JP4323589B2 - Cannonball control system - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、砲弾の弾着位置(弾着距離)を制御するシステムに係り、特に飛翔中に開翼可能な抵抗翼を備えた抵抗翼弾における砲弾制御システムに関する。
【0002】
【背景技術】
一般に、砲弾は射表と呼ばれる条件表に従い発射される。この射表には、基本的には発射薬の種類ごとに目標までの距離と射角(砲の高低角度)の関係が規定されており、特定の発射薬を使って、特定の射角で発射した場合、砲弾がどれくらい飛ぶか読みとれるようになっている。また、気象条件により砲弾が飛翔する距離が変化するため、気象データによる補正表も用意されており、砲弾が飛翔する高度レベルを加重平均して気温、空気密度、風向、風力の補正を行っている。さらに、地球の自転の影響等も加味しているため、数10キロメートル離れた目標に向かって発射された砲弾も、極めて精度よく目標近傍に弾着すると言われている。
【0003】
しかし、ここで言う精度は、目標地点に100%の確率で弾着することを意味しているものではなく、あるバラツキをもって弾着するものである。このバラツキの標準偏差に定数を乗じたものを公算誤差と呼び、発射した砲弾の50%が公算誤差の2倍の距離に弾着する。このバラツキ(公算誤差)は砲弾の種類、発射薬、距離などによって異なるが、概ね100メートル以内と言われている。
【0004】
このバラツキの原因は、発射薬の燃焼速度が1発1発異なり、砲弾の重量も1発1発異なるという発射速度自身のバラツキによるものと、飛翔している弾が受ける大気(とりわけ風)の影響が1発1発異なることにより生じるバラツキとに大別される。
このため、砲弾により目標を攻撃する場合、通常はそのバラツキを1つの火制地域とし、地域全体に弾着させて制圧するという方式が取られる。
【0005】
しかし、近年の地上戦は戦闘範囲の拡大と、場所を特定しない小規模遭遇型の戦闘、あるいは車両等を用いた機動性の向上の傾向がみられ、今後この傾向はますます顕著になると言われている。このような状況下では、自軍作戦地域近傍への火力発揮や非軍事地域近傍への火力発揮なども行う必要がある。この場合、従来の地域制圧的な火力発揮では自軍への損害の確率が高く、効果的な火力発揮ができないという問題が生じ、砲弾における弾着位置のバラツキ低減のニーズは高い。
【0006】
このため、ミサイルのようにシーカ(seeker)と言われる目標検出手段を搭載し、飛翔中に目標物を検出して小型のロケットモータを噴射することにより、目標物へ指向するタイプの砲弾が開発されている。また、レーダにより弾道を計測し、砲弾の小型ロケットモータによって弾道を修正するタイプの砲弾もある。両者の代表的な例が共にスウェーデンのBofors社が開発したシーカタイプのSTRIXや、レーダタイプのTCMと呼ばれる砲弾である。
前者のSTRIXは火砲から発射後、安定翼を展開してスロースピン状態で飛翔を続け、所定の高度に達すると砲弾先端部に搭載した赤外線センサにより視野内の高温部を探査して目標物と認識し、砲弾外周部に搭載した小型ロケットモータを噴出しながら弾道修正を繰り返し、目標へ弾着するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような目標指向型砲弾は、非常に高い確率で目標をピンポイント攻撃することが可能であるが、砲弾ごとにセンサやロケットモータを搭載する必要がある点、センサ情報を信号処理してロケットモータを制御する高度な演算部が必要な点などから、コスト的には非常に高価な砲弾となる問題点がある。また、大規模な着上陸作戦を想定した場合には、ピンポイントではなく地域制圧的な発想での火力発揮が必要である。
このため、安価で弾着位置のバラツキの少ない砲弾システムが望まれている。本発明の目的は、簡易な構成で安価であり、かつ、弾着位置のバラツキの少ない砲弾制御システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、飛翔中の砲弾は空気等から抵抗を受けるが、その抵抗を異ならせれば飛翔距離が変化することに着目してなされたものであり、飛翔途中で砲弾の抵抗を変化させうる抵抗翼を設けると共に、この抵抗翼の翼開閉状態、例えば、砲弾の発射後抵抗翼の開翼までの時間(開翼タイミング)、あるいは、抵抗翼の開翼角度、砲弾からの突出量などを砲弾の飛翔速度に応じて変化させることで、飛翔距離を制御したものである。
【0009】
具体的には、請求項1の発明は、飛翔中に開翼することで空気抵抗を増大させて飛翔距離を短くする抵抗翼およびこの抵抗翼を開翼駆動させる開翼駆動機構を有し、かつ火砲からの発射時のみの発射薬で飛翔する砲弾と、前記砲弾とは別個に外部信号発生装置とを備え、前記外部信号発生装置には、前記砲弾の飛翔速度であって、火砲からの発射後の初速を検出する飛翔速度検出手段と、砲弾発射基準速度を記憶するメモリと、前記飛翔速度検出手段により検出された初速と前記メモリ内に記憶された砲弾発射基準速度とを比較することにより、前記飛翔速度検出手段からの検出速度に基づいて算出される飛翔距離と目標とする飛翔距離とを比較して飛翔距離の誤差を演算する飛翔誤差演算手段と、この飛翔誤差演算手段による飛翔距離の誤差に基づき前記抵抗翼の翼開閉状態を変更制御する演算を行って翼開閉状態変更情報を出力する翼開閉状態制御演算手段と、この翼開閉状態制御演算手段による翼開閉状態変更情報に基づき、前記砲弾に設けられた前記開翼駆動機構に翼開閉状態変更指令を出力する翼開閉状態変更指令手段とを備えたことを特徴とする砲弾制御システムである。
【0010】
この発明によれば、砲弾の発射時あるいは飛翔時の飛翔速度を検出手段により検出するとともに、この検出速度から砲弾の飛翔距離および目標弾着位置に対する飛翔距離の誤差を飛翔誤差演算手段で演算し、この飛翔距離の誤差に基づいて砲弾の抵抗翼の翼開閉状態変更情報を翼開閉状態制御演算手段で演算し、更に、この翼開閉状態変更情報に基づき翼開閉状態変更指令手段から砲弾の開翼駆動機構に翼開閉状態変更指令を出力して抵抗翼の開閉状態を変更し、砲弾の飛翔距離を制御して砲弾を弾着目標位置により近接するように弾着させることができる。
また、本発明によれば、各演算手段等は現在のコンピュータ技術等により簡単な構成で製作でき、かつ、制御対象は抵抗翼の開閉状態のみであるから、システム全体を安価に提供できる。
【0012】
また、この発明によれば、飛翔速度検出手段、飛翔誤差演算手段、翼開閉状態制御演算手段および発信手段等を外部信号発生装置として設けるとともに、砲弾側には外部信号発生装置からの信号を受信する受信手段および翼開閉状態変更指令手段のみを設けるようにしたから、砲弾側に組み込む機構を最小限にでき、いずれ破壊される砲弾側の機構を少なくできるから、砲弾制御システム全体としての製造コストをより低くすることができる。
また、外部信号発生装置は砲弾とは別に設けてあるから、高速のコンピュータ装置等を使ってより精度よくかつ迅速に所定信号を発生することができ、砲弾の弾着精度を上げることができる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載の砲弾制御システムにおいて、前記飛翔速度検出手段および前記発信手段は火砲の砲身側に設けられ、この発信手段と前記砲弾の受信手段とによる信号の授受は砲口近傍で行われることを特徴とする砲弾制御システムである。
【0014】
この発明によれば、飛翔速度の検出手段および発信手段を砲弾を発射する火砲の砲身側に設けたため、信号の授受を砲身内等の砲口近傍で行うことができ、妨害電波等による信号の授受の邪魔をされることがない。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の砲弾制御システムにおいて、飛翔速度検出手段が、全地球測位システム(GPS)の衛星電波を受信する衛星電波受信手段と、時間データおよびGPS衛星電波による複数の位置データにより砲弾の飛翔速度を演算する飛翔速度演算手段とを含んで構成されたことを特徴とする砲弾制御システムである。この発明によれば、飛翔速度検出をGPSの電波により行えるので、より精密な飛翔速度の演算を行うことができ、ひいては、弾着位置をより正確に制御できる。この際、飛翔速度の検出を、砲弾発射の直後ではなく、ある程度飛翔してから後に行うようにすれば、砲弾の気象状況等による影響を含んだ飛翔速度を検出でき、更に正確な弾着位置の制御ができる。なお、GPSの電波を利用する本発明においては、飛翔誤差を演算するにあたり、砲弾の予想飛翔距離の算出は、砲弾発射時の飛翔速度から算出する場合のみならず、発射後所定時間における検出速度と位置(高度)とから飛翔距離(弾着位置)を算出するものであってもよい。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の砲弾制御システムにおいて、翼開閉状態制御演算手段が、砲弾の発射後、抵抗翼を開くまでの時間を演算する開翼開始時間演算手段により構成されたことを特徴とする砲弾制御システムである。
この発明によれば、抵抗翼の制御は、開翼までの時間を関数とした閉止状態から開放状態への制御のみでよく、簡易な構成で安価に提供できる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の砲弾制御システムにおいて、翼開閉状態制御演算手段が、抵抗翼の開翼角度を演算する開翼角度演算手段により構成されたことを特徴とする砲弾制御システムである。
この発明によれば、例えば、砲弾の発射後一定の時間に抵抗翼を開翼させ、この開翼時の開翼角度を制御して弾着位置を制御できる。この際、開翼角度の制御に加えて砲弾の発射後の時間も変化させることもできる。
【0021】
なお、本発明において、抵抗翼の形状、構造はどのようなものでもよく、例えば、抵抗翼の先端を回動自在に支持された傘状(傘型)、あるいは、これとは逆に抵抗翼の基端を回動自在に支持され、先端側を開放可能にされた花弁状(花弁型)、更には、砲弾の軸芯に対して直交方向に突出可能な複数枚の半月状、三日月状などのプレートを有するスライド型等いずれの構造でもよい。また、抵抗翼は、開閉の二位置への変位をするものに限らず、翼の開き角度が調整可能となって、開閉翼による抵抗量を可変にできるものであってもよく、これらは抵抗翼の開閉状態の制御を開閉のみで行うのか、角度や突出量等で行うのかにより、適宜選択される。
また、本発明によると、抵抗翼を砲弾に設ける位置は、砲弾の先端信管部、風帽部(オージャイ部、蛋形部)、弾底側のボートティル部等、砲弾のいかなる位置でもよいが、砲弾の信管のある先端部に設ければ、この先端部を従来から備蓄されている各種弾薬に適用することができ、より有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
はじめに、本発明を案出するに至った考え方を図17ないし図20に基づいて説明する。
【0023】
図17は、砲弾の空力係数Cdとマッハ数との関係を示すもので、図中下側に示す特性が通常弾の空力係数Cdを示し、上方に示す特性が抵抗翼を開翼した状態の弾道修正弾(抵抗翼弾)の空力係数Cdを示している。これらの特性は、ミニチュアモデルを用いた超音速風洞試験から実験的に求めたものである。また、弾道修正弾の抵抗翼は、砲弾の先端信管側すなわちノーズ部にあると仮定して実験した。
図17によれば、抵抗翼を開翼した状態の弾道修正弾の方がはるかに空力係数Cdが大きく、飛翔中の砲弾全体の抗力係数も大となって、同一の発射速度で発射された場合、飛翔距離が短くなることがわかる。
【0024】
また、図17の弾道修正弾の特性値は、常時抵抗翼が開翼した状態の図であるため、抵抗翼を任意の時間に開翼したとすると、火砲から発射後、ある時間までは通常の砲弾と同様な弾道(飛翔の軌跡)をたどり、所定の時間以降は抵抗翼を開翼した空力係数Cdの軌跡をたどることとなる。従って、抵抗翼を開翼した抗力係数を用いて弾道計算を行えば、どれだけ射距離を調整可能か算出可能である。
【0025】
図18は、図17の空力係数Cdを用いて、砲弾の初速のバラツキにより飛翔距離(射距離)がどの程度変化するかを剛体弾道計算によりシュミレーションした結果を示している。図18において、横軸は砲弾の初速(m/s)を表し、縦軸は射距離(m)を表す。すなわち、図18に示されるように、射距離は初速とほぼ直線的な比例関係にあり、図中に示す如く初速のバラツキ幅に対し射距離はそれに対応してバラツくこととなる。
【0026】
図19は、所定の速度以上で飛び出した砲弾を弾道修正する場合、砲弾発射後抵抗翼を開翼するまでの経過時間(sec)と弾道修正量(m)との関係を、抵抗翼の大きさをパラメータとしてシュミレーションした図である。
この図によれば、砲弾発射後に抵抗翼を開翼するまでの経過時間が短い程、弾道修正量が大きく、かつ、抵抗翼の大きさが大きい程弾道修正量が大きいことがわかる。また、発射後、経過時間が長すぎると、例えばt3時間経過した後ではその弾道修正量は極めて小さく、効果のないことがわかる。一方、修正すべき弾道修正量が計算できれば、この弾道修正量に応じた抵抗翼の開翼までの経過時間を抵抗翼の大きさに対応してこの図から求めることができる。
【0027】
また、図19において、火砲から発射後t1秒(あるいはt2秒もしくはt3秒)までは、通常の砲弾と同じ空力係数で飛翔し、与えられた経過時間後に抵抗翼を開翼することにより、今までとは異なる弾道を飛翔することを模擬した計算結果で、抵抗翼の大きさにも依存するが、発射後t1秒後に開翼することによって図18に示した初速のバラツキに起因する射距離の増加を十分補正することが可能である。更に、基準初速をバラツキの下限に設定すること、すなわち、発射薬の量を多めに設定することで、ほとんどの砲弾の飛距離を目標着弾位置より大きく設定し、ほとんど全ての砲弾をバラツキの下限に集中することも可能であり、運用上多大な効果が期待できることがわかる。
【0028】
従って、シュミレーションではあるが、火砲を離脱する砲弾の初速を正確に計測し、そのデータに基づいて弾道を計算し、目標弾着地と予想弾着地との距離の差、すなわち、飛翔距離誤差に見合う距離を図19の関係から逆算して飛翔中の砲弾に伝達すれば、通常弾よりもバラツキの小さい範囲で砲弾を集中して弾着させることが可能である。
【0029】
前述のシュミレーションでは、一定のサイズの抵抗翼を開翼する時間を制御することにより、目標近傍への弾着を狙ったが、逆に、開翼時間を一定にさせ、開翼する角度により発生する抵抗の大きさを変えることによって、弾着位置を制御することも可能である。
図20には、テーパー状あるいは傘状に開翼する抵抗翼における開翼角度とその角度に基づく弾道修正量との関係が示されている。
すなわち、図20によれば、抵抗翼の開翼角度が増加するに伴い弾道修正量が大きくなることがわかる。従って、初速のバラツキに基づく射距離のバラツキ幅がわかれば、このバラツキに基づく弾道修正量に対応した抵抗翼の開翼の角度を求め、この角度になるよう抵抗翼を制御してやれば、弾着位置を目標弾着位置近傍へ制御することができる。
【0030】
なお、抵抗翼は必ずしもテーパー状あるいは傘状に開翼するものに限らず、砲弾の軸線に対し直交する半径方向にスライドするタイプ、あるいは、半月状(三日月状)等の抵抗翼がその一端を中心として他端側が旋回して抵抗翼の他端側が砲弾周面から突出するものであってもよく、このスライドする抵抗翼の突出量、あるいは、旋回タイプではその旋回角度を変化させるものであってもよい。
【0031】
本発明は、以上のようなシュミレーションにより、砲弾に開閉可能な抵抗翼を設けるとともに、この抵抗翼の開翼開始時間、開翼角度等を制御することで、砲弾の弾着位置のバラツキを小さくすることができるという知見を得て、本発明を成したものである。
【0032】
以下、本発明のより具体的な実施の形態を図面に基づいて説明する。
ここにおいて、本発明システムに係る第1実施形態、本発明システムを理解する上で参考となる各実施形態、およびこれらのシステムに用いられる各構成部材の各実施形態における同一もしくは相当構成部分は、同一もしくは相当符号で示し、説明を省略もしくは簡略にする。
【0033】
図1ないし図3には、本発明に係る砲弾制御システムの第1の実施形態が示されている。
図1は本実施形態の概略構成を示すもので、砲弾(可変抵抗翼弾)10は、飛翔中に開翼可能な抵抗翼11およびこの抵抗翼11を開翼駆動させる開翼駆動機構12を備えている。
また、砲弾10は、翼開閉状態変更指令手段としての開翼指令手段13を備えるとともに、受信手段14を備えている。開翼指令手段13は、受信手段14からの信号を受けて、開翼駆動機構12に翼開閉状態変更指令としての開翼指令を出力するものである。
【0034】
一方、砲弾10とは別個に、外部信号発生装置20が設けられ、この外部信号発生装置20は、砲弾10を発射する火砲(図示せず)の近傍である自陣内に配置された指揮車内等に配置されている。
外部信号発生装置20は、図示しない火砲から発射される砲弾10の初速等の飛翔速度を砲外レーダ等の適宜な手段で検出する飛翔速度検出手段21を備えている。
また、外部信号発生装置20は、飛翔速度検出手段21からの検出速度と、メモリ22内に記憶された基準速度および火砲の発射角等のデータとにより砲弾10の飛翔距離および目標着弾位置に対する飛翔距離の誤差を演算する飛翔誤差演算手段23を備え、更に、この飛翔誤差演算手段23による飛翔距離の誤差に基づき抵抗翼11の翼開閉状態を変更制御する演算を行って翼開閉状態変更情報、例えば、抵抗翼の開翼開始時間を演算する翼開閉状態制御演算手段としての開翼開始時間演算手段24を備え、かつ、この開翼開始時間演算手段24からの翼開閉状態変更情報、すなわち、開翼開始時間信号を発信する発信手段25を備えている。
【0035】
このような構成において、砲弾10が火砲から発射されると、砲弾10は、図2に示されるように、火砲位置から発射角θ、初速V0で発射される。この初速V0は、本来は、照準点(目標弾着点)S0に弾着するように、標準初速の弾道を通って飛翔するよう設定されている。
しかし、実際には、発射薬の状態のバラツキや砲弾10の形状のバラツキ等により初速V0がバラツくため、照準点S0とは異なる弾着位置、例えば、照準点S0より飛翔距離誤差ΔRだけ遠い非制御弾着位置S1へ向かって実測弾道を通って飛翔する場合がある。
【0036】
そこで、本実施形態では、外部信号発生装置20に設けられた砲外レーダなどの飛翔速度検出手段21により火砲から発射される砲弾10の初速V0を測定し、この初速V0とメモリ22内に格納された砲弾発射基準速度とを比較して基準速度との差ΔVを算出し、更に、発射角θ、その他必要に応じて気象条件等を参照して飛翔誤差演算手段23により飛翔誤差ΔRを算出する。
この飛翔誤差ΔRを修正するため、飛翔誤差ΔRに基づき、開翼開始時間演算手段23によって砲弾10の発射後、抵抗翼11を開翼するまでの時間、すなわち、開翼開始時間tを算出し、この開翼開始時間tを翼開閉状態変更情報として発信手段25を介して砲弾10側に発信する。
【0037】
砲弾10では、受信手段14により受信した後、翼開閉状態変更情報である開翼開始時間tに基づき、砲弾発射後t時間経過した後、開翼指令手段13から開翼駆動機構12に対して翼開閉状態変更指令としての開翼指令を出力する。
これにより、開翼駆動機構12は抵抗翼11を開翼させ、砲弾10の空力係数を変化させる。この際、抵抗翼11の開翼は、抵抗翼11を強制的に開く構成に限らず、後に詳述するように、回転状態で飛翔する砲弾10のスピン力(遠心力)によって抵抗翼11を開翼させるものでもよい。
従って、砲弾10は、図2に示されるように、非制御弾着位置S1に向かって実測弾道を開翼開始時間tまで飛翔した後、開翼開始位置での抵抗翼11の開翼に伴いその弾道を修正され、照準点S0へ向かう弾道を飛翔することとなる。これにより、砲弾10の弾着位置が修正される。
【0038】
本実施形態における砲弾10内のより詳細な構成の一例が、図3に示されている。
【0039】
図3において、翼開閉状態変更情報を受信する受信手段14は、受信アンテナ141を備え、この受信アンテナ141により受信された信号は、増幅器142により増幅された後、復調器143により復調されて開翼指令手段13のマルチプレクサ131へと出力される。
開翼指令手段13は、マルチプレクサ131の他に、シリアル−パラレル変換器132、メモリ133およびCPU(中央処理装置)134を備え、マルチプレクサ131に入力された信号は、マルチプレクサ131で複合信号化されてシリアル−パラレル変換器132でパラレル信号とされてメモリ133に格納される。
メモリ133には、クロック等のタイムコード発生器101からの時間信号も入力され、この時間信号と受信信号すなわち、翼開閉状態変更情報である開翼開始時間tとがCPU134によりチェックされて、開翼開始時間tになると、開翼指令であるトリガー信号が開翼駆動機構12側に出力され、抵抗翼11が開翼される。
【0040】
この際、CPU134から出力される開翼指令は、必要に応じて設けられる抵抗翼制御部102を介して開翼駆動機構12に入力されるようになっていてもよい。
この抵抗翼制御部102は、例えば、安全解除機構などのために設けられるものであり、砲弾10の開翼駆動機構12内の開翼薬が火砲離脱前に発火しないように電気的に絶縁を保っているものである。
【0041】
砲弾10には、電源103が設けられており、この電源103から開翼指令手段13、受信手段14、タイムコード発生器101、および開閉駆動機構12、並びに、必要により設けられる抵抗翼制御部102に電源が供給されるようになっている。
電源103は、例えば、電解液を収納されたガラスアンプルと電極とを備え、発射の衝撃でガラスアンプルが破壊され、このガラスアンプル中の電解液が電極を浸して発電するタイプの注液電池、あるいは、リチウム系熱電池等が好ましい。
電源103は、一般のリチウム系等の長寿命の電池でもよいが、注液電池あるいは熱電池の方がより長期の備蓄ができる点で有利である。
【0042】
なお、受信手段14への電力の供給は、発射検出・電源制御部104を介して行われ、この発射検出・電源制御部104は、砲弾発射時の加速度等を検出し、必要な時間だけ受信手段14に電力を供給するもので、外部信号発生装置20からの有効な信号のみを受信し、不必要な信号を受信しないように設けられたものである。
【0043】
以上のように構成された本実施形態によれば、次のような効果がある。
【0044】
すなわち、飛翔速度検出、飛翔誤差演算、開翼開始時間を演算する手段21、23、24などを外部信号発生装置20として砲弾10とは別個に設けたので、飛翔速度検出手段21等は砲弾10とともに消耗されることがなく、システム全体を安価に提供できる。
また、外部信号発生装置20および砲弾10に組み込まれる各手段は、現在のコンピュータ技術、半導体等を用いれば容易に製作することができ、この点からもシステム全体を安価にできる。
また、弾道修正の為に制御するのは、抵抗翼11の開閉制御だけであるので、簡易なアルゴリズムによる制御であり、この点からも安価である。
更に、外部信号発生装置20は、必要に応じて高機能のコンピュータ等を用いて構成することができ、より迅速な演算が可能で、必要に応じて気象情報等の情報を加味した、より高度な制御を行うこともできる。
【0045】
なお、本実施形態において、飛翔速度検出手段21および発信手段25を火砲の砲身(図示せず)側に設け、この発信手段25と砲弾10の受信手段14とによる信号の授受を砲身内等の砲口近傍で行われるようにしてもよい。
このような構成にすれば、信号の授受を、妨害電波などで阻害されることがないと言う効果を付加できる。
【0046】
図4には、本実施形態における効果をシュミレーションした結果が示されている。すなわち、図4においては、横軸に射距離(m)をとり、縦軸にその射距離における弾着回数(頻度)を示している。
【0047】
一般に、砲弾をある照準点に対して多数発射した場合、平均弾着点のまわりに正規分布して弾着すると言われている。この分布の標準偏差に定数を乗じたものが公算誤差に相当する。
図4において、■を結んで示す曲線は、砲弾の初速のバラツキが正規分布するものと仮定し、基準初速に対し所定の標準偏差をバラツキとして加え、かつ、風の影響である風のゆらぎを加えて弾着点(射距離)のバラツキを示したものである。
【0048】
これに対し、バーグラフで示すものは、初速のバラツキに対し、本実施形態におけるように抵抗翼11を所定時間後に開翼させる制御をした場合の、弾着位置の出現頻度を、コンピュータによりシュミレーションしたものである。
このシュミレーション結果によれば、公算誤差は、弾道修正を行わない通常弾に比べて、約2分の1に低減されていることがわかる。
【0049】
図5には、本発明の砲弾制御システムに用いられる砲弾(可変抵抗翼弾)10の一実施形態の外観構造が示されている。
図5において、砲弾10は、本体部である弾殻105を備え、この弾殻105の先端テーパー状の風帽部106には、信管を含む先端部107が着脱可能に取り付けられている。一方、弾殻105の基端側には、弾帯108を介してボートティル部109が設けられている。
本実施形態において、抵抗翼11は先端部107に設けられている。
【0050】
本実施形態のように、抵抗翼11を先端部107に設ければ、弾殻105の部分は現在備蓄されている弾殻105をそのまま使用することができ、本発明システムをより有効、安価に提供することができる。
【0051】
図6には、本発明に用いられる砲弾10の他の実施形態が示され、この実施形態では、抵抗翼11を弾殻105の風帽部106に設けたものである。
本実施形態によれば、抵抗翼11を、先端部107より大きなスペースの風帽部106に設けるため、抵抗翼11の構造設計の自由度が増し、設計を容易にできるという利点がある。また、抵抗翼11の形状も大きくできるため、より大きな抗力を発生することができるという利点も付加できる。
【0052】
図7には、抵抗翼11を先端部107に適応したより具体的な一実施形態(第1の実施形態)が示されている。この第1の実施形態は、いわゆる傘型の抵抗翼の例である。
【0053】
図7において、先端部107は、弾殻105にねじこみ可能な略扁平円柱状の取付部31を備え、この取付部31の中心部には、段付円筒状のスライド部32が軸方向摺動自在に支持されている。この際、スライド部32の基端部に設けられた係止部32Aと取付部31に設けられた係止部31Aとが係止可能に設けられ、スライド部32が所定距離移動すると、係止部32Aと31Aとの係止により停止するようになっている。スライド部32の基端部とは反対側外周には、穴あきテーパー状の翼支持部33がスライド部32と一体に移動可能に設けられ、この翼支持部33の各穴には、それぞれ抵抗翼11の一端が回動自在に取付られている。この際、抵抗翼11が複数枚、例えば本実施形態では4枚設けられ、この抵抗翼11の他端は、取付部31の一端に設けられた翼係止部31Bに係止可能にされている。
これにより、図7(A)の状態では、各抵抗翼11が翼支持部33内に納められて翼支持部33と共に所定のテーパー部を形成するようにされ、かつ、抵抗翼11の他端が翼係止部31Bに係止されて抵抗翼11が開翼することがないようにされている。
【0054】
スライド部32の小径部の内部には、ピストン34が摺動自在に収納され、このピストン34とスライド部32の小径部内面との間はOリング等によりシールされている。ピストン34のスライド部32からの突出部には、各抵抗翼11を開放操作する翼駆動腕35が抵抗翼11の各々に対応して設けられ、その先端は抵抗翼11の内面に当接されている。また、スライド部32の大径部の段部側と、取付部31の係止部31Aと、ピストン34の内端とに囲まれた空間は、開翼薬収納室36とされ、この開翼薬収納室36内には抵抗翼11を開翼するための火薬(開翼薬)が収納され、図示しない発火線により開翼薬が爆発可能とされている。
ここにおいて、スライド部32、ピストン34、翼駆動腕35および開翼薬収納室36により開翼駆動機構30が構成されている。
【0055】
なお、図示しないが、アンテナ141は先端部107の適宜な部分、例えば、翼支持部33等に設けられ、かつ、受信手段14、開翼指令手段13等を構成する電子回路部品が適宜な基板等に組み込まれて、これも先端部107の適宜な位置、例えば、翼支持部33の空間内等に配置される。
【0056】
このような構成において、先端部107は、図7(A)に示されるように抵抗翼11を閉じた状態で弾殻105に取り付けられている。
ついで、砲弾10の発射後、開翼指令手段13からの開翼指令により、開翼薬収納室36内の開翼薬に点火されると、その爆発力によりまず、スライド部32が翼支持部33とともに、図7(C)に示されるように、矢印方向に移動する。この際、ピストン34も開翼薬の爆発により同じく矢印方向に移動しようとするが、抵抗翼11の端部が翼係止部31Bに係止されて、抵抗翼11の開翼が阻止されている間は、翼駆動腕35が抵抗翼11の内面に当接しているため、移動することができない。一方、スライド部32の移動に伴い、翼支持部33も矢印方向に移動し、抵抗翼11の端部が翼係止部31Bからはずれると、ピストン34も矢印方向に移動を開始し、これに伴い翼駆動腕35も同方向に移動して抵抗翼11を開翼することとなる。この状態を示すのが図7(C)、(D)である。
【0057】
このような構成によれば、開翼薬の作用により簡単な構成で抵抗翼11を開翼でき、安価に提供できるという効果がある。また、抵抗翼11が常時は翼係止部31Bにより係止されているため、先端部107の運搬時等に不用意に抵抗翼11が開くことがなく、信頼性のある先端部107とすることができる。
【0058】
図8には、本発明に係る抵抗翼11を先端部107に適用した第2の実施形態が示されており、この実施形態は図7に示すと同様の先端支持型(傘型)の抵抗翼11である。
【0059】
図8において、取付部31には、薬室ハウジング37が固定され、この薬室ハウジング37内の開翼薬収納室36には、火薬筒38が収納されている。この火薬筒38には、ケーブル39を介して火薬筒38を発火させる信号が導入されるようになっている。薬室ハウジング37の先端外周には、複数枚の抵抗翼11の一端がヒンジ41を介してそれぞれ回動自在に支持され、これらの抵抗翼11の先端にはキャップ42が被嵌されている。このキャップ42の内端面には段付きのピストン43が固定され、このピストン43が薬室ハウジング37内に摺動可能に収納されている。この際、ピストン43と薬室ハウジング37との間には複数本の剪断ピン44が両者にまたがって取り付けられ、ピストン43の薬室ハウジング37からの脱落が防止されている。
なお、薬室ハウジング37の周面には、受信手段14および開翼指令手段13を構成する回路部品を搭載した基板45が取り付けられている。
【0060】
このような構成において、図3で説明した開翼指令手段13から開翼指令用のトリガー信号が、ケーブル39の他端に設けられた図示しない安全回路機構(図3における抵抗翼制御部102に相当)に入力され、安全回路機構から火薬筒38を発火させるに足るエネルギー(電圧×電流)がケーブル39を通して火薬筒38に導かれると、火薬筒38が発火し、その爆発エネルギーによりピストン43が剪断ピン44を破壊しながら先端側へ移動し、抵抗翼11の先端を固定しているキャップ42を除去する。
これにより、抵抗翼11がヒンジ41を介して開翼可能となるため、高速でスピンしている砲弾の作用により、抵抗翼11が遠心力の作用によって自動的に開翼する。この開翼により、図示しない砲弾は図2の修正弾道のように射距離を修正されることとなる。
【0061】
このような先端部107に抵抗翼11を設けた第2の実施形態においても、第1の実施形態の先端部107と同様の効果を奏することができる。
【0062】
図9には、本発明の抵抗翼11を先端部107に適応した第3の実施形態が示され、この実施形態は、第1、第2の実施形態と異なり、抵抗翼11の基端側を翼支持部33に支持した構造で、いわゆる花弁型抵抗翼の例である。
【0063】
図9において、取付部31に一体に設けられた翼支持部33の取付部31側には、複数枚、本実施形態では4枚の抵抗翼11の基端側が回動自在に取り付けられ、この抵抗翼11の先端は、翼支持部33の先端に被嵌されたキャップ42により開翼が防止されている。このキャップ42と翼支持部33との嵌合部には剪断ピン44が設けられ、キャップ42の翼支持部33からの脱落が防止されている。翼支持部33の中心部内方には、開翼薬収納室36を有する薬室ハウジング37が設けられ、この薬室ハウジング37内には図示しない火薬筒が収納されている。
このような構成において、薬室ハウジング37内に収納された火薬筒を爆発させると、爆発力により剪断ピン44が破断されて翼支持部33に取り付けられたキャップ42が翼支持部33からはずれ、抵抗翼11の先端部は開放される。これにより、抵抗翼11は、図示しない砲弾のスピン力と、砲弾の飛翔に伴う空気の抵抗などにより開翼し、砲弾に抵抗を与えて砲弾の飛翔距離の修正が行われることとなる。
【0064】
このような第3実施形態においても、前記第1、第2実施形態と同様の効果を奏することができ、かつ、抵抗翼11はその基端側を先端部107の翼支持部33に取り付けられているため、砲弾の飛翔風を受けて確実に開翼できるという効果を付加できる。
【0065】
図10には、本発明システムに用いられる抵抗翼11を先端部107に適応した第4の実施形態が示され、本実施形態はいわゆるスライド型の抵抗翼の例である。
【0066】
図10において、取付部31には有底円筒状のスライド部32が摺動自在に収納され、このスライド部32は、図7の実施形態と同様に、取付部31の係止部31Aとスライド32の係止部32Aとの係止により、所定量をスライドして係止されるようになっている。また、スライド部32の底部と取付部31との間に開翼薬収納室36が形成され、この収納室36内には図示しない火薬筒が収納されるようになっている。
スライド部32の取付部31から突出した底面には翼カバー47が固定され、この翼カバーの取付部側の端面には所定深さの翼収納凹部47Aが形成されると共に、この凹部47Aの周面には翼係止部47Bが形成されている。翼カバー47の翼収納凹部47A内において、複数の半月状、例えば、4枚の鎌形の抵抗翼11が収納され、これらの抵抗翼11の一端はそれぞれ取付部31にピンなどにより回動自在に取り付けられ(軸支され)、この軸支部を中心として各抵抗翼11が砲弾の軸線に対する略直交方向(半径方向あるいは伸開線方向)に旋回できるようになっている。
【0067】
このような構成において、開翼薬収納室36内の火薬が爆発すると、スライド部32と共に翼カバー47が図10(B)中矢印方向に突出し、翼カバー47の翼係止部が取付部31から離れることとなる。これにより、翼収納凹部47A内に収納されていた各抵抗翼11は回動支点(軸支部)を中心として半径方向に旋回可能となり、砲弾のスピン力によって図10の(B)に示されるように、矢印方向に旋回して他端側が翼カバー47から突出した状態となる。これにより、砲弾にはより大きな空気抵抗が発生して砲弾の射距離が調整されることとなる。
【0068】
このような構成においても、比較的簡易な構成で、所定の飛翔抵抗を得ることができるという効果がある。
【0069】
なお、本実施形態において、スライド32と取付部31とは、図示しない適宜な剪断ピン等により火薬の爆発前においては固定されている。
【0070】
図11,12には、本発明システムを理解する上で参考となる第2の実施形態が示され、本実施形態は、図1〜3の第1の実施形態と異なり、外部信号発生装置を設けることなく、砲弾内に飛翔速度検出手段から開翼指令手段までを設けた例である。
【0071】
図11は、本実施形態を機能的なブロック図として表した図であり、図12は回路構成的なブロック図として表した図である。
これらの図11、12において、砲弾10は、飛翔中に開翼可能な抵抗翼11およびこの抵抗翼11を開翼駆動させる開翼駆動機構12を有するとともに、砲弾10の飛翔速度検出手段21、メモリ22、飛翔誤差演算手段23、翼開閉状態制御演算手段としての開翼開始時間演算手段24、および、翼開閉状態変更指令手段としての開翼指令手段13を備えている。ここにおいて、メモリ22、飛翔誤差演算手段23、開翼開始時間演算手段24および開翼指令手段13により砲弾10内の演算制御部16が構成されている。
【0072】
飛翔速度検出手段21は、公知の速度検出手段が使用できるが、例えば、加速度センサ、或いは火砲内で所定二位置、具体的には発射直前の停止状態と火砲から離脱する瞬間の位置との二位置とその位置を通過する時間とから砲弾10の飛翔速度を検出するもの等であってもよい。この際、飛翔速度検出手段21として加速度センサを用いるならば、加速度センサにより得られる加速度、すなわち、火砲内で発射薬の燃焼ガス圧の作用により、砲弾が移動し始め、砲身内を加速されながら移動し、最終的に火砲の火口から離脱するまでの加速度を積算し、これを時間で積分して速度を求めることができる。
【0073】
図12の回路構成図において、砲弾10は加速度センサから成る飛翔速度検出手段21を備え、この飛翔速度検出手段21からの検出信号を演算して開翼指令を出力する演算制御部16を備えている。この演算制御部16は、飛翔誤差演算回路17、メモリ18およびCPU(中央処理装置)19を備えている。メモリ18は砲弾10の基準速度や発射角等のデータを備えており、かつ、これらのデータと飛翔誤差演算回路17による実測飛翔距離とからCPU19の指令によって目標弾着位置に対する砲弾10の飛翔距離の誤差が演算され、この飛翔誤差データもメモリ18に格納される。
一方、メモリ18にはタイムコード発生器101からの時間信号も入力されており、このタイムコードからの時間信号と前述の飛翔誤差に基づく開翼開始時間とがCPU19で比較され、それらが一致した時、開翼駆動機構12側にトリガー信号として開翼指令が出力されることとなる。この際、開翼指令は、必要に応じて設けられる抵抗翼制御部102を介して開翼駆動機構12に出力されるようにしてもよいのは、図3に示す本発明システムの第1の実施形態と同様である。また、電源103、発射検出・電源制御部104等の構成および作用も、図3の第1の実施形態と同様である。
【0074】
このような構成において、砲弾10の発射に伴い、飛翔速度検出手段21により砲弾10の飛翔速度が検出されると、この検出信号が前述のように飛翔誤差演算回路17で飛翔距離の誤差が演算され、さらに、この飛翔誤差に基づき開翼開始時間が演算され、同じくメモリ18に格納される。この開翼開始時間とタイムコード発生器101からの信号とにより抵抗翼11を開翼すべきタイミングがチェックされ、そのタイミングにおいてCPU19から開翼指令が出力され、開翼駆動機構12およびそれを介して抵抗翼11が開翼されて弾道修正が行われる。
【0075】
このような本実施形態によれば、速度検出から開翼指令手段までを全て砲弾10の中に設けたから、妨害電波等により弾道修正を妨害されることがなく、確実に砲弾10の弾道修正を行うことができる。一方、飛翔速度検出手段21から開翼開始時間演算手段24までを外部信号発生装置20として設ける本発明システムの第1の実施形態に比べれば、砲弾10内に格納する構成が増加するだけ、砲弾10のコストは増加するが、最近の半導体技術等によれば大きなコストアップの原因とはならない。また、弾道修正の為に制御するのは、抵抗翼11の開閉制御だけであるので、簡易な制御であり、この点からも安価である。
【0076】
図13は、図1の実施形態における飛翔速度検出手段21の異なる実施形態を示すもので、この実施形態における飛翔速度検出手段21は、全地球測位システム(GPS)の衛星電波を受信して飛翔速度を検出する例である。
【0077】
図13において、飛翔速度検出手段21は、GPSからの衛星電波を受信する衛星電波受信手段211、GPS解析演算手段212、メモリ213およびタイムコード発生器214を備えている。
【0078】
このような構成において、所定のタイミング、例えば、砲弾の発射直後に衛星電波受信手段211により受信されたGPSの信号は、GPS解析演算手段212により解析され、メモリ213に格納される。この衛星電波受信手段211からの受信信号は、タイムコード発生器214からの時間信号により、前述の所定時間よりも微少時間後にもGPS解析演算手段212に取込まれて演算され、これらの複数の位置データと先程の経過時間(微少時間)とから砲弾の飛翔速度が検出できる。この飛翔速度の出力信号は、図示しない飛翔誤差演算手段へと出力され、前述の各実施形態と同様に飛翔誤差が演算され、以下同様に処理されることとなる。
【0079】
図14は、図13の飛翔速度検出手段21を用いて弾道修正を行う模式図である。すなわち、火砲位置O(x0,y0,z0,t0)から発射角θ、初速V0で発射された砲弾は、GPSからの信号およびタイムコード発生器からの時間信号により、その3次元的位置データおよび時間データが演算、記録され、さらにこの発射直後から微少時間後の位置データおよび時間データとから図3に示すGPS解析演算手段212により砲弾の初速(速度)の推定がなされる。この砲弾の初速から何ら制御をしない状態での砲弾の到達する位置、すなわち、非制御弾着位置S1が推測され、目標射距離との飛翔誤差ΔRが演算される。
以下、図2で説明したと同様に、抵抗翼の開翼時間が計算され、実測弾道の修正が行われることとなる。
【0080】
なお、このGPSを使った実施形態においては、発射直後とその微少時間後の位置データとから砲弾の速度を推定するものに限らず、飛翔途中のある位置データとその微少時間後の位置データとから砲弾速度を算出して弾着位置を推測することもできる。また、発射後所定時間における検出速度と位置(高度)とから飛翔距離(弾着位置)を算出するものであってもよい。この際、砲弾の弾道の最高弾道到着点S以降の位置データを利用して砲弾の弾着位置と開翼開始時間とを算出することもでき、この場合は、既に半分以上飛翔した状態で弾道修正するから、より適正な弾道修正が可能となる。また、最高弾道到着点Sを算出できれば、この最高弾道到着点Sに対して火砲位置Oとはほぼ対称位置(空気抵抗を無視した場合)に非制御弾着位置S1があるといえるので、このようにして最高弾道到着点Sから非制御弾着位置S1を予測してもよい。
【0081】
このような実施形態によれば、砲弾の飛翔途中でのデータを用いて開翼開始時間を算出できるから、風等の気象状況の影響を考慮した制御を行うことができ、より正確に砲弾を目標弾着位置へ誘導することができる効果がある。
【0082】
図15は、GPSを用いた実施形態における射距離の修正状況を示す図であり、抵抗翼11としては図7の抵抗翼11を想定したもので、図4と同様にコンピュータシュミレーションにより求めた図である。図15によれば、通常弾の公算誤差に比べ半分以下に低減されることが明らかである。
【0083】
また、図表として示されていないが、砲弾を、通常弾の平均弾着点よりも手前側に集束させることも技術的に可能であり、そのようなアルゴリズムを構築すれば、その分布はより小さくなり、通常弾の公算誤差に比べて3割程度まで縮小可能である。さらに、本実施形態では最高弾道到達点速度を基準として採用してシュミレーションを行ったが、実際には、弾道修正する直前まで位置計測を行い、そのデータに基づいて制御を行うこともできる。この場合は、図15の解析結果よりさらに公算誤差を小さくすることができる。
【0084】
図16には、本発明システムを理解する上で参考となる第3の実施形態が示され、この実施形態は、GPSによる飛翔速度検出を砲弾内に組み込んだ例であり、図12に示す本発明システムを理解する上で参考となる第2の実施形態における飛翔速度の検出を加速度センサではなく、GPSの信号で行うようにしたものである。
【0085】
図16において、砲弾10は衛星電波受信手段211を備え、この衛星電波受信手段211は、GPS受信アンテナ215からの信号を増幅する増幅器216と、この増幅器216からの信号を復調する復調器217とを備えている。また、砲弾10は、衛星電波受信手段211からの信号を解析して開翼機構12側にトリガー信号としての開翼指令を出力するGPS解析部218を備えている。このGPS解析部218は、衛星電波受信手段211の復調器217からの信号を解析して演算する解析演算回路219と、この解析演算回路219からの出力信号等を記憶するメモリ221と、これらの解析演算回路219およびメモリ221を制御するCPU(中央処理装置)222とを備えている。メモリ221には、タイムコード発生器101からの時間信号も入力されている。
【0086】
このような構成において、衛星電波受信手段211で受信され、増幅復調された信号は、GPS解析部218の解析演算回路219に入力され、ここで位置信号等としてメモリ221に記憶される。この際、タイムコード発生器101からの時間信号によりGPS信号の取り込み時間も記憶され、この取り込み時間の微少時間後にCPU222からの指令により再度、解析演算回路219はGPSからの信号を取り込んで解析し、メモリ221に時間データと共に記録する。これらの複数位置の位置データおよび時間データに基づきCPU222の指令により前記各実施形態と同様に砲弾10の飛翔誤差が演算され、さらに、この飛翔誤差に基づき開翼開始時間の演算がなされ、この開翼開始時間になったことがタイムコード発生器101からの信号等により判断されると、CPU222は開翼駆動機構12側に開翼指令を発信する。これにより抵抗翼11は開翼され、弾道の修正がなされる。
【0087】
この実施形態において、電源103、発射検出・電源制御部104等の構成および作用は、前記各実施形態と同様である。
【0088】
このような本実施形態によれば、GPS信号を用いて飛翔誤差の修正を行うので前述の図13における実施例と同様な効果を奏することができる。また、本実施形態においては、GPSの衛星電波受信手段211およびGPS解析部218を砲弾10内に設けたから、弾道修正等が外部電波により妨害されることがなく、確実に砲弾10の弾道修正を行うことができる。
【0089】
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれるものである。
【0090】
例えば、抵抗翼11が図7〜図10に示される構造に限らず、他の形状でもよく、要するに開翼指令により砲弾の周面から突出して砲弾の空力係数を変化させて砲弾の弾道を修正できるものであればよい。
また、開翼駆動機構も爆薬により駆動するものに限らず、モータ等の回転駆動力を用いて駆動するものであってもよい。この際、抵抗翼を支持しているヒンジ構造部にラックとピニオン構造を設け、中心のロッドをモータ等により回転させることによって、抵抗翼の開く角度を調整し、この抵抗翼の開翼角度で飛翔距離の制御を行うようにしてもよい。この場合、抵抗翼の開翼角度で飛翔距離を調整する場合には、砲弾発射からの抵抗翼の開翼までの時間は一定とし、開翼角度のみを変化させて制御するようにしてもよいし、開翼開始時間と開翼角度との両者の制御を組み合わせて、より綿密な制御を行ってもよい。
従って、翼開閉状態制御演算手段は、開翼開始時間の制御手段あるいは開翼角度の制御手段として作用し、いずれにしても、抵抗翼の翼開閉状態を変更制御する演算を行うものであればよい。
【0091】
さらに、角度補正を行う場合、例えば、中心部シャフトに設けたフランジ部、図7における翼駆動腕35相当の部材のストロークを調節する方法、抵抗翼の端部ヒンジ部の回動角度を規制する機構を組み込む方法などが考えられる。また、ヒンジ部に回動角度規制機構を組み込む方法は、図8に示されるようにキャップをとばす構造、図9の花弁型抵抗翼、図10のスライド型にも、同様に適用できる。
また、抵抗翼のロックを開放する方法は、火薬式に限らず、通常の信管に採用されている時計機構を組み合わせて、機械的に解除する機構としてもよい。
【0092】
さらに、翼開閉状態変更指令手段として出力する情報は、開翼開始時間の情報のみならず、開翼角度の変更指令であってもよく、いずれにしてもこの翼開閉状態変更指令手段としては、翼開閉状態制御演算手段による翼開閉状態変更情報に基づき抵抗翼の開閉状態を変更する指令(抵抗翼の開放指令、開放角度指令、突出量指令等)を出力できる手段であればよい。
【0093】
また、砲弾に設けるアンテナは、前述の実施形態では信管に設けたが、これに限定されるものではなく、炸薬が充填された弾体表面に取り付けてもよい。しかし、この場合は、アンテナを、弾体表面に加工した溝にビスあるいはビスと接着剤で固定し、かつ、弾体に穴をあけて信号送信用のケーブルを砲弾内に引き込む必要があって、加工上不利である。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、砲弾に、少なくとも抵抗翼とこの抵抗翼の開翼駆動機構とを設け、この抵抗翼の開翼状態を砲弾の飛翔誤差に基づいて変更制御、例えば、抵抗翼の開翼操作、開翼角度変更操作等を行えるようにしたから、簡単な構成で安価な砲弾制御システムを提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る砲弾制御システムの第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態における砲弾の弾道修正状況を示す模式図である。
【図3】図1の実施形態における砲弾側の回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の効果を確認するグラフである。
【図5】本発明システムに用いられる抵抗翼の砲弾への一実施形態を示す正面図である。
【図6】本発明システムに用いられる抵抗翼の砲弾への他の実施形態を示す正面図である。
【図7】本発明システムに用いられる抵抗翼を砲弾の先端部に適用した第1の実施形態を示す図であり、(A)は翼閉止状態の断面図、(B)は(A)の左側面図、(C)は開翼状態の断面図、(D)は(C)の左側面図である。
【図8】本発明システムに用いられる抵抗翼を砲弾先端部に適用した第2の実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明システムに用いられる抵抗翼を砲弾先端部に適用した第3の実施形態を示す図で、翼閉止状態と開翼状態とを中心において分けて記載した図であり、(A)は側面図、(B)は一部を切り欠いた正面図である。
【図10】本発明システムに用いられる抵抗翼を砲弾先端部に適用した第4の実施形態を示す一部を切り欠いた側面図であり、(A)は翼閉止状態の図、(B)は開翼状態の図である。
【図11】 本発明に係る砲弾制御システムを理解する上で参考となる第2の実施形態を示すブロック図である。
【図12】図11の第2の実施形態における具体的回路構成を示すブロック図である。
【図13】本発明システムに用いられる飛翔速度検出手段にGPS電波を利用する場合のブロック図である。
【図14】図13のGPS利用飛翔速度検出手段を用いた場合の砲弾の弾道修正状況を示す模式図である。
【図15】図13のGPSによる飛翔速度検出手段を用いた場合の弾道修正状況の効果を確認するグラフである。
【図16】 本発明に係る砲弾制御システムを理解する上で参考となる第3の実施形態を示すもので、GPS信号を利用した実施形態における回路構成のブロック図である。
【図17】本発明に用いられる抵抗翼による弾道修正状況を説明するマッハ数と空力係数との関係を示すグラフである。
【図18】砲弾の初速とこの初速に基づく射距離のバラツキを示すグラフである。
【図19】抵抗翼を開翼するまでの経過時間とその弾道修正量とを抵抗翼の大きさをパラメータとして示したグラフである。
【図20】抵抗翼の開翼角度を変化させた場合の弾道修正量の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 砲弾
11 抵抗翼
12 開翼駆動機構
13 翼開閉状態変更指令手段としての開翼指令手段
14 受信手段
16 砲弾内の演算制御部
20 外部信号発生装置
21 飛翔速度検出手段
23 飛翔誤差演算手段
24 翼開閉状態制御演算手段としての開翼開始時間演算手段
25 発信手段
30 開翼駆動機構
218 GPS解析部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a system for controlling the impact position (landing distance) of a cannonball, and more particularly to a cannonball control system for a resistance wing bullet having a resistance wing capable of opening during flight.
[0002]
[Background]
In general, shells are fired according to a condition table called a firing table. This chart basically defines the relationship between the distance to the target and the shooting angle (the height of the gun) for each type of propellant, and using a specific propellant at a specific shooting angle. When fired, it is possible to read how much the shells will fly. In addition, since the distance that the bullets fly depends on the weather conditions, a correction table based on weather data is also prepared, and the altitude level at which the bullets fly is weighted and averaged to correct the temperature, air density, wind direction, and wind force. Yes. Furthermore, since the influence of the rotation of the earth is taken into account, it is said that the shells fired toward the target several tens of kilometers away will hit the vicinity of the target with extremely high accuracy.
[0003]
However, the accuracy mentioned here does not mean that the target is hit with a probability of 100%, but is hit with a certain variation. A product obtained by multiplying the standard deviation of this variation by a constant is called a probable error, and 50% of the fired bullets hit the distance twice the probable error. This variation (probable error) varies depending on the type of shell, projectile, distance, etc., but is generally said to be within 100 meters.
[0004]
The cause of this variation is due to the variation in the firing speed itself, in which the firing rate of the propellant differs from one shot to one, the weight of the shell differs from one shot to another, and the atmosphere (especially wind) that the flying bullet receives. It is roughly divided into variations caused by different one-shot effects.
For this reason, when a target is attacked with a shell, usually, the variation is set as one fire control area, and the entire area is impacted and suppressed.
[0005]
However, recent ground battles have seen a tendency to expand the range of battles, small encounter type battles that do not specify the location, or improved mobility using vehicles, etc. ing. Under such circumstances, it is necessary to perform firepower in the vicinity of the military operation area and firepower in the vicinity of the non-military area. In this case, there is a high probability of damage to one's own army due to the use of conventional regional control firepower, and there is a need for reducing variation in the impact position of the shells.
[0006]
For this reason, it is equipped with a target detection means called a seeker like a missile, a target type is detected during the flight and a small rocket motor is injected to develop a type of ammunition directed to the target. Has been. There is also a type of shell that measures the trajectory with a radar and corrects the trajectory with a small rocket motor. A typical example of both is a seeker-type STRIX developed by Swedish Bofors and a shell called a radar-type TCM.
The former STRIX is fired from a gun, and then it continues to fly in a slow-spin state by deploying a stable wing. When it reaches a predetermined altitude, the infrared sensor mounted on the tip of the shell is used to probe the high-temperature part in the field of view. It recognizes and repeats the trajectory correction while ejecting a small rocket motor mounted on the outer periphery of the cannonball, and hits the target.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Such target-oriented shells are capable of pinpointing a target with a very high probability. However, it is necessary to mount a sensor or rocket motor for each shell, and the sensor information is signal-processed for rockets. Due to the need for an advanced arithmetic unit for controlling the motor, there is a problem that the shell becomes very expensive in terms of cost. Also, when assuming large-scale landing operations, it is necessary to demonstrate the thermal power based on regional control rather than pinpoint.
For this reason, a shell system that is inexpensive and has little variation in the landing position is desired. An object of the present invention is to provide a shell control system that has a simple configuration, is inexpensive, and has little variation in impact position.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made by paying attention to the fact that a flying bullet receives resistance from air or the like, but if the resistance is changed, the flying distance changes, and a resistance that can change the resistance of the bullet during the flight. In addition to providing a wing, the wing opening and closing state of this resistance wing, for example, the time until the opening of the resistance wing after launching the shell (opening timing), the opening angle of the resistance wing, the amount of protrusion from the shell, etc. The flight distance is controlled by changing it according to the flight speed.
[0009]
Specifically, the invention of
[0010]
According to the present invention, the detecting means detects the flying speed at the time of launching or flying the shell, and the flying error calculating means calculates the flying distance error of the shell and the target landing position from the detected speed. Based on the flying distance error, the wing opening / closing state change calculation information of the resistance wing of the shell is calculated by the wing opening / closing state control calculation means. A wing open / close state change command is output to the wing drive mechanism to change the open / close state of the resistance wing, and the flight distance of the shell can be controlled to place the shell close to the target landing position.
Further, according to the present invention, each computing means can be manufactured with a simple configuration by current computer technology and the like, and the controlled object is only the open / close state of the resistance blade, so that the entire system can be provided at low cost.
[0012]
Also, According to the present invention, the flying speed detecting means, the flying error calculating means, the wing opening / closing state control calculating means, the transmitting means and the like are provided as the external signal generating device, and the shell side receives the signal from the external signal generating device. Since only the means and the wing open / close state change command means are provided, it is possible to minimize the number of mechanisms incorporated in the shell side, and to reduce the number of bullet side mechanisms that are eventually destroyed. Can be lowered.
In addition, since the external signal generator is provided separately from the shell, a predetermined signal can be generated more accurately and quickly using a high-speed computer device or the like, and the accuracy of the bullet can be increased.
[0013]
[0014]
According to the present invention, since the flying speed detecting means and the transmitting means are provided on the barrel side of the gun that fires the shell, signals can be exchanged in the vicinity of the muzzle such as in the gun barrel, There is no hindrance to giving and receiving.
[0018]
Claim 3 The invention described in
[0019]
Claim 4 The invention described in
According to the present invention, the resistance blade can be controlled only by the control from the closed state to the open state as a function of the time until the blade is opened, and can be provided at a low cost with a simple configuration.
[0020]
Claim 5 The invention described in
According to the present invention, for example, it is possible to control the impact position by opening the resistance wing at a certain time after the bullet is fired and controlling the opening angle at the time of opening the wing. At this time, in addition to the control of the blade opening angle, the time after the bullet can be changed can also be changed.
[0021]
In the present invention, the shape and structure of the resistance blade may be any shape, for example, an umbrella shape (umbrella type) in which the tip of the resistance blade is rotatably supported, or conversely, the resistance blade A petal shape (petal type) with its base end pivotably supported and its distal end openable. Furthermore, a plurality of half-moon and crescent-shapes that can protrude perpendicular to the axis of the shell Any structure such as a slide type having a plate such as the above may be used. In addition, the resistance blade is not limited to one that opens and closes to two positions, but the opening angle of the blade can be adjusted, and the resistance amount by the opening and closing blade can be made variable. It is appropriately selected depending on whether control of the open / close state of the wing is performed only by opening / closing or by angle, protrusion amount, or the like.
In addition, according to the present invention, the position where the resistance wing is provided on the shell may be any position of the shell, such as the tip fuze portion of the shell, the wind cap portion (the Ogyai portion, the protein-shaped portion), the boat till portion on the bottom side, If it is provided at the tip with a cannonball fuze, this tip can be applied to various types of ammunition stored in the past, and is more effective.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
First, the idea that led to the present invention will be described with reference to FIGS.
[0023]
FIG. 17 shows the relationship between the aerodynamic coefficient Cd of a shell and the Mach number. The characteristic shown at the lower side in the figure shows the aerodynamic coefficient Cd of a normal bullet, and the characteristic shown at the upper side shows a state in which the resistance wing is opened. The aerodynamic coefficient Cd of the ballistic correction bullet (resistance wing bullet) is shown. These characteristics were experimentally obtained from a supersonic wind tunnel test using a miniature model. In addition, the resistance wing of the ballistic correction bullet was assumed to be on the tip fuze side of the shell, that is, on the nose.
According to FIG. 17, the ballistic correction bullet with the resistance wing opened has a much larger aerodynamic coefficient Cd, and the drag coefficient of the entire shell in flight is large, and was fired at the same firing speed. In this case, it can be seen that the flight distance becomes shorter.
[0024]
In addition, the characteristic values of the ballistic correction bullet in FIG. 17 are a state in which the resistance wing is always opened. Therefore, if the resistance wing is opened at an arbitrary time, it is normal until a certain time after firing from the gun. The trajectory (flight trajectory) similar to that of the cannonball is traced, and after a predetermined time, the trajectory of the aerodynamic coefficient Cd with the resistance wing opened is traced. Therefore, if the ballistic calculation is performed using the drag coefficient obtained by opening the resistance blade, it is possible to calculate how much the range can be adjusted.
[0025]
FIG. 18 shows the result of simulation by rigid ballistic calculation of how much the flight distance (shooting distance) changes due to variations in the initial velocity of the shell using the aerodynamic coefficient Cd of FIG. In FIG. 18, the horizontal axis represents the initial velocity (m / s) of the shell, and the vertical axis represents the shooting distance (m). That is, as shown in FIG. 18, the shooting distance is in a substantially linear proportional relationship with the initial speed, and as shown in the drawing, the shooting distance varies correspondingly to the variation width of the initial speed.
[0026]
FIG. 19 shows the relationship between the elapsed time (sec) until the opening of the resistance wing after the bullet is fired and the amount of correction of the ballistic (m) in the case of correcting the trajectory of a shell that has jumped out at a predetermined speed or more. It is the figure which simulated as a parameter.
According to this figure, it can be seen that the shorter the elapsed time until the resistance wing is opened after the shell is fired, the larger the ballistic correction amount, and the larger the resistance wing size, the larger the ballistic correction amount. Also, if the elapsed time is too long after launch, for example, t Three After a lapse of time, the ballistic correction amount is extremely small and it is understood that there is no effect. On the other hand, if the ballistic correction amount to be corrected can be calculated, the elapsed time until the opening of the resistance wing according to the ballistic correction amount can be obtained from this figure corresponding to the size of the resistance wing.
[0027]
Also, in FIG. 19, after firing from the gun, t 1 Seconds (or t 2 Seconds or t Three Up to 2 seconds), flying with the same aerodynamic coefficient as a normal shell, and opening the resistance wing after a given elapsed time. Depends on the size of the t after launch 1 By opening the blade after 2 seconds, it is possible to sufficiently correct the increase in the range due to the initial speed variation shown in FIG. Furthermore, by setting the reference initial speed at the lower limit of variation, that is, by setting a larger amount of projectile, the flying distance of most shells is set larger than the target landing position, and almost all shells are set at the lower limit of variation. It is also possible to concentrate on the operation, and it can be seen that a great effect on operation can be expected.
[0028]
Therefore, although it is a simulation, it accurately measures the initial velocity of the bullets leaving the artillery, calculates the trajectory based on that data, and matches the difference in distance between the target landing and expected landing, that is, the flight distance error If the distance is calculated backward from the relationship shown in FIG. 19 and transmitted to the bullets in flight, the bullets can be concentrated and landed within a range of less variation than the normal bullets.
[0029]
In the above-mentioned simulation, we aimed to hit the vicinity of the target by controlling the opening time of the resistance blade of a certain size, but conversely, it was generated by the angle of opening the blade while keeping the opening time constant. It is also possible to control the landing position by changing the magnitude of the resistance to be applied.
FIG. 20 shows the relationship between the opening angle of a resistance blade that opens in a tapered shape or an umbrella shape and the amount of ballistic correction based on that angle.
That is, according to FIG. 20, it can be seen that the amount of ballistic correction increases as the opening angle of the resistance blade increases. Therefore, if the variation range of the launch range based on the initial speed variation is known, the opening angle of the resistance blade corresponding to the ballistic correction amount based on this variation is obtained, and if the resistance blade is controlled to be this angle, The position can be controlled near the target landing position.
[0030]
Note that the resistance wing is not limited to one that opens in a tapered shape or an umbrella shape, but a resistance wing that slides in a radial direction orthogonal to the axis of the shell or a half-moon (crescent-shaped) resistance wing has one end. The other end of the resistance wing may turn around the center, and the other end of the resistance wing may protrude from the shell surface. The protruding amount of the sliding resistance wing, or the turning angle of the turning type may be changed. May be.
[0031]
The present invention provides resistance wings that can be opened and closed to the shell by simulation as described above, and controls the opening time, opening angle, etc. of the resistance blades to reduce variations in the bullet landing position. The present invention has been made by obtaining the knowledge that it can be performed.
[0032]
Hereinafter, more specific embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
Here, according to the system of the present invention First Embodiment Embodiments that are helpful in understanding the system of the present invention, In addition, the same or corresponding components in each embodiment of each component used in these systems are denoted by the same or corresponding reference numerals, and description thereof is omitted or simplified.
[0033]
1 to 3 show a first embodiment of a shell control system according to the present invention.
FIG. 1 shows a schematic configuration of this embodiment. A cannonball (variable resistance wing bullet) 10 includes a
The
[0034]
On the other hand, an
The
The
[0035]
In such a configuration, when the
However, in actuality, the initial speed V may vary due to variations in the state of the propellant or the shape of the
[0036]
Therefore, in the present embodiment, the initial velocity V of the
In order to correct this flight error ΔR, the blade opening start time calculation means 23 calculates the time until the
[0037]
In the
As a result, the blade
Accordingly, the
[0038]
An example of a more detailed configuration in the
[0039]
In FIG. 3, the receiving means 14 for receiving the blade opening / closing state change information includes a receiving
The blade opening command means 13 includes a serial-
The time signal from the
[0040]
At this time, the blade opening command output from the
This resistance
[0041]
The
The
The
[0042]
The power supply to the receiving means 14 is performed via the firing detection /
[0043]
According to the present embodiment configured as described above, there are the following effects.
[0044]
That is, the
Further, each means incorporated in the
Further, since only the opening / closing control of the
Furthermore, the
[0045]
In this embodiment, the flying
With such a configuration, it is possible to add an effect that the transmission / reception of signals is not hindered by jamming radio waves.
[0046]
FIG. 4 shows the result of simulating the effect in this embodiment. That is, in FIG. 4, the horizontal axis represents the shooting distance (m), and the vertical axis represents the number of impacts (frequency) at the shooting distance.
[0047]
In general, when a large number of shells are fired at a certain aiming point, it is said that the bullets are normally distributed around the average landing point. Multiplying the standard deviation of this distribution by a constant corresponds to the likelihood error.
In FIG. 4, the curve connected with ■ assumes that the dispersion of the initial velocity of the shell is normally distributed, adds a predetermined standard deviation to the reference initial velocity as a variation, and the fluctuation of the wind, which is the influence of the wind. In addition, the variation in impact point (range) is shown.
[0048]
On the other hand, what is shown by the bar graph is the simulation of the appearance frequency of the impact position when the
According to this simulation result, it can be seen that the likelihood error is reduced to about one-half that of a normal bullet without ballistic correction.
[0049]
FIG. 5 shows an external structure of an embodiment of a shell (variable resistance wing bullet) 10 used in the shell control system of the present invention.
In FIG. 5, the
In the present embodiment, the
[0050]
If the
[0051]
FIG. 6 shows another embodiment of the
According to this embodiment, since the
[0052]
FIG. 7 shows a more specific embodiment (first embodiment) in which the
[0053]
In FIG. 7, the
Accordingly, in the state of FIG. 7A, each
[0054]
A piston 34 is slidably accommodated inside the small diameter portion of the
Here, the
[0055]
Although not shown, the
[0056]
In such a configuration, the
Then, after the
[0057]
According to such a configuration, there is an effect that the
[0058]
FIG. 8 shows a second embodiment in which the
[0059]
In FIG. 8, a
A substrate 45 on which circuit components constituting the receiving means 14 and the blade opening command means 13 are mounted is attached to the peripheral surface of the
[0060]
In such a configuration, a trigger signal for opening command is sent from the opening command means 13 described in FIG. 3 to a safety circuit mechanism (not shown) provided at the other end of the cable 39 (to the resistance
As a result, the
[0061]
In the second embodiment in which the
[0062]
FIG. 9 shows a third embodiment in which the
[0063]
In FIG. 9, the base end side of a plurality of
In such a configuration, when the gunpowder cylinder stored in the
[0064]
In the third embodiment, the same effects as those of the first and second embodiments can be obtained, and the
[0065]
FIG. 10 shows a fourth embodiment in which the
[0066]
In FIG. 10, a bottomed
A
[0067]
In such a configuration, when the explosive in the open-
[0068]
Even in such a configuration, there is an effect that a predetermined flight resistance can be obtained with a relatively simple configuration.
[0069]
In the present embodiment, the
[0070]
11 and 12 show the system of the present invention. To help you understand A second embodiment is shown, and this embodiment differs from the first embodiment in FIGS. 1 to 3 from the flight speed detecting means to the blade opening command means in the shell without providing an external signal generator. This is an example.
[0071]
FIG. 11 is a functional block diagram of the present embodiment, and FIG. 12 is a circuit structural block diagram.
11 and 12, the
[0072]
As the flying
[0073]
In the circuit configuration diagram of FIG. 12, the
On the other hand, the time signal from the
[0074]
In such a configuration, when the flying speed of the
[0075]
According to the present embodiment as described above, since the speed detection to the blade opening command means are all provided in the
[0076]
FIG. 13 shows a different embodiment of the flight speed detection means 21 in the embodiment of FIG. 1, and the flight speed detection means 21 in this embodiment receives satellite radio waves from the global positioning system (GPS) and flies. This is an example of detecting the speed.
[0077]
In FIG. 13, the flight speed detection means 21 includes satellite radio wave reception means 211 that receives satellite radio waves from GPS, GPS analysis calculation means 212, a
[0078]
In such a configuration, a GPS signal received by the satellite radio
[0079]
FIG. 14 is a schematic diagram for correcting the trajectory using the flying
Hereinafter, as described with reference to FIG. 2, the opening time of the resistance blade is calculated, and the measured trajectory is corrected.
[0080]
In the embodiment using GPS, the position data is not limited to estimating the shell velocity from the position data immediately after the launch and after the minute time, but the position data in the middle of the flight and the position data after the minute time. It is also possible to estimate the impact position by calculating the shell speed from the above. Further, the flight distance (landing position) may be calculated from the detection speed and position (altitude) at a predetermined time after launch. At this time, it is also possible to calculate the bullet landing position and the blade opening start time using the position data after the highest ballistic arrival point S of the bullet trajectory. Since it corrects, more appropriate trajectory correction becomes possible. Further, if the highest trajectory arrival point S can be calculated, the non-control impact position S at a position that is substantially symmetrical with respect to the highest trajectory arrival point S with respect to the gun position O (when air resistance is ignored). 1 In this way, the non-controlled landing position S from the highest trajectory arrival point S can be said. 1 May be predicted.
[0081]
According to such an embodiment, since the opening time can be calculated using the data during the flight of the shell, it is possible to perform control in consideration of the influence of weather conditions such as wind, and more accurately There is an effect that it can be guided to the target landing position.
[0082]
FIG. 15 is a diagram showing a correction status of the range in the embodiment using GPS. The
[0083]
Although not shown as a chart, it is technically possible to focus the bullets closer to the front than the average landing point of normal bullets, and if such an algorithm is constructed, the distribution will be smaller. Therefore, it can be reduced to about 30% compared to the normal error of a normal bullet. Furthermore, in the present embodiment, the simulation is performed using the maximum trajectory arrival point speed as a reference. However, in actuality, position measurement can be performed immediately before the trajectory correction, and control can be performed based on the data. In this case, the probable error can be further reduced from the analysis result of FIG.
[0084]
FIG. 16 shows the system of the present invention. To help you understand A third embodiment is shown, and this embodiment is an example in which flight speed detection by GPS is incorporated in a shell, and the system of the present invention shown in FIG. To help you understand In the second embodiment, the flight speed is detected not by an acceleration sensor but by a GPS signal.
[0085]
In FIG. 16, the
[0086]
In such a configuration, the signal received by the satellite radio
[0087]
In this embodiment, the configuration and operation of the
[0088]
According to the present embodiment as described above, since the flight error is corrected using the GPS signal, the same effect as the embodiment in FIG. 13 described above can be obtained. In the present embodiment, the GPS satellite radio wave receiving means 211 and the
[0089]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and modifications and improvements within the scope that can achieve the object of the present invention are included in the present invention.
[0090]
For example, the
Further, the blade opening drive mechanism is not limited to the one driven by the explosive, and may be driven using a rotational driving force such as a motor. At this time, a rack and pinion structure is provided in the hinge structure supporting the resistance blade, and the opening angle of the resistance blade is adjusted by rotating the central rod by a motor or the like, and the opening angle of the resistance blade is adjusted. The flight distance may be controlled. In this case, when the flight distance is adjusted by the opening angle of the resistance wing, the time from the launch of the shell to the opening of the resistance wing may be constant, and control may be performed by changing only the opening angle. However, finer control may be performed by combining the control of both the blade opening start time and the blade opening angle.
Accordingly, the blade opening / closing state control calculation means acts as a blade opening start time control means or a blade opening angle control means, and in any case, performs any calculation for changing and controlling the blade opening / closing state of the resistance blade. Good.
[0091]
Further, when angle correction is performed, for example, a flange portion provided on the central shaft, a method of adjusting a stroke of a member corresponding to the
Moreover, the method of releasing the lock of the resistance blade is not limited to the explosive type, and may be a mechanism for mechanically releasing by combining a timepiece mechanism employed in a normal fuze.
[0092]
Further, the information output as the blade opening / closing state change command means may be not only the information on the blade opening start time but also a change instruction of the blade opening angle. Any means capable of outputting a command for changing the open / close state of the resistance blade (resistive blade open command, open angle command, protrusion amount command, etc.) based on the blade open / close state change information by the blade open / close state control calculation means may be used.
[0093]
Moreover, although the antenna provided in the shell is provided in the fuze in the above-described embodiment, it is not limited to this and may be attached to the surface of the bullet filled with glaze. However, in this case, it is necessary to fix the antenna to the groove processed on the surface of the projectile with screws or screws and adhesive, and to make a hole in the projectile and to draw the signal transmission cable into the shell. It is disadvantageous in processing.
[0094]
【The invention's effect】
According to the present invention, at least a resistance wing and an opening drive mechanism for the resistance wing are provided in the shell, and the opening state of the resistance wing is controlled based on the flight error of the shell, for example, the resistance wing is opened. Since the operation, the blade opening angle changing operation and the like can be performed, there is an effect that an inexpensive shell control system can be provided with a simple configuration.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a first embodiment of a shell control system according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic diagram showing a state of correcting the trajectory of a cannonball in the embodiment of FIG. 1;
FIG. 3 is a block diagram showing a circuit configuration on the shell side in the embodiment of FIG. 1;
FIG. 4 is a graph for confirming the effect of the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a front view showing an embodiment of a resistance wing cannonball used in the system of the present invention.
FIG. 6 is a front view showing another embodiment of a resistance wing cannonball used in the system of the present invention.
7A and 7B are diagrams showing a first embodiment in which a resistance wing used in the system of the present invention is applied to the tip of a shell, wherein FIG. 7A is a cross-sectional view of a wing closed state, and FIG. A left side view, (C) is a sectional view in an open state, and (D) is a left side view of (C).
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a second embodiment in which a resistance wing used in the system of the present invention is applied to the tip of a bullet.
FIG. 9 is a diagram showing a third embodiment in which the resistance wing used in the system of the present invention is applied to the tip of a bullet, and is a diagram in which the wing closed state and the blade opened state are described separately, and (A ) Is a side view, and (B) is a front view with a part cut away.
FIG. 10 is a side view with a part cut away showing a fourth embodiment in which a resistance wing used in the system of the present invention is applied to the tip of a shell, and FIG. Fig. 4 is a diagram of an open blade state.
FIG. 11 A shell control system according to the present invention. To help you understand It is a block diagram which shows 2nd Embodiment.
FIG. 12 is a block diagram showing a specific circuit configuration in the second embodiment of FIG. 11;
FIG. 13 is a block diagram when GPS radio waves are used for the flight speed detection means used in the system of the present invention.
FIG. 14 is a schematic diagram showing a bullet trajectory correction situation when the GPS-based flight speed detecting means of FIG. 13 is used.
15 is a graph for confirming the effect of the trajectory correction situation when the flight speed detecting means using GPS of FIG. 13 is used.
FIG. 16 A shell control system according to the present invention. To help you understand The 3rd Embodiment is shown and it is a block diagram of the circuit structure in embodiment using a GPS signal.
FIG. 17 is a graph showing a relationship between a Mach number and an aerodynamic coefficient for explaining a ballistic correction state by a resistance wing used in the present invention.
FIG. 18 is a graph showing the initial velocity of the shell and the variation in the shooting distance based on the initial velocity.
FIG. 19 is a graph showing the elapsed time until the resistance blades are opened and the amount of ballistic correction, using the size of the resistance blade as a parameter.
FIG. 20 is a graph showing the relationship of the trajectory correction amount when the opening angle of the resistance blade is changed.
[Explanation of symbols]
10 Cannonball
11 Resistance wings
12 Opening drive mechanism
13 Blade opening command means as blade opening / closing state change command means
14 Receiving means
16 Arithmetic control unit in the shell
20 External signal generator
21 Flight speed detection means
23 Flight error calculation means
24 Blade opening start time calculation means as blade opening / closing state control calculation means
25 Calling means
30 Opening drive mechanism
218 GPS analysis unit
Claims (5)
前記外部信号発生装置には、
前記砲弾の飛翔速度であって、火砲からの発射後の初速を検出する飛翔速度検出手段と、
砲弾発射基準速度を記憶するメモリと、
前記飛翔速度検出手段により検出された初速と前記メモリ内に記憶された砲弾発射基準速度とを比較することにより、前記飛翔速度検出手段からの検出速度に基づいて算出される飛翔距離と目標とする飛翔距離とを比較して飛翔距離の誤差を演算する飛翔誤差演算手段と、
この飛翔誤差演算手段による飛翔距離の誤差に基づき前記抵抗翼の翼開閉状態を変更制御する演算を行って翼開閉状態変更情報を出力する翼開閉状態制御演算手段と、
この翼開閉状態制御演算手段による翼開閉状態変更情報に基づき、前記砲弾に設けられた前記開翼駆動機構に翼開閉状態変更指令を出力する翼開閉状態変更指令手段とを備えた
ことを特徴とする砲弾制御システム。It has a resistance wing that increases air resistance by shortening the flight distance by opening the wing during flight, and an open blade drive mechanism that drives the opening of the resistance wing. An external signal generator separately from the shell and
The external signal generator includes
A flying speed of the projectile, and flying speed detecting means for detecting the initial velocity after firing from artillery,
A memory for storing the reference speed of the shell,
By comparing the initial speed detected by the flying speed detecting means with the bullet firing reference speed stored in the memory, the flying distance calculated based on the detected speed from the flying speed detecting means and the target A flight error calculation means for calculating a flight distance error by comparing the flight distance;
Blade opening / closing state control calculating means for performing calculation for changing the blade opening / closing state of the resistance blade based on the flying distance error by the flight error calculating means and outputting blade opening / closing state change information;
Wing opening / closing state change command means for outputting a blade opening / closing state change command to the blade driving mechanism provided on the cannonball based on the blade opening / closing state change information by the blade opening / closing state control calculating means. Shell control system.
前記飛翔速度検出手段および前記発信手段は火砲の砲身側に設けられ、
この発信手段と前記砲弾の受信手段とによる信号の授受は砲口近傍で行われる
ことを特徴とする砲弾制御システム。The cannonball control system according to claim 1 ,
The flying speed detection means and the transmission means are provided on the barrel side of a gun,
The bullet control system, wherein the transmission and reception of the signal by the transmitting means and the bullet receiving means is performed near the muzzle.
前記飛翔速度検出手段は、全地球測位システム(GPS)の衛星電波を受信する衛星電波受信手段と、
時間データおよびGPS衛星電波による複数の位置データにより砲弾の飛翔速度を演算する飛翔速度演算手段とを含んで構成された
ことを特徴とする砲弾制御システム。The cannonball control system according to claim 1 ,
The flying speed detecting means includes satellite radio wave receiving means for receiving satellite radio waves of the global positioning system (GPS),
A bullet control system comprising: a flying speed calculation means for calculating a flying speed of a bullet from time data and a plurality of position data based on GPS satellite radio waves.
前記翼開閉状態制御演算手段は、砲弾の発射後、抵抗翼を開くまでの時間を演算する開翼開始時間演算手段により構成された
ことを特徴とする砲弾制御システム。The bullet control system according to any one of claims 1 to 3 ,
The wing open / close state control calculation means is constituted by a wing opening start time calculation means for calculating a time until the resistance wing is opened after the bombardment is fired.
前記翼開閉状態制御演算手段は、抵抗翼の開翼角度を演算する開翼角度演算手段により構成された
ことを特徴とする砲弾制御システム。The bullet control system according to any one of claims 1 to 3 ,
The bomb opening / closing state control calculating means is constituted by an opening angle calculating means for calculating an opening angle of the resistance wing.
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