JP4322118B2 - 不整脈の診断および処置のための二腔の方法および装置 - Google Patents

不整脈の診断および処置のための二腔の方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、包括的には埋め込み可能医療デバイスに関し、本発明は特に、不整脈の検出のための間隔に基づく方法論と形態に基づく方法論との組み合わせを用いた心臓の不整脈の検出および処置に関する。
[関連出願]
本願は、2001年12月3日付で出願された米国仮特許出願第60/337,111号「DUAL CHAMBER METHOD AND APPARATUS FOR DIAGNOSIS AND TREATMENT OF ARRHYTHMIAS」の優先権および他の利点を主張する。
心臓ペーシングに加えて心臓のカーディオバージョンまたは除細動用の電気ショック治療を送出することによって心臓の不整脈を処置するための埋め込み可能医療デバイスが利用できる。一般に埋め込み可能なカーディオバータ(cardioverter)/ディフィブリレータ(defibrillator)すなわち「ICD」として知られるこのようなデバイスは、頻脈または細動のエピソードを検出するために、患者の心調律を検知し、この調律を不整脈検出方式により分類する。心房性不整脈または心室性不整脈のいずれかを処置するために単腔デバイスが利用でき、心房性および心室性不整脈の両方を処置するために二腔デバイスが利用できる。検出される不整脈は、心室性頻脈(VT)、速い心室性頻脈(FVT)、心室細動(VF)、心房性頻脈(AT)および心房細動(AT)を含む可能性がある。
ICDは、不整脈を検出すると、適切な治療を送出する。心臓ペーシングは、心房ではP波、心室ではR波として呼ばれる内因性脱分極が検知されないことに応答して送出される。頻脈の検出に応答して、抗頻脈ペーシング治療から始まり、より積極的なショック治療へと強くなるいくつかの段階治療が、頻脈が止まるまで送出される可能性がある。頻脈を止めることは一般に「カーディオバージョン」と呼ばれる。心室細動(VF)は深刻な生命にかかわる状態であり、通常は高エネルギーのショック治療を即座に送出することで処置される。VFを止めることは一般に「除細動」と呼ばれる。
現在の埋め込み可能カーディオバータ/ディフィブリレータでは、医師が特定の抗不整脈治療をデバイスに事前にプログラムし、通常は治療メニューが提示される。例えば、心房性または心室性頻脈が初めて検出されると、抗頻脈ペーシング治療を選択して頻脈と診断された腔または両方の腔に送出することができる。頻脈が再度検出されると、より積極的な抗頻脈ペーシング治療を計画することができる。度重なる抗頻脈ペーシング治療の試みが失敗した場合、より高エネルギーのカーディオバージョンパルスを選択することができる。
信頼できるICD性能は不整脈の精確な検出にかかっている。送出される治療は通常、患者に苦痛をもたらすとともにバッテリーの充電量を減らす。治療が不適切に送出されると患者によっては不整脈を誘発する可能性がある。したがって、不適切な不整脈検出による治療の送出は避けることが望ましい。例えば、運動に応答した心拍数の上昇である正常な洞頻脈中にカーディオバージョン治療を送出することは望ましくない。さらに、心房性頻脈、心房粗動、または心房細動を含む上室性頻脈は、心室に伝導されて心室性頻脈または心室細動として検出され、その結果として、心室治療が望まれていないときに心室のカーディオバージョン治療または除細動治療が送出される可能性がある。
不整脈を検出する手法の1つは、検知事象の間隔の監視に基づくものである。検知事象の間隔は通常、事象発生時に事象間隔および事象レートを特定すること、および特定の不整脈を検出するために満たされなければならない事前に設定された基準群を適用することを伴う。様々な不整脈を特定するための基準も全て同時に監視することができる。Olson他に発行された米国特許第5,342,402号(その全体が参照により本明細書中に援用される)に概して開示される不整脈の検出および分類システムは、検知事象、事象間隔、および事象レートの基準を用い、Medtronic社の7219型デバイスに使用されている。
ある種の不整脈は、事象間隔のみに基づく検出が困難である場合がある。患者によっては、心室性頻脈と心室細動を同様のレートまたは異なるレートで生じる場合がある。他の場合には、高い心室レートが実際には上室性不整脈によるものである場合もある。不整脈検出のための基準が重複する場合がある。不整脈検出のための優先順位付けした相互に関連するルールセットを使用する不整脈の検出および分類システムが概して、Olson他に発行された米国特許第5,545,186号(その全体が参照により本明細書中に援用される)に開示されている。所与の時点で満足される最も優先順位の高いルールが治療の送出または抑止に関するデバイスの挙動を制御する。この方法論は、検知された事象を制限された数の事象パターンに分類することを含む。ある種の事象パターンのシーケンスは特定タイプの心調律を強く示すものである。このタイプの二腔間隔に基づく不整脈検出方式はPR Logic(商標)と名付けられて、ジュエルAF(商標)およびジェムDR(商標)ブランド型の導入以降のMedtronic社の全ての二腔埋め込み可能カーディオバータ/ディフィブリレータデバイス(ICD)で利用できる。この間隔に基づくアルゴリズムは通常、心室性不整脈と上室性不整脈の区別に高い特定性を達成し、その一方で心室性不整脈全般の検出に高い感度を維持する。不整脈の分類の特定性を高めるために、上室性頻脈が発生した可能性を効率的に特定するとともに心房において検知された事象が実際にはP波でなく遠方場R波である可能性を特定するための具体的な基準が作成されている。
しかしながら、PR Logic(商標)手法によって用いられているような間隔に基づく検出アルゴリズムでの検出を困難にすることが知られている不整脈がいくつかある。これらの不適切な検出の発生率が、Wilkoff等による論文(Circulation. 2001; 103: 381-386)に記載されている。VT/VF検出ゾーンにおいて心室レートを生じる特定のタイプの上室性頻脈(SVT)は、VTまたはVFとして検出される可能性がある。間隔に基づく検出方式では不適切にVTとして検出される可能性のある調律の1つに、心室に速く伝導される心房細動がある。このSVTは、二重頻脈(心室と心房で同時に起こる頻脈)として検出され、VT治療の送出をもたらす可能性がある。
別の例は、長い1:1の逆行伝導が洞頻脈調律に似た比較的規則的なP−R間隔をもたらす心室性頻脈である。この場合、心室性頻脈が検出されないままVT治療が不適切に抑止される可能性がある。逆の状況では、長いPR間隔を伴う洞頻脈または心房性頻脈が1:1の逆行伝導を伴う心室性頻脈に似たものとなり、不適切なVT検出および不要なVT治療の送出をもたらす可能性がある。
AV結節の再入性頻脈の間は、PとRが略同時に検知される可能性がある。心房検知事象が心室検知事象以前のどこかの時点と心室検知事象以後のどこかの時点で生じている場合、この調律は不適切なVT検出をもたらす可能性がある。心房細動および多形性VTが同時に起こると、速く伝導されるAFに似たPおよびR間隔を生じる可能性がある。したがって、この調律はSVTとして不適切に分類され、多形性VTが検出されないままとなる可能性がある。
間隔に基づく不整脈の検出に対する代替的な手法は、正常なEGM形態を異常なEGM形態と区別する際、EGM形態の解析の使用のみに頼る。Gillberg他に発行された米国特許第6,393,316号(その全体が参照により本明細書中に援用される)は概して、ウェーブレット変換を用いて正常な脱分極と異常に伝導された脱分極を区別する方法および装置を開示する。心室性頻脈中のQRS群と上室性頻脈中の正常なQRS群の区別は、EGM形態の解析を用いて達成することができる。ウェーブレット変換解析ならびに他の形態解析法は通常、間隔に基づく検出方法よりも多くの処理時間および電力を要する。しかしながら、形態に基づく検出アルゴリズム単独での精度は、筋電位(myopotential)雑音、低振幅のEGM信号、波形整合誤差、およびレート依存性の異常のために制限される可能性がある。Swerdlow CD等(J Cardiovasc Electrophysiol. 2002; 13(5):442-3)を参照する。
したがって、不整脈の検出における問題点に対処する改良されたシステムおよび方法論が望まれていることが分かる。特に、心室性不整脈の検出感度を損なうことなく上室性頻脈の区別の特定性を高める方法および装置が必要とされている。
[発明の概要]
本発明は、二腔間隔に関連した検出方法を電位図の形態解析と組み合わせることによって、特定の心調律の検出を改良する方法および装置を対象とする。優先順位付けしたルールセットを規定する。各ルールは、特定の不整脈または不整脈タイプの識別を対象とするものである。各ルールは、検知された事象間隔および間隔パターンに関するものであってよい条件項目を含み、少なくとも1つのルールは、EGM形態に関する少なくとも1つの条件項目を含む。
EGM形態解析は、正常に伝導された心室脱分極(EGM信号のQRS群として見える)を心室で発生した脱分極と区別するために行われて、VTを洞頻脈またはSVTと区別する特定性を高める。一実施形態では、二腔心臓検出アルゴリズムをウェーブレットに基づく検出アルゴリズムと組み合わせた方法を提供する。代替的な実施形態では、二腔間隔に基づく心臓検出アルゴリズムをQRS幅による正常および異常なQRS群の区別と組み合わせた方法を提供する。本発明の一態様では、二腔間隔パターンおよび形態解析に基づいて、二重頻脈が存在するときにこれを検出する方法が提供される。本発明の別の態様は、二腔間隔の検出アルゴリズム単独に基づく場合には、洞頻脈や他の1:1の上室性頻脈と区別できない1:1の逆行伝導と同時にVTが存在するときにこれを検出する方法を含む。本発明の別の態様は、間隔および形態に基づく基準に基づいて明確でない上室性頻脈を間隔により検出されたVTと区別する状況に対処する方法を含む。したがって本発明は、二腔間隔解析の信頼性を不整脈の分類に利用し、この解析を、二腔間隔の情報だけでは不整脈の分類が曖昧となることが分かっている状況において形態に関する情報を用いて改良する。
本発明の一実施形態によれば、埋め込み可能医療デバイスが、心臓事象を検知する手段と、間隔のみの論理ステップを適用して、検知した心臓事象に応じて心調律を判定する手段と、感度を損なうことなく装置の不整脈検出における特定性を高めるために、心調律の形態に基づく検討を間隔のみの論理ステップと組み合わせる手段と、組み合わせる手段に応答して治療を送出する手段とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、埋め込み可能医療デバイスが、心臓事象を検知する手段と、間隔のみの論理ステップを適用して、検知した心臓事象に応じて心調律を判定する手段と、心調律が二重頻脈に対応するかどうかを判定する間隔のみの論理ステップを心調律の形態と組み合わせて、心調律が二重頻脈に対応するかどうかを判定するとともに、洞頻脈または他の1:1のSVTに関する間隔のみの論理ステップを心調律の形態と組み合わせて、1:1のVAを伴うVF/FVT/VTを満足するかどうかを判定し、かつ心調律が洞調律に対応する形態を有するかどうか、およびRR間隔がPP間隔以上であるかどうかを判定する手段と、組み合わせる手段に応答して治療を送出する手段とを備える。
本発明は、優先順位付けしたルールに基づく方法論において事象間隔と電位図(EGM)形態解析とを組み合わせて、誤った陽性または誤った陰性の不整脈が検出される可能性を減らす。本発明は特に、上室性不整脈が存在するときに、誤った陽性または誤った陰性の心室性頻脈または心室細動が検出される可能性を減らすことを対象とする。しかしながら、本発明はいくつかのルールに基づく不整脈検出方式における使用に適用されて、検出の特定性を高めるとともに検出感度を維持するかまたは上げることができることが理解される。
二腔ICDは、心房事象と心室事象の両方を検知する機会をもたらし、PおよびRのパターン解析を通じて多くの場合にSVTをVTと区別することを可能にする。本発明は、この機会を利用し、形態解析を加えることによってパターンおよび間隔に基づく不整脈検出の方法論をさらに改良して、SVTとVTの区別を改善する。したがって本発明は、図1に示すICDのような二腔ICDに組み込まれることが好ましい。
図1は、本発明による不整脈の検出および処置方法を実施する埋め込み可能医療デバイスの略図である。図1に示すように、例えば埋め込み可能ペースメーカ/カーディオバータ/ディフィブリレータ(ICD)10等の埋め込み可能医療デバイスは、3本のリード線6、15、16により患者の心臓につながれる。コネクタブロック12は、検知および刺激用の電極を3つまたは4つの心腔に配置するために使用される右心室リード線16、右心房リード線15および冠状静脈洞リード線6の近位端を収容する。図1において、右心室リード線16は、遠位端が右心室にあって右心室の心臓信号を検知しペーシングパルスまたはショック(shocking)パルスを右心室に送出するように配置される。このため、右心室リード線16は、リング電極24、電極ヘッド28内に伸縮自在に取り付けられる伸長式の螺旋電極26、およびコイル電極20を備え、そのそれぞれが、リード線16の本体内に収容されている絶縁導体(図示せず)に接続される。絶縁導体の近位端は、リード線16の近位端において分岐式コネクタ14が保持する対応するコネクタに結合され、ICD10への電気的接続を行う。
右心房リード線15は、遠位端が右心房および上大静脈の近くにあるように配置される。リード線15は、リング電極21、および電極ヘッド19内に伸縮自在に取り付けられて右心房において検知およびペーシングを行う伸長式の螺旋電極17を備える。リード線15はさらに、高エネルギーのショック治療を送出するコイル電極23を備える。リング電極21、螺旋電極17およびコイル電極23はそれぞれ、右心房リード線15の本体内の絶縁導体(図示せず)に接続される。各絶縁導体の近位端は、分岐式コネクタ13が保持するコネクタに結合される。
心臓の左側の血管内で、冠状静脈洞および大心臓静脈を介して冠状静脈洞リード線6を進める。冠状静脈洞リード線6は図1の実施形態において、カーディオバージョンおよび除細動の治療用の電気ショックを送出するためにコイル電極20またはコイル電極23のいずれかと組み合わせて用いることができる除細動コイル電極8を有するように示される。他の実施形態において、冠状静脈洞リード線6はまた、左心腔におけるペーシングおよび検知機能のための遠位先端電極およびリング電極も備えていてよい。コイル電極8は、近位コネクタ4への接続を行うリード線6本体内の絶縁導体に結合される。
電極17および21または24および26は、一般に「先端−リング(tip-to-ring)」構成と呼ばれる双極ペアとして用いるか、あるいはデバイスハウジング11が一般に「筐体」または「ケース(case)」電極と呼ばれる不関電極の役割を果たす単極構成で個別に用いることができる。デバイスハウジング11は、心房または心室の除細動を行うために、除細動コイル電極8、20、23のうちの1つまたは複数と組み合わせることで、皮下除細動電極としての役割も果たすことができる。代替的なリード線システムを、図1に示す3本のリード線を用いるシステムの代わりとしてもよいことが認識される。図1では特定の多腔ICDおよびリード線システムを示すが、本発明に含まれる方法論は、他の二腔または多腔ICDシステムとの使用に適用することもできる。
図2は、本発明を有益に実施することができる埋め込み可能カーディオバータ/ディフィブリレータの機能ブロック図である。この図は、限定的なものとしてではなく、本発明を組み込むことができるデバイスのタイプの例示として解釈すべきであり、本発明は、抗頻脈ペーシング治療を行わないかまたは徐脈ペーシングを含まないカーディオバータおよびディフィブリレータ、カーディオバージョンまたは除細動を行わない抗頻脈ペーサ、ならびに神経刺激や薬剤投与等の様々な形の抗不整脈治療を送出するデバイスを含む多様なデバイスの実施態様において有益に実施することができると考えられる。あるいは、本発明に含まれる方法は、二腔検知が可能であるがいかなるタイプの治療も送出しない監視専用デバイスにおいて実施することもできる。図2に示す開示実施形態はマイクロプロセッサ制御デバイスであるが、本発明の方法は、いくつかのデバイス機能を制御する専用のデジタル回路部を使用するデバイスとともに実施することもできる。
図1に示す電極システムに関して、ICD10には、心臓リード線6、15、および16とそのそれぞれの電極に電気的に接続するいくつかの接続端子が設けられる。接続端子311は、単極刺激または検知の間に不関電極として用いるハウジング11に対する電気的接続を行う。接続端子320、310、および318はそれぞれ、コイル電極20、8および23に対して電気的接続を行う。これらの接続端子311、320、310、および318の各々は、高電圧出力回路234に結合されて、コイル電極8、20、および23のうちの1つまたは複数ならびに任意選択のハウジング11を用いた心臓への高エネルギーショックパルスの送出を容易にする。
接続端子317および321は、右心房に配置される螺旋電極17およびリング電極21に対して電気的接続を行う。接続端子317および321はさらに、P波等の心房信号を検知する心房検知増幅器204に結合される。接続端子326および324は、右心室に配置された螺旋電極26およびリング電極24に対して電気的接続を行う。接続端子326および324はさらに、心室信号を検知する心室検知増幅器200に結合される。
心房検知増幅器204および心室検知増幅器200は、検知しきい値が調節可能な自動利得制御増幅器の形態をとることが好ましい。心室検知増幅器200と心房検知増幅器204の全般的な動作は、Keimel他による米国特許第5,117,824号(その全体が本明細書中に参照により援用される)に開示されるものに対応してよい。心房検知増幅器204により受信される信号が心房検知しきい値を超えるときはいつでも、P OUT信号ライン206上に信号が生成される。心室検知増幅器200により受信される信号が心室検知しきい値を超えるときはいつでも、R OUT信号ライン202上に信号が生成される。
スイッチマトリクス208を用いて、利用可能な電極のうちどれを、デジタル信号解析に用いるために広帯域増幅器210に結合するかを選択する。電極の選択は、アドレス/データバス218を介してマイクロプロセッサ224によって制御される。選択される電極構成は、ICD10の様々な検知、ペーシング、カーディオバージョンおよび除細動機能のために所望により変更することができる。帯域通過増幅器210に結合するように選択された電極からの信号は、マルチプレクサ220に供給された後、ダイレクトメモリアクセス回路(DMA)228の制御下でランダムアクセスメモリ(RAM)226に記憶するために、A/D変換器222によってマルチビットのデジタル信号に変換される。マイクロプロセッサ224は、ランダムアクセスメモリ226に記憶されているデジタル化EGM信号を本発明の形態解析法とともに使用する。例えばマイクロプロセッサ224は、記憶されているEGMをR OUTライン202上のR波検出信号の発生の約100ミリ秒前からR波検出信号の発生の約100ミリ秒後までにわたる間隔で解析することができる。本発明の区別方法を行う際のマイクロプロセッサ224の動作は、例えばマイクロプロセッサ224に関連付けられたRAM226、ROM、CD−ROM、フラッシュROM、従来のハードディスクまたはフローッピーディスク等のコンピュータ可読媒体に記憶される実行可能なソフトウェアによって制御される。
テレメトリ回路330は、埋め込み可能抗不整脈デバイスにおいて従来そうであるように、アンテナ332を介して外部プログラマからダウンリンクテレメトリを受信するとともに外部プログラマへとアップリンクテレメトリを送信する。プログラマにアップリンクすべきデータおよびテレメトリ回路330に対する制御信号は、マイクロプロセッサ224によってアドレス/データバス218を介して供給される。受信したテレメトリは、マルチプレクサ220を介してマイクロプロセッサ224に供給される。埋め込み可能デバイスにおける使用が知られている様々なタイプのテレメトリシステムを用いることができる。
図2に示す回路構成の残りの部分は、心臓ペーシング、カーディオバージョンおよび除細動治療の供給専用になっており、本発明の目的では、従来技術において既知の回路機構に対応したものであってよい。図2に示す例示的な実施形態において、ペーサタイミングおよび制御回路部212は、様々な単腔、二腔または多腔ペーシングモードあるいは心房または心室内で送出される抗頻脈ペーシング治療に関する基本的な時間間隔を制御するプログラム可能なデジタルカウンタを含む。ペーサタイミングおよび制御回路部212は、マイクロプロセッサ224の制御下で心臓ペーシングパルスの振幅も求める。
ペーシング中、ペーサタイミングおよび制御回路部212内の補充間隔カウンタは、それぞれライン202および206上の信号によって示されるR波またはP波の検知時にリセットされる。選択されたペーシングモードに従って、心房ペーサ出力回路(Aペース)214および心室ペーサ出力回路(Vペース)216によりペーシングパルスが生成される。ペーサ出力回路214および216は、ペーシングのためにスイッチマトリクス208を介して所望の電極に結合される。補充間隔カウンタは、ペーシングパルスの生成時にリセットされることにより、抗頻脈ペーシングを含む心臓ペーシング機能の基本的なタイミングを制御する。
補充間隔の持続時間は、マイクロプロセッサ224によってアドレス/データバス218を介して求められる。検知されたR波またはP波によるリセット時に補充間隔カウンタにあるカウント値は、R−R間隔、P−P間隔、P−R間隔、およびR−P間隔を測定するために用いることができ、これらの測度はメモリ226に記憶され、以下で詳述するように、本発明とともに様々な不整脈の発生を診断するために使用される。
マイクロプロセッサ224は、割り込み駆動型デバイスとして動作し、検知したP波およびR波の発生ならびに心臓ペーシングパルスの発生に対応するペーサタイミングおよび制御回路部212からの割り込みに応答する。これらの割り込みはアドレス/データバス218を介して供給される。マイクロプロセッサ224により行われる、以下でさらに詳述するものを含む必要な数学的計算または論理演算、ならびにペーサタイミングおよび制御回路部212によって制御される値または間隔の更新はいずれも、そうした割り込みの後に行われる。これらの演算は、マイクロプロセッサ224に関連付けられたROMに記憶されているソフトウェアの制御下で行われる。ランダムアクセスメモリ226の一部は、一連の測定間隔を保持することが可能ないくつかの再循環バッファとして構成されてもよく、当該測定間隔は、ペースおよび検知割り込みに応答してマイクロプロセッサ224によって、以下でさらに詳述するように不整脈を診断するために解析されることができる。本発明の不整脈検出方法は、従来技術の不整脈検出アルゴリズムを含んでよい。後述のように、Medtronic社の二腔ペースメーカ/カーディオバータ/ディフィブリレータにおいて現在利用できる不整脈検出の方法論は、開示する本発明の好適な実施形態による不整脈検出および分類方法の一部として使用される。しかしながら、当該技術分野で既知である様々な不整脈検出の方法論はいずれも、本発明の代替的な実施形態において有益に使用することができる。
心房性または心室性頻脈の検出に応答して、検出された頻脈のタイプに応じてマイクロプロセッサ224からペーサタイミングおよび制御回路部212に療法(regimen)をロードすることにより、所望により抗頻脈ペーシング治療を送出することができる。あるいは、Berkovits他に発行された米国特許第4,577,633号、Pless他に発行された米国特許第4,880,005号、Vollmann他に発行された米国特許第4,726,380号、およびHolley他に発行された米国特許第4,587,970号(これらの特許は全てその全体が参照により本明細書中に援用される)に概して記載されるような抗頻脈ペーシングパルスのタイミングおよび生成を制御するための回路部を用いてもよい。
より電圧の高いカーディオバージョンパルスまたは除細動(ディフィブリレーション)パルスが必要である場合、マイクロプロセッサ224がカーディオバージョン/ディフィブリレータ制御回路部230を作動して、高電圧充電制御ライン(CHARGE)240の制御下で充電回路236を介して高電圧コンデンサ246および248の充電を開始する。高電圧コンデンサ246および248にかかる電圧は、電圧コンデンサ(VCAP)ライン244により監視され、マルチプレクサ220に通される。電圧がマイクロプロセッサ224により設定された所定の値に達すると、コンデンサフル(C.F.)ライン254上に論理信号が生成され、充電が完了する。除細動またはカーディオバージョンパルスは、制御バス238を介したペーサタイミングおよび制御回路部212の制御下で高電圧出力回路234により心臓に送出される。出力回路234は、カーディオバージョンまたは除細動パルスの送出に用いる電極とパルス波形を決める。高電圧カーディオバージョンまたは除細動出力回路部の例は概して、Kallokに発行された米国特許第4,727,877号およびKeimelに開示された米国特許第5,163,427号(いずれもその全体が参照により本明細書中に援用される)に開示されている。
心室カーディオバージョンパルスおよび除細動パルスの送出および同期、ならびにそれらに関連したタイミング機能の制御に適したシステムの一実施形態は概して、同一の譲受人に譲渡されたKeimelに対する米国特許第5,188,105号(その全体が参照により本明細書中に援用される)に開示される。デバイスに心房除細動機能が含まれている場合、心房カーディオバージョンパルスおよび除細動パルスの送出および同期、ならびにそれらに関連したタイミング機能の制御に適したシステムは、Adams他に対するPCT特許第WO92/18198号、ならびにMirowski他に発行された米国特許第4,316,472号(いずれもその全体が参照により本明細書中に援用される)に見ることができる。
しかしながら、既知のカーディオバージョン/ディフィブリレーション制御回路部はいずれも本発明とともに利用できると考えられる。例えば、Zipesに発行された米国特許第4,384,585号、Pless他に発行された米国特許第4,949,719号、ならびにEngle他に発行された米国特許第4,375,817号(これらは全てその全体が参照により本明細書中に援用される)に開示されるようなカーディオバージョンおよび除細動パルスのタイミングおよび生成を制御する回路部も同様に使用することができる。
最新の埋め込み可能なカーディオバータ/ディフィブリレータでは、特定の治療が医師により事前にデバイスにプログラムされ、通常は治療メニューが提示される。例えば、頻脈が初めて検出されると、抗頻脈ペーシング治療を選択することができる。頻脈が再度検出されると、より積極的な抗頻脈ペーシング治療を計画することができる。度重なる抗頻脈ペーシング治療の施みが失敗した場合、その後はより高レベルのカーディオバージョンパルス治療を選択することができる。そのような抗頻脈治療の事前設定の治療メニューを例示する従来技術の特許として、上記で参照したVollmann他に発行された米国特許第4,726,380号、上記で参照したHolley他に発行された米国特許第4,587,970号、およびHaluskaに発行された米国特許第4,830,006号(その全体を参照により本明細書中に援用する)がある。
図3は、本発明による不整脈検出方法のフローチャートである。本発明の好適な実施形態によれば、二腔事象間隔の解析に関連する心調律の分類基準を含む優先順位付けしたルールに基づくアルゴリズムとEGM形態の解析の両方が不整脈の区別に使用される。この複合手法を用いて、間隔または形態に基づく方法論のみを用いた不整脈の区別に関わる問題のある不整脈に対処する。本発明は例えば、概して上記で引用した、Olson他に発行された米国特許第5,545,186号(その全体が参照により本明細書中に援用される)に開示されるように、形態解析の使用と、心調律を分類するための優先順位付けしたルールに基づくアルゴリズムとを組み合わせる。
上記のように、図3のステップ401に示す、検知された各心室事象の発生時にマイクロプロセッサ224に送られる割り込み信号は、ステップ405における事象間隔の解析をもたらす。以下でさらに詳述するように、ステップ405において、カウント数および間隔に関連する値を更新する。これらの間隔に関連する値、ならびに連続認識マシンを含んでよい様々なカウンタの出力は、マイクロプロセッサが、心調律を分類するために用いる二腔間隔に関連する基準を適用する際に利用することができる。
ステップ410において、二腔事象間隔およびEGM形態解析を含む優先順位付けしたルールに基づく分類システムを作動すべき時を判定するために、基準を任意選択的に適用することができる。このような作動基準は、EGM形態を評価するためのマイクロプロセッサ集約的な機能が心調律の区別に必要でない場合にそれらの機能を避けるために適用することができる。一実施形態では、EGM解析を行い優先順位付けしたルールを適用する前に速いレートの検出が必要である場合がある。別の実施形態では、良性の調律のセットがないことによりEGM解析および優先順位付けしたルールの適用をトリガすることができる。同一の譲受人に譲渡されたStadler他に対する米国特許出願第10/023,234号(2001年12月18日出願)を参照する。
ルールに基づく分類システムが作動された場合、ステップ412において、EGM形態解析を行う。好ましい実施形態において、形態解析は、現在検知される心室事象が洞調律に関連する正常なQRS群に略等しい形態特性を有するかどうかを判定するために速い心室レートを検出するときに行われる。検知された心室事象が、正常なQRS群と実質的に異なると判定される形態特性を有する場合、この心室事象は「異常」と分類され、心室性頻脈または細動に関連付けられる可能性が高い。検知される心室事象が洞QRS群と略等しいかどうかが判定された後、「正常」および「異常」な心室検知事象の回数を追跡する形態カウンタを更新する。これらの形態カウンタの値は、マイクロプロセッサが心調律の分類に用いる形態に関連する基準を適用する際に利用することができる。
形態解析に加えて、ステップ415においていくつかの優先順位付けしたルールを適用する。これらのルールは、ステップ405で行われる事象間隔の解析と、ステップ410で行われるEGM形態の解析とに関連する基準を含む。上記のように、ステップ415におけるルールの適用は、決定ステップ410で使用される速いレートまたは他の事前選別基準の検出によってトリガされる可能性がある。好適な実施形態において、心調律を分類するための優先順位付けしたルールに基づくアルゴリズムは、上記で引用したOlson他に発行された米国特許第5,545,186号に概して開示され、かつ市販のMedtronic社のPR Logic(商標)のような二腔埋め込み可能カーディオバータ/ディフィブリレータにおいて現在実施されている二腔間隔パターン基準を含む。本発明によれば、ステップ415において適用される優先順位付けしたルールはさらにEGM形態基準を含む。本明細書中に開示する特定の実施形態の状況では、ルールセットによって、いくつかの考えられる調律の分類が提供され、各ルールは、ルールを満足するために満たさなければならないいくつかの基準すなわち「条件項目」を含む。心室検知事象の後に複数のルールを適用することにより、所与の時点で1つよりも多いルールを満足する可能性がでてくる。したがってルールセットには、優先順位が割り当てられ、所与の時点で満足される最も優先順位の高いルールを用いて心調律を分類し、それによって特定した調律に対するデバイスの応答を決めるようにする。
ステップ420における判定で、いずれのルールも満足されない場合、マイクロプロセッサ224はステップ401に戻って次の心室検知事象の割り込みを待つとともに、間隔および形態データの収集を続ける。ステップ420において1つまたは複数のルールが満足された場合、ステップ425において、二腔の事象間隔と形態の両方に関連する可能性のある全ての条件項目が満足された最も優先順位の高いルールを用いて心調律を分類する。次に、抗頻脈ペーシング、またはカーディオバージョンあるいは除細動ショックを含む可能性があるプログラムされた治療が、検出された調律に従って送出または抑止される。
図4は、図3の不整脈検出方法に含まれる、不整脈を検出および分類するための優先順位付けしたルールに基づく方式において、二腔の事象間隔と形態に関連する条件項目とを組み合わせるさらに詳細なステップを示すフロー図である。ステップ410において心室検知事象を検出した後、ステップ450において、事象カウンタ、間隔カウンタ、間隔の中央値(例えばR−R間隔の中央値、P−P間隔の中央値、および優先順位付けしたルールセットに含まれるレートおよび間隔に関連する基準を適用する際に用いられる他の値)の判定を更新する。
ステップ455において、先行の2つのR−R間隔の間に生じた心房および心室事象のタイミングを解析して「パターンコード」を作成する。R−R間隔をタイムゾーンに分割し、R波に対してP波が生じるタイムゾーンに従ってP−R間隔を分類できるようにする。例示的な実施形態において、2つのR−R間隔の各々を4つのゾーンに分割する。ゾーン1は、R−R間隔を開始する心室事象の後の最初の50ミリ秒を含む。ゾーン2は、ゾーン1の最後からR−R間隔の半分まで広がる。ゾーン3は、R−R間隔の半分からR−R間隔を終了する検知された心室事象の80ミリ秒前まで広がり、ゾーン4は、R−R間隔の最後の80ミリ秒を含む。
パターンコードを決めるため、R−R間隔中の心房事象の発生回数とそのR波に対する位置に基づいて個々の各R−R間隔に「ビートコード」を割り当てる。各R−R間隔にビートコードを割り当てるために、R−R間隔中に発生する心房事象の回数(Pカウントと呼ぶ)、R−R間隔に関連する各心房事象のR−P間隔の持続時間およびP−R間隔の持続時間を評価する。
2つのR−R間隔を評価して、対応するビートコードを判定し、その結果生じたビートコードペアにパターンコードを割り当てる。パターンコードに関する詳細は、上記で引用した米国特許第5,454,186号に記載されているため、本明細書中では完全な説明は行わない。要約すれば、各ビートコードペアは、存在する心調律を示す「基本規則(grammar)」と呼ばれるパターンコードおよびパターンコードシーケンスを定義する。特定の不整脈の存在は特定の基本規則によって実証することができる。
ステップ450において、連続認識マシンが、検出される各不整脈について検知した調律と定義された基本規則の対応度を示すカウントを出力する。様々な不整脈を特定するルールは、連続認識マシンの出力カウントの比較対象となる基準を定める条件項目を含む。例えば正常な洞調律、洞頻脈、心房細動または粗動、心房−心室結節性頻脈、ならびに心室および上室で同時に起こる頻脈に対応するパターンコードシーケンスを認識するために、連続認識マシンとともにルックアップテーブルを使用する。代替的な実施形態では、連続認識マシンに加えて、またはその代わりに他のカウンタを実施して、特定の不整脈を示す間隔パターンを追跡することができる。例えば、AFカウンタの代わりに、R−R間隔中に心房細動の証拠があるとカウントを上げ(例えば、Pカウント=2)、反証があるとカウントを下げ(例えば、Pカウント=0)、状況が曖昧である場合は変化しない(例えば、遠方場R波の証拠はあるが、Pカウント=2)連続認識マシンを用いることができる。Olson他に発行された米国特許第6,259,947号(その全体を参照により本明細書中に援用する)を参照する。
ステップ465において、EGM形態を解析して、ステップ470において正常および異常な形態の形態カウントを更新できるようにする。EGM形態解析は、上述のような作動基準に基づく調律の分類が必要である場合にのみ行うことができる。一実施形態において、ステップ465において行われる形態の判定は、概して上記で引用したGillberg他に対する米国特許第6,393,316号(その全体を参照により本明細書中に援用する)に開示されるような検知した信号のウェーブレット変換を行うことを含む。また、Koyrakh L.等著「Wavelet transform based algorithms for EGM morphology discrimination of implantable ICDs」(Computers in Cardiology. 2000;26:343-346)も参照する。代替的な波形の比較方法は、上記で引用したGillberg特許にも記載されているような距離領域または相関波形解析評価尺度を使用することを含む。
ウェーブレット変換法は基本的に、既知のテンプレートEGM信号を未知の調律のEGM信号と数学的に比較する「テンプレートマッチング」に基づく。本発明によれば、この比較により、VTをSVTまたは洞頻脈と区別するためのルールセットに含まれる特定の条件項目の基礎が形成される。ウェーブレット変換は、周波数成分が時間的に不変であると仮定する一般に知られるフーリエ変換と異なり、信号周波数成分の所定期間にわたる進化を記述する機構である。
このウェーブレット変換の実施形態は、洞調律中の「正常」なEGM信号のテンプレートを作成することを含む。ウェーブレット変換係数を「正常」なEGM信号から計算し、波形の顕著な特徴を記述するウェーブレット変換係数を抽出し、埋め込み式デバイスのメモリに記憶される「正常」なテンプレートを作成する。速い調律の間は、ウェーブレット変換を行って未知のEGMのウェーブレット変換係数が正常なテンプレートの係数と一致するかを判定することによって、「未知の」EGM波形を処理する。一致が生じると、その波形は正常な洞波形として分類される。未知のEGMがテンプレートと一致しない場合、その波形は、頻脈性不整脈が生じている可能性が高いことを示す「異常」として分類される。正常なテンプレートを取得して未知の波形のウェーブレット変換をテンプレートと比較する方法に関する詳細は、上記で引用したGillbergに発行された特許に記載されている。
本明細書中に記載する実施形態は、正常な波形を波形テンプレートの基礎として使用して、テンプレートに対して十分な類似度を示す波形の判定の結果として心調律を洞頻脈またはSVTとして分類し、VTまたはVF治療を抑止することができるようにする。代替的な実施形態では、定義された異常な波形をテンプレート(例えば、心室性頻脈の波形)の基礎として用いてもよい。未知の波形をそのようなテンプレートと比較することにより、特定タイプの異常な波形の分類のために定義されるルールに含まれる特定の条件項目の基礎を形成することができる。そのような実施形態では、テンプレートに対して十分な類似度を示す波形の判定の結果としてVTが検出され、それに続いて治療が送出される可能性がある。さらに、本明細書中に開示する実施形態は単一のテンプレートを使用するが、本発明の代替的な実施形態は、それぞれが特定された心調律を示し、特定された心調律の分類のために定義されるルールに含まれる条件項目の基礎を形成する複数のテンプレートを使用してもよい。
テンプレートの取得は、自動的にまたはユーザの監視下で行うことができる。テンプレートは、個体間の可変性およびEGM検知電極のタイプおよび場所の差によりEGM波形が変動することから、患者毎に取得されることが好ましい。テンプレートは、正常な洞調律の間に取得するか、または所望により記憶されている自発性SVTまたは他の特定された心調律のエピソードデータから得ることができる。EGM波形は、心室脱分極に限定されることが好ましい。心室脱分極に関連するEGMデータの一部を、概してGillberg特許に記載されているような各心室検知事象における形態ウィンドウを中心にして取り出すことができる。この実施形態では、ステップ465においてウェーブレット変換をEGMデータセグメントに対して行い、心室検知事象を「異常」または「正常」として分類し、ステップ470において対応するカウンタを更新する。
本発明の別の実施形態において、形態解析は、特定されていない調律におけるQRS幅を求め、このQRS幅を正常な洞調律に関連する正常なまたは予想QRS幅と比較することを含む。次にこのQRS幅を用いて、拍動を「正常」または「異常」な拍動として分類することができる。そのような実施形態において、SVT、VT、および洞頻脈の区別に関連する1つまたは複数のルールに含まれる1つまたは複数の条件項目は、正常または異常なQRS幅の判定に基づくものとすることができる。
本発明によって使用されるEGM幅を求めるための好ましい方法は概して、Mader他に発行された米国特許第5,312,441号(その全体を参照により本明細書中に援用する)に開示されている。R波の始点および終点の特定は、前の信号と所定量より大きくまたは小さく異なる一連の連続したデジタル化信号の発生によって達成することができる。R波の幅は、特定された始点と終点の間の間隔として定められる。それを超えると、比較的幅の狭い正常に伝播されたR波と比較的幅の広い異常に伝播されたR波とを区別する幅しきい値を事前に定義しておいてもよい。この実施形態では、ステップ465において現在検知されている心室事象のQRS幅を求め、幅しきい値と比較する。R波が「狭い」と判定された場合、ステップ470において「正常」な形態カウンタを増加させる。R波が「広い」と判定された場合、ステップ470において「異常」な形態カウンタを増加させる。
代替的な実施形態では、EGM特徴の形態または他の解析を行うための、正常に伝導されたQRS群を心室由来のQRS群と高い信頼性で区別する当該技術分野で既知である他の方法または将来開発される方法を本発明において首尾よく使用することができる。
間隔に関連する値、パターンに関連するカウント、および形態に関連するカウントを更新したら、図4の不整脈検出アルゴリズムが、ステップ500〜570によって表される本発明によるいくつかの優先順位付けしたルールを適用する準備が整う。一実施形態において、ステップ500〜570に含まれる、優先順位で並べたルールセットは以下を含む可能性がある。
VF+SVTルール
VT+SVTルール
1:1のVA(逆行伝導)を伴うVT/VFルール
AF/A粗動ルール
洞頻脈ルール
他の1:1のSVTルール
正常な形態ルール
VFルール−7219
FVTルール−7219
VTルール−7219
定義された基本規則の順守に加えて、調律を分類するために適用するルールは、Medtronic社の7219型の埋め込み可能ペースメーカ/カーディオバータ/ディフィブリレータにおいて使用される様々なレートおよび間隔に基づく認識基準も使用する。これらの基準は、上記で引用したOlsonに発行された米国特許第5,342,402号(その全体が参照により本明細書中に援用される)に詳述されている。プログラム可能な細動検出間隔(FDI)範囲および頻脈検出間隔(TDI)範囲は、細動または頻脈を示す検知事象間隔の範囲を示す。このような範囲に入る検知事象間隔はカウントされて、頻脈間隔および細動間隔のカウントを提供する。プログラム可能な検出すべき間隔数(NID)は、頻脈を検出するために必要な所与数の先行する事象間隔のうち発生している頻脈間隔の数を定義する。別個にプログラムされるNIDは、細動を検出するのに必要な連続する細動間隔数を定義する。頻脈および細動間隔検出基準に加えて、速い発症基準およびレート安定基準も定義することができ、頻脈が検出される前に満足されなければならない。さらに、頻脈および細動間隔の合計カウントを合計カウントしきい値と比較して、所定の基準に従い、細動または頻脈の検出に用いることができる。
速い心室性頻脈を遅い心室性頻脈および心室細動と区別することもできる。心室細動または心室性頻脈の仮診断に続いて、直前の間隔を検査して、仮検出が速い心室性頻脈の検出を示すように確認または修正されるべきかどうかを判定することができる。
7219型の不整脈検出方法論の全体が、本発明の開示する実施形態に保持されている。心室細動の検出基準、速い心室性頻脈、および本方法論による心室性頻脈は、不整脈の検出および分類に使用される最も優先順位の低いルールとして示される(上記のルール8、9、および10を参照)。
本発明の不整脈の検出および分類方式は、Gundersonに発行された米国特許第5,330,508号(その全体が参照により本明細書中に援用される)に開示されるように、R−R間隔の変動の測定値も使用する。
本発明によれば、起こり得る心室および上室性頻脈の発生を特定するように意図されたルールの運用とともに、マイクロプロセッサ224が、先行する一連のR−R間隔のうち遠方場R波により生じる検知心房事象を含む可能性が高いR−R間隔の数を記録する。Pカウント=2 であるR−R間隔の発生に応答して、そのR−R間隔のR−P間隔およびP−R間隔を調べて、遠方場R波が検知された証拠を探す。遠方場R波の検知が存在する可能性が高いことの判定プロセスに関する詳細は、上記で引用したOlsonに発行された米国特許第5,545,186号に記載されている。マイクロプロセッサ224は、先行する一連の間隔のうち、遠方場R波を含む可能性が高いR−R間隔の数を記録する。この数をしきい値と比較して、高い心房レートを有するように見える心調律が実際には遠方場R波を検知した結果として生じたものである可能性が高いかどうかを判定する。
さらに、心房細動または粗動および洞頻脈の発生を特定するように意図されたルールは、引用したOlsonに発行された米国特許第5,545,186号に開示されるように、測定したR−P間隔およびR−R間隔の共分散度に関する条件項目を含んでよい。Olson他に発行された米国特許第5,991,656号、およびGillberg他に発行された米国特許第5,755,736号(両特許の全体を参照により本明細書中に援用する)も参照されたい。
上記で最も優先順位の高いルールとして挙げたVF+SVTルールを、図4のステップ500において適用して、同時に起こるVFおよびSVTを検出する。上に挙げた優先順位が2番目のVT+SVTルールを、ステップ505において、同時に起こるVTおよびSVTを検出するために適用する。本発明によれば、これらのルールは両方とも、二重頻脈の検出に関連し、好ましくは二腔間隔およびEGM形態に関連する条件項目を含む。図5は、本発明の好ましい実施形態におけるこれらの二重頻脈ルールに含まれる条件項目を要約する。
図5に示すように、決定ステップ507における1番目の条件項目は、VTまたはVFを検出するためのNID基準を満足することを要する。決定ステップ509における2番目の条件項目は、R−R間隔の中央値がTDIよりも小さくSVT限界よりも大きいことを要する。SVT限界よりも小さいR−R間隔の中央値はSVT検出を除外し、二重頻脈ルールが満足されることを防ぐ。決定ステップ511における3番目の条件項目は、AFの証拠となるパターン基本規則を要する。決定ステップ513における4番目の条件項目は、AV解離の証拠を要する。AV解離が存在する可能性が高いかを判定する例示的な実施形態において、最新の8つのP−R間隔の平均を計算する。現在のP−R間隔と平均P−R間隔の間の距離の差の絶対値が所定量(例えば、40ミリ秒)よりも大きい場合、あるいは現在のR−R間隔にP事象が存在しない場合、個々の心室事象は以前の心房事象と解離しているものと判断する。この基準が最後の8回の心室事象のうち少なくとも4回について満たされた場合、ステップ513におけるAV解離の証拠に関する条件項目が満足される。上記で引用したOlson他に発行された米国特許第6,259,947号および米国特許第6,141,581号(その全体が参照により本明細書中に援用される)を参照する。
決定ステップ515における5番目の条件項目は、所与の数(M)のうち少なくとも所定数(N回)の心室事象が「異常な形態」を有するものとして判定されることを要する。数NおよびMはプログラム可能であってよく、好ましくは8回の拍動のうち約6〜8回の異常拍動である。異常形態は、ウェーブレット変換法またはQRS幅法あるいは他の適切な形態解析法のいずれかに対応する上述の方法に従って判定することができる。ステップ507〜515の基準が満たされた場合、ステップ507においてVTまたはVF用のNID基準のどちらが満足されたかに応じて、ステップ517に示されるように二重頻脈ルール(VF+SVTまたはVT+SVT)のうちの1つが満足される。二重頻脈ルールは最も優先順位の高いルールであるため、心室治療が送出される。これらの条件項目(ステップ507〜515)のうちいずれか1つでも満たされない場合、ステップ519に示すように、二重頻脈ルールは満足されない。
図4のステップ520において、本発明により設けられる新たなルールを適用して、1:1の逆行(心室から心房への)伝導を伴うVTまたはVFを上室性頻脈または洞頻脈と区別する。1:1のVAを伴うVT/VFルールに含まれる条件項目を図6に要約する。図6に示されるように、決定ステップ521における1番目の条件項目は、検出すべき間隔数(NID)の基準がVF、VTまたはVFとVTの合計間隔カウントについて満たされることを要する。決定ステップ522では、2番目の条件項目が、R−R間隔の中央値がTDIよりも低くSVT限界よりも高いことを要する。ステップ524における3番目の条件項目は、洞頻脈ルールまたは「他の1:1のSVT」ルールが満足されることを要する。これらのルールは、洞頻脈またはAV結節の再入性頻脈を特定することを対象とするレートおよびパターン基本規則に関連する条件項目を含む。これらのルールのうち1つが満足された場合、1:1レートが存在することが分かり、他のより優先順位の高いルールが満足されない場合、これらのルールはいずれも治療を抑止する。しかしながら、1:1の逆行伝導を伴うVTまたはVFが存在する場合、心室治療が送出されなければならない。間隔解析のみでは洞頻脈または1:1のSVTと区別することが困難なこの調律は、形態解析によって区別することができる。
したがって、ステップ526における4番目の条件項目は、所与の数(M)のうちの所定の最小数(N)の心室検知事象が異常な形態を有するものとして判定されることを要する。数NおよびMは、好ましくはプログラム可能であり、8回の拍動のうち約6、7または8回である。1:1のVAを伴うVT/VFルールのこの条件項目において用いられるNおよびMの値は、他のルールの形態に関連する条件項目において用いられる値と同じであっても違っていてもよい。
これらの条件項目(ステップ521〜526)の各々が満たされた場合、ステップ528に示すように、1:1のVAを伴うVT/VFルールが満足され、満たされているより優先順位の低い洞頻脈または他の1:1のSVTルールを覆し、VT治療が送出される。これらの条件項目(ステップ521〜526)のうちいずれか1つが満たされない場合、ステップ529に示すように、1:1のVAを伴うVT/VFルールは満足されない。
図4のステップ530において、AF/A粗動ルールを適用する。このルール、ならびにステップ540における洞頻脈ルールおよびステップ550における「他の」1:1のSVTルールは、既存のPR Logic(商標)アルゴリズムによって規定されるように実施することができる。AF/A粗動ルールは、1:1よりも大きい調律または通常の2:1の調律を要する(すなわち、Pカウントが少なくともいくつかのR−R間隔について1よりも大きいか、または全てのR−R間隔について常に2である)条件項目、不規則なR−R間隔またはAVが関連する証拠のある規則的なR−R間隔を要する条件項目、および遠方場R波の検知の証拠がないことを要する条件項目を含んでよい。洞頻脈ルールは、順行(心房から心室への)伝導を示すパターン基本規則が存在すること、および一定の遠方場R波の検知が存在する可能性が高いことを要する条件項目を含んでよい。「他の」1:1のSVTルールは、接合部の(junctional)P−Rパターンの証拠となるパターン基本規則に関連する条件項目を含み、AV結節の再入性頻脈または1:1の調律とともに生じる他のSVTを区別することを対象とする。
ステップ560において、本発明により設けられる、「正常な形態」ルールと呼ばれる新たなルールを適用する。このルールは、不整脈の検出に間隔に基づくアルゴリズムのみを用いる場合に問題のある他の上室性頻脈、例えば心拍数が突発的に開始する心房性頻脈またはP−Rパターンが交互に現れるAV結節の再入性頻脈を区別することを対象とする。このルールに含まれる条件項目を図7に要約する。
図7に示すように、1番目の条件項目は、ステップ562において、R−R間隔の中央値がP−P間隔の中央値以上であることを要する。決定ステップ564において、2番目の条件項目は、R−R間隔の中央値がTDIよりも小さくSVT限界よりも大きいことを要する。ステップ566において、3番目の条件項目は、所与の数(M)のうち少なくとも所定数(N)の心室検知事象が正常な形態を有することを要する。数NおよびMは、好ましくはプログラム可能であり、8回の拍動のうち約6、7または8回である。正常な形態のルールのこの条件項目において用いられるNおよびMの値は、他のルールの形態に関連する条件項目において用いられる値と同じであっても違っていてもよい。正常な形態は、上述のウェーブレット変換法またはQRS幅法に従って特定することができる。これらの条件項目(ステップ562〜565)が全て満たされた場合、ステップ568に示されるように、正常な形態ルールが満足される。図4のステップ580において判定されるように、このルールが満足された最も優先順位の高いルールである場合、心室性頻脈の治療は抑止される。これらの条件項目(ステップ562〜565)のいずれか1つが満たされない場合、ステップ569に示されるように正常な形態ルールは満足されない。
図4のステップ570の「ルールN」により、さらなるルールを適用することもでき、これは少なくとも、上に挙げたようなMedtronic社の7219型の検出基準に基づくVF、速いVTおよびVTルールを含むことが好ましい。ルールが1つも満足されない場合、アルゴリズムはステップ401に戻り、次に検知される心室事象を待つ。決定ステップ575において判定されるように、1つまたは複数のルールが満足される場合、ステップ580において満足されている最も優先順位の高いルールが選択され、ステップ590において調律を分類するために使用される。上記のように、この分類の結果として、心室のカーディオバージョンまたは除細動治療が抑止または送出される可能性がある。
図8は、正常な形態基準が満たされるとVT間隔カウンタをリセットするオプションを含む本発明の代替的な実施形態を示すフローチャートである。図8において、同一の番号を付したステップは、図4に示すステップに対応する。ステップ480は、優先順位付けしたルールを適用するステップ500〜570に対応する。ステップ590における調律の分類の結果、決定ステップ591において判定されるように心室治療が送出されない場合、不整脈検出アルゴリズムは、まず形態解析に基づく決定ステップ592においてVT調律が起こる可能性が非常に低いことを確認した後、ステップ595においてTDIに入る間隔の数を追跡するVTカウンタを任意選択でリセットすることができる。一実施形態において、最後の所定数の拍動中の全てまたは少なくとも所定数の拍動について正常な形態が確認されている場合、VTが起こる可能性は非常に低い。この決定ステップ592が肯定的である場合、ステップ401に戻って次の心室検知事象を待つ前にステップ595においてVTカウンタを任意選択でリセットすることができる。ステップ590における調律の分類の結果として治療が送出される場合、あるいはステップ592において正常な形態が確認されていない場合、VTカウンタのリセットステップ595を無視する。
図9は、本発明による埋め込み可能医療デバイスにおける心臓不整脈の検出を示すフローチャートである。図9に示すように、検知された各心室事象について、心房および心室のパターンおよびレートに関する情報を集める。例えばステップ300において、最大24のR−R間隔およびP:Rパターンを解析して、心室細動(VF)事象、心室性頻脈(VT)事象および速い心室性頻脈事象(FVT)である事象の回数を求める。次にステップ310において、集めた情報を解析して、心室レートのみの検出が満足されたかどうかを判定する。事象がVF/VT/FVT事象でない、すなわちステップ310においてNOである場合、本プロセスは、ステップ300に戻って次の心室事象に対応する情報を得る。しかしながら、事象がVF/VT/FVT事象である、すなわちステップ310においてYESである場合、ステップ320において、対応するRR間隔の中央値が所定の上室性頻脈限界(SVTLimit)よりも小さいかどうかに関して判定を行う。調律がVF/VT/FVTとして検出され、対応するRR間隔の中央値が所定の上室性頻脈限界よりも小さい場合、ステップ392において、その調律をVTまたはVF事象として分類し、適切な治療を適用する。
一方、調律がVF/VT/FVTとして検出され、対応するRR間隔の中央値が所定の上室性頻脈限界以上である場合、ステップ330において、上述のPR解離およびRR規則性のような二腔間隔のみに基づく基準を適用して、検出された調律が二重頻脈に対応するかどうかを判定する。本発明によれば、検出された調律が二重頻脈に対応するかどうかをステップ330において判定する際、その調律に対応する形態を、二腔間隔のみの二重頻脈基準だけでなく上述のEGM幅またはウェーブレット変換を用いて解析する。二腔間隔のみの二重頻脈に基づく基準が満たされる、すなわち調律は心房細動のように見えるが規則的なRR間隔を有する解離したPRであり、かつQRS形態が異常である場合、その調律を二重頻脈として分類し、ステップ392においてVT/VF治療を適用する。二腔間隔のみの二重頻脈に基づく基準が満たされ、かつ形態が異常でない場合、アルゴリズムはステップ340に進む。
ステップ340では、異常形態を用いて、洞頻脈やAVNRTのような1:1のSVTのPRパターンを示す調律である、1:1の逆行を伴うVTとして検出する。調律が、二腔間隔のルールのみでは拒絶される洞頻脈または他の1:1のSVTに関する二腔間隔のみのルールの基準を満足し、かつ調律の形態が異常である場合、1:1のVAを伴うVF/FVT/VTのルールが満足され、ステップ392においてVT/VF治療を送出する。一方で、調律が洞頻脈または他の1:1のSVTに関する二腔間隔のみのルールの基準を満足し、かつ形態が異常でない場合、あるいは(洞頻脈または他の1:1のSVTに関する)二腔間隔のみのルールがいずれも満足されない場合、二腔間隔のみのSVT拒絶ルール350、360および370を適用する。
二腔間隔のみのSVT拒絶ルール350、360および370が満足されない、すなわち調律が心房細動、心房粗動、洞頻脈、または別の1:1のSVTでないと判定された場合、ステップ380において、その事象に関連する正常な形態があるかどうかについての判定を行う。その事象に関連する形態が異常である場合、ステップ392において、調律をVTまたはVFとして分類し、適切な治療を適用する。しかしながら、その事象に関連する形態が正常である場合、治療を抑止し、プロセスは戻って次の心室事象に対応する情報を得る。
図10は、本発明による埋め込み可能医療デバイスにおける心臓不整脈の検出を示すフローチャートである。図10に示す本発明による心臓不整脈の検出が図9を参照して上述した検出プロセスと異なるのは、本発明の代替的な実施形態では、ステップ310において、事象がVF/VT/FVT事象でないと判定され、二腔間隔のみのSVT拒絶ルール350、360および370のうちの1つが満足される場合、またはステップ380において事象に関連する形態が正常である場合に、ステップ390においてVTカウンタをゼロにリセットするという点のみである。
図11は、本発明による埋め込み可能医療デバイスにおける心臓不整脈の検出を示すフローチャートである。図11に示す本発明による心臓不整脈の検出が図9を参照して上述した検出プロセスと異なるのは、二腔間隔のみのSVT拒絶ルール350、360および370が満足されない、すなわち事象が心房細動、心房粗動、洞頻脈、または別の1:1SVTでないと判断された場合に、ステップ380において、調律に関連する正常な形態があるかどうか、およびRR間隔が事象のPP間隔以上であるかどうかについて判定を行うという点のみである。調律に関連する正常な形態があり、かつRR間隔が事象に関連するPP間隔以上である、すなわちステップ380においてYESである場合、治療は抑止され、プロセスはステップ300に戻って次の心室事象に対応する情報を得る。調律に関連する形態が異常であり、かつRR間隔が事象に関連するPP間隔よりも小さい、すなわちステップ380においてNOである場合、ステップ392においてVT/VF治療を適用する。このようにステップ380において、治療を拒絶するには、二腔間隔のみのSVTルール、すなわちステップ350、360および370が満足されるのに加えて、心房レートが心室レートより大きくなければならず、かつ事象に関連する正常な形態がなければならない。
本発明によれば、図9および図10のステップ330、340および380において行われる形態検出は、上述のように、事象に関連するEGM幅またはウェーブレット変換を用いて行われることが理解される。また上記において、調律の形態が「正常」または「異常」であるという記載が意味するところは、「正常」な形態は調律が正常な洞調律に略等しい形態を有するものであり、「異常」な形態は調律が正常な洞調律に略等しくない形態を有するものであるということも理解される。
またデバイスは、ルール330、340および380が任意の所望の組み合わせでオンまたはオフにプログラムされるようにプログラムされてもよいことも理解される。
図9のフローチャートにおいて、ステップ300は、最大24のR−R間隔およびP:Rパターンを解析する。次に、パス304は、RR間隔によるVF/VT/FVT検出の判定を行うステップ310につながる。検出がない場合、パス312がVTカウンタをゼロにリセットするステップ390に送られる。ステップ310においてYESである場合、パス314はステップ320につながり、論理が、R−Rの中央値がSVTlimitsよりも小さいかどうかを判定する。YESである場合、パス326がVT/VF治療392につながる。ステップ320の答えがNOである場合、パス324が二重頻脈ステップ330につながる。このステップにおいて、二重頻脈(すなわち二腔頻脈)が存在し、6、7、または8つの幅の広い拍動がある場合、パス336がVT/VF治療392につながる。ステップ330がNOの判定となる場合、パス334がステップ340につながる。このステップでは、1:1のVAとともにVF、VT、またはFVTが存在するかどうかが判定され、6、7、または8の幅の広い拍動がある場合、パス346が再びVTまたはVF治療392につながる。従来のステップ340がNO判定である場合、パス444がステップ350につながる。心房細動/粗動ステップ350は、いずれかの活動の存在を判定し、その存在が検出されると、パス356がVTカウンタをゼロにリセットするステップ390につながる。したがって、ステップ350が否定である場合、パス354がステップ360の洞頻脈判定につながる。YESである場合、パス366はVTカウンタをゼロにリセットするステップ390につながり、NOである場合、パス364はステップ370につながる。このステップ370では、他の1:1のSVTが存在する可能性があるかどうかが判定され、YESである場合、パス376はVTカウンタをゼロにするステップ390につながる。ステップ370における判定が否定である場合、パス374はステップ380につながり、調律が8回のうちx回よりも多い幅の狭い拍動を有するかどうかが判定される。このxの値は6であることが好ましい。YESである場合、パス382がVTカウンタをゼロにリセットするステップ390につながる。NOである場合、パス384がVTまたはVF治療392につながる。したがってこのアルゴリズムは、規定の条件下で感度および特定性を上げるように設計される。
二腔ウェーブレット検出アルゴリズムの設計は、PR Logicとウェーブレットテンプレートマッチングによる形態アルゴリズムの組み合わせである。特徴の設計哲学は、例えばPR Logicでは区別が困難である場合にウェーブレットアルゴリズムを適用して、既存(PR Logic)のアルゴリズムの特定性を高めることである。これらの改良は、長いPRまたは間欠的な遠方場R波(FFRW)、速く伝導されるAFおよび他の1:1の調律(略同時のPおよびR)を伴う洞頻脈/心房性頻脈の検出に関する。
本明細書中では、二腔ウェーブレット検出アルゴリズムとも呼ぶ組み合わせたアルゴリズムは、間隔が問題のある調律のうちの1つに似ている場合に単腔ウェーブレットアルゴリズムを適用することによって問題のある不整脈に対処するように設計される。これらの場合において、ウェーブレットアルゴリズムは、適切な場合にPR Logicの決定を覆すことができる。
図11を参照すると、ブロックまたはステップ330、340および380は、ウェーブレットアルゴリズムのルールに関し、残りのステップはこれまでのPR Logicに関連するルールに関する。ブロック330、340、および380は、ファームウェアにおいて別個にON/OFFとしてプログラムされてもよいことに留意する。このプログラム可能な特徴は、図9のステップ330、340、および380にも当てはまる。
図11では、AFの存在下でVFを検出するために、ステップ330に示すPR LogicのVF+SVT二重頻脈ルールを作成した。これらの二重頻脈が発生すると、心房レートは心室レートよりも速くなり、AF証拠カウンタが満足される可能性がある。間隔のみの検出は、AFをVF+AFと区別する際には、どちらの調律も通常は心室内で不規則であるため、あまり役に立たない。PR Logicにおいて用いられる基準はAV解離であり、これが満足された場合その調律はVF+AFであり、満足されない場合その調律はAFである。AFが心室に速く伝導されると、AV結節を通じた伝導が不規則になり、AV解離を生じ、結果として不適切に二重頻脈として検出されることがよく起こる。新たな二重頻脈(VF+SVT)ルールは検出のために、PR Logic基準に加えて形態が洞と異なることを要する。形態基準は、オフの隠しプログラムとする(hidden programmed OFF)こともできるが、AF/AT拒絶とウェーブレット拒絶の両方がオンである場合は通常オンである。したがって、ステップ330のルール記述は以下を含む。

現在のPR Logic VF+SVT(VF+SVTを介したFVT):(VFカウント、SVT限界、AF証拠、AV解離)
AND
最後の8回の拍動のうちの少なくともN回が異常である(Nは単腔ウェーブレットについて1〜8、公称は6に「隠し」プログラム可能)
AND
現在のRR間隔が頻脈ゾーンにある。

別の実施形態では、AFの存在下でVTを検出するために、PR Logic VT+SVT二重頻脈ルールを作成した。これらの二重頻脈が発生すると、心房レートは心室レートよりも速くなり、AF証拠カウンタが満足される可能性がある。VTゾーンにおける間隔のみの検出は、AFとVT+AFの間の心室間隔の規則性に差があるため、VFゾーンにおける検出よりも良好な区別を行う。しかしながら、VT+AFルールによる検出が不適切である場合が依然としてある。新たな二重頻脈(VT+SVT)ルールは、検出のために、PR Logic基準に加えて形態が洞と異なることを要する。上記のように、形態基準はオフの隠しプログラムとすることもできるが、AF/AT拒絶とウェーブレット拒絶の両方がオンである場合は通常オンである。この実施形態のステップ330のルール記述は以下を含む。

現在のPR Logic VT+SVT:(VTカウント、SVT限界、AF証拠、AV解離、RR規則性)
AND
最後の8回の拍動のうちの少なくともN回が異常である(Nは1〜8に「隠し」プログラム可能、BUT VF+SVTについて同じ)
AND
現在のRR間隔が頻脈ゾーンにある。

ステップ340は、間隔のみに基づく場合は洞頻脈やAVNRTと完全に区別することができない1:1の逆行伝導を伴うVTの問題に対処するルールを有する論理ステップを示す。このルールは、他の二重頻脈ルールと略同じ目的を果たす。すなわち、間隔データのみでは調律がVTであるかSVTであるか曖昧であるため、調律が本当にVTであるという十分な証拠がある場合は、SVTルール(この場合は洞頻脈または他の1:1のルール)を覆す。1:1のVAを伴うVTルール記述は以下を含む。

任意の検出すべき間隔数(NID)の基準が満たされる(VF NID、VT NID、CC NID)
AND
新たなSTまたは他の1:1のSVTルールが満足される(RRの中央値≧SVT限界)
AND
最後の8回の拍動のうちの少なくともN回が異常である(Nは1〜8に「隠し」プログラム可能、BUT VF+SVTについて同じ)
AND
現在のRR間隔が頻脈ゾーンにある。

ステップ380は、正常な形態および少なくとも1:1のA:Vを伴う明確でないSVTの拒絶を行うものである。このルールは形態拒絶ルールを変更したものである。なおこれは、図中の新たなまたは変更したDCウェーブレットルールのなかで唯一の拒絶ルールである。PR Logicとウェーブレットの両方を使用可能にした場合、このルールは、PR Logicが特定のSVT(AF/AT、STまたは他の1:1)を特定できなかった後でのみテストされる。したがって、PR LogicのみでVT/VFは検出される。PR Logicとウェーブレットを組み合わせることにより、明確でないSVT(またはPR Logicをだました特異的なSVT)を形態に基づいて、ただしPR Logicの決定を覆して検出するのに十分な証拠がある場合にのみ拒絶することができる。明確でないSVTの拒絶ルールは以下を含む。

SVTmin≦RR中央値<TDI
AND
RR中央値≧0.9375×PP中央値
AND
最後の8回の拍動のうちの少なくともM回が正常である(Mは1〜8から、公称3に「隠し」プログラム可能。このパラメータは、VF+SVTのような検出ルールに用いるパラメータとは異なる)

上記の条件が満たされると、
「正常な形態」のSVTルールを該当状態にする(fire)、固着性(sticky)カウントを設定、VT検出を抑止(VTカウンタのリセットは行わない)
なお第2基準は、RRレートがPPレートよりも速くない場合にのみ形態の適用に読み替えられるべきである。PPレートがRRレート以上である場合、形態を適用する。因数0.9375は、中央値が各拍動で完全には同じでないが、RRレートは、明らかにPPレートよりも大きいAVNRTのような1:1の調律の場合に対処する。
なお第3基準は、検出基準ではなく拒絶基準であるため、異常な拍動の代わりに正常な拍動のカウントを用いる。通常これは単腔ウェーブレットアルゴリズムについて3に設定されるべきである。
したがって、二腔間隔解析とEGM形態解析を組み合わせたアルゴリズムに従って、心調律を分類する方法および装置を説明してきた。本明細書では、好ましい実施形態の詳細な説明を記載してきたが、他のタイプの調律を特定するためのルールセットを含むか、または本明細書に記載した特定の条件項目以外で、心調律を分類するための優先順位付けしたルールセットにおいて形態に関連する条件項目とレートまたは間隔に関連する条件項目とを含む条件項目を含む代替的な実施形態を考えることができる。したがって、本明細書中に提示した詳細な実施形態は添付の特許請求の範囲に関して、例示であって限定ではないことを意図する。
本発明による不整脈の検出および処置方法を実施する埋め込み可能医療デバイスの略図である。 本発明を有益に実施することができる埋め込み可能医療デバイスの機能ブロック図である。 図3は、本発明による不整脈検出方法のフローチャートである。 図4は、図3の方法に含まれる、不整脈を検出および分類するための優先順位付けしたルールに基づく方式において事象間隔と形態に関連する条件項目とを組み合わせるさらに詳細なステップを示すフローチャートである。 図5は、本発明の一実施形態による二重頻脈ルールのフローチャートである。 図6は、本発明の一実施形態による1:1のVAを伴うVT/VFルールのフローチャートである。 図7は、本発明の一実施形態による正常な形態ルールのフローチャートである。 図8は、本発明の代替的な実施形態を示すフローチャートである。 図9は、本発明による埋め込み可能医療デバイスにおける心臓不整脈の検出を例示するフローチャートである。 図10は、本発明による埋め込み可能医療デバイスにおける心臓不整脈の検出を例示するフローチャートである。 図11は、本発明による埋め込み可能医療デバイスにおける心臓不整脈の検出を例示するフローチャートである。

Claims (9)

  1. 心臓事象を検知する手段と、
    R−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップを適用して、前記検知した心臓事象に応じて心調律を判定する手段と、
    前記心調律が二重頻脈に対応するかどうかを判定するために、前記心調律が二重頻脈に対応するかどうかを判定するR−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップと前記心調律のEGM形態解析の双方を利用する手段であって、前記心調律は、前記心調律が二重頻脈に対応するかどうかを判定する前記R−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップのうちの1つが満足されず、かつ前記心調律が洞調律に対応する形態を有することに応答して、二重頻脈に対応しないことが判定される、前記利用する手段と、
    前記利用する手段に応答して治療を送出する手段と、
    を備え
    SVTを除外するステップに対応するR−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップが満足されないことに応答して、前記利用する手段が、心調律が、洞調律に対応する形態を有するか否かを判定し、
    心調律が、洞調律に対応しない形態を有することに応答して、前記治療を送出する手段によって、治療が送出され、
    心調律が、洞調律に対応する形態を有することに応答して、前記送出する手段によって、治療が抑止される
    ことを特徴とし、
    前記デバイスが、更に、
    VTカウントを生成する手段を有し、
    前記心調律が、洞調律に対応する形態を有することに応答して前記送出手段によって治療が抑止されることに応答して、前記VTカウントを生成する手段が、前記VTカウントをリセットする、
    ことを特徴とする埋め込み可能医療デバイス。
  2. 前記形態に基づく検討は、前記心調律に対応するEGM幅および前記心調律に対応するウェーブレット変換のうちの1つに対応することを特徴とする、請求項1に記載の埋め込み可能医療デバイス。
  3. 前記利用する手段は、洞頻脈または洞調律以外の1:1のSVTに関するR−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップと前記心調律のEGM形態解析との双方を利用して、1:1のVAを伴うVF/FVT/VTが満足されるかどうかを判定し、該1:1のVAを伴うVF/FVT/VTは、心調律が洞頻脈または洞調律以外の1:1のSVTに関する前記R−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップを満足し、かつ前記心調律が洞調律に対応しない形態を有することに応答して満足されることを特徴とする、請求項1に記載の埋め込み可能医療デバイス。
  4. 前記利用する手段は、洞頻脈または洞調律以外の1:1のSVTに関するR−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップと前記心調律のEGM形態解析の双方を利用して、1:1のVAを伴うVF/FVT/VTが満足されるかどうかを判定し、該1:1のVAを伴うVF/FVT/VTは、前記心調律のうちの1つが洞頻脈または洞調律以外の1:1のSVTに関する前記R−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップを満足し、かつ前記心調律が洞調律に対応する形態を有し、かつ前記心調律が洞頻脈および洞調律以外の1:1のSVTのうちの1つに関する前記R−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップを満足しないことに応答して満足されないことを特徴とする、請求項1に記載の埋め込み可能医療デバイス。
  5. SVTを除外するステップに対応するR−R間隔及びR−P間隔を含む二腔間隔解析のみを用いるステップが満足されないことに応答して、前記利用する手段は、前記心調律が洞調律に対応する形態を有するかどうか、及び、RR間隔がPP間隔より大きいか又は等しいかを判定し、
    前記心調律が洞調律に対応しない形態を有し、且つ、RR間隔が、PP間隔より大きくなく且つ等しくないことに応答して前記送出手段によって治療が送出されることを特徴とする、
    請求項1に記載の埋め込み可能医療デバイス。
  6. 前記心調律が洞調律に対応する形態を有し、RR間隔が、PP間隔より大きいか又は等しいことに応答して前記送出手段によって治療が抑止されることを特徴とする、請求項に記載の埋め込み可能医療デバイス。
  7. 前記VTカウントを生成する手段は、前記心調律が洞調律に対応する形態を有すること、及び、RR間隔がPP間隔より大きいか又は等しいこと、に応答して前記送出手段によって前記治療が抑止されることに応答して前記VTカウントをリセットすることをさらに特徴とする、請求項に記載の埋め込み可能医療デバイス。
  8. 前記組み合わせ手段が、第2の所定の数の拍動のうちの第1の所定の数の拍動が、幅の広い拍動であることに応答して、心調律のEGM形態解析が洞調律に対応しないことを判定することを特徴とする、請求項1に記載の埋め込み可能医療デバイスであって、
    前記幅の広い拍動が、事前に定義された、比較的幅の狭い正常に伝播されたR波と比較的幅の広い異常に伝播されたR波とを区別する幅しきい値よりも広い幅の拍動である、
    医療デバイス。
  9. 前記第1の所定数は、6、7および8のうちの1つであり、前記第2の所定数は8である、請求項に記載の埋め込み可能医療デバイス。
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