JP4322920B2 - 画像符号化装置 - Google Patents
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Description
まず、入力される画像信号はウェーブレット変換部で2次元のウェーブレット変換が施されて複数のサブバンドに帯域分割され、各サブバンドにおけるウェーブレット変換係数が生成される。ここで、2次元のウェーブレット変換は1次元のウェーブレット変換の組み合わせとして実現される。つまり、垂直方向の一次元ウェーブレット変換を列毎に順次行う処理と水平方向の一次元ウェーブレット変換をライン毎に順次行う処理である。
第1図は従来技術におけるウェーブレット変換を示す図である。1次元のウェーブレット変換は、第1図(a)に示すように、所定の特性を持つローパスフィルタとハイパスフィルタ及びダウンサンプラにより実現されるものである。2次元のウェーブレット変換により帯域分割された各サブバンドは、低域成分をL、高域成分をHとし、水平方向の変換を1文字目で表現し、垂直副走査方向の変換を2文字目で表現することで、第1図(b)に示すようにLL、HL、LH、HHと表現される。ここで、水平、垂直方向の低域成分(LL成分)は再帰的にウェーブレット変換が施される。再帰的に施される各ウェーブレット変換の回数を分解レベルと称し、第1図(b)中のLL、HL、LH、HHの前に記載された数字がこれにあたる。即ち、ウェーブレット変換の分解回数2の場合には、最低解像度成分の分解レベルは2となり、反対に最高解像度成分のHL、LH、HHの分解レベルは1になる。
次に各サブバンドにおけるウェーブレット変換係数は、サブバンド毎に設定された量子化ステップサイズにより量子化される。
次に各サブバンドの量子化後のウェーブレット変換係数をコードブロックと呼ばれる固定サイズの領域に分割した後、多値データからなるコードブロックを2値のビットプレーン表現に変換し、各ビットプレーンを3通りの符号化パスSignificant Propagation Decoding Pass、Magnitude Refinement Pass、Cleanup Passに分割する。
3つの符号化パスから出力される2値信号は、それぞれの符号化パス毎にコンテクストモデリングが行われエントロピー符号化が行われる。
また、エントロピー符号化処理と並行して、各コードブロックにおいて符号化パス毎の符号量と符号化歪を計算する。
最後に、ラグランジェの乗数法を用いて画質劣化(符号化歪)を最小にしながら、目標とする符号サイズ以下に符号量を調整するレート制御が行われる。レート制御の方法は標準化されているわけではなく、アプリケーションに応じて任意の方法を使うことができるが、以下に勧告書(ISO/ITU 15444−1:2000)J.14.3に参考情報として記載されているレート制御部のメカニズムについて概略を説明する。
この方法では、各コードブロックiにおける切り捨てポイントをniとし、各切り捨てポイントまでの符号量をR(i,ni)とし、符号化歪をD(i,ni)としたとき、ラグランジェの乗数法を使い、次の式を最大にする切り捨てポイントniによって生ずる画面全体での総符号量Rsumが目標符号量Rmaxの範囲内であることを満足するまでレート制御パラメータλを調整する。
Σ(R(i,ni)−λD(i,ni))
ここで、符号化歪Dとは、ある符号化パスまでの符号を送ったときに再生画像の平均二乗誤差が符号データを伝送しないときと比較してどれだけ減少したかを示すもので、厳密に言えば符号化歪の減少量ということになる。従って、符号化前は符号化歪Dは0、最終ビットプレーンまで符号化すると符号化歪Dは平均二乗誤差に等しくなる。
第2図は従来技術における最適な符号化パスの導出を説明する図である。上記式を最大にする切り捨てポイントを見つけることは、第2図に示すように、各コードブロックの符号量Rと符号化歪Dをグラフに表したとき(以下、RD曲線と称する)、その接線の傾きがレート制御パラメータλの逆数であるλ−1となる切り捨てポイントを見つけることと等価である。第2図では、2つのコードブロックc1,c2において、接線の傾きがλ−1となる切り捨てポイントがnc1、nc2で、その切り捨てポイントまでの符号量がR(c1,nc1),R(c2,nc2)となることを表している。このような符号量Rを全てのコードブロックに対して加算しRmaxと比較する。
これをコードブロック毎に見た場合、(R(i,ni)−λD(i,ni))を最大化する切り捨てポイントniを次のように見つける必要がある。ここで、kは切り捨てポイントniを表す変数である。
Set ni=0
For k=1,2,3,・・・
Set ΔR(i,k)=R(i,k)−R(i,ni) and
ΔD(i,k)=D(i,k)−D(i,ni)
If(ΔD(i,k)/ΔR(i,k))>λ−1
then set ni=k
ところが、このアルゴリズムでは、多数のレート制御パラメータλに対して上記処理を実行しなければ切り捨てポイントniを求めることができない。そこで、RD曲線の傾きS(i,k)=ΔD(i,k)/ΔR(i,k)がkについて単調減少になるように予め補正しておく。具体的には次のように処理を行う。ここで、pは切り捨てポイントniを表す変数である。
(1)set Ni={n} (i.e.the set of all truncation point)
(2)Set p=0
(3)For k=1,2,3,4,・・・,kmax
If k belongs to Ni
Set ΔR(i,k)=R(i,k)−R(i,p),
and ΔD(i,k)=D(i,k)−D(i,p)
Set S(i,k)=ΔD(i,k)/ΔR(i,k)
If p≠0 and S(i,k)>S(i,p),
then remove p from Ni,and
go to step (2)
Otherwise, set p=k
この処理により、与えられたレート制御パラメータλに対する切り捨てポイントの最適化は、S(i,k)>λ−1を満たすNiにおける最大のkとすれば良い。
第3図は従来技術におけるRD曲線の傾きの単調現象補正処理を示すフローチャートである。上記のステップ(1)〜(3)の単調現象補正処理を第3図に示すフローチャートにまとめている。なお、第3図においてコードブロックを示すiを割愛している。第3図のステップST13は上記ステップ(3)の「If k belongs to Ni」に対応し、第3図のステップST16は上記ステップ(3)の「remove p from ni」つまり、切り捨てポイントの候補Niの中からpを取り除く作業に対応している。このように、切り捨てポイントについて、第3図では有効、無効を表すフラグ(flag)を用いて同様の処理を実現している。
全てのコードブロックでこれらの情報の導出が完了したら、目標符号量Rmaxとなるような符号データを作成する。具体的には、あるレート制御パラメータλに対する画面全体の総符号量Rsumに対して、Rsum≦Rmaxを満たす最大の総符号量Rsumを与えるレート制御パラメータλを見つけることになる。ここで、あるレート制御パラメータλに対する総符号量Rsumは各コードブロックにおいて切り捨てポイントを一意に求め、その切り捨てポイントまでの符号データの総和を算出して初めてわかる。そこで、Rsum≦Rmaxを満たす最大の総符号量Rsumを与えるレート制御パラメータλを見つけるには、通常は、レート制御パラメータλの複数の候補に対する総符号量Rsumを算出して、所望の値に近い総符号量Rsumを与えるレート制御パラメータλを収束演算により算出する。レート制御パラメータλが求まったらそのレート制御パラメータλに対応する切り捨てポイントまでの符号データを全てのコードブロックから集めて、さらに各コードブロックにおける符号化パス数を付加情報として付け加え、最終的な符号データを構成する。こうして、目標符号量Rmaxのもとで符号化歪Dを最小とする符号データを生成することができる。
以上のようなJPEG2000国際標準規格はISOやITU−T等の標準化機関を通して入手することができる。また、JPEG2000の最新情報については、http://www.jpeg.orgを参照することにより入手することができる。
従来の画像符号化装置は以上のように構成されているので、上記のレート制御方法では、切り捨てポイントを見つけるにあたり、実際に符号として出力しない切り捨てポイント以降の符号化パス、通常は全ての符号化パスまで、予めエントロピー符号化しておかなければならず、JPEG2000のエントロピー符号化には、1ビット単位に算術演算が必要な算術符号化が用いられており、算術符号化の演算量が全体の処理量に与えるインパクトは非常に大きなものとなっている。従って、切り捨てポイント以降の符号化パスをエントロピー符号化することにより、余計な処理量が増加し符号化に要する演算量が増加してしまうと共に処理時間の遅延をもたらすという課題があった。
また、あるレート制御パラメータλに対する総符号量Rsumは、各コードブロックにおいて切り捨てポイントを一意に求め、その切り捨てポイントまでの符号データの総和を算出して初めて明らかになる。そのため、Rsum≦Rmaxを満たす最大の総符号量Rsumを与えるレート制御パラメータλを算出するにあたり、レート制御パラメータλの複数の候補に対する総符号量Rsumを算出して、所望の値に近い総符号量Rsumを与えるレート制御パラメータλを収束演算により何度も探索する必要があるため、レート制御に要する演算量増大に繋がるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、エントロピー符号化及びレート制御に要する演算量を低減することができる画像符号化装置を得ることを目的とする。
この発明により、エントロピー符号化及びレート制御に要する演算量を低減することができるという効果がある。
第2図は従来技術における最適な符号化パスの導出を説明する図である。
第3図は従来技術におけるRD曲線の傾きの単調現象補正処理を示すフローチャートである。
第4図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
第5図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置のレート制御情報抽出手段の内部構成を示すブロック図である。
第6図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置のウェーブレット変換手段が分解レベル2までウェーブレット変換をしたときのサブバンドを示す図である。
第7図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置におけるビットプレーンを説明する図である。
第8図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置におけるビットプレーンから符号化パスへの分解を説明する図である。
第9図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置の処理の流れを示すフローチャートである。
第10図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置における符号化パスの符号化順序を示す図である。
第11図はこの発明の実施の形態2による画像符号化装置のレート制御情報抽出手段の内部構成を示すブロック図である。
第12図はこの発明の実施の形態2による画像符号化装置のレート歪メモリに格納されているRDテーブルのデータ構造を示す図である。
第13図はこの発明の実施の形態2による画像符号化装置の処理の流れを示すフローチャートである。
第14図はこの発明の実施の形態2による画像符号化装置におけるRD曲線の傾きの補正を示す図である。
第15図はこの発明の実施の形態3による画像符号化装置のレート制御情報抽出手段の内部構成を示すブロック図である。
第16図はこの発明の実施の形態3による画像符号化装置のレート歪メモリに格納されているRDテーブルのデータ構造を示す図である。
第17図はこの発明の実施の形態3による画像符号化装置の処理の流れを示すフローチャートである。
実施の形態1.
第4図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置の構成を示すブロック図である。この画像符号化装置はウェーブレット変換手段101、量子化手段102、エントロピー符号化手段103、符号メモリ104、レート制御情報抽出手段105及び符号データ抽出手段106を備えている。
第4図において、ウェーブレット変換手段101は入力画像信号に対して2次元のウェーブレット変換を再帰的に行いサブバンドに帯域分割し、各サブバンドにおけるウェーブレット変換係数を生成する。量子化手段102はウェーブレット変換手段101によって生成されたウェーブレット変換係数を予め設定された量子化ステップサイズで量子化処理する。エントロピー符号化手段103は量子化されたウェーブレット変換係数をコードブロックに分割し、各コードブロックをビットプレーンに変換し、ビットプレーンを符号化パスに分割し、符号化パス毎にエントロピー符号化して符号データを出力する。符号メモリ104はエントロピー符号化された符号化パス毎の符号データを一時的に格納する。レート制御情報抽出手段105は各コードブロックの符号量Rの総和を示す総符号量、各符号化パスとそれぞれ前の符号化パスを符号化した際の符号化歪Dの歪差分ΔDと各符号化パスの符号量Rの出力バイト数ΔRにより算出したRD曲線の傾きS、及び各値が単調減少となっている与えられた複数のレート制御パラメータの逆数λ−1に基づき、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまでエントロピー符号化手段103が符号化するかを判断し、符号化終了となる符号化終了パスを出力する。符号データ抽出手段106はレート制御情報抽出手段105より出力された符号化終了パスにより定まる符号化パスまでの符号データを符号メモリ104から読み出し、各コードブロックにおける符号化パス数を付加して符号ストリームとして出力する。
第5図はレート制御情報抽出手段105の内部構成を示すブロック図である。このレート制御情報抽出手段105は歪計算手段111、符号量計算手段112、傾き計算手段113及び符号化終了パス導出手段114を備えている。
第5図において、歪計算手段111はエントロピー符号化手段103からの符号化パス毎にその符号化パスと一つ前の符号化パスにおける符号化歪Dの歪差分ΔDを計算する。符号量計算手段112はエントロピー符号化手段103からの符号化パス毎にその符号化パスでの符号量Rの出力バイト数ΔRをカウントする。傾き計算手段113は歪計算手段111により計算された歪差分ΔDと符号量計算手段112によりカウントされた出力バイト数ΔRからRD曲線の傾きSを計算する。符号化終了パス導出手段114は、各コードブロックの符号量Rの総和を示す画面全体の総号量Rsumと傾き計算手段113により計算された傾きSと与えられたレート制御パラメータの逆数λ−1に基づき、各コードブロック毎に符号化を継続するか否かを判断して符号化終了パスを導出し、符号化終了の情報と符号化終了パスを出力する。
次に動作について説明する。
まず、第4図において、例えばイメージスキャナやデジタルカメラ、又はネットワークや記憶媒体等の画像入力装置(図示せず)からの画像信号がウェーブレット変換手段101に入力される。ウェーブレット変換手段101は入力した画像信号に対して、1次元のウェーブレット変換を垂直方向、水平方向の両方向に対して2次元的に施してサブバンドに帯域分割し、各サブバンドにおけるウェーブレット変換係数を生成する。ここで、1次元のウェーブレット変換は、低域通過フィルタと高域通過フィルタのフィルタバンクによって実現される。
第6図はウェーブレット変換手段101が分解レベル2までウェーブレット変換をしたときのサブバンドを示す図であり、2次元のウェーブレット変換を2回再帰的に施した例を示している。第6図において、先頭の数字は分解レベルを表しており、続くL又はHの2つの英字は、水平方向、垂直方向のフィルタの種類を表している。Lは低域通過フィルタを、Hは高域通過フィルタを施した結果を表している。また、「再帰的に」ウェーブレット変換を2回施すと言うことは、まず、第1回目のウェーブレット変換により、サブバンド1LL,1HL,1LH,1HHが生成されると、その1LLに対して2回目のウェーブレット変換を施し、サブバンド2LL,2HL,2LH,2HHを生成することを意味している。
量子化手段102は、サブバンド毎に設定された量子化ステップサイズにより、ウェーブレット変換手段101により生成されたウェーブレット変換係数を量子化する。
エントロピー符号化手段103は、各サブバンドにおけるウェーブレット変換係数をコードブロックと呼ばれる固定サイズの矩形領域に分割した後、多値データからなるそれぞれのコードブロックを2値のビットプレーンに変換する。通常このコードブロックの大きさは、64×64、32×32等のサイズに設定される。
第7図はビットプレーンを説明する図である。ここで、第7図を用いてビットプレーンの分解について詳しく説明する。第7図(a)は4×4のコードブロックの一例を表している。第7図(a)のコードブロックのデータに対して、正負を表す1ビットの信号と絶対値の表現に変換し、それらのデータを縦方向に2進表現した結果を各行単位に並べたものが第7図(b)となる。次に、第7図(b)に対して同一のビット番号のビットを集めたものが第7図(c)となる。ここで、最下位ビット(LSB:Least Significant Bit)を第0ビット、最上位ビット(MSB:Most Significant Bit)を第3ビットとしたとき、第0ビットで集めたものを第0ビットプレーン、第1ビットで集めたものを第1ビットプレーン、第2ビットで集めたものを第2ビットプレーン、第3ビットで集めたものを第3ビットプレーンとしている。これ以外にも正負を表すビットの集まりとして符号ビットプレーンを作成する。
エントロピー符号化手段103は、ビットプレーン内の各ビットを、そのコンテクストに応じて、3通りの符号化パス、すなわち、シグニフィカントプロパゲーションデコーディングパス(Significance Propagation Decoding Pass)、マグニチュードリファインメントパス(Magnitude Refinement Pass)、クリーンナップパス(Cleanup Pass)に分割する。
次に、エントロピー符号化手段103は、それぞれの符号化パス毎に算術符号によりエントロピー符号化するためのコンテクストモデリングを行う。但し、MSBプレーンから数えて全て0となるビットプレーンはコンテクストモデリングや符号化は行わず、全て0のビットプレーンの数をヘッダに書くだけとする。そして、最初に1が出現したビットプレーンについては全てのビットがクリーンナップパスに分類されるが、その他のビットプレーンについては前述したように3種類の符号化パスに分類される。
第8図はビットプレーンから符号化パスへの分解を説明する図であり、コードブロックのビットプレーン数が6で、1が出現する有効なビットプレーン数が4の場合の例を示している。
コンテストモデリングが終了すると、エントロピー符号化手段103は算術符号によるエントロピー符号化を行い、エントロピー符号化した符号データを符号メモリ104に格納する。
エントロピー符号化手段103の処理と並行して、レート制御情報抽出手段105の歪計算手段111は、エントロピー符号化手段103からの各コードブロックにおいて、ある符号化パスの符号化が終了する度に、その符号化パスと一つ前の前符号化パスにおける符号化歪Dの歪差分ΔDを計算する。ここで、符号化歪Dとは、ある符号化パスまでの符号を送ったときに再生画像の平均二乗誤差が符号データを伝送しないときと比較してどれだけ減少したかを示すもので、厳密に言えば符号化歪の減少量ということになる。従って、符号化歪Dは最終ビットプレーンまで歪差分ΔDを累積するとその平均二乗誤差に等しくなる。
同時に、レート制御情報抽出手段105の符号量計算手段112は、エントロピー符号化手段103からの各コードブロックにおいて、あるパスの符号化が終了する度にその符号化パスでの符号量Rの出力バイト数ΔRをカウントする。傾き計算手段113は、歪計算手段111により計算された歪差分ΔDを符号量計算手段112によりカウントされた現符号化パスでの出力バイト数ΔRで除算することにより、現符号化パスにおけるRD曲線の傾きSを算出する。
符号化終了パス導出手段114は、各コードブロックの符号量Rの総和を示す画面全体の総号量Rsumと傾き計算手段113により算出された傾きSと与えられたレート制御パラメータの逆数λ−1から、そのコードブロックでの符号化をさらなる符号化パスまで続行するか否かを判断し、判断結果をエントロピー符号化手段103に出力する。続行するならばエントロピー符号化手段103は次の符号化パスを符号化し、歪計算手段111はその符号化パスでの符号化歪Dの歪差分ΔDを計算し、符号量計算手段112はその符号化パスでの符号量Rの出力バイト数ΔRをカウントし、傾き計算手段113はその符号化パスでのRD曲線の傾きSを算出し、符号化終了パス導出手段114は、各コードブロックの符号量Rの総和を示す画面全体の総号量Rsumと傾き計算手段113により算出された傾きSと与えられたレート制御パラメータの逆数λ−1から、再度、そのコードブロックでの符号化をさらなる符号化パスまで続行するか否かを判断する。符号化を続行しないならば、符号化終了の情報をエントロピー符号化手段103に出力し、符号化終了を示す符号化終了パスを符号データ抽出手段106に出力する。
エントロピー符号化手段103は、符号化終了パス導出手段114からの符号化終了の情報を受け取ってそのコードブロックでのそれ以降の符号化パスの符号化を行わない。
符号データ抽出手段106は、各コードブロックにおける符号化終了パスで定まる符号化パスまでの符号データを符号メモリ104から読み出し、各コードブロックにおける符号化パス数を付加情報として付け加えた後、それらを指定された順に並べて、所定のヘッダ情報を付加した上で符号ストリームとして出力する。
ここで、レート制御情報抽出手段105の処理の詳細について説明する。ここでは、予めレート制御パラメータλの候補を複数用意しておき、あるレート制御パラメータλを満足する符号化パスまでの符号化を全コードブロックに関して行う。その際、全コードブロックでの総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達しているか否かを判断して、達していれば符号化を終了させ、達していなければ次のレート制御パラメータλの候補を設定して、そのレート制御パラメータλを全コードブロックが満足するまで符号化を再度実行させる。このように、レート制御パラメータλを設定して符号化を行う処理を総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達するまで行う。あるレート制御パラメータλを満足するか否かは、各符号化パスの終了時点でRD曲線の傾きSを算出し、傾きSがレート制御パラメータ逆数λ−1未満に達したか否かで判断する。
第9図はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置の処理の流れを示すフローチャートである。以下、第9図を使用して符号化すべき符号化パスの決定方法について説明する。レート制御パラメータの候補λ(t)を以下のように設定する。
λ(t)={λ(0),λ(1),λ(2),・・・λ(tmax)}
ここで、各レート制御パラメータの候補λ(t)の値は単調増加となるよう設定されており、λ(t)<λ(t+1)である。すなわち、各レート制御パラメータの候補λ(t)の逆数λ(t)−1の値は単調減少となるよう設定されている。
ステップST101において、エントロピー符号化手段103は次の初期設定を行う。すなわち、レート制御パラメータλのインデックスtの初期値をt=0(t=0〜tmax)とし、コードブロックのインデックスi=0(i=0〜imax)とし、総符号量のカウンタRsum=0とし、各コードブロックにおける符号化パスを記憶する変数k(i)を全てコードブロックについて−1(ゼロビットプレーンをスキップした次のパスのインデックスが0、k(i)=−1〜kmax、カウンタの都合上、初期値はk(i)=−1とする)とする。
なお、レート制御情報抽出手段105にはそのメモリを図示はしないが、変数k(i)はコードブロック毎に符号化パスを記憶する変数であり、レート制御パラメータλのインデックスt、コードブロックのインデックスi、総符号量のカウンタRsumは全コードブロックで共通の変数である。
ステップST102において、符号化終了パス導出手段114はS(i、k(i))≧λ(t)−1であるかを判断する。このステップST102はレート制御パラメータの候補λ(t)が更新された際に新たな符号化パスを符号化する必要があるか否かを判断するための処理なので、最初は必ずS(i、k(i))≧λ(t)−1となるようにS(i、−1)を十分大きな値に設定しておく。ステップST103において、エントロピー符号化手段103は符号化パスを記憶する変数k(i)をインクリメントし最初の符号化パスの符号化に備える。
ステップST104において、エントロピー符号化手段103はコードブロックiにおける符号化対象の符号化パスk(i)を符号化する。ステップST105において、現符号化コードブロックiについて、歪計算手段111が現符号化パスkと前符号化パスk−1間の符号化歪Dの歪差分ΔD(i,k(i))を計算し、符号量計算手段112が現符号化パスでの符号量Rの出力バイト数ΔR(i,k(i))を算出し、傾き計算手段113が現符号化パスにおけるRD曲線の傾きSを算出する。
S(i,k(i))=ΔD(i,k(i))/ΔR(i,k(i))
なお、最初の符号化パス0については、傾きSを十分大きな値に設定しておくものとする。
ステップST106において、符号化終了パス導出手段114は総符号量のカウンタRsumに現符号化パスで発生した符号量Rの出力バイト数ΔR(i,k(i))を加算する。ステップST107において、符号化終了パス導出手段114は、総符号量のカウンタRsumが目標符号量Rmaxに達しているか否かを判断し、総符号量のカウンタRsumが目標符号量Rmaxに達していたならば、各コードブロックで、符号化終了の情報をエントロピー符号化手段103に出力し、各コードブロックで、どの符号化パスまで符号化したかを示す符号化パスk(i)を符号化終了パスとして符号データ抽出手段106に出力する。
ステップST107において、総符号量のカウンタRsumが目標符号量Rmaxに達していないならば、ステップST108において、符号化終了パス導出手段114は現符号化パスでの傾きS(i,k(i))とλ(t)−1との大小を判断し、傾きS(i,k(i))が大きければ、エントロピー符号化手段103に通知し、ステップST103に戻って、エントロピー符号化手段103はさらに次の符号化パスを符号化する。傾きS(i,k(i))がλ(t)−1未満になったならば、エントロピー符号化手段103に通知し、エントロピー符号化手段103は符号化済みの符号化パスの符号データを一旦、符号メモリ104に保存し、このコードブロックの符号化を中断する。ステップST109において、コードブロックインデックスiがimaxでなければ、ステップST110において、エントロピー符号化手段103はコードブロックインデックスiをインクリメントして、次のコードブロックの符号化に処理を移す。
次のコードブロックでも同様に、ステップST104〜ST108を繰り返し、傾きS(i,k(i))がλ(t)−1未満となるまで符号化を行う。ステップST109において、これを全てのコードブロックに対して行った後、ステップST111において、レート制御パラメータλのインデックスtをインクリメントし、レート制御パラメータλを次の単調増加となっている候補に設定して、再度全コードブロックの符号化を傾きS(i,k(i))がλ(t)−1未満となるまで行う。なお、レート制御パラメータの候補λ(t)を更新しても、S(i,k(i))<λ(t)−1となり、つまり更新後のレート制御パラメータの逆数λ(t)−1が既に符号化済みの符号化パスにおける傾きSより大きい場合がある。その場合は、次の符号化パスの符号化を行わないので、ステップST102において、更新後のレート制御パラメータの逆数λ(t)−1が符号化済みの符号化パスにおける傾きS(i,k(i))より大きいことを検出し、符号化処理をスキップしてステップST108に移行する。
第10図は符号化パスの符号化順序を示す図である。この第10図を使用して、コードブロックの総数が2の場合(imax=1)の、各レート制御パラメータの候補λ(t)に対応する符号化パス、及びそれらが処理される順序を説明する。第10図(a)がコードブロック0の各パス番号で示す符号化パスにおける傾きSを示し、第10図(b)がコードブロック1の各パス番号で示す符号化パスにおける傾きSを示し、第10図(c)が予め設定されている各値が単調減少となっているレート制御パラメータの逆数λ(t)−1を示す。
まず、コードブロック0において、傾きSがS(k)<λ(0)−1となるまでパス番号0,1の符号化パスを符号化する(第10図(a)のA)。この時点で総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達していなければ、処理は次のコードブロック1に移り、同様に傾きSがS(k)<λ(0)−1となるまでパス番号0,1の符号化パスを符号化する(第10図(b)のB)。
この時点で総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達していなければ、レート制御パラメータを次の値λ(1)に設定し、コードブロック0から処理を行い、コードブロック0のパス番号2の符号化パスを符号化する(第10図(a)のC)。次に、コードブロック1では、直前に符号化したパス番号1の符号化パスの傾きS=160が既に1/λ(1)=165より小さいので、ここでは符号化を行わない。
この後も同様に、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達していなければ、レート制御パラメータを次の値λ(2)に設定し、コードブロック0のパス番号3の符号化パスを符号化し(第10図(a)のD)、次にコードブロック1のパス番号2,3の符号化パスを符号化する(第10図(b)のE)。以上の処理を総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達するまで行う。
この実施の形態1では、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達するまで符号化を行っているが、目標符号量Rmaxの代わりに目標符号化歪を設定し、画面全体における各コードブロックの符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達するまで符号化を行うことも可能である。
このように、この実施の形態1のレート制御情報抽出手段105は、各符号化パスとそれぞれ1つ前の符号化パスを符号化した際の符号化歪Dの歪差分ΔDと各符号化パスの符号量Rの出力バイト数ΔRによりRD曲線の傾きSを算出し、各コードブロックの符号量Rの総和を示す総符号量Rsum、又は各コードブロックの符号化歪Dの総和を算出し、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達した場合、又は各コードブロックの符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達した場合に、符号化終了と判断すると共に、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達しない場合、又は符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達しない場合には、傾きSが与えられたレート制御パラメータの逆数λ−1より小さくなるまで、そのコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、傾きSがレート制御パラメータの逆数λ−1より小さくなった場合に、次のコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、全てのコードブロックにおける各符号化パスの符号化が終了した場合に、与えられているレート制御パラメータの逆数λ−1より単調減少の値を示す他のレート制御パラメータの逆数λ−1を使用して、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまで符号化するかを判断する。
以上のように、この実施の形態1によれば、実際に符号化結果を出力する符号化パスのみを対象として符号化を行うため、全ての符号化パスを符号化する従来方法に比べて、エントロピー符号化に要する演算量を低減することができるという効果が得られる。また、総符号量が目標符号量に達した段階で符号化を終了するので、総符号量を目標符号量に合わせ込むために収束演算を行う必要がなく、レート制御に必要な演算量を低減することができるという効果が得られる。
なお、符号化パス数を付加情報として伝送するのではなく、符号化対象パスを符号化した場合の発生符号量、歪減少量を符号化側、復号側双方で予測し、その予測符号量、予測歪減少量からどの符号化パスまでを符号化するかを決定することも可能である。
しかし、コードブロック毎に符号化パス数を伝送するこの発明では、符号化パス数の付加情報は高々数パーセントに過ぎず、この僅かなオーバーヘッドにより、符号化歪を最小化するという観点から、ほぼ最適な符号化パスで符号化を終了することができる(予測値から算出した符号化終了パスは最適な符号化パスではない)。また、符号量、符号化歪の予測に要する演算量は、一般に、この発明のように実際の発生符号量や符号化歪をカウントする方法に比べて遙かに大きいので、レート制御の演算量増加につながる。
以上の点から、符号化パス数を付加情報として伝送するこの発明のレート制御手法が符号化歪を最小化する符号化における符号量低減に有効であるといえる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、符号化するに従いRD曲線の傾きSが単調減少となっていることを前提に説明したが、場合によっては傾きSが単調減少とならないことがあり、2乗誤差を最小化するという意味で最適でない符号化終了パスを選択してしまうことがある。そこで、この実施の形態2では、傾きSが単調減少とならない場合に、より最適に近い符号化終了パスを決定するために、ある符号化パスまで符号化を進めて傾きSを算出するたびに、それまで符号化した符号化パスの傾きSより小さくなるよう傾きSを補正する処理を加えている。
この発明の実施の形態2による画像符号化装置の構成を示すブロック図は、上記実施の形態1の第4図と同じである。
第11図はこの発明の実施の形態2による画像符号化装置のレート制御情報抽出手段105の内部構成を示すブロック図である。このレート制御情報抽出手段105は歪計算手段121、符号量計算手段122、レート歪メモリ123、傾き計算手段124及び符号化終了パス導出手段125を備えている。
第11図において、歪計算手段121は、エントロピー符号化手段103からの符号化パス毎にその符号化パスと一つ前の符号化パスにおける符号化歪Dの歪差分ΔDと、歪差分ΔDを累積した符号化歪Dを計算する。符号量計算手段122は、エントロピー符号化手段103からの符号化パス毎にその符号化パスでの符号量Rの出力バイト数ΔRと、出力バイト数ΔRを累積した符号量Rをカウントする。レート歪メモリ123は歪差分ΔDを累積した符号化歪D、出力バイト数ΔRを累積した符号量R及びRD曲線の傾きS等を符号化パス毎に格納する。傾き計算手段124は、レート歪メモリ123に格納されている符号化パス毎の符号化歪Dにより歪差分ΔDを求め、レート歪メモリ123に格納されている符号化パス毎の符号量Rにより出力バイト数ΔRを求め、歪差分ΔDと出力バイト数ΔRからRD曲線の傾きSを計算する。符号化終了パス導出手段125は、現符号化パス以前の符号化パスで現符号化パスとのRD曲線の傾きSが現符号化パス以前の符号化パスにおける傾きSよりも小さくなる符号化パスと現符号化パス間での歪差分ΔDと出力バイト数ΔRの比を現符号化パスの傾きSと補正し、各コードブロックの符号量Rの総和を示す画面全体の総符号量Rsumと現符号化パスの補正した傾きSと与えられたレート制御パラメータの逆数λ−1に基づき、各コードブロック毎に符号化を継続するか否かを判断して符号化終了パスを導出し、符号化終了の情報と符号化終了パスを出力する。
次に動作について説明する。
レート制御情報抽出手段105以外の処理については上記実施の形態1と同様であり、ここでは、レート制御情報抽出手段105の処理について説明する。
エントロピー符号化手段103の処理と並行して、レート制御情報抽出手段105の歪計算手段121は、エントロピー符号化手段103からの各コードブロックにおいて、ある符号化パスの符号化が終了する度にその符号化パスと一つ前の符号化パスの符号化歪Dの歪差分ΔDと、歪差分ΔDを累積した符号化歪D=D+ΔDを算出する。符号化歪Dとは、あるビットプレーンまでの符号を送ったときに再生画像に対する平均二乗誤差がどれだけ減少したかを示すもので、厳密に言えば符号化歪の減少量ということになる。従って、最終ビットプレーンまで歪差分ΔDを累積するとその平均二乗誤差に等しくなる。
同時に、符号量計算手段122は、エントロピー符号化手段103からの各コードブロックにおいて、ある符号化パスの符号化が終了する度にその符号化パスでの符号量Rの出力バイト数ΔRと、出力バイト数ΔRを累積した符号量R=R+ΔRを算出する。
これらの歪差分ΔDを累積した符号化歪D、出力バイト数ΔRを累積した符号量Rは、サブバンド、コードブロック、符号化パス等々のインデックスが付与された後、レート歪メモリ123に格納される。
傾き計算手段124は、レート歪メモリ123に格納されている符号化パス毎の符号化歪Dにより歪差分ΔDを求め、レート歪メモリ123に格納されている符号化パス毎の符号量Rにより出力バイト数ΔRを求め、歪差分ΔDを出力バイト数ΔRで除算することにより、現符号化パスにおけるRD曲線の傾きSを算出し、符号化歪D、符号量Rと同一の符号化パスの傾きSであることがわかるレート歪メモリ123の位置に格納する。
第12図はレート歪メモリ123に格納されているRDテーブルのデータ構造を示す図であり、サブバンドやコードブックに対応して、各符号化パスのパス番号、符号化歪D、符号量R、傾きS及びフラグが格納されている。なお、フラグについては後述する。
符号化終了パス導出手段125は、現符号化パス以前の符号化パスで現符号化パスとのRD曲線の傾きSが現符号化パス以前の符号化パスにおける傾きSよりも小さくなる符号化パスと現符号化パス間での歪差分ΔDと出力バイト数ΔRの比を現符号化パスの傾きSと補正し、各コードブロックの符号量Rの総和を示す画面全体の総号量Rsumと現符号化パスの補正した傾きSと与えられたレート制御パラメータの逆数λ−1に基づき、そのコードブロックでの符号化をさらなる符号化パスまで続行するか否かを判断し、判断結果をエントロピー符号化手段103に出力する。続行するならばエントロピー符号化手段103は、次の符号化パスを符号化し、歪計算手段121はその符号化パスでの歪差分ΔDと歪差分ΔDを累積したコードブロックでの符号化歪Dを計算し、符号量計算手段122はその符号化パスでの出力バイト数ΔRと出力バイト数ΔRを累積したコードブロックでの符号量Rをカウントし、傾き計算手段124はその符号化パスでのRD曲線の傾きSを算出し、符号化終了パス導出手段125は、現符号化パス以前の符号化パスで現符号化パスとのRD曲線の傾きSが現符号化パス以前の符号化パスにおける傾きSよりも小さくなる符号化パスと現符号化パス間での歪差分ΔDと出力バイト数ΔRの比を現符号化パスの傾きSと補正し、各コードブロックの符号量Rの総和を示す画面全体の総符号量Rsumと現符号化パスの補正した傾きSとレート制御パラメータの逆数λ−1に基づき、再度、そのコードブロックでの符号化をさらなる符号化パスまで続行するか否かを判断する。符号化を続行しないならば、符号化終了の情報をエントロピー符号化手段103に出力し、符号化終了パスを符号データ抽出手段106に出力する。
符号データ抽出手段106は、各コードブロックにおける符号化終了パスで定まる符号化パスまでの符号データを符号メモリ104から読み出し、各コードブロックに含まれる符号化パス数を付加情報として付け加えた後、それらを指定された順に並べて、所定のヘッダ情報を付加した上で符号ストリームとして出力する。
ここで、傾き計算手段124及び符号化終了パス導出手段125の処理の詳細について説明する。この実施の形態2では、ある符号化パスにおける傾きSを算出するたびに、必ずそれまでの傾きSより小さくなるよう傾きを補正する処理行う。
第13図はこの発明の実施の形態2による画像符号化装置の処理の流れを示すフローチャートである。
上記実施の形態1と同様に、レート制御パラメータλの候補λ(t)を以下のように設定する。
λ(t)={λ(0),λ(1),λ(2),・・・λ(tmax)}
ここで、各レート制御パラメータの候補λ(t)の値は単調増加となるよう設定されており、λ(t)<λ(t+1)である。すなわち、各レート制御パラメータの候補λ(t)の逆数λ(t)−1の値は単調減少となるよう設定されている。
第13図のステップST121において、エントロピー符号化手段103は次の初期設定を行う。すなわち、レート制御パラメータλのインデックスtの初期値をt=0(t=0〜tmax)とし、コードブロックのインデックスi=0(i=0〜imax)とし、総符号量のカウンタRsum=0とし、各コードブロックにおける符号化パスを記憶する変数k(i)を全てコードブロックについて−1(ゼロビットプレーンをスキップした次のパスのインデックスが0、k(i)=−1〜kmax、カウンタの都合上、初期値はk(i)=−1とする)とする。
なお、レート制御情報抽出手段105にはそのメモリを図示はしないが、k(i)はコードブロック毎に符号化パスを記憶する変数であり、レート制御パラメータλのインデックスt、コードブロックのインデックスi、総符号量のカウンタRsumは全コードブロックで共通の変数である。
ステップST122において、符号化終了パス導出手段125は各コードブロックの各符号化パスでのRD曲線の傾きSを記憶するか否かを示す全ての変数flag(i,k)の値を全て1、すなわち有効にセットする。
ステップST123において、符号化終了パス導出手段125はS(i,k(i))≧λ(t)−1であるかを判断する。このステップST123はレート制御パラメータの候補λ(t)が更新された際に新たな符号化パスを符号化する必要があるか否かを判断するための処理なので、最初は必ずS(i,k(i))≧λ(t)−1となるようにS(i、−1)を十分大きな値に設定しておく。ステップST124において、エントロピー符号化手段103は変数k(i)をインクリメントし最初の符号化パスの符号化に備える。
ステップST125において、エントロピー符号化手段103はコードブロックiにおける符号化対象の符号化パスk(i)を符号化する。
ステップST126において、歪計算手段121は現符号化コードブロックiにおける現符号化パスでの符号化歪Dの歪差分ΔD(i,k(i))と歪差分ΔD(i,k(i))を累積した符号化歪D(i,k(i))を算出して、符号化歪D(i,k(i))をレート歪メモリ123に格納し、符号量計算手段122は現符号化コードブロックiにおける現符号化パスでの出力バイト数ΔR(i,k(i))と出力バイト数ΔR(i,k(i))を累積した符号量R(i,k(i))を算出して、符号量R(i,k(i))をレート歪メモリ123に格納する。
ステップST127において、符号化終了パス導出手段125は、現符号化パス以前で最も近い有効符号化パスのインデックスpを第12図のRDテーブルのflag(i,k)が1の符号化パスを検出することにより導出する。ここで、有効符号化パスとは、現符号化パスのRD曲線の傾きSが前の符号化パスの傾きSに対して小さく単調減少となっている前の符号化パスのことである。
ステップST128において、符号化終了パス導出手段125は、次の計算式により現符号化パスとインデックスpの有効符号化パスとのRD曲線の傾きSを算出する。
ΔD(i,k(i))=D(i,k(i))−D(i,p)
ΔR(i,k(i))=R(i,k(i))−R(i,p)
S(i,k(i))=ΔD(i,k(i))/ΔR(i,k(i))
なお、最初の符号化パス0については、傾きSを十分大きな値に設定しておくものとする。
ステップST129において、符号化終了パス導出手段125は、現符号化パスでの傾きS(i,k(i))と前有効符号化パスでの傾きS(i,p(i))との大小を判定する。現符号化パスでの傾きS(i,k(i))が前有効符号化パスでの傾きS(i,p(i))より大きい場合には、ステップST130において、符号化終了パス導出手段125は、前有効符号化パスを無効とし、第12図のフラグを1から0に設定する。そして、ステップST127に戻って現符号化パスとの傾きが単調減少となるまで更に以前の符号化済みの有効符号化パスを探す。
第14図はRD曲線の傾きSの補正を示す図である。第14図において、横軸は符号量R(k)を示し、縦軸は符号化歪D(k)を示し、0〜4はパス番号0〜4の符号化パスを示し、S(1),S(2),S(3),S(4)は、それぞれパス番号1〜4の符号化パスの傾きを示している。この場合には、パス番号0の符号化パスからパス番号4の符号化パスの全てが有効符号化パスとしてセットされていたが、現符号化パスであるパス番号4の符号化パスの傾きS(4)が、現符号化パス以前で最も近い有効符号化パスであるパス番号3の符号化パスの傾きS(3)より大きくなることが判明したので、パス番号3の符号化パスを無効にセットとして、パス番号4の現符号化パスの傾きをパス番号2の符号化パスとの傾きS(4)’となるように補正する。この補正をしても、まだ傾きSが単調減少とならない場合には、さらに以前の符号化パスの傾きSに対して単調減少となるまで符号化パスを無効とする。
第13図のステップST129において、現符号化パスでの傾きS(i,k(i))が前有効符号化パスでの傾きS(i,p(i))より小さいと判定された場合には、ステップST131において、符号化終了パス導出手段125は、総符号量のカウンタRsumに、現符号化パスでの発生符号量R(i,k(i)−R(i,k(i)−1)を加算して、現符号化パスまでの総符号量Rsumを算出する。ステップST132において、符号化終了パス導出手段125は、総符号量のカウンタRsumが目標符号量Rmaxに達しているか否かを判断し、総符号量のカウンタRsumが目標符号量Rmaxに達していたならば、各コードブロックで、符号化終了の情報をエントロピー符号化手段103に出力し、各コードブロックで、どの符号化パスまで符号化したかの符号化終了を示す符号化パスk(i)を符号化終了パスとして符号データ抽出手段106に出力する。
ステップST132において、総符号量のカウンタRsumが目標符号量Rmaxに達していないならば、ステップST133において、符号化終了パス導出手段125は現符号化パスでの有効符号化パスに対する傾きS(i,k(i))とレート制御パラメータの逆数λ(t)−1との大小を判断し、傾きS(i,k(i))が大きければ、符号化終了パス導出手段125はエントロピー符号化手段103に通知し、ステップST124に戻って、エントロピー符号化手段103はさらに次の符号化パスを符号化する。ステップST133において、傾きS(i,k(i))がλ(t)−1未満になったならば、符号化終了パス導出手段125はエントロピー符号化手段103に通知し、エントロピー符号化手段103は符号化済みの符号化パスの符号データを一旦、符号メモリ104に保存し、このコードブロックの符号化を中断する。ステップST134において、コードブロックインデックスiがimaxでなければ、ステップST135において、エントロピー符号化手段103はコードブロックインデックスiをインクリメントして、次のコードブロックの符号化に処理を移す。
次のコードブロックでも同様に、ステップST125〜ST133を繰り返し、傾きS(i,k(i))がレート制御パラメータの逆数λ(t)−1未満となるまで符号化を行う。ステップST134において、これを全てのコードブロックに対して行った後、ステップST136において、エントロピー符号化手段103はレート制御パラメータλのインデックスtをインクリメントし、レート制御パラメータλを次の候補に設定して、再度全コードブロックの符号化を傾きS(i,k(i))がレート制御パラメータの逆数λ(t)−1未満となるまで行う。なお、レート制御パラメータの候補λ(t)を更新しても、S(i,k(i))<λ(t)−1となり、つまり更新後のレート制御パラメータの逆数λ(t)−1が既に符号化済みの符号化パスにおける傾きS(i,k(i))より大きい場合がある。その場合は、次の符号化パスの符号化を行わないので、ステップST123において更新後のレート制御パラメータの逆数λ(t)−1が符号化済みの符号化パスにおける傾きS(i,k(i))より大きいことを検出し、符号化処理をスキップしてステップST133に移行する。
この実施の形態2では、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達するまで符号化を行っているが、目標符号量Rmaxの代わりに目標符号化歪を設定し、画面全体における各コードブロックの符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達するまで符号化を行うことも可能である。
このように、実施の形態2のレート制御情報抽出手段105は、現符号化パス以前の符号化パスで現符号化パスとのRD曲線の傾きSが現符号化パス以前の符号化パスにおける傾きSよりも小さくなる符号化パスと現符号化パス間での歪差分ΔDと出力バイト数ΔRの比を現符号化パスの傾きSと補正し、各コードブロックの符号量Rの総和を示す総符号量Rsum、又は各コードブロックの符号化歪Dの総和を算出し、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達した場合、又は各コードブロックの符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達した場合に、符号化終了と判断すると共に、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達しない場合、又は符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達しない場合には、補正した傾きSが与えられたレート制御パラメータの逆数λ−1より小さくなるまで、そのコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、補正した傾きSがレート制御パラメータの逆数λ−1より小さくなった場合に、次のコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、全てのコードブロックにおける各符号化パスの符号化が終了した場合に、与えられているレート制御パラメータの逆数λ−1より単調減少の値を示す他のレート制御パラメータの逆数λ−1を使用して、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまで符号化するかを判断する。
以上のように、この実施の形態2によれば、実際に符号化結果を出力する符号化パスのみを対象として符号化を行うため、全ての符号化パスを符号化する従来方法に比べて、エントロピー符号化に要する演算量を低減することができるという効果が得られる。また、累積符号量が目標値に達した段階で符号化を終了するので、総符号量を目標符号量に合わせ込むために収束演算を行う必要がなく、レート制御に必要な演算量を低減することができるという効果が得られる。
さらに、あるパスまで符号化を進めて傾きSを算出するたびに、それまでの傾きSより小さくなるよう傾きを補正する処理を加えることにより、上記実施の形態1に比べ、より最適に近い符号化パスで各コードブロックの符号化を打ち切ることができるという効果が得られる。
実施の形態3.
上記実施の形態1及び上記実施の形態2では、レート制御パラメータλに応じた切り捨てポイントを算出するにあたり、RD曲線の傾きSを除算により算出したが、場合によっては、この除算による演算が大きな負荷となる場合がある。そこで、この実施の形態3では、
Σ(R(i,k)−λD(i,k))
が最大となるポイントを探す、つまり各コードブロックで、次式の傾き指標値Fが最大となるポイントを探すことにより除算を回避し、レート制御の演算負荷の低減を図る方法を説明する。
F=R(i,k)−λD(i,k)
この発明の実施の形態3による画像符号化装置の構成を示すブロック図は、上記実施の形態1の第4図と同じである。
第15図はこの発明の実施の形態3による画像符号化装置のレート制御情報抽出手段105の内部構成を示すブロック図である。このレート制御情報抽出手段105は歪計算手段131、符号量計算手段132、レート歪メモリ133、傾き指標値計算手段134及び符号化終了パス導出手段135を備えている。
このレート制御情報抽出手段105は、各コードブロックの符号量Rの総和を示す総符号量Rsum、各コードブロックの符号量R、各コードブロックの符号化歪D、及び各値が単調増加となっている与えられた複数のレート制御パラメータλに基づき、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまでエントロピー符号化手段103が符号化するかを判断し、符号化終了となる符号化終了パスを出力する。
第15図において、歪計算手段131は、エントロピー符号化手段103からの符号化パス毎にその符号化パスと一つ前の符号化パスにおける符号化歪Dの歪差分ΔDと、歪差分ΔDを累積した符号化歪Dを計算する。符号量計算手段132は、エントロピー符号化手段103からの符号化パス毎にその符号化パスでの符号量Rの出力バイト数ΔRと、出力バイト数ΔRを累積した符号量Rをカウントする。レート歪メモリ133は歪差分ΔDを累積した符号化歪D、出力バイト数ΔRを累積した符号量R及びその傾き指標値F等を符号化パス毎に格納する。傾き指標値計算手段134は符号化歪D、符号量R及びレート制御パラメータλに基づき傾き指標値Fを算出する。符号化終了パス導出手段135は、、各コードブロックの符号量Rの総和を示す画面全体の総符号量Rsumと傾き指標値計算手段134により計算された傾き指標値Fに基づき、各コードブロック毎に符号化を継続するか否かを判断して符号化終了パスを導出し、符号化終了の情報と符号化終了パスを出力する。
次に動作について説明する。
エントロピー符号化手段103の処理と並行して、歪計算手段131は、各コードブロックにおいてある符号化パスの符号化が終了する度にその符号化パスと前符号化パスとの符号化歪Dの歪差分ΔDと歪差分ΔDを累積した符号化歪D=D+ΔDを算出する。
同時に、符号量計算手段132は、各コードブロックにおいて、ある符号化パスの符号化が終了する度にその符号化パスでの出力バイト数ΔRと出力バイト数ΔRを累積した符号値R=R+ΔRを算出する。これらの符号化歪D、符号量Rは、サブバンド、コードブロック、符号化パス等々のインデックスが付与された後、レート歪メモリ133に格納される。
また、傾き指標値計算手段134は符号化歪D、符号量R及びレート制御パラメータλに基づきその傾き指標値Fを計算し、符号化歪D、符号量Rと同一の符号化パスの傾き指標値であることがわかるレート歪メモリ133の位置に格納する。
第16図はレート歪メモリ133に格納されているRDテーブルのデータ構造を示す図であり、サブバンド及びコードブックに対応して、パス番号、符号化歪D、符号量R、傾き指標値Fが格納されている。
符号化終了パス導出手段135は、各コードブロックの符号量Rの総和を示す画面全体の総符号量Rsumと傾き指標値Fから、そのコードブロックでの符号化をさらなる符号化パスまで続行するか否かを判断し、判断結果をエントロピー符号化手段103に出力する。続行するならばエントロピー符号化手段103は、次の符号化パスを符号化し、歪計算手段131は、その符号化パスと前符号化パスとの符号化歪Dの歪差分ΔDと歪差分ΔDを累積した符号化歪Dを算出し、符号量計算手段132は、その符号化パスでの出力バイト数ΔRと出力バイト数ΔRを累積した符号量Rを算出し、傾き指標値計算手段134はその符号化パスでの傾き指標値Fを算出する。符号化終了パス導出手段135は再度、符号化をさらなる符号化パスまで続行するか否かを判断する。符号化を続行しないならば、符号化終了の情報をエントロピー符号化手段103に出力し、符号化終了パスを符号データ抽出手段106に出力する。
符号データ抽出手段106は、各コードブロックにおける符号化終了パスで定まる符号化パスまでの符号データを符号メモリ104から読み出し、各コードブロックに含まれる符号化パス数を付加情報として付け加えた後、それらを指定された順に並べて、所定のヘッダ情報を付加した上で符号ストリームとして出力する。
第17図はこの発明の実施の形態3による画像符号化装置の処理の流れを示すフローチャートである。
上記実施の形態1及び上記実施の形態2と同様に、レート制御パラメータの候補λ(t)を以下のように設定する。
λ(t)={λ(0),λ(1),λ(2),・・・λ(tmax)}
ここで、各レート制御パラメータの候補λ(t)の値は単調増加となるよう設定されており、λ(t)<λ(t+1)である。
第17図のステップST141において、エントロピー符号化手段103は、レート制御パラメータλのインデックスtの初期値をt=0(t=0〜tmax)とし、コードブロックのインデックスi=0(i=0〜imax)とし、総符号量のカウンタRsum=0とし、各コードブロックにおける符号化パスを記憶する変数k(i)を全てコードブロックについて−1(ゼロビットプレーンをスキップした次のパスのインデックスが0、k(i)=−1〜kmax、カウンタの都合上、初期値はk(i)=−1とする)とする。
なお、レート制御情報抽出手段105にはそのメモリを図示はしないが、変数k(i)はコードブロック毎に符号化パスを記憶する変数であり、レート制御パラメータλのインデックスt、コードブロックのインデックスi、総符号量のカウンタRsumは全コードブロックで共通の変数である。
ステップST142において、エントロピー符号化手段103は設定されているコードブロックにおける符号化パスを符号化し、歪計算手段131はその符号化パスと前符号化パスとの符号化歪Dの歪差分ΔDと歪差分ΔDを累積した符号化歪Dを算出し、符号量計算手段132は符号化パスにおける出力バイト数ΔRと出力バイト数ΔRを累積した符号量Rを算出し、傾き指標値計算手段134は、その時点でのレート制御パラメータの候補λ(t)から、符号化済みの符号化パスに関する傾き指標値Fを算出してレート歪メモリ133に格納する。
ステップST143において、符号化終了パス導出手段135はそのコードブロックで傾き指標値Fが最大となる符号化パスKLを導出する。ステップST144において、符号化終了パス導出手段135は傾き指標値Fが最大となる符号化パスKLが現在の符号化パスk(i)であるか否かを判断する。なお、ステップST143,ST144の処理は、レート制御パラメータの候補λ(t)が更新された際に新たな符号化パスを符号化する必要があるか否かを判断するための処理なので、最初は必ずKL=k(i)となるように設定しておく。
ステップST145において、エントロピー符号化手段103はk(i)をインクリメントし、最初の符号化パスの符号化に備える。
ステップST146において、エントロピー符号化手段103はコードブロックiにおける符号化対象の符号化パスk(i)を符号化し、ステップST147において、歪計算手段131は現符号化パスと前符号化パスとの符号化歪Dの歪差分ΔD(i,k(i))より歪差分ΔD(i,k(i))を累積した符号化歪D(i,k(i))を算出して、符号化歪D(i,k(i))をレート歪メモリ133に格納し、符号量計算手段132は現符号化パスにおける出力バイト数ΔR(i,k(i))より出力バイト数ΔR(i,k(i))を累積した符号量R(i,k(i))を算出してレート歪メモリ133に格納する。
ステップST148において、傾き指標値計算手段134は、現符号化パスでの傾き指標値F(i,k)を次の式により算出してレート歪メモリ133に格納する。
F(i,k)=R(i,k(i))−λ(t)・D(i,k(i))
ステップST149において、符号化終了パス導出手段135は、レート歪メモリ133を参照して、現コードブロックの符号化済みの符号化パスの中で、傾き指標値F(i,k)が最大となる符号化パスkLを導出する。
ステップST150において、符号化終了パス導出手段135は、傾き指標値F(i,k)が最大となる符号化パスkLが現符号化パスk(i)であるか否かを判断し、符号化パスkLが現符号化パスk(i)であれば、ステップST145に戻って、さらに次の符号化パスを符号化する。符号化パスkLが現符号化パスでなければ、ステップST151において、符号化終了パス導出手段135は、現符号化パスの一つ前の符号化パスが傾き指標値F(i,k)の最大値を与える符号化パスkLであったと判断し、この時点でのコードブロックiの一つ前の符号化パスを符号化終了パスとして導出し、符号化パスkLを符号化終了パスとして変数k(i)に保存し、このコードブロックでの符号化を中断させる。
ステップST152において、符号化終了パス導出手段135は、総符号量のカウンタRsumに、現符号化パスでの発生符号量R(i,k(i))−R(i,k(i)−1)を加算して、現符号化パスまでの総符号量Rsumを算出する。ステップST153において、符号化終了パス導出手段135は総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達しているか否かを判断し、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達していたならば、符号化はここの時点で終了と判断し、符号化終了の情報をエントロピー符号化手段103に出力し、各コードブロックで、どの符号化パスまで符号化したかの情報である符号化パスk(i)を符号化終了パスとして符号データ抽出手段106に出力する。
ステップST153において、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達していないならば、ステップST154,ST155において、エントロピー符号化手段103は、全てのコードブロックについて、次のコードブロックでも同様に、最大の傾き指標値Fを与える符号化パスが符号化した最後の符号化パスでなくなるまで符号化を行い、ステップST156において、エントロピー符号化手段103は、レート制御パラメータλのインデックスtをインクリメントし、レート制御パラメータλを次の候補に設定して、再度、全コードブロックの符号化を傾き指標値Fが最大となる符号化パスが現符号化パスでなくなるまで行う。
なお、レート制御パラメータの候補λ(t)を更新しても、傾き指標値Fの最大値を与える符号化パスKLがその時点での最終符号化パスとならない場合がある。その場合は、次の符号化パスの符号化を行わないので、ステップST143、ST144において、符号化終了パス導出手段135は傾き指標値Fの最大値を与える符号化パスKLがその時点での最終符号化パス符号化済みの符号化パスでないことを検出して符号化処理をスキップする。
この実施の形態3では、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達するまで符号化を行っているが、目標符号量Rmaxの代わりに目標符号化歪を設定し、画面全体における各コードブロックの符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達するまで符号化を行うことも可能である。
このように、この実施の形態3のレート制御情報抽出手段105は、コードブロックの符号量Rと、コードブロックの符号化歪Dとレート制御パラメータλの積との和により各符号化パスの傾き指標値Fを算出し、あるコードブロックで傾き指標値Fが最大となる符号化パスを導出し、導出した傾き指標値Fが最大となる符号化パスが現在符号化している符号化パスでなくなるまで、そのコードブロックにおける符号化パスの符号化を行わせ、各コードブロックの総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達した場合、又は各コードブロックの符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達した場合に、符号化終了と判断すると共に、総符号量Rsumが目標符号量Rmaxに達しない場合、又は符号化歪Dの総和が目標符号化歪に達しない場合には、次のコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、全てのコードブロックにおける各符号化パスの符号化が終了した場合に、与えられているレート制御パラメータλより単調増加の値を示す他のレート制御パラメータλを使用して、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまで符号化するかを判断する。
以上のように、この実施の形態3によれば、実際に符号化結果を出力する符号化パスのみを対象として符号化を行うため、全ての符号化パスを符号化する従来方法に比べて、エントロピー符号化に要する演算量を低減することができるという効果が得られる。また、総符号量が目標値に達した段階で符号化を終了するので、総符号量を目標符号量に合わせ込むために収束演算を行う必要がなく、レート制御に必要な演算量を低減することができるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態3では、除算を使用して傾きSを算出するのではなく、乗算から算出される傾き指標値Fを使用するために、上記実施の形態1及び上記実施の形態2に比べ、レート制御における除算の演算負荷をより低減することができるという効果が得られる。
Claims (5)
- ウェーブレット変換により帯域分割された各サブバンドにおける量子化されたウェーブレット変換係数をコードブロックに分割し、各コードブロックをビットプレーンに変換し、ビットプレーンを符号化パスに分割し、符号化パス毎に符号化して符号データを出力するエントロピー符号化手段と、
符号化された符号化パス毎の符号データを格納する符号メモリと、
各コードブロックの符号量の総和を示す総符号量又は各コードブロックの符号化歪の総和、各符号化パスとそれぞれ前の符号化パスを符号化した際の符号化歪の歪差分と各符号化パスの符号量の出力バイト数により算出したRD曲線の傾き、及び各値が単調減少となっている与えられた複数のレート制御パラメータの逆数に基づき、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまで上記エントロピー符号化手段が符号化するかを判断し、符号化終了となる符号化終了パスを出力するレート制御情報抽出手段と、
上記レート制御情報抽出手段より出力された符号化終了パスにより定まる符号化パスまでの符号データを上記符号メモリから読み出し、各コードブロックにおける符号化パス数を付加して符号ストリームとして出力する符号データ抽出手段とを備えた画像符号化装置。 - レート制御手段は、各符号化パスとそれぞれ1つ前の符号化パスを符号化した際の符号化歪の歪差分と各符号化パスの符号量の出力バイト数によりRD曲線の傾きを算出し、各コードブロックの符号量の総和を示す総符号量、又は各コードブロックの符号化歪の総和を算出し、上記総符号量が目標符号量に達した場合、又は各コードブロックの上記符号化歪の総和が目標符号化歪に達した場合に、符号化終了と判断すると共に、上記総符号量が上記目標符号量に達しない場合、又は上記符号化歪の総和が上記目標符号化歪に達しない場合には、上記傾きが与えられたレート化制御パラメータの逆数より小さくなるまで、そのコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、上記傾きがレート制御パラメータの逆数より小さくなった場合に、次のコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、全てのコードブロックにおける各符号化パスの符号化が終了した場合に、与えられているレート制御パラメータの逆数より単調減少の値を示す他のレート制御パラメータの逆数を使用して、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまで符号化するかを判断することを特徴とする請求の範囲第1項記載の画像符号化装置。
- レート制御情報抽出手段は、現符号化パス以前の符号化パスで現符号化パスとのRD曲線の傾きが現符号化パス以前の符号化パスにおける傾きよりも小さくなる符号化パスと現符号化パス間での歪差分と出力バイト数の比を現符号化パスの傾きと補正し、各コードブロックの符号量の総和を示す総符号量、又は各コードブロックの符号化歪の総和を算出し、上記総符号量が目標符号量に達した場合、又は各コードブロックの上記符号化歪の総和が目標符号化歪に達した場合に、符号化終了と判断すると共に、上記総符号量が上記目標符号量に達しない場合、又は上記符号化歪の総和が上記目標符号化歪に達しない場合には、上記補正した傾きが与えられたレート制御パラメータの逆数より小さくなるまで、そのコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、上記補正した傾きがレート制御パラメータの逆数より小さくなった場合に、次のコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、全てのコードブロックにおける各符号化パスの符号化が終了した場合に、与えられている上記レート制御パラメータの逆数より単調減少の値を示す他の符号化制御パラメータの逆数を使用して、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまで符号化するかを判断することを特徴とする請求の範囲第1項記載の画像符号化装置。
- ウェーブレット変換により帯域分割された各サブバンドにおける量子化されたウェーブレット変換係数をコードブロックに分割し、各コードブロックをビットプレーンに変換し、ビットプレーンを符号化パスに分割し、符号化パス毎に符号化して符号データを出力するエントロピー符号化手段と、
符号化された符号化パス毎の符号データを格納する符号メモリと、
各コードブロックの符号量の総和を示す総符号量又は各コードブロックの符号化歪の総和、各コードブロックの符号量、各コードブロックの符号化歪、及び各値が単調増加となっている与えられた複数のレート制御パラメータに基づき、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまで上記エントロピー符号化手段が符号化するかを判断し、符号化終了となる符号化終了パスを出力するレート制御情報抽出手段と、
上記レート制御情報抽出手段より出力された符号化終了パスで定まる符号化パスまでの符号データを上記符号メモリから読み出し、各コードブロックにおける符号化パス数を付加して符号ストリームとして出力する符号データ抽出手段とを備えた画像符号化装置。 - レート制御情報抽出手段は、コードブロックの符号量と、コードブロックの符号化歪とレート制御パラメータの積との和により各符号化パスの傾き指標値を算出し、あるコードブロックで傾き指標値が最大となる符号化パスを導出し、導出した傾き指標値が最大となる符号化パスが現在符号化している符号化パスでなくなるまで、そのコードブロックにおける符号化パスの符号化を行わせ、各コードブロックの総符号量が目標符号量に達した場合、又は各コードブロックの符号化歪の総和が目標符号化歪に達した場合に、符号化終了と判断すると共に、上記総符号量が上記目標符号量に達しない場合、又は上記符号化歪の総和が上記目標符号化歪に達しない場合には、次のコードブロックにおける各符号化パスの符号化を行わせ、全てのコードブロックにおける各符号化パスの符号化が終了した場合に、与えられているレート制御パラメータより単調増加の値を示す他のレート制御パラメータを使用して、どのコードブロックにおけるどの符号化パスまで符号化するかを判断することを特徴とする請求の範囲第4項記載の画像符号化装置。
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