JP4311838B2 - Biaxially oriented polyester film for window pasting - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の窓、建築物の窓等のガラスに貼り合わせをして使用される窓貼り用二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の窓や建築物の窓等に、プライバシーの保護、意匠性、日照調整、ガラス飛散防止等の目的で張り合わされるフィルムには、耐熱性、耐水性、耐薬品性、透明性、機械的強度に優れるポリエステルフィルムが良く用いられている。
【0003】
我々は既に登録特許第2699397号において、3層以上の積層ポリエステルフィルムの内層に染料を含有させた複合フィルムを、窓貼り用ポリエステルフィルムとして用いることを提案している。
【0004】
ところで近年では特に省エネルギーの観点から、窓ガラスに日射調整機能を持たせて、自動車内や部屋の冷房効率を高めることも注目視されつつある。このために、たとえば有機の赤外線吸収剤を含有する樹脂を窓ガラスに直接塗布した例(特開平3−229767号公報、特開平4−160037号公報)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)の粉末をバインダー樹脂に含有させた層を、基材となるポリエステルフィルム上に形成させた例(特開平11−170442号公報、特開平11−235802号公報)などが知られている。
【0005】
また、特開平11−305033号公報には、赤外線吸収フィルターとして特定の吸収帯を有する染顔料をバインダー樹脂に分散させ、これをポリエステルフィルム等の基材にコートしたものが記載されている。
【0006】
しかしながら、これらの赤外線遮断コートあるいはフィルムは、特に自動車の窓用に用いた場合には、常に太陽光下に曝されるため退色・変色することが多い。またITO粉末を用いる場合には、有効に赤外線を遮光するに十分な量を添加すると、ヘーズ(濁り)が目立つ結果となり、実用的ではない。またフィルム表面にITOを真空蒸着やスパッタリング法で薄膜層を設けて、日射を反射する方法も実用化されているが、これらは金属光沢を有するため、外から見たときのぎらつきが眩しく感じられたり、あるいはガラスが凹面の場合には集光による発火の危険もあり、車内(室内)に於いては電磁波の遮断による携帯電話やカーナビゲーションシステムへの支障の問題も有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、赤外領域も適度に遮光して日射透過を調整した、着色あるいは無色の、透明性に優れた窓貼り用フィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記実情に鑑み鋭意検討した結果、ある特定の構成を持つポリエステルフィルムがこれらの課題を高度に解決することを知見し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は、波長780〜1200nmに吸収ピークを有する近赤外線吸収剤を0.01〜10重量%含有する中間層を有する、少なくとも3層の共押出積層ポリエステルフィルムからなり、中間層が染料を含有し、可視光線透過が3〜70%、日射透過率が10〜60%、フィルムヘーズが5.0%以下の範囲にあることを特徴とする窓貼り用二軸配向ポリエステルフィルムに存する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、少なくとも3層以上のポリエステル層が積層されたフィルムであることが必要で、さらに詳しくは、全ての層が押出口金から共に溶融押し出しされる、いわゆる共押出法により押し出されたフィルムであって、後に縦方向および横方向の二軸方向に配向させたフィルムであることが必要である。このような積層フィルムは、両面に表層を有し、その間には中間層を有するが、この中間層自体が積層構造となっていてもよい。
【0012】
ポリエステルフィルが単層構成である場合には、添加した近赤外吸収剤や染料がフィルム表面に湧き出す現象(ブリードアウト)、およびそれが昇華する現象が発生しやすく、これによってフィルム製膜機の汚染されるため、生産自体ができない場合が多く、好ましくない。
【0013】
本発明のポリエステルフィルムは、積層された各層に用いるポリエステルが、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものである。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)等が例示される。これらの中でもPETは物性とコストのバランスが良好であり、最も良く用いられるポリエステルである。
【0014】
本発明で用いるポリエステルは、合計で20モル%以内であれば第三成分を含有した共重合体であってもよい。共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)の一種または二種以上が挙げられれ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
【0015】
本発明の窓貼り用二軸配向ポリエステルフィルムは、その積層構造の中間層に波長780〜1200nmに吸収ピークを有する赤外線吸収剤を0.01〜10重量%存在させる必要がある。780〜1200nmに吸収ピークを有する赤外線吸収剤には、例えばイモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、フタロシアニン化合物、アミニウム化合物、ポリメチン化合物、などを例示することができる。これの中でも、ポリエステルの溶融状態で実質的に溶解して均一に混ざるものであり、かつポリエステルの成型温度で分解が少ないものが好ましい。このような赤外線吸収剤には、例えば、大日本インキ化学工業(株)の近赤外吸収剤IR−ADDITIVE 200(商品名)などは好ましいものとして例示できる。
【0016】
中間層に存在させる赤外線吸収剤は、特に日射透過の遮断に寄与の大きい780〜1200nmに吸収のピークが存在していることが有利で好ましい。また着色を嫌う用途では、可視領域帯に吸収が少ないことが好ましい。また中間層に存在する赤外吸収剤の濃度としては、中間層の厚みにも依存するが、0.01〜10重量%の範囲内であることが必要である。濃度が0.01重量%以下では、通常の二軸配向ポリエステルで作成できるフィルム厚みの範囲では薄すぎて、有効に赤外線を遮断できない。また中間層の濃度が10重量%を超えると、赤外吸収剤を含むポリエステルの粘度が低下するため、フィルム物性やフィルムの平面性を悪化させるため好ましくない。
【0017】
本発明の窓貼り用二軸配向ポリエステルフィルムは、透明性を要求させる用途に対しては、可視光線透過率が70〜90%、日射透過率が50〜85%、フィルムヘーズが5.0%以下の範囲にあることが好ましい。特に自動車の運転席側面・助手席側面の窓ガラスに貼り付ける場合には、その窓ガラスの可視光線透過率が70%以上あることが義務づけられている。したがって、フィルムの可視光線透過率も70〜90%、さらには75〜90%の範囲であることが好ましい。またこの場合でも、赤外線領域を遮光することで、フィルムの日射透過率として60〜85%、さらには65〜80%となることが好ましい。
【0018】
さらにこのフィルムには、濁り(ヘーズ)が少ないことが視界を良好に保つ点で好ましく、具体的にはフィルムヘーズが5.0%以下、好ましくは3.5%以下であれば視界は良好である。フィルムヘーズが5.0%を超える場合には、フィルムの濁りが目立つようになり、透明性が損なわれる傾向がある。
【0019】
本発明の窓貼り用二軸配向ポリエステルフィルムは、その積層構造の中間層には、上記の赤外線吸収剤の他に、可視光領域(380〜780nm)に吸収を持つ染料を添加して着色することもできる。この場合の染料は、ポリエステルの溶融状態で実質的に溶解して均一に混ざるものであり、かつポリエステルの成型温度で分解が少ないものが好ましい。
【0020】
このような染料としては、化学構造的にはアントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系、アゾメチン系、複素環系染料等が好ましく挙げられ、染色処方的には油溶性染料が好適である。これらの染料は、例えばグレー調やブラウン調に調色するために、適宜選択して数種混合して使用されるのが一般的で、またこれら染料のポリエステル中の含有量は、0.01〜10重量%の範囲から適宜選ぶことができる。
【0021】
上記のように可視光での遮光性を要求させる用途に対しては、前述したように中間層に赤外吸収剤および染料を添加して、可視光線透過率が5〜70%、日射透過率が10〜60%、フィルムヘーズが5.0%以下の範囲とすることが好ましい。
【0022】
可視光線透過率が3%を下回ると、遮光性が強くて暗くなり過ぎるため、通常3〜70%、好ましくは5〜50%の範囲で光線透過率を設定するのが好ましい。また可視光も遮光する場合には、日射透過率のうちで可視光領域に占める部分も遮光するため、日射透過率を大きく低下させることができる。この場合、日射透過率としては10〜60%とすることが好ましい。一方で、可視光を遮光する場合においても、フィルムに濁り(ヘーズ)が少ないことが、視界を良好に保つ点ために求められる。このため透明フィルムの場合と同様に、フィルムヘーズが5.0%以下、好ましくは3.5%以下であれば視界は良好となって好ましい。フィルムヘーズが5.0%を超える場合には、フィルムの濁りが目立つようになり、透明性が損なわれる傾向がある。
【0023】
前述した赤外線吸収剤および染料をポリエステルに添加する方法は、フィルムを溶融成型する際に、これらを粉体やペーストあるいは液体などとして添加する方法でもよいが、装置の汚染の問題や銘柄切り替えのし易さを考慮すると、あらかじめ赤外線吸収剤や染料のマスターバッチを作成しておき、フィルムの溶融成型時にこれらのマスターバッチをクリアーレジンで希釈しながら添加することが好ましい。またこれらの溶融成型の際には、ポリエステルに分散良く混練りしながら行うために、特に二軸押出機を用いることが好ましい。
【0024】
本発明のポリエステルフィルムは、表面の滑り性を確保するために、その積層構成の両表層面に微細な突起を形成させ得るに十分な粒子径と添加量の微粒子を含有させることができる。この目的で使用できる微粒子は、例えば、平均粒径が0.02〜2.0μmの酸化ケイ素、炭酸カルシウム、カオリン、架橋有機高分子微粉体などの一種または二種以上を挙げることができ、添加量は0.001〜0.1重量%、好ましくは0.01〜0.08から適宜選択することが、フィルムヘーズを上昇させないで、かつ必要最小限の滑り性を確保することができて好ましい。
【0025】
さらにこの表層を構成するポリエステルには、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等、公知の添加剤を公知の量だけ添加することも可能である。
【0026】
また、表層と中間層の積層厚み構成に関しては、フィルム全体の濁り(フィルムヘーズ)を抑えるために、微粒子の添加された表層はできるだけ薄いことが好ましい。一方で、中間層に存在する近赤外吸収剤や染料がブリードアウトするのを防止するためには、表層はむしろ厚い方が好ましい。これらを勘案して、フィルム全体の厚みに関わらず、表層厚みは通常片側0.5〜3.0μmの範囲が好適に用いられる。
【0027】
次に本発明の積層ポリエステルフィルムの製造方法について具体的に説明するが、本発明のフィルムは以下の製造例に何ら限定されるものではない。
【0028】
まず、先に述べたポリエステル原料を使用し、複数台の押出機、複数層のマルチマニホールドダイまたはフィ−ドブロックを用い、それぞれのポリエステルを積層して口金から複数層の溶融シートを押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法および/または液体塗布密着法を採用することが好ましい。
【0029】
次いで、得られた未延伸フィルムは二軸方向に延伸して二軸配向させる。すなわち、前記の未延伸シートを縦方向にロール延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次いで、横方向に延伸を行う。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜115℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6倍である。そして、引き続き、170〜250℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸延伸フィルムを得る。
【0030】
上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。また、前記の未延伸シートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸延伸を行うことも可能である。さらに、必要に応じて熱処理を行う前または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよい。
【0031】
上記のフィルムの表面には必要に応じてコーティングを施すことができる。例えば接着性向上、帯電防止性付与、耐候性向上および表面の傷付き防止性能を付与することなどを目的として、インラインあるいはオフラインあるいはそれらを両方組み合わせたコーティングを行うことができる。特にインラインで行うコーティングでは、上記のフィルムの製造方法において、縦延伸が終了した段階で主として水を媒体とする塗布液を塗布した後、テンター内で乾燥・予熱・横延伸を行い、さらに熱固定を行う一連のプロセスを用いることができる。
【0032】
このようにして得られたフィルムを窓ガラス等に貼り合わせるには、フィルムとガラスとの間に粘着材または接着剤等を介して貼り合わせる方法を用いればよい。またその際には、使用する粘着剤または着色剤に公知の紫外線吸収剤を公知の配合量で添加できる。またこの粘着剤あるいは接着剤には、公知の離型処理を施された公知のプラスチックフィルムを、いわゆるセパレーターフィルムをして用いることができる。
【0033】
さらにガラス面に貼り付けるのとは反対の面には、スリ傷防止等の目的で公知のハードコート層を設けることができる。例えばこのハードコートには、透明性と耐擦傷性を兼ね備えた熱硬化性あるいはUV硬化性のアクリル樹脂で構成されたものなどが良く用いられる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発明で用いた測定法は次のとおりである。
(1)近赤外吸収剤のピーク
分光光度計UV−3100PC(島津製作所(株)製)を用いて測定を行った。測定には、フィルムから抽出した近赤外吸収剤あるいはその原体を適当な溶剤に溶かして測定するか、近赤外吸収剤の原体をPETに添加してフィルムを作成して、このフィルムを測定して吸収ピークの波長を求めた。
(2)可視光線透過率
分光式測色計SE−2000(日本電色(株)製)を用いてD65光源で各波長の光線透過率を測定し、JIS S 3107に従って可視光線透過率を算出した。
(3)日射透過率
分光光度計UV−3100PC(島津製作所(株)製)を用いて測定を行った。測定はJIS S 3107に記載されている方法で測定し、日射透過率を算出した。
(4)フィルムの濁度
JIS−K6714に準じ、濁度計NDH300A(日本電色(株)製)を用いてフィルムの濁度(ヘーズ)を測定した。
【0035】
以下の実施例および比較例で用いたポリエステル原料の製造方法は次のとおりである。
<ポリエステルA>
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、エチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.04部を添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgとし、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後系内を常圧に戻し、実質的に微粒子を含まないポリエステルAを得た。
<ポリエステルB>
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、平均粒径1.4μmのシリカ粒子を2.0部含有するエチレングリコールスラリーを反応系に添加し、さらにエチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.04部を添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgとし、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後系内を常圧に戻しポリエステルBを得た。得られたポリエステルBのシリカ粒子含有量は1.0重量%であった。
<ポリエステルC>
ポリエステルAをベント付き二軸押出機に供して、近赤外吸収剤 IR−ADDITIVE 200(大日本インキ化学工業(株)製、870nmに吸収ピークを有する)を5重量%濃度となるように供給して溶融混練りしてチップ化を行い、近赤外線吸収剤マスターバッチ ポリエステルCを作成した。
<ポリエステルD>
ポリエステルAをベント付き二軸押出機に供して、三菱化学(株)製ダイアレジンレッドHS 3.5重量%、同ブルーH3G 4.0重量%、および同イエローF 2.5重量%の各濃度となる様に混合して添加し、溶融混練りを行ってチップ化を行い、染料マスターバッチ ポリエステルDを作成した。
【0036】
比較例1
ポリエステルA、C、の各チップを19:1の割合でブレンドしたものを、中間層用レジンとして中間層用押出機に投入した。これとは別にポリエステルA、Bの各チップを93:7の割合でブレンドしたものを表層用レジンとして表層用押出機に投入した。それぞれの押出機はいずれもベント付きの異方向二軸押出機であり、レジンは乾燥すること無しに290℃の溶融温度で押出しを行い、その後溶融ポリマーをフィードブロック内で合流して積層した。その後静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して3層構成の積層未延伸シートを得た。得られたシートを85℃で3.5倍縦方向に延伸した。次いで、フィルムをテンターに導き105℃で3.7倍横方向に延伸した後、230℃にて熱固定を行い、さらに幅方向に200℃で5%弛緩処理を行って、二軸配向フィルムを作成した。このフィルムの各層の厚みは2/21/2μmの構成で、総厚みは25μmであった。このフィルムの特性を表1に示すが、ほぼ無色透明のフィルムでありながら、日射透過率は同じ厚みの通常のPETと較べて、約10%低減されていた。
【0037】
比較例2
比較例1において、中間層用レジンとしてポリエステルA、Cの各チップを17:3の割合でブレンドしたものに変更する以外は比較例1と全く同様に製膜を行って、二軸配向フィルムを作成した。このフィルムの各層の厚みは2/21/2μmの構成で、総厚みは25μmであった。このフィルムの特性を表1に示すが、やや緑味を帯びたほぼ無色透明のフィルムでありながら、日射透過率は同じ厚みの通常のPETと較べて、約25%低減されていた。
【0038】
実施例1
比較例1において、中間層用レジンとしてポリエステルA、C、Dの各チップを13:4:4の割合でブレンドしたものに変更する以外は比較例1と全く同様に製膜を行って、二軸配向フィルムを作成した。このフィルムの各層の厚みは2/21/2μmの構成で、総厚みは25μmであった。このフィルムの特性を表1に示すが、グレーの濃色に着色した遮光フィルムであり、かつ、日射透過率は同レベルの可視光線透過率を有する通常の遮光PETと較べて、約30%低減されていた。
【0039】
比較例3
比較例1において、中間層用レジンとしてポリエステルAのチップを単独で使用することに変更する以外は比較例1と全く同様に製膜を行って、二軸配向フィルムを作成した。このフィルムの各層の厚みは2/21/2μmの構成で、総厚みは25μmであった。このフィルムの特性を表1に示すが、赤外線吸収剤を添加していないため、通常のPETと同様の可視光線透過率・日射透過率を示した。
【0040】
比較例4
比較例1において、中間層用レジンと表層用レジンを共通として、それぞれにポリエステルA:B:Cを88:7:5の割合で配合した各チップ用い、中間層用押出・表層用押出機の両方に投入した。この後、比較例1と全く同様に製膜を行って、二軸配向フィルムを作成した。このフィルムは共押出の単層フィルムであり、総厚みは25μmであった。
【0041】
このフィルムを製膜中に、溶融シート作成する際、冷却ドラム上に昇華物が徐々に付着して行く現象(比較例1では全く観察されなかった)が観察され、そのまま長時間生産することは不可能だった。またこのフィルムの特性を表1に示すが、比較例1と同じ微粒子を同じ濃度で中間層にも添加したため、フィルムヘーズの高い濁ったフィルムとなった。
【0042】
比較例5
実施例1において、中間層用レジンとしてポリエステルCは用いずに、ポリエステルA、Dの各チップを16:4の割合でブレンドしたものに変更する以外は実施例1と全く同様に製膜を行って、二軸配向フィルムを作成した。このフィルムの各層の厚みは2/21/2μmの構成で、総厚みは25μmであった。このフィルムの特性を表1に示すが、中間層の染料によってグレーの濃色に着色した遮光フィルムであっても、日射透過のうち可視光領域だけが遮断されており、近赤外領域も遮光した実施例3よりも日射透過率が高いものであった。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、自動車の窓、建築物の窓等のガラスに張り合わせをして使用される窓貼り用ポリエステルフィルとして有効に近赤外線を遮光するものであり、無色透明を要求されるフィルム用途、および可視光領域を適度に着色して遮光する事を要求されるフィルム用途のいずれにも対して応用できる。しかもフィルムに濁りが発生することが少なく、しかもフィルム生産機を汚染することが少ない特徴を有するため、その工業的価値は高い。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a biaxially oriented polyester film for window pasting that is used by being bonded to glass such as automobile windows and building windows.
[0002]
[Prior art]
Heat resistance, water resistance, chemical resistance, transparency, mechanical properties are applied to films that are laminated to automobile windows and building windows for the purpose of privacy protection, design, solar control, and glass scattering prevention. A polyester film having excellent strength is often used.
[0003]
We have already proposed in US Pat. No. 2,699,397 that a composite film containing a dye in the inner layer of three or more laminated polyester films is used as a polyester film for window pasting.
[0004]
By the way, in recent years, from the viewpoint of energy saving, attention is also focused on increasing the cooling efficiency of the inside of a car or a room by providing a solar panel with a solar radiation adjusting function. For this purpose, for example, a resin containing an organic infrared absorber is directly applied to a window glass (JP-A-3-229767, JP-A-4-160037), tin-doped indium oxide (ITO) powder. Examples in which a layer contained in a binder resin is formed on a polyester film as a base material (Japanese Patent Laid-Open Nos. 11-170442 and 11-235802) are known.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-305033 describes a dye pigment having a specific absorption band as an infrared absorption filter dispersed in a binder resin and coated on a base material such as a polyester film.
[0006]
However, these infrared shielding coatings or films are often faded or discolored because they are always exposed to sunlight, especially when used for automobile windows. In addition, when ITO powder is used, if an amount sufficient to effectively shield infrared rays is added, haze (turbidity) is noticeable, which is not practical. In addition, a method of reflecting the solar radiation by providing a thin film layer of ITO on the film surface by vacuum vapor deposition or sputtering has been put into practical use, but since these have a metallic luster, glare when viewed from the outside feels dazzling If the glass is concave, there is also a danger of ignition due to light collection, and in a vehicle (in the room) there is also a problem of hindering mobile phones and car navigation systems due to the shielding of electromagnetic waves.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is to provide a colored or colorless window pasting film excellent in transparency, in which the infrared region is also appropriately shielded to adjust the sunlight transmission.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above circumstances, the present inventors have found that a polyester film having a specific configuration can solve these problems to a high degree, and have completed the present invention.
[0009]
That is, the gist of the present invention has an intermediate layer containing 0.01 to 10 wt% of the near-infrared absorbing agent having an absorption peak at a wavelength 780~1200Nm, Ri Do from the co-extruded polyester film of at least three layers, the intermediate layer containing a dye, a visible light transmittance is 3-70%, 10% to 60% solar radiation transmittance, window film for biaxially oriented polyester film haze, characterized in range near Rukoto of 5.0% or less Be on film.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
[0011]
The biaxially oriented polyester film of the present invention needs to be a film in which at least three polyester layers are laminated. More specifically, all the layers are melt-extruded together from an extrusion die, so-called coextrusion. It is necessary that the film is extruded by a method and is oriented in the biaxial direction of the longitudinal direction and the lateral direction later. Such a laminated film has surface layers on both sides and an intermediate layer therebetween, but the intermediate layer itself may have a laminated structure.
[0012]
When the polyester film has a single layer configuration, the added near-infrared absorbers and dyes are likely to bleed out on the film surface (bleed out) and sublimate. In many cases, the production itself is not possible because it is contaminated.
[0013]
The polyester film of the present invention is obtained by polycondensing an aromatic dicarboxylic acid and an aliphatic glycol with a polyester used for each layer laminated. Examples of the aromatic dicarboxylic acid include terephthalic acid and 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, and examples of the aliphatic glycol include ethylene glycol, diethylene glycol, and 1,4-cyclohexanedimethanol. Representative polyesters include polyethylene terephthalate (PET), polyethylene-2,6-naphthalenedicarboxylate (PEN), and the like. Among these, PET has a good balance between physical properties and cost, and is the most frequently used polyester.
[0014]
The polyester used in the present invention may be a copolymer containing a third component as long as it is within 20 mol% in total. Examples of the dicarboxylic acid component of the copolyester include one or two of isophthalic acid, phthalic acid, terephthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, adipic acid, sebacic acid, and oxycarboxylic acid (for example, P-oxybenzoic acid). The glycol component includes one or more of ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, butanediol, 1,4-cyclohexanedimethanol, neopentyl glycol and the like.
[0015]
The biaxially oriented polyester film for window pasting of the present invention needs to contain 0.01 to 10% by weight of an infrared absorber having an absorption peak at a wavelength of 780 to 1200 nm in the intermediate layer of the laminated structure. Examples of the infrared absorber having an absorption peak at 780 to 1200 nm include imonium compounds, diimonium compounds, phthalocyanine compounds, aminium compounds, and polymethine compounds. Among these, those which are substantially dissolved in the molten state of the polyester and uniformly mixed, and which are less decomposed at the molding temperature of the polyester are preferable. As such an infrared absorber, for example, a near infrared absorber IR-ADDITIVE 200 (trade name) manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc. can be exemplified as a preferable one.
[0016]
Infrared absorbers to be present in the intermediate layer have an absorption peak particularly advantageous at 780 to 1200 nm, which has a large contribution to blocking sunlight transmission. For applications that dislike coloring, it is preferable that the visible region has little absorption. Further, the concentration of the infrared absorber present in the intermediate layer depends on the thickness of the intermediate layer, but it is necessary to be within the range of 0.01 to 10% by weight. When the concentration is 0.01% by weight or less, it is too thin in the range of the film thickness that can be prepared with a normal biaxially oriented polyester, and cannot effectively block infrared rays. Moreover, since the viscosity of polyester containing an infrared absorber will fall when the density | concentration of an intermediate | middle layer exceeds 10 weight%, since a film physical property and the flatness of a film are deteriorated, it is unpreferable.
[0017]
The biaxially oriented polyester film for window pasting of the present invention has a visible light transmittance of 70 to 90%, a solar transmittance of 50 to 85%, and a film haze of 5.0% for applications requiring transparency. It is preferable to be in the following range. In particular, when affixed to the window glass on the side of the driver's seat and the passenger's side of an automobile, the visible light transmittance of the window glass is required to be 70% or more. Therefore, the visible light transmittance of the film is also preferably in the range of 70 to 90%, more preferably 75 to 90%. Even in this case, it is preferable that the solar radiation transmittance of the film is 60 to 85%, more preferably 65 to 80% by shielding the infrared region.
[0018]
Further, it is preferable that the film has less turbidity (haze) in view of maintaining good visibility. Specifically, the visibility is good if the film haze is 5.0% or less, preferably 3.5% or less. is there. When the film haze exceeds 5.0%, the turbidity of the film becomes noticeable and the transparency tends to be impaired.
[0019]
The biaxially oriented polyester film for window pasting of the present invention is colored by adding a dye having absorption in the visible light region (380 to 780 nm) to the intermediate layer of the laminated structure in addition to the above infrared absorber. You can also The dye in this case is preferably one that substantially dissolves in the molten state of the polyester and mixes uniformly, and has little degradation at the polyester molding temperature.
[0020]
Preferred examples of such dyes include anthraquinone series, perinone series, perylene series, azomethine series, and heterocyclic series dyes in terms of chemical structure, and oil-soluble dyes are preferred in terms of dyeing formulations. These dyes are generally used by appropriately selecting and mixing several dyes, for example, in order to adjust to gray or brown tones, and the content of these dyes in the polyester is 0.01 It can select suitably from the range of 10 to 10 weight%.
[0021]
For applications requiring light-shielding properties with visible light as described above, an infrared absorber and a dye are added to the intermediate layer as described above, and the visible light transmittance is 5 to 70% and the solar radiation transmittance. Is preferably 10 to 60%, and the film haze is preferably 5.0% or less.
[0022]
When the visible light transmittance is less than 3%, the light shielding property is too strong and too dark. Therefore, it is usually preferable to set the light transmittance in the range of 3 to 70%, preferably 5 to 50%. Further, when the visible light is also shielded, the portion of the solar transmittance that occupies the visible light region is also shielded, so that the solar transmittance can be greatly reduced. In this case, the solar radiation transmittance is preferably 10 to 60%. On the other hand, even when visible light is shielded, the film is required to have less turbidity (haze) in order to maintain good visibility. For this reason, as in the case of the transparent film, if the film haze is 5.0% or less, preferably 3.5% or less, the visibility is favorable. When the film haze exceeds 5.0%, the turbidity of the film becomes noticeable and the transparency tends to be impaired.
[0023]
The method of adding the infrared absorbing agent and the dye to the polyester described above may be a method of adding these as powder, paste, or liquid when the film is melt-molded. In consideration of easiness, it is preferable to prepare a master batch of an infrared absorber or dye in advance and add these master batches while diluting with a clear resin at the time of melt molding of the film. In addition, it is particularly preferable to use a twin screw extruder in order to carry out the melt molding while kneading the polyester with good dispersion.
[0024]
The polyester film of the present invention can contain fine particles having a particle diameter and an addition amount sufficient to form fine protrusions on both surface layers of the laminated structure in order to ensure the slipperiness of the surface. The fine particles that can be used for this purpose include, for example, one or more of silicon oxide, calcium carbonate, kaolin, crosslinked organic polymer fine powder having an average particle diameter of 0.02 to 2.0 μm, and added. The amount is preferably selected from 0.001 to 0.1% by weight, preferably from 0.01 to 0.08, because it is possible to ensure the minimum slipperiness without increasing the film haze. .
[0025]
Furthermore, it is possible to add a known amount of a known additive such as an ultraviolet absorber, an antioxidant or an antistatic agent to the polyester constituting the surface layer.
[0026]
Further, regarding the laminated thickness structure of the surface layer and the intermediate layer, the surface layer to which fine particles are added is preferably as thin as possible in order to suppress turbidity (film haze) of the entire film. On the other hand, in order to prevent the near-infrared absorber and dye existing in the intermediate layer from bleeding out, it is preferable that the surface layer is rather thick. Taking these into consideration, the surface layer thickness is usually preferably in the range of 0.5 to 3.0 μm on one side regardless of the thickness of the entire film.
[0027]
Next, although the manufacturing method of the laminated polyester film of this invention is demonstrated concretely, the film of this invention is not limited to the following manufacture examples at all.
[0028]
First, using the polyester raw material described above, using multiple extruders, multiple layers of multi-manifold dies or feed blocks, laminating each polyester and extruding multiple layers of molten sheet from the die, cooling An unstretched sheet is obtained by cooling and solidifying with a roll. In this case, in order to improve the flatness of the sheet, it is preferable to improve the adhesion between the sheet and the rotary cooling drum, and it is preferable to employ an electrostatic application adhesion method and / or a liquid application adhesion method.
[0029]
Next, the obtained unstretched film is stretched biaxially and biaxially oriented. That is, the unstretched sheet is stretched in the longitudinal direction by a roll stretching machine. The stretching temperature is usually 70 to 120 ° C., preferably 80 to 110 ° C., and the stretching ratio is usually 2.5 to 7 times, preferably 3.0 to 6 times. Next, stretching is performed in the transverse direction. The stretching temperature is usually 70 to 120 ° C., preferably 80 to 115 ° C., and the stretching ratio is usually 3.0 to 7 times, preferably 3.5 to 6 times. Subsequently, heat treatment is performed at a temperature of 170 to 250 ° C. under tension or under relaxation within 30% to obtain a biaxially stretched film.
[0030]
In the above stretching, a method of performing unidirectional stretching in two or more stages can also be used. In that case, it is preferable to carry out so that the draw ratios in the two directions finally fall within the above ranges. The unstretched sheet can be simultaneously biaxially stretched so that the area magnification is 10 to 40 times. Furthermore, it may be stretched again in the longitudinal and / or transverse direction before or after performing the heat treatment, if necessary.
[0031]
A coating can be applied to the surface of the film as necessary. For example, for the purpose of improving adhesiveness, imparting antistatic properties, improving weather resistance, and imparting anti-scratch performance to the surface, coating can be performed in-line or off-line or a combination of both. In particular, in-line coating, in the film production method described above, after the longitudinal stretching is completed, a coating solution mainly containing water is applied, followed by drying, preheating, and transverse stretching in a tenter, followed by heat setting. A series of processes can be used.
[0032]
In order to bond the film thus obtained to a window glass or the like, a method of bonding the film and the glass through an adhesive or an adhesive may be used. Moreover, in that case, a well-known ultraviolet absorber can be added with a well-known compounding quantity to the adhesive or coloring agent to be used. As this pressure-sensitive adhesive or adhesive, a known plastic film subjected to a known release treatment can be used as a so-called separator film.
[0033]
Furthermore, a known hard coat layer can be provided on the surface opposite to the surface to be attached to the glass surface for the purpose of preventing scratches or the like. For example, the hard coat is often made of a thermosetting or UV curable acrylic resin having both transparency and scratch resistance.
[0034]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited to a following example, unless the summary is exceeded. In the examples and comparative examples, “parts” means “parts by weight”. The measuring method used in the present invention is as follows.
(1) Measurement was performed using a peak spectrophotometer UV-3100PC (manufactured by Shimadzu Corporation) of a near infrared absorber. For the measurement, the near-infrared absorber extracted from the film or its raw material is dissolved in a suitable solvent, or the raw material of the near-infrared absorber is added to PET to make a film. Was measured to determine the wavelength of the absorption peak.
(2) Visible light transmittance spectral colorimeter SE-2000 (manufactured by Nippon Denshoku Co., Ltd.) was used to measure the light transmittance of each wavelength with a D65 light source, and the visible light transmittance was calculated according to JIS S3107. did.
(3) Measurement was performed using a solar transmittance spectrophotometer UV-3100PC (manufactured by Shimadzu Corporation). The measurement was performed by the method described in JIS S 3107, and the solar radiation transmittance was calculated.
(4) Turbidity of Film According to JIS-K6714, the turbidity (haze) of the film was measured using a turbidimeter NDH300A (manufactured by Nippon Denshoku Co., Ltd.).
[0035]
The manufacturing method of the polyester raw material used in the following examples and comparative examples is as follows.
<Polyester A>
100 parts of dimethyl terephthalate, 60 parts of ethylene glycol, and 0.09 part of magnesium acetate tetrahydrate are placed in a reactor, and the temperature is raised while heating and methanol is distilled off. The temperature was raised to 230 ° C. to substantially complete the transesterification reaction. Next, 0.04 part of ethyl acid phosphate and 0.04 part of antimony trioxide were added, and then the temperature was 280 ° C. and the pressure was 15 mmHg in 100 minutes. The pressure was gradually reduced thereafter, and finally 0.3 mmHg It was. After 4 hours, the system was returned to normal pressure to obtain polyester A substantially free of fine particles.
<Polyester B>
100 parts of dimethyl terephthalate, 60 parts of ethylene glycol, and 0.09 part of magnesium acetate tetrahydrate are placed in a reactor, and the temperature is raised while heating and methanol is distilled off. The temperature was raised to 230 ° C. to substantially complete the transesterification reaction. Next, an ethylene glycol slurry containing 2.0 parts of silica particles having an average particle diameter of 1.4 μm was added to the reaction system, and further 0.04 parts of ethyl acid phosphate and 0.04 parts of antimony trioxide were added. In 100 minutes, the temperature was 280 ° C. and the pressure was 15 mmHg, and thereafter the pressure was gradually reduced to finally 0.3 mmHg. After 4 hours, the system was returned to normal pressure to obtain polyester B. The resulting polyester B had a silica particle content of 1.0% by weight.
<Polyester C>
Polyester A is supplied to a twin-screw extruder with a vent, and a near-infrared absorber IR-ADDITIVE 200 (manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc., having an absorption peak at 870 nm) is supplied so as to have a concentration of 5% by weight. Then, it was melt-kneaded to form chips, and a near-infrared absorbent master batch polyester C was prepared.
<Polyester D>
Polyester A was subjected to a twin-screw extruder with a vent, and each concentration of Mitsubishi Chemical Co., Ltd. dialresin red HS 3.5 wt%, blue H3G 4.0 wt%, and yellow F 2.5 wt% The resulting mixture was mixed and added, melt-kneaded to form chips, and a dye master batch polyester D was prepared.
[0036]
Comparative Example 1
A mixture of polyester A and C chips in a ratio of 19: 1 was charged as an intermediate layer resin into an intermediate layer extruder. Separately, polyester A and B chips blended at a ratio of 93: 7 were fed into a surface layer extruder as a surface layer resin. Each of the extruders was a bi-directional extruder with a vent, and the resin was extruded at a melting temperature of 290 ° C. without drying, and then the molten polymers were merged in a feed block and laminated. Thereafter, it was cooled and solidified on a cooling roll whose surface temperature was set to 40 ° C. by using an electrostatic application adhesion method to obtain a three-layer laminated unstretched sheet. The obtained sheet was stretched 3.5 times in the longitudinal direction at 85 ° C. Next, the film was guided to a tenter and stretched 3.7 times in the transverse direction at 105 ° C., then heat-fixed at 230 ° C., and further subjected to a 5% relaxation treatment at 200 ° C. in the width direction to obtain a biaxially oriented film. Created. The thickness of each layer of this film was 2/21/2 μm, and the total thickness was 25 μm. The characteristics of this film are shown in Table 1. Although the film was almost colorless and transparent, the solar transmittance was reduced by about 10% compared to ordinary PET having the same thickness.
[0037]
Comparative Example 2
In Comparative Example 1, film formation was performed in exactly the same manner as in Comparative Example 1 except that each of the chips of polyester A and C was blended at a ratio of 17: 3 as the resin for the intermediate layer. Created. The thickness of each layer of this film was 2/21/2 μm, and the total thickness was 25 μm. The characteristics of this film are shown in Table 1. The solar transmittance was reduced by about 25% compared to normal PET having the same thickness, although it was a slightly colorless and transparent film with a slight greenish tint.
[0038]
Example 1
In Comparative Example 1, a film was formed in exactly the same manner as in Comparative Example 1, except that the polyester A, C, and D chips were blended at a ratio of 13: 4: 4 as the intermediate layer resin. An axially oriented film was created. The thickness of each layer of this film was 2/21/2 μm, and the total thickness was 25 μm. The characteristics of this film are shown in Table 1. It is a light-shielding film colored in a dark gray color, and the solar transmittance is reduced by about 30% compared to ordinary light-shielding PET having the same level of visible light transmittance. It had been.
[0039]
Comparative Example 3
In Comparative Example 1, except for changing to the use of chips of polyester A alone as the resin for the intermediate layer by performing the film in exactly the same manner as in Comparative Example 1 to prepare a biaxially oriented film. The thickness of each layer of this film was 2/21/2 μm, and the total thickness was 25 μm. The characteristics of this film are shown in Table 1. Since no infrared absorber was added, the visible light transmittance and solar radiation transmittance were the same as those of ordinary PET.
[0040]
Comparative Example 4
In Comparative Example 1, the intermediate layer resin and the surface layer resin were used in common, and each chip containing polyester A: B: C in a ratio of 88: 7: 5 was used. I put it in both. Thereafter, film formation was performed in the same manner as in Comparative Example 1 to prepare a biaxially oriented film. This film was a coextruded monolayer film, and the total thickness was 25 μm.
[0041]
When forming a melt sheet during film formation, a phenomenon in which sublimates gradually adhere to the cooling drum (not observed at all in Comparative Example 1) was observed, It was impossible. The characteristics of this film are shown in Table 1. Since the same fine particles as in Comparative Example 1 were added to the intermediate layer at the same concentration, the film became cloudy with high film haze.
[0042]
Comparative Example 5
In Example 1 , the polyester C was not used as the resin for the intermediate layer, and the film was formed in exactly the same manner as in Example 1 except that the polyester A and D chips were blended at a ratio of 16: 4. Thus, a biaxially oriented film was prepared. The thickness of each layer of this film was 2/21/2 μm, and the total thickness was 25 μm. The characteristics of this film are shown in Table 1. Even in the light-shielding film colored in a dark gray color with the dye of the intermediate layer, only the visible light region of the solar radiation is blocked, and the near-infrared region is also shielded. The solar radiation transmittance was higher than Example 3.
[0043]
[Table 1]
[0044]
【The invention's effect】
According to the present invention described above, near-infrared rays are effectively shielded as a polyester film for pasting windows used for pasting glass such as automobile windows and building windows, and colorless and transparent are required. The present invention can be applied to both film use and film use that requires that the visible light region is appropriately colored and shielded. Moreover, since the film is less likely to become turbid and is less likely to contaminate the film production machine, its industrial value is high.
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