JP4323673B2 - Vibration isolator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車、一般産業用機械等に適用され、エンジン等の振動発生部からフレーム等の振動受部へ伝達される振動を減衰させる防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車には、エンジンと車体(フレーム)との間に受動型防振装置としてのエンジンマウントが配置されている。このようなエンジンマウントは、ゴム弾性体の内部抵抗等により振動エネルギを吸収し、エンジンからの振動を減衰してフレームへ伝達される振動を抑制している。但し、このようなエンジンマウントでは、エンジンからの振動を一定の減衰率で減衰できるものの、理論上、エンジンからフレームへ伝達される振動を完全に消失できない。
【0003】
そこで、近年、振動発生部から振動受部へ伝達される振動を理論上、完全に打ち消すことができる能動型防振装置であるアクティブダンパの自動車への適用が検討されている。アクティブダンパとしては、例えば、質量体(マス)をコイルスプリング等により弾性的に支持し、この質量体へ電磁アクチュエータ等により加振力を作用させて質量体を振動させるものがある。このアクティブダンパを振動受部に固定し、振動受部に伝達される振動の周波数等に対応させてアクチュエータを駆動し、アクチュエータにより質量体を振動させることで、質量体からの反力(制御力)により振動受部に伝達された振動を能動的に打ち消すことができる。
【0004】
従って、自動車では、エンジンと車体との間に防振マウント(エンジンマウント)を配置し、この防振マウントによりエンジンからの振動を減衰することに加え、フレーム上にアクティブダンパを配置してエンジンから車体へ伝達された振動が打ち消されるようにアクティブダンパの質量体を振動させることにより、防振マウントのみを使用した場合と比較してエンジン作動時におけるフレームの振動を飛躍的に小さくできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、防振マウントに加えてアクティブダンパをフレームに取り付けようとすると、フレームにアクティブダンパを取り付けためのスペースを確保すると共に、アクティブダンパをボルト等によりフレームへ取り付けるための取付部を設けなければならず、フレームに大きな設計変更が必要になることがある。また自動車の製造工程においては、アクティブダンパをフレームに取り付ける工程が追加されるために製造作業が煩瑣になるという問題も生じる。
【0006】
さらにアクティブダンパは、耐久性等を考慮して、ダンパ内部に塵埃、オイル、水、腐食性ガス等が浸入しないように自動車内の環境に対して十分シールされた構造とする必要がある。しかし、このようなシール構造を設けるとアクティブダンパの構造が複雑になってアクティブダンパの製造コストが高くなる。
【0007】
本発明は、上記事実を考慮し、防振マウントとしての機能及びアクティブダンパとしての機能を併せ持ち、しかも構造が簡単な防振装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の防振装置は、 振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置され、振動発生部からの入力振動により弾性変形するゴム弾性体と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置され、振動発生部からの入力振動の振幅方向に沿って相対変位可能とされた質量体と、前記質量体を前記第1及び第2の取付部材の何れか一方に弾性的に連結する弾性連結部材と、振動発生部の振動に対応させて前記質量体を前記振幅方向に沿って振動させる加振手段と、を有し、前記加振手段は、互いに気圧が異なる第1及び第2の圧力源と接続された気体封入室と、前記気体封入室を前記第1の圧力源と前記第2の圧力源とに交互に連通させる圧力供給部と、前記気体封入室の隔壁の少なくとも一部を構成し、該気体封入室内の気圧変化に応じて前記質量体に対して前記振幅方向に沿った加振力を作用させる可動隔壁部と、を有し、
前記加振手段が前記質量体を前記振幅方向に沿って振動させていない時には、前記気体封入室内を外部に対して負圧状態に維持し、前記質量体に対して前記振幅方向への移動抵抗を作用させること、を特徴とするものである。
【0009】
上記構成の防振装置によれば、振動入力時に入力振動によってゴム弾性体が弾性変形することにより、入力振動のエネルギがゴム弾性体の内部抵抗等によって吸収されるので、一方の取付部材から他方の取付部材へ伝えられる入力振動を受動的に減衰できる。さらに振動入力時に入力振動の周波数等に対応させて加振手段により質量体を入力振動の振幅方向に沿って振動させれば、ゴム弾性体を介して入力する振動を打ち消すような慣性力を質量体によって発生させ、振動発生部から振動受部へ伝えられる振動を能動的に減衰又は消失できる。
【0010】
すなわち、上記構成の防振装置は、振動発生部を支持すると共に振動発生部から振動受部へ伝えられる振動を減衰する防振マウントとしての機能及び振動発生部からの振動を質量体の慣性力により打ち消すアクティブダンパとして機能を併せもつ。
【0011】
従って、上記構成の防振装置によれば、防振マウントに加えてアクティブダンパを別個に振動受部又は振動発生部に取り付ける場合と比較し、振動受部又は振動発生部にアクティブダンパ取付用の取付部を設ける必要がなくなるので、振動受部又は振動発生部の構造が簡略化されると共に設置スペースの増加も抑制される。
【0012】
さらに、防振マウント及びアクティブダンパのそれぞれに設ける必要があった振動受部又は振動発生部への取付構造を共通化できるので、トータル的には部品点数を減少できると共に振動受部又は振動発生部への取付作業も簡単になる。
【0013】
請求項2記載の防振装置は、請求項1記載の防振装置において、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に外部から隔離されたシール空間を設け、該シール空間内に前記加振手段を配置したものである。
【0014】
上記構成の防振装置によれば、加振手段が配置されるシール空間を第1の取付部材と第2の取付部材との間に設けたことにより、加振手段の設置スペースとして装置の内部空間を効率的に利用できるので、加振手段を設けたことによる装置の大型化を抑制できる。
【0015】
またゴム弾性体等の従来から存在する装置部品によってシール空間を外部から隔離する隔壁を構成できるので、シール空間を設けることによる部品点数の増加を抑制できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る防振装置について図面を参照して説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1には本発明の第1の実施形態に係る防振装置10が示されている。この防振装置10は自動車におけるエンジンを車体上へ支持する防振マウント及び車体の振動を能動的に打ち消すアクティブダンパとして適用されるものである。なお、図中符号Sは装置の中心線である軸心を示し、この軸心に沿った方向を装置の軸方向として以下の説明を行う。
【0018】
防振装置10は、自動車における車体12への取付部材として有底円筒状の取付金具14を有している。取付金具14の上端部には、径方向外側へ延出するフランジ部16が形成されている。また取付金具14には、その底面から軸心Sに沿って下方へ突出するようにボルト18が溶接等により固定されている。
【0019】
取付金具14内には薄肉状の支持円筒20が挿入されている。この支持円筒20の上端部には径方向外側へ延出するフランジ状のフランジ部22が形成され、このフランジ部22は外筒金具24のフランジ部16上に載置されている。
【0020】
取付金具14の上方には略円筒状の外筒金具24が配置されている。外筒金具24の下端部には、径方向外側へ延出するかしめ部26が形成されており、このかしめ部26は支持円筒20のフランジ部22を介してフランジ部16上に載置されている。外筒金具24は、かしめ部26がフランジ部22及びフランジ部16を挟持するようにかしめられることにより、その下端部が取付金具14の上端部へ同軸的に連結固定される。
【0021】
外筒金具24の上部側には、外周側へテーパ状に拡がる拡径部28が形成されている。この拡径部28の内周面には、上方へ向かって外径が縮小する略円錐台状のゴム弾性体30の下端部が加硫接着されている。ゴム弾性体30は上端側が外筒金具24から上方へ突出している。またゴム弾性体30の底面中央部には円形の凹部32が形成され、ゴム弾性体30の軸方向に沿った断面形状を下方へ向かって開いた略V字状としている。またゴム弾性体30の頂面には円板状の頂板金具34が加硫接着されている。頂板金具34の上面にはボルト軸36が軸心Sに沿って上方へ突出するように溶接等により固定されている。
【0022】
ゴム弾性体30の下端部には円筒状の薄肉部38が下方へ延出するように一体成形されている。この薄肉部38の上部側は外筒金具24の内周面を被覆するように加硫接着され、薄肉部38の下端側は外周側へ広がってかしめ部26とフランジ部22とより挟持されている。
【0023】
取付金具14と頂板金具34との間には、取付金具14、外筒金具24及びゴム弾性体30をそれぞれ隔壁として外部から隔離された気室であるシール空間42が形成されている。このシール空間42内には、肉厚円板状に形成された金属製のマス部材44が軸方向に沿って変位可能に支持されている。
【0024】
マス部材44の外周面には、リング状の弾性連結部材40の内周面が全周に亘って加硫接着され、この弾性連結部材40の外周面は略円筒状の連結金具68の内周面に全周に亘って加硫接着されている。連結金具68の下端部には外周側へ延出するフランジ部69が形成され、このフランジ部69は支持円筒20のフランジ部22と共に取付金具14のフランジ部16と外筒金具24のかしめ部26との間に挟持固定されている。これにより、マス部材44は弾性連結部材40により外筒金具24に弾性的に連結され、弾性連結部材40が撓み変形することにより軸方向に沿って変位可能になっている。
【0025】
シール空間42内には、マス部材44の下方にゴム製のダイアフラム45が配置されている。このダイアフラム45は下方へ向かって開いたカップ状とされており、その開口端部が全周に亘って支持円筒20の下端部付近に加硫接着されている。これにより、ダイアフラム45はシール空間42を軸方向に沿って2個の小気室に区画し、下部側の空間は気体封入室46とされている。なお、シール空間42におけるダイアフラム45の上方の気室については、必要に応じて外筒金具24及びゴム弾性体30のボルト軸36に穴を穿設し、外部へ連通させるようにしてもよい。
【0026】
気体封入室46内にはダイアフラム45の頂部に密着するように皿状のばね受部材48が配置されている。このばね受部材48はダイアフラム45を介してボルト51によりマス部材44の下面へ締結固定されている。これにより、ダイアフラム45の頂部がマス部材44の下面へ連結される。
【0027】
気体封入室46内には、ばね受部材48と取付金具14の底面との間に金属製のコイルスプリング52が配置されている。このコイルスプリング52は、その下端部が外筒金具24に圧接すると共に上端部がばね受部材48に圧接し、方向へ所定量圧縮された状態とされている。これにより、マス部材44は弾性連結部材40と共にコイルスプリング52によっても弾性的に支持される。ここで、ダイアフラム45及びコイルスプリング52はマス部材44へ加振力を作用させる加振手段を構成しているが、これらは外部から隔離されたシール空間42内にあることから、水、オイル、腐食性ガス等から保護されている。
【0028】
取付金具14の底板部にはニップル(図示省略)等を介して圧力配管54が接続されており、この圧力配管54は気体封入室46を3ポート2位置切換弁(以下、切換弁という)56へ接続している。切換弁56には、エンジンのインテークマニホルド58に連通した圧力供給管60及び装置の外部空間に連通した圧力解放管62がそれぞれ接続されている。切換弁56は電磁ソレノイドを内蔵した開閉弁であり、駆動電圧(例えば、直流12V)が印加されている励磁状態では圧力供給管60を圧力配管54と連通させ、また駆動電圧が印加されていない非励磁状態では圧力解放管62を圧力配管54と連通させる。
【0029】
ここで、インテークマニホルド58は、エンジンが作動している状態では内部が大気圧に対して常に負圧状態に維持されている。従って、切換弁56への駆動電圧の印加時には、気体封入室46がインテークマニホルド58に連通して気体封入室46の内部気圧が大気圧に対して負圧となり、また切換弁56への駆動電圧の非印加時には、気体封入室46が外部空間に連通して気体封入室46の内部気圧が大気圧と等しくなる。
【0030】
防振装置10では、気体封入室46の内部気圧が大気圧から負圧になると、ダイアフラム45が軸方向に沿って下方へ収縮し、マス部材44を弾性連結部材40及びコイルスプリング52の変形抵抗に抗して下方へ変位させる。この状態から、気体封入室46が大気圧になると、マス部材44が弾性連結部材40及びコイルスプリング52の復元力により軸方向に沿って上方へ変位する。このとき、マス部材44図1に示される初期位置より上方まで移動する。従って、切換弁56へ周期的に駆動電圧を印加することにより、マス部材44が駆動電圧の周期に対応する周波数で振動する。
【0031】
上記のように構成された防振装置10では、取付金具14のボルト18が車体12に穿設された取付穴64を挿通するように車体12上へ載置され、取付穴64から突出したボルト18の先端部にナット66がねじ込まれることにより、取付金具14が車体12に締結固定される。また防振装置10の頂板金具34上にはエンジンブラケット(図示省略)が載置される。このとき、頂板金具34のボルト軸36がブラケットに穿設された取付穴を挿通し、この取付穴から突出したボルト軸36の先端部にナット(図示省略)がねじ込まれることにより、頂板金具34がエンジンブラケットに締結固定される。
【0032】
防振装置10は切換弁56を制御するコントローラ70を備えており、このコントローラ70には車体12上に設置された振動センサ72の信号線が接続されている。振動センサ72は防振装置10に近い位置に配置されており、車体12の振動を検出して、この振動に対応する波形(例えば、正弦波形)の電気信号を検出信号としてコントローラ70へ出力する。
【0033】
コントローラ70は、振動センサ72からの信号を受けて振動の周波数及び位相を判断する。コントローラ70は、車体12における振動の周波数と等しい周波数でマス部材44が振動するように切換弁56への駆動電圧をオンする時間とオフする時間との比、すなわち駆動電圧のデューティ比及び一周期の長さを設定する。更にコントローラ70は、マス部材44が車体12における振動の位相とは一定時間のずれを有する位相(逆位相を含む)で振動するように駆動電圧の位相を制御する。
【0034】
次に本発明の実施形態に係る防振装置10の動作及び作用を説明する。
【0035】
エンジンからの振動が頂板金具34を介して入力すると、この振動はゴム弾性体30へ伝わり、これによってゴム弾性体30が弾性変形する。これにより、ゴム弾性体30の内部摩擦に基づく作用によって振動が減衰され、エンジンから車体12へ伝達される振動レベルが減少する。
【0036】
一方、振動センサ72は、エンジンからの振動が防振装置10を介して車体12へ伝達されると、車体12の振動を検出して検出信号をコントローラ70へ出力する。振動センサ72からの検出信号を受けたコントローラ70は、振動周波数と対応する駆動電圧を切換弁56へ出力し、マス部材44を車体12における振動周波数と等しい周波数で振動させる。これにより、マス部材44の質量と加速度との積により規定される運動エネルギ(慣性力)が発生し、この慣性力によりエンジンから車体12へ伝えられる振動が打ち消される。
【0037】
以上説明したように本実施形態に係る防振装置10は、エンジンから車体12へ伝えられる振動を減衰する防振マウントとしての機能及びエンジンからの振動をマス部材44の慣性力により打ち消すアクティブダンパとして機能を併せもつ。従って、防振装置10によれば、防振マウントに加えてアクティブダンパをそれぞれ別個に車体12に取り付ける場合と比較し、車体12にアクティブダンパ用の取付部を設ける必要がなくなるので、車体12の構造が簡略化されると共に、自動車内にエンジンマウントの設置スペースを設ける必要もなくなる。
【0038】
さらに、防振マウント及びアクティブダンパのそれぞれに設ける必要があった車体12への取付構造(マウント構造)も共通化できるので、トータル的には部品点数を減少できると共に車体12又はエンジンへの取付作業も簡単になる。
【0039】
また防振装置10は、従来のアクティブダンパのように車体12において振動を打ち消すものではなく、車体12における防振装置10の取付部へ慣性力を作用させてエンジンから車体12へ伝達される振動を打ち消すことから、車体12へ入力する振動レベルを減衰できる。
【0040】
また防振装置10の加振手段は、ダイアフラム45、コイルスプリング52、ばね受部材48等のからなり、例えば、電磁石の電磁力を利用して加振力を発生する電磁アクチュエータ等と比較し、部品点数及び重量を減少できると共に、外部から供給される気体圧力により作動するので、消費電力も極めて小さくなっている。また、シール空間42におけるマス部材44の下方の空間を気密構造とし、この空間に圧力気体を供給するようにすれば、弾性連結部材40を内圧変化に応じて軸方向に沿って撓み変形させることができるので、ダイアフラム45を省略することもできる。
【0041】
なお、エンジンからの振動の種類には、例えば、車両が70〜80km/hで走行すると生じるシエイク振動(15Hz未満)や、アイドリング運転及び車速が5km/h以下の低速運転の場合に生じるアイドル振動(20〜30Hz)等があるが、これらの振動の種類をコントローラ70により判断させ、特定の振動、例えば、シエイク振動が車体12に伝達されているときにのみ、防振装置10のアクティブダンパ機能を作動させるようにしてもよい。
【0042】
但し、防振装置10のアクティブダンパ機能を停止させる際に気体封入室46を大気圧に維持しておくと、コイルスプリング52により弾性的に支持されたマス部材44の自由振動が可能となることから、車体12の振動時にマス部材44が共振して車体12の振動を却って助長するおそれがある。このような不具合を防止するためには、例えば、防振装置10のアクティブダンパ機能の停止時に気体封入室46内が負圧状態となるように切換弁56を制御し、ダイアフラム45を縮小した状態に維持する。これにより、マス部材44の軸方向に沿った変位が圧縮されたコイルスプリング52の変形抵抗によって抑制されるので、車体12の振動時にもマス部材44の共振を効果的に抑制できる。
【0043】
また、防振装置10では、インテークマニホルド58を気体封入室46への圧力源とし、気体封入室46へは負圧及び大気圧を交互に供給するようにしたが、例えば、切換弁56を介して気体封入室46をエンジンのエクゾーストマニホルドに接続して気体封入室46へ正圧及び大気圧を交互に供給するようにしても、マス部材44を振動できる。
【0044】
(第2の実施形態)
図2には本発明の第2の実施形態に係る防振装置80が示されている。
なお、本実施形態に係る防振装置80おいて、第1の実施形態に係る防振装置10と同様の構造とされた部材については同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0045】
本実施形態に係る防振装置80が第1の実施形態に係る防振装置10と異なる点は、マス部材44へ加振力を作用させる加振手段として気体圧力により作動する加振手段に代えて電磁アクチュエータ82を用いている点である。この電磁アクチュエータ82は取付金具14内に配置されている。電磁アクチュエータ82には外殻部として下面側が閉止され、磁性金属からなる肉厚円筒状のヨーク84及びこのヨーク84上面の開口部を閉止する頂板部材86が設けられている。ヨーク84の内周面には永久磁石88が固定されており、この永久磁石88の内周側には円柱状の磁気空間90が形成されている。磁気空間90内には肉厚円板状の可動子92が配置され、この可動子92の外周部には銅線等の絶縁導線が巻き付けられて円筒状のコイル94が設けられている。
【0046】
磁気空間90内には、可動子92とヨーク84の底板部との間にコイルスプリング96が配置されており、このコイルスプリング96は可動子92を弾性的に支持している。また可動子92の上面には軸心Sに沿って上方へ突出する連結ロッド98が設けられている。頂板部材86にはその中央部を貫通するように配置された略円筒状の軸受部材97が配置されている。連結ロッド98は軸受部材97内を通って頂板部材86の上方へ延びている。連結ロッド98の先端部には円板状の固定部99が設けられ、この固定部99がマス部材44の下面へねじ止め等によって固定されている。
【0047】
マス部材44の下面には、軸方向に沿って所定の厚さを有するゴム製のストッパ部材101が固着されている。このストッパ部材101はマス部材44の下方への移動範囲を制限すると共に、金属製のマス部材44が頂板部材86へ直接衝突することによる衝撃音及び振動の発生を抑止している。
【0048】
電磁アクチュエータ82では、コイル94に所定極性の駆動電圧が印加されると、コイル94と永久磁石88との間で軸方向に沿ってコイル94を下方へ付勢するような電磁気力が発生する。これにより、可動子92はコイルスプリング96の付勢力に抗して下方へ移動し、またコイル94へ駆動電圧の印加を中止すると、コイルスプリング96の付勢力により可動子92が上方へ移動する。このとき、可動子92は慣性力によって図1に示される初期位置よりも上方まで移動する。従って、コイル94へ周期的に駆動電圧を印加することにより、マス部材44が駆動電圧の周期に対応する周波数で振動する。
【0049】
防振装置80は電磁アクチュエータ82を制御するコントローラ100を備えており、このコントローラ100には車体12上に設置された振動センサ72の信号線が接続されている。コントローラ100は、振動センサ72からの信号を受けて振動の周波数及び位相を判断する。コントローラ100は、車体12における振動の周波数と等しい周波数でマス部材44が振動するようにコイル94への駆動電圧をオンする時間とオフする時間との比、すなわち駆動電圧のデューティ比及び一周期の長さを設定する。更にコントローラ100は、マス部材44が車体12における振動の位相とは一定時間のずれを有する位相(逆位相を含む)で振動するように駆動電圧の位相を制御する。
【0050】
次に本実施形態に係る防振装置80の動作及び作用を説明する。
【0051】
エンジンからの振動が頂板金具34を介して入力すると、この振動はゴム弾性体30へ伝わり、ゴム弾性体30が弾性変形する。これにより、ゴム弾性体30の内部摩擦に基づく作用によって振動が減衰され、エンジンから車体12へ伝達される振動が減衰される。
【0052】
一方、振動センサ72は、エンジンからの振動が防振装置80を介して車体12へ伝達されると、車体12の振動を検出して検出信号をコントローラ100へ出力する。振動センサ72からの検出信号を受けたコントローラ100は、振動周波数と対応する駆動電圧をコイル94へ出力し、マス部材44を車体12における振動周波数と等しい周波数で振動させる。これにより、マス部材44の質量と加速度との積により規定される運動エネルギ(慣性力)が発生し、この慣性力によりエンジンから車体12へ伝えられる振動が打ち消される。
【0053】
以上説明した本実施形態に係る防振装置80は、第1の実施形態に係る防振装置10と同様の作用効果を奏する。さらに本実施形態の防振装置80では、マス部材44への加振力を電磁アクチュエータ82により発生することから、マス部材44を低周波数から高周波数までの広い周波数域で応答性良く振動させることが可能になる。従って、広い周波数域の振動を殆どタイムラグなく効果的に打ち消すことができる。
【0054】
なお、本実施形態の防振装置80では、コイル94へ直流の駆動電圧を印加して一方向(下方)への電磁気力を可動子92へ作用させたが、極性が周期的に変化する交流の駆動電圧をコイル94へ印加するようにしても、可動子92に連結されたマス部材44を振動できる。
【0055】
なお、防振装置80では、アクティブダンパ機能の停止時にはマス部材44の自由振動が可能となることから、車体12の振動時にマス部材44が共振して車体12の振動を却って助長するおそれがある。このような不具合を防止するためには、例えば、防振装置80のアクティブダンパ機能の停止時に可動子92が下方へ付勢されるように電磁アクチュエータ82を制御することにより、マス部材44の軸方向に沿った変位が抑制されるので、車体12の振動時にもマス部材44の共振を効果的に抑制できる。
【0056】
(第3の実施形態)
図3には本発明の第3の実施形態に係る防振装置110が示されている。なお、本実施形態に係る防振装置110おいて、第1の実施形態に係る防振装置10と同様の構造とされた部材については同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0057】
防振装置110は、図3に示されるように車体12への取付部材として略円板状の底板金具112を有している。底板金具112には、その外周部に内周側から外周側へ向かって上方へクランク状に屈曲されたフランジ部114が全周に亘って形成されている。底板金具112には、上面側中心部に軸心Sに沿って上方へ突出するように円柱状のガイドロッド116が固着されている。また底板金具112の下面には、軸心Sと平行軸的に複数本(図3では2本)のボルト118が固着されており、これらのボルト118及びその先端部へそれぞれねじ込まれるナット120により車体12上へ締結固定されている。
【0058】
底板金具112のフランジ部114には、薄肉円筒状の外筒金具122の下端部が連結固定されている。外筒金具122には、軸方向中間部に内周側へ向かって直角に屈曲された段差部124が形成されており、この段差部124を介して下部側に底板金具112の外径より僅かに大きい内径を有する大径部126が形成され、上部側に大径部126に対して径が絞られた小径部128が形成されている。
【0059】
大径部126の下端部には、外筒金具122の底板金具112への連結時に内周側へ塑性変形されるかしめ部130が設けれらている。また大径部126の内周側には円筒状の支持金具132が挿入されており、この支持金具132は、外筒金具122が底板金具112へ連結された状態で上端面を段差部124下面へ、下端面を底板金具112の上面外周部へそれぞれ当接させている。この状態で、かしめ部130が内周側へかしめることにより、外筒金具122は支持金具132によって軸方向への移動が拘束されて底板金具112へ固定される。
【0060】
外筒金具122には、その上端部に上方へ向かって内径がテーパ状に拡がった拡径部133が形成されている。この拡径部133の内周面には、略肉厚円板状のゴム弾性体134の外周面が加硫接着さている。このゴム弾性体134は、軸方向に沿って下方へ向かって開いた略ハ字状の断面を有しており、その上面中央部には、下方へ向かって内径が縮小するような円錐台状の凹部137が形成されている。この凹部137内には、凹部137に対応する円錐台状に形成された頂板金具139が挿入され、加硫接着されている。
【0061】
頂板金具139の上面中央部には、軸心Sに沿って上方へ突出するようにボルト136が固着されている。このボルト136及びボルト139へねじ込まれるナット(図示省略)により頂板金具139はエンジン(図示省略)側へ締結固定される。また、ゴム弾性体134の下端部からは薄肉円筒状の被覆部135が下方へ延出しており、この被覆部135は外筒金具122における小径部128の内周面を覆うように加硫接着されている。
【0062】
上端部及び下端部がそれぞれゴム弾性体134及び底板金具112によりそれぞれ閉止された外筒金具122内には、外部から遮蔽されたシール空間138が形成されている。このシール空間138内には電磁アクチュエータ140が配置され、この電磁アクチュエータ140は可動ヨーク142、永久磁石144及び電磁石146を備えている。
【0063】
可動ヨーク142は鋳鉄又は鋳鋼を素材として中空状に形成され、電磁アクチュエータ140の外殻部を構成している。可動ヨーク142には、有底円筒状とされたケーシング部材148及び、このケーシング部材148の上面側の開口部を閉止する円板状の蓋部材150が設けられている。ケーシング部材148の底板部及び蓋部材150には軸心Sに沿ってそれぞれ円形断面の貫通穴149,151が穿設され、これらの貫通穴149,151には、それぞれ円筒状の軸受部材152が軸心Sと同軸的になるように嵌挿されている。これら一対の軸受部材152内にはガイドロッド116が相対的に摺動可能に挿通している。これにより、可動ヨーク142はガイドロッド116により軸方向へ移動可能に支持される。
【0064】
また可動ヨーク142外周面の下部側には、リング状とされたゴム製の弾性連結部材154の内周面が加硫接着され、この弾性連結部材154の外周面は支持金具132の内周面へ加硫接着されている。これにより、可動ヨーク142は弾性連結部材154及び支持金具132を介して外筒金具122へ弾性的に連結される。従って、弾性連結部材154は、可動ヨーク142が軸方向へ移動すると、その移動方向及び移動量に応じて弾性変形して可動ヨーク142へ移動方向及び移動量に対応する復元力を作用させる。
【0065】
可動ヨーク142の内周面には、肉厚円筒状の永久磁石144の外周面が固着されている。ここで、可動ヨーク142及び永久磁石144は、エンジンからの入力振動を打ち消すためのマス部材156として構成されている。また可動ヨーク142内には略円柱状の電磁石146が配置されている。この電磁石146には、内周側に略円柱状とされた軟鉄製のコア158が配置され、このコア158の外周側に絶縁導線が巻き付けられてコイル160が設けられている。
【0066】
コア158には軸心Sに沿って貫通穴159が穿設されており、この貫通穴159内にはガイドロッド116が挿通している。ガイドロッド116のコア158の上下面に対応する部位には、それぞれ周方向に沿って周溝162が形成されており、これらの周溝162には鍔状のCリング164がコア158の上下面へそれぞれ当接するように嵌め込まれている。これにより、電磁石146は、コイル160の外周面が電磁石146の内周面へ正対するようにガイドロッド116へ固定される。またCリング164は可動ヨーク142の軸方向への移動ストローク(振幅)を制限するためのストッパとしても機能している。
【0067】
電磁アクチュエータ140は、コイル160に所定極性の駆動電圧が印加されると、コイル160と永久磁石144との間に永久磁石144を軸方向に沿って一方向へ付勢するような電磁気力が発生する。これにより、永久磁石144及びこれを支持する可動ヨーク142が弾性連結部材154を弾性変形させつつ軸方向に沿って一方向へ移動する。
【0068】
またコイル160に印加する駆動電圧の極性を反転すると、コイル160と永久磁石144との間に永久磁石144を軸方向に沿って他方向へ付勢するような電磁気力が発生する。これにより、永久磁石144及び可動ヨーク142は電磁気力及び弾性連結部材154の復元力によって弾性連結部材154を弾性変形させつつ軸方向に沿って他方向へ移動する。従って、コイル160へ周期的に極性が反転するような波形(例えば、パルス波形)の駆動電圧を印加することにより、マス部材156を構成する永久磁石144及び可動ヨーク142が軸方向に沿って駆動電圧の極性反転周期に対応する周波数で振動する。
【0069】
防振装置110は電磁アクチュエータ140を制御するコントローラ166を備えており、このコントローラ166には車体12上に設置された振動センサ72の信号線が接続されている。コントローラ166は、振動センサ72からの信号を受けて振動の周波数及び位相を判断する。コントローラ166は、車体12における振動周波数と等しい周波数でマス部材156が振動するようにコイル160への駆動電圧の周期を設定すると共に、マス部材156が車体12における振動の位相とは一定のずれを有する位相(逆位相を含む)で振動するように駆動電圧の位相を制御する。
【0070】
ここで、コントローラ166はケーブル168を介して電磁石146のコイル160へ駆動電圧を印加するが、このケーブル168の防振装置110内へ挿入された部分には巻き癖が付けられてコイルスプリングとされている。これにより、可動ヨーク142が軸方向へ移動(振動)した際にはケーブル168が伸縮してケーブル168の断線が防止される。
【0071】
次に本実施形態に係る防振装置110の動作及び作用を説明する。
【0072】
エンジンからの振動が頂板金具139を介して入力すると、この振動はゴム弾性体134へ伝わり、ゴム弾性体134が弾性変形する。これにより、ゴム弾性体134の内部摩擦に基づく作用によって振動が減衰され、エンジンから車体12へ伝達される振動が減衰される。
【0073】
一方、振動センサ72は、エンジンからの振動が防振装置110を介して車体12へ伝達されると、車体12の振動を検出して検出信号をコントローラ166へ出力する。振動センサ72からの検出信号を受けたコントローラ166は、振動周波数と対応する駆動電圧を電磁石146のコイル160へ出力し、マス部材156を車体12における振動周波数と等しい周波数で振動させる。これにより、マス部材156の質量と加速度との積により規定される運動エネルギ(慣性力)が発生し、この慣性力によりエンジンから車体12へ伝えられる振動が打ち消される。
【0074】
以上説明した本実施形態に係る防振装置110は、第1の実施形態に係る防振装置10と同様の作用効果を奏する。さらに本実施形態の防振装置110では、マス部材156への加振力を電磁アクチュエータ140により発生することから、マス部材156を低周波数から高周波数までの広い周波数域で応答性良く振動させることが可能になる。従って、広い周波数域の振動を殆どタイムラグなく効果的に打ち消すことができる。
【0075】
また本実施形態の防振装置110では、入力振動を打ち消すための慣性力を生じさせるマス部材156が電磁アクチュエータ140の可動ヨーク142及び永久磁石144によって構成されていることから、入力振動に対抗できる質量のマス部材156を設けることによる装置重量の増加を効果的に抑制できる。このとき、可動ヨーク142及び永久磁石144の質量だけでは必要な質量に不足する場合には、可動ヨーク142に不足分に相当する質量を有する補助ウエイト部材を付加すればよい。
【0076】
なお、本実施形態の防振装置110では、アクティブダンパ機能の停止時にはマス部材156の自由振動が可能となることから、車体12の振動時にマス部材156が共振して車体12の振動を却って助長するおそれがある。このような不具合を防止するためには、第2の実施形態に係る防振装置80の場合と同様に、アクティブダンパ機能の停止時にマス部材156が軸方向に沿って一方向(例えば、下方)へ付勢されるように電磁アクチュエータ140を制御することにより、マス部材156の軸方向に沿った変位が抑制されるので、車体12の振動時にもマス部材156の共振を効果的に抑制できる。また、マス部材156の振幅等を安定させるために、第2の実施形態に係る防振装置80と同様に、軸方向に沿ってマス部材156と底板金具112との間又は可動ヨーク142と電磁石146との間に金属製のコイルスプリングを介在させ、この弾性連結部材154に加えてコイルスプリングによってもマス部材156(可動ヨーク142)を弾性的に支持するようにしてもよい。
【0077】
(第4の実施形態)
図4には本発明の第4の実施形態に係る防振装置170が示されている。なお、本実施形態に係る防振装置170おいて、第1の実施形態に係る防振装置10と同様の構造とされた部材については同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0078】
防振装置170は、図4に示されるように車体12への取付部材として中空円状の固定ヨーク172を有している。この固定ヨーク172は鋳鉄又は鋳鋼を素材として中空状に形成され、防振装置170の外殻部を構成すると共にの電磁アクチュエータ174の一部をも構成している。固定ヨーク172には、頂部側が閉止された略円筒状のケーシング部材176及び、このケーシング部材176の下面側の開口部を閉止する円板状の蓋部材178が設けられている。ケーシング部材176の外周側へ直角に屈曲されたフランジ部180が形成され、このフランジ部180には軸方向へ貫通する複数個の挿通穴182が穿設されている。またケーシング部材176には、軸心Sに沿って頂板部から上方へ突出する円筒状の支持部184が一体的に設けられ、この支持部184の内周側には円筒状の軸受部材186が嵌挿されている。
【0079】
蓋部材178の外周部には、ケーシング部材176における挿通穴182に対応する挿通穴188が穿設されている。また蓋部材178には、軸心Sに沿って下方へ突出する円筒状の支持部190が一体的に設けられ、この支持部184の内周側には円筒状の軸受部材186が嵌挿されている。
【0080】
一方、車体12における防振装置170の取付部には、固定ヨーク172の挿通穴182,188に対応する取付穴192が穿設されると共に、周方向に沿って配置された複数の取付穴192の内周側に蓋部材178の支持部190に対応する開口部194が穿設されている。
【0081】
ここで、防振装置170を車体12へ取り付ける際には、ケーシング部材176及び蓋部材178の挿通穴188には上方からボルト196を挿入した後、固定ヨーク172を車体12上へ載置しつつ、蓋部材178から突出するボルト210を車体12に穿設された取付穴192を挿通させ、車体12から突出したボルト196の先端部にナット198をねじ込む。このとき、蓋部材178の支持部190は車体12の開口部194を通って車体12の下方まで突出する。これにより、固定ヨーク172が車体12上へ締結固定される。また固定ヨーク172における蓋部材178がケーシング部材176の下面側を閉止するように固定され、固定ヨーク172内には外部から遮蔽されたシール空間200が形成される。
【0082】
ケーシング部材176の軸受部材186及び蓋部材178の軸受部材186には、可動ロッド202が固定ヨーク172内を貫通するように摺動可能に挿通している。これにより、可動ロッド202は一対の軸受部材186により軸心Sと同軸的になるように支持されると共に軸方向へ移動可能となる。
【0083】
ケーシング部材176の頂面上には、円板状の連結金具204が溶接、ねじ締め等の方法によって軸心Sと同軸的になるよういに固定されている。この連結金具204の上面には、肉厚円筒状のゴム弾性体206の下端面が加硫接着されている。このゴム弾性体206の内周側には、可動ロッド202の上端部が突出している。またゴム弾性体206の上方には円板状の頂板金具208が配置され、ゴム弾性体206の上端面は頂板金具208の下面へ加硫接着されている。頂板金具208の上面には軸心Sに沿って突出するようにボルト210が固着されている。このボルト210及びボルト210にねじ込まれるナット(図示省略)により頂板金具208はエンジン(図示省略)側へ締結固定される。
【0084】
ケーシング部材176の内周面には、その軸方向中間部に肉厚円筒状の永久磁石212の外周面が固着されている。また固定ヨーク172内には、永久磁石212の下方にケーシング部材176の内径より僅かに小さい外径を有する円筒状の支持金具214が挿入されている。この支持金具214はその上端面を永久磁石212の下端面へ当接させると共に下端面を蓋部材178へ当接させ、固定ヨーク172へ固定されている。
【0085】
一方、可動ロッド202の外周面には、その軸方向中間部に電磁石216が固着されている。電磁石216は可動ロッド202により固定ヨーク172内におけるケーシング部材176の頂板部と蓋部材178との間に支持されている。電磁石216には、内周側に略肉厚円筒状とされた軟鉄製のコア218が配置されている。このコア218の内周側を可動ロッド202が挿通し、コア218は可動ロッド202の外周面上へ固定されて可動ロッド202と一体となって移動する。コア218にの外周側には、絶縁導線がに巻き付けられて円筒状のコイル220が設けられている。このコイル220はその外周面が永久磁石212の内周面へ正対するように支持されている。
【0086】
コア218の下端部には、上部側に対して外径が小さい円筒上の連結部222が一体的に形成されている。この連結部222の外周面には、肉厚リング状とされたゴム製の弾性連結部材224の内周面が加硫接着されている。また弾性連結部材224の外周面は支持金具214の内周面へ加硫接着されている。これにより、電磁石216及び可動ロッド202は、弾性連結部材224及び支持金具214を介して固定ヨーク172へ弾性的に連結される。
【0087】
可動ロッド202には、車体12から下方へ突出する下端部に肉厚円板状のウエイト部材226が連結固定されている。本実施形態の防振装置170では、入力振動を打ち消すための慣性力を発生するマス部材が可動ロッド202、電磁石216及びウエイト部材226により構成され、また電磁アクチュエータ174が固定ヨーク及び固定ヨーク172内に配置された永久磁石212、電磁石216及び可動ロッド202等により構成されている。
【0088】
電磁アクチュエータ174は、コイル220に所定極性の駆動電圧が印加されると、コイル220と永久磁石212との間に電磁石216を軸方向に沿って一方向へ付勢するような電磁気力が発生する。これにより、電磁石216が可動ロッド202及びウエイト部材226と共に弾性連結部材154を弾性変形させつつ軸方向に沿って一方向へ移動する。
【0089】
またコイル220に印加する駆動電圧の極性を反転すると、コイル220と永久磁石212との間に電磁石216を軸方向に沿って他方向へ付勢するような電磁気力が発生する。これにより、電磁石216が可動ロッド202及びウエイト部材226と共に電磁気力及び弾性連結部材224の復元力によって軸方向に沿って他方向へ移動する。従って、コイル220へ周期的に極性が反転するような波形(例えば、パルス波形)の駆動電圧を印加することにより、マス部材を構成する電磁石216、可動ロッド202及びウエイト部材226が軸方向に沿って駆動電圧の極性反転周期に対応する周波数で振動する。
【0090】
防振装置170は電磁アクチュエータ174を制御するコントローラ228を備えており、このコントローラ228には車体12上に設置された振動センサ72の信号線が接続されている。コントローラ228は、振動センサ72からの信号を受けて振動の周波数及び位相を判断する。コントローラ228は、車体12における振動周波数と等しい周波数でマス部材が振動するようにコイル220への駆動電圧の周期を設定すると共に、マス部材が車体12における振動の位相とは一定のずれを有する位相(逆位相を含む)で振動するように駆動電圧の位相を制御する。
【0091】
ここで、コントローラ228はケーブル230を介して電磁石216のコイル220へ駆動電圧を印加するが、このケーブル230の固定ヨーク172内へ挿入された部分には、巻き癖が付けられてコイルスプリング状とされている。これにより、電磁石216が軸方向へ移動(振動)した際にはケーブル230が伸縮してケーブル230の断線が防止される。
【0092】
次に本実施形態に係る防振装置110の動作及び作用を説明する。
【0093】
エンジンからの振動が頂板金具208を介して入力すると、この振動はゴム弾性体206へ伝わり、ゴム弾性体206が弾性変形する。これにより、ゴム弾性体206の内部摩擦に基づく作用によって振動が減衰され、エンジンから車体12へ伝達される振動が減衰される。
【0094】
一方、振動センサ72は、エンジンからの振動が防振装置170を介して車体12へ伝達されると、車体12の振動を検出して検出信号をコントローラ228へ出力する。振動センサ72からの検出信号を受けたコントローラ228は、振動周波数と対応する駆動電圧を電磁石216のコイル220へ出力し、マス部材を構成する電磁石216、可動ロッド202及びウエイト部材226を車体12における振動周波数と等しい周波数で振動させる。これにより、マス部材の質量と加速度との積により規定される運動エネルギ(慣性力)が発生し、この慣性力によりエンジンから車体12へ伝えられる振動が打ち消される。
【0095】
以上説明した本実施形態に係る防振装置170は、第1の実施形態に係る防振装置10と同様の作用効果を奏する。さらに本実施形態の防振装置170では、マス部材への加振力を電磁アクチュエータ174により発生することから、マス部材を低周波数から高周波数までの広い周波数域で応答性良く振動させることが可能になる。従って、広い周波数域の振動を殆どタイムラグなく効果的に打ち消すことができる。
【0096】
また、本実施形態の防振装置110では、入力振動を打ち消すための慣性力を生じさせるマス部材の一部が電磁アクチュエータ174の電磁石216及び可動ロッドによって構成されていることから、入力振動に対抗できる質量のマス部材を設けることによる装置重量の増加を効果的に抑制でき、さらに固定ヨーク172の防振装置170の外殻部を構成していることから、これによっても装置の軽量化が可能になっている。
【0097】
なお、本実施形態の防振装置170では、アクティブダンパ機能の停止時にはマス部材の自由振動が可能となることから、車体12の振動時にマス部材が共振して車体12の振動を却って助長するおそれがある。このような不具合を防止するためには、第2の実施形態に係る防振装置80の場合と同様に、アクティブダンパ機能の停止時にマス部材が軸方向に沿って一方向(例えば、下方)へ付勢されるように電磁アクチュエータ174を制御することにより、マス部材の軸方向に沿った変位が抑制されるので、車体12の振動時にもマス部材の共振を効果的に抑制できる。また、マス部材156の振幅等を安定させるために、第2の実施形態に係る防振装置80と同様に、軸方向に沿って固定ヨーク172と電磁石216との間又は車体12とウエイト部材226との間に金属製のコイルスプリングを介在させ、この弾性連結部材224に加えてコイルスプリングによってもマス部材を弾性的に支持するようにしてもよい。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の防振装置によれば、防振マウントとしての機能及びアクティブダンパとしての機能を発揮でき、かつ装置構造を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1の実施形態に係る防振装置の軸方向に沿った断面図である。
【図2】 本発明による第2の実施形態に係る防振装置の軸方向に沿った断面図である。
【図3】 本発明による第3の実施形態に係る防振装置の軸方向に沿った断面図である。
【図4】 本発明による第4の実施形態に係る防振装置の軸方向に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 防振装置
12 車体(振動受部)
14 取付金具(第1の取付部材)
24 外筒金具
30 ゴム弾性体
34 頂板金具(第2の取付部材)
40 弾性連結部材
42 シール空間
44 マス部材(質量体)
45 ダイアフラム(可動隔壁部)
46 気体封入室
48 ばね受部材(加振手段)
52 コイルスプリング(加振手段)
54 圧力配管(圧力供給部)
56 切換弁(圧力供給部)
58 インテークマニホルド(圧力源)
60 圧力供給管(圧力供給部)
62 圧力解放管(圧力供給部)
82 電磁アクチュエータ
96 コイルスプリング(ばね部材)
110 防振装置
112 底板金具(取付部材)
116 ガイドロッド(電磁アクチュエータ)
134 ゴム弾性体
138 シール空間
139 頂板金具(取付部材)
140 電磁アクチュエータ
142 可動ヨーク(電磁アクチュエータ、質量体)
144 永久磁石(電磁アクチュエータ、質量体)
146 電磁石(電磁アクチュエータ)
154 弾性連結部材
156 マス部材(質量体)
158 コア(電磁石)
160 コイル(電磁石)
170 防振装置
172 固定ヨーク(電磁アクチュエータ、取付部材)
174 電磁アクチュエータ
200 シール空間
202 可動ロッド(電磁アクチュエータ、質量体)
206 ゴム弾性体
208 頂板金具(取付部材)
212 永久磁石(電磁アクチュエータ)
216 電磁石(電磁アクチュエータ、質量体)
224 弾性連結部材
226 ウエイト部材(質量体)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vibration isolator that is applied to, for example, automobiles, general industrial machines, and the like and attenuates vibrations transmitted from a vibration generating unit such as an engine to a vibration receiving unit such as a frame.
[0002]
[Prior art]
In an automobile, an engine mount as a passive vibration isolator is disposed between an engine and a vehicle body (frame). Such an engine mount absorbs vibration energy by the internal resistance of the rubber elastic body, and attenuates vibration from the engine to suppress vibration transmitted to the frame. However, in such an engine mount, although vibration from the engine can be attenuated at a constant attenuation rate, theoretically, vibration transmitted from the engine to the frame cannot be completely eliminated.
[0003]
Therefore, in recent years, application of an active damper, which is an active vibration isolator capable of completely canceling vibration transmitted from the vibration generating unit to the vibration receiving unit in theory, has been studied. As an active damper, for example, there is one that elastically supports a mass body by a coil spring or the like and vibrates the mass body by applying an excitation force to the mass body by an electromagnetic actuator or the like. The active damper is fixed to the vibration receiving portion, the actuator is driven in accordance with the vibration frequency transmitted to the vibration receiving portion, and the mass body is vibrated by the actuator, so that the reaction force from the mass body (control force) The vibration transmitted to the vibration receiving portion can be actively canceled.
[0004]
Therefore, in an automobile, an anti-vibration mount (engine mount) is arranged between the engine and the vehicle body, and in addition to damping vibrations from the engine by this anti-vibration mount, an active damper is arranged on the frame from the engine. By vibrating the mass body of the active damper so as to cancel the vibration transmitted to the vehicle body, the vibration of the frame during engine operation can be greatly reduced as compared with the case where only the vibration-proof mount is used.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, if an active damper is to be attached to the frame in addition to the anti-vibration mount, a space for attaching the active damper to the frame must be secured, and a mounting portion for attaching the active damper to the frame with bolts or the like must be provided. In some cases, a major design change may be required for the frame. Moreover, in the manufacturing process of a motor vehicle, since the process of attaching an active damper to a frame is added, the problem that manufacturing work becomes troublesome also arises.
[0006]
Furthermore, in view of durability and the like, the active damper needs to have a structure that is sufficiently sealed against the environment in the automobile so that dust, oil, water, corrosive gas, and the like do not enter the damper. However, when such a seal structure is provided, the structure of the active damper becomes complicated and the manufacturing cost of the active damper increases.
[0007]
In view of the above facts, an object of the present invention is to provide a vibration isolator having both a function as an anti-vibration mount and a function as an active damper and a simple structure.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The vibration isolator according to claim 1, wherein the first mounting member connected to one of the vibration generating unit and the vibration receiving unit, the second mounting member connected to the other of the vibration generating unit and the vibration receiving unit, A rubber elastic body disposed between the first mounting member and the second mounting member and elastically deformed by an input vibration from a vibration generating portion; the first mounting member and the second mounting member; Between the first and second mounting members, and a mass body disposed between the mass body and capable of relative displacement along the amplitude direction of the input vibration from the vibration generating unit. An elastic connecting member to be connected; and a vibration means for vibrating the mass body along the amplitude direction in response to vibration of a vibration generating unit,The vibrating means communicates alternately with the first and second pressure sources having different atmospheric pressures, and alternately communicates the gas sealed chamber with the first pressure source and the second pressure source. And a movable partition that constitutes at least a part of the partition wall of the gas sealing chamber and applies an excitation force along the amplitude direction to the mass body according to a change in atmospheric pressure in the gas sealing chamber And
When the vibration means does not vibrate the mass body along the amplitude direction, the gas-filled chamber is maintained in a negative pressure state with respect to the outside, and the movement resistance in the amplitude direction with respect to the mass body To actIs.
[0009]
According to the vibration isolator having the above configuration, the energy of the input vibration is absorbed by the internal resistance of the rubber elastic body due to the elastic deformation of the rubber elastic body due to the input vibration at the time of vibration input. The input vibration transmitted to the mounting member can be damped passively. Furthermore, when the mass body is vibrated along the amplitude direction of the input vibration by the vibration means corresponding to the frequency of the input vibration at the time of vibration input, the inertial force that cancels the vibration input through the rubber elastic body is mass. The vibration generated by the body and transmitted from the vibration generating unit to the vibration receiving unit can be actively attenuated or eliminated.
[0010]
That is, the vibration isolator configured as described above functions as an anti-vibration mount that supports the vibration generating unit and attenuates vibration transmitted from the vibration generating unit to the vibration receiving unit and the vibration from the vibration generating unit. It also functions as an active damper that cancels out.
[0011]
Therefore, according to the vibration isolator having the above configuration, the active damper is attached to the vibration receiving portion or the vibration generating portion in comparison with the case where the active damper is separately attached to the vibration receiving portion or the vibration generating portion in addition to the vibration isolating mount. Since it is not necessary to provide the mounting portion, the structure of the vibration receiving portion or the vibration generating portion is simplified and an increase in installation space is also suppressed.
[0012]
Furthermore, since the mounting structure to the vibration receiving part or the vibration generating part that had to be provided in each of the vibration isolating mount and the active damper can be made common, the total number of parts can be reduced and the vibration receiving part or the vibration generating part can be reduced. The installation work to can also be simplified.
[0013]
The vibration isolator according to claim 2 is the vibration isolator according to claim 1, wherein a seal space isolated from the outside is provided between the first mounting member and the second mounting member, and the seal space is provided. The vibration means is arranged inside.
[0014]
According to the vibration isolator having the above configuration, the seal space in which the vibration means is disposed is provided between the first attachment member and the second attachment member, so that the interior of the apparatus can be used as an installation space for the vibration means. Since space can be used efficiently, an increase in the size of the apparatus due to the provision of the excitation means can be suppressed.
[0015]
Moreover, since the partition which isolate | separates sealing space from the exterior can be comprised with apparatus parts which exist conventionally, such as a rubber elastic body, the increase in the number of parts by providing sealing space can be suppressed.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a vibration isolator according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0017]
(First embodiment)
FIG. 1 shows a
[0018]
The
[0019]
A
[0020]
A substantially cylindrical outer tube fitting 24 is disposed above the mounting
[0021]
On the upper side of the outer cylinder fitting 24, a diameter-expanded
[0022]
A cylindrical
[0023]
Between the mounting
[0024]
The inner peripheral surface of the ring-shaped elastic connecting
[0025]
A
[0026]
A dish-shaped
[0027]
A
[0028]
A
[0029]
Here, the
[0030]
In the
[0031]
In the
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
Next, the operation and action of the
[0035]
When vibration from the engine is input through the top plate fitting 34, this vibration is transmitted to the rubber
[0036]
On the other hand, when vibration from the engine is transmitted to the
[0037]
As described above, the
[0038]
Further, since the mounting structure (mounting structure) required to be provided on each of the vibration-proof mount and the active damper can be made common, the total number of parts can be reduced and the mounting work to the
[0039]
Further, the
[0040]
The vibration isolation means of the
[0041]
Note that the types of vibration from the engine include, for example, a shake vibration (less than 15 Hz) that occurs when the vehicle travels at 70 to 80 km / h, and an idle vibration that occurs during idling operation and low-speed operation with a vehicle speed of 5 km / h or less. (20 to 30 Hz), etc., but the type of these vibrations is judged by the
[0042]
However, if the
[0043]
In the
[0044]
(Second Embodiment)
FIG. 2 shows a
In the
[0045]
The
[0046]
A
[0047]
A
[0048]
In the
[0049]
The
[0050]
Next, the operation and action of the
[0051]
When vibration from the engine is input via the top plate fitting 34, this vibration is transmitted to the rubber
[0052]
On the other hand, when vibration from the engine is transmitted to the
[0053]
The
[0054]
In the
[0055]
In the
[0056]
(Third embodiment)
FIG. 3 shows a
[0057]
As shown in FIG. 3, the
[0058]
The lower end portion of the thin cylindrical outer tube fitting 122 is connected and fixed to the
[0059]
At the lower end of the large-
[0060]
The outer cylinder fitting 122 is formed with an
[0061]
A
[0062]
A
[0063]
The
[0064]
Further, the inner peripheral surface of a ring-shaped rubber
[0065]
The outer peripheral surface of a thick cylindrical permanent magnet 144 is fixed to the inner peripheral surface of the
[0066]
A through hole 159 is formed along the axis S in the
[0067]
When a drive voltage having a predetermined polarity is applied to the
[0068]
When the polarity of the drive voltage applied to the
[0069]
The
[0070]
Here, the
[0071]
Next, the operation and action of the
[0072]
When vibration from the engine is input via the top plate fitting 139, this vibration is transmitted to the rubber
[0073]
On the other hand, when vibration from the engine is transmitted to the
[0074]
The
[0075]
Further, in the
[0076]
In the
[0077]
(Fourth embodiment)
FIG. 4 shows a
[0078]
As shown in FIG. 4, the
[0079]
An
[0080]
On the other hand, attachment holes 192 corresponding to the insertion holes 182 and 188 of the fixed
[0081]
Here, when attaching the
[0082]
The
[0083]
On the top surface of the
[0084]
On the inner peripheral surface of the
[0085]
On the other hand, an electromagnet 216 is fixed to the outer peripheral surface of the
[0086]
A cylindrical connecting
[0087]
A thick disc-
[0088]
The
[0089]
When the polarity of the drive voltage applied to the coil 220 is reversed, an electromagnetic force is generated between the coil 220 and the
[0090]
The
[0091]
Here, the controller 228 applies a driving voltage to the coil 220 of the electromagnet 216 via the
[0092]
Next, the operation and action of the
[0093]
When vibration from the engine is input via the top plate fitting 208, this vibration is transmitted to the rubber
[0094]
On the other hand, when vibration from the engine is transmitted to the
[0095]
The
[0096]
Further, in the
[0097]
In the
[0098]
【The invention's effect】
As described above, according to the vibration isolator of the present invention, the function as the anti-vibration mount and the function as the active damper can be exhibited, and the structure of the apparatus can be simplified.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view along the axial direction of a vibration isolator according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view along the axial direction of a vibration isolator according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view along the axial direction of a vibration isolator according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view along the axial direction of a vibration isolator according to a fourth embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 Vibration isolator
12 Car body (vibration receiving part)
14 Mounting bracket (first mounting member)
24 Outer cylinder fitting
30 Rubber elastic body
34 Top plate bracket (second mounting member)
40 Elastic connecting member
42 Seal space
44 Mass member (mass body)
45 Diaphragm (movable partition wall)
46 Gas enclosure
48 Spring bearing member (vibration means)
52 Coil spring (vibration means)
54 Pressure piping (pressure supply)
56 Switching valve (pressure supply part)
58 Intake manifold (pressure source)
60 Pressure supply pipe (pressure supply part)
62 Pressure release pipe (pressure supply part)
82 Electromagnetic actuator
96 Coil spring (spring member)
110 Vibration isolator
112 Bottom plate bracket (mounting member)
116 Guide rod (electromagnetic actuator)
134 Rubber elastic body
138 Seal space
139 Top plate bracket (mounting member)
140 Electromagnetic actuator
142 Movable yoke (electromagnetic actuator, mass body)
144 Permanent magnet (electromagnetic actuator, mass body)
146 Electromagnet (Electromagnetic Actuator)
154 Elastic connecting member
156 Mass member (mass body)
158 Core (electromagnet)
160 Coil (electromagnet)
170 Vibration isolator
172 Fixed yoke (electromagnetic actuator, mounting member)
174 Electromagnetic actuator
200 Sealing space
202 Movable rod (electromagnetic actuator, mass body)
206 Rubber elastic body
208 Top plate bracket (Mounting member)
212 Permanent magnet (electromagnetic actuator)
216 Electromagnet (electromagnetic actuator, mass body)
224 Elastic connecting member
226 Weight member (mass body)
Claims (6)
振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、
前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置され、振動発生部からの入力振動により弾性変形するゴム弾性体と、
前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置され、振動発生部からの入力振動の振幅方向に沿って相対変位可能とされた質量体と、
前記質量体を前記第1及び第2の取付部材の何れか一方に弾性的に連結する弾性連結部材と、
振動発生部の振動に対応させて前記質量体を前記振幅方向に沿って振動させる加振手段と、
を有し、
前記加振手段は、互いに気圧が異なる第1及び第2の圧力源と接続された気体封入室と、前記気体封入室を前記第1の圧力源と前記第2の圧力源とに交互に連通させる圧力供給部と、前記気体封入室の隔壁の少なくとも一部を構成し、該気体封入室内の気圧変化に応じて前記質量体に対して前記振幅方向に沿った加振力を作用させる可動隔壁部と、を有し、
前記加振手段が前記質量体を前記振幅方向に沿って振動させていない時には、前記気体封入室内を外部に対して負圧状態に維持し、前記質量体に対して前記振幅方向への移動抵抗を作用させること、を特徴とする防振装置。A first attachment member coupled to one of the vibration generator and the vibration receiver;
A second attachment member coupled to the other of the vibration generating portion and the vibration receiving portion;
A rubber elastic body disposed between the first mounting member and the second mounting member and elastically deformed by an input vibration from a vibration generating unit;
A mass body disposed between the first mounting member and the second mounting member and capable of relative displacement along the amplitude direction of the input vibration from the vibration generating unit;
An elastic connecting member for elastically connecting the mass body to any one of the first and second mounting members;
Vibration means for causing the mass body to vibrate along the amplitude direction in response to vibration of a vibration generating unit;
Have
The vibrating means communicates alternately with the first and second pressure sources having different atmospheric pressures, and alternately communicates the gas sealed chamber with the first pressure source and the second pressure source. And a movable partition that constitutes at least a part of the partition wall of the gas sealing chamber and applies an excitation force along the amplitude direction to the mass body according to a change in atmospheric pressure in the gas sealing chamber And
When the vibration means does not vibrate the mass body along the amplitude direction, the gas-filled chamber is maintained in a negative pressure state with respect to the outside, and the movement resistance in the amplitude direction with respect to the mass body A vibration isolating device characterized in that the device operates .
振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、
前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置され、振動発生部からの入力振動により弾性変形するゴム弾性体と、
前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置され、振動発生部からの入力振動の振幅方向に沿って相対変位可能とされた質量体と、
前記質量体を前記第1及び第2の取付部材の何れか一方に弾性的に連結する弾性連結部材と、
振動発生部の振動に対応させて前記質量体を前記振幅方向に沿って振動させる加振手段と、
を有し、
前記加振手段は、前記質量体に連結された可動部材を前記振幅方向に沿って移動可能に支持し、該可動部材を電磁気力により前記振幅方向に沿って往復動させる電磁アクチュエータを有し、
前記加振手段が前記質量体を前記振幅方向に沿って振動させていない時には、前記可動部材を前記振幅方向に沿って一方向へ付勢し、前記質量体に対して前記振幅方向への移動抵抗を作用させること、を特徴とする防振装置。A first attachment member coupled to one of the vibration generator and the vibration receiver;
A second attachment member coupled to the other of the vibration generating portion and the vibration receiving portion;
A rubber elastic body disposed between the first mounting member and the second mounting member and elastically deformed by an input vibration from a vibration generating unit;
A mass body disposed between the first mounting member and the second mounting member and capable of relative displacement along the amplitude direction of the input vibration from the vibration generating unit;
An elastic connecting member for elastically connecting the mass body to any one of the first and second mounting members;
Vibration means for causing the mass body to vibrate along the amplitude direction in response to vibration of a vibration generating unit;
Have
It said vibrating means is a movable member connected to the front SL mass movably supported along the amplitude direction by electromagnetic force said movable member has an electromagnetic actuator for reciprocating along the amplitude direction ,
When the vibration means does not vibrate the mass body along the amplitude direction, the movable member is urged in one direction along the amplitude direction and moved in the amplitude direction with respect to the mass body. An anti-vibration device characterized by applying a resistance.
前記質量体の少なくとも一部を前記永久磁石及び前記ヨークにより構成したことを特徴とする請求項3又は4記載の防振装置。The electromagnetic actuator supports an electromagnet that generates an electromagnetic force when a driving voltage is applied, a permanent magnet that is relatively biased along the amplitude direction by the electromagnetic force from the electromagnet, and the permanent magnet. A yoke that is movable along the amplitude direction,
The vibration isolator according to claim 3 or 4, wherein at least a part of the mass body is constituted by the permanent magnet and the yoke.
前記質量体の少なくとも一部を前記電磁石により構成したことを特徴とする請求項3又は4記載の防振装置。The electromagnetic actuator is relatively energized along the amplitude direction by an electromagnet that generates an electromagnetic force when a drive voltage is applied and is movable along the amplitude direction, and an electromagnetic force from the electromagnet. A permanent magnet, and a yoke that supports the permanent magnet,
The vibration isolator according to claim 3 or 4, wherein at least a part of the mass body is constituted by the electromagnet.
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