) solvent (Neothiozol F in this case) was used, and this was used as a 0% by weight aromatic solvent-added product. An odor comparison solution was prepared by adding a 100 wt% aromatic solvent (here, Solvesso 150) to the 0 wt% aromatic solvent-added product. Seven kinds of odor comparison solutions were prepared, and the content of each Solvesso 150 was 1 wt%, 2 wt%, 5 wt%, 10 wt%, 15 wt%, 20 wt%, and 25 wt%.
As the odor scale, a value that is one fifth of the weight% of the content of Solvesso 150 in each odor comparison solution was adopted. Which scale of odor comparison solution is equivalent to the odor comparison solution to be evaluated was perceptually evaluated, and the evaluation was performed using the scale of the corresponding odor comparison solution.
Table 2 shows the results of evaluating the odor of conventional solvents by the above evaluation method.
[0023]
[Table 2]

[0024]
Next, various aliphatic alcohols were examined.
An odor scale value of 4.0 or higher was determined as a “strong” odor, and 0.4 or lower was determined as a “weak” odor. Regarding the solubility of DDVP, after mixing with a solvent and leaving it at -5 ° C. for 24 hours, the product that does not produce a separated product is judged as “dissolved”, and the product that shows a separated product under the same conditions is judged as “not dissolved”. did. The results are shown in Table 3.
[0025]
[Table 3]

[0026]
From this result, it was found that n-decanol, n-undecanol and n-dodecanol not only have good solubility of DDVP but also have low odor and are easy to handle at room temperature. Thus, it has been found that these alcohols can be used to dissolve DDVP. Furthermore, as for the solubility of DDVP, any alcohol is not satisfactory. For example, DDVP did not dissolve in benzyl alcohol, butanol or ethanol.
[0027]
Example 1
A DDVP oil was prepared according to the formulation in Table 4. Specifically, DDVP and n-dodecanol were first mixed and then mixed with a petroleum solvent (low odor kerosene) (the composition of the present invention). In the composition of the present invention, there was no problem with the solubility of DDVP at room temperature, and preparation could be performed quickly. The prepared DDVP oil agent had no petroleum odor and solvent odor, and was useful as a low odor oil agent. The low odor kerosene is a low aroma type petroleum solvent (made by Idemitsu Kosan Co., Ltd., trade name: Supersol LA-30), and the aromatic compound content by the calculation method from the physical properties of this kerosene is 0.1 weight. % Or less. The odorous kerosene was an aroma-containing petroleum solvent (made by Idemitsu Kosan Co., Ltd., trade name: Supersol CA-30), and this kerosene contained 22.8% by weight of an aromatic compound.
For reference, comparison was also made with DDVP oils (comparative compositions 1 and 2) prepared without using n-dodecanol. Comparative composition 1 was prepared by mixing DDVP and petroleum solvent (odorous kerosene). The comparative composition 2 could not be formulated even when the components were mixed.
[0028]
[Table 4]

[0029]
As is apparent from the above results, petroleum-based solvents (low odor kerosene) that do not contain an aromatic compound do not have sufficient dissolving power to dissolve DDVP, and cannot be formulated with low odor kerosene alone (Comparative Composition 2). . Petroleum solvents (aromatic kerosene) containing aromatic compounds can be formulated by themselves, but the formulated composition has a strong petroleum odor and is inappropriate from the viewpoint of providing products with low odor. (Comparative composition 1).
On the other hand, in the composition of the present invention, although the low odor kerosene accounted for 99% by weight or more of the composition, DDVP was completely dissolved and formulation was very easy. The resulting composition had no petroleum odor and was optimal as a product with weak odor.
[0030]
Example 2
According to the formulation in Table 5, DDVP and n-decanol were mixed to prepare a DDVP oil concentrate. In the concentrated solution, the solubility of DDVP at room temperature had no problem, and preparation could be performed quickly. The resulting concentrated liquid had no petroleum odor and solvent odor and was useful as a low odor oil concentrate. This concentrate is used after diluting with a solvent such as petroleum according to the intended use. When the concentrate is diluted with low odor kerosene at the dilution factor shown in Table 5, an insecticide composition can be easily prepared. It was. Also from this, the concentrate of the present invention was useful as a low odor oil concentrate. On the other hand, preparation of the concentrate was attempted using low-odor kerosene without using n-decanol, but preparation itself was impossible.
[0031]
[Table 5]

[0032]
The concentrated solution of the present invention was very effective for preparing an insecticide composition by diluting with a petroleum solvent not containing an aromatic compound. By containing a monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms, it has become possible for the first time to prepare a concentrated liquid as in this example. Such a concentrated solution is extremely advantageous for transfer to a remote place.
[0033]
Example 3
A DDVP emulsion was prepared according to the recipe in Table 6. Specifically, first, DDVP and n-dodecanol are mixed, then mixed with a solvent, and further mixed with an emulsifier [anion, nonionic mixed product (trade name: TS-7514 manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.)]. Thus, an emulsion was prepared (invention composition).
[0034]
[Table 6]

[0035]
In the emulsion of the composition of the present invention, there was no problem with the solubility of DDVP at room temperature, and preparation could be performed quickly. The prepared DDVP emulsion had no petroleum odor and solvent odor, and even when diluted with water to a predetermined amount and sprayed, no solvent odor was produced. The comparative composition was prepared by mixing DDVP and xylol and then mixing with an emulsifier.
Table 7 shows the results of comparing the performance of the emulsions of the present composition and the comparative composition.
[0036]
[Table 7]

[0037]
Not only the DDVP emulsion but also xylol is generally used as a solvent in the emulsion. Since the toxicity of xylol has become a hot topic in recent years, solvent conversion is desired. Since the DDVP emulsion of the present invention can be prepared without using xylol, it is highly safe and has almost no petroleum odor or solvent odor.
[0038]
【The invention's effect】
The insecticide composition of the present invention is an insecticide composition containing DDVP formulated with a petroleum solvent having a low content of aromatic compounds as a solvent, and containing DDVP having a weak odor according to the present invention. An agent composition can be provided. According to the present invention, restrictions on solvent selection of DDVP are removed, and a wide range of preparations can be provided.

Claims

An insecticide composition comprising a solvent and DDVP , further comprising a monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms.

The content of the solvent, DDVP, and C10-12 monohydric alcohol is 0.1 to 99.4 wt%, 0.1 to 50 wt%, and 0.1 to 50 wt%, respectively. Composition.

A pesticide concentrate containing a monohydric alcohol having 10 to 12 carbon atoms and DDVP .