JP4328549B2 - Vehicle seat cover - Google Patents

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JP4328549B2
JP4328549B2 JP2003046330A JP2003046330A JP4328549B2 JP 4328549 B2 JP4328549 B2 JP 4328549B2 JP 2003046330 A JP2003046330 A JP 2003046330A JP 2003046330 A JP2003046330 A JP 2003046330A JP 4328549 B2 JP4328549 B2 JP 4328549B2
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邦博 大澤
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用シートカバーの裏基布に経編地(Warp knitting fabric)を用いた車両用シートカバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両のシートに被覆装着される車両用シートカバーは、ファブリック材等よりなる表皮材と、ウレタンフォームからなるパッド材と、裏基布とをフレームラミネート等により、3層ラミネートした構造になっている。前記パッド材は摩擦係数が高いため、滑りにくく、そのパッド材が車両用シートカバーの表面に直接露出していると、ミシン縫製等に際して、その作業を円滑に行い得ない。このため、前記裏基布は、車両用シートカバーを滑りやすくするために表皮材と反対側のパッドの表面に接着されるものであり、車両用シートカバーを補強する機能も有する。
【0003】
ところで、この車両用シートカバーを車両のシートに被覆装着した場合、前記裏基布が伸縮性に乏しいものであると、表皮材側の表面が凹状に湾曲している部分では、表皮材の表面に現出する折れシワが発生しやすい。このような折れシワは、シートの商品価値を低減させる。この折れシワが発生する原因は、裏基布側が膨らむように、すなわち裏基布側が伸びるようにシートカバーが湾曲した場合、裏基布の伸縮性が乏しいと、裏基布が伸びに追従できず、結果として表皮材側が圧縮されてしまうことにある。
【0004】
このため、裏基布として十分な伸縮性を有する材料を使用して、表皮材側に折れシワが発生するのを抑制する必要があった。そこで、従来では裏基布として、例えば図10に示すように、緯編の組織構造よりなる編地31を使用したり、図11及び図12に示すように、経編(ハーフ編)の組織構造よりなる編地41を使用したりしていた。
【0005】
ところが、緯編地31では、図10から明らかなように、緯糸である1本の編糸32により経方向に膨らむ編目33が形成されているため、緯方向及び経方向に優れた伸縮性を有するものの、編地31全体がカールし易かったり、編目33が解れ易かったりするという問題があった。また、この緯編地31では、1本の緯糸を蛇行させながら編目33を形成しているため、編成速度が遅くて生産性が悪いという問題もあった。
【0006】
これに対して、経編(ハーフ編)の編地41では、図11及び図12に示すように、編針とそれぞれ対応した多数本のフロント糸42aとバック糸42bとの2種類の経糸42により、編目43が形成されているため、編地41全体がカールし難いとともに、編目43が解れ難くなる。また、多数本の経糸42に対して各編針ごとに同時に編成を施すため、編成速度が速くて生産性を上げることができる。しかしながら、この経編地41では、編目43が経糸42の延長方向である経方向に並ぶ傾向がある。このため、経編地41では、前記緯編の編地31に比較して特に経方向において伸縮性が低下することは避けられず、車両用シートカバーの裏基布として用いた場合、表皮材側に前述した折れシワが発生し易くなるという問題があった。
【0007】
これらの問題を解決するために、裏基布として、特許文献1に示すような経編地が提案された。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−337949号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この経編地44は、図13及び図14に示すように、前記図11及び図12の経編地41と同様に、フロント糸42aとバック糸42bとの2種類の経糸を用いている。そして、この経編地44は、同一のウェールにおいては一方の経糸42aまたは42bと他の経糸42bまたは42aの編目を交互に形成し、同一コースにおいては他方の経糸42bまたは42aと一方の経糸42aまたは42bの編目を形成するものである。
【0010】
従って、この経編地44は、同一ウェールにおいて一方の経糸42aまたは42bと他方の経糸42bまたは42aとの編目が交互に形成されて重複しないため、編目どうしが拘束することは少ない。これがために、経緯の伸縮性が前述の図11及び図12のものより優れている。
【0011】
しかしながら、図14から明らかなように、両経糸42a,42bとも編目が小さくなる傾向にあり、しかもその編目が経方向に1コースおきに形成されている。このため、経方向における伸縮性が十分とは言えず、未だ経編地の欠点である経方向における伸縮性の問題を解決していない。従って、前述した折りシワの問題が依然として残るものであった。
【0012】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、高い伸縮性を有して、表皮材側に折れシワが発生するのを抑制することができる経編地を裏基布に用いる車両用シートカバーを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、経糸による1コースの編成ごとに、経糸の供給位置を緯方向において異なる2位置に交互に変移させ、その各コースの編目を隣接する2本の編針間に形成した経編地よりなる裏基布を備え、該裏基布と、ファブリック材等よりなる表皮材と、ウレタンフォームよりなるパッド材とにより、3層ラミネートした構造を備えた車両用シートカバーにおいて、前記経編地は、1コースの編針に対する前記経糸の供給位置を0,1,2,3,4としたとき、1つのコースでは、経糸の供給位置を2,0とし、次のコースでは、経糸の供給位置を2,4としたものであり、前記経編地は、前記経糸がコース方向に対して傾斜状態で露出延長されている面を接着面として前記パッド材に接着したことを特徴とするものである。
【0014】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、各コースで複数本の編針間にわたって緯方向に延長する大きめの編目が形成されているため、経方向に高い伸縮性を有する。このため、経編地本来の緯方向への高い伸縮性と相俟って経緯のバイアス方向へも高い伸縮性を得ることができる。よって、この編地を車両用シートカバーの裏基布として用いた場合、表皮材側の表面が凹状に湾曲された箇所において、表皮材側に折れシワが発生するのを抑制することができる。
また、緯方向に延長形成された大きめの編目を形成でき、経方向における十分な伸縮性を確保できる。
さらに、トリコット編機等により、同一のコース中で編目を緯方向に連続して形成する際に、編成の速度を低下させなくても、隣接する編針に無理な力が作用することなく編成を行うことができて、高い生産性を確保することができる。
加えて、傾斜状態で露出している経糸によって経編地とパッド材との接着面積を広く確保することができる。従って、裏基布とパッド材との接着強度を維持できるとともに、ミシン縫製作業面等に対する滑り特性を向上できる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、経糸としてモノフィラメントを使用したことを特徴とするものである。
従って、請求項2に記載の発明によれば、経糸の摩擦係数が少なく、速い編成速度で編成を行うことができて、高い生産性を確保することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項に記載の発明において、経糸として合成繊維または再生繊維を使用したことを特徴としたものである。
従って、請求項3に記載の発明によれば、摩擦係数の小さな経糸を使用することが可能になる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、経糸として太さが7〜30デシテックスの範囲内のものを使用したことを特徴とするものである。
【0018】
従って、請求項4に記載の発明によれば、経糸の編成時における取り扱いが容易で、編成を効率的に遂行できるとともに、強度も十分であり、重量面での要求も満足できる。
【0019】
請求項5に記載の発明においては、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、経糸として太さが10〜20デシテックスの範囲内のものを使用したことを特徴とするものである。
【0020】
従って、請求項5に記載の発明によれば、効率的な編成、強度も、重量面においてさらに有効である
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施形態を、図1〜図6に基づいて説明する。
図1に示すように、この実施形態の経編地21は、トリコット編機(図示しない)の多数の編針に対してそれぞれ経糸22を各別に供給することにより編成されている。この経糸22としては、例えばポリアミド系であるナイロンのモノフィラメントで、太さが15d(デシテックス:長さ10,000m当たりのグラム数をいい、糸の太さを示す)程度の細いものが用いられている。従って、この経糸22は、その外周面が平滑であるため、摩擦係数が低く、滑り特性が良好である。この経糸22は、7d〜30dの範囲内の太さのものを用いることができ、10d〜20d程度の太さのものが望ましい。また、前記経編地21は、目付(1m編成するのに必要な経糸の重量(g))として20〜35程度となるように編成されている。
【0026】
この経編地21の編成に際しては、前記トリコット編機の糸ガイド(図示しない)の動作を制御することにより、図2に示すように、各コースの編成ごとに、前コースとは緯方向の異なった位置に経糸22の供給、いわゆる給糸が行われる。すなわち、1コースの編成が終了するごとに、編針に対する経糸22の供給位置が、2位置P1またはP2において緯方向に隣接する2本の編針に対応するように交互に変移される。そして、経糸22の各供給位置P1,P2において、2本の編針間に閉じ目よりなる編目23が形成される。
【0027】
さらに詳細に説明すると、図2に示すように、例えば複数の各編針a〜dに対する経糸22の供給位置を右側から0,1,2,3,4としたとき、例えば、1つのコースC1の編成時には、経糸22の供給位置P1が2,0であり、次のコースC2の編成時には、経糸22の供給位置P2が2,4である。そして、この2,0/2,4の各位置への給糸動作が繰り返し行われることにより、図1に示すように、経編地21の各コースにおいて、隣り合った2つのウェール位置を含む編目23が緯方向に並んで形成されている。
【0028】
なお、図2においては理解を容易にするために、各編目23を経糸22の一重構造(1本取り構造)として記載している。しかし、実際には全編針に対して経糸22を各別に供給して、隣り合う2本の編針間に閉じ目の編目を形成することによって、各編目23が経糸22の二重構造(2本取り構造)になっている。これは、図1において、前コース(下段)の各編目23に2本ずつ経糸22が出入りして、次コースの編目23が形成されていることからも理解される。
【0029】
以上のように、この経編地21は、1本の経糸22の各コースに編針2本分の大きい編目が緯方向に延長するように形成されるとともに、経編地21の各コースに編目23が2個ずつ緯方向に並んで形成されているため、それらの編目23部分において、経方向に高い伸縮性を得ることができる。本来、通常の経編は経方向の伸縮度合いが少ないが、この実施形態の経編地21においては、編目が緯方向に張り出しているため、経方向において十分な伸縮性を得ることができる。このため、結果として、経緯双方向及びそれらの間のバイアス方向に十分な伸縮性を得ることができる。
【0030】
そして、このような経編地21は、図3に示すように、車両用シートカバー25の裏基布として使用される。すなわち、このシートカバー25は、ファブリック材等よりなる表皮材26と、ウレタンフォームからなるパッド材27と、前記経編地21よりなる裏基布28とをフレームラミネート等により、3層ラミネートした構造になっている。従って、これらの表皮材26、パッド材27及び裏基布28は、隣接するものどうしが相互に接着されている。
【0031】
また、このシートカバー25の3層ラミネート時には、経編地21の図1において紙面表側の表面21aがパッド材27に対する接着面となるようにラミネートされている。これは、経編地21の表面21a側に経糸22が傾斜状態で露出延長されているので、この表面21a側を接着面にすると、接着面積を広く確保することができるためである。
【0032】
従って、実施形態の経編地21を車両用シートカバー25の裏基布28として使用した場合には、車両用シートカバー25として経緯双方向及びバイアス方向に十分な伸縮度合いを得ることができる。
【0033】
そこで、この実施形態の経編地21を、密度20kg/mで厚さ5mmのウレタンフォームのパッド材27にラミネートした2層構造の実施例1と、従来の経編地を同じパッド材にラミネートした2層構造の比較例1〜3とについて、伸び特性を比較測定したところ、図4に示すような結果が得られた。この図4は、経編地をそれぞれ5%,10%,15%,20%,25%ずつ引き延ばすのに必要な力(ニュートン:N)、すなわちモジュラスをN/25mmに換算して表したものである。
【0034】
ここで、比較例1では、太さが15dのナイロン糸をフロント糸及びバック糸として使用するとともに、目付を22として、図11及び図12に示すように、経編(ハーフ編)を行った編地を、実施例1と同様のパッド材27にラミネートした2層構造になっている。比較例2では、太さが5d程度のナイロンステープルを使用するとともに、目付を22とした不織布を、同様なパッド材27にラミネートした2層構造になっている。比較例3では、太さ75dのストレッチエステル糸により、目付70で図10に示すように緯編を行った緯編地を、同様なパッド材27にラミネートした2層構造になっている。
【0035】
この測定結果から明らかなように、実施形態の経編地21を裏基布28として使用した実施例1の構造では、従来の経編(ハーフ編)の編地を使用した比較例1や、不織布を使用した比較例2に比較して、経方向のモジュラスが小さくなっている。これは、経方向に伸びやすいことを示している。
【0036】
また、この実施形態の経編地21を裏基布28として使用した車両用シートカバー25においては、裏基布28の伸縮性が高くなるため、図5に示すように、表皮材26側が凹状となるように湾曲させた場合にも、その表皮材26側の表面に折りシワ29が発生し難くなる。そこで、実施形態の経編地21を裏基布28として使用した3層ラミネート構造のシートカバー25と、従来の経編(ハーフ編)の編地を使用した3層ラミネート構造のシートカバーとについて、シワの発生状況を比較試験したところ、図6に示すような結果が得られた。ここで、裏基布28の経糸は、各実施例及び各比較例とも、ナイロンモノフィラメントで、15dの太さである。
【0037】
すなわち、図6(a)の実施例2及び比較例4では、不織布系の表皮材26と、密度20kg/mで厚さ5mmのウレタンフォームのパッド材27と、実施形態の経編地21または従来の経編(ハーフ編)の編地よりなる裏基布28とをラミネートした3層構造になっている。図6(b)の実施例3及び比較例5では、織物系の表皮材26と、前記と同様のパッド材27と、実施形態の経編地21または従来の編地よりなる裏基布28とをラミネートした3層構造になっている。図6(c)の実施例4及び比較例6では、表皮材26がモケット系に変更されて、前記と同様の3層構造になっている。図6(d)の実施例5及び比較例7では、表皮材26がトリコット系に変更されて、前記と同様の3層構造になっている。
【0038】
また、この比較試験に際しては、前記実施例2〜5及び比較例4〜7について、5mm×100mm×350mmの試験片を、表皮材26が経方向及び緯方向になった状態でそれぞれ用意した。また、試験治具として、半径が10mm〜150mmの複数の円筒を準備した。そして、この円筒を半径の大きいものから順に使用し、各実施例及び比較例の試験片を、表皮材26側が内側となるように円筒の外周面に沿わせて、表皮材26側が凹状(逆R状)となるように湾曲させ、折りシワが発生したときの円筒の半径を記録した。
【0039】
この試験結果から明らかなように、いずれの実施例2〜5においても、比較例4〜7に比較して、試験片を小さな半径まで凹状(逆R状)に湾曲させた時点で、表皮材26側の表面に折りシワが発生した。特に、表皮材26として柔軟性の劣るモケット系を使用した実施例4と比較例6との間で、その差が顕著に現れた。
【0040】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) この経編組織の構造においては、1コースの編成ごとに、2本の編針に対する経糸22の供給位置が緯方向に隣接する異なった2位置P1,P2に交互に変移される。このため、その経糸22の各供給位置P1,P2において、同一の経糸22により同一のコース中で大きくかつ緯方向に延長された編目23が連続して形成されている。
【0041】
このため、経編本来の緯方向における良好な伸縮性と相俟って、それらの編目23部分において、緯編の組織構造と同様な径方向の高い伸縮性を得ることができ、結果として経緯のバイアス方向にも高い伸縮性を得ることができる。よって、この組織構造の経編地21を車両用シートカバー25の裏基布28として用いた場合、表皮材26側の表面が凹状に湾曲される箇所において、表皮材26側に折れシワ29が発生するのを抑制することができる。このシワ抑制効果は、表皮材26としてモケットのような伸縮性の乏しいものを用いた場合に顕著である。
【0042】
(2) 経糸22としてナイロンよりなるモノフィラメントを経糸22に使用しているため、摩擦係数が少なく、速い編成速度で編成を行うことができて、ミシン縫製等においても高い生産性を確保することができる。
【0043】
(3) 経糸22として太さ15dのものを用いているため、編成に好適で、生産性を向上できるとともに、強度も十分で、裏基布全体の軽量化も達成できる。この経糸22の太さは、7d〜30dの範囲内であれば、これらの効果を得ることができる。
【0044】
(4) この経編組織の構造においては、前記経糸22の各供給位置P1,P2において、編目23が2個ずつ連続して形成されている。すなわち、複数の編針に対する経糸22の供給位置を右側から0,1,2,3,4としたとき、1つのコースC1では、経糸22の供給位置が2,0に変移され、次のコースC2では、経糸22の供給位置が2,4に変移されるようになっている。このため、トリコット編機等により、同一のコース中で編目23を緯方向に連続して形成する際に、編成の速度を低下させなくても、隣接する編針に無理な力が作用することなく編成を行うことができて、高い生産性を確保することができる。
【0045】
(5) 表面21a側に経糸22が傾斜状態で露出延長されている側において経編地21をパッド材27に対する接着面としているため、接着面積を広く確保することができる。従って、裏基布とパッド材との接着強度を維持できるとともに、ミシン縫製作業面等に対する滑り特性を向上できる。
【0046】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図7に示すように、トリコット編機を使用して、前記実施形態の経編組織の経編地21を編成する際に、複数の編針に対して経糸22を各別に供給することなく、1本おきに供給すること。このようにした場合には、同図に示すように、経編地21の各編目23が経糸22の一重構造(1本取り構造)となって、編目の密度が低くなり、経編地21の厚みも薄くなる。
【0047】
・ 図8に示すように、複数の編針a〜fに対する経糸22の供給位置を右側から0,1,2,3,4,5,6としたとき、1つのコースC1の編成時には、経糸22の供給位置P1を3,0に変移させ、次のコースC2の編成時には、経糸22の供給位置P2を3,6に変移させる。そして、この3,0/3,6の給糸動作を繰り返し行うことにより、同図に示すように、経編地21の各コースにおいて、隣り合った3本の編針よりなるウェール位置で、編目23を緯方向に形成すること。
【0048】
・ 図9に示すように、複数の編針a〜fに対する経糸22の供給位置を右側から0,1,2,3,4,5,としたとき、1つのコースC1の編成時には、経糸22の供給位置P1を2,0に変移させ、次のコースC2の編成時には、経糸22の供給位置P2を3,5に変移させる。そして、この2,0/3,5の給糸動作を繰り返し行うことにより、同図に示すように、経編地21の各コースにおいて、1つのウェールを挟んだ隣り合う2本の編針よりなるウェール位置で、編目23を緯方向に形成すること。
【0049】
・ 前記実施形態では、経編地21を図1の表面側においてパッド材27に接着したが、図1の裏面側においてパッド材27に接着すること。
・ 前記実施形態では、経糸22としてモノフィラメントを用いたが、マルチフィラメントを用いること。この場合、マルチフィラメントを撚糸する場合と、しない場合との双方のものを使用可能である。
【0050】
・ 前記実施形態では、経糸22としてナイロン等のポリアミド系合成繊維を用いたが、それ以外のレーヨン等のセルロース系再生繊維を用いたり、ポリエステル系、ポリプロピレン系等の他の種類の合成樹脂繊維を用いること。
【0051】
・ 前記実施形態では、各編針に対して経糸を一本ずつ供給したが、各編針に対して2本等の複数本ずつ供給すること。このようにすると、経糸が細い場合に都合がよい。
【0052】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、高い伸縮性を有するとともに高い生産性を有する編地を用いる車両用シートカバーを得ることができる。そして、表皮材側に折れシワが発生するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態の編地を拡大して示す部分表面図。
【図2】 図1の編地の組織構造を示す組織図。
【図3】 図1の編地を裏基布に使用した車両用シートカバーを示す部分断面図。
【図4】 図1の編地と他の編地等との伸び特性の比較測定結果を示す説明図。
【図5】 図3の車両用シートカバーを凹状に湾曲させた状態を示す部分断面図。
【図6】 (a)〜(d)は、それぞれ図5の湾曲状態におけるシワの発生状況の試験結果を示す説明図。
【図7】 実施形態の編地の変更例を示す部分表面図。
【図8】 編地の別の変更例の組織構造を示す組織図。
【図9】 編地のさらに別の変更例の組織構造を示す組織図。
【図10】 周知の緯編の編地を拡大して示す部分表面図。
【図11】 周知の経編の編地の部分拡大表面図。
【図12】 図11の経編の組織構造を示す組織図。
【図13】 従来の経編の編地の部分拡大表面図。
【図14】 図13の経編の組織構造を示す組織図。
【符号の説明】
21…経編地、22…経糸、23…編目、25…車両用シートカバー、26…表皮材、27…パッド材、28…裏基布、29…折りシワ、a〜f…編針、C1,C2…コース、P1,P2…経糸の供給位置。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle seat cover using a backing fabric in the warp knitted fabric of the seat cover for vehicle (Warp knitting fabric).
[0002]
[Prior art]
In general, a vehicle seat cover that is attached to a vehicle seat has a structure in which a skin material made of a fabric material, a pad material made of urethane foam, and a back base fabric are laminated in three layers by frame lamination or the like. ing. Since the pad material has a high coefficient of friction, it is difficult to slip, and if the pad material is directly exposed on the surface of the vehicle seat cover, the work cannot be performed smoothly during sewing or the like. For this reason, the said back base fabric is adhere | attached on the surface of the pad on the opposite side to a skin material in order to make a vehicle seat cover easy to slip, and also has a function which reinforces a vehicle seat cover.
[0003]
By the way, when this vehicle seat cover is attached to a vehicle seat, if the back base fabric is poorly stretchable, the surface of the skin material is a portion where the surface of the skin material is curved in a concave shape. Folding wrinkles that appear in Such folding wrinkles reduce the commercial value of the sheet. The cause of this crease is that if the seat cover is curved so that the back base fabric side swells, that is, the back base fabric side stretches, the back base fabric can follow the stretch if the back base fabric has poor stretchability. As a result, the skin material side is compressed.
[0004]
For this reason, it was necessary to suppress the generation of wrinkles on the skin material side by using a material having sufficient elasticity as the back base fabric. Therefore, conventionally, for example, as shown in FIG. 10, a knitted fabric 31 having a weft knitting structure is used as the back base fabric, or a warp knitting (half knitting) structure is used as shown in FIGS. A knitted fabric 41 made of a structure was used.
[0005]
However, in the weft knitted fabric 31, as is apparent from FIG. 10, the stitches 33 swelled in the warp direction are formed by a single knitting yarn 32 that is a weft, and therefore excellent stretchability in the weft and warp directions. However, there are problems that the entire knitted fabric 31 is easily curled and the stitches 33 are easily unraveled. Further, the weft knitted fabric 31 has the problem that the knitting speed is slow and the productivity is low because the stitch 33 is formed while meandering one weft.
[0006]
On the other hand, in the knitted fabric 41 of the warp knitting (half knitting), as shown in FIG. 11 and FIG. Since the stitches 43 are formed, the entire knitted fabric 41 is difficult to curl and the stitches 43 are difficult to unravel. Further, since knitting is simultaneously performed for each knitting needle on a large number of warps 42, the knitting speed is high and the productivity can be increased. However, in the warp knitted fabric 41, the stitches 43 tend to line up in the warp direction, which is the extension direction of the warp yarns 42. For this reason, in the warp knitted fabric 41, it is inevitable that the stretchability is reduced particularly in the warp direction as compared with the weft knitted fabric 31, and when used as the back base fabric of the vehicle seat cover, the skin material There is a problem that the above-mentioned creases are likely to occur on the side.
[0007]
In order to solve these problems, a warp knitted fabric as shown in Patent Document 1 has been proposed as a backing base fabric.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-8-337949 Publication
[Problems to be solved by the invention]
As shown in FIGS. 13 and 14, the warp knitted fabric 44 uses two types of warp yarns, a front yarn 42a and a back yarn 42b, as in the warp knitted fabric 41 of FIGS. The warp knitted fabric 44 is formed by alternately forming one warp 42a or 42b and another warp 42b or 42a in the same wale, and in the same course, the other warp 42b or 42a and one warp 42a. Alternatively, a stitch 42b is formed.
[0010]
Therefore, in the warp knitted fabric 44, the stitches of one warp yarn 42a or 42b and the other warp yarn 42b or 42a are alternately formed in the same wale and do not overlap with each other, so that the stitches are hardly restrained. For this reason, the stretchability of the process is superior to that of FIGS. 11 and 12 described above.
[0011]
However, as is apparent from FIG. 14, both warps 42a and 42b tend to have smaller stitches, and the stitches are formed every other course in the warp direction. For this reason, it cannot be said that the stretchability in the warp direction is sufficient, and the problem of stretchability in the warp direction, which is a defect of the warp knitted fabric, has not been solved. Therefore, the above-mentioned problem of folding wrinkles still remains.
[0012]
The present invention has been made paying attention to such problems existing in the prior art. Its purpose is high stretchability have is to provide a vehicle dual seat cover Ru using warp-knit fabric to the back base fabric can be prevented from wrinkling Slight skin material side is generated.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 is characterized in that, for each course of knitting by warp, the supply position of the warp is alternately shifted to two different positions in the weft direction, and the stitches of each course are formed. A structure in which a back base fabric made of warp knitted fabric formed between two adjacent knitting needles is provided, and three layers are laminated with the back base fabric, a skin material made of a fabric material, etc., and a pad material made of urethane foam In the vehicular seat cover, the warp knitted fabric has a warp supply position of 2 in one course when the supply position of the warp with respect to one course of knitting needles is 0, 1, 2, 3, and 4. , 0, and in the next course, the warp supply position is set to 2 and 4, and the warp knitted fabric has a surface on which the warp is exposed and extended in an inclined state with respect to the course direction as an adhesive surface. this was adhered to the pad material The one in which the features.
[0014]
Therefore, according to the first aspect of the present invention, since a large stitch extending in the weft direction is formed across a plurality of knitting needles in each course, it has high stretchability in the warp direction. For this reason, high stretchability can be obtained also in the bias direction of the weft, coupled with the high stretchability in the original weft direction of the warp knitted fabric. Therefore, when this knitted fabric is used as the back base fabric of the vehicle seat cover, it is possible to suppress the generation of wrinkles on the skin material side where the surface on the skin material side is curved in a concave shape.
In addition, large stitches extending in the weft direction can be formed, and sufficient stretchability in the warp direction can be ensured.
Furthermore, when a stitch is continuously formed in the weft direction in the same course by a tricot knitting machine or the like, the knitting can be performed without excessive force acting on the adjacent knitting needles without reducing the knitting speed. It can be performed and high productivity can be secured.
In addition, a wide bonding area between the warp knitted fabric and the pad material can be secured by the warp exposed in the inclined state. Therefore, it is possible to maintain the adhesive strength between the back base fabric and the pad material, and to improve the sliding characteristics with respect to the sewing work surface.
[0015]
The invention according to claim 2 is characterized in that, in the invention according to claim 1, monofilaments are used as warps.
Therefore, according to the second aspect of the invention, the coefficient of warp of the warp is small, knitting can be performed at a high knitting speed, and high productivity can be ensured.
[0016]
The invention described in claim 3 is characterized in that, in the invention described in claim, synthetic fibers or regenerated fibers are used as warps.
Therefore, according to the third aspect of the invention, it is possible to use a warp having a small friction coefficient.
[0017]
The invention according to claim 4 is characterized in that, in the invention according to any one of claims 1 to 3, a warp having a thickness within a range of 7 to 30 dtex is used.
[0018]
Therefore, according to the invention described in claim 4, the warp can be handled easily during knitting, the knitting can be performed efficiently, the strength is sufficient, and the requirements in terms of weight can be satisfied.
[0019]
The invention according to claim 5 is characterized in that, in the invention according to any one of claims 1 to 3, a warp having a thickness in the range of 10 to 20 dtex is used.
[0020]
Therefore, according to the invention described in claim 5, efficient knitting and strength are further effective in terms of weight .
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
As shown in FIG. 1, the warp knitted fabric 21 of this embodiment is knitted by supplying warp yarns 22 to a large number of knitting needles of a tricot knitting machine (not shown). As the warp yarn 22, for example, a nylon monofilament made of polyamide and having a thickness of about 15 d (decitex: gram per length of 10,000 m, indicating the thickness of the yarn) is used. Yes. Therefore, the warp 22 has a smooth outer peripheral surface, and therefore has a low coefficient of friction and good sliding characteristics. The warp yarn 22 may have a thickness within a range of 7d to 30d, and preferably has a thickness of about 10d to 20d. The warp knitted fabric 21 is knitted so as to have a basis weight (weight (g) of warp necessary for knitting 1 m 2 ) of about 20 to 35.
[0026]
When the warp knitted fabric 21 is knitted, by controlling the operation of a yarn guide (not shown) of the tricot knitting machine, as shown in FIG. The warp 22 is supplied to the different positions, that is, so-called yarn feeding is performed. That is, every time one course of knitting is completed, the supply position of the warp yarn 22 with respect to the knitting needle is alternately shifted so as to correspond to two knitting needles adjacent in the weft direction at the two positions P1 or P2. Then, at each supply position P1, P2 of the warp yarn 22, a stitch 23 composed of a closed stitch is formed between the two knitting needles.
[0027]
More specifically, as shown in FIG. 2, for example, when the supply position of the warp 22 for each of the plurality of knitting needles a to d is set to 0, 1, 2, 3, 4 from the right side, for example, one course C1 At the time of knitting, the supply position P1 of the warp 22 is 2,0, and at the time of the next course C2, the supply position P2 of the warp 22 is 2,4. Then, by repeating the yarn feeding operation to the respective positions 2, 0/2, and 4, as shown in FIG. 1, each course of the warp knitted fabric 21 includes two adjacent wale positions. The stitches 23 are formed side by side in the weft direction.
[0028]
In FIG. 2, for easy understanding, each stitch 23 is described as a single structure (single-cut structure) of the warp 22. However, in reality, the warp yarns 22 are separately supplied to all the knitting needles, and a closed stitch is formed between two adjacent knitting needles, whereby each stitch 23 has a double structure of warp yarns 22 (two yarns). It is a take-off structure. This is also understood from the fact that in FIG. 1, two warps 22 come in and out of each stitch 23 of the previous course (lower stage) to form the stitch 23 of the next course.
[0029]
As described above, the warp knitted fabric 21 is formed such that a large stitch corresponding to two knitting needles extends in the weft direction in each course of one warp yarn 22, and the stitches are formed in each course of the warp knitted fabric 21. Since two pieces 23 are formed side by side in the weft direction, high stretchability in the warp direction can be obtained at the stitches 23. Originally, a normal warp knitting has a small degree of stretching in the warp direction, but in the warp knitted fabric 21 of this embodiment, since the stitches protrude in the weft direction, sufficient stretchability can be obtained in the warp direction. For this reason, as a result, sufficient stretchability can be obtained in both the background and the bias direction therebetween.
[0030]
Such a warp knitted fabric 21 is used as the back base fabric of the vehicle seat cover 25 as shown in FIG. That is, the seat cover 25 has a structure in which a skin material 26 made of a fabric material or the like, a pad material 27 made of urethane foam, and a back base fabric 28 made of the warp knitted fabric 21 are laminated in three layers by frame lamination or the like. It has become. Accordingly, the skin material 26, the pad material 27, and the back base fabric 28 are bonded to each other adjacent to each other.
[0031]
Further, when the sheet cover 25 is laminated in three layers, the warp knitted fabric 21 is laminated so that the surface 21 a on the front side in FIG. 1 becomes an adhesive surface to the pad material 27. This is because the warp yarn 22 is exposed and extended on the surface 21a side of the warp knitted fabric 21 in an inclined state, and therefore, if the surface 21a side is used as an adhesive surface, a wide adhesive area can be secured.
[0032]
Therefore, when the warp knitted fabric 21 of the embodiment is used as the back base fabric 28 of the vehicle seat cover 25, the vehicle seat cover 25 can obtain a sufficient degree of expansion and contraction in both the background and the bias direction.
[0033]
Therefore, Example 1 having a two-layer structure in which the warp knitted fabric 21 of this embodiment is laminated on a urethane foam pad material 27 having a density of 20 kg / m 3 and a thickness of 5 mm is used as the same pad material. When comparatively measuring the elongation characteristics of Comparative Examples 1 to 3 having a laminated two-layer structure, results as shown in FIG. 4 were obtained. FIG. 4 shows the force (Newton: N) required to stretch the warp knitted fabric by 5%, 10%, 15%, 20%, and 25%, that is, the modulus converted into N / 25 mm. It is.
[0034]
Here, in Comparative Example 1, a nylon yarn having a thickness of 15d was used as the front yarn and the back yarn, and the basis weight was set to 22, and as shown in FIGS. 11 and 12, warp knitting (half knitting) was performed. The knitted fabric has a two-layer structure in which the same pad material 27 as in Example 1 is laminated. The comparative example 2 has a two-layer structure in which a nylon staple having a thickness of about 5d is used and a non-woven fabric having a basis weight of 22 is laminated on a similar pad material 27. Comparative Example 3 has a two-layer structure in which a weft knitted fabric obtained by weft knitting as shown in FIG.
[0035]
As is apparent from the measurement results, in the structure of Example 1 using the warp knitted fabric 21 of the embodiment as the backing base fabric 28, Comparative Example 1 using a conventional warp knitted (half knitted) fabric, Compared to Comparative Example 2 using a nonwoven fabric, the modulus in the warp direction is small. This indicates that the film tends to stretch in the warp direction.
[0036]
Further, in the vehicle seat cover 25 using the warp knitted fabric 21 of this embodiment as the back base fabric 28, the stretchability of the back base fabric 28 is increased, so that the skin material 26 side is concave as shown in FIG. Even when curved so as to be, the folding wrinkle 29 is less likely to occur on the surface of the skin material 26 side. Accordingly, a sheet cover 25 having a three-layer laminate structure using the warp knitted fabric 21 of the embodiment as the backing base fabric 28 and a sheet cover having a three-layer laminate structure using a conventional warp knitted (half knitted) knitted fabric. When the wrinkle generation state was subjected to a comparative test, results as shown in FIG. 6 were obtained. Here, the warp of the back base fabric 28 is nylon monofilament and has a thickness of 15d in each of the examples and the comparative examples.
[0037]
That is, in Example 2 and Comparative Example 4 of FIG. 6A, a non-woven skin material 26, a urethane foam pad material 27 having a density of 20 kg / m 3 and a thickness of 5 mm, and the warp knitted fabric 21 of the embodiment. Alternatively, it has a three-layer structure in which a backing base fabric 28 made of a conventional warp knitted (half knitted) fabric is laminated. In Example 3 and Comparative Example 5 in FIG. 6B, a woven fabric skin material 26, a pad material 27 similar to the above, and a back base fabric 28 made of the warp knitted fabric 21 of the embodiment or a conventional knitted fabric. Is a three-layer structure. In Example 4 and Comparative Example 6 of FIG. 6C, the skin material 26 is changed to a moquette system, and has the same three-layer structure as described above. In Example 5 and Comparative Example 7 of FIG. 6D, the skin material 26 is changed to a tricot system, and has the same three-layer structure as described above.
[0038]
In this comparative test, test pieces of 5 mm × 100 mm × 350 mm were prepared for Examples 2 to 5 and Comparative Examples 4 to 7 with the skin material 26 in the warp direction and the weft direction, respectively. A plurality of cylinders having a radius of 10 mm to 150 mm were prepared as test jigs. The cylinders are used in order from the one with the largest radius, and the test pieces of the examples and comparative examples are placed along the outer peripheral surface of the cylinder so that the skin material 26 side is inside, and the skin material 26 side is concave (reverse) (R shape), and the radius of the cylinder when the crease occurred was recorded.
[0039]
As is apparent from the test results, in any of Examples 2 to 5, the skin material was curved when the test piece was bent in a concave shape (reverse R shape) to a small radius as compared with Comparative Examples 4 to 7. Folding wrinkles occurred on the surface on the 26th side. In particular, the difference was remarkable between Example 4 and Comparative Example 6 using a moquette system having poor flexibility as the skin material 26.
[0040]
Therefore, according to this embodiment, the following effects can be obtained.
(1) In this warp knitting structure, for each course of knitting, the supply position of the warp yarn 22 for the two knitting needles is alternately shifted to two different positions P1, P2 adjacent in the weft direction. For this reason, stitches 23 that are large in the same course and extended in the weft direction are continuously formed by the same warp 22 at each supply position P1, P2 of the warp 22.
[0041]
For this reason, combined with good stretchability in the original weft direction of warp knitting, it is possible to obtain high stretchability in the radial direction similar to the structure of the weft knitting in the stitches 23, and as a result High stretchability can also be obtained in the bias direction. Therefore, when the warp knitted fabric 21 having this structure is used as the back base fabric 28 of the vehicle seat cover 25, the wrinkle 29 is folded on the skin material 26 side at the portion where the surface on the skin material 26 side is curved in a concave shape. Generation | occurrence | production can be suppressed. This wrinkle suppressing effect is remarkable when a material having poor stretchability such as a moquette is used as the skin material 26.
[0042]
(2) Since a monofilament made of nylon is used as the warp 22, the coefficient of friction is small, knitting can be performed at a high knitting speed, and high productivity can be ensured even in sewing machines. it can.
[0043]
(3) Since a warp 22 having a thickness of 15d is used, it is suitable for knitting, can improve productivity, has sufficient strength, and can achieve weight reduction of the entire back base fabric. If the thickness of the warp 22 is within the range of 7d to 30d, these effects can be obtained.
[0044]
(4) In this warp knitted structure, two stitches 23 are continuously formed at each supply position P1, P2 of the warp 22. That is, when the supply position of the warp yarn 22 to the plurality of knitting needles is 0, 1, 2, 3, 4 from the right side, in one course C1, the supply position of the warp yarn 22 is shifted to 2, 0, and the next course C2 Then, the supply position of the warp 22 is shifted to 2 and 4. For this reason, when forming the stitches 23 continuously in the weft direction in the same course by a tricot knitting machine or the like, an unreasonable force does not act on the adjacent knitting needles without reducing the knitting speed. Knitting can be performed, and high productivity can be secured.
[0045]
(5) Since the warp knitted fabric 21 is an adhesive surface to the pad material 27 on the side where the warp yarn 22 is exposed and extended on the surface 21a side, a wide bonding area can be secured. Therefore, it is possible to maintain the adhesive strength between the back base fabric and the pad material, and to improve the sliding characteristics with respect to the sewing work surface.
[0046]
(Example of change)
In addition, this embodiment can also be changed and embodied as follows.
As shown in FIG. 7, when the warp knitted fabric 21 of the warp knitting structure of the embodiment is knitted using a tricot knitting machine, the warp yarns 22 are not separately supplied to the plurality of knitting needles, Supply every other bottle. In this case, as shown in the figure, each stitch 23 of the warp knitted fabric 21 has a single structure (single take-up structure) of the warp 22 and the density of the stitches is reduced, and the warp knitted fabric 21 is reduced. The thickness will also be reduced.
[0047]
As shown in FIG. 8, when the supply position of the warp 22 to the plurality of knitting needles a to f is 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6 from the right side, during the knitting of one course C1, the warp 22 The supply position P1 of the warp yarn 22 is changed to 3, 0, and at the time of the next course C2, the supply position P2 of the warp yarn 22 is changed to 3, 6. Then, by repeating this 3,0 / 3,6 yarn feeding operation, as shown in the figure, in each course of the warp knitted fabric 21, the stitches are formed at the wale position formed by three adjacent knitting needles. 23 is formed in the weft direction.
[0048]
As shown in FIG. 9, when the supply position of the warp yarn 22 to the plurality of knitting needles a to f is set to 0, 1, 2, 3, 4, 5, from the right side, during the knitting of one course C1, the warp yarn 22 The supply position P1 is changed to 2, 0, and the supply position P2 of the warp 22 is changed to 3, 5 at the time of knitting of the next course C2. Then, by repeating this 2,0 / 3,5 yarn feeding operation, each course of the warp knitted fabric 21 is composed of two adjacent knitting needles sandwiching one wale as shown in FIG. The stitch 23 is formed in the weft direction at the wale position.
[0049]
In the embodiment, the warp knitted fabric 21 is bonded to the pad material 27 on the front surface side in FIG. 1, but is bonded to the pad material 27 on the back surface side in FIG. 1.
In the embodiment, a monofilament is used as the warp 22, but a multifilament is used. In this case, both the case where the multifilament is twisted and the case where it is not twisted can be used.
[0050]
In the above embodiment, polyamide-based synthetic fibers such as nylon are used as the warp 22, but other types of cellulose-based recycled fibers such as rayon, or other types of synthetic resin fibers such as polyester-based and polypropylene-based are used. Use it.
[0051]
In the above-described embodiment, one warp is supplied to each knitting needle. However, two or more warps are supplied to each knitting needle. This is convenient when the warp is thin.
[0052]
【The invention's effect】
As described above, as exemplified in the embodiment, in the present invention, a vehicle seat cover using a knitted fabric having high stretchability and high productivity can be obtained. Then, it is possible to prevent the wrinkles Slight Table skin material side is generated.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged partial surface view showing a knitted fabric according to an embodiment.
FIG. 2 is an organization chart showing an organization structure of the knitted fabric of FIG.
FIG. 3 is a partial cross-sectional view showing a vehicle seat cover using the knitted fabric of FIG. 1 as a back base fabric.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a comparative measurement result of elongation characteristics between the knitted fabric of FIG. 1 and other knitted fabrics.
5 is a partial cross-sectional view showing a state in which the vehicle seat cover of FIG. 3 is curved in a concave shape.
6 (a) to 6 (d) are explanatory diagrams showing test results of the state of occurrence of wrinkles in the curved state of FIG. 5, respectively.
FIG. 7 is a partial surface view showing a modification example of the knitted fabric of the embodiment.
FIG. 8 is an organization chart showing an organization structure of another modification example of the knitted fabric.
FIG. 9 is an organization chart showing an organization structure of still another modification example of the knitted fabric.
FIG. 10 is an enlarged partial surface view showing a known weft knitted fabric.
FIG. 11 is a partially enlarged surface view of a known warp knitted fabric.
FIG. 12 is an organization chart showing the organization structure of the warp knitting of FIG. 11;
FIG. 13 is a partially enlarged surface view of a conventional warp knitted fabric.
14 is an organization chart showing the organization structure of the warp knitting of FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 21 ... Warp knitted fabric, 22 ... Warp, 23 ... Stitch, 25 ... Seat cover for vehicles, 26 ... Skin material, 27 ... Pad material, 28 ... Back base fabric, 29 ... Fold wrinkle, af ... Knitting needle, C1, C2: Course, P1, P2 ... Warp supply position.

Claims (5)

経糸による1コースの編成ごとに、経糸の供給位置を緯方向において異なる2位置に交互に変移させ、その各コースの編目を隣接する2本の編針間に形成した経編地よりなる裏基布を備え、該裏基布と、ファブリック材等よりなる表皮材と、ウレタンフォームよりなるパッド材とにより、3層ラミネートした構造を備えた車両用シートカバーにおいて、
前記経編地は、1コースの編針に対する前記経糸の供給位置を0,1,2,3,4としたとき、1つのコースでは、経糸の供給位置を2,0とし、次のコースでは、経糸の供給位置を2,4としたものであり、
前記経編地は、前記経糸がコース方向に対して傾斜状態で露出延長されている面を接着面として前記パッド材に接着したことを特徴とする車両用シートカバー。
Back base fabric made of warp knitted fabric formed between two adjacent knitting needles , with the warp supply position alternately shifted to two different positions in the weft direction for each course of warp knitting In a vehicle seat cover having a structure in which three layers are laminated by the back base fabric, a skin material made of a fabric material and the like, and a pad material made of urethane foam,
In the warp knitted fabric, when the supply position of the warp with respect to the knitting needle of one course is 0, 1, 2, 3, 4, the supply position of the warp is set to 2, 0 in one course, and in the next course, The warp supply position is 2 and 4,
The warp knitted fabric for a vehicle Shitokaba chromatography, wherein the warp is adhered to the surface which is exposed extended in an inclined state with respect to the course direction in the pad material as a bonding surface.
経糸としてモノフィラメントを使用したことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートカバー。 The vehicle Shitokaba over according to claim 1, characterized by using a monofilament as a warp. 経糸として合成繊維または再生繊維を使用したことを特徴とした請求項2に記載の車両用シートカバー。 The vehicle Shitokaba over of claim 2 which is characterized by using a synthetic fiber or regenerated fiber as a warp. 経糸として太さが7〜30デシテックスの範囲内のものを使用したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用シートカバー。 The vehicle Shitokaba over according to claim 1, thickness as the warp is characterized by using those in the range of 7 to 30 dtex. 経糸として太さが10〜20デシテックスの範囲内のものを使用したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用シートカバー。 The vehicle Shitokaba over according to claim 1, thickness as the warp is characterized by using those in the range of 10 to 20 dtex.
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