JP4314564B2 - How to connect electronic components and lead wires - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス入り放電管等の電子部品における電極にリード線を好適に接続する接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスアレスタ、避雷器等と称されているサージ電流を吸収するためのガス入り放電管50としては、図7に示すごとく、筒状のセラミックス等からなる絶縁材料からなる外囲器51を挟んで銅製電極52が相対向して配設され、この銅製電極52の外方の中心部に銅製のリード線の端面が溶接されたものが存在している。この従来のガス入り放電管50にあっては、直径約8mmの銅製電極52に、同じく銅製の線径約1.0mmのリード線53を通常は銀ろうを用いて抵抗溶接するのであるが、銅は熱伝導率が大きいことから、銅製電極52の中心部にリード線53の端面を当接させた状態で電流を通じて加熱しても、リード線53の先端への加熱は銅製電極52と比較して線径(断面積)も小さく熱容量が小さいことからすぐに温度上昇するのに対し、銅製電極52の中心部へ電流を通じての加熱はすぐに熱が周囲に導出して中心部の温度が上昇しづらく、このため当接する双方部分を好適な温度に上昇させた状態で溶接することができず、所望する溶接強度を得ることが困難であった。これに対し、スポット溶接は瞬間的な電流で短時間に溶接することができるのであるが、上述した抵抗溶接による長時間溶接と比較すると溶接強度はそれほど強固ではないことから、ガス入り放電管が避雷器として用いられ10kAを超えるような大きなサージ電流が通過する際に溶接個所が損傷する恐れがあった。(例えば、特許文献1参照。)。54は、2区間式のガス入り放電管50における中間電極である。
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−9399号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、熱伝導率が大きい銅を用いると熱容量が大きい電極と熱容量の小さいリード線とを抵抗溶接しても強固な接合状態が得られない点である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の電子部品とリード線の接続方法にあっては、電極にリード線の端面を抵抗溶接する接続方法において、リード線の端面が接続される電極部分には先端外径を前記リード線径よりも小径としてなる接続部を突設するとともに、前記接続部は、先端径を前記リード線径の70%〜90%、基端部径を前記リード線径と略同一、高さをリード線径の70%〜90%の円錐台形状に形成し、前記電極と前記リード線を溶接する溶接装置において、電極側の溶接電極は前記電極を保持し、リード線側の溶接電極は前記リード線の突出量を前記接続部の容量とほぼ同一に保持し、前記接続部と前記リード線先端とを当接させた状態で前記溶接電極に給電して溶接することを特徴とするものである。
【0006】
電極側の溶接電極は電極の外周を保持し、リード線側の溶接電極は前記接続部の容量とほぼ同一の容量のリード線を突出させて狭持してなることを特徴とするものである。
【0007】
接続部は、リード線の先端径を前記リード線径の80%、基端部径を前記リード線径と同一、高さをリード線径の80%の円錐台形状に形成してなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の接続方法により接続された電子部品1を示すものであり、2区間式のガス入り放電管を例にとり以下に説明する。2はセラミックス等の絶縁材料からなる2つの筒状の外囲器、3は外囲器2の両端に配置された略円錐台形状の無酸素銅製のサイド電極、4は2つの外囲器2の間に介在する同じく銅製の中間電極、5はサイド電極3の外方中央部及び中間電極4に接続される軟銅線からなるリード線である。外囲器2の内部では、サイド電極3と中間電極4とが放電間隙を設けて対向し、その放電空間には放電ガスが封入されている。
【0009】
図2に示すごとく、直径約8mmのサイド電極3の外方中央部には、凹部6を設けるとともに、凹部6の中央部分にはリード線5を接続するための円錐台形状の接続部7を突設している。この接続部7の形状は、リード線5の直径を約1.0mmとしたときに、その先端径をリード線径の70〜90%の0.7〜0.9mm、その基端部径をリード線径と同じ約1.0mm、その高さをリード線径の70〜90%の0.7〜0.9mmとするものであり、特に好ましくは先端径をリード線径の80%の0.8mm、その基端部径をリード線径と同じ約1.0mm、その高さをリード線径の80%の0.8mmとするものである。このようにサイド電極3の接続部7を上記寸法の円錐台形状とすることで、リード線5との接合部分の電流密度が増すとともに熱容量が小さくなり、これにより溶接時に温度が上昇しやすくなって溶接性の向上、溶接強度の確保が図られるものである。
【0010】
図3は、サイド電極3の接続部7へのリード線5の溶接を抵抗溶接の溶接装置で行う際に、その溶接電極の使用法を示している。リード線側の溶接電極8はリード線5を保持し、サイド電極3側の溶接電極9はサイド電極3の外周を保持し、サイド電極3の接続部7にリード線5の先端を当接させ押圧した状態で、溶接電極8と溶接電極9の間に給電して接合部分を加熱し溶接するのであるが、溶接電極8が狭持するリード線5の突出量を、上述したサイド電極3の接続部7の容量(体積)とほぼ同一になるように0.8〜0.85mmに設定するものである。このように接合部である接続部7と溶接電極8から突出するリード線5との温度上昇のバランス(ヒートバランス)が平衡することで、抵抗溶接時に接続部7とリード線5とが同様の溶け具合となって強固で好適な溶接状態が得られるものである。
【0011】
また中間電極4に溶接するリード線5は、図4に示すごとく、先端が鋭角な切断刃10(刃の一方面を片刃状に、刃先以外をほぼ真っ直ぐに揃えるようにしている)で上下から狭持圧接されて切断されることで、切断面に稜部11を突出形成している。この稜部11は、図5に示すごとく、その縦の幅径が線径の約30%、その高さが線径の約10%、そして稜部11のリード線5中心からの変位量が線径の約10%となるようにしている。
【0012】
そして溶接装置を用いて中間電極4にリード線5を抵抗溶接するに際しては、図6に示すごとく、リード線側の溶接電極12がリード線5の突出寸法をリード線径より小さい約0.9mmに設定して狭持するとともに、中間電極4側の溶接電極13が中間電極4の外周を保持し、稜部11を横向きにし中間電極4外周面と線接触するようにして当接させ、中間電極4外周にリード線5の稜部11を押圧した状態で溶接電極12と溶接電極13の間に抵抗溶接の電流を流すものである。このように中間電極4に対する稜部11の当接面積は線接触であることから小さく、接合部分の電流密度が増すことで熱容量が小さくなるとともに、溶接電極12から突出しているリード線5と中間電極4の接合部分との温度上昇のバランス(ヒートバランス)が平衡することで、リード線5と中間電極4とが高温となって同様の溶け具合となることにより強固で好適な溶接状態が得られる。
【0013】
尚、この中間電極4とリード線5との溶接に際し、リード線5として錫等のメッキしたものを用いた場合には、銅とメッキの錫等とが中間電極4と共晶化することでより接合されやすくなるので好ましく、さらに中間電極4にも錫等のメッキを施すと更に一層接合が容易となる。このメッキ厚は、切断刃10による切断時に稜部11以外のフラット面にメッキが延びるように10〜14μm程度の厚さにすることが好ましい。
【0014】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明の電子部品とリード線の接続方法によれば、電極にリード線の端面を抵抗溶接する接続方法において、リード線の端面が接続される電極部分には先端外径を前記リード線径よりも小径としその基端部外径をリード線径とほぼ同一としかつ高さが前記リード線径よりも小さい接続部を突設するとともに、前記電極とリード線を溶接する溶接装置におけるリード線を保持して給電する溶接電極からの前記リード線の突出量を前記接続部の容量とほぼ同一として溶接することで、接続部と溶接電極から突出するリード線との温度上昇のバランス(ヒートバランス)が平衡し、これにより抵抗溶接時に接続部とリード線とが同様の溶け具合となって強固で好適な溶接状態が得られるものである。
【0015】
また接続部を、先端外径をリード線径よりも小径としその基端部外径をリード線径とほぼ同一としかつ高さが前記リード線径よりも小さい円錐台形状とすることで、電極の接続部先端にリード線端面を当接して抵抗溶接する際に、接続部先端はリード線の線径よりも小径で断面積も小さく、かつ接続部の体積が小さい(熱容量が小さい)ことから電流通過による発熱が即時的に大きく得られるとともに、接続部先端に生じる加熱は電極本体に導出しづらくなり、これにより電極の接続部とリード線の接合部分はさらに一層温度上昇しやすくなって溶接性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の接続方法により接続された電子部品を示す断面図である。
【図2】本発明の電子部品のサイド電極を示し、(a)は正面図、(b)は側断面図である。
【図3】本発明の電子部品におけるサイド電極の接続部にリード線を溶接する状態を示す説明図である。
【図4】本発明の電子部品における中間電極に溶接するリード線を切断する状態を示す説明図である。
【図5】本発明の電子部品における中間電極に溶接するリード線端面を示す説明図である。
【図6】本発明の電子部品における中間電極の接合部にリード線を溶接する状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図7】従来の電子部品を示す断面図である。
【符号の説明】
【0017】
1:電子部品
2:外囲器
3:サイド電極
4:中間電極
5:リード線
6:凹部
7:接続部
8:溶接電極
9:溶接電極
10:切断刃
11:稜部
12:溶接電極
13:溶接電極[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a connection method for suitably connecting a lead wire to an electrode in an electronic component such as a gas discharge tube.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as shown in FIG. 7, a
[0003]
[Patent Document 1]
JP 55-9399 A [Problems to be Solved by the Invention]
[0004]
The problem to be solved is that when copper having a high thermal conductivity is used, a strong bonding state cannot be obtained even if resistance welding is performed on an electrode having a large heat capacity and a lead wire having a small heat capacity.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, in the method for connecting an electronic component and a lead wire according to the present invention, in the connection method for resistance welding the end surface of the lead wire to the electrode, the tip of the electrode portion to which the end surface of the lead wire is connected A connecting portion having an outer diameter smaller than the lead wire diameter protrudes, and the connecting portion has a distal end diameter of 70% to 90% of the lead wire diameter and a proximal end portion diameter substantially equal to the lead wire diameter. In the welding apparatus in which the same height is formed in a truncated cone shape of 70% to 90% of the lead wire diameter, and the electrode and the lead wire are welded, the welding electrode on the electrode side holds the electrode, and the lead wire side The welding electrode is configured to hold the amount of protrusion of the lead wire substantially the same as the capacity of the connection portion, and to feed and weld the welding electrode with the connection portion and the lead wire tip in contact with each other. It is a feature.
[0006]
The welding electrode on the electrode side holds the outer periphery of the electrode, and the welding electrode on the lead wire side is formed by projecting and holding a lead wire having a capacity substantially the same as the capacity of the connecting portion. .
[0007]
The connecting portion is formed in a truncated cone shape in which the tip end diameter of the lead wire is 80% of the lead wire diameter, the base end portion diameter is the same as the lead wire diameter, and the height is 80% of the lead wire diameter. It is a feature.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 shows an
[0009]
As shown in FIG. 2, a concave portion 6 is provided in the outer central portion of the
[0010]
FIG. 3 shows how to use the welding electrode when the
[0011]
Further, as shown in FIG. 4, the
[0012]
When the
[0013]
When the
[0014]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the method for connecting an electronic component and a lead wire of the present invention, in the connection method of resistance welding the end surface of the lead wire to the electrode, the outer diameter of the tip is provided on the electrode portion to which the end surface of the lead wire is connected. A connecting portion having a diameter smaller than the lead wire diameter, the outer diameter of the proximal end portion being substantially the same as the lead wire diameter and having a height smaller than the lead wire diameter, and welding the electrode and the lead wire. Temperature rise between the connecting portion and the lead wire protruding from the welding electrode by welding the lead wire protruding from the welding electrode that holds and supplies the lead wire in the welding apparatus with substantially the same capacity as the connection portion. Thus, the balance (heat balance) is balanced, whereby the connection portion and the lead wire have the same melting condition during resistance welding, and a strong and preferable welding state is obtained.
[0015]
In addition, the connection portion is formed into a truncated cone shape having a distal end outer diameter smaller than the lead wire diameter and a proximal end outer diameter substantially the same as the lead wire diameter and having a height smaller than the lead wire diameter. When the end of the lead wire is brought into contact with the end of the lead wire and resistance welding is performed, the tip of the connecting portion is smaller in diameter and smaller in cross-sectional area than the lead wire, and the volume of the connecting portion is small (the heat capacity is small). Heat generated by the current passing can be obtained immediately and the heating generated at the tip of the connecting part is difficult to lead to the electrode body, which makes it easier to raise the temperature at the connecting part of the electrode and the lead wire. Improves.
[Brief description of the drawings]
[0016]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing electronic components connected by a connection method of the present invention.
FIG. 2 shows a side electrode of an electronic component according to the present invention, where (a) is a front view and (b) is a side sectional view.
FIG. 3 is an explanatory view showing a state in which a lead wire is welded to a connection portion of a side electrode in the electronic component of the present invention.
FIG. 4 is an explanatory view showing a state in which a lead wire welded to the intermediate electrode in the electronic component of the present invention is cut.
FIG. 5 is an explanatory view showing an end face of a lead wire welded to an intermediate electrode in the electronic component of the present invention.
6A and 6B show a state in which a lead wire is welded to a joint portion of an intermediate electrode in the electronic component of the present invention, where FIG. 6A is a front view, and FIG.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a conventional electronic component.
[Explanation of symbols]
[0017]
1: Electronic component 2: Envelope 3: Side electrode 4: Intermediate electrode 5: Lead wire 6: Recessed portion 7: Connection portion 8: Welding electrode 9: Welding electrode 10: Cutting blade 11: Ridge portion 12: Welding electrode 13: Welding electrode
Claims (3)
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