JP4321883B2 - Method for producing high-quality anionic surfactant powder - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高品質アニオン活性剤粉粒体の製造方法に関する。さらに詳しくは、例えば、衣料用洗剤、台所用洗剤、歯磨用発泡剤、粉末シャンプー、乳化重合用乳化剤、医薬/化粧品乳化剤などに好適に使用しうる高品質アニオン活性剤粉粒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アニオン活性剤の粉末は、他の界面活性剤またはビルダーと混合することにより、衣料用洗剤、台所用洗剤などをはじめ、歯磨き用発泡剤、粉末シャンプー、洗浄剤などに使用されている。
【0003】
従来、アニオン活性剤の粉末または粒状物を製造する方法としては、粘度を考慮して、水分含有量60〜70重量%の低濃度スラリーを噴霧乾燥させる方法(特開昭55−69698号公報、特開昭53−39307号公報)、低濃度スラリーを回転薄膜式蒸発装置内にフラッシュ導入して濃縮する方法(特開昭51−41675号公報)、アルキル硫酸塩のスラリーの粘度の極小値を利用して固形分濃度60〜80重量%の高濃度スラリーを噴霧乾燥させる方法(特開昭54−106428号公報)、水分含有量20〜35重量%の高濃度洗剤ペースト原料を真空薄膜乾燥させる方法(特開平2−222498号公報)などが知られている。
【0004】
しかしながら、特開昭55−69698号公報および特開昭53−39307号公報に記載の方法には、噴霧乾燥工程を有するため、大規模な乾燥装置と多大な乾燥エネルギーを要するという欠点がある。
【0005】
特開昭51−41675号公報に記載の方法では、大規模な乾燥装置が必要ではないものの、多大な乾燥エネルギーを必要とし、しかも濃縮化が可能ではあるが粉粒化が困難であるという欠点がある。
【0006】
特開昭54−106408号公報に記載の方法では、高濃度スラリーを使用するため、多大なエネルギーが必要ではないものの、大規模な乾燥装置が必要であり、また前工程の硫酸化反応による未反応アルコールなどの不純物が製品に残存するという欠点がある。
【0007】
特開平2−222498号公報に記載の方法では、薄膜乾燥を用いた高密度洗剤用ペースト原料の連続乾燥方法が提案されているが、アニオン活性剤そのものの粉粒化方法については、充分に技術的な解決がなされていない。
【0008】
そこで、前記従来技術に鑑みて、乾燥負荷が低く、乾燥装置の規模も小さく、かつ不純物濃度の低いアニオン活性剤粉粒体の製造方法が提案されている(特開平5−331496号公報)。
【0009】
前記製造方法によれば、確かに、乾燥装置の規模が小さく、しかも乾燥負荷が低く、また低温で短時間で乾燥させるため、熱劣化が少なく、色相が良好であり、乾燥時に、不活性ガスを供給することにより、未反応アルコールを低減させることができるという利点があるが、未反応アルコールの含有量がより一層少ない製造方法の確立が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、乾燥製品の品質劣化を引き起こすことがなく、しかも未反応アルコールの含有量が少ない製品を安定に製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
(1) アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーを回転薄膜蒸発機により乾燥させてアニオン活性剤粉粒体を製造するに際し、アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーに無機塩を添加したのち、水分濃度が0.6重量%以下となるように、前記アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーを乾燥させることを特徴とする高品質アニオン活性剤粉粒体の製造方法、ならびに
(2) 無機塩が次亜塩素酸ナトリウムである前記(1)記載の高品質アニオン活性剤粉粒体の製造方法
に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の製法方法によれば、アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーを乾燥させてアニオン活性剤粉粒体を製造するに際し、水分濃度が1重量%未満となるように、前記アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーを乾燥させることにより、高品質アニオン活性剤粉粒体を製造することができる。
【0013】
本発明に用いられるアニオン活性剤水溶液の固形分濃度は、操作性を高める観点から、40重量%以下であることが好ましく、またあまりにもその濃度が低い場合には、乾燥負荷が大きくなるので、20重量%以上とすることが好ましい。
【0014】
また、前記アニオン活性剤水スラリーの固形分濃度は、ゲル化状態になって作業性が低下することを防止するために、60〜80重量%、好ましくは65〜75重量%とすることが望ましい。前記固形分濃度を有するアニオン活性剤水スラリーを製造する方法としては、例えば、固形分濃度40重量%以下の水スラリーを予備濃縮させることにより、60〜80重量%に調整する方法、水スラリーの粘度極小値を利用して固形分濃度の高いスラリーを直接製造する方法などがあげられるが、本発明はかかる水スラリーの製造方法によって限定されるものではない。
【0015】
前記アニオン活性剤としては、炭素数8〜18、好ましくは10〜16の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基またはアルケニル基を有するアルキル硫酸塩、および炭素数8〜18、好ましくは10〜16の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基を有し、かつ酸化エチレンまたは酸化プロピレンの平均付加モル数が0.5以上、好ましくは1〜8であるポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の硫酸塩を使用することができる。
【0016】
前記アニオン活性剤の代表例としては、例えば、一般式(I):
1 −OSO3 1 (I)
(式中、R1 は直鎖または分岐鎖状の炭素数8〜18のアルキル基またはアルケニル基、M1 はアルカリ金属原子またはアルカノール置換もしくは無置換のアンモニム基を示す)で表わされるアルキル硫酸塩、一般式(II):
2 O−(Cn 2nO)m SO3 2 (II)
(式中、R2 は直鎖または分岐鎖状の炭素数8〜18のアルキル基またはアルケニル基、M2 はアルカリ金属原子またはアルカノール置換もしくは無置換のアンモニム塩、nは2または3、mは平均付加モル数であり0.5〜10を示す)で表わされるポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩などがあげられる。これらのアニオン活性剤は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアルカノールアミン塩であるが、アルカリ金属塩であることが好ましく、ナトリウム塩であることがさらに好ましい。前記アルキル硫酸塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテル塩は、例えば、高級アルコールまたは高級アルコールを酸化エチレン、酸化プロピレンなどの酸化アルキレン化合物で付加させ、得られた付加物を硫酸化させることによって得られる。なお、硫酸化反応時には、20重量%以下、好ましくは10重量%以下の範囲内で未反応物が存在していてもよい。
【0017】
また、本発明においては、必要により、アニオン活性剤以外にも、その他の添加剤をアニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーに添加することができる。
【0018】
前記添加剤としては、例えば、ケイ酸塩、炭酸塩、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウム、セスキ炭酸マグネシウムなどのセスキ炭酸塩などのアルカリ化剤、クエン酸塩、ゼオライトなどの2価金属イオン捕捉剤、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースなどの再汚染防止剤、その他ケーキング防止剤、酸化防止剤などの添加剤を本発明の目的が阻害されない範囲内で用いることができる。
【0019】
また、本発明においては、前記アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーには、無機塩を配合することができる。
【0020】
前記無機塩の代表例としては、例えば、塩化ナトリウム、芒硝などがあげられる。これらの無機塩は、そのままの状態で添加してもよいが、反応によって副生させてもよい。その一例として、例えば、乾燥原料の色相改善の目的で、NaClO(次亜塩素酸ナトリウム)を添加した場合には、NaCl(塩化ナトリウム)が副生する。このように次亜塩素酸ナトリウムを添加し、塩化ナトリウムを無機塩として副生させる方法は、脱色も兼ねるので、本発明において好ましい方法である。
【0021】
前記無機塩の添加量は、特に限定がないが、本発明の目的が阻害されない範囲内であることが好ましい。通常、前記無機塩の添加量は、アニオン活性剤の有効成分100重量部に対して10重量部以下、好ましくは2重量部であることが、アニオン活性剤の固形分量を高く保つ点で望ましい。
【0022】
前記アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーの乾燥に際しては、噴霧乾燥装置、回転薄膜蒸発機などの乾燥機を用いることができる。これらの乾燥機のなかでは、設備面およびエネルギー面から、回転薄膜蒸発機が好ましい。
【0023】
前記回転薄膜蒸発機としては、通常の機種、例えば、化学装置百科辞典編集委員会編「化学装置百科辞典」((株)化学工業社、1971年、103〜104頁)に記載されている蒸発機などがあげられる。前記回転薄膜蒸発機の中では、回転ブレード付遠心薄膜蒸発機は、回転翼の遠心力により、アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーの薄膜を形成させることができるので、好適に使用することができるものである。また、本発明においては、最終製品が粉粒体であり、重力によって容易に排出させることができるようにするために、例えば、縦型の回転薄膜蒸発機を用いることが望ましい。このような縦型の回転薄膜蒸発機の商業的に入手可能な機種としては、例えば、コントロ、セブコン((株)日立製作所、商品名)、エバオレーター、ハイエバレーター((株)桜製作所、商品名)、ルーワ薄膜蒸発器(ルーワ社(スイス)、商品名)、ワイプトフィルムエバポレーター(神鋼バンテック(株)、商品名)などがあげられる。
【0024】
次に、前記乾燥機として、例えば、回転薄膜蒸発機を用いる場合について説明する。
【0025】
まず、前記回転薄膜蒸発機内に、アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーを添加する。
【0026】
この時、前記アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーの温度は、粘度が高くなって操作性が低下しないようにするために、50℃以上、好ましくは60℃以上とすることが望ましく、またアニオン活性剤の分解が起こらないようにするために、140℃以下、好ましくは100℃以下とすることが望ましい。
【0027】
また、本発明においては、乾燥効率を高めるという観点から、前記回転薄膜蒸発機の伝熱内壁面を適宜加熱することが望ましい。例えば、加熱ジャケットなどに加熱蒸気または温水を導入することにより、伝熱内壁面を加熱することが好ましい。かかる伝熱内壁面の加熱温度は、乾燥効率を高めるという観点から、70℃以上、好ましくは80℃以上とすることが望ましく、また、アニオン活性剤の分解や色調変化の発生を防ぐという観点から、140℃以下、好ましくは120℃以下とすることが望ましい。
【0028】
前記伝熱内壁温度は、該内壁面の裏側に温度計を接触させることによって測定することができる。
【0029】
回転薄膜蒸発機の回転ブレードの回転数は、乾燥効率を高めるという観点から、回転ブレードの先端周速として5m/s以上、好ましくは10m/s以上であることが望ましい。
【0030】
回転薄膜蒸発機内の圧力は、乾燥効率を高めるという観点から、200Torr以下、好ましくは50〜100Torrであることが望ましい。
【0031】
なお、本発明においては、スラリーの供給速度は、アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーの乾燥状態に応じて適宜調整すればよいが、乾燥効率を高めるという観点から、50kg/m2 ・hr以下とすることが好ましく、また製造効率を高めるという観点から、10kg/m2 ・hr以上とすることが好ましい。
【0032】
また、本発明においては、前記回転薄膜蒸発機の圧力に加えて、粉粒化の際に、回転薄膜蒸発機内部のアニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーに、空気、不活性気体や水蒸気などの気体を吹き込み、アニオン活性剤中の未反応アルコールなどの不純物を低減させ、臭気の少ない高品質アニオン活性剤粉粒体を得ることができる。即ち、前記回転薄膜蒸発機内部のアニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーに、空気、不活性気体、水蒸気などの気体を導入すると、アニオン活性剤中の未反応アルコール、副生成物の分圧の降下作用により、アニオン活性剤中の未反応アルコールおよび副生成物の蒸発が促進され、それらの含有量を低減させることができる。前記不活性気体としては、アニオン活性剤と反応性を有しないものであればいずれあってもよく、例えば、ヘリウム、窒素、アルゴン、炭酸ガスなどがあげられる。これらのなかでは、窒素および炭酸ガスを好適に使用することができる。
【0033】
回転薄膜蒸発機内部のアニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーに、空気、不活性気体や水蒸気などの気体を吹き込む量は、前記アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーの仕込み量などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、前記アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリー100重量部あたり、不純物を効果的に除去し、かつ生産効率を高めるという観点から、10〜200重量部程度であることが好ましい。
【0034】
かくして、アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーを、水分濃度が1重量%未満となるように乾燥させた場合には、未反応アルコールの含有量が極めて少ない、高品質アニオン活性剤粉粒体を収得することができる。なお、本発明においては、前記水分濃度は、1重量%未満とされるが、0.8重量%以下であることがより好ましく、0.5重量%以下であることがさらに好ましい。
【0035】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例1は参考例である。
【0036】
実施例1
炭素数8〜18のアルキル硫酸ナトリウム塩(平均分子量298.3)の濃度が72重量%であるアニオン活性剤水スラリーを、伝熱面積0.3m2 を有する回転薄膜蒸発機((株)日立製作所製、商品名:縦形型セブコン)を用いて粉粒化させた。この時、蒸発機の伝熱内壁温度は110℃、真空度は70Torr、攪拌ブレードの回転数900rpm(先端周速7.3m/s)とした。
【0037】
また、原料スラリーは、70℃の温度にて5kg/hr(17kg/m2 ・hr)の速度で供給した。
【0038】
その結果、乾燥品中の水分含量は0.5重量%となり、未反応アルコール含量は0.5重量%となった。
【0039】
実施例2
実施例1において、乾燥させている間に、蒸発機の下部から、水蒸気を5kg/hrの速度で供給した以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
【0040】
その結果、乾燥品中の未反応アルコール含量を0.3重量%にまで低減させることができた。
【0041】
実施例3
炭素数8〜18のアルキル硫酸ナトリウム塩のスラリーに有効量6重量%のNaClOを該炭素数8〜18のアルキル硫酸ナトリウム塩のスラリー100重量部あたり0.5重量部の割合で添加することによって脱色させたアニオン活性剤水スラリーを、13kg/hrで供給した以外は、実施例1と同様の操作を行ない、乾燥させた。
【0042】
その結果、乾燥品中の水分含量は0.6重量%となり、未反応アルコール含量は0.6重量%となった。
【0043】
比較例1
実施例1において、アニオン活性剤水スラリーの供給量を13kg/hrとした以外は、実施例1と同様の操作を行ない、乾燥品中の水分を1.8重量%としたところ、未反応アルコール含量は2.5重量%であった。
【0044】
以上の実施例1〜3および比較例1の結果を表1に示す。
【0045】
【表1】

Figure 0004321883
【0046】
表1に示された結果から、実施例1〜3の方法によれば、水分濃度が1重量%未満となるように乾燥されていることにより、未反応アルコールの含有率が極めて低い、高品質のアニオン活性剤粉粒体を得ることができることがわかる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、未反応アルコール含有量が少ない、高品質を有するアニオン活性剤粉粒体を安定に製造することができるという効果が奏される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a high-quality anionic surfactant powder. More specifically, for example, the present invention relates to a method for producing a high-quality anionic surfactant powder that can be suitably used for clothes detergent, kitchen detergent, dentifrice foaming agent, powder shampoo, emulsion polymerization emulsifier, pharmaceutical / cosmetic emulsifier and the like. .
[0002]
[Prior art]
Anionic surfactant powders are used in clothes detergents, kitchen detergents, toothpaste foaming agents, powder shampoos, detergents, and the like by mixing with other surfactants or builders.
[0003]
Conventionally, as a method for producing an anionic active agent powder or granular material, a method of spray-drying a low-concentration slurry having a water content of 60 to 70% by weight in consideration of the viscosity (Japanese Patent Laid-Open No. 55-69698, JP-A-53-39307), a method of concentrating a low-concentration slurry by flash introduction into a rotary thin film evaporator (JP-A-51-41675), and determining the minimum viscosity of the alkyl sulfate slurry. A method of spraying and drying a high-concentration slurry having a solid content concentration of 60 to 80% by weight (Japanese Patent Laid-Open No. 54-106428), and a high-concentration detergent paste raw material having a water content of 20 to 35% by weight are vacuum thin-film dried. A method (JP-A-2-222498) is known.
[0004]
However, the methods described in JP-A-55-69698 and JP-A-53-39307 have a drawback of requiring a large-scale drying apparatus and a large amount of drying energy because they have a spray drying process.
[0005]
The method described in JP-A-51-41675 does not require a large-scale drying apparatus, but requires a large amount of drying energy, and can be concentrated but is difficult to be granulated. There is.
[0006]
In the method described in JP-A-54-106408, a high-concentration slurry is used, so that a large amount of energy is not necessary, but a large-scale drying apparatus is necessary, and unprecedented sulfation reaction is not performed. There is a drawback that impurities such as reactive alcohol remain in the product.
[0007]
In the method described in JP-A-2-222498, a continuous drying method for a paste raw material for high-density detergent using thin film drying has been proposed. Solution has not been made.
[0008]
In view of the above prior art, a method for producing an anionic activator granule having a low drying load, a small drying apparatus, and a low impurity concentration has been proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 5-33196).
[0009]
According to the manufacturing method, the drying apparatus is small in scale, has a low drying load, and is dried at a low temperature in a short time, so that there is little thermal deterioration, a good hue, and an inert gas during drying. Although there is an advantage that unreacted alcohol can be reduced by supplying, it is desired to establish a production method in which the content of unreacted alcohol is further reduced.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above prior art, and provides a production method capable of stably producing a product that does not cause quality deterioration of a dry product and has a low content of unreacted alcohol. For the purpose.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
That is, the gist of the present invention is as follows.
(1) When an anion activator aqueous slurry or an anion activator water slurry is dried by a rotating thin film evaporator to produce an anion activator powder, an inorganic salt is added to the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry. And a method for producing a high-quality anionic activator granular material, characterized in that the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry is dried so that the water concentration is 0.6 % by weight or less , and (2) The inorganic salt is sodium hypochlorite, and relates to a method for producing a high-quality anionic surfactant powder according to (1) above.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
According to the production method of the present invention, when the anion activator aqueous slurry or the anion activator water slurry is dried to produce the anion activator powder, the anion activator is adjusted so that the water concentration is less than 1% by weight. By drying the aqueous solution or the anionic surfactant water slurry, high-quality anionic surfactant powder can be produced.
[0013]
From the viewpoint of improving operability, the solid content concentration of the aqueous anionic surfactant solution used in the present invention is preferably 40% by weight or less, and when the concentration is too low, the drying load increases. It is preferably 20% by weight or more.
[0014]
Further, the solid content concentration of the water slurry of the anion activator is desirably 60 to 80% by weight, preferably 65 to 75% by weight in order to prevent the workability from being lowered due to gelation. . As a method for producing an anionic surfactant water slurry having the solid content concentration, for example, a method of adjusting a water slurry having a solid content concentration of 40 wt% or less to 60 to 80 wt% by pre-concentrating the water slurry, A method of directly producing a slurry having a high solid content concentration using the minimum viscosity value can be mentioned, but the present invention is not limited by such a method of producing a water slurry.
[0015]
Examples of the anionic activator include alkyl sulfates having a linear or branched alkyl group or alkenyl group having 8 to 18 carbon atoms, preferably 10 to 16 carbon atoms, and those having 8 to 18 carbon atoms, preferably 10 to 16 carbon atoms. It consists of a polyoxyalkylene alkyl ether sulfate having a linear or branched alkyl group or alkenyl group and having an average addition mole number of ethylene oxide or propylene oxide of 0.5 or more, preferably 1-8. At least one sulfate selected from the group can be used.
[0016]
Representative examples of the anionic activator include, for example, the general formula (I):
R 1 -OSO 3 M 1 (I)
(Wherein R 1 represents a linear or branched alkyl group or alkenyl group having 8 to 18 carbon atoms, M 1 represents an alkali metal atom or an alkanol-substituted or unsubstituted ammonium group) General formula (II):
R 2 O- (C n H 2n O) m SO 3 M 2 (II)
(Wherein R 2 is a linear or branched alkyl group or alkenyl group having 8 to 18 carbon atoms, M 2 is an alkali metal atom or an alkanol-substituted or unsubstituted ammonium salt, n is 2 or 3, and m is Polyoxyalkylene alkyl ether sulfate represented by the formula (average addition mole number and 0.5 to 10). These anionic activators are alkali metal salts, ammonium salts, or alkanolamine salts, preferably alkali metal salts, and more preferably sodium salts. The alkyl sulfate or polyoxyalkylene alkyl ether salt can be obtained, for example, by adding a higher alcohol or higher alcohol with an alkylene oxide compound such as ethylene oxide or propylene oxide, and sulfating the resulting adduct. During the sulfation reaction, unreacted substances may be present within a range of 20% by weight or less, preferably 10% by weight or less.
[0017]
In the present invention, if necessary, other additives besides the anion activator can be added to the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry.
[0018]
Examples of the additives include alkalizing agents such as sesquicarbonates such as silicates, carbonates, sodium sesquicarbonates, potassium sesquicarbonates, magnesium sesquicarbonates, and divalent metal ion scavengers such as citrates and zeolites. Additives such as anti-contamination agents such as polyvinylpyrrolidone and carboxymethylcellulose, other anti-caking agents, and antioxidants can be used within a range that does not impair the object of the present invention.
[0019]
Moreover, in this invention, an inorganic salt can be mix | blended with the said anion activator aqueous solution or anion activator water slurry.
[0020]
Typical examples of the inorganic salt include sodium chloride and sodium sulfate. These inorganic salts may be added as they are, but may be by-produced by reaction. For example, when NaClO (sodium hypochlorite) is added for the purpose of improving the hue of the dry raw material, NaCl (sodium chloride) is by-produced. The method of adding sodium hypochlorite and by-producing sodium chloride as an inorganic salt in this way is also a preferred method in the present invention because it also serves for decolorization.
[0021]
The amount of the inorganic salt added is not particularly limited, but is preferably within a range that does not impair the object of the present invention. Usually, the amount of the inorganic salt added is 10 parts by weight or less, preferably 2 parts by weight, based on 100 parts by weight of the active ingredient of the anion activator, in view of keeping the solid content of the anion activator high.
[0022]
When drying the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry, a dryer such as a spray dryer or a rotary thin film evaporator can be used. Among these dryers, a rotating thin film evaporator is preferable in terms of equipment and energy.
[0023]
Examples of the rotating thin film evaporator include evaporation described in a normal model, for example, “Chemical Equipment Encyclopedia” (Chemical Industry Co., Ltd., 1971, pages 103 to 104) edited by the Chemical Equipment Encyclopedia Editorial Committee. Machine. Among the rotating thin film evaporators, the centrifugal thin film evaporator with rotating blades can be suitably used because it can form a thin film of an anion activator aqueous solution or an anion activator water slurry by the centrifugal force of the rotating blades. It is something that can be done. In the present invention, it is desirable to use, for example, a vertical rotating thin film evaporator so that the final product is a powder and can be easily discharged by gravity. Commercially available models of such vertical rotating thin film evaporators include, for example, Contro, Cebucon (Hitachi, Ltd., product name), Evaporator, High Evaporator (Sakura, Ltd., Product) Name), the Leuven thin film evaporator (Leuwa (Switzerland), trade name), wipe film evaporator (Shinko Bantech Co., Ltd., trade name) and the like.
[0024]
Next, the case where a rotating thin film evaporator is used as the dryer will be described.
[0025]
First, an anion activator aqueous solution or an anion activator water slurry is added into the rotating thin film evaporator.
[0026]
At this time, the temperature of the aqueous anion activator solution or the anion activator water slurry is desirably 50 ° C. or higher, preferably 60 ° C. or higher so that the viscosity does not increase and the operability is not lowered. In order to prevent decomposition of the anionic active agent, it is desirable that the temperature be 140 ° C. or lower, preferably 100 ° C. or lower.
[0027]
In the present invention, it is desirable that the inner wall surface of the heat transfer of the rotary thin film evaporator is appropriately heated from the viewpoint of increasing the drying efficiency. For example, it is preferable to heat the heat transfer inner wall surface by introducing heated steam or hot water into a heating jacket or the like. From the viewpoint of increasing the drying efficiency, the heating temperature of the inner wall surface of the heat transfer is desirably 70 ° C. or higher, preferably 80 ° C. or higher, and from the viewpoint of preventing decomposition of the anionic active agent and occurrence of color change. 140 ° C. or lower, preferably 120 ° C. or lower.
[0028]
The heat transfer inner wall temperature can be measured by bringing a thermometer into contact with the back side of the inner wall surface.
[0029]
The rotational speed of the rotating blade of the rotating thin film evaporator is preferably 5 m / s or more, and preferably 10 m / s or more as the tip peripheral speed of the rotating blade from the viewpoint of improving the drying efficiency.
[0030]
The pressure in the rotary thin film evaporator is desirably 200 Torr or less, preferably 50 to 100 Torr, from the viewpoint of increasing the drying efficiency.
[0031]
In the present invention, the supply rate of the slurry may be appropriately adjusted according to the dry state of the aqueous anion activator solution or the water slurry of the anion activator. From the viewpoint of increasing the drying efficiency, 50 kg / m 2 · hr From the viewpoint of increasing production efficiency, it is preferably 10 kg / m 2 · hr or more.
[0032]
In addition, in the present invention, in addition to the pressure of the rotating thin film evaporator, air, an inert gas or water vapor is added to the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry inside the rotating thin film evaporator at the time of granulation. Such a gas is blown to reduce impurities such as unreacted alcohol in the anion activator, and a high quality anion activator granular material with less odor can be obtained. That is, when a gas such as air, inert gas or water vapor is introduced into the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry inside the rotating thin film evaporator, the partial pressure of unreacted alcohol and by-products in the anion activator. Due to the lowering action, the evaporation of unreacted alcohol and by-products in the anionic activator is promoted, and the content thereof can be reduced. Any inert gas may be used as long as it has no reactivity with an anionic activator, and examples thereof include helium, nitrogen, argon, carbon dioxide gas and the like. Among these, nitrogen and carbon dioxide can be preferably used.
[0033]
The amount of air, inert gas or water vapor blown into the anion activator aqueous solution or anion activator water slurry inside the rotating thin film evaporator varies depending on the charged amount of the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry. Therefore, it cannot be generally determined, but usually from 10 to 200 wt.% From the viewpoint of effectively removing impurities and increasing production efficiency per 100 wt. Parts of the anionic activator aqueous solution or anion activator water slurry. It is preferable that it is about a part.
[0034]
Thus, when the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry is dried so that the moisture concentration is less than 1% by weight, the high-quality anion activator powder having a very low content of unreacted alcohol. Can be obtained. In the present invention, the water concentration is less than 1% by weight, more preferably 0.8% by weight or less, and further preferably 0.5% by weight or less.
[0035]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail based on examples, but the present invention is not limited to such examples. Example 1 is a reference example.
[0036]
Example 1
Rotating thin film evaporator (Hitachi Co., Ltd.) having a heat transfer area of 0.3 m 2 from an anionic surfactant water slurry in which the concentration of alkyl sulfate sodium salt having 8 to 18 carbon atoms (average molecular weight 298.3) is 72% by weight. It was made into a granule using a Seisaku-Men, trade name: vertical type Cebucon). At this time, the heat transfer inner wall temperature of the evaporator was 110 ° C., the degree of vacuum was 70 Torr, and the rotating speed of the stirring blade was 900 rpm (tip peripheral speed 7.3 m / s).
[0037]
The raw material slurry was supplied at a rate of 5 kg / hr (17 kg / m 2 · hr) at a temperature of 70 ° C.
[0038]
As a result, the water content in the dried product was 0.5% by weight, and the unreacted alcohol content was 0.5% by weight.
[0039]
Example 2
In Example 1, the same operation as in Example 1 was performed except that water vapor was supplied from the lower part of the evaporator at a rate of 5 kg / hr during drying.
[0040]
As a result, the unreacted alcohol content in the dried product could be reduced to 0.3% by weight.
[0041]
Example 3
An effective amount of 6 wt% NaClO is added to a slurry of sodium alkylsulfate having 8 to 18 carbon atoms at a ratio of 0.5 part by weight per 100 parts by weight of the slurry of sodium alkylsulfate having 8 to 18 carbon atoms. The same operation as in Example 1 was performed except that the decolorized anion activator water slurry was supplied at 13 kg / hr and dried.
[0042]
As a result, the water content in the dried product was 0.6% by weight, and the unreacted alcohol content was 0.6% by weight.
[0043]
Comparative Example 1
In Example 1, except that the supply amount of the anionic surfactant water slurry was 13 kg / hr, the same operation as in Example 1 was performed, and the water content in the dried product was 1.8% by weight. The content was 2.5% by weight.
[0044]
The results of Examples 1 to 3 and Comparative Example 1 are shown in Table 1.
[0045]
[Table 1]
Figure 0004321883
[0046]
From the results shown in Table 1, according to the methods of Examples 1 to 3, the quality of the unreacted alcohol is extremely low due to the fact that the moisture concentration is less than 1% by weight. It turns out that an anionic activator granular material can be obtained.
[0047]
【The invention's effect】
According to the production method of the present invention, there is an effect that it is possible to stably produce a high quality anion activator granule having a low content of unreacted alcohol.

Claims (2)

アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーを回転薄膜蒸発機により乾燥させてアニオン活性剤粉粒体を製造するに際し、アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーに無機塩を添加したのち、水分濃度が0.6重量%以下となるように、前記アニオン活性剤水溶液またはアニオン活性剤水スラリーを乾燥させることを特徴とする高品質アニオン活性剤粉粒体の製造方法。When an anion activator aqueous solution or an anion activator water slurry is dried by a rotary thin film evaporator to produce an anion activator powder, an inorganic salt is added to the anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry, and then the water concentration The anion activator aqueous solution or the anion activator water slurry is dried so that the amount becomes 0.6 % by weight or less . 無機塩が次亜塩素酸ナトリウムである請求項1記載の高品質アニオン活性剤粉粒体の製造方法。  The method for producing a high-quality anionic surfactant powder according to claim 1, wherein the inorganic salt is sodium hypochlorite.
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